JP2020164942A - 水素発生システム - Google Patents

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Abstract

【課題】再生可能エネルギー由来の電力を用いた水の電気分解を行う電解槽における電極の劣化を抑制する新たな技術を提供する。【解決手段】水素発生システム40は、水の電気分解によって水素を発生する電解槽12と、入力された再生可能エネルギー由来の電力を変換して電解槽12に電解電流を供給する直流電源14と、再生可能エネルギー由来の発電が停止している場合に電解槽12で生じる逆電流I’を抑制する逆電流抑制部34と、を備える。電解槽12は、酸素発生用電極と、水素発生用電極と、酸素発生用電極および水素発生用電極の間に配置されている固体高分子形電解質膜と、を有する。逆電流抑制部34は、再生可能エネルギー由来の発電を行う発電装置から直流電源13への入力が切断されていない状態で逆電流I’を抑制できる。【選択図】図5

Description

本発明は、再生可能エネルギーを利用した水素発生システムに関する。
従来、水素を発生する装置の一つとして、固体高分子形のイオン交換膜を用いた電気化学装置が考案されている。この電気化学装置では、陽極に水を供給しながら電源によって電極間に電流を流すことで、水の電気分解により酸素および水素が得られる。一方で、このような電気化学装置では、給電が停止すると電気化学セルに逆電流が発生し、これにより電極が劣化することが知られている(特許文献1参照)。
特開平1−222082号公報
近年、火力発電で得られるエネルギーに比べて生成過程での二酸化炭素排出量を抑制することができるエネルギーとして、風力や太陽光等で得られる再生可能エネルギーが注目されている。また、再生可能エネルギーを利用した水素の製造に前述の電気化学装置等を利用したシステムの開発が進められている。
しかしながら、風力や太陽光を用いた発電装置は、出力が頻繁に変動し、無風時や天候によっては出力がゼロになる。このように、風力や太陽光を用いた発電装置を電気化学装置(例えば電解槽)の電源として利用する場合、電気化学装置が頻繁に停止と起動を繰り返すことになる。そのため、再生可能エネルギーを電源として利用した場合、不規則に発生する電気化学装置の停止による電極の劣化を抑制する必要がある。
前述のような電気化学装置は、火力発電で得られるエネルギーのような安定した電力を用いて連続運転されることが一般的である。そのため、電気化学装置の停止は電源を意図的に停止した場合が主であり、電気化学装置の停止に伴う電極の劣化の対策は比較的容易である。一方、再生可能エネルギーと電気化学装置との組み合わせで水素を製造する場合の課題は十分に検討されてこなかった。本発明者らは、再生可能エネルギーと電気化学装置とを組み合わせた現実的な水素製造を実現すべく鋭意検討を重ねた結果、再生可能エネルギーの給電停止回数の多さに起因する電極の劣化を抑制して、電気化学装置の耐久性をより向上させる技術に想到した。
本発明はこうした状況に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、再生可能エネルギー由来の電力を用いた水の電気分解を行う電解槽における電極の劣化を抑制する新たな技術を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある態様の水素発生システムは、水の電気分解によって水素を発生する電解槽と、入力された再生可能エネルギー由来の電力を変換して電解槽に電解電流Iを供給する直流電源と、再生可能エネルギー由来の発電を行う発電装置が停止している場合に電解槽で生じる逆電流I’を抑制する逆電流抑制部と、を備える。電解槽は、酸素発生用電極と、水素発生用電極と、酸素発生用電極および水素発生用電極の間に配置されている固体高分子形電解質膜と、を有する。逆電流抑制部は、逆電流I’が流れうる経路に設けられている。
本発明によれば、再生可能エネルギー由来の電力を用いた水の電気分解を行う電解槽における電極の劣化を抑制できる。
水素発生システムの概略構成を示す模式図である。 第1の実施の形態に係る電解槽の概略構成を示す模式図である。 図3(a)は、発電装置からの入力により水素発生システムが作動中の回路構成を模式的に示す図、図3(b)は、発電装置からの入力がゼロになり水素発生システムの作動が停止した後の回路構成を模式的に示す図である。 電解停止後の電位および電流の変化を示す図である。 第1の実施の形態に係る逆電流抑制部を備えた水素発生システムの回路構成を示す模式図である。 第1の実施の形態に係る逆電流抑制部を備えた水素発生システムにおいて、電解停止後の電位および電流の変化を示す図である。 実施例に係る風力発電機の1日当たりの停止回数と電解槽寿命との関係を示す図である。 福島再生可能エネルギー研究所の風力発電機(300kW)の停止時間に対する累積停止回数の確率を示す図である。 図9(a)、図(b)は、酸素発生用電極に由来する電気容量Q2を測定する定電流測定の一例を示す図である。 第2の実施の形態に係る逆電流抑制部を備えた水素発生システムの回路構成を示す模式図である。 第2の実施の形態に係る逆電流抑制部を備えた水素発生システムにおいて、電解停止後の電位および電流の変化を示す図である。
はじめに、本発明の態様を列挙する。本発明のある態様の水素発生システムは、水の電気分解によって水素を発生する電解槽と、入力された再生可能エネルギー由来の電力を変換して電解槽に電解電流Iを供給する直流電源と、再生可能エネルギー由来の発電を行う発電装置が停止している場合に電解槽で生じる逆電流I’を抑制する逆電流抑制部と、を備える。電解槽は、酸素発生用電極と、水素発生用電極と、酸素発生用電極および水素発生用電極の間に配置されている固体高分子形電解質膜と、を有する。逆電流抑制部は、逆電流I’が流れうる経路に設けられている。
この態様によると、発電装置と直流電源との間に入力を切断する装置を設けなくても、逆電流を抑制できる。また、電解槽と直流電源との間に逆電流抑制部を設けたり、電解槽や直流電源の内部に逆電流抑制部を設けたりできる。
発電装置による発電が停止してからT秒(T>0)経過までの間に電解槽で生じる逆電流I’から算出される電気容量Q1と、水素発生用電極および酸素発生用電極のうち電気容量が小さい電極に由来する電気容量Q2と、が式Q1≦Q2(ただしQ1は∫I’・dt(0≦t≦T))を満たす。
逆電流抑制部は、逆電流I’が流れる経路のオン/オフを切り替えるリレーと、リレーのオン/オフを制御する制御部と、を有してもよい。制御部は、発電装置による発電が停止してからT秒後にリレーを作動させて、回路を開にしてもよい。これにより、発電装置による発電が停止してからT秒経過までの間に発電装置が発電を再開した場合には、リレーのオン/オフ制御が不要となり、リレーの寿命が向上する。
逆電流抑制部は、逆電流I’が流れる経路のオン/オフを切り替えるリレーと、リレーのオン/オフを制御する制御部と、酸素発生用電極と水素発生用電極との間の電圧を検出する電圧検出部と、を有してもよい。制御部は、発電装置による発電が停止してから、電圧より推定される酸素発生用電極の電位が該酸素発生用電極が有する触媒の酸化還元平衡電位を下回るまでの間に、リレーを作動させて、回路を開にしてもよい。あるいは、制御部は、発電装置による発電が停止してから、電圧より推定される水素発生用電極の電位が水素発生用電極が有する触媒の酸化還元平衡電位を上回るまでの間に、リレーを作動させて、回路を開にしてもよい。これにより、逆電流による電極の劣化を抑制できる。
逆電流抑制部は、逆電流I’が流れる経路のオン/オフを切り替えるリレーと、リレーのオン/オフを制御する制御部と、酸素発生用電極の電位を検出する電位検出部と、を有してもよい。制御部は、電位検出部により検出した酸素発生用電極の電位が該酸素発生用電極が有する触媒の酸化還元平衡電位を下回るまでの間に、リレーを作動させて、回路を開にしてもよい。あるいは、逆電流抑制部は、水素発生用電極の電位を検出する電位検出部を有してもよい。その場合、制御部は、電位検出部により検出した水素発生用電極の電位が該水素発生用電極が有する触媒の酸化還元平衡電位を上回るまでの間に、リレーを作動させて、回路を開にしてもよい。これにより、逆電流による電極の劣化を確実に抑制できる。
電圧から酸素発生用電極の電位を求める時には、事前に参照極を用いて水素発生用電極の電位変動を把握することにより容易に求めることができる。
電圧=陽極電位−陰極電位
上述の式のように、電圧は酸素発生用電極電位と水素発生用電極電位の差であるため、水素発生用電極の電位変動が分かっている場合、酸素発生用電極の電位変化は求められる。
逆電流抑制部は、経路に設けられたダイオードを有してもよい。ダイオードは、該ダイオードの逆バイアス電流Iの平均値をI’(I’=∫I・dt/T(0≦t≦T))、水素発生用電極および酸素発生用電極のうち電気容量が小さい電極の電気容量に由来する電気容量をQ2、発電装置による発電が停止してからT秒後までに電解槽で生じる逆電流I’の平均値をI”とすると、I’≦I”(I”=Q2/T)を満たすように構成されていてもよい。これにより、逆電流による電極の劣化を抑制できる。
なお、以上の構成要素の任意の組合せ、本発明の表現を方法、装置、システムなどの間で変換したものもまた、本発明の態様として有効である。また、上述した各要素を適宜組み合わせたものも、本件特許出願によって特許による保護を求める発明の範囲に含まれうる。
以下、本発明を好適な実施の形態をもとに図面を参照しながら説明する。実施の形態は、発明を限定するものではなく例示であって、実施の形態に記述されるすべての特徴やその組合せは、必ずしも発明の本質的なものであるとは限らない。各図面に示される同一または同等の構成要素、部材、処理には、同一の符号を付するものとし、適宜重複した説明は省略する。また、各図に示す各部の縮尺や形状は、説明を容易にするために便宜的に設定されており、特に言及がない限り限定的に解釈されるものではない。また、同一の部材であっても、各図面間で縮尺等が若干相違する場合もあり得る。また、本明細書または請求項中に「第1」、「第2」等の用語が用いられる場合には、特に言及がない限り、いかなる順序や重要度を表すものでもなく、ある構成と他の構成とを区別するためのものである。
(第1の実施の形態)
[水素発生システム]
図1は、水素発生システムの概略構成を示す模式図である。水素発生システム10は、水の電気分解によって水素を発生する電解槽12と、入力された再生可能エネルギー由来の電力を変換して電解槽12に電解電流Iを供給する直流電源14と、を備える。水素発生システム10には、再生可能エネルギー由来の発電を行う太陽光発電装置16や風力発電装置18が接続されている。
図2は、第1の実施の形態に係る電解槽の概略構成を示す模式図である。本実施の形態に係る電解槽12は、イオン交換膜を利用する固体高分子膜(PEM:Polymer Electrolyte Membrane)型水電解槽である。電解槽12は、酸素発生用電極としての陽極20と、水素発生用電極としての陰極22と、陽極20および陰極22の間に配置されている固体高分子形電解質膜24と、を有する。
陽極20は、陽極触媒層20aと、陽極ガス拡散層20bと、セパレータ20cとを有する。陰極22は、陰極触媒層22aと、陰極ガス拡散層22bと、セパレータ22cとを有する。本実施の形態に係る陽極触媒層20aは、原料として酸化イリジウム(IrO)を含有している。また、本実施の形態に係る陰極触媒層22aは、プラチナ(Pt)とカーボン(C)を含有している。なお、各触媒層が含む前述の触媒は一例であり、他の金属や金属化合物であってもよい。
固体高分子形電解質膜24は、プロトン(H)が伝導する材料であれば特に限定されないが、例えば、スルホン酸基を有するフッ素系イオン交換膜が挙げられる。セパレータ20cは、水と酸素が流れる流路が形成されており、導電性の耐食材料が好ましい。セパレータ22cは、水素が流れる流路が形成されており、導電性の耐食材料が好ましい。
電解槽12における水の電解時の反応は以下の通りである。
電解時の正極(陽極)反応:2HO→O+4H+4e
電解時の負極(陰極)反応:4H+4e→2H
陽極20では、水が電気分解され、酸素とプロトンと電子が生じる。プロトンは固体高分子形電解質膜24を移動して陰極22に向かう。酸素はセパレータ20cを介して外部へ放出され、電子は直流電源14の正極に流入する。陰極22では、直流電源14の負極から供給された電子と、固体高分子形電解質膜24を移動したプロトンとの反応により水素が生成される。
[逆電流発生の原因]
図3(a)は、発電装置からの入力により水素発生システムが作動中の回路構成を模式的に示す図、図3(b)は、発電装置からの入力がゼロになり水素発生システムの作動が停止した後の回路構成を模式的に示す図である。
図3(a)に示すように、直流電源14は、太陽光発電装置16や風力発電装置18といった再生可能エネルギー由来の交流が入力されると、トランス26により電圧変換し、ブリッジ形ダイオード28により整流し、平滑電解コンデンサ30により平滑化し、出力端子32から電解電流Iを電解槽12に供給する。これにより、再生可能エネルギーを利用した水の電気分解が可能となる。
一方、太陽光発電装置16や風力発電装置18といった再生可能エネルギーを利用した発電装置では、天候によって停止や起動が頻繁に繰り返される。そのため、図3(b)に示すように、発電が停止し、水素発生システム10に入力される交流が実質的にゼロになると、電解槽12から直流電源14に向けて流れる逆電流I’が発生する。
逆電流I’が発生する原因は、1)電解槽12における陽極および陰極の静電気が、直流電源14の平滑電解コンデンサ30を充電することで生じる、2)通常時の水電解における電極反応の逆反応が進行し、平滑電解コンデンサ30を充電することで生じる、と考えられる。その他にも、電源装置の仕様により、電解コンデンサの放電回路や電圧測定器などが内蔵されることがあり、これらの回路を通じた逆電流が起こることもある。
電解槽12における水の電解停止後の逆反応は以下の通りである。
電解停止後の正極(陽極)反応:O+4H+4e→2H
電解停止後の負極(陰極)反応:2H→4H+4e
図4は、電解停止後の電位および電流の変化を示す図である。電解停止前のセル電圧(L3)は、水電解の理論稼働電圧(エンタルピー変化を加味した電解電圧)1.48Vを上回っているが、電解停止直後は、電気二重層の放電による逆電流によってセル電圧が理論稼働電圧1.48Vから徐々に低下する。その後、セル電圧が水の理論電解電圧(エンタルピー変化を含まない電解電圧)1.23Vを下回り、その後逆反応により陽極電位(L1)も徐々に低下する。
例えば、図4に示すグラフでは、電解停止してから約6分後に陽極電位が0.9Vvs.NHEになる。この電位は、陽極触媒層20aに含まれるIrのIrO+4H+4e←→Ir+2HO反応における酸化還元平衡電位は標準水素電極(NHE)に対して、0.926V(25℃、vs.NHE)を下回っている。一方、直流電源14への交流の入力が再開し、電解槽12への電解電流Iの供給が再開すると、陽極20は理論稼働電圧1.48Vを再度上回る。このように、直流電源14への発電装置からの入力の停止や再開が繰り返されると、陽極が有する触媒の酸化還元平衡電位を跨ぐ電位変動が陽極で生じ、その結果、陽極触媒が劣化する。
そこで、本願発明者らはこのような電極の劣化を抑制するために、電極の電圧変化を引き起こす逆電流を抑制する技術に着目した。具体的には、リレーやダイオードを含む逆電流抑制部が挙げられる。本実施の形態では、リレーを例に説明する。
図5は、第1の実施の形態に係る逆電流抑制部を備えた水素発生システムの回路構成を示す模式図である。図5に示すように、水素発生システム40は、再生可能エネルギー由来の発電が停止し、電解槽12での電解が停止している場合に電解槽12で生じる逆電流I’を抑制する逆電流抑制部34を備える。
逆電流抑制部34は、電解槽12と直流電源14との間の経路のオン/オフを切り替えるメカニカルリレー36と、メカニカルリレー36のオン/オフを制御する制御部38と、を有している。制御部38は、メカニカルリレー36のコイル36aへの通電を切り替えるスイッチ38aと、コイル36aへ電圧を印加するための直流24Vの電源38bと、を有する。なお、有接点リレーであるメカニカルリレー36の代わりに無接点リレーであるソリッドステートリレーを用いてもよい。
逆電流抑制部34は、電解時において、制御部38がスイッチ38aをオンにし、コイル36aに通電することで、メカニカルリレー36のスイッチ36bがオンになり、直流電源14と電解槽12との間の経路が導通する。その結果、直流電源14から電解槽12へ電解電流Iが供給される。
一方、逆電流抑制部34は、太陽光発電装置16や風力発電装置18から取得した稼働(発電)状態の情報や、電解槽12の各電極の電位を検出する電位検出部42から取得した陽極20と陰極22との電圧の情報に基づいて、制御部38が電極が劣化しやすい状況か否かを判断する。なお、電位検出部42は、電圧検出部としても機能する。制御部38は、電極が劣化しやすい状況であると判断した場合、スイッチ38aをオフし、コイル36aの通電を遮断することで、スイッチ36bが開状態とする。その結果、電解槽12から直流電源14への逆電流I’が遮断される。
このように、逆電流抑制部34は、再生可能エネルギー由来の発電を行う発電装置から直流電源への入力が切断されていない状態でも逆電流I’を抑制できる。これにより、発電装置と直流電源14との間に入力を切断する装置を設けなくても、逆電流I’を抑制できる。
また、本実施の形態に係る逆電流抑制部34は、電解槽12と直流電源14とを含む閉回路において逆電流I’が流れうる経路に設けられていればよい。これにより、電解槽12と直流電源14との間に逆電流抑制部34を設けるだけでなく、電解槽12や直流電源14の内部に逆電流抑制部34を設けたりできる。
図6は、第1の実施の形態に係る逆電流抑制部を備えた水素発生システムにおいて、電解停止後の電位および電流の変化を示す図である。図5に示すように、発電装置における発電が停止した状態を検出した制御部38は、メカニカルリレー36におけるスイッチ36bを開状態とすることで逆電流I’を遮断する。この場合、図6に示すように、陽極電位(L1)は1.1V以上に維持される。
また、風力発電装置18の場合、天候によっては発電の停止、再稼働が頻繁に繰り返されることが多い。したがって、風力発電装置18の発電が停止した状態を検出した制御部38は、すぐにメカニカルリレー36を開状態にすることで、確実に逆電流I’の発生を低減できる。一方、風力発電装置18は、発電の停止時間が短い停止(例えば3分以下の停止)が大半である。そのため、発電装置による発電の停止から再稼働までの間に逆電流I’が生じない、あるいは逆電流I’が生じても電極の劣化に大きな影響を与えない場合、制御部38は、風力発電装置18の発電が停止した状態を検出しても即座にメカニカルリレー36を開状態とする必要がない。メカニカルリレーには、機械的寿命(負荷を接続しない時の開閉回数に対する寿命)と電気的寿命(負荷電力した時の開閉回数による寿命)が存在するが、風力発電装置のすべての停止に対してメカニカルリレーの開閉を行った場合には機械的寿命の消耗が著しく増加する。したがって、メカニカルリレーの開閉を減少させることで、交換頻度の減少や安価なメカニカルリレーの選定が可能となる。
そこで、制御部38は、電位検出部42で検出した陽極20と陰極22との電圧の情報に基づいて、風力発電装置18による発電が停止してから、陽極20の電位が陽極触媒層20aの酸化還元平衡電位(0.926V)を下回るまでの間に、メカニカルリレー36を作動させて、回路を開にしてもよい。これにより、逆電流I’による陽極20の劣化を確実に抑制できる。また、陽極20の電位が陽極触媒層20aの酸化還元平衡電位を下回るまでの間に風力発電装置18が発電を再開した場合には、メカニカルリレー36のオン/オフ制御が不要となり、メカニカルリレー36の寿命が向上する。
一方、電位検出部42を設けていない水素発生システム40の場合、制御部38は、風力発電装置18による発電が停止してからT秒後(T>0)にメカニカルリレー36を作動させて、回路を開にしてもよい。これにより、風力発電装置18による発電が停止してからT秒後までの間に風力発電装置18が発電を再開した場合には、メカニカルリレー36のオン/オフ制御が不要となり、メカニカルリレー36の寿命が向上する。
次に、予め設定するTの値について説明する。電解槽12の寿命が電極の劣化によって決まるとすると、逆電流I’による電極の劣化を引き起こす発電装置の停止回数が重要である。また、電極の劣化による寿命とは、例えば、電解槽12の電解時の電圧(電流密度1A/cmの場合)が20%上昇した場合を基準とする。
一般的に、太陽光発電装置16よりも風力発電装置18の方が停止回数が多いため、以下の説明では風力発電装置18の停止回数に着目して説明する。図7は、実施例に係る風力発電機の1日当たりの停止回数と電解槽寿命との関係を示す図である。例えば、停止回数120回/日だと電解槽の寿命は2.1年、停止回数50回/日だと電解槽の寿命は5年、停止回数25回/日だと電解槽の寿命は10年、停止回数12.5回/日だと電解槽の寿命は20年となる。
ここで、停止回数としてカウントされる停止は、電解槽の寿命に影響する程度の長さの停止であり、例えば、数秒〜数十秒程度の停止では電極の劣化に影響するほどの逆電流I’がほとんど生じない。換言すれば、電極の劣化に影響するほどの逆電流I’が生じないのであれば、短時間の風力発電機の停止においては、必ずしも逆電流I’を遮断する必要はないことになる。
したがって、電極の劣化に影響するほどの逆電流I’が生じない程度の風力発電機の短時間の停止(発電が停止してからT秒後までの停止)は、停止回数にカウントしなくてもよいことになる。具体的には、発電が停止してからT秒後までの停止が70回/日であれば、実際に電解槽の寿命に影響を与える実質的な停止回数は120−70=50回/日(停止回数約58%削減)となり、電解槽の寿命は約5年に延びることになる。
同様に、発電が停止してからT秒後までの停止が95回/日であれば、実際に電解槽の寿命に影響を与える実質的な停止回数は120−95=25回/日(停止回数約79%削減)となり、電解槽の寿命は約10年に延びることになる。また、発電が停止してからT秒後までの停止が107.5回/日であれば、実際に電解槽の寿命に影響を与える実質的な停止回数は120−107.5=12.5回/日(停止回数約90%削減)となり、電解槽の寿命は約20年に延びることになる。
図8は、福島再生可能エネルギー研究所の風力発電機(300kW)の停止時間に対する累積停止回数の確率を示す図である。この風力発電機では、600秒までの停止が全体の93%を占めている。このような使用環境における風力発電機において、実質的な停止回数を約58%削減しようとすると、図8に示すように、54秒までの停止において電極の劣化に影響するほどの逆電流I’が生じなければよい。また、実質的な停止回数を約79%削減しようとすると、図8に示すように、142秒までの停止において電極の劣化に影響するほどの逆電流I’が生じなければよい。
[電極の劣化に影響を与えるT(発電が停止してからの時間)の計測]
発電装置による発電が停止してからT秒後までに電解槽12で生じる逆電流I’から算出される電気容量Q1=∫I’・dt(0≦t≦T)である。逆電流I’は直流電流計やクランプメーター(架線電流計)等により容易に測定することができる。直流電流計で逆電流を測定する場合、直流電流計は電解槽−直流電源装置間に固定設置する必要があり、電解槽稼働中の電流にも耐え、かつ微弱な逆電流も測定する必要があり、高コストな装置となる。一方、回路中への設置の必要のないクランプメーター(架線電流計)では、微弱な逆電流のみに特化して装置を選定することができるため、安価かつ正確に逆電流を測定することができ、より望ましい形態といえる。陽極20に由来する電気容量Q2は、下記のような電解槽停止後の定電流測定により事前に求めておくことができる。定電流測定の条件および電解槽構成は以下の通りである。
セル温度:25℃
電流密度:−0.2mA/cm(通常の電解と逆方向の電流)
三極式電解槽:陰極、陽極、参照極(標準水素電極、NHE)
陰極触媒:白金担持カーボン(Pt/C)
陽極触媒:酸化イリジウム
電極面積:25cm
+1A/cmで水電解試験を3時間行った後に、電解槽を一旦停止させ、直後に電気化学測定装置を用いて強制的に逆電流を−0.2mA/cm流した。参照極からの陽極電位を測定し、陽極の酸化還元電位までの電気容量を測定した。
図9(a)、図(b)は、酸素発生用電極に由来する電気容量Q2を測定する上述の定電流測定の一例を示す図である。今回利用した陽極触媒酸化イリジウムの酸化還元電位は上述したように0.926V vs.NHE(pH≒1のため、NHE電位≒RHE電位)である。本実施例では、電気容量Q2は1170mC(46.8mC/cm)であった。
電気容量Q2は、逆電流の電流密度によって若干変化する。今回の試験では、定格1A/cmに対して、−0.2mA/cmのため、1/5000である。電気容量Q2を正確に測定するための逆電流の電流密度は、水電解の定格電流の絶対値に対して、1/100以下であり、より好ましくは1/10000から1/1000である。1/100よりも大きな電流値で測定した場合、イオン移動抵抗等による電圧ロスにより正確な電気容量Q2を測定することができない。
上述のように算出した電気容量Q1、Q2が、Q1≦Q2を満たしている場合、電極の劣化に影響する程の逆電流I’は生じていないことになる。その場合、制御部38は、発電装置からの入力がゼロになってからT秒経過までにメカニカルリレー36を作動させて、回路を開にする。これにより、逆電流I’による電極の劣化を抑制できる。
本実施例では、酸化イリジウムを触媒として用いたため、酸化還元の標準電極電位(E)に0.926V(vs.NHE)を用いたが、他の触媒を用いた時は、それぞれの触媒の酸化還元に対する標準電極電位に変更することで電気容量Q2を算出することができる。代表的な触媒の標準電極電位は下記の通りである。
RuO+4H+4e → Ru+2HO E=0.68V
PtO+2H+2e → Pt+HO E=0.98V
NiO+2HO+2H+2e → 2Ni(OH)=1.032V
標準電極電位は、25℃における酸化還元電位を示すが、停止時の電解槽温度が高いことが想定されるときは、ネルンスト式により温度補正を行うことが望ましい。また、この劣化モードに関与する酸化還元は、想定される温度において、0Vから1.23Vの間にある酸化還元反応対であり、0.1Vから1.1Vの間に酸化還元反応対がある場合、特に有効である。停止中の陽極、陰極の電位は、0V以上、1.23V以下となるため、この範囲外の酸化還元反応対に対しては制御の効果がない。また、0.1V以上、1.1V以下に酸化還元反応対がある場合、リレーの開閉回数の削減量が多く、より効果を発現しやすい。
以上の説明では、停止時に発生する逆電流による陽極電位の低下について述べた。電解槽の陰極(水素発生用電極)、陽極(酸素発生用電極)に由来する電気容量は、触媒種、触媒担体種、触媒量などによって大きく異なる。陰極電気容量が陽極電気容量に比べて大きい場合は上述したように陽極電位の低下が起こるが、陰極電気容量が陽極電気容量に比べて小さい時には、陰極電位が上昇することになる。この場合も、陽極電位の低下と同様に、陰極触媒の酸化還元平衡電位を跨ぐ電位変動が生じないように制御することが必要である。すなわち、陰極(水素発生用電極)が有する触媒の酸化還元平衡電位を上回るまでの間に、リレーを作動させて、回路を開にする必要がある。これにより、陰極の劣化抑制とリレーの開閉回数の削減を両立することができる。
(第2の実施の形態)
本実施の形態では逆電流抑制部としてダイオードが用いられている。図10は、第2の実施の形態に係る逆電流抑制部を備えた水素発生システムの回路構成を示す模式図である。図10に示すように、水素発生システム50は、再生可能エネルギー由来の発電が停止し、電解槽12での電解が停止している場合に電解槽12で生じる逆電流I’を抑制する逆電流抑制部34を備える。逆電流抑制部34は、電解槽12と直流電源14との経路の途中に設けられており、所定の特性を有するダイオード34aを含んでいる。
ここで、ダイオード34aの特性として逆バイアス電流Iに着目する。本実施の形態に係るダイオード34aは、ダイオードの逆バイアス電流Iの平均値をI’(I’=∫I・dt/T(0≦t≦T))、陽極20の電気容量に由来する電気容量をQ2(陰極電気容量>陽極電気容量)、発電装置による発電が停止してからT秒後までに電解槽で生じる逆電流I’の平均値をI”とすると、I’≦I”(I”=Q2/T)を満たすように構成されている。
前述したように、再生可能エネルギーを電源とする場合、短時間の停止が支配的となるため、これらを抑制するダイオードを選定することが望ましい。例えば、図8に示した福島再生可能エネルギー研究所の風力発電機(300kW)では、93%の停止が600秒以内であることから、Tを600秒としたダイオードを選定することで、93%の停止による劣化を回避することができる。なお、逆バイアス電流Iが極めて小さいダイオードを選定することで、数時間以上の停止による劣化を回避することもできるが、ダイオード自体のコストを増加させ、トータルとしてのコスト優位性が低下する。
図11は、第2の実施の形態に係る逆電流抑制部を備えた水素発生システムにおいて、電解停止後の電位および電流の変化を示す図である。図11に示すように、発電装置における発電が停止し、電解槽12における電解も停止した場合、特に何らの制御をしなくても陽極電位は1.0V程度に維持される。これにより、逆バイアス電流Iが所定の範囲にあるダイオードを用いても逆電流による電極の劣化を抑制できる。
また、陰極電気容量が陽極電気容量に比べて小さい時には、陰極電位が上昇することになるが、リレーの場合と同様に、陰極触媒の酸化還元平衡電位を跨ぐ電位変動が陰極で生じないように制御することが必要である。この場合、陰極に由来する電気容量をQ2として逆バイアス電流Iを定めることで陽極の場合と同様の効果を得ることができる。
以上、本発明を上述の各実施の形態を参照して説明したが、本発明は上述の実施の形態に限定されるものではなく、実施の形態の構成を適宜組み合わせたものや置換したものについても本発明に含まれるものである。また、当業者の知識に基づいて実施の形態における組合せや処理の順番を適宜組み替えることや各種の設計変更等の変形を実施の形態に対して加えることも可能であり、そのような変形が加えられた実施の形態も本発明の範囲に含まれうる。
上述の各実施の形態に係る水素発生システムでは、再生可能エネルギー由来の交流をトランスで直流に変換し平滑電解コンデンサにより平滑化した後、電解電流として電解槽に供給する直流電源を用いた例を説明したが、必ずしもこの例に限らない。例えば、再生可能エネルギー由来の直流をDC−DCコンバータで電圧変換し平滑電解コンデンサにより平滑化した後、電解電流として電解槽に供給する直流電源を用いてもよい。
10 水素発生システム、 12 電解槽、 14 直流電源、 16 太陽光発電装置、 18 風力発電装置、 20 陽極、 20a 陽極触媒層、 20b 陽極ガス拡散層、 20c セパレータ、 22 陰極、 22a 陰極触媒層、 22b 陰極ガス拡散層、 22c セパレータ、 24 固体高分子形電解質膜、 34 逆電流抑制部、 34a ダイオード、 36 メカニカルリレー、 38 制御部、 40 水素発生システム、 42 電位検出部、 50 水素発生システム。

Claims (8)

  1. 水の電気分解によって水素を発生する電解槽と、
    入力された再生可能エネルギー由来の電力を変換して前記電解槽に電解電流Iを供給する直流電源と、
    前記再生可能エネルギー由来の発電を行う発電装置が停止している場合に前記電解槽で生じる逆電流I’を抑制する逆電流抑制部と、を備え、
    前記電解槽は、酸素発生用電極と、水素発生用電極と、前記酸素発生用電極および前記水素発生用電極の間に配置されている固体高分子形電解質膜と、を有し、
    前記逆電流抑制部は、前記逆電流I’が流れうる経路に設けられていることを特徴とする水素発生システム。
  2. 前記発電装置による発電が停止してからT秒(T>0)経過までの間に前記電解槽で生じる前記逆電流I’から算出される電気容量Q1と、前記水素発生用電極および前記酸素発生用電極のうち電気容量が小さい電極に由来する電気容量Q2と、が式Q1≦Q2(ただしQ1は∫I’・dt(0≦t≦T))を満たすことを特徴とする請求項1に記載の水素発生システム。
  3. 前記逆電流抑制部は、前記逆電流I’が流れる経路のオン/オフを切り替えるリレーと、前記リレーのオン/オフを制御する制御部と、を有し、
    前記制御部は、前記発電装置による発電が停止してからT秒後に前記リレーを作動させて、回路を開にすることを特徴とする請求項2に記載の水素発生システム。
  4. 前記逆電流抑制部は、前記逆電流I’が流れる経路のオン/オフを切り替えるリレーと、前記リレーのオン/オフを制御する制御部と、前記酸素発生用電極と前記水素発生用電極との間の電圧を検出する電圧検出部と、を有し、
    前記制御部は、前記発電装置による発電が停止してから、前記電圧より推定される前記酸素発生用電極の電位が前記酸素発生用電極が有する触媒の酸化還元平衡電位を下回るまでの間に、前記リレーを作動させて、回路を開にする請求項1または2に記載の水素発生システム。
  5. 前記逆電流抑制部は、前記逆電流I’が流れる経路のオン/オフを切り替えるリレーと、前記リレーのオン/オフを制御する制御部と、前記酸素発生用電極と前記水素発生用電極との間の電圧を検出する電圧検出部と、を有し、
    前記制御部は、前記発電装置による発電が停止してから、前記電圧より推定される前記水素発生用電極の電位が前記水素発生用電極が有する触媒の酸化還元平衡電位を上回るまでの間に、前記リレーを作動させて、回路を開にする請求項1または2に記載の水素発生システム。
  6. 前記逆電流抑制部は、前記逆電流I’が流れる経路のオン/オフを切り替えるリレーと、前記リレーのオン/オフを制御する制御部と、前記酸素発生用電極の電位を検出する電位検出部と、を有し、
    前記制御部は、前記電位検出部により検出した前記酸素発生用電極の電位が該酸素発生用電極が有する触媒の酸化還元平衡電位を下回るまでの間に、前記リレーを作動させて、回路を開にすることを特徴とする請求項1または2に記載の水素発生システム。
  7. 前記逆電流抑制部は、前記逆電流I’が流れる経路のオン/オフを切り替えるリレーと、前記リレーのオン/オフを制御する制御部と、前記水素発生用電極の電位を検出する電位検出部と、を有し、
    前記制御部は、前記電位検出部により検出した前記水素発生用電極の電位が該水素発生用電極が有する触媒の酸化還元平衡電位を上回るまでの間に、前記リレーを作動させて、回路を開にすることを特徴とする請求項1または2に記載の水素発生システム。
  8. 前記逆電流抑制部は、前記経路に設けられたダイオードを有し、
    前記ダイオードは、該ダイオードの逆バイアス電流Iの平均値をI’(I’=∫I・dt/T(0≦t≦T))、前記水素発生用電極および前記酸素発生用電極のうち電気容量が小さい電極に由来する電気容量をQ2、前記発電装置による発電が停止してからT秒後までに前記電解槽で生じる前記逆電流I’の平均値をI”とすると、I’≦I”(I”=Q2/T)を満たすように構成されていることを特徴とする請求項2に記載の水素発生システム。
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