JP2020164716A - 難燃性樹脂組成物および難燃性樹脂組成物の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】多量の界面活性剤を使用しなくてもリン酸エステル系難燃剤の分散性に優れ、難燃性および塗布性が良好であり、糸のほつれが生じにくい難燃化樹脂組成物および難燃性樹脂組成物の製造方法を提供する。【解決手段】樹脂エマルジョン、およびフェニルエーテル構造を有する界面活性剤を添加し、ビーズミルを用いて平均粒子径が500μm未満となるように粉砕した、融点が120℃以下であるリン酸エステル系難燃剤の分散体を含有することを特徴とする難燃性樹脂組成物。【選択図】なし
Description
本発明は難燃性樹脂組成物および難燃性樹脂組成物の製造方法に関するものであり、より詳しくは繊維製品を加工した際の塗布性やほつれの抑制に関する。
従来からシートやフロアマットなどの自動車内装材にはポリエステル繊維が用いられている。自動車内装材は火災時に容易に燃焼しないことが求められているため、難燃剤を添加した難燃性樹脂組成物で繊維を処理することによって難燃性を付与している。
代表的な難燃剤としてデカブロムジフェニルオキサイド(DBDPO)や三酸化アンチモン(Sb2O3)が用いられてきたが、ハロゲン化合物は火災時にダイオキシンなどの有害物質を生成するおそれがあるため、使用が避けられるようになっている。また、アンチモンは不純物として鉛などの重金属を含むため、同様に使用が避けられるようになっている。
代表的な難燃剤としてデカブロムジフェニルオキサイド(DBDPO)や三酸化アンチモン(Sb2O3)が用いられてきたが、ハロゲン化合物は火災時にダイオキシンなどの有害物質を生成するおそれがあるため、使用が避けられるようになっている。また、アンチモンは不純物として鉛などの重金属を含むため、同様に使用が避けられるようになっている。
そこで、各種リン化合物が有力な選択肢として注目され、実際広く用いられている。中でも、ポリリン酸アンモニウムは難燃性に優れ、他のリン化合物よりも安全性が高く、ブリードアウトにしくいといった特長を有するため、自動車内装用繊維製品の難燃剤として用いられている。
一方、シートが高温多湿の条件下におかれたり、水や温水をシート上にこぼしたりした場合、ポリリン酸アンモニウムが水溶性のため表面に溶出し、「きわ付き」と呼ばれるシミやぬめりを生じることがある。また、繊維生地の染色に用いられる染料が乗員の衣服に付着する色移りや、糸がほつれ易い等の問題があった。
本発明者らは特許文献1において、リン系難燃剤を乳化分散体とした後に樹脂エマルジョンと混合した難燃性樹脂組成物を提案している。一方、リン系難燃剤を乳化分散させる際に多量の界面活性剤の添加が不可欠であるため、繊維に加工した後の樹脂皮膜が親水化して水分を保有しやすくなり、厳しい環境下ではきわ付きが生じるおそれがあった。
特願第2017−189177号
本発明の課題は、多量の界面活性剤を使用しなくてもリン酸エステル系難燃剤の分散性に優れ、難燃性および塗布性が良好であり、糸のほつれが生じにくい難燃性樹脂組成物および難燃性樹脂組成物の製造方法を提供することである。
本発明は、樹脂エマルジョンおよび平均粒子径が500μm未満であるリン酸エステル系難燃剤の分散体を含有することを特徴とする難燃性樹脂組成物である。
本発明の難燃性樹脂組成物は、多量の界面活性剤を使用しなくてもリン酸エステル系難燃剤の分散性に優れることから、きわ付きが生じるおそれが少なく、難燃性および塗布性が良好であり、糸のほつれが生じにくいため、自動車内装用シートなどの難燃性が要求される繊維製品の加工用途に適する。
本発明の難燃性樹脂組成物は、バインダー成分として樹脂エマルジョンを含有する。樹脂エマルジョンの種類は特に限定されないが、繊維加工用で用いられるアクリル系樹脂エマルジョン、ウレタン樹脂エマルジョン、スチレン−ブタジエン共重合系樹脂エマルジョン、ポリエステル樹脂エマルジョン等が挙げられる。
アクリル系樹脂エマルジョンは、界面活性剤の存在下でアクリル系単量体を公知の方法で乳化重合することにより得られるものである。アクリル系単量体としては、メチルアクリレート、エチルアクリレート、n−ブチルアクリレート、イソブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、n−オクチルアクリレート、イソノニルアクリレート、ラウリルアクリレート、ステアリルアクリレートなどのアクリル酸アルキルエステル系単量体、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、n−ブチルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、ステアリルメタクリレートなどのメタクリル酸アルキルエステル単量体、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、エチルビニルベンゼン等の芳香族ビニル系単量体、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、バーサチック酸ビニル等の飽和脂肪酸ビニル系単量体、アクロニトリル、メタクリロニトリル等のシアン化ビニル系単量体、エチレン、プロピレン、ブタジエンなどのオレフィン系単量体、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシメタクリレートなどの水酸基含有単量体、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、シトラコン酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸などのカルボキシル基含有単量体、無水マレイン酸等のエチレン系カルボン酸無水物、モノブチルマレイン酸などのエチレン系ジカルボン酸のモノアルキルエステル、およびこれらのアンモニウム塩もしくはアルカリ金属塩などのエチレン系カルボン酸塩類、メタクリルアミド、ジアセトンアクリルアミドなどのエチレン系カルボン酸の酸アミド類、ジメチルアミノエチルメタクリレート、ジエチルアミノエチルメタクリレートなどのエチレン系カルボン酸とアミノ基を有するアルコールとのエステル類などを単独または2種以上を組み合わせて用いることができる。また、必要に応じてさらにジビニルベンゼン、エチレングリコールジメタクリレート、ジアリルフタレートなどの多官能単量体を用いることができる。
界面活性剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシアルキレンアルキルフェノールエーテル類、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロックポリマー等のノニオン性界面活性剤、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、アルキルスルホコハク酸エステル塩類及びその誘導体類、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸エステル塩、ポリオキシアルキレンアルキルアリルエーテル硫酸エステル類等のアニオン性界面活性剤、アルキルアミン塩、ポリオキシエチルアルキルアミン等のカチオン性界面活性剤、アルキルベタイン等の両性界面活性剤が挙げられる。また、反応性不飽和基を有する界面活性剤も使用することができる。
界面活性剤は単量体の全量に対して通常0.1〜10重量%用いられ、乳化重合の反応適性や、得られるアクリル系樹脂エマルジョンの各種安定性及び耐水性等の観点から約0.5〜7重量%用いるのが好ましい。
界面活性剤は単量体の全量に対して通常0.1〜10重量%用いられ、乳化重合の反応適性や、得られるアクリル系樹脂エマルジョンの各種安定性及び耐水性等の観点から約0.5〜7重量%用いるのが好ましい。
乳化重合を行う際、重合開始剤として過硫酸アンモニウム、過硫酸ナトリウムなどの過硫酸塩、過酸化水素水、t−ブチルハイドロパーオキサイドなどの水性ラジカル重合開始剤またはこれらの混合物を用いることができる。重合開始剤の使用量は、重合性単量体全量に対して通常は0.1〜5重量部、好ましくは0.1〜2重量部である。
また、還元剤の存在下で重合開始剤を用いることにより、レドックス系を形成することができる。そのような還元剤としては亜硫酸塩、亜硫酸水素塩、ピロ亜硫酸塩などのアルカリ金属塩やアンモニウム塩、L−アスコルビン酸、酒石酸などのカルボン酸類が挙げられる。還元剤の使用量は重合性単量体全量に対して0.1〜5重量部、好ましくは0.1〜2重量部である。
また、還元剤の存在下で重合開始剤を用いることにより、レドックス系を形成することができる。そのような還元剤としては亜硫酸塩、亜硫酸水素塩、ピロ亜硫酸塩などのアルカリ金属塩やアンモニウム塩、L−アスコルビン酸、酒石酸などのカルボン酸類が挙げられる。還元剤の使用量は重合性単量体全量に対して0.1〜5重量部、好ましくは0.1〜2重量部である。
乳化重合は、例えば、還流冷却管、温度計、攪拌機、モノマー滴下孔などを備えた反応容器に水と一部の乳化剤を添加して60℃以上に昇温し、残りの乳化剤、水および単量体を配合・攪拌して予め乳化した乳化液と、重合開始剤の水溶液とを攪拌しつつ滴下して進行させることができる。
また、ウレタン樹脂エマルジョン、スチレン−ブタジエン共重合系樹脂エマルジョン、ポリエステル樹脂エマルジョン等についても、公知の方法で重合したものを用いることができ、繊維製品に付加したい機能に応じて適宜選択される。
本発明の難燃性樹脂組成物は、平均粒子径が500μm未満であるリン酸エステル系難燃剤の分散体を含有する。リン酸エステル系難燃剤は公知のものを用いることができるが、融点は120℃以下であることが好ましい。融点が120℃以下であると、繊維製品に加工した後の乾燥工程においてリン酸エステル系難燃剤が溶融して繊維に付着し、粉落ちしにくくなる利点がある。
リン酸エステル系難燃剤は、平均粒子径が500μm未満となるように処理し、分散体を調製する必要がある。処理方法は特に限定されないが、リン酸エステル系難燃剤を水中に分散させ、ビーズミルを用いて粉砕する方法が好ましい。この方法であれば、粉砕時に生じる発熱を抑制することができ、融点が低いリン酸エステル系難燃剤を用いた場合であっても凝集を防ぐことができる。
リン酸エステル系難燃剤を水中に分散させる際、少量の界面活性剤を添加してもよい。界面活性剤を添加することによって、分散状態をより安定化させることができる。界面活性剤としては公知のものを利用できるが、リン酸エステル系難燃剤の分散性に優れることから、フェニルエーテル構造を有する界面活性剤を用いることが好ましい。
界面活性剤を用いる場合の添加量としては、リン酸エステル系難燃剤100重量部に対して0.1〜5重量部が好ましい。0.1重量部以上とすることで分散性が顕著に向上し、5重量部以下とすることで加工した繊維製品にきわ付きが生じることを抑制できる。
また、リン酸エステル系難燃剤の分散液の粘度を500〜10,000mPa・sに調整することが好ましい。必要に応じて増粘剤を添加する等の方法によって粘度をこの範囲に調整することにより、安定した分散液とすることができる。
このように調製された平均粒子径が500μm未満であるリン酸エステル系難燃剤の分散体と、樹脂エマルジョンを混合することにより、難燃性樹脂組成物を調製できる。
リン酸エステル系難燃剤の配合量は、固形分を基準として樹脂エマルジョン100重量部に対して、25〜500重量部が好ましい。25重量部以上とすることで難燃性が顕著に向上し、500重量部以下とすることで、風合いや抜糸強度を損ねるおそれがない。
リン酸エステル系難燃剤の配合量は、固形分を基準として樹脂エマルジョン100重量部に対して、25〜500重量部が好ましい。25重量部以上とすることで難燃性が顕著に向上し、500重量部以下とすることで、風合いや抜糸強度を損ねるおそれがない。
本発明の難燃性樹脂組成物には前記配合成分の他、本発明の優れた効果を妨げない範囲において、さらに各種添加剤を配合できる。例えば、水酸化アルミニウム、ホウ素系化合物、メラミン系化合物、ジルコニウム系化合物などの難燃剤、イソシアネート化合物などの架橋剤、増粘剤などが挙げられる。
また、無機充填剤、分散剤、増粘剤、湿潤剤、発泡剤、整泡剤、消泡剤、顔料、染料、可塑剤、老化防止剤、紫外線吸収剤、防腐剤などが使用できる。
また、無機充填剤、分散剤、増粘剤、湿潤剤、発泡剤、整泡剤、消泡剤、顔料、染料、可塑剤、老化防止剤、紫外線吸収剤、防腐剤などが使用できる。
以上のようにして得られた本発明の難燃性樹脂組成物の固形分、pH及び粘度は、いずれも特に限定されるものではないが、該組成物の沈降安定性等の観点より、一般に固形分は30〜70重量%、好ましくは30〜60重量%、pHは5〜10、好ましくは6〜10、粘度(BH型粘度計、20℃、10rpm)は10,000〜60,000mPa・s、好ましくは10,000〜40,000mPa・sである。
本発明の難燃性樹脂組成物をカーシート生地などの繊維材のバッキング層として用いることにより、難燃性に優れたカーシートを得ることができる。カーシート生地としては、火災時有害ガスの発生のないもの、防縮加工剤などの処理剤としてホルムアルデヒドを生じることのない処理剤を使用したものであれば特に限定されるものではない。例えば、ポリエステル、ポリプロピレン、ナイロン、アクリルなどの合成繊維、羊毛などの天然繊維又はそれらの混紡が挙げられる。
本発明の難燃性樹脂組成物のバッキング層としての塗布量は、固形分で10〜200g/m2、好ましくは20〜150g/m2である。塗布量が10g/m2未満では難燃性が不十分となるおそれがあり、200g/m2を超える場合は風合いを損ない、経済的にも好ましくない。
以下、本発明について実施例、参考例及び比較例を挙げてより詳細に説明するが、具体例を示すものであって、特にこれらに限定するものではない。
乳化分散体の調製
反応容器に水、アデカトールPC−10(ADEKA社製、商品名)1.5重量部、SNディフォーマ777(サンノプコ社製、商品名)0.1重量部、テトラキス(2,6-ジメチルフェニル)-m-フェニレンビスホスフェート(大八化学社製、融点95℃)100重量部を加え、固形分が50%となるように水を添加して調整した。その後、湿式ビーズミルで3mmのガラスビーズを用い平均粒子径25μmに微粉砕し、分散体Aとした。また、湿式ビーズミルを用いた微粉砕を行わなかったものを分散体Bとした。
反応容器に水、アデカトールPC−10(ADEKA社製、商品名)1.5重量部、SNディフォーマ777(サンノプコ社製、商品名)0.1重量部、テトラキス(2,6-ジメチルフェニル)-m-フェニレンビスホスフェート(大八化学社製、融点95℃)100重量部を加え、固形分が50%となるように水を添加して調整した。その後、湿式ビーズミルで3mmのガラスビーズを用い平均粒子径25μmに微粉砕し、分散体Aとした。また、湿式ビーズミルを用いた微粉砕を行わなかったものを分散体Bとした。
難燃性樹脂組成物の調製
樹脂エマルジョンとしてアクリル系樹脂エマルジョンであるウルトラゾールULA−2(アイカ工業社製、固形分46%、Tg60℃、商品名)を固形分で100重量部、前記分散体(固形分50%)を固形分で200重量部配合し、増粘剤としてアクリル系増粘剤であるウルトラゾールV−280(アイカ工業社製、固形分28%、Tg25℃、商品名)を固形分で10重量部混合し、更に水を加えて固形分を45%に調整することにより、実施例1の難燃性樹脂組成物を得た。
樹脂エマルジョンとしてアクリル系樹脂エマルジョンであるウルトラゾールULA−2(アイカ工業社製、固形分46%、Tg60℃、商品名)を固形分で100重量部、前記分散体(固形分50%)を固形分で200重量部配合し、増粘剤としてアクリル系増粘剤であるウルトラゾールV−280(アイカ工業社製、固形分28%、Tg25℃、商品名)を固形分で10重量部混合し、更に水を加えて固形分を45%に調整することにより、実施例1の難燃性樹脂組成物を得た。
また、樹脂エマルジョンとしてアクリル系樹脂エマルジョンであるウルトラゾールULN−3(アイカ工業社製、固形分50%、Tg−40℃、商品名)、ウレタン樹脂エマルジョンであるハイドランWLA−210(DIC社製、固形分35%、商品名)、およびスチレン−ブタジエン共重合系樹脂エマルジョンであるSR−100(日本A&L社製、固形分51%、Tg27℃、品名)およびポリエステル樹脂エマルジョンであるエリーテルKA−6137S(ユニチカ社製、固形分30%、Tg71℃)を用いて、各成分の配合量を表1記載のように変更した他は実施例1と同様に行い、実施例2〜5、比較例1〜3の各難燃性樹脂組成物を調製し、以下の方法で評価を行った。
難燃性
ポリエステル製繊維(目付250g/m2)に各難燃性樹脂組成物を固形分として40g/m2塗布し、140℃雰囲気下で10分間乾燥した。これを350mm×200mmに裁断し、20℃、65%RH雰囲気中で24時間放置したものを試料とした。
自動車内装分野向け難燃規格であるFMVSS−302に従い、作成した試料について水平法により燃焼試験を行なった。試験は6点行い、平均燃焼速度(mm/分)および標準偏差(σ)について、燃焼速度+4σ=100以下であるものを合格とした。
ポリエステル製繊維(目付250g/m2)に各難燃性樹脂組成物を固形分として40g/m2塗布し、140℃雰囲気下で10分間乾燥した。これを350mm×200mmに裁断し、20℃、65%RH雰囲気中で24時間放置したものを試料とした。
自動車内装分野向け難燃規格であるFMVSS−302に従い、作成した試料について水平法により燃焼試験を行なった。試験は6点行い、平均燃焼速度(mm/分)および標準偏差(σ)について、燃焼速度+4σ=100以下であるものを合格とした。
ほつれ試験
薄物ファブリック(目付200g/m2)にドクターナイフで乾燥重量50g/m2となるように各難燃性樹脂組成物を塗布した。その後、140℃で熱風乾燥を行って含水率を5%未満にした後、23℃、50%雰囲気下で1晩養生することにより試験体を作成した。
試験体を一片20cmの四角形に裁断したものを試験片とした。試験片から縦、横のそれぞれの方向から糸を1本抜き出し、それぞれ3gの荷重を30秒間掛け、ほつれ量を測定した。
○:ほつれ量が縦・横とも5mm未満
×:ほつれ量が縦・横のいずれかでも5mm越
薄物ファブリック(目付200g/m2)にドクターナイフで乾燥重量50g/m2となるように各難燃性樹脂組成物を塗布した。その後、140℃で熱風乾燥を行って含水率を5%未満にした後、23℃、50%雰囲気下で1晩養生することにより試験体を作成した。
試験体を一片20cmの四角形に裁断したものを試験片とした。試験片から縦、横のそれぞれの方向から糸を1本抜き出し、それぞれ3gの荷重を30秒間掛け、ほつれ量を測定した。
○:ほつれ量が縦・横とも5mm未満
×:ほつれ量が縦・横のいずれかでも5mm越
塗布性
A4サイズのPETフィルム上にバーコーダーNo30で幅なりに乾燥重量60g/m2となるように各難燃性樹脂組成物を塗布した。その後、140℃で熱風乾燥を行って含水率を5%未満に乾燥させ、その表面状態を観察した。
○:塗布面に筋引きや、1mmを超えるブツが認められない。
×:塗布面に筋引きや、1mmを超えるブツが認められる。
A4サイズのPETフィルム上にバーコーダーNo30で幅なりに乾燥重量60g/m2となるように各難燃性樹脂組成物を塗布した。その後、140℃で熱風乾燥を行って含水率を5%未満に乾燥させ、その表面状態を観察した。
○:塗布面に筋引きや、1mmを超えるブツが認められない。
×:塗布面に筋引きや、1mmを超えるブツが認められる。
実施例の各難燃性樹脂組成物を用いた場合、いずれも難燃性、ほつれ試験および塗布性が良好であり優れていた。一方、比較例の難燃性樹脂組成物を用いた場合、いずれかの性能が不十分であった。
Claims (5)
- 樹脂エマルジョンおよび平均粒子径が500μm未満であるリン酸エステル系難燃剤の分散体を含有することを特徴とする難燃性樹脂組成物。
- 前記リン酸エステル系難燃剤の融点が120℃以下であることを特徴とする請求項1記載の難燃性樹脂組成物。
- リン酸エステル系難燃剤を水中に分散させ、ビーズミルを用いて平均粒子径が500μm未満となるように粉砕し、さらに樹脂エマルジョンと混合することを特徴とする難燃性樹脂組成物の製造方法。
- リン酸エステル系難燃剤を水中に分散させる際、フェニルエーテル構造を有する界面活性剤を添加することを特徴とする請求項3記載の難燃性樹脂組成物の製造方法。
- リン酸エステル系難燃剤を水中に分散させる際、分散液の粘度を500〜10,000mPa・sに調整することを特徴とする請求項3または4記載の難燃性樹脂組成物の製造方法。
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