JP2020163557A - ねじ締め不良判定装置、ねじ締め装置、ねじ締め不良判定方法、および制御プログラム - Google Patents

ねじ締め不良判定装置、ねじ締め装置、ねじ締め不良判定方法、および制御プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】適切に、ねじ締めの良否判定を行うことができる技術を提供する。【解決手段】ドライバーの軸方向における速度または速度に関する速度特徴量を取得する速度取得部(13)と、仮着座工程において、所定時点での前記軸方向における前記速度または前記速度特徴量に基づいて、ねじ締めに不良が発生したと判定する不良判定部(14)とを備える。【選択図】図2

Description

本発明は、ねじ締め不良判定装置、ねじ締め装置、ねじ締め不良判定方法、および制御プログラムに関する。
従来、上下方向に軸動される電動ドライバーを備えたねじ締め装置において、任意設定された計測開始位置からの計測設定時間でのビットの移動距離に基づいて、締結部品の存在の有無を判定する技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、ビットの先端部が被締結物あるいは締結部に当接しない位置である判定開始設定点にビットが到達してからの、ビットに作用する推力に基づいて、締結部品の有無を判定する技術が知られている(例えば、特許文献2参照)。
特開2012−223841号公報 特開2013−18067号公報
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、任意設定された計測開始位置からの計測設定時間でのビットの移動距離に基づいて、締結部品(ねじ)の存在の有無を判定する。誤判定を回避するためには、ねじ有りの場合とねじなしの場合の移動距離の差を大きくする必要がある。しかしながら、ビットが保持するねじの先端がねじ穴に入り始める位置は、ねじのばらつき等に起因して、正確には分からない。それゆえ、計測設定時間には、ねじがねじ穴に入る前のビットが高速で移動している時間も含まれ得る。そのため、特許文献1に記載の技術では、計測設定時間を長めに設定する必要がある。そうすると、ねじの存在の有無の判定が遅くなり、ビットが被締結物に衝突する可能性がある。また、ねじが短いほど、ねじの存在の有無の判定が困難になる。
また、ビットに作用する推力の変化は、被締結物、および締結部品の材料特性や公差等の外因の影響を受けやすい。特許文献2に記載の技術では、締結部品の有無の誤判定が生じる可能性があるという問題がある。
本発明の一態様は、適切に、ねじ締めの良否判定を行うことができる技術を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係るねじ締め不良判定装置は、ドライバーの軸方向における速度または前記速度に関する速度特徴量を取得する速度取得部と、前記ドライバーをねじ穴側に移動させ、ねじを前記ねじ穴に挿入する仮着座工程において、所定時点での前記軸方向における前記速度または前記速度特徴量に基づいて、ねじ締めに不良が発生したか否かを判定する不良判定部とを備える。
前記の構成によれば、仮着座工程における所定時点でのドライバーの軸方向における速度の特徴量に基づいて、ねじ締めの良否判定を行う。仮着座工程において、ねじが被締結物に入り始めると直ぐに明確な速度変化が生じる。それゆえ、仮着座工程における早い時点で、計測された速度の特徴量を算出し、この速度特徴量に基づいて、精度良く、ねじがドライバーの先端に存在するか否かのねじ締めの良否判定を行うことができる。
また、本発明の一態様に係るねじ締め不良判定装置では、前記不良判定部は、所定時点での前記軸方向における前記速度特徴量に基づいて、ねじ締めに不良が発生したか否かを判定し、前記速度特徴量は、ドライバーの軸方向における速度の累積移動平均であってもよい。
前記の構成によれば、精度よく、ねじなしによる不良の発生を検出することができる。また、斜め締め等をネジなしと誤って判定することがなく、早い段階で適切にネジなしを検出することができる。
本発明の一態様に係るねじ締め不良判定装置では、前記不良判定部は、所定時点での前記軸方向における前記速度特徴量に基づいて、ねじ締めに不良が発生したか否かを判定し、前記速度特徴量は、ドライバーの軸方向における速度の移動平均であってもよい。
前記の構成によれば、早い段階で、精度よく、ねじなしの不良を検出することができる。
また、本発明の一態様に係るねじ締め不良判定装置では、前記不良判定部は、所定時点での前記軸方向における前記速度特徴量に基づいて、ねじ締めに不良が発生したか否かを判定し、前記速度特徴量は、ドライバーの軸方向における速度の中央値であってもよい。
前記の構成によれば、早い段階で、精度よく、ねじなしの不良を検出することができる。
本発明の一態様に係るねじ締め不良判定装置では、前記不良判定部は、所定時点での前記軸方向における前記速度特徴量に基づいて、ねじ締めに不良が発生したか否かを判定し、前記速度特徴量は、ドライバーの軸方向における速度の標準偏差であってもよい。
前記の構成によれば、早い段階で、精度よく、ねじなしの不良を検出することができる。
本発明の一態様に係るねじ締め不良判定装置では、前記不良判定部は、所定時点での前記軸方向における前記速度に基づいて、ねじ締めに不良が発生したか否かを判定してもよい。
前記の構成によれば、早い段階で、精度よく、ねじなしの不良を検出することができる。
また、本発明の一態様に係るねじ締め不良判定装置は、前記仮着座工程は、前記ねじの座面が被締結物に接するまでの工程である。
また、本発明の一態様に係るねじ締め不良判定装置では、前記仮着座工程は、前記ドライバーに与える回転トルクが前記ねじの締め付けトルクより小さい所定トルクに達するまで行われる。
また、本発明の一態様に係るねじ締め不良判定装置では、ねじ締めに不良が発生したと判定されると、前記ねじが前記ドライバーの先端に存在しない不良の発生を通知する通知部を備える。
前記の構成によれば、ねじがドライバーの先端に存在しない不良の発生を通知することができ、例えばユーザは、ねじをドライバーの先端取り付けるなどの適切な対応をとることができる。
また、上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係るねじ締め装置は、前記のねじ締め不良判定装置と、前記ドライバーに回転トルクを与える第1モータと、前記ドライバーを前記軸方向に移動させる第2モータとを備える。
前記の構成によれば、第1モータの回転トルクに基づいて、仮着座工程を制御する共に、第2モータによるドライバーの軸方向における速度または前記速度に関する速度特徴量に応じてねじ締めの良否判定を行うことができる。よって、仮着座工程において、ねじ締めの良否判定を行うことができる。
また、上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係るねじ締め装置は、ねじ締めに不良が発生したと判定されると、ねじ締めを中止してもよい。
前記の構成によれば、ねじなしの場合に、ドライバーのビットが被締結物に当接する前に、ドライバーの駆動を中止することができるので、ドライバーのビットにより被締結物を傷つけてしまうのを防ぐことができる。
また、上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係るねじ締め不良判定方法は、ドライバーの軸方向における速度または前記速度に関する速度特徴量を取得する速度取得ステップと、前記ドライバーをねじ穴側に移動させ、ねじを前記ねじ穴に挿入する仮着座工程において、所定時点での前記軸方向における前記速度特徴量に基づいて、ねじ締めに不良が発生したか否かを判定する不良判定ステップとを含む。
前記の構成によれば、仮着座工程における所定時点でのドライバーの軸方向における速度または速度特徴量に基づいて、ねじ締めの良否判定を行う。仮着座工程において、ねじが被締結物に入り始めると直ぐに明確な速度変化が生じる。それゆえ、仮着座工程における早い時点で、計測された速度特徴量を算出し、この速度または速度特徴量に基づいて、精度良く、ねじがドライバーの先端に存在するか否かのねじ締めの良否判定を行うことができる。
また、上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る制御プログラムは、前記のねじ締め不良判定装置としてコンピュータを機能させるための制御プログラムであって、前記速度取得部、および、前記不良判定部としてコンピュータを機能させる。
前記の構成によれば、制御プログラムにより、精度良く、ねじ締めの良否判定を行うことができる。
本発明の一態様によれば、適切に、ねじ締めの良否判定を行うことができる。
本発明の実施形態に係るねじ締めシステムの概要を示すブロック図である。 PLCの構成を示すブロック図である。 本実施形態に係るねじ締めシステムの外観構成を示す図である。 仮着座工程中のZ軸位置の変化量を示す図である。 仮着座工程中のZ軸速度の変化量を示す図である。 仮着座工程中のZ軸速度の変化量を模式的に示す図である。 仮着座工程中のZ軸速度の累積移動平均の変化量を模式的に示す図である。
以下、本発明の一側面に係る実施形態(以下、「本実施形態」とも表記する)を、図面に基づいて説明する。
§1 適用例
図1は、本発明の実施形態に係るねじ締め装置1の概要を示すブロック図である。図1に示すように、ねじ締め装置1は、PLC(Programmable Logic Controller)10(ねじ締め不良判定装置)、カプラ20、回転用サーボ30(第1モータ)、および往復用サーボ40(第2モータ)を備えている。ねじ締め装置1は、後述するドライバー50(図3参照)の、軸周りでの回転運動および軸方向への往復運動により、ねじ締め動作を行う。このとき、PLC10は、ねじ締め動作の制御を行うとともに、当該ねじ締め動作における不良の発生を判定する。
本明細書においては、ねじ締め動作における不良とは、ねじ締めの開始前にねじを落とすなどして、ねじ締め動作の開始時点でドライバービットの先端にねじが存在しない「ねじなし」の状態である。PLC10は、ねじなしによる不良の発生を判定する。
回転用サーボ30は、ドライバー50の軸周りの回転運動(R軸方向の運動)を生じさせるモータである。また、回転用サーボ30は、自身の回転速度(deg./s)、回転量(deg.)、および回転トルク(定格トルクに対する割合(%))をカプラ20へ出力する。
往復用サーボ40は、ドライバー50の軸方向への往復運動(Z軸方向の運動)を生じさせるモータである。また、往復用サーボ40は、自身の回転によるドライバー50の移動速度(mm/s)、移動位置(mm)、および移動トルク(定格トルクに対する割合(%))をカプラ20へ出力する。
カプラ20は、PLC10と、回転用サーボ30および往復用サーボ40と、を接続する。詳細には、カプラ20は、PLC10から受信した制御信号を回転用サーボ30および往復用サーボ40へ送信する。また、カプラ20は、回転用サーボ30から受信した、回転用サーボ30の回転速度、回転量および回転トルクをPLC10へ送信する。また、カプラ20は、往復用サーボ40から受信した、往復用サーボ40の回転によるドライバー50の移動速度、移動位置および移動トルクをPLC10へ送信する。
以下の説明では、回転用サーボ30の回転速度、回転量および回転トルク、並びに往復用サーボ40の回転によるドライバー50の移動速度、移動位置および移動トルクを総称してパラメータと称することがある。
図2は、PLC10の構成を示すブロック図である。PLC10は、ねじ締め装置1の動作を制御する。図2に示すように、PLC10は、制御部11、通信部12、速度取得部13、不良判定部14、および通知部15を備える。
制御部11は、回転用サーボ30および往復用サーボ40を制御するための制御信号を通信部12へ出力する。通信部12は、制御部11から入力された制御信号をカプラ20へ送信する。制御信号は、カプラ20を介して回転用サーボ30および往復用サーボ40へ送信され、回転用サーボ30および往復用サーボ40を制御する。制御部11は、回転用サーボ30および往復用サーボ40を同期させて制御する。また、制御部11は、回転用サーボ30および往復用サーボ40のパラメータを当該回転用サーボ30および往復用サーボ40制御にフィードバックする。
通信部12は、回転用サーボ30および往復用サーボ40から、カプラ20を介してパラメータを受信する。通信部12は、受信したパラメータを図示しない記憶装置に記憶させる。また、受信したパラメータを記憶するための記憶装置を、ねじ締め装置1が備えていてもよい。
速度取得部13は、通信部12がカプラ20から受信したパラメータを参照して、往復用サーボ40によるドライバー50の移動速度を取得する。また、速度取得部13は、通信部12がカプラ20から受信したパラメータを参照して、回転用サーボ30の回転速度、回転量および回転トルク、並びに、軸方向における位置、および移動トルクを取得する位置速度取得部としても機能する。速度取得部13は、通信部12からパラメータを取得してもよいし、不図示の記憶装置からパラメータを取得してもよい。
また、回転用サーボ30、および往復用サーボ40のそれぞれは、サーボモータを駆動制御するサーボドライバーを備え、当該サーボドライバーがサーボモータから位置を取得して、取得した位置を微分することで速度を算出してもよい。サーボドライバーは、位置と速度とをカプラ20を介して、PLC10に送信する。速度取得部13は、通信部12がカプラ20から受信した位置と速度とを取得する。
不良判定部14は、速度取得部13が取得したドライバー50の軸方向における速度を参照して、ねじ締めに不良が発生したか否かを判定する。具体的には、不良判定部14は、ドライバー50の軸方向における速度が所定の閾値より大きいか否かに基づいて、ねじ締めに不良が発生したか否かを判定する。
通知部15は、不良判定部14によってねじ締めに不良が発生したと判定された場合には、不良の発生を通知する。PLC10は、通知部15によってカプラ20に不良の発生を通知することで、回転用サーボ30および往復用サーボ40の動作を停止させてもよい。また、PLC10は、通知部15によって、ねじ締めの不良の発生を外部の機器に通知することができてもよい。
§2 構成例
〔実施形態1〕
以下、本発明の実施形態1について、詳細に説明する。
(ねじ締め装置1の構成)
図3は、本実施形態に係るねじ締め装置1の外観の構成例を簡易的に示す図である。図3に示すように、ねじ締め装置1は、回転用サーボ30(第1モータ)、往復用サーボ40(第2モータ)、ドライバー50、およびボールねじ60と、図3には示されていない、上述のPLC10、およびカプラ20と、備えている。
ドライバー50は、先端にドライバービット51を有し、ねじ締めを行う。ドライバー50は、回転用サーボ30により与えられる回転トルクにより軸周りで回転運動しながら、往復用サーボ40によって、軸方向に移動することで、ねじ締め動作を実行する。以下の説明では、ドライバー50の軸方向のうち、ねじ締めの過程でドライバー50が移動する方向を下方と称する。
回転用サーボ30は、ドライバー50の上方に配され、ドライバー50の軸周りの回転運動を生じさせる。
ボールねじ60は、ドライバー50を上下に移動可能に、ドライバー50と、回転用サーボ30とを一体に支持する。
往復用サーボ40は、ボールねじ60の上部に設けられ、ボールねじ60の回転運動を生じさせる。往復用サーボ40によるボールねじ60の回転運動が、ドライバー50の上下方向への直線運動に変換され、ドライバー50が上下に往復運動する。
(ねじ締め動作)
ねじ締め装置1によるねじ締めの動作は、以下のとおりである。
まず、制御部11は、ドライバービット51の先端に、例えば吸着によりねじを保持した状態で、当該ねじが被締結物のねじ締めを行う箇所に設置されるように、ボールねじ60の回転運動によりドライバー50を下降させる下降工程を実行する。下降工程において、制御部11は、ねじが被締結物のねじ穴に入る寸前まで、ドライバー50を下降させる。制御部11は、ドライバー50のZ軸位置が所定の位置となると、Z軸の位置決めを完了する。
次に、制御部11は、ドライバー50を、ねじが仮着座するまで、ねじを回転させながら押し当てる仮着座工程を実行する。ここで、仮着座工程とは、ねじの座面が被締結物に接するまでの工程である。仮着座工程終了時点において、見た目では、ねじが、ねじ穴に入っている状態となる。
制御部11は、ねじを締結物のねじ穴に挿入し、当該ねじを仮着座させる仮着座工程を、ドライバー50に与える回転トルク(R軸トルク)が、ねじの締め付けトルクより小さい第1トルク(所定トルク)に達するまで行う。ねじの締め付けトルクは、JISや各種規定によって、例えば、ねじの種類に応じて決められているトルクであり、第1トルクは、例えば、回転用サーボ30の定格出力が50%以上となった場合のトルクである。制御部11は、ねじが仮着座するまで、仮着座工程を行う。
ところで、仮着座工程の初期には、ねじの締結物のねじ穴への挿入開始時に、R軸トルクが、回転用サーボ30の出力が定格出力の50%以上となった場合のトルクより高くなる。このため、制御部11は、仮着座の誤判定を回避するために、例えば、仮着座工程の開始から1000msは仮着座完了の判定を行わない。
続いて、制御部11は、ねじを仮着座させた後、さらにねじを回転させながらねじにドライバー50を押し当てる本締め工程を行う。この、仮着座工程の後の本締め工程は、回転用サーボ30がドライバー50に与える回転トルクが規定の締め付けトルクである第2トルクに達するまで行われる。制御部11は、例えば、R軸トルクが、回転用サーボ30の出力が定格出力の150%以上となった場合のトルクになるまで本締め工程を行う。
制御部11は、本締め工程が完了した後、回転用サーボ30の回転トルクと、往復用サーボ40の押し付けトルクとを本締め状態のままで所定時間保持する本締め保持工程を実行する。制御部11は、本締め保持工程において、例えば、本締め状態を100ミリ秒保持する。
その後、制御部11は、回転用サーボ30の回転を停止し、R軸トルクを0%以下にして、ねじを解放する解放工程を実行する。
続いて、制御部11は、ボールねじ60の回転運動によりドライバー50を上方へ移動させて、ドライバー50のZ軸位置を原点位置に復帰させる原点復帰工程を実行することで、ねじ締め動作を完了する。
(ねじなし判定)
次に、ドライバー50の軸方向における速度を参照して、ねじなしを判定する処理について説明する。
上述した、ドライバー50をねじ穴側に移動させ、ねじを前記ねじ穴に挿入する仮着座工程において、速度取得部13は、通信部12を介して、カプラ20から、ドライバー50の軸方向における速度を取得する。また、速度取得部13は、ドライバー50の軸方向における速度に加えて、軸方向における位置を取得してもよい。ここで、ドライバー50の軸方向における速度は、往復用サーボ40によってボールねじ60が回転し、ドライバー50がZ軸方向に移動する速度である。また、ドライバー50の軸方向における位置は、Z軸位置の原点位置からの移動距離である。
不良判定部14は、速度取得部13が取得したドライバー50の軸方向における速度であって、仮着座工程における所定時点での速度に基づいて、ねじなしによる不良が発生したか否かを判定する。
図4は、ねじなしによる不良が発生した場合(ng_no_screw)と、問題なく仮着座工程が完了した場合(ok)との、仮着座工程中のZ軸位置の変化を示す図である。横軸は時間を示し、縦軸はZ軸位置を示す。
図5は、ねじなしによる不良が発生した場合(ng_no_screw)と、問題なく仮着座工程が完了した場合(ok)との、仮着座工程中のZ軸方向における速度を示す図である。横軸は時間を示し、縦軸はZ軸速度を示す。
ここで、図4、および図5において、横軸の時間を示すindexとは、1indexが2msecを示し、例えばindex=1000は、2秒である。
図4に示すように、仮着座工程において、ねじ締めに、ねじなしによる不良が発生した場合の、所定時点でのドライバー50のZ軸方向における位置は、ねじなしによる不良が発生してない場合よりも大きくなる。しかしながら、仮着座工程において、Z軸方向における位置は、ねじなしによる不良が発生した場合であっても、ねじなしによる不良が発生してない場合であっても、徐々に増加する。このため、ドライバー50が被締結物に到達する前の仮着座工程の早い段階では、ねじなしによる不良が発生した場合と、ねじなしによる不良が発生してない場合とで、Z軸方向における位置の差異があまりない。
よって、仮着座工程の早い段階における所定時点でのZ軸方向における位置に基づいてねじなしによる不良の発生を適切に判定するのは難しい。
よって、不良判定部14は、仮着座工程において、ドライバー50の先端が被締結部に到達する前の所定時点、例えばindex=500の時点でのZ軸速度を速度取得部13を介して取得する。
図5に示すように、仮着座工程において、ねじなしによる不良が発生した場合の、所定時点でのドライバー50のZ軸方向における速度は、ねじなしによる不良が発生してない場合よりも速くなる。
Z軸方向における速度は、仮着座工程の開始時に、ねじなしによる不良が発生した場合であっても、ねじなしによる不良が発生してない場合であっても、一旦最高速度である、図5の例では40mm/s程度となる。ねじなしによる不良が発生してない場合は、ねじがボールねじ60の運動によりねじ穴に押し当てられて、ねじ穴に螺入されて行くため、仮着座工程開始後すぐに、Z軸方向における速度が、平均5mm/s程度まで減少する。一方で、ねじなしによる不良が発生した場合には、ドライバー50の先端が被締結物に到達する前(index=1000より前)では、Z軸方向における速度は仮着座工程の開始時から変わらない。
このため、ドライバー50が被締結物に到達する前の仮着座工程の早い段階における所定時点、例えばindex=500の時点でのZ軸速度が、ねじなしによる不良が発生した場合と、ねじなしによる不良が発生してない場合とで、大きく異なる。よって、不良判定部14は、仮着座工程の早い段階における所定時点でのZ軸方向における速度に基づいてねじなしによる不良を発生しているか否かを適切に判定することができる。
不良判定部14は、仮着座工程において、所定時点でのドライバーの軸方向における速度が予め設定された閾値より大きければ、ねじ締めにおいてねじなしによる不良が発生したと判定する。ねじなしによる不良の発生を判定するための閾値は、ねじなしによる不良が発生してない場合の仮着座工程中のZ軸方向における速度に基づいて適切な速度に設定することができる。図5に示した例では、不良判定部14は、index=500の時点でのZ軸速度が、30mm/sより大きければ、ねじ締めにねじなしによる不良が発生したと判定してもよい。これにより、不良判定部14は、精度良く、ねじ締めの良否判定を行うことができる。
不良判定部14は、仮着座工程において、所定時点でのドライバーの軸方向における速度が予め設定された閾値以下であれば、ねじ締めにおいてねじなしによる不良は発生していない判定する。この場合、制御部11は、ねじ締めを継続する。
不良判定部14によって、ねじ締めに、ねじがドライバー50の先端に存在しない不良が発生したと判定されると、PLC10は、当該不良の発生を、通知部15の機能により、ユーザ、または、他の機械に通知する。
また、PLC10は、不良判定部14によって、ねじ締めに不良が発生したと判定されると、ねじ締め動作を中止する。上述したように、不良判定部14は、ドライバー50が被締結物に到達する前の仮着座工程の早い段階で、ねじなしによる不良が発生したことを判定することができるため、ドライバー50を高速で駆動させている場合であってもドライバー50が被締結物に到達する前にねじ締め動作を中止することができる。
〔その他の実施形態〕
上記実施形態1では、仮着座工程における所定時点でのドライバー50の軸方向における速度に基づいてねじ締めの不良を判定する例について説明した。
しかし、PLC10は、仮着座工程における所定時点でのドライバー50の軸方向における速度に関する速度特徴量に基づいて、ねじ締めの不良を判定してもよい。
図6には、仮着座工程中のドライバー50のZ軸速度の変化量を模式的に示す。図6において、横軸は時間を示すindex、縦軸はドライバー50のZ軸速度を示す。上述したように、仮着座工程において、ねじがねじ穴に螺入し始めると、ドライバー50の速度は急激に低下する(図6のC)。これに対し、ねじなしによる不良が発生している場合には、ドライバー50の速度は変化しない(図6のA)。したがって、適当な時点t1におけるドライバー50の軸方向速度を、予め設定された速度の閾値と比較することによって、ねじ締めの不良が判定される。具体的には、時点t1におけるドライバー50の速度が閾値以下であれば正常と判定され、時点t1におけるドライバー50の速度が閾値より大きければねじなしによる不良が発生していると判定される。
これに対して、ねじなしによる不良は発生していないものの、ねじが斜め締めになることがある。ドライバー50が、ねじをねじ穴に対して斜めに保持している場合に、斜め締めが生じる。斜め締めが生じた場合でも、最終的にねじ締めは行われる。斜め締めは、ねじなしによる不良とは区別されるべきものである。斜め締めが生じる場合には、ねじがねじ穴の側面に当接した時点で、急激にドライバー50の速度が低下する。しかし、その後、斜めに傾斜したねじがねじ穴に押し込まれるとき、一時的にドライバー50の速度が再び上昇する場合がある(図6のB)。この速度が再上昇した時点で、ドライバー50の速度を基準にして、閾値と比較してねじ締めの不良を判定すると、誤ってねじなしによる不良が発生したと判定される場合がある。
これに対し、PLC10は、ねじ締めの不良判定に、ドライバー50の軸方向における速度そのものの代わりに、速度に関する特徴量(速度特徴量)に基づいて、ねじ締めの不良の有無を判定してもよい。速度特徴量として、例えば、以下の実施形態2〜5に例示するように、仮着座工程の所定期間におけるドライバー50の速度の累積移動平均値、移動平均値、中央値、または標準偏差等を用いてもよいが、これらに限定されない。
速度特徴量を用いてねじ締めの不良を判定する場合には、速度取得部13および不良判定部14は、一例として、以下のような構成を取る。それ以外のねじ締め不良判定装置の構成は実施形態1と同様であるので、説明を繰り返さない。
(速度取得部13)
速度取得部13は、サーボモータ等で取得したドライバー50の軸方向における速度の情報を、通信部12を介して受信し、速度取得部13で、所定期間における速度特徴量を算出してもよい。その後、速度取得部13は、算出した速度特徴量を不良判定部14に送信する。
また、サーボモータを制御するサーボドライバーが、ドライバー50の軸方向における速度から所定期間における速度特徴量を算出し、速度取得部13は算出された速度特徴量をサーボモータ等から受信してもよい。そして、速度取得部13は、算出された速度特徴量を不良判定部14に送信してもよい。
ここで、所定期間としては、それぞれ選択される速度特徴量に応じて、ドライバー50の下降開始から仮着座工程が終了するまでの期間の内、適切な期間を設定する。所定期間は、ユーザによって予め設定され、速度取得部13に設定されている。
(不良判定部14)
不良判定部14は、速度取得部13から受信した速度特徴量に基づいて、ねじなしによる不良が発生したか否かの判定を行う。たとえば、予め設定され記憶部に格納されたそれぞれの特徴量に対応する閾値と、取得された特徴量の大小を比較することにより、ねじなしによる不良が発生したか否かの判定を行う。
以下、具体的な実施形態について説明する。
〔実施形態2〕
本実施形態では、不良判定部14は、所定時点での軸方向における速度の累積移動平均値に基づいて、ねじ締めに不良が発生したか否かを判定する。速度取得部13は、軸方向におけるドライバー50の速度を取得し、所定期間での速度の累積移動平均値を算出する。不良判定部14は、速度の累積移動平均値を予め設定された累積移動平均値の閾値と比較することによって、ねじ締めの不良を判定してもよい。所定期間としては、正常時に仮着座工程が終了する時点までを含む期間を設定してもよい。たとえば、所定期間は、仮着座工程の開始から現時点までの期間である。たとえば、不良判定部14において、速度の累積移動平均値が閾値を超える場合には、ねじなしによる不良が発生したと判定し、速度の累積移動平均値が閾値以下の場合には、ねじなしによる不良が発生していないと判定する。
図7は、速度取得部13で算出されたドライバー50の軸方向速度の累積移動平均値VCMAの変化量の推移を模式的に示したグラフであり、横軸に時間のindex、縦軸にドライバー50の軸方向速度の累積移動平均値VCMAを示す。
ねじなしによる不良が発生せず、正常にねじ締めが行われる場合は、ねじがボールねじ60の運動によりねじ穴に押し当てられて、ねじ穴に螺入されて行くため、仮着座工程開始後、ドライバー50の軸方向における速度が上昇した後に低下する。速度取得部13において、上記所定期間におけるドライバー50の軸方向速度から、この期間での累積移動平均値VCMAを算出する。累積移動平均値VCMAは、ねじがねじ穴に螺入し始める時点で、速度の低下に伴い低下し始める(図6のC)。
一方、ねじなしによる不良が発生している場合には、ドライバー50の先端が被締結物に到達する時点までは、ドライバー50の軸方向における速度は低下しない(上昇したままである)。結果として、ドライバー50の軸方向速度の累積移動平均値VCMAは、仮着座工程開始後に増加して、高いままである(図7のA)。
したがって、不良判定部14は、仮着座工程開始からある期間後の所定時点t1において、ドライバー50の速度の累積移動平均値VCMAを設定された累積移動平均値の閾値Vthと比較して、VCMA>Vthならば、ねじなしによる不良が発生したと判定し、VCMA≦Vthならば、正常であると判定することができる。
また、ねじが斜め締めになっている場合は、斜めにねじ穴に螺入されたねじがねじ穴の側面に当接した時点で、一旦ドライバー50の速度が低下する。しかし、その後、斜め締めされたねじがねじ穴に押し込まれると、ドライバー50の速度が一時的に上昇する場合がある。したがって、この場合、ドライバー50の軸方向速度の累積移動平均値VCMAは、図7の曲線Bに示すように、正常な場合の速度の累積移動平均値よりやや大きいものの、ほぼ同様の変化を示す。したがって、斜め締めの場合には、所定期間におけるドライバー50の速度の累積移動平均値は、閾値より小さい値を示すため、不良判定部14が、ねじなしと誤って判定する可能性は低い。
このように、所定時点(たとえば、図7に示す時点t1)での、ドライバー50の速度の累積移動平均値VCMAを、設定された閾値Vthと比較し、VCMAがVthより大きいか否かで、ねじなしによる不良が発生しているか否かを判定することができる。
また、ねじなしによる不良を判定する際に、ドライバー50の軸方向速度の累積移動平均値VCMAに基づいて判定すれば、仮着座工程の早い段階でねじなしによる不良が発生しているか否かを判定することができる。しかも、斜め締めなどのねじなしとは異なる不良を、ねじなしによる不良と誤判定する可能性が低い。さらに、不良判定のために、速度の累積移動平均VCMAを閾値と比較する時点t1は、正常時において仮着座工程が開始された時点からドライバー50が被締結物に到達するまでの期間の何れかで設定すればよい。そのため、誤判定を防ぐために最適な速度の計測期間を設定するのも容易である。
〔実施形態3〕
本実施形態では、不良判定部14は、所定時点での軸方向における速度の移動平均値に基づいて、ねじ締めに不良が発生したか否かを判定する。速度取得部13は、ドライバー50の軸方向における速度の特徴量として、所定期間におけるドライバー50の軸方向速度を取得し、この所定期間内の適切な一定期間における速度の移動平均値VMAを算出する。不良判定部14は、移動平均値VMAを設定された速度移動平均値の閾値Vthと比較することによって、ねじなしによる不良の発生を判定してもよい。ここで、一定期間は、現時点から過去の一定期間である。
上述したように、正常にねじ締めが行われる場合には、ねじがねじ穴に螺入し始める時点で、ドライバー50の軸方向速度が急激に低下する。このため、ドライバー50の軸方向速度の移動平均値VMAもこの時点から急激に低下する。しかし、ねじなしの不良が発生している場合には、ドライバー50の軸方向速度が低下しないため、ドライバー50の軸方向速度の移動平均値VMAも低下しない。したがって、正常時にねじがねじ穴に螺入開始する時点で、ドライバー50の軸方向速度の移動平均値VMAを、設定された速度移動平均値閾値Vthと比較することによって、VMA>Vthの場合には、ねじなしの不良が発生していると判定し、VMA≦Vthの場合には、正常であると判定することができる。
また、上述したように斜め締めが発生した場合には、一時的にドライバー50の速度が上昇することがあるものの、速度移動平均値は、正常な場合とほぼ同様の変化を示す。したがって、斜め締めによる不良を、ねじなしによる不良と誤判定する可能性は低い。
本実施形態では、ドライバー50の速度の特徴量として、速度の移動平均値を用いているので、ねじがねじ穴に螺入開始した時点で、急激に速度の移動平均値VMAが低下する。したがって、仮着座工程の早い時点で、ねじなしによる不良が発生したか否かを判定することができる。また、斜め締めによる不良を、ねじなしによる不良と誤判定する可能性は低く、適切なねじなしの判定を行うことができる。
〔実施形態4〕
本実施形態では、不良判定部14は、所定時点での軸方向における速度の中央値に基づいて、ねじ締めに不良が発生したか否かを判定する。中央値は、例えば、仮着座工程開始後のある時点から所定時点t1までの所定期間における中央値である。本実施形態では、ドライバー50の軸方向速度の特徴量として、所定期間において軸方向におけるドライバー50の速度を計測し、計測された速度を低い順に並べた場合の速度の中央値Vを用い、速度中央値の閾値Vthと比較してもよい。V>Vthの場合には、ねじなしによる不良が発生したと判定し、V≦Vthの場合には、正常であると判定することができる。
本実施形態においても、ねじがねじ穴に螺入開始された時点で、ドライバー50の軸方向速度が急激に低下するに伴い、速度の中央値Vも低下し始める。これに対して、ねじなしの不良が発生している場合には、速度は低下しないため、中央値Vも変化がない。また、斜め締めの場合には、上述したように、ドライバー50の速度が一時的に上昇する場合があるものの、これは速度の中央値にはほとんど影響しない。したがって、斜め締めによる不良を、ねじなしによる不良と誤判定する可能性も低い。
〔実施形態5〕
本実施形態では、不良判定部14は、所定時点での軸方向における速度の標準偏差に基づいて、ねじ締めに不良が発生したか否かを判定する。本実施形態では、所定期間における軸方向におけるドライバー50の速度を計測し、この期間での速度の標準偏差Sを算出する。標準偏差Sの値は、正常な場合には、ドライバー50の速度が上限速度に近づくまでは増加し、上限速度に近づいてからは減少し、ねじのねじ穴への螺入開始から速度が低い値で安定するまでは、増加する。これに対し、ねじなしの不良が発生している場合には、正常時においてねじが螺入される時点後も、それまでと変わらない速度でドライバー50が軸方向に下降していく。そのため、ドライバー50の速度が上限速度に達した後、標準偏差Sの値は小さいままである。したがって、標準偏差の閾値Sthを設定し、正常時にねじが螺入する時点までの、標準偏差S<Sthであれば、ねじなしの不良が発生していると判定し、標準偏差S≧Sthであれば、正常であると判定することができる。
上述したように、ドライバー50の速度が一時的に上昇する場合があるものの、これは速度の標準偏差の変化にはほとんど影響しない。したがって、斜め締めによる不良を、ねじなしによる不良と誤判定する可能性も低い。
なお、ねじなし判定の際に、ドライバー50の軸方向速度の標準偏差の代わりに、速度の分散等を用いてもよい。
以上説明したように、ねじなしの不良を判定するために、ドライバー50の軸方向速度そのものに代わって、所定期間でのドライバー50の軸方向速度の標準偏差等に基づいて、ねじなしの不良を精度よく、仮着座工程の早い段階で、適切に判定することができる。また、斜め締めによる不良をねじなしによる不良と誤判定することもない。
〔ソフトウェアによる実現例〕
PLC10の制御ブロック(特に制御部11、通信部12、速度取得部13、不良判定部14、および通知部15)は、集積回路(ICチップ)等に形成された論理回路(ハードウェア)によって実現してもよいし、ソフトウェアによって実現してもよい。
後者の場合、PLC10は、各機能を実現するソフトウェアであるプログラムの命令を実行するコンピュータを備えている。このコンピュータは、例えば1つ以上のプロセッサを備えていると共に、上記プログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記録媒体を備えている。そして、上記コンピュータにおいて、上記プロセッサが上記プログラムを上記記録媒体から読み取って実行することにより、本発明の目的が達成される。上記プロセッサとしては、例えばCPU(Central Processing Unit)を用いることができる。上記記録媒体としては、「一時的でない有形の媒体」、例えば、ROM(Read Only Memory)等の他、テープ、ディスク、カード、半導体メモリ、プログラマブルな論理回路などを用いることができる。また、上記プログラムを展開するRAM(Random Access Memory)などをさらに備えていてもよい。また、上記プログラムは、該プログラムを伝送可能な任意の伝送媒体(通信ネットワークや放送波等)を介して上記コンピュータに供給されてもよい。なお、本発明の一態様は、上記プログラムが電子的な伝送によって具現化された、搬送波に埋め込まれたデータ信号の形態でも実現され得る。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
1 ねじ締め装置
10 PLC(ねじ締め不良判定装置)
11 制御部
12 通信部
13 速度取得部
14 不良判定部
15 通知部
30 回転用サーボ(第1モータ)
40 往復用サーボ(第2モータ)
50 ドライバー

Claims (13)

  1. ドライバーの軸方向における速度または前記速度に関する速度特徴量を取得する速度取得部と、
    前記ドライバーをねじ穴側に移動させ、ねじを前記ねじ穴に挿入する仮着座工程において、所定時点での前記軸方向における前記速度または前記速度特徴量に基づいて、ねじ締めに不良が発生したか否かを判定する不良判定部とを備える、ねじ締め不良判定装置。
  2. 前記不良判定部は、所定時点での前記軸方向における前記速度特徴量に基づいて、ねじ締めに不良が発生したか否かを判定し、
    前記速度特徴量は、ドライバーの軸方向における速度の累積移動平均である請求項1に記載のねじ締め不良判定装置。
  3. 前記不良判定部は、所定時点での前記軸方向における前記速度特徴量に基づいて、ねじ締めに不良が発生したか否かを判定し、
    前記速度特徴量は、ドライバーの軸方向における速度の移動平均である請求項1に記載のねじ締め不良判定装置。
  4. 前記不良判定部は、所定時点での前記軸方向における前記速度特徴量に基づいて、ねじ締めに不良が発生したか否かを判定し、
    前記速度特徴量は、ドライバーの軸方向における速度の中央値である請求項1に記載のねじ締め不良判定装置。
  5. 前記不良判定部は、所定時点での前記軸方向における前記速度特徴量に基づいて、ねじ締めに不良が発生したか否かを判定し、
    前記速度特徴量は、ドライバーの軸方向における速度の標準偏差である請求項1に記載のねじ締め不良判定装置。
  6. 前記不良判定部は、所定時点での前記軸方向における前記速度に基づいて、ねじ締めに不良が発生したか否かを判定する請求項1に記載のねじ締め不良判定装置。
  7. 前記仮着座工程は、前記ねじの座面が被締結物に接するまでの工程である、請求項1〜6の何れか1項に記載のねじ締め不良判定装置。
  8. 前記仮着座工程は、前記ドライバーに与える回転トルクが前記ねじの締め付けトルクより小さい所定トルクに達するまで行われる、請求項1〜7の何れか1項に記載のねじ締め不良判定装置。
  9. ねじ締めに不良が発生したと判定されると、前記ねじが前記ドライバーの先端に存在しない不良の発生を通知する通知部を備える、請求項1〜8の何れか1項に記載のねじ締め不良判定装置。
  10. 請求項1〜9の何れか1項に記載のねじ締め不良判定装置と、
    前記ドライバーに回転トルクを与える第1モータと、
    前記ドライバーを前記軸方向に移動させる第2モータとを備える、ねじ締め装置。
  11. ねじ締めに不良が発生したと判定されると、ねじ締めを中止する請求項10に記載のねじ締め装置。
  12. ドライバーの軸方向における速度または前記速度に関する速度特徴量を取得する速度取得ステップと、
    前記ドライバーをねじ穴側に移動させ、ねじを前記ねじ穴に挿入する仮着座工程において、所定時点での前記軸方向における前記速度または前記速度特徴量に基づいて、ねじ締めに不良が発生したか否かを判定する不良判定ステップとを含む、ねじ締め不良判定方法。
  13. 請求項1から9の何れか1項に記載のねじ締め不良判定装置としてコンピュータを機能させるための制御プログラムであって、前記速度取得部、および、前記不良判定部としてコンピュータを機能させるための制御プログラム。
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