JP2020163305A - 蒸留装置 - Google Patents

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拓哉 吉野谷
Takuya Yoshinoya
拓哉 吉野谷
邦彦 中野
Kunihiko Nakano
邦彦 中野
佐藤 直樹
Naoki Sato
直樹 佐藤
竜太郎 中山
Ryutaro Nakayama
竜太郎 中山
篤海 宮嶋
Atsumi Miyajima
篤海 宮嶋
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Abstract

【課題】分離性能を向上させる。【解決手段】蒸留装置100は、留出流体排出口(留出液排出口216a)、缶出液排出口216b、および、留出流体排出口と缶出液排出口との間に設けられた原料液供給口212fを有し、底面が留出流体排出口側から缶出液排出口側に向かうに従って鉛直下方に傾斜する、もしくは、底面が水平方向に延在する本体210と、本体の底面から立設し、原料液供給口側から缶出液排出口側に延在する複数の第1のリブ220Aと、隣り合う2つの第1のリブの間に形成された流路における原料液供給口側の端部に充填された多孔質体230と、を備える。【選択図】図1

Description

本開示は、蒸留装置に関する。
アルコール飲料、食用油、石油化学製品等の蒸留、アンモニアの除去、二酸化炭素の回収、および、医薬品の製造等に蒸留装置が用いられている。蒸留装置は、低沸点成分と高沸点成分とを含んで構成される原料液を、留出液と缶出液とに分離する装置である。
このような蒸留装置として、気液接触流路と、1または複数のリブとを備えた蒸留装置が開発されている(例えば、特許文献1)。特許文献1の気液接触流路は、留出ガス排出口が一端側に設けられ、缶出液排出口が他端側に設けられ、底面が、留出ガス排出口から缶出液排出口に向かって鉛直下方に傾斜する。また、特許文献1のリブは、気液接触流路の底面から立設し、留出ガス排出口側から缶出液排出口側に延在する。特許文献1の蒸留装置は、装置を小型化しつつ、所定の分離性能を維持したまま、処理速度を向上させることができる。
特許第6357882号公報
上記特許文献1のような蒸留装置において、分離性能を向上させる技術の開発が希求されている。
本開示は、このような課題に鑑み、分離性能を向上させることが可能な蒸留装置を提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、本開示の一態様に係る蒸留装置は、留出流体排出口、缶出液排出口、および、留出流体排出口と缶出液排出口との間に設けられた原料液供給口を有し、底面が留出流体排出口側から缶出液排出口側に向かうに従って鉛直下方に傾斜する、もしくは、底面が水平方向に延在する本体と、本体の底面から立設し、原料液供給口側から缶出液排出口側に延在する複数の第1のリブと、隣り合う2つの第1のリブの間に形成された流路における原料液供給口側の端部に充填された多孔質体と、を備える。
また、蒸留装置は、本体の底面から立設し、留出流体排出口側から原料液供給口側に延在する複数の第2のリブと、隣り合う2つの第2のリブの間に形成された流路における留出流体排出口側の端部に充填された多孔質体と、を備えてもよい。
上記課題を解決するために、本開示の一態様に係る他の蒸留装置は、留出流体排出口、缶出液排出口、および、留出流体排出口と缶出液排出口との間に設けられた原料液供給口を有し、底面が留出流体排出口側から缶出液排出口側に向かうに従って鉛直下方に傾斜する、もしくは、底面が水平方向に延在する本体と、本体の底面から立設し、留出流体排出口側から原料液供給口側に延在する複数のリブと、隣り合う2つのリブの間に形成された流路における留出流体排出口側の端部に充填された多孔質体と、を備える。
また、多孔質体は、リブの延在方向の長さが流路の幅以上であってもよい。
本開示によれば、分離性能を向上させることが可能となる。
蒸留装置の概略的な構成を説明する図である。 蒸留部の分解斜視図である。 図3(a)は、図2のIII−III線断面図である。図3(b)は、多孔質体の上面図である。
以下に添付図面を参照しながら、本開示の実施形態について詳細に説明する。実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値等は、理解を容易とするための例示にすぎず、特に断る場合を除き、本開示を限定するものではない。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。また本開示に直接関係のない要素は図示を省略する。
[蒸留装置100]
図1は、蒸留装置100の概略的な構成を説明する図である。本実施形態の図1をはじめとする以下の図では、垂直に交わるX軸(水平方向)、Y軸(水平方向)、Z軸(鉛直方向)を図示の通り定義している。なお、図1中、液体の流れを実線の矢印で示し、気体の流れを破線の矢印で示す。
蒸留装置100は、原料液を留出液と缶出液とに分離する。原料液は、低沸点成分と、低沸点成分より沸点が高い高沸点成分とを含む。留出液は、原料液より低沸点成分が高濃度である。缶出液は、原料液より高沸点成分が高濃度である。原料液は、例えば、食用油、生理活性物質等である。
図1に示すように、蒸留装置100は、原料供給部110と、蒸留部120と、リボイラ130と、コンデンサ140と、缶出液排出部150と、留出液排出部160とを含む。
原料供給部110は、蒸留部120に原料を供給する。本実施形態において、原料供給部110は、原料貯留容器112と、配管112a、114aと、ポンプ114とを含む。原料貯留容器112は、原料液を貯留する容器である。配管112aは、原料貯留容器112とポンプ114とを接続する。配管114aは、ポンプ114と、蒸留部120の原料液供給口212fとを接続する。ポンプ114は、吸入側が原料貯留容器112に接続される。ポンプ114は、吐出側が蒸留部120の原料液供給口212fに接続される。
蒸留部120は、原料液を蒸留する。図2は、蒸留部120の分解斜視図である。図2に示すように、蒸留部120は、本体210と、リブ220A、220Bと、多孔質体230、232とを含む。
本体210は、角柱形状の中空部材である。本体210は、アルミニウム、または、ステンレス鋼等の金属材料で形成される。本体210は、底部212と、上部214と、側部216とを含む。
底部212は、平板形状の部材である。底部212の図2中Y軸方向の長さLは、例えば、300mmである。底部212の図2中Y軸方向の両端および中央には、鉛直下方に陥没した低部が設けられている。
底部212における一端側に設けられた低部は、留出液貯留部212aとして機能する。底部212における他端側に設けられる低部は、缶出液貯留部212bとして機能する。底部212における中央に設けられる低部212cには、原料液供給口212fが設けられる。
留出液貯留部212aと低部212cとの間には、高部212dが設けられる。低部212cと缶出液貯留部212bとの間には、高部212eが設けられる。
リブ220A(第1のリブ)は、底部212における高部212eから立設し、原料液供給口212f側から缶出液貯留部212b側に延在した部材である。リブ220B(第2のリブ)は、底部212における高部212dから立設し、留出液貯留部212a側から原料液供給口212f側に延在した部材である。リブ220A、220Bは、それぞれ複数(ここでは、6)設けられる。本実施形態において、リブ220A、220Bは、基端222の幅(図2中X軸方向の幅)が、先端224の幅と実質的に等しい。また、リブ220A、220Bの先端224は、上部214と離隔する。
隣り合うリブ220A間の距離は、例えば、2mm程度である。なお、隣り合うリブ220B間の距離は、隣り合うリブ220A間の距離と実質的に等しい。リブ220A、220Bの高さ(基端222から先端224までの高さ、図2中Z軸方向の高さ)は、例えば、3mm程度である。また、リブ220A、220Bの先端224と上部214との距離は、例えば、100μm〜10mm程度(ここでは、1mm)である。
側部216は、筒形状(角筒形状)の部材である。側部216は、底部212を囲繞する。側部216は、下面が底部212の下面と面一となるように設けられる。
側部216の一端側には、留出液排出口216a(留出流体排出口)が設けられる。側部216の他端側には、缶出液排出口216bが設けられる。
上部214は、平板形状の部材である。上部214は、側部216上に設けられる。したがって、底部212、側部216、上部214によって囲繞された空間が、原料液を蒸留する蒸留空間となる。
また、本実施形態において、本体210(少なくとも底部212および上部214)は、一端側から他端側(留出液排出口216a側から缶出液排出口216b側)に向かって鉛直下方(図2中Z軸方向)に傾斜している。なお、本体210の傾斜角は、例えば、2.5度程度である。
多孔質体230は、隣り合う2つのリブ220Aの間に形成された流路250における原料液供給口212f側の端部に設けられる。多孔質体230は、各流路250に設けられる。複数の多孔質体230の大きさは実質的に等しい。多孔質体232は、隣り合う220B間に形成された流路252における留出液排出口216a側の端部に設けられる。多孔質体232は、各流路252に設けられる。複数の多孔質体232の大きさは実質的に等しい。多孔質体230、232は、例えば、メラミン樹脂等の樹脂、金属等で構成される。なお、多孔質体230、232の材質は、原料液の組成によって適宜決定される。
図3は、多孔質体230、232を説明する図である。図3(a)は、図2のIII−III線断面図である。図3(b)は、多孔質体230、232の上面図である。
図3(a)に示すように、多孔質体230は、リブ220Aの間に形成された流路250すべてに充填される。同様に、多孔質体232は、リブ220Bの間に形成された流路252すべてに充填される。多孔質体230の図3(a)、図3(b)中、X軸方向の幅Wは、隣り合うリブ220A間の距離と実質的に等しい。同様に、多孔質体232の図3(b)中、X軸方向の幅Wは、隣り合うリブ220B間の距離と実質的に等しい。多孔質体230、232の幅Wは、例えば、2mm程度である。
また、多孔質体230の図3(a)、図3(b)中、Z軸方向の高さHは、リブ220Aの高さと実質的に等しい。つまり、多孔質体230は、上面がリブ220Aの上面と面一となるように流路250に設けられる。同様に、多孔質体232の図3(b)中、Z軸方向の高さHは、リブ220Bの高さと実質的に等しい。つまり、多孔質体232は、上面がリブ220Bの上面と面一となるように流路252に設けられる。多孔質体230、232の高さHは、例えば、3mm程度である。
多孔質体230の図3(a)、図3(b)中、Y軸方向(リブ220Aの延在方向)の長さMは、幅W以上である。同様に、多孔質体232の図3(b)中、Y軸方向(リブ220Bの延在方向)の長さMは、幅W以上である。多孔質体230、232の長さMは、数mm以上十数mm以下であり、例えば、5mmである。
また、図3(b)に示すように、多孔質体230は、原料液供給口212f側の端部が、リブ220Aの原料液供給口212f側の端部と面一となるように流路250に設けられる。多孔質体232は、留出液貯留部212a(留出液排出口216a)側の端部が、リブ220Bの留出液貯留部212a側の端部と面一となるように流路252に設けられる。
図1に戻って説明すると、リボイラ130は、例えば、熱交換器で構成される。リボイラ130は、本体210における原料液供給口212fと缶出液排出口216bとの間を加熱する。リボイラ130は、本体210内の原料液および凝縮液を、低沸点成分の沸点以上に加熱する。
コンデンサ140は、例えば、熱交換器で構成される。コンデンサ140は、本体210における原料液供給口212fと留出液排出口216aとの間を冷却する。コンデンサ140は、本体210内の蒸気を低沸点成分の沸点未満に冷却する。
缶出液排出部150は、蒸留部120(本体210内)で生成された缶出液を外部に排出する。本実施形態において、缶出液排出部150は、配管152a、152bと、ポンプ154と、缶出液貯留容器156とを含む。配管152aは、本体210の缶出液排出口216bとポンプ154とを接続する。配管152bは、ポンプ154と缶出液貯留容器156とを接続する。ポンプ154は、吸入側が缶出液排出口216bに接続される。ポンプ154は、吐出側が缶出液貯留容器156に接続される。缶出液貯留容器156は、缶出液を貯留する容器である。
留出液排出部160は、蒸留部120(本体210内)で生成された留出液を外部に排出する。本実施形態において、留出液排出部160は、配管162a、162bと、ポンプ164と、留出液貯留容器166とを含む。配管162aは、本体210の留出液排出口216aとポンプ164とを接続する。配管162bは、ポンプ164と留出液貯留容器166とを接続する。ポンプ164は、吸入側が留出液排出口216aに接続される。ポンプ164は、吐出側が留出液貯留容器166に接続される。留出液貯留容器166は、留出液を貯留する容器である。
続いて、蒸留装置100による原料液の蒸留について説明する。まず、ポンプ114は、原料貯留容器112から、蒸留部120の本体210の原料液供給口212fに原料液を供給する。上記したように本体210の底面(底部212)は、留出液排出口216a側から缶出液排出口216b側に向かって鉛直下方に傾斜している。このため、原料液は、本体210内(リブ220A間、つまり流路250)を缶出液排出口216bに向かって流れる(図1中、実線の矢印)。
本体210内における原料液供給口212fと缶出液排出口216bとの間は、リボイラ130によって、低沸点成分の沸点以上に加熱されている。このため、原料液は、本体210内を原料液供給口212fから缶出液排出口216bに向かって流れる過程で加熱される。これにより、本体210において、原料液から、低沸点成分を多く含む蒸気(気体)が生成される。
なお、原料液供給口212fから缶出液排出口216bに向かうに従って、低沸点成分を多く含む蒸気(以下、単に「蒸気」と称する)の生成量が増加する。このため、本体210内における原料液供給口212f側と、缶出液排出口216b側とで圧力差が生じる。つまり、缶出液排出口216b側の方が、原料液供給口212f側よりも圧力が高くなる。したがって、本体210内において生成された蒸気は、液体の流れと逆方向、すなわち、原料液供給口212f(留出液排出口216a)に向かって流れる。
一方、本体210内における原料液供給口212fと留出液排出口216aとの間は、コンデンサ140によって、低沸点成分の沸点未満に冷却されている。このため、蒸気は、本体210内を原料液供給口212fから留出液排出口216aに向かって流れる過程で冷却される。これにより、本体210において、蒸気に含まれる低沸点成分および高沸点成分が凝縮して液体(凝縮液)となる。そして、凝縮液は、リブ220B間(流路252)を缶出液排出口216bに向かって自重で流れる。これにより、還流が為され、蒸留装置100は、低沸点成分と高沸点成分の分離性能を向上することが可能となる。
そして、本体210内における留出液排出口216aの上方の領域において凝縮された液体が、留出液として留出液排出口216aを通じて、ポンプ164によって本体210外に抜き出される。ポンプ164によって抜き出された留出液は、留出液貯留容器166に貯留される。
一方、本体210において蒸気が取り除かれた液体(蒸発しなかった液体)は、缶出液として缶出液排出口216bを通じて、ポンプ154によって本体210外に抜き出される。ポンプ154によって抜き出された缶出液は、缶出液貯留容器156に貯留される。
以上説明したように、本実施形態にかかる蒸留装置100は、多孔質体230、232を備える。多孔質体230は、原料液供給口212fを通じて本体210内に導かれ、低部212cに貯留された原料液、および、低部212cに導かれた凝縮液を、毛細管現象により、低部212cから吸い上げる。多孔質体230は、吸い上げた原料液および凝縮液(以下、これらを纏めて単に「原料液」とする)を一旦保持する。そして、多孔質体230は、原料液を吸い上げ続け、液体を保持できる液量の限界を超えると、流路250内に原料液が流出する。
同様に、多孔質体232は、留出液貯留部212aに貯留された凝縮液(留出液)を、毛細管現象により、留出液貯留部212aから吸い上げる。多孔質体232は、凝縮液を一旦保持する。そして、多孔質体232は、凝縮液を吸い上げ続け、液体を保持できる液量の限界を超えると、流路252内に原料液が流出する。
つまり、多孔質体230、232は、液体を一時的に保持するバッファとして機能する。蒸留装置100は、各流路250それぞれに多孔質体230を備え、各流路252それぞれに多孔質体232を備える。これにより、蒸留装置100は、各流路250に導かれる原料液の導入量の差を低減することができる。また、蒸留装置100は、各流路252に導かれる凝縮液の導入量の差を低減することができる。つまり、蒸留装置100は、各流路250、252に導かれる原料液や凝縮液の導入量を均一化することができる。したがって、蒸留装置100は、複数の流路250ごとの分離性能の偏りを低減し、また、複数の流路252ごとの分離性能の偏りを低減することが可能となる。これにより、蒸留装置100は、原料液の分離性能を向上させることができる。
また、上記したように、多孔質体230、232は、上面がリブ220A、220Bの上面と面一となるように流路250、252に設けられる。これにより、多孔質体230、232は、リブ220A、220Bの上方の蒸気の流れを阻害してしまう事態を回避することができる。
また、上記したように、多孔質体230は、原料液供給口212f側の端部が、リブ220Aの原料液供給口212f側の端部と面一となるように流路250に設けられる。これにより、蒸留装置100は、各多孔質体230へ、原料液が導入されるタイミングを実質的に等しくすることができる。したがって、蒸留装置100は、各多孔質体230から各流路250への原料液の流出タイミングを実質的に等しくすることが可能となる。これにより、蒸留装置100は、複数の流路250ごとの分離性能の偏りを低減することが可能となる。
同様に、多孔質体232は、留出液排出口216a側の端部が、リブ220Bの留出液排出口216a側の端部と面一となるように流路252に設けられる。これにより、蒸留装置100は、各多孔質体232へ、凝縮液が導入されるタイミングを実質的に等しくすることができる。したがって、蒸留装置100は、各多孔質体232から各流路252への凝縮液の流出タイミングを実質的に等しくすることが可能となる。これにより、蒸留装置100は、複数の流路252ごとの分離性能の偏りを低減することが可能となる。
また、上記したように、多孔質体230、232は、リブ220A、220Bの延在方向の長さMが、流路250、252の幅W以上である。これにより、多孔質体230、232がリブ220A、220B(流路250、252)の延在方向に撓んでしまう事態を回避することができる。したがって、多孔質体230、232の底面と流路250、252の底面との離隔を防止することが可能となる。これにより、蒸留装置100は、原料液および凝縮液が多孔質体230、232を介さず流路250、252に直接流入されてしまう事態を回避することができる。また、蒸留装置100は、各多孔質体230、232へ、原料液や凝縮液が導入されるタイミングを実質的に等しくすることが可能となる。
また、本実施形態の蒸留装置100では、原料液や凝縮液がリブ220A間(流路250)、または、リブ220B間(流路252)を流れるように本体210が構成されている。液体が流れる流路幅が大きいと、液体の表面張力によって、流路の端部側を流れる液体の流速と、流路の中央側を流れる液体の流速との差が大きくなってしまう。そこで、リブ220A間(流路250)およびリブ220B間(流路252)の幅を2mm以下とすることで、流路250、252の端部側を流れる液体の流速と、流路250、252の中央側を流れる液体の流速との差を小さくすることができ、流路250、252内における流速の均一化を図ることが可能となる。
以上、添付図面を参照しながら実施形態について説明したが、本開示は上記実施形態に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本開示の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば、上記実施形態において、蒸留装置100のリボイラ130が本体210を直接加熱する構成を例に挙げた。しかし、リボイラは、本体210の缶出液排出口216bから排出された缶出液の一部を加熱してもよい。この場合、本体210における缶出液排出口216bの上方に缶出ガス導入口が形成されるとよい。そして、リボイラによって生成された蒸気は、缶出ガス導入口を通じて本体210内に導入される。
また、上記実施形態において、蒸留装置100のコンデンサ140が本体210を直接冷却する構成を例に挙げた。しかし、コンデンサは、本体210から排出された蒸気を冷却してもよい。この場合、本体210における留出液排出口216aの上方に留出ガス排出口(留出流体排出口)が形成されるとよい。そして、コンデンサによって生成された凝縮液(留出液)は、一部が留出液排出口216aを通じて本体210内に導入される。
また、上記実施形態において、蒸留装置100が、多孔質体230、232を備える構成を例に挙げた。しかし、蒸留装置100は、多孔質体230および多孔質体232のいずれか一方を備えていればよい。例えば、蒸留装置100は、リブ220B、多孔質体232を備えずともよい。また、蒸留装置100は、リブ220A、多孔質体230を備えずともよい。
また、上記実施形態において、多孔質体230、232は、上面がリブ220A、220Bの上面と面一となるように流路250、252に設けられる場合を例に挙げた。しかし、多孔質体230、232の上面の高さに限定はない。例えば、多孔質体230、232の上面は、リブ220A、220Bの上面より低くてもよい。
また、上記実施形態において、多孔質体230は、原料液供給口212f側の端部が、リブ220Aの原料液供給口212f側の端部と面一となるように流路250に設けられる場合を例に挙げた。しかし、多孔質体230は、原料液供給口212f側の端部が、リブ220Aの原料液供給口212f側の端部から原料液供給口212f方向に突出して流路250に設けられてもよい。
また、上記実施形態において、多孔質体232は、留出液排出口216a側の端部が、リブ220Bの留出液排出口216a側の端部と面一となるように流路252に設けられる場合を例に挙げた。しかし、多孔質体232は、留出液排出口216a側の端部が、リブ220Bの留出液排出口216a側の端部から留出液排出口216a方向に突出して流路252に設けられてもよい。
また、上記実施形態において、リボイラ130が熱交換器で構成される場合を例に挙げて説明した。しかし、リボイラ130は、ペルチェ素子、または、電気ヒータで構成されてもよい。
また、上記実施形態において、コンデンサ140が熱交換器で構成される場合を例に挙げて説明した。しかし、コンデンサ140は、ペルチェ素子、または、ファンで構成されてもよい。
また、上記実施形態において、本体210の底部212(リブ220A、220Bが設けられる底面)が留出液排出口216a側から缶出液排出口216b側に向かって鉛直下方に傾斜している構成について説明した。しかし、底部212(底面)は、水平方向に延在していてもよい。
また、上記実施形態において、本体210の寸法関係や傾斜角について説明した。しかし、本体210は、原料液における低沸点成分と高沸点成分との割合、目的とする分離性能、ポンプ114による原料液の供給流速(処理速度)に基づいて、適宜設定されればよい。
また、上記実施形態において、留出液排出口216a、および、缶出液排出口216bが側部216に設けられる構成を例に挙げた。しかし、留出液排出口216aおよび缶出液排出口216bのいずれか一方または両方は、底部212に設けられてもよい。また、原料液供給口212fは、上部214または側部216に設けられてもよい。いずれにせよ、本体210は、留出液排出口216a(留出流体排出口)と、缶出液排出口216bと、留出液排出口216aと缶出液排出口216bとの間に設けられた原料液供給口212fとを有していればよい。
本開示は、蒸留装置に利用することができる。
100 蒸留装置
210 本体
212f 原料液供給口
216a 留出液排出口(留出流体排出口)
216b 缶出液排出口
220A リブ(第1のリブ)
220B リブ(第2のリブ)
230 多孔質体
232 多孔質体
250 流路
252 流路

Claims (4)

  1. 留出流体排出口、缶出液排出口、および、前記留出流体排出口と前記缶出液排出口との間に設けられた原料液供給口を有し、底面が前記留出流体排出口側から前記缶出液排出口側に向かうに従って鉛直下方に傾斜する、もしくは、底面が水平方向に延在する本体と、
    前記本体の底面から立設し、前記原料液供給口側から前記缶出液排出口側に延在する複数の第1のリブと、
    隣り合う2つの前記第1のリブの間に形成された流路における前記原料液供給口側の端部に充填された多孔質体と、
    を備える蒸留装置。
  2. 前記本体の底面から立設し、前記留出流体排出口側から前記原料液供給口側に延在する複数の第2のリブと、
    隣り合う2つの前記第2のリブの間に形成された流路における前記留出流体排出口側の端部に充填された多孔質体と、
    を備える請求項1に記載の蒸留装置。
  3. 留出流体排出口、缶出液排出口、および、前記留出流体排出口と前記缶出液排出口との間に設けられた原料液供給口を有し、底面が前記留出流体排出口側から前記缶出液排出口側に向かうに従って鉛直下方に傾斜する、もしくは、底面が水平方向に延在する本体と、
    前記本体の底面から立設し、前記留出流体排出口側から前記原料液供給口側に延在する複数のリブと、
    隣り合う2つの前記リブの間に形成された流路における前記留出流体排出口側の端部に充填された多孔質体と、
    を備える蒸留装置。
  4. 前記多孔質体は、前記リブの延在方向の長さが前記流路の幅以上である請求項1から3のいずれか1項に記載の蒸留装置。
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