JP2020161683A - 半導体装置及び半導体装置の製造方法 - Google Patents

半導体装置及び半導体装置の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2020161683A
JP2020161683A JP2019060776A JP2019060776A JP2020161683A JP 2020161683 A JP2020161683 A JP 2020161683A JP 2019060776 A JP2019060776 A JP 2019060776A JP 2019060776 A JP2019060776 A JP 2019060776A JP 2020161683 A JP2020161683 A JP 2020161683A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
connection terminal
terminal
joining
joint
recess
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2019060776A
Other languages
English (en)
Inventor
豊 堀田
Yutaka Hotta
豊 堀田
慎也 大須賀
Shinya Osuga
慎也 大須賀
康弘 粂
Yasuhiro Kume
康弘 粂
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Aisin AW Co Ltd
Aisin Corp
Original Assignee
Aisin Seiki Co Ltd
Aisin AW Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Aisin Seiki Co Ltd, Aisin AW Co Ltd filed Critical Aisin Seiki Co Ltd
Priority to JP2019060776A priority Critical patent/JP2020161683A/ja
Publication of JP2020161683A publication Critical patent/JP2020161683A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Inverter Devices (AREA)

Abstract

【課題】半導体装置の小型化を図りつつ、各端子の接合品質を確保する。【解決手段】半導体モジュール5は、第1端子51が設けられた第1面51Fと、第1面51Fとは反対側を向く面であって第2端子52が設けられた第2面52Fと、を備え、導電部材Bは、第1面51Fと対向して配置される接合面BFを備えると共に、接合面BFにおける第1面51Fと対向する領域に対する外側領域BA2に、接合面BFに開口すると共に接合面BFに対して凹むように形成された凹部Bhを備え、第1端子51と接合面BFとが接合材6により接合され、第2端子52と第2接続端子22とが接合材6により接合され、第1接続端子21の端部が、凹部Bhの中に配置された接合材6である凹部内接合材60に埋没するように配置され、第1接続端子21と導電部材Bとが凹部内接合材60により接合されている。【選択図】図5

Description

本発明は、半導体装置及び半導体装置の製造方法に関する。
半導体装置に関する技術分野においては、例えば、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)やパワーMOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)などのパワー半導体素子を含む半導体モジュールの複数の端子が、接続端子を介して制御回路基板などに接続される。例えば、特開2011−253942号公報(特許文献1)には、このような半導体装置に関する技術が開示されている。以下、背景技術の説明において括弧内に示される符号は、特許文献1のものである。
特許文献1に記載された技術では、外部電気機器等に電気的に接続される接続端子(5)が、当該機器等に接続された端部とは反対側の端部において、接続対象の一例である半導体素子(3)に対してボンディングワイヤ(6)によって電気的に接続されている。このようにボンディングワイヤ(6)を用いて接続を行う場合には、接続端子(5)と半導体素子(3)との相対位置関係、特に、接続対象となる面に直交する方向の位置関係についての制約が少ない。そのため、特許文献1に記載された技術では、複数箇所の接続を行う場合において接続箇所毎に、接続対象となる面に直交する方向の位置が異なる場合であっても、それら複数個所を1つの工程で、ボンディングワイヤ(6)によって適切に接続することができる。
特開2011−253942号公報
しかしながら、特許文献1に記載された技術では、ボンディングワイヤ(6)を配線するために、各接続対象の周囲に一定の空間を確保することが必要であり、その分、半導体装置(1)の大型化を招いていた。
上記実状に鑑みて、半導体装置の小型化を図りつつ、各端子の接合品質を確保することができる技術の実現が求められている。
上記に鑑みた半導体装置の特徴構成は、
半導体モジュールと、
前記半導体モジュールに電気的に接続される導電部材と、
棒状の第1接続端子と、
棒状の第2接続端子と、を備え、
前記半導体モジュールは、第1端子が設けられた第1面と、前記第1面とは反対側を向く面であって第2端子が設けられた第2面と、を備え、
前記導電部材は、前記第1面と対向して配置される接合面を備えると共に、前記接合面における前記第1面と対向する領域に対する外側領域に、前記接合面に開口すると共に前記接合面に対して凹むように形成された凹部を備え、
前記第1端子と前記接合面とが接合材により接合され、
前記第2端子と前記第2接続端子とが接合材により接合され、
前記第1接続端子の端部が、前記凹部の中に配置された接合材である凹部内接合材に埋没するように配置され、前記第1接続端子と前記導電部材とが前記凹部内接合材により接合されている点にある。
また、上記に鑑みた半導体装置の製造方法の特徴構成は、
半導体モジュールと、前記半導体モジュールに電気的に接続される導電部材と、棒状の第1接続端子と棒状の第2接続端子との相対位置が固定されてなる接続端子ユニットと、を用い、
前記半導体モジュールは、第1端子が設けられた第1面と、前記第1面とは反対側を向く面であって第2端子が設けられた第2面と、を備え、
前記導電部材は、前記第1面が接合される接合領域を有する接合面を備えると共に、前記接合面における前記接合領域に対する外側領域に、前記接合面に開口すると共に前記接合面に対して凹むように形成された凹部を備えており、
前記接合面と前記第1面とを対向させて配置する第1配置工程と、
前記第1配置工程の後、前記第2接続端子が前記第2端子に近接すると共に、前記第1接続端子の端部が前記凹部の中に配置されるように、前記接続端子ユニットを配置する第2配置工程と、
前記接合面と前記第1端子とを接合材により接合する第1接合工程と、
前記第2端子と前記第2接続端子とを接合材により接合する第2接合工程と、
前記第1接続端子の端部を前記凹部の中に配置された接合材である凹部内接合材に埋没させた状態として前記第1接続端子と前記導電部材とを前記凹部内接合材により接合する第3接合工程と、を備える点にある。
本構成によれば、第1接続端子及び第2接続端子が、接合材により、接合対象である導電部材又は半導体モジュールに接合されている。そのため、例えばこれらをワイヤボンディングにより接続する場合に比べてボンディングワイヤを配線するための空間を不要とすることができ、これらの接続端子と接続対象とを近づけて配置することが容易となる。従って、本構成によれば、半導体装置の小型化を図ることが可能となる。
また、本構成では、第1接続端子の接合対象は導電部材の接合面であり、第2接続端子の接合対象は半導体モジュールの第2面に設けられた第2端子であるため、第1接続端子の接合対象と第2接続端子の接合対象とが異なる部材の異なる面となっている。そのため、これらの接合対象の位置関係、特に接合面に直交する方向(直交方向)の位置関係は、導電部材と半導体モジュールとの間の接合材の厚さや、導電部材及び半導体モジュールのそれぞれの形状や寸法の誤差等に起因する誤差を有するものとなる。
しかし、本構成によれば、第1接続端子が、導電部材の凹部の中に配置された接合材である凹部内接合材に埋没するように配置されている。そのため、凹部の中における凹部内接合材の深さの分だけ、導電部材に対する第1接続端子の位置が、直交方向にずれても接合することが可能となっている。従って、例えば第1接続端子と第2接続端子とをそれぞれの接合対象に対して1つの工程でまとめて接合する場合にも、第2接続端子を第2端子に接合した状態での第1接続端子と導電部材との直交方向の位置ずれを、上記凹部内の構成によって吸収して第1接続端子と導電部材との接合を確保することができる。そのため、第2接続端子の接合対象と第1接続端子の接合対象との位置関係の誤差を少なくするために、各部材の寸法精度を高めたり接合材の厚さの精度を高めたりする必要性を低減でき、その分製造コストを低減することが容易となっている。
すなわち、本構成によれば、半導体装置の小型化を図りつつ、製造コストの上昇を抑えて各端子の接合品質を確保することができる。
本開示に係る技術のさらなる特徴と利点は、図面を参照して記述する以下の例示的かつ非限定的な実施形態の説明によってより明確になるであろう。
回転電機駆動装置の模式的な回路ブロック図 半導体装置の分解斜視図 半導体装置の斜視図 制御基板を半導体装置に取り付ける際の要部断面図 半導体装置の要部拡大断面図 各接続端子に対応する接合対象の相対位置に誤差が生じている場合の半導体装置の要部拡大断面図 半導体装置の製造工程を示すフローチャート その他の実施形態に係る半導体装置の要部拡大断面図 その他の形態に係る半導体装置の製造工程の一部を示すフローチャート その他の実施形態に係る半導体装置の製造工程を示すフローチャート 凹部の他の例を示す拡大図
〔第1実施形態〕
第1実施形態に係る半導体装置について、当該半導体装置が、回転電機を駆動する回転電機駆動装置に適用される場合を例示して説明する。
〔半導体装置の回路構成〕
図1は、インバータ、若しくはインバータの一部として構成される半導体装置4を含む回転電機駆動装置100の、模式的な回路ブロックを示している。回転電機駆動装置100は、例えば電気自動車やハイブリッド車において車両(車輪)の駆動力源となる回転電機MGを制御する。回転電機MGは、複数相(一例として、U相,V相,W相からなる3相)の交流で駆動される交流回転電機である。半導体装置4は、ここではインバータを構成しており、直流電源DC及び回転電機MGに接続されて、直流と複数相の交流との間で電力を変換する。直流電源DCと半導体装置4との間には、半導体装置4の直流側の電圧(直流リンク電圧)を平滑する直流リンクコンデンサ3(平滑コンデンサ)が備えられている。
半導体装置4は、複数のスイッチング素子13を備えて構成されている。スイッチング素子13は、好適には高周波での動作が可能なパワー半導体素子である。例えば、スイッチング素子13として、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)や、パワーMOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)、SiC−MOSFET(Silicon Carbide - Metal Oxide Semiconductor FET)、SiC−SIT(SiC - Static Induction Transistor)、GaN−MOSFET(Gallium Nitride - MOSFET)等を用いることができる。図1に示すように、本実施形態では、スイッチング素子13としてIGBTを例示している。また、各スイッチング素子13には、フリーホイールダイオード15が並列に接続されている。
本実施形態では、スイッチング素子13及びフリーホイールダイオード15が1つの半導体チップに集積され、1つの半導体モジュール5として構成されている。また、図1に示すように、本実施形態では、フリーホイールダイオード15の他、電流検出回路14、温度検出ダイオード16も一体化されて半導体モジュール5が形成されている。温度検出ダイオード16は、スイッチング素子13の温度を検出する温度検出センサとして機能する。電流検出回路14は、入出力端子間(ドレイン−ソース間)を流れる素子電流(ドレイン−ソース間電流)に比例する微小な電流(センス電流)を流して素子電流を検出する。
本実施形態において、半導体モジュール5は、7つの端子を有している。この内、図1に四角で示す2つの端子(コレクタ端子5C、エミッタ端子5E)は、大電流が流れる端子であり、後述するバスバーB等に接続される。本例では、板状の半導体チップ(半導体モジュール5)の一方側の面にコレクタ端子5Cが形成され、他方側の面にエミッタ端子5Eが形成されている(図2参照)。図1に丸で示す残りの5つの端子は、コレクタ端子5C及びエミッタ端子5Eに比べて流れる電流は小さく、ドライブ回路(DRV-CCT)DRを介してインバータ制御装置(INV-CTRL)8に接続される端子である。
上述したように、各スイッチング素子13は、半導体モジュール5の一部として構成されている。図1に示すように、半導体装置4を構成する複数の半導体モジュール5には、直流電源DCの正極に接続される上段側半導体モジュール11と、直流電源DCの負極に接続される下段側半導体モジュール12とが含まれる。各相(U相,V相,W相)において、上段側半導体モジュール11と下段側半導体モジュール12とが直列に接続されて1つのアームが構成されるとともに、各アームの中間点が、回転電機MGの各相のステータコイルに接続されている。尚、以下の説明においては、U相の上段側半導体モジュール11を符号「11u」、V相の上段側半導体モジュール11を符号「11v」、W相の上段側半導体モジュール11を符号「11w」と表す場合がある。同様に、U相の下段側半導体モジュール12を符号「12u」、V相の下段側半導体モジュール12を符号「12v」、W相の下段側半導体モジュール12を符号「12w」と表す場合がある。
インバータ制御装置8は、例えば、より上位の車両制御装置(VHL-CTRL)9から提供される回転電機MGの目標トルクに基づいて、ベクトル制御法を用いた電流フィードバック制御を行う。回転電機MGの各相のステータコイルを流れる実電流は、交流電流センサS1により検出され、回転電機MGのロータの各時点での磁極位置は、レゾルバなどの回転センサS2により検出される。インバータ制御装置8は、交流電流センサS1及び回転センサS2の検出結果を用いて電流フィードバック制御を実行し、各スイッチング素子13を個別にスイッチング制御する制御信号を生成する。生成された制御信号は、電圧や電流を増幅して駆動能力を高めるドライブ回路DRを経由し、スイッチング制御信号として各スイッチング素子13に提供される。
〔半導体装置の機械的構成〕
半導体装置4の機械的構成について説明する。図2は、半導体装置4の分解斜視図を示している。図3は、半導体装置4の斜視図を示している。なお、半導体装置4は、例えば図3に示される状態からバスバーBの周辺が樹脂モールドされるが、ここでは樹脂モールドについては説明を省略する。
図2に示すように、半導体装置4は、半導体モジュール5と、半導体モジュール5に電気的に接続されるバスバーBと、を備えている。本実施形態では、バスバーBが、「導電部材」に相当する。また、バスバーBは、半導体モジュール5と直流電源DC(図1参照)の正極側とを電気的に接続する正極バスバーBPと、半導体モジュール5と直流電源DCの負極側とを電気的に接続する負極バスバーBNと、各相の上下段の半導体モジュール5と回転電機MGのステータコイルとを電気的に接続する複数の出力バスバーと、を含んでいる。本実施形態のように回転電機MGが3相交流で駆動される場合には、複数の出力バスバーには、第1出力バスバーB1と、第2出力バスバーB2と、第3出力バスバーB3と、が含まれる。例えば、第1出力バスバーB1がU相に対応し、第2出力バスバーB2がV相に対応し、第3出力バスバーB3がW相に対応する。
図2及び図3に示すように、3つの上段側半導体モジュール(11u,11v,11w)のそれぞれは、それぞれに対応する各出力バスバー(B1,B2,B3)と正極バスバーBPとに挟まれるように配置されている。3つの下段側半導体モジュール(12u,12v,12w)のそれぞれは、それぞれに対応する各出力バスバー(B1,B2,B3)と負極バスバーBNとに挟まれるように配置されている。
半導体装置4は、棒状の第1接続端子21と、棒状の第2接続端子22と、を備えている。図1及び図2に示すように、第2接続端子22は、ドライブ回路DRに接続されており、当該ドライブ回路DRを介して、半導体モジュール5とインバータ制御装置8とを接続している。このように本例では、第2接続端子22は、半導体モジュール5とインバータ制御装置8との間での情報のやりとりを可能とするための接続端子である。後述するように、半導体モジュール5には、第2端子52が備えられている。第2接続端子22は、この第2端子52に接合されて、半導体モジュール5に電気的に接続される。
本実施形態では、第2接続端子22は、複数の半導体モジュール5のそれぞれに対応して、複数本設けられている。本例では、6つの上下段の半導体モジュール5のそれぞれに対応する複数本(図示の例では5本)の第2接続端子22が、端子モールド部20によって一体化されて、接続端子ユニット2の一部を構成している。
図1及び図2に示すように、第1接続端子21は、ドライブ回路DRを介して、バスバーBとインバータ制御装置8とを接続している。本実施形態では、第1接続端子21は、ドライブ回路DRに接続され、当該ドライブ回路DRを介して正極バスバーBPとインバータ制御装置8とを接続している。これにより、直流側の電圧である直流リンク電圧を取得可能となっている。
本実施形態では、第1接続端子21は、複数の第2接続端子22と共に接続端子ユニット2の一部を構成している。換言すれば、第1接続端子21と第2接続端子22とが、相対位置が固定された接続端子ユニット2とされている。本実施形態では、第1接続端子21は、上段側半導体モジュール(11u,11v,11w)に対応して設けられる複数の接続端子ユニット2のうちいずれか1つの接続端子ユニット2の一部を構成している。図2に示す例では、第1接続端子21は、W相の上段側半導体モジュール11wに対応して設けられる接続端子ユニット2の一部を構成している。以下、第1接続端子21と第2接続端子22との双方を含んで構成される接続端子ユニット2を、対象接続端子ユニット2Tと称する。但し、対象接続端子ユニット2Tと他の接続端子ユニット2とを特に区別しない場合には、これらをまとめて単に「接続端子ユニット2」と称することがある。
図2に示すように、半導体モジュール5は、第1端子51が設けられた第1面51Fと、第1面51Fとは反対側を向く面であって第2端子52が設けられた第2面52Fと、を備えている(図4及び図5も参照)。本実施形態では、半導体モジュール5は、第1面51Fと第2面52Fとが互いに反対側を向く板状に形成されている。正極バスバーBP(バスバーB)は、第1面51Fと対向して配置される接合面BFを備えている。本実施形態では、正極バスバーBPは、板状に形成されている。なお本例では、負極バスバーBN、第1出力バスバーB1、第2出力バスバーB2、及び第3出力バスバーB3についても、板状に形成されている。
以下の説明では、接合面BFに沿う一方向を第1横方向H1とし、接合面BFに沿う仮想面内において第1横方向H1に直交する方向を第2横方向H2とする。そして、接合面BFに直交する方向を直交方向Vとする。また、直交方向Vにおいて、接合面BFから第1面51Fに向かう側を「上」とし、その反対側である第1面51Fから接合面BFに向かう側を「下」として説明する。但し、これら「上」、「下」は、半導体装置4を回転電機駆動装置100に実装した場合における「上(鉛直上方側)」や「下(鉛直下方側)」と必ずしも一致するわけではない。
図2及び図3に示すように、3つの上段側半導体モジュール(11u,11v,11w)は、第2横方向H2に沿って並んで配置されている。3つの下段側半導体モジュール(12u,12v,12w)も、第2横方向H2に沿って並んで配置されている。また、各相について、対応する上段側半導体モジュール(11u,11v,11w)と下段側半導体モジュール(12u,12v,12w)とは、第1横方向H1に並んで配置されている。
各上段側半導体モジュール(11u,11v,11w)の下方には、正極バスバーBPが配置され、上方には、各出力バスバー(B1,B2,B3)が配置されている。各下段側半導体モジュール(12u,12v,12w)の下方には、各出力バスバー(B1,B2,B3)が配置され、上方には、負極バスバーBNが配置されている。
各上段側半導体モジュール(11u,11v,11w)に対応して設けられる複数の接続端子ユニット2は、各出力バスバー(B1,B2,B3)と直交方向V視で重複しない位置において、各上段側半導体モジュール(11u,11v,11w)及びこれらそれぞれの下方に配置される正極バスバーBPに対して上方から対向して配置される。これら複数の接続端子ユニット2は、正極バスバーBPに対して、上方から当接する上側当接部20aと、横方向(第1横方向H1)から当接する横側当接部20bと、を備えている(図4も参照)。上側当接部20aと横側当接部20bとは、端子モールド部20に形成されている。
各下段側半導体モジュール(12u,12v,12w)に対応して設けられる複数の接続端子ユニット2は、負極バスバーBNと直交方向V視で重複しない位置において、各下段側半導体モジュール(12u,12v,12w)及びこれらそれぞれの下方に配置される各出力バスバー(B1,B2,B3)に対して上方から対向して配置される。詳細な図示は省略するが、これら複数の接続端子ユニット2は、上述の各上段側半導体モジュール(11u,11v,11w)に対応して設けられる複数の接続端子ユニット2と同様の構造を有している。すなわち、各下段側半導体モジュール(12u,12v,12w)に対応して設けられる複数の接続端子ユニット2は、各出力バスバー(B1,B2,B3)に対して、上方から当接する上側当接部20aと、横方向(第2横方向H2)から当接する横側当接部20bと、を備えている。上側当接部20aと横側当接部20bとは、端子モールド部20に形成されている。
図4に示すように、本実施形態では、接続端子ユニット2の上方に、インバータ制御装置8の一部を構成する制御基板80が配置される。接続端子ユニット2は、制御基板80の基板面に沿った方向の位置決めを行うための位置決め部23を備えている。本実施形態では、位置決め部23は、第1接続端子21の上端部および第2接続端子22の上端部よりも上方に突出した柱状に形成されている。位置決め部23は、制御基板80に形成された係合孔83に係合する。また、位置決め部23の上端部よりも下方に配置される第1接続端子21および複数の第2接続端子22は、制御基板80に形成された端子接続孔80hに挿通される。このような構成により、対象接続端子ユニット2Tに対して上方から制御基板80を下降させた場合には、第1接続端子21及び第2接続端子22が端子接続孔80hに挿通されるよりも前に、位置決め部23が係合孔83に係合することになる。従って、第1接続端子21および複数の第2接続端子22を、制御基板80に対して適切に位置決めした状態で、端子接続孔80hに挿通させることが可能となる。そして、これによって、第1接続端子21における正極バスバーBPに接合されている側の端部とは反対側の端部と、第2接続端子22における第2端子52に接合されている側の端部とは反対側の端部とが、共通の制御基板80に接続されている。
図5には、半導体モジュール5、正極バスバーBP、第1接続端子21、及び第2接続端子22の接合部分の形態が模式的に示されている。図5に示すように、導電性を有する接合材6によって、これらの各部が互いに接合されている。接合材6としては、例えば、半田や銀ナノ粒子ペースト等を用いることができる。接合材6として半田を用いる場合には、加熱により溶解すると共に冷却により固化する、いわゆるクリーム半田を用いると良い。溶解した半田が、接合対象物同士のそれぞれに接触した状態で固化することにより、当該接合対象物同士が接合される。また、接合材6として銀ナノ粒子ペーストを用いる場合には、当該銀ナノ粒子ペーストを加熱することにより、溶剤が気化すると共に残った銀ナノ粒子が互いに金属結合する。この金属結合に伴って、接合対象物同士が接合される。
そして、図5に示すように、第2端子52と第2接続端子22とが接合材6により接合されている。本例では、第2端子52と第2接続端子22とが、直交方向Vにおける両者の間に配置された接合材6である第2表面接合材62によって接合されている。また、第1端子51と接合面BFとが接合材6により接合されている。本例では、第1端子51と接合面BFとが、直交方向Vにおける両者の間に配置された接合材6である第1表面接合材61によって接合されている。
上述のように正極バスバーBPとインバータ制御装置8とを接続する第1接続端子21は、制御基板80に接続される端部とは反対側の端部において、正極バスバーBPに接合される。そして、第1接続端子21の接合対象(本例では正極バスバーBPの接合面BF)と第2接続端子22の接合対象(本例では半導体モジュール5の第2面52F)とは、互いの位置が少なくとも直交方向V及び第1横方向H1において異なっている。特に、直交方向Vにおいては、各部材の間に接合材6(第1表面接合材61及び第2表面接合材62)が介在されていることから、接合材6の厚さのばらつきによって、第1接続端子21の接合対象と第2接続端子22の接合対象との位置関係に誤差が生じる可能性が高くなる。それ以外にも、正極バスバーBP及び半導体モジュール5のそれぞれの形状や寸法等のばらつきによっても、上記位置関係に誤差が生じる場合がある。そして、本実施形態のように第1接続端子21と第2接続端子22との相対位置が固定された対象接続端子ユニット2T(接続端子ユニット2)を用いる場合には、上記位置関係に誤差があると、第1接続端子21及び第2接続端子22の双方を、それぞれの接合対象に対して適切に接合できない可能性が高くなる。
そこで、図5に示すように、正極バスバーBPは、接合面BFにおける第1面51Fと対向する領域(以下、接合領域BA1という。)に対する外側領域BA2に、接合面BFに開口すると共に接合面BFに対して凹むように形成された凹部Bhを備えている。そして、第1接続端子21の端部が、凹部Bhの中に配置された接合材6である凹部内接合材60に埋没するように配置され、第1接続端子21と正極バスバーBPとが凹部内接合材60により接合される構成としている。接合領域BA1は、接合面BFにおける、直交方向V視で第1端子51と重複する領域に形成されている。外側領域BA2は、接合面BFにおける、直交方向V視で第1端子51と重複しない領域、すなわち接合領域BA1よりも外側の領域に形成されている。そして、このような外側領域BA2に、凹部Bhが形成されている。本例では、凹部Bhは、接合面BFに対して、直交方向Vに凹むように形成された有底状の凹部とされている。そして、このように形成された凹部Bhの中に、凹部内接合材60が配置されている。従って、凹部内接合材60は、直交方向Vにおいて厚さを有するように形成されている。なお、凹部Bhは、直交方向V視において円状、楕円状、又は多角形状等の各種形状を成す、筒状に形成される。また、凹部Bhは、接合面BFに沿う特定の方向に延びる溝状に形成されていても良い。
このような構成により、凹部Bhの中における凹部内接合材60の深さの分だけ、すなわち本例では、凹部内接合材60の直交方向Vにおける厚さの分だけ、正極バスバーBPに対する第1接続端子21の位置が直交方向Vにずれても、これらを接合することが可能となっている。従って、例えば第1接続端子21と第2接続端子22とを、対象接続端子ユニット2T(接続端子ユニット2)を用いるなどしてそれぞれの接合対象に対して1つの工程でまとめて接合する場合にも、第2接続端子22を第2端子52に接合した状態での第1接続端子21と正極バスバーBPとの直交方向Vの位置ずれを、凹部Bh内の構成によって吸収して第1接続端子21と正極バスバーBPとの接合を確保することができる。
例えば図6は、第1表面接合材61の直交方向Vにおける厚さが、第1横方向H1の位置によって不均一となっている状態、換言すれば、第1表面接合材61が第1横方向H1に傾斜するように配置されている状態を示している。通常このような場合には、第1表面接合材61の上方に配置される半導体モジュール5及びこの半導体モジュール5に接合される第2接続端子22が第1表面接合材61の傾斜方向と同じ方向に傾斜することになる。そのため、対象接続端子ユニット2Tの全体が第1横方向H1に傾斜して、第1接続端子21の端部(ここでは下端部)が、凹部Bhの中に設定された適正配置位置P(図中仮想線で示す。)から直交方向Vにずれることになる。
しかしながらこの半導体装置4では、図6に示すように、第1接続端子21の端部は、凹部内接合材60に埋没するように配置されているため、凹部内接合材60の直交方向Vの厚さの分、第1接続端子21の端部の直交方向Vにおける位置ずれを許容することができている。図6には、第1接続端子21の端部が適正配置位置Pよりも上方にずれている例が示されているが、反対に、当該端部が適正配置位置Pよりも下方にずれている場合であっても同様に、凹部内接合材60の直交方向Vの厚さの分、直交方向Vにおける位置ずれを許容することができる。このようにするために、凹部Bhに対する第1接続端子21の端部の直交方向Vの位置及び凹部内接合材60の厚さの設計上の適正値は、第1接続端子21の端部が凹部内接合材60の厚さの中央(直交方向Vの中央)に位置するように設定されていると好適である。
また、適正配置位置Pに対する第1接続端子21の端部の位置ずれは、直交方向Vに限らず、横方向(第1横方向H1又は第2横方向H2)にも生じることがある。本実施形態では、凹部内接合材60が配置される凹部Bhの開口面積は、第1接続端子21の長手方向に直交する方向での断面積よりも大きく形成されている。従って、第1接続端子21の端部が適正配置位置Pに対して横方向(第1横方向H1又は第2横方向H2)に位置ずれしていたとしても、凹部Bhの開口面積と第1接続端子21の断面積との差の分、その位置ずれを許容することが可能となっている。このようにするために、凹部Bhに対する第1接続端子21の端部の横方向(第1横方向H1及び第2横方向H2)の位置の設計上の適正値は、直交方向V視での凹部Bhの開口領域の中央に位置するように設定されていると好適である。
以上のように、本実施形態では、第1接続端子21の端部の凹部Bhの中における設計上の適正配置位置Pが、凹部Bhの中における直交方向V及び横方向(第1横方向H1及び第2横方向H2)の中央に設定されている。これにより、第1接続端子21の端部が、適正配置位置Pに対して、直交方向Vにおける両側のいずれか、或いは、横方向(第1横方向H1又は第2横方向H2)における両側のいずれかに位置ずれして配置された場合であっても、その位置ずれを許容し易くなり、第1接続端子21と正極バスバーBPとを適切に接合することができる。
図6に示すように、本実施形態では、第1接続端子21における直交方向Vの寸法が、第2接続端子22における直交方向Vの寸法よりも大きい。これは、第1接続端子21の接合対象である正極バスバーBPの凹部Bhと、第2接続端子22の接合対象である半導体モジュール5の第2面52Fとの直交方向Vの位置の差に応じた寸法設定である。これにより、第2接続端子22をその接合対象である第2端子52に対して位置合わせした状態で、第1接続端子21の端部が凹部Bhの中に配置される状態を適切に実現できる。すなわち、第1接続端子21の端部を凹部内接合材60に埋没させるように配置し易くなる。このような構成は、本実施形態のように第1接続端子21と第2接続端子22との相対位置が固定されてなる対象接続端子ユニット2T(接続端子ユニット2)を用いる場合に、特に好適である。
〔半導体装置の製造方法〕
次に、半導体装置4の製造方法について説明する。
半導体装置4の製造方法では、半導体モジュール5と、半導体モジュール5に電気的に接続されるバスバーB(ここでは、正極バスバーBP)と、棒状の第1接続端子21と棒状の第2接続端子22との相対位置が固定されてなる対象接続端子ユニット2T(接続端子ユニット2)と、を用いる。
上述のように、半導体モジュール5は、第1端子51が設けられた第1面51Fと、第1面51Fとは反対側を向く面であって第2端子52が設けられた第2面52Fと、を備えている。そして、正極バスバーBPは、第1面51Fが接合される接合領域BA1を有する接合面BFを備えると共に、接合面BFにおける接合領域BA1に対する外側領域BA2に、接合面BFに開口すると共に接合面BFに対して凹むように形成された凹部Bhを備えている。
そして、半導体装置4の製造方法は、図7に示すように、接合面BFと第1面51Fとを対向させて配置する第1配置工程D1と、第1配置工程D1の後、第2接続端子22が第2端子52に近接すると共に、第1接続端子21の端部が凹部Bhの中に配置されるように、対象接続端子ユニット2Tを配置する第2配置工程D2と、各部を接合材6により接合する接合工程Jと、を備えている。
また、半導体装置4の製造方法は、接合工程Jとして、接合面BFと第1端子51とを第1表面接合材61(接合材6)により接合する第1接合工程J1と、第2端子52と第2接続端子22とを第2表面接合材62(接合材6)により接合する第2接合工程J2と、第1接続端子21の端部を凹部Bhの中に配置された接合材6である凹部内接合材60に埋没させた状態として第1接続端子21と正極バスバーBPとを凹部内接合材60により接合する第3接合工程J3と、を備えている。
本実施形態では、図7に示すように、第1配置工程D1(ステップ#12)の前に、接合領域BA1と凹部Bhの中とに接合材6を配置する第1接合材配置工程P1を実行する(ステップ#11)。本例では、第1接合材配置工程P1において、凹部Bhの全体を満たすように、接合材6を配置する。このとき、凹部Bhから接合面BF側にはみ出すように、接合材6を配置しても良い。或いは、凹部Bhの中に挿入される第1接続端子21の端部の体積を考慮して、凹部Bhの容積よりも少ない量の接合材6を凹部Bhの中に配置するようにしても良い。
第1接合材配置工程P1(ステップ#11)の後、第1配置工程D1を実行する(ステップ#12)。また本実施形態では、第1配置工程D1(ステップ#12)の後であって第2配置工程D2(ステップ#14)の前に、第2端子52に接合材6を配置する第2接合材配置工程P2を実行する(ステップ#13)。そして、第2接合材配置工程P2(ステップ#13)の後、第2配置工程D2を実行する(ステップ#14)。
そして、本実施形態では、第2配置工程D2(ステップ#14)の後、第1接合工程J1と第2接合工程J2と第3接合工程J3とをまとめて実行する(ステップ#15)。例えば、接合材6が半田である場合、これらの各接合工程(J1〜J3)をまとめて実行する接合工程J(ステップ#15)は、リフロー炉を用いて実行すると良い。また、例えば、接合材6が銀ナノ粒子ペーストである場合、これらの各接合工程(J1〜J3)をまとめて実行する接合工程J(ステップ#15)は、銀ナノ粒子ペーストを焼結温度まで加熱するための加熱炉を用いて実行すると良い。
〔その他の実施形態〕
次に、半導体装置及び半導体装置の製造方法のその他の実施形態について説明する。
(1)上記の実施形態では、第1接続端子21と第2接続端子22とが、端子モールド部20により一体化されて相対位置が固定された対象接続端子ユニット2Tとされている例について説明した。しかし、このような例に限定されることなく、例えば図8に示すように、第1接続端子21と第2接続端子22とは、一体的に形成された状態で接合対象に接合された後、分断される構成でも良い。この場合の半導体装置4の製造方法では、連結部71を備えると共に、第1接続端子21と第2接続端子22とが連結部71によって一体的に形成された導電性部材7を用いて、第2配置工程D2を実行する(図7参照)。すなわち、第2接続端子22が第2端子52に近接すると共に、第1接続端子21の端部が凹部Bhの中に配置されるように、導電性部材7を配置する第2配置工程D2を実行する。そして、図8及び図9に示すように、接合工程J(ステップ#15)の実行後、連結部71から第1接続端子21及び第2接続端子22を連結部71から分離する分離工程Sを実行する(ステップ#16)。これにより、第1接続端子21と第2接続端子22とが、互いに分断されて配置される。なお、この製造方法において、接合工程J(ステップ#15)以前の工程は、図7に示される第1実施形態に係る製造方法において実行される工程と同様であって良い。
(2)上記の実施形態では、第2配置工程D2の後、第1接合工程J1と第2接合工程J2と第3接合工程J3とをまとめて実行する例について説明した。しかし、このような例に限定されることなく、第1接合工程J1と第2接合工程J2と第3接合工程J3とを、別々に実行しても良い。例えば図10に示すように、第1配置工程D1(ステップ#22)の後であって第2接合材配置工程P2(ステップ#24)の前に、第1接合工程J1を実行し(ステップ#23)、第2配置工程D2(ステップ#25)の後に、第2接合工程J2と第3接合工程J3とをまとめて実行しても良い(ステップ#26)。なお、図10に示される例にも限定されることなく、第2接合工程J2と第3接合工程J3とを、別々に実行しても良い。
(3)上記の実施形態では、凹部Bhが、接合面BFに対して、直交方向Vに凹むように形成された有底状の凹部とされている例について説明した。しかし、このような例に限定されることなく、凹部Bhは、例えば図11に示すように、正極バスバーBPを直交方向Vに貫通する貫通孔とされていても良い。この場合、貫通孔としての凹部Bhに接合材6を配置する際には、治具等により、正極バスバーBPにおける接合面BFとは反対側の面から凹部Bhを塞いだ状態で、凹部Bhに接合材6を配置すると良い。
(4)上記の実施形態では、第1接続端子21が、正極バスバーBPとインバータ制御装置8とを接続している例について説明した。しかし、このような例に限定されることなく、第1接続端子21が、負極バスバーBN或いは各出力バスバー(B1,B2,B3)とインバータ制御装置8とを電気的に接続する構成であっても良い。また、上記の実施形態では、第1接続端子21がドライブ回路DRに接続され、当該ドライブ回路DRを介して半導体モジュール5とインバータ制御装置8とを接続している構成を例として説明した。しかしこれに限定されず、第1接続端子21が、ドライブ回路DRを介さずに半導体モジュール5とインバータ制御装置8とを接続する構成としても良い。この場合、インバータ制御装置8には高圧回路領域が設定されると好適である。
(5)上記の実施形態では、第1接続端子21における直交方向Vの寸法が、第2接続端子22における直交方向Vの寸法よりも大きい例について説明した。しかし、このような例に限定されることなく、第1接続端子21における直交方向Vの寸法は、第2接続端子22における直交方向Vの寸法よりも小さい、或いは、同等であっても良い。これら第1接続端子21と第2接続端子22との寸法は、第1接続端子21が接合されるバスバーBや第2接続端子22が接合される半導体モジュール5の形状や大きさ等によって定まる。
(6)上記の実施形態では、第1接続端子21における正極バスバーBPに接合されている側の端部とは反対側の端部と、第2接続端子22における第2端子52に接合されている側の端部とは反対側の端部とが、共通の制御基板80に接続されている例について説明した。しかし、このような例に限定されることなく、これらは、それぞれ異なる制御基板に接続されていても良い。
(7)上記の実施形態では、第1接続端子21が、W相の上段側半導体モジュール11wに対応して設けられる接続端子ユニット2に設けられている例について説明した。しかし、このような例に限定されることなく、第1接続端子21を接続端子ユニット2に設ける場合には、第1接続端子21は、各上段側半導体モジュール(11u,11v,11w)、各下段側半導体モジュール(12u,12v,12w)、及び、各出力バスバー(B1,B2,B3)のうち、少なくともいずれか1つに対応する接続端子ユニット2に設けられていれば良い。
(8)なお、上述した各実施形態で開示された構成は、矛盾が生じない限り、他の実施形態で開示された構成と組み合わせて適用することも可能である。その他の構成に関しても、本明細書において開示された実施形態は全ての点で単なる例示に過ぎない。従って、本開示の趣旨を逸脱しない範囲内で、適宜、種々の改変を行うことが可能である。
〔上記実施形態の概要〕
以下、上記において説明した半導体装置及び半導体装置の製造方法について説明する。
半導体装置(4)は、
半導体モジュール(5)と、
前記半導体モジュール(5)に電気的に接続される導電部材(B)と、
棒状の第1接続端子(21)と、
棒状の第2接続端子(22)と、を備え、
前記半導体モジュール(5)は、第1端子(51)が設けられた第1面(51F)と、前記第1面(51F)とは反対側を向く面であって第2端子(52)が設けられた第2面(52F)と、を備え、
前記導電部材(B)は、前記第1面(51F)と対向して配置される接合面(BF)を備えると共に、前記接合面(BF)における前記第1面(51F)と対向する領域(BA1)に対する外側領域(BA2)に、前記接合面(BF)に開口すると共に前記接合面(BF)に対して凹むように形成された凹部(Bh)を備え、
前記第1端子(51)と前記接合面(BF)とが接合材(6)により接合され、
前記第2端子(52)と前記第2接続端子(22)とが接合材(6)により接合され、
前記第1接続端子(21)の端部が、前記凹部(Bh)の中に配置された接合材(6)である凹部内接合材(60)に埋没するように配置され、前記第1接続端子(21)と前記導電部材(B)とが前記凹部内接合材(60)により接合されている。
本構成によれば、第1接続端子(21)及び第2接続端子(22)が、接合材(6)により、接合対象である導電部材(B)又は半導体モジュール(5)に接合されている。そのため、例えばこれらをワイヤボンディングにより接続する場合に比べてボンディングワイヤを配線するための空間を不要とすることができ、これらの接続端子と接続対象とを近づけて配置することが容易となる。従って、本構成によれば、半導体装置(4)の小型化を図ることが可能となる。
また、本構成では、第1接続端子(21)の接合対象は導電部材(B)の接合面(BF)であり、第2接続端子(22)の接合対象は半導体モジュール(5)の第2面(52F)に設けられた第2端子(52)であるため、第1接続端子(21)の接合対象と第2接続端子(22)の接合対象とが異なる部材の異なる面となっている。そのため、これらの接合対象の位置関係、特に接合面(BF)に直交する方向(直交方向(V))の位置関係は、導電部材(B)と半導体モジュール(5)との間の接合材(6)の厚さや、導電部材(B)及び半導体モジュール(5)のそれぞれの形状や寸法の誤差等に起因する誤差を有するものとなる。
しかし、本構成によれば、第1接続端子(21)が、導電部材(B)の凹部(Bh)の中に配置された接合材(6)である凹部内接合材(60)に埋没するように配置されている。そのため、凹部(Bh)の中における凹部内接合材(60)の深さの分だけ、導電部材(B)に対する第1接続端子(21)の位置が、直交方向(V)にずれても接合することが可能となっている。従って、例えば第1接続端子(21)と第2接続端子(22)とをそれぞれの接合対象に対して1つの工程でまとめて接合する場合にも、第2接続端子(22)を第2端子(52)に接合した状態での第1接続端子(21)と導電部材(B)との直交方向(V)の位置ずれを、上記凹部(Bh)内の構成によって吸収して第1接続端子(21)と導電部材(B)との接合を確保することができる。そのため、第2接続端子(22)の接合対象と第1接続端子(21)の接合対象との位置関係の誤差を少なくするために、各部材の寸法精度を高めたり接合材(6)の厚さの精度を高めたりする必要性を低減でき、その分製造コストを低減することが容易となっている。
すなわち、本構成によれば、半導体装置(4)の小型化を図りつつ、製造コストの上昇を抑えて各端子の接合品質を確保することができる。
ここで、
前記接合面(BF)に直交する方向を直交方向(V)とし、
前記第1接続端子(21)における前記直交方向(V)の寸法が、前記第2接続端子(22)における前記直交方向(V)の寸法よりも大きいと好適である。
本構成によれば、第2接続端子(22)が接合される第2端子(52)と第1接続端子(21)が接合される導電部材(B)の凹部(Bh)との位置関係に合せて、第1接続端子(21)と第2接続端子(22)との寸法が設定されることになるため、第1接続端子(21)の端部を、凹部内接合材(60)に埋没させるように配置し易い。また本構成によれば、例えば、第1接続端子(21)と第2接続端子(22)とが、相対位置が固定された接続端子ユニット(2)とされている場合に特に好適であり、このような接続端子ユニット(2)を用いて、第2接続端子(22)が第2端子(52)と近接した位置に配置された状態で、第1接続端子(21)を凹部内接合材(60)に埋没させるように配置し易い。
また、
前記第1接続端子(21)と前記第2接続端子(22)とが、相対位置が固定された接続端子ユニット(2)とされていると好適である。
本構成によれば、第1接続端子(21)と第2接続端子(22)とを、それぞれの接合対象に対する適正位置に同時に配置することができる。このため、半導体装置(4)の製造工程を簡略化することが可能となる。
また、
前記第1接続端子(21)における前記導電部材(B)に接合されている側の端部とは反対側の端部と、前記第2接続端子(22)における前記第2端子(52)に接合されている側の端部とは反対側の端部とが、共通の制御基板(80)に接続されていると好適である。
本構成によれば、制御基板(80)に対して、第1接続端子(21)及び第2接続端子(22)を介して、導電部材(B)と半導体モジュール(5)との双方を電気的に接続することができる。またこのような構成では、制御基板(80)に適切に接続できるようにするために第1接続端子(21)と第2接続端子(22)との相対位置関係が拘束される。しかし本構成によれば、上記のとおり、第2接続端子(22)の接合対象と第1接続端子(21)の接合対象との位置関係の誤差を凹部(Bh)内の構成によって吸収して、第2接続端子(22)と第2端子(52)との接合及び第1接続端子(21)と導電部材(B)との接合を適切に確保することができる。
半導体装置(4)の製造方法は、
半導体モジュール(5)と、前記半導体モジュール(5)に電気的に接続される導電部材(B)と、棒状の第1接続端子(21)と棒状の第2接続端子(22)との相対位置が固定されてなる接続端子ユニット(2)と、を用い、
前記半導体モジュール(5)は、第1端子(51)が設けられた第1面(51F)と、前記第1面(51F)とは反対側を向く面であって第2端子(52)が設けられた第2面(52F)と、を備え、
前記導電部材(B)は、前記第1面(51F)が接合される接合領域(BA1)を有する接合面(BF)を備えると共に、前記接合面(BF)における前記接合領域(BA1)に対する外側領域(BA2)に、前記接合面(BF)に開口すると共に前記接合面(BF)に対して凹むように形成された凹部(Bh)を備えており、
前記接合面(BF)と前記第1面(51F)とを対向させて配置する第1配置工程(D1)と、
前記第1配置工程(D1)の後、前記第2接続端子(22)が前記第2端子(52)に近接すると共に、前記第1接続端子(21)の端部が前記凹部(Bh)の中に配置されるように、前記接続端子ユニット(2)を配置する第2配置工程(D2)と、
前記接合面(BF)と前記第1端子(51)とを接合材(6)により接合する第1接合工程(J1)と、
前記第2端子(52)と前記第2接続端子(22)とを接合材(6)により接合する第2接合工程(J2)と、
前記第1接続端子(21)の端部を前記凹部(Bh)の中に配置された接合材(6)である凹部内接合材(60)に埋没させた状態として前記第1接続端子(21)と前記導電部材(B)とを前記凹部内接合材(60)により接合する第3接合工程(J3)と、を備える。
本構成によれば、上述のとおり、半導体装置(4)の小型化を図りつつ、製造コストの上昇を抑えて各端子の接合品質を確保することができる。
ここで、上記製造方法において、
前記第1配置工程(D1)の前に、前記接合領域(BA1)と前記凹部(Bh)の中とに接合材(6)を配置する第1接合材配置工程(P1)を実行し、
前記第1配置工程(D1)の後であって前記第2配置工程(D2)の前に、前記第2端子(52)に接合材(6)を配置する第2接合材配置工程(P2)を実行し、
前記第2配置工程(D2)の後、前記第1接合工程(J1)と前記第2接合工程(J2)と前記第3接合工程(J3)とをまとめて実行すると好適である。
本構成によれば、半導体装置(4)を構成する各部材を適切に配置することができると共に、第1接合工程(J1)と第2接合工程(J2)と第3接合工程(J3)とをまとめて実行する分、製造工程を簡略化することが可能となる。
本開示に係る技術は、半導体装置及び半導体装置の製造方法に利用することができる。
2 :接続端子ユニット
2T :対象接続端子ユニット
21 :第1接続端子
22 :第2接続端子
4 :半導体装置
5 :半導体モジュール
51 :第1端子
51F :第1面
52 :第2端子
52F :第2面
6 :接合材
60 :凹部内接合材
80 :制御基板
B :バスバー(導電部材)
BA1 :接合領域
BA2 :外側領域
BF :接合面
Bh :凹部
D1 :第1配置工程
D2 :第2配置工程
J1 :第1接合工程
J2 :第2接合工程
J3 :第3接合工程
P1 :第1接合材配置工程
P2 :第2接合材配置工程
V :直交方向

Claims (6)

  1. 半導体モジュールと、
    前記半導体モジュールに電気的に接続される導電部材と、
    棒状の第1接続端子と、
    棒状の第2接続端子と、を備え、
    前記半導体モジュールは、第1端子が設けられた第1面と、前記第1面とは反対側を向く面であって第2端子が設けられた第2面と、を備え、
    前記導電部材は、前記第1面と対向して配置される接合面を備えると共に、前記接合面における前記第1面と対向する領域に対する外側領域に、前記接合面に開口すると共に前記接合面に対して凹むように形成された凹部を備え、
    前記第1端子と前記接合面とが接合材により接合され、
    前記第2端子と前記第2接続端子とが接合材により接合され、
    前記第1接続端子の端部が、前記凹部の中に配置された接合材である凹部内接合材に埋没するように配置され、前記第1接続端子と前記導電部材とが前記凹部内接合材により接合されている、半導体装置。
  2. 前記接合面に直交する方向を直交方向とし、
    前記第1接続端子における前記直交方向の寸法が、前記第2接続端子における前記直交方向の寸法よりも大きい、請求項1に記載の半導体装置。
  3. 前記第1接続端子と前記第2接続端子とが、相対位置が固定された接続端子ユニットとされている、請求項1又は2に記載の半導体装置。
  4. 前記第1接続端子における前記導電部材に接合されている側の端部とは反対側の端部と、前記第2接続端子における前記第2端子に接合されている側の端部とは反対側の端部とが、共通の制御基板に接続されている、請求項1から3のいずれか一項に記載の半導体装置。
  5. 半導体モジュールと、前記半導体モジュールに電気的に接続される導電部材と、棒状の第1接続端子と棒状の第2接続端子との相対位置が固定されてなる接続端子ユニットと、を用い、
    前記半導体モジュールは、第1端子が設けられた第1面と、前記第1面とは反対側を向く面であって第2端子が設けられた第2面と、を備え、
    前記導電部材は、前記第1面が接合される接合領域を有する接合面を備えると共に、前記接合面における前記接合領域に対する外側領域に、前記接合面に開口すると共に前記接合面に対して凹むように形成された凹部を備えており、
    前記接合面と前記第1面とを対向させて配置する第1配置工程と、
    前記第1配置工程の後、前記第2接続端子が前記第2端子に近接すると共に、前記第1接続端子の端部が前記凹部の中に配置されるように、前記接続端子ユニットを配置する第2配置工程と、
    前記接合面と前記第1端子とを接合材により接合する第1接合工程と、
    前記第2端子と前記第2接続端子とを接合材により接合する第2接合工程と、
    前記第1接続端子の端部を前記凹部の中に配置された接合材である凹部内接合材に埋没させた状態として前記第1接続端子と前記導電部材とを前記凹部内接合材により接合する第3接合工程と、を備える、半導体装置の製造方法。
  6. 前記第1配置工程の前に、前記接合領域と前記凹部の中とに接合材を配置する第1接合材配置工程を実行し、
    前記第1配置工程の後であって前記第2配置工程の前に、前記第2端子に接合材を配置する第2接合材配置工程を実行し、
    前記第2配置工程の後、前記第1接合工程と前記第2接合工程と前記第3接合工程とをまとめて実行する、請求項5に記載の半導体装置の製造方法。
JP2019060776A 2019-03-27 2019-03-27 半導体装置及び半導体装置の製造方法 Pending JP2020161683A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019060776A JP2020161683A (ja) 2019-03-27 2019-03-27 半導体装置及び半導体装置の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019060776A JP2020161683A (ja) 2019-03-27 2019-03-27 半導体装置及び半導体装置の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2020161683A true JP2020161683A (ja) 2020-10-01

Family

ID=72643678

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019060776A Pending JP2020161683A (ja) 2019-03-27 2019-03-27 半導体装置及び半導体装置の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2020161683A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10966355B2 (en) Electric power conversion apparatus
JP6753475B2 (ja) 半導体モジュール、電気自動車、及びパワーコントロールユニット
US9236330B2 (en) Power module
EP2099119B1 (en) Power converter apparatus
WO2018135104A1 (ja) 半導体装置
CN111480231B (zh) 电力转换装置
KR20160036505A (ko) 반도체 장치 및 그 제조 방법
US11431254B2 (en) Switching element unit and switching element module for use in an inverter circuit
WO2020008874A1 (ja) パワーモジュール
JP6805768B2 (ja) 半導体装置
US11817429B2 (en) Plurality of chips between two heat sinks
JP4064741B2 (ja) 半導体装置
JP2004040900A (ja) 半導体モジュール及び電力変換装置
JP2020161683A (ja) 半導体装置及び半導体装置の製造方法
JP7040538B2 (ja) 接続端子ユニット
JP6782809B2 (ja) 半導体モジュール及びこれを備えた電力変換装置
JP3922698B2 (ja) 半導体装置
JP2019170060A (ja) 電力型回路装置及び電力型回路装置の製造方法
JP2018125460A (ja) 半導体装置

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20210423