JP2020159974A - 分光測定装置及び分光測定方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 アレイ検出器の各受光ピクセルに入射する光の量を多くして測定のSN比を高くする。【解決手段】 光源1からの光が照射された対象物からの透過光は、干渉光学系3中のフランコン型サバール板31により二つの光波L1,L2に分けれ、フーリエ変換レンズ32によりアレイ検出器21の受光面に結んで干渉し、インターフェログラムを形成する。アレイ検出器21からの出力は演算手段4に送られて分光スペクトルが算出される。アレイ検出器2において各受光ピクセル211が配列された方向に垂直な方向で光は集光レンズ33により集光される。【選択図】 図1

Description

この出願の発明は、分光測定の技術に関するものである。
対象物に光を照射し、その対象物からの光(透過光、反射光、散乱光等)のスペクトルを測定する分光測定の技術は、対象物の組成や性質を分析する技術として代表的なものである。典型的な分光測定の手法は、回折格子を用いる手法である。入射スリットから入射する被測定光を凹面鏡によって平行光にして回折格子に照射し、回折格子からの分散光を同様に凹面鏡で集光し、集光位置に受光器を配置して検出する。回折格子の姿勢を変化(スキャン)させることで、受光器には順次異なった波長の光が入射し、受光器の出力が分光スペクトルとなる。
このような回折格子を使用した分光測定では、回折格子のスキャンが必要なため、高速の測定ができない。また、入射スリットにおいて光を限定するため、測定のSN比を高くすることができない。このため、スキャンを何回か繰り返して受光器に入射する光の総量(光量)を多くすることが必要で、この点も高速測定ができない要因となっている。
近年、多数の光電変換素子を一列に配列したエリアセンサを使用するマルチチャンネル型の分光計が開発されている。マルチチャンネル型の場合、回折格子のスキャンは不要であるため、高速化が期待できる。しかしながら、入射スリットで光を限定して凹面鏡で回折格子に照射するという基本構造はそのままであるため、SN比が小さいという問題は解決されず、光量をかせぐために測定時間が長くなる欠点が依然として存在している。
一方、上記以外の分光測定の技術として、光の干渉を利用する技術が知られている。光の干渉を利用した分光技術の代表的なものは、マイケルソン干渉計を使ったフーリエ変換分光計である。マイケルソン干渉計を使ったフーリエ変換分光計では、光路長が固定である第一の光路に対し、可動ミラーにより光路長を可変とした第二の光路を設定し、光を二つに分けて一方を第一の光路に沿って進ませ、他方を第二の光路に沿って進ませた後、両者を重ね合わせて干渉させる。そして、可動ミラーを連続的に移動(スキャン)することで光路差を時間的に連続して変化させながら干渉光の強度を検出器で検出する。検出器からは、可動ミラーのスキャンに伴って強度が変化する信号が出力されるが、干渉光の強度は波長と光路差に応じて決まるから、出力される信号強度の時間的変化は光路差の変化によってもたされたものであり、干渉信号の強度変化を表している。これは、インターフェログラムに相当しており、そのデータをフーリエ変換することで分光スペクトルが得られる。
このような光の干渉を利用した分光測定では、入射スリットで光を限定することはないので、SN比を高くでき、高精度の測定が可能となる。しかしながら、可動ミラーのスキャンが必要なため、測定の高速化という点では大きな進歩とはなっていない。
光の干渉を利用した分光測定において、可動ミラーのスキャンを不要にして測定の高速化を図る技術として、光路差を時間的に連続して変化させるのではなく、空間的に連続して変化させる技術が特許文献1や特許文献2に開示されている。
これら特許文献に開示された技術は、シアリング干渉系を採用した技術であり、対象物の一点から出た光をサバール板によって平行に進む二つの光(光波)に分け、フーリエ変換レンズによってそれらが受光器の受光面上で結ぶようにして干渉させる。受光面上で結ぶ二つの光の光路差は、光軸からの距離に応じて異なるものとなり、空間的に光路差が連続して変化した状態となる。受光器としてはラインセンサのようなアレイ検出器が採用され、配列された受光ピクセルに光路差が順次異なった各二つの光が入射する。このため、アレイ検出器からはインターフェログラムデータが出力され、それをフーリエ変換することで分光スペクトルが得られる。このように光路差を空間的に連続して変化させる構成は、マルチチャンネル型のフーリエ変換分光計と呼び得る。
特開平4−45906号公報 特開2015−194359号公報
鶴田匡夫著、1990年株式会社培風館発行、「応用光学▲2▼」、156〜158頁 "Metal nano-grid reflective wave plate", 16 February 2009 / Vol. 17, No. 4 / OPTICS EXPRESS 2871-2879
上記のように光路差を空間的に連続して変化させながら干渉光を得る分光測定装置では、マイケルソン干渉計のように可動ミラーをスキャンすることは不要なので、高速の測定が可能となる。しかしながら、この技術では、アレイ検出器の受光ピクセルの配列方向に光を拡げ、その方向で各二つの光の光路差が連続して変化するようにするから、各受光ピクセルに入射する光の強度はそれほど高くはならない。このため、各受光ピクセルに入射する光の強度を高めることが、測定の高SN比化のために必要となる。
この出願の発明は、光路差を空間的に連続して変化させながら干渉光を得る分光測定の技術において、上記の課題を解決するために為されたものであり、アレイ検出器の各受光ピクセルに入射する光の量を多くして測定のSN比を高くすることが可能な分光測定装置、分光測定方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本願発明の分光測定装置は、対象物に光を照射する光源と、光照射された対象物からの光を受光するアレイ検出器を含む検出系と、光照射された対象物の一点からの光を二つの光に分けてアレイ検出器の受光面上で干渉させてインターフェログラムを形成する干渉光学系とを備えた光測定装置である。干渉光学系は、(1)二個の複屈折結晶を備えているか、又は(2)二回目が一回目とは反対の向きで二回透過するよう配置された一個の複屈折結晶を備えているかのいずれかである。そして、上記(1)の構成の場合は、干渉光学系は、二個の複屈折結晶の間にλ/2波長板を備えており、上記(2)の構成の場合は、一個の複屈折結晶を二回透過する際に一回目の透過の後であって二回目の透過の前に光に180度の位相差を与える位相差素子を備えている。さらに、干渉光学系は、アレイ検出器の受光面において受光ピクセルが並ぶ方向と直交する方向において集光する集光レンズを含んでおり、この集光レンズは、上記(1)の場合は、二個備えられた前記複屈折結晶のうちの出射側の複屈折結晶の出射側に配置されており、上記(2)の構成の場合は、一個備えられた前記複屈折結晶の出射側に配置されている。
また、上記課題を解決するため、本願発明の分光測定方法は、対象物に光を照射するステップと、光照射された対象物からの光をアレイ検出器で受光する検出ステップと、光照射された対象物の一点からの光を二つの光に分けてアレイ検出器の受光面上で干渉させてインターフェログラムを形成する干渉ステップとを備えている。干渉ステップは、(1)二個の複屈折結晶を透過させることで光を二つに分けるステップか、又は(2)二回目が一回目とは反対の向きになるように一個の複屈折結晶を二回透過させることで光を二つに分けるステップのいずれかである。そして、干渉ステップは、上記(1)のステップの場合は、光が一個目の複屈折結晶を透過した後にλ/2波長板を透過してから光を二個目の複屈折結晶を透過するステップであり、上記(2)のステップの場合は、光が一個の複屈折結晶を二回透過する際に一回目の透過の後であって二回目の透過の前に180度の位相差を与えるステップである。さらに、干渉ステップは、光照射された対象物からの光を、アレイ検出器の受光面において、受光ピクセルが並ぶ方向と直交する方向に集光レンズで集光するステップであり、この集光レンズは、上記(1)のステップの場合は、二個備えられた前記複屈折結晶のうちの出射側の複屈折結晶の出射側に配置されており、上記(2)のステップの場合は、一個備えられた前記複屈折結晶の出射側に配置されている。
また、上記課題を解決するため、本願の分光測定装置及び分光測定方法において、前記集光レンズは、前記二つに分けられた光を前記アレイ検出器の受光面で干渉させるフーリエ変換レンズであり得る。
また、上記課題を解決するため、本願の分光測定装置及び分光測定方法において、前記二つに分けられた光を前記アレイ検出器の受光面に結ばせるフーリエ変換レンズが設けられており、該フーリエ変換レンズは、前記集光レンズとは別に設けられているという構成が採用され得る。
また、上記課題を解決するため、本願の分光測定装置及び分光測定方法において、アレイ検出器は、前記インターフェログラムにおいて干渉縞が並ぶ方向と同一の方向に多数の受光ピクセルが配列されたものであって、各受光ピクセルは、配列方向の長さよりも配列方向に垂直な方向の長さの方が長い形状を有しているという構成が採用され得る。
また、上記課題を解決するため、本願の分光測定装置及び分光測定方法において、上記(2)の構成及びステップの場合は、前記干渉光学系は、前記一個の複屈折結晶を二回透過する際に一回目の透過の後であって二回目の透過の前に光に180度の位相差を与える前記位相差素子を備えており、前記位相差素子はλ/4波長板であり、前記干渉光学系は、前記一個の複屈折結晶を透過した光を反射させて当該複屈折結晶に戻すミラーを備えており、λ/4波長板である前記位相差素子は、前記一個の複屈折結晶とミラーとの間に配置されているという構成が採用され得る。
また、上記課題を解決するため、本願の分光測定装置及び分光測定方法において、上記(2)の構成及びステップの場合は、前記干渉光学系は、前記一個の複屈折結晶を二回透過する際に一回目の透過の後であって二回目の透過の前に光に180度の位相差を与える前記位相差素子を備えており、前記位相差素子は、前記一個の複屈折結晶からの光の入射面とは反対側の面が反射面となっているλ/4波長板であるという構成が採用され得る。
また、上記課題を解決するため、本願の分光測定装置及び分光測定方法において、上記(2)の構成及びステップの場合、前記干渉光学系は、前記一個の複屈折結晶を二回透過する際に一回目の透過の後であって二回目の透過の前に光に180度の位相差を与える前記位相差素子を備えており、前記位相差素子は、反射型ワイヤーグリッド波長板であるという構成が採用され得る。
以下に説明する通り、本願の分光測定装置又は分光測定方法によれば、光照射された対象物からの光を、アレイ検出器における受光ピクセルの配列方向に対して直交する方向で光を集光レンズで集光しているので、干渉縞の取り込み量が多くなり、高SN比の測定を行うことができる。このため、信頼性の高い分光測定装置、分光測定方法となる。
この際、集光レンズは、分離素子の出射側に配置されているので、より集光の効率が高くなり、干渉縞の取り込み量を多くできる。このため、より信頼性の高い装置、方法となる。
そして、二個目の複屈折結晶を透過する際又は二回目に複屈折結晶を透過する際、位相差のずれの発生が逆になるので、干渉縞の歪みが防止される。このため、干渉縞を打ち消してしまってインターフェログラムデータが劣化する問題は生じない。
また、フーリエ変換レンズが集光レンズとは別に設けられていると、光学設計の自由度が増すという点で好適である。
また、集光レンズがフーリエ変換レンズと兼用されていると、構造がシンプルになり、装置の低コスト化が図れる。
また、上記(2)の構成及びステップの場合の、一個の複屈折結晶を二回透過する際に一回目の透過の後であって二回目の透過の前に光に180度の位相差を与える構成において、一個の複屈折結晶からの光の入射面とは反対側の面が反射面となっているλ/4波長板を位相差素子として使用すると、構造がシンプルになり、光学系全体の調整が簡略化される。
また、上記(2)の構成及びステップの場合の、一個の複屈折結晶を二回透過する際に一回目の透過の後であって二回目の透過の前に光に180度の位相差を与える構成において、反射型ワイヤーグリッド波長板を位相差素子として使用すると、構造がシンプルになり、光学系全体の調整が簡略化される。
第一の実施形態の分光測定装置の概略図である。 空間的に連続した光路差の変化について示した概略図である。 通常のサバール板について示した概略図である。 フランコン型サバール板について示した概略図である。 アレイ検出器の受光面の概略図である。 第二の実施形態の分光測定装置の概略図である。 第二の実施形態において採用され得る反射型ワイヤーグリッド波長板の斜視概略図である。
以下、この出願の発明を実施するための形態(実施形態)について説明する。
図1は、第一の実施形態の分光測定装置の概略図である。図1に示す分光測定装置は、対象物Sに光を照射する光源1と、光照射された対象物Sからの光を受光するアレイ検出器21を含む検出系2と、光照射された対象物Sの一点からの光を二つの光に分けてアレイ検出器21の受光面上で干渉させてインターフェログラムを形成する干渉光学系3とを備えている。
光源1は、分光測定に必要な波長域の光を出射するものであり、例えば近赤外域で分光測定を行うのであれば、近赤外域の光を出射するものが使用される。光源1は、ハロゲンランプやLEDのようなインコヒーレント光源1の場合もあるし、半導体レーザのようなある程度のコヒーレンスを持った光源1の場合もある。
光源1からの光の照射位置に対象物Sを保持するため、この実施形態で受け板5が設けられている。この実施形態では、対象物Sの透過光を分光測定するので、受け板5は測定波長域において透明な材質となっている。
干渉光学系3は、光照射された対象物Sの一点から出た光を二つの光(光波)に分け、アレイ検出器21の受光面上で干渉させる光学系である。したがって、干渉光学系3は、分離素子と、合波素子とを備えている。分離素子としては、後述するようにフランコン型サバール板31が使用されている。また、合波素子としてはレンズ(フーリエ変換レンズ)32が使用されている。分けられた二つの光は、互い平行な光路に沿って進むので、この実施形態の干渉光学系3は、シアリング干渉光学系となっている。
シアリング干渉系である干渉光学系3は、複屈折結晶により光を二つに分ける光学系となっている。このうち、この実施形態ではサバール板が使用されている。サバール板については、通常のサバール板とフランコン型サバール板が知られている。本願発明においてはいずれも採用可能であるが、この実施形態では、高SN比化のため、フランコン型サバール板を採用している。尚、フランコン型サバール板は、変形サバール板と呼ばれたり、フランコンの変形サバール板と呼ばれたりすることもあるが、この明細書では、フランコン型サバール板と呼ぶ。
この干渉光学系3は、二つの光(光波)を干渉させる際、光路差を空間的に連続して変化させながら二つの光(光波)を干渉させるものとなっている。この点について、図2を参照して説明する。図2は、空間的に連続した光路差の変化について示した概略図である。
フランコン型サバール板31は、対象物Sの一点から出た光を互いに平行な光路に沿って進む二つの光に分離する。いま、二つの光の組が三つあるとし、これらを光L11とL21,光L12とL22,光L13とL23とする。光L11とL21、光L12とL22、光L13とL23は、サバール板31からの出射角がそれぞれ等しい。但し、組と組との関係では出射角は異なっており、光軸Aから離れるほど出射角は大きい。
これらの光L11〜L13,L21〜L23において、各二つの光は光路差を持ってフランコン型サバール板31を出射している。光路差Δdは、サバール板31を出射した際の出射角と、フランコン型サバール板31を出射して平行に進む際の光路のずれ幅に比例する。光路のずれ幅は一定であり、出射角は光軸Aから離れるに従って大きくなるから、二つの光L11,L21の光路差をΔd、光L12,L22の光路差をΔd、光L13,L23の光路差をΔdとすると、Δd<Δd<Δdとなる。尚、この例では、L11,L21は光軸A上の進んできた光が分離された光であるので、Δd=0である。
これらの光11〜L13,L21〜L23は、図2に示すように、合波素子としてのフーリエ変換レンズ32によりそれぞれアレイ検出器21上の受光面の一点に結ぶ。つまり、アレイ検出器21の各ピクセル211についてみると、光軸Aに近いピクセル211ほど光路差は小さく、光軸Aから離れるに従って順次大きくなる。これは、光路差を空間的に連続して変化させていることになり、その変化する光路差の各々において光を結ばせて各ピクセル211に入射させている。各ピクセル211において結ぶ光L1,L2は対象物Sから出た一つの光を分離したものであり、したがって良好に干渉する。このため、各ピクセル211が並んでいる順に光電変換結果を出力させると、それはインターフェログラムデータということになる。
シアリング干渉光学系については幾つかの異なるタイプのものが知られているが、この実施形態では、サバール板、特にフランコン型サバール板31を採用している。フランコン型サバール板を使用する点は、マルチチャンネル型のフーリエ変換分光計において信号強度を高くし、高SN比の分光測定を可能にするという本願発明の課題を達成するための手段の一つとなっている。以下、この点について説明する。
図3は、通常のサバール板について示した概略図である。サバール板30は、二枚の複屈折結晶311,312を組み合わせた光学素子である。各複屈折結晶(典型的には一軸型)311,312は、入射面と出射面が平行であって自らの光学軸に対して45度になるように切り出され各面が研磨されたものである。各複屈折結晶311,312は、方解石や石英等の複屈折材料の結晶である。二枚の複屈折結晶311,312は、光学軸が互いに直交する姿勢で貼り合わされる。図3(1)において、光学軸の向きを矢印Acで示す。以下、入射側に位置する複屈折結晶311を第一の結晶とし、出射側に位置する複屈折結晶312を第二の結晶とする。
第一の結晶311の入射面に、垂直に光Lが入射する場合を考える。図3の例では、光Lは水平に進んでくるとし、第一の結晶311における主断面Pは水平であるとする。したがって、第二の結晶312の主断面P’は垂直である。
第一の結晶311に入射する光Lのうち、正常波Loは入射面をそのまま透過して直進するが、異常波Leはφだけずれた方向に進む。これらの光波Lo,Leは、次に第二の結晶312に入射するが、第二の結晶312は第一の結晶311に対して光学軸が90度回転しているので、正常波Loは第二の結晶312に対しては異常波となり、異常波Leは正常波となる。このため、図3(1)に破線で示すように各光波Lo,Leは進み、第二の結晶312から出射する。この際、サバール板30では、二枚の複屈折結晶311,312の厚さが厳密に等しいものとされているため、出射する二つの光L1,L2の光路は平行で横ずれしたような状態となる。このため、図3の光L1,L2が属する面を図1のX方向とすることで、シアリング干渉系が構成され、図2に示すようにアレイ検出器21の受光面上で二つの光L1,L2が干渉する。
このようなサバール板30は、非特許文献1で説明されているように、斜めから光を入射させた場合には干渉縞が扇状に歪むことが知られている。図3(2)に、この干渉縞の歪みを模式的に示す。干渉縞が歪む原因は、位相差がゼロになる位置が光軸から離れるに従って少しずつずれてくるからであり、サバール板30における非点収差とも呼び得るものである。尚、フーリエ変換レンズ32は、Y方向で結像作用を持たないので、光軸は図3(2)に示すようにX方向に沿った面(光軸面)と呼び得る。また、図3(2)に示すように、干渉縞の歪みは、光軸(面)の周辺部にいくほど大きくなる。
上記のような干渉縞の扇状の歪みは、光軸(面)付近の干渉信号のみをインターフェログラムデータとする場合にはそれほど問題にはならない。しかし、光軸(面)から離れた場所までインターフェログラムデータを取得しようとすると問題となる。尚、アレイ検出器21の受光面においてX方向(受光ピクセル211の配列方向)に垂直な方向をY方向とする。
本願発明は、上記のようにSN比を高くすることを課題としている。SN比を高くするには、干渉縞がもたらす光の強弱を漏れなく光電変換データに取り入れることが重要になる。このためには、図3(2)に二点鎖線で示すように、各受光ピクセル211についてY方向の長さを長くし、干渉縞の縞の強弱を漏れなく取り込むようにすることが考えられる。また、Y方向に光を集光し、干渉縞のコントラストを高くして各受光ピクセル211に光が入射するようにすることも考えられる。これらの両方を行うことも考えられる。以下、このようにY方向で干渉縞の取り込み量を多くすることを「Y方向で積分する」と表現する。
しかしながら、図3(2)に示すように干渉縞が扇状に歪んでいると、一つの受光ピクセル211において干渉縞の強弱を打ち消し合う結果となってしまう。このため、出力される干渉信号が、光路差の大きい視野端の領域ほど振幅が小さく観測されてしまい、分光測定時の波数分解能が劣化する。
実施形態の分光測定装置は、このような点を考慮し、フランコン型サバール板を分離素子として採用している。図4は、フランコン型サバール板について示した概略図である。
図4(1)に示すように、フランコン型サバール板31では、二枚の複屈折結晶311,312の間にλ/2波長板313を挿入した構造を有する。
フランコン型サバール板31においても、二枚の複屈折結晶311,312は、入射面及び出射面が平行であり、それら面が光学軸に対して45度になるように切り出されている。そして、フランコン型サバール板31では、第一の結晶311の光学軸に対して第二の結晶312の光学軸が180度回転した状態となるように両者が配置されている。
180度回転させてしまうと、正常波、異常波の関係が第二の結晶312でも同様になってしまって光が分離しなくなってしまうので、λ/2波長板313を間に挿入する。λ/2波長板313があると、第一の結晶311で正常波であった直線偏光光Loは方位角が90度回転して第二の結晶312では異常波となり、第一の結晶311で異常波Leであった直線偏光光は90度回転して第二の結晶312では正常波となる。そして、同様に二つの複屈折結晶311,312の厚さは同じであるため、二つの光は平行に光路がずれた状態で出射する。
上記フランコン型サバール板31では、第二の結晶312は第一の結晶311に対して光学軸が180度回転した状態となっているので、位相差がゼロになる位置のずれ方がちょうど逆の関係になる。このため、通常のサバール板で生じていた干渉縞の扇状の歪みは解消される。この様子が、図4(2)に模式的に示されている。
フランコン型サバール板31では、図4(2)に示すように、干渉縞の扇状の歪みはないので、Y方向で光の強弱を積分する場合も、干渉縞の消してしまう問題はなく、インターフェログラムデータの劣化は生じない。実施形態の分光測定装置は、このような点を考慮し、干渉光学系3にフランコン型サバール板31を採用している。
このような実施形態における干渉光学系3は、干渉縞のY方向で積分してSN比を高くする観点から、集光レンズ33を含んでいる。特に、この実施形態では、図1に示すように集光レンズ33は分離素子の出射側に配置されている。具体的には、分離素子としてのフランコン型サバール板31と合波素子としてのフーリエ変換レンズ32との間に集光レンズ33が配置されている。この集光レンズ33は、X方向ではレンズ作用はなく、Y方向で集光作用を持つものとなっている。ここでいうY方向とは、アレイ検出器における受光ピクセルの配列方向に対して直交する方向である。即ち、この集光レンズ33は、光照射された対象物からの光を、アレイ検出器における受光ピクセルの配列方向に対して直交する方向に集光する。したがって、この集光レンズ33はシリンドリカルレンズである。
この位置に集光レンズ33を配置することは、Y方向で干渉縞を積分してSN比を高くする観点で特に好適である。集光レンズ33によって干渉縞の取り込み量を多くするには、NAの大きなレンズ(明るいレンズ)を使用することが重要である。NAの大きなレンズを使用するには、アレイ検出器21により近い位置にレンズを配置する必要がある。このため、分離素子の出射側に集光レンズ33を配置している。
この実施形態では、分離素子の入射側にもレンズ36を配置している。このレンズ36も、Y方向の集光作用を有している。
尚、特許文献2においても、サバール板の入射側に集光レンズが配置されているが、この集光レンズをサバール板の出射側に持ってくることはできない。特許文献2では、通常のサバール板を使用しており、干渉縞に扇状の歪みが生じるため、干渉縞を打ち消してしまうからである。
すなわち、この実施形態においては、集光レンズをサバール板の出射側に配置することによって、NAの大きな集光レンズを使用することができるため、アレイ検出器の受光面に効率よく集光することができる。
干渉光学系3の他の要素について説明すると、図1に示すように、フランコン型サバール板31の入射側には偏光子34が配置されている。偏光子34は、対象物Sから出た無偏光の光を直線偏光光に変換するためのものであり、偏光板が使用される。また、フランコン型サバール板31の出射側には検光子35が配置されている。検光子35は、フランコン型サバール板31から出射される光の偏光方向を揃え、干渉が観測できるようにするためのものである。
次に、検出系2に含まれるアレイ検出器21について説明する。図5は、アレイ検出器の受光面の概略図である。
図5に示すように、この実施形態では、アレイ検出器21には、長方形の受光ピクセル211を多数配列したものが採用されている。長方形の各受光ピクセル211は、配列方向(X方向)の長さに比べてそれと直交する方向(Y方向)の長さの方が長い。この構成も、上記のように、干渉縞のY方向における積分量を多くしてSN比を高くする観点からである。
このようなアレイ検出器21としては、例えば、浜松ホトニクス株式会社製のInGaAsリニアイメージセンサG14237−512WA等を使用することができる。
図1に示すように、分光測定装置は、アレイ検出器21からの出力(インターフェログラムデータ)を処理してスペクトルを算出する演算手段4を備えている。演算手段4としては、この実施形態では汎用PCが使用されている。アレイ検出器21と演算手段4の間にはAD変換器22が設けられており、アレイ検出器21の出力はAD変換器22を介して演算手段4に入力される。
演算手段4は、プロセッサ41や記憶部(ハードディスク、メモリ等)42を備えている。記憶部42に記憶されたプログラムには、インターフェログラムデータを処理してスペクトルを算出するスペクトル算出プログラム43が含まれる。スペクトル算出プログラム43は、離散フーリエ変換を含む演算処理を行ってスペクトルを算出する。尚、記憶部42には、基準スペクトルデータを記録したファイル44が記憶されている。基準スペクトルデータは、対象物Sを配置しない状態で予め測定したスペクトルデータであり、吸収スペクトル等の算出の際に参照される。
次に、このような実施形態の分光測定装置の動作について説明する。以下の説明は、分光測定方法の実施形態の説明でもある。
実施形態の分光測定装置は、対象物Sの分光分析のために使用される装置であり、測定に先立って対象物Sが受け板5に載置される。光源1からの光が照射光学系により対象物Sに照射される。光の一部は対象物Sを透過し、干渉光学系3に達する。
干渉光学系3内の分離素子(フランコン型サバール板31)は、光を二つの光波に分離し、互いに平行な光路に沿って進ませる。これらの光は、合波素子としてのフーリエ変換レンズ32によりアレイ検出器21の受光面上で結ぶ。これらの光は、元は一つの光であるので、受光面上で良好に干渉し、インターフェログラムを形成する。
この結果、アレイ検出器21からはインターフェログラムデータが出力され、AD変換器22を介して演算手段4に入力される。演算手段4では、離散フーリエ変換を含む演算処理が行われ、スペクトルが算出される。算出されたスペクトルは、記憶部42に記憶されている基準スペクトルデータと比較され、吸収スペクトルが算出される。吸収スペクトルは、測定結果としてディスプレイへの表示等が行われる。
このような実施形態の分光測定装置及び分光測定方法によれば、分離素子の出射側に集光レンズ33を配置し、この集光レンズ33により、光照射された対象物からの光をアレイ検出器21における受光ピクセル211が並ぶ方向と直交する方向に集光しているので、干渉縞の取り込み量が多くなり、高SN比の測定を行うことができる。このため、信頼性の高い分光測定装置、分光測定方法となる。
この際、集光レンズ33は、分離素子の出射側に配置されているので、より集光の効率が高くなり、干渉縞の取り込み量を多くできる。このため、より信頼性の高い装置、方法となる。
この構成において、特許文献1や特許文献2のように、分離素子として通常のサバール板を使用していると、扇状に歪む干渉縞を集光する状態となるため、Y方向で干渉縞を打ち消してしまうのを助長する結果となり、インターフェログラムデータが劣化する。このため、かえって信頼性を低下させてしまうことになる。しかしながら、実施形態では、フランコン型サバール板31を使用しているので、このような問題は生じない。
尚、上述したフランコン型サバール板31において、λ/2波長板313は、測定波長域に亘って位相を180度遅らせることができる波長板である必要がある。このようなλ/2波長板313としては、例えばアクロマティック波長板として市販されているもの(例えばエドモンド社製)の中から適宜のものを選択して使用することができる。
次に、第二の実施形態の分光測定装置について説明する。
図6は、第二の実施形態の分光測定装置の概略図である。第二の実施形態の装置は、干渉光学系3の構成が第一の実施形態と異なっている。この他の点については、基本的に同様である。
第二の実施形態においても、干渉光学系3は、シアリング干渉光学系となっており、分離素子と合波素子とを含んでいる。この実施形態では、分離素子31は、光が2回透過するように配置された1個の複屈折結晶311を含んでいる。
具体的には、第二の実施形態における干渉光学系3は、対象物Sからの光が入射する位置に配置された複屈折結晶311と、複屈折結晶311を透過した光を反射させて複屈折結晶311をもう一度透過させるミラー314と、複屈折結晶311とミラー314との間に配置されたλ/4波長板315とを備えている。
複屈折結晶311は、サバール板30,31が備えるものと同様、入射面及び出射面が互いに平行であって光学軸に対して45度になるように切り出された結晶である。ミラー314は光軸に対して垂直である。
また、対象物Sと複屈折結晶311との間には、偏光ビームスプリッタ37が配置されている。偏光ビームスプリッタ37は、第一の実施形態における偏光子34としての機能及び検光子35として機能を兼ねている。
偏光ビームスプリッタ37の出射側には、フーリエ変換レンズ32が配置されている。フーリエ変換レンズ32は、同様に、平行にずれた光路に沿って進む二つの光をアレイ検出器21の受光面で結ばせて干渉させるレンズである。
さらに、偏光ビームスプリッタ37とフーリエ変換レンズ32との間には、集光レンズ33が配置されている。集光レンズ33は、同様に、光をY方向で集光してSN比を高めるためのレンズである。
このような第二の実施形態の分光測定装置では、対象物Sから出た光は、偏光ビームスプリッタ37で分割され、複屈折結晶311に適した方向の直線偏光光が複屈折結晶311に達する。この光は、複屈折結晶311において正常波Loと異常波Leに分離される。
正常波Loは、通常の屈折をして複屈折結晶311を透過し、出射面から出射する。異常波Leは、これに対してφの角度で屈折をして出射面から出射する。この結果、二つの光(光波)に分離する。これらの光は、λ/4波長板315により円偏光となった後、ミラー314で反射する。そして、もう一度λ/4波長板315を透過する。この際、二つの光は再び直線偏光光になるが、最初に複屈折結晶311を出射した際とは90度回転した向きの直線偏光光となっている。このため、複屈折結晶311に達して入射する際、最初の透過の際に正常波だった光は異常波となり、異常波だった光は正常波となる。したがって、複屈折結晶311を最初に透過した際とは対称的な屈折をして出射する。この結果、図6に示すように、出射した光はさらにずれた二つの平行な光路に沿って進む。
二つの光は、偏光ビームスプリッタ37の分割面に達する。そして、この分割面は、第一の実施形態における検光子35と同様に作用し、偏光方向の揃った状態で光が反射して集光レンズ33に達する。そして、集光レンズ33によりY方向に集光されながら、フーリエ変換レンズ32によってアレイ検出器21の受光面で結び、干渉する。その後、インターフェログラムデータがアレイ検出器21から出力され、演算手段4により分光スペクトルが算出される。
第二の実施形態の分光測定装置によれば、複屈折結晶は一個で足りるので、第一の実施形態に比べると安価に製作できる。但し、偏光ビームスプリッタ37の部分での損失があるので、効率の点では第一の実施形態の方が優れている。
第二の実施形態において、偏光ビームスプリッタ37ではなく無偏光ビームスプリッタ又はハーフミラーを使用して光の取り出しをすることも可能である。この場合には、無偏光ビームスプリッタ又はハーフミラーと複屈折結晶311との間に偏光素子を設ける。この偏光素子は、往路において(無偏光ビームスプリッタ又はハーフミラーから複屈折結晶311に光が進む際に)は偏光子として作用し、復路において(複屈折結晶311から無偏光ビームスプリッタ又はハーフミラーに光が進む際に)は検光子として作用する。
また、第二の実施形態において、λ/4波長板315とミラー314とを一つの光学素子で実現することも可能である。具体的には、背面(複屈折結晶311とは反対側の面)を反射面としたλ/4波長板を使用することができる。また、ワイヤーグリッド偏光素子のように微細な凹凸構造を表面に形成し、λ/2の位相差の機能と反射の機能とを達成する素子も開発されており、この種の素子を採用することもできる。この構成では、λ/2波長板とミラーとが一個の素子で実現できるので、構造がシンプルになる。また、λ/4波長板315に対するミラー314の調整が不要になるので、この点で光学系全体の調整が簡略化される。
また、第二の実施形態において、λ/4波長板315とミラー314とを一つの光学素子で実現する構成として、反射型ワイヤーグリッド波長板を採用しても良い。以下、この構成について、図7を参照して説明する。図7は、第二の実施形態において採用され得る反射型ワイヤーグリッド波長板の斜視概略図である。
図7に示すように、反射型ワイヤーグリッド波長板は、誘電体より成る基板316上に微細構造としてワイヤーグリッド317が形成された構造を有する。ワイヤーグリッド317は、いわゆるラインアンドスペース構造であり、金属製の直線状部318と、各直線状部の間のスペースより成る。各直線状部318の幅、各スペースの幅は、光の波長以下とされる。
反射型ワイヤーグリッド波長板は、p波(入射面内で電場が振動する光)は各線状部318の上面で反射するのに対し、s波(入射面に垂直な面内で電場が振動する光)は、各スペースを透過して基板の露出面(誘電体面)の部分で反射することを利用している。尚、反射型ワイヤーグリッド波長板は、光の入射面に沿った方向に各線状部318が向くよう配置される。各線状部318の高さhを光の波長に対して適宜に選定すると、p波に対してs波の位相を180度遅らせることができる。このため、λ/4波長板315とミラー314に代えて反射型ワイヤーグリッド波長板を配置することで、同様に光の分離を行うことができる。
反射型ワイヤーグリッド波長板を用いる場合にも、一個の素子で実現できるので、構造がシンプルになり、且つ調整も容易となる。反射型ワイヤーグリッド波長板については、例えば非特許文献2に開示されており、参考にすることができる。
上記各実施形態において、分離素子の出射側に配置されている集光レンズとフーリエ変換レンズは、一つのレンズで兼用することも可能である。この場合は、フーリエ変換作用を為す面(受光面で結ぶことで干渉する二つの光が進む面)内における投影作用と、この面に対して垂直な方向(Y方向)での集光作用とを行うことになるから、このレンズはいわゆる二軸のレンズ(トロイダルレンズ等)となる。この構成では、構造的にシンプルになり、また部品点数が少なくなるから、コストも安価となる。但し、別々のレンズとした構成は、フーリエ変換作用とY方向の集光作用とを別々に最適化することができるので、光学設計の自由度が増すという点で有利である。
尚、上記実施形態では、対象物Sの透過光のインターフェログラムを取得して分光スペクトルを算出する例を説明したが、反射光や散乱光等のインターフェログラムを取得して分光スペクトルを算出する場合もある。したがって、対象物Sからの光とは、光照射された対象物Sからの透過光、反射光、散乱光などを含むものである。
また、基準スペクトルデータについては予め測定しておくと説明したが、リアルタイムで基準スペクトルデータを取得する場合もあり得る。この場合は、光源1からの光を二つに分け、一方を対象物Sに照射し、他方を対象物Sを経由せずに受光器で受光して基準スペクトルデータとする。
1 光源
2 検出系
21 アレイ検出器
211 受光ピクセル
22 AD変換器
3 干渉光学系
31 フランコン型サバール板
311 複屈折結晶
312 複屈折結晶
313 λ/2波長板
314 ミラー
315 λ/4波長板
32 フーリエ変換レンズ
33 集光レンズ
34 偏光子
35 検光子
36 レンズ
37 偏光ビームスプリッタ
4 演算手段
43 スペクトル算出プログラム
5 受け板
S 対象物

Claims (14)

  1. 対象物に光を照射する光源と、光照射された対象物からの光を受光するアレイ検出器を含む検出系と、
    光照射された対象物の一点からの光を二つの光に分けてアレイ検出器の受光面上で干渉させてインターフェログラムを形成する干渉光学系と
    を備えた光測定装置であって、
    干渉光学系は、二個の複屈折結晶を備えているか、又は二回目が一回目とは反対の向きで光が二回透過するよう配置された一個の複屈折結晶を備えているかのいずれかであり、
    干渉光学系は、二個の複屈折結晶の間にλ/2波長板を備えているか、又は一個の複屈折結晶を光が二回透過する際に一回目の透過の後であって二回目の透過の前に光に180度の位相差を与える位相差素子を備えているかのいずれかであり、
    干渉光学系は、アレイ検出器の受光面において受光ピクセルが並ぶ方向と直交する方向において集光する集光レンズを含んでおり、この集光レンズは、二個備えられた前記複屈折結晶のうちの出射側の複屈折結晶の出射側又は一個備えられた前記複屈折結晶の出射側のいずれかに配置されていることを特徴とする分光測定装置。
  2. 前記集光レンズは、前記二つに分けられた光を前記アレイ検出器の受光面で干渉させるフーリエ変換レンズであることを特徴とする請求項1記載の分光測定装置。
  3. 前記二つに分けられた光を前記アレイ検出器の受光面に結ばせるフーリエ変換レンズが設けられており、
    該フーリエ変換レンズは、前記集光レンズとは別に設けられていることを特徴とする請求項1記載の分光測定装置。
  4. 前記アレイ検出器は、前記インターフェログラムにおいて干渉縞が並ぶ方向と同一の方向に多数の受光ピクセルが配列されたものであって、各受光ピクセルは、配列方向の長さよりも配列方向に垂直な方向の長さの方が長い形状を有していることを特徴とする請求項1乃至3いずれかに記載の分光測定装置。
  5. 前記干渉光学系は、前記一個の複屈折結晶を二回透過する際に一回目の透過の後であって二回目の透過の前に光に180度の位相差を与える前記位相差素子を備えており、
    前記位相差素子はλ/4波長板であり、
    前記干渉光学系は、前記一個の複屈折結晶を透過した光を反射させて当該複屈折結晶に戻すミラーを備えており、λ/4波長板である前記位相差素子は、前記一個の複屈折結晶とミラーとの間に配置されていることを特徴とする請求項1乃至4いずれかに記載の分光測定装置。
  6. 前記干渉光学系は、前記一個の複屈折結晶を二回透過する際に一回目の透過の後であって二回目の透過の前に光に180度の位相差を与える前記位相差素子を備えており、
    前記位相差素子は、前記一個の複屈折結晶からの光の入射面とは反対側の面が反射面となっているλ/4波長板であることを特徴とする請求項1乃至4いずれかに記載の分光測定装置。
  7. 前記干渉光学系は、前記一個の複屈折結晶を二回透過する際に一回目の透過の後であって二回目の透過の前に光に180度の位相差を与える前記位相差素子を備えており、
    前記位相差素子は、反射型ワイヤーグリッド波長板であることを特徴とする請求項1乃至4いずれかに記載の分光測定装置。
  8. 対象物に光を照射するステップと、
    光照射された対象物からの光をアレイ検出器で受光する検出ステップと、
    光照射された対象物の一点からの光を二つの光に分けてアレイ検出器の受光面上で干渉させてインターフェログラムを形成する干渉ステップと
    を備えた光測定方法であって、
    干渉ステップは、二個の複屈折結晶を透過させることで光を二つに分けるか、又は二回目が一回目とは反対の向きになるように一個の複屈折結晶を二回透過させることで光を二つに分けるかのいずれかを行うステップであり、
    干渉ステップは、光が一個目の複屈折結晶を透過した後にλ/2波長板を透過してから光を二個目の複屈折結晶を透過するか、又は光が一個の複屈折結晶を二回透過する際に一回目の透過の後であって二回目の透過の前に180度の位相差を与えるかのいずれかを行うステップであり、
    干渉ステップは、光照射された対象物からの光をアレイ検出器の受光面において受光ピクセルが並ぶ方向と直交する方向に集光レンズで集光するステップであり、この集光レンズは、二個備えられた前記複屈折結晶のうちの出射側の複屈折結晶の出射側か、又は一個備えられた前記複屈折結晶の出射側かのいずれかに配置されていることを特徴とする分光測定方法。
  9. 前記集光レンズは、前記二つに分けられた光を前記アレイ検出器の受光面で干渉させるフーリエ変換レンズであることを特徴とする請求項8記載の分光測定方法。
  10. 前記二つに分けられた光を前記アレイ検出器の受光面に結ばせるフーリエ変換レンズが設けられており、
    該フーリエ変換レンズは、前記集光レンズとは別に設けられていることを特徴とする請求項8記載の分光測定方法。
  11. 前記アレイ検出器は、前記インターフェログラムにおいて干渉縞が並ぶ方向と同一の方向に多数の受光ピクセルが配列されたものであって、各受光ピクセルは、配列方向の長さよりも配列方向に垂直な方向の長さの方が長い形状を有していることを特徴とする請求項8乃至10いずれかに記載の分光測定方法。
  12. 前記干渉ステップは、前記光が一個の複屈折結晶を二回透過する際に一回目の透過の後であって二回目の透過の前に180度の位相差を位相差素子により与えるステップであり、
    位相差素子はλ/4波長板であり、
    前記干渉ステップは、前記一個の複屈折結晶を透過した光をミラーで反射させて当該複屈折結晶に戻すステップであり、λ/4波長板である位相差素子は、前記一個の複屈折結晶とミラーとの間に配置されていることを特徴とする請求項8乃至11いずれかに記載の分光測定方法。
  13. 前記干渉ステップは、前記光が一個の複屈折結晶を二回透過する際に一回目の透過の後であって二回目の透過の前に180度の位相差を位相差素子により与えるステップであり、
    位相差素子は、前記一個の複屈折結晶からの光の入射面とは反対側の面が反射面となっているλ/4波長板であることを特徴とする請求項8乃至11いずれかに記載の分光測定方法。
  14. 前記干渉ステップは、前記光が一個の複屈折結晶を二回透過する際に一回目の透過の後であって二回目の透過の前に180度の位相差を位相差素子により与えるステップであり、
    位相差素子は、反射型ワイヤーグリッド波長板であることを特徴とする請求項8乃至11いずれかに記載の分光測定方法。
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