JP2020159518A - バタフライバルブ - Google Patents

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理彩子 土田
Risako Tsuchida
理彩子 土田
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Abstract

【課題】弁体が偏芯されたバタフライバルブの圧力損失を低減して流量特性を改善する。【解決手段】バタフライバルブ3の弁体30の弁軸部32を弁軸線L1上に回転可能に配置し、弁本体31を弁軸線L1に対して少なくとも弁厚方向Dtの表側に偏芯させる。弁本体31における弁翼部33の背面34を、弁幅方向Dwの端部から弁軸部32へ向かうにしたがって裏側へせり出す凹曲面とし、弁軸部32の凸曲面をなす外周面32aと滑らかに連続させる。【選択図】図5

Description

本発明は、弁体を流路軸線と交差する弁軸線のまわりに回転させることによって開閉されるバタフライバルブに関し、特に弁体が偏芯されたバタフライバルブに関する。
一般に、バタフライバルブは、弁箱内のバルブ流路に弁体が収容されている。弁体が、流路軸線と交差する弁軸線のまわりに回転されることによってバルブ流路が開閉される。
開閉時の操作性や閉時の密閉性向上等のために、弁体の円盤状の弁本体が弁軸線に対して偏芯された偏芯バタフライバルブも知られている。
特開2009−097556号公報 特開2004−225783号公報
偏芯バタフライバルブにおいては、開時に円盤状の弁本体がバルブ流路の片側に偏って配置される。このため、バルブ流路が、弁本体を挟んで低流量域と高流量域とに分かれる。かつ弁軸線上の弁軸部が、円盤状の弁本体から高流量域側へ突出された状態となる。このため、弁体のまわりに渦流が生じやすく、圧力損失が高くなる傾向がある。
本発明は、かかる事情に鑑み、偏芯バタフライバルブの圧力損失を低減して流量特性を改善することを目的とする。
前記課題を解決するため、本発明は、弁軸線のまわりに回転される弁体によって開閉されるバタフライバルブであって、
前記弁体が、前記弁軸線に対して該弁軸線と直交する弁幅方向及び弁厚方向のうち少なくとも弁厚方向の表側に偏芯された弁本体と、前記弁本体から前記弁厚方向の裏側へ突出されて前記弁軸線上に配置された弁軸部とを一体に有し、
前記弁本体における、前記弁軸部より前記弁幅方向へ張り出した弁翼部における前記裏側を向く背面が、前記弁軸線に沿う方向から見て凹曲面をなして前記弁軸部の凸曲面をなす外周面と滑らかに連続していることを特徴とする。
開時の弁本体の裏側の高流量域における流体は、前記背面に沿って曲がりながら弁軸部の外周面を回り込むように流れる。これによって、渦流の発生が抑制され、圧力損失を低減でき、流量特性を改善できる。
前記弁体を偏芯させることで、操作トルクの低減、シートリング等の長期耐久性の向上を図れる。
前記背面が、前記弁幅方向の端部から前記弁軸部へ向かうにしたがって前記裏側へせり出していることが好ましい。これによって、前記高流量域における流体が、前記背面に沿って弁軸部の外周面へスムーズに案内されて弁軸部の外周面を回り込むようにできる。
前記弁本体の前記表側を向く正面には、前記弁幅方向の両端部から中央部へ向かうにしたがって裏側へ凹む正面凹曲面が形成されていることが好ましい。これによって、開時の弁本体の表側に形成される低流量域における圧力損失を低減できる。
前記弁体が、熱可塑性樹脂によって構成されていることが好ましい。これによって、弁体の耐薬性、耐腐食性を向上できる。
樹脂製の弁体は、強度確保のために厚肉にする必要があるところ、弁本体の背面を前記凹曲面とすることによって、厚肉化によるCv値の低下を抑えることができる。すなわち、樹脂製の弁体における強度と流量特性との両立を図ることができる。
前記弁本体の弁幅方向の端部における前記表側を向く正面と前記背面との間の厚さが、当該バタフライバルブと適合する配管の内直径の0.12倍〜0.24倍であることが好ましい。当該構成は樹脂製の弁体において特に有効である。
前記弁本体の厚さを小さくすれば、開時の流路断面積が大きくなり流量特性が改善される一方で、弁体が樹脂製である場合、強度が低下して破損されやすい。弁本体の厚さを大きくすれば、弁本体の強度が高まり破損されにくくなる一方で、開時の流路断面積が狭まり流量特性が悪化する。弁本体の厚さが適合配管の内直径に対して前記数値範囲を満たすように設定することによって、弁体が樹脂製であっても破損するのを防止しながら流量特性を良好に保持できる。
本発明によれば、偏芯弁を有するバタフライバルブの圧損を低減して流量特性を改善できる。
図1は、本発明の一実施形態に係るバタフライバルブを、弁体を閉位置で示す正面図である。 図2は、図1のII−II線に沿う側面断面図である。 図3は、前記バタフライバルブの斜視図である。 図4は、前記弁体を閉位置で示す、図2のIV−IV線に沿う平面断面図である。 図5は、前記弁体を開位置(全開位置)で示す平面断面図である。 図6(a)は、前記弁体を表側から見た斜視図である。図6(b)は、前記弁体を裏側から見た斜視図である。 図7は、前記開位置における弁体のまわりの流体の流れを説明する解説図である。
以下、本発明の一実施形態を図面にしたがって説明する。
図1及び図2に示すように、第1配管1と第2配管2の間にウエハー型のバタフライバルブ3が設けられている。バタフライバルブ3によって配管1,2間の流路が開閉される。
以下、バタフライバルブ3から第1配管1へ向かう側(図2において左側)を「前側」とし、第2配管2へ向かう側(図2において右側)を「後側」とする。
配管1,2を流れる流体F(図5)としては、特に限定はなく、薬液その他の、金属を腐食させやすい物質であってもよい。流体Fは、バタフライバルブ3の開時に第1配管1から第2配管2へ流れるものとする。
図1〜図3に示すように、バタフライバルブ3は、弁箱10と、シートリング20と、弁体30と、弁棒40を備えている。弁箱10は、ボディ11と、シートホルダー13,14を含む。
ボディ11は、ウエハ部11aと、ステム部11sを一体に有している。ウエハ部11aは、中心孔11cを有する円形の板状(環状)に形成されている。ウエハ部11aを挟んで、2つの配管1,2どうしがボルト及びナット(図示省略)によって連結されている。
ウエハ部11aの上端部から円筒状のステム部11sが上方へ突出されている。ステム部11sの上端部にトップフランジ11fが設けられている。トップフランジ11fにはハンドル4a等を含む駆動機構4が設けられている。
なお、駆動機構4は、ハンドル4a等による手動式に限らず、空圧又は油圧駆動式、電磁駆動式などであってもよい。
ボディ11の材質は、所要の強度が得られるものであれば特に限定は無いが、好ましくは樹脂、より好ましくは熱可塑性樹脂であり、具体的にはポリ塩化ビニル、ポリプロピレン、ポリスチレン、ABS樹脂、ポリテトラフルオロエチレン、パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、ポリクロロトリフルオロエチレンなどが挙げられる。
図2〜図4に示すように、ボディ11の中心孔11cには、第1シートホルダー13と第2シートホルダー14とが前後に分かれて対峙するように収容されている。前側の第1シートホルダー13は、円環状の板形状に形成され、第1配管1に面している。第1シートホルダー13と第1配管1との間は、Oリングなどの環状のシール部材17によってシールされる。
後側の第2シートホルダー14は、第1シートホルダー13より前後方向に沿う軸長が大きな円筒形状に形成され、第2配管2に面している。第2シートホルダー14と第2配管2との間は、Oリングなどの環状のシール部材18によってシールされる。
これらシートホルダー13,14が互いに着脱可能に嵌合されている。シートホルダー13,14どうしの間は、Oリングなどの環状のシール部材16によってシールされている。
環状をなす2つのシートホルダー13,14の中心孔13c,14cが、互いに連通して、バルブ流路12を構成している。該バルブ流路12の中心軸線が、流路軸線Lを構成している。流路軸線Lは前後方向へ向けられている。バルブ流路12の前端部が第1配管1内の第1流路1aに連なり、バルブ流路12の後端部が第2配管2内の第2流路2aに連なっている。
シートホルダー13,14の材質は、所要の強度が得られるものであれば特に限定は無いが、耐薬性、耐腐食性などの観点からは好ましくは樹脂、より好ましくは熱可塑性樹脂であり、具体的にはポリ塩化ビニル、ポリプロピレン、ポリスチレン、ABS樹脂、ポリテトラフルオロエチレン、パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、ポリクロロトリフルオロエチレンなどが挙げられる。
バルブ流路12の内周にはシートリング20が設けられている。シートリング20は、第1シートホルダー13及び第2シートホルダー14の間に挟み付けられて保持されている。第2シートホルダー14における第1シートホルダー13との対向面には、環状かつ段差状のリング収容凹部14kが形成されている。リング収容凹部14kにシートリング20が収容されている。第1シートホルダー13の対向面13aがシートリング20に押し当てられている。シートリング20が、リング収容凹部14kの段差と第1シートホルダー13の対向面13aとによって挟持されている。
図5に示すように、シートリング20は、自然状態において概略四角形の断面形状の環状に形成されている。シートリング20の周方向のどの位置でも一定の断面形状になっている。シートリング20の中心軸線は、流路軸線Lと一致している。シートリング20の内周面は、シートホルダー13,14より内周側に突出されてバルブ流路12に面し、弁座面21を構成している。
シートリング20の材質としては、ゴムなどの非透水性の弾性体であれば特に限定されないが、好ましくはエチレンプロピレンゴム(EPDM)の他、プロピレンゴム、イソプレンゴム、クロロプレンゴム、クロロスルフォン化ゴム、二トリルゴム、スチレンブタジエンゴム、塩素化ポリエチレン、フッ素ゴムなどが挙げられる。
図2に示すように、さらに、弁箱10には、シートリング20の後方(図2において右側)に離れて弁箱軸孔10bが形成されている。弁箱軸孔10bは、弁箱10を上下に貫通している。弁箱軸孔10bの上下へ延びる中心軸が、弁軸線Lを構成している。弁軸線Lは、流路軸線Lに対して直交(交差)している。
弁箱軸孔10bは、ボディ11の中心孔11cを挟んで上下のボディ軸孔11b,11dと、第2シートホルダー14の中心孔13cを挟んで上下のホルダー軸孔14b,14dを含む。上下のボディ軸孔11b,11d間をバルブ流路12が横切っている。
弁箱軸孔10bには、上端の筒状のリテーナー15と、バルブ流路12を挟んで上下のガイド筒51,52と、下端の底キャップ19と、弁棒40が収容されている。各ガイド筒51,52の外周面とホルダー軸孔14b,14dの内周面との間が、Oリングなどの環状のシール部材61,63によってシールされている。
リテーナー15、ガイド筒51,52及び底キャップ19の材質は、特に限定は無いが、耐薬性、耐腐食性などの観点からは好ましくは樹脂、より好ましくは熱可塑性樹脂であり、具体的にはポリ塩化ビニル、ポリプロピレン、ポリスチレン、ABS樹脂、ポリテトラフルオロエチレン、パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、ポリクロロトリフルオロエチレンなどが挙げられる。
図2に示すように、弁箱軸孔10b内の弁軸線L上に弁棒40が配置されている。弁棒40は、例えば四角形の断面形状に形成され、弁軸線Lに沿って真っ直ぐに延びている。
弁棒40の材質としては、例えば鉄、鋼、銅、銅合金、真鍮、アルミニウム、ステンレスなどの金属が挙げられる。
該弁棒40が、リテーナー15及びガイド筒51,52を上下に貫通している。ガイド筒51,52によって弁棒40が弁軸線Lのまわりに回転可能に保持されている。なお、ガイド筒51,52は、弁箱10に対して回転不能でもよく、弁棒40と一体に回転可能でもよい。
弁棒40の中間部41(具体的には上下のガイド筒51,52間の部分)は、バルブ流路12を上下に貫通している。中間部41の外周部に弁体30が嵌められている。
弁棒40の外周部に、上側からリテーナー15、上側ガイド筒51、弁体30、下側ガイド筒52の順に並べられて嵌められている。
弁棒40の上端部は、トップフランジ11fから突出され、駆動機構4に接続されている。駆動機構4によって弁棒40が回転されることで、弁体30が弁軸線Lのまわりに開位置(全開位置)と閉位置との間で回転され、バタフライバルブ3が開閉ないしは開度調節される。
図4に示すように、閉位置のとき、弁体30がシートリング20に着座されることによって、バルブ流路12が閉塞される。これによって、流体Fの流れが阻止される。
図5に示すように、開位置のとき、弁体30がシートリング20から離座されることによって、バルブ流路12が開通される。これによって、流体Fが、配管1からバルブ流路12を経て配管2へ流れる。
弁体30は、バルブ流路12におけるシートリング20の後方に収容されている。
弁体30の材質は、特に限定は無いが、耐薬性、耐腐食性などの観点からは好ましくは樹脂、より好ましくは熱可塑性樹脂であり、具体的にはポリ塩化ビニル、ポリプロピレン、ポリスチレン、ABS樹脂、ポリテトラフルオロエチレン、パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、ポリクロロトリフルオロエチレンなどが挙げられる。
詳しくは、図2及び図4に示すように、弁体30は、弁本体31と、弁軸部32を一体に含む。弁軸部32は、弁軸線Lに沿う筒形状に形成されている。弁軸部32の内部には、例えば四角形の断面形状の弁体軸孔32cが形成されている。弁体軸孔32cは、弁軸線Lに沿って弁軸部32を上下に貫通している。弁体軸孔32cに弁棒40が挿通されることによって、弁棒40と弁体30が固定されている。
上下のガイド筒51,52における弁体30を向く端部が弁体軸孔32cに挿し入れられている。各ガイド筒51,52の外周面と弁体軸孔32cの内周面との間が、Oリングなどの環状のシール部材62,64によってシールされている。
弁軸部32の外周面32aは、半円筒状の凸曲面に形成されている。弁軸部32の外周面32aには、すり割り状の凹部32gが上下に離れて2つ(複数)形成されている。
なお、すり割り状の凹部32gを省略してもよい。
図4〜図6に示すように、弁本体31は、概略円盤形状に形成され、弁軸線Lに対して2軸偏芯されている。
ここで、弁本体31ひいては弁体30における弁軸線Lと直交する直径方向を「弁幅方向Dw」と称し、弁軸線Lとも弁幅方向Dwとも直交する方向を「弁厚方向Dt」と称す。弁幅方向Dwは、閉位置(図4)のとき弁軸線Lと直交し、開位置(全開位置、図5)のとき弁軸線Lと平行に向けられる。弁体30における、閉位置(図4)のとき前方を向く側を「弁厚方向Dtの表側」と称し、かつ後方を向く側を「弁厚方向Dtの裏側」と称す。
弁本体31は、弁軸線Lに対して、弁厚方向Dtの表側(図5において上側)かつ弁幅方向Dwの一方側(図5において左側)へ偏芯されている。弁軸部32は、弁本体31から弁厚方向Dtの裏側(図5において下側)へ突出されている。
図4〜図6に示すように、弁本体31は、弁軸部32を挟んで一対の弁翼部33を有している。弁翼部33は、弁軸部32から弁幅方向Dwの両側へ張り出している。一対の弁翼部33のうち前記一方側(図4において下側)のものは、弁軸部32からの張り出し量が長い長翼部33Aであり、他方は弁軸部32からの張り出し量が短い短翼部33Bである。図5に示すように、開位置のとき、長翼部33Aが前方すなわち上流側へ向けられ、短い弁翼部33Bが後方すなわち下流側へ向けられる。開時における長翼部33Aは、シートリング20から第1配管1側へ突出される。
図5及び図6(b)に示すように、各弁翼部33における裏側を向く背面34の実質全域が、弁軸線Lに沿う方向から見て凹曲面になっている。背面34は、弁翼部33の弁幅方向Dwの外端部から弁軸部32へ向かうにしたがって裏側(図5において下側)へ漸次せり出し、かつ弁軸部32に近づくにしたがって弁幅方向Dwに対する傾斜が急になっている。そして、前記凹曲面をなす背面34が、弁軸部32の半円筒面状の凸曲面をなす外周面32aと、変曲部36において滑らかに連続している。変曲部36における法線L36は、弁幅方向Dwの外側かつ裏側へ傾斜されている。
弁本体31の表側を向く正面35は、閉位置(図4)のとき前方を向き、開位置(全開位置、図5)のとき流路軸線Lに対して90°側方を向く。図5及び図6(a)に示すように、該正面35には、正面凹曲面35aが形成されている。正面凹曲面35aは、正面35の外周部から中心部へ向かうにしたがって裏側へ凹む凹球面状になっている。言い換えると、正面凹曲面35aは、弁幅方向Dwの両端部から中央部へ向かうにしたがって裏側へ凹んでいる。
弁本体31の正面35における、正面凹曲面35aより外周側の環状部分35eは、弁厚方向Dtと直交する平坦面となっている。
弁本体31の外周縁部は、閉位置のとき弁座面21に着座される着座部31aを構成している。
図5に示すように、弁翼部33の弁幅方向Dwの端部における正面35と背面34との間の厚さAは、当該バタフライバルブ3と適合する配管1,2の内直径B(呼び径)の0.12倍〜0.24倍である。すなわち下式(1)を満たす。
0.12≦A/B≦0.24 (1)
このような偏芯バタフライバルブ3においては、開時(特に全開時)の弁本体31がバルブ流路12の片側(図5において上側)に偏る。このため、バルブ流路12が弁本体31を挟んで高流量域12aと低流量域12bとに分かれる。かつ弁軸部32が、弁本体31から高流量域側12aへ突出される。高流量域12aは、弁本体31の裏側(図5において下側)に形成される。低流量域12bは、弁本体31の表側(図5において上側)に形成される。
図7に示すように、高流量域12a側の流体Faは、上流側の弁翼部33の凹曲面をなす背面34に沿って曲がりながら弁軸部32の外周面を回り込むように流れる。回り込んだ後の流体Faは、下流側の弁翼部33の凹曲面をなす背面34に沿って漸次広がる。これによって、高流量域12a及びその周辺において渦流が発生するのが抑制され、圧力損失を低減できる。
一部の流体Fa’は、すり割り状凹部32g内を通り抜ける。これによって、圧力損失を一層低減できる。
低流量域12b側の流体Fbは、第1シートホルダー13及びシートリング20の内周部と長翼部33Aの外周部との間をくぐり抜けて、低流量域12bに入り込み、正面凹曲面35aの凹みに沿って広がりながら流れる。その後、第2シートホルダー14の内周部と短翼部33Aの外周部との間をくぐり抜けて、第2配管2へ抜け出る。これによって、低流量域12a及びその周辺において渦流が緩和ないしは抑制され、圧力損失を低減できる。
この結果、バタフライバルブ3の流量特性(Cv値)を改善できる。特に樹脂製の弁体30は、強度確保のために厚肉にする必要があるところ、弁本体31の背面34及び正面35を凹曲面とすることによって、厚肉化によるCv値の低下を抑えることができる。これによって、樹脂製の弁体30における強度と流量特性を両立させることができる。
さらに弁体30の厚さAが適合配管1,2の内直径Bに対して式(1)を満たすように設定されることによって、弁体30が樹脂製であっても、該弁体30の破損を防止しながら圧力損失を低減でき、樹脂製の弁体30における強度と流量特性を一層確実に両立させることができる。
バタフライバルブ3における弁棒40を除く殆ど全部の部材(弁体30など)が熱可塑性樹脂によって構成されていることによって、バタフライバルブ3の耐薬性、耐腐食性を向上できる。
開時には長い弁翼部33Aが流体Fの流れ方向の上流側へ向けられているために、閉操作の際、流体圧で弁体30に閉じ方向への回転トルクが作用するようにできる。したがって、所要操作力を軽減できる。
さらにバタフライバルブ3においては、シートリング20が弁軸線Lから前方へ離れており、開時にはシートリング20に漏れ防止のための圧縮応力が印加されない。これによって、シートリング20の長期耐久性を向上できる。
本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の改変をなすことができる。
例えば、弁体30の背面34が、弁幅方向Dwに沿って外端部から中央部へ向かって表側へ凹み、中央部から弁軸部32の外周面32aへ向かって裏側へせり出す凹曲面をなしていてもよい。
弁体30の背面34は、弁軸線Lに沿う方向と直交する断面が凹曲面であればよく、背面34における弁厚方向Dtと直交する断面はストレートでもよく凸曲面状でもよい。
弁本体31は、弁軸線Lに対して弁幅方向Dw及び弁厚方向Dtの何れか一方だけに偏芯されていてもよい。弁体30が1軸偏芯弁であってもよい。
流体Fの流れ方向に沿って第2配管2が上流側、第1配管1が下流側に配置されていてもよい。
弁本体31が弁軸線Lに対して閉時において流体Fの流れ方向の下流側へ偏芯されていてもよい。
ボディ11、シートホルダー13,14、弁体30、ガイド筒51,52などの材質は、樹脂に限らず、金属 (鉄、銅、銅合金、真鍮、アルミニウム、ステンレスなど) または磁器などであってもよい。
実施例を説明する。本発明が以下の実施例に限定されるものではない。
図1〜図7に示す弁体30及び流路12の形状をモデル化し、弁体30の外周厚さAと適合配管の内直径Bとの比(A/B)と、全開時における圧力損失と、弁体30に加わる最大主応力との関係をCAE(Computer Aided Engineering)によって解析した。解析結果を表1に示す。
Figure 2020159518
弁体30の厚さAを配管径Bに対して小さくすればするほど圧力損失が小さくなったが、厚さAを小さくし過ぎると、曲げ変形を来たしやすくなり、最大主応力が大きくなった。弁体30の材質がポリ塩化ビニル(PVC)である場合、A/B=0.10以下では最大主応力が材料強度(12MPa程度)を上回った。したがって、より高強度の材質を選定する必要があることが確認された。一方、弁体30の厚さAを配管径Bに対して大きくすると最大主応力が小さくなったが、その代わり圧力損失が大きくなった。0.12≦A/B≦0.24であれば、圧力損失を3300MPa以下に抑えられ、かつ弁体の破損を確実に防止可能であることが確認された。
本発明は、偏芯バタフライバルブに適用できる。
Dt 弁厚方向
Dw 弁幅方向
流路軸線
弁軸線
36 法線
F 流体
Fa 高流量域の流体
Fb 低流量域の流体
1 第1配管(配管)
1a 第1流路
2 第2配管(配管)
2a 第2流路
3 バタフライバルブ
10 弁箱
12 バルブ流路
12a 高流量域
12b 低流量域
20 シートリング
30 弁体
31 弁本体
32 弁軸部
32a 外周面
32g すり割り状凹部
33 弁翼部
33A 長翼部
33B 短翼部
34 背面
35 正面
35a 正面凹曲面
36 変曲部
40 弁棒

Claims (5)

  1. 弁軸線のまわりに回転される弁体によって開閉されるバタフライバルブであって、
    前記弁体が、前記弁軸線に対して該弁軸線と直交する弁幅方向及び弁厚方向のうち少なくとも弁厚方向の表側に偏芯された弁本体と、前記弁本体から前記弁厚方向の裏側へ突出されて前記弁軸線上に配置された弁軸部とを一体に有し、
    前記弁本体における、前記弁軸部より前記弁幅方向へ張り出した弁翼部における前記裏側を向く背面が、前記弁軸線に沿う方向から見て凹曲面をなして前記弁軸部の凸曲面をなす外周面と滑らかに連続していることを特徴とするバタフライバルブ。
  2. 前記背面が、前記弁幅方向の端部から前記弁軸部へ向かうにしたがって前記裏側へせり出していることを特徴とする請求項1に記載のバタフライバルブ。
  3. 前記弁本体の前記表側を向く正面には前記弁幅方向の両端部から中央部へ向かうにしたがって裏側へ凹む正面凹曲面が形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のバタフライバルブ。
  4. 前記弁体が、熱可塑性樹脂によって構成されていることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載のバタフライバルブ。
  5. 前記弁本体の弁幅方向の端部における前記表側を向く正面と前記背面との間の厚さが、当該バタフライバルブと適合する配管の内直径の0.12倍〜0.24倍であることを特徴とする請求項4に記載のバタフライバルブ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP7384937B2 (ja) 2019-06-06 2023-11-21 ローベルト ボツシユ ゲゼルシヤフト ミツト ベシユレンクテル ハフツング 保持構造を有するシールを含む流体弁アセンブリ

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