JP2020158696A - 無機多孔質材で被覆されたケミカルヒートポンプ用化学蓄熱材およびその製造方法 - Google Patents

無機多孔質材で被覆されたケミカルヒートポンプ用化学蓄熱材およびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】高い反応性を有し、高温で使用した場合でも化学蓄熱材の劣化を防止でき、長期に安定したケミカルヒートポンプ用化学蓄熱材および製造方法を提供する。【解決手段】ケミカルヒートポンプ用化学蓄熱材は、主成分が酸化カルシウムであるケミカルヒートポンプ用化学蓄熱材であって、前記酸化カルシウムの粒子と、前記酸化カルシウムの粒子の表面を覆う複数種類の結晶が組み合わさった無機多孔質材で形成される被覆層と、を有する。また、ケミカルヒートポンプ用化学蓄熱材の製造方法は、天然の石灰石を粉砕し、粒径が500μmから2.0mmの範囲のものを選別し、石灰石の粒子集合体を製造する工程と、前記石灰石の粒子集合体とセメントペーストとを混合する工程と、前記混合物を900℃以上1300℃以下の温度で加熱し、脱炭酸する工程と、を含む。【選択図】図1

Description

本発明は、無機多孔質材で被覆されたケミカルヒートポンプ用化学蓄熱材およびその製造方法に関する。
これまで、各種産業プロセスから発生する排熱を回収するために様々な蓄熱技術が開発されている。物質の顕熱(比熱)を利用する方法では、物質を冷却又は加熱して蓄熱し常温に戻るまでの温度差をエネルギーとして使用している。この方法では、蓄熱材を使わずにコンクリートなどを直接暖めるので低コストであるが、容積効率が低く、温度レベルが一定ではないという難点がある。
また、物質の潜熱を利用する方法では、物質を凍らせて(固体化)蓄熱し、溶けて液体になるまでのエネルギー、あるいはその逆のエネルギーを使用している。この方法では、蓄熱量が大きく、一定温度の熱エネルギーが得られるが、特殊な蓄熱材を使うので顕熱と比較して高コストである。
これらに対して、近年、物質の化学変化を利用した、ケミカルヒートポンプ(CHP)が提案されている。ケミカルヒートポンプとは、機械式ヒートポンプとは異なり、特定の化学材料によって蓄熱と熱出力を可逆的に行うものである。また、電気エネルギー等の投入を必要としないで、各種産業プロセスから発生する排熱を回収するシステムである。
化学蓄熱材の代表としては、酸化カルシウム/水系の化学蓄熱がある。化学蓄熱材中の酸化カルシウムが水和する際に発生する熱を放出することができ、逆に、酸化カルシウムが水和することで生成した水酸化カルシウムを加熱して脱水することにより化学蓄熱材に蓄熱することができる。このように、化学蓄熱材を用いれば、物質の化学的変化に伴う発熱と吸熱を利用して、熱の放出と蓄熱を繰り返すことが可能になる。
ケミカルヒートポンプには、蓄熱密度が高い、蓄熱時の熱損失が小さい、常温での蓄熱が可能、放熱時温度を蓄熱時温度より高くできる、などの長所がある。しかしながら、酸化カルシウム等の無機粉体を化学蓄熱材に用いる場合、水和することで体積が増大し、逆に脱水されることにより体積が減少する。この水和、脱水の繰り返しにより、次第に微粉化してしまい、長期の耐久性に課題がある。
長期耐久性の向上を目的にして、特許文献1には、多孔質の生石灰を作製する技術が開示されている。多孔化は、粒径としては0.3〜4mmの範囲の石灰石を850℃〜1,100℃の温度範囲で、2時間から7時間(好ましくは3〜5時間)にわたって加熱する。その後温度を下げ、500℃から600℃の温度範囲で1時間以上(好ましくは2〜4時間)加熱する、としている。二つの温度領域での保持時間が比較的長いため、脱炭酸処理のためのエネルギー消費が大きいという問題がある。
特許文献2には、化学蓄熱材の一次粒子間の一部に、アンモニア又は極性官能基を有する水溶性有機化合物を介して粘土鉱物の粒子を分散させた、熱伝導性が高く、取り扱いが容易なペレット状の化学蓄熱材複合物およびその製造方法が開示されている。蓄熱と放熱とを繰り返し行ったときにおける化学蓄熱材同志の直接的な擦れ合いが一次粒子のレベルで抑制され、化学蓄熱材の微粒化を抑制することができる、ことが記載されている。しかしながら、国内で調達することが困難なセピオライトやパリゴルスカイト、有機化合物を使用することから、原材料費が高く、工程が煩雑になるという問題がある。
特許文献3は、樹脂を加熱して形成された多孔質体に化学蓄熱材粒子を担持させることで、繰り返し使用しても反応性を低下しにくくさせた化学蓄熱材成形体およびその製造方法の発明である。多孔質体の樹脂および/または炭化物得るために、高価な工業化学製品を使用しなければならないことや、樹脂の加熱に伴って発生する排ガスの処理を考慮しなければならない。
特許文献4は、熱伝導率のよい材質で構成されたハニカム構造体の隔壁内に化学蓄熱材を配することで、蓄放熱速度と繰り返し耐久性を向上させた蓄熱構造体の発明であるが、ケミカルヒートポンプに使用される化学蓄熱材自体の構成には何ら言及されていない。
特許文献5は、微粉化され難く、熱伝導率が高く、また任意の形状に成形することのできる化学蓄熱材形成用組成物を提供することを目的として、酸化カルシウムおよび/または酸化マグネシウムなどの第2族元素化合物と、アルコキシシラン、その加水分解物及びその縮合物からなる群より選択される少なくとも一種が縮合したシリコーンポリマーと、を含有する化学蓄熱材の材料構成および作製方法が開示されている。アルコキシシラン等の高価な工業化学製品を使用しなければならないことや、工程が煩雑である。
特許文献6は、反応材が内包された有孔中空シリカ粒子を含有するケミカルヒートポンプ用コンポジットおよびその製造方法が開示されている。有孔中空シリカ粒子を製造する工程、および、有孔中空シリカ粒子を反応材の溶融液に浸漬させ、減圧手段もしくは超音波や衝撃波などの物理的手段を用いて、有孔中空シリカ粒子に反応材を内包させる工程が必要となり、工程が煩雑である。
特許文献7は、化学蓄熱可能な材料により粒子状に構成された化学蓄熱粒子と、化学蓄熱粒子の表面に形成された多孔質状のコーティング膜と、を備え、円形度Rが0.8以上である化学蓄熱体造粒物およびその製造方法が開示されている。化学蓄熱粒子の材料粉末を用いた2段階の造粒工程が必要となり、また、コーティング膜の材料も微粒子を使用する必要があるため、工程が煩雑である。
特開平1−225686号公報 特開2009−227772号公報 特開2011−162746号公報 特開2013−124823号公報 特開2015−098582号公報 特開2017−003148号公報 特開2018−123217号公報
ケミカルヒートポンプに使用される化学蓄熱材に求められる条件として、蓄熱材の高性能化、安全性の向上、コストの低減などが挙げられる。高性能化の具体的な内容としては、反応性の向上、高蓄熱密度、長寿命化(繰り返し耐久性)、適用条件の拡大などが挙げられる。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、高い反応性を有し、高温で使用した場合でも化学蓄熱材の劣化を防止でき、長期に安定したケミカルヒートポンプ用化学蓄熱材および製造方法を提供することを目的とする。
(1)上記の目的を達成するため、本発明のケミカルヒートポンプ用化学蓄熱材は、主成分が酸化カルシウムであるケミカルヒートポンプ用化学蓄熱材であって、前記酸化カルシウムの粒子と、前記酸化カルシウムの粒子の表面を覆う複数種類の結晶が組み合わさった無機多孔質材で形成された被覆層と、を有することを特徴としている。
化学蓄熱材は、複数種類の結晶が組み合わさった無機多孔質材で形成される被覆層を有しているので、水蒸気が拡散するのに十分な空隙を有し、化学蓄熱材として実用可能な反応速度が維持される。また、酸化カルシウムの個々の粒子の表面が、異種の結晶粒子が複雑に絡みあった無機多孔質材により形成される被覆層を有するので、水和、脱水に伴う膨張/収縮に対する耐久性に優れる。
(2)また、本発明のケミカルヒートポンプ用化学蓄熱材において、前記被覆層は、少なくともケイ酸カルシウム、カルシウムアルミネート、および、カルシウムアルミノフェライトで形成されることを特徴としている。このように被覆層が、少なくともケイ酸カルシウム、カルシウムアルミネート、および、カルシウムアルミノフェライトの結晶の混合物で形成されることにより、複数の結晶が絡み合った被覆層を形成できる。これにより、化学蓄熱材として実用可能な反応速度が維持され、水和、脱水に伴う膨張/収縮に対する耐久性に優れる。
(3)また、本発明のケミカルヒートポンプ用化学蓄熱材において、前記被覆層は、複数の前記酸化カルシウムの粒子を結合させていることを特徴としている。このように、異種の結晶粒子が複雑に絡みあった無機多孔質材がバインダーとなり、複数の酸化カルシウムの粒子同士が物理的に結合されているため、水和、脱水に伴う膨張/収縮に対する耐久性により優れる。
(4)また、本発明のケミカルヒートポンプ用化学蓄熱材の製造方法は、天然の石灰石を粉砕し、粒径が500μmから2.0mmの範囲のものを選別し、石灰石の粒子集合体を製造する工程と、前記石灰石の粒子集合体とセメントペーストとを混合する工程と、前記混合物を900℃以上1300℃以下の温度で加熱し、脱炭酸する工程と、を含むことを特徴としている。セメントペーストは、セメントの粉末に水のみを添加して作製される泥漿のことである。このような製造方法において上記温度範囲で加熱すると、核となっている石灰石が脱炭酸して酸化カルシウムになる。一方、石灰石の表面を被覆しているセメントペーストの水和物は、脱水して結晶水を失うが、一定のサイズを有する異種の結晶が外形を維持したまま絡み合って、酸化カルシウムの表面に無機多孔質の被覆層を形成する。これにより、HO(水または水蒸気)やその他の物質の流路が確保され、化学蓄熱材の内部まで短時間で拡散浸透させることができ、反応性を高くできる。また、十分な破壊強度を有する。
(5)また、本発明のケミカルヒートポンプ用化学蓄熱材の製造方法において、前記混合する工程は、前記石灰石の粒子集合体100質量部に対し、前記セメントペーストを30質量部以上150質量部以下混合することを特徴としている。これにより、被覆層が厚くなりすぎず、HO(水または水蒸気)やその他の物質の流通が確保でき、蓄熱、放熱速度を維持できる。また、ほとんどの酸化カルシウム粒子がセメントペーストで被覆されるため、十分な強度を有する被覆層を形成できる。また、ケミカルヒートポンプ用化学蓄熱材全体の重量に対して酸化カルシウムの重量が十分にあるため、ケミカルヒートポンプ用化学蓄熱材の蓄熱量を確保できる。
本発明によれば、ケミカルヒートポンプ用化学蓄熱材として、高温使用時の膨張/収縮による繰り返しの歪に対する耐久性に優れ、反応性を高くできる。
本発明のケミカルヒートポンプ化学蓄熱材の断面を示す模式図である。 酸化カルシウム系ケミカルヒートポンプの原理を示す概念図である。 実施例および比較例の蓄熱材の放熱実験に用いた反応装置内のトレーの断面図である。 実施例および比較例の蓄熱材の放熱実験に用いた反応装置内のトレーの平面図である。 実施例および比較例の蓄熱材の放熱実験過程における温度の経時変化を示すグラフである。 実施例および比較例の蓄熱材の水和膨張を比較した表である。
次に、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
[ケミカルヒートポンプ用化学蓄熱材の構成]
本発明のケミカルヒートポンプ用化学蓄熱材は、主成分が酸化カルシウムであるケミカルヒートポンプ用化学蓄熱材であって、前記酸化カルシウムの粒子と、前記酸化カルシウムの粒子の表面を覆う複数種類の結晶が組み合わさった無機多孔質材で形成される被覆層と、を有する。主成分が酸化カルシウムであるとは、酸化カルシウムの粒子が酸化カルシウム以外の不純物を含んでいてもよいことを意味する。図1は、本発明のケミカルヒートポンプ用化学蓄熱材の断面を示す模式図である。図1に示すように、ケミカルヒートポンプ用化学蓄熱材10は、中心核となる酸化カルシウムの粒子12と、酸化カルシウムの粒子12の表面を覆う被覆層14と、で構成される。
酸化カルシウムの粒子12は、酸化カルシウムの含有率が92wt%以上であると、蓄熱密度を大きくすることができるため好ましい。酸化カルシウムの粒子12の粒径は、500μm以上2.0mm以下であることが好ましく、600μm以上1.0mm以下であることがより好ましい。このような粒径の粒子を用いることで、適度な強度および反応速度を保持したケミカルヒートポンプ用化学蓄熱材10が得られる。なお、500μmより小さい粒子、または、2.0mmを超える粒子が含まれていてもよい。
酸化カルシウムの粒子12には天然の石灰石を用いてもよい。また、酸化カルシウムは水と水和反応して水酸化カルシウムになり、水酸化カルシウムは加熱をすると分解して酸化カルシウムになるため、酸化カルシウムの粒子12は、水酸化カルシウムの粒子であってもよい。
被覆層14は、酸化カルシウムの粒子12の表面を被覆する。被覆層14は、酸化カルシウムの粒子12の表面の一部のみを被覆していてもよい。被覆層14は、複数種類の結晶が組み合わさった無機多孔質材で形成される。このように、被覆層14を、複数種類の結晶が組み合わさった無機多孔質材で形成することで、結晶同士が複雑に絡み合った被覆層を形成することができる。被覆層14は、非晶質の材料が含まれていてもよい。また、被覆層14は、少なくとも一部が水和物により形成されていてもよい。
被覆層14は、少なくともケイ酸カルシウム、カルシウムアルミネート、および、カルシウムアルミノフェライトで形成されることが好ましい。また、ケイ酸カルシウム、カルシウムアルミネート、および、カルシウムアルミノフェライトは、水和物である場合を含む。被覆層14が、ケイ酸カルシウム、カルシウムアルミネート、および、カルシウムアルミノフェライトの結晶の混合物で形成されることにより、複数の結晶が絡み合った被覆層を形成できる。これにより、化学蓄熱材として実用可能な反応速度が維持され、水和、脱水に伴う膨張/収縮に対する耐久性に優れるケミカルヒートポンプ用化学蓄熱材10となる。被覆層14は、高炉スラグ、石炭灰、シリカ粒子を含んでいてもよい。また、被覆層14は、セメントの水和物を加熱したもので形成してもよい。
被覆層14は、複数の酸化カルシウムの粒子12を結合させていることが好ましい。異種の結晶粒子が複雑に絡みあった無機多孔質材がバインダーとなり、複数の酸化カルシウムの粒子12同士を物理的に結合させることで、水和、脱水に伴う膨張/収縮に対する耐久性により優れるケミカルヒートポンプ用化学蓄熱材10となる。
ケミカルヒートポンプ用化学蓄熱材は、発熱反応をするときも吸熱反応をするときもHO(水または水蒸気)やその他の物質の流路の確保が必要である。本発明のケミカルヒートポンプ用化学蓄熱材10は連通孔となる気孔が形成されているので、微細な孔を有する多孔質体を形成し、HO(水または水蒸気)やその他の物質の流路が確保され、酸化カルシウムがHO(水または水蒸気)と接したときの水和反応、外部から熱を受け取ることで起こる脱水反応の効率が高く維持される。
また、ケミカルヒートポンプ用化学蓄熱材10は、発熱反応をするときはHOと化合し膨張する。吸熱反応をするときは分解しHOが放出され収縮する。また、ケミカルヒートポンプ用化学蓄熱材10は高温で使用されるので、その熱によっても膨張する。カルシウム系の化学蓄熱材料(酸化カルシウム、水酸化カルシウム)の場合、ヒートポンプとして動作させたときに起こる膨張/収縮の繰り返しにより化学蓄熱材料が破壊されて粉化するとともに、蓄熱機能が低下する。本発明のケミカルヒートポンプ用化学蓄熱材10は、外形が異なる異種の結晶が複雑に絡み合って被覆層14を形成しているため、高温使用時の膨張/収縮による繰り返しの歪に対する耐久性に優れ、化学蓄熱材料の劣化を防止できる。
このように、高温使用時の膨張/収縮による繰り返しの歪に対する耐久性に優れつつ、化学蓄熱材として高い反応性を有するケミカルヒートポンプ用化学蓄熱材10は、工場や自動車などの排熱を効率よく回収するために好適に使用される。高い反応性を有するので、各種産業プロセスから発生する排熱を効率よく回収することができ、また、耐久性に優れるので、長期間使用することができる。これにより、HO(水または水蒸気)やその他の物質の流路が確保され、化学蓄熱材の内部まで短時間で拡散浸透させることができ、反応性を高くできる。また、十分な破壊強度を有する。
[ケミカルヒートポンプ用化学蓄熱材の製造方法]
次に、上記のように構成されるケミカルヒートポンプ用化学蓄熱材の製造方法の一例を説明する。まず、天然の石灰石を粉砕し、粒径が500μmから2.0mmの範囲のものを選別し、石灰石の粒子集合体を製造する。また、石灰石の粒径は、600μmから1.0mmの範囲であることがより好ましい。粒径が500μmより小さいと、加熱して脱炭酸処理した後の酸化カルシウム(CaO)の強度が不足し粉化してしまう場合がある。一方、2.0mmを越えると、脱炭酸処理を行うための加熱に時間がかかりすぎてしまい、エネルギー消費が増大する。なお、粒径がAからBの範囲のものを選別するとは、ふるい分級で最小目開き寸法をA、最大目開き寸法をBとし、最小目開き寸法Aと最大目開き寸法Bとの間の粒径を有する粒子の割合が90vol%以上となるように粒子集合体の粒度を調整することとする。最小目開き寸法Aと最大目開き寸法Bとの間の粒径を有する粉末の割合が95vol%以上であることがより好ましい。
次に、石灰石の粒子集合体とセメントペーストとを混合する。このとき、石灰石の粒子集合体100質量部に対し、前記セメントペーストを30質量部以上150質量部以下添加し、混合することが好ましい。これにより、被覆層が厚くなりすぎず、HO(水または水蒸気)やその他の物質の流通が確保でき、蓄熱、放熱速度を維持できる。また、ほとんどの酸化カルシウム粒子がセメントペーストで被覆されるため、十分な強度を有する被覆層を形成できる。また、ケミカルヒートポンプ用化学蓄熱材全体の重量に対して酸化カルシウムの重量が十分にあるため、ケミカルヒートポンプ用化学蓄熱材の蓄熱量を確保できる。セメントペーストの添加割合が30質量部を下回ると、セメントペーストで被覆されない石灰石粒子の割合が増加してしまう。一方、150質量部を超過すると被覆層が厚くなりすぎてHO(水または水蒸気)やその他の物質の流通が低下して、蓄熱、放熱速度が低下してしまう。
また、セメントペーストは、セメント100質量部に対して、水80質量部以上350質量部以下添加し、混合することが好ましい。
セメントペーストに用いるセメントは、水和したときに多孔組織を形成するものであればよく、例えば、普通ポルトランドセメント、早強ポルトランドセメント、超早強ポルトランドセメント、中庸熱ポルトランドセメント、低熱ポルトランドセメント、耐硫酸塩ポルトランドセメントなどのポルトランドセメント、高炉セメント、フライアッシュセメント、シリカセメントなどの混合セメントなどを用いることができる。これらのうち、最も大量に生産され、かつ安価に入手できるのが、普通ポルトランドセメントであるため、普通ポルトランドセメントを用いることが好ましい。
セメントは、エーライトおよびビーライトなどのケイ酸カルシウム、カルシウムアルミネート、カルシウムアルミノフェライトなどの異種の結晶の混合物である。セメントに水のみを添加して混練したものはセメントペーストと呼ばれるが、セメント中に含まれるエーライトおよびビーライトは、水と反応してケイ酸カルシウム水和物および水酸化カルシウムを生成する。同様に、カルシウムアルミネートおよびカルシウムアルミノフェライトも水と反応して水和物を形成するが、通常セメント中には硬化速度を調節するための石膏が添加されているので、その水和物はモノサルフェートおよびトリサルフェート(エトリンガイトなど)である。これらの水和反応生成物は、六角柱状、六角板状、針状および繊維状など様々な形状を有しており、これらが複雑に絡み合った水和硬化被覆層を形成することができる。
次に石灰石の粒子集合体とセメントペーストとの混合物を900℃以上1300℃以下の温度で加熱し、脱炭酸する。セメントペーストの水和硬化被覆層を、温度900℃から1300℃の範囲内で加熱すると、核となっている石灰石が脱炭酸して酸化カルシウムになる。一方、石灰石の表面を被覆している水和硬化被覆層の水和物は、脱水して結晶水を失うが、一定のサイズを有する異種の結晶が外形を維持したまま絡み合って、酸化カルシウムの表面に無機多孔質の被覆層を形成する。また、それぞれの石灰石の粒子を被覆する被覆層同士が接合されているため、複数の石灰石の粒子が結合したケミカルヒートポンプ用化学蓄熱材を形成することができる。
加熱、脱炭酸温度が900℃より低いと脱炭酸速度が低下して生産性が低下する。1300℃を超えると表面被覆層に新しい結晶化反応により緻密化が起こり、HO(水または水蒸気)やその他の物質の流通が阻害されてしまう。加熱温度をこのような範囲にすることで、セメントペーストから作製した表面被覆層は、微細な孔を維持した構成を有する多孔質体となり、比表面積を維持することができる。
加熱、脱炭酸の保持時間は、0時間〜5時間であることが好ましい。保持時間をこのような範囲にすることで、結晶粒子の結合を適切な範囲に制御することができる。新しい結晶化反応が進み過ぎないことで、表面被覆層は微細な孔を維持した構成を有する多孔質体となり、比表面積を維持することができる。また、表面被覆層は、水和鉱物の外形を残したまま複雑に絡み合っているので、酸化カルシウムの水和、脱水反応のときの膨張、収縮にともなう応力を十分に緩和することができる。つまり、化学蓄熱材料として高い反応性を有し、高温使用時の膨張/収縮による繰り返しの歪に対する耐久性を十分に有するケミカルヒートポンプ用化学蓄熱材料を容易に製造することができる。なお、熱処理の保持時間が0時間であるとは、目標温度に到達してすぐに降温制御に入るということである。
このような方法により、本発明のケミカルヒートポンプ用化学蓄熱材を安価で大量に、容易に製造することができる。
[実施例]
実施例および比較例のケミカルヒートポンプ用化学蓄熱材を以下のように製造した。まず、粒子径が20mmから50mm程度に破砕された大船渡産石灰石を、ジョークラッシャーによる粗破砕、ロールクラッシャーによる粉砕、篩分けを繰り返すことで、粒径が710μmから1.0mmの範囲の石灰石を選別した。該石灰石の粒子集合体に、別に作製したセメントペーストを添加、混合した。セメントには普通ポルトランドセメントを使用し、そのセメントの質量と同一質量の水を加えて混合することで、セメントペーストを作製した。外形が120mm、内容積200mlの磁性皿に、石灰石の粒子100g、普通ポルトランドセメントが15g、水が15gの割合で、添加、混合した。比較のために、セメントペーストで被覆しない石灰石100gを同じサイズの磁性皿に充填したものを準備した。
セメントペーストで被覆した石灰石を、磁性皿に充填したまま実験室内で2日間静置して、セメントペーストを水和、硬化させて、石灰石粒子を一体化させた。該被覆化石灰石および被覆しない石灰石を、マッフル炉により、室温から950℃まで1時間30分で昇温後、950℃で5時間焼成することで脱炭酸および脱水した。その後、約450℃まで降温し、マッフル炉から取り出して、セメント水和物の脱水化物で被覆された酸化カルシウム(実施例のケミカルヒートポンプ用化学蓄熱材)および何も被覆しないままの酸化カルシウム(比較例のケミカルヒートポンプ用化学蓄熱材)を製造した。
[酸化カルシウム系ケミカルヒートポンプの蓄熱、放熱原理]
図2により、酸化カルシウム系ケミカルヒートポンプの蓄熱、放熱原理を簡単に説明する。エネルギーを回収する操作が蓄熱過程である。反応器内の水酸化カルシウムに、工場排ガスなどから熱エネルギーQが与えられると、反応器内の水酸化カルシウムは脱水して酸化カルシウムになる。この脱水は吸熱反応で進行する。このとき発生した水蒸気(HO(g))は、反応器からバルブを介して凝縮器へ移動し、水蒸気が凝縮して水(HO(l))になるときの凝縮熱Qを利用することができる。
回収したエネルギーを熱出力として取り出す操作が放熱過程である。反応器内の酸化カルシウムに、凝縮器からバルブを介して水(HO(l))または水蒸気(HO(g))を供給すると、反応器内の酸化カルシウムは水和して水酸化カルシウムになる。この水和は発熱反応で進行する。このとき発生した熱を熱出力として取り出し利用することができる。
[放熱試験]
ケミカルヒートポンプ用化学蓄熱材の放熱試験について、以下で詳細に述べる。放熱試験には、図3に示す上下方向に13段のトレーを有する反応器を用いた。反応器は、バルブを介して水蒸気を凝縮されるための凝縮器と接続されている。反応器内のそれぞれのトレーの側壁面には、空気が上下方向流通する配管が接しており、それぞれのトレー上の任意の位置に置いた蓄熱材の材料温度、熱輸送媒体としての空気の入口温度および出口温度を測定することができる。他方、凝縮器側にはジエチレングリコールを熱媒体とする冷熱回収配管が配置されている。反応器側と同様、凝縮器の内部温度、ジエチレングリコールの入口温度および出口温度を測定することができる。
実施例のケミカルヒートポンプ用化学蓄熱材(セメントで表面被覆した酸化カルシウム)を充填した磁性皿および比較例のケミカルヒートポンプ用化学蓄熱材(セメントで表面被覆を行わない酸化カルシウム)を充填した磁性皿を、図3に示す反応器の4段目の、図4に示すAおよびBの位置にそれぞれ置き、反応器を密閉して、放熱過程(水和反応)の試験を行った。試験条件は、反応器側の熱媒体である空気の入口温度を32℃、流量を700リットル/分、凝縮器側の熱媒体であるジエチレングリコールの入口温度を80℃とし、流量を1.0リットル/分とした。
図5は、放熱試験過程における実施例の化学蓄熱材および比較例の化学蓄熱材の中央上部に設置した熱電対の温度の経時変化を示す。実施例の化学蓄熱材の最高到達温度は、比較例の化学蓄熱材の最高到達温度とほぼ同一であり、化学蓄熱材として十分に機能することが確認された。
[水和膨張試験]
酸化カルシウムの粒子集合体の水和反応後、見かけの体積増加は、応力崩壊による粉化の代替指標になる。そこで、実施例のケミカルヒートポンプ用化学蓄熱材(セメントで表面被覆した酸化カルシウム)と比較例のケミカルヒートポンプ用化学蓄熱材(セメントで表面被覆を行わない酸化カルシウム)の水和反応前後の体積変化を比較する水和膨張試験を行った。実施例の蓄熱材を充填した磁性皿および比較例の蓄熱材を充填した磁性皿をそれぞれ5皿準備した。
実施例の化学蓄熱材を充填した磁性皿は、図4の反応器の4段目、位置Aから位置Eに、比較例の化学蓄熱材を充填した磁性皿は、図4の反応器の10段目の位置Aから位置Eに置き、水和させて水酸化カルシウムとした。
磁性皿の中の蓄熱材の水和反応の前後の層厚さの測定結果を図6に示す。比較例の化学蓄熱材の場合、水和前の層厚さは5箇所の平均で5.4mmであったが、水和後には15.9mmとなった。水和後の層厚さを水和前の層厚さで除することで、膨張率は2.9倍と算出された。一方、実施例の化学蓄熱材の場合、水和前の層厚さは5箇所の平均で7.1mmであったが、水和後には16.4mmとなった。水和後の層厚さを水和前の層厚さで除することで、膨張率は2.3倍と算出された。この結果より、実施例の化学蓄熱材のほうが膨張していないことがわかった。
セメントで表面被覆した実施例の化学蓄熱材のほうが膨張していないことは、中心核となっている酸化カルシウムの水和による膨張が、被覆層により拘束されていることを示している。水和、脱水(蓄熱、放熱)の繰り返しにより、被覆層の内部にある酸化カルシウムは次第に崩壊して粉化するが、被覆層の外部へ漏れ出る割合が減少するので、表面被覆していない酸化カルシウムのみからなる蓄熱材よりも長期耐久性に優れていることがわかった。
以上の考察により、本発明のケミカルヒートポンプ用化学蓄熱材は、高い反応性と高い耐久性の両方を有する化学蓄熱材であることがわかった。また、本発明のケミカルヒートポンプ用化学蓄熱材の製造方法により、高い反応性と高い耐久性の両方を有する化学蓄熱材を製造することができることがわかった。
以上、本発明に係るケミカルヒートポンプ用化学蓄熱材およびその製造方法について実施形態を基に説明したが、本発明はこのような実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で適宜の変更・改良を行ってもよいことはいうまでもない。
10 ケミカルヒートポンプ用化学蓄熱材
12 酸化カルシウムの粒子
14 被覆層

Claims (5)

  1. 主成分が酸化カルシウムであるケミカルヒートポンプ用化学蓄熱材であって、
    前記酸化カルシウムの粒子と、
    前記酸化カルシウムの粒子の表面を覆う複数種類の結晶が組み合わさった無機多孔質材で形成された被覆層と、を有することを特徴とするケミカルヒートポンプ用化学蓄熱材。
  2. 前記被覆層は、少なくともケイ酸カルシウム、カルシウムアルミネート、および、カルシウムアルミノフェライトで形成されることを特徴とする請求項1記載のケミカルヒートポンプ用化学蓄熱材。
  3. 前記被覆層は、複数の前記酸化カルシウムの粒子を結合させていることを特徴とする請求項1または請求項2記載のケミカルヒートポンプ用化学蓄熱材。
  4. 天然の石灰石を粉砕し、粒径が500μmから2.0mmの範囲のものを選別し、石灰石の粒子集合体を製造する工程と、
    前記石灰石の粒子集合体とセメントペーストとを混合する工程と、
    前記混合物を900℃以上1300℃以下の温度で加熱し、脱炭酸する工程と、を含むことを特徴とするケミカルヒートポンプ用化学蓄熱材の製造方法。
  5. 前記混合する工程は、前記石灰石の粒子集合体100質量部に対し、前記セメントペーストを30質量部以上150質量部以下混合することを特徴とする請求項4記載のケミカルヒートポンプ用化学蓄熱材の製造方法。
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