JP2020158569A - 土質改良用スラリー材 - Google Patents

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Abstract

【課題】安定性が高い土質改良用のスラリー材を提供する。【解決手段】水溶性高分子(但し、ダイユータンガムを除く)、ダイユータンガム、及びプロピレングリコールを含む、土質改良用スラリー材。【選択図】なし

Description

本発明は、土質改良用スラリー材に関する。
水溶性高分子の中には、グァーガムやカルボキシルメチルセルロース(CMC)のように、水に溶解させると膨潤し、強い粘性を示すものがある。このような水溶性高分子は、地中連続壁工法(RC連壁)における泥水安定液や、泥土圧シールド工法における掘進材料として利用される。
また、このような水溶性高分子は、泥土のように含水比率の高い排土に混合することで間隙水を吸水し、排土を改質することができる。この効果を利用したものとして、泥土圧シールド工法における噴発防止材がある。排土の流動性が高い場合、泥土圧シールド工法では、シールド掘削機のチャンバーからスクリュ―コンベアへ排出する際、土圧により噴発を起こすことが知られている。噴発により、作業空間へ排土が飛散したり、チャンバー内の土圧が急激に減少することで、シールド掘削機の切羽が崩壊する等の問題が生じる。
たとえば、特許文献1には、噴発防止材として、水溶性高分子を有機溶剤と混合したスラリー材を添加する技術が開示されている。特許文献1の技術によれば、掘削土砂をシールド掘削機の隔壁後方に排出する途中で水溶性高分子を添加することにより、土砂粒子の凝集化が生じて掘削土砂が非流動化する。その結果、スクリュ―コンベア排出口からの土砂の噴発を防止し、安全円滑に掘削ができるとされている。
特開平8−120266公報
しかしながら、有機溶剤中の水溶性高分子は沈降し易く、スラリー材としての安定性に欠ける。従って、実際に使用するまでスラリー材を撹拌し続ける必要があるため煩雑である。
本発明は、安定性が高い土質改良用のスラリー材を提供することを目的とする。
本発明の一実施態様は、水溶性高分子(但し、ダイユータンガムを除く)、ダイユータンガム、及びプロピレングリコールを含む、土質改良用スラリー材である。
また、前記水溶性高分子、前記ダイユータンガム、及び前記プロピレングリコールの合計100質量%に対し、前記水溶性高分子が16質量%〜40質量%、前記ダイユータンガムが0.06質量%〜0.14質量%、前記プロピレングリコールが59.86質量%〜83.94質量%の割合で含まれることが好ましい。
また、分散剤を更に含むことでもよい。
その場合、前記水溶性高分子、前記ダイユータンガム、前記分散剤、及び前記プロピレングリコールの合計100質量%に対し、前記水溶性高分子が16質量%〜40質量%、前記ダイユータンガムが0.06質量%〜0.14質量%、前記分散剤が0.02質量%〜0.50質量%、前記プロピレングリコールが59.36質量%〜83.92質量%の割合で含まれることが好ましい。また、前記分散剤は、リグニンスルホン酸ナトリウムであることが好ましい。
本発明のスラリー材は、有機溶剤中で水溶性高分子が沈降し難いため、安定性が高い。
以下、本発明の実施の形態を、実施例を挙げながら詳細に説明する。なお、本発明の目的、特徴、利点、及びそのアイデアは、本明細書の記載により、当業者には明らかであり、本明細書の記載から、当業者であれば、容易に本発明を再現できる。以下に記載された発明の実施の形態及び具体的な実施例などは、本発明の好ましい実施態様を示すものであり、例示又は説明のために示されているのであって、本発明をそれらに限定するものではない。本明細書で開示されている本発明の意図ならびに範囲内で、本明細書の記載に基づき、様々に修飾ができることは、当業者にとって明らかである。
==土質改良用スラリー材==
本明細書に開示される土質改良用スラリー材は、水溶性高分子(但し、ダイユータンガムを除く)、ダイユータンガム、及びプロピレングリコールを含む。
[水溶性高分子]
水溶性高分子は、天然の水溶性高分子でも天然由来の水溶性高分子でもよい。
天然の水溶性高分子としては、グァーガム、各種澱粉、アルギン酸塩、ペクチン、タラガム、ローカストビーンガム、タマリンド、サイリュームガム、アラビアガム、トラガントガム、カラヤガム、ガッティーガム、カラギーナン、キサンタンガム、デキストリン、またはプルラン等の天然多糖類(但し、ダイユータンガムを除く)を例示できる。この中で、グァーガムは、天然の水溶高分子の中でも非常に高い粘性や膨潤性を示し、且つ廉価であり調達が容易なため、より好ましい。
天然由来の水溶性高分子としては、カルボキシルメチルセルロース(CMC)、ヒドロキシエチルセルロース(HEC)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)等のセルロース誘導体を例示できる。この中で、CMCは、天然由来の水溶高分子の中でも非常に高い粘性や膨潤性を示し、様々な工種で使用されており、且つ廉価であり調達が容易なため、より好ましい。
水溶性高分子は、水溶性高分子、ダイユータンガム、及びプロピレングリコールの合計100質量%に対し、16質量%〜40質量%含まれる。
土にスラリー材を添加した際、水溶性高分子により土中の水分が吸水され、土の流動性が低下する(すなわち、土が改質される)。よって、泥土圧シールド工法等における噴発を防止できる。一方、水溶性高分子の割合が40質量%を超えると、スラリー材の粘度が高くなり過ぎで、建設現場で通常使用しているポンプ圧送による配管輸送が困難となる。また、水溶性高分子の割合が16質量%を下回ると、吸水が不十分となって土の改質ができず、噴発を防止することが困難となる。
[ダイユータンガム]
ダイユータンガムは、アニオン性の水溶性高分子である。ダイユータンガムは、2価の陽イオンが高濃度に存在する系に対して安定であり、且つ温度やpHの変化による影響を受け難い。
ダイユータンガムは、水溶性高分子、ダイユータンガム、及びプロピレングリコールの合計100質量%に対し、0.06質量%〜0.14質量%含まれる。
ダイユータンガムにより、プロピレングリコール中の水溶性高分子が沈降することを抑制できる。一方、ダイユータンガムの割合が0.14質量%を超えると、スラリー材の粘度が高くなり過ぎるため、建設現場で通常使用しているポンプ圧送による配管輸送が困難となる。また、ダイユータンガムの割合が0.06質量%を下回ると、水溶性高分子の沈降が生じる。
[プロピレングリコール]
プロピレングリコール(PG)は、水溶性高分子の分散媒であり、且つダイユータンガムの溶媒である。
プロピレングリコールは、水溶性高分子、ダイユータンガム、及びプロピレングリコールの合計100質量%に対し、59.86質量%〜83.94質量%含まれる。
プロピレングリコールの割合は、上述の水溶性高分子及びダイユータンガムの割合に応じて決定される。
[分散剤]
本明細書に開示される土質改良用スラリー材は、分散剤を更に含んでもよい。
分散剤としては、リグニンスルホン酸ナトリウムのようなリグニン系の剤や、各種の界面活性剤を例示できる。この中で、リグニンスルホン酸ナトリウムは、天然由来であり、且つ廉価であり、調達が容易なため、より好ましい。
分散剤は、水溶性高分子、ダイユータンガム、プロピレングリコール、及び分散剤の合計100質量%に対し、0.02質量%〜0.50質量%含まれる。
分散剤は、スラリー材中の水溶性高分子及びダイユータンガムをプロピレングリコールに対して均一に分散させることで、材料同士が分離することを防止し、スラリー材の低粘度化を促進することができる。このように材料同士の分離を防止する性能を、以下「材料分離抵抗性」という。材料分離抵抗性が高い場合、材料同士が溶剤中で均一に分散した状態を保つことができる。
ここで、分散剤の割合が0.50質量%を超えると、スラリー材の粘度が高くなり過ぎるため、建設現場で通常使用しているポンプ圧送による配管輸送が困難となる。一方、分散剤の割合が0.02質量%を下回ると、水溶性高分子及びダイユータンガムの量に対して分散剤の量が少なすぎるため、材料分離抵抗性が不十分となる。
==実施例==
[ダイユータンガムによる水溶性高分子の沈降抑制]
ダイユータンガムによる沈降抑制の効果について実験を行った。沈降抑制の効果については、水溶性高分子が沈降しているかどうかにより判断を行った。
実施例1及び実施例2は、水溶性高分子にダイユータンガムを添加した例である。一方、比較例1及び比較例2は、ダイユータンガムを添加していない例である。具体的には、表1に示したように、実施例1のスラリー材は、グァーガム40質量%、ダイユータンガム0.06質量%、PG59.94質量%である。実施例2のスラリー材は、CMC40質量%、ダイユータンガム0.12質量%、PG59.88質量%である。比較例1のスラリー材は、グァーガム40質量%、PG60質量%である。比較例1のスラリー材は、CMC40質量%、PG60質量%である。
実施例1及び実施例2は以下の通り行った。
(1)プロペラ撹拌機を用いてビーカーに入れたPGを撹拌しながら、ダイユータンガムを徐々に添加し、ダイユータンガムが溶解するまで撹拌した。
(2)その後、撹拌しながら水溶性高分子(グァーガムまたはCMC)を徐々に添加し、水溶性高分子がPG中で均一に分散するまで撹拌した。
(3)(2)で作製したスラリー材をプラスチック瓶に取り、恒温恒湿室(23℃、50%RH)にて14日間静置した。
(4)14日後、プラスチック瓶中のスラリー材を目視で確認し、水溶性高分子の沈降の有無を確認した。
一方、比較例1及び比較例2は以下の通り行った。
(1)プロペラ撹拌機を用いてビーカーに入れたPGを撹拌しながら、水溶性高分子(グァーガムまたはCMC)を徐々に添加し、水溶性高分子がPG中で均一に分散するまで撹拌した。
(2)(1)で作製したスラリー材をプラスチック瓶に取り、恒温恒湿室(23℃、50%RH)にて24時間静置した。
(3)24時間後、プラスチック瓶中のスラリー材を目視で確認し、水溶性高分子の沈降の有無を確認した。
Figure 2020158569
表1に示した「沈降の有無」から明らかなように、ダイユータンガムを添加した実施例では、14日経過後であっても水溶性高分子の沈降は発生しなかった。一方、ダイユータンガムを添加しなかった比較例では、24時間後には水溶性高分子の沈降が発生した。すなわち、ダイユータンガムを添加することにより、スラリー材の安定性が向上することが明らかとなった。
[水溶性高分子の添加量]
PGに対するグァーガムの添加量を調整し、噴発防止の効果について実験を行った。噴発防止の効果については、コーン指数に基づいて判断を行った。具体的に、コーン指数50kN/m以上の場合、噴発防止効果が得られる程度に土の流動性が低下していると判定した。
実施例及び比較例は以下の通り行った。
(1)トチクレー(関東化成株式会社製)に対し、液性限界相当の含水比となるように加水し、混合した試料土を得た。
(2)試料土に対し、グァーガムを添加したスラリー材を3kg/m添加し、パン型ミキサーにより2分間、撹拌・混合した。
(3)その後、試料土を用いてコーン指数試験方法(JIS A 1228:2009)に準拠した試験を行い、コーン指数を測定した。
なお、実施例及び比較例におけるトチクレーに対する含水比は31%である。PGに対するグァーガムの添加量は、実施例3が20質量%、実施例4が17質量%、実施例5が16質量%、比較例3が15質量%、比較例4が0質量%である。また、スラリー材の添加量を3kg/m以下とした場合、実際の作業時の混合で不均質となり、十分な噴発防止効果を得ることができない。
Figure 2020158569
表2から明らかなように、グァーガムの添加量が16質量%以上の場合、コーン指数が50kN/mを超えた。一方、グァーガムの添加量が15質量%の場合、コーン指数が45.7kN/mとなった。なお、グァーガムの割合が40質量%を超えると、スラリー材の粘度が高くなり過ぎで、建設現場で通常使用しているポンプ圧送による配管輸送が困難となる。
[ダイユータンガムの割合(下限値)]
スラリー材におけるダイユータンガムの割合の下限値について実験を行った。下限値の判定は、グァーガムが沈降しているかどうかにより行った。
実施例6及び比較例5は以下の通り行った。
(1)プロペラ撹拌機を用いてビーカーに入れたPGを撹拌しながら、ダイユータンガムを徐々に添加し、ダイユータンガムが溶解するまで撹拌した。
(2)その後、撹拌しながら水溶性高分子(グァーガム)を徐々に添加し、グァーガムがPG中で均一に分散するまで撹拌した。
(3)(2)で作製したスラリー材をプラスチック瓶に取り、恒温恒湿室(23℃、50%RH)にて14日間静置した。
(4)14日後、プラスチック瓶中のスラリー材を目視で確認し、水溶性高分子の沈降の有無を確認した。
Figure 2020158569
表3に示した「沈降の有無」から明らかなように、ダイユータンガムを0.06質量%添加した実施例では、14日経過後であっても水溶性高分子の沈降は発生しなかった。一方、ダイユータンガムを0.04質量%添加した比較例では、14日経過後に水溶性高分子の沈降が発生した。すなわち、ダイユータンガムを0.06質量%以上添加することにより、スラリー材の安定性が向上することが明らかとなった。なお、実施例6及び比較例5は、グァーガムの割合が最大(40質量%)であるため、沈降が生じ易い条件となっている。
[ダイユータンガムの割合(上限値)]
スラリー材におけるダイユータンガムの割合の上限値について実験を行った。上限値の判定は、スラリー材の粘度が、所定のシールド掘削条件(シールド径が最大級の条件)において許容される粘度以下であるかどうかにより行った。シールド掘削条件は、表4に示す通りである。表4に示した条件に基づくと、許容される粘度は25500mPa・sとなる。なお、シールド径が大きいほど、スラリー材を供給する量が多くなり、供給速度が大きくなる。そして、供給速度が大きい場合には圧送圧が高くなるため、許容される粘度の上限値が決まる。
Figure 2020158569
実施例及び比較例は以下の通り行った。
(1)プロペラ撹拌機を用いてビーカーに入れたPGを撹拌しながら、ダイユータンガムを徐々に添加し、ダイユータンガムが溶解するまで撹拌した。
(2)その後、撹拌しながら水溶性高分子(グァーガムまたはCMC)を徐々に添加し、水溶性高分子がPG中で均一に分散するまで撹拌した。
(3)(2)で作製したスラリー材を恒温水槽(25℃)に静置し、スラリー材の温度が25℃になるよう調温した。
(4)DV−I Prime(BH型粘度計 ブルックフィールド社製)を用いてスラリー材の粘度を測定した。なお、BH型粘度計のローターNo.5は「No.5」、回転数は「20rpm」である。
Figure 2020158569
表5に示した結果から明らかなように、ダイユータンガムを0.14質量%添加した実施例では、スラリー材の粘度が許容される粘度以下となった。一方、ダイユータンガムを0.15質量%添加した比較例では、スラリー材の粘度が許容される粘度を超える結果となった。すなわち、ダイユータンガムを0.14質量%以下添加することにより、スラリー材の安定性が向上し、且つ圧送することが可能であることが明らかとなった。なお、実施例及び比較例は、水溶性高分子の割合が最大(40質量%)であるため、粘度が高くなり易い条件となっている。
[分散剤の効果]
分散剤を含むスラリー材の効果について実験を行った。効果の判定は、スラリー材が材料分離抵抗性を有するかどうかにより行った。
実施例は以下の通り行った。
(1)プロペラ撹拌機を用いてビーカーに入れたPGを撹拌しながら、ダイユータンガムを徐々に添加し、ダイユータンガムが溶解するまで撹拌した。
(2)撹拌した状態でリグニンスルホン酸ナトリウムを添加し、リグニンスルホン酸ナトリウムが溶解するまで撹拌した。
(3)その後、撹拌しながら水溶性高分子(グァーガム)を徐々に添加し、グァーガムがPG中で均一に分散するまで撹拌した。
(4)(3)で作製したスラリー材をプラスチック瓶に取り、恒温恒湿室(23℃、50%RH)にて14日間静置した。
(5)14日後、スラリー材の分離抵抗性を確認した。
比較例は以下の通り行った。
(1)プロペラ撹拌機を用いてビーカーに入れたPGを撹拌しながら、ダイユータンガムを徐々に添加し、ダイユータンガムが溶解するまで撹拌した。
(2)その後、撹拌しながら水溶性高分子(グァーガム)を徐々に添加し、グァーガムがPG中で均一に分散するまで撹拌した。
(3)(2)で作製したスラリー材をプラスチック瓶に取り、恒温恒湿室(23℃、50%RH)にて14日間静置した。
(4)14日後、スラリー材の分離抵抗性を確認した。
分離抵抗性の判定は、直径8mmのガラス棒をスラリー材の表面に数秒間押し当てた後、ガラス棒をスラリー材の表面から離した場合に、ガラス棒にスラリー材が付着するかどうかを目視により行った。分離抵抗性が高い場合、スラリー材中では各材料が均一に分散した状態が保たれているため、ガラス棒にスラリー材が付着する。一方、分離抵抗性が低い場合、スラリー材中で水溶性高分子とPGが分離し、流動性が高くなっているため、ガラス棒に付着するスラリー材はほとんどない。
Figure 2020158569
表6に示した結果から明らかなように、リグニンスルホン酸ナトリウムを0.02質量%添加した実施例では、ガラス棒にスラリー材が付着した。すなわち、分離抵抗性が高い状態であった。一方、リグニンスルホン酸ナトリウムを添加しなかった比較例では、ガラス棒にスラリー材が付着することはなかった。なお、実施例及び比較例は、グァーガムの割合(40質量%)及びダイユータンガムの割合(0.14質量%)が最大であるため、固相量が多く、分離抵抗性として厳しい条件となっている。
[分散剤の添加量の上限値及び下限値]
分散剤の添加量の上限値及び下限値について実験を行った。上限値及び下限値の判定は、スラリー材の分離抵抗性があること、及びスラリー材の粘度が許容できる粘度を超えないことにより行った。
実施例及び比較例は以下の通り行った。
(1)プロペラ撹拌機を用いてビーカーに入れたPGを撹拌しながら、ダイユータンガムを徐々に添加し、ダイユータンガムが溶解するまで撹拌した。
(2)撹拌した状態でリグニンスルホン酸ナトリウムを添加し、リグニンスルホン酸ナトリウムが溶解するまで撹拌した。
(3)その後、撹拌しながら水溶性高分子(グァーガム)を徐々に添加し、グァーガムがPG中で均一に分散するまで撹拌した。
(4)(3)で作製したスラリー材を恒温槽(25℃)に静置し、スラリー材の温度が25℃になるよう調温した。
(5)DV−I Prime(BH型粘度計 ブルックフィールド社製)を用いてスラリー材の粘度を測定した。なお、BH型粘度計のローターNo.5は「No.5」、回転数は「20rpm」である。
(6)また、(3)で作製したスラリー材をプラスチック瓶に取り、恒温恒湿室(23℃、50%RH)にて14日間静置した。
(7)14日後、スラリー材の分離抵抗性を確認した。
分離抵抗性の判定は、実施例12及び比較例10と同様の方法により行った。
Figure 2020158569
表7に示した結果から明らかなように、リグニンスルホン酸ナトリウムを0.50質量%添加した実施例では、分離抵抗性及び粘度の要件を充足した。一方、リグニンスルホン酸ナトリウムを1.00質量%以上添加した比較例では、分離抵抗性は得られたが、粘度が高くなり過ぎるため、建設現場で通常使用しているポンプ圧送による配管輸送が困難となる。
[まとめ]
以上の実施例及び比較例の結果から、水溶性高分子、ダイユータンガム、及びプロピレングリコールの合計100質量%に対し、水溶性高分子が16質量%〜40質量%、ダイユータンガムが0.06質量%〜0.14質量%、プロピレングリコールが59.86質量%〜83.94質量%の割合で含まれることが好ましいことが明らかになった。また、分散剤を含む場合、水溶性高分子、ダイユータンガム、分散剤、及びプロピレングリコールの合計100質量%に対し、水溶性高分子が16質量%〜40質量%、ダイユータンガムが0.06質量%〜0.14質量%分散剤が0.02質量%〜0.50質量%、プロピレングリコールが59.36質量%〜83.92質量%の割合で含まれることが好ましいことが明らかになった。

Claims (5)

  1. 水溶性高分子(但し、ダイユータンガムを除く)、ダイユータンガム、及びプロピレングリコールを含む、土質改良用スラリー材。
  2. 前記水溶性高分子、前記ダイユータンガム、及び前記プロピレングリコールの合計100質量%に対し、
    前記水溶性高分子が16質量%〜40質量%、
    前記ダイユータンガムが0.06質量%〜0.14質量%、
    前記プロピレングリコールが59.86質量%〜83.94質量%、
    の割合で含まれることを特徴とする請求項1記載の土質改良用スラリー材。
  3. 分散剤を更に含むことを特徴とする請求項1または2記載の土質改良用スラリー材。
  4. 前記水溶性高分子、前記ダイユータンガム、前記分散剤、及び前記プロピレングリコールの合計100質量%に対し、
    前記水溶性高分子が16質量%〜40質量%、
    前記ダイユータンガムが0.06質量%〜0.14質量%、
    前記分散剤が0.02質量%〜0.50質量%、
    前記プロピレングリコールが59.36質量%〜83.92質量%、
    の割合で含まれることを特徴とする請求項3記載の土質改良用スラリー材。
  5. 前記分散剤は、リグニンスルホン酸ナトリウムであることを特徴とする請求項4記載の土質改良用スラリー材。

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