JP2020158044A - 電動式アクチュエータおよび電動ブレーキ装置 - Google Patents
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Abstract
Description
1.つめ車の外周に係止機構を設けたパーキングブレーキ機能付電動ブレーキ(特許文献1)。
2.遊星ローラ機構および電動モータを使用した電動式アクチュエータ(特許文献2)。
前記減速機に設けられた被係合部と、この被係合部に対し係合部を係合・離脱可能に駆動する駆動源を含む係止機構とを有し、前記被係合部に前記係合部が係合し前記電動モータの回転を阻止することで前記電動モータのトルクによらず前記電動式アクチュエータが発生する負荷を保持する逆入力保持機構を備え、
前記電動モータおよび前記係止機構が、前記減速機に対してこの減速機の回転軸方向一方に配置され、
前記減速機は、前記回転子から一段目の歯車結合を介して回転自在に支持される前段側の歯車部材と、この前段側の歯車部材と二段目の歯車結合を介して回転自在に支持される後段側の歯車部材とを有し、
前記前段側の歯車部材は、
前記回転子の回転を減速する第一の歯車形状部と、
この第一の歯車形状部と同軸に設けられ前記後段側の歯車部材との前記二段目の歯車結合を構成し、且つ前記第一の歯車形状部よりも最外径寸法が小さい第二の歯車形状部と、を有し、
前記第一の歯車形状部に前記被係合部が設けられ、この被係合部が前記係止機構に対向して配置されている。
前記減速機は、前記回転子に同軸に配置された一次歯車と、
前記回転子と前記直動機構の回転軸との中間に配置され、前記第一,第二の歯車形状部を有する前段側の前記歯車部材である中間歯車と、
前記直動機構の回転軸に同軸に配置された三次歯車と、を有してもよい。
この構成によると、各歯車をハウジング等に容易に収めることが可能となり、省スペース化を確実に図れる。
前記逆入力保持機構がパーキングブレーキ機構である。
この構成によると、この発明の電動式アクチュエータにつき前述した各効果が得られる。また、パーキングブレーキ機構を確実に作動させることができるため、傾斜路等で車両が不所望に後退等することを確実に防止することができる。
この発明の実施形態に係る電動式アクチュエータを備えた電動ブレーキ装置を図1ないし図6と共に説明する。この電動ブレーキ装置は例えば車両に搭載される。
図1に示すように、この電動ブレーキ装置1は、電動式アクチュエータDAと、摩擦ブレーキBRとを備える。
図1〜図3に示すように、電動式アクチュエータDAは、電動モータ4と、減速機5と、直動機構7と、逆入力保持機構であるパーキングブレーキ機構PKB(図5)と、電動モータ4およびパーキングブレーキ機構PKBの制御を行う制御装置8とを備える。ハウジング6は、モータ用ハウジング部6aと、直動機構用ハウジング部6bと、減速機用ハウジング部6cとを有する。
図4および図5に示すように、電動モータ4は、ハウジング6のモータ用ハウジング部6aと、このモータ用ハウジング部6aに軸受31,32を介して回転自在に支持された回転軸4cと、この回転軸4cに設けられた回転子4aと、この回転子4aの周囲に位置して前記モータ用ハウジング部6aの内周に設置された固定子4bとを備える。固定子4bは、コア4bbとコイル4baとを有する。電動モータ4として、永久磁石式の同期電動機を適用すると省スペースで高効率かつ高トルクとなり好適である。
図1に示すように、摩擦ブレーキBRは、車両の各車輪にそれぞれ設けられる。摩擦ブレーキBRは、車輪と連動して回転するブレーキロータ23と、このブレーキロータ23と当接して制動力つまりブレーキ力を発生させる摩擦材24とを有する。この摩擦材24は、この例ではブレーキロータ23の両面にそれぞれ対向する一対のブレーキパッド24a,24bを有する。両ブレーキパッド24a,24bは、ハウジング6を設置した固定部材にガイド部材を介して、互いに対向する方向に進退自在に設置され、一方のブレーキパッド24aが直動機構7により進退させられる。他方のブレーキパッド24bは、図示外の連動機構により、一方のブレーキパッド24aと連動して対向移動し、両ブレーキパッド24a,24bでブレーキロータ23を挟み付ける。
図1および図4に示すように、直動機構7は、電動モータ4から減速機5を介して出力される回転運動を直進運動に変換し、摩擦材24を進退させる機能を有する。直動機構7は、スライド部材11と、軸受部材12と、環状のスラスト板13と、スラスト軸受14と、転がり軸受15,15と、回転軸16と、キャリア17と、第1および第2のすべり軸受18,19とを有する。ハウジング6における直動機構用ハウジング部6bの内周面に、円筒状のスライド部材11が、回り止めされ且つ軸方向に移動自在に支持されている。スライド部材11の内周面には、径方向内方に所定距離突出し螺旋状に形成された螺旋突起11aが設けられている。この螺旋突起11aに、後述する複数の遊星ローラ20が噛合している。
図3および図4に示すように、この減速機5は、電動モータ4の回転を、回転軸16の軸方向一端部に固定された三次歯車25に減速して伝える機構であり平行軸式のギヤ列等で構成される。減速機5は、回転子4aから一段目の歯車結合を介して回転自在に支持される前段側の歯車部材と、この前段側の歯車部材と二段目の歯車結合を介して回転自在に支持される後段側の歯車部材とを有する。この例では、減速機5は、回転子4aに同軸に配置された一次歯車26と、回転子4aと回転軸16との中間に配置された前段側の歯車部材である中間歯車27と、回転軸16に同軸に配置された後段側の歯車部材である三次歯車25とを有し、これら歯車は減速機用ハウジング部6c内に設けられている。電動モータ4の回転軸4cの軸方向一端部に一次歯車26が取り付けられ、この一次歯車26の回転を、順次、中間歯車27の第一,第二の歯車形状部27a,27bを介して、三次歯車25に減速して伝達可能としている。
図3および図4に示すように、中間歯車27において、第一の歯車形状部27aと第二の歯車形状部27bとは互いに同軸に一体に設けられ、且つ、第二の歯車形状部27bは第一の歯車形状部27aよりも最外径寸法(図6(b)参照)が小さくなっている。第一の歯車形状部27aは電動モータ等が配置された側、第二の歯車形状部27bはその反対側に配置されている。
図3および図5に示すように、パーキングブレーキ機構PKBは、電動モータ4のトルクによらずに電動式アクチュエータDAが発生する負荷(ブレーキ荷重)を保持する逆入力保持機構である。このパーキングブレーキ機構PKBは、直動機構7(図4)が対象物であるブレーキロータに印加する直動荷重を保持する。パーキングブレーキ機構PKBは、複数の孔haが形成された被係合部Hkと、この被係合部Hkの各孔haに対し係合部30を係合・離脱可能に駆動する駆動源であるソレノイド33を含む係止機構Ksと、を有する。図4に示すように、電動モータ4、直動機構7および係止機構Ks(図5)が、減速機5に対してこの減速機5の回転軸方向一方(片側)に配置される。
図6(a)は第一の歯車形状部27aの正面図であり、図6(b)は図6(a)のVI(b)-VI(b)線断面図であり、図6(c)は図6(a)のVI(c)-VI(c)線断面図である。図6(a)〜(c)に示すように、前記各孔haは、第一の歯車形状部27aの軸方向に貫通する貫通孔であり、かつ、円周方向に所定長さ円弧状に延びる長孔である。また第二の歯車形状部27bの最外径寸法が前記貫通孔よりも半径方向内方に配置されている。
その他、図示外の要素として、サーミスタ等の各種センサ類を要件に応じて別途設けてもよい。
以上説明した電動式アクチュエータDAおよび電動ブレーキ装置1によれば、回転子4aから一段目の歯車結合を介して回転自在に支持される前段側の歯車部材である中間歯車27を大小の第一,第二の歯車形状部27a,27bで構成し、大歯車側の第一の歯車形状部27aに被係合部Hkを設けて、この被係合部Hkを係止機構Ksに対向して配置する。これにより、モータ軸歯車に被係合部を設ける場合よりも、モータ軸歯車である一次歯車26を小径化することができ、減速比およびスペースの面で有利となる。また、前段側の歯車部材における第一の歯車形状部27aに被係合部Hkを設けるため、後段側の歯車部材に被係合部を設けるよりも、被係合部Hkの孔ピッチ等の間隔に対する負荷変動量を抑え、逆入力を高精度に保持することができる。
第一の歯車形状部27aに、係合部30が係合・離脱可能な軸方向に貫通する貫通孔が形成されている。前記貫通孔とすることで加工が容易となる。前記貫通孔は円周方向に所定長さ円弧状に延びる長孔であるため、係合部30の係合状態で比較的大きく回転動作が可能であるため、信頼性の高い動作を行うことができる。
第二の歯車形状部27bの最外径寸法が前記貫通孔よりも半径方向内方に配置されていることで、第一,第二の歯車形状部27a,27bを一体部材として構成することが容易となることで、第一,第二の歯車形状部を別部材として固定する構造よりも、コスト面で優位となり得る。
以下の説明においては、各実施の形態で先行して説明している事項に対応している部分には同一の参照符号を付し、重複する説明を略する。構成の一部のみを説明している場合、構成の他の部分は、特に記載のない限り先行して説明している形態と同様とする。同一の構成から同一の作用効果を奏する。実施の各形態で具体的に説明している部分の組合せばかりではなく、特に組合せに支障が生じなければ、実施の形態同士を部分的に組合せることも可能である。
図7(a)は他の第一の歯車形状部27aの正面図であり、図7(b)は図7(a)のVII(b)-VII(b)線断面図であり、図7(c)は図7(a)のVII(c)-VII(c)線断面図である。図7では、被係合部Hkに、回転方向一方向にのみ係合部をロック可能とし、反対方向である回転方向他方向にロック解除可能な傾斜面34を有する周方向長孔形状の貫通孔haを設けている。
また第二の歯車形状部27bの最外径寸法は前記貫通孔haよりも半径方向内方に配置されている。
本図の例は孔形状が単純であり加工コストを低減できる点で優位となり、また比較的短いピッチPcで多数の孔を設けることができるため、逆入力保持する保持荷重の精度を向上することができる。
本図の例は、端面に突起部Tkを設けるのみであるため、加工コストに優れ、突起部Tkの形状の自由度が比較的高い点が好ましい。
減速機5は、前述の平行歯車を用いると安価で好ましいが、減速比をさらに大きくするような場合において、前記平行歯車に加えて例えば、遊星歯車、ウォーム歯車、ハーモニック減速機等を別途設けてもよい。
直動機構7は、前述の遊星ローラねじの他、ボールねじ等の各種ねじ機構、ボールランプ等、回転軸周方向の傾斜により回転運動を直進運動に変換する各種機構を用いることができる。
Claims (6)
- 回転子および固定子を有する電動モータと、前記回転子から二段以上の歯車を有し前記電動モータの回転を減速する減速機と、を備えた電動式アクチュエータであって、
前記減速機に設けられた被係合部と、この被係合部に対し係合部を係合・離脱可能に駆動する駆動源を含む係止機構とを有し、前記被係合部に前記係合部が係合し前記電動モータの回転を阻止することで前記電動モータのトルクによらず前記電動式アクチュエータが発生する負荷を保持する逆入力保持機構を備え、
前記電動モータおよび前記係止機構が、前記減速機に対してこの減速機の回転軸方向一方に配置され、
前記減速機は、前記回転子から一段目の歯車結合を介して回転自在に支持される前段側の歯車部材と、この前段側の歯車部材と二段目の歯車結合を介して回転自在に支持される後段側の歯車部材とを有し、
前記前段側の歯車部材は、
前記回転子の回転を減速する第一の歯車形状部と、
この第一の歯車形状部と同軸に設けられ前記後段側の歯車部材との前記二段目の歯車結合を構成し、且つ前記第一の歯車形状部よりも最外径寸法が小さい第二の歯車形状部と、を有し、
前記第一の歯車形状部に前記被係合部が設けられ、この被係合部が前記係止機構に対向して配置されている電動式アクチュエータ。 - 請求項1に記載の電動式アクチュエータにおいて、前記第一の歯車形状部が前記被係合部であり、前記第一の歯車形状部の端面に、前記係合部が係合・離脱可能な孔または溝が形成されている電動式アクチュエータ。
- 請求項1または請求項2に記載の電動式アクチュエータにおいて、前記第一の歯車形状部が前記被係合部であり、前記第一の歯車形状部に、前記係合部が係合・離脱可能な軸方向に貫通する貫通孔が形成され、前記第二の歯車形状部の最外径寸法が前記貫通孔よりも半径方向内方に配置されている電動式アクチュエータ。
- 請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の電動式アクチュエータにおいて、前記減速機の回転運動を直進運動に変換する直動機構を備え、前記逆入力保持機構は、前記直動機構が対象物に印加する直動荷重を保持する機構である電動式アクチュエータ。
- 請求項4に記載の電動式アクチュエータにおいて、前記電動モータ、前記係止機構および前記直動機構が、前記減速機に対してこの減速機の回転軸方向一方に配置され、
前記減速機は、前記回転子に同軸に配置された一次歯車と、
前記回転子と前記直動機構の回転軸との中間に配置され、前記第一,第二の歯車形状部を有する前段側の前記歯車部材である中間歯車と、
前記直動機構の回転軸に同軸に配置された三次歯車と、を有する電動式アクチュエータ。 - ブレーキロータと、このブレーキロータと当接して制動力を発生させる摩擦材と、この摩擦材を操作する請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の電動式アクチュエータと、を備えた電動ブレーキ装置であって、
前記逆入力保持機構がパーキングブレーキ機構である電動ブレーキ装置。
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WO2014175153A1 (ja) * | 2013-04-22 | 2014-10-30 | Ntn株式会社 | 電動式直動アクチュエータおよび電動式ブレーキ装置 |
WO2016114235A1 (ja) * | 2015-01-15 | 2016-07-21 | Ntn株式会社 | 電動式直動アクチュエータおよび電動式ブレーキ装置 |
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- 2020-03-19 WO PCT/JP2020/012273 patent/WO2020196251A1/ja active Application Filing
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