JP2018070111A - 電動ブレーキアクチュエータ - Google Patents

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Abstract

【課題】 パーキングブレーキ機能を備えた電動ブレーキアクチュエータの実用性を向上させる。【解決手段】 (a)ブレーキパッドをディスクロータに押し付けるためのピストンの進退動作と連動して回転し、外周に歯92が設けられたフランジ70と、 (b)先端に歯と係合可能な爪104が形成された係止ロッド98と、 (c)係止ロッドを、爪が歯と係合可能な位置と係合不能な位置との間で、その係止ロッドの軸線方向に移動させる係止ロッド移動機構96とを有し、爪が歯に係合した状態において係止ロッドがフランジを係止してピストンの後退を禁止するピストン後退禁止機構90を備えた電動ブレーキアクチュエータにおいて、係止ロッド移動機構によらずに、爪が歯に係合した状態から係合しない状態に移行させるために、係止ロッドを傾動させる係止ロッド傾動機構110を設ける。【選択図】 図4

Description

本発明は、電動モータの力によって制動力を発生させるための電動ブレーキアクチュエータであって、詳しくは、いわゆるパーキングブレーキ機能を備えたアクチュエータに関する。
電動ブレーキアクチュエータは、例えば、下記特許文献に記載されているような構造のものが存在する。詳しく説明すれば、その構造のアクチュエータでは、ブレーキパッドが有する摩擦部材を、ピストンの前進によって、車輪とともに回転する回転体(例えば、ディスクロータ)に、ブレーキペダルの操作に応じた大きさの力で押さえ付ける機能を有し、さらに、いわゆるパーキングブレーキ(駐車ブレーキ)としての機能をも有している。このパーキングブレーキとしての機能は、外周に歯が設けられてピストンの進退動作に連動して回転する連動回転体に、その歯に係合可能な爪が先端に設けられた係合ロッドを、係合ロッド移動機構(ソレノイドである)によって軸線方向に移動させて、その連動回転体を係止することによって実現されている。
特開2015−108411号公報
上記特許文献に記載の電動ブレーキアクチュエータでは、上記歯がラチェット歯とされており、ピストンが後退する方向の連動回転体の回転が禁止されるとともに、爪が歯と係合した状態では、上記係合ロッド移動機構に依存することなく、その状態を維持するように構成されている。そして、爪と歯との係合の解除は、ピストンが前進する方向に連動回転体を回転させることによって行われる。しかしながら、何らかの原因によって、その方向における連動回転体の回転が不能な状態に陥った場合、係合ロッド移動機構によっては爪と歯との係合を解除することができず、電動ブレーキアクチュエータを分解しなければならないことも想定される。本発明は、そのような実情に鑑みてなされたものであり、パーキングブレーキ機能を有する電動ブレーキアクチュエータの実用性を向上させることを課題とする。
上記課題を解決するため、本発明の電動ブレーキアクチュエータは、
制動力を発生させるべく摩擦部材を車輪とともに回転する回転体に押し付けるための電動ブレーキアクチュエータであって、
駆動源となる回転型の電動モータと、
進退動作が可能とされて前端部において前記摩擦部材と係合するピストンと、
前記電動モータの回転動作を前記ピストンの進退動作に変換する動作変換機構と、
(a)前記ピストンの進退動作と連動して回転し、外周に歯が設けられた連動回転体と、 (b)先端に前記歯と係合可能な爪が形成された係止ロッドと、 (c)前記係止ロッドを、前記爪が前記歯と係合可能な位置と係合不能な位置との間で、その係止ロッドの軸線方向に移動させる係止ロッド移動機構とを有し、前記爪が前記歯に係合した状態において前記係止ロッドが前記連動回転体を係止して前記ピストンの後退を禁止するピストン後退禁止機構と、
前記爪が前記歯に係合した状態から係合しない状態に移行させるために、前記係止ロッドを傾動させる係止ロッド傾動機構と
を備えたことを特徴とする。
なお、連動回転体は、例えば、電動モータの回転駆動軸に付設することや、動作変換機構の回転する一構成要素に付設することによって、ピストンの進退動作と連動して回転させることが可能である。また、係止ロッド傾動機構は、車両が正常に走行可能な状態において作動することなく、専ら、修理等において、その修理等を行う者によってのみ作動させることができるように構成することが望ましい。
本発明の電動ブレーキアクチュエータによれば、上記係止ロッド移動機構によって上記連動回転体の係止を解除できない場合でも、上記係止ロッド傾動機構によって上記連動回転体の係止を解除できるため、実用性に優れた電動ブレーキアクチュエータが実現されることになる。
実施例の電動ブレーキアクチュエータが配設されているブレーキキャリパを示す断面図である。 実施例の電動ブレーキアクチュエータを示す断面図である。 実施例の電動ブレーキアクチュエータが有するピストン後退禁止機構および係止ロッド傾動機構を説明するための図2とは異なる断面における断面図である。 係止ロッド傾動機構が作動した状態を示す断面図である。
以下、本発明を実施するための形態として、本発明の実施例である電動ブレーキアクチュエータを、図を参照しつつ詳しく説明する。なお、本発明は、下記実施例の他、当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を施した種々の形態で実施することができる。
[A]ブレーキキャリパ
図1に示すように、実施例の電動ブレーキアクチュエータ10(以下、単に「アクチュエータ10」と略す場合がある)は、ブレーキキャリパ20(以下、単に「キャリパ20」と略す場合がある)の構成要素として配設される。キャリパ20は、車輪とともに回転する回転体としてのディスクロータ22を跨ぐようにして、車輪を回転可能に保持するキャリア(図示を省略する)に設けられたマウント(図示を省略する)に、軸線方向(図の左右方向)に移動可能に保持されている。1対のブレーキパッド(以下、単に「パッド」と略す場合がある)24a,24bは、軸線方向の移動が許容された状態で、ディスクロータ22を挟むようにしてマウントに保持されている。パッド24a,24bの各々は、ディスクロータ22に接触する側に位置する摩擦部材26と、その摩擦部材26を支持するバックアッププレート28とを含んで構成されており、その摩擦部材26がディスクロータ22に押し付けられるようになっている。
便宜的に、図における左方を前方と、右方を後方として説明すれば、前方側のパッド24aは、キャリパ本体30の前端部である爪部32に支持されるようにされている。アクチュエータ10は、キャリパ本体30の後方側の部分に、当該アクチュエータ10のハウジング40が固定されるようにして保持されている。アクチュエータ10は、ハウジング40に対して進退するピストン42を有し、そのピストン42は、前進することによって、前端部、詳しくは、前端が後方側のパッド24b、詳しくは、パッド24bのバックアッププレート28と係合する。そして、ピストン42が、係合した状態でさらに前進することで、1対のパッド24a,24bは、ディスクロータ22を挟み付ける。言い換えれば、各パッド24a,24bがディスクロータ22に押し付けられる。この押付けによって、ディスクロータ22と摩擦部材26との間の摩擦力に依存する車輪の回転に対する制動力、つまり、車両を減速,停止させるための制動力が発生させられるのである。
なお、実施例の電動ブレーキアクチュエータは、ブレーキパッドの一方がピストンの前端部に固定され、言い換えれば固定的に係合し、他方がキャリパ本体の爪部に固定されるようなキャリパの構成要素として採用することも可能である。
[B]電動ブレーキアクチュエータの基本構造
アクチュエータ10は、図2に示すように、上述のハウジング40,上述のピストン42の他、駆動源としての電動モータ44,電動モータ44の回転を減速させるための減速機構46,その減速機構46を介して減速された電動モータ44の回転によって回転させられる入力軸48,その入力軸48の回転動作をピストン42の進退動作(前進・後退動作)に変換する動作変換機構50等を含んで構成されている。なお、以下の説明において、便宜的に、図の左方を前方,右方を後方と呼ぶこととする。
ピストン42は、ピストンヘッド52と、当該ピストン42の中空の筒部である出力筒54とを含んで構成されており、一方で、電動モータ44は、円筒状の回転駆動軸56を有している。そして、回転駆動軸56の内部に出力筒54が、出力筒54の内部に入力軸48が、互いに同軸的となるように、詳しくは、回転駆動軸56,出力筒54,入力軸48が、それらの軸線が互いに共通の軸線である軸線Lとなるように、配設されている。その結果、本アクチュエータ10は、コンパクトなものとされている。
回転駆動軸56は、ハウジング40に、ラジアル軸受け58を介して回転可能に、かつ、軸線方向(軸線Lの延びる方向であり、図における左右方向である)に移動不能に保持されている。電動モータ44は、回転駆動軸56の外周において一円周上に配置された磁石60と、それら磁石60を取り囲むようにしてハウジング40の内周に固定されたコイル62とを含んで構成されている。
減速機構46は、回転駆動軸56の後端に固定的に付設された中空のサンギヤ64と、ハウジング40に固定されたリングギヤ66と、それらサンギヤ64とリングギヤ66との両方に噛合してサンギヤ64の周りを公転する複数のプラネタリギヤ68(図では、1つしか示されていない)とを含んで構成される遊星ギヤ式減速機構である。複数のプラネタリギヤ68の各々は、キャリアとしてのフランジ70に、自転可能に保持されている。フランジ70は、入力軸48と、それの後端部に形成された雄ねじ部に螺合するナット71とによって挟まれて、入力軸48に固定されており、入力軸48と一体的に回転する。このように構成された減速機構46を介して、回転駆動軸56の回転、つまり、電動モータ44の回転は、入力軸48の回転として、減速されて伝達される。
ちなみに、入力軸48は、フランジ70,スラスト軸受け72,支持板74を介して、ハウジング40に、詳しくは、ハウジング40に螺合して固定された座76に、回転可能かつ軸線方向に移動不能に支持されている。支持板74の後方側の面は、比較的径の大きな凸球面の一部とされており、また、座76の前方側の面は、支持板74の後方側の面と合致する凹球面とされている。それらの面は互いに摺接して、支持板74の径方向の若干の変位を許容する。そのことにより、入力軸48の軸線Lに対する傾動を、つまり、ピストン42の軸線Lに対する傾動が許容される。この傾動により、例えば、ブレーキパッド24a,24bが偏磨耗(片側の部分が反対側の部分よりも大きく磨耗する現象を意味する)しているような状態においても、適切な制動力を発生させることが可能とされているのである。
動作変換機構50は、入力軸48の外周に設けられて外ねじおよび外歯とが形成された部分である外ねじ・歯形成部80と、ピストン42の出力筒54の内部に設けられて内ねじが形成された内ねじ形成部82と、出力筒54の後端部に差し込まれて固定されて内歯が形成されたリングギヤ84と、入力軸48の外周と出力筒54の内周との間に配設された複数のプラネタリローラ86(図では、1つしか示されていない)とを含んで構成されている。プラネタリローラ86の外周には、入力軸48の外ねじ・歯形成部80と同様に、外ねじおよび外歯が形成されている。ちなみに、入力軸48の外ねじ・歯形成部80,プラネタリローラ86のいずれもが、外ねじが形成されている全領域に渡って外歯が形成されているため、図では、あたかも外周面にテクスチャが形成されているように示されている。
プラネタリローラ86の外歯は、入力軸48の外ねじ・歯形成部80に形成された外歯およびリングギヤ84の内歯の両方に噛合し、また、プラネタリローラ86の外ねじは、入力軸48の外ねじ・歯形成部80に形成された外ねじおよび出力筒54の内ねじ形成部82に形成された内ねじとの両方に螺合している。各外ねじ,内ねじのピッチは互いに等しくされているが、各外ねじ,内ねじの条数は互いに異なるものとなっている。
この動作変換機構50は、公知のものであり、それの構成,動作原理等は、例えば特開2007−56952号公報に詳しく説明されているため、ここでは、簡単に説明することとする。大まかに言えば、本動作変換機構50では、プラネタリローラ86の外歯の歯数とリングギヤ84の内歯の歯数との比と、プラネタリローラ86の外ねじの条数と出力筒54の内ねじ形成部82に形成された内ねじの条数との比とは、等しくされているものの、プラネタリローラ86の外歯の歯数と入力軸48の外ねじ・歯形成部80に形成された外歯の歯数との比と、プラネタリローラ86の外ねじの条数と入力軸48の外ねじ・歯形成部80に形成された外ねじの条数との比とは、異なっている。つまり、作動差が存在している。
ピストン42の軸線回りの回転、つまり、出力筒54の回転が禁止されており、入力軸48を回転させれば、プラネタリローラ86は、自転しつつ入力軸48の周りを公転する。そのとき、先に説明した歯の歯数の比およびねじの条数の比の関係に基づいて、プラネタリローラ86と出力筒54とは軸線方向に相対移動せず、プラネタリローラ86と入力軸48とが軸線方向に相対移動する。つまり、上記作動差に基づいて、ピストン42とプラネタリローラ86とが一緒になって入力軸48に対して軸線方向に移動するのである。
以上の説明から解るように、本アクチュエータ10では、電動モータ44を回転させることでピストン42が進退させられることになる。図に示す状態は、ピストン42が、可動範囲において最も後端側に位置している位置であり、詳しく言えば、この状態から電動モータ44を正回転させれば、ピストン42が前進し、図1から解るように、ピストン42の前端がパッド24bと係合した状態で、パッド24a,24bがディスクロータ22に押し付けられて、制動力が発生する。ちなみに、この制動力の大きさは、電動モータ44に供給される電流に応じた大きさとなる。その後、電動モータ44を逆回転させれば、ピストン42は後退し、ピストン42とパッド24bとの係合が解除されて、制動力が発生させられない状態となり、最後には、ピストン42は、図1に示す位置に復帰する。
以上説明した構成要素の他に、本アクチュエータ10では、電動モータ44の回転角を検出するためのモータ回転角センサとして、レゾルバ88が設けられている。このレゾルバ88の検出信号に基づいて、ピストン42の軸線方向における位置,移動量を検出することが可能となっている。
[C]パーキングブレーキ機能
本アクチュエータ10では、電動パーキングブレーキとしての機能を発揮するために、ピストン42が前進した状態において、そのピストン42の後退を禁止するピストン後退禁止機構90が設けられている。
図3をも参照しつつ説明すれば、フランジ70は、入力軸48の回転によって回転するため、ピストン48の進退動作に連動して回転する連動回転体として機能する。フランジ70の外周には、ラチェット歯92が形成されている。一方、アクチュエータ10のハウジング40には、座板94を介して電磁式アクチュエータであるソレノイド96が固定されており、このソレノイド96によって、係止ロッド98がそれの軸線方向に移動させられるようにされている。座板94には、ガイドスリーブ100が付設されており、係止ロッド98は、そのガイドスリーブ100に案内される状態で進退させられる。ちなみに、アクチュエータ10のハウジング40には、切欠102が形成されており、ガイドスリーブ100は、その切欠102内に存在し、係止ロッド98は、先端が、ハウジング40の内部に臨み入っている。
係止ロッド98の先端には、爪104が形成されており、爪104は、フランジ70のラチェット歯92に係合可能とされている。図2,図3(a)は、係止ロッド98が、爪104がラチェット歯92に係合不能な位置に位置させられている状態を示し、図3(b)は、係止ロッド98が、爪104がラチェット歯92に係合可能な位置に位置させられている状態を示している。つまり、ソレノイド96は、それらの位置の間で、係止ロッド98を移動させる係止ロッド移動機構を構成するものとされている。簡単に言えば、係止ロッド98が前進させられた状態が、係止ロッド98が連動回転体であるフランジ70を係止する状態となり、係止ロッド98が後退させられた状態が、係止ロッド98がフランジ70を係止しない状態となるのである。ラチェット歯92および係止ロッド98の爪104の向きから解るように、爪104がラチェット歯92に係合する状態では、ピストン42が後退する方向(図に示す黒塗り矢印の方向であり、以下、「逆回転方向」と言う場合がある)のフランジ70の回転が禁止されるが、ピストン42が前進する方向(図に示す白抜き矢印の方向であり、以下、「正回転方向」と言う場合がある)のフランジ70の回転は許容される。まとめて言えば、ラチェット歯92が形成されたフランジ70,先端に爪104が形成された係止ロッド98,ソレノイド96等を含んで、ピストン42の後退を禁止するピストン後退禁止機構90が構成されているのである。
パーキングブレーキ(駐車ブレーキ)をかける場合は、ソレノイド96に通電して、係止ロッド98を前進させ、電動モータ44によって、必要な制動力が得られるまでピストン42を前進させた状態で、ソレノイド96への通電を解除する。ラチェット歯92および爪104の形状による作用で、ソレノイド96への通電を解除しても、係止ロッド98は、前進した状態が維持される。一方、パーキングブレーキを解除する場合は、電動モータ44によって、さらにピストン42を前進させる。それによって、爪104とラチェット歯92との係合が解かれ、磁力に依拠するソレノイド96の復元力によって、係止ロッド98は後退させられる。その状態で、電動モータ44によってピストン42が後退させられて、パーキングブレーキが解除される。
ここで、パーキングブレーキがかかった状態で、ピストン42のさらなる前進が不能となった事態のことを考える。その事態は、当該アクチュエータ10を制御する制御装置や、電動モータ44へ通電するための電源が失陥した場合に生じ得る。その事態が生じたときには、アクチュエータ10自身では、パーキングブレーキを解除できないことになる。
上記事態に配慮して、本アクチュエータ10では、その事態においてパーキングブレーキを解除するための機構として、係止ロッド98を傾動させる係止ロッド傾動機構110が設けられている。
図3から解るように、座板94は、一端部(図における左方の端の部分)において、ヒンジ112によって回動可能にハウジング40に取付けられており、他端部が固定ロッド114と係合した状態で、正規の位置に固定されている。固定ロッド114は、電磁アクチュエータであるもう1つのソレノイド116によって、軸線方向に移動可能とされている。詳しく言えば、図3に示す状態は、ソレノイド116に通電されていない状態であり、ソレノイド116に通電することにより、固定ロッド114は、図4に示すように、図における右方に移動する。固定ロッド114の移動によって、固定ロッド114による座板94の固定は解除され、座板96は、図4に示すように、それに固定されたソレノイド96とともに回動する。この回動によって、係止ロッド98は、爪104とラチェット歯92とが係合する状態から係合しない状態に移行する向きに傾動し、係止ロッド98による連動回転体であるフランジ70の係止が解除される。その結果、ピストン42の後退が許容されるのである。
上記の説明から理解できるように、係止ロッド傾動機構110は、座板94,ヒンジ112,固定ロッド114,ソレノイド116等を含んで構成され、前述のソレノイド96、すなわち、前述の係止ロッド移動機構によっては係止ロッド98によるフランジ70の係止が解除できない場合にも、パーキングブレーキを解除する機能を有しているのである。その機能により、本アクチュエータ10は、実用性の高い電動ブレーキアクチュエータとなっているのである。
なお、係止ロッド傾動機構110によるパーキングブレーキの解除は、車両が正常に走行可能な状態(いずれにおいても失陥等が発生していない状態)において行われるべきではない。言い換えれば、当該アクチュエータ10を修理等する場合において、その修理等に携わる者(以下、「サービスエンジニア」と言う場合がある)によってのみ行われるべきである。そのことを考慮し、本アクチュエータ10では、図4に模式的に示すように、ソレノイド116への通電を行うための電源線118に端子120が設けられ、サービスエンジニアが、その端子120に専用の電源を接続することによって、その端子120を介して、ソレノイド116に通電するようにされている。なお、図示は省略するが、例えば、当該アクチュエータ10を制御する制御装置に上記電源線118を接続しておき、その制御装置に対して特別な操作を行うことによってのみソレノイド116に通電されるようにしても、サービスエンジニアによってのみ、係止ロッド傾動機構110によるパーキングブレーキの解除ができるようにすることも可能である。
10:電動ブレーキアクチュエータ 20:ブレーキキャリパ 22:ディスクロータ〔回転体〕 24a,24b:ブレーキパッド 26:摩擦部材 40:ハウジング 42:ピストン 44:電動モータ 46:減速機構 48:入力軸 50:動作変換機構 70:フランジ〔連動回転体〕 90:ピストン後退禁止機構 92:ラチェット歯 94:座板 96:ソレノイド〔係止ロッド移動機構〕 104:爪 110:係止ロッド傾動機構 112:ヒンジ 114:固定ロッド 116:ソレノイド 118:電源線 120:端子

Claims (1)

  1. 制動力を発生させるべく摩擦部材を車輪とともに回転する回転体に押し付けるための電動ブレーキアクチュエータであって、
    駆動源となる回転型の電動モータと、
    進退動作が可能とされて前端部において前記摩擦部材と係合するピストンと、
    前記電動モータの回転動作を前記ピストンの進退動作に変換する動作変換機構と、
    (a)前記ピストンの進退動作と連動して回転し、外周に歯が設けられた連動回転体と、 (b)先端に前記歯と係合可能な爪が形成された係止ロッドと、 (c)前記係止ロッドを、前記爪が前記歯と係合可能な位置と係合不能な位置との間で、その係止ロッドの軸線方向に移動させる係止ロッド移動機構とを有し、前記爪が前記歯に係合した状態において前記係止ロッドが前記連動回転体を係止して前記ピストンの後退を禁止するピストン後退禁止機構と、
    前記爪が前記歯に係合した状態から係合しない状態に移行させるために、前記係止ロッドを傾動させる係止ロッド傾動機構と
    を備えた電動ブレーキアクチュエータ。
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