JP2013152003A - 電動式ディスクブレーキ装置 - Google Patents

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誠 安井
Makoto Muramatsu
誠 村松
Masaaki Eguchi
雅章 江口
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Abstract

【課題】砂塵の侵入によるロック機構の係合不良、ブレーキの放熱性の低下を防止する。
【解決手段】直動機構Aとその直動機構Aを動作させる電動モータMとがディスクDの周方向に沿って並列に配置され、電動モータMからの回転力をギヤ減速機構Gを介して前記直動機構Aに伝達して、その直動機構Aにより、パッド51,52をディスクDに押圧して制動力を発生させる電動式ディスクブレーキ装置において、ギヤ減速機構Gが備える歯車の側面に係止部41を設け、その係止部41に係止するロックピン42を動作させるピン駆動用アクチュエータSを、電動モータMと直動機構Aとの間の空間に配置してロック機構40を構成し、係止部41に係止するロックピン42の先端の軸心を、直動機構Aと電動モータMとの最接近位置よりもディスクDの半径方向外側に配置した。
【選択図】図3

Description

この発明は、ブレーキパッド等の被駆動部材を直線駆動する電動式直動アクチュエータを用いた電動式ディスクブレーキ装置に関するものである。
電動モータを駆動源とする電動式直動アクチュエータにおいては、電動モータのロータ軸の回転運動を、運動変換機構によって、軸方向に移動自在に支持された被駆動部材の直線運動に変換するようにしている。
電動式直動アクチュエータに採用された運動変換機構として、例えば、ボールねじ機構やボールランプ機構が知られている。これらの運動変換機構においては、ある程度の増力機能を有するものの、電動式ディスクブレーキ装置等で必要とされるような大きな増力機能を確保することができない。
そこで、上記のような運動変換機構を採用した電動式直動アクチュエータにおいては、遊星歯車機構等の減速機構を別途組込んで駆動力の増大を図るようにしており、上記減速機構を組込む分、構成が複雑となり、電動式直動アクチュエータが大型化するという問題があった。
そのような問題点を解決するため、本件出願人は、減速機構を組込むことなく大きな増力機能を確保することができ、直動ストロークが比較的小さい電動式ディスクブレーキ装置への採用に好適な直動機構としての電動式直動アクチュエータを、特許文献1および特許文献2において既に提案している。
ここで、上記特許文献1および2に記載された電動式直動アクチュエータにおいては、電動モータによって回転駆動される回転軸と軸方向に移動自在に支持された外輪部材との間に遊星ローラを組込み、上記回転軸の回転により、その回転軸との接触摩擦によって遊星ローラを自転させつつ公転させ、その遊星ローラの外径面に形成された螺旋溝または円周溝と外輪部材の内径面に設けられた螺旋突条との噛み合いによって外輪部材を軸方向に移動させるようにしている。
ところで、特許文献1および2に記載の直動機構を採用した電動式ディスクブレーキ装置においては、運転手のブレーキペダルの操作に応じて制動力を制御するサービスブレーキ機能しか有していないため、駐車時には、電動モータに対する通電状態を継続して制動力を維持する必要が生じ、電力消費の点で極めて不利である。
そこで、特許文献3のように、駐車ブレーキロック機構を付加し、その駐車ブレーキロック機構の作動により、電動モータにおける制動解除方向への回転を規制することによって、上記のような不都合の解消に大きな効果を挙げることができる。
しかし、この特許文献3に記載された電動ブレーキ装置においては、駐車ブレーキロック機構を有するものの、その駐車ブレーキロック機構をディスクの周囲に配置しているため、径方向の寸法が大きくなり、車両に組み付けた際にホイールに干渉する可能性がある。
また、ディスクの周囲に駐車ブレーキロック機構を配置しているため、電動モータ側の重量が重くなって重量バランスが悪い。その重量バランスの悪化は制動時のブレーキパッドの接触に悪影響を与え、制動が不安定となり、ブレーキ鳴きを発生させる可能性がある。
そこで、本件出願人は、特願2010−235613において、電動モータのロータ軸の回転をロックおよびアンロック可能なロック機構として、ギヤ減速機構のギヤの側面に設けた係止部に、ロックピンが入り込むことで、電動モータにおけるロータ軸の制動解除方向への回転を規制する構成を提案している。
このロック機構によれば、図7及び図8に示すように、ロック機構40が、ギヤ減速機構Gのギヤ33の側面に対面して設けられるから、装置をディスク周りに大型化することなく、重量バランスの悪化も生じない。
すなわち、この構成では、ロック機構40が、ギヤ減速機構Gを形成する複数のギヤのうちの一つのギヤ33の側面に設けられた複数の係止部41と、その係止部41に対して進退可能に設けられ、前進時に係止部41に係合してギヤをロックするロックピン42と、そのロックピン42を進退させるピン駆動用アクチュエータSとから構成されている。
特開2010−65777号公報 特開2010−90959号公報 特開2006−183809号公報
ところで、一般に、ブレーキキャリパは車軸に対して、車両の前後方向いずれかの側に向かって側方、又は、その位置よりも若干斜め上に装着される。
例えば、前輪ディスクブレーキの場合は、前進走行時、車両前方からの砂、泥、石等の異物が、パッドとブレーキディスクの間に当たりにくいように、キャリパを前輪車軸の車両前方側の位置に装着し、キャリパ背面(キャリパボディ部の背面)でパッドとディスク間に砂、泥、石等の異物が入るのを抑制している。
一方、後輪ディスクブレーキは、キャリパを後輪車軸の車両前方側の位置に装着する場合もあれば、車両後方側に配置することもある。これは、前進走行時に、水、泥、砂利が、前輪により跳ねかけられる場合を重要視する場合と、車両後退時に砂、泥、石が掛けられる場合を重要視するかによって異なっている。
ここで、上記図7及び図8に示すロック機構40によれば、ロックピン42を進退させるピン駆動用アクチュエータSが、ブレーキ装置Bを動作させる直動機構(電動式直動アクチュエータ)Aと、その直動機構Aを動作させる電動モータMとの間の空間に設けられる。この空間は、ブレーキのディスクDの側面に対面するとともに、ディスクDの外径側に対してはキャリパ背面で閉塞され(閉塞側)、ディスクDの内径側に対しては外部に露出(開口側)している。
このため、走行時に前記異物(以下、前述の異物を総称して「砂塵」と称する。)が、キャリパの背面側から直動機構と電動モータの間のくぼみ(図9に示す符号R付近)に入り込む危惧がある。砂塵が入り込むと、ギヤ33の係止部41とロックピン42との間に入り込み、適正なギヤ33の係止部41とロックピン42との係合が阻害される可能性があるので好ましくない。また、その入り込んだ砂塵が、キャリパの閉塞側の空間(図9に示す符号R付近)に溜まって詰まってしまう可能性がある。このように砂塵がキャリパ付近に詰まると、ブレーキの放熱性が低下し、パッドの他、電動ブレーキやピン駆動用アクチュエータにも熱がこもり、メンテナンスを怠れば、発熱や焼損に至ってしまう恐れもある。
そこで、この発明は、直動機構とその直動機構を動作させる電動モータとの間に、電動モータのロータ軸の制動解除方向への回転を規制するロック機構を備えた電動式ディスクブレーキ装置において、砂塵の侵入によるロック機構の係合不良、ブレーキの放熱性の低下を防止することを課題とする。
上記の課題を解決するために、この発明は、第一の手段として、ロック機構の位置を、直動機構と電動モータとの最接近位置よりも、外径側に配置したことを特徴とするものである。
具体的な構成は、直動機構とその直動機構を動作させる電動モータとがディスクの周方向に沿って並列に配置され、前記電動モータからの回転力をギヤ減速機構を介して前記直動機構に伝達して、その直動機構により、パッドをディスクに押圧して制動力を発生させる電動式ディスクブレーキ装置において、前記ギヤ減速機構が備える歯車の側面に係止部を設け、その係止部に係止するロックピンを動作させるピン駆動用アクチュエータを、前記電動モータと前記直動機構との間の空間に配置してロック機構を構成し、前記係止部に係止する前記ロックピンの先端の軸心を、前記直動機構と前記電動モータとの最接近位置よりもディスクの半径方向外側に配置したことを特徴とする電動式ディスクブレーキ装置を採用した。
この構成によれば、ロック機構を構成するロックピンが、ディスクの中心から半径方向外側に遠いところに配置される。このため、仮に、砂塵が、内径側から直動機構と電動モータとの間の空間に入り込もうとしても、その砂塵は、ロックピンと係止部との間に至る前に、車両の走行に伴う気流や、ディスクの回転に伴う気流によって吹き飛ばされる確率が高くなる。これにより、砂塵の侵入によるロック機構の係合不良の発生を抑制することができる。また、ロック機構がディスクの外径側へ配置されれば、ディスクの回転の周方向速度が早くなるので、砂塵を吹き飛ばす効果がより高いといえる。
また、ピン駆動用アクチュエータがディスクの外径側へ配置されることにより、キャリパの閉塞側(外径寄り部分)の空間が小さくなり、キャリパ背面側(外径側)から入り込んだ砂塵がその部分に溜まりにくくなる。
すなわち、キャリパの背面側から入り込んだ砂塵が、直動機構と電動モータの間のくぼみ(図9に示す符号R付近)に詰まることを防止し得る。
なお、これらの各構成からなる電動式ディスクブレーキ装置は、自動車の前輪に装着される場合に、前記パッドを収容するキャリパボディ部は、前記ディスクの前方側に設けられる構成とすることができる。この場合、キャリパボディ部は、ディスクの中心から水平方向前方であるか、あるいは、それよりもやや斜め上方に配置される。
また、自動車の後輪に装着される場合は、前記パッドを収容するキャリパボディ部は、前記ディスクの前方側又は後方側に設けられる。この場合、同じく、キャリパボディ部は、ディスクの中心から水平方向前方又は後方であるか、あるいは、その位置よりもやや斜め上方に配置される。
この発明は、直動機構とその直動機構を動作させる電動モータとの間に、電動モータのロータ軸の制動解除方向への回転を規制するロック機構を備えた電動式ディスクブレーキ装置において、砂塵の侵入によるロック機構の係合不良、ブレーキの放熱性の低下を防止することができる。
この発明の一実施形態であり、前輪に装着される電動式ディスクブレーキ装置を示し、(a)は正面図、(b)は右側面図、(c)は(b)のc−c断面図 この発明の一実施形態であり、後輪に装着される電動式ディスクブレーキ装置を示し、(a)は正面図、(b)は右側面図、(c)は(b)のc−c断面図 直動機構A、ブレーキ装置B、ディスクD、電動モータM、ピン駆動用アクチュエータS等の位置関係を示す要部拡大図 図2の変形例を示し、(a)は左側面図、(b)は正面図、(c)は(a)のc−c断面図 同実施形態の電動式ディスクブレーキ装置の縦断面図 図5の直動機構、ブレーキ装置を拡大して示す断面図 図5のVII−VII線に沿った断面図 リニアソレノイドの断面図 リニアソレノイドの配置位置に関する参考図
以下、この発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。ディスクDに対してブレーキパッド51,52を直線駆動する電動式直動アクチュエータ(直動機構)Aを用いた電動式ディスクブレーキ装置である。図1及び図2に示すように、電動式直動アクチュエータAとその電動式直動アクチュエータAを動作させる電動モータMとが、ディスクDの周方向に沿って並列に配置される。電動モータMからの回転力は、ギヤ減速機構Gを介して電動式直動アクチュエータAに伝達され、その電動式直動アクチュエータAにより、ブレーキ装置Bのパッド51,52をディスクDに押圧して制動力を発生させるようになっている。
図1は前輪を示す。この前輪において、パッド51,52を収容するキャリパボディ部50は、ディスクDの中心から水平方向前方に配置されている。また、図2は後輪を示す。この後輪において、パッド51,52を収容するキャリパボディ部50は、ディスクDの中心から水平方向前方に配置されている。図中の矢印Fは、自動車(車両)の前進方向である。図3は、この実施形態における前輪、後輪のそれぞれについて、電動式直動アクチュエータA、ブレーキ装置B、ディスクD、電動モータM等の位置関係を示す。
また、図5は、電動式直動アクチュエータAの実施の形態を示す。電動式直動アクチュエータAはハウジング1に収容される。ハウジング1は円筒状をなし、その一端には径方向外方に向けてベースプレート3が設けられ、そのベースプレート3の外側面およびハウジング1の一端開口がカバー4によって覆われている。
また、そのハウジング1内には、スライド部材としての外輪部材5が組込まれている。外輪部材5は回り止めされ、かつ、ハウジング1の内径面に沿って軸方向に移動自在とされ、その内径面には、断面V字形の螺旋突条6が設けられている。
ハウジング1内には、外輪部材5の軸方向一端側に軸受部材7が組込まれている。軸受部材7は円盤状をなし、その中央部にはボス部7aが設けられている。軸受部材7は、ハウジング1の内径面に取付けたストッパリング8によってカバー4側に移動するのが防止されている。
軸受部材7のボス部7a内には一対の転がり軸受9が軸方向に間隔をおいて組込まれ、その転がり軸受9によって外輪部材5の軸心上に配置された回転軸10が回転自在に支持されている。
また、図5に示すように、ベースプレート3には、モータハウジング11を介して電動モータMが支持され、その電動モータMのロータ軸12の回転は、カバー4内に組込まれたギヤ減速機構Gによって回転軸10に伝達されるようになっている。
外輪部材5の内側には回転軸10を中心にして回転可能なキャリア14が組込まれている。図6に示すように、キャリア14は、軸方向で対向する一対のディスク14a、14bを有し、一方のディスク14aの片面外周部には他方のディスク14bに向けて複数の間隔調整部材14cが周方向に間隔をおいて設けられ、その間隔調整部材14cの端面にねじ込まれるねじ15の締付けによって一対のディスク14a、14bが互いに連結されている。
一対のディスク14a、14bのうち、軸受部材7側に位置するインナ側ディスク14bは、回転軸10との間に組込まれたすべり軸受16によって回転自在に、かつ、軸方向に移動自在に支持されている。
一方、アウタ側ディスク14aには、中心部に段付き孔からなる軸挿入孔17が形成され、その軸挿入孔17内に嵌合されたすべり軸受18が回転軸10で回転自在に支持されている。回転軸10にはすべり軸受18のアウタ側端面に隣接してスラスト荷重を受ける金属ワッシャWが嵌合され、そのワッシャWは回転軸10の軸端部に取り付けられた止め輪19によって抜止めされている。
キャリア14には、一対のディスク14a、14bによって両端部が支持された複数のローラ軸20が周方向に間隔をおいて設けられている。ローラ軸20のそれぞれは、一対のディスク14a、14bに形成された長孔からなる軸挿入孔21内に軸端部が挿入されて径方向に移動自在の支持とされ、そのローラ軸20の軸端部を巻き込むようにして掛け渡された弾性リング22によって径方向内方に向けて付勢されている。
複数のローラ軸20のそれぞれには遊星ローラ23が回転自在に支持されている。遊星ローラ23のそれぞれは、回転軸10の外径面と外輪部材5の内径面間に配置される組み込みとされ、ローラ軸20の軸端部に掛け渡された弾性リング22により回転軸10の外径面に押し付けられて、その外径面に弾性接触し、上記回転軸10が回転すると、その回転軸10の外径面に対する接触摩擦によって回転するようになっている。
遊星ローラ23の外径面には、図5に示すように、断面V字状の複数の螺旋溝24が軸方向に等間隔に形成され、その螺旋溝24のピッチは、外輪部材5に設けられた螺旋突条6のピッチと同一とされて、その螺旋突条6に噛合している。なお、螺旋溝24に代えて、複数の円周溝を螺旋突条6と同一のピッチで軸方向に等間隔に形成してもよい。
図5に示すように、キャリア14のインナ側ディスク14bと遊星ローラ23の軸方向の対向部間には、ワッシャ25およびスラスト軸受26が組込まれている。また、キャリア14と軸受部材7の軸方向の対向部間には環状のスラスト板27が組み込まれ、そのスラスト板27と軸受部材7間にスラスト軸受28が組み込まれている。
外輪部材5のハウジング1の他端部開口から外部に位置する他端の開口はシールカバー29の取付けにより閉塞されて内部に異物が侵入するのが防止されている。
また、ハウジング1の他端開口部にはベローズ30の一端部が連結され、そのベローズ30の他端部は外輪部材5の他端部に連結され、上記ベローズ30によってハウジング1内に異物が侵入するのが防止されている。
図5に示すように、ギヤ減速機構Gは、電動モータMのロータ軸12に取付けられた入力ギヤ31の回転を一次減速ギヤ列G乃至三次減速ギヤ列Gにより順次減速して回転軸10の軸端部に取付けられた出力ギヤ32に伝達して、回転軸10を回転させるようにしており、そのギヤ減速機構Gに電動モータMのロータ軸12をロックおよびアンロック可能なロック機構40が設けられている。
ロック機構40は、二次減速ギヤ列Gにおける出力側の中間ギヤ33の側面に複数の係止孔(係止部)41を同一円上に等間隔に設け、その複数の係止孔41のピッチ円上の一点に対して進退可能に設けられたロックピン42をピン駆動用アクチュエータSとしてのリニアソレノイド43により進退させ、係止孔41に対するロックピン42の係合によって、中間ギヤ33をロックするようにしている(図7,図8参照)。
なお、この実施形態では、係止部41を中間ギヤ33を貫通する孔としたが、係止部41の形態はこれに限定されない。係止部41として、例えば、中間ギヤ33の側面に、半径方向に延びる複数の突条を放射状配置に設け、隣接する突条間に形成された径方向溝部を係止部41としてもよい。また、中間ギヤ33の側面に設けた凹部を係止部41としてもよい。
ここで、リニアソレノイド43は、保護カバー44により保護されている。この保護カバー44はベースプレート3に支持されてハウジング1と電動モータM間に配置されており、その保護カバー44のフロントプレート45に、ロックピン42をスライド自在に支持するピン孔46が形成されている。
この実施形態で示す電動式直動アクチュエータAは上記の構造からなり、図6は、その電動式直動アクチュエータAを採用したブレーキ装置Bを示す。このブレーキ装置Bにおいては、電動式直動アクチュエータAにおけるハウジング1の他端部にキャリパボディ部50を一体に設け、そのキャリパボディ部50内に外周部の一部が配置されたブレーキディスクDの表裏両側に固定ブレーキパッド51と可動ブレーキパッド52を設け、その可動ブレーキパッド52を外輪部材5の他端部に連結一体化している。
このブレーキ装置Bへの電動式直動アクチュエータAの使用状態において、図5に示す電動モータMを駆動すると、その電動モータMのロータ軸12の回転がギヤ減速機構Gにより減速されて回転軸10に伝達される。
回転軸10の外径面には、複数の遊星ローラ23のそれぞれ外径面が弾性接触されているため、上記回転軸10の回転により遊星ローラ23が回転軸10との接触摩擦により、自転しつつ公転する。
このとき、遊星ローラ23の外径面に形成された螺旋溝24は外輪部材5の内径面に設けられた螺旋突条6に噛合しているため、その螺旋溝24と螺旋突条6の係合によって、外輪部材5が軸方向に移動し、その外輪部材5に連結一体化された可動ブレーキパッド52がブレーキディスクDに押し付けられ、ブレーキディスクDに制動力が負荷されることになる。
駐車に際しては、上記のように、可動ブレーキパッド52をブレーキディスクDに押し付け、そのブレーキディスクDに駐車に必要な制動力を負荷する状態において、リニアソレノイド43を作動し、ロックピン42を中間ギヤ33の側面に向けて前進させるようにする。
ロックピン42の前進時、そのロックピン42に複数の係止孔41の一つが対向する状態にあると、図7、図8に示すように、係止孔41にロックピン42が係合し、その係合によって中間ギヤ33がロックされる。この時、電動モータMのロータ軸12もロックされることになるため、電動モータMに対する通電を遮断しておくことができ、電気エネルギの無駄な消費を抑制することができる。
ここで、ロックピン42の前進時、そのロックピン42と係止孔41との間に位相のずれがあると、係止孔41にロックピン42を係合させることができない。この場合、ロックピン42を前進させた状態で電動モータMの駆動により、中間ギヤ33を制動方向(図7(a)に矢印イで示す方向)に回転させ、係止孔41をロックピン42と対向する位置まで中間ギヤ33を回転させて、係止孔41にロックピン42を係合させる。
上記のような係止孔41とロックピン42の係合による中間ギヤ33のロック状態、つまり、電動モータMのロータ軸12のロック状態では、ブレーキディスクDからの反力によりギヤ減速機構Gのそれぞれのギヤに制動解除方向への回転力が負荷されるため、係止孔41とロックピン42の係合部に回転トルクが付加されることになる。この回転トルクは出力ギヤ32の位置で大きく、入力ギヤ31に至るに従って次第に小さくなる。
この実施形態では、二次減速ギヤ列Gの出力側の中間ギヤ33の側面に複数の係止孔41を設けたものであるため、係止孔41とロックピン42の係合部に付加される回転トルクは比較的小さく、上記係止孔41とロックピン42の係合部が損傷するようなことはない。
その損傷をより効果的に防止するため、入力ギヤ31に近接する中間ギヤに係止孔41を設けるのが好ましい。その係止孔41の形成位置に合わせてロックピン42の設置位置を決定する。
また、この実施の形態では、ハウジング1と電動モータMのモータハウジング11との間の空間に、ロック機構40を構成するロックピン駆動用のリニアソレノイド43を配置しているため、ハウジング1およびモータハウジング11の径方向寸法の増大を抑えることができ、小型コンパクトな電動式ディスクブレーキ装置を得ることができる。
また、ハウジング1と電動モータMとの間の空間にリニアソレノイド43を配置しているため、重量バランスを崩すようなことがなく、制動不安定になるのを防止することができ、しかも、電動モータMのモータハウジング11やハウジング1によってリニアソレノイド43が保護されるため、保護カバー44として簡便なものを採用することができる。
また、図1及び図2に示すように、係止孔41に係止するロックピン42の軸心は、電動式直動アクチュエータAと電動モータMとの最接近位置よりも、ディスクDの半径方向外側に配置されている。図1乃至図3において、符号Paは、電動式直動アクチュエータAの軸心であり、この実施形態では、その電動式直動アクチュエータAを収容する円筒状を成すハウジング1の筒軸心でもある。また、符号Pmは、電動モータMの軸心であり、この実施形態では、その電動モータMを収容する円筒状を成すモータハウジング11の筒軸心でもある。また、符号Cmは、ディスクDの中心と点Pmとを結ぶ線であり、符号Caは、ディスクDの中心と点Paとを結ぶ線である。
ロックピン42の軸方向は、ディスクDの板面に垂直であるから、ロックピン42の軸心(図3中の符号Ps)がその全長に亘って、電動式直動アクチュエータAと電動モータMとの最接近位置よりも半径方向外側に配置されている。この最接近位置は、図中のPmとPaとを結ぶ中立線C0で示される位置である。
また、この実施形態では、ロックピン42を動作させるピン駆動用アクチュエータS(リニアソレノイド43)も、その全体が、前記最接近位置よりも半径方向外側に配置されている。
この構成によれば、ロック機構40を構成するロックピン42が、図9に示す参考例よりも相対的に外側、すなわち、ディスクDの中心から半径方向外側に配置されている。このため、仮に、砂塵が、ディスクDの内径側から電動式直動アクチュエータAと電動モータMとの間の空間に入り込もうとしても、その砂塵は、ロックピン42と係止孔41との間に至る前に、車両の走行に伴う気流や、ディスクDの回転に伴う気流によって吹き飛ばされる確率が高くなる。これにより、砂塵の侵入によるロック機構40の係合不良の発生を抑制することができる。
また、ロック機構40が、ハウジング1とモータハウジング11とで挟まれた幅の狭い最接近位置よりも奥部に位置するので、そのロック機構40の位置に砂塵が入り込みにくい。
さらに、ピン駆動用アクチュエータSや、そのピン駆動用アクチュエータSによって動作するロックピン42を、ハウジング1とモータハウジング11との最接近位置よりもディスクDの外径側へ配置したことにより、キャリパボディ部50内側の閉塞側(外径寄り部分)の空間が小さくなり、そのキャリパボディ部50の背面側(外径側)から入り込んだ砂塵がその部分に溜まりにくくなる。
すなわち、キャリパボディ部50の背面側から入り込んだ砂塵が、電動式直動アクチュエータAと電動モータMの間のくぼみに詰まることを防止し得る。
1 ハウジング
5 外輪部材
6 螺旋突条
10 回転軸
11 モータハウジング
12 ロータ軸
14 キャリア
23 遊星ローラ
24 螺旋溝
31 入力ギヤ
32 出力ギヤ
33 中間ギヤ
40 ロック機構
41 係止孔(係止部)
42 ロックピン
43 リニアソレノイド
51 固定ブレーキパッド(パッド)
52 可動ブレーキパッド(パッド)
A 電動式直動アクチュエータ(直動機構)
B ブレーキ装置
D ディスク
G ギヤ減速機構
M 電動モータ
S ピン駆動用アクチュエータ

Claims (3)

  1. 直動機構(A)とその直動機構(A)を動作させる電動モータ(M)とがディスク(D)の周方向に沿って並列に配置され、前記電動モータ(M)からの回転力をギヤ減速機構(G)を介して前記直動機構(A)に伝達して、その直動機構(A)により、パッド(51,52)をディスク(D)に押圧して制動力を発生させる電動式ディスクブレーキ装置において、
    前記ギヤ減速機構(G)が備える歯車の側面に係止部(41)を設け、その係止部(41)に係止するロックピン(42)を動作させるピン駆動用アクチュエータ(S)を、前記電動モータ(M)と前記直動機構(A)との間の空間に配置してロック機構(40)を構成し、前記係止部(41)に係止する前記ロックピン(42)の先端の軸心を、前記直動機構(A)と前記電動モータ(M)との最接近位置よりもディスク(D)の半径方向外側に配置したことを特徴とする電動式ディスクブレーキ装置。
  2. 自動車の前輪に装着され、前記パッド(51,52)を収容するキャリパボディ部(50)は、前記ディスク(D)の前方側に設けられることを特徴とする請求項1に記載の電動式ディスクブレーキ装置。
  3. 自動車の後輪に装着され、前記パッド(51,52)を収容するキャリパボディ部(50)は、前記ディスク(D)の前方側又は後方側に設けられることを特徴とする請求項1に記載の電動式ディスクブレーキ装置。
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