JP2020157959A - インホイールモータ駆動装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】インホイールモータの端子ボックスの寸法を従来よりも小型化する。【解決手段】インホイールモータ駆動装置10は、車輪ハブ軸受部11と、モータ部21とを備える。モータ部の端子ボックス25は、モータコイル側から延びる複数の導電棒26u,26v,26wと、端子ボックス内部で複数の動力線端部41と複数の導電棒を1対1で接続固定するボルト46を有する。複数の導電棒にはそれぞれ、所定方向に延びてボルトが通される貫通孔またはねじ穴が設けられる。複数の動力線端部41,41,41のうち少なくとも2つは、ボルト46の貫通孔またはねじ穴の延在方向にみて互いに重なるように配置される。複数のボルト46は、ボルト46の貫通孔またはねじ穴の延在方向に導電棒に着脱され、かかる延在方向にみて全て重ならないように配置される。【選択図】図2

Description

本発明は、車輪の内部に配置されるインホイールモータ駆動装置に関し、特にインホイールモータ駆動装置の外部から延びる動力線と接続する端子ボックスに関する。
インホイールモータ駆動装置は、電気駆動されることから環境に負荷を与えることが少ないばかりでなく、自動車の車輪内に設置されて当該車輪を駆動することから、エンジン自動車と比較して広い車室スペースを確保することができ、有利である。ところでインホイールモータ駆動装置には、電力を供給するための動力線を接続する必要がある。インホイールモータ駆動装置と動力線との接続構造として本出願人は特許文献1を既に提案している。特許文献1に記載された技術は、インホイールモータ駆動装置のケーシングに端子ボックスを付設し、端子ボックスに3本の動力線端部をつなぎ込むものである。他にも端子ボックスに3本の動力線端部をつなぎ込む構造として特許文献2が知られている。
特許文献1および特許文献2のインホイールモータでは、駆動源であるモータ部が車軸と同軸に配置される。モータ部の外周には端子ボックスが設けられる。端子ボックスに接続された3本の動力線端部は、互いに平行に延び、車軸の軸線方向に等間隔に整列している。
特開2015−160529号公報 特開2011−000961号公報
インホイールモータはサスペンション装置に介して車体に連結される。特許文献1および特許文献2のインホイールモータでは、3本の動力線端部が、軸線方向に1列に整列した姿勢で端子ボックスに接続される。そうすると端子ボックスの軸線方向寸法が大きくなり、端子ボックスおよび動力線端部がサスペンション装置と干渉する虞がある。かといってサスペンション装置を端子ボックス等よりも車幅方向内側(インボード側)に十分に離して配置すると、サスペンション装置から車輪のホイールセンタまでの軸線方向距離が大きくなり、サスペンション装置に曲げモーメントが作用して乗り心地が悪化する虞がある。
本発明は、上述の実情に鑑み、インホイールモータ駆動装置に関し、端子ボックスの寸法を従来よりも小型化することができる構造を提供することを目的とする。
この目的のため本発明によるインホイールモータ駆動装置は、車輪に連結固定されるハブ輪、ハブ輪と同軸に配置される固定輪、およびハブ輪と固定輪の環状空間に配置される複数の転動体を有する車輪ハブ軸受部と、外部から延びてくる複数の動力線端部が引き込まれる端子ボックスを有し動力線端部から電力を供給されてハブ輪を駆動するモータ部とを備え、記端子ボックスはモータ部のモータコイル側から延びる複数の導電部材と、端子ボックス内部で複数の動力線端部と複数の導電部材を1対1で接続固定する動力線結線部材とを有し、複数の導電部材にはそれぞれ、所定方向に延びて動力線結線部材と係合する被係合穴または被係合溝が設けられ、複数の動力線端部のうち少なくとも2つは所定方向にみて互いに重なるように配置され、複数の動力線結線部材は所定方向に導電部材に着脱可能とされ所定方向にみて全て重ならないように配置される。
かかる本発明によれば、所定方向にみて複数の動力線端部が重なることから、かかる重なり部分だけ端子ボックスを従来よりも小型化することができる。したがって従来よりも、サスペンション装置を車幅方向外側(アウトボード側)に配置して、車輪の軸線方向中央(ホイールセンタ)をサスペンション装置に近づけることができ、乗り心地が向上する。また本発明によれば、所定方向にみて複数の動力線結線部材が全て重ならないことから、動力線端部と導電部材を1対1で結線する作業を効率良く行うことができる。なお、動力線結線部材は、金属端子やボルトやクリップやロッドや凸部材等、特に限定されない。また被係合穴または被係合溝も、貫通孔であったり、有底または無底の雌ねじであったり、凸部材と嵌合する凹部等、特に限定されない。導電部材は、例えば屈曲しない導電棒状体であったり、あるいは屈曲する金属ワイヤであったり、形状を特に限定されない。導電棒状体は真っ直ぐに延びていてもよいし、あるいは端部が中央部に対して折り曲げ形成されていてもよい。本発明は、複数の導電部材の特異な立体的配置によって実現される。
本発明の一局面として所定方向は、車輪ハブ軸受部の軸線に対し直角な方向である。かかる局面によれば、端子ボックスを車輪ハブ軸受部の軸線方向に小さくすることができる。
本発明の好ましい局面として所定方向は上下方向である。かかる局面によれば、上方から動力線結線部材を導電部材に着脱することができ作業効率が向上する。好ましくは端子ボックスは、上向き開口を有し、当該上向き開口は頂壁によって封止される。なお複数の動力線端部のうち少なくとも2本は、上下方向にみて重なるように配置される。他の局面として所定方向は、車両前後方向である。
本発明の好ましい局面として軸線が延びる方向に関し、最も軸線方向一方側に配置される動力線結線部材から最も最も軸線方向他方側に配置される動力線結線部材までの芯芯距離Saと、車輪ハブ軸受部の軸線と直角な方向に関し、所定方向にみて最も軸線直角方向一方側に配置される動力線結線部材から最も軸線直角方向他方側に配置される動力線結線部材までの芯芯距離Laが、Sa<Laの関係を満足する。なお複数の動力線結線部材の配列パターンは特に限定されない。
本発明の好ましい局面としてモータ部は車輪ハブ軸受部の軸線からみて車両前方あるいは車両後方にずらして配置され、反対に動力線端部は端子ボックスから車両後方あるいは車両前方に延びる。かかる局面によれば、狭小なロードホイール内空領域において、モータ部および動力線端部のレイアウトを好適にすることができる。他の局面として、モータ部は車輪ハブ軸受部の軸線と同軸配置される。
本発明のより好ましい局面として、モータ部からみて車両後方あるいは車両前方、かつ端子ボックスおよび動力線端部からみて車幅方向内側に配置され、サスペンション装置と連結するナックル部材をさらに備える。かかる局面によればナックル部材をロードホイールのホイールセンタに近づけることができる。ナックル部材は車重を受け持つので、ナックル部材がホイールセンタに近づくほど、サスペンション装置に作用する曲げモーメントを少なくすることができる。なおナックル部材に固定されるサスペンション部材として例えば、ストラット式サスペンション装置のストラット、ストラットの構成要素であるショックアブソーバ、ダンパ等がある。
このように本発明によれば、導電部材の特異な立体的配置により、端子ボックスの寸法を小さくすることができ、ダンパ等のサスペンション部材を、インホイールモータ駆動装置に近づけて配置することが可能になる。したがって車輪のホイールセンタからサスペンション装置までの距離が近くなり、乗り心地が向上する。
本発明の一実施形態になるインホイールモータ駆動装置を示す展開断面図である。 同実施形態を示す平面図である。 同実施形態を示す全体図である。 同実施形態を示す全体図である。 同実施形態の端子ボックスを示す断面図である。 同実施形態の導電棒および端子台を取り出して示す斜視図である。 同実施形態の導電棒および端子台を取り出して示す斜視図である。 本発明の他の実施形態になるインホイールモータ駆動装置を示す平面図である。 同実施形態を示す全体図である。 同実施形態を示す全体図である。 同実施形態の端子ボックスを示す断面図である。 参考例のインホイールモータを示す平面図である。 参考例のインホイールモータを示す全体図である。
以下、本発明の実施の形態を、図面に基づき詳細に説明する。図1は、本発明の一実施形態になるインホイールモータ駆動装置を示す展開断面図である。図2は、同実施形態を示す平面図である。発明の理解を容易にするため図2では、端子ボックスカバーを取り除き端子ボックスの内部構造を表す。図3は、同実施形態を示す全体図であり、車両後方からみた状態を表す。図4は、同実施形態を示す全体図であり、車幅方向内側から見た状態を表す。発明の理解を容易にするため図4では、モータ部ケーシングカバーを取り除きモータ部の内部構造を表す。
まずインホイールモータ駆動装置10の概略を説明すると、図1に示すようにインホイールモータ駆動装置10は、車輪の中心に設けられる車輪ハブ軸受部11と、車輪を駆動するモータ部21と、モータ部21の回転を減速して車輪ハブ軸受部11に伝達する減速部31とを備える。モータ部21および減速部31は、車輪ハブ軸受部11の軸線Oからずらして配置される。軸線Oは車幅方向に延び、車軸に一致する。軸線O方向位置に関し、車輪ハブ軸受部11はインホイールモータ駆動装置10の軸線方向一方(アウトボード側)に配置され、モータ部21はインホイールモータ駆動装置10の軸線方向他方(インボード側)に配置され、減速部31はモータ部21よりも軸線方向一方に配置され、減速部31の軸線方向位置が車輪ハブ軸受部11の軸線方向位置と重なる。
車輪は、図4に示すロードホイールWの外周にタイヤ(図略)を装着したものである。インホイールモータ駆動装置10はロードホイールWの内空領域に配置される。車輪ハブ軸受部11および減速部31はロードホイールWの内空領域に収容される。モータ部21はロードホイールWの内空領域から軸線方向他方(インボード側)に突出するが、図示しない変形例としてモータ部21はロードホイールWの内空領域に収容されてもよい。
車輪ハブ軸受部11は、回転内輪・固定外輪とされ、ロードホイールWと結合する回転輪(ハブ輪)としての内輪12と、内輪12の外径側に同軸に配置される固定輪としての外輪13と、内輪12と外輪13との間の環状空間に配置される複数の転動体14を有する。
外輪13にはボルト19等の結合手段によって本体ケーシング39の正面部分39fに取付固定される。正面部分39fは、本体ケーシング39のうち減速部31の軸線O方向一方端を覆うケーシング壁部である。内輪12、外輪13、および転動体14は、鋼製であり、車重を支持する。
モータ部21は、モータ回転軸22、ロータ23、ステータ24、およびモータケーシング29を有し、この順序でモータ部21の軸線Mから外径側へ順次配置される。モータ部21は、インナロータ、アウタステータ形式のラジアルギャップモータであるが、他の形式の電動モータであってもよい。例えば図示しなかったがモータ部21はアキシャルギャップモータであってもよい。モータケーシング29はステータ24の外周を包囲する。モータケーシング29の軸線M方向一方端は、減速部31の本体ケーシング39の背面部分39bと結合する。モータケーシング29の軸線M方向他方端は、板状のモータケーシングカバー29vで封止される。背面部分39bは、本体ケーシング39のうち減速部31の軸線O方向他方端を覆うケーシング壁部である。本実施形態のモータ部21は三相交流電気モータであるが、単相モータであってもよいし、あるいは直流モータあってもよい。
本体ケーシング39、モータケーシング29、およびモータケーシングカバー29vは、インホイールモータ駆動装置10の外郭をなすケーシングを構成し、単にケーシングともいう。このケーシングはアルミニウム、あるいはアルミニウム合金製である。これに対し、ケーシングの内部部品、特に後述する歯車、回転軸、および軸受は、鋼製である。
モータ回転軸22の両端部は、転がり軸受27,28を介して、本体ケーシング39の背面部分39bと、モータ部21のモータケーシングカバー29vに回転自在にそれぞれ支持される。
モータ回転軸22およびロータ23の回転中心になる軸線Mは、車輪ハブ軸受部11の軸線Oと平行に延びる。つまりモータ部21は、車輪ハブ軸受部11の軸線Oから離れるようオフセットして配置される。例えば図4に示すようにモータ部の軸線Mは、軸線Oから車両前後方向にオフセットして、具体的には軸線Oよりも車両前方、に配置される。
減速部31は、図1に示すようにモータ部21のモータ回転軸22と同軸に結合する入力軸32と、入力軸32の外周面に同軸に設けられる入力歯車33と、複数の中間歯車34,36と、これら中間歯車34,36の中心と結合する中間軸35と、車輪ハブ軸受部11の内輪12に連結される出力軸38と、出力軸38の外周面に同軸に設けられる出力歯車37と、これら複数の歯車および回転軸を収容する本体ケーシング39を有する。本体ケーシング39は減速部31の外郭をなすことから減速部ケーシングともいう。
入力歯車33は外歯のはすば歯車である。入力軸32は中空構造であり、入力軸32の中空孔32hにモータ回転軸22の軸線方向一方端部22eが差し込まれて相対回転不可能にスプライン嵌合(セレーションも含む、以下同じ)する。入力軸32は入力歯車33の両端側で、転がり軸受32a,32bを介して、本体ケーシング39の正面部分39fおよび背面部分39bに回転自在にそれぞれ支持される。
減速部31の中間軸35の回転中心になる軸線Nは軸線Oと平行に延びる。中間軸35の両端は、転がり軸受35a,35bを介して、本体ケーシング39の正面部分39fおよび背面部分39bに回転自在に支持される。中間軸35の軸線N方向他方端部には、第1中間歯車34が同軸に設けられる。中間軸35の軸線N方向中央領域には、第2中間歯車36が同軸に設けられる。
第1中間歯車34および第2中間歯車36は、外歯のはすば歯車であり、第1中間歯車34の径が第2中間歯車36の径よりも大きい。大径の第1中間歯車34は、第2中間歯車36よりも軸線N方向他方側に配置されて、小径の入力歯車33と噛合する。小径の第2中間歯車36は、第1中間歯車34よりも軸線N方向一方側に配置されて、大径の出力歯車37と噛合する。
中間軸35の軸線Nは、図4に示すように、軸線Oおよび軸線Mよりも上方に配置される。また中間軸35の軸線Nは、軸線Oよりも車両前方、軸線Mよりも車両後方に配置される。減速部31は、車両前後方向に間隔を空けて配置されて互いに平行に延びる軸線O,N,Mを有する3軸の平行軸歯車減速機であり、2段階で減速される。なお図示しない変形例として減速部31は、複数の中間軸を有する多段階の平行軸歯車減速機であってもよい。
説明を図1に戻すと出力歯車37は外歯のはすば歯車であり、出力軸38の軸線O中央部に同軸に設けられる。出力軸38は軸線Oに沿って延びる。出力軸38の軸線O方向一方端部は、内輪12の中心孔に差し込まれて相対回転不可能に嵌合する。出力軸38の軸線O方向中央部は、内輪12の軸線O方向他方端部によりも外径側で転がり軸受38aを介して、本体ケーシング39の正面部分39fに回転自在に支持される。出力軸38の軸線O方向他方端部は、転がり軸受38bを介して、本体ケーシング39の背面部分39bに回転自在に支持される。
図1に示すように減速部31は、小径の駆動歯車と大径の従動歯車の噛合、即ち入力歯車33と第1中間歯車34の噛合、また第2中間歯車36と出力歯車37の噛合、により入力軸32の回転を減速して出力軸38に伝達する。減速部31の入力軸32から出力軸38までの回転要素は、モータ部21の回転を車輪ハブ軸受部11の内輪12に伝達する駆動伝達経路を構成する。
本体ケーシング39は、これまで説明した正面部分39fおよび背面部分39bが付き合わされて筒状空間を区画する。当該筒状空間は、互いに平行に延びる軸線O、N、Mを取り囲むように減速部31の内部部品を覆う。板状の正面部分39fは、減速部31の内部部品を軸線方向一方側から覆い、筒状空間の一方端を覆う。板状の背面部分39bは、減速部31の内部部品を軸線方向他方側から覆い、筒状空間の他方端を覆う。本体ケーシング39の背面部分39bは、モータケーシング29と結合し、減速部31の内部空間およびモータ部21の内部空間を仕切る隔壁でもある。モータケーシング29は本体ケーシング39に支持されて、本体ケーシング39から軸線方向他方側へ突出する。
本体ケーシング39は、減速部31の内部空間を区画し、減速部31の全ての回転要素(回転軸および歯車)を内部空間に収容する。図4に示すように本体ケーシング39の下部は、オイル貯留部39tとされる。オイル貯留部39tの高さ位置はモータ部21の下部の高さ位置と重なる。本体ケーシング39の内部空間の下部を占めるオイル貯留部39tには、モータ部21および減速部31を潤滑する潤滑油が貯留する。
入力軸32と、中間軸35と、出力軸38は、上述した転がり軸受によって両持ち支持される。これらの転がり軸受32a,35a,38a,32b,35b,38bはラジアル軸受である。
インホイールモータ駆動装置10外部からモータ部21に電力が供給されると、モータ部21のロータ23が回転し、モータ回転軸22から減速部31に回転を出力する。減速部31はモータ部21から入力軸32に入力された回転を減速し、出力軸38から車輪ハブ軸受部11へ出力する。車輪ハブ軸受部11の内輪12は、出力軸38と同じ回転数で回転し、内輪12に取付固定されるロードホイールWを駆動する。
図2および図3に示すように、本体ケーシング39にはナックル部材54が設けられる。ナックル部材54は本体ケーシング39よりも軸線O方向他方側に配置される。ナックル部材54の上端部にはダンパ53の下端部が連結固定される。かかる連結箇所はクリンチ等である。かかる連結箇所は、複数本の動力線端部41よりも軸線O方向他方側に位置する。
ダンパ53は上下方向に伸縮自在に延びる入れ子式ダンパである。またダンパ53はサスペンション部材であり、例えば図示しないコイルスプリングの中心に配置されてショックアブソーバを構成したり、ストラット式サスペンション装置のストラットの構成要素であったりする。ナックル部材54は軸線Oと交差するように配置される。図2に示すように上方からみてダンパ53は軸線Oと重なるよう配置される。ダンパ53およびナックル部材54はモータ部21よりも車両後方に配置され、ダンパ53およびナックル部材54の軸線O方向位置がモータ部21の軸線O方向位置と重なる。
モータ部21の外周には、インホイールモータ駆動装置10外部に設置される図示しないインバータから延びる3本の動力線端部41を引き込むための端子ボックス25が設けられる。本実施形態の端子ボックス25は、モータ部21の上部に附設される。端子ボックス25を区画する壁のうち、軸線O方向一方の壁は、平坦壁である背面部分39bで構成され、下方壁は、モータケーシング29で構成される。筒状壁のモータケーシング29からみて、背面部分39bは外向きフランジのように上方へ広がる。かかる背面部分39bとモータケーシング29の接続箇所に端子ボックス25が設けられる。
図5は本実施形態の端子ボックスを示す断面図であり、図4のV−Vで切断し、切断面を矢の方向にみた状態を表す。端子ボックス25は、モータ部21の上部に設けられ、モータケーシング29に隣接する。モータケーシング29は、ロータ23(図1)およびステータ24(図1)を収容するモータ部21の内部空間Lと、端子ボックス25の内部空間Mを仕切る。
すなわちモータケーシング29は、端子ボックス25の底壁を兼用し、端子ボックス25の底部を区画する。また端子ボックス25は、モータケーシング29の外周面に立設される側壁51によって三方を区画される。側壁51は例えば平坦壁であり、モータケーシング29に一体形成される。このため側壁51の材質は、モータケーシング29の材質と同一であり、例えばアルミニウム合金である。
側壁51の上縁には雌ねじ51s(図2)が設けてある。雌ねじ51sおよび図示しないボルトにより、側壁51の上縁には頂壁52(図5)が取り外し可能に固定される。頂壁52は例えば四角い板であり、端子ボックス25の頂部を区画する蓋状のカバーである。端子ボックス25の内部空間M(図5)は上述した壁によって端子ボックス25の外部から遮断され、外部から雨水や異物が侵入しない。頂壁52を取り外した状態で、端子ボックス25の内部空間Mは軸線Oと直角な方向、具体的には上方、へ開放される。ここでいう上方は、軸線Oと直角な方向である。
動力線端部41を含む動力線は、導電性の撚り線からなる芯線と、この芯線を被覆するビニール等の被覆層を有する絶縁ケーブルである。動力線は車体まで延び、図示しない他方の動力線端部とインバータが接続される。動力線端部41は、側壁51を貫通して端子ボックス25の内部空間Mに引き込まれ、被覆層を剥がされ、芯線が露出する。かかる芯線の先端には金属端子42が圧着される。
動力線端部41のうち被覆層が残されている外周面には、動力線固定部材43が固定される。動力線固定部材43は、円筒部44とフランジ部45を有する。円筒部44の内径は動力線端部41の外径と略等しくされ、全周に亘って動力線端部41の外周面と隙間なく嵌合する。
フランジ部45は、円筒部44の先端よりもやや後端寄りの外周面に立設される平坦な板である。フランジ部45は円筒部44に一体形成され、円筒部44と同一材料からなる。
動力線固定部材43は金属製であり、具体的にはアルミニウム合金からなる。この場合、動力線固定部材43を、モータケーシング29および端子ボックス25の側壁51と同じ材質にすることができる。
あるいは動力線固定部材43は他の金属、例えばステンレス鋼(18Cr−8Niステンレス鋼)であってもよい。ステンレス鋼は、強度が大きく、腐食に強いため、長期間に亘って動力線端部41を保持することができる。またステンレス鋼製の動力線固定部材43は外力に対する耐性が大きいことから、動力線端部41が引っ張られても容易に変形・破損・分離しない。
なお動力線固定部材43の円筒部44には表面防錆処理が施されるとよい。表面防錆処理は例えば、亜鉛メッキ処理、クロムメッキ処理、ニッケルメッキ処理、あるいはジオメット(登録商標)による表面処理であり、円筒部44の表面に皮膜を形成して円筒部44を保護する。あるいは円筒部44表面に樹脂からなる薄膜を形成する表面処理であってもよい。
これに対しフランジ部45には表面防錆処理が施されない。フランジ部45の端面を端子ボックス25の表面に電気的に接続するためである。
端子ボックス25の車両後方の側壁51には図示しない複数の貫通孔が形成される。各貫通孔には動力線固定部材43の一端部が差し込まれる。これにより動力線端部41は、端子ボックス25の内部空間Mに引き込まれる。本実施形態では、モータ部21が軸線Oよりも車両前方に配置されることから、モータ部21の上部に附設される端子ボックス25から動力線端部41が後方に延びることにより、動力線のレイアウトが適切になる。
内部空間Mに引き込まれた各動力線端部41先端の各金属端子42には貫通孔42hが形成され、貫通孔42hにはボルト46の軸部が通される。ボルト46の軸部はさらに、導電棒26(26u,26v,26w)の一端に形成された貫通孔26hに通され、端子台30の一端に形成されるねじ穴30sに螺合する。端子台30は導電棒26を包むように成形された樹脂部材であり、導電棒26と結合する。貫通孔26hはねじ穴30sと連続する。頂壁52を取り外し、上方からボルト46を締め込むことにより、金属端子42は内部空間Mにおいて導電棒26の一端に接続固定される。あるいは上方からボルト46を緩めることにより、金属端子42は導電棒26の一端から取り外され、別な金属端子と交換される。
導電棒26は平棒であり、貫通孔26hは導電棒26の厚み方向に延びる。また貫通孔26hおよびねじ穴30sは上下方向に延びる。ボルト46は、貫通孔26hおよびねじ穴30sに沿って移動することから、上下方向に着脱可能である。本実施形態の導電棒26は3本準備され、三相交流電動モータに対応する。特に導電棒26を区別する場合、導電棒26に添え字u、v、wを付して説明する。図5に示す導電棒26は、具体的には導電棒26wであり、一端部(車幅方向外側端部)の途中部分が斜めに延びるよう折り曲げ形成されているものの、概ね車幅方向に延びる。図5に示さない残りの導電棒26u,26vは折り曲げ部分を含まず直線状に延びる。つまり、これらの導電棒26は概ね軸線Oと平行に延びる。
導電棒26は、両端部を除き、電気を通さない絶縁材料からなる端子台30に覆われる。端子台30および導電棒26は、軸線O方向他方の側壁51を貫通して車幅方向に延びる。端子台30および導電棒26に関し、軸線O方向を長手方向ともいう。貫通孔26hおよびねじ穴30sは、導電棒26および端子台30の短手方向に延びる。端子台30により導電棒26は側壁51およびモータケーシング29から電気的に絶縁される。なお軸線O方向他方の側壁51は、車幅方向外側の内部空間Mと車幅方向内側の内部空間Lを仕切る。
導電棒26の一端は端子ボックス25の内部空間Mに配置され、他端はモータケーシング29の内部空間Lに配置される。各導電棒26は互いに異なる長さで車幅方向外側に延びる。
図5に示すように、導電棒26の他端には貫通孔26jが形成され、端子台30の他端にはねじ穴30tが形成される。貫通孔26jとねじ穴30tは一致し、端子台30の長手方向に延びる。本実施形態の貫通孔26jおよびねじ穴30tは、軸線O方向に延びる。
ステータ24に巻回されるモータコイルから延びる複数の導線24bの先端には、金属端子24cがそれぞれ圧着される。各金属端子24cには貫通孔24hが形成され、貫通孔42hにはボルト48の軸部が通される。ボルト48の軸部はさらに、導電棒26の他端に形成された貫通孔26jに通され、端子台30の他端に形成されるねじ穴30tに螺合する。ボルト48により金属端子24cは、内部空間Lにおいて導電棒26の他端に接続固定される。貫通孔24hおよびねじ穴30tは軸線Oと平行に延びる。また貫通孔24hおよびねじ穴30tは、導電棒26および端子台30の長手方向に延びる。かくして各動力線端部41は、端子ボックス25を介して、導線24bに電気的に接続される。
説明を動力線固定部材43に戻すと、円筒部44の一端側に形成されるフランジ部45は、端子ボックス25の側壁51に突き合わされる。ここで附言するとフランジ部45は、一定外径の円環ではなく、一部の周方向位置が他の周方向位置よりも外径側へ大きく突出するよう舌状(図3)に形成される。フランジ部45のかかる舌部45zには一方端面から他方端面まで延びる貫通孔が形成される。かかる貫通孔にはボルト47(頭部のみ図3に示す)の軸部が挿通される。これにより動力線固定部材43は動力線端部41とともに端子ボックス25に固定される。また動力線固定部材43は各動力線端部41を互いに平行に延びる姿勢で保持する。
ボルト47と、車両後方の側壁51に形成された図示しないねじ穴は、フランジ部45を端子ボックス25に固定する固定手段である。かかるねじ穴は、ボルト47と螺合する。ボルト47の頭部が締め付けられてフランジ部45を側壁51の表面に押し付けることにより、動力線端部41の端子ボックス25への接続固定が成立する。
複数の動力線端部41,41,41は、上述した構造によって1個の端子ボックス25に固定される。各動力線端部41の配置は、図3に示すように、一部の動力線端部41が上側に配置され、他の一部の動力線端部41が下側に配置される。また図2に示すように上下方向にみて、上側の動力線端部41と下側の動力線端部41が重なる。
ここで附言すると、導電棒26uに結線される動力線端部41は、導電棒26v,26wよりも上方に配置され、互いに干渉しない。導電棒26vに結線される動力線端部41は、導電棒26wよりも下方に配置され、互いに干渉しない。かかる立体的配置は図6に示すように、導電棒26wの中央部が、導電棒26uの一端よりも低くなるように折り曲げ形成され、導電棒26vが導電棒26wよりも下方に配置されることから理解される。
図6および図7は、同実施形態の導電棒および端子台を取り出して示す斜視図であり、図6が端子ボックス25側を表し、図7がモータ部21側を表す。1個の端子台30は、複数の導電棒26u,26v,26wを覆っている。導電棒26wの一端部は、中央部に対して異なる上下方向位置となるように形成される。
端子台30にはフランジ30fが立設される。フランジ30fには複数の貫通孔30hが形成される。貫通孔30hには内部空間Lから図示しないボルトの軸部が通される。かかる軸部はさらに側壁51に形成される図示しないねじ穴に螺合する。これにより端子台30は内部空間Lで側壁51に取り付け固定される。
図7に示すように複数の導電棒26の配列パターンは、導電棒26u、26v、26wの順序で、車両前方から車両後方に間隔を空けて配列される。導電棒26uの上下方向位置と導電棒26wの上下方向位置は重なる。導電棒26vの上下方向位置は、導電棒26uの上下方向位置よりも下方される。端子台30の他端は、端子台30の長手方向と直交する平坦面30cとされる。複数の導電棒26u、26v、26wの他端は、平坦面30cと面一で配置される。
図6に示すように、フランジ30fよりも一方側(車幅方向外側)で、各導電棒26u、26v、26wを包む端子台30,30,30は互いに離隔している。これらの各端子台30の一端には、切欠き30bが形成される、各切欠き30bの上面には各導電棒26u、26v、26wの一端が配置される。さらに各切欠き30bには、ボルト46および金属端子42が配置される。金属端子42は、切欠き30bの垂直面と当接し、ボルト46回りの回動を規制される。
複数のボルト46,46,46は、軸線Oと直角な姿勢で間隔を空けて配置され、ねじ穴30sの延在方向、具体的には軸線O直角方向、より具体的には上下方向、にみて全てのボルト46,46,46は重なっていない。本実施形態では図2に示すようにボルト46,46,46が車両前後方向に間隔を空けて配置されるとともに、互いに異なる軸線O方向位置となるよう配置される。車両前後方向に関し最も車両前方側に配置されるボルト46から最も車両後方側に配置されるボルト46までの芯芯距離Laは、車幅方向に関し最も車幅方向外側(軸線O方向一方側)に配置されるボルト46から最も最も車幅方向内側(軸線O方向他方側)に配置されるボルト46までの芯芯距離Saよりも大きい。なおボルト46と螺合するねじ穴30aと、ねじ穴30aと連続する貫通孔42hについても同様である。
平坦なフランジ30fから各導電棒26の一端までの突出高さは、互いに異なる。具体的には導電棒26uの突出高さが最も小さく、導電棒26wの突出高さが最も大きく、導電棒26vの突出高さがこれらの間である。図2に示すように導電棒26uの突出高さと導電棒26wの突出高さの差は、動力線固定部材43の円筒部44の直径に相当する。要するに各導電棒26の一端までの突出高さは、図3に示す動力線固定部材43の円筒部44の配列パターンに対応する。
本実施形態の端子ボックス25は、モータ部21のモータコイル側から延びてくる複数の導電棒26と、端子ボックス25内部で複数の動力線端部41と複数の導電棒26を1対1で接続固定する動力線結線部材としての金属端子42、貫通孔42h、ボルト46、およびねじ穴30sを有し、複数の導電棒26にはそれぞれ、所定方向に延びてボルト46と係合する貫通孔26hが設けられ、複数の動力線端部41のうち少なくとも2つは図2に示すように所定方向にみて互いに重なるように配置され、複数のボルト46は、所定方向に導電棒26に着脱され、図2に示すように所定方向にみて全て重ならないように配置される。これにより端子ボックス25の小型化を図ることができる。
所定方向とは軸線Oに直角な方向、具体的には上下方向である。これにより端子ボックス25の軸線O方向寸法を小さくすることができる。
本実施形態の動力線端部41は、軸線O方向と直角な方向、より具体的には車両前後方向、に延びる。各軸線O方向に関し最も軸線O方向一方側に配置される動力線端部41から最も軸線O方向他方側に配置される動力線端部41までの芯芯距離Taは、前述したボルト46,46の芯芯距離Saと等しい(Ta=Sa)。これにより、各動力線端部41の軸線O方向位置が互いに重なり、複数の動力線端部41を軸線O方向にコンパクトに配置することができる。したがって端子ボックス25が減速部31とダンパ53との間に介在する場合であっても、ダンパ53をロードホイールWの軸線O方向中央を表すホイールセンタCLに近づけることができる。本実施形態によれば、ダンパ53に作用する曲げモーメントが小さくなり、ダンパ53の摺動抵抗を小さくして乗り心地が向上する。
しかも頂壁52を端子ボックス25から取り外して端子ボックス25の内部空間Mを開放すると、内部空間Mの開放方向とねじ穴30sの延在方向が一致し、ねじ穴30sの延在方向(上下方向)にみて全てのボルト46のボルト頭部が重ならないように現れるので、全てのボルト46のボルト頭部を容易に緩めたり締めたりすることができる。本実施形態によれば、動力線端部41の金属端子42を、端子ボックス25内部の導電棒26に容易に接続することができ、接続作業を効率良く進めることができる。
また内部空間Lでモータコイルに接続される導電棒26の他端部は、モータ部21の軸線M方向にみて、互いに重ならないよう配置される。これによりモータコイル側の金属端子24cは、互いに干渉することなく導電棒26の他端部に結線される。かかる構成は、上述した複数の導電棒26の特異な立体的配置によって実現される。
本実施形態との比較のため参考例のインホイールモータにつき説明すると、図12は参考例の平面図である。図13は同参考例を車両前後方向にみた状態を表す全体図である。かかる参考例のインホイールモータ100は、軸線Oを構成する車輪ハブ軸受部111と、モータ部121と、モータ部121の回転を減速して車輪ハブ軸受部111に伝達する減速部131とを備える。モータ部121は軸線Oよりも車両前方に配置される。また参考例のインホイールモータは、モータ部121よりも車両後方に配置されるダンパ53に連結される。ダンパ53は、インホイールモータ100の車幅方向内側に配置され、上下方向に延びる。参考例では、モータ部121を軸線Oからずらして配置することによりダンパ53をホイールセンタCLに近づけることができる。端子ボックス125には3本の動力線端部141が差し込まれる。3本の動力線端部は、インホイールモータ100の軸線O方向に整列する。
図12および図13に示す参考例では、動力線端部141が従来のように軸線O方向に1列に整列するため、最も軸線O方向一方側に配置される動力線端部141から最も軸線O方向他方側に配置される動力線端部141までの軸線O方向芯々距離Tbが大きくなり、端子ボックス125が軸線O方向他方側(インボード側)へ突出してしまう。そうすると動力線端部141および/または端子ボックス125が、ダンパ53下端部と干渉する虞がある。これを回避するには、図13に仮想線で示すようにダンパ53下端部をインホイールモータ駆動装置よりもさらに車幅方向内側に配置する必要がある。そうするとホイールセンタCLとダンパ53下端部の軸線O方向距離が大きくなってしまうため、路面からタイヤ接地点に上下方向の荷重が入力する場合にダンパ153に作用する曲げモーメントが大きくなり、ダンパ153の摺動抵抗が増加し、乗り心地が悪化する。
次に本発明の他の実施形態を説明する。
図8は本発明の他の実施形態になるインホイールモータ駆動装置を示す平面図である。図9は同実施形態を示す全体図であり、車両後方からみた状態を表す。図10は、同実施形態を示す全体図であり、車幅方向内側からみた状態を表す。図11は、同実施形態の端子ボックスを示す断面図である。他の実施形態につき、前述した実施形態と共通する構成については同一の符号を付して説明を省略し、異なる構成について以下に説明する。
導電棒26は丸棒あるいは角棒であり、軸線Oと平行に延びる。端子ボックス25の内部空間Mに位置する導電棒26の一端に雌ねじ孔26sが形成され、モータ部21の内部空間Lに位置する導電棒26の他端にねじ穴26tが形成される。雌ねじ孔26sは導電棒26の短手方向、具体的には幅方向または厚み方向、に延び、導電棒26を貫通する。なお雌ねじ孔26sの底部は端子台30で閉塞される。雌ねじ孔26sの開口端は上方へ開放され、ボルト46が螺合される。ねじ穴26tは、導電棒26の長手方向に延びる有底穴であり、ボルト48が螺合される。
端子台30は、雌ねじ孔26sの開口端およびねじ穴26tの開口端を除き、導電棒26を包むように形成される。図11に示す端子台30も、前述した図5に示す端子台30と同様、導電棒26の周囲に非導電性の樹脂を流し込んで固めてモールド成形される。端子台30の中央部は側壁51を貫通し、かかる中央部にはフランジ30fが形成される。フランジ30fにはボルト49が通される貫通孔が形成される。ボルト49はさらに側壁51に形成されるねじ穴51tと螺合する。これにより端子台30は導電棒26とともに側壁51に固定される。端子台30と、当該端子台30が貫通する側壁51の貫通孔との隙間はシール材等で閉塞される。
端子台30の一端には突起30pが形成される。突起30pの端部は、内部空間Mで、背面部分39bの壁面に形成される穴に差込固定される。これにより端子台30は、一端および中央部の二箇所で支持される。
図10に示すように端子台30は導電棒26u,26v,26w毎に分離して設けられる。あるいは図示しない変形例として、3本の導電棒26u,26v,26wを1個の端子台で包んでもよい。
図10に示すように各ボルト48は、上下方向位置が互いに重ならないよう、上下方向に間隔を空けて設けられる。各導電棒26についても同様であり、最も車両前方側の導電棒26uが最も下方に配置され、最も車両後方側の導電棒26wが最も上方に配置され、車両前後方向位置および上下方向位置に関し、導電棒26vが導電棒26uと導電棒26wの間に配置される。本実施形態では、軸線Mが軸線Oよりも前方に配置され、端子ボックス25が軸線Mの直上に配置される。このため全ての導電棒26は軸線Oよりも車両前方に配置される。頂壁52は、車両後方から車両前方に向かって下がるように傾斜する。
図8に示すように上方からみて、各導電棒26の一端は軸線O直角方向に整列する。各導電棒26は同じ長さにされる。あるいは図示しない変形例として、各導電棒26は異なる長さにされる。軸線Oと直角な方向に関し、最も軸線O直角方向一方のボルト46から最も軸線O直角方向他方のボルト46までの芯芯距離Laは、1本の端子台30の幅寸法の2倍を超える。これにより全てのボルト46頭部は、互いに重ならないように見えている。軸線O直角方向に間隔を空けて互いに平行に配置される導電棒26の芯芯距離についても同様である。
図8に示す実施形態では、各導電棒26の一端の軸線O方向位置が一致する。各ボルト46の軸線O方向位置も一致する。このため軸線O方向に関し、複数のボルト46の同士の芯芯距離Saは0である。同様に、複数の動力線端部41同士の芯芯距離Taも0である(Sa=Ta<La)。各動力線端部41は、各導電棒26と直交する。また動力線端部41は、上下方向に間隔を空けて整列し、互いに平行に延びる。
ここで附言すると、導電棒26uに結線される動力線端部41は、導電棒26v,26wよりも下方に配置され、互いに干渉しない。導電棒26vに結線される動力線端部41は、導電棒26wよりも下方に配置され、互いに干渉しない。
図10に示す実施形態の端子ボックス25は、前述した図4に示す実施形態の端子ボックス25と比較して、モータケーシング29の外径方向、つまり上方、に大きく突出する。しかしながら図10に示すように軸線Oからの水平距離に関し、軸線Oに近い導電棒26wは上方に配置され、軸線Oから遠い導電棒26uは下方に配置されることから、頂壁52を傾斜させて頂壁52とロードホイールWのクリアランスを確保することができる。ロードホイールWの内径寸法は、図4に示す実施形態と図10に示す実施形態で等しくすることができる。あるいは図示しない実施形態として、図10に示す実施形態におけるロードホイールWの内径寸法を大きくしてもよい。
図8〜図11の実施形態では、動力線端部41が一列に整列配置され、軸線O方向芯芯距離Ta=0あるいは略0である。したがって図3に示す実施形態と比較して、端子ボックス25を軸線O方向に一層小型化することができる。
したがって本実施形態によれば、ダンパ53に作用する曲げモーメントが小さくなり、ダンパ53の摺動抵抗を小さくして乗り心地が向上する。
以上、図面を参照して本発明の実施の形態を説明したが、本発明は、図示した実施の形態のものに限定されない。図示した実施の形態に対して、本発明と同一の範囲内において、あるいは均等の範囲内において、種々の修正や変形を加えることが可能である。例えば上述した1の実施形態から一部の構成を抜き出し、上述した他の実施形態から他の一部の構成を抜き出し、これら抜き出された構成を組み合わせてもよい。
本発明は、電気自動車およびハイブリッド車両において有利に利用される。
10 インホイールモータ駆動装置、 11 車輪ハブ軸受部、
12 内輪(ハブ輪)、 13 外輪(固定輪)、 14 転動体、
21 モータ部、 24b 導線、 24c金属端子、
24h 貫通孔、 25 端子ボックス、
26,26u,26v,26w 導電棒(導電部材)、
26h 貫通孔(被係合穴)、 31減速部、 39 本体ケーシング、
39b 背面部分、 39f 正面部分、 41 動力線端部、
42 金属端子(動力線結線部材) 42h 貫通孔、
43 動力線固定部材、 46 ボルト(動力線結線部材)、
51 側壁、 52 頂壁、 53 ダンパ(サスペンション部材)、
54 ナックル部材。

Claims (6)

  1. 車輪に連結固定されるハブ輪、前記ハブ輪と同軸に配置される固定輪、および前記ハブ輪と前記固定輪の環状空間に配置される複数の転動体を有する車輪ハブ軸受部と、
    外部から延びてくる複数の動力線端部が引き込まれる端子ボックスを有し、前記動力線端部から電力を供給されて前記ハブ輪を駆動するモータ部とを備え、
    前記端子ボックスは、前記モータ部のモータコイル側から延びる複数の導電部材と、端子ボックス内部で前記複数の動力線端部と前記複数の導電部材を1対1で接続固定する動力線結線部材とを有し、
    前記複数の導電部材にはそれぞれ、所定方向に延びて前記動力線結線部材と係合する被係合穴または被係合溝が設けられ、
    複数の前記動力線端部のうち少なくとも2つは、前記所定方向にみて互いに重なるように配置され、
    複数の前記動力線結線部材は、前記所定方向に前記導電部材に着脱され、前記所定方向にみて全て重ならないように配置される、インホイールモータ駆動装置。
  2. 前記所定方向は、前記車輪ハブ軸受部の軸線に対し直角な方向である、請求項1に記載のインホイールモータ駆動装置。
  3. 前記所定方向は上下方向である、請求項2に記載のインホイールモータ駆動装置。
  4. 前記軸線が延びる方向に関し、最も軸線方向一方側に配置される前記動力線結線部材から最も最も軸線方向他方側に配置される前記動力線結線部材までの芯芯距離Saと、
    前記軸線と直角な方向に関し、前記所定方向にみて最も軸線直角方向一方側に配置される前記動力線結線部材から最も軸線直角方向他方側に配置される前記動力線結線部材までの芯芯距離Laが、
    Sa<Laの関係を満足する、請求項2または3に記載のインホイールモータ駆動装置。
  5. 前記モータ部は、前記軸線からみて車両前方あるいは車両後方にずらして配置され、
    前記動力線端部は、前記端子ボックスから車両後方あるいは車両前方に延びる、請求項3に記載のインホイールモータ駆動装置。
  6. 前記モータ部からみて車両後方あるいは車両前方、かつ前記端子ボックスおよび前記動力線端部からみて車幅方向内側に配置され、サスペンション装置と連結するナックル部材をさらに備える、請求項5に記載のインホイールモータ駆動装置。
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