JP2020157633A - 積層体 - Google Patents

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Abstract

【課題】生産性、成形性、耐溶剤性及び難燃性に優れる積層体の提供。【解決手段】基材2と、基材2の一方の表面上に積層された樹脂フィルム3と、を備える積層体1であって、樹脂フィルム3の基材2とは反対側の表面3aが、積層体1の最表面であり、基材2が、芳香族ポリカーボネート樹脂と、無機フィラーと、リン含有化合物と、ケイ素含有化合物又はケイ素含有粒子とを含み、樹脂フィルム3が塩化ビニル樹脂を含む、積層体1。【選択図】図1

Description

本発明は、基材と、樹脂フィルムとを備える積層体に関する。
ポリカーボネート樹脂などの熱可塑性樹脂は、耐久性、軽量性及び成形加工性等に優れる。このため、熱可塑性樹脂は、建築分野、家電分野及び輸送分野等の様々な分野で用いられている。
熱可塑性樹脂の具体的な用途として、鉄道車両、航空機、船舶及び自動車等の輸送機の内装材が挙げられる。上記内装材としては、天井、窓枠、肘掛け、背もたれ及びテーブル等が挙げられる。
上記の用途においては、熱可塑性樹脂を用いた成形体の難燃性に優れることが求められる。しかしながら、熱可塑性樹脂は、一般的に燃えやすいため、熱可塑性樹脂を用いた成形体の難燃性を良好にするための検討が広く行われている。
下記の特許文献1には、ポリカーボネートシロキサンアクリレートを含む基材層と、該基材層の一方の表面側に配置されたポリエチレンテレフタレート、ポリフッ化ビニル、又はポリフッ化ビニリデンを含むキャップ層とを備える多層シート(積層体)が開示されている。また、特許文献1には、キャップ層の該基材層とは反対の表面に金属層を備えていてもよい旨が記載されている。
US2017/0173923A1
成形体として、樹脂を含む基材と、該基材の一方の表面側に積層された樹脂フィルムとを備える積層体が用いられることがある。従来、該樹脂フィルムを構成する樹脂として、ポリエチレンテレフタレート、ポリフッ化ビニル及びポリフッ化ビニリデン等が用いられている。しかしながら、従来の積層体では、基材と樹脂フィルムとの接着性を高めるために、基材又は樹脂フィルムの表面をプラズマ処理等で表面処理したり、基材と樹脂フィルムとを接着剤等で接着したりする必要がある。このため、従来の積層体では、作業量及び製造コストが増加し、生産性が低下する。
また、従来の成形体では、耐溶剤性が低いことがある。このため、成形体の表面に付着した汚れや、マジック等による落書きを除去するために、溶剤等を用いて成形体の表面を拭いた場合に、該表面が白化等して変色することがある。
また、成形体の耐溶剤性を向上させるために、樹脂基材の表面にアルミニウムシート等の金属シートが配置された成形体が用いられることがある。しかしながら、金属シートが配置された成形体では、プレス成形時の深絞り性が低いため、成形性に劣り、得られる成形体の形状が限定される。例えば、表面に曲面を有する形状や、表面に凹凸を有する形状を有する上記金属シートが配置された成形体を作製することは、困難である。また、金属シートが配置された成形体では、該成形体に付与できる色彩が限定される。
また、従来の成形体では、難燃性を十分に高めることができないことがある。
本発明の目的は、生産性、成形性、耐溶剤性及び難燃性に優れる積層体を提供することである。
本発明の広い局面によれば、基材と、前記基材の一方の表面上に積層された樹脂フィルムと、を備える積層体であって、前記樹脂フィルムの前記基材とは反対側の表面が、前記積層体の最表面であり、前記基材が、芳香族ポリカーボネート樹脂と、無機フィラーと、リン含有化合物と、ケイ素含有化合物又はケイ素含有粒子とを含み、前記樹脂フィルムが、塩化ビニル樹脂を含む、積層体が提供される。
本発明に係る積層体のある特定の局面では、前記基材が、ポリフェニルサルホン樹脂を含む。
本発明に係る積層体のある特定の局面では、前記芳香族ポリカーボネート樹脂の含有量と前記ポリフェニルサルホン樹脂の含有量との合計100重量%中、前記ポリフェニルサルホン樹脂の含有量が、5重量%以上35重量%以下である。
本発明に係る積層体のある特定の局面では、前記樹脂フィルムの厚みが、20μm以上150μm以下である。
本発明に係る積層体のある特定の局面では、前記積層体は、押出成形品である。
本発明に係る積層体は、基材と、上記基材の一方の表面上に積層された樹脂フィルムとを備える。本発明に係る積層体では、上記樹脂フィルムの上記基材とは反対側の表面が、積層体の最表面である。本発明に係る積層体では、上記基材が、芳香族ポリカーボネート樹脂と、無機フィラーと、リン含有化合物と、ケイ素含有化合物又はケイ素含有粒子とを含み、上記樹脂フィルムが、塩化ビニル樹脂を含む。本発明に係る積層体では、上記の構成が備えられているので、生産性、成形性、耐溶剤性及び難燃性に優れる。
図1は、本発明の一実施形態に係る積層体を模式的に示す断面図である。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明に係る積層体は、基材と、上記基材の一方の表面上に積層された樹脂フィルムとを備える。本発明に係る積層体では、上記樹脂フィルムの上記基材とは反対側の表面が、積層体の最表面である。本発明に係る積層体では、上記基材が、芳香族ポリカーボネート樹脂と、無機フィラーと、リン含有化合物と、ケイ素含有化合物又はケイ素含有粒子とを含み、上記樹脂フィルムが、塩化ビニル樹脂を含む。
本発明に係る積層体では、上記の構成が備えられているので、生産性、成形性、耐溶剤性及び難燃性に優れる。
本発明に係る積層体では、基材と樹脂フィルムとの接着性を高めるために、基材又は樹脂フィルムの表面をプラズマ処理等で表面処理したり、基材と樹脂フィルムとを接着剤等で接着したりする必要がない。本発明に係る積層体では、上記基材と上記樹脂フィルムとの間に、接着剤等により形成された接着層を備えない。本発明に係る積層体では、基材に含まれる芳香族ポリカーボネート樹脂と、樹脂フィルムに含まれる塩化ビニル樹脂との分子間力により、基材と樹脂フィルムとの接着性を高めることができる。そのため、本発明に係る積層体では、作業時間を短縮することができ、また、製造コストを低く抑えることができ、その結果、生産性を高めることができる。
本発明に係る積層体は、成形性に優れるので、様々な形状を有することができる。例えば、本発明に係る積層体は、矩形状であってもよく、曲面を有する形状であってもよく、凹凸を有する形状であってもよい。上記樹脂フィルムが積層されている基材の表面は、平面状であってもよく、曲面を有する形状であってもよく、凹凸を有する形状であってもよい。
また、本発明に係る積層体では、上記の構成が備えられているので、耐衝撃性を高めることができる。
なお、本明細書において、ケイ素含有化合物とケイ素含有粒子とをまとめて、ケイ素含有物質と記載することがある。
以下、図面を参照しつつ、本発明の具体的な実施形態を説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る積層体を模式的に示す断面図である。
積層体1は、基材2と樹脂フィルム3とを備える。
基材2は、第1の表面2aと、第2の表面2bとを有する。第1の表面2aと第2の表面2bとは、互いに対向している。
樹脂フィルム3は、第1の表面3aと、第2の表面3bとを有する。第1の表面3aと第2の表面3bとは、互いに対向している。第1の表面3aは、樹脂フィルム3の基材2とは反対側の表面である。第2の表面3bは、樹脂フィルム3の基材2側の表面である。
樹脂フィルム3は、基材2の第1の表面2a上に積層されている。積層体1は、基材2と樹脂フィルム3との間に、接着剤により形成された接着層を備えない。樹脂フィルム3は、基材2の第1の表面2a上に直接積層されている。基材2と樹脂フィルム3とは接している。基材2の第1の表面2aと、樹脂フィルム3の第2の表面3bとは接している。
基材2の第1の表面2aは、プラズマ処理等で表面処理された表面とは異なる。樹脂フィルム3の第2の表面3bは、プラズマ処理等で表面処理された表面とは異なる。
樹脂フィルム3の基材2とは反対側の表面(第1の表面3a)は、積層体の最表面である。樹脂フィルム3の基材2とは反対側の表面(第1の表面3a)は、積層体の一方の表面である。樹脂フィルム3の基材2とは反対側の表面(第1の表面3a)は、露出している部分を有する。樹脂フィルム3の基材2とは反対側の表面(第1の表面3a)は、露出している。
本発明に係る積層体では、上記樹脂フィルムが、基材の側面上に積層されていてもよく、積層されていなくてもよい。本発明に係る積層体では、基材の上記一方の表面(第1の表面)とは反対の他方の表面(第2の表面)上に上記樹脂フィルムが、積層されていてもよく、積層されていなくてもよい。
以下、本発明に係る積層体に含まれる成分の詳細などを説明する。
(基材)
上記基材は、芳香族ポリカーボネート樹脂と、無機フィラーと、リン含有化合物と、ケイ素含有化合物又はケイ素含有粒子とを含む。上記基材は、芳香族ポリカーボネート樹脂と、無機フィラーと、リン含有化合物と、ケイ素含有物質とを含む。上記基材は、1層の構造を有していてもよく、2層以上の多層の構造を有していてもよい。上記基材が多層の構造を有する場合には、各層に含まれる成分の種類は、同一であってもよく、異なっていてもよい。
[芳香族ポリカーボネート樹脂]
上記基材は、芳香族ポリカーボネート樹脂を含む。上記芳香族ポリカーボネート樹脂は、熱可塑性樹脂である。上記芳香族ポリカーボネート樹脂は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記芳香族ポリカーボネート樹脂は、下記式(1)で表される構造単位を有する芳香族ポリカーボネート樹脂であることが好ましい。
Figure 2020157633
上記式(1)中、R1及びR2はそれぞれ、水素原子、炭素数1以上20以下のアルキル基、炭素数1以上20以下のアルキル基に置換基が結合した基、又はアリール基を表す。上記式(1)中、R3及びR4はそれぞれ、水素原子、又はアルキル基を表す。上記アリール基は、フェニル基であってもよく、フェニル基が置換基を有する基であってもよい。
上記式(1)中のR3又はR4がアルキル基である場合に、該アルキル基の炭素数は、好ましくは1以上、好ましくは6以下、より好ましくは3以下、更に好ましくは2以下である。好ましいアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、及びヘプチル基等が挙げられる。
上記芳香族ポリカーボネート樹脂は、上記式(1)で表される構造単位を、1種のみ有していてもよく、2種以上有していてもよい。
芳香族ポリカーボネート樹脂を得る際に、上記式(1)で表される構造単位を導入するための化合物としては、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(ビスフェノールA)、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ペンタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−4−メチルペンタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロパン(ビスフェノールC)、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−(1−メチルエチル)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−tert−ブチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−(1−メチルプロピル)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−シクロヘキシルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−フェニルフェニル)プロパン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)デカン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン(ビスフェノールZ)、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)フェニルメタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)シクロヘキサン、1,1−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)シクロヘキサン、1,1−ビス(4−ヒドロキシ−3−(1−メチルエチル)フェニル)シクロヘキサン、1,1−ビス(4−ヒドロキシ−3−tert−ブチルフェニル)シクロヘキサン、1,1−ビス(4−ヒドロキシ−3−(1−メチルプロピル)フェニル)シクロヘキサン、1,1−ビス(4−ヒドロキシ−3−シクロヘキシルフェニル)シクロヘキサン、1,1−ビス(4−ヒドロキシ−3−フェニルフェニル)シクロヘキサン、1,1−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)−1−フェニルエタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシ−3、5−ジメチルフェニル)−1−フェニルエタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシ−3−(1−メチルエチル)フェニル)−1−フェニルエタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシ−3−tert−ブチルフェニル)−1−フェニルエタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシ−3−(1−メチルプロピル)フェニル)−1−フェニルエタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシ−3−シクロヘキシルフェニル)−1−フェニルエタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシ−3−フェニルフェニル)−1−フェニルエタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロペンタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロオクタン、4,4’−(1,3−フェニレンジイソプロピリデン)ビスフェノール、4,4’−(1,4−フェニレンジイソプロピリデン)ビスフェノール、9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)フルオレン、4,4’−ジヒドロキシベンゾフェノン、4,4’−ジヒドロキシフェニルエーテル、4,4’−ジヒドロキシビフェニル、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,3−5−トリメチルシクロヘキサン、及び1,1−ビス(4−ヒドロキシ−6−メチル−3−tert−ブチルフェニル)ブタン等が挙げられる。
難燃性をより一層高める観点からは、上記芳香族ポリカーボネート樹脂を得る際に、上記式(1)で表される構造単位を導入するための化合物は、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(ビスフェノールA)、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロパン(ビスフェノールC)、又は1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン(ビスフェノールZ)であることが好ましく、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(ビスフェノールA)、又は2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロパン(ビスフェノールC)であることがより好ましい。上記芳香族ポリカーボネート樹脂は、このような好ましい化合物に由来する構造単位を有することが好ましい。
ビスフェノールA型化合物に由来する構造単位を有する芳香族ポリカーボネート樹脂の市販品としては、三菱ガス化学社製「ユーピロンEシリーズ」等が挙げられる。
ビスフェノールZ型化合物に由来する構造単位を有する芳香族ポリカーボネート樹脂の市販品としては、帝人化成社製「パンライトシリーズ」、及び三菱ガス化学社製「ユーピロンZシリーズ」等が挙げられる。
上記芳香族ポリカーボネート樹脂は、分岐構造を有していてもよく、分岐構造を有していなくてもよい。
上記芳香族ポリカーボネート樹脂は、従来公知の方法で作製することができる。上記芳香族ポリカーボネート樹脂の作製方法としては、溶融重合法、及び相界面法等が挙げられる。
上記溶融重合法により、芳香族ポリカーボネート樹脂を作製する方法としては、ジフェノール化合物とジフェニルカーボネート化合物とを、溶融状態下でエステル交換反応を利用して反応させる方法が挙げられる。この方法では、例えば、ジフェノール化合物とジフェニルカーボネート化合物とを、撹拌機及び留出濃縮装置付きの反応器に入れ、該反応器を窒素ガス雰囲気下で所定の温度まで昇温することで、溶融状態とすることができる。なお、上記溶融重合法により、芳香族ポリカーボネート樹脂を作製する方法において、分岐剤、及び連鎖停止剤等を用いてもよい。
上記相界面法により、芳香族ポリカーボネート樹脂を作製する方法としては、ジフェノール化合物と、炭酸ハロゲン化物又は芳香族ジカルボン酸二ハロゲン化物と、必要に応じて分岐剤と、必要に応じて連鎖停止剤とを反応させる方法が挙げられる。この方法では、炭酸ハロゲン化物を用いてもよく、芳香族ジカルボン酸二ハロゲン化物を用いてもよく、炭酸ハロゲン化物と芳香族ジカルボン酸二ハロゲン化物とを用いてもよい。
上記ジフェノール化合物は、特に限定されない。上記ジフェノール化合物として、従来公知のジフェノール化合物を用いることができる。上記ジフェノール化合物は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されていてもよい。
上記ジフェニルカーボネート化合物は、特に限定されない。上記ジフェニルカーボネート化合物として、従来公知のジフェニルカーボネート化合物を用いることができる。上記ジフェニルカーボネート化合物は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されていてもよい。
上記炭酸ハロゲン化物は、特に限定されない。上記炭酸ハロゲン化物として、従来公知の炭酸ハロゲン化物を用いることができる。上記炭酸ハロゲン化物は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されていてもよい。
上記炭酸ハロゲン化物は、ホスゲンであることが好ましい。
上記芳香族ジカルボン酸二ハロゲン化物は、特に限定されない。上記芳香族ジカルボン酸二ハロゲン化物として、従来公知の芳香族ジカルボン酸二ハロゲン化物を用いることができる。上記芳香族ジカルボン酸二ハロゲン化物は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されていてもよい。
上記芳香族ジカルボン酸二ハロゲン化物は、ベンゼンジカルボン酸二ハロゲン化物であることが好ましい。
上記分岐剤は、特に限定されない。上記分岐剤として、従来公知の分岐剤を用いることができる。上記分岐剤は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されていてもよい。
上記分岐剤は、三官能性フェノール化合物、又は四官能性フェノール化合物であることが好ましく、トリフェノール、テトラフェノール、又は反応性が小さい少なくとも3個の官能基を有するフェノール化合物であることがより好ましく、1,1,1−トリス−(p−ヒドロキシフェニル)エタンであることが更に好ましい。これらの好ましい分岐剤を用いることにより、分岐構造を有する芳香族ポリカーボネート樹脂を良好に得ることができる。
上記分岐剤は、アミン官能基を有するフェノール化合物であってもよい。上記分岐剤がアミン官能基を有するフェノール化合物である場合、該アミン官能基が活性官能基として作用し、アミド結合を通じて、芳香族ポリカーボネート樹脂の分岐が生じる。
上記連鎖停止剤は、特に限定されない。上記連鎖停止剤として、従来公知の連鎖停止剤を用いることができる。上記連鎖停止剤は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されていてもよい。
芳香族ポリカーボネート樹脂を良好に得る観点からは、上記連鎖停止剤は、フェノール;p−クロロフェノール;p−tert−ブチルフェノール;2,4,6−トリブロモフェノール;DE−A 2 842 005に記載の4−(1,3−テトラメチルブチル)−フェノール、及びアルキル置換基中に8以上20以下の炭素原子を有するモノアルキルフェノール等の長鎖アルキルフェノール;又は3,5−ジ−tert−ブチルフェノール、p−イソオクチルフェノール、p−tert−オクチルフェノール、p−ドデシルフェノール、2−(3,5−ジメチルヘプチル)−フェノール、及び4−(3,5−ジメチルヘプチル)−フェノール等のアルキルフェノール等であることが好ましい。
芳香族ポリカーボネート樹脂を良好に得る観点からは、上記ジフェノール化合物100molに対して、上記連鎖停止剤の含有量は、好ましくは0.5mol以上、好ましくは10mol以下である。
積層体の難燃性をより一層良好にする観点からは、上記基材100重量%中、上記芳香族ポリカーボネート樹脂の含有量は、好ましくは20重量%以上、より好ましくは30重量%以上、好ましくは80重量%以下、より好ましくは70重量%以下である。
積層体の難燃性をより一層良好にする観点からは、上記基材に含まれる熱可塑性樹脂100重量%中、上記芳香族ポリカーボネート樹脂の含有量は、好ましくは40重量%以上、より好ましくは50重量%以上、好ましくは90重量%以下、より好ましくは80重量%以下である。上記基材に含まれる熱可塑性樹脂100重量%中の上記芳香族ポリカーボネート樹脂の含有量は100重量%(全量)であってもよい。
上記芳香族ポリカーボネート樹脂の粘度平均分子量(Mv)は、好ましくは10000以上、より好ましくは15000以上、好ましくは50000以下、より好ましくは40000以下である。上記粘度平均分子量が上記下限以上及び上記上限以下であると、積層体の難燃性をより一層良好にすることができる。
上記粘度平均分子量(Mv)は、下記式により算出することができる。
η=KMv
上記式中のηは、毛細管粘度計を用いて、芳香族ポリカーボネート樹脂の希釈溶液の流下時間を測定して求められる粘度ηを表す。上記式中のK、aは、芳香族ポリカーボネート樹脂の希釈溶液を調製する際に用いた溶媒の種類、及び温度によって定まる定数を表す。
上記基材は、芳香族ポリカーボネート樹脂以外の熱可塑性樹脂を含んでいてもよい。上記芳香族ポリカーボネート樹脂以外の熱可塑性樹脂としては、ポリエーテルイミド樹脂、ポリサルホン樹脂、及びポリアリレート樹脂等が挙げられる。
積層体の難燃性をより一層良好にする観点からは、上記基材は、ポリエーテルイミド樹脂、ポリサルホン樹脂、又はポリアリレート樹脂を含むことが好ましい。上記基材は、ポリエーテルイミド樹脂、ポリサルホン樹脂、及びポリアリレート樹脂のうちの1種のみを含んでいてもよく、2種以上を含んでいてもよい。
[ポリエーテルイミド樹脂]
上記基材は、ポリエーテルイミド樹脂を含んでいてもよい。上記ポリエーテルイミド樹脂は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されていてもよい。
上記ポリエーテルイミド樹脂は、下記式(2)で表される構造単位を有するポリエーテルイミド樹脂であることが好ましい。
ポリエーテルイミド樹脂に含まれる下記式(2)で表される構造単位の数は、好ましくは2以上、より好ましくは10以上、好ましくは1000以下、より好ましくは500以下である。
Figure 2020157633
上記式(2)中、R1は、酸素原子、又は2つの芳香族環の3,3’、3,4’、4,3’又は4,4’の位置にて両端が結合している−O−R3−O−基を表す。上記式(2)中、R2は、置換基を有してもよい基を表す。
上記式(2)中、R2としては、炭素原子数が6以上20以下の芳香族炭化水素基、又は該芳香族炭化水素化合物のハロゲン化誘導体構造を有する基;炭素原子数が2以上20以下の直鎖構造又は分岐構造を有するアルキレン基;炭素原子数が3以上20以下の環状構造を有するアルキレン基等が挙げられる。
上記式(2)中、R1が、2つの芳香族環の3,3’、3,4’、4,3’又は4,4’の位置にて両端が結合している−O−R3−O−基を表す場合に、上記R3は、下記式(31)〜(39)で表される構造を有することが好ましい。
Figure 2020157633
Figure 2020157633
Figure 2020157633
Figure 2020157633
Figure 2020157633
上記式(35)中、Xは、酸素原子、エステル基、カルボニル基、又は炭素数1〜8のアルキレン基を表す。上記炭素数1〜8のアルキレン基としては、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ペンチレン基、ヘキシレン基、ヘプチレン基、及びオクチレン基等が挙げられる。
Figure 2020157633
Figure 2020157633
Figure 2020157633
Figure 2020157633
上記ポリエーテルイミド樹脂の市販品としては、SABIC イノベーティブプラスチックスジャパン社製「Ultem 1000−1000」(ガラス転移温度(Tg)211℃)、「Ultem 1010−1000」(ガラス転移温度(Tg)223℃)、及び「Ultem CRS5001−1000」(ガラス転移温度(Tg)235℃)等が挙げられる。
積層体の難燃性をより一層良好にする観点からは、上記基材100重量%中、上記ポリエーテルイミド樹脂の含有量は、好ましくは5重量%以上、より好ましくは10重量%以上、好ましくは50重量%以下、より好ましくは40重量%以下である。
なお、上記ポリエーテルイミド樹脂は、用いられなくてもよい。
[ポリサルホン樹脂]
上記基材は、ポリサルホン樹脂を含んでいてもよい。上記ポリサルホン樹脂は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されていてもよい。
上記ポリサルホン樹脂としては、ポリフェニルサルホン樹脂、及びポリエーテルサルホン樹脂等が挙げられる。
積層体の難燃性をより一層高める観点からは、上記ポリサルホン樹脂は、ポリフェニルサルホン樹脂であることが好ましい。積層体の難燃性をより一層高め、かつ高い難燃性を維持する観点からは、上記基材は、ポリフェニルサルホン樹脂を含むことが好ましい。
上記ポリフェニルサルホン樹脂の市販品としては、ソルベイスペシャルティポリマーズ社製「レーデルRポリフェニレンサルホン」、及びBASF社製「ウルトラゾーンP」等が挙げられる。
積層体の難燃性をより一層良好にする観点からは、上記基材100重量%中、上記ポリサルホン樹脂の含有量は、好ましくは5重量%以上、より好ましくは7重量%以上、好ましくは30重量%以下、より好ましくは25重量%以下である。
積層体の難燃性をより一層良好にする観点からは、上記基材100重量%中、上記ポリフェニルサルホン樹脂の含有量は、好ましくは5重量%以上、より好ましくは7重量%以上、好ましくは30重量%以下、より好ましくは25重量%以下である。
積層体の難燃性をより一層高める観点からは、上記基材に含まれる熱可塑性樹脂100重量%中、上記ポリフェニルサルホン樹脂の含有量は、好ましくは7重量%以上、より好ましくは10重量%以上、好ましくは35重量%以下、より好ましくは30重量%以下である。上記基材に含まれる熱可塑性樹脂100重量%中、上記ポリフェニルサルホン樹脂の含有量が35重量%を超えると、上記ポリフェニルサルホン樹脂の含有量が35重量%以下である場合と比べて、真空成形機を用いて低い温度で成形する場合に、成形性が低下し、真空成形機内で積層体の破れが生じることがある。また、上記基材に含まれる熱可塑性樹脂100重量%中、上記ポリフェニルサルホン樹脂の含有量が35重量%を超えると、上記ポリフェニルサルホン樹脂の含有量が35重量%以下である場合と比べて、高い温度で成形する場合に、成形性を高めることはできるものの、得られる基材及び積層体が変色することがある。
積層体の難燃性をより一層高める観点からは、上記芳香族ポリカーボネート樹脂の含有量と上記ポリフェニルサルホン樹脂の含有量との合計100重量%中、上記ポリフェニルサルホン樹脂の含有量は、好ましくは5重量%以上、より好ましくは8重量%以上、好ましくは35重量%以下、より好ましくは25重量%以下である。
なお、上記ポリサルホン樹脂は、用いられなくてもよい。
[ポリアリレート樹脂]
上記基材は、ポリアリレート樹脂を含んでいてもよい。上記ポリアリレート樹脂は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されていてもよい。
上記ポリアリレート樹脂としては、ビスフェノールA/テレフタル酸型ポリアリレート、ビスフェノールS/テレフタル酸型ポリアリレート、ビフェニル/テレフタル酸型ポリアリレート、ビスフェノールA/ナフタレンジカルボン酸型ポリアリレート、及びこれらの共重合体等が挙げられる。
上記ポリアリレート樹脂の市販品としては、ユニチカ社製「Uポリマー」、UCC社製「アーデル」、ソルベー社製「アリレフ」、バイエル社製「APE」、フッカー社製「デュレル」、鐘淵化学社製「NAP樹脂」、デュポン社製「アリロン」、及び住友化学社製「エコノール」等が挙げられる。
積層体の難燃性をより一層良好にする観点からは、上記基材100重量%中、上記ポリアリレート樹脂の含有量は、好ましくは5重量%以上、より好ましくは10重量%以上、好ましくは35重量%以下、より好ましくは30重量%以下である。
なお、ポリアリレート樹脂は、用いられなくてもよい。
上記ポリエーテルイミド樹脂及び上記ポリサルホン樹脂は、該樹脂を含む樹脂層に難燃性を良好に付与することができる樹脂である。上記ポリエーテルイミド樹脂又は上記ポリサルホン樹脂を含む樹脂基材では、該樹脂基材が燃えた場合でも、該樹脂基材の表面に良好にチャーが形成され、酸素の供給量を抑えることができる。しかしながら、上記ポリエーテルイミド樹脂又は上記ポリサルホン樹脂を含む樹脂基材は、耐衝撃性が劣ることがある。本発明に係る積層体では、上記の構成が備えられているので、上記ポリエーテルイミド樹脂及び上記ポリサルホン樹脂が含まれていても、積層体の難燃性及び耐衝撃性を良好にすることができる。
[無機フィラー]
上記基材は、無機フィラーを含む。上記無機フィラーは、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されていてもよい。
本発明に係る積層体では、上記基材が無機フィラーを含むので、積層体の難燃性を良好にすることができる。上記基材が無機フィラーを含まない場合、得られる積層体の難燃性が劣ることがある。
上記無機フィラーとしては、タルク、マイカ、モンモリロナイト、シリカ、珪藻土、アルミナ、酸化チタン、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、酸化鉄、酸化錫、酸化アンチモン、フェライト類、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、塩基性炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸亜鉛、炭酸バリウム、ドーソナイト、ハイドロタルサイト、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、石膏繊維、ケイ酸カルシウム等のカリウム塩、粘度鉱物、ガラス繊維、ガラスビーズ、シリカ系バルン、窒化アルミニウム、窒化ホウ素、窒化ケイ素、カーボンブラック、グラファイト、炭素繊維、炭素バルン、木炭粉末、金属粉、チタン酸カリウム、硫酸マグネシウム、チタン酸ジルコン酸鉛、アルミニウムボレート、硫化モリブデン、炭化ケイ素、ステンレス繊維、ホウ酸亜鉛、磁性粉、スラグ繊維、フライアッシュ、シリカアルミナ繊維、アルミナ繊維、シリカ繊維、及びジルコニア繊維等が挙げられる。
積層体の難燃性をより一層良好にする観点からは、上記無機フィラーは、タルク、マイカ、又はモンモリロナイトであることが好ましい。
上記タルクは圧縮タルクであってもよい。上記タルクが圧縮タルクであると、樹脂組成物(基材の材料)の加工が容易である。
上記無機フィラーは、シラン化処理、プラズマ処理、アッシング処理等の表面処理がされていてもよい。上記無機フィラーがシラン化処理等の表面処理された無機フィラーである場合、上記芳香族ポリカーボネート樹脂との相溶性がより一層良好になる。なお、シラン化処理された無機フィラーは、上記ケイ素含有粒子には含まれない。
積層体の難燃性及び耐衝撃性をより一層良好にする観点からは、上記無機フィラーの体積平均粒子径(D50)は、好ましくは0.5μm以上、より好ましくは1μm以上、好ましくは10μm以下、より好ましくは6μm以下である。上記無機フィラーの体積平均粒子径(D50)が、上記上限以下であると、隣接する無機フィラー間の重心距離が小さく、無機フィラーの粒子数が多い基材及び積層体を得ることができる。隣接する無機フィラー間の重心距離が小さく、無機フィラーの粒子数が多い基材及び積層体は、難燃性及びガスバリア性により一層優れる。隣接する無機フィラー間の重心距離が小さく、無機フィラーの粒子数が多いと、基材が燃えたとしても、無機フィラーの間隙に流入する酸素量を抑えることができ、また、燃焼時に発生する可燃性ガスの放出を抑えることができる。また、隣接する無機フィラー間の重心距離が小さく、無機フィラーの粒子数が多い基材及び積層体は、優れた耐衝撃性を有しやすい。
上記無機フィラーの体積平均粒子径は、体積基準で測定される平均径であり、50%となるメディアン径(D50)の値である。上記体積平均粒子径(D50)は、レーザー回折・散乱法、画像解析法、コールター法、及び遠心沈降法等により測定可能である。上記無機フィラーの体積平均粒子径(D50)は、レーザー回折・散乱法による測定により求めることが好ましい。
上記基材100重量%中、上記無機フィラーの含有量は、好ましくは8重量%以上、より好ましくは12重量%以上、好ましくは30重量%以下、より好ましくは25重量%以下である。上記無機フィラーの含有量が上記下限以上であると、積層体の難燃性をより一層良好にすることができる。上記無機フィラーの含有量が上記上限以下であると、積層体の耐衝撃性をより一層良好にすることができる。
上記基材に含まれる熱可塑性樹脂100重量部に対して、上記無機フィラーの含有量は、好ましくは10重量部以上、より好ましくは15重量部以上、好ましくは30重量部以下、より好ましくは25重量部以下である。上記無機フィラーの含有量が上記下限以上であると、積層体の難燃性をより一層良好にすることができる。上記無機フィラーの含有量が上記上限以下であると、積層体の耐衝撃性をより一層良好にすることができる。
[リン含有化合物]
上記基材は、リン含有化合物を含む。上記リン含有化合物は1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されていてもよい。
本発明に係る積層体では、上記基材がリン含有化合物を含むので、積層体の難燃性を良好にすることができる。上記基材がリン含有化合物を含まない場合、得られる積層体の難燃性が劣ることがある。
上記リン含有化合物は、ハロゲン原子を有するリン含有化合物であってもよく、ハロゲン原子を有さないリン含有化合物であってもよく、ハロゲン原子を有さないリン含有化合物とハロゲン原子を有するリン含有化合物との混合物であってもよい。
上記リン含有化合物は、リン原子を含む化合物であればよく、レゾルシノール、ヒドロキノン、ビスフェノールA、及びジフェニルフェノール等から誘導される化合物であってもよい。
上記リン含有化合物としては、リン酸モノマー、リン酸オリゴマー、ホスホン酸エステル、オルガノホスファイト、ホスホネート、ホスホネートアミン、ホスフェート、ホスファゼン、及びリン酸エステル等が挙げられる。
難燃性をより一層高める観点からは、上記リン含有化合物は、リン酸エステルであることが好ましい。上記リン酸エステルは、リン酸エステル構造を有する化合物である。
上記リン酸エステルは、リン酸モノエステルであってもよく、リン酸ジエステルであってもよく、リン酸トリエステルであってもよい。
上記リン酸エステルとしては、トリブチルホスフェート、トリフェニルホスフェート、トリクレシルホスフェート、ジフェニルクレシルホスフェート、ジフェニルオクチルホスフェート、ジフェニル−2−エチルクレシルホスフェート、トリ−(イソプロピルフェニル)ホスフェート、レソルシノール架橋ジホスフェート、及びビスフェノールA架橋ジホスフェート等が挙げられる。上記リン酸エステルは、ビスフェノールAから誘導されるオリゴマーリン酸エステルであることが好ましい。
積層体の難燃性をより一層良好にする観点からは、上記基材100重量%中、上記リン含有化合物の含有量は、好ましくは2重量%以上、より好ましくは4重量%以上、好ましくは20重量%以下、より好ましくは15重量%以下である。
上記基材に含まれる熱可塑性樹脂100重量部に対して、上記リン含有化合物の含有量は、好ましくは6重量部以上、より好ましくは7重量部以上、好ましくは25重量部以下、より好ましくは20重量部以下である。上記基材に含まれる熱可塑性樹脂100重量部に対する上記リン含有化合物の含有量が上記下限以上及び上記上限以下であると、積層体の難燃性をより一層良好にすることができる。
[ケイ素含有物質]
上記基材は、ケイ素含有化合物又はケイ素含有粒子を含む。上記基材は、ケイ素含有物質を含む。上記ケイ素含有物質は、ケイ素含有化合物又はケイ素含有粒子である。上記ケイ素含有物質は1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されていてもよい。
本発明に係る積層体では、上記基材がケイ素含有物質を含むので、積層体の難燃性を良好にすることができる。上記基材がケイ素含有物質を含まない場合、得られる積層体の難燃性が劣ることがある。
上記ケイ素含有化合物は、ケイ素原子を有する化合物である。上記ケイ素含有粒子は、ケイ素原子を有する粒子である。上記基材は、上記ケイ素含有化合物を含んでいてもよく、上記ケイ素含有粒子を含んでいてもよく、上記ケイ素含有化合物と上記ケイ素含有粒子との双方を含んでいてもよい。
ケイ素含有化合物:
難燃性をより一層高める観点からは、上記ケイ素含有化合物は、シリコーン系難燃剤であることが好ましく、ポリオルガノシロキサンであることが好ましい。
難燃性を更により一層高める観点からは、上記ポリオルガノシロキサンは、芳香族骨格を有することが好ましい。上記芳香族骨格を有するポリオルガノシロキサンとしては、ポリジフェニルシロキサン、ポリメチルフェニルシロキサン、ポリジメチルジフェニルシロキサン、フェニル基を有する環状シロキサン等が挙げられる。
上記ポリオルガノシロキサンは、シラノール基、エポキシ基、アルコキシ基、ヒドロシリル基、及びビニル基等の官能基を有していてもよい。上記ポリオルガノシロキサンがこれらの官能基を有する場合には、該ポリオルガノシロキサンと芳香族ポリカーボネート樹脂との相溶性を向上させたり、燃焼時の反応性を向上させたりでき、その結果、難燃性を高めることができる。
上記ポリオルガノシロキサンが上記シラノール基を有する場合に、上記ポリオルガノシロキサン100重量%中、上記シラノール基の含有率は、好ましくは1重量%以上、より好ましくは2重量%以上、更に好ましくは3重量%以上、特に好ましくは5重量%以上である。上記ポリオルガノシロキサンが上記シラノール基を有する場合に、上記ポリオルガノシロキサン100重量%中、上記シラノール基の含有率は、好ましくは10重量%以下、より好ましくは9重量%以下、更に好ましくは8重量%以下、特に好ましくは7.5重量%以下である。上記シラノール基の含有率が上記下限以上及び上記上限以下であると、難燃性をより一層高めることができる。なお、上記シラノール基の含有率が10重量%を超えると、10重量%以下である場合と比べて、樹脂組成物(基材の材料)の熱安定性及び湿熱安定性が低下することがある。
上記ポリオルガノシロキサンが上記アルコキシ基を有する場合に、上記ポリオルガノシロキサン100重量%中、上記アルコキシ基の含有率は、好ましくは10重量%以下である。上記アルコキシ基の含有率が上記上限以下であると、難燃性をより一層高めることができる。なお、上記アルコキシ基の含有率が10重量%を超えると、10重量%以下である場合と比べて、樹脂組成物(基材の材料)がゲル化しやすくなることがある。
上記ケイ素含有化合物、及び上記ポリオルガノシロキサンの分子量は、好ましくは450以上、より好ましくは1000以上、更に好ましくは1500以上、特に好ましくは1700以上であり、好ましくは300000以下、より好ましくは100000以下、更に好ましくは20000以下、特に好ましくは15000以下である。上記ケイ素含有化合物、及び上記ポリオルガノシロキサンの分子量が上記下限以上であると、上記ケイ素含有化合物、及び上記ポリオルガノシロキサンの耐熱性を高めることができる。上記ケイ素含有化合物、及び上記ポリオルガノシロキサンの分子量が上記上限以下であると、樹脂組成物の安定性を高めることができ、また、樹脂組成物(基材の材料)中における上記ケイ素含有化合物、及び上記ポリオルガノシロキサンの分散性を高めることができ、難燃性を高めることができる。
上記ケイ素含有化合物、及び上記ポリオルガノシロキサンの分子量は、上記ケイ素含有化合物、及び上記ポリオルガノシロキサンが重合体ではない場合、及び上記ケイ素含有化合物、及び上記ポリオルガノシロキサンの構造式が特定できる場合は、当該構造式から算出できる分子量を意味する。また、上記ケイ素含有化合物、及び上記ポリオルガノシロキサンの分子量は、上記ケイ素含有化合物、及び上記ポリオルガノシロキサンが重合体である場合は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定されたポリスチレン換算での重量平均分子量を示す。
上記基材が上記ケイ素含有化合物を含む場合に、上記基材100重量%中、上記ケイ素含有化合物の含有量は、好ましくは1重量%以上、より好ましくは2重量%以上、好ましくは15重量%以下、より好ましくは12重量%以下である。上記ケイ素含有化合物の含有量が上記下限以上であると、難燃性をより一層良好にすることができる。上記ケイ素含有化合物の含有量が上記上限以下であると、耐衝撃性をより一層良好にすることができる。
上記基材に含まれる熱可塑性樹脂100重量部に対して、上記ケイ素含有化合物の含有量は、好ましくは2重量部以上、より好ましくは3重量部以上、好ましくは20重量部以下、より好ましくは16重量部以下である。上記基材に含まれる熱可塑性樹脂100重量部に対する上記ケイ素含有化合物の含有量が上記下限以上及び上記上限以下であると、積層体の難燃性をより一層良好にすることができる。
ケイ素含有粒子:
上記ケイ素含有粒子は、コアと、上記コアの表面に配置されたシェルとを備えるコアシェル粒子であることが好ましい。すなわち、上記基材は、コアと、上記コアの表面に配置されたシェルとを備えるコアシェル粒子を含むことが好ましい。上記基材中に、上記ケイ素含有化合物は、上記コアシェル粒子として含まれることも好ましい。上記コアシェル粒子は、上記コアにおいてケイ素原子を有していてもよく、上記シェルにおいてケイ素原子を有していてもよい。上記基材がケイ素含有粒子としてコアシェル粒子を含む場合には、難燃性を高めることができることに加えて、耐衝撃性も高めることができる。
難燃性をより一層高める観点から、上記コアシェル粒子において、上記コアを構成する有機化合物と、上記シェルを構成する有機化合物とが、化学結合していることが好ましい。上記化学結合は、グラフト結合であることが好ましい。
上記コアシェル粒子としては、シリコーン−アクリレート−メチルメタクリレート共重合体、シリコーン−アクリレート−アクリロニトリル−スチレン共重合体等のシリコーン系コアシェル型ゴム質重合体等が挙げられる。上記コアシェル粒子は、コアシェルゴム構造を有することが好ましい。
積層体の外観を良好にする観点、耐衝撃性をより一層高める観点からは、上記ケイ素含有粒子又は上記コアシェル粒子の体積平均粒子径(D50)は、好ましくは100nm以上、より好ましくは250nm以上、好ましくは800nm以下である。上記下限以上及び上記上限以下の体積平均粒子径(D50)を有するコアシェル粒子は、乳化重合法により作製することができる。
上記ケイ素含有粒子又は上記コアシェル粒子の体積平均粒子径は、体積基準で測定される平均径であり、50%となるメディアン径(D50)の値である。上記体積平均粒子径(D50)は、レーザー回折・散乱法、画像解析法、コールター法、及び遠心沈降法等により測定可能である。上記ケイ素含有粒子又は上記コアシェル粒子の体積平均粒子径(D50)は、レーザー回折・散乱法による測定により求めることが好ましい。
上記コアシェル粒子として、市販品を用いることもできる。上記コアシェル粒子の市販品としては、メタブレンS−2001、S−2006、S−2501、S−2030、S−2100、S−2200、SRK200A、SX−005、及びSX−006等(以上、いずれも三菱レイヨン社製)が挙げられる。
上記基材が上記ケイ素含有粒子を含む場合に、上記基材100重量%中、上記ケイ素含有粒子の含有量は、好ましくは1重量%以上、より好ましくは2重量%以上、好ましくは15重量%以下、より好ましくは12重量%以下である。上記ケイ素含有粒子の含有量が上記下限以上であると、難燃性をより一層高めることができる。上記ケイ素含有粒子の含有量が上記上限以下であると、耐衝撃性をより一層高めることができる。
上記基材に含まれる熱可塑性樹脂100重量部に対して、上記ケイ素含有粒子の含有量は、好ましくは2重量部以上、より好ましくは3重量部以上、好ましくは20重量部以下、より好ましくは16重量部以下である。上記基材に含まれる熱可塑性樹脂100重量部に対する上記ケイ素含有粒子の含有量が上記下限以上及び上記上限以下であると、積層体の難燃性及び耐衝撃性をより一層良好にすることができる。
上記基材100重量%中、上記ケイ素含有化合物と上記ケイ素含有粒子との合計の含有量(ケイ素含有物質の含有量)は、好ましくは1重量%以上、より好ましくは2重量%以上、好ましくは15重量%以下、より好ましくは12重量%以下である。上記合計の含有量が上記下限以上であると、難燃性をより一層高めることができる。上記合計の含有量が上記上限以下であると、耐衝撃性をより一層高めることができる。
上記基材に含まれる熱可塑性樹脂100重量部に対して、上記ケイ素含有化合物と上記ケイ素含有粒子との合計の含有量(ケイ素含有物質の含有量)は、好ましくは2重量部以上、より好ましくは3重量部以上、好ましくは20重量部以下、より好ましくは16重量部以下である。上記合計の含有量が上記下限以上及び上記上限以下であると、積層体の難燃性及び耐衝撃性をより一層良好にすることができる。
[フッ素系樹脂]
上記基材は、フッ素系樹脂を含んでいてもよい。上記基材が上記フッ素系樹脂を含むことにより、難燃性をより一層高めることができる。上記フッ素系樹脂は1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されていてもよい。
上記フッ素系樹脂としては、フッ素化アルファ−オレフィンモノマーを構造単位とするホモポリマー、及びフッ素化アルファ−オレフィンモノマーを構造単位に含むコポリマー等が挙げられる。
上記フッ素化アルファ−オレフィンモノマーとは、少なくとも1つのフッ素原子を有する置換基を含むアルファ−オレフィンモノマーである。
上記フッ素化アルファ−オレフィンモノマーとしては、テトラフルオロエチレン(CF=CF)、CHF=CF、フッ化ビニリデン(CH=CF)、CH=CHF、クロロトリフルオロエチレン(CClF=CF)、CCl=CF、CClF=CClF、CHF=CCl、CH=CClF、CCl=CClF、ヘキサフルオロプロピレン(CF=CFCF)、CFCF=CHF、CFCH=CF、CFCH=CH、CFCF=CHF、CHFCH=CHF、及びCFCH=CH等が挙げられる。
上記フッ素系樹脂としては、ポリ(テトラフルオロエチレン)ホモポリマー(PTFE)、ポリ(ヘキサフルオロエチレン)、ポリ(テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロエチレン)、及びポリ(テトラフルオロエチレン−エチレン−プロピレン)等が挙げられる。上記ポリ(テトラフルオロエチレン)ホモポリマー(PTFE)は、繊維形成性であってもよく、非繊維形成性であってもよい。
上記基材100重量%中、上記フッ素系樹脂の含有量は、好ましくは0.01重量%以上、より好ましくは0.1重量%以上、好ましくは1.5重量%以下、より好ましくは1重量%以下である。上記フッ素系樹脂の含有量が上記下限以上であると、難燃性をより一層高めることができる。上記フッ素系樹脂の含有量が上記上限以下であると、耐衝撃性をより一層高めることができる。
上記基材に含まれる熱可塑性樹脂100重量部に対して、上記フッ素系樹脂の含有量は、好ましくは0.3重量部以上、より好ましくは0.5重量部以上、好ましくは2重量部以下、より好ましくは1.5重量部以下である。上記フッ素系樹脂の含有量が上記下限以上であると、難燃性をより一層高めることができる。上記フッ素系樹脂の含有量が上記上限以下であると、耐衝撃性をより一層高めることができる。
[他の成分]
上記基材は、本発明の目的を阻害しない範囲で、他の成分を含んでいてもよい。
上記他の成分としては、ドリップ防止剤、抗酸化剤、熱安定化剤、光安定化剤、UV吸収剤、着色剤、可塑剤、潤滑剤、離型剤、及び補強剤等が挙げられる。上記他の成分はそれぞれ、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されていてもよい。
上記基材が上記他の成分を含む場合、該他の成分の含有量は特に限定されないが、例えば、上記基材に含まれる熱可塑性樹脂100重量部に対して、上記他の成分の含有量は、好ましくは0.01重量部以上、より好ましくは0.1重量部以上、更に好ましくは0.5重量部以上、好ましくは10重量部以下、より好ましくは5重量部以下である。
上記抗酸化剤としては、トリス(ノニルフェニル)ホスファイト、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト、ビス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ペンタエリトリトールジホスファイト、ジステアリルペンタエリトリトールジホスファイト等のオルガノホスファイト;アルキル化モノフェノール;アルキル化ポリフェノール;テトラキス[メチレン(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシヒドロシンナメート)]メタン等のポリフェノールとジエンのアルキル化反応生成物;パラ−クレゾール又はジシクロペンタジエンのブチル化反応生成物;アルキル化ヒドロキノン;ヒドロキシル化チオジフェニルエーテル;アルキリデン−ビスフェノール;ベンジル化合物;ベータ−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸と一価又は多価アルコールのエステル;ベータ−(5−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロピオン酸と一価又は多価アルコールとのエステル;ジステアリルチオプロピオネート、ジラウリルチオプロピオネート、ジトリデシルチオジプロピオネート、オクタデシル−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、ペンタエリトリチル−テトラキス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート等のチオアルキル化合物又はチオアリール化合物のエステル;及びベータ−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸のアミド化合物等が挙げられる。
上記基材が上記抗酸化剤を含む場合、上記基材に含まれる熱可塑性樹脂100重量部に対して、上記抗酸化剤の含有量は、好ましくは0.01重量部以上、好ましくは0.1重量部以下である。
上記熱安定化剤としては、トリフェニルホスファイト、トリス−(2,6−ジメチルフェニル)ホスファイト、トリス−(モノ−ノニルフェニル)ホスファイトとトリス−(ジ−ノニルフェニル)ホスファイトとの混合物等のオルガノホスファイト;ジメチルベンゼンホスホネート等のホスホネート;及びトリメチルホスフェート等のホスフェート等が挙げられる。
上記基材が上記熱安定化剤を含む場合、上記基材に含まれる熱可塑性樹脂100重量部に対して、上記熱安定化剤の含有量は、好ましくは0.01重量部以上、好ましくは0.1重量部以下である。
上記光安定化剤としては、2−(2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−5−tert−オクチルフェニル)−ベンゾトリアゾール等のベンゾトリアゾール;及び2−ヒドロキシ−4−n−オクトキシベンゾフェノン等が挙げられる。
上記基材が上記光安定化剤を含む場合、上記基材に含まれる熱可塑性樹脂100重量部に対して、上記光安定化剤の含有量は、好ましくは0.01重量部以上、好ましくは5重量部以下である。
上記UV吸収剤としては、ヒドロキシベンゾフェノン;ヒドロキシベンゾトリアゾール;ヒドロキシベンゾトリアジン;シアノアクリレート;オキサニリド;ベンゾオキサジノン;2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−フェノール;2−ヒドロキシ−4−n−オクチルオキシベンゾフェノン;2−[4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン−2−イル]−5−(オクチルオキシ)−フェノール;2,2’−(1,4−フェニレン)ビス(4H−3,1−ベンゾオキサジン−4−オン);1,3−ビス[(2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリロイル)オキシ]−2,2−ビス[[(2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリロイル)オキシ]メチル]プロパン;2,2’−(1,4−フェニレン)ビス(4H−3,1−ベンゾオキサジン−4−オン);1,3−ビス[(2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリロイル)オキシ]−2,2−ビス[[(2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリロイル)オキシ]メチル]プロパン;並びに酸化セリウム及び酸化亜鉛等の平均粒子径が100nm以下の無機物質等が挙げられる。
上記基材が上記UV吸収剤を含む場合、上記基材に含まれる熱可塑性樹脂100重量部に対して、上記UV吸収剤の含有量は、好ましくは0.01重量部以上、好ましくは5重量部以下である。
上記着色剤としては、二酸化チタン、カーボンブラック、及び有機染料等が挙げられる。
上記可塑剤、上記潤滑剤、又は上記離型剤は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。可塑剤として用いられる化合物には、潤滑剤や雛形剤の性質をも有する化合物が多く、潤滑剤として用いられる化合物には、雛形剤や可塑剤の性質をも有する化合物が多く、雛形剤として用いられる化合物には、可塑剤や潤滑剤の性質をも有する化合物が多い。
上記可塑剤、潤滑剤、又は離型剤としては、ジオクチル−4,5−エポキシ−ヘキサヒドロフタレート等のフタル酸エステル;トリス−(オクトキシカルボニルエチル)イソシアヌレート;トリステアリン;ポリ−アルファ−オレフィン;エポキシ化大豆油;エステル;アルキルステアリルエステル等の脂肪酸エステル;メチルステアレート、ステアリルステアレート、ペンタエリトリトールテトラステアレート等のステアレート;ポリエチレングリコールポリマー、ポリプロピレングリコールポリマー、ポリ(エチレングリコール−co−プロピレングリコール)コポリマー等の親水性および疎水性の非イオン性界面活性剤とメチルステアレートとの混合物;メチルステアレートとポリエチレン−ポリプロピレングリコールコポリマーとの混合物;及び蜜ろう、モンタンワックス、パラフィンワックス等のワックス等が挙げられる。
上記基材が上記可塑剤、潤滑剤、又は離型剤を含む場合、上記基材に含まれる熱可塑性樹脂100重量部に対して、上記可塑剤、潤滑剤、及び離型剤の各含有量は、好ましくは0.1重量部以上、好ましくは1重量部以下である。
上記補強剤としては、ガラスファイバー等の繊維状の補強剤等が挙げられる。
上記基材が上記補強剤を含む場合、上記基材に含まれる熱可塑性樹脂100重量部に対して、上記補強剤の含有量は、好ましくは1重量部以上、より好ましくは10重量部以上、好ましくは25重量部以下、より好ましくは20重量部以下である。
ドリップ防止剤、抗酸化剤、熱安定化剤、光安定化剤、UV吸収剤、着色剤、可塑剤、潤滑剤、離型剤、及び補強剤等の各成分の相対量は、積層体の低煙濃度性、低煙毒性、及び延性等の機械的特性等に重要な影響を与える。積層体のある特性を向上させるために、ある成分を多く配合しても、他の特性が低下する可能性がある。
本発明に係る積層体では、上記基材が上述の成分を含むので、基材及び積層体の成形性に優れる。このため、上記基材の形状は特に限定されない。
上記基材の厚みは、好ましくは1mm以上、より好ましくは1.5mm以上、好ましくは8mm以下、より好ましくは6.5mm以下である。上記基材の厚みが上記下限以上及び上記上限以下であると、耐溶剤性及び難燃性をより一層高めることができる。なお、基材の厚みは、目的とする積層体の形状等により、適宜変更できる。
(樹脂フィルム)
本発明に係る積層体では、樹脂フィルムが備えられているので、成形性及び耐溶剤性を良好にすることができる。
上記樹脂フィルムは、塩化ビニル樹脂を含む。上記樹脂フィルムの材料は、塩化ビニル樹脂を含む。上記塩化ビニル樹脂は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されていてもよい。
上記樹脂フィルムは、上記塩化ビニル樹脂以外の樹脂を含んでいてもよい。上記塩化ビニル樹脂以外の樹脂は、熱可塑性樹脂であることが好ましい。上記塩化ビニル樹脂は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されていてもよい。
上記塩化ビニル樹脂以外の樹脂としては、ポリエチレンテレフタレート樹脂(PET)、及びポリフェニレンスルファイド樹脂(PPS)等が挙げられる。
上記樹脂フィルム100重量%中、上記塩化ビニル樹脂の含有量は、好ましくは70重量%以上、より好ましくは75重量%以上、好ましくは99重量%以下、より好ましくは98重量%以下である。上塩化ビニル樹脂の含有量が上記下限以上及び上記上限以下であると、成形性及び耐溶剤性をより一層良好にすることができる。上記樹脂フィルム100重量%中、上記塩化ビニル樹脂の含有量は100重量%(全量)であってもよい。
上記樹脂フィルムの厚みは、好ましくは20μm以上、より好ましくは30μm以上、好ましくは150μm以下、より好ましくは125μm以下である。上記樹脂フィルムの厚みが上記下限以上であると、上記基材への張り合わせ時にしわ及び破れが発生することを抑制することができ、積層体の成形性及び耐溶剤性をより一層良好にすることができる。上記樹脂フィルムの厚みが上記上限以下であると、難燃性を良好にすることができる。
(積層体の他の詳細)
上記積層体の190℃での引張破断伸びは、好ましくは200%以上である。上記引張破断伸びが上記下限以上であると、真空成形等の賦形時に破れが生じにくく、成形性をより一層高めることができる。
上記引張破断伸びは、万能材料試験装置を用いて、190℃において、JIS K7127に準拠して測定される。上記引張破断伸びは、破断時の伸びである。なお、190℃での引張破断伸びを測定するために用いる積層体の形状(試験片の形状)は、JIS K7127に準拠した試験片1B形であることが好ましい。190℃での引張破断伸びの測定は、引張速度50mm/分の条件で行うことが好ましい。また、190℃での引張破断伸びを測定する前に、上記試験片は、恒温槽等を用いて、温度190℃で2時間以上放置されることが好ましい。また、上記190℃での引張破断伸びは、5個の試験片の測定値の平均値であることが好ましい。
本発明に係る積層体は、耐溶剤性及び難燃性に優れるので、輸送機の内装材であることが好ましい。上記輸送機としては、鉄道車両、航空機、船舶及び自動車等が挙げられる。上記内装材としては、天井、窓枠、肘掛け、背もたれ及びテーブル等が挙げられる。上記積層体は、鉄道車両の内装材であることが好ましく、航空機の内装材であることが好ましく、船舶の内装材であることが好ましく、自動車の内装材であることが好ましい。耐溶剤性及び難燃性が特に要求されることから、本発明に係る積層体は、鉄道車両の内装材であることが好ましい。
上記積層体は、押出成形品であることが好ましい。上記積層体における上記基材は、押出成形により成形されることが好ましい。
本発明に係る積層体の製造方法は、以下の工程を備えることが好ましい。
樹脂フィルムの材料を成形し、樹脂フィルムを得る工程。基材の材料を成形し、基材を得る工程。上記基材と上記樹脂フィルムとを積層する工程。上記基材と上記樹脂フィルムとを積層する前において、該基材の表面はプラズマ処理等の表面処理がされていないことが好ましく、該樹脂フィルムの表面はプラズマ処理等の表面処理がされていないことが好ましい。上記基材と上記樹脂フィルムとを積層する工程において、上記基材と上記樹脂フィルムとを圧着することが好ましい。
以下、実施例及び比較例を挙げることにより、本発明を具体的に説明する。本発明は、以下の実施例に限定されない。
以下の基材の材料を用意した。
(芳香族ポリカーボネート樹脂)
芳香族ポリカーボネート樹脂(ビスフェノールA型化合物に由来する構造単位を有する芳香族ポリカーボネート樹脂、三菱ガス化学社製「ユーピロンEシリーズ」、粘度平均分子量20000)
(サルホン樹脂)
ポリフェニルサルホン樹脂(ソルベイスペシャルティポリマーズ社製「Radel」)
(リン含有化合物)
リン酸エステル(ICLジャパン社製「Fyrol Flex Sol DP」)
(ケイ素含有物質)
シリコーン・アクリルコアシェルゴム(三菱レイヨン社製「メタブレン SX−005」)
(無機フィラー)
タルク(イメリススペシャリティーズ社製「Jet Fine 3CA」、体積平均粒子径4.8μm)
タルクの体積平均粒子径(D50)は、レーザー回折式粒子径分布測定装置(島津製作所社製「SALD−3100」)を用いて粒子径分布を測定することにより求めた。具体的には、得られた粒子径分布において、小径側から計算した累積体積が50%となる粒子径を、タルクの体積平均粒子径(D50)とした。
(フッ素系樹脂)
ポリテトラフルオロエチレン(Dupon社製「Teflon CFP6000」)
以下のフィルムを用意した。
樹脂フィルム1:
塩化ビニル樹脂(PVC)をTダイによるチルロール法を用いて成形し、厚み50μmの樹脂フィルム1を得た。
樹脂フィルム2:
ポリフッ化ビニリデン樹脂(PVDF)をTダイによるチルロール法を用いて成形し、厚み40μmの樹脂フィルム2を得た。
アルミニウム蒸着ポリエチレンテレフタレートフィルム(Al蒸着PETフィルム、三井化学東セロ社製「ML」、厚み40μm)
以下の接着層の材料を用意した。
アクリル接着剤(ポリメタクリル酸メチル樹脂(PMMA)、綜研化学社製「SKダイン#1100」)
(実施例1)
下記の表1に示す基材の配合成分を、下記の表1に示す配合量(重量部)で、ストランド金型を備える混練二軸押出機へ投入し、溶融温度270℃、圧力0.7バール(真空)、回転速度150rpmの条件下で、ストランド状に溶融押出しを行った。溶融押出しによって得られたサンプルを水冷式で冷却し、ペレタイザーを用いてペレット状にした。
シート金型を備える単軸押出機を用いて、得られたペレット状のサンプルをシート状に押出しながら、シート状のサンプルの一方の表面上に、樹脂フィルム1の表面が接するように、樹脂フィルム1を積層しながら、冷却ロールを通過させて、圧着及び冷却した。このようにして、基材と樹脂フィルム1とが積層された積層体(成形体)を得た。なお、得られた積層体の厚みは3mmであった。
(実施例2)
基材の配合成分及び配合量(重量部)を下記の表1に示すように変更したこと以外は実施例1と同様にして、厚み3mmの積層体を得た。
(比較例1)
接着層付きAl蒸着PETフィルムの作製:
アクリル接着剤をAl蒸着PETフィルムの一方の表面上に、塗工ロールを用いて塗布することで、Al蒸着PETフィルムの一方の表面上に接着層を形成した。このようにして、厚み40μmのAl蒸着PETフィルムと厚み10μmの接着層とが積層された、厚み50μmの接着層付きAl蒸着PETフィルムを得た。
積層体の作製:
下記の表1に示す基材の配合成分を、下記の表1に示す配合量(重量部)で、ストランド金型を備える混練二軸押出機へ投入し、溶融温度270℃、圧力0.7バール(真空)、回転速度150rpmの条件下で、ストランド状に溶融押出しを行った。溶融押出しによって得られたサンプルを水冷式で冷却し、ペレタイザーを用いてペレット状にした。
シート金型を備える単軸押出機を用いて、得られたペレット状のサンプルをシート状に押出しながら、シート状のサンプルの一方の表面上に、得られた接着層付きAl蒸着PETフィルムの接着層側の表面が接するように、接着層付きAl蒸着PETフィルムを積層しながら、冷却ロールを通過させて、圧着及び冷却した。このようにして、基材と接着層とAl蒸着PETフィルムとが積層された積層体(成形体)を得た。なお、得られた積層体の厚みは3mmであった。
(比較例2)
樹脂フィルム2の表面を、フィルム用常圧プラズマ表面処理装置(型式:RD640)を用いてプラズマ表面処理を行い、樹脂フィルム2の表面接着性を向上させた処理フィルムを得た。得られた処理フィルムを用いて、実施例1と同様にして、厚み3mmの積層体を得た。
(比較例3)
接着層付き樹脂フィルム2の作製:
アクリル接着剤を樹脂フィルム2の一方の表面上に、塗工ロールを用いて塗布することで、樹脂フィルム2の一方の表面上に接着層を形成した。このようにして、厚み40μmの樹脂フィルム2と厚み10μmの接着層とが積層された、厚み50μmの接着層付き樹脂フィルム2を得た。
積層体の作製:
接着層付き樹脂フィルム2を用いたこと以外は実施例1と同様にして、厚み3mmの積層体を得た。
(評価)
(1)火炎伝播性試験
得られた積層体を長さ800mm×幅155mm×厚み3mmに切り出し、試験片を得た。得られた試験片について、ISO 5658−2に準拠して火炎伝播性試験を行い、限界熱流束(CFE値)を測定した。限界熱流束は、試験片が燃焼を続けるのに必要な最低輻射熱を示しており、この値が大きいほど難燃性が高いことを示す。
[火炎伝播性試験の判定基準]
○:限界熱流束(CFE値)が20kW/m以上
×:限界熱流束(CFE値)が20kW/m未満
(2)190℃での引張破断伸び
積層体を打ち抜きして、JIS K7127に準拠した試験片1B形(長さ150mm×両端の幅20mm)を得た。なお、試験片1B形の厚みは、得られた積層体の厚みと同一である。得られた試験片1B形を、恒温槽を用いて、温度190℃で2時間以上放置した。島津製作所社製「オートグラフ AG−10TB」を用いて、JIS K7127に準拠して、引張速度50mm/分、温度190℃で積層体の引張破断伸びを測定した。上記190℃での引張破断伸びは、5個の試験片1B形の測定値の平均値である。
[190℃での引張破断伸びの判定基準]
○:200%以上
△:150%以上200%未満
×:150%未満
(3)耐溶剤性
得られた積層体の樹脂フィルム側の表面又はAl蒸着PETフィルム側の表面に、アセトン3mLを添加し、10cm×10cmに広げた後、1分間放置した。放置後、アセトンを乾いた布で拭き取り、積層体の表面を目視にて観察した。
[耐溶剤性の判定基準]
○:アセトンの添加前後で、積層体の表面に変化が生じない
×:アセトンの添加後に、積層体の表面が白化する等の変化が生じる
積層体の構成及び結果を下記の表1に示す。
Figure 2020157633
実施例1,2で得られた積層体は、難燃性及び耐溶剤性に優れ、また伸び性が良好であることから成形性に優れることが理解できる。また、実施例1,2で得られた積層体では、基材又は樹脂フィルムの表面をプラズマ処理等で表面処理したり、基材と樹脂フィルムとを接着剤等で接着したりしなくても、該基材と該樹脂フィルムとの接着性を高めることができており、生産性に優れていた。
これに対して、比較例1で得られた積層体は、Al蒸着PETフィルムに起因して伸び性が劣り、成形性を高めることが困難であった。さらに、比較例1で得られた積層体では、基材とAl蒸着PETフィルムとの接着性が低いため、接着剤を用いる必要があった。
また、比較例2,3で得られた積層体は、基材と樹脂フィルムとの接着性が低いため、接着剤を用いたり、プラズマ処理を行ったりする必要があった。また、比較例3では、接着層に起因して、難燃性を十分に高めることはできなかった。
1…積層体
2…基材
2a…第1の表面
2b…第2の表面
3…樹脂フィルム
3a…第1の表面
3b…第2の表面

Claims (5)

  1. 基材と、
    前記基材の一方の表面上に積層された樹脂フィルムと、を備える積層体であって、
    前記樹脂フィルムの前記基材とは反対側の表面が、前記積層体の最表面であり、
    前記基材が、芳香族ポリカーボネート樹脂と、無機フィラーと、リン含有化合物と、ケイ素含有化合物又はケイ素含有粒子とを含み、
    前記樹脂フィルムが、塩化ビニル樹脂を含む、積層体。
  2. 前記基材が、ポリフェニルサルホン樹脂を含む、請求項1に記載の積層体。
  3. 前記芳香族ポリカーボネート樹脂の含有量と前記ポリフェニルサルホン樹脂の含有量との合計100重量%中、前記ポリフェニルサルホン樹脂の含有量が、5重量%以上35重量%以下である、請求項2に記載の積層体。
  4. 前記樹脂フィルムの厚みが、20μm以上150μm以下である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の積層体。
  5. 押出成形品である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の積層体。
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