JP2020156992A - 遊技機 - Google Patents

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貴晶 橋本
Takaaki Hashimoto
貴晶 橋本
勇輝 平
Yuki Taira
勇輝 平
敏彦 平口
Toshihiko Hiraguchi
敏彦 平口
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Abstract

【課題】遊技者に煩わしさを感じさせることなく、適切な音量を設定することができる遊技機を提供することを目的とする。【解決手段】従来の遊技機では(本来であれば)、音量変更操作が行われた場合のみに設定音量を変更するところ、本発明の遊技機では、音量変更条件が成立すると、音量変更操作が行われなくても、設定音量を変更する(推奨される音量に変更する)。こうすると、遊技者に煩わしさを感じさせることなく、適切な音量(推奨される音量)を設定することが可能となる。【選択図】図17

Description

本発明は、遊技球や遊技メダル等の遊技媒体を利用して遊技を行う遊技機に関する。
遊技機としては、遊技盤に形成された遊技領域に向けて遊技球を発射することによって遊技を行うパチンコ機や、外周面に複数種類の図柄が描かれた回胴を回転させ、該回胴を停止させることによって遊技を行うスロットマシンなどが知られている。
このような遊技機では一般的に、種々の音声を出力可能である。例えば、遊技興趣を高めるべく、遊技の進行に合わせて、キャラクターのセリフの音声や効果音などを出力する演出を実行可能である。
近年では、音声を出力可能な遊技機の多くは、遊技者による操作に応じて音声の音量を設定可能な機能を有している。このような機能を有している遊技機であれば、種々の状況に応じた音量を遊技者に設定させることができる(特許文献1)。
特開2019−010230号公報
しかしながら、遊技者の中には、音量変更操作を煩わしく感じる者も存在し(あるいは、設定音量の変更が可能であることを知らない者も存在し)、このような遊技者は、適切な音量を体感することなく、遊技を進行させることとなってしまうという問題があった。
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、遊技者に煩わしさを感じさせることなく、適切な音量を設定することができる遊技機を提供することを目的とする。
上述した課題の少なくとも一部を解決するために、本発明の遊技機は次の構成を採用した。すなわち、
遊技媒体を利用して遊技を行うための遊技機であって、
設定音量を記憶する設定音量記憶手段と、
前記設定音量に基づく音量で音声を出力可能な音声出力手段と、
所定の音量変更操作が行われたことに基づき前記設定音量を変更する音量変更手段と、
を備え、
前記音量変更手段は、所定の音量変更条件が成立すると、前記音量変更操作が行われなくても、前記設定音量を変更する
ことを特徴とする。
また、本発明の遊技機は、
前記音量変更条件が成立しても前記設定音量を変更しない検査前モードと、前記音量変更条件が成立すると前記設定音量を変更する検査後モードとを設定可能であり、
前記検査前モードにおいて所定のモード変更条件が成立すると、前記検査前モードに代えて前記検査後モードを設定する
こととしてもよい。
また、本発明の遊技機は、
遊技の進行に合わせた演出を実行可能な演出実行手段を備え、
前記音量変更条件は、前記演出実行手段によって所定の演出が実行されることである
こととしてもよい。
また、本発明の遊技機は、
識別情報を変動表示させる変動表示手段を備え、
前記音量変更条件は、前記変動表示手段によって前記識別情報の変動表示が実行されることである
こととしてもよい。
また、本発明の遊技機は、
当該遊技機は、外部機器が接続された状態では、遊技に係る情報を前記外部機器に出力可能であり、
前記音量変更条件は、当該遊技機に前記外部機器が接続されたことである
こととしてもよい。
また、本発明の遊技機は、
当該遊技機の周辺の音量である周辺音量を検出する周辺音量検出手段を備え、
前記音量変更条件は、前記周辺音量が所定の値以上になることである
こととしてもよい。
また、本発明の遊技機は、
前記音量変更手段は、前記音量変更条件が成立することに基づき前記設定音量を変更したら、少なくとも当該遊技機への電源供給が終了するまでは、前記音量変更操作が行われない限りは前記設定音量の変更を行わない
こととしてもよい。
本発明によれば、遊技者に煩わしさを感じさせることなく、適切な音量を設定することができる。
本実施例のパチンコ機1の正面図である。 本実施例の遊技盤20の盤面構成を示す説明図である。 本実施例のパチンコ機1における制御回路の構成を示すブロック図である。 本実施例のセグメント表示部50の構成を示す説明図である。 本実施例の大当り遊技の種類を示す説明図である。 本実施例の演出表示装置41の表示内容を例示する説明図である。 本実施例の主制御基板200のCPU201によって実行される遊技制御処理を示すフローチャートである。 本実施例の変動パターン選択テーブルを概念的に示す説明図である。 本実施例の変動パターン選択テーブルの種類を示す説明図である。 本実施例のサブ制御基板220のCPU221によって実行される演出制御処理を示すフローチャートである。 本実施例のサブ制御基板220のCPU221の受信コマンド等に対応する処理を示す説明図である。 本実施例の音声制御基板250の構成を示す説明図である。 本実施例の画像音声制御基板230のCPU231によって実行される音声コマンド出力処理を示す説明図である。 本実施例の設定音量変更画像を示す説明図である。 本実施例の音声制御部251によって実行される音声出力処理を示すフローチャートである。 本実施例の音声制御部251によって実行される設定音量変更処理を示すフローチャートである。 本実施例において「設定音量」が変更される様子を示す説明図である。
上述した本発明の内容を明確にするために、本発明を「セブン機」や「デジパチ」と呼ばれるタイプのパチンコ機(遊技機)に適用した実施例について説明する。尚、実施例において、特に断りがない限りは、パチンコ機正面に向かって右側を「右」と表現し、左側を「左」と表現する。
また、以下の実施例は次のような順序に従って説明する。
A.パチンコ機の装置構成:
A−1.装置前面側の構成:
A−2.遊技盤の構成:
A−3.制御回路の構成:
B.遊技の内容:
C.遊技制御処理:
D.演出制御処理:
E.音量を変更する構成:
E−1.音声制御基板の構成:
E−2.画像音声制御基板230の処理:
E−3.音声制御基板250の処理:
E−3−1.音声出力処理:
E−3−2.設定音量変更処理:
E−4.音量を変更する構成のまとめ:
F.変形例:
F−1.変形例1:
F−2.変形例2:
F−3.変形例3:
F−4.変形例4:
F−5.変形例5:
A.パチンコ機の装置構成 :
A−1.装置前面側の構成 :
図1は、本実施例のパチンコ機1の正面図である。図1に示すように、パチンコ機1の前面部には、前面枠4が設けられている。前面枠4は、一端(図1における左側)が中枠3に対して回動可能に軸支されている。中枠3の前面側には遊技盤20(図2参照)が着脱可能に取り付けられており、前面枠4が中枠3に対してパチンコ機1前方側に回動(開放)されると、遊技盤20が露出された状態となる。中枠3は、一端(図1における左側)が本体枠2に対して回動可能に軸支されている。本体枠2は、木製の板状部材を組み立てて構成された略長方形の枠体であり、パチンコ機1の外枠を形成している。
前面枠4の略中央部には窓部4aが形成されており、この窓部4aにはガラス板等の透明板4bが嵌め込まれている。遊技者は、窓部4a(透明板4b)を通して奥側に配置される遊技盤20の遊技領域を視認可能である。また、前面枠4における窓部4aの右下方には、小窓部4cが形成されており、この小窓部4cには合成樹脂板等の透明板4dが嵌め込まれている。遊技者は、小窓部4c(透明板4d)を通して奥側に配置された遊技盤20のセグメント表示部を視認可能である。詳しくは後述するが、セグメント表示部とは、複数のLEDの組合せによって遊技に係る情報を表示する表示部である。
前面枠4における窓部4aの上方には上部ランプ5aが設けられ、窓部4aの周縁部における右部には右サイドランプ5bが設けられ、窓部4aの周縁部における左部には左サイドランプ5cが設けられている。また、前面枠4における窓部4aの左右上方には上部スピーカー6aが設けられており、本体枠2の下部の前面には下部スピーカー6bが設けられている。これらの上部ランプ5a、右サイドランプ5b、左サイドランプ5c、上部スピーカー6a、下部スピーカー6bは、遊技上の演出効果を高めるために駆動される。
前面枠4における窓部4aの下方には、上皿部7が設けられている。上皿部7には、カードユニット242(図3参照)を介して貸し出される遊技球や、パチンコ機1から払い出される遊技球が貯留される。また、上皿部7の下方には下皿部8が設けられており、上皿部7の容量を超えて貸し出された遊技球や、上皿部7の容量を超えて払い出された遊技球が貯留される。
前面枠4における下皿部8の右方には、発射ハンドル9が設けられている。発射ハンドル9の回転軸は、発射ハンドル9の奥側に搭載された発射装置ユニット261(図3参照)に接続されている。この発射装置ユニット261には、上皿部7に貯留された遊技球が供給される。遊技者が発射ハンドル9を回転させると、その回転が発射装置ユニット261に伝達され、発射装置ユニット261に内蔵された発射モーターが回転して、回転角度に応じた強さで遊技球が発射される。
また、上皿部7の縁部には遊技者による押下操作が可能な演出ボタン10aが設けられており、下皿部8の左方には遊技者による押込操作や回転操作(回転させる操作)が可能なジョグシャトル10bが設けられている。これらの演出ボタン10aやジョグシャトル10bは、何れも遊技者によって操作される演出操作部(操作部)であり、所定の条件成立時に遊技者によって操作されると、所定の遊技演出が行われる。また、図示は省略するが、上皿部7の縁部であって演出ボタン10aの左側には方向ボタン10cが設けられている。方向ボタン10cは上下左右方向のそれぞれに対応する4個のボタン(上ボタン、下ボタン、左ボタン、右ボタン)から構成されている。これらの演出ボタン10aや、ジョグシャトル10b、方向ボタン10cは、何れも遊技者によって操作される演出操作部であり、所定の条件成立時に遊技者によって操作されると、所定の遊技演出が行われる。
A−2.遊技盤の構成 :
図2は、遊技盤20の盤面構成を示す説明図である。前述したように、遊技盤20は中枠3の前面側に着脱可能に取り付けられている。図2に示すように、遊技盤20の中央には略円形状の遊技領域21が形成されている。発射装置ユニット261(図3参照)から発射された遊技球は、外レール22と内レール23との間を通って遊技領域21に放出され、遊技領域21の上方から下方に向かって流下する。遊技領域21は、前面枠4の窓部4aを通して遊技者に視認されるので、当然ながら、遊技領域21を流下する遊技球の様子も窓部4aを通して遊技者に視認されることとなる。
遊技領域21の略中央には周縁部に装飾が施された開口部である演出用開口部40が設けられており、この演出用開口部40の後方には液晶表示器によって構成された演出表示装置41が設けられている。演出表示装置41の表示画面上には、演出用の種々の画像を表示することが可能であり、遊技者は、演出用開口部40を通して演出表示装置41の表示画面を視認することができる。
遊技領域21における演出用開口部40(演出表示装置41)の下方には、入球口の大きさが不変(一定)であり遊技球が常時入球可能な始動口である第1始動口24が設けられている。第1始動口24に入球した遊技球は、内部に設けられた通路を通って遊技盤20の裏面側に導かれる。第1始動口24の内部の通路には第1始動口センサー24s(図3参照)が設けられており、第1始動口24に入球した遊技球を検知可能である。
また、遊技領域21における第1始動口24の下方には、遊技球の入球可能性が変化する入球口(始動口)である第2始動口25が設けられている。すなわち、第2始動口25は、パチンコ機1の前後方向に回動可能な開閉扉26を備えており、開閉扉26が略直立して遊技球が入球不能(または入球困難)な閉鎖状態と、開閉扉26がパチンコ機1の前方側に回動して遊技球が入球可能(または入球容易)な開放状態とに変化可能である。図2では、第2始動口25が開放状態となっている様子が示されている。第2始動口25に入球した遊技球は、内部に設けられた通路を通って遊技盤20の裏面側に導かれる。第2始動口25の内部の通路には第2始動口センサー25s(図3参照)が設けられており、第2始動口25に入球した遊技球を検知可能である。
また、遊技領域21において演出用開口部40(演出表示装置41)の右方には、普通図柄作動ゲート27が設けられており、普通図柄作動ゲート27の内部には、遊技球の通過を検知するゲートセンサー27s(図3参照)が設けられている。
また、遊技領域21における第1始動口24の右方には、略長方形状に大きく開口された大入賞口28(可変入球口)が設けられている。大入賞口28は、パチンコ機1の前後方向に回動可能な開閉扉29を備えており、開閉扉29が略直立して遊技球が入球不能な閉鎖状態と、開閉扉29がパチンコ機1の前方側に回動して遊技球が入球可能な開放状態(入球可能状態)とに変化可能である。図2では、大入賞口28が開放状態となっている様子が示されている。大入賞口28に入球した遊技球は、内部に設けられた通路を通って遊技盤20の裏面側に導かれる。大入賞口28の内部の通路には大入賞口センサー28s(図3参照)が設けられており、大入賞口28に入球した遊技球を検知可能である。
また、上述した各遊技装置の周辺には、遊技球が入球可能な一般入球口30や、遊技球の流下経路に影響を与える風車型ホイール31や多数の障害釘(図示省略)が設けられている。また、遊技領域21の最下部であって第2始動口25の左下方と右下方には、2つのアウト口33が設けられており、上述した第1始動口24、第2始動口25、大入賞口28、一般入球口30の何れにも入球しなかった遊技球は、アウト口33から遊技盤20の裏側に排出される。
上述した第1始動口24には、演出用開口部40(演出表示装置41)の左方の領域を流下する遊技球が入球可能である。これに対して、第2始動口25、普通図柄作動ゲート27、大入賞口28には、演出用開口部40(演出表示装置41)の右方の領域を流下する遊技球が入球可能(または通過可能)である。以下では、演出用開口部40(演出表示装置41)の左方の領域を流下するように遊技球を発射させることを「左打ち」とも表現し、演出用開口部40(演出表示装置41)の右方の領域を流下するように遊技球を発射させることを「右打ち」とも表現する。尚、本実施例のパチンコ機1では、第1始動口24、第2始動口25、一般入球口30の何れかに遊技球が入球した場合は、3個の遊技球が遊技者に払い出され、大入賞口28に遊技球が入球した場合は、10個の遊技球が遊技者に払い出される。
遊技盤20における遊技領域21の右下方には、LEDの組合せによって遊技に係る情報を表示するセグメント表示部50が設けられている。セグメント表示部50は、前面枠4に設けられた小窓部4c(図1参照)を通して遊技者に視認される。尚、セグメント表示部50の詳しい表示内容については、後述する「B.遊技の内容」欄において説明する。
A−3.制御回路の構成 :
次に、本実施例のパチンコ機1における制御回路の構成について説明する。図3は、本実施例のパチンコ機1における制御回路の構成を示したブロック図である。図示されているようにパチンコ機1の制御回路は、多くの制御基板や、各種基板、中継端子板などから構成されている。詳しくは、遊技の基本的な進行に係る制御を司る主制御基板200と、遊技の演出に係る制御を司るサブ制御基板220と、サブ制御基板220の制御下で画像の表示や音声の出力に係る制御を司る画像音声制御基板230と、サブ制御基板220の制御下でランプの発光に係る制御を司るランプ制御基板226と、遊技球の貸し出しや払い出しに係る制御を司る払出制御基板240と、遊技球の発射に係る制御を司る発射制御基板260などから構成されている。これら制御基板は、各種論理演算および算出演算を実行するCPU(図3におけるCPU201、221、231等)や、CPUで実行される各種プログラムやデータが記憶されているROM(図3におけるROM202、222、232等)、プログラムの実行に際してCPUが一時的なデータを記憶するRAM(図3における203、223、233等)、入出力用回路など、種々の周辺LSIがバスで相互に接続されて構成されている。
主制御基板200には、第1始動口24へ入球した遊技球を検知する第1始動口センサー24sや、第2始動口25へ入球した遊技球を検知する第2始動口センサー25s、大入賞口28へ入球した遊技球を検知する大入賞口センサー28s、普通図柄作動ゲートを通過する遊技球を検知するゲートセンサー27sなどが接続されている。主制御基板200のCPU201は、第1始動口センサー24sや、第2始動口センサー25s、大入賞口センサー28s、ゲートセンサー27sなどから遊技球の検知信号の入力があると、その検知信号の入力のあったセンサーに対応するコマンドを、サブ制御基板220や、払出制御基板240、発射制御基板260などに向けて送信する。
また、主制御基板200には、第2始動口25に設けられた開閉扉26に開閉動作を行わせるための(第2始動口25を開放状態、閉鎖状態にするための)始動口ソレノイド26mや、大入賞口28に設けられた開閉扉29に開閉動作を行わせるための(大入賞口28を開放状態、閉鎖状態にするための)大入賞口ソレノイド29m、セグメント表示部50などが接続されている。主制御基板200のCPU201は、始動口ソレノイド26m、大入賞口ソレノイド29m、セグメント表示部50に向けて駆動信号を送信することにより、これらの動作の制御を行う。
サブ制御基板220には、画像音声制御基板230や、ランプ制御基板226、演出操作基板228が接続されている。サブ制御基板220のCPU221は、主制御基板200からの各種コマンドを受信すると、コマンドの内容を解析して、その内容に応じた遊技演出を行う。すなわち、画像音声制御基板230に対しては、出力画像や、出力音声を指定するコマンドを送信し、ランプ制御基板226に対しては、上部ランプ5a、右サイドランプ5b、左サイドランプ5c(以下「ランプ5a〜5c」ともいう)の発光パターンを指定するコマンドを送信することによって、遊技の演出を行う。
画像音声制御基板230は、CPU231、ROM232、RAM233に加えて、VDP234、画像ROM236、音声ROM237を備えている。また、画像音声制御基板230には、演出表示装置41、音声を出力するための音声制御基板250などが接続されている。
画像音声制御基板230のCPU231は、サブ制御基板220からコマンドを受信すると、そのコマンドに対応する画像の表示をVDP234に指示する。VDP234は、指示された画像の表示に利用する画像データ(例えば、スプライトデータや動画データなど)を画像ROM236から読み出して画像を生成し、演出表示装置41の表示画面に出力する。また、画像音声制御基板230のCPU231は、サブ制御基板220からコマンドを受信すると、そのコマンドに対応する音声の出力を音声制御基板250に指示する。音声制御基板250は、音声の出力を指示されると、該音声を上部スピーカー6aおよび下部スピーカー6b(以下「スピーカー6a,6b」ともいう)から出力する。また、画像音声制御基板230のCPU231は、演出操作基板228を介して、演出ボタン10aやジョグシャトル10b、方向ボタン10c(演出操作部10a,10b,10c)に対する遊技者の操作を検知すると、該操作に対応する演出を実行可能である。
払出制御基板240には、上皿部7に設けられた球貸ボタン241(図1では図示省略)や、パチンコ機1に並設されたカードユニット242、払出モーター243などが接続されている。球貸ボタン241が操作されると、この信号は、払出制御基板240を介してカードユニット242に伝達される。カードユニット242は、払出制御基板240とデータを通信しながら、払出モーター243を駆動して遊技球の貸し出しを行う。また、主制御基板200から遊技球の払い出しを指示する払出コマンドを受信した場合も、払出モーター243を駆動して遊技球の払い出しを行う。
また、払出制御基板240には発射制御基板260が接続されており、発射制御基板260には、遊技球を発射させるための発射モーター262や遊技者が発射ハンドル9に触れていることを検知するタッチスイッチ263等を有する発射装置ユニット261が接続されている。発射制御基板260は、タッチスイッチ263を介して遊技者が発射ハンドル9に触れていることを検知すると、発射モーター262を駆動することによって、発射ハンドル9の回転角度に応じた強さで遊技球を発射する。
B.遊技の内容 :
本実施例のパチンコ機1では、次のようにして遊技が進行する。上皿部7に遊技球が貯留された状態で発射ハンドル9が回転されると、上皿部7に貯留された遊技球が1球ずつ発射装置ユニット261に供給されて、図2を用いて前述した遊技領域21に発射される。遊技球を打ち出す強さは発射ハンドル9の回転角度に対応するので、遊技者は発射ハンドル9の回転角度を変化させることによって、所望する領域に遊技球を流下させることができる。例えば、演出用開口部40(演出表示装置41)の左方の領域を流下するように遊技球を発射させたり(左打ちを行ったり)、演出用開口部40(演出表示装置41)の右方の領域を流下するように遊技球を発射させたり(右打ちを行ったり)することができる。
<特別図柄の変動表示>
図2を用いて前述したように、第1始動口24には左打ちされた遊技球が入球可能である。左打ちされた遊技球が第1始動口24に入球し、その入球した遊技球が第1始動口センサー24sにより検知されると、所定の判定乱数(後述する大当り判定乱数など)を取得し、該判定乱数に基づいて大当りであるか外れであるかを判定する大当り判定を行う。そして、この大当り判定の結果に基づいて、第1の特別図柄(以下「第1特図」ともいう)を変動表示させた後に停止表示させる。また、図2を用いて前述したように、第2始動口25には右打ちされた遊技球が入球可能である。右打ちされた遊技球が第2始動口25に入球し、その入球した遊技球が第2始動口センサー25sにより検知されると、所定の判定乱数(後述する大当り判定乱数など)を取得し、該判定乱数に基づいて大当りであるか外れであるかを判定する大当り判定を行う。そして、この大当り判定の結果に基づいて、第2の特別図柄(以下「第2特図」ともいう)を変動表示させた後に停止表示させる。ここで、第1特図、第2特図について説明する。
図4は、セグメント表示部50を拡大して示す説明図である。前述したように、セグメント表示部50は遊技盤20における遊技領域21の右下方に設けられており(図2参照)、遊技者は前面枠4の小窓部4c(図1参照)を通してセグメント表示部50を視認可能である。図4に示すように、セグメント表示部50には、第1特図を表示する第1特図表示部51と、第2特図を表示する第2特図表示部52が設けられており、これらの表示部にはそれぞれ8個のLEDが配置されている。第1特図および第2特図(以下、これらを特に区別をしない場合は、まとめて「特別図柄」という)は、それぞれの表示部において、8個のLEDのうち点灯するLEDを切り替えることによって変動表示され、8個のLEDのうち所定のLEDを点灯した状態とすることで停止表示される。本実施例のパチンコ機1では、第1特図として、大当り図柄1〜100、外れ図柄101の101種類の図柄を停止表示可能であり、第2特図として、大当り図柄201〜300、外れ図柄301の101種類の図柄を停止表示可能である。また、これらの図柄の種類は、点灯するLEDの組合せの相違によって識別可能である。
遊技球が第1始動口24に入球することに基づく大当り判定(以下「第1特図についての大当り判定」ともいう)の結果が大当りである場合は、第1特図が大当り図柄1〜100の何れかで停止表示され、第1特図についての大当り判定の結果が外れである場合は、第1特図が外れ図柄101で停止表示される。また、遊技球が第2始動口25に入球することに基づく大当り判定(以下「第2特図についての大当り判定」ともいう)の結果が大当りである場合は、第2特図が大当り図柄201〜300の何れかで停止表示され、第2特図についての大当り判定の結果が外れである場合は第2特図が外れ図柄301で停止表示される。こうして特別図柄(第1特図または第2特図)を大当り図柄または外れ図柄で停止表示したら、停止表示された図柄を確定させるべく、図柄が停止表示された状態を所定の時間が経過するまで維持する表示(以下「確定表示」ともいう)を行う。第1特図または第2特図の何れかが大当り図柄で停止表示(確定表示)された場合は、後述する大当り遊技が開始される。以下では、特別図柄が変動表示を開始してから、所定の変動時間の経過により当該変動表示が終了して、特別図柄が大当り図柄または外れ図柄で確定表示されるまでの遊技、すなわち1回の変動表示の結果が得られるまでの遊技を「図柄変動遊技」とも表現する。
<特別図柄の保留>
遊技球が第1始動口24に入球すると、上述したように第1特図についての大当り判定や変動表示が行われるものの、これらの大当り判定や変動表示は、遊技球が第1始動口24に入球後に直ぐに行われるのではなく、取得された判定乱数を第1特図保留として一旦記憶する。そして、所定の条件が成立したら、記憶した第1特図保留に基づいて大当り判定や第1特図の変動表示を行う。このような第1特図保留は4個を上限として記憶される。第1特図保留の記憶数(第1特図保留数)は、セグメント表示部50の第1特図保留表示部53に表示される。すなわち、図4に示すように、第1特図保留表示部53には2個のLEDが配置されており、この第1特図保留表示部53では、2個のLEDのうち1個のLEDを点灯することで第1特図保留数が1個であることを示し、2個のLEDを点灯することで第1特図保留数が2個であることを示し、1個のLEDを点滅することで第1特図保留数が3個であることを示し、2個のLEDを点滅することで第1特図保留数が4個であることを示す。
また、遊技球が第2始動口25に入球すると、上述したように第2特図についての大当り判定や変動表示が行われるものの、これらの大当り判定や変動表示も、遊技球が第2始動口25に入球後に直ぐに行われるのではなく、取得された判定乱数を第2特図保留として一旦記憶する。そして、所定の条件が成立したら、記憶した第2特図保留に基づいて大当り判定や第2特図の変動表示を行う。このような第2特図保留も4個を上限として記憶される。第2特図保留の記憶数(第2特図保留数)は、セグメント表示部50の第2特図保留表示部54に表示される。すなわち、図4に示すように、第2特図保留表示部54にも2個のLEDが配置されており、この第2特図保留表示部54では、2個のLEDのうち1個のLEDを点灯することで第2特図保留数が1個であることを示し、2個のLEDを点灯することで第2特図保留数が2個であることを示し、1個のLEDを点滅することで第2特図保留数が3個であることを示し、2個のLEDを点滅することで第2特図保留数が4個であることを示す。
尚、本実施例のパチンコ機1では、何れかの特別図柄の変動表示中や、何れかの特別図柄の確定表示中、後述する大当り遊技中は、第1特図保留や第2特図保留が記憶されていても、これらの保留に係る大当り判定や変動表示は行わない。また、第1特図保留および第2特図保留のうち第1特図保留のみが記憶されている場合は、最先に記憶された第1特図保留に係る大当り判定および第1特図の変動表示を行うが、第2特図保留が記憶されている場合は第1特図保留が記憶されているか否かに拘わらず、最先に記憶された第2特図保留に係る大当り判定および第2特図の変動表示を行う。すなわち、第2特図を第1特図に優先して変動表示させる(いわゆる第2特図の優先変動機能を有する)。また、本明細書では第1特図保留と第2特図保留とを特に区別しない場合は、まとめて「特図保留」とも表現する。
<普通図柄の変動表示、普図当り遊技>
図2を用いて前述したように、普通図柄作動ゲート27は右打ちされた遊技球が通過可能である。右打ちされた遊技球が普通図柄作動ゲート27を通過し、その遊技球がゲートセンサー27sにより検知されると、所定の判定乱数(後述する普図当り判定乱数)を取得し、該判定乱数に基づいて普図当りであるか外れであるかを判定する普図当り判定を行う。そして、この普図当り判定の結果に基づいて、普通図柄を変動表示させた後に停止表示させる。図4に示すように、セグメント表示部50には、普通図柄を表示する普図表示部56が設けられており、普図表示部56には2個のLEDが配置されている。普通図柄は、普図表示部56において、2個のLEDのうち点灯するLEDを切り替えることによって変動表示され、2個のLEDのうち所定のLEDを点灯した状態とすることで停止表示される。本実施例のパチンコ機1では、普通図柄として、2個のLEDのうち左のLEDを点灯させた普図当り図柄と、右のLEDを点灯させた普図外れ図柄の2種類の図柄を停止表示可能である。普図当り判定の結果が普図当りである場合は普通図柄が普図当り図柄で停止表示され、普図当り判定の結果が普図外れである場合は普通図柄が普図外れ図柄で停止表示される。こうして普通図柄を当り図柄または外れ図柄で停止表示したら、停止表示された図柄を確定させるべく、図柄が停止表示された状態を所定の時間が経過するまで維持する表示(確定表示)を行う。そして、普通図柄が普図当り図柄で停止表示された場合は、第2始動口25が開放状態となった後に閉鎖状態となる普図当り遊技が行われる。
<普通図柄の保留>
遊技球が普通図柄作動ゲート27を通過すると、普図当り判定や普通図柄の変動表示が行われるものの、これらの普図当り判定や変動表示は、遊技球が普通図柄作動ゲート27を通過後に直ぐに行われるのではなく、取得された判定乱数を普図保留として一旦記憶する。そして、所定の条件が成立したら、記憶した普図保留に基づいて普図当り判定や普通図柄の変動表示を行う。このような普図保留も4個を上限として記憶される。普図保留の記憶数(普図保留数)は、セグメント表示部50の普図保留表示部57に表示される。すなわち、図4に示すように、普図保留表示部57には2個のLEDが配置されており、この普図保留表示部57では、2個のLEDのうち1個のLEDを点灯することで普図保留数が1個であることを示し、2個のLEDを点灯することで普図保留数が2個であることを示し、1個のLEDを点滅することで普図保留数が3個であることを示し、2個のLEDを点滅することで普図保留数が4個であることを示す。尚、本実施例のパチンコ機1では、普図保留が記憶されている場合において、普通図柄の変動表示中、普通図柄の確定表示中、普図当り遊技中の何れでもなければ、最先に記憶された普図保留に係る普図当り判定および普通図柄の変動表示を行う。
<遊技状態>
ここで、本実施例のパチンコ機1では、「大当り判定において大当りと判定される確率(本明細書では「大当り確率」ともいう)に係る遊技状態」と、「第2始動口25への遊技球の入球頻度に係る遊技状態」とが適宜設定される。これらのうち「大当り確率に係る遊技状態」は、「大当り確率が低い(約300分の1の確率である)低確率状態」または「大当り確率が高い(約150分の1の確率である)高確率状態」に設定される。また、「第2始動口25への遊技球の入球頻度に係る遊技状態」は、「第2始動口25への遊技球の入球頻度が低い非電サポ状態」または「第2始動口25への遊技球の入球頻度が高い電サポ状態」に設定される。上述した「大当り確率に係る遊技状態」と「第2始動口25への遊技球の入球頻度に係る遊技状態」とは併せて設定されるものであり、本実施例のパチンコ機1の遊技状態は、低確率状態且つ非電サポ状態(以下「通常状態」ともいう)に設定される場合と、高確率状態且つ電サポ状態(以下「ST状態」ともいう)に設定される場合とがある。
<大当り遊技>
第1特図または第2特図が何れかの大当り図柄で停止表示されると、大入賞口28が開放状態となるラウンド遊技が複数回(2回、8回、16回)行われる大当り遊技を開始する。図2を用いて前述したように、大入賞口28には右打ちされた遊技球が入球可能であるので、大当り遊技中は右打ちが行われることとなる。
本実施例のパチンコ機1では、停止表示された大当り図柄の種類によって、互いに異なる種類の大当り遊技を実行可能である。すなわち、図5(a)に示すように、遊技状態が「通常状態」である場合に、第1特図が大当り図柄1〜50で、あるいは、第2特図が大当り図柄201〜250で停止表示されると(大当り図柄が停止表示される場合の50%の確率で)、8回のラウンド遊技が行われ、且つ、大当り遊技終了後の遊技状態が「通常状態」に設定される大当り遊技(以下「8R通常当り」ともいう)が行われる。
これに対して、遊技状態が「通常状態」である場合に、第1特図が大当り図柄51〜100で、あるいは、第2特図が大当り図柄251〜300で停止表示されると(大当り図柄が停止表示される場合の50%の確率で)、8回のラウンド遊技が行われ、且つ、大当り遊技終了後の遊技状態が「ST状態」に設定される大当り遊技(以下「8R高確当り」ともいう)が行われる。
一方、図5(b)に示すように、遊技状態が「ST状態」である場合に、第1特図が大当り図柄1〜60で、あるいは、第2特図が大当り図柄201〜260で停止表示されると(大当り図柄が停止表示される場合の60%の確率で)、16回のラウンド遊技が行われ、且つ、大当り遊技終了後の遊技状態が「ST状態」に設定される大当り遊技(以下「16R高確当り」ともいう)が行われる。
これに対して、遊技状態が「ST状態」である場合に、第1特図が大当り図柄61〜100で、あるいは、第2特図が大当り図柄261〜300で停止表示されると(大当り図柄が停止表示される場合の40%の確率で)、2回のラウンド遊技が行われ、且つ、大当り遊技終了後の遊技状態が「ST状態」に設定される大当り遊技(以下「2R高確当り」ともいう)が行われる。
「ST状態」は、「通常状態」よりも、大当り確率が高く、第2始動口25への遊技球の入球頻度が高いので、当然ながら、「ST状態」が設定される大当り遊技が行われることを遊技者に期待させることができる。また、1回のラウンド遊技は、10個の遊技球が入球した場合(10カウント)または30秒が経過した場合に終了するので、ほとんどの場合において1回のラウンド遊技では100個(10カウント×払出数10個)の遊技球が払い出される。従って、当然ながら、ラウンド遊技回数の多い大当り遊技の方が、ラウンド遊技回数が少ない大当り遊技よりも遊技者に多くの遊技球が払い出されることとなる。このため、ラウンド遊技回数のより多い大当り遊技が行われることを遊技者に期待させることができる。尚、これらの大当り遊技は、遊技者にとっての有利度合が互いに異なる複数の大当り遊技(特定遊技)として捉えることができる。
大当り遊技終了後に「通常状態」が設定された場合(8R通常当りが行われた場合)、該「通常状態」は、次に大当り遊技が開始されるまで継続して設定される。これに対して、大当り遊技終了後に「ST状態」が設定された場合(8R高確当り、16R高確当り、2R高確当りが行われた場合)、該「ST状態」は、次に大当り遊技が行われるまで、あるいは、大当り遊技が行われることなく図柄変動遊技(特別図柄の変動表示)が200回行われるまで継続して設定される。本明細書では、大当り遊技が行われない場合に「ST状態」が継続して設定される図柄変動遊技の回数(ここでは200回)を「ST回数」とも表現し、「ST回数」が200回の「ST状態」が設定されることを「200回のST回数が設定される」とも表現する。
上述した大当り遊技の実行中は、セグメント表示部50のラウンド表示部55に実行中の大当り遊技の種類(ラウンド遊技回数)が表示される。すなわち、図4に示すように、ラウンド表示部55には3個のLEDが配置されており、このラウンド表示部55では、3個のLEDのうち左のLEDを点灯することで「2R高確当り」の実行中であることを示し、中のLEDを点灯することで「8R通常当り」または「8R高確当り」の実行中であることを示し、右のLEDを点灯することで「16R高確当り」の実行中であることを示す。
また、セグメント表示部50には、上述した「電サポ状態(ST状態)」の設定中であることを示す電サポ表示部58が設けられている。すなわち、図4に示すように、電サポ表示部58には、3個のLEDが配置されており、「電サポ状態(ST状態)」の設定中は、この3個のLEDを点灯することによって「電サポ状態(ST状態)」の設定中であることを示す。また、図4に示すように、セグメント表示部50には、右打ちを行うことを示す右打ち表示部59が設けられている。「電サポ状態(ST状態)」の設定中は第2始動口25への遊技球の入球頻度が高く、且つ、第2始動口25は右打ちされた遊技球が入球可能であるので、「電サポ状態(ST状態)」の設定中は右打ちを行うことが遊技者にとって有益である。また、大入賞口28も右打ちされた遊技球が入球可能であるので、大当り遊技中も右打ちを行うことが遊技者にとって有益である。そこで、「電サポ状態(ST状態)」の設定中および大当り遊技中は、右打ち表示部59に配置された2個のLEDを点灯することによって右打ちを行うことを示す。
<演出表示装置41の表示内容>
上述したような遊技の進行は、主に主制御基板200のCPU201によって行われる。本実施例のパチンコ機1では、上述したような遊技の進行に合わせた演出(以下「遊技演出」ともいう)を行う。このような演出は、主にサブ制御基板220のCPU221によって行われる。
例えば、演出表示装置41では、第1特図または第2特図の変動表示(図柄変動遊技)に合わせた演出(以下「図柄変動演出」ともいう)が行われる。すなわち、特別図柄(第1特図または第2特図)の変動表示(図柄変動遊技)の開始タイミングと同期して、演出表示装置41において3つの装飾図柄41a,41b,41cの変動表示を開始する。その後、特別図柄の変動時間が経過するまで種々の態様で装飾図柄41a,41b,41cの変動表示を行う。そして、特別図柄の変動表示の終了タイミング(特別図柄の停止表示)と同期して装飾図柄41a,41b,41cの変動表示を終了する。本実施例のパチンコ機1では、装飾図柄として「1」〜「9」までの9つの数字を意匠化した図柄を表示可能である。
図6(a)には、3つの装飾図柄41a,41b,41cが一斉に変動表示している様子が概念的に示されている。変動表示が開始されてから所定時間が経過すると、例えば、初めに左装飾図柄41aが停止表示され、次に右装飾図柄41cが停止表示され、最後に中装飾図柄41bが停止表示される。これら演出表示装置41で停止表示される3つの装飾図柄41a,41b,41cの組合せは、前述した第1特図表示部51または第2特図表示部52にて停止表示される特別図柄(第1特図または第2特図)と対応するように構成されている。例えば、第1特図または第2特図が大当り図柄で停止表示される場合は、演出表示装置41の3つの装飾図柄41a,41b,41cが同じ図柄となる図柄組合せ(以下「ゾロ目」ともいう)で停止表示される。また、第1特図または第2特図が外れ図柄で停止表示される場合は、3つの装飾図柄41a,41b,41cは同じ図柄で揃わない図柄組合せ(以下「バラケ目」ともいう)で停止表示される。尚、停止表示された装飾図柄41a,41b,41cは、特別図柄の確定表示時間が経過するまで停止表示された状態となる(確定表示される)。
このように、第1特図表示部51または第2特図表示部52で表示される特別図柄と、演出表示装置41で表示される3つの装飾図柄41a,41b,41cとは、表示内容が互いに対応しており、変動表示中の特別図柄が停止表示する際には、3つの装飾図柄41a,41b,41cも停止表示するようになっている。しかも、図2に示すように、演出表示装置41は、第1特図表示部51または第2特図表示部52(セグメント表示部50)よりも目に付き易い位置に設けられており、表示画面も大きく、表示内容も分かり易いので、遊技者は演出表示装置41の画面を見ながら遊技を行うことが通常である。従って、図6(b)に示すように、演出表示装置41の表示画面上で初めに停止表示される左装飾図柄41aと、続いて停止表示される右装飾図柄41cとが同じ図柄であった場合には、最後に停止表示される中装飾図柄41bも同じ図柄で停止して、「大当り遊技が開始されるのではないか」と、遊技者は装飾図柄の変動表示(図柄変動演出)を注視することになる。このように、2つの装飾図柄(複数の装飾図柄のうち一の装飾図柄を除いた装飾図柄)を同じ図柄(ゾロ目となり得る態様)で停止させて最後の装飾図柄(一の装飾図柄)を変動表示させた状態で行われる演出は「リーチ演出」と呼ばれており、このリーチ演出を発生させることで遊技興趣を高めることが可能である。
また、演出表示装置41の表示画面上の下部には、第1特図保留数を示すための第1保留表示領域41dと、第2特図保留数を示すための第2保留表示領域41eとが設定されている。本実施例のパチンコ機1では、第1保留表示領域41dに第1特図保留数と同数の「保留図柄(図中、小さい円形の図柄)」を表示することで第1特図保留数(上限数は4個)を示し、第2保留表示領域41eに第2特図保留数(上限数は4個)と同数の「保留図柄」を表示することで第2特図保留数を示す。従って、図6に示す例では、第1特図保留数が4個であり、第2特図保留数が4個であることが示されている。尚、当然ながら、演出表示装置41の表示画面上に表示された保留図柄によって示される保留数と、セグメント表示部50の第1特図保留表示部53および第2特図保留表示部54にて示される保留数とは一致する。
C.遊技制御処理 :
図7は、主制御基板200のCPU201が、遊技の進行に係る制御として行う遊技制御処理の大まかな流れを示したフローチャートである。遊技制御処理は、主制御基板200のCPU201によって、所定周期毎(例えば4m秒毎)に発生するタイマ割り込みに基づき行われる。以下、フローチャートに従って、主制御基板200のCPU201が行う遊技進行制御処理について説明する。尚、以下の説明では、CPU201の初期化処理や、割り込み禁止処理、割り込み許可処理などの周知の処理については、その説明を省略している。
<出力処理>
図7に示すように、主制御基板200のCPU201は遊技制御処理を開始すると先ず、出力処理(S100)を行う。本実施例のパチンコ機1では、後述する各種処理において、サブ制御基板220を初めとする各種制御基板に向けて送信する各種コマンドをRAM203に確保された出力バッファに記憶する。出力処理(S100)では、このように出力バッファに記憶された各種コマンドを各種制御基板に向けて送信する。こうすることにより、例えば、サブ制御基板220では、遊技の進行に合わせた演出の制御が行われることになり、払出制御基板240では、払出モーター243を駆動して遊技球の払い出しが行われることとなる。
<入力処理>
主制御基板200のCPU201は、続いて、入力処理(S200)を行う。本実施例のパチンコ機1では上述したように、第1始動口24、第2始動口25、一般入球口30の何れかに遊技球が入球した場合は3個の遊技球が払い出され、大入賞口28に遊技球が入球した場合は10個の遊技球が払い出される。そこで、入力処理(S200)の処理では、これらの入球を検知するセンサー類(第1始動口センサー24sや、第2始動口センサー25s、大入賞口センサー28s等)について、遊技球を検知したか否かを判断する。その結果、遊技球を検知している場合は、払い出す遊技球の数を示す払出コマンドを上述した出力バッファに記憶する。こうして出力バッファに記憶された払出コマンドは次回の出力処理(S100)で払出制御基板240に向けて送信される。
<乱数更新処理>
主制御基板200のCPU201は、続いて、乱数更新処理(S300)を行う。本実施例のパチンコ機1では上述したように、大当り判定や普図当り判定は所定の判定乱数に基づいて行われる。詳しくは、大当り判定は「大当り判定乱数」に基づいて行われ、普図当り判定は「普図当り判定乱数」に基づいて行われる。また、本実施例のパチンコ機1における特別図柄の変動表示は後述する変動パターンに基づいて行われるが、この変動パターンは「変動パターン選択乱数」に基づいて選択される。また、本実施例のパチンコ機1では、大当り判定結果が大当りである場合は、100種類の大当り図柄(大当り図柄1〜100あるいは大当り図柄201〜300)のうち何れかの大当り図柄が停止表示されるが、この大当り図柄の種類は「図柄選択乱数」に基づいて選択される。乱数更新処理(S300)では、これらの乱数を更新する。尚、これらの乱数の更新は、乱数更新処理(S300)においてだけでなく、遊技制御処理を終了してから次の遊技制御処理を開始する(次のタイマ割り込み)までの期間にも行うこととしてもよい。また、乱数更新の専用回路を設けて、この専用回路で乱数を更新することとしてもよい。
<始動口等センサー検出処理>
主制御基板200のCPU201は、続いて、始動口等センサー検出処理(S400)を行う。この始動口等センサー検出処理(S400)では、普図保留、第1特図保留、第2特図保留を記憶する処理が行われる。すなわち、主制御基板200のCPU201は先ず、ゲートセンサー27sの検知結果に基づいて、遊技球が普通図柄作動ゲート27を通過したか否かを判断する。その結果、遊技球が普通図柄作動ゲート27を通過した場合は、普図保留数が上限値である4個に達しているか否かを判断する。そして、普図保留数が4個に達していなければ、普図当り判定乱数を取得すると共に該普図当り判定乱数を普図保留として記憶する。普図保留は、記憶した順序を識別できるように、RAM203に確保された普図保留記憶領域に記憶される。尚、遊技球が普通図柄作動ゲート27を通過していなかった場合や、普図保留数が既に4個に達していた場合は、新たな普図保留は記憶しない。
こうして普図保留の記憶に係る処理を行ったら、続いて、第1始動口センサー24sの検知結果に基づいて、遊技球が第1始動口24に入球したか否かを判断する。その結果、遊技球が第1始動口24に入球した場合は、第1特図保留数が上限値である4個に達しているか否かを判断する。そして、第1特図保留数が4個に達していなければ、大当り判定乱数、変動パターン選択乱数、図柄選択乱数を取得すると共にこれらの乱数を第1特図保留として記憶する。第1特図保留は、記憶した順序を識別できるように、RAM203に確保された第1特図保留記憶領域に記憶される。
ここで、第1特図の変動表示(図柄変動遊技)は、第1特図保留として取得された大当り判定乱数、変動パターン選択乱数、図柄選択乱数に基づいて行われる。また、第1特図の変動表示に合わせて行われる演出(図柄変動演出)も、第1特図保留として取得された大当り判定乱数、変動パターン選択乱数、図柄選択乱数に基づいて行われる。従って、第1特図保留を記憶した場合は、未だ該第1特図保留に基づく変動表示が開始されていなくても(変動開始条件が成立していなくても)、該第1特図保留に基づく変動表示や演出(第1特図保留に基づく図柄変動遊技や図柄変動演出)の態様を判定することが可能である。例えば、第1特図保留に基づく変動表示が行われる前であっても、該第1特図保留に基づく変動表示が行われた場合に大当り図柄が停止表示されるか否か(大当り遊技が開始されるか否か)や、リーチ演出が行われるか否か等を判定することが可能である。このような判定は事前判定と称されるものであって、本実施例のパチンコ機1では、第1特図保留を記憶すると、該第1特図保留について事前判定を行い、該事前判定結果を該第1特図保留と対応付けて記憶する。こうして、第1特図保留を記憶すると共に該第1特図保留についての事前判定結果を記憶したら、この事前判定結果を示す事前判定結果コマンドをRAM203の出力バッファに記憶する。こうして出力バッファに記憶された事前判定結果コマンドは次回の出力処理(S100)でサブ制御基板220に向けて送信される。こうすることによって、サブ制御基板220は、第1特図保留の事前判定結果に基づいて種々の演出を実行することが可能となる。尚、遊技球が第1始動口24に入球していなかった場合や、第1特図保留数が既に4個に達していた場合は、新たな第1特図保留は記憶せず、事前判定も行わない。
こうして第1特図保留の記憶に係る処理を行ったら、続いて、第2始動口センサー25sの検知結果に基づいて、遊技球が第2始動口25に入球したか否かを判断する。その結果、遊技球が第2始動口25に入球した場合は、第2特図保留数が上限値である4個に達しているか否かを判断する。そして、第2特図保留数が4個に達していなければ、大当り判定乱数、変動パターン選択乱数、図柄選択乱数を取得すると共にこれらの乱数を第2特図保留として記憶する。第2特図保留は、記憶した順序を識別できるように、RAM203に確保された第2特図保留記憶領域に記憶される。こうして第2特図保留を記憶したら、該第2特図保留についても上述と同様の事前判定を行い、該事前判定結果を該第2特図保留と対応付けて記憶する。こうして、第2特図保留を記憶すると共に該第2特図保留についての事前判定結果を記憶したら、この事前判定結果を示す事前判定結果コマンドをRAM203の出力バッファに記憶する。こうして出力バッファに記憶された事前判定結果コマンドも次回の出力処理(S100)でサブ制御基板220に向けて送信される。こうすることによって、サブ制御基板220は、第2特図保留の事前判定結果に基づいて種々の演出を実行することが可能となる。尚、遊技球が第2始動口25に入球していなかった場合や、第2特図保留数が既に4個に達していた場合は、新たな第2特図保留は記憶せず、事前判定も行わない。
<普通動作処理>
主制御基板200のCPU201は、続いて、普通動作処理(S500)を行う。この普通動作処理(S500)では、普通図柄を変動表示させたり、普図当り遊技を実行したりする処理が行われる。すなわち、主制御基板200のCPU201は先ず、普図当り遊技中、普通図柄の変動表示中、普通図柄の確定表示中の何れかであるか否かを判断する。その結果、普図当り遊技中、普通図柄の変動表示中、普通図柄の確定表示中の何れでもない場合は、上述の普図保留記憶領域に普図保留が記憶されているか否かを判断する。その結果、普図保留記憶領域に普図保留が記憶されている場合は、記憶されている普図保留のうち最先に記憶された普図保留を読み出す。そして、読み出した普図保留、すなわち、普図当り判定乱数に基づいて普図当り判定を行う。
普図当り判定を行ったら、該普図当り判定の結果が普図当りであるか否かを判断する。その結果、普図当り判定の結果が普図当りである場合は、今回の普通図柄の変動表示にて停止表示する図柄(停止図柄)として普図当り図柄を記憶する。すなわち、今回の普通図柄の変動表示の結果として普図表示部56の左のLED(図4参照)を点灯させることを記憶する。これに対して、普図当り判定の結果が普図外れである場合は、今回の普通図柄の変動表示にて停止表示する図柄(停止図柄)として普図外れ図柄を記憶する。すなわち、今回の普通図柄の変動表示の結果として普図表示部56の右のLED(図4参照)を点灯させることを記憶する。
こうして、今回の普通図柄の変動表示の結果として普図表示部56の左のLEDを点灯させること、あるいは、普図表示部56の右のLEDを点灯させることを記憶したら、普通図柄の変動時間を設定して、普通図柄の変動表示を開始する。そして、今回の普図当り判定の対象となった普図保留を普図保留記憶領域から消去する。
以上は、普図当り遊技中、普通図柄の変動表示中、普通図柄の確定表示中の何れでもない場合の処理について説明した。これに対して、普通図柄の変動表示中である場合は、変動表示中の普通図柄の変動時間が経過したか否かを判断する。その結果、変動時間が経過したと判断された場合は、変動表示中の普通図柄を予め記憶しておいた態様で停止表示する。すなわち、普図当り判定の結果が普図当りであった場合は普図表示部56の左のLEDを点灯した状態とし(普図当り図柄を停止表示し)、普図当り判定の結果が外れであった場合は普図表示部56の右のLEDを点灯した状態とする(外れ図柄を停止表示する)。このように普通図柄が停止表示されたら、普通図柄の確定表示が開始されるので、普通図柄の確定表示時間を設定する。
以上は、普通図柄の変動表示中である場合の処理について説明した。これに対して、普通図柄の確定表示中である場合は、確定表示時間が経過したか否かを判断する。その結果、確定表示時間が経過した場合は、今回停止表示(確定表示)された普通図柄が普図当り図柄(普図表示部56の左のLEDの点灯)であるか否かを判断する。その結果、停止表示された普通図柄が普図当り図柄であった場合は、普図当り遊技における第2始動口25の開放パターン(開放回数、開放時間、閉鎖時間など)を設定した後、普図当り遊技を開始する。
以上は、普通図柄の確定表示中である場合の処理について説明した。これに対して、普図当り遊技中である場合は、上述の開放パターンで第2始動口25が開放状態・閉鎖状態となるように、始動口ソレノイド26mを制御して開閉扉26を動作させる。そして、この開放パターンに従う制御が終了したら普図当り遊技を終了する。
ここで、図6を用いて前述したように、本実施例のパチンコ機1では、第2始動口25への遊技球の入球頻度に係る遊技状態が「第2始動口25への遊技球の入球頻度が低い非電サポ状態(通常状態)」または「第2始動口25への遊技球の入球頻度が高い電サポ状態(ST状態)」に設定される。このような非電サポ状態(通常状態)および電サポ状態(ST状態)の設定は次のように実現される。
すなわち、電サポ状態(ST状態)は非電サポ状態(通常状態)と比較して、普図当り判定の結果が普図当りとなる確率(普図当り確率)が高く、普通図柄の変動時間(普図変動時間)が短く、普図当り遊技における第2始動口25の開放時間が長く設定される。従って、電サポ状態(ST状態)は非電サポ状態(通常状態)と比較して、第2始動口25が高頻度で開放状態になるとともに該開放状態にある期間が長くなるので、第2始動口25への遊技球の入球頻度が高くなる(高頻度状態)。例えば、非電サポ状態(通常状態)が設定されている場合は、普図当り確率を約100分の1の確率に設定し(普図保留として取得可能な普図当り判定乱数のうち約100分の1の乱数を普図当りとし)、普図変動時間を20秒に設定し、普図当り遊技における第2始動口25の開放時間を0.3秒(0.1秒×3回開放)に設定する。これに対して、電サポ状態(ST状態)が設定されている場合は、普図当り確率を約100分の99の確率に設定し(普図保留として取得可能な普図当り判定乱数のうち約100分の99の乱数を普図当りとし)、普図変動時間を1秒に設定し、普図当り遊技における第2始動口25の開放時間を4.5秒(1.5秒×3回開放)に設定する。
<特別動作処理>
主制御基板200のCPU201は、続いて、特別動作処理(S600)を行う。この特別動作処理(S600)では、特別図柄(第1特図または第2特図)を変動表示させたり、大当り遊技を実行したりする処理が行われる。すなわち、主制御基板200のCPU201は先ず、大当り遊技中、特別図柄(第1特図または第2特図)の変動表示中、特別図柄(第1特図または第2特図)の確定表示中の何れかであるか否かを判断する。その結果、大当り遊技中、特別図柄の変動表示中、特別図柄の確定表示中の何れでもない場合は、第2特図保留記憶領域に第2特図保留が記憶されているか否かを判断する。その結果、第2特図保留記憶領域に第2特図保留が記憶されている場合は、記憶されている第2特図保留のうち最先に記憶された第2特図保留(大当り判定乱数、変動パターン選択乱数、図柄選択乱数)を読み出す。そして、読み出した第2特図保留に含まれる大当り判定乱数に基づいて大当り判定を行う。
これに対して、第2特図保留記憶領域に第2特図保留が記憶されていない場合は、今度は、第1特図保留記憶領域に第1特図保留が記憶されているか否かを判断する。その結果、第1特図保留記憶領域に第1特図保留が記憶されている場合は、記憶されている第1特図保留のうち最先に記憶された第1特図保留(大当り判定乱数、図柄選択乱数、変動パターン選択乱数)を読み出す。そして、読み出した第1特図保留に含まれる大当り判定乱数に基づいて大当り判定を行う。
ここで、図6を用いて前述したように、本実施例のパチンコ機1では、大当り確率に係る遊技状態は「大当り確率が低い(約300分の1の確率である)低確率状態(通常状態)」または「大当り確率が高い(約150分の1の確率である)高確率状態(ST状態)」に設定される。このような低確率状態(通常状態)あるいは高確率状態(ST状態)の設定は次のように実現される。すなわち、低確率状態(通常状態)が設定されている場合は、第1特図保留または第2特図保留として取得可能な大当り判定乱数のうち約300分の1の乱数を大当りとし、高確率状態(ST状態)が設定されている場合は、第1特図保留または第2特図保留として取得可能な大当り判定乱数のうち約150分の1の乱数を大当りとする。
こうして第1特図保留または第2特図保留について大当り判定を行ったら、該大当り判定の結果が大当りであるか否かを判断する。その結果、大当り判定の結果が大当りである場合は、今回読み出した第1特図保留または第2特図保留に含まれる図柄選択乱数に基づいて、今回の特別図柄の変動表示(図柄変動遊技)にて停止表示する大当り図柄の種類を選択する。すなわち、図5を用いて前述したように、本実施例のパチンコ機1では、第1特図としては大当り図柄1〜100が停止表示可能であり、第2特図としては大当り図柄201〜300が停止表示可能である。そこで、第1特図保留を読み出した場合は、大当り図柄1〜100に図柄選択乱数が割り振られた図柄選択テーブル(図示省略)を参照して、第1特図保留として読み出した図柄選択乱数に対応する大当り図柄を、停止表示する図柄として選択する。また、第2特図保留を読み出した場合は、大当り図柄201〜300に図柄選択乱数が割り振られた図柄選択テーブルを参照して、第2特図保留として読み出した図柄選択乱数に対応する大当り図柄を、停止表示する図柄として選択する。尚、図柄選択テーブルは、主制御基板200のROM202に予め記憶されている。
一方、大当り判定の結果が外れである場合においては、第1特図保留を読み出した場合は外れ図柄101を停止表示する図柄として選択し、第2特図保留を読み出した場合は外れ図柄301を停止表示する図柄として選択する。尚、停止表示する図柄として選択された大当り図柄、外れ図柄は、RAM203に確保された停止図柄記憶領域に記憶される。
こうして停止表示する図柄を選択したら、特別図柄の変動表示(図柄変動遊技)の変動パターンを選択する。変動パターンとは、特別図柄(第1特図または第2特図)が変動表示を開始してから停止表示するまでの時間(変動時間)であり、各変動パターンには他の変動パターンと識別するための情報(変動パターンID)が付されている。変動パターンを選択する処理では変動パターン選択テーブルを参照する。変動パターン選択テーブルとは、図8に示すように、複数の変動パターン(変動パターンID、変動時間)に変動パターン選択乱数が割り振られたテーブルである。変動パターンを選択する処理では、このような変動パターン選択テーブルにおいて、今回第1特図保留または第2特図保留として読み出した変動パターン選択乱数に対応する変動パターンを、今回の変動パターンとして決定する。従って、各変動パターンが選択される確率は、取得可能な変動パターン選択乱数のうち各変動パターンに割り振られた乱数の割合によって決定される。
このように選択された変動パターンは後述の変動パターン指定コマンドとして、サブ制御基板220に向けて送信される。サブ制御基板220のCPU221は、変動パターン指定コマンドを受信すると、該変動パターン指定コマンドに基づいて今回の図柄変動遊技の変動パターンを認識し、該変動パターンに基づく演出パターンで図柄変動演出を実行する。
上述した変動パターンを選択する処理では、常時同じ変動パターン選択テーブルを参照するのではなく、図9に示すように、特別図柄の種類(第1特図または第2特図)や、現在設定されている遊技状態、大当り判定の結果、記憶されている第1特図保留および第2特図保留の数などの種々の遊技進行状況に対応する変動パターン選択テーブルを参照する。こうすることで、種々の遊技進行状況に対応する変動パターンを選択可能となり、ひいては、サブ制御基板220のCPU221は種々の遊技進行状況に対応する演出パターンで図柄変動演出を実行可能となる。例えば、サブ制御基板220のCPU221は、大当り判定の結果が大当りである場合は、リーチ演出の後に装飾図柄41a,41b,41cをゾロ目で停止表示する図柄変動演出を実行し、大当り判定の結果が外れである場合は、装飾図柄41a,41b,41cをバラケ目で停止表示する図柄変動演出を実行する。また、大当り判定の結果が外れである場合において所定の変動パターンが選択された場合はリーチ演出を行う。尚、各変動パターン選択テーブルは、主制御基板200のROM202に予め記憶されている。
こうして、今回の特別図柄の変動表示にて停止表示させる図柄を選択すると共に、今回の特別図柄の変動表示の変動パターンを選択したら、特別図柄の変動表示を開始する。そして、今回選択された変動パターンを示す変動パターン指定コマンドをRAM203の出力バッファに記憶する。このように出力バッファに記憶された変動パターン指定コマンドは、次回の出力処理(S100)でサブ制御基板220に向けて送信される。また、今回の大当り判定の対象となった第1特図保留または第2特図保留を、第1特図保留記憶領域または第2特図保留記憶領域から消去する。
以上は、大当り遊技中、特別図柄(第1特図または第2特図)の変動表示中、特別図柄の確定表示中の何れでもない場合の処理について説明した。これに対して、特別図柄の変動表示中である場合は、変動表示中の特別図柄の変動時間が経過したか否かを判断する。その結果、変動時間が経過したと判断された場合は、変動表示中の特別図柄を予め停止図柄記憶領域に記憶しておいた図柄で停止表示する(確定表示を開始する)。このように特別図柄が停止表示されたら、特別図柄の確定表示が開始されるので、特別図柄の確定表示時間を設定する。そして、特別図柄を停止表示したことを示す変動停止コマンドをRAM203の出力バッファに記憶する。このように出力バッファに記憶された変動停止コマンドは、次回の出力処理(S100)でサブ制御基板220に向けて送信される。
特別図柄の確定表示中である場合は、確定表示時間が経過したか否かを判断する。その結果、確定表示時間が経過した場合は、今回停止表示(確定表示)された特別図柄が大当り図柄であるか否かを判断する。その結果、停止表示された特別図柄が外れ図柄であった場合は、「ST状態」が設定されているか否かを判断し、「ST状態」が設定されている場合は「残りST回数」を1回減算する。「残りST回数」とは、(大当り遊技が途中で行われなければ)「ST状態」が終了するまでに実行可能な図柄変動遊技(特別図柄の変動表示)の回数(以下「残りST回数」ともいう)である。「残りST回数」を1回減算した結果、「残りST回数」が0回になったら、「ST状態」に代えて「通常状態」を設定する。このように遊技状態を設定した場合は、設定された遊技状態を示す遊技状態指定コマンドをRAM203の出力バッファに記憶する。このように出力バッファに記憶された遊技状態指定コマンドは、次回の出力処理(S100)でサブ制御基板220に向けて送信される。
これに対して、停止表示された特別図柄が大当り図柄であった場合は、大当り遊技における大入賞口28の開放パターン(開放回数、開放時間、閉鎖時間など)を設定する。図5を用いて前述したように、本実施例のパチンコ機1では、停止表示された大当り図柄の種類によって大当り遊技中のラウンド遊技の回数が異なる。従って、停止表示された大当り図柄の種類に対応して大入賞口28の開放パターンを設定する。こうして大入賞口28の開放パターンを設定したら、大当り遊技を開始する。そして、大当り遊技の開始を示す大当り遊技開始コマンドをRAM203の出力バッファに記憶する。この大当り遊技開始コマンドには、今回開始する大当り遊技におけるラウンド遊技回数を示す情報も含まれている。出力バッファに記憶された大当り遊技開始コマンドは、次回の出力処理(S100)でサブ制御基板220に向けて送信される。
一方、大当り遊技中である場合は、上述の開放パターンで大入賞口28が開放状態・閉鎖状態となるように、大入賞口ソレノイド29mを制御して開閉扉29を動作させる。そして、ラウンド遊技の開始時には、ラウンド遊技の開始を示すラウンド遊技開始コマンドをRAM203の出力バッファに記憶し、ラウンド遊技の終了時には、ラウンド遊技の終了を示すラウンド遊技終了コマンドをRAM203の出力バッファに記憶する。また、大当り遊技中である場合は、大入賞口28に遊技球が入球すると、大入賞口28に遊技球が入球したことを示す大入賞口入球コマンドをRAM203の出力バッファに記憶する。このように出力バッファに記憶されたラウンド遊技開始コマンド、ラウンド遊技終了コマンド、大入賞口入球コマンドは、次回の出力処理(S100)でサブ制御基板220に向けて送信される。
また、上述の開放パターンに従う大入賞口ソレノイド29mの制御(開閉扉29の動作)が終了したら大当り遊技を終了する。そして、大当り遊技の終了を示す大当り遊技終了コマンドをRAM203の出力バッファに記憶される。このように出力バッファに記憶された大当り遊技終了コマンドは、次回の出力処理(S100)でサブ制御基板220に向けて送信される。大当り遊技を終了したら、該大当り遊技が「8R通常当り」であれば、遊技状態を「通常状態」に設定する。これに対して、該大当り遊技が「8R高確当り」、「16R高確当り」、「2R高確当り」の何れかであれば、遊技状態を「ST状態」に設定する。このとき、「残りST回数」は200回に設定される。このように遊技状態を設定した場合は、設定された遊技状態(残りST回数も含む)を示す遊技状態指定コマンドをRAM203の出力バッファに記憶する。このように出力バッファに記憶された遊技状態指定コマンドは、次回の出力処理(S100)でサブ制御基板220に向けて送信される。
尚、第1特図保留および第2特図保留は「取得情報」として捉えることもでき、第1特図保留および第2特図保留を記憶するRAM203は「取得情報記憶手段」として捉えることもできる。また、第1特図保留または第2特図保留が所定の情報であるか否かの事前判定を行う主制御基板200のCPU201は「事前判定手段」として捉えることもできる。また、特別図柄は「識別情報」として捉えることもでき、特別図柄を変動表示させる主制御基板200のCPU201は「変動表示手段」として捉えることもでき、大当り図柄は「特定態様」として捉えることもできる。また、大入賞口28は「可変入球口」として捉えることもでき、大当り遊技は「特定遊技」として捉えることもでき、特別図柄(識別情報)が大当り図柄(特定態様)で停止表示すると(所定の付与条件が成立すると)大当り遊技を実行する(遊技者に特典を付与する)主制御基板200のCPU201は、「特定遊技実行手段」、「特典付与手段」として捉えることもできる。また、「電サポ状態」、「高確率状態」、「ST状態」は「有利状態」として捉えることもでき、遊技状態として「電サポ状態」、「高確率状態」、「ST状態」を設定可能な主制御基板200のCPU201は「有利状態設定手段」として捉えることもできる。
<保留数処理>
主制御基板200のCPU201は、続いて、保留数処理(S700)を行う。この保留数処理(S700)では、第1特図保留記憶領域に記憶されている第1特図保留の数、および、第2特図保留記憶領域に記憶されている第2特図保留の数を読み出して、これらの数を示す保留数伝達コマンドをRAM203の出力バッファに記憶する。こうして出力バッファに記憶された保留数伝達コマンドも次回の出力処理(S100)でサブ制御基板220に向けて送信される。こうすることによって、サブ制御基板220は、第1特図保留の数や第2特図保留の数に対応する保留図柄を演出表示装置41に表示する等、これらの数に基づいて種々の演出を実行することが可能となる。
D.演出制御処理 :
図10は、サブ制御基板220のCPU221が、演出に係る制御として行う演出制御処理の大まかな流れを示したフローチャートである。演出制御処理は、サブ制御基板220のCPU221によって、所定周期毎(例えば10m秒毎)に発生するタイマ割り込みに基づき行われる。以下、フローチャートに従って、サブ制御基板220のCPU221が行う演出制御処理について説明する。尚、以下の説明では、CPU221の初期化処理や、割り込み禁止処理、割り込み許可処理などの周知の処理については、その説明を省略している。
演出制御処理を開始すると、サブ制御基板220のCPU221は先ず、コマンド解析処理を行う(S800)。ここで、サブ制御基板220のCPU221は、主制御基板200からコマンドを受信するたびに、外部割り込み処理として、このコマンドをRAM223の受信コマンド記憶領域に記憶している。コマンド解析処理(S800)では、この受信コマンド記憶領域に記憶されたコマンド、すなわち、主制御基板200から受信したコマンドに対応する演出を決定し、この演出を行うために画像音声制御基板230やランプ制御基板226等に送信するコマンドをRAM223に確保された出力バッファに記憶する。
サブ制御基板220のCPU221は、続いて、出力処理を行う(S900)。この処理では、RAM223の出力バッファに記憶されたコマンドを画像音声制御基板230やランプ制御基板226等に送信する。サブ制御基板220からコマンドを受信すると、画像音声制御基板230は、受信したコマンドに対応する画像を演出表示装置41に表示すると共に、受信したコマンドに対応する音声をスピーカー6a,6b等から出力する。また、ランプ制御基板226は、受信したコマンドに対応する発光パターンでランプ5a〜5c等を発光させる。
以上のように、サブ制御基板220は、画像音声制御基板230やランプ制御基板226等と協働して各種演出を実行するが、本明細書では説明の便宜上、サブ制御基板220が画像音声制御基板230やランプ制御基板226等と協働して各種演出を実行することを、単に、「サブ制御基板220のCPU221が各種演出を実行する」とも表現する。
図11には、主制御基板200から受信したコマンドに対応して、サブ制御基板220のCPU221が行う処理を示している。図11に示すように、サブ制御基板220のCPU221は、事前判定結果コマンドを受信した場合は、事前判定結果に基づく演出である事前演出を行う。例えば、事前判定結果に対応するキャラクター等の画像を演出表示装置41に表示させたり、演出表示装置41の第1保留表示領域41dや第2保留表示領域41fに表示する保留図柄の態様を事前判定結果に対応する態様としたりする。尚、事前判定演出は、事前判定結果コマンドを受信した場合において、常時行う必要はなく、所定の条件が成立したら(例えば所定の実行抽選に当選したら)行うこととしてもよい。
また、サブ制御基板220のCPU221は、保留数伝達コマンドを受信すると、このコマンドによって示される第1特図保留数および第2特図保留数と同数の保留図柄を、演出表示装置41の第1保留表示領域41dや第2保留表示領域41fに表示する。尚、第1特図保留数および第2特図保留数の両方を常時表示する必要はなく、例えば、左打ちが行われる「通常状態」、すなわち、第1特図主体の遊技が行われる状態においては、第1特図保留数を表示し、右打ちが行われる「ST状態」、すなわち、第2特図主体の遊技が行われる状態においては、第2特図保留数を表示することとしてもよい。
また、サブ制御基板220のCPU221は、変動パターン指定コマンドを受信すると、特別図柄(第1特図または第2特図)の変動表示に合わせて、変動パターン指定コマンドが示す変動パターンに対応する図柄変動演出(装飾図柄41a,41b,41cの変動表示を含む)を開始する。図柄変動演出は、変動パターンに対応して行われるので、図柄変動演出の一環として行われるリーチ演出(図6(b)参照)も、対応する変動パターンが選択された場合に行われる。詳しくは、大当り判定の結果が大当りである場合にリーチ演出に対応する変動パターンが選択されると、リーチ演出が行われた後、装飾図柄41a,41b,41cがゾロ目で停止表示する図柄変動演出が行われる。また、大当り判定の結果が外れである場合にリーチ演出に対応する変動パターンが選択されると、リーチ演出が行われた後、装飾図柄41a,41b,41cがバラケ目で停止表示する図柄変動演出が行われる。そして、図柄変動演出の実行中に変動停止コマンドを受信すると、サブ制御基板220のCPU221は、装飾図柄41a,41b,41cをゾロ目またはバラケ目で停止表示する。
また、図11に示すように、サブ制御基板220のCPU221は、大当り遊技開始コマンドを受信すると、大当り遊技中であることを示す大当り遊技演出を開始する。例えば、大当り遊技が開始されるタイミングで、大当り遊技の開始を示すファンファーレ演出を実行すると共に、大当り遊技中であることを示す動画(いわゆるムービー)の表示を開始する。
また、サブ制御基板220のCPU221は、大当り遊技中にラウンド遊技開始コマンドを受信すると、ラウンド遊技中であることを示すラウンド遊技演出を(例えば、大当り遊技演出に重ねて)開始する。例えば、実行中の大当り遊技におけるラウンド遊技の回数を示す演出(例えば、1R,2R,3R・・・を表示する演出など)を開始する。そして、ラウンド遊技終了コマンドを受信すると、ラウンド遊技演出を終了し、大当り遊技終了コマンドを受信すると、大当り遊技演出を終了する。
また、サブ制御基板220のCPU221は、大入賞口入球コマンドを受信すると、遊技球が大入賞口28に入球したことに対応する演出を実行する。例えば、後述するST表示演出の一部を実行する。
また、サブ制御基板220のCPU221は、遊技状態指定コマンドを受信すると、設定された遊技状態に対応する演出を開始する。例えば、装飾図柄41a,41b,41cやその背景画像を遊技状態に対応する態様(色彩や形状など)とする演出を実行したり、「ST状態」が設定された場合は「残りST回数」を表示する演出を開始したりする。「残りST回数」を表示する演出では、当然ながら、「ST状態」の設定中に1回の図柄変動遊技(特別図柄の変動表示)が行われると、表示される「残りST回数」も1回減算される。
尚、上述したような遊技の進行に合わせた演出を実行するサブ制御基板220のCPU221は「演出実行手段」として捉えることもできる。
E.音量を変更する構成 :
ここで、本実施例のパチンコ機1では、音量を変更する構成に主な特徴を有している。以下では、このような音量を変更する構成について説明する。
E−1.音声制御基板の構成 :
図12は、音声制御基板250を概念的に示す説明図である。図3を用いて前述したように、音声制御基板250は、画像音声制御基板230(CPU231)からのコマンド(信号)を受信できるように画像音声制御基板230に接続されている。音声制御基板250は、画像音声制御基板230からのコマンドに基づいて、所定の音声をスピーカー6a,6bから出力する処理や、スピーカー6a,6bから出力する音声の音量を変更する処理を行う。
図12に示すように、音声制御基板250は、音声制御部251と、音声データ記憶部252と、設定音量記憶部253とを備えている。これらのうち、音声データ記憶部252は、書き換え不能な不揮発性の記憶部であり、例えば、ROM(いわゆる音声ROM)から構成されている。この音声データ記憶部252には、効果音やキャラクターのセリフ等の音声を出力するための音声データが予め記憶されている。
また、設定音量記憶部253は、書き換え可能な不揮発性の記憶部であり、例えば、フラッシュメモリから構成されている。設定音量記憶部253には、現在設定されている音量(いわゆるマスターボリューム値、本明細書では「設定音量」ともいう)が記憶されている。
また、音声制御部251は、CPU、RAM、ROM、アンプなどを備えており、これらが協働することによって、所定の音声をスピーカー6a,6bから出力したり、スピーカー6a,6bから出力される音声の音量を変更したりする。すなわち、音声制御部251は、画像音声制御基板230から「音声指定コマンド」を受信すると、この「音声指定コマンド」に対応する音声データを音声データ記憶部252から読み出す。そして、この音声データに基づく音声を、設定音量記憶部253に記憶されている「設定音量」に基づく音量(「設定音量」を反映させた音量)で、スピーカー6a,6bから出力する。
本実施例では、音声データ毎に他の音声データに対する相対的な音量(本明細書では「サブボリューム値」ともいう)が予め設定(記憶)されており、音声データに基づき音声が出力される際には、音声データのサブボリューム値に「設定音量(いわゆるマスターボリューム値)」に基づく音量(設定音量が反映された音量)で音声が出力される。例えば、音声データのサブボリューム値に「設定音量」を乗じた音量で音声が出力される。尚、サブボリューム値に拘わらず(サブボリューム値を記憶せず)、「設定音量」で音声が出力されることとしてもよい。
また、音声制御部251は、画像音声制御基板230から「設定音量指定コマンド」を受信すると、設定音量記憶部253に記憶されている「設定音量」を変更する。音声が出力される際の音量は「設定音量」に基づいた音量(設定音量が反映された音量)であるので、当然ながら、設定音量記憶部253に記憶されている「設定音量」が変更されると、出力される音声の音量も変更されることとなる。
E−2.画像音声制御基板230の処理 :
上述したように音声制御基板250(音声制御部251)は、画像音声制御基板230から送信される「音声指定コマンド」に基づいて音声を出力し、「設定音量指定コマンド」に基づいて「設定音量」を変更する。そこで、以下では、これらのコマンドを出力するために画像音声制御基板230のCPU231によって行われる処理(音声コマンド出力処理)について説明する。
図13には、音声コマンド出力処理を示すフローチャートが示されている。音声コマンド出力処理は、画像音声制御基板230のCPU231によって、タイマ割り込み処理として(例えば、10m秒毎に)行われる。図13に示すように、音声コマンド出力処理を開始すると、画像音声制御基板230のCPU231は先ず、音声の出力開始タイミングであるか否かを判断する(S1000)。すなわち、本実施例のパチンコ機1では、種々の演出で音声を出力したり、警報(エラー音)を出力したりするところ、これらの音声の出力開始タイミングであるか否かを判断する。例えば、図柄変動演出を行うに際しては種々の音声が出力されるところ、これらの音声の出力開始タイミングであるか否かを判断する。
ここで、音声の出力開始タイミングは、各演出毎に予め記憶されている。例えば、図柄変動演出であれば、図柄変動演出(変動パターン)の種類毎に、出力する音声の種類と該音声を出力するタイミング(図柄変動演出を開始してからの経過時間など)が記憶されている。従って、S1000の判断処理において、画像音声制御基板230のCPU231は、先ず、実行中の(あるいは開始される)図柄変動演出の種類を検出し、該図柄変動演出で出力する音声の種類を検出する。そして、検出した音声の出力開始タイミングであるか否かを判断する。尚、図柄変動演出で出力する音声の種類を複数検出した場合は、この複数の音声毎に出力開始タイミングであるか否かを判断する。
S1000の判断処理で、音声の出力開始タイミングであると判断された場合は(S1000:yes)、「音声指定コマンド」を音声制御基板250に向けて送信する(S1002)。「音声指定コマンド」には、出力開始タイミングであると判断された音声の種類を示す情報(音声の種類を指定する情報)が含まれている。音声制御基板250は、「音声指定コマンド」を受信すると、該コマンドに基づいて音声の種類を検出し、該種類の音声をスピーカー6a,6bから出力する。
以上は、「音声指定コマンド」を送信する処理について説明した。これに対して、「音声指定コマンド」を送信する処理は次のように行われる。すなわち、画像音声制御基板230のCPU231は先ず、「音量変更操作」があったか否かを判断する(S1004)。「音量変更操作」とは、遊技者による「設定音量」を変更するための操作である。
詳しくは、本実施例のパチンコ機1では、「設定音量」は、レベル1〜レベル5の5段階の中から設定可能である。レベル1〜レベル5の「設定音量」のうち、レベル1の音量が最も小さく、レベルが上がっていくにつれて音量が大きくなっていき、レベル5の音量が最も大きい。画像音声制御基板230のCPU231は、所定の期間(例えば、所定の演出が行われていない期間、図柄変動演出が行われていない期間など)において演出ボタン10aが操作されると、演出表示装置41の表示画面に、図14に示すような「設定音量変更画像」を表示する。この「設定音量変更画像」内には、設定可能な「設定音量(レベル1〜レベル5の設定音量)」に対応して、上下方向の長さの異なる5本のバー(棒状画像)が表示される。そして、これら5本のバーの色彩を変化させることによって、選択中(設定候補)の「設定音量」を示す。詳しくは、選択中(設定候補)の「設定音量」に対応するバーと、それより小さい音量に対応するバーを緑色(第1色彩)で表示し、それより大きな音量に対応するバーは白色(第2色彩)で表示する。
「設定音量変更画像」が表示されている状態においては、画像音声制御基板230のCPU231は、遊技者によって方向ボタン10cの右のボタンが操作される都度、選択中(設定候補)の「設定音量」を1段階ずつ大きくする(変化させる)。また、遊技者によって方向ボタン10cの左のボタンが操作される都度、選択中(設定候補)の「設定音量」を1段階ずつ小さくする(変化させる)。尚、選択中(設定候補)の「設定音量」がレベル5である場合は方向ボタン10cの右のボタンが操作されても、選択中(設定候補)の「設定音量」を変化させず、選択中(設定候補)の「設定音量」がレベル1である場合は方向ボタン10cの左のボタンが操作されても、選択中(設定候補)の「設定音量」を変化させない。
「設定音量変更画像」が表示されている状態で演出ボタン10aが操作されると、その際に選択中(設定候補)であった「設定音量」が確定される。そして、画像音声制御基板230のCPU231は、この確定された「設定音量」をフラッシュメモリ等の書き換え可能な不揮発性の記憶部(図示省略)に記憶する。S1004の判断処理では、このように「設定音量」が確定された場合(確定された「設定音量」が記憶された場合)に「音量変更操作」が行われたと判断される。
S1004の判断処理で、「音量変更操作」が行われたと判断された場合は(S1004:yes)、該「音量変更操作」で確定された「設定音量」を示す情報を含む「設定音量指定コマンドA」を音声制御基板250に向けて送信する(S1006)。音声制御基板250は、「設定音量指定コマンドA」を受信すると、該コマンドに基づいて「設定音量」を検出し、この「設定音量」に基づいた音量(設定音量を反映した音量)で音声をスピーカー6a,6bから出力する。尚、「設定音量指定コマンド」としては、上述の「設定音量指定コマンドA」の他にも「設定音量指定コマンドB」を送信可能であるが、この「設定音量指定コマンドB」については後述する。
一方、S1004の判断処理で、「音量変更操作」が行われていないと判断された場合は(S1004:no)、次のような処理を行う。すなわち、本実施例のパチンコ機1では、「音量変更操作」が行われていなくても、「特定の図柄変動演出」が開始される場合は、「設定音量」を変更することがある。換言すると、『「特定の図柄変動演出」の開始タイミングにおける「設定音量」の変更』が可能である。
そこで、「音量変更操作」が行われていない場合は(S1004:no)、先ず、「特定の図柄変動演出」の開始タイミングであるか否かを判断する(S1008)。そして、「特定の図柄変動演出」の開始タイミングである場合は(S1008:yes)、「検査後モード」であるか否かを判断する(S1010)。すなわち、本実施例のパチンコ機1は、「検査前モード」および「検査後モード」の何れかに設定される。そして、『「特定の図柄変動演出」の開始タイミングにおける「設定音量」の変更』は、「検査後モード」が設定されている場合のみに可能であり、「検査前モード」が設定されている場合は不能である。そこで、S1010の判断処理では、「検査後モード」であるか否かを判断する(S1010)。
ここで、「検査前モード」および「検査後モード」について説明する。パチンコ機1については、遊技ホールに出荷される前に検査が行われる。この検査では、パチンコ機1を実際に稼動させて、その稼働状況が種々の条件に適合しているか否か(例えば、大当り確率が所定の範囲内に収まっているか否かなど)の判断が行われる。パチンコ機1は、検査が終了するまでは「検査前モード」が設定され、検査が終了したら「検査後モード」が設定される。このような「検査前モード」から「検査後モード」への切り換えは、例えば、遊技ホールや工場の係員によって、所定のモード切換スイッチ(トグルスイッチなど、モード変更条件)が操作されることによって実現される。尚、所定のモード切換スイッチが操作されることは「所定のモード変更条件」として捉えることもできる。
S1010の判断処理で「検査後モード」でない(検査前モードである)と判断された場合は(S1010:no)、「特定の図柄変動演出」の開始タイミングであっても、「設定音量」の変更を行うことなく、音声コマンド出力処理を終了する。
これに対して、「検査後モード」である(検査前モードである)と判断された場合は(S1010:yes)、続いて、パチンコ機1への電源供給が開始されてから現在までの期間において、既に「設定音量指定コマンドB」が送信されているか否かを判断する(S1012)。この「設定音量指定コマンドB」は、『「特定の図柄変動演出」の開始タイミングにおける「設定音量」の変更』を行う際に、画像音声制御基板230から音声制御基板250に向けて送信されるコマンドである。本実施例のパチンコ機1では、「パチンコ機1への電源供給が開始されてから終了するまでの期間」において、『「特定の図柄変動演出」の開始タイミングにおける「設定音量」の変更』は1回しか行わない。そこで、パチンコ機1への電源供給が開始されてから現在までの期間において、既に「設定音量指定コマンドB」が送信されている場合(S1012:yes)、すなわち、「パチンコ機1への電源供給が開始されてから終了するまでの期間」において『「特定の図柄変動演出」の開始タイミングにおける「設定音量」の変更』が既に行われている場合は、「特定の図柄変動演出」の開始タイミングであっても、「設定音量」の変更を行うことなく、音声コマンド出力処理を終了する。
これに対して、パチンコ機1への電源供給が開始されてから現在までの期間において、未だ「設定音量指定コマンドB」が送信されていない場合(S1012:no)、すなわち、「パチンコ機1への電源供給が開始されてから終了するまでの期間」において『「特定の図柄変動演出」の開始タイミングにおける「設定音量」の変更』が未だ行われていない場合は、「設定音量指定コマンドB」を音声制御基板250に向けて送信する(S1014)。音声制御基板250は、「設定音量指定コマンドB」を受信すると、該コマンドに基づいて「設定音量」を検出し、この「設定音量」に基づいた音量(設定音量を反映した音量)で音声をスピーカー6a,6bから出力する。
尚、本実施例のパチンコ機1では、「設定音量指定コマンドB」を送信する際、すなわち、『「特定の図柄変動演出」の開始タイミングにおける「設定音量」の変更』を行う場合は、「設定音量」を最大のレベル5にする。従って、「設定音量指定コマンドB」を送信するに際して、画像音声制御基板230のCPU231は、「設定音量」としてレベル5をフラッシュメモリ等の書き換え可能な不揮発性の記憶部(図示省略)に記憶する。
E−3.音声制御基板250の処理 :
次に、上述した「音声指定コマンド」、「設定音量指定コマンドA」、「設定音量指定コマンドB」を受信した際の音声制御基板250(音声制御部251)の処理について説明する。
E−3−1.音声出力処理 :
図15には、音声出力処理を示すフローチャートが示されている。音声出力処理は、音声制御基板250の音声制御部251によって、タイマ割り込み処理として(例えば、10m秒毎に)行われる。図15に示すように、音声出力処理を開始すると、音声制御部251は先ず、「音声指定コマンド」を受信したか否かを判断する(S1100)。その結果、「音声指定コマンド」を受信した場合は(S1100:yes)、受信した音声コマンドに基づいて音声の種類を検出し(S1102)、検出した音声の種類の音声データを音声データ記憶部252から読み出す(S1104)。そして、設定音量記憶部253に記憶された「設定音量」に基づく音量(設定音量を反映させた音量)で、読み出した音声データに基づく音声を、スピーカー6a,6bから出力する(S1106)。
E−3−2.設定音量変更処理 :
図16には、設定音変更処理を示すフローチャートが示されている。設定音量変更処理も、音声制御基板250の音声制御部251によって、タイマ割り込み処理として(例えば、10m秒毎に)行われる。図16に示すように、設定音量変更処理を開始すると、音声制御部251は先ず、「設定音量指定コマンドA」を受信しているか否かを判断する(S1200)。「設定音量指定コマンドA」は、図13を用いて前述したように、「音量変更操作」が行われた際に画像音声制御基板230から送信されるコマンドである。「設定音量指定コマンドA」を受信している場合は(S1200:yes)、「設定音量指定コマンドA」に基づいて、今回の「音量変更操作」で確定された「設定音量」(変更後の設定音量)を検出する(S1202)。そして、検出した「設定音量」を設定音量記憶部253に記憶する(設定音量を書き換える)。
図15を用いて前述したように、音声を出力するに際しては、設定音量記憶部253に記憶された「設定音量」に基づく音量(設定音量を反映させた音量)の音声がスピーカー6a,6bから出力されるので、設定音量記憶部253に記憶された「設定音量」を変更する(設定音量を書き換える)ことで、スピーカー6a,6bから出力される音量も変更される。尚、設定音量記憶部253に今回記憶した「設定音量」と、その前に記憶されていた「設定音量」とが同じである場合は、当然ながら、スピーカー6a,6bから出力される音量も変更されることはない。
以上は、「設定音量指定コマンドA」を受信した場合の処理について説明した。これに対して、「設定音量指定コマンドB」を受信している場合は(S1206:yes)、次のような処理を行う。すなわち、「設定音量指定コマンドB」は、図13を用いて前述したように、『「特定の図柄変動演出」の開始タイミングにおける「設定音量」の変更』を行う際に画像音声制御基板230から送信されるコマンドである。
そこで、「設定音量指定コマンドB」を受信している場合は(S1206:yes)、「設定音量」として最大のレベル5を設定音量記憶部253に記憶する(設定音量を書き換える)。すなわち、『「特定の図柄変動演出」の開始タイミングにおける「設定音量」の変更』を行う場合は、「設定音量」を最大のレベル5にするので、このレベル5を設定音量記憶部253に記憶する(設定音量を書き換える)。
図15を用いて前述したように、音声を出力するに際しては、設定音量記憶部253に記憶された「設定音量」に基づく音量(設定音量を反映させた音量)の音声がスピーカー6a,6bから出力されるので、設定音量記憶部253に記憶された「設定音量」を変更する(設定音量を書き換える)ことで、スピーカー6a,6bから出力される音量も変更される。尚、設定音量記憶部253に今回記憶した「設定音量(レベル5)」と、その前に記憶されていた「設定音量(レベル5)」とが同じである場合は、当然ながら、スピーカー6a,6bから出力される音量も変更されることはない。
E−4.音量を変更する構成のまとめ :
以上のように、本実施例のパチンコ機1では、図17(a)に示すように、音量変更操作が行われた場合は、「設定音量」を「音量変更操作」に対応するレベル(音量)に変更し、「特定の図柄変動演出」が開始された場合は、「設定音量」を最大のレベル5(音量)に変更する。すなわち、従来のパチンコ機では(本来であれば)、「音量変更操作」が行われた場合のみに「設定音量」を変更するが、本実施例のパチンコ機1では、「特定の図柄変動演出」が開始されると(所定の音量変更条件が成立すると)、「音量変更操作」が行われなくても、「設定音量」を変更する。
ここで、パチンコ機で遊技を行うに際しては推奨される音量があるところ、遊技者が遊技を開始した時点では、推奨される音量が設定されていない場合がある。大抵のパチンコ機では、遊技ホールが騒々しいこともあり、最大の音量が推奨される。もっとも、遊技者の中には、「音量変更操作」を煩わしく感じる者も存在し(あるいは、「設定音量」の変更が可能であることを知らない者も存在し)、このような遊技者は、推奨される音量を体感することなく、遊技を進行させることとなってしまう。この点、本実施例のパチンコ機1では、「特定の図柄変動演出」が開始されると、音量変更操作が行われなくても、「設定音量」が最大のレベル5に変更されるので(推奨される音量に変更されるので)、遊技者に煩わしさを感じさせることなく、適切な音量(推奨される音量)を設定することが可能となる。
また、前述したように、一般的なパチンコ機については、遊技ホールに出荷される前に検査が行われる。このような検査は、遊技ホールよりも静かな環境で行われるため、検査に際してパチンコ機の音量は小さく設定される。本実施例のパチンコ機1であれば、例えば、「設定音量」がレベル1に設定される。そして、このようなパチンコ機の中には、検査時点の音量(小さな音量)のまま遊技ホールに設置されることがあり、この場合、所定の演出で出力される音声の音量も小さくなってしまう。この点、本実施例のパチンコ機1では、「特定の図柄変動演出」が開始されると「設定音量」を最大のレベル5に変更することとしているので、「特定の図柄変動演出」で出力される音声の音量を大きくすることができ、遊技興趣を高めることが可能となる。
「特定の図柄変動演出」としては、遊技者が注目すると遊技興趣が高まり易い演出が採用される。例えば、第1の図柄変動演出(キャラクターAが登場する演出)が行われる場合の方が第2の図柄変動演出(キャラクターBが登場する演出)が行われる場合よりも、特別図柄が大当り図柄で停止表示される確率が高い構成であれば、第1の図柄変動演出が行われる場合は「設定音量」を変更し、第2の図柄変動演出が行われる場合は「設定音量」を変更しない構成としてもよい。こうすると、特別図柄が大当り図柄で停止表示される確率のより高い図柄変動演出(第1の図柄変動演出)に遊技者を注目させることができ、遊技興趣を高めることが可能となる。
また、本実施例のパチンコ機1では、図17(b)に示すように、「検査前モード」が設定されている場合は「特定の図柄変動演出」が開始されても「設定音量」を変更せず、「検査後モード」が設定されている場合は「特定の図柄変動演出」が開始されると「設定音量」を最大のレベル5に変更する。
上述したように、遊技ホールに出荷される前の検査は、遊技ホールよりも静かな環境で行われるため、検査に際してパチンコ機の音量は小さく設定されている。もっとも、検査が行われている過程で「特定の図柄変動演出」が開始されて「設定音量」が大きくなると、静かな環境であるにも拘わらず大音量の音声が出力されることとなり、周囲に迷惑が掛かってしまう。この点、本実施例のパチンコ機1では、「検査前モード」であれば、「特定の図柄変動演出」が開始されても「設定音量」が変更されないので、検査が行われている過程で大音量の音声が出力されることを防止できる。
また、本実施例のパチンコ機1では、「パチンコ機1への電源供給が開始されてから終了するまでの期間」において、『「特定の図柄変動演出」の開始タイミングにおける「設定音量」の変更』は1回しか行わない。すなわち、「特定の図柄変動演出」が開始されることで「設定音量」が一旦変更されたら、電源供給が終了する(遮断される)までは、「特定の図柄変動演出」が再度行われても(音量変更操作が行われない限りは)、「設定音量」の変更は行わない。
ここで、『「特定の図柄変動演出」の開始タイミングにおける「設定音量」の変更』が行われたということは、パチンコ機1が遊技ホールに設置されて遊技ホールに対応した「設定音量(レベル5)」に既に変更された可能性が高い。このように遊技ホールに対応した「設定音量(レベル5)」に既に変更されている場合は、「音量変更操作」が行われない限りは「設定音量」を再度変更する必要はなく、「音量変更操作」が行われていないにも拘わらず「設定音量」を変更すると、遊技者に混乱を招く虞がある。
もっとも、パチンコ機1への電源供給が終了した場合は別の遊技ホールに設置(移動)された可能性もある。そこで、本実施例のパチンコ機1では、「特定の図柄変動演出」が開始されることで「設定音量」が一旦変更されたら、電源供給が終了する(遮断される)までは、「特定の図柄変動演出」が再度行われても(音量変更操作が行われない限りは)、「設定音量」の変更は行わないこととした。こうすると、遊技者に混乱を招くことを防止しつつ、パチンコ機1が遊技ホールに設置されるに際して適切な音量(推奨される音量)を設定することができる。
尚、「設定音量」を記憶する設定音量記憶部253は「設定音量記憶手段」として捉えることもでき、「設定音量」に基づく音量で音声を出力する音声制御部251は「音声出力手段」として捉えることもでき、「設定音量」を協働して変更する画像音声制御基板230のCPU231と音声制御部251は「音量変更手段」として捉えることもできる。
F.変形例 :
次に変形例について説明する。
F−1.変形例1 :
上述した実施例では、「特定の図柄変動演出」が行われた場合に「設定音量」を最大のレベル5に変更することとした。これに限らず、「特別図柄の変動表示」が行われた場合に(所定の音量変更条件が成立すると)「設定音量」を最大のレベル5に変更することとしてもよい。
上述したように、遊技ホールに出荷される前の検査は、遊技ホールよりも静かな環境で行われるため、検査に際してパチンコ機の音量は小さく設定されている。そして、このようなパチンコ機の中には、検査時点の音量(小さな音量)のまま遊技ホールに設置されることがあり、この場合、特別図柄の変動表示中に出力される音声の音量も小さくなってしまう。この点、変形例1では、「特別図柄の変動表示」が開始されると「設定音量」を最大のレベル5に変更することとしているので、「特別図柄の変動表示」中に出力される音声の音量を大きくすることができ、「特別図柄の変動表示」、ひいては、装飾図柄41a,41b,41cの変動表示への遊技者の注目度を高めることが可能となる。
尚、変形例1においても、「検査前モード」が設定されている場合は「特別図柄の変動表示」が開始されても「設定音量」を変更せず、「検査後モード」が設定されている場合は「特別図柄の変動表示」が開始されると「設定音量」を最大のレベル5に変更することとしてもよい。
また、「特別図柄の変動表示」が開始されることで「設定音量」が一旦変更されたら、電源供給が終了する(遮断される)までは、「特別図柄の変動表示」が再度行われても(音量変更操作が行われない限りは)、「設定音量」の変更は行わないこととしてもよい。
F−2.変形例2 :
また、パチンコ機1には外部機器を接続可能であり、外部機器が接続された状態では、遊技に係る情報を外部機器に出力可能であることとしてもよい。例えば、遊技に係る情報を表示する情報表示装置(例えば、呼出ランプや台間サンドなど)を外部機器として接続可能であり、パチンコ機1は、大当り遊技が開始されることを示す大当り信号や、特別図柄の変動表示が行われたことを示す変動表示信号などを情報表示装置に出力可能であることとしてもよい。そして、情報表示装置は、これらの信号に基づいて、大当り遊技の実行回数や、特別図柄の変動表示回数を計数して、表示することとしてもよい。変形例2では、このような情報表示装置が接続されたことを検出可能に構成する。例えば、信号を出力する端子(いわゆる外部出力端子)に情報表示装置からの信号線が接続されたことを検出するセンサーを設ける。
そして、変形例2では、パチンコ機1に情報表示装置が接続されると(所定の音量変更条件が成立すると)、「設定音量」を最大のレベル5に変更する構成としてもよい。上述したように、遊技ホールに出荷される前の検査は、遊技ホールよりも静かな環境で行われるため、検査に際してパチンコ機の音量は小さく設定されている。そして、このようなパチンコ機の中には、検査時点の音量(小さな音量)のまま遊技ホールに設置されることがあり、この場合、パチンコ機から出力される音声が聞こえづらくなってしまう。この点、変形例2では、パチンコ機1が情報表示装置(外部機器)が接続されると「設定音量」を最大のレベル5に変更することとしている。こうすると、パチンコ機が遊技ホールに設置されるに際して適切な音量(推奨される音量)を設定することができる。
尚、変形例2においても、「検査前モード」が設定されている場合は「外部機器の接続」が行われても「設定音量」を変更せず、「検査後モード」が設定されている場合は「外部機器の接続」が行われると「設定音量」を最大のレベル5に変更することとしてもよい。
また、「外部機器の接続」が行われることで「設定音量」が一旦変更されたら、電源供給が終了する(遮断される)までは、「外部機器の接続」が再度行われても(音量変更操作が行われない限りは)、「設定音量」の変更は行わないこととしてもよい。
F−3.変形例3 :
また、パチンコ機1は、周辺の音量である周辺音量を検出可能であることとしてもよい。例えば、画像音声制御基板230に、音を電気信号に変換するマイクロフォンを接続し、画像音声制御基板230のCPU231は、該電気信号を解析することでパチンコ機1周辺の音量(周辺音量)を検出可能であることとしてもよい。
そして、パチンコ機1周辺の音量(周辺音量)が所定の値(例えば、80dB)以上になると(所定の音量変更条件が成立すると)、「設定音量」を最大のレベル5に変更する構成としてもよい。上述したように、遊技ホールに出荷される前の検査は、遊技ホールよりも静かな環境で行われるため、検査に際してパチンコ機の音量は小さく設定されている。そして、このようなパチンコ機の中には、検査時点の音量(小さな音量)のまま遊技ホールに設置されることがあり、この場合、パチンコ機から出力される音声が聞こえづらくなってしまう。この点、変形例3では、周辺音量が所定の値以上になると「設定音量」を最大のレベル5に変更することとしている。すなわち、遊技ホールに設置されて周辺音量が大きくなると「設定音量」を大きくすることができる。こうすると、パチンコ機が遊技ホールに設置されるに際して聞こえやすい適切な音量(推奨される音量)を設定することができる。
尚、変形例3においても、「検査前モード」が設定されている場合は、周辺音量が所定の値以上になっても「設定音量」を変更せず、「検査後モード」が設定されている場合は、周辺音量が所定の値以上になると、「設定音量」を最大のレベル5に変更することとしてもよい。
また、周辺音量が所定の値以上になったことで「設定音量」が一旦変更されたら、電源供給が終了する(遮断される)までは、周辺音量が再度所定の値以上になっても(音量変更操作が行われない限りは)、「設定音量」の変更は行わないこととしてもよい。
また、周辺音量を検出する画像音声制御基板230のCPU231は「周辺音量検出手段」として捉えることもできる。
F−4.変形例4 :
また、上述した実施例では、「検査前モード」が設定されている場合は「特定の図柄変動演出」が開始されても「設定音量」を変更せず、「検査後モード」が設定されている場合は「特定の図柄変動演出」が開始されると「設定音量」を最大のレベル5に変更することとした。
これに限らず、「検査前モード」が設定されている場合は、音量変更操作が行われても「設定音量」を変更せず、「検査前モード」が設定されている場合は、上述した実施例と同様に「設定音量」を変更することとしてもよい。すなわち、「検査前モード」が設定されている場合は、音量変更操作さえも無効にすることとしてもよい。そして、「検査前モード」から「検査後モード」に切り換えられた際に(検査後モードが設定された際に)、予め定められた「設定音量(例えば、レベル5)」を設定することとしてもよい。
F−5.変形例5 :
また、「検査前モード」では、「検査前モード」専用の「設定音量(本明細書では「特殊設定音量」ともいう)」が設定されることとしてもよい。例えば、「検査後モード」では、レベル1〜レベル5の「設定音量」に変更可能(新たに設定可能)であるところ、「検査前モード」では、レベル1よりも小さいレベル0.5の「特殊設定音量」しか設定されないこととしてもよい。すなわち、「検査後モード」であれば新たに設定されることのない(変更先となり得ない)「特殊設定音量」が「検査前モード」では「設定音量」として設定されることとしてもよい。
こうすると、「検査後モード」が設定されて直ぐは「設定音量」がレベル0.5(特殊設定音量)であるものの(検査前モードの特殊設定音量のままであるものの)、「検査後モード」が設定された後に1回でも「設定変更」が行われた場合は、レベル1〜レベル5の「設定音量」しか設定されない(特殊設定音量が設定されない状態となる)。すなわち、「検査後モード」において「特殊設定音量」が設定されているか否かを判断することによって、「検査後モード」の設定後に「設定音量」が変更されたか否かを判断することができる。
そして、「検査後モード」において、「検査後モード」の設定後に「設定音量」が変更されていないと判断された場合は、「音量変更操作」が行われてなくても、上述した実施例、変形例1〜変形例3と同様の事象を契機に「設定音量」を変更する。こうすると、パチンコ機1が遊技ホールに設置されたタイミングの判断精度を向上させた上で、上述した実施例、変形例1〜変形例3と同様の効果を奏することが可能となる。
<上述した実施例から抽出できる遊技機A1〜A7>
上述した実施例のパチンコ機は、次のような遊技機A1〜A7として捉えることができる。
<遊技機A1>
<概要>
音量変更条件が成立すると、音量変更操作が行われなくても、設定音量を変更する。
<請求項形式>
遊技媒体を利用して遊技を行うための遊技機であって、
設定音量を記憶する設定音量記憶手段と、
前記設定音量に基づく音量で音声を出力可能な音声出力手段と、
所定の音量変更操作が行われたことに基づき前記設定音量を変更する音量変更手段と、
を備え、
前記音量変更手段は、所定の音量変更条件が成立すると、前記音量変更操作が行われなくても、前記設定音量を変更する
ことを特徴とする遊技機。
従来の遊技機では(本来であれば)、音量変更操作が行われた場合のみに設定音量を変更するが、遊技機A1では、音量変更条件が成立すると、音量変更操作が行われなくても、設定音量を変更する。ここで、遊技を行うに際しては推奨される音量があるところ、遊技者が遊技を開始した時点では、推奨される音量が設定されていない場合がある。もっとも、遊技者の中には、音量変更操作を煩わしく感じる者も存在し(あるいは、設定音量の変更が可能であることを知らない者も存在し)、このような遊技者は、推奨される音量を体感することなく、遊技を進行させることとなってしまう。この点、遊技機A1では、音量変更条件が成立すると、音量変更操作が行われなくても、設定音量が変更されるので(推奨される音量に変更されるので)、遊技者に煩わしさを感じさせることなく、適切な音量(推奨される音量)を設定することが可能となる。
<遊技機A2>
<概要>
音量変更条件が成立しても設定音量を変更しない「検査前モード」と、音量変更条件が成立すると設定音量を変更する「検査後モード」を設定可能。
<請求項形式>
遊技機A1において、
前記音量変更条件が成立しても前記設定音量を変更しない検査前モードと、前記音量変更条件が成立すると前記設定音量を変更する検査後モードとを設定可能であり、
前記検査前モードにおいて所定のモード変更条件が成立すると、前記検査前モードに代えて前記検査後モードを設定する
ことを特徴とする遊技機。
一般的な遊技機については、遊技ホールに出荷される前に検査が行われる。この検査では、遊技機を実際に稼動させて、その稼働状況が種々の条件に適合しているか否かの判断が行われる。このような検査は、遊技ホールよりも静かな環境で行われるため、検査に際して遊技機の音量は小さく設定される。もっとも、検査が行われている過程で音量変更条件が成立して設定音量が大きくなると、静かな環境であるにも拘わらず大音量の音声が出力されることとなり、周囲に迷惑が掛かってしまう。この点、遊技機A2では、検査前モードであれば、音量変更条件が成立しても設定音量が変更されないので、検査が行われている過程で大音量の音声が出力されることを防止できる。
<遊技機A3>
<概要>
所定の演出が実行されると、設定音量を変更する。
<請求項形式>
遊技機A1または遊技機A2において、
遊技の進行に合わせた演出を実行可能な演出実行手段を備え、
前記音量変更条件は、前記演出実行手段によって所定の演出が実行されることである
ことを特徴とする遊技機。
このような遊技機では、遊技興趣の向上を図るべく、遊技の進行に合わせた演出を実行するところ、このような演出では音声も出力される。ここで、一般的な遊技機については、遊技ホールに出荷される前に検査が行われる。この検査では、遊技機を実際に稼動させて、その稼働状況が種々の条件に適合しているか否かの判断が行われる。このような検査は、遊技ホールよりも静かな環境で行われるため、検査に際して遊技機の音量は小さく設定される。そして、このような遊技機の中には、検査時点の音量(小さな音量)のまま遊技ホールに設置されることがあり、この場合、所定の演出で出力される音声の音量も小さくなってしまう。この点、遊技機A3では、所定の演出が実行されると設定音量を変更することとしているので、所定の演出で出力される音声の音量を大きくすることができ、遊技興趣を高めることが可能となる。
<遊技機A4>
<概要>
識別情報の変動表示が実行されると、設定音量を変更する。
<請求項形式>
遊技機A1または遊技機A2において、
識別情報を変動表示させる変動表示手段を備え、
前記音量変更条件は、前記変動表示手段によって前記識別情報の変動表示が実行されることである
ことを特徴とする遊技機。
このような遊技機において、遊技者は識別情報の変動表示に注目しているところ、この変動表示中は音声も出力することによって、識別情報の変動表示への注目度を更に高めている。ここで、一般的な遊技機については、遊技ホールに出荷される前に検査が行われる。この検査では、遊技機を実際に稼動させて、その稼働状況が種々の条件に適合しているか否かの判断が行われる。このような検査は、遊技ホールよりも静かな環境で行われるため、検査に際して遊技機の音量は小さく設定される。そして、このような遊技機の中には、検査時点の音量(小さな音量)のまま遊技ホールに設置されることがあり、この場合、識別情報の変動表示中に出力される音声の音量も小さくなってしまう。この点、遊技機A4では、識別情報の変動表示が実行されると設定音量を変更することとしているので、識別情報の変動表示中に出力される音声の音量を大きくすることができ、識別情報の変動表示への注目度を高めることが可能となる。
<遊技機A5>
<概要>
当該遊技機が外部遊技機に接続されると、設定音量を変更する。
<請求項形式>
遊技機A1または遊技機A2において、
当該遊技機は、外部機器が接続された状態では、遊技に係る情報を前記外部機器に出力可能であり、
前記音量変更条件は、当該遊技機に前記外部機器が接続されたことである
ことを特徴とする遊技機。
一般的な遊技機については、遊技ホールに出荷される前に検査が行われる。この検査では、遊技機を実際に稼動させて、その稼働状況が種々の条件に適合しているか否かの判断が行われる。このような検査は、遊技ホールよりも静かな環境で行われるため、検査に際して遊技機の音量は小さく設定される。そして、このような遊技機の中には、検査時点の音量(小さな音量)のまま遊技ホールに設置されることがあり、この場合、遊技機から出力される音声が聞こえづらくなってしまう。この点、遊技機A5では、外部機器が接続されると設定音量を変更することとしている。すなわち、遊技ホールに設置されるに際して、遊技機には外部機器が接続されるので、このことを条件に設定音量を変更することとしている。こうすると、遊技機が遊技ホールに設置されるに際して、遊技ホール内でも聞こえやすい適切な音量(推奨される音量)を設定することができる。
<遊技機A6>
<概要>
当該遊技機周辺の音量が所定の値以上になると、設定音量を変更する。
<請求項形式>
遊技機A1または遊技機A2において、
当該遊技機の周辺の音量である周辺音量を検出する周辺音量検出手段を備え、
前記音量変更条件は、前記周辺音量が所定の値以上になることである
ことを特徴とする遊技機。
一般的な遊技機については、遊技ホールに出荷される前に検査が行われる。この検査では、遊技機を実際に稼動させて、その稼働状況が種々の条件に適合しているか否かの判断が行われる。このような検査は、遊技ホールよりも静かな環境で行われるため、検査に際して遊技機の音量は小さく設定される。そして、このような遊技機の中には、検査時点の音量(小さな音量)のまま遊技ホールに設置されることがあり、この場合、遊技機から出力される音声が聞こえづらくなってしまう。この点、遊技機A6では、周辺音量が所定の値以上になると設定音量を変更することとしている。すなわち、遊技ホールに設置されて周辺音量が大きくなると設定音量が大きくなる。こうすると、遊技機が遊技ホールに設置されるに際して、遊技ホール内でも聞こえやすい適切な音量(推奨される音量)を設定することができる。
<遊技機A7>
<概要>
音量変更条件が成立することで設定音量が一旦変更されたら、当該遊技機への電源供給が終了する(遮断される)までは、音量変更操作が行われない限りは設定音量の変更は行われない。
<請求項形式>
遊技機A1乃至遊技機A6の何れか1つの遊技機において、
前記音量変更手段は、前記音量変更条件が成立することに基づき前記設定音量を変更したら、少なくとも当該遊技機への電源供給が終了するまでは、前記音量変更操作が行われない限りは前記設定音量の変更を行わない
ことを特徴とする遊技機。
このような遊技機では、音量変更条件が成立して設定音量が一旦変更されたら、少なくとも当該遊技機への電源供給が終了する(遮断される)までは、音量変更操作が行われない限りは設定音量の変更は行われない。ここで、音量変更条件が成立したということは、当該遊技機が遊技ホールに設置されて遊技ホールに対応した設定音量に変更された可能性が高い。このように遊技ホールに対応した設定音量に変更された場合は、音量変更操作が行われない限りは設定音量を再度変更する必要はなく、音量変更操作が行われていないにも拘わらず設定音量を変更すると、遊技者に混乱を招く虞がある。もっとも、当該遊技機への電源供給が終了した場合は別の遊技ホールに設置(移動)された可能性もある。そこで、遊技機A7では、音量変更条件が成立して設定音量が一旦変更されたら、少なくとも当該遊技機への電源供給が終了する(遮断される)までは、音量変更操作が行われない限りは設定音量の変更を行わないこととした。こうすると、遊技者に混乱を招くことを防止しつつ、遊技機が遊技ホールに設置されるに際して、遊技ホール内でも適切な音量(推奨される音量)を設定することができる。
以上、本発明の実施例および変形例について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、各請求項に記載した範囲を逸脱しない限り、各請求項の記載文言に限定されず、当業者がそれらから容易に置き換えられる範囲にも及び、かつ、当業者が通常有する知識に基づく改良を適宜付加することができる。
例えば、上述した実施例では「特定の図柄変動演出」が行われた場合は(所定の音量変更条件が成立すると)、「設定音量」として最大のレベル5を設定することとしたが、これに限らない。例えば、所定の音量変更条件が成立すると、現在設定されている「設定音量」よりも大きな値に変更(例えば、現在レベル3が設定されていれば、レベル4に変更)したり、小さな値に変更(例えば、現在レベル3が設定されていれば、レベル2に変更)したりしてもよい。
また、上述した実施例では、「パチンコ機1への電源供給が開始されてから終了するまでの期間」において、『「特定の図柄変動演出」の開始タイミングにおける「設定音量」の変更』は1回しか行わないこととした。これに限らず、「パチンコ機1への電源供給が開始されてから終了するまでの期間」において、「特定の図柄変動演出」が開始される(所定の音量変更条件が成立する)都度、「設定音量」を変更することとしてもよい。こうすると、遊技者に意外性を与えることができ、遊技興趣を高めることが可能となる。
また、上述した実施例においては、「特定の図柄変動演出」として、「第1の図柄変動演出」と、「第2の図柄変動演出」とを実行可能であることとしてもよい。そして、「第1の図柄変動演出」が行われる場合は「設定音量」をレベル1(第1の値)に変更し、「第2の図柄変動演出」が行われる場合は「設定音量」をレベル2(第2の値)に変更することとしてもよい。こうした場合も、遊技者に意外性を与えることができ、遊技興趣を高めることが可能となる。
また、「第1の図柄変動演出」が行われる場合は、現在設定されている「設定音量」よりも大きな値に変更(例えば、現在レベル3が設定されていれば、レベル4に変更)し、「第2の図柄変動演出」が行われる場合は、現在設定されている「設定音量」よりも小さな値に変更(例えば、現在レベル3が設定されていれば、レベル2に変更)することとしてもよい。こうした場合も、遊技者に意外性を与えることができ、遊技興趣を高めることが可能となる。
また、上述した実施例および変形例では、遊技盤20に形成された遊技領域21に向けて遊技球を発射することによって遊技を行うパチンコ機1に本発明を適用したが、外周面に複数種類の図柄が描かれた回胴を回転させ、該回胴を停止させることによって遊技を行うスロットマシン(回胴式遊技機)に本発明を適用することとしてもよい。
また、上述した実施例および変形例では、遊技ホールの島設備から供給される遊技球を払い出すことによって、遊技の結果としての利益(遊技価値)を遊技者に付与するパチンコ機1に本発明を適用した例を説明した。これに限らず、「遊技球の払い出し」とは異なる形態で遊技上の利益を付与するタイプの遊技機にも、本発明を適用することができる。例えば、各種入球口への遊技球の入球が発生することで、その入球に対応する利益の量(遊技価値の大きさ)を示すデータを記憶することによって、遊技上の利益(遊技価値)を遊技者に付与するタイプのパチンコ機にも本発明を適用することができ、この場合にも、上述した実施例と同様の効果を得ることができる。なお、遊技上の利益(遊技価値)をデータ化して遊技者に付与するタイプのパチンコ機としては、パチンコ機に内蔵された複数個の遊技球を循環させて使用する遊技機、具体的には、各種入球口あるいはアウト口を経て遊技盤の裏面に排出された遊技球を、再度、発射位置に戻して発射するように構成されたパチンコ機(いわゆる封入式遊技機)を例示できる。
本発明は、遊技ホールで用いられる遊技機に利用することができる。
1…パチンコ機(遊技機)、24…第1始動口、25…第2始動口、28…第1大入賞口(可変入球口)、35…第2大入賞口(可変入球口)、200…主制御基板(主制御部)、201…CPU(変動表示手段)、220…サブ制御基板、221…CPU(演出実行手段)、230…画像音声制御基板、231…CPU(音量変更手段、周辺音量検出手段)、250…音声制御基板、251…音声制御部(音量変更手段、音声出力手段)。

Claims (7)

  1. 遊技媒体を利用して遊技を行うための遊技機であって、
    設定音量を記憶する設定音量記憶手段と、
    前記設定音量に基づく音量で音声を出力可能な音声出力手段と、
    所定の音量変更操作が行われたことに基づき前記設定音量を変更する音量変更手段と、
    を備え、
    前記音量変更手段は、所定の音量変更条件が成立すると、前記音量変更操作が行われなくても、前記設定音量を変更する
    ことを特徴とする遊技機。
  2. 請求項1に記載の遊技機において、
    前記音量変更条件が成立しても前記設定音量を変更しない検査前モードと、前記音量変更条件が成立すると前記設定音量を変更する検査後モードとを設定可能であり、
    前記検査前モードにおいて所定のモード変更条件が成立すると、前記検査前モードに代えて前記検査後モードを設定する
    ことを特徴とする遊技機。
  3. 請求項1または請求項2に記載の遊技機において、
    遊技の進行に合わせた演出を実行可能な演出実行手段を備え、
    前記音量変更条件は、前記演出実行手段によって所定の演出が実行されることである
    ことを特徴とする遊技機。
  4. 請求項1または請求項2に記載の遊技機において、
    識別情報を変動表示させる変動表示手段を備え、
    前記音量変更条件は、前記変動表示手段によって前記識別情報の変動表示が実行されることである
    ことを特徴とする遊技機。
  5. 請求項1または請求項2に記載の遊技機において、
    当該遊技機は、外部機器が接続された状態では、遊技に係る情報を前記外部機器に出力可能であり、
    前記音量変更条件は、当該遊技機に前記外部機器が接続されたことである
    ことを特徴とする遊技機。
  6. 請求項1または請求項2に記載の遊技機において、
    当該遊技機の周辺の音量である周辺音量を検出する周辺音量検出手段を備え、
    前記音量変更条件は、前記周辺音量が所定の値以上になることである
    ことを特徴とする遊技機。
  7. 請求項1乃至請求項6の何れか一項に記載の遊技機において、
    前記音量変更手段は、前記音量変更条件が成立することに基づき前記設定音量を変更したら、少なくとも当該遊技機への電源供給が終了するまでは、前記音量変更操作が行われない限りは前記設定音量の変更を行わない
    ことを特徴とする遊技機。
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