JP2020156394A - 洋菓子様膨化食品の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、従来にないような、イーストを含有し発酵したパン生地を使用するにもかかわらず、膨化された洋菓子のような外観及び食感を有する洋菓子様膨化食品を提供することを課題とする。【解決手段】本発明により、穀粉、油脂類、水及びイーストを含有し一次発酵したパン生地を調製した後に、油分が2〜25質量%である豆乳を添加、混合した後、得られた生地を成形し、発酵し焼成することで、浮き及びほぐれが良好な洋菓子様膨化食品を製造することができることを見出した。【選択図】なし

Description

洋菓子様膨化食品の製造方法に関する。
ケーキやマフィンに代表される膨化された洋菓子は、万人に好まれる食品であり、その外観及び食感は非常に重要な要素の一つとされ、消費者の購買意欲や喫食意欲に影響する場合がある。
一方、イーストを配合し、発酵工程を経るパン生地を焼成して得られるパン類は、膨化された洋菓子の食感とは異なるものであった。
パン類に関する出願として、特許文献1では、「レオメーターにて測定したときの硬さが800mN以下であることを特徴とするケーキ様の食感を有するパン類」に関して記載されている。
特開2003−9759号公報
ケーキなどの膨化された洋菓子は、従来、イーストを配合せず、小麦粉を主体とする原料を混合し、型に流し入れ、焼成するのが常法である。この際、型入れ前の生地は、流動状のものがほとんどである。また、洋菓子屋又は洋菓子工場では、洋菓子特有の食感を得るため、イーストを使用することを好まない場合が多い。
パン屋又は製パン工場において製造するパン類の多くは、パン生地の原料としてイーストを使用し、発酵工程を経ているものがほとんどである。しかし、イーストを配合したパン生地を焼成し、得たパン類の食感はヒキがあり、膨化された洋菓子のように、浮きが良く、かつ、ヒキがなく口溶けが良い食感、すなわちほぐれが良好な食感を有するものではないという問題がある。
前記のとおり、パン類と洋菓子は、配合や製法が異なるため、外観及び食感も異なる物であった。
特に洋菓子特有の食感に関して、パン類においても、洋菓子様の膨化食品が得られれば、多様性を求める消費者の購買意欲や喫食意欲に応えられると考えた。
本発明は、従来にないような、イーストを含有し一次発酵したパン生地を使用するにもかかわらず、膨化された洋菓子のような外観及び食感を有する洋菓子様膨化食品を提供することを課題とする。
また、パン屋又は製パン工場においては製造の効率化を図るために生地を冷凍し、都度解凍、焼成を行う場合があるが、冷凍期間が長くなると生地が冷凍障害を起こし、膨らみや風味が悪くなるという別の問題がある。パン生地、さらには冷凍工程を経たパン生地の利用においても前記同様な洋菓子様の膨化食品が得られれば、パン生地の廃棄減少、消費者に対しては多様な商品の提供に繋がると考えた。
本発明者らはパン生地を用いて、焼成後の浮きが良く、かつ食感が良好な洋菓子様膨化食品を提供することが出来れば、更なる市場の拡大につながるのではないかと、鋭意検討を重ねた。
その結果、イーストを含有し一次発酵したパン生地を使用するにもかかわらず、該パン生地に特定範囲の油分を含有する豆乳を添加、混合した後、得られた生地を成形し、発酵し焼成することで、前記課題を解決し本発明を完成するに至った。
即ち本発明は、
(1)穀粉、油脂類、水及びイーストを含有し一次発酵したパン生地を調製した後に、油分が2〜25質量%である豆乳を添加、混合した後、得られた生地を成形し、発酵し焼成することを特徴とする、洋菓子様膨化食品の製造方法、
(2)穀粉、油脂類、水及びイーストを含有し一次発酵したパン生地を調製した後に、さらに冷凍し、解凍後の該パン生地に、油分が2〜25質量%である豆乳を添加、混合した後、得られた生地を成形し、発酵し焼成することを特徴とする、洋菓子様膨化食品の製造方法、
(3)穀粉、油脂類、水及びイーストを含有し一次発酵されている冷凍パン生地に、油分が2〜25質量%である豆乳を添加し、調製することを特徴とする、洋菓子様膨化食品の製造方法、
(4)該豆乳が豆乳クリームである、(1)〜(3)いずれか1項に記載の洋菓子様膨化食品の製造方法、
(5)該豆乳クリームが、蛋白質を乾物中20質量%以上含み、かつ脂質/蛋白質含量比が質量基準で0.8以上である、(4)記載の洋菓子様膨化食品の製造方法、
(6)該パン生地に、食物繊維を固形分換算で0.1〜25質量%を添加する工程を含む、(1)〜(5)いずれか1項に記載の洋菓子様膨化食品の製造方法、
に関するものである。
なお、特許文献1では、「捏ね上げたパン生地を圧延し、次いで最終生地厚が8〜30mmとなるように成形し、さらにホイロ工程を取った後、焼成することを特徴とするケーキ様の食感を有するパン類の製造方法」について記載があるが、特許文献1に記載のパン類の製造方法は、単にパン生地を薄く拡げて焼成することで得られるものであり、特定の形状のパンしか得られないという問題がある。また、本発明のような、パン生地に特定範囲の油分を有する豆乳を添加することで、洋菓子様膨化食品が得られる旨の開示はなく、本発明を完成させる上で参考とならなかった。
本発明により、イーストを含有し一次発酵したパン生地を使用するにもかかわらず、焼成後の浮きが良く、ほぐれが良好な食感を有する洋菓子様膨化食品を提供することができる。
また、好ましい態様として、イーストを含有し一次発酵したパン生地をさらに冷凍し、解凍した後の該パン生地を使用する場合であっても、焼成後の浮きが良く、ほぐれが良好な食感を有する洋菓子様膨化食品を提供することができる。
(洋菓子様膨化食品)
本発明で言う洋菓子様膨化食品とは、穀粉、油脂類、水及びイーストを含有し一次発酵したパン生地を調製した後に、特定範囲の油分を有する豆乳を添加、混合した後、得られた生地を成形し、発酵し焼成することを特徴とするものである。本発明において、イーストを含有し一次発酵したパン生地を使用しているにもかかわらず、スポンジケーキ、パウンドケーキ等のケーキ類や、マフィン、カヌレ、スコーン等のかかる洋菓子と、形状及び食感が同等な食品が得られるものである。
以下に、本発明に係る洋菓子様膨化食品について、詳細を記載する。
(パン生地)
本発明で使用するパン生地は、穀粉、油脂類、水及びイーストを主原料とし、混合した後、一次発酵したパン生地を使用する。
パン生地としては、具体的には、食パン生地、菓子パン生地、コッペパン生地、フランスパン生地等が挙げられ、本発明では、特に食パン生地又は菓子パン生地であることが好ましい。
パン生地で用いることができる穀粉としては、通常のパン類の製造と同様、強力粉、薄力粉、中力粉などの小麦粉類の他、ライ麦粉、全粒粉、米粉などの穀物の粉や各種澱粉、加工澱粉類から選ばれる1種類、あるいは2種類以上を適宜組み合わせて用いることができる。本発明では、特に強力粉を使用することが好ましい。強力粉の配合率は、穀粉中60〜100質量%であることが好ましく、より好ましくは65〜100質量%であり、更に好ましくは70〜100質量%である。
パン生地で用いることができる油脂類としては、ショートニング、マーガリン、バター、コンパウンドマーガリン、ファットスプレッド、各種製パン練り込み用油脂組成物に例示される可塑性油脂類を使用することができる。これらの可塑性油脂類の原料としては、大豆油、綿実油、コーン油、サフラワー油、オリーブ油、パーム油、菜種油、米ぬか油、ゴマ油、カポック油、ヤシ油、パーム核油、乳脂、ラード、魚油、鯨油等の各種の動植物油脂及びそれらの硬化油、分別油、エステル交換油等の加工油脂が例示できる。また、本発明においては、前記可塑性油脂に加えて、液体ショートニングなどの流動性油脂類、各種乳化油脂類など、通常公知のパン類製造に用いられる食用油脂類を必要に応じて使用することができるが、本発明では、特に、ショートニング、マーガリン、バター又はファットスプレッドの群から選ばれる1種以上を使用することが好ましい。
また、パン生地に含まれる油脂の含量は、上記油脂以外の原料中に含まれる脂質も含めた脂質含量として、穀粉100質量部に対し、3質量部以上、4質量部以上又は5質量部以上などとすることができる。また、さらに20質量部以下、18質量部以下、15質量部以下、又は10質量部以下などとすることができる。
パン生地で用いることができる水分としては、飲用に適する限り特に限定されず、水道水、蒸留水、ミネラルウォーター等を用いることができる。本発明に係る水中油型乳化油脂組成物としてパン生地に配合する水分量は、上記水以外の原料中に含まれる水分も含めた水分量として、穀粉100質量部に対し、50質量部以上、55質量部以上又は60質量部以上などとすることができる。また、さらに100質量部以下、95質量部以下、90質量部以下、85質量部以下、80質量部以下又は75質量部以下などとすることができる。
また、パン生地には、イーストを使用する。イースト(パン酵母)は、通常、一般のパン類製造に用いられる生イースト、ドライイーストなどのイースト類を何れも用いることができる。耐糖性の強い酵母菌株を用いてもよい。
本発明では、イーストを含有し、一次発酵工程を経たパン生地を使用するにもかかわらず、ヒキがなく口溶けが良い、すなわちほぐれが良好な食感を有する洋菓子様の食感を得ることができる。
前述の他にも、牛乳、全粉乳、脱脂粉乳、生クリーム、バターや、カゼイン、ホエーなどの乳蛋白質等の乳成分や、それらを含有する乳製品、卵類、イーストフード、バイタルグルテン、生地改良材、クリーム類、色素、香料、酵素、ペプチド、果汁・果肉類、ナッツ類、チョコレート類、ココア類、抹茶粉末、シナモンなど、一般的にパン類製造に用いられる原料を、本発明の効果を妨げない範囲で何れも使用することができる。
(豆乳)
本発明に係る洋菓子様膨化食品には、豆乳を使用する必要がある。豆乳は、油分が2〜25質量%である必要があり、より好ましくは2.5〜20質量%、更に好ましくは3〜15質量%である豆乳を使用することが好ましい。パン生地に、適当な油分の豆乳を使用することで、浮きが良く、ほぐれの良い食感の洋菓子様膨化食品を得ることができる。
全原料中の豆乳の配合率は、例えば、固形分換算で下限を1質量%以上、2質量%以上、又は2.5質量%以上などとすることができ、固形分換算で上限を10質量%以下、又は9.5質量%以下又は9質量%以下などとすることができる。なお、豆乳は、液状のまま配合することもできるし、一旦粉体にした後に配合することもできる。いずれの場合も、かかる上限と下限の固形分換算相当量の範囲内であれば、より良好な食感を付与することができ、より好ましい。
またパン生地に対する豆乳の配合率は、穀粉100質量部に対し、固形分換算で下限を8質量%以上、9質量%以上又は10質量%以上などとすることができ、固形分換算で上限を50質量%以下、45質量%以下又は40質量%以下などとすることができる。かかる上限と下限の固形分換算相当量の範囲内であれば、良好な洋菓子様の食感を有することができ、より好ましい。
(豆乳クリーム)
本発明に係る洋菓子様膨化食品に使用する豆乳として、特に、豆乳クリームを使用することが好ましい。豆乳クリームを用いることにより、焼成後の洋菓子様膨化食品の浮きがより良好で、ほぐれが良く、ふわふわとした食感を付与することができる。
ここで豆乳クリームとは、大豆蛋白質が脂質と水中油型に乳化されている素材であって、豆乳や大豆よりも固形分中の脂質の含量が高いものをいう。特に豆乳や大豆よりも該脂質が濃縮されたものや、該脂質が油脂の添加により増量されたものが挙げられる。なお、日本食品標準成分表2015年版(七訂、文部科学省)によれば、豆乳の固形分中の脂質含量は約21.7質量%、大豆は産地や品種により変動があるが約20.7〜24.6質量%であり、豆乳クリームの脂質含量はこれらよりも高いことが好ましく、固形分中25質量%以上が好ましく、又は35質量%以上などがより好ましい。脂質含量の上限は特に限定されないが、固形分中80質量%以下、又は99質量%以下などであってもよい。
該豆乳クリームの乾物中の蛋白質含量は下限が20質量%以上、又は25質量%以上であるのが好ましく、上限が60質量%以下、又は50質量%以下であるのが好ましい。なお、日本食品標準成分表2015年版(七訂、文部科学省)によれば、豆乳の固形分中のタンパク質含量は約39.1質量%、大豆は産地や品種により変動があるが約36.6〜38.8質量%である。
また、該豆乳クリーム中の脂質/蛋白質含量比は、質量基準で下限が0.8以上、0.9以上、1以上又は1.2以上であるのが好ましい。また上限は3.5以下又は3以下が好ましい。なお、日本食品標準成分表2015年版(七訂、文部科学省)によれば、豆乳中の脂質/蛋白質含量比は質量基準で約0.56、大豆は産地や品種により変動があるが質量基準で約0.53〜0.67である。
全原料中の豆乳クリームの配合率は、例えば、下限を固形分換算で3.5質量%以上、3.8質量%以上、又は4質量%以上などとすることができ、上限を固形分換算で10質量%以下、又は9.5質量%以下又は9質量%以下などとすることができる。かかる上限と下限の固形分換算相当量の範囲内であれば、より良好な食感を付与することができ、より好ましい。
またパン生地に対する豆乳クリームの配合率は穀粉100質量部に対し、下限を固形分換算で8質量%以上、9質量%以上又は10質量%以上などとすることができ、上限を固形分換算で50質量%以下、45質量%以下又は40質量%以下などとすることができる。かかる上限と下限の固形分換算相当量の範囲内であれば、よりふわふわとした洋菓子様の食感、かつ、もちもちとした食感を有することができ、より好ましい。
豆乳クリームの典型的な製法としては、大豆と水を原料として脂質が濃縮された画分を取得する方法が挙げられる。例えば大豆から抽出した豆乳を遠心分離して比重が軽く脂質の多い画分を回収する方法、大豆から豆乳を抽出して分離されたオカラから再度水抽出により脂質の多い画分を取得する方法、大豆から水抽出し豆乳とオカラに分離する前のスラリー液を遠心分離して脂質の多い画分を取得する方法、大豆から抽出した豆乳を酸やミネラル酵素で凝集させた後に凝集物から脂質の多い画分を取得する方法等が挙げられる。
また豆乳クリームの別の製法として、大豆粉及び水との分散液、豆腐を磨りつぶしたペーストや豆乳等と、油脂とを必要により乳化剤と共に混合し、均一に乳化して脂質を増量する方法が挙げられる。
なお、豆乳クリームの原料である大豆は、水溶性窒素指数(NSI)が80以上の水溶性の高いものでも良いし、NSIが特定の範囲、例えば20〜77程度になるまであらかじめ変性処理を施した大豆を用いることもできる。特に風味の点で後者の大豆が好ましい。かかる原料から脂質が濃縮された画分を取得して得られる豆乳クリームは、含まれる蛋白質のうち、グリシニンやβ-コングリシニン以外の脂質親和性蛋白質(あるいは別の指標としてリポキシゲナーゼ蛋白質)の割合が特に高い。このため、中性脂質および極性脂質を多く含む大豆乳化組成物となる。この大豆乳化組成物は、乾物あたりの蛋白質含量が20質量%以上、脂質含量が蛋白質含量に対して100質量%以上であって、LCI値(Lipophilic Proteins Content Index)が55%以上、より好ましくは60%以上であることを主要な特徴とするものである。ここで、LCI値は、蛋白質中の脂質親和性蛋白質の割合を推定する指標である。この大豆乳化組成物の蛋白質および脂質の組成の詳細および製法については、特開2012−16348号公報の記載を援用するので、これを参考に入手することができる。
(食物繊維)
また、本発明では、イーストを含有し発酵したパン生地に食物繊維を添加する工程を含むことが好ましい。本発明で使用する食物繊維とは、食物に含まれている人の消化酵素では消化されにくい難消化性の成分、いわゆる食物繊維質である。繊維質は食品に用いられるものであれば特に限定はされないが、カカオ繊維質、キトサン、セルロース、ヘミセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、グルカン、リグニン、大豆等豆類由来の食物繊維、小麦ふすま、小麦胚芽、オートミール、コーンミール等が挙げられる。好ましくは、繊維質は不溶性食物繊維であり、不溶性食物繊維としては、大豆等豆類由来の不溶性食物繊維、キトサン、セルロース、ヘミセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、グルカン、リグニン、小麦ふすま、小麦胚芽、オートミール、コーンミール等が挙げられる。ここで、大豆等豆類由来の不溶性食物繊維として、呉、おからなどが挙げられる。
このとき、食物繊維を添加するタイミングは、上記の豆乳又は豆乳クリームを添加するタイミングで添加することが好ましい。なお、該豆乳又は豆乳クリーム中に食物繊維が含有されたものを添加する工程であってよい。
全原料中の食物繊維の配合率は、例えば下限を固形分換算で0.1質量%以上、0.5質量%以上、又は0.7質量%以上などとすることができ、上限を固形分換算で25質量%以下、22質量%以下、20質量%以下、15質量%以下、10質量%以下、8質量%以下、又は5質量%以下などとすることができる。なお、食物繊維は、粉体で配合することもできるし、水などの液体に溶解又は分散した状態で配合することもできる。いずれの場合も、かかる上限と下限の固形分換算相当量の範囲内であれば、より良好な浮き及び食感を付与することができ、より好ましい。なお、異なる種類の食物繊維を組み合わせて使用しても良く、配合する食物繊維の合計量が前記範囲内であれば使用することができる。
パン生地に対する食物繊維の配合率は、穀粉100質量部に対し、下限を固形分換算で0.1質量%以上、0.8質量%以上、1質量%以上又は3質量%以上などとすることができ、上限を固形分換算で50質量%以下、45質量%以下、40質量%以下、35質量%以下、30質量%以下又は25質量%以下などとすることができる。かかる上限と下限の範囲内であれば、よりふわふわとした洋菓子様の食感、かつ、もちもちとした食感を有することができ、より好ましい。
本発明に係る洋菓子様膨化食品は、パン生地や豆乳など、使用する原料に含まれる総脂質量が特定範囲であることが好ましい。洋菓子様膨化食品に含まれる脂質の含量は、使用する油脂類以外の原料中に含まれる脂質も含めた脂質含量として、3質量%以上、3.5質量%以上、又は4質量%以上などとすることができ、上限を15質量%以下、13質量%以下、又は10質量%以下などとすることができる。洋菓子様膨化食品に含まれる油脂の含量がかかる上限と下限の範囲内であれば、よりふわふわとした洋菓子様の食感、かつ、もちもちとした食感を有することができ、より好ましい。
以下に、本発明に係る洋菓子様膨化食品の製造方法について詳細を記載する。
本発明で用いるパン生地は、穀粉、油脂類、水及びイーストを含有したものであって、ストレート法、中種法、液種法、老麺法など、いずれの方法で製造したものであっても構わないが、原料を混捏し、一次発酵したものパン生地を使用する。
一次発酵工程を経た該パン生地は、ミキサーに入れ、ミキシングしながら豆乳又は豆乳クリームを添加する。このとき、食物繊維を添加する場合は、パン生地の原料を混捏する初期の段階で添加することもできるが、特に、豆乳又は豆乳クリームを添加するタイミングで、食物繊維をミキサーに投入することがより好ましい。
また、本発明の効果を妨げない範囲で、パン生地に、適宜他の原料を用いることができる。なお、使用する装置は、例えば、縦型ミキサー「マイティS60」(株式会社 愛工舎製作所製)を例示できる。
本発明では、豆乳又は豆乳クリームを添加する際は、1回で全量添加しても良いし、2回以上に分けて添加することもできる。本発明では、特に、該豆乳又は豆乳クリームを2回以上に分けて添加することがより好ましい。2回以上に分けて添加することで、パン生地に豆乳又は豆乳クリームを練り込みやすく、焼成後の洋菓子様膨化食品の浮きが、より良くなる傾向にある。
パン生地と、豆乳又は豆乳クリームを混捏して得られた生地を洋菓子様膨化食品生地とし、該洋菓子様膨化食品生地を、所望の形状に成形し、ホイロをとり、オーブンで焼成して、洋菓子様膨化食品を得ることができる。
(パン生地の冷凍工程)
また、本発明では、好ましい態様として、前記の穀粉、油脂類、水及びイーストを含有し一次発酵したパン生地を、さらに冷凍し、解凍したものを使用することができる。冷凍解凍後の該パン生地に、前記の豆乳又は豆乳クリームを添加、混合した後、得られた生地を成形し、発酵し焼成することで、目的の洋菓子様膨化食品を得ることができる。
なお、パン生地を冷凍することは、パン生地中で氷結晶の生成によりグルテンが損傷し、脆弱化するなどの冷凍障害が起こることが知られており、焼成後の洋菓子様膨化食品の膨化状態に影響を及ぼしかねないが、本発明においては、前記の該豆乳又は豆乳クリームを使用することで、冷凍工程を経たパン生地であっても、焼成後の浮き及び食感が良好な洋菓子様膨化食品を得ることが可能となった。
このとき、該一次発酵後のパン生地は、ひとまとめで冷凍することができるが、分割して冷凍することで、豆乳又は豆乳クリームを練り込みやすくすることができ、より好ましい。
冷凍条件として、冷凍温度は、好ましくは−15〜0℃、さらに好ましくは−10〜−3℃、最も好ましくは−8〜−5℃である。また、冷凍温度が0℃よりも高いと、イーストの活性が進み、最終の食品が膨化しない状態になりやすい。冷凍時間は、下限は好ましくは5時間以上、より好ましくは6時間以上、更に好ましくは8時間以上であり、上限は特に制限はないが、好ましくは2週間以下、1週間以下、又は36時間であることが好ましい。
また、冷凍した生地の中心温度は、好ましくは−15〜0℃、さらに好ましくは−10〜−3℃、最も好ましくは−8〜−5℃である。冷凍した生地の中心温度が−15℃よりも低いと、生地の冷凍障害の影響によって、パン生地の最終発酵(ホイロ)工程で発生するガスをパン生地中に保持できないことがある。また、冷凍生地の中心温度が0℃よりも高いと、イーストの活性が進み、最終発酵(ホイロ)工程でのガス発生が弱まり、最終製品が膨化しにくい状態になりやすい。
冷凍工程を経る場合のパン生地には、穀粉、油脂類、水及びイーストを含有し、ストレート法、中種法、液種法、老麺法などの方法で製造し、一次発酵したパン生地を冷凍して使用することができるが、予め調製して冷凍された状態で販売されている、市販品の冷凍パン生地を使用することもできる。なお、市販されている冷凍パン生地は、穀粉、油脂類、水及びイーストを含有し一次発酵され、冷凍されている、冷凍パン生地のことを言う。
冷凍工程を経た該パン生地は、15〜20℃に解凍し、ミキサーに入れ、ミキシングしながら豆乳又は豆乳クリームを添加する。このとき、食物繊維を添加する場合は、パン生地の原料を混捏する初期の段階で添加することもできるが、特に、豆乳又は豆乳クリームを添加するタイミングで、食物繊維をミキサーに投入することがより好ましい。
また、本発明の効果を妨げない範囲で、一般的にパン類に使用することができる他の原料を、パン生地に適宜用いることができる。
また、本発明では、パン生地の製造工程において、冷凍工程を経ることで、効率よく時間を調整することが可能である。更に、従来使い道がなかった、型抜き後の半端なパン生地や、捨てるはずの余ったパン生地を冷凍し、洋菓子様膨化食品として提供することができるという、非常に有用性が高いものである。
本発明において、意外にも、特定範囲の油分を有する豆乳を、イーストを含有し、一次発酵工程を経たパン生地に添加することで、焼成後の浮きが良く、かつ、ほぐれが良好な食感を有する洋菓子様膨化食品を得ることができる。なお、特定範囲の油分を有する豆乳ではなく、水、低脂肪豆乳、原料が乳である水中油型乳化物を使用した場合では、目的とする洋菓子様膨化食品を得ることができないものである。
なお、本発明で言う「ほぐれが良好」とは、従来のパン生地を用いる場合では見られないような、ヒキがなく、口溶けが良い良好な食感を有することを言う。
以下に本発明の実施例を記載する。なお、以下「%」は特に断りのない限り「質量%」を、「部」は特に断りのない限り「質量部」を意味する。
(検討1)パン生地への添加試験1(各種添加物の品質評価)
(実施例1)
縦型ミキサー「マイティS60」(株式会社 愛工舎製作所製)を使用し、強力粉100部、食塩1.6部、砂糖(上白糖)5部、油脂類(不二製油株式会社製マーガリン:油分80%、水分20%)10部、イースト3部、脱脂粉乳2部、水68部を、ミキシングした。ミキシングしたパン生地を、28度、湿度75%、60分間一次発酵をとった。その後、一次発酵をとった該パン生地を縦型ミキサーに入れ、中速で5分、高速で3分ミキシングしながら、パン生地100部に対して、砂糖35部、及び30℃に温めた物繊維含有豆乳クリーム「ぎゅっと濃久里夢」(不二製油(株)製、固形分:20%、蛋白質含量:6.9%、脂質含量:8.2%、食物繊維含量:4.1%、脂質/蛋白質比:質量換算で1.2、乾物中の蛋白質含量:34.5%)50部を2回に分けて添加及び混合し、洋菓子様膨化食品生地を得た。その後、該生地を直径6cmのカップに40gずつ充填し、温度35℃、湿度75%で70分間発酵(ホイロ)した。ホイロ後、上火200℃/下火200℃、18分焼成を行い、実施例1の洋菓子様膨化食品を得た。
なお、実施例1で使用したパン生地は、食パン生地であった。
(実施例2)
縦型ミキサー「マイティS60」(株式会社 愛工舎製作所製)を使用し、強力粉100部、食塩1.6部、砂糖(上白糖)5部、油脂類(不二製油株式会社製マーガリン:油分80%、水分20%)10部、イースト3部、脱脂粉乳2部、水68部を、ミキシングした。ミキシングしたパン生地を、28度、湿度75%、60分間一次発酵をとり、50gに分割して冷凍庫へ入れ、−5℃で24時間冷凍した。冷凍後の該パン生地を、15〜20℃に解凍した後、縦型ミキサーに入れ、中速で5分、高速で3分ミキシングしながら、パン生地100部に対して、砂糖35部、及び30℃に温めた無調整豆乳(不二製油(株)製、固形分:9.7%、蛋白質含量:4.7%、脂質含量:3.0%)50部を2回に分けて添加及び混合し、洋菓子様膨化食品生地を得た。その後、該生地を直径6cmのカップに40gずつ充填し、温度35℃、湿度75%で70分間発酵(ホイロ)した。ホイロ後、上火200℃/下火200℃、18分焼成を行い、実施例2の洋菓子様膨化食品を得た。
なお、実施例2で使用したパン生地は、食パン生地であった。
(実施例3)
実施例2で使用した無調整豆乳に代えて、豆乳クリーム「濃久里夢(こくりーむ)」(不二製油(株)製、固形分:20%、蛋白質含量:5.5%、脂質含量:13.3%、脂質/蛋白質比:質量換算で2.4、乾物中の蛋白質含量:27.5%)を使用した以外は、実施例2の配合及び製法と同様にして、実施例3の洋菓子様膨化食品を得た。
(実施例4)
実施例2で使用した無調整豆乳に代えて、食物繊維含有豆乳クリーム「ぎゅっと濃久里夢」(不二製油(株)製、固形分:20%、蛋白質含量:6.9%、脂質含量:8.2%、食物繊維含量:4.1%、脂質/蛋白質比:質量換算で1.2、乾物中の蛋白質含量:34.5%)を使用した以外は、実施例2の配合及び製法と同様にして、実施例4の洋菓子様膨化食品を得た。
(実施例5)
実施例2で使用した無調整豆乳に代えて、食物繊維含有豆乳クリーム「ぎゅっと濃久里夢」(不二製油(株)製、固形分:20%、蛋白質含量:6.9%、脂質含量:8.2%、食物繊維含量:4.1%、脂質/蛋白質比:質量換算で1.2、乾物中の蛋白質含量:34.5%)を使用し、更にチョコレート様食品の「ネリコミショコラRN」(不二製油(株)製、固形分98.2%、蛋白質含量:11.3%、脂質含量53.6%、食物繊維含量:14.5%)15部を使用した以外は、実施例2の配合及び製法と同様にして、実施例5の洋菓子様膨化食品を得た。なお、該チョコレート様食品は、食物繊維含有豆乳クリームを添加するタイミングで添加した。
(比較例1)
実施例2で使用した無調整豆乳に代えて、水を使用した以外は、実施例2の配合及び製法と同様にして比較例1の生地を調製し、焼成したが、十分な膨化状態の洋菓子様膨化食品を得ることができなかった。
(比較例2)
実施例2で使用した無調整豆乳に代えて、牛乳(固形分:12.6%、蛋白質含量:3.3%、脂質含量:3.8%、脂質/蛋白質比:質量換算で1.2)を使用した以外は、実施例2の配合及び製法と同様にして、比較例2の洋菓子様膨化食品を得た。
(比較例3)
実施例2で使用した無調整豆乳に代えて、牛乳及び生クリームの混合物(固形分:21.4%、蛋白質含量:3.0%、脂質含量:13.3%、脂質/蛋白質比:質量換算で4.4)を使用した以外は、実施例2の配合及び製法と同様にして、比較例3の洋菓子様膨化食品を得た。
(比較例4)
実施例2で使用した無調整豆乳に代えて、低脂肪豆乳「美味投入」(不二製油(株)製、固形分:9.7%、蛋白質含量:5.3%、脂質含量:0.5%、脂質/蛋白質比:質量換算で0.1)を使用した以外は、実施例2の配合及び製法と同様にして、比較例4の洋菓子様膨化食品を得た。
表1.配合(実施例1〜5)
Figure 2020156394
表2.配合(比較例1〜4)
Figure 2020156394
○評価法(n=10)
実施例及び比較例の洋菓子様膨化食品について、パネラー10名にて評価を行い、以下の基準で点数づけを行った。焼成後の洋菓子様膨化食品を、25℃で3時間保管したものを、浮き具合及び食感(ほぐれ)について下記評価基準により評価し、採点した。
なお、ほぐれとは、洋菓子様膨化食品を口に含む際にヒキがなく、かつ、口の中で洋菓子様膨化食品がねちゃつかず、容易に砕ける(口溶けが良好である)ことをほぐれ食感とし、評価した。
なお、本評価におけるパネラーは、従前からパン及び洋菓子の研究に従事し、熟練したパネラー10名であった。
(評価基準)
・浮き
5点:非常に良好(非常に浮きが良い)
4点:良好
3点:許容できる
2点:やや不良
1点:不良(非常に浮きが悪い)
・食感(ほぐれ)
5点:非常に良好(非常にほぐれが良い)
4点:良好(ほぐれが良い)
3点:許容できる
2点:やや不良(ややねちゃつく)
1点:不良(ねちゃつく)
各パネラーの評点の平均値を求めた。そして平均値より、
A:4.5点以上
B:3.5点以上4.5点未満
C:2.5点以上3.5点未満
D:1.5点以上2.5点未満
E:1.5点未満
の5段階で評価付けを行い、浮き及びほぐれ食感の両評価がC評価以上のものを、合格品質とした。結果を表3及び表4に示した。
表3.評価結果(実施例1〜5)
Figure 2020156394
表4.評価結果(比較例1〜5)
Figure 2020156394
実施例1〜5は浮き及びほぐれの両評価がC以上であり、いずれも合格であった。
パン生地に水及び低脂肪豆乳を添加、混合して得られた生地を焼成した場合、焼成後の食品の浮き及びほぐれが十分ではなく、目的とする洋菓子様膨化食品を得ることができなかった(比較例1,4)。また、牛乳や生クリームなどの乳成分の水中油型乳化物を該パン生地に添加、混合して得られた生地を焼成した場合、焼成後の食品のほぐれが十分ではなく、ねちゃつく食感となり、本発明で目的とする洋菓子様膨化食品を得られなかった(比較例2,3)。
また、実施例1と実施例4を比較すると、冷凍工程のない実施例1が、より浮き及びほぐれが良好な洋菓子様膨化食品であったが、冷凍工程を経た実施例4においても、十分良好な浮き及びほぐれを有する洋菓子様膨化食品を得ることができた。
(検討2)パン生地への添加試験2(豆乳の配合量の変更)
パン生地100部に対して、配合する食物繊維含有豆乳クリームの配合量を50部(実施例4)から10部(比較例5)、20部(比較例6)、30部(実施例6)、40部(実施例7)、100部(実施例8)、150部(比較例7)、200部(比較例8)に変更した以外は実施例4の配合及び製法と同様にして、洋菓子様膨化食品を得た。
得られた各洋菓子様膨化食品を25℃で保管し、保管開始から3時間後の浮き及び食感(ほぐれ)について、検討1と同じ評価基準に従って評価を行い、A〜Eの5段階で評価付けを行った。
表5.配合
Figure 2020156394
表6.評価結果
Figure 2020156394
実施例6〜8は、浮き及びほぐれの両評価がC以上であり、いずれも合格であった。
(検討3)パン生地への添加試験3(パン生地種類の変更)
表7に記載の配合に従って、パン生地の種類を変更して検討した。なお、実施例9〜10で使用したパン生地は、菓子パン生地の配合であった。
(実施例9)
縦型ミキサー「マイティS60」(株式会社 愛工舎製作所製)を使用し、強力粉70部、薄力粉30部、食塩1.6部、砂糖(上白糖)25部、油脂類(不二製油株式会社製マーガリン:油分80%、水分20%)10部、イースト3部、脱脂粉乳2部、水45部、全卵10部をミキシングした。ミキシングした生地を、28度、湿度75%、60分間一次発酵をとり、50gに分割して冷凍庫へ入れ、−5℃で24時間冷凍した。冷凍後の該パン生地を、15〜20℃に解凍した後、縦型ミキサーに入れ、中速で5分、高速で3分ミキシングしながら、パン生地100部に対して、砂糖35部、及び30℃に温めた食物繊維含有豆乳クリーム「ぎゅっと濃久里夢」(不二製油(株)製、固形分:20%、蛋白質含量:6.9%、脂質含量:8.2%、食物繊維含量:4.1%、脂質/蛋白質比:質量換算で1.2、乾物中の蛋白質含量:34.5%)50部を2回に分けて添加及び混合し、洋菓子様膨化食品生地を得た。その後、該生地を直径6cmのカップに40gずつ充填し、温度35℃、湿度75%で70分間発酵(ホイロ)した。ホイロ後、上火200℃/下火200℃、18分焼成を行い、実施例9の洋菓子様膨化食品を得た。
(実施例10)
実施例9に、更にチョコレート様食品の「ネリコミショコラRN」(不二製油(株)製、固形分98.2%、蛋白質含量:11.3%、脂質含量53.6%、食物繊維含量:14.5%)15部を使用した以外は、実施例9の配合及び製法と同様にして、実施例10の洋菓子様膨化食品を得た。なお、該チョコレート様食品は、食物繊維含有豆乳クリームを添加するタイミングで添加した。
得られた実施例9〜10の洋菓子様膨化食品を25℃で保管し、保管開始から3時間後の浮き及び食感(ほぐれ)について、検討1と同じ評価基準に従って評価を行い、A〜Eの5段階で評価付けを行った。
表7.配合
Figure 2020156394
表8.結果
Figure 2020156394
実施例9〜10は、両評価ともC以上であり、合格であった。なお、食物繊維含量が多い実施例10が、実施例9に比べ、より浮き及びほぐれが良好な洋菓子様膨化食品であった。
考察
表3,4,6,8の結果より、穀粉、油脂類、水及びイーストを含有し一次発酵したパン生地を調製した後に、油分が2〜25質量%である豆乳を添加、混合した後、得られた生地を成形し、発酵し焼成することで、浮き及びほぐれが良好な洋菓子様膨化食品を得ることができた。また、穀粉、油脂類、水及びイーストを含有し発酵したパン生地を調製した後に冷凍し、解凍後の該パン生地に、油分が2〜25質量%である豆乳を添加、混合した後、得られた生地を成形し、発酵し焼成することで、浮き及びほぐれが良好な洋菓子様膨化食品を得ることができた。
蛋白質を乾物中20質量%以上含み、かつ脂質/蛋白質含量比が質量基準で1以上である該豆乳クリームを、パン生地に添加することで、より食感の良い洋菓子様膨化食品を得ることができた。また、食物繊維を固形分換算で0.1〜10質量%添加し、調製することで、浮き及び食感がより良好な洋菓子様膨化食品を得ることができた。
よって、本発明により、穀粉、油脂類、水及びイーストを含有し一次発酵したパン生地を調製した後に、油分が2〜25質量%である豆乳を添加、混合した後、得られた生地を成形し、発酵し焼成することで、浮き及びほぐれが良好な洋菓子様膨化食品を製造することができることを見出した。

Claims (6)

  1. 穀粉、油脂類、水及びイーストを含有し一次発酵したパン生地を調製した後に、油分が2〜25質量%である豆乳を添加、混合した後、得られた生地を成形し、発酵し焼成することを特徴とする、洋菓子様膨化食品の製造方法。
  2. 穀粉、油脂類、水及びイーストを含有し一次発酵したパン生地を調製した後に、さらに冷凍し、解凍後の該パン生地に、油分が2〜25質量%である豆乳を添加、混合した後、得られた生地を成形し、発酵し焼成することを特徴とする、洋菓子様膨化食品の製造方法。
  3. 穀粉、油脂類、水及びイーストを含有し一次発酵されている冷凍パン生地に、油分が2〜25質量%である豆乳を添加し、調製することを特徴とする、洋菓子様膨化食品の製造方法。
  4. 該豆乳が豆乳クリームである、請求項1〜3いずれか1項に記載の洋菓子様膨化食品の製造方法。
  5. 該豆乳クリームが、蛋白質を乾物中20質量%以上含み、かつ脂質/蛋白質含量比が質量基準で0.8以上である、請求項4記載の洋菓子様膨化食品の製造方法。
  6. 該パン生地に、食物繊維を固形分換算で0.1〜25質量%を添加する工程を含む、請求項1〜5いずれか1項に記載の洋菓子様膨化食品の製造方法。
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