JP2020155896A - 圧電薄膜共振器、弾性波デバイス、フィルタおよびマルチプレクサ - Google Patents

圧電薄膜共振器、弾性波デバイス、フィルタおよびマルチプレクサ Download PDF

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Abstract

【課題】積層膜の劣化を抑制すること。【解決手段】基板10と、前記基板10との間に空隙30を挟み設けられた下部電極12と、前記下部電極12上に設けられた圧電膜14と、前記圧電膜14上に設けられ、前記空隙16と重なり、前記圧電膜14の少なくとも一部を挟み前記下部電極12と対向する共振領域50を形成するように設けられた上部電極16と、前記空隙30内に設けられ、前記下部電極12と間隔を空けて設けられ、水素を吸着または貯蔵する吸着膜15と、を備える圧電薄膜共振器。【選択図】図2

Description

本発明は、圧電薄膜共振器、弾性波デバイス、フィルタおよびマルチプレクサに関する。
圧電薄膜共振器を用いた弾性波デバイスは、例えば携帯電話等の無線機器のフィルタおよびマルチプレクサとして用いられている。圧電薄膜共振器は、圧電膜を挟み下部電極と上部電極が対向する積層構造を有している。圧電膜を挟み下部電極と上部電極が対向する領域が共振領域である。共振領域内の下部電極の下には共振領域における振動を制限しないように空隙が設けられる。上部電極が空気または湿気にさらされることを抑制するため、上部電極上に保護膜を設けることが知られている(例えば特許文献1)
特開2004−64785号公報
しかしながら、下部電極と圧電膜とが剥離するなどの積層膜の劣化が生じることがある。
本発明は上記課題に鑑みなされたものであり、積層膜の劣化を抑制することを目的とする。
本発明は、基板と、前記基板との間に空隙を挟み設けられた下部電極と、前記下部電極上に設けられた圧電膜と、前記圧電膜上に設けられ、前記空隙と重なり、前記圧電膜の少なくとも一部を挟み前記下部電極と対向する共振領域を形成するように設けられた上部電極と、前記空隙内に設けられ、前記下部電極と間隔を空けて設けられ、水素を吸着または貯蔵する吸着膜と、を備える圧電薄膜共振器である。
上記構成において、前記吸着膜は、チタン、ジルコニウム、バナジウム、ニオブ、タンタル、ニッケルおよびパラジウムの少なくとも1つを主成分とする構成とすることができる。
上記構成において、前記圧電膜は窒化アルミニウムを主成分とし、前記下部電極および前記上部電極の少なくとも一方の前記圧電膜に接する金属膜はルテニウムを主成分とする構成とすることができる。
上記構成において、前記圧電膜は窒化アルミニウムを主成分とし、前記下部電極の前記圧電膜に接する金属膜はルテニウムを主成分とする構成とすることができる。
上記構成において、前記下部電極には外部から前記空隙に通ずる孔が設けられている構成とすることができる。
本発明は、上記圧電薄膜共振器と、前記圧電薄膜共振器を閉じた空間である空隙内に封止する封止部と、を備える弾性波デバイスである。
上記構成において、前記基板は、基体上に前記上部電極が前記基体に前記閉じた空間である空隙を挟み対向するように実装され、前記封止部は前記基板を囲むように設けられ、前記封止部は金属からなる構成とすることができる。
本発明は、上記圧電薄膜共振器を含むフィルタである。
本発明は、上記フィルタを含むマルチプレクサである。
本発明によれば、積層膜の劣化を抑制することができる。
図1(a)および図1(b)は、実施例1に係る弾性波デバイスの平面図である。 図2(a)および図2(b)は、図1(a)のそれぞれA−A断面図およびB−B断面図である。 図3は、比較例1に係る圧電薄膜共振器のB−B断面に相当する断面図である。 図4(a)および図4(b)は、それぞれ実施例1の変形例1および2に係る圧電薄膜共振器の断面図である。 図5は、実施例2に係る弾性波デバイスの断面図である。 図6(a)は、実施例3に係るフィルタの回路図、図6(b)は、実施例3の変形例1に係るデュプレクサの回路図である。
以下、図面を参照し本発明の実施例について説明する。
図1(a)および図1(b)は、実施例1に係る弾性波デバイスの平面図であり、図2(a)および図2(b)は、図1(a)のそれぞれA−A断面図およびB−B断面図である。図1(a)は、基板10、下部電極12および上部電極16を主に示し、図1(b)は、基板10、吸着膜25および空隙30を主に示す。
図1(a)から図2(b)に示すように、基板10上に、空隙30を挟み下部電極12が設けられている。基板10は例えばシリコン基板である。空隙30はドーム状の膨らみを有する。ドーム状の膨らみとは、例えば空隙30の周辺では空隙30の高さが小さく、空隙30の内部ほど空隙30の高さが大きくなるような形状の膨らみである。空隙30は、圧電膜14に励振された弾性波を反射する音響反射層として機能する。下部電極12は下層12aと上層12bとを含んでいる。下層12aは例えばクロム(Cr)膜であり、上層12bは例えばルテニウム(Ru)膜である。
下部電極12上に、(0001)方向を主軸とする(すなわちC軸配向性を有する)窒化アルミニウム(AlN)を主成分とする圧電膜14が設けられている。圧電膜14の少なくとも一部を挟み下部電極12と対向する共振領域50を形成するように圧電膜14上に上部電極16が設けられている。共振領域50は、楕円形状を有し、厚み縦振動モードの弾性波が共振する領域である。平面視において空隙30は共振領域50と重なり共振領域50より大きく設けられる。これにより、圧電膜14に励振された弾性波は空隙30により反射される。上部電極16は下層16aおよび上層16bを含んでいる。下層16aは例えばルテニウム膜であり、上層16bは例えばクロム膜である。
上部電極16の下層16aと上層16bとの間に、質量負荷膜20が設けられている。質量負荷膜20は例えばチタン(Ti)膜である。質量負荷膜20により圧電薄膜共振器間の共振周波数の差を設定する。上部電極16上に保護膜24が設けられている。保護膜24は例えば酸化シリコン膜である。保護膜24は下部電極12、上部電極16および圧電膜14を外気から保護する。共振領域50内の積層膜18は、下部電極12、圧電膜14、上部電極16、質量負荷膜20および保護膜24を含む。下部電極12および上部電極16上に各々金属層26が設けられている。金属層26は例えば基板10側からチタン(Ti)膜および金(Au)である。金属層26は、例えば下部電極12および上部電極16に接続する配線である。
図1(a)および図2(b)に示すように、共振領域50外において下部電極12を貫通する孔34が設けられている。孔34は導入路35を介し空隙30に通じている。孔34および導入路35は、空隙30内の犠牲層をエッチングするときのエッチング液を導入させる通路である。孔34は保護膜24に覆われていてもよいし、覆われていなくてもよい。
空隙30内の基板10上に吸着膜25が設けられている。吸着膜25は例えばチタンを主成分とする。吸着膜25は空隙30内の水素ガスを吸着する。吸着膜25は下部電極12とは電気的に絶縁されており、例えば浮遊電位である。
基板10としては、シリコン基板以外に、サファイア基板、アルミナ基板、スピネル基板、石英基板、水晶基板、ガラス基板、セラミック基板またはGaAs基板等を用いることができる。下部電極12および上部電極16としては、ルテニウムおよびクロム以外にもアルミニウム(Al)、チタン、銅(Cu)、モリブデン(Mo)、タングステン(W)、タンタル(Ta)、白金(Pt)、ロジウム(Rh)またはイリジウム(Ir)等の単層膜またはこれらの積層膜を用いることができる。
圧電膜14は、窒化アルミニウム以外にも、酸化亜鉛(ZnO)、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)、チタン酸鉛(PbTiO3)等を用いることができる。また、例えば、圧電膜14は、窒化アルミニウムを主成分とし、共振特性の向上または圧電性の向上のため他の元素を含んでもよい。例えば、添加元素として、スカンジウム(Sc)、2族元素と4族元素との2つの元素、または2族元素と5族元素との2つの元素を用いることにより、圧電膜14の圧電性が向上する。このため、圧電薄膜共振器の実効的電気機械結合係数を向上できる。2族元素は、例えばカルシウム(Ca)、マグネシウム(Mg)、ストロンチウム(Sr)または亜鉛(Zn)である。4族元素は、例えばチタン、ジルコニウム(Zr)またはハフニウム(Hf)である。5族元素は、例えばタンタル、ニオブ(Nb)またはバナジウム(V)である。さらに、圧電膜14は、窒化アルミニウムを主成分とし、ボロン(B)を含んでもよい。
質量負荷膜20としては、チタン膜以外にも、下部電極12および上部電極16として例示した金属膜、または窒化シリコンまたは酸化シリコン等の絶縁膜を用いることもできる。保護膜24としては、酸化シリコン膜以外にも窒化シリコン膜または窒化アルミニウム膜等を用いることができる。
吸着膜25としては、水素を吸着または貯蔵する材料として、チタン以外にもジルコニウム、バナジウム(V)、ニオブ(Nb)、タンタル(Ta)、ニッケル(Ni)またはパラジウム(Pd)を主成分とする膜、チタン合金膜、ニッケル合金膜またはこれらの積層膜を用いることができる。
[比較例1]
図3は、比較例1に係る圧電薄膜共振器のB−B断面に相当する断面図である。図3に示すように、比較例1では、吸着膜が設けられていない。その他の構成は実施例1と同じであり説明を省略する。
比較例1に係る圧電薄膜共振器を作製した。作製条件は以下である。
基板10:シリコン基板
下部電極12の下層12a:厚さが70nmのクロム膜
下部電極12の上層12b:厚さが250nmのルテニウム膜
圧電膜14:厚さが970nmの窒化アルミニウム膜
上部電極16の下層16a:厚さが120nmのルテニウム膜
上部電極16の上層16b:厚さが5nmのクロム膜
質量負荷膜20:厚さが15nmのチタン膜
保護膜24:厚さが70nmの酸化シリコン膜
比較例1では、下部電極12と圧電膜14との間が剥がれることがある。そこで、比較例1に係る圧電薄膜共振器を、水素ガスが100%、圧力が20MPaおよび室温の雰囲気中に6時間曝した。その結果、下部電極12と圧電膜14との間の剥がれが生じることがわかった。
以上の実験結果から、下部電極12と圧電膜14との間の剥がれは水素ガスに起因すると考えられる。例えば圧電薄膜共振器を実装するパッケージ内には半田、金および/または銅等の金属が存在する。これらの金属が水素を吸着または含んでいると、金属から水素ガスが発生すると考えられる。特に、めっき法により形成された金属には多量の水素が含まれていることがある。
比較例1の圧電薄膜共振器において、水素ガスにより下部電極12と圧電膜14との間が剥がれる理由は明確ではないが、例えば以下のように考えられる。矢印60のように外部の雰囲気中の水素ガスは孔34および導入路35を介し空隙30内に導入される。孔34は保護膜24より塞がれていることもあるが、孔34上の保護膜24は膜質が悪いため水素は保護膜24を容易に通過する。下部電極12であるクロム膜およびルテニウム膜は水素を取り込みやすい。このため、矢印62のように空隙30内の水素は下部電極12を通過する。水素は圧電膜14内に取り込みにくいため下部電極12と圧電膜14との界面に蓄えられる。下部電極12と圧電膜14との界面の水素により下部電極12と圧電膜14との間の密着性を低下させる。例えば金属中の水素は水素脆化(Hydrogen Embrittlement)を生じさせることが知られている。圧電膜14との界面付近の下部電極12が水素脆化すると、下部電極12と圧電膜14との間に剥がれが生じる。
同様の剥がれが上部電極16と圧電膜14との間で生じない理由は明確ではないが、例えば以下のように考えられる。酸化シリコン膜または窒化シリコン膜のような無機絶縁膜は下部電極12のような金属膜より水素を通過させにくい。このため、上部電極16と圧電膜14との間には水素が蓄えられず、上部電極16と圧電膜14との間で剥がれは生じない。
実施例1によれば、水素が吸着または貯蔵する吸着膜25を、空隙30内に下部電極12と間隔を空けて設ける。これにより、吸着膜25が空隙30内の水素ガスを吸着するため、下部電極12に水素が蓄積されず、下部電極12と圧電膜14との剥離といった積層膜18の劣化を抑制できる。また、空隙30内に吸着膜25を設けることで、チップサイズの大型化を抑制できる。さらに、吸着膜25により、空隙30から基板10への排熱効果を高めることができる。
比較例1では、下部電極12と圧電膜14との間の剥がれが問題であったが、空隙30内の吸着膜25は、上部電極16と圧電膜14との剥がれにも有効である。すなわち、吸着膜25が空隙30内の水素を吸着または貯蔵すれば、圧電薄膜共振器が封止された空間内の水素濃度が低下する。よって、上部電極16と圧電膜14との剥がれにも有効となる。このように、吸着膜25は、水素に起因する積層膜18の劣化に有効である。
吸着膜25は、チタン、ジルコニウム、バナジウム、ニオブ、タンタル、ニッケルおよびパラジウムの少なくとも1つを主成分とする。これにより、吸着膜25は水素を吸着または貯蔵できる。なお、吸着膜25がある元素を主成分とするとは、吸着膜25が水素を吸着または貯蔵する程度にある元素を含むことであり、例えばある元素を50原子%以上含むことである。
圧電膜14は窒化アルミニウムを主成分とし、下部電極12および上部電極16の少なくとも一方の圧電膜14に接する上層12bまたは下層16a(金属膜)はルテニウムを主成分とする。この場合、上層12bまたは下層16aと圧電膜14との間が剥がれやすくなる。よって、吸着膜25を空隙30内に設けることが有効である。なお、圧電膜14は窒化アルミニウムを主成分とするおよび金属膜はルテニウムを主成分とするとは、吸着膜25を設けないと圧電膜14と下部電極12とが剥がれる程度に圧電膜14は窒化アルミニウムを含み金属膜はルテニウムを含むことであり、例えば圧電膜14における窒素とアルミニウムとの合計の濃度は50原子%以上であり、金属膜におけるルテニウムの濃度は50原子%以上である。
さらに、圧電膜14は窒化アルミニウムを主成分とし、下部電極12の圧電膜に接する上層16bはルテニウムを主成分とする場合、吸着膜25が空隙30内の水素を吸着または貯蔵するため、下部電極12と圧電膜14との剥がれを抑制できる。
下部電極12には外部から空隙30に通ずる孔34および導入路35が設けられている。これにより、空隙30内に外部から水素が導入されやすい。よって、吸着膜25を空隙30内に設けることが有効である。
[実施例1の変形例1]
図4(a)は、実施例1の変形例1に係る圧電薄膜共振器の断面図である。図4(a)に示すように、基板10の上面に窪みが形成されている。下部電極12は、基板10上に平坦に形成されている。これにより、空隙30が、基板10の窪みに形成されている。吸着膜25は、空隙30を形成する凹部の底面に設けられている。吸着膜25は、空隙30を形成する凹部の側面に設けられていてもよい。その他の構成は実施例1と同じであり説明を省略する。空隙30は、基板10を貫通するように形成されていてもよい。この場合、吸着膜25は、空隙30を形成する貫通する孔の側面に設ければよい。
[実施例1の変形例2]
図4(b)は、実施例1の変形例2に係る圧電薄膜共振器の断面図である。圧電膜14は、下部圧電膜14aと下部圧電膜14a上に設けられた上部圧電膜14bとを有する。下部圧電膜14aと上部圧電膜14bとの間に挿入膜28が設けられている。挿入膜28は共振領域50の中央領域に設けられておらず、共振領域50を囲む少なくとも一部の領域であって共振領域50の外周を含む領域に設けられている。共振領域50から下部電極12が引き出される領域では、下部圧電膜14aの端面は上部圧電膜14bの端面の外側に位置する。その他の構成は、実施例1と同じであり説明を省略する。実施例1の変形例2のように、挿入膜28が設けられていてもよい。
実施例1およびその変形例として、共振領域50の平面形状は楕円形状の場合を例に説明したが、共振領域50の平面形状は、四角形状または五角形状等の多角形状でもよい。
図5は、実施例2に係る弾性波デバイスの断面図である。図5に示すように、基板32上に基板10がフリップチップ実装されている。基板32は積層された絶縁層32aおよび32bを有している。絶縁層32aおよび32bは、例えばセラミックス層または樹脂層である。絶縁層32aおよび32bの上面にそれぞれ配線33cおよび33dが設けられている。絶縁層32aの下面に端子39が設けられている。端子39は圧電薄膜共振器31を外部に接続するためのフッドパッドである。絶縁層32aおよび32bを貫通するビア配線33aおよび33bが設けられている。ビア配線33a、33bおよび配線33cは内部配線33を形成する。内部配線33は配線33dと端子39とを電気的に接続する。基板32の上面の周縁に環状金属層37が設けられている。ビア配線33a、33b、配線33c、33d、端子39および環状金属層37は、例えば銅層、金層、アルミニウム層および/またはニッケル層等の金属層である。
基板10の下面に圧電薄膜共振器31および配線43が設けられている。圧電薄膜共振器31は実施例1およびその変形例の圧電薄膜共振器である。積層膜18と基板10との間に空隙30が設けられ、空隙30内の基板10の下面に吸着膜25が設けられている。配線43は圧電薄膜共振器の金属層26である。
基板10はバンプ36を介し基板32上面にフリップチップ実装(フェースダウン実装)されている。バンプ36は、例えば金バンプ、半田バンプまたは銅バンプである。バンプ36は、配線33dおよび43と接合する。圧電薄膜共振器31は空隙38を介し基板32の上面に対向する。
基板10を囲むように封止部44が設けられている。封止部44は、例えば半田等の金属または樹脂である。環状金属層37に接合する。封止部44および基板10の上面にリッド45が設けられている。リッド45は、例えばコバール板等の金属板または絶縁板である。リッド45および封止部44を覆うように保護膜46が設けられている。保護膜46は例えばニッケル膜等の金属膜または絶縁膜である。
実施例2では、封止部44等が圧電薄膜共振器31を閉じた空間である空隙38内に封止する。空隙38に接する部材が水素を吸着または含んでいると空隙38内の水素濃度が高くなる。これにより、積層膜18が劣化する可能性がある。そこで、圧電薄膜共振器31を実施例1およびその変形例1の圧電薄膜共振器のように、空隙30内に吸着膜25を設ける。これにより、積層膜18の劣化を抑制できる。
特に、基板10は、基板32(基体)上に積層膜18が基板32に空隙38を挟み対向するように実装され、封止部44は基板10を囲むように設けられている。この場合、封止部44が金属からなると、封止部44が大量の水素を発生させることが考えられる。特に、封止部44がめっき法により形成されていると封止部44は大量の水素を含んでいる。よって、圧電薄膜共振器31を実施例1およびその実施例とすることが好ましい。
弾性波デバイスとして、圧電薄膜共振器31を閉じた空間である空隙38に封止する構造であれよい。例えば、基板10は圧電基板であり、圧電基板上に弾性表面波素子が設けられていてもよい。基板10の上面と基板10の下面とが環状金属層を介し接合され、環状金属層が空隙に圧電薄膜共振器を封止してもよい。
実施例3は、実施例1およびその変形例の圧電薄膜共振器を用いたフィルタおよびデュプレクサの例である。図6(a)は、実施例3に係るフィルタの回路図である。図6(a)に示すように、入力端子Tinと出力端子Toutとの間に、1または複数の直列共振器S1からS4が直列に接続されている。入力端子Tinと出力端子Toutとの間に、1または複数の並列共振器P1からP4が並列に接続されている。1または複数の直列共振器S1からS4および1または複数の並列共振器P1からP4の少なくとも1つの共振器に実施例1およびその変形例の圧電薄膜共振器を用いることができる。ラダー型フィルタの共振器の個数等は適宜設定できる。
図6(b)は、実施例3の変形例1に係るデュプレクサの回路図である。図6(b)に示すように、共通端子Antと送信端子Txとの間に送信フィルタ40が接続されている。共通端子Antと受信端子Rxとの間に受信フィルタ42が接続されている。送信フィルタ40は、送信端子Txから入力された信号のうち送信帯域の信号を送信信号として共通端子Antに通過させ、他の周波数の信号を抑圧する。受信フィルタ42は、共通端子Antから入力された信号のうち受信帯域の信号を受信信号として受信端子Rxに通過させ、他の周波数の信号を抑圧する。送信フィルタ40および受信フィルタ42の少なくとも一方を実施例2のフィルタとすることができる。
マルチプレクサとしてデュプレクサを例に説明したがトリプレクサまたはクワッドプレクサでもよい。
以上、本発明の実施例について詳述したが、本発明はかかる特定の実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
10 基板
12 下部電極
14 圧電膜
16 上部電極
18 積層膜
24 保護膜
25 吸着膜
30 空隙
34 孔
35 導入路
40 送信フィルタ
42 受信フィルタ
44 封止部

Claims (9)

  1. 基板と、
    前記基板との間に空隙を挟み設けられた下部電極と、
    前記下部電極上に設けられた圧電膜と、
    前記圧電膜上に設けられ、前記空隙と重なり、前記圧電膜の少なくとも一部を挟み前記下部電極と対向する共振領域を形成するように設けられた上部電極と、
    前記空隙内に設けられ、前記下部電極と間隔を空けて設けられ、水素を吸着または貯蔵する吸着膜と、
    を備える圧電薄膜共振器。
  2. 前記吸着膜は、チタン、ジルコニウム、バナジウム、ニオブ、タンタル、ニッケルおよびパラジウムの少なくとも1つを主成分とする請求項1に記載の圧電薄膜共振器。
  3. 前記圧電膜は窒化アルミニウムを主成分とし、前記下部電極および前記上部電極の少なくとも一方の前記圧電膜に接する金属膜はルテニウムを主成分とする請求項1または2に記載の圧電薄膜共振器。
  4. 前記圧電膜は窒化アルミニウムを主成分とし、前記下部電極の前記圧電膜に接する金属膜はルテニウムを主成分とする請求項1または2に記載の圧電薄膜共振器。
  5. 前記下部電極には外部から前記空隙に通ずる孔が設けられている請求項1から4のいずれか一項に記載の圧電薄膜共振器。
  6. 請求項1から5のいずれか一項に記載の圧電薄膜共振器と、
    前記圧電薄膜共振器を閉じた空間である空隙内に封止する封止部と、
    を備える弾性波デバイス。
  7. 前記基板は、基体上に前記上部電極が前記基体に前記閉じた空間である空隙を挟み対向するように実装され、前記封止部は前記基板を囲むように設けられ、前記封止部は金属からなる請求項6に記載の弾性波デバイス。
  8. 請求項1から5のいずれか一項に記載の圧電薄膜共振器を含むフィルタ。
  9. 請求項8に記載のフィルタを含むマルチプレクサ。
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