JP2020155300A - コネクタ - Google Patents
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Abstract
Description
また、近年、コネクタの小型化が求められている。したがって、上記のように被係止部が外方に突出していると、外導体、ひいてはコネクタを小型化することが難しくなってしまう。
最初に本開示の実施形態を列挙して説明する。
(1)ケーブルの端部に接続されるコネクタであって、前記ケーブルは、撚り合わされた少なくとも2本以上の電線の外周を外被覆で覆って形成されており、前記コネクタは、導電性の筒部と、アウタハウジングと、を備えており、前記筒部の内側には、前記外被覆から露出されて撚りが解かれた少なくとも2本以上の前記電線が挿通されており、前記筒部は、外面が前記筒部の外面よりも凹状に窪むと共に、内面が前記筒部の内面よりも前記電線に向かって突出する抑制部を有しており、前記アウタハウジングは、前記筒部を収容する収容部を有しており、前記収容部は、前記筒部が前記収容部に収容された状態では、前記抑制部の窪んだ部分に前記筒部の抜け方向と交差する交差方向に嵌合する係止部を有している。
インピーダンスの増加を抑制すると共に、係止部と係止可能な抑制部を、インナハウジングを抜け止めする抜止部として兼用できる。これにより、抑制部と抜止部とを個別に設ける場合に比べて、筒部に対するインナハウジングの抜止構造を小型化できる。これにより、コネクタをさらに小型化できる。
一般に、係止部における抑制部の係止力を大きくするためには、抑制部と係止部とが係止する面積を大きくする方法が考えられる。しかしながら、コネクタを低背化するには、抑制部と係止部との係止代を上下方向に大きく確保できなくなってしまう。ところが、係止部は、抑制部の窪んだ部分に対する嵌合した部分の筒部の抜け方向の長さ寸法が交差方向の長さ寸法がよりも大きくなっているから、抑制部による係止部のせん断領域を大きくすることができる。
本開示のコネクタの具体例を、以下の図面を参照しつつ説明する。なお、本開示は、これらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本開示における一実施形態について図1から図9を参照して説明する。
本実施形態は、車両に搭載される高速通信用のコネクタ10であって、図1に示すように、ケーブル90の前端部に接続されるコネクタ10を例示している。
ケーブル90は、図1および図3に示されるように、前後方向に延びた形態をなしている。ケーブル90は、複数の電線91が絶縁性の外被覆92によって外周を覆われて形成されている。本実施形態のケーブル90は、4本の電線91が外被覆92によって一括して覆われて形成されている。それぞれの電線91は、導電性の芯線が絶縁性の絶縁被覆によって覆われて形成されている。
ケーブル90の端末では、図3に示されるように、外被覆92が皮剥ぎされて4本の電線91が露出している。露出した2本の信号線94は、撚りが解かれて互いに離れた状態となっている。
コネクタ10は、図1から図4に示されるように、4つの内導体11と、4つの内導体11を収容するインナハウジング20と、インナハウジング20を収容する外導体30と、外導体30を収容するアウタハウジング60と、を備えている。
内導体11は、導電性を有する金属板材をプレスなど加工することによって雌型の端子として形成されている。それぞれの内導体11は、図3に示されるように、外被覆92から露出した電線91の端末にそれぞれ接続されている。
インナハウジング20は、図2に示されるように、絶縁性の合成樹脂製によって正面視矩形の角筒状に形成されている。インナハウジング20の前端には、フロントリテーナ21が装着されている。なお、図3,図5および図6においては、フロントリテーナ21を図示省略している。
インナハウジング20は、複数のキャビティ22を有している。複数のキャビティ22は、上下左右に2段2列に整列して形成されている。
外導体30は、導電性を有する金属板材をプレスなどによって加工して形成されている。外導体30は、図3から図6に示されるように、インナハウジング20を収容する筒部32と、外被覆92に圧着される圧着部34と、筒部32と圧着部34との間をつなぐ繋ぎ部37とを備えている。また、外導体30は、アッパ導体38と、ロア導体39とを上下方向に組み付けることによって形成されている。
抑制部35は、図3に示されるように、筒部32内にインナハウジング20が収容された状態では、インナハウジング20と外被覆92との間に位置している。
アウタハウジング60は、絶縁性の合成樹脂製によって形成されている。アウタハウジング60は、図3および図6に示されるように、外導体30を収容可能な収容部62を有している。収容部62は、前後方向に矩形状に開口して形成されている。収容部62の開口の外形は、外導体30の外形と実質的に同一とされており、収容部62内に外導体30が適合して収容されるようになっている。
係止片本体65は、図4に示されるように、後端部が収容部62の左右方向両側の側壁62Wと連なっている。係止片本体65は、側壁62Wに連なった後端部を支点に上下方向に弾性変位可能とされている。
近年、車両に配索されるケーブルの端部に接続されるコネクタは、低背化や小型化が求められている。また、例えば、ケーブルが撚り合わされた2本の信号線を外被覆で覆ったケーブルの場合、外被覆が皮剥ぎされる共に、撚りが解かれた2本の信号線が配索される部分は、インピーダンスが増加する傾向にある。
しかしながら、外導体の内部に調整部を形成する場合、外導体の加工が複雑になってしまう。また、外導体に小径な部分を形成すると、外導体を収容するハウジング内において外導体ががたつき易くなってしまう。
インピーダンスの増加を抑制すると共に、係止部66と係止可能な抑制部35を、インナハウジング20の方向へ抜け止めする抜止部として兼用できる。これにより、例えば、抑制部と抜止部とを個別に設ける場合に比べて、筒部32におけるインナハウジング20の抜止構造を小型化できる。これにより、コネクタ10をさらに小型化できる。
一般に、係止部における抑制部の係止力を大きくするためには、抑制部と係止部とが係止する面積を大きくする方法が考えられる。しかしながら、コネクタを低背化する場合には、抑制部と係止部との係止代を上下方向に大きく確保できなくなってしまう。ところが、係止部66は、抑制部35の凹状の部分に対して嵌合した部分の前後方向の長さ寸法が上下方向の長さ寸法がよりも大きくなっている。これにより、抑制部35による係止部66のせん断領域を大きくすることができる。すなわち、コネクタ10の低背化を図りつつ、係止部66における外導体30の係止力を高くすることができる。
本明細書で開示される技術は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような種々の態様も含まれる。
(1)上記実施形態では、ケーブル90は、2本の信号線94と2本の電源線93とを有する構成とした。しかしながら、これに限らず、ケーブルは、2本の信号線のみを有する構成にしてもよく、アース線や編組線などを有する構成にしてもよい。
11: 内導体
20: インナハウジング
21: フロントリテーナ
22: キャビティ
23: 分割体
25: 内導体係止部
30: 外導体
32: 筒部
32A: 筒部の上面
32B: 筒部の上側内面
32U: 筒部の上板
34: 圧着部
35: 抑制部
35A: 抑制部の切断面
35D: 抑制部の下面
35U: 抑制部の上面
35W: 抑制部の両側縁
36: 筒部の切断面
36F: 筒部の前側の切断面
37: 繋ぎ部
38: アッパ導体
39: ロア導体
60: アウタハウジング
62: 収容部
62A: 収容部の上壁
62W: 収容部の側壁
64: 係止片
65: 係止片本体
66: 係止部
67: 係止面
90: ケーブル
91: 電線
92: 外被覆
93: 電源線
94: 信号線
96: 露出部
Claims (4)
- ケーブルの端部に接続されるコネクタであって、
前記ケーブルは、撚り合わされた少なくとも2本以上の電線の外周を外被覆で覆って形成されており、
前記コネクタは、導電性の筒部と、アウタハウジングと、を備えており、
前記筒部の内側には、前記外被覆から露出されて撚りが解かれた少なくとも2本以上の前記電線が挿通されており、
前記筒部は、外面が前記筒部の外面よりも凹状に窪むと共に、内面が前記筒部の内面よりも前記電線に向かって突出する抑制部を有しており、
前記アウタハウジングは、前記筒部を収容する収容部を有しており、
前記収容部は、前記筒部が前記収容部に収容された状態では、前記抑制部の窪んだ部分に前記筒部の抜け方向と交差する交差方向に嵌合する係止部を有しているコネクタ。 - インナハウジングをさらに備え、
前記インナハウジングには、撚りが解かれた前記電線の端部が収容されており、
前記インナハウジングは、前記筒部内に収容可能とされており、
前記抑制部は、前記インナハウジングと前記外被覆との間に突出して配置されている請求項1に記載のコネクタ。 - 前記電線は、前記インナハウジングから後方に導出されており、
前記抑制部は、前記インナハウジングが前記筒部内に収容された状態では、前記インナハウジングにおける前記電線が導出された側の端部と前記電線の導出方向に係止可能とされている請求項2に記載のコネクタ。 - 前記係止部における前記抑制部の窪んだ部分と嵌合した部分は、前記筒部の抜け方向の長さ寸法が前記交差方向の長さ寸法よりも大きく設定されている請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のコネクタ。
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