JP2020153862A - マイクロ流体チップ及び測定方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】マイクロ流体チップで検量線を描画するプロセスが煩雑である。また、免疫染色法や免疫測定法において、試料間で起こりうる温度等の反応条件の違い、人為的な誤差による影響が懸念される。【解決手段】本発明で提案するマイクロ流体チップは、検量線作成のための標準液を貯留する複数のウェルを有する検量線用流路を備えており、前記複数のウェルの深さを変化させることで所望の検量線を容易に描画することができる。【選択図】図1
Description
本開示は、試料の測定に用いるマイクロ流体チップに関する。
近年、労働安全衛生法により、ストレスチェック制度が義務化され、客観的なストレスチェック方法が必要になると考えられる。内分泌系のストレス応答として、精神的なストレス刺激は大脳皮質及び大脳辺縁系を経由して視床下部−脳下垂体−副腎皮質系(HPA(Hypothalamic-pituitary-adrenal axis)系)によりストレスマーカー(コルチゾール等)が血液中へ分泌される。唾液や毛髪中にも血液中のストレスマーカーが移動して蓄積する事が知られている。
客観的なストレスチェック方法として、内分泌系及び自律神経系のストレス応答を分析する手法がある。例えば、唾液や毛髪等を試料として免疫測定法や液体クロマトグラフィーによってストレスマーカーを定量できることが知られている。
特許文献1では、複数の反応流路部のチャネルで反応を起こしたのち1か所の検出点で各チャネルの分析結果を測ることができる酵素免疫分析チップが開示されている。
本発明で提案するマイクロ流体チップは、ストレスマーカーの測定に限定されず、各種タンパク質(アルブミン、腫瘍マーカー(CK18等)、アミロイドβ等)を測定する用途にも用いることが可能である。
しかしながら、従来の測定方法では、検量線を作成するために蛍光物質を含む異なる濃度の溶液を用意する必要があり、作製した複数の濃度の蛍光物質を含む溶液をそれぞれ手作業で注入する必要がある等、手間がかかるという問題がある。
また、免疫染色法及び免疫測定法において、各試料間で、温度などの反応条件の違い、人為的な誤差等が発生するという問題が有る。
本開示の一態様は、検量線作成の手間を削減することができるマイクロ流体チップを実現することを目的とする。
上記の課題を解決するために、本開示の一態様に係るマイクロ流体チップは、検量線作成のための標準液を貯留する複数のウェルを有する検量線用流路を備え、前記複数のウェルの深さは、それぞれ異なっている。
本開示の一態様によれば、検量線作成の手間を削減することができる。
また、免疫染色法及び免疫測定法において、各試料間で、温度などの反応条件の違い、人為的な誤差等が低減する事ができる。
〔実施形態1〕
<流体チップ1の構成>
以下、本開示の一実施形態について、詳細に説明する。本明細書において特記しない限り、数値範囲を表す「A〜B」は、「A以上B以下」を意味する。図1は、流体チップ1の構成を示す平面図である。図1に示すように、流体チップ1は、試料用流路2と検量線用流路3とを備えたマイクロ流体チップである。なお、試料用流路2と検量線用流路3とは、共通の基板に形成されている必要はなく、それぞれが別の基板に形成されていてもよい。すなわち、流体チップ1は、試料用流路2が形成された流体チップと、検量線用流路3が形成された流体チップとのセットであってもよい。
<流体チップ1の構成>
以下、本開示の一実施形態について、詳細に説明する。本明細書において特記しない限り、数値範囲を表す「A〜B」は、「A以上B以下」を意味する。図1は、流体チップ1の構成を示す平面図である。図1に示すように、流体チップ1は、試料用流路2と検量線用流路3とを備えたマイクロ流体チップである。なお、試料用流路2と検量線用流路3とは、共通の基板に形成されている必要はなく、それぞれが別の基板に形成されていてもよい。すなわち、流体チップ1は、試料用流路2が形成された流体チップと、検量線用流路3が形成された流体チップとのセットであってもよい。
図2は、図1における流体チップ1のA‐A’線矢視断面図である。図1及び図2に示すように、試料用流路2は、試料50に含まれる測定対象物質の蛍光測定を行うための流路であり、試料50の移動を制限する制限構造としてのウェル(凹部)23または突起部25を少なくとも1つ有している。ウェル23は、下面基板8に形成されている。
この試料用流路2は、試料50を含む液体を供給するための供給口21、及び当該液体を排出する排出口24を有している。上面基板7と下面基板8との間の隙間として流路22が形成されており、流路22によって供給口21と排出口24とが連通されている。
試料50を含む液体を供給口21から供給すると、試料50はウェル23に溜り、その他の液体は、突起部25と上面基板7との間の隙間27を通って下流へ流れ、排出口24から排出される。試料50を洗浄する溶液についても同様に供給口21から供給され、排出口24から排出されるが、試料50はウェル23に溜ることができる。隙間27の高さは、液体を流しつつ試料50が流出しないよう、試料50の短軸(例えば、体毛の直径)よりも狭くなっている。突起部25を形成することにより試料50の移動をより確実に制限できるが、突起部25は必須ではなく、省略可能である。
試料50は、例えば毛髪、髭等の体毛であり、測定対象物質は、例えばコルチゾールをはじめとするストレスマーカーである。毛髪中のストレスマーカーの定量は、免疫染色法によって行うことができる。
検量線用流路3は、検量線を作成するための、既知の濃度の測定対象物質を含む標準液の蛍光測定を行うための流路であり、図1に示すように、標準液を貯留する複数のウェル33(33a〜c)を有している。検量線用流路3が有するウェル33の数は、複数あれば、3つに限定されるものではない。
試料50が毛髪である場合、毛髪断面内に局在するストレスマーカーの蛍光強度とウェル33の蛍光強度とを比較するため、ウェル33の直径は、5〜40μmであることが好ましい。
この検量線用流路3は、標準液を供給するための供給口31、及び過剰な標準液を排出する排出口34を有している。
標準液に含まれる蛍光物質は、蛍光波長が360〜830nm、より好ましくは視感度の高い495〜570nmの蛍光波長を有する蛍光物質(Alexa Fluor 488, Alexa Fluor 555等)を使用する。また、測定機器、例えば、CCD(charge-coupled device)カメラなどで観察するとき、CCDカメラの感度の波長依存性において、感度の良い波長領域の蛍光を発する蛍光物質を選択することが好ましい。
なお、本開示に係る流体チップ1は、再利用することも可能である。流体チップ1を再利用する場合、洗浄液で流体チップ1を洗浄しても構わない。また、Chromogens、またはQuenchers等の消光物質により蛍光を消光することも可能である。
図3は、図1における流体チップ1のB‐B’線矢視断面図である。図1及び図3に示すように、上面基板7と下面基板8との間の隙間として流路32が形成されており、流路32によって供給口31と排出口34とが連通されている。また、検量線用流路3が有する複数のウェル33(33a〜c)は、下面基板8に形成されており、それぞれ深さが異なっている。流体チップ1の製造工程において、ウェル33a〜cの深さは1〜500μm、より好ましくは1〜100μmの間で調節が可能である。各ウェル33a〜cには、異なる量の標準液が貯留される。そのため、蛍光観察した場合に、ウェル33a〜cに貯留された標準液の量に依存した蛍光強度が得られ、これら複数の蛍光強度を用いて検量線を作成できる。
また、流体チップ1の製造工程において、ウェル33の深さを適宜変更してもよい。例えば1ng/mlの精度を求める場合、ウェル33の深さを20μmごとに調節し、0.1ng/mlの精度を求める場合は、ウェル33の深さを2μmごとに調節してもよい。
なお、試料50に含まれる測定対象物質を蛍光測定ではなく、化学発光する物質または比色測定に用いる色素等を利用して測定する場合には、検量線用流路3に供給される標準液は、蛍光物質を含むものに限定されず、当該測定対象物質の測定に用いる物質等を含んでいてもよい。すなわち、ウェル33a〜cに貯留された標準液の量に依存した測定結果が得られるのであれば、標準液の種類は特に限定されない。
また、上面視したときのウェル33a〜cの大きさが同一であり、また、ウェル33a〜cの深さは、検量線を作成するための標準液が流れる方向に沿って単調に増加または減少する事が好ましい。
ウェルの深さが単調に増加する場合、ウェル33a〜cに貯留される標準液の量も単調に増加し、当該構成により、標準液が流れる方向に沿ってウェル33a〜cにおける蛍光強度は大きくなる。従って、検量線の作成がより簡便になる。
図1に示すように、流体チップ1を平面視したときのウェル33及びウェル23の大きさは、特に限定されるものではなく、蛍光測定を行うことが可能であれば構わない。また、ウェル33a〜c及びウェル23が蛍光顕微鏡による観察で同一の視野の中に収まる事が好ましい。同一視野内に収まる場合、全てのウェル33a〜c及びウェル23の蛍光強度を精度よく測定する事ができるためである。
ウェル33a〜c及びウェル23は、観察領域4の範囲内に位置している。観察領域4の大きさは、測定に使用する顕微鏡の倍率によって異なるが、5倍の対物レンズを使用する場合、観察領域4は、上面視したときの面積が凡そ1700μm×1300μmの領域内に位置していることが好ましい。当該対物レンズの倍率が10倍であれば、観察領域4の範囲は870μm×660μmの領域内に、20倍であれば440μm×330μmの領域内に、50倍であれば174μm×130μmの領域内に、100倍であれば87μm×65μmの領域内に位置していることが好ましい。左記の領域に限定されるものではない。
観察領域4が上記範囲以下であることにより、試料用流路2における測定と検量線用流路3における測定とを同時に行うことができる。また、試料50の測定を複数回行う場合に、複数回の試料50の測定について共通の検量線を用いるのではなく、試料50の測定ごとに検量線を作成できる。そのため、複数の試料50について測定する際の各試料間での温度等反応条件の違い、及び人為的な誤差の発生等を抑えることができる。
図1に示すように、流体チップ1は、マイクロシリンジポンプ9及び送液用チューブ91を備えている。マイクロシリンジポンプ9は、送液用チューブ91を介して、試料50を含む液体を試料用流路2に供給するか、または標準液を検量線用流路3に供給する送液装置である。この構成により、流体チップ1へ適切な量の液体を供給することができるため、液体の量が想定と異なる等のミスが抑制され、流体チップ1における測定の安定性が向上する。なお、流体チップ1が備える送液装置は、流体チップ1へ適切な量の液体を供給することができるものであればよく、マイクロシリンジポンプ9に限られるものではない。また、マイクロシリンジポンプ9によって流体チップ1に供給される液体の流速は、各ウェル23及びウェル33が当該液体で満たされる流速であればよく、0.5〜5mm/秒であり、好ましくは1〜3mm/秒である。
流体チップ1の大きさは、取扱性を考慮して、1辺が1〜10cm、好ましくは2〜5cmである。また、流体チップ1が備える各流路の幅は各種溶液を流すことができればよく、特に規定されない。上記幅は、例えば0.1μm〜1000μmである。流体チップ1は、上記のような大きさであることによって、流体チップ1内の温度差を低減することができる上、測定に用いる各溶液の省量化も可能である。
図4は、試料50の移動を制限する構造(制限構造)の変形例を示す断面図である。制限構造は、当該構造において試料50の蛍光を観察できればよく、図4に示すように、試料用流路2が、ウェル23を備えず、制限構造として突起部25(堰き止め構造)のみを備えることで試料50の移動を制限する構成としてもよい。
図5は、ウェル23及び突起部25を複数設けた場合の試料用流路2の断面図である。図5に示すように、ウェル23を複数設けることにより、複数の試料50について同時に蛍光強度を得ることができる。
図6は、複数の供給口21a、流路22a、及びウェル23aを備える試料用流路2aの構成を示す平面図である。流路22と流路22aとの交点を交点26とする。図7は、図6におけるC‐C’線矢視断面図である。
図6に示すように、試料用流路2aにおいて複数のウェル23aごとに試料等を供給する複数の供給口21a及び流路22aを設けることにより試料用流路2aを実現してもよい。流路22aを設ける際、流路22と流路22aのなす角度は直角であっても鉛直であっても構わないが、供給口21、交点26、及び供給口21aのなす角度は鋭角である事がより好ましい。上記角度が鋭角であることにより、流路22に投入された試料等が交点26から供給口21方向へ逆流する事を効率的に防ぐことができる。
なお、少なくとも一部のウェル23aに対して流路22a及び供給口21aが設けられていればよく、全てのウェル23aに対して設けられていなくともよい。複数の供給口21aを設けることにより、複数種類の試料50について測定を行う際、図7に示すように、複数の供給口21aそれぞれから流路22aを介してウェル23aに試料50を供給することができるため、試料50が所望のウェル23a以外に入ることを防ぐことができる。
<流体チップ1における測定の流れ>
本開示に係る流体チップ1を用いて、免疫染色測定法により、試料50が含む測定対象物質の定量を行うことができる。以下、流体チップ1における測定の流れの一例について説明する。ここでは、図1に示した流体チップ1を用いた例について説明する。
本開示に係る流体チップ1を用いて、免疫染色測定法により、試料50が含む測定対象物質の定量を行うことができる。以下、流体チップ1における測定の流れの一例について説明する。ここでは、図1に示した流体チップ1を用いた例について説明する。
(1)まず、測定対象物質の検量線を作成する。複数の毛髪等の試料50を用意し、試料50から測定対象物質を抽出した後ELISA等の方法により試料50が含む測定対象物質の濃度を測定する。一方、同一または同時期の試料50を用いて、試料50の断面に含まれる測定対象物質を、当該測定対象物質を特異的に認識する一次抗体、及び蛍光物質で標識された二次抗体を用いて検出し、当該試料50が含む測定対象物質の蛍光強度を測定する。測定された測定対象物質の濃度及び蛍光強度を用いて、測定対象物質の濃度と蛍光強度との関係を示す検量線を作成することができる。
(2)次に、流体チップ1及び(1)で作成した検量線を用いて濃度不明の測定対象物質を含む試料50についての測定を行う。
まず、試料50を含む液体を試料用流路2の供給口21から供給する。この時、試料50は試料用流路2が備える制限構造によって移動を制限され、ウェル23に溜まる一方、余分な液体は排出口24から排出される。
次にブロッキング剤、及び一次抗体を含む溶液を、供給口21を介してウェル23に順に供給し、試料50が含む測定対象物質を標識する。その後、洗浄液を供給口31に供給し、試料50に結合していない一次抗体を洗浄して取り除く。
続いて蛍光色素で標識した二次抗体を含む溶液を供給口21に供給し、ウェル23に貯留されている一次抗体を標識する。その後、洗浄液を供給口21に供給し、一次抗体に結合していない二次抗体を洗浄して取り除く。
一方、検量線を作成するために、検量線用流路3の供給口31を介して、ブロッキング剤、及び一次抗体を含む溶液を各ウェル33a〜cに順に供給する。続いて蛍光色素で標識した二次抗体を含む溶液を各ウェル33a〜cに供給する。検量線用流路3については、二次抗体の洗浄は行わない。
なお、蛍光色素で標識した二次抗体を含む溶液の代わりに既知の濃度の蛍光物質を含む溶液を検量線用流路3の供給口31を介して各ウェル33a〜cに供給してもよい。
また、一次抗体の為のブロッキング剤及び蛍光色素で標識された二次抗体の為のブロッキング剤など目的に応じた複数のブロッキング剤を使用しても良い。この場合は、一次抗体を含む溶液を供給する前に、一次抗体の為のブロッキング剤を供給し、二次抗体を含む溶液を供給する前に、二次抗体の為のブロッキング剤を供給すればよい。なお、一次抗体の為のブロッキング剤を供給した後、一次抗体を供給する前に二次抗体の為のブロッキング剤を供給してもよい。
最後に、ウェル23及びウェル33a〜cを同時に励起した後、ウェル33a〜cのそれぞれが、蛍光色素で標識した二次抗体を含む溶液で満たされた状態で、観察領域4を観察し、試料用流路2の制限構造において測定対象物質の蛍光強度を、検量線用流路3のウェル33a〜cにおいて蛍光物質の蛍光強度を測定する。当該蛍光強度の測定結果は、ウェル23、及びウェル33a〜cを上面視したときの各ウェルに対応する画像領域における蛍光度の積算値によって求められる。
ここで、検量線用流路3に供給された標準液に含まれる蛍光物質の濃度は一定であるため、各ウェル33a〜cにおいて測定される蛍光強度は当該ウェル33a〜cの深さに依存して大きくなる。
また、ウェル23及びウェル33a〜cは、観察領域4内に存在するため、全てのウェルを同時に観察することが可能である。また、上記(2)に示す工程において、試料用流路2及び検量線用流路3に同様の溶液を供給する作業をほぼ同時に行ってもよい。
なお、ウェル23及び33を励起する際に使用される励起光は、蛍光物質によって吸収されるため、吸収された励起光の強度を考慮して得られた蛍光強度の測定結果を補正することが好ましい。ただし、蛍光物質としてルミノール等を使用する場合は、励起が不要となるため、当該補正を行う必要はない。
(1)で作成した検量線を用いて、測定された測定対象物質の蛍光強度から、当該測定対象物質の濃度を定量することができる。例えば、(1)において測定された濃度の内、最低値が0.1pg/μm3であり、最高値が1.0pg/μm3であり、上記最低値の時の蛍光強度が1RLUであり、上記最高値の時の蛍光強度が10RLUであるとすると、0.1〜1.0pg/μm3間の検量線が作成される。
ここで、手順(2)において、ウェル33の数が10個であり、これらウェル33の深さが10μm〜100μmの間で10μmごとに変化しているとする。また、既知の濃度として0.1pg/μm3の標準液を用いており、測定された蛍光強度の最低値が2RLUであり、最高値が8RLUとする。この場合、最低値である2RLUが事前に作成された検量線の1RLUに相当し、最高値である8RLUが同じく10RLUに相当する。上記のように定められた上で、手順(2)において得られた試料50の蛍光強度が3.2RLUであるとすると、これは事前に作成された検量線の2.8RLUに相当するため、当該検量線を用いて測定対象物質の濃度を定量することができる。
一度(1)に示す手順によって検量線を作成すれば、次回以降は同じ構造を持つ流体チップ1を使用し、(2)に示す手順を行うだけで測定対象物質の濃度を定量することができる。
検量線用流路3が備える複数のウェル33a〜cはそれぞれ高さが異なる。そのため蛍光物質を含む均一な濃度の標準液を流せば検量線作成に必要な複数点の発光強度を測定することができる。よって本開示に係る測定方法では、蛍光物質の希釈系列を調製する必要がない。
<流体チップ1の作製方法>
以下、本開示に係る流体チップ1の作製方法の一例について説明する。流体チップ1は、公知のマイクロチップ作成技術、例えばフォトリソグラフィによる積層方法によって作製することができる。
以下、本開示に係る流体チップ1の作製方法の一例について説明する。流体チップ1は、公知のマイクロチップ作成技術、例えばフォトリソグラフィによる積層方法によって作製することができる。
まず、Siウエハー上にフォトリソグラフィによってレジストを積層して鋳型を作製する。この時積層するレジストの厚みによりウェル23及びウェル33の深さを設定する。次に作製した鋳型にPDMS(ポリジメチルシロキサン:Polydimethylsiloxane)を流し込んでモールディングする。以上の工程により、流体チップ1が作製される。なお、流体チップ1の材料はPDMSに限られずPMMA(ポリメチルメタアクリレート:Polymethyl methacrylate)、合成石英、またはパイレックス(登録商標)ガラスであってもよい。
〔実施形態2〕
本開示の他の実施形態について、以下に説明する。なお、説明の便宜上、上記実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を繰り返さない。
本開示の他の実施形態について、以下に説明する。なお、説明の便宜上、上記実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を繰り返さない。
図8は、検量線用流路30を備える流体チップ10の断面図である。図9は、検量線用流路30を用いた場合に作成できる検量線を説明するための図である。図8に示すように、検量線用流路30は、5つのウェル33(33a〜33e)を有している。
図9の(a)と(b)とを比較すると、検量線を形成する測定点の数は同じであるが、(b)の方が、測定点の濃度範囲(ダイナミックレンジ)が狭まっている。そのため、当該濃度範囲において精度の高い検量線を作成できる。この効果を得るためには、ウェル33a〜33eの深さの変化幅を小さく設定すればよい。逆にダイナミックレンジを拡げるためには、ウェル33a〜33eの深さの変化幅を大きく設定すればよい。
また、図9の(b)と(c)とを比較すると、測定点の濃度範囲は同じであるが、(c)の方が測定点の数が増加している。換言すれば、検量線の分解能が高まっている。そのため、当該濃度範囲において、より精度の高い検量線を作成できる。この効果を得るためには、ウェル33a〜33eの深さの変化幅を小さく設定した上で、ウェル33の数を増加させればよい。
〔変形例〕
図10の(a)は、検量線用流路3を複数備えた流体チップ20の構成を示す平面図である。図10の(a)に示すように、流体チップ20は、検量線用流路3(3a〜3d)を複数備えている構成としてもよい。
図10の(a)は、検量線用流路3を複数備えた流体チップ20の構成を示す平面図である。図10の(a)に示すように、流体チップ20は、検量線用流路3(3a〜3d)を複数備えている構成としてもよい。
図10の(b)は、図10の(a)において破線で示す観察領域35を拡大した図である。検量線用流路3a〜3dのそれぞれは、4つのウェル33(33a〜33d)を備えている。このうち、破線で囲ったウェル33dについては、同じ深さを有している。その他のウェル33a〜33cは、検量線用流路3a〜3dごとに異なる深さを有している。
ウェル33a〜33dは、観察領域35の範囲内に位置している。観察領域35の範囲は、観察領域4の範囲と同様に定めることができる。また、図示していないが、観察領域35の範囲内に、試料用流路2のウェル23を含めてもよい。供給口31及び排出口34の配置は特に限定されない。
例えば、検量線用流路3aのウェル33a〜33dは、直線的な検量線を作成するために、ウェル33a〜33dの深さが直線的に変化するように形成されていてもよい。検量線用流路3bのウェル33a〜33dは、指数関数的な検量線を作成するために、ウェル33a〜33dの深さが指数関数的に変化するように形成されていてもよい。また、上述のダイナミックレンジおよび/または分解能が異なる検量線に対応する深さを有する複数の検量線用流路3を形成してもよい。上記のような複数の検量線用流路3を形成することにより、一度の観察で複数の検量線を作成するための蛍光強度を得ることができる。また、多重染色を行う際、複数の検量線用流路3を形成することで、各検量線用流路3において異なる蛍光体色素に関する検量線を作成することができるため好適である。
なお、複数の検量線用流路3が備えるウェル33は、同数である必要はなく、必要に応じて異なる数のウェル33をそれぞれ備えていてもよい。
〔実施形態3〕
本開示の他の実施形態について、以下に説明する。図11は、流路の分岐構造を有する流体チップ300の構成を示す平面図である。図11に示すように、流体チップ300では、供給口21が供給口31を兼ねており、共通の流路の途中から試料用流路2及び検量線用流路3が分岐している。すなわち、試料用流路2及び検量線用流路3は、共通の供給口を有する共通の流路から分岐している。分岐点、または分岐点より下流かつウェル23またはウェル33aよりも上流の位置にはエア流路61によって開放状態と閉鎖状態とを切り替える弁6が設けられている。弁6によって、供給口21から供給された液体が、試料用流路2及び検量線用流路3のいずれに流れるかを切り替えることができる。
本開示の他の実施形態について、以下に説明する。図11は、流路の分岐構造を有する流体チップ300の構成を示す平面図である。図11に示すように、流体チップ300では、供給口21が供給口31を兼ねており、共通の流路の途中から試料用流路2及び検量線用流路3が分岐している。すなわち、試料用流路2及び検量線用流路3は、共通の供給口を有する共通の流路から分岐している。分岐点、または分岐点より下流かつウェル23またはウェル33aよりも上流の位置にはエア流路61によって開放状態と閉鎖状態とを切り替える弁6が設けられている。弁6によって、供給口21から供給された液体が、試料用流路2及び検量線用流路3のいずれに流れるかを切り替えることができる。
図12は、試料用流路2側の弁6の構造を示すD‐D’線矢視断面図である。なお、検量線用流路3側の弁6も同様の構造である。図12に示すように、弁6は、上面基板7と、下面基板8及び流路22との間の隙間であるエア流路61、及びエア流路61と流路22とを隔てるシート62を備えており、空気圧によって流路22の開放と閉鎖とを切り替える。弁6を開放状態にする場合は、図12の(a)に示すように、エア流路61内に空気が供給されず、低圧状態である。弁6を閉鎖状態にする場合は、図12の(b)に示すように、エア流路61内に空気が供給され、高圧状態となり、シート62に圧力がかかる。シート62はPDMS等の素材でできており、エア流路61から圧力がかかると流路22側に膨らみ、流路22を閉鎖する。
流体チップ300は、上記弁6を設けることにより、試料50の逆流、及び溶液が目的としない流路に流れ込むことを防ぐことができる。なお、弁6は、さらに各ウェル23及び33の上流側に設けられていてもよく、その場合はより確実に試料50及び溶液の逆流等を防ぐことができる。
〔変形例〕
図13は、分岐点を複数有する流体チップ40の構成を示す平面図である。図13に示すように、流体チップ40は、2つの試料用流路2及び2つの検量線用流路3を備え、それぞれの流路が共通の供給口21を有する共通の流路から分岐している。それぞれの分岐点には弁6が設けられている。
図13は、分岐点を複数有する流体チップ40の構成を示す平面図である。図13に示すように、流体チップ40は、2つの試料用流路2及び2つの検量線用流路3を備え、それぞれの流路が共通の供給口21を有する共通の流路から分岐している。それぞれの分岐点には弁6が設けられている。
上記の構成により、流体チップ40では、複数の試料50及び検量線についての測定を行うことができる。なお、上記流路は同数である必要はなく、例えば試料用流路2が1つであり、検量線用流路3が2つ以上であり、それぞれの流路が共通の供給口21を有する構成としてもよい。
〔実施形態4〕
本開示の他の実施形態について、以下に説明する。図14の(a)は、流体チップ1を用いてELISA(Enzyme linked immunosorbent assay)法(サンドイッチ法)によって試料51を検出する方法を示す試料用流路2の断面図である。以下、流体チップ1にELISA法(サンドイッチ法)を適用する方法について説明する。図14(a)に示すように、ウェル23には抗体101が固定化されている。試料51を含む溶液を試料用流路2に供給すると、試料51が抗体101に結合する。
本開示の他の実施形態について、以下に説明する。図14の(a)は、流体チップ1を用いてELISA(Enzyme linked immunosorbent assay)法(サンドイッチ法)によって試料51を検出する方法を示す試料用流路2の断面図である。以下、流体チップ1にELISA法(サンドイッチ法)を適用する方法について説明する。図14(a)に示すように、ウェル23には抗体101が固定化されている。試料51を含む溶液を試料用流路2に供給すると、試料51が抗体101に結合する。
試料51は、毛髪から抽出したストレスマーカーであってもよいし、各種のタンパク質など、一次抗体と二次抗体それぞれで認識でき、一次抗体と二次抗体の間に挟むことが出来る程度に分子量が比較的大きい物質であればどのような物質であってもよい。
次に洗浄液を供給し、抗体101に結合していない試料51を洗い流す。続いて抗体101と抗原認識部位の異なる、HRP(Horseradish peroxidase)によって標識された酵素標識抗体102を含む溶液を供給すると、ウェル23に残っている試料51に酵素標識抗体102が結合する。ウェル23を遮光し、1時間以上反応させることにより、ウェル23内の物質は平衡状態へ至る。その後洗浄液を供給し、余分な酵素標識抗体102を洗い流し、次にTMB(Tetramethylbenzidine)溶液を供給しインキュベーションを行う。この反応によりTMBはHRPによって酸化され、青色に呈色する。その後、強酸を供給することで反応を停止させる。この際に、酸性の溶液中ではTMBは黄色の呈色を示すもの及び透明のもの2種類が同時に生成されるため、ウェル23自体は黄色く呈色する。
一方、検量線用流路3には蛍光色素または蛍光標識された二次抗体試薬を供給し、最後に、ウェル23及びウェル33の吸光度を測定する。
図14の(b)は、サンドイッチ法による抗原濃度と吸光度の関係を示す検量線のグラフである。図14の(b)に示すように、サンドイッチ法により作成される検量線は、試料51の濃度が上昇するに従って吸光度が上昇する検量線となる。
図15の(a)は、流体チップ1を用いてELISA法(競合法)によって試料51を検出する方法を示す試料用流路2の断面図である。以下、流体チップ1に競合法を適用する方法について説明する。図15(a)に示すように、ウェル23には、抗体101が固定化されている。試料51を含む溶液及び酵素標識抗原103を含む溶液を供給する。遮光して1時間反応させた後、洗浄液を供給し、余分な試料51及び酵素標識抗原103を洗い流し、次にTMB溶液を供給した後インキュベーションを行う。この反応によりTMBはHRPによって酸化され、青色に呈色する。その後、強酸を供給し、反応を停止させる。この際に、酸性の溶液中ではTMBは黄色の呈色を示すもの及び透明のもの2種類が同時に生成されるため、ウェル23自体は黄色く呈色する。
一方、検量線用流路3には、蛍光色素または蛍光標識された二次抗体試薬を供給し、最後にウェル23及びウェル33の吸光度を測定する。
図15の(b)は、競合法による抗原濃度と吸光度の関係を示す検量線のグラフである。図15の(b)に示すように、競合法により作成される検量線は、試料51の濃度が上昇するに従って、吸光度が減少する検量線となる。
上記のように、ELISA法を適用させる場合は、流体チップ1に所望の抗体を物理吸着好ましくは共有結合で固定化する。
以下、流体チップ1に抗体を固定化する方法を説明する。まず、流体チップ1の固相にアミノ基またはカルボキシル基を付与する。次に、所望の抗体のカルボキシル基またはアミノ基を流体チップ1に供給することで、流体チップ1の固相に吸着しているアミノ基またはカルボキシル基に、上記抗体がアミド結合等により共有結合する。
なお、流体チップ1がガラスである場合、シランカップリング剤である3-アミノプロピルトリエトキシシラン(APTES:Aminopropyltriethoxysilane)中のアミノ基を固相に付与し、カップリング試薬を供給することで、抗体中のカルボキシル基と共有結合させて固定化する。
流体チップ1をELISA法に適用する場合にも、実施形態1で説明したように、既知の濃度の測定対象物質及び既知の濃度の蛍光色素を用いて検量線を作成する。
本開示は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本開示の技術的範囲に含まれる。さらに、各実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を組み合わせることにより、新しい技術的特徴を形成することができる。
本開示の一実施例について以下に説明する。図16は、図10に示した流体チップ20が備える検量線用流路3を光学顕微鏡で観察したときの写真を示す図である。図17は、流体チップ20が備える検量線用流路3を走査型顕微鏡で観察したときの写真を示す図である。図18は、図17に示す検量線用流路3が有するウェル33a〜dを走査型顕微鏡で観察したときの写真を示す図である。ウェル33a〜dの直径は、20μmであり、ウェル33aの深さは6.6μm、ウェル33bの深さは10μm、ウェル33cの深さは13μm、ウェル33dの深さは15μmであった。
検量線用流路3を用いて蛍光強度を測定した。蛍光色素標識二次抗体として、Alexa Fluor 488標識二次抗体の原液を、10wt%(重量パーセント)濃度のゼラチン−PBS(Phosphate buffered saline)を用いて100倍に希釈したものを使用した。
蛍光色素標識二次抗体を検量線用流路3に供給し、488nmの波長を持つ光で励起し、520nm付近の発光を観測した。
図19は、図16から図17に示した検量線用流路3に蛍光物質を含む標準液を流し、各ウェル33a〜dについて蛍光観察したときの写真を示す図である。図20は、図19に示す蛍光観察の結果を示すグラフである。なお、図20に示しているプロットA〜Dは、それぞれウェルの深さ、6.6μm、10μm、13μm、15μmのウェルにおける蛍光強度を示す。図19及び図20に示すように、ウェル33の深さが大きくなるほど蛍光強度は増加した。また、蛍光強度は、ウェル33の深さに依存する結果グラフとなった。
検量線用ウェルに注入する溶液として蛍光色素を用いる場合、励起光の吸収量が、ウェルの深さによってどの様に変化するかを検討した。
蛍光強度を測定するための蛍光色素として、Alexa Fluor 488標識二次抗体IgG(H+L)抗体(ヤギ抗マウス抗体)を使用した。
ここで、494nm付近の波長におけるAlexa Fluor 488のモル吸光係数はε=71000/cm・Mであり、ヤギ抗マウス抗体単体の分子量は平均150kDaであり、試薬の原液濃度は2mg/mlであるため、モル濃度は、1.33×10−8mol/mlとなる。また上記試薬を100倍に希釈したものを使用したため、実際に使用した試薬のモル濃度は、1.33×10−10mol/mlとなった。また、一次抗体当たりに結合しているAlexa Fluor 488の分子数は、平均5分子であるので、試薬に含まれる蛍光色素のモル濃度は、6.67×10−10mol/mlとなる。
図21は、モル濃度1.33×10−10mol/mlの溶液の、モル吸光係数が71000/cm・Mの時に、励起光が蛍光体を含む溶液に入射して、蛍光体に吸収された光強度の侵入距離依存性を示すグラフである。ただし、吸収量は、励起光強度によって規格化されている。なお、侵入距離とは、励起光がウェル内を通過する距離、つまりウェルの深さを示す。
実施例1において使用した流体チップ20が備えるウェル33の深さは、6.6〜15μmであり、実施例1において測定された結果は、図21に示す破線の範囲内である。図20及び図21の破線内の範囲に示すように、実施例1において測定された蛍光強度及び本実施例において測定された、蛍光体に吸収される光強度は、どちらも単調増加の傾向を示した。
1 流体チップ(マイクロ流体チップ)
2 試料用流路
3、3a〜d 検量線用流路
4 観察領域
6 弁
7 上面基板
8 下面基板
9 マイクロシリンジポンプ
21、21a 供給口
22、22a 流路
23、23a ウェル
24 排出口
25 突起部
26 交点
27 隙間
30 検量線用流路
31 供給口
32 流路
33、33a〜e ウェル
34 排出口
35 観察領域
50 試料
51 試料
61 エア流路
62 シート
91 送液用チューブ
101 抗体
102 酵素標識抗体
103 酵素標識抗原
2 試料用流路
3、3a〜d 検量線用流路
4 観察領域
6 弁
7 上面基板
8 下面基板
9 マイクロシリンジポンプ
21、21a 供給口
22、22a 流路
23、23a ウェル
24 排出口
25 突起部
26 交点
27 隙間
30 検量線用流路
31 供給口
32 流路
33、33a〜e ウェル
34 排出口
35 観察領域
50 試料
51 試料
61 エア流路
62 シート
91 送液用チューブ
101 抗体
102 酵素標識抗体
103 酵素標識抗原
Claims (9)
- 検量線作成のための標準液を貯留する複数のウェルを有する検量線用流路を備え、
前記複数のウェルの深さは、それぞれ異なることを特徴とするマイクロ流体チップ。 - 前記検量線用流路を複数備え、各検量線用流路が有する複数のウェルの深さの範囲は、前記検量線用流路ごとに異なっていることを特徴とする請求項1に記載のマイクロ流体チップ。
- 前記検量線用流路を複数備え、各検量線用流路が有する複数のウェルの数は、前記検量線用流路ごとに異なっていることを特徴とする請求項1に記載のマイクロ流体チップ。
- 試料の移動を制限する凹部または突起部を少なくとも1つ有する試料用流路をさらに備えることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のマイクロ流体チップ。
- 前記複数のウェル及び前記凹部または突起部は、上面視したときの面積が1700μm×1300μmの領域内に位置していることを特徴とする請求項4に記載のマイクロ流体チップ。
- 前記検量線用流路及び前記試料用流路は、共通の供給口を有する共通の流路から分岐しており、分岐点には弁が設けられていることを特徴とする請求項4に記載のマイクロ流体チップ。
- 前記試料用流路は、複数の前記凹部または突起部を有し、各凹部または突起部に試料を供給するための流路が、少なくとも一部の凹部または突起部について、当該凹部または突起部ごとに設けられていることを特徴とする請求項4から5のいずれか1項に記載のマイクロ流体チップ。
- 前記複数のウェルの深さは、前記検量線作成のための前記標準液が流れる方向に沿って単調に増加または減少することを特徴とする、請求項1から7のいずれか1項に記載のマイクロ流体チップ。
- 請求項1から8のいずれか1項に記載のマイクロ流体チップを用いて、蛍光強度を測定する方法であって、
前記検量線用流路に蛍光色素を含む溶液を供給する工程と、
前記複数のウェルのそれぞれが前記溶液で満たされた状態で、各ウェルの蛍光強度を測定する工程とを含む測定方法。
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JP2019053556A JP2020153862A (ja) | 2019-03-20 | 2019-03-20 | マイクロ流体チップ及び測定方法 |
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JP2022051498A (ja) * | 2020-09-18 | 2022-03-31 | 采▲ぎょく▼科技股▲ふん▼有限公司 | センサーデバイス、および、それを用いた方法 |
AT525192A1 (de) * | 2021-06-15 | 2023-01-15 | Genspeed Biotech Gmbh | Mikrofluidischer chip |
JP2023054793A (ja) * | 2021-10-04 | 2023-04-14 | ハンド ヘルド プロダクツ インコーポレーティッド | 試料試験のための装置、システム、及び方法 |
-
2019
- 2019-03-20 JP JP2019053556A patent/JP2020153862A/ja active Pending
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