JP2020151721A - 板状部材のメカニカルクリンチ装置 - Google Patents
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Abstract
Description
以下、本発明の第1実施形態に係る板状部材のメカニカルクリンチ装置(以降、「第1装置」と称呼される場合がある)の種々の実施形態について説明するが、それに先立ち、従来技術に係る板状部材のメカニカルクリンチ装置(従来装置)が抱える問題点について説明する。
図14の(a)は、従来装置が備えるパンチの構成の一例を示す模式的な側面図であり、(b)は、(a)に示したパンチ210の先端部211の太い破線によって囲まれた部分の拡大図である。図14に例示したパンチ210の先端部211には、先端面212が平面として形成されている。
そこで、本発明の第1実施形態に係る板状部材のメカニカルクリンチ装置(第1装置)においては、前述したように、互いに対向するパンチの先端面とダイスの頂面との間の距離を頂面の中心から外側へ向かうほど小さくなるように構成することにより、上記課題を解決する。
以上のように、第1装置によれば、凹部側面における板状部材の厚みの低下又は割れ若しくは切れ等の欠陥を低減しつつ、複雑な構成及び/又は制御を必要とすること無く、単純な構成により、リベット等の他部材を使用せず、板状部材の塑性変形のみによって板状部材同士の締結力を増大させることができる。
上述したように、第1装置においては、ダイスの底面に形成された凸部の頂面が凹面として形成されており且つパンチの先端面とダイスの頂面との間の距離が頂面の中心から径方向において外側へ向かうほど小さくなるように構成されている限り、ダイスの頂面の具体的な形状は、特に限定されない。
以下、本発明の第2実施形態に係る板状部材のメカニカルクリンチ装置(以降、「第2装置」と称呼される場合がある)の種々の実施形態について説明する。
そこで、第2装置は、上述した第1装置であって、パンチの先端面が凸面として形成されている、板状部材のメカニカルクリンチ装置である。
以上のように、第2装置によれば、パンチの打ち込みに伴う第1部材の径方向における外側への塑性流動が更に促進される。その結果、凹部側面における第1部材の局所的な延伸が更に低減され、凹部側面における第1部材の薄肉化及び/又は破断が更に低減され且つインターロック量が更に増大されるので、第1部材と第2部材との締結力を更に増大させることができる。
上述したように、第2装置においては、パンチの先端面が凸面として形成されている。図7は、第2装置が備えるパンチの先端面の形状の具体例を示す模式的な断面図であり、図1の(b)と同様に、パンチ110の先端部111の模式的な拡大図である。第2装置が備えるパンチ110の先端面112は、例えば、図7の(a)に示すように、凸状の曲面として形成されていてもよい。この場合、先端面112は、図7の(b)に示すように、特定の曲率半径r1を有する凸状の球面として形成されていてもよい。或いは、第2装置が備えるパンチ110の先端面112は、図7の(c)に示すように、特定の円錐角θ1を有する凹状の円錐面として形成されていてもよい。尚、本明細書において「円錐角」とは、円錐面の頂点を通る軸を含む平面による当該円錐面の断面における2つの母線がなす角を意味する。
本発明の実施例に係るメカニカルクリンチ装置(以降、「実施例装置」と称呼される場合がある)においては、図1乃至図5、図6の(b)、図7の(b)、及び図8の(a)に示したように、パンチの先端面が凸状の球面として形成されており且つダイスの頂面が凹状の球面として形成されている。実施例装置において、パンチの先端面の曲率半径r1は11mmであり、ダイスの頂面の曲率半径r2は9mmである。これにより、パンチの先端面とダイスの頂面との間の距離が、頂面の中心から径方向において外側へ向かうほど小さくなるように構成されている。
パンチ側に配置される板状部材である第1部材としては、1.0mmの厚み及び590MPaの引張強度を有する高張力鋼板を採用した。一方、ダイス側に配置される板状部材である第2部材としては、2.0mmの厚みを有するアルミニウム合金(A6061−T6)の板材を採用した。
上述した実施例装置及び比較例装置を用いて、上述した第1部材と第2部材とをメカニカルクリンチ工法によって締結した。実施例装置においては図5を参照しながら説明したように締結過程が進行し、比較例装置においては図18を参照しながら説明したように締結過程が進行したものと考えられる。
上記のようにして形成された第1部材(高張力鋼板)と第2部材(アルミニウム合金板)との締結部分(パンチの打ち込みによって形成される凹部及びその周辺の部分)をパンチ及びダイスの共通の軸AXを含む平面に沿って切断し、断面の顕微鏡写真を撮影した。図9は実施例装置によって形成された第1部材と第2部材との締結部分を表す模式的な断面図であり、図10は比較例装置によって形成された第1部材と第2部材との締結部分を表す模式的な断面図である。
以上のように、本発明に係る実施例装置によれば、従来技術に係る比較例装置に比べて、凹部側面における第1部材の薄肉化を低減し且つインターロック量を増大させることができるので、第1部材と第2部材との締結力を更に増大させることができる。即ち、本発明によれば、凹部側面における板状部材の厚みの低下又は割れ若しくは切れ等の欠陥を低減しつつ、複雑な構成及び/又は制御を必要とすること無く、単純な構成により、リベット等の他部材を使用せず、板状部材の塑性変形のみによって板状部材同士の締結力を増大させることができる。
実施例2においては、実施例1と同様のメカニカルクリンチ装置(即ち、実施例装置及び比較例装置)を用いて、異なる材料によって構成される2枚の金属板を締結し、それぞれのインターロック部の断面を観察した。但し、実施例2においては、パンチ側に配置される板状部材である第1部材として、1.0mmの厚み及び1180MPaの引張強度を有する超高張力鋼板を採用した。一方、ダイス側に配置される板状部材である第2部材としては、実施例1と同様の2.0mmの厚みを有するアルミニウム合金(A6061−T6)の板材を採用した。
実施例1と同様の締結過程によって形成された第1部材(超高張力鋼板)と第2部材(アルミニウム合金板)との締結部分をパンチ及びダイスの共通の軸AXを含む平面に沿って切断し、断面の顕微鏡写真を撮影した。図11は実施例装置によって形成された第1部材と第2部材との締結部分を表す模式的な断面図であり、図12は比較例装置によって形成された第1部材と第2部材との締結部分を表す模式的な断面図である。
以上のように、パンチの打ち込みに伴う塑性流動の生じ易さにおける第1部材と第2部材との差がより大きい場合においても、本発明に係る実施例装置によれば、凹部側面における第1部材の薄肉化及び破断を低減し且つインターロック量を増大させることができるので、第1部材と第2部材との締結力を更に増大させることができる。即ち、本発明によれば、凹部側面における板状部材の厚みの低下又は割れ若しくは切れ等の欠陥を低減しつつ、複雑な構成及び/又は制御を必要とすること無く、単純な構成により、リベット等の他部材を使用せず、板状部材の塑性変形のみによって板状部材同士の締結力を増大させることができる。
Claims (12)
- 近接・離反自在に対向するパンチ及びダイスを備え、
前記パンチの先端部には、前記ダイスに対向する面である先端面が形成されており、
前記ダイスの先端部には、前記パンチ側に開口するキャビティが形成されており、
前記キャビティの内部には、前記キャビティの底面から前記パンチに向かって隆起する凸部が形成されており、
前記凸部の先端部には、前記先端面に対向する面である頂面が形成されており、
複数の板状部材が重なり合う部分である積層部に前記パンチを打ち込んで前記先端面と前記頂面との間に前記積層部を挟むことにより複数の前記板状部材を締結するように構成された、板状部材のメカニカルクリンチ装置であって、
前記頂面は凹面として形成されており、
前記先端面と前記頂面との間の距離は、前記頂面の中心から径方向において外側へ向かうほど小さくなるように構成されている、
板状部材のメカニカルクリンチ装置。 - 請求項1に記載された板状部材のメカニカルクリンチ装置であって、
前記頂面は、凹状の曲面として形成されている、
板状部材のメカニカルクリンチ装置。 - 請求項2に記載された板状部材のメカニカルクリンチ装置であって、
前記頂面は、凹状の球面として形成されている、
板状部材のメカニカルクリンチ装置。 - 請求項1に記載された板状部材のメカニカルクリンチ装置であって、
前記頂面は、凹状の円錐面として形成されている、
板状部材のメカニカルクリンチ装置。 - 請求項1乃至請求項4の何れか1項に記載された板状部材のメカニカルクリンチ装置であって、
前記先端面は、凸面として形成されている、
板状部材のメカニカルクリンチ装置。 - 請求項5に記載された板状部材のメカニカルクリンチ装置であって、
前記先端面は、凸状の曲面として形成されている、
板状部材のメカニカルクリンチ装置。 - 請求項6に記載された板状部材のメカニカルクリンチ装置であって、
前記先端面は、凸状の球面として形成されている、
板状部材のメカニカルクリンチ装置。 - 請求項5に記載された板状部材のメカニカルクリンチ装置であって、
前記先端面は、凸状の円錐面として形成されている、
板状部材のメカニカルクリンチ装置。 - 請求項1乃至請求項4の何れか1項に記載された板状部材のメカニカルクリンチ装置であって、
前記先端面は、平面として形成されている、
板状部材のメカニカルクリンチ装置。 - 請求項3に記載された板状部材のメカニカルクリンチ装置であって、
前記先端面は、凸状の球面として形成されており、
前記先端面の曲率半径r1は前記頂面の曲率半径r2よりも大きい、
板状部材のメカニカルクリンチ装置。 - 請求項4に記載された板状部材のメカニカルクリンチ装置であって、
前記先端面は、凸状の円錐面として形成されており、
前記先端面の円錐角θ1は前記頂面の円錐角θ2よりも大きい、
板状部材のメカニカルクリンチ装置。 - 請求項1乃至請求項11の何れか1項に記載された板状部材のメカニカルクリンチ装置であって、
前記凸部は、凹状の頂面を有する截頭錐体として形成されている、
板状部材のメカニカルクリンチ装置。
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