JP2020150506A - 干渉評価方法、干渉評価装置、及び干渉評価プログラム - Google Patents

干渉評価方法、干渉評価装置、及び干渉評価プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】干渉評価の精度を保ちつつ、計算量を削減すること。【解決手段】第1の無線局と第2の無線局との間に生じる電波干渉を面的に評価する干渉評価方法は、前記第1の無線局を中心とした各方位の地形断面を示す情報を取得し、前記地形断面を、前記第1の無線局の位置から見通しが有る区間と前記第1の無線局の位置から見通しが無い区間とに判別する判別ステップと、前記第1の無線局の位置から見通しが有ると判別された区間に対しては前記第1の無線局と前記第2の無線局との間の距離に基づいて所望の干渉量となる位置を特定し、前記第1の無線局の位置から見通しが無いと判別された区間に対しては網目状に区切られた評価対象領域の網目ごとに前記電波干渉を評価することにより前記所望の干渉量となる位置を特定する特定ステップと、を有する。【選択図】図2

Description

本発明は、干渉評価方法、干渉評価装置、及び干渉評価プログラムに関する。
昨今、様々な無線通信システムの普及に伴って無線通信の需要が増加し、周波数資源の逼迫が課題となっている。限りある周波数資源を有効に利用するためには、異なる無線通信の間で同じ周波数を共用する必要がある。これに関連し、放送や通信等に割り当てられた周波数帯の電波が実際には使用されていない領域(ホワイトスペース)の有効活用に関する議論が進められている。
異なる無線通信の間で同じ周波数を共用する場合、電波干渉(以下、「干渉」という。)が生じることがある。そのため、予め無線局間で生じる干渉の評価を行い、当該評価の結果を考慮したシステム設計を行うことが要求される。このような干渉評価は、例えば、干渉を生じさせる与干渉局に関する情報、干渉を受ける被干渉局に関する情報、与干渉局から被干渉局までの距離、地形、及びその他の環境条件等によって減衰する干渉波の伝搬損失に基づいて行われる必要がある。
ところで、与干渉局及び被干渉局のうちいずれか一方の位置が特定されている場合において、もう一方の干渉局を任意の位置に設置した場合に生じる干渉を評価する干渉評価(以下、「面的な干渉評価」という。)がある。面的な干渉評価では、例えば非特許文献1及び非特許文献2等に記載された技術のように、干渉波の伝播に関わる様々な計測結果及び伝播損失モデルが用いられる。
面的な干渉評価では、例えば、一方の干渉局の位置を基準として、指定されたエリアの任意の位置にもう一方の干渉局が配置された場合における、与干渉局と被干渉局との間の干渉レベルが算出される。図28は、面的な干渉評価の概要を示す模式図である。例えば、図28では、既知である与干渉局の位置を基準とし、当該与干渉局の位置の周囲が地図上において網目(メッシュ)状に区切られる。また、予め与干渉局のアンテナの方向が与えられ、図28では矢印で示されている。そして、図28では、与干渉局の位置及びアンテナの向きを前提条件として、メッシュの任意の網目の中央の位置に被干渉局が設置された場合における干渉評価の結果が示されている。具体的には、与干渉局からの干渉の影響が許容範囲内となる網目は「OKエリア」、許容範囲を超える網目は「NGエリア」として表されている。
また、面的な干渉評価では、例えば、電波の到達エリアに関する評価が行われる。図29は、電波到達エリア評価の概要を示す模式図である。例えば、図29では、図28に示した干渉評価と同様に、与干渉局の位置を基準とし、当該与干渉局の位置の周囲が地図上においてメッシュ状に区切られる。また、予め与干渉局のアンテナの方向が与えられる。そして、図29では、与干渉局の位置及びアンテナの向きを前提条件として、メッシュの任意の網目の位置における与干渉局からの電波の受信電力が、ヒートマップとして示されている。例えば、図29においては、「被干渉局A」、「被干渉局B」、及び「被干渉局C」の地点では、それぞれ「−21〜−30[dBm]」、「−41〜−50[dBm]」、及び「−31〜−40[dBm]」程度の受信電力になることが示されている。これにより、「被干渉局A」が最も干渉の影響が大きく、「被干渉局B」が最も干渉の影響が小さいことが分かる。
さらに、面的な干渉評価では、例えば地形による電波の遮蔽の有無も考慮されて、受信電力のヒートマップが生成されることもある。とくにホワイトスペースの範囲の特定においては、地形による電波の遮蔽の影響を考慮することが重要になる。
"電波伝搬損失推定ソフトウェア",TsuKuBa年史,NTTアクセスサービスシステム研究所,2012年 佐々木元晴,"第5世代移動通信システム(5G)等 新しい無線システムの高周波数帯利用へ向けて",ITUジャーナル,Vol.46 No.11,2016年11月 岩本啓 他,"地形を考慮した利用可否判断を行うホワイトスペースデータベース",2013年電子情報通信学会通信ソサイエティ大会,通信講演論文集1,BS−8−7,S−48〜49,2013年9月17日〜20日
ところで、面的な干渉評価においては、評価対象として指定する範囲をより細かな網目で区切るほど、評価結果の精度はより高くなる。しかしながら、その一方で、干渉評価にかかる計算量は、網目の幅の2乗に反比例して増大する。そのため、干渉評価の精度を高めるために網目の幅を狭くしすぎると、現実的な計算時間で干渉評価を行うことができないという課題があった。
上記事情に鑑み、本発明は、干渉評価の精度を保ちつつ、計算量を削減することができる技術の提供を目的としている。
本発明の一態様は、第1の無線局と第2の無線局との間に生じる電波干渉を面的に評価する干渉評価方法であって、前記第1の無線局を中心とした各方位の地形断面を示す情報を取得し、前記地形断面を、前記第1の無線局の位置から見通しが有る区間と前記第1の無線局の位置から見通しが無い区間とに判別する判別ステップと、前記第1の無線局の位置から見通しが有ると判別された区間に対しては前記第1の無線局と前記第2の無線局との間の距離に基づいて所望の干渉量となる位置を特定し、前記第1の無線局の位置から見通しが無いと判別された区間に対しては網目状に区切られた評価対象領域の網目ごとに前記電波干渉を評価することにより前記所望の干渉量となる位置を特定する特定ステップと、を有する干渉評価方法である。
また、本発明の一態様は、上記の干渉評価方法であって、前記地形断面に含まれるリッジの位置に基づいて、前記第1の無線局の位置から見通しが無い区間を判別する。
また、本発明の一態様は、上記の干渉評価方法であって、前記特定ステップは、第1の地形断面に対する前記電波干渉の評価おいて特定された前記所望の干渉量となる位置と前記第1の無線局と間の距離と等距離の位置を、前記第1の地形断面と隣り合う第2の地形断面に対する前記電波干渉の評価における位置探索の初期位置として探索を開始することにより、前記第2の地形断面に対する前記電波干渉を評価する。
また、本発明の一態様は、上記の干渉評価方法であって、前記第1の無線局を中心とした各方位のそれぞれに方向番号を付与する番号付与ステップをさらに有し、前記特定ステップは、前記網目状に区切られた評価対象領域の網目ごとに前記電波干渉を評価する場合において、前記方向番号と前記第1の無線局からの距離とに基づいて評価対象であると判別された網目に対してのみ、前記電波干渉を評価する。
また、本発明の一態様は、上記の干渉評価方法であって、前記特定ステップは、前記第1の無線局のアンテナ方向及び前記第2の無線局のアンテナ方向のうち少なくとも一方を考慮して、前記電波干渉を評価する。
また、本発明の一態様は、上記の干渉評価方法であって、前記特定ステップは、前記第2の無線局と通信を行う通信対向局から発せられた電波の受信信号強度を考慮して、前記電波干渉を評価する。
また、本発明の一態様は、第1の無線局と第2の無線局との間に生じる電波干渉を面的に評価する干渉評価装置であって、前記第1の無線局を中心とした各方位の地形断面を示す情報を取得し、前記地形断面を、前記第1の無線局の位置から見通しが有る区間と前記第1の無線局の位置から見通しが無い区間とに判別する判別部と、前記第1の無線局の位置から見通しが有ると判別された区間に対しては前記第1の無線局と前記第2の無線局との間の距離に基づいて所望の干渉量となる位置を特定し、前記第1の無線局の位置から見通しが無いと判別された区間に対しては網目状に区切られた評価対象領域の網目ごとに前記電波干渉を評価することにより前記所望の干渉量となる位置を特定する特定部と、を備える干渉評価装置である。
また、本発明の一態様は、上記の干渉評価方法をコンピュータに実行させるための干渉評価プログラムである。
本発明により、干渉評価の精度を保ちつつ、計算量を削減することができる。
本発明の第1の実施形態に係る干渉評価装置1が用いる地形断面図を説明するための模式図である。 本発明の第1の実施形態に係る干渉評価装置1の動作の一例を示すフローチャートである。 汎用的な表計算ソフトウェアを利用した干渉計算画面の一例を示す図である。 汎用的な表計算ソフトウェアを利用した干渉計算画面のその他の一例を示す図である。 見通しが無い(リッジがある)場合における地形断面図の解析の一例を示す図である。 見通しが有る(リッジがない)場合における地形断面図の解析の一例を示す図である。 本発明の第1の実施形態に係る干渉評価装置1による見通しが有る場合における位置特定手順の一例を示す図である。 本発明の第1の実施形態に係る干渉評価装置1による見通しが無い場合における位置特定手順の一例を示す図である。 本発明の第1の実施形態に係る干渉評価装置1による位置特定における初期位置の設定手順の一例を示す図である。 本発明の第1の実施形態に係る干渉評価装置1による、見通しの有無の判別手順の一例を示す図である。 本発明の第1の実施形態に係る干渉評価装置1による位置特定における初期位置の設定手順の一例を示す図である。 本発明の第1の実施形態に係る干渉評価と従来技術による干渉評価との比較について説明するための図である。 メッシュの網目の位置と放射状に伸びる断面線の位置との対応について説明するための図である。 本発明の一実施形態に係る干渉評価装置1の機能の全体概要を示す概略図である。 本発明の一実施形態に係る干渉評価装置1の機能構成を示すブロック図である。 メッシュの網目の位置と放射状に伸びる断面線の位置との対応について説明するための図である。 本発明の第2の実施形態に係る干渉評価装置1の動作の一例を示すフローチャートである。 本発明の第3の実施形態に係る干渉評価装置1の動作の一例を示すフローチャートである。 本発明の第4の実施形態に係る干渉評価装置1によって表示される実行条件指定画面の一例を示す模式図である。 面的な干渉評価においてアンテナ方向として「最悪」が指定された場合におけるアンテナ方向を示す図である。 面的な干渉評価においてアンテナ方向として「与干渉方向指定」が指定された場合におけるアンテナ方向を示す図である。 面的な干渉評価においてアンテナ方向として「被干渉局と常に一定角度」が指定された場合におけるアンテナ方向を示す図である。 面的な干渉評価においてアンテナ方向として仰俯角が指定された場合におけるアンテナ方向を示す図である。 垂直面(V面)のアンテナパターン、水平面(H面)のアンテナパターン、及び立体的なアンテナパターンの一例を示す図である。 干渉評価の概要を説明するための図である。 本発明の第1〜4の実施形態における、面的な干渉評価の設定条件を示す図である。 本発明の第5の実施形態における面的な干渉評価の設定条件を示す図である。 面的な干渉評価の概要を示す模式図である。 電波到達エリア評価の概要を示す模式図である。
<第1の実施形態>
以下、本発明の第1の実施形態に係る干渉評価装置1による干渉評価について、図面を参照しながら説明する。
本実施形態に係る干渉評価装置1は、面的な干渉評価において地形(起伏)を考慮する。干渉評価装置1は、干渉局間の地形断面図に基づいて、面的な干渉評価を行う。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る干渉評価装置1が用いる地形断面図を説明するための模式図である。図1に示すように、干渉評価装置1は、干渉評価の対象範囲を含む地図上において、例えば与干渉局の位置を中心として放射状に直線を引く。そして、干渉評価装置1は、それぞれの放射状に伸びる断面線に沿った複数の地形断面図を読み込む。そして、干渉評価装置1は、地形断面図ごとに、被干渉局における与干渉局からの干渉レベル(干渉量)が所定の基準レベルとなるような被干渉局の位置(以下、「基準レベル位置」という。)を特定する。
なお、基準レベルとは、被干渉局において許容可能な干渉レベルである。干渉評価装置1は、地形断面図において、被干渉局の位置を移動させながら、干渉レベルが所定の基準レベルとなる基準レベル位置を特定する。なお、基準レベルには幅があってもよく、例えば、干渉レベルが所定の基準レベルの範囲内である位置の全てを基準レベル位置としてもよい。
[干渉評価装置の動作]
図2は、本発明の第1の実施形態に係る干渉評価装置1の動作の一例を示すフローチャートである。
干渉評価装置1は、上述した、それぞれの放射状に伸びる断面線に沿った地形断面図の1つを読み込む(ステップS001)。干渉評価装置1は、読み込んだ地形断面図を解析し、与干渉局と被干渉局との間の見通しの有無を判定する。
読み込んだ地形断面図において、与干渉局と被干渉局との間の全ての区間で見通しが有る場合(ステップS002・No)、干渉評価装置1は、被干渉局の位置で干渉レベルを計算する(ステップS003)。干渉評価装置1は、計算された干渉レベルが、所定の基準レベルに等しいか否か(例えば、所定の基準レベルの範囲内であるか否か)を判定する。
干渉レベルが基準レベルと等しくなく(ステップS004・No)、干渉レベルが基準レベルより低い場合(ステップS005・No)、干渉評価装置1は、地形断面図上において、先に移動させた距離の半分の距離の分だけ、被干渉局の位置を与干渉局の方向へ近づける(ステップS006)。一方、干渉レベルが基準レベルと等しくなく(ステップS004・No)、干渉レベルが基準レベルより高い場合(ステップS005・Yes)、干渉評価装置1は、地形断面図上において、先に移動させた距離の半分の距離の分だけ、被干渉局の位置を与干渉局の方向から遠ざける(ステップS007)。
なお、初回の移動時に限り、以下のような動作となる。干渉レベルが基準レベルと等しくなく(ステップS004・No)、干渉レベルが基準レベルより低い場合(ステップS005・No)、干渉評価装置1は、地形断面図上において、与干渉局と被干渉局との間の半分の位置に、被干渉局の位置を与干渉局の方向へ近づける(ステップS006)。一方、干渉レベルが基準レベルと等しくなく(ステップS004・No)、干渉レベルが基準レベルより高い場合(ステップS005・Yes)、干渉評価装置1は、地形断面図上において、与干渉局と被干渉局との間の2倍の位置に、被干渉局の位置を与干渉局の方向から遠ざける(ステップS007)。
そして、干渉評価装置1は、干渉レベルの再計算を行う(ステップ008)。干渉評価装置1は、上記ステップS002以降の動作を繰り返し、被干渉局の位置を移動させることによって、干渉レベルが所定の基準レベルとなる(例えば、所定の基準レベルの範囲内となる)基準レベル位置を特定する。
一方、読み込んだ地形断面図において、与干渉局と被干渉局との間の区間のうち、見通しの無い区間が存在する場合(ステップS002・Yes)、干渉評価装置1は、地形断面図においてリッジ(尾根)となる位置(以下、「リッジ位置」という。)で、与干渉局と被干渉局との間の区間を分割する(ステップS009)。そして、干渉評価装置1は、分割された複数の区間に対して、それぞれ異なる解析を行い、基準レベル位置をそれぞれ特定する。
リッジ位置と与干渉局との間の位置は、見通しが有る区間である。したがって、被干渉局の位置がリッジ位置と与干渉局との間の位置である場合(ステップS010・Yes)、干渉評価装置1は、上述したステップS003以降の動作と同じ動作を行う。一方、リッジ位置と与干渉局との間ではない位置は、見通しが無い区間である。被干渉局の位置がリッジ位置と与干渉局との間ではない位置である場合(ステップS010・No)、干渉評価装置1は、区間内の全ての位置(すなわち、区切られたメッシュの全ての網目)について、それぞれ干渉レベルの計算を行う(ステップS011)。そして、干渉評価装置1は、基準レベル位置を特定する(ステップS012)。
干渉評価装置1は、全ての地形断面図に対して順に上述した処理を行い、全ての地形断面図に対する処理が完了した場合(ステップS013・Yes)、動作を終了する。以上で、図2のフローチャートが示す干渉評価装置1の動作が終了する。
[干渉評価方法の具体例]
上記のような干渉評価は、従来、電波伝搬損失や無線装置の仕様等に関する専門の知識やスキルを有する者によって、例えば汎用的な表計算ソフトウェア等を用いて行われてきた。例えば、図3は、汎用的な表計算ソフトウェアを利用した干渉計算画面の一例を示す図である。図示するように、干渉計算画面の左側の部分には、干渉計算に用いられる複数のパラメータ項目が列挙されている。各パラメータ項目は、「送信側諸元」、「受信側諸元」、「送信電力構造」、「伝搬損失」及び「受信側電力構造」の5つのカテゴリのいずれかに分類されている。これらの列挙されたパラメータ項目には、干渉評価の具体的な個々の事例に合わせて適切な値が設定される必要がある。
また、図3に示す干渉計算画面の右側の部分には、干渉計算の計算結果を折れ線グラフによって表した回線設計グラフが表示される。この回線設計グラフは、干渉計算画面の左側の部分に列挙された各パラメータ項目にそれぞれ設定された値に基づいて生成される。図3に示すように、回線設計グラフは、左側から右側へ向かって順に、「与干渉送信側系」、「伝搬損失/追加損失」及び「被干渉受信側系」のパラメータ項目の値に基づいて計算された送信電力の電力値を示している。これにより、送信電力構造が表される。また、回線設計グラフは、システム雑音電力に対して、被干渉所要I/Nが考慮された被干渉マージンの値を示している。これにより、計算された送信電力の電力値と被干渉マージンの値との差分値である不足干渉抑圧量が算出される。
なお、上述した被干渉所要I/Nに関しては、後述する第5の実施形態について説明する所で、比較のため挙げた第1〜4の実施形態に関する図26に関し述べた干渉許容レベルI/Nに相当する(段落0213〜0216参照)。
図3に一例として示した干渉計算画面では、干渉計算の計算結果として、計算された送信電力の電力値が、被干渉マージンの値を満たしていない。すなわち、被干渉局が与干渉局から受ける干渉の影響に対して、被干渉局における許容干渉電力量が超過する。これにより、与干渉局と被干渉局とを同時に利用(共用)することができないと判定される。これにより、図3に示す干渉計算画面では、「判定結果」の項目の表示欄に、共用が不可能であることを示す「×」印が表示される。
図4は、汎用的な表計算ソフトウェアを利用した干渉計算画面のその他の一例を示す図である。図示するように、干渉計算画面の左側の部分には、干渉計算に用いられる複数のパラメータ項目が列挙されている。各パラメータ項目は、「送信側諸元」、「受信側諸元」、「伝搬損失」及び「受信側電力構造」の4つのカテゴリのいずれかに分類されている。これらの列挙されたパラメータ項目には、干渉評価の具体的な個々の事例に合わせて適切な値が設定される必要がある。
但し、図4に示す干渉計算画面の場合、カテゴリとして表示された「送信側諸元」が示す送信側の装置とは、通信の無線装置ではなく、不要波を放射する電化製品等である。すなわち、図4は、電化製品等が放射する不要波を干渉波と見立てて回線設計を行う場合における干渉計算画面を例示したものである。この例においては、干渉計算のための「送信元諸元」のパラメータ項目として、放射される不要波の送信電力密度が用いられる。
また、図4に示す干渉計算画面の右側の部分には、図3と同様に、回線設計グラフが表示される。図4に一例として示した干渉計算画面では、干渉計算の計算結果として、送信側の雑音電力は、受信側の許容干渉電力より小さくなっている。すなわち、受信側は、送信側からの干渉の影響を許容可能である。これにより、与干渉局と被干渉局とを同時に利用(共用)することができないと判定される。これにより、図4に示す干渉計算画面では、「判定結果」の項目の表示欄に、共用が可能であることを示す「○」印が表示される。
なお、上述した干渉評価の具体的な用途としては、例えば、地上での送信局と受信局に関する干渉評価、及び、衛星と地上の無線機器に関する干渉評価等がある。
上述したように、干渉レベルの計算では、例えば図3の干渉計算画面の左側に示すような各種パラメータが用いられる。これらのパラメータは、例えば図3の干渉計算画面の右側の凡例の欄に示すように、「与干渉送信側系」、「伝搬損失/追加損失」、「被干渉受信側系」、「被干渉マージン」、「システム雑音電力」に分類される。例えば、図2に示した干渉評価装置1の動作においては、特に、「伝搬距離」及び「地形」(図示せず)等の「伝搬損失/追加損失」のパラメータ、「与干渉送信側系」の各種パラメータ、及び、「指向性減衰」等の「被干渉受信側系」のパラメータを変更することによって上記の干渉レベルの計算が繰り繰り返される。
上記のような表計算ソフトウェア上の干渉計算画面が例えばオペレータにより操作されることによって、放射状に引かれた複数の断面線の1つ1つの方向に対し、与干渉局と被干渉局との間に見通しが有る場合及び見通しが無い場合のそれぞれについて、基準レベル位置が特定される。全ての放射状に伸びる断面線の方向に対する干渉評価が行われることで、地図上における面的な干渉評価の結果が得られる。
[基準レベル位置の特定手順]
以下、干渉評価装置1によって行われる、基準レベル位置の特定手順について説明する。
図5は、見通しが無い(リッジがある)場合における地形断面図の解析の一例を示す図である。
干渉評価装置1は、読み込んだ地形断面図において、干渉レベル計算を行う対象である与干渉局と被干渉局との間の区間内にリッジが存在する場合、当該区間内には見通しが無い区間があると判定する。これは、図2に示したフローチャートのステップS002・Yesの場合に相当する。そして、干渉評価装置1は、地形断面図上において、リッジ位置で、対象区間を見通しが無い区間と見通しが有る区間とに分割し(図2・ステップS009)、分割された区間ごとに見通しの有無に応じた方法で(図2・ステップS003又はステップS011)干渉レベルの計算を行う。
図6は、見通しが有る(リッジがない)場合における地形断面図の解析の一例を示す図である。干渉評価装置1は、読み込んだ地形断面図において、干渉レベル計算を行う対象である与干渉局と被干渉局との間の区間内にリッジが存在しない場合、与干渉局と被干渉局との間の全ての区間において見通しが有ると判定する。これは、図2に示したフローチャートのステップS002・Noの場合に相当する。そして、干渉評価装置1は、任意の被干渉局の位置について干渉レベルを計算する。
そして、干渉評価装置1は、算出された干渉レベルと所定の基準レベルとを比較する。そして、干渉評価装置1は、地形断面図上において、算出された干渉レベルが基準レベルよりも高い場合には被干渉局の位置を与干渉局に近づけるように移動させ、算出された干渉レベルが基準レベルよりも低い場合には被干渉局の位置を与干渉局から遠ざけるように移動させる。上記の処理を繰り返すことにより、干渉評価装置1は、読み込んだ地形断面図ごとに基準レベル位置を特定する。
図7は、本発明の第1の実施形態に係る干渉評価装置1による見通しが有る場合における位置特定手順の一例を示す図である。上述したように、干渉評価装置1は、地形断面図上における被干渉局の位置を、計算された干渉レベルの高さに応じて移動させながら、当該干渉レベルが基準レベルと等しくなる基準レベル位置を特定する。以下に説明する干渉評価装置1の動作は、図2に示したフローチャートのステップS004〜ステップS008の動作に相当する。
干渉評価装置1は、地形断面図上において、まず任意の位置である初期位置(1)における干渉レベルを計算し、計算された干渉レベルと基準レベルとを比較する。干渉レベルが基準レベルより低い場合、干渉評価装置1は、与干渉局の位置と被干渉局の位置との間の距離を半分の長さにするように、被干渉局の位置を与干渉局の位置の方へ近づける。すなわち、干渉評価装置1は、被干渉局の位置を、与干渉局の位置と初期位置(1)との中間の位置(図7の位置(2))に移動させる。
次に、干渉評価装置1は、地形断面図上において、位置(2)における干渉レベルを計算し、計算された干渉レベルと基準レベルとを比較する。干渉レベルが基準レベルより高い場合、干渉評価装置1は、先に移動させた距離の半分の長さの分だけ、被干渉局の位置を与干渉局の位置から遠ざける。すなわち、干渉評価装置1は、被干渉局の位置を、初期位置(1)と位置(2)の中間の位置(図7の位置(3))に移動させる。
次に、干渉評価装置1は、地形断面図上において、位置(3)における干渉レベルを計算し、計算された干渉レベルと基準レベルとを比較する。干渉レベルが基準レベルより高い場合、干渉評価装置1は、先に移動させた距離の半分の長さの分だけ、被干渉局の位置を与干渉局の位置から遠ざける。すなわち、干渉評価装置1は、被干渉局の位置を、初期位置(1)と位置(3)の中間の位置(図7の位置(4))に移動させる。
次に、干渉評価装置1は、地形断面図上において、位置(4)における干渉レベルを計算し、計算された干渉レベルと基準レベルとを比較する。干渉レベルが基準レベルより低い場合、干渉評価装置1は、先に移動させた距離の半分の長さの分だけ、被干渉局の位置を与干渉局の位置のほうへ近づける。すなわち、干渉評価装置1は、被干渉局の位置を、位置(3)と位置(4)の中間の位置(図7の位置(5))に移動させる。
次に、干渉評価装置1は、地形断面図上において、位置(5)における干渉レベルを計算し、計算された干渉レベルと基準レベルとを比較する。干渉レベルが基準レベルと等しい場合(例えば、干渉レベルが所定の基準レベルの範囲内に収まっている場合)、干渉評価装置1は、位置(5)を、基準レベル位置として特定する。
干渉評価装置1は、上記の動作を、読み込まれた全ての地形断面図に対してそれぞれ行う。干渉評価装置1は、上記のような動作を行うことによって、メッシュ状に区切られた地図の全ての網目に対して干渉レベルの計算を行う従来の方法と比べて、より少ない計算量で基準レベル位置を特定することができる。
図8は、本発明の第1の実施形態に係る干渉評価装置1による見通しが無い場合における位置特定手順の一例を示す図である。図8に示す地形断面図においては、与干渉局の位置から被干渉局を見た場合、当該被干渉局の位置によって、見通しが有る区間と見通しが無い区間とが存在する。これは、地形に起伏があることにより、被干渉局の位置によっては、与干渉局の位置からの当該被干渉局の見通しが、起伏によって遮られる場合と遮られない場合とが生じるためである。
例えば、干渉評価装置1が、地形断面図上において、まず見通し無しの区間の位置である初期位置における干渉レベルを計算したものとする。この場合、干渉評価装置1は、計算された干渉レベルと基準レベルとを比較し、干渉レベルが基準レベルより低い場合、干渉評価装置1は、被干渉局の位置をリッジ位置へ移動させる。
一方、干渉レベルが基準レベルより高い場合、干渉評価装置1は、与干渉局と被干渉局との間の距離が、与干渉局と初期位置との間の距離の2倍となるように、被干渉局の位置を与干渉局の位置から遠ざける。しかしながら、この場合、移動後の被干渉局の位置が、見通し有りの区間内となる場合がある。そのため、被干渉局の位置を、見通し無しの区間と見通し有の区間との境界まで移動させるようにすることが必要となる。
但し、干渉評価の対象範囲において、見通し無しとなる範囲は限られることから、当該見通し無しの範囲内については、メッシュ状に区切られた地図の全ての網目に対して干渉レベルの計算を行ったとしても、計算量を極端に増大させることはないと考えられる。
一方、与干渉局からリッジ位置までは見通しが有る区間であるため、干渉評価装置1は、上記において図7を参照しながら説明した、見通しが有る場合における位置特定手順に従って、干渉レベルが基準レベルと等しくなる基準レベル位置を特定する。
[初期位置の設定]
上記の位置特定手順においては、初期位置は任意の位置に設定されるものとしたが、以下に説明するような手順で設定されるようにしてもよい。
図9は、本発明の第1の実施形態に係る干渉評価装置1による位置特定における初期位置の設定手順の一例を示す図である。干渉評価装置1は、ある地形断面図に対して干渉評価を行った後、次の地形断面図に対して干渉評価を行う際に、先の干渉評価の結果を用いて初期位置を設定する。
図9に示すように、干渉評価装置1がある地形断面図に対して行った干渉評価により特定された基準レベル位置を位置P10とする。干渉評価装置1は、次の地形断面図に対して干渉評価を行う際の初期位置を、与干渉局から位置P10までの距離と等距離の位置である位置P11に設定する。すなわち、干渉評価装置1は、与干渉局を円の中心とする、位置P10を含む円と、隣り合う放射状に伸びる断面線との交点である位置P11を、次の地形断面図に対する干渉評価の初期位置とする。
干渉評価装置1は、位置P11を初期位置として干渉評価を行い、基準レベル位置を特定する。ここで、特定された基準レベル位置を、図9に示す位置P12とする。干渉評価装置1は、次の地形断面図に対して干渉評価を行う際の初期位置を、与干渉局からP12までの距離と等距離の位置である位置P13に設定する。
上記の処理を繰り返すことによって、位置P10及び位置P12を含む、特定された基準レベル位置の集合からなる境界線が描かれる。この境界線は、干渉の影響を受けて許容できるか否かの境目を表す境界線である。すなわち、境界線の外側が干渉の影響を許容可能な許容エリアとなる。一方、境界線の内側が干渉の影響を許容不可である許容不可エリアである。
なお、上記の初期位置の設定に関する干渉評価装置1の動作は、図2に示したフローチャートでは、見通し有りの場合の基準レベル位置の特定における、ステップS003の動作に相当する。
一般的に、隣り合う放射状に伸びる断面線に沿った双方の地形断面図におけるそれぞれの基準レベル位置は、互いに比較的近い位置に存在することが多い。そのため、上述したように、先の地形断面図に対する干渉評価によって特定された基準レベル位置と与干渉局の位置との間の距離と等距離になる位置を、次の(隣り合う放射状に伸びる断面線に沿った)地形断面図に対する干渉評価における初期位置とすることによって、特定しようとする基準レベル位置に比較的近い位置から探索を開始することができる。これにより、干渉評価装置1は、より少ない計算量で基準レベル位置の特定を行うことができる。
[見通し無し区間を含む場合における見通しの有無の判別]
上述したように、干渉評価装置1は、読み込んだ地形断面図において、干渉レベル計算を行う対象である与干渉局と被干渉局との間の区間内にリッジが存在する場合、当該区間内には見通しが無い区間が存在すると判定する。そして、干渉評価装置1は、地形断面図上において、リッジ位置で、見通しが無い区間と見通しが有る区間とに分割し、分割された区間ごとに、見通しの有無に応じた方法でそれぞれ干渉レベルの計算を行う。以下、干渉評価装置1によって行われる、与干渉局からの見通しが有る区間と見通しが無い区間とに判別する手順の一例について説明する。
図10は、本発明の第1の実施形態に係る干渉評価装置1による、見通しの有無の判別手順の一例を示す図である。図10に示すように干渉評価装置1は、地形断面図において、与干渉局の位置と被干渉局の位置とを結ぶ直線(以下、「見通し直線」という。)を引く。見通し直線が、地形断面図の地形線と接していない場合、干渉評価装置1は、当該被干渉局の位置は見通し有りの区間内であると判定する。なお、ここでいう「地形線」とは、地形断面図において、地表の位置を表す線である。また、ここでいう「地表」には、建造物や樹木等の地表上に存在する物体の表面も含まれる。一方、見通し直線が、地形断面図の地形線と接している、あるいは、交差している場合、干渉評価装置1は、当該被干渉局の位置は見通し無しの区間内であると判定する。
なお、見通し直線と地形線とが接する位置が、上述したリッジ位置に相当する。図10に例示した地形断面図では、見通し有りの区間(A)、見通し無しの区間(B)、及び見通し有の区間(C)とに分割される。
[複数の基準レベルについて]
上述した干渉評価においては基準レベルは1つの干渉レベルのみであるが、段階が異なる複数の基準レベルが用いられてもよい。例えば、より高い干渉レベルに設定された基準レベル、中程度の干渉レベルに設定された基準レベル、及びより低い干渉レベルに設定された基準レベルの3段階の基準レベル等が用いられてもよい。
図11は、本発明の第1の実施形態に係る干渉評価装置1による位置特定における初期位置の設定手順の一例を示す図である。上記のように段階が異なる複数の基準レベルが用いられる場合、ある1つの基準レベル位置を特定する過程で算出された干渉レベルの計算結果を記録しておくことで、当該計算結果を、他の基準レベルの初期位置を設定する際に活用することができる。
図9に示した例においては、許容可能な干渉レベルを示す1つの基準レベルの基準レベル位置が、それぞれの放射状に伸びる断面線に沿った地形断面図上で特定される。一方、図11に示す例においては、段階が異なる複数の(3つの)基準レベルのそれぞれの基準レベル位置が、それぞれの放射状に伸びる断面線に沿った地形断面図上で特定される。
上記のように3段階の基準レベルが設けられた場合、干渉評価を行うことによって、図11に示すように、高い基準レベルの基準レベル位置に基づく境界線、中程度の基準レベルの基準レベル位置に基づく境界線、及び、低い基準レベルの基準レベル位置に基づく境界線の3つの境界線がそれぞれ描かれることになる。これにより、単に干渉を許容可能な範囲のみでなく、例えば、複数のマージンがそれぞれ考慮されたそれぞれの干渉レベルに相当する範囲を認識することが可能になる。
例えば図11において、高い基準レベルの基準レベル位置に基づく境界線の内側は干渉レベルが高い領域であり、中程度の基準レベルの基準レベル位置に基づく境界線の内側であって高い基準レベルの基準レベル位置に基づく境界線の内側は干渉レベルが中程度の領域であり、低い基準レベルの基準レベル位置に基づく境界線の内側であって中程度の基準レベルの基準レベル位置に基づく境界線の内側は干渉レベルが低い領域であり、低い基準レベルの基準レベル位置に基づく境界線の外側は干渉レベルが干渉の影響が僅かである(又は干渉の影響が無い)領域である。
図11に示すように、干渉評価装置1がある地形断面図に対して行った干渉評価により特定された、低い基準レベルの基準レベル位置を位置P20とする。干渉評価装置1は、次の地形断面図に対して干渉評価を行う際の初期位置を、与干渉局から位置P20までの距離と等距離の位置である位置P21に設定する。すなわち、干渉評価装置1は、与干渉局を円の中心とする、位置P20を含む円と、隣り合う放射状に伸びる断面線との交点である位置P21を、次の地形断面図に対する干渉評価の初期位置とする。
干渉評価装置1は、位置P21を初期位置として干渉評価を行い、低い基準レベルの基準レベル位置を特定する。ここで、特定された低い基準レベルの基準レベル位置を、図11に示す位置P22とする。干渉評価装置1は、次の地形断面図に対して干渉評価を行う際の初期位置を、与干渉局から位置P22までの距離と等距離の位置である位置P23に設定する。
干渉評価装置1は、位置P23を初期位置として干渉評価を行う。干渉評価装置1は、初期位置である位置P23から干渉レベルの計算を開始し、低い基準レベルの基準レベル位置を特定する。干渉評価装置1は、低い基準レベルの基準レベル位置を特定する過程で、例えば図11に示す位置P24や位置P25等における干渉レベルの値を得る。干渉評価装置1は、干渉評価の過程で得られる、これらの干渉レベルの値を記録する。そして、干渉評価装置1は、記録された干渉レベルの値を、中程度の基準レベルの基準レベル位置の特定、あるいは高い基準レベルの基準レベル位置の特定に活用する。
例えば、干渉評価装置1は、中程度の基準レベルの基準レベル位置の特定を行う際の初期位置を、与干渉局から先の地形断面図に対する低い基準レベルの基準レベル位置を特定する過程で得られた位置P24に設定する。
このように、干渉評価装置1は、例えば最も外側の(すなわち、低い基準レベルの)基準レベル位置を特定する過程において被干渉局の位置を移動させる度に得られる干渉レベルの値をそれぞれ記録しておく。そして、干渉評価装置1は、例えばより内側の(すなわち、中程度の基準レベルの、あるいは、高い基準レベルの)基準レベル位置の特定を行う際に、上記記録された干渉レベルの値のうち所望の基準レベルの値に最も近い値が得られた位置を初期位置として設定する。これにより、干渉評価装置1は、さらに少ない計算量で、所望の面的な干渉評価の評価結果を得ることができる(すなわち、より少ない計算量で、上記3つの境界線に基づく範囲をそれぞれ特定することができる)。
[従来技術との比較]
以下、本実施形態に係る干渉評価と従来技術による干渉評価との比較について説明する。
図12は、本発明の第1の実施形態に係る干渉評価と従来技術による干渉評価との比較について説明するための図である。
図12では、3つの干渉評価方法を挙げている。1つは、上述した、本実施形態に係る干渉評価装置1による干渉評価方法である。残りの2つは従来技術による干渉評価方法である。そのうち一方は、メッシュ状に区切られた地図の全ての網目について干渉レベルの計算を行う干渉評価方法(以下、「従来技術A」という。)である。他方は、メッシュ状に区切られた地図の網目の数を縦100[個]×横100[個]未満となるように調整した上で全ての網目について干渉レベルの計算を行う干渉評価方法(以下、「従来技術B」という。)である。
なお、ここでは、地図が縦N[個]×横N[個]のメッシュに区切られているものとする。すなわち、Nは、干渉評価の評価対象となる位置の個数である。図12に示すように、従来技術Aの場合、全ての網目について干渉レベルの計算を行うため、例えばN=1,000の場合の計算量は1,000×1,000(=1,000,000)となり、また例えばN=10,000の場合の計算量は10,000×10,000(=100,000,000)となる。すなわち、従来技術Aでは、メッシュをより細かく分割して計算精度を向上させようとするほど、計算量が、メッシュの一辺の網目の数の2乗に比例して増加するという課題がある。
一方、従来技術Bでは、地図上において干渉評価の対象範囲がどのような広さであっても、計算量は100×100(=10,000)未満に調整されるため、計算量を一定に保つことができる。しかしながら、従来技術Bでは、地図上における干渉評価の対象範囲が広くなるほど、メッシュの一つひとつの網目のサイズもより大きくなる。これにより、従来技術Bでは、一つひとつの網目のサイズが大きくなるほど、その大きさに反比例して、干渉レベルの計算結果の精度が低下するという課題がある。
上記の従来技術A及び従来技術Bに対し、本実施形態に係る干渉評価装置1は、上述したように、与干渉局(又は被干渉局)の位置を中心として全方位(360°)に伸びる各放射状に伸びる断面線に沿った地形に基づいて基準レベル位置をそれぞれ特定する。そして、干渉評価装置1は、特定された基準レベル位置に基づいて面的な干渉評価の評価を行い、干渉の影響が及ぶ範囲を得る。
図12に示すように、本実施形態に係る干渉評価装置1による干渉評価の計算量は、360×(1/θ)×kによって表すことができる。ここで、θは、隣り合う2つの放射状に伸びる断面線の間の角度を表す。また、kは、干渉評価装置1が地形断面図において与干渉局と被干渉局との間の区間を2つに分割していくことによって基準レベル位置が特定されるまでの回数を表す。
ここで、図13を参照しながら、地図を区切るメッシュの網目の位置と放射状に伸びる断面線の位置との対応について説明する。
図13は、メッシュの網目の位置と放射状に伸びる断面線の位置との対応について説明するための図である。例えば、干渉評価の対象範囲内のメッシュの全ての網目の個数が、1,000[個]×1,000[個](すなわち、N=1,000)である場合、対象範囲の一辺の網目の数は1,000(=N)個であるため、対象範囲の外縁部分である4辺に沿った網目の総数は、約4,000(=4×N)個である(なお、正確には3,996個である)。この場合、隣り合う2つの放射状に伸びる断面線間の角度は、θ≒0.1[°]程度となる。
また、放射状の任意の1つの方向について、対象範囲の中心から外縁までの網目の数は500(=N/2)個であるため、与干渉局と被干渉局との間の区間を2分しながら基準レベル位置を特定するために行われる干渉レベルの計算の回数は、9回以下(k≦9)となる。
よって、θ=0.1[°]、k=9とするならば、上記の360×(1/θ)×kによって計算される計算量は、32,400となる(すなわち、干渉レベルの計算の回数は32,400回程度となる)。一方、N=1,000である場合、従来技術Aでの計算量は、上述したように1,000,000である。このように、本実施形態に係る干渉評価装置1は、計算量を従来の3%にまで大幅に削減させることができる。
また、例えば、干渉評価の対象範囲内のメッシュの全ての網目の個数が、10,000[個]×10,000[個](すなわち、N=10,000)である場合、対象範囲の一辺の網目の数は10,000(=N)個であるため、対象範囲の外縁部分である4辺に沿った網目の総数は、約40,000(=4×N)個である(なお、正確には39,996個である)。この場合、隣り合う2つの放射状に伸びる断面線間の角度は、θ≒00.1[°]程度となる。
また、放射状の任意の1つの方向について、対象範囲の中心から外縁までの網目の数は5,000(=N/2)個であるため、与干渉局と被干渉局との間の区間を2分しながら基準レベル位置を特定するために行われる干渉レベルの計算の回数は、13回以下(k≦13)となる。
よって、θ=0.01[°]、k=13とするならば、上記の360×(1/θ)×kによって計算される計算量は、468,000となる(すなわち、干渉レベルの計算の回数は468,000回程度となる)。一方、N=10,000である場合、従来技術Aでの計算量は、上述したように100,000,000である。このように、本実施形態に係る干渉評価装置1は、計算量を従来の0.5%にまで大幅に削減させることができる。
このように、本実施形態に係る干渉評価装置1は、評価精度の低下を抑えつつ、計算量を大幅に削減することができる。なお、上記の従来技術Bは、干渉計算ソフトウェア(干渉計算ツール)として比較的容易に実装することができる。一方、従来技術Aは、計算量が膨大になるため現実的な干渉評価方法ではないと言える。
[干渉評価装置の機能の全体概要]
以下、上述したような干渉評価を行うことができる干渉評価装置1の機能の全体概要について説明する。
図14は、本発明の一実施形態に係る干渉評価装置1の機能の全体概要を示す概略図である。
干渉評価装置1が備える主な機能として、複数の与干渉局情報及び複数の被干渉局情報をデータベース(以下「DB」という。)に格納して管理する局情報DB管理機能がある。与干渉局情報には、送信電力、周波数及び帯域幅、アンテナ利得及びフィルタ特性等を示す情報が含まれる。また、被干渉局情報には、周波数及び帯域幅、アンテナ利得及びフィルタ特性、許容干渉電力等を示す情報が含まれる。
また、干渉評価装置1が備えるその他の主な機能として、伝搬損失算出ソフトウェア又は計算モデルによって、与干渉局情報と被干渉局情報とから伝搬損失を計算する伝搬損失計算機能がある。伝搬損失ソフトウェアは、地図情報を用いて伝搬損失を計算するソフトウェアである。計算モデルは、伝搬損失計算式から伝搬損失を計算するためのモデルである。
また、干渉評価装置1が備えるその他の機能として、伝搬損失計算機能による計算結果に基づいて与干渉局と被干渉局との共用が可能か否かを判定する合否判定機能、あるいは、伝搬損失計算機能による計算結果によって算出される受信信号強度を示す情報を出力する受信信号強度出力機能がある。
また、干渉評価装置1が備えるその他の機能として、上述した各機能によって利用又は生成される情報を視覚的に表した表示画面を表示するGUI(Graphical User Interface)表示機能がある。GUI表示機能によって表示される、与干渉局情報及び被干渉局情報の選択を行わせるための表示画面では、局情報DB管理機能によってDB化された与干渉局情報及び被干渉局情報の中から、所望の与干渉局情報及び被干渉局情報がそれぞれ選択可能に表示される。伝搬損失計算機能は、選択された与干渉局情報及び被干渉局情報を伝搬損失計算に利用する。
なお、図14に示すように、GUI表示機能によって表示される各表示画面において、ユーザに対して、ガイダンス(あるいは、アドバイスやコメント)を表示するガイダンス(アドバイス、コメント)表示機能があってもよい。ガイダンス(あるいは、アドバイスやコメント)は、例えば、アノテーション(注釈)の形式で表示される。
[干渉評価装置の機能構成]
図15は、本発明の一実施形態に係る干渉評価装置1の機能構成を示すブロック図である。干渉評価装置1は、上述したように、第1の無線局(与干渉局又は被干渉局)と第2の無線局(被干渉局又は与干渉局)との間に生じる電波干渉を面的に評価するための装置である。
図15に示すように、干渉評価装置1は、制御部10と、入力設定・選択・登録変更指示部11と、干渉法(メニュー)選択部12と、局情報入力・登録部13と、与・被干渉局選択部14と、履歴選択部15と、少なくとも1つの計算条件設定部16と、少なくとも1つの計算結果表示指定部17と、干渉電力計算・合否判定部18と、計算結果の図表示部19と、記憶部20と、入出力部30と、を含んで構成される。
干渉評価装置1は、情報処理装置(例えば、パーソナルコンピュータ等の汎用コンピュータ、又はタブレット型端末などの小型情報端末)を含んで構成される。
制御部10は、干渉評価装置1の各機能ブロックが実行する処理を制御する。制御部10は、プロセッサ(例えば、CPU(Central Processing Unit;中央演算処理装置))を含んで構成される。
記憶部20は、図15に示すように、局DB201と、履歴保存部202と、地図情報DB203と、を含む。記憶部20は、記憶媒体(例えば、磁気ディスク、半導体メモリ、又はこれら記憶媒体の組み合わせ)を含んで構成される。
入出力部30は、図15に示すように、操作入力部301と、表示部302と、を含む。操作入力部301は、ユーザによる操作入力を受け付ける入力部材(例えば、キーボード及びマウス等)を含んで構成される。表示部302は、ユーザに対して提示される表示画面を表示する出力部材(例えば、液晶ディスプレイ)を含んで構成される。なお、操作入力部301と表示部302とが、入出力機能を有する1つの部材(例えば、タッチパネル)によって構成されてもよい。
なお、入力設定・選択・登録変更指示部11と、干渉法(メニュー)選択部12と、局情報入力・登録部13と、与・被干渉局選択部14と、履歴選択部15と、少なくとも1つの計算条件設定部16と、少なくとも1つの計算結果表示指定部17と、干渉電力計算・合否判定部18と、計算結果の図表示部19とは、制御部10によって実行されるソフトウェアプログラムによって実装される機能であってもよい。この場合、例えば、このソフトウェアプログラムは、記憶部20に記憶されており、制御部10によって読み出され、実行される。
入力設定・選択・登録変更指示部11は、ユーザによる操作入力によって操作入力部301から入力された情報を取得する。入力設定・選択・登録変更指示部11は、干渉評価装置1の各機能ブロックによって認識可能な、入力設定・選択・登録変更等を示す指示に変換して、各機能ブロックへ出力する。具体的には、入力設定・選択・登録変更指示部11は、例えば、操作入力部301から入力された電気信号を、干渉評価装置1の各機能ブロックを構成するソフトウェアプログラムに対して入力される入力データに変換する。
地図情報DB203は、地図情報を記憶するデータベースである。ここでいう地図情報とは、例えば、位置(例えば、緯度及び経度など)ごとの標高や存在する物体(例えば、建物、道路又は川など)を示す情報である。地図情報DB203は、干渉評価の対象とされる無線局の位置及び干渉評価結果等を、地図上へ表示させるために用いられる。
また、地図情報DB203は、第1の無線局(与干渉局又は被干渉局)を中心とした各方位の地形断面を示す情報を記憶する。
計算結果表示指定部17は、ユーザからの指示を示す、操作入力部301から入力された指示情報に基づいて、干渉評価における計算結果等を、表示部302に表示される地図上においてどのように表示させるかについての指定を行う。
計算結果の図表示部19は、計算結果表示指定部17による指定に基づいて、干渉評価の評価結果を、表示部302に表示される地図上へ表示させる。
履歴保存部202は、過去に干渉評価の対象とした無線局に対する干渉評価時の計算条件及び評価結果を示す情報(以下「履歴情報」ともいう。)を蓄積する。履歴保存部202に記憶された履歴情報は、新たな干渉評価において活用される。
履歴選択部15は、ユーザからの指示を示す、操作入力部301から入力された指示情報に基づいて、履歴保存部202に蓄積されたた履歴情報を、どのように選択して活用させるかについての指定を行う。
局DB201(局情報記憶部)は、干渉評価の対象になる無線局に関する情報からなるデータベースである。
与・被干渉局選択部14(局情報選択部)は、ユーザからの指示を示す、操作入力部301から入力された指示情報に基づいて、局DB201内に記憶された、無線局に関する情報を選択して干渉評価に利用させる。
局情報入力・登録部13は、ユーザからの指示を示す、操作入力部301から入力された指示情報に基づいて、無線局に関する情報を、局DB201に対して入力し、登録させる。
干渉法(メニュー)選択部12は、ユーザからの指示を示す、操作入力部301から入力された指示情報に基づいて、どのような干渉評価を行うかの決定を行う。
計算条件設定部16は、干渉法(メニュー)選択部12によって選択された干渉法における干渉評価の計算条件を設定する。計算条件設定部16は、与・被干渉局選択部14によって選択された無線局に関する情報を用いて、干渉評価の計算条件を設定することができる。
なお、上述した、無線局の情報の選択や、干渉評価の計算条件の設定は、入力設定・選択・登録変更指示部11を介して行われる。
また、計算条件設定部16(判別部)は、地図情報DB203に記憶された、第1の無線局(与干渉局又は被干渉局)を中心とした各方位の地形断面を示す情報を取得する。そして、計算条件設定部16は、取得した地形断面図に基づく地形断面を、第1の無線局(与干渉局又は被干渉局)の位置から見通しが有る区間と第1の無線局(与干渉局又は被干渉局)の位置から見通しが無い区間とに判別し、判別した結果を干渉評価の計算条件として設定する。
また、計算条件設定部16(判別部)は、取得した地形断面図に基づく地形断面に含まれるリッジ(尾根)の位置に基づいて、第1の無線局(与干渉局又は被干渉局)の位置から見通しが無い区間を判別する。
干渉電力計算・合否判定部18は、干渉電力の計算及び合否判定を行う。干渉電力計算・合否判定部18は、計算条件設定部16によって、評価対象となる無線局に関する情報の選択、及び、干渉評価の計算条件の設定がなされた後、入力設定・選択・登録変更指示部11を介して計算実行の指示がなされると、干渉電力計算・合否判定部18は、干渉電力の計算を実行する。干渉電力計算・合否判定部18は、干渉電力の計算の実行結果に基づく干渉電力の値と、干渉が許容できる値とを比較して、合否判定を行う。ここでいう合否判定とは、評価対象の無線局である与干渉局と、この与干渉局からの影響を受ける被干渉局とが、共用可能であるか否かを示す判定である。
また、干渉電力計算・合否判定部18(特定部)は、第1の無線局(与干渉局又は被干渉局)の位置から見通しが有ると判別された区間に対しては、第1の無線局(与干渉局又は被干渉局)と第2の無線局(被干渉局又は与干渉局)との間の距離に基づいて、所望の干渉量(干渉レベル)となる位置(基準レベル位置)を特定する。また、干渉電力計算・合否判定部18(特定部)は、第1の無線局(与干渉局又は被干渉局)の位置から見通しが無いと判別された区間に対しては、網目状(メッシュ状)に区切られた評価対象領域の網目ごとに電波干渉を評価することにより、所望の干渉量(干渉レベル)となる位置(基準レベル位置)を特定する。
また、干渉電力計算・合否判定部18(特定部)は、第1の地形断面に対する電波干渉の評価おいて特定された所望の干渉量(干渉レベル)となる位置(基準レベル位置)と第1の無線局(与干渉局又は被干渉局)との間の距離と等距離の位置を、第1の地形断面と隣り合う第2の地形断面に対する電波干渉の評価における位置探索の初期位置とする。そして、干渉電力計算・合否判定部18(特定部)は、当該初期位置から探索を開始することにより、第2の地形断面に対する電波干渉を評価する。
計算結果表示指定部17は、干渉電力計算・合否判定部18から出力された、干渉評価の計算結果を示す情報を、履歴保存部202へ蓄積させたり、上述したように、表示部302に表示される地図上に表示させたりする。
計算条件設定部16及び計算結果表示指定部17は、上述したように、それぞれ複数存在することがある。この場合、複数の計算条件設定部16及び複数の計算結果表示指定部17は、それぞれ互いに、部分的に機能が異なる。これら複数の計算条件設定部16及び複数の計算結果表示指定部17は、ユーザからの指示を示す、操作入力部301から入力された指示情報に基づく干渉評価の種類に応じてそれぞれ選択され、用いられる。
以下、図14を参照しながら説明した干渉評価装置1の機能の概要(以下「機能概要という」。)と、図15を参照しながら説明した干渉評価装置1の機能構成(以下「機能構成」という。)との関係について説明する。
上述した機能概要における、複数の与干渉局情報及び複数の被干渉局情報をDBに格納して管理する局情報DB管理機能は、上述した機能構成における、局情報入力・登録部13及び与・被干渉局選択部14に相当する。
また、上述した機能概要における、伝搬損失算出ソフトウェア又は計算モデルによって、与干渉局情報と被干渉局情報とから伝搬損失を計算する伝搬損失計算機能は、上述した機能構成における、少なくとも1つの計算条件設定部16及び干渉電力計算・合否判定部18の一部に相当する。
また、上述した機能概要における、(伝搬損失計算機能による計算結果に基づいて与干渉局と被干渉局との共用が可能か否かを判定する)合否判定機能は、上述した機能構成における、干渉電力計算・合否判定部18の一部及び計算結果表示指定部17による結果表示機能に相当する。
また、上述した機能概要における、(伝搬損失計算機能による計算結果によって算出される受信信号強度を示す情報を出力する)受信信号強度出力機能は、上述した機能構成における、干渉電力計算・合否判定部18の一部及び計算結果表示指定部17による結果表示機能に相当する。
以上説明したように、本発明の第1の実施形態に係る干渉評価装置1は、第1の無線局と第2の無線局との間に生じる電波干渉を面的に評価する干渉評価装置である。干渉評価装置1は、前記第1の無線局を中心とした各方位の地形断面を示す情報を取得し、前記地形断面を、前記第1の無線局の位置から見通しが有る区間と前記第1の無線局の位置から見通しが無い区間とに判別する計算条件設定部16(判別部)を備える。また、干渉評価装置1は、前記第1の無線局の位置から見通しが有ると判別された区間に対しては前記第1の無線局と前記第2の無線局との間の距離に基づいて所望の干渉量となる位置(基準レベル位置)を特定し、前記第1の無線局の位置から見通しが無いと判別された区間に対しては網目状に区切られた評価対象領域の網目ごとに前記電波干渉を評価することにより、前記所望の干渉量となる位置(基準レベル位置)を特定する干渉電力計算・合否判定部18(特定部)を備える。
上記のような構成を備えることにより、本発明の第1の実施形態に係る干渉評価装置1は、干渉評価の精度を保ちつつ、計算量を削減することができる。
<第2の実施形態>
以下、本発明の第2の実施形態に係る干渉評価装置1による干渉評価について、図面を参照しながら説明する。
図16は、メッシュの網目の位置と放射状に伸びる断面線の位置との対応について説明するための図である。なお、図16は、例えば図13に示したような、与干渉局の位置を中心とする干渉評価の対象範囲のうち、右上の約4分の1の範囲を切り出した領域を示したものである。
図16に示すように、対象範囲の外縁の領域では、放射状に伸びる断面線とメッシュの網目とがそれぞれ一対一で対応している。一方、対象範囲の中心では、1つの網目に対して複数の放射線状の断面線が重なっている。これは、同一の位置(網目)における干渉レベルの計算を重複して行ってしまう場合が生じうることを意味する。このような重複を避けるため、以下に説明する第2の実施形態においては、対象範囲の中心に近い領域であるほど、干渉レベルの計算がより多く省略される。
図16に示す、干渉評価の対象範囲のうち右上の約4分の1の部分を切り出した領域においては、メッシュの網目の数は縦横それぞれN/2個である。そして、当該領域の左下隅の位置(すなわち、対象範囲の中心の位置)が与干渉局の位置である。一方、当該領域の上側の外縁部及び右側の外縁部が、干渉評価の対象範囲の外縁部である。
干渉評価装置1は、この干渉評価において用いられる、上述した放射状に伸びる断面線に対して、それぞれ番号(以下、「方向番号」という。)を付与する。すなわち、干渉評価装置1は、例えば図16に示すように、干渉評価装置1は、右下隅の網目の方向に伸びる放射状に伸びる断面線に対して「No.1」の方向番号を付与し、順に方向番号を付与しながら、右上隅の網目の方向に伸びる断面線まで方向番号を付与する。この場合、右上隅の網目の方向に伸びる断面線に付与される方向番号は「No.N/2」である。さらに、干渉評価装置1は、右上隅の網目の方向に伸びる断面線から、左上隅の網目の方向に伸びる断面線まで、順に方向番号を付与する。
図12示すように、例えば付与される方向番号は、右下隅の網目の方向に伸びる線から順に、「No.1」(右下隅の方向)、「No.2」、「No.3」、「No.4」、・・・、「No.N/2−3」、「No.N/2−2」、「No.N/2−1」、「No.N/2」(右上隅の方向)、・・・、「No.N−4」、「No.N−3」、「No.N−2」、「No.N−1」(左上隅の方向)となる。
図16に示すように、干渉評価の対象範囲の外縁部では、放射状に伸びる断面線(「N0.1」、「N0.2」、・・・と順に方向番号が付与された断面線)と網目とは、1対1に対応している。
また、対象範囲の外縁部と対象範囲の中心との中間付近の位置では、凡そ2本の放射状に伸びる断面線と、1つの網目とが対応している。例えば、「No.1」の方向番号が付与された断面線と「No.2」の方向番号が付与された断面線とに対して1つの網目が対応し、「No.3」の方向番号が付与された断面線と「No.4」の方向番号が付与された断面線とに対して1つの網目が対応している。同様に、「No.N/2−3」の方向番号が付与された断面線と「No.N/2−2」の方向番号が付与された断面線とに対して1つの網目が対応し、「No.N/2−1」の方向番号が付与された断面線と「No.N/2」の方向番号が付与された断面線とに対して1つの網目が対応している。
すなわち、対象範囲の外縁部と対象範囲の中心との中間付近の位置では、放射状に伸びる断面線と網目とは、2対1に対応している。本実施形態に係る干渉評価装置1は、このような、対象範囲の外縁部と対象範囲の中心との中間付近の位置に対しては、奇数の方向番号が付与された放射状に伸びる断面線に対して干渉評価を行う場合にのみ、干渉レベルの計算を行う。
一方、干渉評価装置1は、偶数の方向番号が付与された放射状に伸びる断面線に対して干渉評価を行う場合には、干渉レベルの計算を省略する。そして、干渉評価装置1は、上記奇数の方向番号が付与された放射状に伸びる断面線に対する干渉評価において算出された干渉レベルの値を流用する。これにより、本実施形態に係る干渉評価装置1は、対象範囲の外縁部と対象範囲の中心との中間付近の位置では、凡そ半数程度の干渉レベルの計算を省くことができる。
なお、方向番号が奇数である場合の干渉評価装置1の動作と、方向番号が偶数である場合の干渉評価装置1の動作と、は逆の動作であってもよい。すなわち、干渉評価装置1が、方向番号が偶数である場合に干渉レベルの計算を行い、方向番号が奇数である場合に干渉レベルの計算を省略する構成であってもよい。
さらに、対象範囲の中心から対象範囲の外縁部までの距離を1とみなした場合に、対象範囲の中心から1/4程度の距離となる位置周辺では、凡そ4本の放射状に伸びる断面線と、1つの網目とが対応している。例えば、「No.1」、「No.2」、「No.3」、及び「No.4」の方向番号が付与された断面線に対して1つの網目が対応し、「No.N/2−3」、「No.N/2−2」、「No.N/2−1」、及び「No.N/2」の方向番号が付与された断面線に対して1つの網目が対応している。
すなわち、対象範囲の中心から1/4程度の距離となる位置周辺では、放射状に伸びる断面線と網目とは、4対1に対応している。本実施形態に係る干渉評価装置1は、このような、対象範囲の中心から1/4程度の距離となる位置周辺に対しては、4で乗算した場合の余りが1となる方向番号が付与された放射状に伸びる断面線に対して干渉評価を行う場合にのみ、干渉レベルの計算を行う。
一方、干渉評価装置1は、4で乗算した場合の余りが1ではない方向番号が付与された放射状に伸びる断面線に対して干渉評価を行う場合には干渉レベルの計算を省略する。そして、干渉評価装置1は、上記4で乗算した場合の余りが1となる方向番号が付与された放射状に伸びる断面線に対する干渉評価において算出された干渉レベルの値を流用する。これにより、本実施形態に係る干渉評価装置1は、対象範囲の中心から(外縁部までの)1/4程度の距離となる位置周辺では、凡そ3/4程度の干渉レベルの計算を省くことができる。
[干渉評価装置の動作]
図17は、本発明の第2の実施形態に係る干渉評価装置1の動作の一例を示すフローチャートである。図17に示すフローチャートが、図2に示したフローチャート(第1の実施形態)と異なる点は、ステップS102の動作、及びステップS108の動作が追加されている点である。他方、この後で具体的に説明するように、図17と図2とが共通する点は、ステップS101はステップS001に対応しており、同じ機能や動作をする点である。同様に、ステップS103はステップS002に、ステップS104はステップS003にそれぞれ対応している。また、ステップS105はステップS004に、ステップS106はステップS005に、ステップS107はステップS006に、ステップS110はステップS008に対応する。さらに、ステップS111はステップS009に、ステップS112はステップS010に、ステップS113はステップS011に、ステップS114はステップS012に、そしてステップS115はステップS013に対応する。
干渉評価装置1は、上述した、それぞれの放射状に伸びる断面線に沿った地形断面図の1つを読み込む(ステップS101)。
干渉評価装置1は、読み込んだ放射状に伸びる断面線に対して番号を付与する(ステップS102)。干渉評価装置1は、読み込んだ地形断面図を解析し、与干渉局と被干渉局との間の見通しの有無を判定する(ステップS103)。
読み込んだ地形断面図において、与干渉局と被干渉局との間の全ての区間で見通しが有る場合(ステップS103・No)、干渉評価装置1は、被干渉局の位置で干渉レベルを計算する(ステップS104)。干渉評価装置1は、計算された干渉レベルが、所定の基準レベルに等しいか否か(例えば、所定の基準レベルの範囲内であるか否か)を判定する。
干渉レベルが基準レベルと等しくなく(ステップS105・No)、干渉レベルが基準レベルより低い場合(ステップS106・No)、干渉評価装置1は、地形断面図上において、先に移動させた距離の半分の距離の分だけ、被干渉局の位置を与干渉局の方向へ近づける(ステップS107)。干渉評価装置1は、干渉レベルの計算が必要か否か(すなわち、干渉レベルの計算を省略可能であるか否か)を、放射状に伸びる断面線に対して付与された方向番号に基づいて判定する(ステップS108)。
干渉レベルの計算が必要であると判定された場合(ステップS108・Yes)、干渉評価装置1は干渉評価を継続する。一方、この判定によって、干渉レベルの計算は不要であると判定された場合(ステップS108・No)、干渉評価装置1は、次の(隣り合う放射状に伸びる断面線に沿った)地形断面図に対する干渉評価へ移行する。
一方、干渉レベルが基準レベルと等しくなく(ステップS105・No)、干渉レベルが基準レベルより高い場合(ステップS106・Yes)、干渉評価装置1は、地形断面図上において、先に移動させた距離の半分の距離の分だけ、被干渉局の位置を与干渉局の方向から遠ざける(ステップS109)。
そして、干渉評価装置1は、干渉レベルの再計算を行う(ステップ110)。干渉評価装置1は、上記ステップS103以降の動作を繰り返し、被干渉局の位置を移動させることによって、干渉レベルが所定の基準レベルとなる(例えば、所定の基準レベルの範囲内となる)基準レベル位置を特定する。
一方、読み込んだ地形断面図において、与干渉局と被干渉局との間の区間のうち、見通しの無い区間が存在する場合(ステップS103・Yes)、干渉評価装置1は、地形断面図においてリッジ位置で、与干渉局と被干渉局との間の区間を分割する(ステップS111)。そして、干渉評価装置1は、分割された複数の区間に対して、それぞれ異なる解析を行い、基準レベル位置をそれぞれ特定する。
リッジ位置と与干渉局との間の位置は、見通しが有る区間である。したがって、被干渉局の位置がリッジ位置と与干渉局との間の位置である場合(ステップS112・Yes)、干渉評価装置1は、上述したステップS104以降の動作と同じ動作を行う。一方、リッジ位置と与干渉局との間ではない位置は、見通しが無い区間である。被干渉局の位置がリッジ位置と与干渉局との間ではない位置である場合(ステップS112・No)、干渉評価装置1は、区間内の全ての位置(すなわち、区切られたメッシュの全ての網目)について、それぞれ干渉レベルの計算を行う(ステップS113)。そして、干渉評価装置1は、基準レベル位置を特定する(ステップS114)。
干渉評価装置1は、全ての地形断面図に対して順に上述した処理を行い、全ての地形断面図に対する処理が完了した場合(ステップS115・Yes)、動作を終了する。以上で、図17のフローチャートが示す干渉評価装置1の動作が終了する。
具体的には、干渉評価装置1は、例えば、ある地形断面図に対する初回の干渉レベルの計算によって、与干渉局から被干渉局までの距離の半分の位置まで、被干渉局を与干渉局の方向(対象範囲の中心の方向)へ移動させた場合、干渉評価の対象である放射状に伸びる断面線に対して付与された方向番号が奇数であるならば、干渉評価を継続する。一方、方向番号が偶数であるならば、干渉レベルの計算を省略し、次の(隣り合う放射状に伸びる断面線に沿った)地形断面図に対する干渉評価へ移行する。
また、上記において干渉評価が継続され、干渉評価装置1が、2回目の干渉レベルの計算によって、与干渉局から被干渉局までの距離の4分の1の位置まで、被干渉局を与干渉局の方向(対象範囲の中心の方向)へ移動させた場合、干渉評価の対象である放射状に伸びる断面線に対して付与された方向番号を4で乗算した余りが1であるならば、干渉評価を継続する。一方、方向番号を4で乗算した余りが1ではないならば、干渉レベルの計算を省略し、次の(隣り合う放射状に伸びる断面線に沿った)地形断面図に対する干渉評価へ移行する。
さらに、上記において干渉評価が継続され、干渉評価装置1が、n回目の干渉レベルの計算によって、与干渉局から被干渉局までの距離の2分の1の位置まで、被干渉局を与干渉局の方向(対象範囲の中心の方向)へ移動させた場合、干渉評価の対象である放射状に伸びる断面線に対して付与された方向番号を2で乗算した余りが1であるならば、干渉評価を継続する。一方、方向番号を2で乗算した余りが1ではないならば、干渉レベルの計算を省略し、次の(隣り合う放射状に伸びる断面線に沿った)地形断面図に対する干渉評価へ移行する。
このように、ステップS102の動作、及びステップS108の動作が追加されることにより、第2の実施形態に係る干渉評価装置1は、上述した第1の実施形態と比べて、更に少ない計算量で干渉評価を行うことができる。
このように、本発明の第2の実施形態に係る干渉評価装置1の動作には、第1の無線局(与干渉局又は被干渉局)を中心とした各方位のそれぞれに方向番号を付与する番号付与ステップがさらに含まれる。そして、当該動作には、網目状(メッシュ状)に区切られた評価対象領域の網目ごとに電波干渉を評価する場合において、方向番号と第1の無線局(与干渉局又は被干渉局)からの距離とに基づいて評価対象であると判別された網目に対してのみ、電波干渉が評価するステップが含まれる。これにより、干渉評価の精度は保たれつつ、計算量が削減される。
<第3の実施形態>
以下、本発明の第3の実施形態に係る干渉評価装置1による干渉評価について、図面を参照しながら説明する。
上述した第2の実施形態では、干渉評価装置1は、見通しの無い区間が存在しない場合のみ(すなわち、見通しが有る区間である場合のみ)において、干渉レベルの計算が必要であるか否かを判定し、判定結果によっては干渉レベルの計算を省略する構成であった。一方、以下に説明する第3の実施形態では、干渉評価装置1は、見通しの無い区間が存在しない場合には、上述した第2の実施形態と同様に動作し、見通しの無い区間が存在する場合であっても、干渉レベルの計算が必要であるか否かを判定し、判定結果によっては干渉レベルの計算を省略する構成である。
[干渉評価装置の動作]
図18は、本発明の第3の実施形態に係る干渉評価装置1の動作の一例を示すフローチャートである。図18に示すフローチャートが、図17に示したフローチャート(第2の実施形態)と異なる点は、ステップS213からステップS215までの動作がさらに追加されている点である。この後に具体的な説明をする図18では、ステップS201〜ステップS210は、図17のステップS101〜ステップS110にそれぞれ対応し共通している。同様に、ステップS211はステップS111に、ステップS212はステップS112に対応する。そして、ステップS215はステップS113の一部分として対応する。更に、ステップS216はステップS114に,ステップS217はステップS115に対応する。
干渉評価装置1は、上述した、それぞれの放射状に伸びる断面線に沿った地形断面図の1つを読み込む(ステップS201)。
干渉評価装置1は、読み込んだ放射状に伸びる断面線に対して番号を付与する(ステップS202)。干渉評価装置1は、読み込んだ地形断面図を解析し、与干渉局と被干渉局との間の見通しの有無を判定する(ステップS203)。
読み込んだ地形断面図において、与干渉局と被干渉局との間の全ての区間で見通しが有る場合(ステップS203・No)、干渉評価装置1は、被干渉局の位置で干渉レベルを計算する(ステップS204)。干渉評価装置1は、計算された干渉レベルが、所定の基準レベルに等しいか否か(例えば、所定の基準レベルの範囲内であるか否か)を判定する。
干渉レベルが基準レベルと等しくなく(ステップS205・No)、干渉レベルが基準レベルより低い場合(ステップS206・No)、干渉評価装置1は、地形断面図上において、先に移動させた距離の半分の距離の分だけ、被干渉局の位置を与干渉局の方向へ近づける(ステップS207)。干渉評価装置1は、干渉レベルの計算が必要か否か(すなわち、干渉レベルの計算を省略可能であるか否か)を、放射状に伸びる断面線に対して付与された方向番号に基づいて判定する(ステップS208)。
干渉レベルの計算が必要であると判定された場合(ステップS208・Yes)、干渉評価装置1は干渉評価を継続する。一方、この判定によって、干渉レベルの計算は不要であると判定された場合(ステップS208・No)、干渉評価装置1は、次の(隣り合う放射状に伸びる断面線に沿った)地形断面図に対する干渉評価へ移行する。
一方、干渉レベルが基準レベルと等しくなく(ステップS205・No)、干渉レベルが基準レベルより高い場合(ステップS206・Yes)、干渉評価装置1は、地形断面図上において、先に移動させた距離の半分の距離の分だけ、被干渉局の位置を与干渉局の方向から遠ざける(ステップS209)。
そして、干渉評価装置1は、干渉レベルの再計算を行う(ステップ210)。干渉評価装置1は、上記ステップS203以降の動作を繰り返し、被干渉局の位置を移動させることによって、干渉レベルが所定の基準レベルとなる(例えば、所定の基準レベルの範囲内となる)基準レベル位置を特定する。
一方、読み込んだ地形断面図において、与干渉局と被干渉局との間の区間のうち、見通しの無い区間が存在する場合(ステップS203・Yes)、干渉評価装置1は、地形断面図においてリッジ位置で、与干渉局と被干渉局との間の区間を分割する(ステップS211)。そして、干渉評価装置1は、分割された複数の区間に対して、それぞれ異なる解析を行い、基準レベル位置をそれぞれ特定する。
リッジ位置と与干渉局との間の位置は、見通しが有る区間である。したがって、被干渉局の位置がリッジ位置と与干渉局との間の位置である場合(ステップS212・Yes)、干渉評価装置1は、上述したステップS204以降の動作と同じ動作を行う。一方、リッジ位置と与干渉局との間ではない位置は、見通しが無い区間である。被干渉局の位置がリッジ位置と与干渉局との間ではない位置である場合(ステップS212・No)、干渉評価装置1は、干渉評価の対象範囲の中心からの距離と放射状に伸びる断面線に対して付与された方向番号とを確認し(ステップS213)、確認の結果に応じて、干渉レベルの計算が必要であるか否かを判定する(ステップS214)。
そして、計算が必要であると判定された場合(ステップS214・Yes)、干渉評価装置1は、干渉レベルの計算を行い(ステップS215)、基準レベル位置を特定する(ステップS216)。一方、計算が不要であると判定された場合(ステップS214・No)、干渉評価装置1は、干渉レベルの計算を省略し、次の(隣り合う放射状に伸びる断面線に沿った)地形断面図に対する干渉評価へ移行する。
干渉評価装置1は、全ての地形断面図に対して順に上述した処理を行い、全ての地形断面図に対する処理が完了した場合(ステップS217・Yes)、動作を終了する。以上で、図18のフローチャートが示す干渉評価装置1の動作が終了する。
なお、ステップS214における、干渉レベルの計算が必要であるか否かの判定においては、上述した見通しの無い区間が存在しない場合における判定(例えば、ステップS208)と同様に、放射状に伸びる断面線に対して付与された方向番号に基づいて判定がなされる。さらに、ステップS214における判定では、ステップS213において取得される距離の確認結果に基づいて判定がなされる。この距離の確認は、その時点において干渉評価を行う被干渉局の位置が、干渉評価の対象範囲の中のどの辺りの位置であるかを確認することである。
さらに具体的には、図13に示したような、対象範囲の中心と対象範囲の外縁部との間において、被干渉局の位置がどの辺りの位置であるかを確認することである。例えば、対象範囲の中心と対象範囲の外縁部との間の中間付近の位置であるならば、干渉評価装置1は、放射状に伸びる断面線に付与された方向番号(例えば、方向番号が奇数であるか偶数であるか)に基づいて、半数を干渉レベルの計算の対象とし、残りの半数は干渉レベルの計算を省略する対象とする。また、例えば、対象範囲の中心と対象範囲の外縁部との間において1:3の比率で対象範囲の中心側により近い位置であるならば、干渉評価装置1は、放射状に伸びる断面線に付与された方向番号(例えば、方向番号を乗算した余りが1であるか否か)に基づいて、4分の1を干渉レベルの計算の対象とし、残りの4分の3は干渉レベルの計算を省略する対象とする。
<第4の実施形態>
以下、本発明の第4の実施形態に係る干渉評価装置による干渉評価について、図面を参照しながら説明する。
上述した第1〜3の実施形態では、面的な干渉の影響を評価するための動作と、干渉評価における計算精度を維持しつつ、干渉レベルの計算を行う回数(計算量)を削減するための構成について説明した。以下に説明する第4の実施形態では、面的な干渉の影響を評価する際に予め設定される条件(アンテナ方向等)を考慮して干渉評価を行うための構成について説明する。
干渉の影響を評価する際に考慮される条件の1つとして、例えば、与干渉局及び被干渉局のアンテナ方向がある.なお、無指向アンテナが用いられる場合には、アンテナ方向を考慮する要はない。しかしながら、一般に、干渉の影響を評価する場合の多くは、与干渉局及び被干渉局において指向性アンテナが使用されている場合が多い。第4の実施形態では、与干渉局及び被干渉局のアンテナ方向を、面的な干渉評価を行う場合の設定条件とする。
なお、一般に、干渉評価を行うソフトウェアでは、例えば図19に示すような干渉評価の実行条件の指定画面がある。
図19は、本発明の第4の実施形態に係る干渉評価装置1によって表示される実行条件指定画面の一例を示す模式図である。図19に示す実行条件指定画面hsは、面的な計算による干渉計算の実行条件を設定する画面の一例である。
なお、図19では、「計算方法」を指定する項目において、ラジオボタンによって「面的計算」がチェックされることにより、面的な計算が選択されている。上述したように、面的な計算とは、与干渉局の位置と被干渉局の位置のうち、一方の無線局(例えば、被干渉局)の位置を固定し、もう一方の無線局(例えば、与干渉局)がどのエリア(範囲)にある場合に干渉の影響があるかを範囲で示すものである。具体的には、前者の無線局(例えば、被干渉局)の周辺で指定された範囲がメッシュ状(網目状)に区切られ、各メッシュに後者の無線局(例えば、与干渉局)が存在するものと仮定して、干渉計算が面的に行われる。これにより、前者の無線局(例えば、被干渉局)に対して干渉の影響がある範囲が判定される。
図19に示すように、実行条件指定画面hsの「与・被干渉情報」の表示欄には、干渉計算の対象として選択された与干渉局の局情報及び被干渉局の局情報のリストが表示される。このリストに表示される局情報には、与干渉局であるか被干渉局であるかを区別する項目である「与/被」、「局名」、無線局が設置された位置を示す「緯度1」及び「経度1」、無線局において使用されている無線システムの名称を示す「システム名」、及び無線局において使用されているアンテナの名称を示す「アンテナ名」が表示されている。
また、図19に示すように、実行条件指定画面hsの下段には、減衰や損失考慮の有無を指定するための項目(すなわち、干渉計算の実行条件として、「地形による減衰」、「建物による減衰」、及び「追加損失」の3つを考慮するか否かを選択するためのチェックボックス)に加えて、干渉計算を実行するエリアを指定するための「エリア指定」(2つの緯度及び経度による範囲指定)の項目と、「与干渉局アンテナ方向」の項目が表示されている。
「与干渉局アンテナ方向」の項目においては、「最悪」(すなわち、最悪条件)が指定された場合、常に与干渉局のアンテナ方向が被干渉局側へ向く場合についての干渉計算がなされる。この与干渉局のアンテナが被干渉局側に向いている時には、最も干渉レベルが高くなる。
また、「与干渉局アンテナ方向」の項目においては、与干渉局のアンテナ方向を東西南北によって指定したり、被干渉局の方向に対して常に一定角度を取るように指定したりして、干渉レベルを計算することも可能である。図19に示すように、「与干渉局アンテナ方向」は、ラジオボタンによって選択される。
なお、図19には示していないが、「与干渉局アンテナ方向」の項目において、アンテナ方向に関して、水平角と仰俯角とをそれぞれ設定できるようにしてもよい。
図20は、面的な干渉評価においてアンテナ方向として「最悪」が指定された場合におけるアンテナ方向を示す図である。ここでは、被干渉局の位置が既知であり、与干渉局の位置が決まっていない場合において、干渉評価装置1は、指定された干渉評価の対象範囲内における、与干渉局から被干渉局への干渉の影響を面的に評価する。
例えば図19に示したような実行条件指定画面hsにおいて、与干渉局のアンテナ方向の設定条件として「最悪」が指定された場合、干渉評価装置1は、与干渉局のアンテナ方向が常に被干渉局の方向を向くものとして干渉レベルを計算する。そのため、この場合、干渉レベルは最悪の値になる。
また、被干渉局のアンテナ方向も実行条件として指定可能であってもよい。例えば、図20にでは、被干渉局のアンテナが北の方角を向くように指定されているが、異なる方向へ向くようにも指定することも可能である。
干渉評価装置1は、干渉の影響を評価する際の与干渉局の位置に基づいて、被干渉局の位置から見た与干渉局の方向を計算する。そして、干渉評価装置1は、算出された被干渉局の位置から見た与干渉局の方向と、被干渉局のアンテナ方向と、の差異に基づいて、被干渉局のアンテナパターンに関する情報を考慮した上で干渉評価を行う。これにより、干渉評価装置1は、与干渉局のアンテナ方向は常に被干渉局の方向であり、かつ、被干渉局のアンテナ方向は指定された一定の方向であるという条件の下で、面的な干渉の影響を評価し、評価結果を地図上に表示する。
なお、与干渉局及び被干渉局の配置について、図20に示すように、第4の実施形態以降の実施形態では、被干渉局の位置が固定されており、与干渉局の位置が任意の位置であるものとして干渉評価を行う場合を一例として挙げている。一方、上述した第1〜3の実施形態では、与干渉局の位置が固定されており、被干渉局の位置が任意の位置であるものとして干渉評価を行う場合を一例として挙げた。しかしながら、いずれの実施形態においても、上記の与干渉局及び被干渉局の配置については、どちらが固定の位置又は任意の位置であっても構わない。
図21は、面的な干渉評価においてアンテナ方向として「与干渉方向指定」が指定された場合におけるアンテナ方向を示す図である。ここでも、被干渉局の位置が既知であり、与干渉局の位置が決まっていない場合において、干渉評価装置1は、指定された干渉評価の対象範囲内における、与干渉局から被干渉局への干渉の影響を面的に計算する。
例えば図19に示したような実行条件指定画面hsにおいて、与干渉局のアンテナ方向の設定条件として「与干渉方向指定」が指定された場合、干渉評価装置1は、与干渉局のアンテナ方向及び被干渉局のアンテナ方向が、ある特定の方向を向くものとして干渉レベルを計算する。すなわち、この場合、与干渉局及び被干渉局ともに、アンテナ方向は指定された方位角となる。例えば、図21に示す例では、与干渉局のアンテナ方向は、北向きを0度とした場合、常に225度の方向を向くように指定されている。また、例えば、図21に示す例では、被干渉局のアンテナ方向は0度(北向き)の方向を向くように指定されている。
干渉評価装置1は、干渉の影響を評価する際の与干渉局の位置に基づいて、被干渉局の位置から見た与干渉局の方向を計算する。そして、干渉評価装置1は、算出された被干渉局の位置から見た与干渉局の方向と、被干渉局のアンテナ方向と、の差異に基づいて、被干渉局のアンテナパターンに関する情報を考慮した上で干渉評価を行う。
さらに、干渉評価装置1は、与干渉局の位置と、指定された与干渉局のアンテナ方向と、に基づいて、与干渉局のアンテナパターンに関する情報を考慮した上で干渉評価を行う。これにより、干渉評価装置1は、与干渉局のアンテナ方向が常に指定された方向であり、かつ、被干渉局のアンテナ方向も常に指定された方向であるという条件の下で、面的な干渉の影響を評価し、評価結果を地図上に表示する。
図22は、面的な干渉評価においてアンテナ方向として「被干渉局と常に一定角度」が指定された場合におけるアンテナ方向を示す図である。ここでも、被干渉局の位置が既知であり、与干渉局の位置が決まっていない場合において、干渉評価装置1は、指定された干渉評価の対象範囲内における、与干渉局から被干渉局への干渉の影響を面的に計算する。
例えば図19に示したような実行条件指定画面hsにおいて、与干渉局のアンテナ方向の設定条件として「被干渉局と常に一定角度」が指定された場合、干渉評価装置1は、与干渉局のアンテナ方向が被干渉局の方向から所定の角度ずれた方向を向くものとして、干渉レベルを計算する。また、干渉評価装置1は、被干渉局のアンテナ方向がある一定の方向を向くものとして、干渉レベルを計算する。例えば、図22に示す例では、与干渉局のアンテナ方向は、被干渉局の方向から45度ずれた方向を向くように指定されている。また、例えば、図22に示す例では、被干渉局のアンテナ方向は0度(北向き)の方向を向くように指定されている。
干渉評価装置1は、干渉の影響を評価する際の与干渉局の位置に基づいて、被干渉局の位置から見た与干渉局の方向を計算する。そして、干渉評価装置1は、算出された被干渉局の位置から見た与干渉局の方向と、被干渉局のアンテナ方向と、の差異に基づいて、被干渉局のアンテナパターンに関する情報を考慮した上で干渉評価を行う。
さらに、干渉評価装置1は、与干渉局の位置と、被干渉局の方向から所定の角度ずれた与干渉局のアンテナ方向と、に基づいて、与干渉局のアンテナパターンに関する情報を考慮した上で干渉評価を行う。これにより、干渉評価装置1は、与干渉局のアンテナ方向が被干渉局の方向から所定の角度ずれた方向であり、かつ、被干渉局のアンテナは指定された一定の方向であるという条件の下で、面的な干渉の影響を評価し、評価結果を地図上に表示する。
図23は、面的な干渉評価においてアンテナ方向として仰俯角が指定された場合におけるアンテナ方向を示す図である。上記説明した図20〜22では、与干渉局及び被干渉局を含む水平面上における方向(すなわち、方位角)のみについて、与干渉局及び被干渉局のアンテナ方向が指定された場合の干渉評価を示した。一方、図23では、水平面上における方向に加えて、さらに垂直面上の方向(すなわち、仰俯角)について、与干渉局及び被干渉局のアンテナ方向が指定された合の干渉評価を示している。
図23に例示する与干渉局及び被干渉局のアンテナ方向の方位角(図中のX−Y平面)は、図21に示した与干渉局及び被干渉局のアンテナ方向の方位角と同一である。さらに、図23に例示する与干渉局のアンテナ方向の仰俯角は、指定された所定の仰俯角γである。また、図23に例示する被干渉局のアンテナ方向の仰俯角は、指定された所定の仰俯角βである。
このように、干渉評価装置1は、与干渉局及び被干渉局の水平面上のアンテナ方向(方位角)を考慮するだけでなく、与干渉局及び被干渉局の垂直面上のアンテナ方向(仰俯角)も考慮して、干渉評価を行うようにしてもよい。
図24は、垂直面(V面)のアンテナパターン、水平面(H面)のアンテナパターン、及び、垂直面(V面)のアンテナパターンと水平面(H面)とのアンテナパターンを組み合わせた立体的なアンテナパターンの一例を示す図である。干渉評価装置1は、干渉評価において、垂直面(V面)のアンテナパターン及び水平面(H面)のアンテナパターンから、立体的なアンテナパターンを構成する。そして、干渉評価装置1は、アンテナ方向の水平角と仰俯角を考慮した利得を算出して、干渉レベルの計算に活用する。
具体的には、例えば、被干渉局のアンテナについて、図24に示すような立体的なアンテナパターンが構成されるものと仮定する。図24・右側の垂直面(V面)上に引かれた矢印は、垂直方向の与干渉局の方向を示す。また、図24・右側の水平面(H面)上に引かれた矢印は、水平方向の与干渉局の方向を示す。干渉評価装置1は、これら2つの方向から、立体的なアンテナパターンの構成における与干渉局の方向(図24・左側上に引かれた矢印が示す方向)を特定する。
これにより、干渉評価装置1は、被干渉局のアンテナ方向に基づく、与干渉局方向の適切な利得を算出することができる。そして、干渉評価装置1は、この算出された適切なアンテナ利得の値を干渉レベルの計算に活用することができる。
このように、第4の実施形態に係る干渉評価装置1は、第1の無線局(与干渉局又は被干渉局)のアンテナ方向及び第2の無線局(被干渉局又は与干渉局)のアンテナ方向のうち少なくとも一方を考慮して、電波干渉を評価する。
<第5の実施形態>
以下、本発明の第5の実施形態に係る干渉評価装置による干渉評価について、図面を参照しながら説明する。
図25は、干渉評価の概要を説明するための図である。既存無線システムの近くに、新たに無線システムを構築する際の干渉評価においては、主に次のような2つのことが行われる。1つは、図25・左側に示すように、無線システム間で干渉(混信)が生じるか否かについての判定が行われる。そして、もう一つは、干渉が生じる場合において、図25・右側に示すように、無線システムの諸元や設定条件を変更させながら、無線システム間の干渉を許容可能な条件の特定が行われる。以下、更に詳しく説明する。
図25・左側に示すように、対向する2つの既存無線システム(一方が、被干渉局となる)の近くに新たな無線システム(与干渉局)を構築する場合において、まず、既存無線システムの一方(被干渉局)に干渉(混信)が生じるか否かについての判定が行われる。当該判定の結果が“干渉なし”であるならば、既存無線システムと新無線システムとは共用が可能である。一方、当該判定の結果が“干渉あり”であるならば、干渉を許容可能な条件を特定する必要がある。
図25・右側に、干渉を許容可能な条件を特定する方法について幾つか例を挙げている。例えば、図25・右側上段には、既存無線システム(被干渉局)及び新無線システム(与干渉局)の周波数スペクトルのグラフを模式的に例示している。この周波数スペクトルのグラフにおいて、横軸は周波数、及び縦軸は電力を表す。
干渉評価では、この周波数スペクトルのグラフに基づいて、例えば、(i)既存無線システム(被干渉局)の周波数に対して近づけることが可能な新無線システム(与干渉局)の周波数の範囲が特定される。及び、干渉評価では、この周波数スペクトルのグラフに基づいて、例えば、(ii)上げることができる新無線システム(与干渉局)の電力の範囲が特定される。
また、例えば、図25・右側下段には、既存無線システム(被干渉局)と新無線システム(与干渉局)の配置を模式的に示している。これらの既存無線システム(被干渉局)と新無線システム(与干渉局)との配置に基づいて、例えば、(iii)既存無線システム(被干渉局)の方向に対して新無線システム(与干渉局)のアンテナ方向をずらす場合における、その適切な角度が特定される。また、(iv)既存無線システム(被干渉局)と新無線システム(与干渉局)との間の適切な距離が特定される。
図26は、上述した第1〜4の実施形態における、面的な干渉評価の設定条件を示す図である。上述した第1〜4の実施形態では、図26に示すように、被干渉局のアンテナ方向が与干渉局の方向を向いており(「最悪」の場合であり)、かつ、干渉レベルの基準値は許容干渉レベルI/Nである、という条件で干渉レベルの計算が行われることを想定している。ここで、Iは、被干渉局が与干渉局からが受ける干渉の干渉レベル、及び、Nは、被干渉局の受信装置へ混入するノイズ(雑音)に基づく干渉レベルを示す。
また、これ以降の説明にも挙げる許容干渉レベルI/Nについては、先に挙げた第1の実施形態で述べた被干渉所要I/Nに相当している(段落0034参照)。
図26では、干渉レベルの計算を行わせる指定範囲内(図中の一点鎖線で囲まれた範囲内)における、被干渉局のアンテナの方向が示されている。図26に示すように、各被干渉局は指定範囲内に分散して位置しているが、いずれの被干渉局もアンテナ方向は与干渉局の方向を向いている。
また、図26において、色が濃い領域ほどより干渉の影響を大きく受ける領域であることを示している。そのため、与干渉局に近い領域であるほど、より色が濃くなっている。なお、指定範囲内において無色となっている領域においても、より低いレベルではあるが与干渉局からの干渉の影響は生じる。ここで、被干渉局が許容することができる干渉レベル(基準レベル)を、上記の干渉許容レベルI/Nとする。
また、図26に示す破線は、上記の干渉許容レベルI/Nとなる位置(基準レベル位置)を示す境界線である。すなわち、この破線の内側は、干渉許容レベルI/Nを超える干渉レベルとなる領域であり、破線の外側は、干渉許容レベルI/Nの範囲内となる領域である。
しかしながら、(先の図25に示したように)干渉が問題となる場面における実際の環境を考えた場合、図26に示すような、被干渉局のアンテナ方向が常に与干渉局の方向に向くこと、及び、被干渉局の受信装置へ混入するノイズ(雑音)、に基づいた干渉レベルによって算出される干渉許容レベルを用いた設定条件は、より安全な(すなわち、余裕を含む)設定条件であると言える。
一方、図27は、本発明の第5の実施形態における面的な干渉評価の設定条件を示す図である。第5の実施形態では、図27に示すように、被干渉局のアンテナ方向が通信対向局の方向に向いている。
また、第5の実施形態では、被干渉局が干渉を許容することができる基準となる干渉レベルを、通信対向局の通信信号を受信する強度Sに応じた値である、干渉対通信信号強度比S/Iとしている。ここで、Iは、被干渉局が与干渉局から受ける干渉の干渉レベルである。先に述べた第1〜4の実施形態で使用していた被干渉局での干渉の許容する基準であった被干渉所要I/Nとは異なり、第5の実施形態では干渉対通信信号強度比S/Iを用いる。上述したように、このような条件設定によって、図27に示す設定条件では、図26に示す設定条件と比べて、より実際に近い環境を模擬した干渉レベルの計算を行うことが可能になる。
図27では、干渉レベルの計算を行わせる指定範囲内(図中の一点鎖線で囲まれた範囲内)における、被干渉局のアンテナの方向が示されている。図27に示すように、各被干渉局は指定範囲内に分散して位置しているが、いずれの被干渉局もアンテナ方向は通委対向局の方向を向いている。また、図27では、通信対向局からの受信信号の信号レベルが、3本の二点鎖線の円弧によって示されている。この二点鎖線の太さが太いほど、通信の受信信号の信号レベルがより高いことを示す。
図27に示す設定条件の下での干渉レベルの計算では、具体的には、通信対向局の位置と、干渉レベルの計算をさせる指定範囲内の被干渉局の位置とから、被干渉局のアンテナ方向(すなわち、それぞれの被干渉局から見た通信対向局の方向)が算出される。さらに、当該干渉レベルの計算では、通信対向局から送信される無線信号が、それぞれの被干渉局においてどの程度の信号レベルで受信されるかについての計算がなされる。なお、この計算においては、通信対向局と被干渉局との間の地形情報も考慮される。
この計算の結果によって、干渉評価装置1は、被干渉局の位置における、通信対向局から送信された無線信号の信号レベルを把握することができる。これにより、干渉評価装置1は、上述した干渉対通信信号強度比S/I(段落0219における説明)に基づき、被干渉局が干渉を許容することができる基準となる干渉レベルを算出することができる。
また、干渉評価装置1は、与干渉局の位置と被干渉局の位置とに基づいて、被干渉局から見た与干渉局の方向を把握することができる。これにより、干渉評価装置1は、先に算出されている被干渉局のアンテナ方向と与干渉局の方向との角度差を算出することができる。そして、干渉評価装置1は、被干渉局のアンテナパターンを確認することにより、当該角度差の利得を記録しておく。また、干渉評価装置1は、与干渉局の位置と被干渉局の位置とに基づいて、与干渉局から見た被干渉局の方向が把握することができることにより、先に算出されている与干渉局のアンテナ方向と被干渉局の方向との角度差を算出することができる。そして、干渉評価装置1は、与干渉局のアンテナパターンを確認することにより、当該角度差の利得を記録する。
干渉評価装置1は、与干渉局のアンテナパターン及び被干渉局のアンテナパターンからそれぞれ得られた角度差の利得、及び、与干渉局と被干渉局との間の地形の情報を考慮して、被干渉局が受ける干渉レベルの計算を行う。そして、干渉評価装置1は、先に算出された干渉の基準レベルと、それぞれの被干渉局の位置で計算された干渉レベルと、を比較することにより、被干渉局の位置で計算された干渉レベルが許容できる干渉レベルあるか否かについての判定を行う。
このように、第5の実施形態に係る干渉評価装置1は、第2の無線局(被干渉局又は与干渉局)と通信を行う通信対向局から発せられた電波の受信信号強度を考慮して、電波干渉を評価する。
なお、上述した各実施形態において、与干渉局と被干渉局とを入れ替えて干渉評価を行ってもよい。例えば、上述した第1〜3の実施形態及び第5の実施形態では、与干渉局の位置が既知である(固定である)という条件の下で、被干渉局を任意の位置に設置した場合における干渉評価を行う構成であった。しかしながら、被干渉局の位置が既知である(固定である)という条件の下で、与干渉局を任意の位置に設置した場合における干渉評価を行う構成であってもよい。また、例えば、上述した第4の実施形態では、被干渉局の位置が既知である(固定である)という条件の下で、与干渉局を任意の位置に設置した場合における干渉評価を行う構成であった。しかしながら、与干渉局の位置が既知である(固定である)という条件の下で、被干渉局を任意の位置に設置した場合における干渉評価を行う構成であってもよい。
なお、干渉評価の結果を示した各図は、説明を分かり易くするため、いずれも模式的に示したものである。例えば、図9、11,24,26,27では、干渉の影響を許容できる範囲を示す領域が楕円形で表されているが、実際には、アンテナパターン及び地形情報が考慮されることによって、当該領域は複雑な形状になることが一般的である。
なお、干渉評価の対象範囲を区切るメッシュを示した各図(図13,16,28,29)は、説明を分かり易くするため、いずれも模式的に示したものである。実際の干渉評価においては、メッシュの網目の数は、少なくとも縦100[個]×横100[個]以上であることが一般的である。
以上説明したように、第1〜3の実施形態に係る干渉評価装置1は、上述した構成を備えることによって、面的な干渉評価を行う場合において、干渉評価の精度を保ちつつ、計算量を削減することができる。
また、以上説明したように、第4〜5の実施形態に係る干渉評価装置1は、上述した構成を備えることによって、面的な干渉評価を行う場合において、与・被干渉局のアンテナ方向を条件として指定することができるため、様々な条件で干渉評価を行うことができる。また、第4〜5の実施形態に係る干渉評価装置1は、当該干渉評価の結果を解析及び比較等を行うことができるため、互いに干渉しうる複数の無線システムのより適切な共用条件を提示することができる。
また、以上説明したように、第5の実施形態に係る干渉評価装置1は、上述した構成を備えることによって、被干渉局のアンテナ方向を通信対向局の方向にするという条件のもとで、通信対向局からの無線信号の信号レベルに応じた干渉レベルの基準を設定することができるため、実際の環境により近い条件で干渉評価を行うことができる。
以上、この発明の一実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
上述した実施形態における干渉評価装置1の一部または全部をコンピュータで実現するようにしてもよい。その場合、この機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することによって実現してもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含んでもよい。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよく、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであってもよく、FPGA(Field Programmable Gate Array)等のプログラマブルロジックデバイスを用いて実現されるものであってもよい。
1…干渉評価装置、10…制御部、11…入力設定・選択・登録変更指示部、12…干渉法(メニュー)選択部、13…局情報入力・登録部、14…与・被干渉局選択部、15…履歴選択部、16…計算条件設定部、17…計算結果表示指定部、18…干渉電力計算・合否判定部、19…計算結果の図表示部、20…記憶部、30…入出力部、201…局DB、202…履歴保存部、203…地図情報DB、301…操作入力部、302…表示部

Claims (8)

  1. 第1の無線局と第2の無線局との間に生じる電波干渉を面的に評価する干渉評価方法であって、
    前記第1の無線局を中心とした各方位の地形断面を示す情報を取得し、前記地形断面を、前記第1の無線局の位置から見通しが有る区間と前記第1の無線局の位置から見通しが無い区間とに判別する判別ステップと、
    前記第1の無線局の位置から見通しが有ると判別された区間に対しては前記第1の無線局と前記第2の無線局との間の距離に基づいて所望の干渉量となる位置を特定し、前記第1の無線局の位置から見通しが無いと判別された区間に対しては網目状に区切られた評価対象領域の網目ごとに前記電波干渉を評価することにより前記所望の干渉量となる位置を特定する特定ステップと、
    を有する干渉評価方法。
  2. 前記判別ステップは、
    前記地形断面に含まれるリッジの位置に基づいて、前記第1の無線局の位置から見通しが無い区間を判別する
    請求項1に記載の干渉評価方法。
  3. 前記特定ステップは、
    第1の地形断面に対する前記電波干渉の評価おいて特定された前記所望の干渉量となる位置と前記第1の無線局と間の距離と等距離の位置を、前記第1の地形断面と隣り合う第2の地形断面に対する前記電波干渉の評価における位置探索の初期位置として探索を開始することにより、前記第2の地形断面に対する前記電波干渉を評価する
    請求項1又は2に記載の干渉評価方法。
  4. 前記第1の無線局を中心とした各方位のそれぞれに方向番号を付与する番号付与ステップ
    をさらに有し、
    前記特定ステップは、
    前記網目状に区切られた評価対象領域の網目ごとに前記電波干渉を評価する場合において、前記方向番号と前記第1の無線局からの距離とに基づいて評価対象であると判別された網目に対してのみ、前記電波干渉を評価する
    請求項1から3のうちいずれか一項に記載の干渉評価方法。
  5. 前記特定ステップは、
    前記第1の無線局のアンテナ方向及び前記第2の無線局のアンテナ方向のうち少なくとも一方を考慮して、前記電波干渉を評価する
    請求項1から4のうちいずれか一項に記載の干渉評価方法。
  6. 前記特定ステップは、
    前記第2の無線局と通信を行う通信対向局から発せられた電波の受信信号強度を考慮して、前記電波干渉を評価する
    請求項1から5のうちいずれか一項に記載の干渉評価方法。
  7. 第1の無線局と第2の無線局との間に生じる電波干渉を面的に評価する干渉評価装置であって、
    前記第1の無線局を中心とした各方位の地形断面を示す情報を取得し、前記地形断面を、前記第1の無線局の位置から見通しが有る区間と前記第1の無線局の位置から見通しが無い区間とに判別する判別部と、
    前記第1の無線局の位置から見通しが有ると判別された区間に対しては前記第1の無線局と前記第2の無線局との間の距離に基づいて所望の干渉量となる位置を特定し、前記第1の無線局の位置から見通しが無いと判別された区間に対しては網目状に区切られた評価対象領域の網目ごとに前記電波干渉を評価することにより前記所望の干渉量となる位置を特定する特定部と、
    を備える干渉評価装置。
  8. 請求項1から6のうちいずれか一項に記載の干渉評価方法をコンピュータに実行させるための干渉評価プログラム。
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