JP7001242B2 - 情報処理装置、伝搬損失算出方法及びプログラム - Google Patents

情報処理装置、伝搬損失算出方法及びプログラム Download PDF

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Description

本発明は、情報処理装置、伝搬損失算出方法及びプログラムに関し、特に、電波の伝搬損失を算出する情報処理装置、伝搬損失算出方法及びプログラムに関する。
発射源から発射された電波が屋外空間を通過して受信点で受信されるとき、屋外の環境に応じて、電波が減衰し得る。したがって、無線回路の設計等において、発射源から受信点までの電波の伝搬損失を計算することが行われている。この技術に関連し、特許文献1は、基地局を配置する位置を定める置局設計において、計算量を増加させることなく、伝搬損失が最少となる位置を算出することが可能な置局設計方法を開示する。特許文献1の技術においては、複数のメッシュに分割された領域について、メッシュ毎の電波の伝搬損失を、複数のメッシュについて上位の位置の候補毎に算出する。
特開2011-234091号公報
特許文献1にかかる技術では、見通し内面積が大きいほど伝搬損失が少ないことを踏まえて、伝搬損失を算出する対象とする置局位置候補を、見通し内面積に基づいて絞り込むことで、計算量を増加させることなく、伝搬損失が最少となる置局位置を算出する。しかしながら、特許文献1にかかる技術では、例えば、発射源の付近に電波を遮蔽する建物等があると、伝搬損失の算出の際に、その建物等の先の環境の伝搬損失について考慮できないおそれがある。したがって、特許文献1にかかる技術では、発射源から受信点までの電波の伝搬損失を精度よく算出することができないおそれがある。
本開示の目的は、このような課題を解決するためになされたものであり、発射源から受信点までの電波の伝搬損失を精度よく算出することが可能な情報処理装置、伝搬損失算出方法及びプログラムを提供することにある。
本開示にかかる情報処理装置は、電波の発射源と受信点との間の伝搬経路が通過する1つ以上の環境を特定する環境特定手段と、前記伝搬経路が複数の環境を通過する場合に、電波が前記伝搬経路を伝搬する際の前記環境の変化に応じて、前記発射源からの距離に対する減衰量の変化度合を変化させることによって、前記発射源から前記受信点までの電波の伝搬損失を算出する算出手段とを有する。
また、本開示にかかる伝搬損失算出方法は、電波の発射源と受信点との間の伝搬経路が通過する1つ以上の環境を特定し、前記伝搬経路が複数の環境を通過する場合に、電波が前記伝搬経路を伝搬する際の前記環境の変化に応じて、前記発射源からの距離に対する減衰量の変化度合を変化させることによって、前記発射源から前記受信点までの電波の伝搬損失を算出する。
また、本開示にかかるプログラムは、電波の発射源と受信点との間の伝搬経路が通過する1つ以上の環境を特定するステップと、前記伝搬経路が複数の環境を通過する場合に、電波が前記伝搬経路を伝搬する際の前記環境の変化に応じて、前記発射源からの距離に対する減衰量の変化度合を変化させることによって、前記発射源から前記受信点までの電波の伝搬損失を算出するステップとをコンピュータに実行させる。
本開示によれば、発射源から受信点までの電波の伝搬損失を精度よく算出することが可能な情報処理装置、伝搬損失算出方法及びプログラムを提供できる。
本開示の実施の形態にかかる情報処理装置の概要を示す図である。 本実施の形態にかかる情報処理装置の動作を説明するための図である。 本実施の形態にかかる情報処理装置の動作を説明するための図である。 2.5乗則の伝搬モデルを説明するための図である。 2.5乗則の伝搬モデルを説明するための図である。 3乗則の伝搬モデルを説明するための図である。 3乗則の伝搬モデルを説明するための図である。 実施の形態1にかかる情報処理装置の構成を示す図である。 実施の形態1にかかる情報処理装置によって行われる伝搬損失算出方法を示すフローチャートである。 実施の形態1にかかる環境テーブル格納部に格納される環境テーブルを例示する図である。 実施の形態1にかかる伝搬損失算出方法の第1の具体例を説明するための図である。 第1の具体例における伝搬モデルを例示する図である。 実施の形態1にかかる伝搬損失算出方法の第2の具体例を説明するための図である。 第2の具体例における伝搬モデルを例示する図である。
(本開示にかかる実施の形態の概要)
本開示の実施形態の説明に先立って、本開示にかかる実施の形態の概要について説明する。図1は、本開示の実施の形態にかかる情報処理装置1の概要を示す図である。情報処理装置1は、環境特定部2と、算出部4とを有する。環境特定部2は、環境特定手段としての機能を有する。算出部4は、算出手段としての機能を有する。
環境特定部2は、電波の発射源と受信点との間の伝搬経路が通過する1つ以上の環境を特定する。算出部4は、伝搬経路が複数の環境を通過する場合に、電波が伝搬経路を伝搬する際の環境の変化に応じて、発射源から受信点までの電波の伝搬損失を算出する。このとき、算出部4は、伝搬経路を電波が伝搬する際の環境の変化に応じて、発射源からの距離に対する減衰量の変化度合を変化させることによって、発射源から受信点までの電波の伝搬損失を算出する。
図2及び図3は、本実施の形態にかかる情報処理装置1の動作を説明するための図である。図2に示すように、領域Ar1~Ar9からなる空間を、電波が伝搬することを考える。このとき、電波は、発射源Ptから受信点Prまでの伝搬経路Rtを伝搬する。また、図2の例では、伝搬経路Rtは、領域Ar1,Ar2,Ar5,Ar6,Ar9を通過する。ここで、領域Ar1~Ar4,Ar6~Ar8の環境は「都市」であり、領域Ar5の環境は「森」であり、領域Ar9の環境は「川」である。したがって、伝搬経路Rtは、複数の環境(都市、森、川)を通過する。
発射源Ptから受信点Prまでの電波の伝搬損失を算出する場合、後述する電波の伝搬モデルを使用する。伝搬モデルは、発射源からの距離と電波の減衰量との関係を示す関数又は減衰曲線である。そして、後述するように、使用される伝搬モデルは、伝搬経路Rtが通過する環境の見通しのよさなどに応じて異なり得る。ここで、見通しのよさは、例えば、建物等の障害物が多く存在するか、あるいは開放地帯かといった、障害物がどれだけ存在するかに依存し得る。したがって、図2の例では、伝搬モデルは、「都市」、「森」及び「川」の環境ごとに異なり得る。ここで、例えば、発射源Ptから受信点Prまでの伝搬経路Rtが通過する環境が「都市」のみである場合、「都市」に対応する伝搬モデルを使用して、発射源Ptから受信点Prまでの伝搬損失を算出することができる。
一方、図2に例示するように、伝搬経路Rtが複数の環境を通過する場合、複数の環境のうちのいずれか1つの環境に対応する伝搬モデルを使用して伝搬損失を算出することがある。例えば、図2の例では、受信点Prの環境である「川」に対応する伝搬モデルを使用して、発射源Ptから受信点Prまでの電波の伝搬損失を算出することがある。しかしながら、この方法では、伝搬経路Rtが通過する他の環境「都市」及び「森」の電波に対する影響を考慮していない。したがって、この方法では、発射源から受信点までの電波の伝搬損失を精度よく算出することができないおそれがある。
これに対し、本実施の形態では、図3に例示するように、発射源Ptから受信点Prまでの伝搬経路Rtを通過する環境に応じて区分して、伝搬損失を算出する。図3の例では、「都市」にある発射源Ptから、「都市」から「森」へと環境が変化する境界Aまでを区分#1とする。したがって、区分#1に対応する環境は「都市」である。また、境界Aから、「森」から「都市」へと環境が変化する境界Bまでを区分#2とする。したがって、区分#2に対応する環境は「森」である。また、境界Bから、「都市」から「川」へと環境が変化する境界Cまでを区分#3とする。したがって、区分#3に対応する環境は「都市」である。さらに、境界Cから、「川」にある受信点Prまでを区分#4とする。したがって、区分#4の環境は「川」である。
この場合、本実施の形態にかかる環境特定部2は、伝搬経路Rtが通過する複数の環境(都市、森、川)を特定する。算出部4は、伝搬モデルにおいて、各境界A~Cで、発射源Ptからの距離に対する減衰量の変化度合を変化させることによって、発射源Ptから受信点Prまでの電波の伝搬損失を算出する。つまり、算出部4は、後述するように、区分#1~#4それぞれに対応する伝搬モデルを用いることで、発射源から受信点までの電波の伝搬損失を算出する。したがって、本実施の形態にかかる情報処理装置1は、複数の環境それぞれを考慮して、伝搬損失を算出することができる。
上記のように、本実施の形態にかかる情報処理装置1は、伝搬経路を電波が伝搬する際の環境の変化に応じて、発射源から受信点までの電波の伝搬損失を算出するように構成されている。したがって、本実施の形態にかかる情報処理装置1は、伝搬経路が複数の環境を通過する場合であっても、発射源から受信点までの電波の伝搬損失を精度よく算出することが可能となる。なお、情報処理装置1で実行される伝搬損失算出方法及び伝搬損失算出方法を実行するプログラムを用いても、発射源から受信点までの電波の伝搬損失を精度よく算出することが可能となる。
(伝搬モデル)
ここで、伝搬モデルについて説明する。発射源の送信電力をPとし、受信点における受信電力Pとする。このとき、送信利得をG、受信利得をGとすると、受信電力Pは、以下の式1で表される。
Figure 0007001242000001
ここで、Loss(r)は、伝搬損失(減衰量)を示す関数(伝搬モデル)である。フリスの伝達公式から、自由空間における伝搬損失を示す関数(伝搬モデル)は、以下の式2で表される。ここで、r[m]は、発射源からの距離である。また、λは、電波の波長[m]である。式2では、距離rのべき乗の指数(以下、単に「指数」と称する)は「2」であるので、式2は「2乗則」と呼ばれる。
Figure 0007001242000002
また、奥村-秦モデルから、都市部における伝搬損失を示す関数(伝搬モデル)は、以下の式3で示すように近似される。式3では、距離rの指数は「3」であるので、式3は「3乗則」と呼ばれる。
Figure 0007001242000003
上記の式2及び式3から、発射源から受信点までの環境(見通しのよさ等)に応じて、伝搬モデルにおける距離rの指数が異なる。例えば、発射源から受信点までの間に障害物が多い場合は距離rの指数が大きくなり得、障害物が少ない場合は距離rの指数が小さくなり得る。そして、一般に、伝搬損失(減衰)は、環境によって、距離rの2~4乗に比例した範囲でばらつき得る。そこで、以下の式4で示すように、伝搬モデルを、土地環境毎に、距離rの指数が2~4乗の間でばらつくように定義する。ここで、2≦n≦4である。式4では、距離rの指数は「n」であるので、式4は「N乗則」と呼ばれる。また、式4のN乗則における伝搬モデルにおいて、距離rの指数nを、「伝搬損失係数」と称する。
Figure 0007001242000004
なお、環境ごとに、伝搬モデルが式4を用いて定義されるが、環境ごとに、伝搬損失係数nの値が異なり得る。例えば、田のような見通しのよい環境であれば、nは2に近い値となる。また、都市のような建物等が比較的多い環境では、nは3に近い値となり得る。そして、その他の環境についても、伝搬損失係数nの値を適宜設定することで、伝搬モデルが定義される。なお、伝搬損失係数nの値は、例えば、実験によって定められ得る。また、環境の種類は、例えば、不動産登記法における23種類の地目の区分に対応するように設定され得るが、これに限られない。
例えば、障害物の状態が完全見通しの環境(n=2)と都市部などの障害物が比較的多い環境(n=3)との間の環境では、伝搬モデルは、以下の式5で定義される。式5では、伝搬損失係数nは「2.5」であるので、式5は「2.5乗則」と呼ばれる。
Figure 0007001242000005
図4及び図5は、2.5乗則の伝搬モデルを説明するための図である。図4に示すように、発射源から受信点までの距離がDaであり、発射源から受信点までの区間で、2.5乗則に対応する環境であるとする。つまり、この例では、発射源から受信点までの区間で、単一の環境であるとする。図5は、2.5乗則の伝搬モデルに対応する減衰曲線を例示する図である。図5に破線で示される減衰曲線は、式5に対応する。減衰曲線は、縦軸を減衰量[dB]とし、横軸を発射源からの距離とするグラフである。
図6及び図7は、3乗則の伝搬モデルを説明するための図である。図6に示すように、発射源から受信点までの距離がDbであり、発射源から受信点までの区間で、3乗則に対応する環境であるとする。つまり、この例では、発射源から受信点までの区間で、単一の環境であるとする。図7は、3乗則の伝搬モデルに対応する減衰曲線を例示する図である。図7に点線で示される減衰曲線は、式3に対応する。
ここで、図5及び図7から分かるように、減衰曲線において、減衰量は、距離が進むにつれて、負方向に増加していく。したがって、減衰量は、発射源からの距離が長くなるにつれて大きくなるといえる。また、図5及び図7から分かるように、伝搬損失係数nが大きいほど、減衰曲線の傾き、つまり距離に対する減衰量の変化度合(変化量)は大きくなる。例えば、発射源からの距離が500mから1000mまでの間における減衰量の変化度合は、n=2.5の減衰曲線(図5)の場合よりも、n=3(図7)の減衰曲線の場合の方が大きい。
なお、発射源から受信点までの環境が2.5乗則に対応する環境のみである場合、図5に示す伝搬モデルを用いて、発射源から受信点までの電波の伝搬損失を算出できる。また、発射源から受信点までの環境が3乗則に対応する環境のみである場合、図7に示す伝搬モデルを用いて、発射源から受信点までの電波の伝搬損失を算出できる。一方、発射源から受信点まで複数の環境が存在する場合、単純に、図5に示す伝搬モデル又は図7に示す伝搬モデルを用いると、上述したように、精度よく伝搬損失を算出できないおそれがある。
(実施の形態1)
以下、実施形態について、図面を参照しながら説明する。説明の明確化のため、以下の記載及び図面は、適宜、省略、及び簡略化がなされている。また、各図面において、同一の要素には同一の符号が付されており、必要に応じて重複説明は省略されている。
図8は、実施の形態1にかかる情報処理装置100の構成を示す図である。情報処理装置100は、主要なハードウェア構成として、制御部102と、記憶部104と、通信部106と、インタフェース部108(IF;Interface)とを有する。制御部102、記憶部104、通信部106及びインタフェース部108は、データバスなどを介して相互に接続されている。
制御部102は、例えばCPU(Central Processing Unit)等のプロセッサである。制御部102は、制御処理及び演算処理等を行う演算装置としての機能を有する。記憶部104は、例えばメモリ又はハードディスク等の記憶デバイスである。記憶部104は、例えばROM(Read Only Memory)又はRAM(Random Access Memory)等である。記憶部104は、制御部102によって実行される制御プログラム及び演算プログラム等を記憶するための機能を有する。また、記憶部104は、処理データ等を一時的に記憶するための機能を有する。記憶部104は、データベースを含み得る。
通信部106は、他の装置と有線又は無線のネットワーク等を介して通信を行うために必要な処理を行う。通信部106は、通信ポート、ルータ、ファイアウォール等を含み得る。インタフェース部108は、例えばユーザインタフェース(UI;User Interface)である。インタフェース部108は、キーボード、タッチパネル又はマウス等の入力装置と、ディスプレイ又はスピーカ等の出力装置とを有する。インタフェース部108は、ユーザ(オペレータ等)によるデータの入力の操作を受け付け、ユーザに対して情報を出力する。
また、情報処理装置100は、環境情報取得部110、環境特定部112、伝搬損失算出部114、環境テーブル格納部116、及び伝搬損失出力部118(以下、「各構成要素」と称する)を有する。環境情報取得部110、環境特定部112、伝搬損失算出部114、環境テーブル格納部116、及び伝搬損失出力部118は、それぞれ、環境情報取得手段、環境特定手段、伝搬損失算出手段、環境テーブル格納手段、及び伝搬損失出力手段として機能する。なお、環境特定部112は、図1の環境特定部2に対応する。伝搬損失算出部114は、図1の算出部4に対応する。
なお、各構成要素は、例えば、制御部102の制御によって、プログラムを実行させることによって実現できる。より具体的には、各構成要素は、記憶部104に格納されたプログラムを、制御部102が実行することによって実現され得る。また、必要なプログラムを任意の不揮発性記録媒体に記録しておき、必要に応じてインストールすることで、各構成要素を実現するようにしてもよい。また、各構成要素は、プログラムによるソフトウェアで実現することに限ることなく、ハードウェア、ファームウェア、及びソフトウェアのうちのいずれかの組み合わせ等により実現してもよい。また、各構成要素は、例えばFPGA(field-programmable gate array)又はマイコン等の、ユーザがプログラミング可能な集積回路を用いて実現してもよい。この場合、この集積回路を用いて、上記の各構成要素から構成されるプログラムを実現してもよい。
環境テーブル格納部116は、環境テーブルを格納する。環境テーブルは、複数の環境それぞれと環境に対応する伝搬モデルとを予め対応付ける。環境テーブルについては後述する。なお、これ以外の各構成要素の具体的な機能については後述する。
図9は、実施の形態1にかかる情報処理装置100によって行われる伝搬損失算出方法を示すフローチャートである。環境情報取得部110は、環境情報を取得する(ステップS102)。そして、環境情報取得部110は、取得された環境情報を環境特定部112に出力する。なお、環境情報取得部110は、ユーザによってインタフェース部108に入力された環境情報を取得してもよいし、通信部106を介して他の装置から受信された環境情報を取得してもよい。
ここで、環境情報は、発射源から受信点までの環境を特定するための情報である。例えば、環境情報は、発射源及び受信点の位置情報を含み得る。また、例えば、環境情報は、発射源と受信点との間に存在する領域の環境とその環境に相当する領域の大きさとを示す情報を含み得る。なお、領域は、図2に例示したように、予めメッシュ状に区分されていてもよい。この場合、環境情報は、図2に例示した空間を表す情報であってもよい。ここで、領域は、例えば緯度及び経度に応じてメッシュ状に区分されていてもよい。また、環境情報は、少なくとも発射源及び受信点の間の近傍における地図情報と、その地図情報で示される領域の環境の種類を示す情報とを含んでもよい。また、環境情報は、少なくとも発射源及び受信点の間の近傍における、位置情報(緯度及び経度等)とその位置情報における環境の種類を示す情報とを含んでもよい。つまり、環境情報を用いて、発射源から受信点までの間の近傍の任意の位置がどの環境に存在するのかを、特定することができる。
環境特定部112は、電波の発射源と受信点との間の伝搬経路が通過する1つ以上の環境を特定する(ステップS104)。具体的には、環境特定部112は、環境情報に含まれる発射源及び受信点の位置情報を用いて、発射源と受信点との間の伝搬経路を特定する。図2及び図3の例では、環境特定部112は、発射源Pt及び受信点Prの位置と、伝搬経路Rtとを特定する。また、環境特定部112は、環境情報を用いて、特定された伝搬経路が通過する環境を特定する。図2及び図3の例では、環境特定部112は、発射源Ptから受信点Prに向かって、伝搬経路Rtが、環境「都市」、環境「森」、環境「都市」及び環境「川」を通過することを特定する。
さらに、環境特定部112は、環境情報を用いて、各環境の区分の長さを特定する。具体的には、環境特定部112は、各環境の区分の境界の位置を特定し、その境界間の距離を算出する。図3の例では、環境特定部112は、境界A,境界B,境界Cの位置を特定する。そして、環境特定部112は、発射源Ptと境界Aとの間の距離を算出することで、環境が「都市」である区分#1の長さを特定する。また、環境特定部112は、境界Aと境界Bとの間の距離を算出することで、環境が「森」である区分#2の長さを特定する。また、環境特定部112は、境界Bと境界Cとの間の距離を算出することで、環境が「都市」である区分#3の長さを特定する。環境特定部112は、境界Cと受信点Prとの間の距離を算出することで、環境が「川」である区分#4の長さを特定する。
伝搬損失算出部114は、発射源から受信点までの電波の伝搬損失を算出する(ステップS106)。具体的には、伝搬損失算出部114は、環境特定部112によって特定された環境に応じた伝搬モデルを用いて、伝搬損失を算出する。ここで、伝搬損失算出部114は、伝搬経路が複数の環境を通過する場合に、伝搬経路を電波が伝搬する際の環境の変化に応じて、発射源から受信点までの電波の伝搬損失を算出する。このとき、伝搬損失算出部114は、伝搬経路を電波が伝搬する際の環境の変化に応じて、発射源からの距離に対する減衰量の変化度合を変化させることによって、発射源から受信点までの電波の伝搬損失を算出する。図3の例では、伝搬損失算出部114は、各境界A~Cで、伝搬モデルにおける発射源Ptからの距離に対する減衰量の変化度合を変化させることによって、発射源Ptから受信点Prまでの電波の伝搬損失を算出する。詳しくは後述する。
伝搬損失出力部118は、S106の処理で算出された伝搬損失を出力するための処理を行う(ステップS108)。例えば、伝搬損失出力部118は、算出された伝搬損失を、インタフェース部108に表示させるための処理を行ってもよい。また、伝搬損失出力部118は、算出された伝搬損失を、情報処理装置100とは異なる他の装置に表示させるために、通信部106が伝搬損失を示す情報を他の装置に送信するための処理を行ってもよい。
ここで、伝搬損失算出部114は、変化前の環境に対応する伝搬モデルと、変化後の環境に対応する伝搬モデルとを用いて、発射源から受信点までの電波の伝搬損失を算出してもよい。ここで、図3の境界Aでは、変化前(区分#1)の環境は「都市」であり、変化後(区分#2)の環境は「森」である。図3の境界Bでは、変化前(区分#2)の環境は「森」であり、変化後(区分#3)の環境は「都市」である。図3の境界Cでは、変化前(区分#3)の環境は「都市」であり、変化後(区分#4)の環境は「川」である。したがって、図3の例では、伝搬損失算出部114は、区分#1~#4それぞれの環境に対応する伝搬モデルを用いることで、発射源から受信点までの電波の伝搬損失を算出する。このような構成により、伝搬損失算出部114は、変化前の環境と変化後の環境との両方を考慮して、発射源から受信点までの電波の伝搬損失を算出することができる。
また、伝搬損失算出部114は、変化後の環境における伝搬経路について、発射源からの距離に対する減衰量の変化度合を、変化後の環境に対応する伝搬モデルを示す減衰曲線の変化度合に対応するようして、電波の伝搬損失を算出してもよい。図3の例では、伝搬損失算出部114は、境界Aについて、環境の変化後の区分#2における伝搬経路Rtでは、発射源からの距離に対する減衰量の変化度合を、区分#2における環境「森」に対応する伝搬モデルを示す減衰曲線の変化度合に対応するようにする。また、伝搬損失算出部114は、境界Bについて、環境の変化後の区分#3における伝搬経路Rtでは、発射源からの距離に対する減衰量の変化度合を、区分#3における環境「都市」に対応する伝搬モデルを示す減衰曲線の変化度合に対応するようにする。また、伝搬損失算出部114は、境界Cについて、環境の変化後の区分#4における伝搬経路Rtでは、発射源からの距離に対する減衰量の変化度合を、区分#4における環境「川」に対応する伝搬モデルを示す減衰曲線の変化度合に対応するようにする。このような構成により、伝搬損失算出部114は、変化後の環境に対応する伝搬モデルを示す減衰曲線の変化度合を考慮して、発射源から受信点までの電波の伝搬損失を算出することができる。
また、伝搬損失算出部114は、以下のようにして、発射源から受信点までの電波の伝搬損失を算出してもよい。伝搬損失算出部114は、変化前の環境に対応する伝搬モデルを用いて境界における減衰量を算出する。伝搬損失算出部114は、変化後の環境に対応する伝搬モデルを用いて境界における減衰量を算出する。そして、伝搬損失算出部114は、境界における、変化前の環境に対応する伝搬モデルを用いて算出された減衰量と、変化後の環境に対応する伝搬モデルを用いて算出された減衰量との差分を算出する。また、伝搬損失算出部114は、受信点の環境に対応する伝搬モデルを用いて受信点における減衰量を算出する。そして、伝搬損失算出部114は、算出された差分と、受信点の環境に対応する伝搬モデルを用いて算出された減衰量とを用いて、発射源から受信点までの電波の伝搬損失を算出する。このような構成により、伝搬損失算出部114は、発射源から受信点までの電波の伝搬損失を、容易に算出することができる。
図3の例では、境界Aについて、伝搬損失算出部114は、区分#1の環境「都市」に対応する伝搬モデルを用いて、境界Aにおける減衰量を算出する。伝搬損失算出部114は、区分#2の環境「森」に対応する伝搬モデルを用いて、境界Aにおける減衰量を算出する。そして、伝搬損失算出部114は、境界Aについて、環境「都市」に対応する伝搬モデルを用いて算出された減衰量と、環境「森」に対応する伝搬モデルを用いて算出された減衰量との差分ΔAを算出する。
また、境界Bについて、伝搬損失算出部114は、区分#2の環境「森」に対応する伝搬モデルを用いて、境界Bにおける減衰量を算出する。伝搬損失算出部114は、区分#3の環境「都市」に対応する伝搬モデルを用いて、境界Bにおける減衰量を算出する。そして、伝搬損失算出部114は、境界Bについて、環境「森」に対応する伝搬モデルを用いて算出された減衰量と、環境「都市」に対応する伝搬モデルを用いて算出された減衰量との差分ΔBを算出する。
また、境界Cについて、伝搬損失算出部114は、区分#3の環境「都市」に対応する伝搬モデルを用いて、境界Cにおける減衰量を算出する。伝搬損失算出部114は、区分#4の環境「川」に対応する伝搬モデルを用いて、境界Cにおける減衰量を算出する。そして、伝搬損失算出部114は、境界Cについて、環境「都市」に対応する伝搬モデルを用いて算出された減衰量と、環境「川」に対応する伝搬モデルを用いて算出された減衰量との差分ΔCを算出する。
また、受信点Prについて、伝搬損失算出部114は、区分#4の環境「川」に対応する伝搬モデルを用いて、受信点Prにおける減衰量を算出する。そして、伝搬損失算出部114は、差分ΔA,ΔB,ΔCと、環境「川」に対応する伝搬モデルを用いて算出された受信点Prにおける減衰量とを用いて、発射源から受信点までの電波の伝搬損失を算出する。
また、伝搬損失算出部114は、変化前の環境に対応する伝搬モデルと、変化後の環境に対応する伝搬モデルとを用いて、発射源から受信点までの区間に対応する伝搬モデルを生成してもよい。つまり、伝搬損失算出部114は、複数の環境に対応する伝搬モデルを用いて、発射源から受信点までの区間に対応する伝搬モデルを生成してもよい。そして、伝搬損失算出部114は、この生成された伝搬モデルを用いて、発射源から受信点までの電波の伝搬損失を算出してもよい。図3の例では、伝搬損失算出部114は、区分#1~#4それぞれの環境に対応する伝搬モデルを用いて、発射源Ptから受信点Prまでの区間に対応する伝搬モデルを生成してもよい。そして、伝搬損失出力部118は、生成された伝搬モデルを表す減衰曲線を出力してもよい。このような構成により、ユーザは、受信点以外の地点までの伝搬損失を容易に把握することができる。
また、伝搬損失算出部114は、環境テーブル格納部116に格納された環境テーブルを参照することによって、発射源から受信点までの電波の伝搬損失を算出してもよい。伝搬損失算出部114が環境テーブルを参照することによって、伝搬損失算出部114が電波の伝搬損失を算出する処理が容易となる。
図10は、実施の形態1にかかる環境テーブル格納部116に格納される環境テーブルを例示する図である。図10に例示する環境テーブルは、環境の種類と、伝搬損失係数nとの関係を示している。ここで、式4より、伝搬損失係数nが定まれば、伝搬モデルが定まる。図10の例では、例えば、環境Aに対応する伝搬損失係数nはnであるので、環境Aに対応する伝搬モデルでは、距離rの指数はnである。例えば、環境Aが「都市」である場合、n=3であり得る。
(伝搬損失算出方法の具体例)
図11は、実施の形態1にかかる伝搬損失算出方法の第1の具体例を説明するための図である。第1の具体例では、伝搬経路は2つの環境を通過する。第1の具体例では、図11に示すように、発射源から境界aまでの区分Iは2.5乗則に対応する環境であり、境界aから受信点bまでの区分IIは3乗則に対応する環境である。また、発射源から境界aまでの距離Aは500[m]であり、発射源から受信点bまでの距離は1500[m]である。
図12は、第1の具体例における伝搬モデルを例示する図である。図12において、点線は、2.5乗則の環境に対応する伝搬モデルを示す減衰曲線を表す。また、2点鎖線は、3乗則の環境に対応する伝搬モデルを示す減衰曲線を表す。また、実線は、発射源から受信点までに電波が2.5乗則の環境及び3乗則の環境の2つの環境を通過する場合の伝搬モデルを示す減衰曲線を表す。
このとき、図12に示すように、伝搬損失算出部114は、区分Iの伝搬モデルを、2.5乗則の環境に対応する伝搬モデルとする。また、伝搬損失算出部114は、区分IIの伝搬モデルを、境界aにおける2.5乗則の伝搬モデルによる減衰量を示す点P1を始点とし、傾き(変化度合)が区分IIにおける3乗則の伝搬モデルを示す減衰曲線の傾き(変化度合)となるような曲線とする。伝搬損失算出部114は、このようにして、実線で示すような、電波が区分I及び区分IIを通過する際の伝搬モデルを生成する。
次に、発射源から受信点bまでの伝搬損失を算出する方法を説明する。伝搬損失算出部114は、以下の式6を用いて、境界aにおける2.5乗則の伝搬モデルによる減衰量Loss(a)を算出する。
Figure 0007001242000006
また、伝搬損失算出部114は、以下の式7を用いて、境界aにおける3乗則の伝搬モデルによる減衰量Loss(a’)を算出する。
Figure 0007001242000007
また、伝搬損失算出部114は、以下の式8を用いて、境界aにおける、2.5乗則の伝搬モデルによる減衰量Loss(a)と3乗則の伝搬モデルによる減衰量Loss(a’)との差分Loss(aa’)を算出する。
Figure 0007001242000008
また、伝搬損失算出部114は、以下の式9を用いて、受信点bにおける減衰量Loss(b)を算出する。なお、式9は、受信点bにおける3乗則の伝搬モデルによる減衰量に式8で算出された差分を加えたものである。
Figure 0007001242000009
この減衰量Loss(b)が、発射源から受信点bまでの電波の伝搬損失に対応する。また、この減衰量Loss(b)は、電波が区分I及び区分IIを通過する際の伝搬モデル(図12の実線で示す減衰曲線)において、発射源から受信点bまでの距離における減衰量である。
図13は、実施の形態1にかかる伝搬損失算出方法の第2の具体例を説明するための図である。第2の具体例では、伝搬経路は3つの環境を通過する。第2の具体例では、図13に示すように、発射源から境界aまでの区分Iは2.5乗則に対応する環境であり、境界aから境界bまでの区分IIは3乗則に対応する環境であり、境界cから受信点bまでの区分IIIは4乗則に対応する環境である。また、発射源から境界aまでの距離Aは500[m]であり、発射源から境界bまでの距離は1500[m]であり、発射源から受信点cまでの距離は2000[m]である。
図14は、第2の具体例における伝搬モデルを例示する図である。図14において、点線は、2.5乗則の環境に対応する伝搬モデルを示す減衰曲線を表す。また、2点鎖線は、3乗則の環境に対応する伝搬モデルを示す減衰曲線を表す。また、破線は、4乗則の環境に対応する伝搬モデルを示す減衰曲線を表す。また、三角形のドットが付された実線は、発射源から受信点までに電波が2.5乗則の環境、3乗則の環境及び4乗則の環境の3つの環境を通過する場合の伝搬モデルを示す減衰曲線を表す。
このとき、図14に示すように、伝搬損失算出部114は、区分Iの伝搬モデルを、2.5乗則の環境に対応する伝搬モデルとする。また、伝搬損失算出部114は、区分IIの伝搬モデルを、境界aにおける2.5乗則の伝搬モデルによる減衰量を示す点P1を始点とし、傾き(変化度合)が区分IIにおける3乗則の伝搬モデルを示す減衰曲線の傾き(変化度合)となるような曲線とする。また、伝搬損失算出部114は、区分IIIの伝搬モデルを、境界bにおける伝搬モデルによる減衰量を示す点P2を始点とし、傾き(変化度合)が区分IIIにおける4乗則の伝搬モデルを示す減衰曲線の傾き(変化度合)となるような曲線とする。伝搬損失算出部114は、このようにして、三角形のドットが付された実線で示すような、電波が区分I、区分II及び区分IIIを通過する際の伝搬モデルを生成する。
次に、発射源から受信点cまでの伝搬損失を算出する方法を説明する。伝搬損失算出部114は、上記の式6を用いて、境界aにおける2.5乗則の伝搬モデルによる減衰量Loss(a)を算出する。伝搬損失算出部114は、上記の式7を用いて、境界aにおける3乗則の伝搬モデルによる減衰量Loss(a’)を算出する。伝搬損失算出部114は、上記の式8を用いて、境界aにおける、2.5乗則の伝搬モデルによる減衰量Loss(a)と3乗則の伝搬モデルによる減衰量Loss(a’)との差分Loss(aa’)を算出する。伝搬損失算出部114は、上記の式9を用いて、境界bにおける減衰量Loss(b)を算出する。
伝搬損失算出部114は、以下の式10を用いて、境界bにおける4乗則の伝搬モデルによる減衰量Loss(b’)を算出する。
Figure 0007001242000010
また、伝搬損失算出部114は、以下の式11を用いて、境界bにおける、3乗則の伝搬モデルによる減衰量Loss(b)と4乗則の伝搬モデルによる減衰量Loss(b’)との差分Loss(bb’)を算出する。
Figure 0007001242000011
また、伝搬損失算出部114は、以下の式12を用いて、受信点cにおける減衰量Loss(c)を算出する。なお、式12は、受信点cにおける4乗則の伝搬モデルによる減衰量に式11で算出された差分を加えたものである。
Figure 0007001242000012
この減衰量Loss(c)が、発射源から受信点cまでの電波の伝搬損失に対応する。また、この減衰量Loss(c)は、電波が区分I、区分II及び区分IIIを通過する際の伝搬モデル(図14の三角形ドットが付された実線で示す減衰曲線)において、発射源から受信点cまでの距離における減衰量である。
(変形例)
なお、本発明は上記実施の形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。例えば、上述したフローチャートにおいて、各処理(ステップ)の順序は、適宜、変更可能である。また、複数ある処理(ステップ)のうちの1つ以上は、省略されてもよい。例えば、図9のS108の処理は省略され得る。
また、上述した実施の形態では、伝搬損失(減衰量)をデシベル(dB;対数)で表したが、伝搬損失の算出を行う際に、伝搬損失をデシベル(dB)として算出する必要はない。つまり、伝搬損失をデシベルに換算せずに真値(ワット(W))のままで算出してもよい。この場合、式8のような、減衰量の差分とは、減衰量の真値の比を意味する。言い換えると、「減衰量の差分」という概念は、「減衰量の真値の比」という概念を包含する。
上述の例において、プログラムは、様々なタイプの非一時的なコンピュータ可読媒体(non-transitory computer readable medium)を用いて格納され、コンピュータに供給することができる。非一時的なコンピュータ可読媒体は、様々なタイプの実体のある記録媒体(tangible storage medium)を含む。非一時的なコンピュータ可読媒体の例は、磁気記録媒体(例えばフレキシブルディスク、磁気テープ、ハードディスクドライブ)、光磁気記録媒体(例えば光磁気ディスク)、CD-ROM(Read Only Memory)、CD-R、CD-R/W、半導体メモリ(例えば、マスクROM、PROM(Programmable ROM)、EPROM(Erasable PROM)、フラッシュROM、RAM(Random Access Memory))を含む。また、プログラムは、様々なタイプの一時的なコンピュータ可読媒体(transitory computer readable medium)によってコンピュータに供給されてもよい。一時的なコンピュータ可読媒体の例は、電気信号、光信号、及び電磁波を含む。一時的なコンピュータ可読媒体は、電線及び光ファイバ等の有線通信路、又は無線通信路を介して、プログラムをコンピュータに供給できる。
上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。
(付記1)
電波の発射源と受信点との間の伝搬経路が通過する1つ以上の環境を特定する環境特定手段と、
前記伝搬経路が複数の環境を通過する場合に、電波が前記伝搬経路を伝搬する際の前記環境の変化に応じて、前記発射源からの距離に対する減衰量の変化度合を変化させることによって、前記発射源から前記受信点までの電波の伝搬損失を算出する算出手段と
を有する情報処理装置。
(付記2)
前記算出手段は、前記発射源からの距離と電波の減衰量との関係を示す伝搬モデルであって、変化前の前記環境に対応する前記伝搬モデルと、変化後の前記環境に対応する前記伝搬モデルとを用いて、前記発射源から前記受信点までの電波の伝搬損失を算出する
付記1に記載の情報処理装置。
(付記3)
前記算出手段は、変化後の前記環境における前記伝搬経路について、前記発射源からの距離に対する減衰量の変化度合を、前記変化後の前記環境に対応する前記伝搬モデルを示す減衰曲線の変化度合に対応するようして、前記発射源から前記受信点までの電波の伝搬損失を算出する
付記2に記載の情報処理装置。
(付記4)
前記算出手段は、
変化前の前記環境に対応する前記伝搬モデルを用いて、前記環境が変化する境界における減衰量を算出し、
変化後の前記環境に対応する前記伝搬モデルを用いて、前記境界における減衰量を算出し、
前記境界における、変化前の前記環境に対応する前記伝搬モデルを用いて算出された減衰量と、変化後の前記環境に対応する前記伝搬モデルを用いて算出された減衰量との差分を算出し、
前記受信点の前記環境に対応する前記伝搬モデルを用いて前記受信点における減衰量を算出し、
算出された前記差分と、算出された前記受信点における減衰量とを用いて、前記発射源から前記受信点までの電波の伝搬損失を算出する
付記3に記載の情報処理装置。
(付記5)
前記算出手段は、複数の前記環境に対応する前記伝搬モデルを用いて、前記発射源から前記受信点までの区間に対応する前記伝搬モデルを生成することによって、前記発射源から前記受信点までの電波の伝搬損失を算出する
付記2から4のいずれか1項に記載の情報処理装置。
(付記6)
複数の前記環境それぞれと前記環境に対応する前記伝搬モデルとを予め対応付ける環境テーブルを格納する格納手段
をさらに有し、
前記算出手段は、前記環境テーブルを参照することによって、前記発射源から前記受信点までの電波の伝搬損失を算出する
付記2から5のいずれか1項に記載の情報処理装置。
(付記7)
電波の発射源と受信点との間の伝搬経路が通過する1つ以上の環境を特定し、
前記伝搬経路が複数の環境を通過する場合に、電波が前記伝搬経路を伝搬する際の前記環境の変化に応じて、前記発射源からの距離に対する減衰量の変化度合を変化させることによって、前記発射源から前記受信点までの電波の伝搬損失を算出する
伝搬損失算出方法。
(付記8)
前記発射源からの距離と電波の減衰量との関係を示す伝搬モデルであって、変化前の前記環境に対応する前記伝搬モデルと、変化後の前記環境に対応する前記伝搬モデルとを用いて、前記発射源から前記受信点までの電波の伝搬損失を算出する
付記7に記載の伝搬損失算出方法。
(付記9)
前記発射源からの距離と電波の減衰量との関係を示す伝搬モデルであって、変化前の前記環境に対応する前記伝搬モデルと、変化後の前記環境に対応する前記伝搬モデルとを用いて、前記発射源から前記受信点までの電波の伝搬損失を算出する
付記8に記載の伝搬損失算出方法。
(付記10)
変化後の前記環境における前記伝搬経路について、前記発射源からの距離に対する減衰量の変化度合を、前記変化後の前記環境に対応する前記伝搬モデルを示す減衰曲線の変化度合に対応するようして、前記発射源から前記受信点までの電波の伝搬損失を算出する
付記9に記載の伝搬損失算出方法。
(付記11)
変化前の前記環境に対応する前記伝搬モデルを用いて、前記環境が変化する境界における減衰量を算出し、
変化後の前記環境に対応する前記伝搬モデルを用いて、前記境界における減衰量を算出し、
前記境界における、変化前の前記環境に対応する前記伝搬モデルを用いて算出された減衰量と、変化後の前記環境に対応する前記伝搬モデルを用いて算出された減衰量との差分を算出し、
前記受信点の前記環境に対応する前記伝搬モデルを用いて前記受信点における減衰量を算出し、
算出された前記差分と、算出された前記受信点における減衰量とを用いて、前記発射源から前記受信点までの電波の伝搬損失を算出する
付記10に記載の伝搬損失算出方法。
(付記12)
複数の前記環境に対応する前記伝搬モデルを用いて、前記発射源から前記受信点までの区間に対応する前記伝搬モデルを生成することによって、前記発射源から前記受信点までの電波の伝搬損失を算出する
付記8から11のいずれか1項に記載の伝搬損失算出方法。
(付記13)
複数の前記環境それぞれと前記環境に対応する前記伝搬モデルとを予め対応付ける環境テーブルを参照することによって、前記発射源から前記受信点までの電波の伝搬損失を算出する
付記8から12のいずれか1項に記載の伝搬損失算出方法。
(付記14)
電波の発射源と受信点との間の伝搬経路が通過する1つ以上の環境を特定するステップと、
前記伝搬経路が複数の環境を通過する場合に、電波が前記伝搬経路を伝搬する際の前記環境の変化に応じて、前記発射源からの距離に対する減衰量の変化度合を変化させることによって、前記発射源から前記受信点までの電波の伝搬損失を算出するステップと
をコンピュータに実行させるプログラム。
1 情報処理装置
2 環境特定部
4 算出部
100 情報処理装置
110 環境情報取得部
112 環境特定部
114 伝搬損失算出部
116 環境テーブル格納部
118 伝搬損失出力部

Claims (8)

  1. 電波の発射源と受信点との間の伝搬経路が通過する1つ以上の環境を特定する環境特定手段と、
    前記伝搬経路が複数の環境を通過する場合に、電波が前記伝搬経路を伝搬する際の前記環境の変化に応じて、前記発射源からの距離に対する減衰量の変化度合を変化させることによって、前記発射源から前記受信点までの電波の伝搬損失を算出する算出手段と
    を有し、
    前記算出手段は、前記発射源からの距離と電波の減衰量との関係を示す複数の伝搬モデルのうち、変化前の前記環境に対応する第1の伝搬モデルと、変化後の前記環境に対応する、前記第1の伝搬モデルとは異なる第2の伝搬モデルとを用いて、前記発射源から前記受信点までの電波の伝搬損失を算出する
    情報処理装置。
  2. 前記算出手段は、変化後の前記環境における前記伝搬経路について、前記発射源からの距離に対する減衰量の変化度合を、前記変化後の前記環境に対応する前記第2の伝搬モデルを示す減衰曲線の変化度合に対応するようして、前記発射源から前記受信点までの電波の伝搬損失を算出する
    請求項に記載の情報処理装置。
  3. 前記算出手段は、
    変化前の前記環境に対応する前記第1の伝搬モデルを用いて、前記環境が変化する境界における減衰量を算出し、
    変化後の前記環境に対応する前記第2の伝搬モデルを用いて、前記境界における減衰量を算出し、
    前記境界における、変化前の前記環境に対応する前記第1の伝搬モデルを用いて算出された減衰量と、変化後の前記環境に対応する前記第2の伝搬モデルを用いて算出された減衰量との差分を算出し、
    複数の伝搬モデルのうち前記受信点の前記環境に対応する第3の伝搬モデルを用いて前記受信点における減衰量を算出し、
    算出された前記差分と、算出された前記受信点における減衰量とを用いて、前記発射源から前記受信点までの電波の伝搬損失を算出する
    請求項に記載の情報処理装置。
  4. 前記算出手段は、複数の前記環境にそれぞれ対応する複数の前記伝搬モデルを用いて、前記発射源から前記受信点までの区間に対応する新たな前記伝搬モデルを生成することによって、前記発射源から前記受信点までの電波の伝搬損失を算出する
    請求項からのいずれか1項に記載の情報処理装置。
  5. 複数の前記環境それぞれと前記環境に対応する前記伝搬モデルとを予め対応付ける環境テーブルを格納する格納手段
    をさらに有し、
    前記算出手段は、前記環境テーブルを参照することによって、前記発射源から前記受信点までの電波の伝搬損失を算出する
    請求項からのいずれか1項に記載の情報処理装置。
  6. 電波の発射源と受信点との間の伝搬経路が通過する1つ以上の環境を特定し、
    前記伝搬経路が複数の環境を通過する場合に、電波が前記伝搬経路を伝搬する際の前記環境の変化に応じて、前記発射源からの距離に対する減衰量の変化度合を変化させることによって、前記発射源から前記受信点までの電波の伝搬損失を算出し、
    前記発射源からの距離と電波の減衰量との関係を示す複数の伝搬モデルのうち、変化前の前記環境に対応する第1の伝搬モデルと、変化後の前記環境に対応する、前記第1の伝搬モデルとは異なる第2の伝搬モデルとを用いて、前記発射源から前記受信点までの電波の伝搬損失を算出する
    伝搬損失算出方法。
  7. 変化後の前記環境における前記伝搬経路について、前記発射源からの距離に対する減衰量の変化度合を、前記変化後の前記環境に対応する前記第2の伝搬モデルを示す減衰曲線の変化度合に対応するようして、前記発射源から前記受信点までの電波の伝搬損失を算出する
    請求項に記載の伝搬損失算出方法。
  8. 電波の発射源と受信点との間の伝搬経路が通過する1つ以上の環境を特定するステップと、
    前記伝搬経路が複数の環境を通過する場合に、電波が前記伝搬経路を伝搬する際の前記環境の変化に応じて、前記発射源からの距離に対する減衰量の変化度合を変化させることによって、前記発射源から前記受信点までの電波の伝搬損失を算出するステップであって、前記発射源からの距離と電波の減衰量との関係を示す複数の伝搬モデルのうち、変化前の前記環境に対応する第1の伝搬モデルと、変化後の前記環境に対応する、前記第1の伝搬モデルとは異なる第2の伝搬モデルとを用いて、前記発射源から前記受信点までの電波の伝搬損失を算出するステップ
    をコンピュータに実行させるプログラム。
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