JP2020149973A - 二次電池 - Google Patents

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南 加藤
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Hikari Sano
光 佐野
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信彦 竹市
哲 清林
Tetsu Kiyobayashi
哲 清林
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勝 八尾
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Abstract

【課題】有機化合物を電極の活物質として用いた、容量を向上可能な二次電池を提供する。【解決手段】二次電池10は、電極3,5と、セパレータ4とを備える。電極3は、有機化合物と助剤とからなる。助剤は、導電助剤および結着材からなり、または導電性高分子材料からなる。導電性高分子材料は、導電性高分子および糖アルコールからなる。セパレータ4は、フィルムと、コート層とを含む。コート層は、フィルムの表面に接して配置され、導電性高分子材料からなる。コート層の導電性高分子材料は、導電性高分子および糖アルコールからなる。電極5は、金属リチウムからなる。【選択図】図1

Description

この発明は、有機化合物を電極の活物質として含む二次電池に関する。
二次電池の中でもリチウムイオン二次電池は、特に、高容量、高エネルギー密度、繰り返し充放電が可能であることから、幅広く使用されている。近年では、更なる二次電池特性の向上を目指し、活物質などの電極材料の改良、さらに資源的制約などの観点から電荷担体としてナトリウムイオン、カリウムイオン、カルシウムイオン等のイオン半径の大きなイオン種を用いた次世代二次電池の開発が行われている。
多電子酸化還元活性な有機化合物を活物質とした場合、活物質あたりの高容量化、希少金属を含まないといった長所がある。また、例えば、イオン半径の大きなイオン種を電荷担体とした場合も金属酸化物を正極活物質とした電極では、酸化還元過程で結晶構造が崩れ、繰り返し充放電が難しいが、有機化合物であれば、分子構造を失わない限り、繰り返し充放電が可能という長所がある。
しかし、このような有機化合物のほとんどは、導電性が低く、電極中の全ての有機活物質を充放電させるために過剰の導電助材(一般的にはカーボン材料)が必要であるため、活物質あたりの容量は高くても電極あたりの容量が低くなるという短所がある(特許文献1〜3)。また、高容量な有機化合物は、ほとんどが低分子量であるため有機溶媒を電解液として利用するリチウムイオン二次電池に利用した場合、繰り返し充放電すると活物質が溶出し、電池寿命が短いという短所がある。
そのため、上記の低い導電性、および短い電池寿命を改善するために、多くの研究がされている。例えば、導電性の高い有機化合物を正極活物質として利用することで導電助剤フリーを実現した電極当たりの高容量化が提案されているが(非特許文献1)、合成方法が複雑、汎用性が低いという課題がある。
電池寿命の改善に関しては、置換基の導入により電池寿命の向上が報告されているが(非特許文献2)、合成課程の難化や分子量が大きくなったことによる理論容量の低下が起こるという課題がある。また、サイクル特性に優れる有機活物質を含有する二次電池のための導電性組成物が知られている(特許文献4)。さらに、導電性高分子PEDOT−PSS膜をガラスフィルター上に形成させることにより電池寿命が改善したという報告がされている(非特許文献3)。
しかし、これらに関しては、有機化合物を含む電極の容量が低いという課題が解決できておらず、電池寿命の改善とともに電極当たりの高容量化のための改良が望まれていた。また、電極組成についての報告は、活物質以外の構成成分(導電助剤および結着材等)は、無機活物質を使用した電極に対するものが中心であり、有機活物質を用いた電極の構成成分としては更なる改善が必要である。
特開2016−081704号公報 特開2016−133126号公報 特開2017−183237号公報 国際公開第2018/030237号パンフレット
伊藤 宏、中山 英樹、中西 真二、森田 美和、辻 良太郎、村田 剛志、森田 靖,「安定有機中性ラジカルを用いた有機薄膜二次電池」第58回電池討論 会要旨集3A04, 2017. M. Yao et al., "Indigo Dye as a Positive-electrode Material for Rechargeable Lithium Batteries," Chemistry Letters 39(9), 950-952, 2010. C. Wang et al., "A Selectively Permeable Membrane for Enhancing Cyclability of Organic Sodium - Ion Batteries," Advanced Materials 28, 9182-9187, 2016. F. Dumur et al., "Novel Fused D-A Dyad and A-D-A Triad Incorporating Tetrathiafulvalene and p-Benzoquinone," Journal of Organic Chemistry 69(6), 2164-2177, 2004.
そこで、この発明の実施の形態によれば、有機化合物を電極の活物質として用いた、容量を向上可能な二次電池を提供する。
(構成1)
この発明の実施の形態によれば、二次電池は、電極と、セパレータとを備える。電極は、有機化合物と助剤とからなる。セパレータは、フィルムと、コート層とを含む。コート層は、フィルムの表面に接して配置され、導電性高分子材料からなる。
(構成2)
構成1において、助剤は、導電助剤と結着材とからなる。
(構成3)
構成1において、助剤は、コート層の導電性高分子材料と同じ導電性高分子材料からなる。
(構成4)
構成1から構成3のいずれかにおいて、コート層の導電性高分子材料は、導電性高分子および糖アルコールのうち、少なくとも導電性高分子からなる。
(構成5)
構成4において、コート層の導電性高分子材料は、(3,4−エチレンジオキシチオフェン)−ポリ(4−スチレンスルホン酸)と糖アルコールとからなる。
(構成6)
構成1から構成5のいずれかにおいて、有機化合物は、(2,3)−(6,7)−ビス(1,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロベンゾ)テトラチアフルバレン、または1−1’−イミノジアントラキノンである。
二次電池の容量を向上できる。
この発明の実施の形態による二次電池の概略図である。 図1に示すセパレータの断面図である。 実施例1および比較例1における二次電池の1〜2サイクル目の充放電曲線である。 実施例1における二次電池のサイクル特性を示す図である。 比較例1における二次電池のサイクル特性を示す図である。
図1は、この発明の実施の形態による二次電池の概略図である。図1を参照して、この発明の実施の形態による二次電池10は、外装缶1と、封口缶2と、正極3と、セパレータ4と、負極5と、電解液6とを備える。
外装缶1は、有底円筒状の形状を有し、開口部を有する。封口缶2は、外装缶1の開口部を覆う。外装缶1および封口缶2は、金属からなる。
正極3、セパレータ4、負極5および電解液6は、外装缶1内に配置され、封口缶2によって封口される。セパレータ4は、正極3と負極5との間に配置される。
正極3は、正極集電体と、正極活物質とを備える。正極活物質は、有機化合物と、助剤とからなる。助剤は、導電助剤(例えば、アセチレンブラック)および結着材(例えば、ポリテトラフルオロエチレン)からなり、または導電性高分子材料からなる。そして、正極活物質は、助剤が導電性高分子材料からなる場合、導電助剤(例えば、アセチレンブラック)および結着材(例えば、ポリテトラフルオロエチレン)を含まない。
有機化合物は、レアメタルを含まない酸化還元活性な有機化合物又はその塩であり、有機分子自身が酸化還元反応を起こすもの、または有機分子が電荷担体として機能することにより電池の充放電反応を起こすことができるものである。例えば、(2,3)−(6,7)−ビス(1,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロベンゾ)テトラチアフルバレン(以下、「Q−TTF−Q」と表記する。)である。また、有機化合物は、次式によって表される1−1’−イミノジアントラキノンであってもよい。
Figure 2020149973
助剤の導電性高分子材料は、導電性高分子と糖アルコールとからなる。導電性高分子は、例えば、ポリ(4−スチレンスルホン酸)アニオンをドーパントとした3,4−エチレンジオキシチオフェン(以下、「PEDOT−PSS」と表記する。)である。PEDOTの対アニオン種は、特に制限されず、PSSをPF、BFおよびTFPB等に置換したものであってもよい。糖アルコールとしては、特に制限されないが、例えば、アラビトール(又はアラビニトール)、ソルビトール、キシリトール、グリセロール、マルチトールなどが挙げられる。より好ましくは、アラビトール、ソルビトールが挙げられる。
セパレータ4は、フィルムと、コート層とを備える。フィルムは、微多孔フィルム、不織布およびフィルターからなる。微多孔フィルム、不織布およびフィルターの各々は、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体およびガラス等からなる。ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体およびガラスの各々は、好ましくは、セパレータの強度が十分で且つ電解液を多く保持できる観点から、厚さが10〜50μmで開口率が30〜70%である。
コート層は、導電性高分子材料からなる。導電性高分子材料は、例えば、PEDOT−PSS、またはPEDOT−PSSおよび糖アルコール(例えば、D−ソルビトール)からなる。即ち、導電性高分子材料は、導電性高分子および糖アルコールのうち、少なくとも導電性高分子からなる。
そして、好ましくは、コート層は、正極活物質の導電性高分子材料と同じ導電性高分子材料を含む。コート層が導電性高分子材料を含むのは、電極の活物質が溶出するのを抑制するためである。即ち、セパレータをフィルムのみで構成した場合、セパレータがひび割れ、そのひび割れを通して電極の活物質が溶出し易くなるが、セパレータをフィルムとコート層とから構成することによってセパレータのひび割れを抑制し、電極の活物質の溶出を抑制できる。
負極5としては、従来からリチウムイオン二次電池に使用されている負極を採用することができる。負極5としては、負極活物質と、必要に応じて導電材と結着剤とを含有する負極活物質層を、負極集電体の片面又は両面に形成した構成を採用し得る。また、本開示のリチウムイオン二次電池を金属リチウム二次電池とする場合には、金属リチウムをそのまま負極として使用することもできる。この負極活物質層は、シート状に成形し、金属箔、金属メッシュ等からなる負極集電体に圧着することで得ることができる。
有機負極活物質としては、特に制限されず、電荷担体となるイオン種をドープ・脱ドープ可能な材料、例えば、金属リチウム、黒鉛(天然黒鉛、人造黒鉛等)、難焼結性炭素、2,5−ジヒドロキシ−1,4−ベンゾキノン、ロジソン酸、アントラルフィン、ピロメリット酸ジイミド、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸、テレフタル酸のリチウム塩、ポリ(アントラキノニルスルフィド)等を活物質として用いることができる。これら負極活物質は、単独で用いることもでき、2種以上を組合せて用いることもできる。
負極5が有機化合物と、導電性高分子材料とを含む構成からなっていてもよい。そして、負極5は、好ましくは、従来、電極に用いられている導電助剤(例えば、アセチレンブラック)および結着材(例えば、ポリテトラフルオロエチレン)を含まない。
電解液6は、従来から使用されている電解質塩が含まれ非水系の溶剤に溶解したものである。このような電解質塩としては、例えば、Liイオン、Naイオン、Kイオン、およびテトラブチルアンモニウムイオンなどのカチオン種とPF、BF、ClO、N(SOCF)(TFSI)およびN(SOF)(FSI)等のアニオン種からなる塩が挙げられるが、これらに限定しない。これらの電解質塩は、単独で用いることもでき、2種以上を組合せて用いることもできる。
電解液中の電解質塩の濃度は特に制限されない。サイクル特性をさらに向上させる観点からは、電解質塩の濃度は、1.0〜100mol/Lが好ましく、1.5〜3.0mol/Lがより好ましい。なお、2種以上の電解質塩を使用する場合は、総量が上記範囲内となるように調整することが好ましい。
電解液に使用する溶媒としては、サイクル特性の観点からは、上記した活物質として使用する有機化合物又はその塩が溶解しにくい溶媒を使用することが好ましい。このような溶媒としては、例えば、エチレンカーボネート、フルオロエチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート、ビニレンカーボネート、ジエチルカーボネート、ジメチルエーテル、エチルメチルカーボネート、1,4−ジオキサン、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、γ−バレロラクトン、アセトニトリル、2−メトキシアセトニトリル、3−メトキシプロピオニトリル、アジポニトリル、グルタロニトリル、ジメチルホルムアミド、ジメチルイミダゾリジノン、ジメチルスルホキシド、亜硝酸エチレン、スルホラン、2−メチルスルホラン、ニトロエタン、ニトロメタン、N−メチルオキサゾリジノン、N−メチルピロリジノン、トリメチルホスフェート等が挙げられる。なかでも、初期容量及びサイクル特性を特に向上させることができる観点から、プロピレンカーボネート、アセトニトリル等が好ましい。初期容量及びサイクル特性の観点からは、電解液に使用する溶媒としては、プロピレンカーボネート及び/又はアセトニトリルのみからなることが好ましい。
なお、電解液としては、上記した構成以外にも、イオン液体を使用することも可能である。使用し得るイオン液体としては、アンモニウム、イミダゾリウム、スルホニウム、ピラゾリウム、ピリジニウム、ピロリジニウム、ホスホニウム、モルホリニウム等のカチオンと、BF 、CFBF 、CBF 、CBF 、CBF 、CFOCBF 、CHCOO、CFCOO、PF 、OTf(トリフラート)、NO 、Br、Cl、N(SOF) (FSI)、N(SOCF) (TFSI)、N(CN) 、C(CN) 等のアニオンとからなるイオン液体が挙げられる。このようなカチオン及びアニオンは、例えば、以下のものが包含され得る。
Figure 2020149973
[式中、R及びR’は同一又は異なって、炭素数1〜10のアルキル基(メチル基、エチル基、n−プロピル基等)又は炭素数1〜10のアルコキシ基(メトキシ基、エトキシ基、n-プロピルオキシ基等)を示す。Phはフェニル基を示す。]
このようなイオン液体としては、例えば、N,N,N−トリメチル-N-プロピルアンモニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)アミド、N,N,N−トリエチル-N-ペンチルアンモニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)アミド、N−メチル-N-プロピルピロリジニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)アミド、N−ブチル-N-メチルピロリジニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)アミド、1−エチル−3メチルイミダゾリウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)アミド、1−ブチル−3メチルイミダゾリウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)アミド、1−アリル−3エチルイミダゾリウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)アミド、1−ブチル−3メチルイミダゾリウムヘキサフルオロホスフェート、1−ブチル−3メチルイミダゾリウムトリフルオロメタンスルホネート、N−メチル−N−メトキシメチルピロリジニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)アミド、トリ−n−ブチルメチルホスホニウムジメチルホスフェート、トリ−n−ブチルオクチルホスホニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)アミド、トリ−n−ブチルオクチルホスホニウムトリフルオロメタンスルホネート、トリ−n−ブチルオクチルホスホニウムトリフルオロアセテート、トリ−n−ブチルオクチルホスホニウムトシレート、N,N,N−トリブチル-N-メチルアンモニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)アミド、N−メチル-N-オクチルピロリジニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)アミド、1−ヘキシル−3−メチルイミダゾリウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)アミド、1−メチル−3−オクチルイミダゾリウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)アミド、1−デシル−3−メチルイミダゾリウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)アミド、1−ドデシル−3−メチルイミダゾリウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)アミド、1−ヘキシル−2,3−ジメチルイミダゾリウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)アミド、1−ブチル−3−メチルイミダゾリウムビス(パーフルオロエタンスルホニル)アミド、トリ−n−ブチル(2−ヒドロキシメチル)ホスホニウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)アミド、テトラ−n−ブチルホスホニウム0,0’−ジエチルジチオホスフェート、トリ−n−ブチルドデシルホスホニウム3,4−ビス(メトキシカルボニル)ベンゼンスルホネート等が挙げられる。電解液6は、例えば、プロピレンカーボネートにリチウムビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド(以下、「LiN(SOCF)」と表記する。)を溶解させたものからなる。
図2は、図1に示すセパレータ4の断面図である。図2を参照して、セパレータ4は、フィルム41と、コート層42とを備える。コート層42は、フィルム41の一方の面に接して配置され、一部がフィルム41中に浸み込む。
なお、セパレータ4は、コート層42がフィルム41の一方の面側に配置されたものに限らず、コート層42がフィルム41の両方の面側に配置され、コート層42の一部がフィルム41中に浸み込んだ断面構造を有していてもよい。
二次電池10は、正極3、セパレータ4および負極5を作製し、その作製した正極3、セパレータ4および負極5を外装缶1内に配置し、その後、電解液6を外装缶1内に注入し、封口缶2によって外装缶1の開口部を封口することによって作製される。
正極3は、有機活物質、導電性高分子材料および糖アルコールを、例えば、有機活物質:70〜95質量%(好ましくは、75〜85質量%)、導電性高分子材料の固形成分:4.5〜27質量%(好ましくは、22〜24質量%)および糖アルコール:0.5〜3質量%(好ましくは、1〜3質量%)の質量比で混合し、混合物を正極集電体(例えば、アルミニウム、ステンレススチール、ニッケル、チタン又はこれらの合金からなる箔、メッシュ、パンチドメタル、エキスパンドメタル等であり、好ましくは、厚みが50〜500μmのアルミニウム箔)に塗布し、その後、室温〜150℃の温度範囲で混合物を真空乾燥することによって作製される。
また、正極3は、有機化合物、導電助剤および結着材を質量比で8:1:1の割合で混合し、次いで、圧着時に電極と装置とがくっつかないようにヘキサンを数滴滴下した後に、混合物をアルミニウムメッシュに圧着し、その圧着した混合物を真空乾燥して作製される。
この発明の実施の形態による二次電池10においては、正極3が有機化合物と助剤とからなり、助剤が、次の(1),(2)のいずれかからなる場合でも、導電性高分子材料からなるコート層を備えるセパレータ4を用いることによって、初期充放電量および30サイクル後の充放電容量を向上できる。
(1)導電助剤および結着材
(2)導電性高分子材料
このように、二次電池10は、有機化合物を含む正極3と、導電性高分子材料からなるコート層42を含むセパレータ4とを備えることを特徴とする。
そして、正極3がQ−TTF−Qと助剤(PEDOT−PSSおよびD−ソルビトール)とからなる場合は、正極3がQ−TTF−Qと助剤(導電助剤および結着材)からなる場合よりも二次電池10の初期充放電容量を2倍以上に向上できる。
また、正極3が有機化合物として1−1’−イミノジアントラキノンを含み、電解液がエチレンカーボネート(EC)とジエチルカーボネート(DEC)との混合液にLiPFを溶解させたものからなる場合、二次電池10の初期充放電容量および30サイクル後の充放電容量の両方を飛躍的に向上できる。
以下、実施例を用いて、この発明の実施の形態による二次電池10を詳細に説明する。
(実施例1)
Q−TTF−Q、導電材(アセチレンブラック)、及び結着剤(ポリテトラフルオロエチレン)を、質量比8:1:1の割合で、メノウ乳鉢にて混合し、次いで、圧着時に電極と装置とがくっつかないようにヘキサンを数滴滴下した後に、アルミニウムメッシュに40MPaで圧着し、120℃で1時間真空乾燥して、厚み0.2mmの正極活物質層を有する正極を得た。負極としては、金属リチウムを使用した。電解液としては、プロピレンカーボネート(PC)に、2.5mol/Lの濃度でLiN(SOCF)を溶解させたものを用いた。セパレータとしては、ガラス繊維濾紙GA−100(アドバンテック東洋社製)(以下、「ガラスフィルター」と表記する。)上に1.3質量%PEDOT−PSS水溶液を300μL滴下し、室温で乾燥させた後、120℃で1時間常圧乾燥した後、100℃で2時間真空乾燥させたものを用いて、上記した正極、負極及び電解液を備える実施例1における二次電池を作製した。
(実施例2)
セパレータとして、ガラスフィルターにPEDOT−PSSとD−ソルビトールの固形成分の総量を100質量%とし、総量に対し20質量%のソルビトールを含有したスラリーを全量滴下し、室温で乾燥させた後、120℃で1時間常圧乾燥した後、2時間真空乾燥させたものを用いた以外は、実施例1と同様にして、実施例2における二次電池を作製した。
(実施例3)
Q−TTF−Q、PEDOT−PSS水分散溶液(1.3質量%)の固形成分、糖アルコール(D−ソルビトール)を質量比8:1.7:0.3の割合で混合し、微量のエチレングリコールを添加し、アルミニウム箔に塗布し、室温で1時間乾燥後、常圧、80℃で1時間乾燥、さらに120℃で2時間真空乾燥して、厚み0.03mmの正極活物質層を有する正極を得た以外は、実施例1と同様にして実施例3における二次電池を作製した。
(実施例4)
セパレータとして、ガラスフィルターにPEDOT−PSSとD−ソルビトールの固形成分の総量を100質量%とし、総量に対して20質量%のソルビトールを含有したスラリーを全量滴下し、室温で乾燥させた後、120℃で1時間常圧乾燥した後、2時間真空乾燥させたものを用いた以外は、実施例3と同様にして実施例4における二次電池を作製した。
(実施例5)
正極活物質としては、インジゴを用いた。インジゴ、PEDOT−PSS水分散溶液(1.3質量%)の固形成分、糖アルコール(D−ソルビトール)を質量比8:1.7:0.3の割合で混合し、微量のエチレングリコールを添加しアルミニウム箔に塗布し、室温で1時間乾燥後、常圧、80℃で1時間乾燥、さらに120℃で2時間真空乾燥して、厚み0.03mmの正極活物質層を有する正極を得た以外は、実施例1と同様にして実施例5の二次電池を作製した。
(実施例6)
セパレータとして、ガラスフィルターにPEDOT−PSSとD−ソルビトールの固形成分の総量を100質量%とし、総量に対して20質量%のソルビトールを含有したスラリーを全量滴下し、室温で乾燥させた後、120℃で1時間常圧乾燥後、2時間真空乾燥させたものを用いた以外は、実施例5と同様にして実施例6における二次電池を作製した。
(実施例7)
1−1’−イミノジアントラキノン、PEDOT−PSS水分散溶液(1.3質量%)の固形成分、糖アルコール(D−ソルビトール)を質量比78:20:2の割合で混合した以外は、実施例1と同様にして正極を得た。また、エチレンカーボネート(EC)とジエチルカーボネート(DEC)とを体積比EC:DEC=1:5で混合した液に1モルのLiPFを溶解させたものを電解液として用いた。それ以外は、実施例4と同様にして実施例7における二次電池を作製した。
(比較例1)
セパレータとしてガラスフィルターのみを用いた以外は、実施例1と同様にして比較例1における二次電池を作製した。
(比較例2)
インジゴ、導電材(アセチレンブラック)、及び結着剤(ポリテトラフルオロエチレン)を、質量比8:1:1の割合で、メノウ乳鉢にて混合し、次いで、圧着時に電極と装置とがくっつかないようにヘキサンを数滴滴下した後に、アルミニウムメッシュに40MPaで圧着し、120℃で1時間真空乾燥して、厚み0.2mmの正極活物質層を有する正極と、ガラスフィルターからなるセパレータとを用いた以外は、比較例1と同様にして比較例2における二次電池を作製した。
(比較例3)
セパレータとしてガラスフィルターのみを用いた以外、実施例3と同様にして、比較例3における二次電池を作製した。
(比較例4)
セパレータとしてガラスフィルターのみを用いた以外、実施例5と同様にして、比較例4における二次電池を作製した。
(充放電試験)
得られた二次電池について、25℃の雰囲気下、充放電電圧は1.5〜4.6Vとし、充電/放電電流密度20mA/gとして、放電から開始して充放電を行った。放電から開始する場合、1サイクル目の放電容量は正確に評価できないため,2サイクル目の放電電圧を初期放電容量として評価した。
図3は、実施例1および比較例1における二次電池の1〜2サイクル目の充放電曲線である。図3において、縦軸は、電圧を表し、横軸は、容量を表す。図3を参照して、実施例1における二次電池の初期放電容量は、98[mAh/g]であり、初期充電容量は、99[mAh/g]であった。また、比較例1における二次電池の初期放電容量は、41[mAh/g]であり、初期充電容量は、39[mAh/g]であった。
図4は、実施例1における二次電池のサイクル特性を示す図である。図5は、比較例1における二次電池のサイクル特性を示す図である。図4および図5において、縦軸は、容量およびクーロン効率を表し、横軸は、サイクル数を表す。
図4を参照して、実施例1における二次電池は、一定のサイクル特性を有しており、3サイクル目以降のクーロン効率は、99%以上を示した。そして、30サイクル後の放電容量は、42[mAh/g]であり、充電容量は、45[mAh/g]であった。
図5を参照して、比較例1における二次電池は、一定のサイクル特性を有しており、3サイクル目以降のクーロン効率は、99%以上を示した。そして、30サイクル後の放電容量は、29[mAh/g]であり、充電容量は、30[mAh/g]であった。
実施例1における二次電池は、比較例1における二次電池のガラスフィルターからなるセパレータをガラスフィルターの表面にPEDOT−PSSからなるコート層を設けたセパレータに変えたものであり、正極、負極および電解液が比較例1における二次電池と同じである。
実施例2〜7における二次電池は、図3に示す実施例1における二次電池の充放電曲線とほぼ同じ充放電曲線を有し、図4に示す実施例1における二次電池のサイクル特性と同じサイクル特性を有する。また、比較例2〜4における二次電池は、図3に示す比較例1における二次電池の充放電曲線とほぼ同じ充放電曲線を有し、図5に示す比較例1における二次電池のサイクル特性と同じサイクル特性を有する。
実施例1〜7における二次電池の正極、負極、セパレータ、電解液、初期充放電容量および30サイクル後の充放電容量を表1,2に示す。また、比較例1〜4における二次電池の正極、負極、セパレータ、電解液、初期充放電容量および30サイクル後の充放電容量を表3に示す。
Figure 2020149973
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実施例1における二次電池と比較例1における二次電池を比較すると、正極、負極および電解液を同一にして、ガラスフィルターのみからなるセパレートをガラスフィルターとPEDOT−PSSとからなるセパレータに変えることによって、初期充放電容量が2倍以上に向上し、30サイクル後の充放電容量が約1.5倍に向上する。従って、ガラスフィルターと導電性高分子(PEDOT−PSS)とからなるセパレータを用いることによって二次電池の初期充放電容量および30サイクル後の充放電容量を向上できることが分かった。
実施例1,2における二次電池は、Q−TTF−Q、導電助剤および結着材からなる正極を備える。そして、実施例2における二次電池は、正極、負極および電解液が実施例1における二次電池と同じであり、セパレータが実施例1における二次電池と異なる。より具体的には、実施例2における二次電池は、実施例1における二次電池のセパレータをガラスフィルターとPEDOT−PSSとD−ソルビトールとからなるセパレータ(即ち、実施例1における二次電池のセパレータにD−ソルビトール(糖アルコール)を追加したセパレータ)に変えたものである。
実施例2における二次電池は、初期充放電容量が実施例1における二次電池と同等であり、30サイクル後の充放電容量が実施例1における二次電池よりも大きい。従って、導電性高分子(PEDOT−PSS)および糖アルコール(D−ソルビトール)を含むセパレータを用いることによって30サイクル後の充放電容量を向上できることが分かった。
実施例3における二次電池は、実施例1における二次電池の正極(Q−TTF−Q+導電助剤+結着材)をQ−TTF−QとPEDOT−PSSとD−ソルビトールとからなる正極に変えたものであり、負極、セパレータおよび電解液が実施例1における二次電池と同じである。
実施例3における二次電池は、初期放電容量が244[mAh/g]であり、初期充電容量が234[mAh/g]である。また、実施例3における二次電池は、30サイクル後の放電容量が55[mAh/g]であり、30サイクル後の充電容量が56[mAh/g]である。従って、有機化合物(Q−TTF−Q)と導電性高分子(PEDOT−PSS)と糖アルコール(D−ソルビトール)とからなる正極を用いることによって、初期充放電容量を2倍以上に向上でき、30サイクル後の充放電容量を向上できることが分かった。
なお、実施例3における二次電池は、比較例3における二次電池のセパレータ(ガラスフィルター)をガラスフィルターとPEDOT−PSSとからなるセパレータに変えたものである。そして、実施例3における二次電池は、比較例3における二次電池よりも初期充放電容量および30サイクル後の充放電容量の両方が大きい。従って、ガラスフィルターとPEDOT−PSSとからなるセパレータを用いることによって二次電池の初期充放電容量および30サイクル後の充放電容量を向上できる。
実施例4における二次電池は、実施例3における二次電池のセパレータ(ガラスフィルター+PEDOT−PSS)をガラスフィルターとPEDOT−PSSとD−ソルビトールとからなるセパレータに変えたものであり、正極、負極および電解液が実施例3における二次電池と同じである。
実施例4における二次電池は、初期放電容量および初期充電容量が267[mAh/g]であり、30サイクル後の放電容量が51[mAh/g]であり、30サイクル後の充電容量が52[mAh/g]である。従って、有機化合物(Q−TTF−Q)と導電性高分子(PEDOT−PSS)と糖アルコール(D−ソルビトール)とからなる正極を用いた二次電池において、ガラスフィルターとPEDOT−PSSとからなるセパレータをガラスフィルターとPEDOT−PSSとD−ソルビトールとからなるセパレータに変えることによって、30サイクル後の充放電容量がほぼ維持して、初期充放電容量を向上できることが分かった。
実施例5における二次電池は、インジゴとPEDOT−PSSとD−ソルビトールとからなる正極を用いた二次電池である。実施例5における二次電池は、正極、負極および電解液を比較例4における二次電池と同じにして、比較例4における二次電池のセパレータをガラスフィルターとPEDOT−PSSとからなるセパレータに変えたものである。
実施例5における二次電池は、初期放電容量が188[mAh/g]であり、初期充電容量が78[mAh/g]である。また、実施例5における二次電池は、30サイクル後の放電容量が19[mAh/g]であり、30サイクル後の充電容量が17[mAh/g]である。
一方、比較例4における二次電池は、初期放電容量が197[mAh/g]であり、初期充電容量が62[mAh/g]である。また、比較例4における二次電池は、電池として機能しなかったので、30サイクル後の充放電容量を取得できなかった。
また、比較例2における二次電池は、インジゴと導電助剤と結着材とからなる正極を用いた点のみが比較例4における二次電池と異なる。そして、比較例2における二次電池は、電池として機能せず、初期放電容量が1[mAh/g]以下であり、初期充電容量、および30サイクル後の充放電容量を取得できなかった。
このように、正極の有機化合物としてインジゴを用い、セパレータとしてガラスフィルターを用いた比較例2,4における二次電池は、電池として機能しなかった。
これに対して、正極の有機化合物としてインジゴを用い、セパレータとしてガラスフィルターとPEDOT−PSSとからなるセパレータを用いた実施例5における二次電池は、上述したように、電池として機能する。
従って、有機化合物としてインジゴを用いた正極を備える二次電池においても、ガラスフィルターとPEDOT−PSSとからなるセパレータを用いることによって、二次電池の初期充放電容量および30サイクル後の充放電容量を向上できることが分かった。
実施例6における二次電池は、正極、負極および電解液を実施例5における二次電池と同じにして、実施例5における二次電池のセパレータをガラスフィルターとPEDOT−PSSとD−ソルビトールとからなるセパレータに変えたものである。
実施例6における二次電池は、初期放電容量が196[mAh/g]であり、初期充電容量が111[mAh/g]である。また、実施例6における二次電池は、30サイクル後の放電容量が44[mAh/g]であり、30サイクル後の充電容量が43[mAh/g]である。従って、インジゴとPEDOT−PSSとD−ソルビトールからなる正極を用いた二次電池において、ガラスフィルターとPEDOT−PSSとD−ソルビトールとからなるセパレータを用いることによって、初期充放電容量および30サイクル後の充放電容量の両方を向上できることが分かった。
実施例7における二次電池は、実施例6における二次電池の正極のインジゴを1−1’−イミノジアントラキノンに変え、実施例6における二次電池の電解液をエチレンカーボネート(EC)とジエチルカーボネート(DEC)との混合液にLiPFを溶解させた電解液に変えたものであり、その他は、実施例6における二次電池と同じである。
実施例7における二次電池は、初期放電容量が250[mAh/g]であり、初期充電容量が304[mAh/g]である。また、実施例7における二次電池は、30サイクル後の放電容量が109[mAh/g]であり、30サイクル後の充電容量が113[mAh/g]である。そして、30サイクル後の放電容量において、109[mAh/g]の放電容量は、実施例1〜4における二次電池の放電容量の約2倍に相当し、30サイクル後の充電容量において、113[mAh/g]の充電容量は、実施例1〜4における二次電池の放電容量の約2倍に相当する。
従って、正極の有機化合物として1−1’−イミノジアントラキノンを用い、電解液としてエチレンカーボネート(EC)とジエチルカーボネート(DEC)との混合液にLiPFを溶解させた電解液を用いることによって、二次電池の30サイクル後の充放電容量を飛躍的に向上できることが分かった。
実施例1,3,5における二次電池は、ガラスフィルターとPEDOT−PSSとからなるセパレータを用いた二次電池において、正極のみが異なる二次電池である。
そして、30サイクル後の充放電容量においては、実施例3における二次電池が最も大きく、実施例1における二次電池が2番目に大きく、実施例5における二次電池が最も小さい。従って、ガラスフィルターとPEDOT−PSSとからなるセパレータを用いた場合、正極としては、Q−TTF−QとPEDOT−PSSとD−ソルビトールとからなる正極またはQ−TTF−Qと導電助剤と結着材とからなる正極が好ましい。つまり、正極の有機化合物としては、Q−TTF−Qが好ましい。
また、実施例2,4,6における二次電池は、ガラスフィルターとPEDOT−PSSとD−ソルビトールとからなるセパレータを用いた二次電池において、正極のみが異なる二次電池である。
そして、30サイクル後の充放電容量は、実施例2,4における二次電池が実施例6における二次電池よりも大きい。従って、ガラスフィルターとPEDOT−PSSとD−ソルビトールとからなるセパレータを用いた場合、正極としては、Q−TTF−QとPEDOT−PSSとD−ソルビトールとからなる正極またはQ−TTF−Qと導電助剤と結着材とからなる正極が好ましい。つまり、正極の有機化合物としては、Q−TTF−Qが好ましい。
このように、ガラスフィルターとPEDOT−PSSとからなるセパレータ、およびガラスフィルターとPEDOT−PSSとD−ソルビトールとからなるセパレータのいずれを用いた場合でも、正極としては、Q−TTF−QとPEDOT−PSSとD−ソルビトールとからなる正極またはQ−TTF−Qと導電助剤と結着材とからなる正極が好ましく、正極の有機化合物としては、Q−TTF−Qが好ましい。
そして、ガラスフィルターとPEDOT−PSSとD−ソルビトールとからなるセパレータを用いた場合、正極の有機化合物として1−1’−イミノジアントラキノンを用い、電解液としてエチレンカーボネート(EC)とジエチルカーボネート(DEC)との混合液にLiPFを溶解させた電解液を用いることによって、30サイクル後の充放電容量を最も高くできる。
実施例1〜7に示したように、ガラスフィルターと導電性高分子材料とからなるセパレータを用いることによって二次電池の30サイクル後の充放電容量を向上できる。そして、セパレータの導電性高分子材料は、導電性高分子(PEDOT−PSS)のみからなり、または導電性高分子(PEDOT−PSS)と糖アルコール(D−ソルビトール)とからなる。つまり、セパレータの導電性高分子材料は、導電性高分子(PEDOT−PSS)および糖アルコール(D−ソルビトール)のうち、少なくとも導電性高分子(PEDOT−PSS)からなる。
そして、有機化合物と助剤(助剤は、導電助剤および結着材からなり、または導電性高分子材料からなる)とからなる正極を上記のセパレートと組み合わせことによって、30サイクル後の充放電容量を向上させた二次電池を得ることができる。
この発明は、有機化合物を電極の活物質として用いた二次電池に適用される。
1 外装缶
2 封口缶
3 正極
4 セパレータ
5 負極
6 電解液
10 二次電池
41 フィルム
42 コート層

Claims (6)

  1. 有機化合物と助剤とからなる電極と、
    セパレータとを備え、
    前記セパレータは、
    フィルムと、
    前記フィルムの表面に接して配置され、導電性高分子材料からなるコート層とを含む、二次電池。
  2. 前記助剤は、導電助剤と結着材とからなる、請求項1に記載の二次電池。
  3. 前記助剤は、前記コート層の導電性高分子材料と同じ導電性高分子材料からなる、請求項1に記載の二次電池。
  4. 前記コート層の前記導電性高分子材料は、導電性高分子および糖アルコールのうち、少なくとも前記導電性高分子からなる、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の二次電池。
  5. 前記コート層の前記導電性高分子材料は、(3,4−エチレンジオキシチオフェン)−ポリ(4−スチレンスルホン酸)と糖アルコールとからなる、請求項4に記載の二次電池。
  6. 前記有機化合物は、(2,3)−(6,7)−ビス(1,4−ジオキソ−1,4−ジヒドロベンゾ)テトラチアフルバレン、または1−1’−イミノジアントラキノンである、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の二次電池。

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2023181912A1 (ja) * 2022-03-23 2023-09-28 パナソニックIpマネジメント株式会社 非水電解質二次電池用正極および非水電解質二次電池

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