JP2020148857A - 光学系調整方法、画像取得方法、および画像取得装置 - Google Patents

光学系調整方法、画像取得方法、および画像取得装置 Download PDF

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Abstract

【課題】マルチスペクトル撮影により生体試料の観察用画像を取得する装置において、光学系の状態を適切に調整できる技術を提供する。【解決手段】まず、光学系の状態を変更する(S11)。次に、生体試料に照明光を照射しつつ、中心波長の異なる複数の波長帯域において生体試料を撮影する(S12)。続いて、取得した複数の撮影画像について、画素毎に、波長帯域の変化に対する輝度値の変化を表す波長プロファイルを得る(S13)。そして、波長プロファイルに応じて、各画素を複数のクラスターに分類する(S14)。さらに、複数のクラスターのそれぞれを代表する波長プロファイルである代表プロファイルを作成する(S15)。その後、代表プロファイルに基づいて、光学系の状態の適否を判定する(S16)。これにより、光学系の状態を適切に調整できる。【選択図】図3

Description

本発明は、生体試料を光学系を介して撮影して観察用画像を生成する装置における光学系調整方法に関する。
医療や生命科学の分野では、観察対象となる細胞の撮影を行う場合がある。しかしながら、細胞は、ほぼ透明であるため、鮮明な観察画像を取得することが難しい。そこで、従来、細胞の視認性を高めるために、細胞を染料で染色して撮影を行うことが知られている。しかしながら、染色を行うと、細胞がダメージを負うという問題がある。このため、無染色で細胞の鮮明な画像を取得する技術が求められている。無染色で細胞の画像を取得する従来の技術については、例えば、特許文献1に記載されている。
特許文献1の装置では、細胞をマルチスペクトル撮影し、取得した複数の画像について、画素毎に波長プロファイルを生成する。そして、得られた波長プロファイルに応じて、各画素を複数のクラスターに分類する。その後、各画素に、分類されたクラスターに対応する階調値を割り当てることにより、観察用画像を生成している。
特開2018−163248号公報
特許文献1の装置では、観察に適した画像を取得するために、光学系の状態を適切に調整することが重要である。例えば、光学系に含まれる対物レンズの補正環や、開口絞りの状態を、適切に調整する必要がある。しかしながら、特許文献1の装置において、光学系を調整するためには、光学系の状態を変更し、マルチスペクトル撮影を行い、波長プロファイルを作成し、観察用画像を生成し、観察用画像の状態を評価する、という複数の工程を繰り返して、最適な観察用画像が得られる光学系の状態を探す必要がある。また、マルチスペクトル撮影では、光学系の状態が同一であっても、波長毎に画像の状態が異なる。このため、作業者が目視で最適な光学系の状態を探すことは極めて難しい、という問題がある。
本発明は、このような事情に鑑みなされたものであり、マルチスペクトル撮影により生体試料の観察用画像を取得する装置において、光学系の状態を適切に調整できる技術を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本願の第1発明は、生体試料を光学系を介して撮影して観察用画像を生成する装置における光学系調整方法であって、a)前記光学系の状態を変更する工程と、b)前記生体試料に照明光を照射しつつ、中心波長の異なる複数の波長帯域において前記生体試料を撮影する工程と、c)前記工程b)で取得した複数の撮影画像について、画素毎に、前記波長帯域の変化に対する輝度値の変化を表す波長プロファイルを得る工程と、d)前記波長プロファイルに応じて、各画素を複数のクラスターに分類する工程と、e)前記複数のクラスターのそれぞれを代表する前記波長プロファイルである代表プロファイルを作成する工程と、f)前記代表プロファイルに基づいて、前記光学系の状態の適否を判定する工程と、を有する。
本願の第2発明は、第1発明の光学系調整方法であって、前記代表プロファイルは、前記クラスターに属する複数の画素の前記波長プロファイルの輝度値の平均値のプロファイルである。
本願の第3発明は、第1発明または第2発明の光学系調整方法であって、前記工程f)では、複数の前記代表プロファイルの第1の単一波長における輝度値の順序と、複数の前記代表プロファイルの前記第1の単一波長とは異なる第2の単一波長における輝度値の順序と、複数の前記代表プロファイルの第1の複数波長における輝度値の平均値の順序と、複数の前記代表プロファイルの前記第1の複数波長とは異なる第2の複数波長における輝度値の平均値の順序と、のうちの少なくとも2つの比較結果に基づいて、前記光学系の状態の適否を判定する。
本願の第4発明は、第1発明から第3発明までのいずれか1発明の光学系調整方法であって、前記工程f)では、互いに近似する複数のクラスターの一部を、評価対象から除外する。
本願の第5発明は、第1発明から第4発明までのいずれか1発明の光学系調整方法であって、前記工程f)では、前記複数のクラスターの全てにおいて、前記代表プロファイルの輝度値の最大値と最小値との差が、所定の閾値よりも小さい場合、前記光学系の状態を不適切と判定する。
本願の第6発明は、第1発明または第2発明の光学系調整方法であって、前記工程f)では、予め機械学習または深層学習により生成された学習モデルに基づいて、前記光学系の状態の適否を判定する。
本願の第7発明は、第1発明から第6発明までのいずれか1発明の光学系調整方法であって、前記工程f)において前記光学系の状態が不適切と判定された場合、前記工程a)に戻って前記光学系の状態を他の状態に変更し、前記工程b)〜f)を再び実行する。
本願の第8発明は、第1発明から第7発明までのいずれか1発明の光学系調整方法であって、前記工程a)では、前記光学系に含まれる対物レンズの補正環の状態を変更する。
本願の第9発明は、第1発明から第8発明までのいずれか1発明の光学系調整方法であって、前記工程a)では、前記光学系に含まれる開口絞りの状態を変更する。
本願の第10発明は、第1発明から第9発明までのいずれか1発明の光学系調整方法であって、前記生体試料は細胞である。
本願の第11発明は、生体試料を撮影して観察用画像を生成する画像取得方法であって、第1発明から第10発明までのいずれか1発明の光学系調整方法の実行後、画素毎に、分類された前記クラスターに対応する階調値を割り当てることにより、前記観察用画像を生成する。
本願の第12発明は、生体試料を光学系を介して撮影して観察用画像を生成する画像取得装置であって、前記光学系の状態を変更する光学系調整部と、前記生体試料に照明光を照射する照明部と、前記照明光が照射された前記生体試料を前記光学系を介して撮影する撮像部と、前記光学系調整部、前記照明部、および前記撮像部を制御するコンピュータと、を備え、前記コンピュータは、a)前記光学系調整部により、前記光学系の状態を変更する処理と、b)前記照明部から前記生体試料に照明光を照射しつつ、前記撮像部により、中心波長の異なる複数の波長帯域において前記生体試料を撮影する処理と、c)前記処理b)において取得した複数の撮影画像について、画素毎に、前記波長帯域の変化に対する輝度値の変化を表す波長プロファイルを得る処理と、d)前記波長プロファイルに応じて、各画素を複数のクラスターに分類する処理と、e)前記複数のクラスターのそれぞれを代表する前記波長プロファイルである代表プロファイルを作成する処理と、f)前記代表プロファイルに基づいて、前記光学系の状態の適否を判定する処理と、を実行する。
本願発明によれば、複数のクラスターの代表プロファイルに基づいて、光学系の状態の適否を判定する。これにより、光学系の状態を適切に調整できる。
画像取得装置の構成を示した図である。 培養容器の斜視図である。 光学系の調整処理の流れを示したフローチャートである。 マルチスペクトル撮影の流れを示したフローチャートである。 複数の撮影画像を概念的に示した図である。 複数の波長プロファイルの例を示したグラフである。 代表プロファイルの例を示したグラフである。 複数の代表プロファイルの例を示したグラフである。 光学系の状態の適否判定処理の流れを示したフローチャートである。 観察用画像の生成処理の流れを示したフローチャートである。 撮影画像の例を示した図である。 観察用画像の例を示した図である。 図8のグラフに対応する観察用画像を示した図である。 複数の代表プロファイルの例を示したグラフである。 図14のグラフに対応する観察用画像を示した図である。 複数の代表プロファイルの例を示したグラフである。 図16のグラフに対応する観察用画像を示した図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
<1.画像取得装置の構成>
図1は、本発明の一実施形態に係る画像取得装置1の構成を示した図である。本実施形態の画像取得装置1は、培養容器9内に保持された生体試料である細胞92を撮影して、観察用画像Ioを生成する装置である。図2は、培養容器9の斜視図である。
培養容器9は、複数の窪部900を有するウェルプレートである。複数の窪部900は、二次元的に規則的に配列されている。また、各窪部900は、光を透過可能な底部を有する。培養容器9は、各窪部900内に、培養液91を貯留するとともに、観察対象である細胞92を培養液91中に保持する。窪部900の内部において細胞92を培養すると、細胞92は、窪部900の底部に沿って成長する。なお、培養容器9は、ウェルプレート以外の容器であってもよい。例えば、培養容器9として、光を透過可能なシャーレや、プレパラートを用いてもよい。
図1に示すように、画像取得装置1は、ステージ10と、ステージ移動機構20と、照明部30と、撮像光学系40と、光学系調整部46と、撮像部50と、コンピュータ60とを備える。ステージ10、ステージ移動機構20、照明部30、撮像光学系40、および撮像部50は、図示を省略したハウジングの内部に配置される。
ステージ10は、培養容器9を支持する支持台である。ステージ10の中央には、上下に貫通する開口部11が設けられている。また、ステージ10は、開口部11の縁に、環状の支持面12を有する。培養容器9は、開口部11に嵌め込まれるとともに、支持面12によって水平に支持される。したがって、各窪部900の上部および下部は、ステージ10に覆われることなく露出する。
ステージ移動機構20は、ステージ10を上下方向に移動させる機構である。ステージ移動機構20には、例えば、モータの回転運動をボールネジにより上下方向の直進運動に変換する機構が用いられる。ステージ移動機構20は、撮像光学系40のフォーカス位置の付近において、ステージ10の位置を、上下方向に細かく変化させることができる。これにより、細胞92に対する撮像光学系40のフォーカス位置が、相対的に移動する。すなわち、本実施形態では、このステージ移動機構20が、細胞92に対する撮像光学系40のフォーカス位置を移動させるフォーカス移動機構として機能する。
照明部30は、細胞92の撮影時に、培養容器9内の細胞92に対して照明光を照射するための機構である。本実施形態の照明部30は、ステージ10の上側に配置される。図1に示すように、照明部30は、光源31と、照明光学系32とを有する。光源31には、例えば、ハロゲンランプが用いられる。光源31を点灯させると、光源31から下方へ向けて、多数の波長の光が混在する白色光が出射される。
照明光学系32は、光源31とステージ10との間に配置される光学系である。図1に示すように、本実施形態の照明光学系32は、コレクタレンズ321、視野絞り322、バンドパスフィルタ323、開口絞り324、およびコンデンサレンズ325を有する。光源31から出射された光は、これらのコレクタレンズ321、視野絞り322、バンドパスフィルタ323、開口絞り324、およびコンデンサレンズ325を順に通過して、細胞92へ照射される。
コレクタレンズ321は、光源31から出射された光の向きを調整する。視野絞り322は、コレクタレンズ321を通過した光の照明領域を調節する。開口絞り324は、照明光学系32の開口数NAを調整する。コンデンサレンズ325は、開口絞り324を通過した光を、培養容器9へ向けて集光させる。照明光学系32の開口数NAは、例えば、0.3以下とすることが好ましい。
バンドパスフィルタ323は、特定の波長帯域を通過帯域とする光学フィルタである。バンドパスフィルタ323は、光源31から出射された広い波長帯域を有する白色光のうち、狭波長帯域の光(単色光)のみを通過させる。したがって、照明部30は、バンドパスフィルタ323を通過した狭波長帯域の照明光を、開口絞り324およびコンデンサレンズ325を介して、培養容器9内の細胞92へ照射する。
本実施形態のバンドパスフィルタ323には、コンピュータ60から入力される電気信号に応じて通過する光の波長帯域を変化させることが可能なフィルタ(例えば、液晶チューナブルフィルタ)が用いられる。したがって、照明部30は、バンドパスフィルタ323を通過する光の波長帯域を変化させることにより、培養容器9内の細胞92へ照射される照明光の波長帯域を変更することができる。
撮像光学系40は、ステージ10と撮像部50との間に配置される光学系である。撮像光学系40は、対物レンズ41、補正環41C、開口絞り42、結像レンズ43、ビームスプリッタ44、および接眼レンズ45を有する。対物レンズ41は、培養容器9内の細胞92の像を拡大する。補正環41Cは、培養容器9の厚み等に応じて、対物レンズ41の収差補正を行うための部品である。開口絞り42は、撮像光学系40の開口数NAを調整する。結像レンズ43は、撮像部50の受光面に、細胞92の像を結像させる。ビームスプリッタ44は、結像レンズ43を通過した光を、撮像部50側と接眼レンズ45側とに分岐させる。
照明部30から照射されて培養容器9を透過した光は、対物レンズ41、開口絞り42、および結像レンズ43を介して下方へ進行する。そして、ビームスプリッタ44により、接眼レンズ45側へ向かう光と、撮像部50側へ向かう光とに分岐される。なお、ビームスプリッタ44は、接眼レンズ45側へ向かう光の光量と、撮像部50側へ向かう光の光量との比率を、変更可能であってもよい。
接眼レンズ45は、観察者が観察を行う際に覗くレンズである。接眼レンズ45は、結像レンズ43による光の結像位置450よりも、ビームスプリッタ44から離れた位置に配置される。観察者は、対物レンズ41で拡大された像を、接眼レンズ45でさらに拡大して観察できる。
なお、以下では、照明光学系32および撮像光学系40を、合わせて「光学系70」と称する。図1の例では、光学系70を構成する複数の光学部品が、光軸に沿って一直線状に配列されている。しかしながら、光学系70を構成する複数の光学部品は、反射鏡等により屈折する光路に沿って、配置されていてもよい。
光学系調整部46は、コンピュータ60からの指令に応じて、光学系70の状態を変更する機構である。本実施形態では、光学系調整部46は、撮像光学系40の補正環41Cを回転させて、対物レンズ41の収差補正を行う機構と、照明光学系32の開口絞り324の開口数NAを変更する機構とを含む。光学系調整部46は、例えば、コンピュータ60からの信号に応じて駆動する小型のモータにより、これらの部品を動作させる機構とすればよい。
撮像部50は、培養容器9内の細胞92を、光学系70を介して撮影する装置である。撮像部50には、例えば、CCDやCMOS等の撮像素子を有するデジタルカメラが用いられる。撮像部50は、細胞92の二次元画像を、規則的に配列された多数の画素により構成されるデジタル画像データとして取得する。画像データの各画素は、多階調の輝度値(画素値)を有する。
この画像取得装置1では、上述の通り、照明部30が、バンドパスフィルタ323を通過した狭波長帯域の照明光を照射する。また、バンドパスフィルタ323は、コンピュータ60からの信号に応じて、通過する光の波長帯域を変化させることができる。このため、バンドパスフィルタ323および撮像部50を制御することにより、同一の細胞92を、照明光の波長帯域を変更しながら複数回撮影することができる。これにより、同一の視野について、照明光の波長帯域が異なる複数の画像を取得することができる。
なお、本実施形態では、ステージ10の上側に照明部30が配置され、ステージ10の下側に撮像光学系40および撮像部50が配置されている。しかしながら、これらの位置関係は、上下に反転していてもよい。すなわち、照明部30が、ステージ10の下側から上方へ向けて照明光を照射し、撮像部50が、ステージ10の上側から下向きに撮影を行ってもよい。
コンピュータ60は、画像取得装置1内の各部を動作制御する制御部としての機能と、撮像部50により取得された撮影画像I1〜Inを加工する画像処理部としての機能と、を有する。図1中に概念的に示したように、コンピュータ60は、CPU等のプロセッサ601、RAM等のメモリ602、およびハードディスクドライブ等の記憶部603を有する。記憶部603には、動作制御プログラムP1と画像処理プログラムP2とが、記憶されている。また、コンピュータ60は、上述したステージ移動機構20、光源31、バンドパスフィルタ323、光学系調整部46、および撮像部50と、電気的に接続されている。
コンピュータ60は、動作制御プログラムP1に従って動作することにより、上述したステージ移動機構20、光源31、バンドパスフィルタ323、光学系調整部46、および撮像部50を動作制御する。これにより、画像取得装置1における細胞92の撮影動作が進行する。また、コンピュータ60は、複数の撮影画像I1〜Inに、画像処理プログラムP2に基づく画像処理を行う。これにより、複数の撮影画像I1〜Inが、細胞92の観察に適した1つの観察用画像Ioに変換される。
<2.光学系の調整について>
続いて、上述した画像取得装置1における光学系70の調整処理について、説明する。この調整処理は、後に実行される観察用画像Ioの生成処理において、より観察に適した観察用画像Ioを生成するために、事前処理として実行される。
図3は、光学系70の調整処理の流れを示したフローチャートである。画像取得装置1において光学系70の調整を行うときには、まず、細胞92が保持された培養容器9を、ステージ10にセットする。そして、コンピュータ60に、光学系70の調整処理を開始する旨の指示を入力する。すると、コンピュータ60は、まず、光学系調整部46を動作させて、補正環41Cの回転角度と、開口絞り324の開口数NAとを変更する。これにより、光学系70の状態を初期状態とする(ステップS11)。
次に、コンピュータ60は、光源31を点灯させて、培養容器9内の細胞92に照明光を照射する。そして、コンピュータ60は、バンドパスフィルタ323と撮像部50とを制御して、細胞92のマルチスペクトル撮影(多波長撮影)を行う(ステップS12)。すなわち、バンドパスフィルタ323を通過する光の波長帯域を変化させつつ、撮像部50による細胞92の撮影を、複数回行う。
図4は、ステップS12のマルチスペクトル撮影の流れを、より詳細に示したフローチャートである。図4に示すように、ステップS12では、撮像部50による1回の細胞92の撮影(ステップS121)を実行した後、撮影すべき次の波長帯域があるか否かが、コンピュータ60によって判断される(ステップS122)。撮影すべき波長帯域の数は、例えば、4つ以上とすればよい。撮影すべき次の波長帯域がある場合には(ステップS122:yes)、バンドパスフィルタ323を通過する光の波長帯域を、その波長帯域に切り替えて(ステップS123)、再び細胞92の撮影を行う(ステップS121)。そして、予め設定された全ての波長帯域の撮影画像が取得されるまで、ステップS121〜S123の処理を繰り返す。やがて、撮影すべき波長帯域が無くなると(ステップS122:no)、画像取得装置1は、細胞92の撮影を終了する。これにより、中心波長の異なる複数の波長帯域において撮影された、複数の撮影画像I1〜In(n:2以上の整数)が得られる。
図5は、ステップS12で取得される複数の撮影画像I1〜Inを、概念的に示した図である。複数の撮影画像I1〜Inは、それぞれ、複数の画素pにより構成される。コンピュータ60は、まず、複数の撮影画像I1〜Inについて、同一の座標に位置する画素p同士(例えば、図5中に示した画素p同士)を比較する。そして、画素pが存在する座標(以下、「画素座標C」と称する)毎に、波長プロファイルWを作成する(ステップS13)。具体的には、同一の画素座標Cに位置する画素p同士を比較して、輝度値の変化を表す波長プロファイルWを作成する。そして、このような波長プロファイルWを、全ての画素座標Cについて作成する。
その結果、例えば、図6のように、波長帯域の変化に対する輝度値の変化を表す波長プロファイルWが、画素座標C毎に得られる。図6の横軸は、撮影時の波長帯域の中心波長を示す。図6の縦軸は、輝度値を示す。なお、図6では、一部の画素座標Cの波長プロファイルWのみを示しているが、実際には、評価すべき画素座標Cの数に応じて、このような波長プロファイルWが多数作成される。
図3に戻る。複数の波長プロファイルWが得られると、続いて、コンピュータ60は、各画素座標Cを、複数のクラスターに分類する(ステップS14)。ここでは、画素座標C毎に、ステップS13で得られた波長プロファイルWを参照する。そして、各画素座標Cを、波長プロファイルWの特徴に応じて、予め用意された複数のクラスターの1つに分類する。このとき、コンピュータ60は、波長プロファイルWの特徴が近い画素座標Cを、同一のクラスターに分類する。例えば、波長プロファイルWの傾き、変曲点の数、変曲点の位置、輝度値の平均値、輝度値の最大値、輝度値の最小値等の複数の要素を考慮して、画素座標Cを、複数のクラスターに分類する。
また、ステップS14のクラスターの分類には、k−means法を用いてもよい。k−means法を用いる場合には、まず、複数の画素座標Cを、予め決められた数のクラスターに、ランダムまたは所定の法則に従って分類する。次に、各クラスターに属する波長プロファイルWの中心を求める。その後、複数の画素座標Cを、波長プロファイルWの中心が最も近いクラスターに分類し直す。コンピュータ60は、このような処理を、各画素座標Cの分類結果が変動しなくなるまで、あるいは、所定の停止条件を満たすまで繰り返す。このようなk−means法を用いれば、各画素座標Cを、波長プロファイルWに応じて、複数のクラスターに適切かつ自動的に分類できる。
続いて、コンピュータ60は、複数のクラスターのそれぞれを代表する波長プロファイルである代表プロファイルWrを算出する(ステップS15)。図7は、代表プロファイルWrの例を示したグラフである。図7では、1つのクラスターに属する複数の画素座標Cの波長プロファイルWが、破線で示されている。コンピュータ60は、これらの波長プロファイルWの、各波長における輝度値の平均値を結ぶことによって、代表プロファイルWrを作成する。すなわち、代表プロファイルWrは、クラスターに属する複数の画素座標Cの波長プロファイルWの輝度値の平均値のプロファイルとなる。
図8は、ステップS15により作成される複数の代表プロファイルWrの例を示したグラフである。図8の例では、16個のクラスターのそれぞれについて、代表プロファイルWrが作成されている。
その後、コンピュータ60は、複数の代表プロファイルWrに基づいて、光学系70の状態の適否を判定する(ステップS16)。ここでは、コンピュータ60は、複数の代表プロファイルWrの特徴量を比較することによって、光学系70の現在の状態が、適切であるか、それとも不適切であるかを、判定する。
図9は、ステップS16の判定処理の一例を示したフローチャートである。図9の例では、まず、コンピュータ60は、複数の代表プロファイルWrのうち、全体的に輝度値が近似する2つ以上の代表プロファイルWrを特定する。そして、特定された2つ以上の代表プロファイルWrのうちの一部の代表プロファイルWrを、評価対象から除外する(ステップS161)。例えば、図8中の破線Bに囲まれた複数の代表プロファイルWrは、全ての波長帯域において、輝度値が近似している。これらの代表プロファイルWrのクラスターは、培養容器9内の培養液91の部分に対応するものである。このように、観察対象ではない部分について、互いに近接した多数の代表プロファイルWrが存在すると、後述のステップS162〜S166の処理において、ノイズが発生しやすくなる。そこで、ステップS161では、これらの互いに近接した複数の代表プロファイルWrを間引いて、評価対象となる代表プロファイルWrの数を減らす。例えば、互いに近接する複数の代表プロファイルWrのうち、1つだけを残して、他の代表プロファイルWrを除外するとよい。
次に、コンピュータ60は、複数の代表プロファイルWrを、いくつかの特徴量について順位付けする(ステップS162)。具体的には、コンピュータ60は、各代表プロファイルWrについて、輝度値の平均値、最小波長における輝度値、および最大波長における輝度値を算出する。そして、コンピュータ60は、複数の代表プロファイルWrの輝度値の平均値の順序と、最小波長における輝度値の順序と、最大波長における輝度値の順序と、をそれぞれ決定する。
その後、コンピュータ60は、上述した輝度値の平均値の順序と、最小波長の輝度値の順序と、最大波長の輝度値の順序と、を互いに比較する(ステップS163)。そして、最小波長の輝度値の順序および最大波長の輝度値の順序のいずれかまたは両方が、輝度値の平均値の順序と所定数以上異なる場合(ステップS163:no)、コンピュータ60は、現在の光学系70の状態が不適切であると判定する(ステップS166)。
一方、輝度値の平均値の順序に対する、最小波長の輝度値の順序および最大波長の輝度値の順序の相違点の数が、所定数未満である場合(ステップS163:yes)、コンピュータ60は、次に、クラスターごとに、代表プロファイルWrの輝度値の最大値と最小値との差を算出する(ステップS164)。そして、全てのクラスターについて、最大値と最小値との差が、所定の閾値よりも小さい場合(ステップS164:no)、コンピュータ60は、所望のコントラストが得られていないものとして、現在の光学系70の状態が不適切であると判定する(ステップS166)。
一方、少なくとも1つのクラスターについて、最大値と最小値との差が、所定の閾値以上である場合(ステップS164:yes)、コンピュータ60は、現在の光学系70の状態が適切であると判定して(ステップS165)、光学系70の調整処理を終了する。
ステップS166において、現在の光学系70の状態が不適切と判定された場合、コンピュータ60は、ステップS11に戻り、光学系調整部46を動作させて、補正環41Cの回転角度および開口絞り324の開口数NAのいずれかまたは両方を変更する。これにより、光学系70の状態を、他の状態に変更する(ステップS11)。その後、コンピュータ60は、上述したステップS12〜S16の処理を再び実行する。このように、画像取得装置1は、光学系70の状態が適切と判定されるまで、光学系70の調整処理を繰り返す。
<3.観察用画像の生成について>
上述した光学系70の調整処理が完了すると、画像取得装置1は、細胞92の観察用画像Ioを生成する。図10は、観察用画像Ioの生成処理の流れを示したフローチャートである。
観察用画像Ioを取得するときには、コンピュータ60は、まず、最終的に適切と判定された光学系70の状態における複数のクラスターの分類結果を、メモリ602から読み出す(ステップS21)。この複数のクラスターの分類結果は、上述のステップS14において取得されて、メモリ602に保存されていた分類結果である。ただし、最終的に適切と判定された光学系70の状態において、上述したステップS12〜S14と同等の処理を再度実行して、複数のクラスターの分類結果を再取得してもよい。
次に、コンピュータ60は、複数のクラスターの分類結果に基づいて、観察用画像Ioを生成する(ステップS22)。ここでは、観察用画像Ioの各画素に(すなわち各画素座標Cに)、分類されたクラスターに対応する階調値を割り当てる。コンピュータ60は、異なるクラスターには、異なる階調値を割り当てる。これにより、細胞92の観察に適した観察用画像Ioが得られる。
図11は、ステップS12において取得される撮影画像I1〜Inの例を示した図である。図12は、ステップS22において生成される観察用画像Ioの例を示した図である。図11と図12とを比較すると、図11の撮影画像よりも、図12の観察用画像Ioの方が、細胞92の位置や形を明瞭に把握できる。すなわち、上述した波長プロファイルWに基づくクラスター分けによって、撮影画像I1〜Inよりも細胞92の観察に適した観察用画像Ioが生成されていることが分かる。
なお、上述した階調値には、例えば、クラスターに属する複数の画素座標Cの波長プロファイルWから算出される輝度値を用いるとよい。具体的には、クラスターに属する複数の画素座標Cの波長プロファイルWの、所定の波長帯域における輝度値の平均値を、そのクラスターに対応する階調値とすればよい。上述した「所定の波長帯域」は、マルチスペクトル撮影に用いた全波長帯域であってもよいし、一部の波長帯域であってもよい。
このように、観察用画像Ioの各画素の階調値は、撮影画像I1〜Inがもつ輝度値を使って算出されることが好ましい。これにより、撮影画像I1〜Inの輝度値分布を反映した、より自然な観察用画像Ioを得ることができる。
上述した図8の代表プロファイルWrのグラフは、ステップS16の判定処理において、光学系70の状態が適切と判定され得る状態のグラフである。図13は、その図8のグラフに対応する観察用画像Ioを示した図である。図13の観察用画像Ioは、光学系70の状態が適切であるため、細胞92の観察に適した明瞭な画像となっている。
図14は、ステップS16の判定処理において、光学系70の状態が不適切と判定され得る複数の代表プロファイルWrの例を示したグラフである。図15は、図14のグラフに対応する観察用画像Ioを示した図である。図14の例では、複数の代表プロファイルWrが、多くの箇所で互いに交差している。このような場合は、上述したステップS163で「no」と判断される。したがって、コンピュータ60は、光学系70の状態が不適切であると判定する。
図16は、ステップS16の判定処理において、光学系70の状態が不適切と判定され得る複数の代表プロファイルWrの他の例を示したグラフである。図17は、図16のグラフに対応する観察用画像Ioを示した図である。図16の例では、光学系70の状態が大きくずれているため、全てのクラスターにおいて、代表プロファイルWrの最大値と最小値との差が小さくなっている。このような場合は、上述したステップS164で「no」と判断される。したがって、コンピュータ60は、光学系70の状態が不適切であると判定する。
以上のように、この画像取得装置1では、複数のクラスターの代表プロファイルWrに基づいて、光学系70の状態の適否を判定する。これにより、光学系70の状態を適切に調整できる。また、上記の判定処理は、コンピュータ60が自動的に行うことができるため、観察者の作業負担を軽減できる。そして、画像取得装置1は、最終的に適切と判定された光学系70の状態において取得された撮影画像I1〜Inから得られる波長プロファイルWに基づいて、観察用画像Ioを生成する。これにより、細胞92の観察に適した観察用画像Ioを取得することができる。
<4.変形例>
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、上記の実施形態に限定されるものではない。
<4−1.第1変形例>
上記の実施形態では、ステップS165において光学系70の状態が適切と判定された場合、直ちに光学系70の調整処理を終了していた。しかしながら、光学系70の状態が適切と判定された場合も、ステップS11に戻って光学系70を他の状態に変更し、ステップS12〜S16の処理をさらに実行してもよい。そして、例えば、補正環41Cおよび開口絞り324の予め決められた全ての状態の組み合わせを試して、各状態の適切さの度合いを数値化し、その数値が最も高い光学系70の状態を採用することにしてもよい。
<4−2.第2変形例>
補正環41Cの調整を行うと、培養容器9内の細胞92に対する撮像光学系40のフォーカス位置が、僅かに変化する。このため、補正環41Cの調整を行う場合には、併せてフォーカス位置の調整を行うことが好ましい。フォーカス位置の調整も、上記実施形態の図3と同様の手順で行うことができる。すなわち、ステージ移動機構20を動作させて、細胞92に対する撮像光学系40のフォーカス位置を変更した後、上記のステップS12〜S16と同様の処理を実行して、フォーカス位置の適否を判定すればよい。このように、光学系70の調整だけでなく、フォーカス位置の調整を併せて実行することで、画像取得装置1の状態を、より適切に調整することが可能となる。
<4−3.第3変形例>
上記の実施形態におけるステップS16の判定処理のフロー(図9のフロー)は、あくまで一例である。コンピュータ60は、他の判定基準により、光学系70の状態の適否を判定してもよい。例えば、上記の実施形態のステップS163では、(1)複数の代表プロファイルWrの輝度値の平均値の順序と、(2)複数の代表プロファイルWrの最小波長における輝度値の順序と、(3)複数の代表プロファイルWrの最大波長における輝度値の順序と、を全て使用して、光学系70の状態の適否を判定していた。しかしながら、これらの(1)〜(3)のいずれか2つの比較結果のみに基づいて、光学系70の状態の適否を判定してもよい。
また、上記(1)では、代表プロファイルWrの全波長の輝度値の平均値に着目していたが、これに代えて、代表プロファイルWrの一部の複数波長の輝度値の平均値に着目してもよい。また、上記(2),(3)では、代表プロファイルWrの最小波長または最大波長における輝度値に着目していたが、これに代えて、代表プロファイルWrの他の単一波長における輝度値に着目してもよい。すなわち、コンピュータ60は、(i)複数の代表プロファイルWrの第1の単一波長における輝度値の順序と、(ii)複数の代表プロファイルWrの第1の単一波長とは異なる第2の単一波長における輝度値の順序と、(iii)複数の代表プロファイルの第1の複数波長における輝度値の平均値の順序と、(iv)複数の代表プロファイルの第1の複数波長とは異なる第2の複数波長における輝度値の平均値の順序と、のうちのいずれか2つ以上の比較結果に基づいて、前記フォーカス位置の適否を判定してもよい。
<4−4.第4変形例>
また、上記の実施形態のステップS16では、図9のように、予め固定的に設定された条件に基づいて、光学系70の状態の適否を判定していた。しかしながら、光学系70の状態の適否の判定は、機械学習または深層学習により生成された学習モデルに基づいて行ってもよい。機械学習または深層学習には、ニューラルネットワーク等の公知の学習モデルを用いることができる。例えば、最適な光学系70の状態が既知のサンプルを多数入力し、コンピュータ60による判定結果が、既知の結果に近づくように、学習モデルのパラメータ調整を、予め実行すればよい。
<4−5.第5変形例>
また、上記の実施形態では、1つのクラスターに属する複数の画素座標Cの波長プロファイルWの輝度値の平均値のプロファイルを、代表プロファイルWrとしていた。しかしながら、代表プロファイルWrは、1つのクラスターに属する複数の画素座標Cの波長プロファイルWから、他の計算方法により算出されるものであってもよい。
<4−6.第6変形例>
また、上記の実施形態では、光学系70の調整として、補正環41Cの状態と、開口絞り324の状態と、を調整した。しかしながら、光学系70の他の部品の調整を、上記実施形態と同様の手順で行ってもよい。
<4−7.他の変形例>
照明光学系32および撮像光学系40の構成は、上記の実施形態と異なっていてもよい。例えば、照明光学系32および撮像光学系40が、他の要素を有していてもよいし、上記の実施形態に含まれる要素の一部が省略されていてもよい。また、バンドパスフィルタ323の位置は、上記の実施形態と異なっていてもよい。
上記の実施形態では、照明光学系32にバンドパスフィルタ323が設けられていた。しかしながら、バンドパスフィルタ323は、撮像光学系40に設けられていてもよい。その場合、細胞92には、照明光として白色光が照射されるが、撮像光学系40のバンドパスフィルタ323によって、撮像部50に到達する光の波長帯域を変更することができる。したがって、撮像部50において、複数の波長帯域における撮影画像I1〜Inを取得することができる。
また、上記の実施形態では、光源31としてハロゲンランプを用い、バンドパスフィルタ323によって、照明光の波長帯域を変化させていた。しかしながら、光源31として、波長変調が可能なレーザ発振器またはLEDを用いてもよい。そうすれば、光源31からの出射光自体の波長帯域を変化させることができるため、バンドパスフィルタ323を省略することができる。
また、上記の実施形態の画像取得装置1は、観察者が直接観察を行うための接眼レンズ45を有していた。しかしながら、接眼レンズ45は省略されていてもよい。
また、上記の実施形態や変形例に登場した各要素を、矛盾が生じない範囲で、適宜に組み合わせてもよい。
1 画像取得装置
9 培養容器
10 ステージ
20 ステージ移動機構
30 照明部
31 光源
32 照明光学系
40 撮像光学系
41 対物レンズ
41C 補正環
42 開口絞り
43 結像レンズ
44 ビームスプリッタ
45 接眼レンズ
46 光学系調整部
50 撮像部
60 コンピュータ
70 光学系
91 培養液
92 細胞
321 コレクタレンズ
322 視野絞り
323 バンドパスフィルタ
324 開口絞り
325 コンデンサレンズ
C 画素座標
I1〜In 撮影画像
Io 観察用画像
P1 動作制御プログラム
P2 画像処理プログラム
W 波長プロファイル
Wr 代表プロファイル

Claims (12)

  1. 生体試料を光学系を介して撮影して観察用画像を生成する装置における光学系調整方法であって、
    a)前記光学系の状態を変更する工程と、
    b)前記生体試料に照明光を照射しつつ、中心波長の異なる複数の波長帯域において前記生体試料を撮影する工程と、
    c)前記工程b)で取得した複数の撮影画像について、画素毎に、前記波長帯域の変化に対する輝度値の変化を表す波長プロファイルを得る工程と、
    d)前記波長プロファイルに応じて、各画素を複数のクラスターに分類する工程と、
    e)前記複数のクラスターのそれぞれを代表する前記波長プロファイルである代表プロファイルを作成する工程と、
    f)前記代表プロファイルに基づいて、前記光学系の状態の適否を判定する工程と、
    を有する、光学系調整方法。
  2. 請求項1に記載の光学系調整方法であって、
    前記代表プロファイルは、前記クラスターに属する複数の画素の前記波長プロファイルの輝度値の平均値のプロファイルである、光学系調整方法。
  3. 請求項1または請求項2に記載の光学系調整方法であって、
    前記工程f)では、
    複数の前記代表プロファイルの第1の単一波長における輝度値の順序と、
    複数の前記代表プロファイルの前記第1の単一波長とは異なる第2の単一波長における輝度値の順序と、
    複数の前記代表プロファイルの第1の複数波長における輝度値の平均値の順序と、
    複数の前記代表プロファイルの前記第1の複数波長とは異なる第2の複数波長における輝度値の平均値の順序と、
    のうちの少なくとも2つの比較結果に基づいて、前記光学系の状態の適否を判定する、光学系調整方法。
  4. 請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の光学系調整方法であって、
    前記工程f)では、
    互いに近似する複数のクラスターの一部を、評価対象から除外する、光学系調整方法。
  5. 請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の光学系調整方法であって、
    前記工程f)では、
    前記複数のクラスターの全てにおいて、前記代表プロファイルの輝度値の最大値と最小値との差が、所定の閾値よりも小さい場合、前記光学系の状態を不適切と判定する、光学系調整方法。
  6. 請求項1または請求項2に記載の光学系調整方法であって、
    前記工程f)では、
    予め機械学習または深層学習により生成された学習モデルに基づいて、前記光学系の状態の適否を判定する、光学系調整方法。
  7. 請求項1から請求項6までのいずれか1項に記載の光学系調整方法であって、
    前記工程f)において前記光学系の状態が不適切と判定された場合、前記工程a)に戻って前記光学系の状態を他の状態に変更し、前記工程b)〜f)を再び実行する、光学系調整方法。
  8. 請求項1から請求項7までのいずれか1項に記載の光学系調整方法であって、
    前記工程a)では、前記光学系に含まれる対物レンズの補正環の状態を変更する、光学系調整方法。
  9. 請求項1から請求項8までのいずれか1項に記載の光学系調整方法であって、
    前記工程a)では、前記光学系に含まれる開口絞りの状態を変更する、光学系調整方法。
  10. 請求項1から請求項9までのいずれか1項に記載の光学系調整方法であって、
    前記生体試料は細胞である、光学系調整方法。
  11. 生体試料を撮影して観察用画像を生成する画像取得方法であって、
    請求項1から請求項10までのいずれか1項に記載の光学系調整方法の実行後、
    画素毎に、分類された前記クラスターに対応する階調値を割り当てることにより、前記観察用画像を生成する、画像取得方法。
  12. 生体試料を光学系を介して撮影して観察用画像を生成する画像取得装置であって、
    前記光学系の状態を変更する光学系調整部と、
    前記生体試料に照明光を照射する照明部と、
    前記照明光が照射された前記生体試料を前記光学系を介して撮影する撮像部と、
    前記光学系調整部、前記照明部、および前記撮像部を制御するコンピュータと、
    を備え、
    前記コンピュータは、
    a)前記光学系調整部により、前記光学系の状態を変更する処理と、
    b)前記照明部から前記生体試料に照明光を照射しつつ、前記撮像部により、中心波長の異なる複数の波長帯域において前記生体試料を撮影する処理と、
    c)前記処理b)において取得した複数の撮影画像について、画素毎に、前記波長帯域の変化に対する輝度値の変化を表す波長プロファイルを得る処理と、
    d)前記波長プロファイルに応じて、各画素を複数のクラスターに分類する処理と、
    e)前記複数のクラスターのそれぞれを代表する前記波長プロファイルである代表プロファイルを作成する処理と、
    f)前記代表プロファイルに基づいて、前記光学系の状態の適否を判定する処理と、
    を実行する、画像取得装置。
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