JP2020148645A - 光電変換装置および電子時計 - Google Patents
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Abstract
【課題】光を含む電磁波の一部を通過させることができる光電変換装置を提供する。【解決手段】半導体を含み光14を受光して光電変換する所定の厚みの光電変換部6を備え、光電変換部6には軸方向が光電変換部6の厚み方向15となっている孔2が複数配置されている。【選択図】図2
Description
本発明は、光電変換装置および電子時計に関するものである。
腕に装着される電子時計が広く使用されている。電子時計の中には時針分針を用いて時刻を表示するアナログ方式がある。他にも液晶表示装置やOLED(Organic Light Emitting Diode)等の表示体を用いて時刻等の情報を表示するデジタル方式がある。そして、光電変換装置としての太陽電池を備える電子時計が広く使用されている。
アナログ方式の表示とデジタル方式の表示を行い、光電変換装置を備える電子時計が特許文献1に開示されている。この光電変換装置は光を通さない。そのため、光透過性の文字板の裏面側に光電変換装置と表示体とが並べて配置されていた。
他にも、GPS(Global Positioning System)を用いて時刻補正を行う電子時計が特許文献2に開示されている。GPSでは人工衛星が発信する電波を受信して現在位置を検出する。電波を受信するアンテナが回路基板に配置されている。そして、光電変換装置が回路基板と対向して配置されている。光電変換装置は電波を通し難いので、アンテナと対向する場所では光電変換装置が除かれている。
特許文献1の光電変換装置は光を通し難い。このため、光電変換装置と表示体とが重ならない配置になっており、表示体の面積及び光電変換装置の面積が制約された。特許文献2の光電変換装置は電波を通し難い。このため、光電変換装置とアンテナが重ならない配置になっており、光電変換装置の面積及び形状が制約された。このように、光電変換装置は光を含む電磁波の一部を通過できないという課題があった。
本願の光電変換装置は、光を受光して光電変換する所定の厚みの光電変換部を備え、前記光電変換部は、厚み方向からの平面視において、二次元的に配置された複数の孔を有することを特徴とする。
上記の光電変換装置は、前記光電変換部を挟む第1電極及び第2電極を備え、前記孔は前記第1電極及び前記第2電極に配置されることが好ましい。
上記の光電変換装置は、前記平面視において、前記第1電極は、前記孔を囲み、前記孔の面積より広い面積の第1開口部を備え、前記第2電極は、前記孔を囲み、前記孔の面積より広い面積の第2開口部を備えることが好ましい。
上記の光電変換装置では、前記厚み方向から前記光電変換部を見たときの、前記光電変換部の面積に対する前記孔の面積の割合が20%以上80%以下であることが好ましい。
上記の光電変換装置は、前記平面視において前記第1電極と重なって配置された基板を備え、前記基板、前記第1電極、前記光電変換部及び前記第2電極のすべての厚みを加算した総厚が100μm以上300μm以下であり、前記孔は、前記基板から前記第2電極まで貫通し、前記孔の直径が100μm以上300μm以下であることが好ましい。
本願の電子時計は、上記に記載の光電変換装置と、前記平面視において前記光電変換装置と重なって配置された表示体と、を備えることを特徴とする。
上記の電子時計では、前記光電変換装置は、前記孔が複数配置されている第1領域と、前記孔が配置されていない第2領域と、を備え、前記表示体は、前記平面視において前記第1領域と重なって配置されていることが好ましい。
本願の電子時計は、上記に記載の光電変換装置と、前記平面視において前記光電変換装置と重なって配置されたアンテナと、を備えることを特徴とする。
上記の電子時計では、前記光電変換装置は、前記孔が複数配置されている第1領域と、前記孔が配置されていない第2領域と、を備え、前記アンテナは、前記平面視において前記第1領域と重なって配置されていることが好ましい。
以下、実施形態について図面に従って説明する。尚、各図面における各部材は、各図面上で認識可能な程度の大きさとするため、各部材毎に縮尺を異ならせて図示している。
(第1の実施形態)
本実施形態では、光電変換装置の特徴的な例について、図に従って説明する。第1の実施形態にかかわる光電変換装置について図1〜図12に従って説明する。図1は、光電変換装置の構造を示す模式平面図である。図2は、光電変換装置の構造を示す模式側断面図である。図1に示すように、光電変換装置1は円形の平板状になっている。尚、光電変換装置1の平面形状は特に限定されず四角形、多角形、楕円形等でも良い。光電変換装置1の厚み方向から見たとき、光電変換装置1を貫通する孔2が多数配置されている。この孔2は交差する2方向に配置されている。
本実施形態では、光電変換装置の特徴的な例について、図に従って説明する。第1の実施形態にかかわる光電変換装置について図1〜図12に従って説明する。図1は、光電変換装置の構造を示す模式平面図である。図2は、光電変換装置の構造を示す模式側断面図である。図1に示すように、光電変換装置1は円形の平板状になっている。尚、光電変換装置1の平面形状は特に限定されず四角形、多角形、楕円形等でも良い。光電変換装置1の厚み方向から見たとき、光電変換装置1を貫通する孔2が多数配置されている。この孔2は交差する2方向に配置されている。
図2に示すように、光電変換装置1は第1保護フィルム3、基板4、第1電極5、光電変換部6、第2電極7、第2保護フィルム8がこの順に重ねて配置されている。第1保護フィルム3及び第2保護フィルム8は高分子を原料とした薄い膜状の物である。第1保護フィルム3及び第2保護フィルム8は光電変換装置1を保護するためのフィルムである。光電変換装置1が所定の装置に傷つけることなく設置されるときには第1保護フィルム3及び第2保護フィルム8を省略しても良い。尚、フィルムはシート、膜、メンブレン、箔ともいう。
基板4はプラスチックフィルム、金属板、ガラス板等の各種の材質を用いることができる。プラスチックフィルムとしては、耐熱性が必要であるため、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリイミド、アクリル、ポリカーボネート、シクロオレフィン系ポリマー、ポリアミド等が利用可能である。本実施形態では、例えば、基板4にプラスチックフィルムを用いている。厚み方向15からみた平面視において基板4は第1電極5と重ねて配置されている。
第1電極5及び第2電極7は導電性のある膜である。第1電極5及び第2電極7は透明でも良く非透明でもよい。より好ましくは第2電極7は透明がよい。第1電極5及び第2電極7には各種の金属材料を用いることができる。本実施形態では、例えば、第1電極5にアルミニウムを用いている。第2電極7にITOを用いている。第1電極5及び第2電極7は光電変換部6を挟むように配置されている。
第1電極5は反射率の高い材質が好ましい。第1電極5の材料としては、反射率の高いアルミニウム、銀、ニッケル、クロム、チタン、白金、金、等が可能である。特に、アルミニウムや銀等の導電率と反射率のどちらの性能も高いものが好ましい。
光電変換部6はアモルファスシリコンにより構成されている。光電変換部6には第1電極5上にn型半導体11、i型半導体12、p型半導体13が重ねて配置されている。そして、p型半導体13及びn型半導体11がi型半導体12を挟んでいる。光14はp型半導体13側から照射される。光電変換部6はフォトダイオードの構造になっている。
光電変換部6に光14が照射されるとき、光電変換部6内では光を吸収して電子が励起して自由正孔と自由電子とが生成される。自由正孔は原子から離れて移動可能になった正孔であり、自由電子は原子から離れて移動可能になった電子である。そして、自由正孔と自由電子とが半導体基板内を拡散する。p型半導体13とi型半導体12の間に空乏層が形成される。
空乏層には内蔵電界が形成される。正孔、電子が空乏層に到達すると、電界に沿って正孔、電子が移動する。第2電極7に接近する正孔は第2電極7に向かって流れ、第2電極7は正側の電極になる。第1電極5に接近する電子は第1電極5に向かって流れ、第1電極5は負側の電極になる。
このように、光電変換部6は半導体を含み光を受光して光電変換する。光電変換部6は所定の厚みを有する。p型半導体13からn型半導体11に向かう方向を光電変換部6の厚み方向15とする。光電変換部6の厚み方向15は図中上下方向になっている。光電変換部6は軸方向が光電変換部6の厚み方向15からの平面視において二次元に配置された複数の孔2を有する。尚、孔2の周期にはばらつきがあっても良い。厚み方向15から光電変換部6を見たときの、光電変換部6の面積に対する孔2の面積の割合が20%以上80%以下になっている。厚み方向15から光電変換部6を見たときの、光電変換部6の面積に対する孔2の面積の割合を開口率とする。孔2の個数が多くなると開口率が大きくなり、孔2の個数が小さくなると開口率が小さくなる。孔2の穴径17が大きくなると開口率が大きくなり、孔2の穴径17が小さくなると開口率が小さくなる。光電変換部6は孔2の個数と穴径17が調整されている。さらに、孔2は第1電極5、第2電極7、第1保護フィルム3及び第2保護フィルム8にも配置されている。
基板4、第1電極5、光電変換部6及び第2電極7の厚みを加算した総厚を第1厚み16とする。第1厚み16は100μm以上300μm以下になっている。孔2は基板4から第2電極7まで貫通し、孔2の直径を示す穴径17は100μm以上300μm以下になっている。
図3は、光電変換装置が光を通過する機能を説明するための模式図である。図3に示すように、光電変換装置1と対向して表示体18が配置されている。表示体18は文字や図形を表示する装置である。表示体18はOLED、液晶表示装置等を用いることができる。
光電変換装置1には交差する2方向に孔2が配置され、光電変換部6の開口率は20%以上80%以下になっている。このため、光電変換装置1を照射する光14の一部は孔2を通過して表示体18を照射する。そして、表示体18で反射した光14は孔2を通過する。従って、人が厚み方向15の反対側から表示体18を見たとき、表示体18に表示された文字や図形を見ることが可能になっている。尚、可視光は周波数がおよそ400THz〜750THzの電磁波である。従って、可視光は電磁波に含まれている。
表示体18がOLEDのときには、表示体18から光14が発せられる。そして、光14は孔2を通過して厚み方向15の反対側に進行する。従って、表示体18が液晶表示装置のときに比べて人は明るい表示を見ることができる。尚、光源を備える液晶表示体であれば同様に明るい表示を見ることができる。
図4は、光電変換装置が電波を通過する機能を説明するための模式図である。図4に示すように、光電変換装置1と対向してアンテナ21が配置されている。アンテナ21は電磁波としての電波22を受信する装置である。電波22は周波数が3THz以下の電磁波である。従って、電波22は電磁波に含まれる。アンテナ21は平面状のパッチアンテナである。
光電変換装置1には交差する2方向に孔2が配置され、光電変換部6の開口率は20%以上80%以下になっている。このため、光電変換装置1を照射する電波22の一部は孔2を通過してアンテナ21に到達する。従って、アンテナ21は電波22を受信することができる。
光電変換装置1には孔2が周期的に配置されている。孔2を周期的に配置すると、電磁波が光電変換装置1を均一に透過し、表示体18が均一に視認されたり、アンテナ21が安定して電波を受信することが可能となったりする。また、孔2は非周期的に配置されていても良い。この場合、干渉縞が生じることを抑制できる。
光電変換部6の開口率は20%以上80%以下である。光電変換部6の開口率が80%より大きいとき、光電変換部6の光起電力が小さくなる。光電変換部6の開口率が20%以上80%以下であるとき、孔2を通過する光14や電波22が光電変換部6を通過するので、光電変換部6は光起電力を確保することができる。
基板4〜第2電極7の厚みである第1厚み16は100μm以上300μm以下である。このとき、基板4〜第2電極7の孔2の長さは100μm以上300μm以下である。そして、孔2は基板4から第2電極7まで貫通する。孔2の直径を示す穴径17は100μm以上300μm以下になっている。
孔2の長さが100μm以上300μm以下であって、穴径17が100μmより短いとき、孔2の軸方向に対して斜めに進行する光14や電波22は孔2の側面を照射する。このとき、光14や電波22を含む電磁波は減衰するので、孔2を通過する光14や電波22を含む電磁波の強度が低下する。また、穴径17が300μmより大きいとき、光電変換部6の開口率が大きくなるので光起電力が小さくなる。穴径17を100μm以上300μm以下にすることにより、光起電力を確保し孔2を通過する光14や電波22を含む電磁波が光電変換部6を通過する強度を確保することができる。
図5は第1電極を基板側から見た要部模式平面図である。図6は第2電極を第2保護フィルム側から見た要部模式平面図である。図7は第1電極、光電変換部及び第2電極の構造を説明するための要部模式側断面図である。図5に示すように、第1電極5には第1開口部23が配置されている。そして、第1開口部23の内側に孔2が配置されている。このとき、第1電極5は孔2を囲んで配置されている。そして、第1開口部23は孔2より大きくなっている。つまり、厚み方向15から見た平面視において第1電極5は孔2を囲み孔2の面積より広い面積の第1開口部23を備えている。
図6に示すように、第2電極7には第2開口部24が配置されている。そして、第2開口部24の内側に孔2が配置されている。このとき、第2電極7は孔2を囲んで配置されている。そして、第2開口部24は孔2より大きくなっている。つまり、厚み方向15から見た平面視において第2電極7は孔2を囲み孔2の面積より広い面積の第2開口部24を備えている。図7に示すように、第1開口部23の直径及び第2開口部24の直径は孔2の直径より大きい。従って、孔2を形成するときに、第1電極5及び第2電極7の材料が孔2の内部に飛散することを抑制することができる。第1電極5及び第2電極7の材料は導電性があるので、第1電極5及び第2電極7の材料が孔2の内部に飛散すると第1電極5と第2電極7との間でショートや電流のリークが生じる。本実施形態の構成では第1電極5及び第2電極7の材料が孔2の内部に飛散することが抑制されているため、第1電極5と第2電極7との間のショートや電流のリークを抑制することができる。
次に、光電変換装置1の製造方法について説明する。図8〜図12は光電変換装置の製造方法を説明するための模式図である。図8に示すように、基板4の上に第1電極5を形成する。基板4上にスパッタリング法を用いてチタンやクロムの膜を形成する。次に、チタンやクロムの膜の上にスパッタリング法を用いてアルミニウムの膜を形成する。チタンやクロムの膜の上にアルミニウムを形成することによりアルミニウムの密着性が良くなる。
第1電極5を形成する際はマスクパターン化法を用いても良く、フォトリソグラフィ法及びエッチング法を用いてパターニングしても良い。マスクパターン化法では第1電極5の形状に開口が形成された金属マスクを基板4に配置してスパッタリング法にて成膜する。
フォトリソグラフィ法及びエッチング法を用いてパターニングするときには、まず、基板4にレジスト膜を成膜する。スピンコート法やスプレーコート法等を用いて感光性の樹脂を溶解した樹脂溶液を塗布する。次に、樹脂溶液を乾燥させて樹脂膜を形成する。次に、フォトリソグラフィ技術を用いてレジスト膜を露光する。そして、レジスト膜を現像する。レジスト膜をマスクにして、アルミニウムの膜にエッチングを施す。エッチングはドライエッチングでも良くウエットエッチングを採用しても良い。最後に、レジスト膜を除去する。以上の工程により第1開口部23が形成される。以下の工程においてもレジスト膜を露光するときにはフォトリソグラフィ技術を用いることとする。従って、露光工程においてフォトリソグラフィ技術を用いる記載を省略する。
次に、図9に示すように、第1電極5上に光電変換部6を形成する。光電変換部6は第1電極5側からn型半導体11、i型半導体12及びp型半導体13がこの順に積層される。n型半導体11、i型半導体12及びp型半導体13はアモルファスシリコンの膜である。アモルファスシリコンの膜はシランガス及びドーピングガスをプラズマCVD法にて堆積させて形成する。このガスはシランガスが占める比率が大きいガスである。
n型半導体11を形成するときのドーピングガスにはボロンまたはインジュームが含まれる。p型半導体13を形成するときのドーピングガスにはリン、砒素、アンチモンまたはビスマスが含まれる。i型半導体12を形成するときにはドーピングガスを使用しない。
図10に示すように、次に、光電変換部6の上に第2電極7を形成する。第2電極7にはスパッタ法を用いてITO(Indium Tin Oxide)の膜が形成される。さらに、マスクパターン化法、または、フォトリソグラフィ法及びエッチング法を用いて第2開口部24が形成される。
図11に示すように、次に、第2電極7に重ねて第2保護フィルム8を形成し、基板4に重ねて第1保護フィルム3を形成する。第1保護フィルム3及び第2保護フィルム8は透明な樹脂をスクリーン印刷等で塗布して乾燥することにより形成される。
図12に示すように、次に、孔2を形成する。孔2は各層が積層された基板4にレーザー光26を照射して形成する。基板4の第1保護フィルム3側の面を粘着テープ27に貼り付ける。粘着テープの外周部にダイシングリング28を貼り付けることにより基板4を支持し易くなる。粘着テープ27はレーザー光26を透過する材質で形成されているので孔が形成されないようになっている。
次に、レーザー加工装置を用意する。レーザー加工装置はレーザー光源、XYテーブル及び制御装置等を備えている。制御装置はXYテーブルの移動やレーザー光源の射出を制御する。レーザー光源は基板4に孔2をあけるレーザー光26を射出可能であれば良く特に限定されない。本実施形態では、例えば、レーザー光源にYAGレーザー(Yttrium Aluminum Garnet)を用いている。レーザー光源は基板4に355nmの波長のレーザー光26を射出する。レーザー光源にはレーザー光26を集光する光学系を備えている。そして、制御装置はレーザー光26を集光する場所を制御する。
基板4を図示しないXYテーブルに設置する。そして、予め設定された場所にレーザー光を照射するように制御装置はXYテーブルを制御する。レーザー光26を照射する場所は孔2を形成する場所になっている。そして、レーザー加工装置は所定の場所にレーザー光26を照射して孔2を形成する。
第1開口部23及び第2開口部24の直径は孔2の直径より大きくなっている。このため、第1開口部23または第2開口部24にはレーザー光26が照射されない。従って、第1開口部23または第2開口部24に含まれる導電性の材質が孔2の内部に飛散することが抑制される。
必要に応じて、第1電極5及び第2電極7に図示しない配線や配線基板を実装しても良い。配線や配線基板と第1電極5及び第2電極7とはワイヤーボンディングや導電性接着剤を用いて電気的に接続されることができる。以上の工程により光電変換装置1が完成する。
上述したように、本実施形態によれば、以下の効果を有する。
(1)本実施形態によれば、光電変換装置1は光14を受光して光電変換する光電変換部6を備えている。光電変換部6は光14が照射されたときに生じる光起電力を利用して光電変換する。この光電変換部6の内部では電子や正孔が移動可能になっているので、光14を含む電磁波を通し難くなっている。
(1)本実施形態によれば、光電変換装置1は光14を受光して光電変換する光電変換部6を備えている。光電変換部6は光14が照射されたときに生じる光起電力を利用して光電変換する。この光電変換部6の内部では電子や正孔が移動可能になっているので、光14を含む電磁波を通し難くなっている。
光電変換部6は所定の厚みを有している。そして、光電変換部6は光電変換部6の厚み方向からの平面視において二次元に配置された複数の孔2を有する。光14を含む電磁波は二次元に配置されている孔2を通過する。従って、光電変換装置1は光14を含む電磁波の一部を通過させることができる。
(2)本実施形態によれば、光電変換装置1は光電変換部6を挟む第1電極5及び第2電極7を備えている。つまり、光電変換部6の一方の面に第1電極5が配置され、他方の面に第2電極7が配置されている。そして、第1電極5及び第2電極7に孔2が形成されている。この構造は光電変換部6の一方の面に第1電極5及び第2電極7を配置するバックコンタクト構造に比べて、電極配置の自由度が高いため孔2を均等に配置することができる。すなわち、電磁波を均等に透過させることができる。また、第1電極5の面積及び第2電極7の面積を広くすることができ、光電変換の効率を高くすることができる。
そして、孔2は光電変換部6、第1電極5及び第2電極7に配置される。第1電極5の面積及び第2電極7の面積を広くできる為、第1電極5及び第2電極7に孔2を複数配置しても光電変換装置1は第1電極5の面積及び第2電極7の面積を確保することができ、光電変換の効率を高くすることができる。
(第2の実施形態)
次に、光電変換装置の一実施形態について図13〜図17を用いて説明する。本実施形態が第1の実施形態と異なるところは、光電変換部に単結晶シリコン等の半導体基板を用いる点にある。尚、第1の実施形態と同じ点については説明を省略する。
次に、光電変換装置の一実施形態について図13〜図17を用いて説明する。本実施形態が第1の実施形態と異なるところは、光電変換部に単結晶シリコン等の半導体基板を用いる点にある。尚、第1の実施形態と同じ点については説明を省略する。
図13は、光電変換装置の構造を示す模式平面図である。図14は、光電変換装置の構造を示す模式側面図である。すなわち、本実施形態では、図13に示すように、光電変換装置31は円形の平板状になっている。尚、光電変換装置31の平面形状は特に限定されず四角形、多角形、楕円形等でも良い。光電変換装置31の厚み方向から見たときの平面視において、光電変換装置31を貫通する孔32が複数配置されている。この孔32は二次元的に配置されている。
図14に示すように、光電変換装置31は配線基板33と光電変換部34とが導電接続部35により連結されている。配線基板33は絶縁基板36を備える。絶縁基板36上には第1基板配線37及び第2基板配線38が配置されている。第1基板配線37及び第2基板配線38の上には第1基板配線37及び第2基板配線38の一部を覆う基板絶縁膜41が配置されている。
光電変換部34は半導体基板42を備えている。半導体基板42は単結晶シリコンにより構成されている。半導体基板42において配線基板33が配置される側の面を第2面42aとする。半導体基板42において第2面42aと反対側の面を第1面42bとする。第1面42bは光14が照射される側の面である。
半導体基板42の第1面42bには、凹凸形状のテクスチャー43が形成されている。テクスチャー43は多数の略ピラミッド状の突起で構成される。テクスチャー43は光14の反射損失を低減し、半導体基板42内に侵入する光量を大きくする。
半導体基板42ではテクスチャー43が形成された面に反射防止膜44が形成されている。この反射防止膜44は光の反射を防止する機能と保護膜の機能とを有している。反射防止膜44の構成材料にシリコン窒化物やシリコン酸化物が用いられている。
半導体基板42の第2面42aには第1絶縁膜45が配置されている。第1絶縁膜45の材質は二酸化シリコン膜である。
第2面42aには第1絶縁膜45に重ねて正電極46と負電極47とが並べて配置されている。正電極46と対向する場所の第1絶縁膜45には所定の箇所に第2開口45aが配置され、この第2開口45aでは正電極46が半導体基板42と接触している。正電極46が配置された場所では第2面42a側の半導体基板42にp+不純物領域48が形成されている。p+不純物領域48には半導体基板42にボロン等の第III族の元素が注入されており、p+不純物領域48はp+型の半導体になっている。
負電極47と対向する場所の第1絶縁膜45にも所定の箇所に第3開口45bが配置され、この第3開口45bでは負電極47が半導体基板42と接触している。負電極47が配置された場所では第2面42a側の半導体基板42にn+不純物領域51が形成されている。n+不純物領域51には半導体基板42にリンやひ素等のV族の元素が注入されており、n+不純物領域51はn+型の半導体になっている。半導体基板42においてp+不純物領域48及びn+不純物領域51以外の領域はn−型の半導体になっている。
半導体基板42には正電極46と対向する場所にp+不純物領域48が配置されている。p+不純物領域48は正電極46に沿って並べて配置されている。同様に、半導体基板42には負電極47と対向する場所にn+不純物領域51が配置されている。n+不純物領域51は負電極47に沿って並べて配置されている。そして、p+不純物領域48とn+不純物領域51とは間隔をあけて配置され、ダイオードを形成している。
正電極46及び負電極47の配線基板33側には正電極46及び負電極47の一部を覆って第2絶縁膜52が配置されている。第2絶縁膜52の材質はシリコン窒化膜である。正電極46及び負電極47の材質はアルミニウムである。
半導体基板42に光14が照射されるとき、半導体基板42内では光を吸収して電子が励起して自由正孔と自由電子とが生成される。自由正孔は原子から離れて移動可能になった正孔であり、自由電子は原子から離れて移動可能になった電子である。そして、自由正孔と自由電子とが半導体基板内を拡散する。p+不純物領域48とn+不純物領域51の間に空乏層が形成される。
空乏層には内蔵電界が形成される。正孔、電子が空乏層に到達すると、電界に沿って正孔、電子が移動する。正電極46に接近する正孔は正電極46に向かって流れ、正電極46は正側の電極になる。負電極47に接近する電子は負電極47に向かって流れ、負電極47は負側の電極になる。このように、光電変換部34は光14を受光して光電変換する。
光電変換部34は所定の厚みを有し、孔32の軸方向が光電変換部34の厚み方向15となっている。絶縁基板36〜反射防止膜44の距離を第2厚み53とする。第2厚み53は200μm以上500μm以下になっている。孔32は絶縁基板36から反射防止膜44まで貫通し、孔32の直径を示す穴径54は200μm以上500μm以下になっている。孔32による光電変換部34の開口率は20%以上80%以下になっている。
図15は正電極及び負電極の配置を説明するための模式平面図である。正電極46及び負電極47が配置された半導体基板42を配線基板33側から見た図である。図15は第2絶縁膜52が省略された図になっている。図15に示すように、正電極46及び負電極47が孔32を迂回して配置されている。従って、孔32を形成するときに、正電極46及び負電極47が損傷をうけることを抑制することができる。
次に、光電変換装置31の製造方法を説明する。図16及び図17は光電変換装置の製造方法を説明するための模式図である。図16において、ダイオードを形成する。半導体基板42上に酸化シリコン膜を成膜して第1絶縁膜45とする。酸化シリコン膜は蒸着法、スパッタ法またはCVD(chemical vapor deposition)法を用いて成膜される。
次に、p+不純物領域48を形成する。半導体基板42の第2面42a側にレジスト膜を成膜する。次に、露光と現像とを行い所定の形状のレジスト膜を形成する。レジスト膜にはp+不純物領域48の形状の開口が形成される。このレジスト膜をイオン注入マスクとして用いる。
次に、半導体基板42に対してホウ素をイオン注入する。続いて、レジスト膜を剥離する。レジスト膜の剥離では酸素プラズマアッシングでアッシングした後で、さらに、有機剥離液や硫酸を用いてレジスト膜の残渣を除去する。
次に、n+不純物領域51を形成する。半導体基板42の第2面42a側にレジスト膜を成膜する。次に、レジスト膜を露光して現像する。レジスト膜にはn+不純物領域51の形状の開口が形成される。このレジスト膜をエッチングマスクとして用いる。次に、半導体基板42に対してリンをイオン注入する。続いて、レジスト膜を剥離する。
次に、半導体基板42を加熱して注入したホウ素及びリンをシリコンと置換させる。シリコンとリン、ホウ素は価数が違うので、余分な電子もしくは正孔濃度が増える。そして、ホウ素及びリンが配置されたシリコンの結晶では電気的性質が半導体から金属の近くまで変化する。このように、p+不純物領域48及びn+不純物領域51が形成される。
次に、第1絶縁膜45に第2開口45a及び第3開口45bを形成する。そのため、半導体基板42の第2面42a側にレジスト膜を成膜する。次に、レジスト膜を露光して現像する。現像されたレジスト膜には第1絶縁膜45に形成される第2開口45a及び第3開口45bの形状の開口が形成される。このレジスト膜をエッチングマスクとして用いる。次に、半導体基板42に酸素プラズマを照射し、さらに、半導体基板42をバッファードフッ酸に浸漬して第2開口45a及び第3開口45bを形成する。続いてレジスト膜を剥離する。
次に、第1絶縁膜45上に正電極46、負電極47を形成する。正電極46、負電極47は第1層と第2層との2層構造になっている。第1層の材質はアルミニウム−シリコン合金である。第2層の材質はチタンナイトライドである。第1絶縁膜45上に第1層がスパッタ法にて成膜される。次に、第1層の上に第2層がスパッタ法にて成膜される。
次に、半導体基板42の第2面42a側にレジスト膜を成膜する。次に、レジスト膜を露光して現像する。現像されたレジスト膜には正電極46、負電極47の形状が形成される。このレジスト膜をエッチングマスクとして用いる。次に、半導体基板42をエッチング液に浸漬して2層に成膜した金属膜を正電極46及び負電極47の形状にする。続いてレジスト膜を剥離する。その結果、第1絶縁膜45上に正電極46及び負電極47が形成される。
次に、第1絶縁膜45、正電極46及び負電極47に重ねて第2絶縁膜52を形成する。第2絶縁膜52はシリコン窒化膜である。第2絶縁膜52はCVD法を用いて成膜する。
次に、テクスチャー43を形成する。半導体基板42の第2面42aに保護膜を成膜する。保護膜は樹脂からなる膜である。次に、グラインダーを用いて半導体基板42を削る。
続いて、半導体基板42の第1面42bにテクスチャー43を形成する。テクスチャー43の形成には、例えばウエットエッチング法が用いられる。ウエットエッチング法は、たとえば、水酸化ナトリウムまたは水酸化カリウム、水酸化テトラメチルアンモニウム等のアルカリ水溶液にイソプロピルアルコールを添加し、70℃以上80℃以下に加熱した溶液により行われる。次に、第2面42aの保護膜を除去する。
次に、第1面42bに反射防止膜44を成膜する。第1面42bにシリコン酸化膜とシリコン窒化膜とを交互に重ねて多層に形成する。第1面42bにシリコン酸化膜とシリコン窒化膜とが交互に重ねて積層した膜が反射防止膜44になる。
半導体基板42をシリコンウエハーに製造したときには、この段階で小片に分割する。シリコンウエハーの第2面42aに溝を形成する。溝は公知のフォトグラフィー法及びエッチング法を用いて形成される。次に、シリコンウエハーを光電変換装置31の外周に沿ってダイシングして分割する。ダイシングにはレーザーダイシング法を用いる。
次に、光電変換部34に配線基板33を実装する。まず、配線基板33を用意する。配線基板33ではポリイミドにて形成された絶縁基板36上に第1基板配線37及び第2基板配線38が形成されている。第1基板配線37及び第2基板配線38は絶縁基板36上に形成された銅箔をフォトリソグラフィ法及びエッチング法を用いてパターニングして形成される。
第1基板配線37及び第2基板配線38が形成された絶縁基板36上に基板絶縁膜41が配置される。エポキシ系接着剤よりなる接着層を絶縁基板36に塗られたものに重ねて基板絶縁膜41をラミネートし、接着層を加熱して固化することにより、基板絶縁膜41が絶縁基板36に接着固定されている。
接着層及び基板絶縁膜41には正電極46及び負電極47と対向する場所に第1開口41aがあいている。第1開口41aでは第1基板配線37及び第2基板配線38が露出している。第1基板配線37及び第2基板配線38が露出する場所には導電接続部35の材料である導電ペーストが設置される。導電ペーストはスクリーン印刷法等の印刷方法を用いて設置される。
続いて、光電変換部34と配線基板33とを重ね合わせて押圧する。導電ペーストは荷重を受けて変形し、第1基板配線37と正電極46との間で広がる。同様に、導電ペーストは第2基板配線38と負電極47との間で広がる。この状態で導電ペーストが加熱されて硬化する。
第1基板配線37と正電極46との間の導電ペーストが導電接続部35になり、第2基板配線38と負電極47との間の導電ペーストが導電接続部35になる。その結果、第1基板配線37と正電極46とが電気的及び機械的に接続する。同様に、第2基板配線38と負電極47とが電気的及び機械的に接続する。
図17に示すように、配線基板33及び光電変換部34に孔32を形成する。まず、光電変換部34に接合された配線基板33を粘着テープ27に貼り付ける。粘着テープ27の外周部にはダイシングリング28が貼り付けられている。ダイシングリング28は粘着テープ27及びそれに貼り付けた配線基板33を支持し易くする。次に、レーザー加工装置を用いて所定の場所にレーザー光26を照射して孔32を形成する。以上の工程により光電変換装置31が完成する。
上述したように、本実施形態によれば、以下の効果を有する。
(1)本実施形態によれば、光電変換部34は所定の厚みを有している。そして、光電変換部34は光電変換部34の厚み方向15からの平面視において二次元に配置された複数の孔32を有する。光14を含む電磁波は二次元に配置されている孔32を通過する。従って、光電変換装置31は第1の実施形態で示した光電変換装置1と同様に光14を含む電磁波の一部を通過させることができる。
(1)本実施形態によれば、光電変換部34は所定の厚みを有している。そして、光電変換部34は光電変換部34の厚み方向15からの平面視において二次元に配置された複数の孔32を有する。光14を含む電磁波は二次元に配置されている孔32を通過する。従って、光電変換装置31は第1の実施形態で示した光電変換装置1と同様に光14を含む電磁波の一部を通過させることができる。
(第3の実施形態)
次に、光電変換装置1または光電変換装置31を備える電子時計の一実施形態について図18及び図19を用いて説明する。図18は電子時計の構造を示す模式平面図である。図19は電子時計の構造を示す模式側断面図である。
次に、光電変換装置1または光電変換装置31を備える電子時計の一実施形態について図18及び図19を用いて説明する。図18は電子時計の構造を示す模式平面図である。図19は電子時計の構造を示す模式側断面図である。
図18及び図19に示すように、電子時計57は円筒形の外装ケース58を備えている。外装ケース58における円筒形の軸に沿う一端には風防61が配置され、他端には裏蓋62が配置されている。電子時計57の風防61側を表面側とし、裏蓋62側を裏面側として説明する。
外装ケース58及び裏蓋62は導電性を有する。外装ケース58には2つの開口がある。2つの開口のうち表面側の開口は風防61で塞がれており、裏面側の開口は裏蓋62で塞がれている。外装ケース58の側面には、リュウズ63及びボタン64が設けられている。リュウズ63及びボタン64は指示受付部として機能する。外装ケース58及び裏蓋62には、ステンレス鋼、チタン合金、アルミ、真鍮等の金属材料が利用される。
風防61の裏面側には円形で平板状の文字板65が配置されている。風防61と文字板65とは離れている。文字板65には時刻を表示するための目盛が配置されている。文字板65は、非導電性を有し、かつ、少なくとも一部の光を透過させる透光性を有するポリカーボネート等のプラスチック材料により構成されている。文字板65には意匠に応じて着色や凹凸等の加工が施されている。
文字板65の平面の中心位置には指針軸66があり、この指針軸66には時刻を示す秒針67、分針68、時針71が取り付けられている。以下、秒針67、分針68及び時針71を指針と総称する。指針軸66は、秒針67、分針68及び時針71が取り付けられる3つの回転軸で構成されている。文字板65の中心には第1貫通孔65aが配置されている。第1貫通孔65aには指針軸66が挿入される。
文字板65の裏面側には光電変換装置72が配置されている。そして、光電変換装置72は受光して発電する。光電変換装置72には第2貫通孔72aが形成されている。第2貫通孔72aには指針軸66が挿入される。
光電変換装置72は、複数のソーラーセルに分割され、各セルは直列に接続されている。光電変換装置72において、分割された各ソーラーセルの受光面積は互いに等しくなっている。そして、光電変換装置72は各ソーラーセルが発電する電圧より高い電圧を出力する。
光電変換装置72の裏面側には厚み方向15からみた平面視において光電変換装置72と重なって表示体73が配置されている。表示体73はOLED、液晶表示装置等を用いることができる。本実施形態では、例えば、表示体73にOLEDを用いている。表示体73が非表示のときには文字板65が視認される。
そして、光電変換装置72には光電変換装置1または光電変換装置31が用いられている。詳しくは、光電変換装置72は光電変換装置1または光電変換装置31に第2貫通孔72aが形成された装置である。さらに、光電変換装置72は光電変換装置1または光電変換装置31が複数のソーラーセルに分割され、各セルが直列に接続された装置になっている。
表示体73の裏面側にはムーブメント74が収容されている。ムーブメント74は、駆動機構75、回路基板76及び二次電池77等を備える。文字板65、光電変換装置72、表示体73、駆動機構75及び回路基板76は円筒状の支持枠84に支持されている。
電子時計57を装着した人の脈波成分を検出する脈波センサー78が回路基板76に配置されている。脈波センサー78は検出光を射出するLED81(Light Emitting Diode)と人体により反射された検出光を受光するPD82(Photo Detector)と、を備えている。裏蓋62には脈波センサー78と対向する場所にガラス窓83が配置されている。そして、ガラス窓83が人体の腕に接するように電子時計57が装着される。
LED81が射出する検出光はガラス窓83を通過して人体を照射する。検出光の一部は人体に吸収され、一部は人体で反射する。反射した検出光の光強度は人体の脈を反映する強弱を有する。人体で反射した検出光はガラス窓83を通過してPD82を照射する。PD82は検出光を電気信号に変換して回路基板76に出力する。回路基板76は電気信号を入力して人体の脈の速さを演算する。そして、回路基板76は演算結果を表示体73に出力する。表示体73は脈波センサー78が検出した脈の速さを表示する。
他にも、回路基板76は時針71及び分針68が示す時刻のデータを表示体73に出力する。表示体73は時針71及び分針68が示す時刻を表示する。風防61、文字板65及び光電変換装置72は光14を通過させることができる。従って、表示体73が表示する情報は電子時計57の表面側から見ることができる。
回路基板76は時刻を計測する機能、駆動機構75、表示体73及び光電変換装置72を駆動する機能を備えている。駆動機構75はステップモーター及び複数の輪列を備えている。ステップモーターは回路基板76が備える駆動回路により駆動される。ステップモーターが1秒毎に回転する。ステップモーターのトルクは複数の輪列を介して指針軸66に伝達される。そして、秒針67、分針68及び時針71は1秒毎に所定の角度の回転を行う。
二次電池77は光電変換装置72が発電した電力を蓄電する。そして、二次電池77は回路基板76、駆動機構75及び表示体73に電力を供給する。
上述したように、本実施形態によれば、以下の効果を有する。
(1)本実施形態によれば、電子時計57は表示体73及び光電変換装置72を備えている。そして、表示体73と光電変換装置72とが厚み方向15からみた平面視において重なって配置されている。この光電変換装置72は発電しつつ光14を通過させることができる。従って、電子時計57は光電変換装置72を通して表示体73に表示された画面を視認させることができる。
(1)本実施形態によれば、電子時計57は表示体73及び光電変換装置72を備えている。そして、表示体73と光電変換装置72とが厚み方向15からみた平面視において重なって配置されている。この光電変換装置72は発電しつつ光14を通過させることができる。従って、電子時計57は光電変換装置72を通して表示体73に表示された画面を視認させることができる。
(第4の実施形態)
次に、光電変換装置1または光電変換装置31の変形例を備える電子時計の一実施形態について図20〜図22を用いて説明する。本実施形態が第3の実施形態と異なるところは、光電変換装置の一部の領域に孔2が配置されている点にある。尚、第3の実施形態と同じ点については説明を省略する。
次に、光電変換装置1または光電変換装置31の変形例を備える電子時計の一実施形態について図20〜図22を用いて説明する。本実施形態が第3の実施形態と異なるところは、光電変換装置の一部の領域に孔2が配置されている点にある。尚、第3の実施形態と同じ点については説明を省略する。
図20は、光電変換装置の構造を示す模式平面図である。図20に示すように、光電変換装置86は第1の実施形態における光電変換装置1と同じ形状である。そして、光電変換装置86は孔2が複数配置されている第1領域87と孔2が配置されていない第2領域88とを備えている。図中四角形の破線に囲まれている領域が第1領域87である。第1領域87と光電変換装置86の外周86aとの間の領域が第2領域88である。光電変換装置86の中心には第2貫通孔86bが形成されている。第2貫通孔86bには指針軸66が挿入される。
第1領域87における光電変換装置86の構造は第1の実施形態の光電変換装置1と同じ構造である。第1領域87と第2領域88との違いは孔2の有無だけである。孔2以外では第1領域87と第2領域88とが同じ構造になっている。第2領域88には孔2が配置されていないので、第1領域87より効率良く光14を電気に変換して発電することができる。
図21は電子時計の構造を示す模式平面図である。図22は電子時計の構造を示す模式側断面図である。図21及び図22に示すように、電子時計91では光電変換装置86の裏面側には平面視において第1領域87と重なって表示体92が配置されている。表示体92の大きさは第3の実施形態における表示体73より小さい。そして、表示体92は板状の支持部93に支持されている。表示体92にはOLED、液晶表示装置等を用いることができる。本実施形態では、例えば、表示体92にOLEDを用いている。文字板65、光電変換装置86、支持部93、駆動機構75及び回路基板76は円筒状の支持枠94に支持されている。
上述したように、本実施形態によれば、以下の効果を有する。
(1)本実施形態によれば、光電変換装置86は第1領域87と第2領域88とを備えている。平面視において第1領域87は表示体92と重なって配置されている。そして、第1領域87は孔2が複数配置されているので、光電変換装置86を通して表示体92に表示された画面を視認することができる。第2領域88は孔2が配置されていないので第1領域87より効率良く発電できる。従って、第1領域87と第2領域88とに孔2が複数配置されているときに比べて光電変換装置86は効率良く発電することができる。その結果、電子時計91は効率良く発電する光電変換装置86を備えることができる。
(1)本実施形態によれば、光電変換装置86は第1領域87と第2領域88とを備えている。平面視において第1領域87は表示体92と重なって配置されている。そして、第1領域87は孔2が複数配置されているので、光電変換装置86を通して表示体92に表示された画面を視認することができる。第2領域88は孔2が配置されていないので第1領域87より効率良く発電できる。従って、第1領域87と第2領域88とに孔2が複数配置されているときに比べて光電変換装置86は効率良く発電することができる。その結果、電子時計91は効率良く発電する光電変換装置86を備えることができる。
(第5の実施形態)
次に、光電変換装置1または光電変換装置31の変形例を備える電子時計の一実施形態について図23〜図25を用いて説明する。本実施形態が第4の実施形態と異なるところは、電子時計が表示体92を備えず、GPSを用いて時刻補正を行う点にある。尚、第4の実施形態と同じ点については説明を省略する。
次に、光電変換装置1または光電変換装置31の変形例を備える電子時計の一実施形態について図23〜図25を用いて説明する。本実施形態が第4の実施形態と異なるところは、電子時計が表示体92を備えず、GPSを用いて時刻補正を行う点にある。尚、第4の実施形態と同じ点については説明を省略する。
図23は、光電変換装置の構造を示す模式平面図である。図23に示すように、光電変換装置96は第4の実施形態における光電変換装置86と同じ構造になっている。光電変換装置96は孔2が複数配置されている第1領域97と孔2が配置されていない第2領域98とを備えている。図中四角形の破線に囲まれている領域が第1領域97である。第1領域97と光電変換装置96の外周96aとの間の領域が第2領域98である。第1領域97と第2領域98との違いは孔2の有無だけである。孔2以外では第1領域97と第2領域98とが同じ構造になっている。光電変換装置96の中心には第2貫通孔96bが形成されている。第2貫通孔96bには指針軸66が挿入される。
図24は電子時計の構造を示す模式平面図である。図25は電子時計の構造を示す模式側断面図である。図24及び図25に示すように、電子時計100は円筒形の外装ケース58を備えている。外装ケース58における円筒形の軸に沿う一端には風防61が配置され、他端には裏蓋101が配置されている。
風防61の裏面側には円形で平板状の文字板65が配置されている。文字板65の平面中心位置には指針軸66があり、この指針軸66には時刻を示す秒針67、分針68、時針71が取り付けられている。文字板65の裏面側には光電変換装置96が配置されている。そして、光電変換装置96は受光して発電する。第2貫通孔96bには指針軸66が挿入される。
光電変換装置96の裏面側にはムーブメント102が収容されている。ムーブメント102は、駆動機構103、回路基板104及び二次電池105等を備える。駆動機構103は第3の実施形態の駆動機構75と同じ機能を有する。二次電池105は第3の実施形態の二次電池77と同じ機能を有する。
回路基板104はGPSを用いて時刻補正を行う機能を備えている。回路基板104にはアンテナとしてのパッチアンテナ106が配置されている。パッチアンテナ106は人工衛星から発信された電波を受信するための平面アンテナである。回路基板104においてパッチアンテナ106の反対側の裏面側には受信回路107、制御回路108等の各種IC(Integrated Circuit)が実装されている。受信回路107や制御回路108は、シールド板109で囲まれている。このため、パッチアンテナ106が受信する電波22が、受信回路107及び制御回路108が発生するノイズの影響を受けることを回避できる。文字板65、光電変換装置96、駆動機構103及び回路基板104は円筒状の支持枠110により支持されている。
人工衛星が発信する電波22をパッチアンテナ106が受信する。パッチアンテナ106は受信した電波22を電気信号に変更して受信回路107に出力する。受信回路107は電気信号から現在位置を検出する。そして、受信回路107は現在位置の情報を制御回路108に出力する。制御回路108は現在位置の情報を用いて時刻データを調整する。制御回路108は調整された時刻データに基づき駆動機構103を駆動して時針71、分針68及び秒針67が示す時刻を修正する。
パッチアンテナ106は光電変換装置96の裏面側に配置されている。このため、パッチアンテナ106は電子時計100の表面側から視認されない。厚み方向15からみた平面視において平板状のパッチアンテナ106と光電変換装置96とが重なって配置されている。そして、光電変換装置96には孔2が第1領域97に限定して配置された光電変換装置1が用いられている。または、光電変換装置96には孔2が第1領域97に限定して配置された光電変換装置31が用いられている。この光電変換装置96は発電しつつ電波22を通過させることができる。従って、パッチアンテナ106は光電変換装置96を通して電波22を受信することができる。
光電変換装置96は孔2が複数配置されている第1領域97と孔2が配置されていない第2領域98とを備えている。そして、厚み方向15からみた平面視においてパッチアンテナ106は第1領域97と重ねて配置されている。第1領域97は孔2が複数配置されているので、光電変換装置96を通してパッチアンテナ106が電磁波を受信することができる。第2領域98は孔2が配置されていないので第1領域97より効率良く発電できる。従って、第1領域97と第2領域98とに孔2が複数配置されているときに比べて光電変換装置96は効率良く発電することができる。その結果は、電子時計100は効率良く発電する光電変換装置96を備えることができる。
上述したように、本実施形態によれば、以下の効果を有する。
(1)本実施形態によれば、第1領域97には小さな孔2が多数配置されている。そして、第1領域97の裏面側にパッチアンテナ106が配置されている。従って、表面側から文字板65を見たときパッチアンテナ106がはっきりとは見えない。また、第1領域97と第2領域98との境も目だたないようになっている。従って、電子時計100は意匠性のある外観にすることができる。
(1)本実施形態によれば、第1領域97には小さな孔2が多数配置されている。そして、第1領域97の裏面側にパッチアンテナ106が配置されている。従って、表面側から文字板65を見たときパッチアンテナ106がはっきりとは見えない。また、第1領域97と第2領域98との境も目だたないようになっている。従って、電子時計100は意匠性のある外観にすることができる。
尚、本実施形態は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想内で当分野において通常の知識を有する者により種々の変更や改良を加えることも可能である。変形例を以下に述べる。
(変形例1)
前記第1の実施形態では、孔2の断面形状は円形であった。孔2の断面形状は円形以外でもよい。例えば、孔2の形状は三角形、四角形等の多角形や楕円形等の曲線を有する形状であってもよい。この場合にも、所定の開口率にすることにより、光14を含む電磁波を通過させることができる。
(変形例1)
前記第1の実施形態では、孔2の断面形状は円形であった。孔2の断面形状は円形以外でもよい。例えば、孔2の形状は三角形、四角形等の多角形や楕円形等の曲線を有する形状であってもよい。この場合にも、所定の開口率にすることにより、光14を含む電磁波を通過させることができる。
(変形例2)
前記第1の実施形態では、孔2は交差する2方向に配置された。交差する2方向は直交する2方向でも良く、斜めに交差する方向でも良い。
前記第1の実施形態では、孔2は交差する2方向に配置された。交差する2方向は直交する2方向でも良く、斜めに交差する方向でも良い。
(変形例3)
前記第4の実施形態では光電変換装置86は第1の実施形態の光電変換装置1と同じ構造になっていた。光電変換装置86は第2の実施形態の光電変換装置31と同じ構造でもよい。光電変換装置31に孔2が複数配置されている第1領域87と孔2が配置されていない第2領域88とを設ける。このときにも、第2領域88は孔2が配置されていないので第1領域87より効率良く発電できる。従って、電子時計91は効率良く発電する光電変換装置86を備えることができる。
前記第4の実施形態では光電変換装置86は第1の実施形態の光電変換装置1と同じ構造になっていた。光電変換装置86は第2の実施形態の光電変換装置31と同じ構造でもよい。光電変換装置31に孔2が複数配置されている第1領域87と孔2が配置されていない第2領域88とを設ける。このときにも、第2領域88は孔2が配置されていないので第1領域87より効率良く発電できる。従って、電子時計91は効率良く発電する光電変換装置86を備えることができる。
(変形例4)
前記第3の実施形態〜前記第5の実施形態では光電変換装置1または光電変換装置31が設置された電子時計の例を示した。光電変換装置1または光電変換装置31は電子時計以外にも各種の携帯電子機器に用いることができる。例えば、表示体を備えたスマートフォン、携帯電話、電子辞書、電子計算機、録音再生装置等に光電変換装置1または光電変換装置31を設置することができる。
前記第3の実施形態〜前記第5の実施形態では光電変換装置1または光電変換装置31が設置された電子時計の例を示した。光電変換装置1または光電変換装置31は電子時計以外にも各種の携帯電子機器に用いることができる。例えば、表示体を備えたスマートフォン、携帯電話、電子辞書、電子計算機、録音再生装置等に光電変換装置1または光電変換装置31を設置することができる。
以下に、実施形態から導きだされる内容を記載する。
光電変換装置は、光を受光して光電変換する所定の厚みの光電変換部を備え、前記光電変換部は、厚み方向からの平面視において、二次元的に配置された複数の孔を有することを特徴とする。
この構成によれば、光電変換装置は光を受光して光電変換する光電変換部を備えている。光電変換部は光が照射されたときに生じる光起電力を利用して光電変換する。孔の無い場所の光電変換部の内部では電子や正孔が移動可能になっているので、光を含む電磁波を通し難くなっている。
光電変換部は所定の厚みを有している。そして、光電変換部は光電変換部の厚み方向から見た平面視において二次元に配置された複数の孔を有する。光を含む電磁波は二次元に配置されている孔を通過する。従って、光電変換装置は光を含む電磁波の一部を通過させることができる。
上記の光電変換装置は、前記光電変換部を挟む第1電極及び第2電極を備え、前記孔は前記第1電極及び前記第2電極に配置されることが好ましい。
この構成によれば、光電変換装置は光電変換部を挟む第1電極及び第2電極を備えている。つまり、光電変換部の一方の面に第1電極が配置され、他方の面に第2電極が配置されている。この構造では光電変換部の一方の面に第1電極及び第2電極を配置したときに比べて、第1電極の面積及び第2電極の面積を広くすることができる。
そして、孔は光電変換部、第1電極及び第2電極に配置される。第1電極の面積及び第2電極の面積を広くできる為、第1電極及び第2電極に孔を複数配置しても光電変換装置は第1電極の面積及び第2電極の面積を確保することができる。
上記の光電変換装置では、前記平面視において、前記第1電極は、前記孔を囲み、前記孔の面積より広い面積の第1開口部を備え、前記第2電極は、前記孔を囲み、前記孔の面積より広い面積の第2開口部を備えることが好ましい。
この構成によれば、第1電極には孔を囲む第1開口部が配置されている。第2電極には孔を囲む第2開口部が配置されている。そして、光電変換部の厚み方向から見た平面視において第1開口部の面積及び第2開口部の面積は孔の面積より大きくなっている。このとき、第1開口部の直径及び第2開口部の直径は孔の直径より大きい。従って、孔を形成するときに、第1電極及び第2電極の材料が孔の内部に飛散することを抑制することができる。第1電極及び第2電極の材料は導電性があるので、第1電極及び第2電極の材料が孔の内部に飛散すると第1電極と第2電極との間でショートや電流のリークが生じる。この構成では第1電極及び第2電極の材料が孔の内部に飛散することが抑制されているため、第1電極と第2電極との間のショートや電流のリークを抑制することができる。
上記の光電変換装置では、前記厚み方向から前記光電変換部を見たときの、前記光電変換部の面積に対する前記孔の面積の割合が20%以上80%以下であることが好ましい。
この構成によれば、光電変換部の面積に対する前記孔の面積の割合が20%以上80%以下である。光電変換部の面積に対する前記孔の面積の割合を開口率とする。孔の個数が多くなると開口率が大きくなり、孔の個数が少なくなると開口率が小さくなる。孔の直径が大きくなると開口率が大きくなり、孔の直径が小さくなると開口率が小さくなる。光電変換部の開口率は20%より小さいとき、孔を通過する光を含む電磁波の強度が小さくなる。光電変換部の開口率が80%より大きいとき、光電変換部の光起電力が小さくなる。光電変換部の開口率が20%以上80%以下であるとき、孔を通過する光を含む電磁波が光電変換部を通過でき、光電変換部は光起電力を確保することができる。
上記の光電変換装置は、前記平面視において前記第1電極と重なって配置された基板を備え、前記基板、前記第1電極、前記光電変換部及び前記第2電極のすべての厚みを加算した総厚が100μm以上300μm以下であり、前記孔は、前記基板から前記第2電極まで貫通し、前記孔の直径が100μm以上300μm以下であることが好ましい。
この構成によれば、光電変換部の厚み方向から見た平面視において第1電極と重ねて基板が配置されている。このとき、基板、第1電極、光電変換部及び第2電極が重ねて配置される。基板〜第2電極の厚みである総厚は100μm以上300μm以下である。このとき、孔の長さは100μm以上300μm以下である。そして、孔は基板から第2電極まで貫通する。孔の直径は100μm以上300μm以下になっている。
孔の長さが100μm以上300μm以下であって、孔の直径が100μmより短いとき、孔の軸方向に対して斜めに進行する光を含む電磁波は孔の側面を照射する。このとき、光を含む電磁波は減衰するので、孔を通過する光を含む電磁波が低下する。また、孔の直径が300μmより大きいとき、光電変換部の開口率が大きくなるので光起電力が小さくなる。孔の直径を100μm以上300μm以下にすることにより、光起電力を確保し孔を通過する光を含む電磁波が光電変換部を通過する強度を確保することができる。
電子時計は、上記に記載の光電変換装置と、前記平面視において前記光電変換装置と重なって配置された表示体と、を備えることを特徴とする。
この構成によれば、電子時計は表示体及び光電変換装置を備えている。そして、表示体と光電変換装置とが光電変換部の厚み方向から見た平面視において重なって配置されている。この光電変換装置は発電しつつ光を通過させることができる。従って、電子時計は光電変換装置を通して表示体に表示された画面を視認させることができる。
上記の電子時計では、前記光電変換装置は、前記孔が複数配置されている第1領域と、前記孔が配置されていない第2領域と、を備え、 前記表示体は、前記平面視において前記第1領域と重なって配置されていることが好ましい。
この構成によれば、光電変換装置は第1領域と第2領域とを備えている。平面視において第1領域は表示体と重なって配置されている。そして、第1領域は孔が配置されているので、光電変換装置を通して表示体に表示された画面を視認することができる。第2領域は孔が配置されていないので第1領域より効率良く発電できる。従って、第1領域と第2領域とに孔が複数配置されているときに比べて光電変換装置は効率良く発電することができる。その結果、電子時計は効率良く発電する光電変換装置を備えることができる。
電子時計は、上記に記載の光電変換装置と、前記平面視において前記光電変換装置と重なって配置されたアンテナと、を備えることを特徴とする。
この構成によれば、電子時計は平板状のアンテナ及び光電変換装置を備えている。そして、平板状のアンテナと光電変換装置とが光電変換部の厚み方向から見た平面視において重なって配置されている。この光電変換装置は発電しつつ電磁波を通過させることができる。従って、電子時計のアンテナは光電変換装置を通して電磁波を受信することができる。
上記の電子時計では、前記光電変換装置は、前記孔が複数配置されている第1領域と、前記孔が配置されていない第2領域と、を備え、前記アンテナは、前記平面視において前記第1領域と重なって配置されていることが好ましい。
この構成によれば、光電変換装置は第1領域と第2領域とを備えている。光電変換部の厚み方向から見た平面視において第1領域はアンテナと重なって配置されている。そして、第1領域は孔が配置されているので、光電変換装置を通してアンテナが電磁波を受信することができる。第2領域は孔が配置されていないので第1領域より効率良く発電できる。従って、第1領域と第2領域とに孔が複数配置されているときに比べて光電変換装置は効率良く発電することができる。その結果は、電子時計は効率良く発電する光電変換装置を備えることができる。
1,31,72,86,96…光電変換装置、2,32…孔、4…基板、5…第1電極、6,34…光電変換部、7…第2電極、14…光、15…厚み方向、23…第1開口部、24…第2開口部、57,91,100…電子時計、73,92…表示体、87,97…第1領域、88,98…第2領域、106…アンテナとしてのパッチアンテナ。
Claims (9)
- 光を受光して光電変換する所定の厚みの光電変換部を備え、
前記光電変換部は、厚み方向からの平面視において、二次元的に配置された複数の孔を有することを特徴とする光電変換装置。 - 請求項1に記載の光電変換装置であって、
前記光電変換部を挟む第1電極及び第2電極を備え、
前記孔は前記第1電極及び前記第2電極に配置されることを特徴とする光電変換装置。 - 請求項2に記載の光電変換装置であって、
前記平面視において、前記第1電極は、前記孔を囲み、前記孔の面積より広い面積の第1開口部を備え、
前記第2電極は、前記孔を囲み、前記孔の面積より広い面積の第2開口部を備えることを特徴とする光電変換装置。 - 請求項1〜3のいずれか一項に記載の光電変換装置であって、
前記厚み方向から前記光電変換部を見たときの、前記光電変換部の面積に対する前記孔の面積の割合が20%以上80%以下であることを特徴とする光電変換装置。 - 請求項2〜4のいずれか一項に記載の光電変換装置であって、
前記平面視において前記第1電極と重なって配置された基板を備え、
前記基板、前記第1電極、前記光電変換部及び前記第2電極のすべての厚みを加算した総厚が100μm以上300μm以下であり、
前記孔は、前記基板から前記第2電極まで貫通し、前記孔の直径が100μm以上300μm以下であることを特徴とする光電変換装置。 - 請求項1〜5のいずれか一項に記載の光電変換装置と、
前記平面視において前記光電変換装置と重なって配置された表示体と、を備えることを特徴とする電子時計。 - 請求項6に記載の電子時計であって、
前記光電変換装置は、前記孔が複数配置されている第1領域と、前記孔が配置されていない第2領域と、を備え、
前記表示体は、前記平面視において前記第1領域と重なって配置されていることを特徴とする電子時計。 - 請求項1〜5のいずれか一項に記載の光電変換装置と、
前記平面視において前記光電変換装置と重なって配置されたアンテナと、を備えることを特徴とする電子時計。 - 請求項8に記載の電子時計であって、
前記光電変換装置は、前記孔が複数配置されている第1領域と、前記孔が配置されていない第2領域と、を備え、
前記アンテナは、前記平面視において前記第1領域と重なって配置されていることを特徴とする電子時計。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2019046837A JP2020148645A (ja) | 2019-03-14 | 2019-03-14 | 光電変換装置および電子時計 |
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JP2019046837A JP2020148645A (ja) | 2019-03-14 | 2019-03-14 | 光電変換装置および電子時計 |
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Family Applications (1)
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JP2019046837A Pending JP2020148645A (ja) | 2019-03-14 | 2019-03-14 | 光電変換装置および電子時計 |
Country Status (1)
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JP (1) | JP2020148645A (ja) |
-
2019
- 2019-03-14 JP JP2019046837A patent/JP2020148645A/ja active Pending
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