JP2020148163A - 2軸スクリューポンプ - Google Patents

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寛二 前田
Kanji Maeda
寛二 前田
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Abstract

【課題】極めて高粘度の被移送物であっても円滑に移送できるのは無論のこと、その被移送物を変質させることがなく、簡素な構成で安価な2軸スクリューポンプを提供する。【解決手段】2軸スクリューポンプ1は、反対回りに同期回転する一対の回転軸8a,8bと、回転軸8a,8bを収容する筒状ケーシング2と、回転軸8a,8bの片端部を支承する軸受部5と、回転軸8a,8bに取り付けられたポンプスクリュー7a,7bと、筒状ケーシング2に形成された取入口18と、筒状ケーシング2の遊動端26側に形成された吐出口19と、を備えて成り、回転軸8a,8bの遊動端26側にポンプスクリュー7a,7bが取り付けられ、回転軸8a,8bの軸受部5側にコンベアスクリュー20a,20bが取り付けられたものである。【選択図】図1

Description

本発明は、一対のポンプスクリューと一対のコンベアスクリューを備えていて高粘度の被移送物を移送し得る2軸スクリューポンプに関するものである。
従来、この種の2軸スクリューポンプとしては、下記の特許文献1に記載されたものが知られている。この文献記載の2軸スクリューポンプは、一対のポンプスクリューを収容したポンプ室を内蔵する筒状ケーシングと、一対のポンプスクリューの片端を支承する軸受部とを備え、被移送物を筒状ケーシングのポンプスクリュー自由端側から取り入れ、軸受部側であってポンプ軸心と直角方向の筒状ケーシングに形成された吐出口から被移送物を吐出するようになっている。この2軸スクリューポンプでは、各ポンプスクリューの自由端側にそれぞれ同軸心に一対のコンベアスクリューを連結し、これら一対のコンベアスクリューの上方位置に取入口を設け、取入口から供給された被移送物をコンベアスクリューによりポンプスクリューへ案内するようになっている。そして、軸受部と隣接する筒状ケーシングの壁面には、回転軸を液封状に軸支するメカニカルシールが配備されている。メカニカルシール近傍の回転軸には、圧迫された被移送物を詰まらせないために或いは詰め固まった被移送物を解して流動化させて吐出口へ向かわせるための、撹拌羽根が取り付けられている。
このように、取入口から供給された被移送物はコンベアスクリューによりポンプスクリューの遊動端側へ案内されて取り込まれたのち、ポンプスクリューにより圧送されるので、高粘度であっても移送され得る。また、被移送物が軸受部近傍の筒状ケーシング内で圧迫されても、当該空間内にある撹拌羽根の回転により被移送物は常に動かされるので、その空間内で被移送物は硬く詰まることなく吐出口から吐出されるとされている。
特開2005−54691号公報
ところで、上記従来の2軸スクリューポンプでは、被移送物がポンプスクリューにより筒状ケーシング内を軸受部に向かって圧送されたのち、被移送物は行き止まりの軸受部の壁面に押し付けられた状態となり、その後に移送方向と直角方向の吐出口から吐出されるので、強い圧力をかけられて直角の向きに絞り出されるような態様になっていた。そのために、被移送物の種類によっては品質が変わってしまうことがあった。例えば、ハンバーグ材料などのように半固形物を含有する流動食材を移送する場合である。この場合、軸受部の壁面で玉ねぎが押し潰された状態になり、その後に吐出口から吐出されるため、材料品質が変わってしまうのである。これにより、ハンバーグを焼き上げたときの歯ごたえや風味が変わるおそれがあった。
また、軸受部の壁面はポンプスクリューによる高い圧力を受けるために、液漏れを防ぐための高価で複雑な構成のメカニカルシールを必要とする。加えて、軸受部の壁面に押し付けられて動きにくくなった被移送物を解したり流動化させたりするための撹拌羽根を、その位置の回転軸に取り付けなければならなかった。そのために、従来の2軸スクリューポンプは全体として複雑な構成で高価なものにならざるを得なかったのである。
本発明は、上記した従来の問題点に鑑みてなされたものであって、極めて高粘度の被移送物であっても円滑に取り込んで移送できるのは無論のこと、移送の際に被移送物を変質させることがなく、簡素な構成で安価な2軸スクリューポンプの提供を目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る2軸スクリューポンプは、平行に配置されていて互いに反対回りに同期回転する一対の回転軸と、一対の回転軸を収容する筒状ケーシングと、筒状ケーシングに連結されていて一対の回転軸の片端部を片持ち状で回動自在に支承する軸受部と、一対の回転軸に取り付けられていて筒状ケーシングの内周面と非接触で筒状ケーシング内に収容されるとともに互いに非接触で螺合して回転する一対のポンプスクリューと、筒状ケーシングにおける軸受部寄りに形成された被移送物取入用の取入口と、筒状ケーシングにおける一対の回転軸の遊動端側に形成された被移送物吐出用の吐出口と、を備えて成り、取入口から筒状ケーシング内に取り入れられた被移送物を、一対のポンプスクリューの回転駆動により吐出口から吐出する2軸スクリューポンプであって、一対の回転軸における遊動端側に一対のポンプスクリューが取り付けられているとともに、一対の回転軸における軸受部側に、取入口からの被移送物を一対のポンプスクリューに移送する一対のコンベアスクリューが取り付けられていることを特徴とする構成にしてある。
また、前記構成において、各回転軸におけるコンベアスクリューとポンプスクリューとが、コンベアスクリューの形態からポンプスクリューの形態へと連続的に変化する移行部分を介して連結されていて、その移行部分は回転軸心方向のスクリュー厚さがポンプスクリューに向かって漸次厚くなるように形成されていることを特徴とするものである。
そして、前記した各構成において、少なくとも、各回転軸に装着されて固定される基軸部と、基軸部の一端側に配備されたコンベアスクリューと、基軸部の他端側に配備されたポンプスクリューと、を有して一体に構成された一体化ユニットを備えていることを特徴とするものである。
本発明に係る2軸スクリューポンプによれば、取入口が軸受部寄りに配置され、回転軸の軸受部側にコンベアスクリューが取り付けられ、回転軸の遊動端側に一対のポンプスクリューが取り付けられ、ポンプスクリューの移送方向下流側に吐出口が配置されているから、取入口からの被移送物はコンベアスクリューによりポンプスクリューに支障なく移送され得る。そして、被移送物はポンプスクリューにより吐出されるが、吐出口はポンプスクリューの移送方向下流側に配置されているので、ポンプスクリューから送り出された被移送物は圧潰されることが無い。従って、被移送物の構成材料が変質されたり変形されたりすることがなく、被移送物を適正な品質のままに保持して移送することができる。また、大気に開放されている取入口の近くの筒状ケーシング内には大きな圧力が働かないから、構成が複雑で初期コストおよびメンテナンスコストが高くつくとされる、メカニカルシールを軸受部に不要とすることができる。そして、前記部位に面する軸受部の壁面が高圧を受けないために、その部位に被移送物を留めたり押し固めたりしない。従って、従来技術のような撹拌羽根を不要にすることができる。すなわち、本発明に係る2軸スクリューポンプは、全体構成が簡素で済み、安価に提供される。
また、各回転軸におけるコンベアスクリューとポンプスクリューとの間の移行部分が、回転軸心方向のスクリュー厚さがポンプスクリューに向かって漸次厚くなるように形成されているものでは、コンベアスクリューにより送られてきた被移送物を移行部分で滞らせることなく、円滑にポンプスクリューに送り込むことができる。
そして、各回転軸に装着される基軸部と、コンベアスクリューと、ポンプスクリューとを有して一体に構成された一体化ユニットを備えているものでは、この一体化ユニットの基軸部を各回転軸に装着するというワンタッチで、コンベアスクリューおよびポンプスクリューを各回転軸の所定位置に位置決めして取り付けることができる。また、コンベアスクリューとポンプスクリューを各回転軸に個別に取り付ける場合と比べて、構成が極めて簡素で済み、製造コストを大幅に低減化できる。
本発明に係る2軸スクリューポンプを示す一部断面を含む側面構成図である。 前記2軸スクリューポンプの平面図である。 図1におけるA−A線矢視断面図である。 前記2軸スクリューポンプの正面図である。 前記2軸スクリューポンプの筒状ケーシングなどを示す図であって、(a)は前記筒状ケーシングの前面開口を開けた状態を示す正面図、(b)は(a)の筒状ケーシング内に収容される一対の一体化ユニットを示す正面図である。 前記一対の一体化ユニットを示す図であって、(a)(1)は一方の一体化ユニットの平面図、(a)(2)は他方の一体化ユニットの平面図、(b)(1)は(a)(1)におけるB−B線矢視図、(b)(2)は(a)(2)におけるC−C線矢視図である。 前記一対の一体化ユニットのポンプスクリューにおける非接触の噛み合い部分を示す部分拡大側面図である。 前記ポンプスクリューと筒状ケーシングの内周面を示す一部断面を含む部分拡大平面図である。 前記2軸スクリューポンプの動作を説明するための一部断面を含む側面図である。
本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。尚、以下に述べる各実施形態は本発明を具体化した一例に過ぎず、本発明の技術的範囲を限定するものでない。 図1は本発明の実施形態1に係る2軸スクリューポンプを示す一部断面を含む側面図、図2は前記2軸スクリューポンプの平面図、図3は図1におけるA−A線矢視断面図、図4は前記2軸スクリューポンプの正面図である。
各図において、この実施形態1に係る2軸スクリューポンプ1は、前後貫通した筒状の筒状ケーシング2と、筒状ケーシング2の末端部に連結された軸受部5とを備えている。筒状ケーシング2の前端部には吐出側ケーシング3が連結され、この吐出側ケーシング3の前端部に管部4が連結されている。
筒状ケーシング2内には、平行な軸心Xa,Xbを有する一対の回転軸8a,8bが収容される。回転軸8a,8bの前端部は、軸受などに支承されていない遊動端26,26となっている。回転軸8a,8bにはコンベアスクリュー20a,20b、ポンプスクリュー7a,7b、および後で詳述する移行部分38a,38bが装着されたのち、回転軸8a,8bの遊動端26,26に固定用板14,14があてがわれ、例えばボルト15,15によって前記のコンベアスクリュー20a,20bおよびポンプスクリュー7a,7bが回転軸8a,8bに固定される。コンベアスクリュー20aおよびポンプスクリュー7aのスクリュー羽根の螺旋方向と、コンベアスクリュー20bおよびポンプスクリュー7bのスクリュー羽根の螺旋方向とは逆向きである。また、コンベアスクリュー20aのスクリュー羽根とポンプスクリュー7aのスクリュー羽根の螺旋方向は同じであり、コンベアスクリュー20bのスクリュー羽根とポンプスクリュー7bのスクリュー羽根の螺旋方向は同じである。
軸受部5はハウジング9とカバー板10とから箱体として構成されており、下面に脚28を有している。カバー板10の前面開口は端板40で被われている。筒状ケーシング2の筒端面はカバー板10の端面に連結されている(特に図1と図3参照)。ハウジング9内には円錐コロ軸受11,11とコロ軸受12,12が配備されている。これらのコロ軸受11,12はポンプスクリュー7aの回転軸8aの片端部を片持ち状に回動自在に支承している。ポンプスクリュー7bの回転軸8bの片端部も別の円錐コロ軸受11とコロ軸受12により片持ち状に回動自在に支承されている。すなわち、コンベアスクリュー8a,8bの後部側は、軸受部5のハウジング9内でそれぞれ回転自由に二点支持されている。ハウジング9内でカバー板10の近傍において、ポンプスクリュー7a,7bには汎用のシール機構16,16が装着されている。そして、ポンプスクリュー7aの回転軸8aに同期歯車13aが固着されており、ポンプスクリュー7bの回転軸8bには前記の同期歯車13aと噛合する同期歯車13bが固着されている。これら同期歯車13aと同期歯車13bとの同期噛合により、一対のポンプスクリュー7a,7bは、いかなる回転角度でも互いに接触することなく噛み合うように回転する。すなわち、ポンプスクリュー7a,7bは互いに非接触で螺合して回転するのである。この場合、ポンプスクリュー7aの回転軸8aが駆動軸として、減速機構などの連結機構30を介してモータMに連結されている。
そして、筒状ケーシング2は、図5(a)に示すように、正面視繭形状の収容室35が前後貫通して形成されている。筒状ケーシング2の前端部には、テーパ筒状の吐出側ケーシング3が連結されている。吐出側ケーシング3の前端部には、吐出口19を有する筒状の管部4が連結されている。吐出口19の外周縁には、他の配管と接続するためのフェルール継手部17が形成されている。この収容室35には、図5(b)に示すように、軸心Xa回りに回転するポンプスクリュー7aと、ポンプスクリュー7aと常に非接触で螺合して軸心Xb回りに回転するポンプスクリュー7bとが格納される。これら1対のポンプスクリュー7a,7bの各外周面7Bは、収容室35の内周面2Aとも常に非接触となっている。一方、筒状ケーシング2の上面であって前後中央部よりもやや後位置に、収容室35とケーシング上方外部とを連通する取入口18が形成されている。この取入口18には、テーパ角筒状のホッパー24が取り付けられる。ホッパー24の下端縁の外周にはリング状部材23が固設されており、リング状部材23がボルト27などで固定されることにより、取入口18がホッパー24で囲まれる。
そして、筒状ケーシング2の底面前後には、移動機構Eの一部を構成する脚体29が固設されている。各脚体29の底面には一対のガイド溝部34,34が上向きに陥入して形成され、各ガイド溝部34の天井部には硬質材製の摺接部材33が埋設されている。一方、前後の脚体29,29の摺接部材33,33,33,33を支持する一対のレール部材31,31が平行に配備されている。各レール部材31は、床上などに設置される脚部32,32が垂設されている。この移動機構Eは、メンテナンス時などの必要に応じて、筒状ケーシング2側の摺接部材33,33,33,33がレール部材31,31上を滑動して2軸スクリューポンプ1を前後に移動可能にしている。
一対の回転軸8a,8bにおける遊動端26側には、回転軸心Xa,Xb方向のスクリュー厚さ7t(図6(b)参照)を有する一対のポンプスクリュー7a,7bが配備されている。一対の回転軸8a,8bにおける軸受部側には、回転軸心Xa,Xb方向のスクリュー厚さ20t(図6(b)参照)を有する一対のコンベアスクリュー20a,20bが配備されている。これらのコンベアスクリュー20a,20bは、取入口18からの被移送物Qを一対のポンプスクリュー7a,7bに向けて送るようになっている。因みに、この例では、コンベアスクリュー20a,20bのスクリュー厚さ20tを、ポンプスクリュー7a,7bのスクリュー厚さ7tの例えば約1/4にしてある。但し、本発明は前記の厚さ比を1/4に限定するものでない。そして、回転軸8aにおけるポンプスクリュー7aの螺旋方向とコンベアスクリュー20aの螺旋方向は同じ向きであり、回転軸8bにおけるポンプスクリュー7bの螺旋方向とコンベアスクリュー20bの螺旋方向は同じ向きである。ポンプスクリュー7a,7bの軸受部側端部とコンベアスクリュー20a,20bの遊動端側端部とは連続してつながっている。
この場合、コンベアスクリュー20a,20bとポンプスクリュー7a,7bとの間は、コンベアスクリュー20a,20bの形態からポンプスクリュー7a,7bの形態に連続的に変化する移行部分38a,38bとなっている。これらの移行部分38a,38bでは、回転軸心方向Xa,Xb方向のスクリュー厚さがスクリュー厚さ20tからポンプスクリュー7a,7bのスクリュー厚さ7tへと漸次厚くなるように形成されている。このように、回転軸8aについて、コンベアスクリュー20a、移行部分38a、ポンプスクリュー7aおよび基軸部7Aは一体化ユニットYaとして一体に形成され、回転軸8bについて、コンベアスクリュー20b、移行部分38b、ポンプスクリュー7bおよび基軸部7Aは一体化ユニットYbとして一体に形成されているから、構成が簡素で済み、極めて安価に提供され得る。一体化ユニットYa,Ybの基軸部7Aの正面視中心位置には、それぞれ軸挿通穴36が基軸長手方向(軸心Xa,Xbの方向)に貫通して形成されており、これらの軸挿通穴36に回転軸8aまたは8bが挿通されて位置決めされ、キー(図示省略)などで固定される。
そして、図6および図7に示すように、一方のポンプスクリュー7aにおけるスクリュー羽根部7Bの噛合側面7Saと、他方のポンプスクリュー7bにおけるスクリュー羽根部7Bの噛合側面7Sbとの間に、非接触用隙間G(隙間幅=例えば0.03〜0.09mm)が設定されている。一方、ポンプスクリュー7aにおけるスクリュー羽根部7Bの羽根先端面7Baと、ポンプスクリュー7bの基軸部7Aの外周面7Abとの間には、隙間Jが設定されている。また、ポンプスクリュー7aにおける基軸部7Aの外周面7Aaと、ポンプスクリュー7bのスクリュー羽根部7Bの羽根先端面7Bbとの間にも、隙間Jが設定されている。これらの隙間Jは非接触用隙間(隙間幅=例えば0.12〜0.18mm)となっている。
そして、ポンプスクリュー7a,7bにおけるスクリュー羽根部7B,7Bの噛合側面7Sa,7Sbの表面形状は、側面から見てゆるやかなS字曲線に形成されている。これにより、いかなる回転角度においてもポンプスクリュー7a,7bの各スクリュー羽根部7B,7Bの噛合側面7Sa,7Sb間に一定の微細な非接触用隙間Gが生じている。また、図8に示すように、ポンプスクリュー7a,7bにおけるスクリュー羽根部7Bの羽根先端面7Ba,7Bbと、筒状ケーシング2の内周面2Aとの間には、非接触用隙間H(隙間幅=例えば0.12〜0.18mm)が設けられている。これらの非接触用隙間G,H,Jの存在により、ポンプスクリュー7a,7bは如何なる回転角度であっても常に非接触となるようになっている。また、これら一対のポンプスクリュー7a,7bにより被移送物Qを移送し得るポンプ作用が引き起こされるのは、各図中に示したポンプ領域Pの範囲内である。尚、2軸スクリューポンプ1が食品、医薬品、化粧料材料などの移送用である場合は、衛生面および性質保持の観点から、被移送物Qが直に接する部品として、少なくともホッパー24、筒状ケーシング2、コンベアスクリュー20a,20b、ポンプスクリュー7a,7b、吐出側ケーシング3、管部4、および管部4下流側の配管類には、ステンレス製のものを用いることが望ましい。
上記のように構成された2軸スクリューポンプ1の作用を次に説明する。移送に用いられる高粘度の被移送物Qとしては、例えばハンバーグ材料、味噌、水飴、バター、溶融チョコレートなどの食品、クリームなどの化粧料、溶融合成樹脂などの工業材料、あるいは医療用材料などが挙げられる。ここでは、高粘度の被移送物Qとして、相対粘度が50Pa・sの「ハンバーグ材料」を用いた例を示す。
先ず、モータMの回転駆動により、ポンプスクリュー7aが一方向(図5(b)の矢印Ra方向)に回転すると、同期歯車13a,13bを介して動力伝達されたポンプスクリュー7bが逆方向(図5(b)の矢印Rb方向)に同期回転する。ポンプスクリュー7a,7bの回転速度は、例えば100〜1000rpmである。そこで、被移送物Qをホッパー24内に投入すると、図9に示すように、その被移送物Qはホッパー24から筒状ケーシング2の取入口18内に落下していく。ここで、図9ちゅうの○印は被移送物Q柱の半固形分Q1(タマネギ片など)を表わしており、ドットで示したハッチング部分は液状分Q2を表わしている。
そして、取入口18から筒状ケーシング2内に入った被移送物Qは、コンベア領域C内にあるコンベアスクリュー20a,20bの移送作用によってポンプスクリュー7a,7bに向けて送られていく。このとき、同じコンベアスクリュー20の前後のスクリュー羽根および筒状ケーシング2の内周面2Aの間には広い移送室21が形成され、左右に隣合うコンベアスクリュー20aと20bのスクリュー羽根間にも充分な隙間が存在するので、移送室21,21,21,・・・内の被移送物Qは、前後左右の移送室21,21間を移動可能になりながらポンプスクリュー7a,7bに向けて運ばれる。
そのうち、コンベアスクリュー20a,20bとポンプスクリュー7a,7bの間の移行部分38a,38bが存在する移行領域Sに被移送物Qが至ると、同じ回転軸8における移行部分38の前後のスクリュー羽根間の隙間、および左右に隣合う回転軸8aと8bの移行部分38aと38bのスクリュー羽根間の隙間は、いずれもポンプスクリュー7a,7bに近づくにつれて漸次的に狭くなっていく。これにより、被移送物Qは、スクリュー羽根間の移動が次第に制限されていく。
そうして、ポンプスクリュー7aまたは7bの前後に隣合うスクリュー羽根および筒状ケーシング2の内周面2Aに囲まれたポンプ室6内(ポンプ領域P)に被移送物Qが導かれると、各隙間G,H,Jを気体は通過できるが、被移送物Qの半固形分Q1はもとより液状分Q2も隙間G,H,Jを通過できない。従って、被移送物Qはポンプ室6の空間形状に沿ったそのままの形態で圧送されて回転軸心Xa,Xb方向前方にある吐出側ケーシング3および管部4に送られ、吐出口19から吐出される。すなわち、ポンプスクリュー7a,7bにより圧送された被移送物Qの送出先には、被移送物Qを留めたり押し固めたりするような障害物が存在せず、被移送物Qは吐出口19に向かって直線的に押し出される。
以上に述べたように、この実施形態の2軸スクリューポンプ1によれば、ホッパー24が比較的大きく形成され取入口18も広く形成されているので、極めて高粘度の被移送物Qであっても、取入口18の下方にあって筒状ケーシング2内のコンベアスクリュー20a,20bまで容易に導くことができる。そして、コンベアスクリュー20a,20bに導かれた被移送物Qは、常圧に近い圧力状態でコンベアスクリュー20a,20bのスクリュー羽根間を移動自由にポンプスクリュー7a,7bに向けて搬送されるので、被移送物Q中の半固形分Q1が圧潰されることがなく変質や変形を受けない。
また、この2軸スクリューポンプ1では、回転軸8a,8bの軸受部5側にコンベアスクリュー20a,20bが配備され、回転軸8a,8bの遊動端26側にポンプスクリュー7a,7bが配備されているから、軸受部5寄りに配置された取入口18から取り入れられた被移送物Qはコンベアスクリュー20a,20bによりポンプスクリュー7a,7bに支障なく移送され得る。そして、被移送物Qはポンプスクリュー7a,7bにより吐出されるが、ポンプスクリュー7a,7bの前方位置である移送方向下流側に吐出口19が配置されているので、ポンプスクリュー7a,7bから送り出された被移送物Qは、進行を阻害されることがなく圧迫もされない。これにより、被移送物Qの構成材料を変質させたり変形させたりすることがない。従って、被移送物Qを適正な品質のまま移送することができる。
また、大気に開放されている取入口18の近くの筒状ケーシング2内には大きな圧力が働かないから、構成が複雑で初期コストおよびメンテナンスコストが高くつくとされる、メカニカルシールが軸受部5に不要となる。そして、軸受部5の端板40の壁面22が高圧を受けないために、被移送物Qが壁面22の近傍位置で留まったり押し固められたりしない。従って、従来技術のような撹拌羽根を不要にすることができる。すなわち、本実施形態に係る2軸スクリューポンプ1は、全体構成が簡素で済み、極めて安価に提供され得る。
また、コンベアスクリュー20a,20bからポンプスクリュー7a,7bへの移行部分38a,38bは、回転軸心Xa,Xb方向のスクリュー厚さがポンプスクリュー7a,7bに向かって漸次厚くなるように形成されているので、コンベアスクリュー20a,20bにより送られてきた被移送物Qを移行部分38a,38bで滞らせることなく円滑にポンプスクリュー7a,7bに送り込むことができる。
そして、基軸部7Aと、コンベアスクリュー20と、移行部分38と、ポンプスクリュー7とから一体に構成された一体化ユニットYを備えているので、一体化ユニットYの基軸部7Aの軸挿通穴36を各回転軸8に嵌着するだけで、コンベアスクリュー20およびポンプスクリュー7を各回転軸8の所定位置に位置決めすることができ、ボルト15などで簡単に固定することができる。例えば、従来技術(特許文献1)のように、ポンプスクリューの遊動端にコンベアスクリューをフランジやボルトなどで連結する構造、および、筒状ケーシングの先端部にコンベアケーシングを連結する構造を備えるものと比べて、本実施形態の2軸スクリューポンプ1は、ポンプスクリューの遊動端にコンベアスクリューを連結する際の軸心合わせ作業の手間および時間を必要とせず、コンベアケーシングも別途に必要としない。従って、この2軸スクリューポンプ1は、はるかに構成が簡素で済み、大幅に製造コストおよび製作時間を低減化できる。
加えて、コンベアスクリュー20a,20b、移行部分38a,38b、ポンプスクリュー7a,7b、および筒状ケーシング2の内周面2Aが非接触なので、金属摩耗粉を発生させることなく、被移送物Qに剪断力を与えず変質させない。すなわち、食品、医療品などの移送に好適なコンベア付きのポンプを提供できる。
尚、上記の実施形態では、コンベアスクリュー20とポンプスクリュー7との間に、スクリュー厚さがポンプスクリュー7に向かって漸次厚くなる移行部分38を介在させたが、本発明はそれに限定されるものでない。例えば、スクリュー厚さが異なるコンベアスクリューとポンプスクリューとを、異なる厚さのまま直に連結したものでも構わない。或いは、コンベアスクリューの外径をポンプスクリューの外径よりいくぶん小さくしたものも本発明に含まれる。
また、上記では、コンベアスクリューとポンプスクリューとを移行部分を介して連結したものを例示したが、コンベアスクリューをポンプスクリューから軸心方向に少し離して独立に回転軸に配置したものも本発明に含まれる。
そして、上記では、一体化ユニットとしてコンベアスクリュー、移行部分およびポンプスクリューから成るものを例示したが、例えば移行部分はないがコンベアスクリューおよびポンプスクリューから成る一体化ユニットであっても、本発明に含まれることは言うまでもない。
このように、本発明は、上記した実施の形態に限定されるものではない。本発明の分野における通常の知識を有する者であれば想到し得る、各種変形、修正を含む、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更があっても、本発明に含まれることは勿論である。
1 2軸スクリューポンプ
2 筒状ケーシング
2A 内周面
3 吐出側ケーシング
5 軸受部
7a,7b ポンプスクリュー
7t スクリュー厚さ
7A 基軸部
8a,8b 回転軸
11 円錐コロ軸受
12 コロ軸受
13a,13b 同期歯車
18 取入口
19 吐出口
20a,20b コンベアスクリュー
20t スクリュー厚さ
26 遊動端
36 軸挿通穴
38a,38b 移行部分
G,H,J 隙間
M モータ
Q 被移送物
Ra、Rb 矢印
Xa、Xb 回転軸心
Ya、Yb 一体化ユニット

Claims (3)

  1. 平行に配置されていて互いに反対回りに同期回転する一対の回転軸と、
    前記一対の回転軸を収容する筒状ケーシングと、
    前記筒状ケーシングに連結されていて前記一対の回転軸の片端部を片持ち状で回動自在に支承する軸受部と、
    前記一対の回転軸に取り付けられていて前記筒状ケーシングの内周面と非接触で前記筒状ケーシング内に収容されるとともに互いに非接触で螺合して回転する一対のポンプスクリューと、
    前記筒状ケーシングにおける前記軸受部寄りに形成された被移送物取入用の取入口と、
    前記筒状ケーシングにおける前記一対の回転軸の遊動端側に形成された被移送物吐出用の吐出口と、を備えて成り、
    前記取入口から前記筒状ケーシング内に取り入れられた被移送物を、前記一対のポンプスクリューの回転駆動により前記吐出口から吐出する2軸スクリューポンプであって、
    前記一対の回転軸における遊動端側に前記一対のポンプスクリューが取り付けられているとともに、
    前記一対の回転軸における前記軸受部側に、前記取入口からの被移送物を前記一対のポンプスクリューに移送する一対のコンベアスクリューが取り付けられていることを特徴とする2軸スクリューポンプ。
  2. 各回転軸におけるコンベアスクリューとポンプスクリューとが、前記コンベアスクリューの形態から前記ポンプスクリューの形態へと連続的に変化していく移行部分を介して連結されていて、当該移行部分は回転軸心方向のスクリュー厚さが前記ポンプスクリューに向かって漸次厚くなるように形成されていることを特徴とする請求項1に記載の2軸スクリューポンプ。
  3. 少なくとも、各回転軸に装着されて固定される基軸部と、当該基軸部の一端側に配備されたコンベアスクリューと、前記基軸部の他端側に配備されたポンプスクリューと、を有して一体に構成された一体化ユニットを備えていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の2軸スクリューポンプ。
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