JP2020146880A - 画像形成方法及び画像形成装置 - Google Patents

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【課題】高画像濃度で定着性及び吐出安定性に優れた画像形成方法の提供。【解決手段】有機溶剤、樹脂及び着色剤を含有するインクを記録媒体に付与するインク付与工程と、前記記録媒体に付与されたインクを乾燥する乾燥工程とを有し、前記樹脂のガラス転移温度が60℃以上100℃以下であり、前記乾燥工程における乾燥温度が前記樹脂のガラス転移温度に対して−20℃以上+30℃以下であり、前記乾燥工程における乾燥時間が1.0秒以上5.0秒以下であることを特徴とする画像形成方法。【選択図】図1

Description

本発明は、画像形成方法及び画像形成装置に関する。
インクジェット記録方式は、非常に微細なノズルからインク液滴を記録媒体に直接吐出し、付着させて文字や画像を得る記録方式である。
近年、産業用途において、インクジェット記録方式を利用した画像形成方法が広まっている。特に、インクジェット技術の向上により、高速印刷が可能となってきている。そこで、高速印刷を行うインクジェット記録方式に対応するため、高発色で、乾燥性、及び定着性に優れたインクを用いた画像形成方法が望まれている。
これまで吐出安定性、及び低温乾燥による塗膜特性に優れた手法が開示されている(特許文献1)が、エマルション樹脂のガラス転移温度を高くしているため印字された画像の濃度が低下してしまう課題が発生する。
本発明は、高画像濃度で定着性及び吐出安定性に優れた画像形成方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の画像形成方法は、有機溶剤、樹脂及び着色剤を含有するインクを記録媒体に付与するインク付与工程と、前記記録媒体に付与されたインクを乾燥する乾燥工程とを有し、前記樹脂のガラス転移温度が60℃以上100℃以下であり、前記乾燥工程における乾燥温度が前記樹脂のガラス転移温度に対して−20℃以上+30℃以下であり、前記乾燥工程における乾燥時間が1.0秒以上5.0秒以下であることを特徴とする。
本発明によれば、高画像濃度で定着性及び吐出安定性に優れた画像形成が可能となる。
ロール状の連続紙を用いる画像形成装置の一例を示す模式図である。 ローラーと記録媒体との角度を示す模式図である。 ローラーの配置の一例を示す模式図である。 ロール状の連続紙の一例を示す斜視図である。 図4の連続紙の側面図である。
本発明の画像形成方法は、有機溶剤、樹脂及び着色剤を含有するインクを記録媒体に付与するインク付与工程と、前記記録媒体に付与されたインクを乾燥する乾燥工程とを有し、前記樹脂のガラス転移温度が60℃以上100℃以下であり、前記乾燥工程における乾燥温度が前記樹脂のガラス転移温度に対して−20℃以上+30℃以下であり、前記乾燥工程における乾燥時間が1.0秒以上5.0秒以下であることを特徴とする。
また、本発明の画像形成装置は、有機溶剤、樹脂及び着色剤を含有するインクを記録媒体に付与するインク付与手段と、前記記録媒体に付与されたインクを乾燥する乾燥手段とを有し、前記樹脂のガラス転移温度が60℃以上100℃以下であり、前記乾燥手段における乾燥温度が前記樹脂のガラス転移温度に対して−20℃以上+30℃以下であり、前記乾燥手段における乾燥時間が1.0秒以上5.0秒以下であることを特徴とする。
図1は、ロール状の連続紙を用いる画像形成装置の一例を示す模式図である。ロール1より記録媒体2が供給される。インク付与部4によるインク付与工程(インク付与手段)、加温されたローラー5a及び5b、温風吹き出し部5cによる乾燥工程(乾燥手段)を経て、ロール6に巻き取られる。
<インク付与工程及びインク付与手段>
インク付与工程は、記録媒体にインクを付与する工程であり、インク付与手段は、記録媒体にインクを付与する手段である。インク付与手段としては、適宜変更することが可能であるが、インクジェット方式による付与手段を用いることが好ましい。
インク付与工程は、インク付与手段により好適に実施することができる。
<インク>
インク付与工程、及びインク付与手段におけるインクとしては、着色剤(色材)、樹脂及び有機溶剤を含有し、顔料分散体、滑剤、水を含有することが好ましく、更に必要に応じてその他の成分を含有する。以下、色材、樹脂、有機溶剤等について説明する。
(色材)
色材としては特に限定されず、顔料、染料を使用可能である。
顔料としては、無機顔料又は有機顔料を使用することができる。これらは、1種単独で用いても良く、2種以上を併用しても良い。また、混晶を使用しても良い。
顔料としては、例えば、ブラック顔料、イエロー顔料、マゼンダ顔料、シアン顔料、白色顔料、緑色顔料、橙色顔料、金色や銀色などの光沢色顔料やメタリック顔料などを用いることができる。
無機顔料として、酸化チタン、酸化鉄、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、水酸化アルミニウム、バリウムイエロー、カドミウムレッド、クロムイエローに加え、コンタクト法、ファーネス法、サーマル法などの公知の方法によって製造されたカーボンブラックを使用することができる。
また、有機顔料としては、アゾ顔料、多環式顔料(例えば、フタロシアニン顔料、ペリレン顔料、ペリノン顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン顔料、ジオキサジン顔料、インジゴ顔料、チオインジゴ顔料、イソインドリノン顔料、キノフタロン顔料など)、染料キレート(例えば、塩基性染料型キレート、酸性染料型キレートなど)、ニトロ顔料、ニトロソ顔料、アニリンブラックなどを使用できる。これらの顔料のうち、溶媒と親和性の良いものが好ましく用いられる。その他、樹脂中空粒子、無機中空粒子の使用も可能である。
顔料の具体例として、黒色用としては、ファーネスブラック、ランプブラック、アセチレンブラック、チャンネルブラック等のカーボンブラック(C.I.ピグメントブラック7)類、または銅、鉄(C.I.ピグメントブラック11)、酸化チタン等の金属類、アニリンブラック(C.I.ピグメントブラック1)等の有機顔料があげられる。
さらに、カラー用としては、C.I.ピグメントイエロー1、3、12、13、14、17、24、34、35、37、42(黄色酸化鉄)、53、55、74、81、83、95、97、98、100、101、104、108、109、110、117、120、138、150、153、155、180、185、213、C.I.ピグメントオレンジ5、13、16、17、36、43、51、C.I.ピグメントレッド1、2、3、5、17、22、23、31、38、48:2、48:2(パーマネントレッド2B(Ca))、48:3、48:4、49:1、52:2、53:1、57:1(ブリリアントカーミン6B)、60:1、63:1、63:2、64:1、81、83、88、101(べんがら)、104、105、106、108(カドミウムレッド)、112、114、122(キナクリドンマゼンタ)、123、146、149、166、168、170、172、177、178、179、184、185、190、193、202、207、208、209、213、219、224、254、264、C.I.ピグメントバイオレット1(ローダミンレーキ)、3、5:1、16、19、23、38、C.I.ピグメントブルー1、2、15(フタロシアニンブルー)、15:1、15:2、15:3、15:4(フタロシアニンブルー)、16、17:1、56、60、63、C.I.ピグメントグリーン1、4、7、8、10、17、18、36、等がある。
染料としては、特に限定されることなく、酸性染料、直接染料、反応性染料、及び塩基性染料が使用可能であり、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
前記染料として、例えば、C.I.アシッドイエロー17,23,42,44,79,142、C.I.アシッドレッド52,80,82,249,254,289、C.I.アシッドブルー9,45,249、C.I.アシッドブラック1,2,24,94、C.I.フードブラック1,2、C.I.ダイレクトイエロー1,12,24,33,50,55,58,86,132,142,144,173、C.I.ダイレクトレッド1,4,9,80,81,225,227、C.I.ダイレクトブルー1,2,15,71,86,87,98,165,199,202、C.I.ダイレクドブラック19,38,51,71,154,168,171,195、C.I.リアクティブレッド14,32,55,79,249、C.I.リアクティブブラック3,4,35が挙げられる。
インク中の色材の含有量は、画像濃度の向上、良好な定着性や吐出安定性の点から、0.1質量%以上15質量%以下が好ましく、より好ましくは1質量%以上10質量%以下である。
顔料を分散してインクを得るためには、顔料に親水性官能基を導入して自己分散性顔料とする方法、顔料の表面を樹脂で被覆して分散させる方法、分散剤を用いて分散させる方法、などが挙げられる。
顔料に親水性官能基を導入して自己分散性顔料とする方法としては、例えば、顔料(例えばカーボン)にスルホン基やカルボキシル基等の官能基を付加することで、水中に分散可能とする方法が挙げられる。
顔料の表面を樹脂で被覆して分散させる方法としては、顔料をマイクロカプセルに包含させ、水中に分散可能とする方法が挙げられる。これは、樹脂被覆顔料と言い換えることができる。この場合、インクに配合される顔料はすべて樹脂に被覆されている必要はなく、本発明の効果が損なわれない範囲において、被覆されない顔料や、部分的に被覆された顔料がインク中に分散していてもよい。
分散剤を用いて分散させる方法としては、界面活性剤に代表される、公知の低分子型の分散剤、高分子型の分散剤を用いて分散する方法が挙げられる。
分散剤としては、顔料に応じて例えば、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤、ノニオン界面活性剤等を使用することが可能である。
竹本油脂社製RT−100(ノニオン系界面活性剤)や、ナフタレンスルホン酸Naホルマリン縮合物も、分散剤として好適に使用できる。
分散剤は1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
(顔料分散体)
顔料に、水や有機溶剤などの材料を混合してインクを得ることが可能である。また、顔料と、その他水や分散剤などを混合して顔料分散体としたものに、水や有機溶剤などの材料を混合してインクを製造することも可能である。
前記顔料分散体は、水、顔料、顔料分散剤、必要に応じてその他の成分を混合、分散し、粒径を調整して得られる。分散は分散機を用いると良い。
顔料分散体における顔料の粒径については特に制限はないが、顔料の分散安定性が良好となり、吐出安定性、画像濃度などの画像品質も高くなる点から、最大個数換算で最大頻度が20nm以上500nm以下が好ましく、20nm以上150nm以下がより好ましい。顔料の粒径は、粒度分析装置(ナノトラック Wave−UT151、マイクロトラック・ベル株式会社製)を用いて測定することができる。
前記顔料分散体における顔料の含有量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、良好な吐出安定性が得られ、また、画像濃度を高める点から、2.0質量%以上7.0質量%以下が好ましく、3.5質量%以上6.0質量%以下がより好ましい。
前記顔料分散体は、必要に応じて、フィルター、遠心分離装置などで粗大粒子をろ過し、脱気することが好ましい。
インク中の顔料濃度は紫外可視吸収スペクトル測定により算出することができる。
あらかじめ顔料濃度が既知のインクサンプルを作製し、各サンプルの吸収スペクトルを測定しておく。
それぞれのサンプルの最大吸収波長と顔料濃度の検量線を作成しておく。
濃度未知のサンプルも同様の希釈倍率で希釈し吸収スペクトルを測定し、検量線から顔料濃度を推定する。吸収スペクトルの測定は可視紫外分光光度計UV-1900(島津製作所)等で測定することができる。
(有機溶剤)
本発明に使用する有機溶剤としては特に制限されず、水溶性有機溶剤を用いることができる。例えば、多価アルコール類、多価アルコールアルキルエーテル類や多価アルコールアリールエーテル類などのエーテル類、含窒素複素環化合物、アミド類、アミン類、含硫黄化合物類が挙げられる。
水溶性有機溶剤の具体例としては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、3−メチル−1,3−ブタンジオール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、1,2−ペンタンジオール、1,3−ペンタンジオール、1,4−ペンタンジオール、2,4−ペンタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,3−ヘキサンジオール、2,5−ヘキサンジオール、1,5−ヘキサンジオール、グリセリン、1,2,6−ヘキサントリオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、エチル−1,2,4−ブタントリオール、1,2,3−ブタントリオール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、ペトリオール等の多価アルコール類、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル等の多価アルコールアルキルエーテル類、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノベンジルエーテル等の多価アルコールアリールエーテル類、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、N−ヒドロキシエチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、ε−カプロラクタム、γ−ブチロラクトン等の含窒素複素環化合物、ホルムアミド、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、3−メトキシ−N,N-ジメチルプロピオンアミド、3−ブトキシ−N,N-ジメチルプロピオンアミド等のアミド類、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエチルアミン等のアミン類、ジメチルスルホキシド、スルホラン、チオジエタノール等の含硫黄化合物、プロピレンカーボネート、炭酸エチレン等が挙げられる。
湿潤剤として機能するだけでなく、良好な乾燥性を得られることから、沸点が250℃以下の有機溶剤を用いることが好ましい。
炭素数8以上のポリオール化合物、及びグリコールエーテル化合物も好適に使用される。炭素数8以上のポリオール化合物の具体例としては、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールなどが挙げられる。
グリコールエーテル化合物の具体例としては、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル等の多価アルコールアルキルエーテル類;エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノベンジルエーテル等の多価アルコールアリールエーテル類などが挙げられる。
樹脂を用いる場合には、アミド溶剤、3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタン、プロピレングリコールモノメチルエーテルを含むことが好ましい。
アミド溶剤としては、3−メトキシ−N,N−ジメチルプロピオンアミド、3−エトキシ−N,N−ジメチルプロピオンアミド、3−ブトキシ−N,N−ジメチルプロピオンアミドなどが挙げられる。
これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、樹脂による造膜性を促進し、耐擦性を向上させる点から、3−メトキシ−N,N−ジメチルプロピオンアミド、3−ブトキシ−N,N−ジメチルプロピオンアミドなどのアミド溶剤がより好ましい。
有機溶剤の沸点としては、180℃以上300℃以下が好ましい。有機溶剤の沸点が180℃以上であると、乾燥時の蒸発速度を適切に調節することができる。また、十分なレベリング性により画像の表面の凹凸を小さくするため、光沢性を向上できる。有機溶剤の沸点が300℃以下であると、インクの乾燥性を向上させることができる。
有機溶剤のインク中における含有量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、インクの乾燥性及び吐出信頼性の点から、10質量%以上60質量%以下が好ましく、20質量%以上60質量%以下がより好ましい。
アミド溶剤の含有量としては、インク全量に対して、0.05質量%以上10質量%以下が好ましく、0.1質量%以上5質量%以下がより好ましい。
連続して画像形成する際の吐出安定性の向上、及び高温時でも蒸気圧が高く良好な乾燥性を得られる点から、ジエチレングリコール、及びトリエチレングリコールを含むことが好ましい。
ジエチレングリコール、及びトリエチレングリコールの含有量としては、インク全量に対して、1質量%以上10質量%以下が好ましく、3質量%以上6質量%以下がより好ましい。前記含有量が1質量%以上であると、吐出安定性を向上させることができる。前記含有量が10質量%以下であると、記録媒体上のインクに残存する有機溶剤の量が少ないため、樹脂の可塑化を抑制し、定着性を維持できるため、加温されたローラーへの画像転写を抑制することができる。
(樹脂)
インク中に含有する樹脂の種類としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、スチレン系樹脂、ブタジエン系樹脂、スチレン−ブタジエン系樹脂、塩化ビニル系樹脂、アクリルスチレン系樹脂、アクリルシリコーン系樹脂などが挙げられる。
これらの樹脂からなる樹脂粒子を用いても良い。樹脂粒子を、水を分散媒として分散した樹脂エマルションの状態で、色材や有機溶剤などの材料と混合してインクを得ることが可能である。前記樹脂粒子としては、適宜合成したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。また、これらは、1種を単独で用いても、2種類以上の樹脂粒子を組み合わせて用いてもよい。
樹脂のガラス転移温度は60℃以上100℃以下であり、より好ましくは70℃以上90℃以下である。ガラス転移温度が60℃以上であると、定着性が良好になり、100℃以下であると定着性を向上させつつ画像濃度・彩度を良好にすることができる。
― アクリル樹脂粒子 ―
前記樹脂粒子の中でも、アクリル樹脂粒子は、吐出安定性に優れ、またコスト面でも低価格であるため、広く使用されている。
しかし、耐擦性が劣ることから、ガラス転移温度が60℃以上100℃以下であることが好ましい。
アクリル樹脂粒子としては、例えば、アクリルシリコーン樹脂粒子、スチレンアクリル樹脂粒子などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、耐擦性の点から、アクリルシリコーン樹脂粒子が好ましい。
スチレンアクリル樹脂粒子は、例えば、乳化重合、分散重合、懸濁重合、粉砕又は溶液/バルク重合、その後の後乳化などにより製造することができる。
スチレンアクリル樹脂粒子は、適宜市販品を使用してもよい。
スチレンアクリル樹脂粒子の市販品としては、例えば、商品名:J−352、J−390、J−450、J−511、J−734、J−741、J−775、J−840、J−7100、J−7600、HPD−71、HRC−1645、JDX−5050、PDX−6102B(以上、BASF社製)、商品名:UC−3900(東亞合成株式会社製)などが挙げられる。
樹脂粒子の体積平均粒径としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、良好な定着性、高い画像硬度を得る点から、10nm以上1,000nm以下が好ましく、10nm以上200nm以下がより好ましく、10nm以上100nm以下が特に好ましい。
前記体積平均粒径は、例えば、粒度分析装置(ナノトラック Wave−UT151、マイクロトラック・ベル株式会社製)を用いて測定することができる。
樹脂の含有量としては、インク全量に対して、5.0質量%以上12質量%以下が好ましい。5.0質量%以上であると定着性が向上し、12質量%以下であると固形分濃度が高くなり過ぎることを抑え吐出安定性やインクの保存安定性が向上する。より好ましくは6.0質量%以上9.0質量%以下が好ましい。
(滑剤)
インクは、滑剤を含有することが好ましい。インクが滑剤を含有することにより、耐擦性を向上させることができる。また、滑剤と樹脂とを併用することにより、光沢性を向上させることができる。
滑剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ワックスなどが挙げられる。
ワックスとしては、例えば、ポリエチレンワックスなどが挙げられる。
ポリエチレンワックスとしては、適宜市販品を使用してもよい。
ポリエチレンワックスの市販品としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリエチレンワックス(商品名:アクアペトロDP2502C、東洋アドレ株式会社製)、ポリエチレンワックス(商品名:アクアペトロDP2401、東洋アドレ株式会社製)などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
滑剤の含有量としては、インク全量に対して、0.05質量%以上2質量%以下が好ましく、0.05質量%以上0.5質量%以下がより好ましく、0.05質量%以上0.45質量%以下がさらに好ましく、0.15質量%以上0.45質量%以下が特に好ましい。前記含有量が0.05質量%以上2質量%以下であると、耐擦性、及び光沢性を向上させることができる。前記含有量が0.05質量%以上0.45質量%以下であると、インクの保存安定性、及び吐出安定性を向上させることができる。
インク中の固形分の粒径については、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、吐出安定性、画像濃度などの画像品質を高くする点から、最大個数換算で最大頻度が20nm以上1000nm以下が好ましく、20nm以上150nm以下がより好ましい。固形分は樹脂粒子や顔料の粒子等が含まれる。粒径は、粒度分析装置(ナノトラック Wave−UT151、マイクロトラック・ベル株式会社製)を用いて測定することができる。
(水)
インクにおける水の含有量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、インクの乾燥性及び吐出信頼性の点から、10質量%以上90質量%以下が好ましく、20質量%以上60質量%以下がより好ましい。
水としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、精製水、イオン交換水、限外濾過水、逆浸透水、蒸留水等の純水、超純水などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
(添加剤)
インクには、必要に応じて、界面活性剤、消泡剤、防腐防黴剤、防錆剤、pH調整剤等を加えても良い。
― 界面活性剤 ―
界面活性剤としては、シリコーン系界面活性剤、フッ素系界面活性剤、両性界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤のいずれも使用可能である。
シリコーン系界面活性剤には特に制限はなく目的に応じて適宜選択することができる。中でも高pHでも分解しないものが好ましく、例えば、側鎖変性ポリジメチルシロキサン、両末端変性ポリジメチルシロキサン、片末端変性ポリジメチルシロキサン、側鎖両末端変性ポリジメチルシロキサン等が挙げられ、変性基としてポリオキシエチレン基、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン基を有するものが、水系界面活性剤として良好な性質を示すので特に好ましい。また、前記シリコーン系界面活性剤として、ポリエーテル変性シリコーン系界面活性剤を用いることもでき、例えば、ポリアルキレンオキシド構造をジメチルシロキサンのSi部側鎖に導入した化合物等が挙げられる。
フッ素系界面活性剤としては、例えば、パーフルオロアルキルスルホン酸化合物、パーフルオロアルキルカルボン酸化合物、パーフルオロアルキルリン酸エステル化合物、パーフルオロアルキルエチレンオキサイド付加物及びパーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマー化合物が、起泡性が小さいので特に好ましい。前記パーフルオロアルキルスルホン酸化合物としては、例えば、パーフルオロアルキルスルホン酸、パーフルオロアルキルスルホン酸塩等が挙げられる。前記パーフルオロアルキルカルボン酸化合物としては、例えば、パーフルオロアルキルカルボン酸、パーフルオロアルキルカルボン酸塩等が挙げられる。前記パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマー化合物としては、パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマーの硫酸エステル塩、パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマーの塩等が挙げられる。これらフッ素系界面活性剤における塩の対イオンとしては、Li、Na、K、NH、NHCHCHOH、NH(CHCHOH)、NH(CHCHOH)等が挙げられる。
両性界面活性剤としては、例えばラウリルアミノプロピオン酸塩、ラウリルジメチルベタイン、ステアリルジメチルベタイン、ラウリルジヒドロキシエチルベタインなどが挙げられる。
ノニオン系界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエステル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミド、ポリオキシエチレンプロピレンブロックポリマー、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、アセチレンアルコールのエチレンオキサイド付加物などが挙げられる。
アニオン系界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸塩、ドデシルベンゼンスルホン酸塩、ラウリル酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルサルフェートの塩、などが挙げられる。
これらは、1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
前記シリコーン系界面活性剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、側鎖変性ポリジメチルシロキサン、両末端変性ポリジメチルシロキサン、片末端変性ポリジメチルシロキサン、側鎖両末端変性ポリジメチルシロキサンなどが挙げられ、変性基としてポリオキシエチレン基、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン基を有するポリエーテル変性シリコーン系界面活性剤が水系界面活性剤として良好な性質を示すので特に好ましい。
このような界面活性剤としては、適宜合成したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。市販品としては、例えば、ビックケミー株式会社、信越化学工業株式会社、東レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社、日本エマルジョン株式会社、共栄社化学などから入手できる。
上記のポリエーテル変性シリコーン系界面活性剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、一般式(S−1)式で表わされる、ポリアルキレンオキシド構造をジメチルポリシロキサンのSi部側鎖に導入したものなどが挙げられる。
Figure 2020146880
(但し、一般式(S−1)式中、m、n、a、及びbは、それぞれ独立に、整数を表わし、Rは、アルキレン基を表し、R’は、アルキル基を表す。)
上記のポリエーテル変性シリコーン系界面活性剤としては、市販品を用いることができ、例えば、KF−618、KF−642、KF−643(信越化学工業株式会社)、EMALEX−SS−5602、SS−1906EX(日本エマルジョン株式会社)、FZ−2105、FZ−2118、FZ−2154、FZ−2161、FZ−2162、FZ−2163、FZ−2164(東レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社)、BYK−33、BYK−387(ビックケミー株式会社)、TSF4440、TSF4452、TSF4453(東芝シリコン株式会社)などが挙げられる。
前記フッ素系界面活性剤としては、フッ素置換した炭素数が2〜16の化合物が好ましく、フッ素置換した炭素数が4〜16である化合物がより好ましい。
フッ素系界面活性剤としては、パーフルオロアルキルリン酸エステル化合物、パーフルオロアルキルエチレンオキサイド付加物、及びパーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマー化合物などが挙げられる。これらの中でも、パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマー化合物は起泡性が少ないため好ましく、特に一般式(F−1)及び一般式(F−2)で表わされるフッ素系界面活性剤が好ましい。
Figure 2020146880
上記一般式(F−1)で表される化合物において、水溶性を付与するためにmは0〜10の整数が好ましく、nは0〜40の整数が好ましい。
Figure 2020146880
上記一般式(F−2)で表される化合物において、YはH、又はC2m+1でmは1〜6の整数、又はCHCH(OH)CH−C2m+1でmは4〜6の整数、又はC2p+1でpは1〜19の整数である。nは1〜6の整数である。aは4〜14の整数である。
上記のフッ素系界面活性剤としては市販品を使用してもよい。この市販品としては、例えば、サーフロンS−111、S−112、S−113、S−121、S−131、S−132、S−141、S−145(いずれも、旭硝子株式会社製);フルラードFC−93、FC−95、FC−98、FC−129、FC−135、FC−170C、FC−430、FC−431(いずれも、住友スリーエム株式会社製);メガファックF−470、F−1405、F−474(いずれも、大日本インキ化学工業株式会社製);ゾニール(Zonyl)TBS、FSP、FSA、FSN−100、FSN、FSO−100、FSO、FS−300、UR、キャプストーンFS−30、FS−31、FS−3100、FS−34、FS−35(いずれも、Chemours社製);FT−110、FT−250、FT−251、FT−400S、FT−150、FT−400SW(いずれも、株式会社ネオス社製)、ポリフォックスPF−136A,PF−156A、PF−151N、PF−154、PF−159(オムノバ社製)、ユニダインDSN-403N(ダイキン工業株式会社製)などが挙げられ、これらの中でも、良好な印字品質、特に発色性、紙に対する浸透性、濡れ性、均染性が著しく向上する点から、Chemours社製のFS−3100、FS−34、FS−300、株式会社ネオス製のFT−110、FT−250、FT−251、FT−400S、FT−150、FT−400SW、オムノバ社製のポリフォックスPF−151N及びダイキン工業株式会社製のユニダインDSN-403Nが特に好ましい。
インク中における界面活性剤の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、濡れ性、吐出安定性に優れ、画像品質が向上する点から、0.001質量%以上5質量%以下が好ましく、0.05質量%以上5質量%以下がより好ましい。
― 消泡剤 ―
消泡剤としては、特に制限はなく、例えば、シリコーン系消泡剤、ポリエーテル系消泡剤、脂肪酸エステル系消泡剤などが挙げられる。これらは、1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、破泡効果に優れる点から、シリコーン系消泡剤が好ましい。
― 防腐防黴剤 ―
防腐防黴剤としては、特に制限はなく、例えば、1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オンなどが挙げられる。
― 防錆剤 ―
防錆剤としては、特に制限はなく、例えば、酸性亜硫酸塩、チオ硫酸ナトリウムなどが挙げられる。
― pH調整剤 ―
pH調整剤としては、pHを7以上に調整することが可能であれば、特に制限はなく、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアミンなどが挙げられる。
(総固形分量)
インク中に含有される樹脂、滑剤、顔料等の固形分の総計は、インク全量に対し7.0質量%以上14.0質量%以下が好ましい。7.0質量%以上であると定着性が向上し、14質量%以下であると固形分濃度が高くなることを抑え、吐出安定性やインクの保存安定性が向上する。
(物性等)
インクの物性としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、粘度、表面張力、pH等が以下の範囲であることが好ましい。
インクの25℃での粘度は、印字濃度や文字品位が向上し、また、良好な吐出性が得られる点から、5mPa・s以上30mPa・s以下が好ましく、5mPa・s以上25mPa・s以下がより好ましい。ここで、粘度は、例えば回転式粘度計(東機産業社製RE−80L)を使用することができる。測定条件としては、25℃で、標準コーンローター(1°34’×R24)、サンプル液量1.2mL、回転数50rpm、3分間で測定可能である。
インクの表面張力としては、記録媒体上で好適にインクがレベリングされ、インクの乾燥時間が短縮される点から、25℃で、35mN/m以下が好ましく、32mN/m以下がより好ましい。
インクのpHとしては、接液する金属部材の腐食防止の観点から、7〜12が好ましく、8〜11がより好ましい。
<乾燥工程及び乾燥手段>
乾燥工程は、記録媒体に付与したインクを乾燥させる工程であり、乾燥手段は、記録媒体に付与したインクを乾燥させる手段である。
乾燥工程は、乾燥手段により好適に実施することができる。
記録媒体上のインクに残存する有機溶剤の量は、種々の乾燥方法により、低減することができる。
記録媒体上のインクを乾燥させる方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、記録媒体におけるインクを付与された面、記録媒体における画像非形成面(インクを付与された面と反対の面等)等に加温されたローラーを直接接触させる伝熱乾燥、インクを付与された面に温風を当てる温風乾燥、遠赤外線による乾燥などが挙げられる。
これらの中でも、インクを付与された面に加温させたローラーを直接接触させる伝熱乾燥は、伝熱効率が高いため、乾燥効率に優れる点で好ましい。
通常、インク付与工程直後の記録媒体上のインクには、多量に有機溶剤が残存する。そこで、最初に、インクを付与された面に接触しない、記録媒体における画像非形成面等に加温されたローラーを直接接触させる伝熱乾燥、インクを付与された面に温風を当てる温風乾燥、遠赤外線による乾燥などを行った後、インクを付与された面に加温されたローラーを直接接触させる伝熱乾燥を行うことが好ましい。これにより、残存する有機溶剤の量を更に低減させることができる。例えば、図1では、加温されたローラー5a、5b、温風吹き出し口5cが示されている。
乾燥工程における乾燥温度はインク中の樹脂のガラス転移温度に対して−20℃以上+30℃以下である必要がある。ガラス転移温度に対して−20℃より低い温度では画像濃度は高くなるが残留溶剤が多く定着性が悪化する。ガラス転移温度に対して+30℃以上より大きくても定着性は良化するが、画像の表面粗さが増加して画像濃度・彩度が大きく低下する。
また、乾燥工程における乾燥時間は1.0秒以上、5.0秒以下である必要がある。1.0秒未満であると、付与されたインクに十分な熱量を付与することができず残留溶剤が多く定着性が阻害される。5.0秒より多いと着色剤が画像表面に露出するため画像の表面粗さが増加して画像濃度・彩度を低下させてしまう。
上述のように、乾燥工程では、加温されたローラーや温風などの複数の方法を用いてもよい。複数の方法を用いる場合には、複数の方法それぞれにおいて、乾燥温度が上記の範囲を満たす必要があり、複数の方法の全ての乾燥時間の合計が上記の範囲、すなわち、1.0秒以上、5.0秒以下であることが必要である。ただし、複数の方法を同時に行う場合には、より乾燥時間が長い方を選んで計算する。同じ時間なら、どちらでもよい。また、ローラーの場合等の直接接触させる方法では接触している時間、温風乾燥等の非接触の方法では、温風吹き出し部等の装置の下を端から端まで記録媒体が通過する時間とする。
乾燥後の画像の表面粗さは、例えば、走査型プローブ顕微鏡を用いて測定することができる。走査型プローブ顕微鏡としては、例えば、SPM−9500J3(株式会社島津製作所製)が挙げられる。測定条件としては、例えば、モード:タッピングモード、スキャンサイズ:2μm×2μm、スキャンレイト:1Hzとすることができる。
画像濃度と定着性を両立させるためには、画像の表面粗さは70μm以下である必要がある。表面粗さは、50μm以下がより好ましく、45μm以下が更に好ましく、10μm以上30μm以下が特に好ましい。
画像の表面粗さを70μm以下にするためには、例えば、乾燥工程においてインクを付与させた面に対し温風をあてながら、且つインクを付与させてない面に加温させたローラーを接触する方法がある。
画像に残存する有機溶剤の量としては、例えば、ガスクロマトグラフ質量分析計(GC−MS)を用いて、以下のようにして測定することができる。
まず、バイアル瓶に、テトラヒドロフランを計り取る。次に、画像面を拭き取るための布ワイパーを前記バイアル瓶に入る大きさに切削する。次に、加温ローラーに接触させる前のベタ画像を切り出す。次に、切削した布ワイパーに前記バイアル瓶内のテトラヒドロフランを少量染み込ませ、切り出したベタ画像を拭き取る。拭き取った布ワイパーを前記バイアル瓶に入れて蓋をし、放置する。その後、テトラヒドロフラン中に含まれる有機溶剤の濃度をガスクロマトグラフ質量分析計で測定することにより、記録媒体上における、付与されたインクに含まれる有機溶剤の量を求めることができる。
ガスクロマトグラフ質量分析計(GC−MS)としては、例えば、装置名:GCMS−TQ8050、GC−2010plusAF/AOC(以上、株式会社島津製作所製)などが挙げられる。
本実施形態では、乾燥工程において、加温されたローラーを用いる。
加温されたローラーとは、常温よりも高い温度に加温されたローラーを意味する。常温としては、例えば、25℃が挙げられる。
ローラーとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、加熱ローラー、搬送ローラー、小径ローラーなどが挙げられる。
加温としては、ローラー自体に加熱する機構を備えていてもよいし、その他の乾燥手段からの対流熱によりローラーが温められてもよい。また、乾燥装置にローラーを備える機構であってもよい。
加温されたローラーの温度としては、インク中の樹脂のガラス転移温度に対して−20℃以上+30℃以下である必要がある。ガラス転移温度に対して−20℃より低い温度では画像濃度は高くなるが残留溶剤が多く定着性が悪化する。ガラス転移温度に対して+30℃以上より大きくても定着性は良化するが、画像の表面粗さが増加して画像濃度・彩度が大きく低下するだけでなく、樹脂の可塑化によりインクを付与された面に接触する部材への転写が発生する。
また、記録媒体と加温されたローラーとの接触時間は1.0秒以上、5.0秒以下である必要がある。1.0秒未満であると、付与されたインクに十分な熱量を付与することができず残留溶剤が多く定着性が阻害される。また5.0秒より多いと着色剤が画像表面に露出するため画像の表面粗さが増加して画像濃度・彩度を低下させてしまうだけでなく樹脂の可塑化によりインクを付与された面に接触する部材への転写が発生する。
加温されたローラーの種類としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ステンレスなどの金属などが挙げられる。加温ローラーの種類を金属にすることにより、熱応答性に優れるため、短時間で加温ローラーの温度を所望の温度に制御することができる。
加温されたローラーの本数としては、本数が多いほど、画像に残存する有機溶剤の量を低減することができる。ただし、加温されたローラーの本数を過度に多くしてしまうと、ローラーや他の記録媒体への画像の転写を誘発するだけでなく、加温部の大型化につながってしまうため、加温されたローラーの本数を適宜選択することが好ましい。
加温されたローラーとしては、記録媒体のインクを付与された面と接触してもよく、記録媒体のインクを付与された面と反対の面と接触してもよい。また、記録媒体のインクを付与された面と接触するローラーと、記録媒体のインクを付与された面と反対の面と接触するローラーとを両方備えてもよい。これにより、加温されたローラーを含む画像形成装置を小型化することができる。
記録媒体のインクを付与された面と接触するローラーと、記録媒体のインクを付与された面と反対の面と接触するローラーとを両方備える場合、これらのローラーは交互に配置されることが好ましい。この点について、図2及び図3を用いて説明する。図2は、ローラー21と記録媒体2との角度を示す模式図である。図3は、記録媒体2におけるインクを付与された面と接触するローラー33、35、及びインクを付与された面とは反対の面と接触するローラー32、34を両方備え、図2において、ローラーの中心から記録媒体上の張力Tを接線方向とする半径がなす角度θを180°とした場合のローラーの配置の一例を示す模式図である。なお、ローラー32〜35は、加温されたローラーである。
図3において、搬送ローラー31を通過した後に、インク吐出部4において、記録媒体2にインクが付与される。その後、インクが付与された面は、ローラー32、34の外側を通過し、ローラー33、35の内側を通過して搬送される。即ち、ローラー32、34は、記録媒体のインクを付与された面と反対の面と接触し、ローラー33、35は、記録媒体のインクを付与された面と接触する。
一般的に知られている画像記録方法の場合、記録媒体における画像非形成面(インクを付与された面と反対の面)から加温して乾燥させた後、インクを付与された面を加温して乾燥させる場合、インクが温められることにより、加温されたローラーへ転写してしまうという問題がある。
これに対し、図3の例では、記録媒体のインクを付与された面がローラー33、35と接触するが、例えば、インクを付与された面に対する圧力を、0.020Kg/cm以上0.030Kg/cm以下とすることにより、画像がローラーなどに転写してしまい画像剥がれが生じることを抑制することができる。
加温されたローラーとインクを付与された面との接触時間としては、ローラーと記録媒体がなす、前記角度θ、記録媒体の搬送速度、加温されたローラーの本数などに応じて、適宜選択することができる。
記録媒体上のインクを付与された面は、圧力がかけられる。記録媒体上のインクを付与された面に対する圧力としては、記録媒体に圧力が加わるものであればよく、その方法としては能動的であっても、受動的であってもよい。例えば、加温されたローラーからの圧力、1つ又は複数の押圧ローラーから押されることによる圧力、連続紙をロール状に巻くことにより発生する圧力などが挙げられる。これらの中でも、加温されたローラーによる圧力が好ましく、記録媒体に最初に接する、記録媒体の画像非形成面への加温ローラーの接触によりかかる圧力がより好ましい。
記録媒体が連続紙である場合に、インクを付与した後の連続紙をロール状に巻くことにより生じる圧力としては、例えば、巻取り装置を用いて連続紙をロール状に巻き取る巻取工程において、巻取り装置が連続紙を巻き取る張力により、連続紙上の画像に圧力が加わることが好ましい。
ロール状の連続紙にかかる圧力としては、例えば、ロール状の連続紙の写真や情報等から、ロール状の連続紙の直径、高さ、質量を参考にして算出することができる。
紙幅が広く、坪量が大きい連続紙ほど、張力をかける必要あるため、接触する加温されたローラーに対して、強くインクを付与された面が押し当てられ、画像が転写しやすい傾向がある。
圧力の測定方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜、公知の装置を選択することができ、例えば、力/圧力分布計測装置(装置名:面圧分布測定システムI−SCAN、ニッタ株式会社製)、センサーシートとしてI−SCAN#5027(ニッタ株式会社製)を用いることができる。
ロール状の連続紙にかかる圧力の測定方法は、例えば、以下のようにして求めることができる。
図4及び図5に示すように、まず、ロール状に連続紙12を巻き取り、空洞10を有する紙管11の外側から20cmの位置に、圧力を測定するセンサーシート13を設置する。次に、センサーシート13を、連続紙12の横幅方向に位置を変えた3点に設置し、3点の測定点を設ける。その後、連続紙13の巻き取りを継続し、前記3点の測定点から見て10cm紙が重なる状態とした段階での圧力を測定し、3点の圧力の平均値を、画像にかかる圧力とすることができる。
圧力は、複数の工程においてかけられてもよいし、1工程のみにおいてかけられてもよい。また、圧力は記録媒体の少なくとも一部に加わっていればよく、記録媒体の全体に加わっていることが好ましい。
<記録媒体>
記録媒体としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、普通紙、光沢紙、特殊紙、布、フィルム、OHPシート、汎用印刷紙などが挙げられる。
記録媒体が搬送される搬送速度としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
記録媒体としては、例えば、支持体と、該支持体の少なくとも一方の面側に設けられた塗工層と、を有し、更に必要に応じてその他の層を有してなる記録媒体などが挙げられる。
前記支持体と前記塗工層を有する記録媒体は、一般にコート紙と呼ばれ、インクの浸透性が低いメディアとして知られている。コート紙のような浸透性が低いメディアに色材を強固に定着させることは難しく、耐擦性が悪くなってしまうことが多いが、画像のタック力が80nN以上110nN以下であれば、画像形成後に3.5kg/cm以上8.0kg/cm以下の圧力をかけてもブロッキングが起こらず、さらに光沢性が高い画像が得られるため特に好ましい。
前記支持体と前記塗工層を有する記録媒体においては、動的走査吸液計で測定した接触時間100msにおける純水の前記記録媒体への転移量は、2mL/m以上35mL/m以下が好ましく、2mL/m以上10mL/m以下がより好ましい。
前記接触時間100msでの前記インク及び純水の転移量が少なすぎると、ビーディングが発生しやすくなることがあり、多すぎると、記録後のインクドット径が所望の径よりも小さくなりすぎることがある。
動的走査吸液計にて測定した接触時間400msにおける純水の前記記録媒体への転移量は、3mL/m以上40mL/m以下が好ましく、3mL/m以上10mL/m以下がより好ましい。
前記接触時間400msでの転移量が少ないと、乾燥性が不十分であるため、拍車痕が発生しやすくなることがあり、多すぎると、乾燥後の画像の光沢が低くなりやすくなることがある。前記接触時間100ms及び400msにおける純水の前記記録媒体への転移量は、いずれも記録媒体の塗工層を有する側の面において測定することができる。
ここで、前記動的走査吸収液計(dynamic scanning absorptometer;DSA,紙パ技協誌、第48巻、1994年5月、第88頁〜92頁、空閑重則)は、極めて短時間における吸液量を正確に測定できる装置である。前記動的走査吸液計は、吸液の速度をキャピラリー中のメニスカスの移動から直読する、試料を円盤状とし、この上で吸液ヘッドをらせん状に走査する、予め設定したパターンに従って走査速度を自動的に変化させ、1枚の試料で必要な点の数だけ測定を行う、という方法によって測定を自動化したものである。
紙試料への液体供給ヘッドはテフロン(登録商標)管を介してキャピラリーに接続され、キャピラリー中のメニスカスの位置は光学センサで自動的に読み取られる。具体的には、動的走査吸液計(K350シリーズD型、協和精工株式会社製)を用いて、純水又はインクの転移量を測定することができる。
接触時間100ms及び接触時間400msにおける転移量としては、それぞれの接触時間の近隣の接触時間における転移量の測定値から補間により求めることができる。
(支持体)
前記支持体としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、木材繊維主体の紙、木材繊維及び合成繊維を主体とした不織布のようなシート状物質などが挙げられる。
前記紙としては、特に制限はなく、公知のものの中から目的に応じて適宜選択することができ、例えば、木材パルプ、古紙パルプなどが用いられる。
前記木材パルプとしては、例えば、広葉樹晒クラフトパルプ(LBKP)、針葉樹晒クラフトパルプ(NBKP)、NBSP、LBSP、GP、TMPなどが挙げられる。
前記古紙パルプの原料としては、財団法人古紙再生促進センターの古紙標準品質規格表に示されている、上白、罫白、クリーム白、カード、特白、中白、模造、色白、ケント、白アート、特上切、別上切、新聞、雑誌などが挙げられる。
具体的には、情報関連用紙である非塗工コンピュータ用紙、感熱紙、感圧紙等のプリンタ用紙;PPC用紙等のOA古紙;アート紙、コート紙、微塗工紙、マット紙等の塗工紙;上質紙、色上質、ノート、便箋、包装紙、ファンシーペーパー、中質紙、新聞用紙、更紙、スーパー掛け紙、模造紙、純白ロール紙、ミルクカートン等の非塗工紙、などの紙や板紙の古紙で、化学パルプ紙、高歩留りパルプ含有紙などが挙げられる。
これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記古紙パルプは、一般的に、以下の4工程の組合せから製造することができる。
(1)離解は、古紙をパルパーにて機械力と薬品で処理して繊維状にほぐし、印刷インキを繊維より剥離する。
(2)除塵は、古紙に含まれる異物(プラスチックなど)及びゴミをスクリーン、クリーナー等により除去する。
(3)脱墨は、繊維より界面活性剤を用いて剥離された印刷インキをフローテーション法、又は洗浄法で系外に除去する。
(4)漂白は、酸化作用や還元作用を用いて、繊維の白色度を高める。
前記古紙パルプを混合する場合、全パルプ中の古紙パルプの混合比率は、記録後のカール対策から40%以下が好ましい。
前記支持体に使用される内添填料としては、例えば、白色顔料として従来公知の顔料が用いられる。
前記白色顔料としては、例えば、軽質炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、カオリン、クレー、タルク、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、二酸化チタン、酸化亜鉛、硫化亜鉛、炭酸亜鉛、サチンホワイト、珪酸アルミニウム、ケイソウ土、珪酸カルシウム、珪酸マグネシウム、合成シリカ、水酸化アルミニウム、アルミナ、リトポン、ゼオライト、炭酸マグネシウム、水酸化マグネシウム等のような白色無機顔料;スチレン系プラスチックピグメント、アクリル系プラスチックピグメント、ポリエチレン、マイクロカプセル、尿素樹脂、メラミン樹脂等のような有機顔料、などが挙げられる。 これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記支持体を抄造する際に使用される内添サイズ剤としては、例えば、中性抄紙に用いられる中性ロジン系サイズ剤、アルケニル無水コハク酸(ASA)、アルキルケテンダイマー(AKD)、石油樹脂系サイズ剤などが挙げられる。これらの中でも、中性ロジンサイズ剤又はアルケニル無水コハク酸が特に好適である。前記アルキルケテンダイマーは、そのサイズ効果が高いことから添加量は少なくて済むが、記録用紙(記録媒体)表面の摩擦係数が下がり滑りやすくなるため、インクジェット記録時の搬送性の点からは好ましくない場合がある。
(塗工層)
前記塗工層は、顔料及びバインダー(結着剤)を含有してなり、更に必要に応じて、界面活性剤、その他の成分を含有してなる。なお、本発明において塗工層とは、上記の通り顔料及びバインダー(結着剤)を含有していればよく、実際に塗工されて設けられたものか否か等の形成方法は問わないものを意味する。
前記顔料としては、無機顔料、もしくは無機顔料と有機顔料を併用したものを用いることができる。
前記無機顔料としては、例えば、カオリン、タルク、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、亜硫酸カルシウム、非晶質シリカ、チタンホワイト、炭酸マグネシウム、二酸化チタン、水酸化アルミニウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化亜鉛、クロライトなどが挙げられる。これらの中でも、カオリンは光沢発現性に優れており、オフセット印刷用の用紙に近い風合いとすることができる点から特に好ましい。
前記カオリンには、デラミネーテッドカオリン、焼成カオリン、表面改質等によるエンジニアードカオリン等があるが、光沢発現性を考慮すると、粒子径が2μm以下の割合が80質量%以上の粒子径分布を有するカオリンが、カオリン全体の50質量%以上を占めていることが好ましい。
前記カオリンの含有量は、前記バインダー100質量部に対して、50質量部以上が好ましい。前記含有量が、50質量部以上であると、光沢性を向上できる。前記含有量の上限は特に制限はないが、カオリンの流動性、特に高せん断力下での増粘性を考慮すると、塗工適性の点から、90質量部以下が好ましい。
前記有機顔料としては、例えば、スチレン−アクリル共重合体粒子、スチレン−ブタジエン共重合体粒子、ポリスチレン粒子、ポリエチレン粒子等の水溶性ディスパージョンがある。これら有機顔料は2種以上が混合されてもよい。
前記有機顔料の添加量は、前記塗工層の全顔料100質量部に対して、2質量部以上20質量部以下が好ましい。前記有機顔料は、光沢発現性に優れていることと、その比重が無機顔料と比べて小さいことから、嵩高く、高光沢で、表面被覆性の良好な塗工層を得ることができる。前記含有量が2質量部以上であると、前記効果を向上でき、20質量部以下であると、塗工液の流動性に優れ、塗工操業性を向上でき、コスト面からも経済的である。
前記有機顔料には、その形態において、密実型、中空型、ドーナツ型等があるが、光沢発現性、表面被覆性及び塗工液の流動性のバランスを鑑み、前記有機顔料の平均粒子径は、0.2μm以上3.0μm以下が好ましく、空隙率40%以上の中空型がより好ましい。
前記バインダーとしては、水性樹脂を使用するのが好ましい。
前記水性樹脂としては、水溶性樹脂及び水分散性樹脂の少なくともいずれかを好適に用いられる。
前記水溶性樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリビニルアルコール、アニオン変性ポリビニルアルコール、カチオン変性ポリビニルアルコール、アセタール変性ポリビニルアルコール等のポリビニルアルコールの変性物;ポリウレタン;ポリビニルピロリドン及びポリビニルピロリドンと酢酸ビニルの共重合体、ビニルピロリドンとジメチルアミノエチル・メタクリル酸の共重合体、四級化したビニルピロリドンとジメチルアミノエチル・メタクリル酸の共重合体、ビニルピロリドンとメタクリルアミドプロピル塩化トリメチルアンモニウムの共重合体等のポリビニルピロリドンの変性物;カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース等セルロース;カチオン化ヒドロキシエチルセルロース等のセルロースの変性物;ポリエステル、ポリアクリル酸(エステル)、メラミン樹脂、又はこれらの変性物、ポリエステルとポリウレタンの共重合体等の合成樹脂;ポリ(メタ)アクリル酸、ポリ(メタ)アクリルアミド、酸化澱粉、燐酸エステル化澱粉、自家変性澱粉、カチオン化澱粉、又は各種変性澱粉、ポリエチレンオキサイド、ポリアクリル酸ソーダ、アルギン酸ソーダ、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
これらの中でも、インク吸収性の観点から、ポリビニルアルコール、カチオン変性ポリビニルアルコール、アセタール変性ポリビニルアルコール、ポリエステル、ポリウレタン、ポリエステルとポリウレタンの共重合体、などが好ましい。
前記水分散性樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリ酢酸ビニル、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリスチレン、スチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体、(メタ)アクリル酸エステル系重合体、酢酸ビニル−(メタ)アクリル酸(エステル)共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、エチレン−プロピレン共重合体、ポリビニルエーテル、シリコーン−アクリル系共重合体、などが挙げられる。また、メチロール化メラミン、メチロール化尿素、メチロール化ヒドロキシプロピレン尿素、イソシアネート等の架橋剤を含有してよいし、N−メチロールアクリルアミドなどの単位を含む共重合体で自己架橋性を持つものでもよい。これら水性樹脂の複数を同時に用いることも可能である。
前記水性樹脂の含有量としては、顔料100質量部に対して、2質量部以上100質量部以下が好ましく、3質量部以上50質量部以下がより好ましい。前記含有量は、記録媒体の吸液特性が所望の範囲に入るように決定される。
前記着色剤として水分散性の着色剤を使用する場合には、カチオン性有機化合物は必ずしも配合する必要はないが、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択使用することができる。例えば、水溶性インク中の直接染料や酸性染料中のスルホン酸基、カルボキシル基、アミノ基等と反応して不溶な塩を形成する1級〜3級アミン、4級アンモニウム塩のモノマー、オリゴマー、ポリマーなどが挙げられ、これらの中でも、オリゴマー又はポリマーが好ましい。
前記カチオン性有機化合物としては、例えば、ジメチルアミン・エピクロルヒドリン重縮合物、ジメチルアミン・アンモニア・エピクロルヒドリン縮合物、ポリ(メタクリル酸トリメチルアミノエチル・メチル硫酸塩)、ジアリルアミン塩酸塩・アクリルアミド共重合物、ポリ(ジアリルアミン塩酸塩・二酸化イオウ)、ポリアリルアミン塩酸塩、ポリ(アリルアミン塩酸塩・ジアリルアミン塩酸塩)、アクリルアミド・ジアリルアミン共重合物、ポリビニルアミン共重合物、ジシアンジアミド、ジシアンジアミド・塩化アンモニウム・尿素・ホルムアルデヒド縮合物、ポリアルキレンポリアミン・ジシアンジアミドアンモニウム塩縮合物、ジメチルジアリルアンモニウムクロライド、ポリジアリルメチルアミン塩酸塩、ポリ(ジアリルジメチルアンモニウムクロライド)、ポリ(ジアリルジメチルアンモニウムクロライド・二酸化イオウ)、ポリ(ジアリルジメチルアンモニウムクロライド・ジアリルアミン塩酸塩誘導体)、アクリルアミド・ジアリルジメチルアンモニウムクロライド共重合物、アクリル酸塩・アクリルアミド・ジアリルアミン塩酸塩共重合物、ポリエチレンイミン、アクリルアミンポリマー等のエチレンイミン誘導体、ポリエチレンイミンアルキレンオキサイド変性物、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
これらの中でも、ジメチルアミン・エピクロルヒドリン重縮合物、ポリアリルアミン塩酸塩等の低分子量のカチオン性有機化合物と他の比較的高分子量のカチオン性有機化合物、例えば、ポリ(ジアリルジメチルアンモニウムクロライド)等とを組み合わせて使用することが好ましい。併用により、単独使用の場合よりも画像濃度を向上させ、フェザリングが更に低減される。
前記カチオン性有機化合物のコロイド滴定法(ポリビニル硫酸カリウム、トルイジンブルー使用)によるカチオン当量は3meq/g以上8meq/g以下が好ましい。前記カチオン当量がこの範囲であれば上記乾燥付着量の範囲で良好な結果が得られる。
ここで、前記コロイド滴定法によるカチオン当量の測定に当たっては、カチオン性有機化合物を固形分0.1質量%となるように蒸留水で希釈し、pH調整は行わないものとする。
前記カチオン性有機化合物の乾燥付着量としては、0.3g/m以上2.0g/m以下が好ましい。前記カチオン性有機化合物の乾燥付着量が0.3g/m以上であると、充分な画像濃度向上し、フェザリング低減の効果を向上できる。
前記界面活性剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤、非イオン界面活性剤のいずれも使用することができる。これらの中でも、非イオン界面活性剤が特に好ましい。前記界面活性剤を添加することにより、画像の耐水性が向上するとともに、画像濃度が高くなり、ブリーディングが改善される。
前記非イオン界面活性剤としては、例えば、高級アルコールエチレンオキサイド付加物、アルキルフェノールエチレンオキサイド付加物、脂肪酸エチレンオキサイド付加物、多価アルコール脂肪酸エステルエチレンオキサイド付加物、高級脂肪族アミンエチレンオキサイド付加物、脂肪酸アミドエチレンオキサイド付加物、油脂のエチレンオキサイド付加物、ポリプロピレングリコールエチレンオキサイド付加物、グリセロールの脂肪酸エステル、ペンタエリスリトールの脂肪酸エステル、ソルビトール及びソルビタンの脂肪酸エステル、ショ糖の脂肪酸エステル、多価アルコールのアルキルエーテル、アルカノールアミン類の脂肪酸アミド等が挙られる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記多価アルコールとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、グリセロール、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリット、ソルビトール、ショ糖などが挙げられる。
また、エチレンオキサイド付加物については、水溶性を維持できる範囲にて、エチレンオキサイドの一部をプロピレンオキサイドあるいはブチレンオキサイド等のアルキレンオキサイドに置換したものも有効である。置換率は50%以下が好ましい。
前記非イオン界面活性剤のHLB(親水性/親油性比)としては、4以上15以下が好ましく、7以上13以下がより好ましい。
前記界面活性剤の含有量としては、前記カチオン性有機化合物100質量部に対して、0質量部以上10質量部以下が好ましく、0.1質量部以上1.0質量部以下がより好ましい。
前記塗工層には、本発明の目的及び効果を損なわない範囲にて、更に必要に応じて、その他の成分を添加することができる。前記その他の成分としては、アルミナ粉末、pH調整剤、防腐剤、酸化防止剤等の添加剤が挙げられる。
前記塗工層の形成方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、前記支持体上に塗工層液を含浸又は塗布する方法により行うことができる。 前記塗工層液の含浸又は塗布方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、コンベンショナルサイズプレス、ゲートロールサイズプレス、フィルムトランスファーサイズプレス、ブレードコーター、ロッドコーター、エアーナイフコーター、カーテンコーターなど各種塗工機で塗工することも可能であるが、コストの点から、抄紙機に設置されているコンベンショナルサイズプレス、ゲートロールサイズプレス、フィルムトランスファーサイズプレスなどで含浸又は付着させ、オンマシンで仕上げてもよい。
前記塗工層液の付着量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、固形分で、0.5g/m以上20g/m以下が好ましく、1g/m以上15g/m以下がより好ましい。
前記含浸又は塗布の後、必要に応じて乾燥させてもよく、この場合の乾燥の温度としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、100℃以上250℃以下程度が好ましい。
前記記録媒体は、更に支持体の裏面にバック層、支持体と塗工層との間、また、支持体とバック層間にその他の層を形成してもよく、塗工層上に保護層を設けることもできる。これらの各層は単層であっても複数層であってもよい。
以下、本発明の実施例を説明するが、本発明は、これらの実施例に何ら限定されるものではない。なお、重量比とあるのは質量比を表す。
<顔料分散体の作製例>
(ブラック顔料分散体の作製)
カーボンブラック(デグサ社FW100)20g、下記構造式(1)の化合物20mmol、及びイオン交換水200mLを、室温(25℃)環境下、Silversonミキサー(6,000rpm)で混合し、スラリーを得た。得られたスラリーのpHが4より高い場合は、硝酸20mmolを添加した。30分間後に、少量のイオン交換高純水に溶解された亜硝酸ナトリウム(20mmol)を上記混合物にゆっくりと添加した。更に、撹拌しながら60℃に加温し、1時間反応させた。ピグメントブルーに下記構造式(1)の化合物を付加した改質顔料を生成した。次いで、NaOH水溶液によりpHを10に調整することにより、30分間後に改質顔料分散体を得た。少なくとも1つのジェミナルビスホスホン酸基又はジェミナルビスホスホン酸ナトリウム塩と結合した顔料を含んだ分散体とイオン交換高純水を用いて透析膜を用いた限外濾過を行い、更に超音波分散を行い、ブラック顔料分散体(顔料固形分:15質量%)を作製した。
Figure 2020146880
<アクリル樹脂粒子の調製>
撹拌機、還流コンデンサー、滴下装置、及び温度計を備えた反応容器に、イオン交換水
900g及びラウリル硫酸ナトリウム1gを仕込み、撹拌下に窒素置換しながら70℃ま
で昇温した。
内温を70℃に保ち、重合開始剤として過硫酸カリウム4gを添加し、溶解した。予め
イオン交換水450g、ラウリル硫酸ナトリウム3gに、表1に記載した単量体に相当する化合物を、表1に記載したとおりの割合で総量1000g、撹拌下に加えて作製した乳化物を、反応溶液内に連続的に4時間かけて滴下した。
Figure 2020146880
滴下終了後、3時間の熟成を行った。得られた水性エマルションを常温まで冷却した後、イオン交換水と水酸化ナトリウム水溶液を添加して固形分30質量%、pH8に調整することにより、アクリル樹脂1のエマルションを得た。
表1に記載した処方(単量体重量比)で製造する点以外はアクリル樹脂1と同様にして、アクリル樹脂粒子2〜8のエマルションを製造した。
樹脂9はボンロンS−1360(三井化学株式会社製、Tg>100℃)、樹脂10はTE−1048(星光PMC株式会社製、Tg=123℃)である。
<インクの調製例1>
ブラック顔料分散体25.0質量%、ジプロピレングリコールジメチルエーテル(商品名:Proglyde、ダウ・ケミカル・カンパニー社製)5.0質量%、2-エトキシエタノール (東京化成工業株式会社 沸点:135℃)5.0質量%、1,2−プロパンジオール25.0質量%、樹脂1を17.0質量%、界面活性剤として、ポリエーテル変性シロキサンコポリマー(商品名:TEGO WET270、エボニック社製)1.0質量%、及び合計が100質量%となるように精製水を残量加え、混合、撹拌した後、ポリプロピレンフィルター(商品名:プロファイルスター、日本ポール株式会社製、平均孔径:1.5μm)で濾過して、実施例インク1を作製した。
(実施例インク2〜16、比較例インク1〜9)
インクの調製例1において、組成を下記表2及び表3に示すように変更した以外は、インクの調整例1と同様にして、実施例インク2〜16、比較例インク1〜9を作製した。
Figure 2020146880
Figure 2020146880
<有機溶剤>
・ジプロピレングリコールジメチルエーテル(商品名:Proglyde DMM、ダウ・ケミカル・カンパニー社製、沸点:175℃)
・ジプロピレングリコールモノプロピルエーテル(商品名:dowanol DPnP、ダウ・ケミカル・カンパニー社製、沸点:213℃)
・2-(2-エトキシエトキシ)エタノール 富士フイルム和光純薬株式会社 沸点:196-202 °C
・2-エトキシエタノール 東京化成工業株式会社 沸点:135℃
・1,2−プロパンジオール(東京化成工業株式会社製、沸点:188℃)
・1,3−プロパンジオール(東京化成工業株式会社製、沸点:214℃)
・1,2−ブタンジオール(東京化成工業株式会社製、沸点:194℃)
・1,3−ブタンジオール(東京化成工業株式会社製、沸点:207℃)
・3−メチル−1,3−ブタンジオール(株式会社クラレ製、沸点:203℃)
・グリセリン(阪本薬品工業株式会社製、沸点:290℃)
<界面活性剤>
・ポリエーテル変性シロキサンコポリマー(商品名:TEGO WET270、エボニック社製)
<画像の形成>
画像の形成には、図1に示されるような装置を用いた。
インクジェットプリンティングシステム(装置名:RICOH Pro VC60000、株式会社リコー製)に、記録媒体としてロール紙(商品名:Lumi Art Gloss、Stora Enso社製、坪量:130g/m、紙幅:521mm)をセットし、1,200dpi×1,200dpiの記録解像度、ハーフトーン画像(20%濃度)とベタ画像をそれぞれ印字した。次に、前記ロール紙の印字部に対し、温風乾燥、前記記録媒体の画像非形成面への加温ローラー(直径:40mm)の接触、及び前記記録媒体のインクを付与された面への加温ローラー(直径:40mm)の接触を順次行い、印字部を乾燥させた。また、巻き取り装置(装置名:Rewinding module RW6、Hunkeler社製)を用いて、前記ロール紙を巻き取った。温風と加温ローラーの温度と、搬送速度を調整することで乾燥温度と乾燥時間を制御した。温風乾燥は、加温ローラーへ記録媒体が接触している間行った。
<画像濃度>
ベタ画像の濃度を反射分光濃度計(x−rite社製 Model:939)でブラック画像濃度を測定した。
(評価基準)
◎:ブラック画像濃度が2.2以上である
○:ブラック画像濃度が2.0以上2.2未満である
△:ブラック画像濃度が1.6以上2.0未満である
×:ブラック画像濃度が1.6未満である
<定着性>
記録媒体に形成されたベタ画像を乾いた木綿(カナキン3号)で400gの荷重をかけて擦過し、規定回数擦過した後の木綿に転写されたインク膜の画像濃度で判断した。画像濃度は反射分光濃度計(x−rite社製 Model:939)で測定した。
(評価基準)
◎:50回以上擦っても画像濃度が0.000より高く0.010以下
○:50回擦った段階で0.010より高く0.050以下
△:25回擦った段階で0.05より高く0.100以下
×:25回擦った段階で0.100よりも高い
<吐出安定性>
インクの吐出安定性は、上記印字装置においてベタ画像を3時間連続印字し、3時間後の画像のスジ(白抜け)の程度で評価することができる。吐出安定性が悪いほど、ノズル抜け、吐出曲がり等の異常吐出が発生しスジが多くなる。スジの程度は印字画像をスキャナにより取り込み、2値化することで算出することができる。
スキャンや2値化の画像処理は以下の条件で実施し、印字画像面に対するスジの面積率で評価した。
(測定条件)
スキャナ:セイコーエプソン株式会社製 GT-X970、プロフェッショナルモード、300dpi・カラーで読み取り
画像処理:ImageJを用いて8-bitに変換後、閾値を設定し、転写画像面積を算出
(評価基準)
◎:白抜け面積率が、0.0%である
○:白抜け面積率が、0.0%より大きく0.5%未満である
△:白抜け面積率が、0.5%以上1.0%未満である
×:白抜け面積率が、1.0%以上である
<表面粗さの測定>
SPM−9500J3(株式会社島津製作所製)で以下の条件で画像の表面粗さRaを測定した。
(測定条件)
測定温度:23℃、相対湿度:35%
モード:タッピングモード
スキャンサイズ:2μm×2μm
スキャンレイト:1Hz
カンチレバー:OMCL-AC240TS-C3(オリンパス)
<残留溶剤の測定>
バイアル瓶に、テトラヒドロフランを3.000g計り取る。印字されたベタ画像を10cm各に切り出し前記バイアル瓶に入れて蓋をし、放置する。その後、テトラヒドロフラン中に含まれる有機溶剤の濃度をガスクロマトグラフ質量分析計で測定することにより、記録媒体上における、画像に含まれる有機溶剤の量を求めた。
ガスクロマトグラフ質量分析計(GC−MS)は、装置名:GC−2010plusAF/AOC(株式会社島津製作所製)で測定した。
<総固形分の測定>
インクを3cmφのガラスシャーレに3.0g滴下する。150℃の恒温槽に24時間入れ完全に乾燥させ残存物の重量を測定し、次式で計算した。
総固形分(%)=乾燥後の残存物の重量/乾燥前の滴下インク重量×100
得られた結果を表4及び表5に示す。なお、温風乾燥と加温ローラーへの接触は同時間同時に行っているため、乾燥時間は、加温ローラーへの接触時間を計算している。
Figure 2020146880
Figure 2020146880
1、6、12 連続紙ロール
2 記録媒体
3、31 ローラー
4 インク吐出部
5a、5b、32、33、34、35 加温されたローラー
10 連続紙ロールの空洞
11 連続紙ロールの紙管
13 センサーシート
特開2014−177516号公報

Claims (7)

  1. 有機溶剤、樹脂及び着色剤を含有するインクを記録媒体に付与するインク付与工程と、
    前記記録媒体に付与されたインクを乾燥する乾燥工程とを有し、
    前記樹脂のガラス転移温度が60℃以上100℃以下であり、
    前記乾燥工程における乾燥温度が前記樹脂のガラス転移温度に対して−20℃以上+30℃以下であり、
    前記乾燥工程における乾燥時間が1.0秒以上5.0秒以下であることを特徴とする画像形成方法。
  2. 前記樹脂がアクリル系樹脂であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成方法。
  3. 前記インク全量に対する総固形分量が7.0質量%以上14.0質量%以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成方法。
  4. 前記着色剤の含有量がインク全量に対して2.0質量%以上7.0質量%以下であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の画像形成方法。
  5. 乾燥後の画像における前記有機溶剤の残留量が10μg/cm2以上200μg/cm2以下であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の画像形成方法。
  6. 乾燥後の画像の表面粗さが70μm以下であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の画像形成方法。
    ただし、前記表面粗さは走査型プローブ顕微鏡により次の条件で測定する。
    (条件)モード:タッピングモード
    スキャンサイズ:2μm×2μm
    スキャンレイト:1Hz
  7. 有機溶剤、樹脂及び着色剤を含有するインクを記録媒体に付与するインク付与手段と、
    前記記録媒体に付与されたインクを乾燥する乾燥手段とを有し、
    前記樹脂のガラス転移温度が60℃以上100℃以下であり、
    前記乾燥手段における乾燥温度が前記樹脂のガラス転移温度に対して−20℃以上+30℃以下であり、
    前記乾燥手段における乾燥時間が1.0秒以上5.0秒以下であることを特徴とする画像形成装置。
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