JP2020146798A - 加工方法 - Google Patents

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Hiroaki Sonemoto
洋章 曽根本
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真 宮村
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Abstract

【課題】被加工物でのカエリの発生を抑制することが可能な加工方法を提供する。【解決手段】第1面を有する被加工物に、当該第1面に到達する複数の貫通穴を形成する加工方法であって、被加工物において、複数の貫通穴を形成するべき複数の領域のうちの一部の領域に、第1面に到達する固定用貫通穴を形成する工程(S41)と、下地部材の第2面に第1面が接するように、被加工物を下地部材の第2面上に搭載する工程(S21)と、被加工物を下地部材に固定するように、被加工物の固定用貫通穴を介して第1固定部材を下地部材の第2面に固定する工程(S42)と、被加工物が下地部材に固定された状態で、被加工物において上記複数の領域のうち固定用貫通穴が形成されていない他の領域に貫通穴を形成する工程(S51)と、を備える。【選択図】図1

Description

この発明は、加工方法に関する。
従来、被加工物に穴の形成等の機械加工を施す加工方法が知られている。たとえば、特開平6−69664号公報では、板状の被加工物を2枚の板状の部材により挟んだ状態で当該被加工物に対する穴あけ加工を行っている。特開平6−69664号公報では、穴開け加工時に被加工物と板状の部材との間に隙間が発生することを抑制するため、板状の部材と被加工物との端部に真空引き用の穴を開け、当該穴を介して被加工物と板状の部材との間を真空引きすることにより密着させている。
特開平6−69664号公報
上述した加工方法では、被加工物に対して複数の穴を形成するような加工を行う場合、形成された穴から被加工物と板状の部材との間に外部から空気が侵入するため、真空引きにより被加工物と板状の部材とを密着させた状態を維持できない。この場合、被加工物に穴開け加工を行うときに、被加工物と板状の部材との間に隙間が生じ、結果的に当該隙間において穴開け加工による被加工物のかえり(バリ)が発生する。
本発明は、上記のような解決するためになされたものであり、この発明の目的は被加工物でのカエリの発生を抑制することが可能な加工方法を提供することである。
本開示に従った加工方法は、第1面を有する被加工物に、当該第1面に到達する複数の貫通穴を形成する加工方法であって、被加工物において、複数の貫通穴を形成するべき複数の領域のうちの一部の領域に、第1面に到達する固定用貫通穴を形成する工程と、第2面を有する下地部材の当該第2面に第1面が接するように、被加工物を下地部材の第2面上に搭載する工程と、被加工物を下地部材に固定するように、被加工物の固定用貫通穴を介して第1固定部材を下地部材の第2面に固定する工程と、被加工物が下地部材に固定された状態で、被加工物において上記複数の領域のうち固定用貫通穴が形成されていない他の領域に貫通穴を形成する工程と、を備える。
上記加工方法によれば、被加工物でのカエリの発生を抑制することができる。
本実施の形態に係る加工方法を説明するためのフローチャートである。 図1に示した加工方法を説明するための模式図である。 図1に示した加工方法を説明するための部分断面模式図である。 図1に示した加工方法を説明するための模式図である。 図4の線分V−Vにおける部分断面模式図である。 図4の線分VI−VIにおける部分断面模式図である。 図1に示した加工方法の変形例を説明するための部分断面模式図である。 図1に示した加工方法を説明するための模式図である。 図1に示した加工方法を説明するための模式図である。 図1に示した加工方法を説明するための模式図である。 図10の線分XI−XIにおける部分断面模式図である。
以下、添付の図面を用いて、本発明の実施の一形態を説明する。なお、以下の図面において相当する部分には同一の参照番号を付し、その説明は繰り返さない。
<加工方法>
図1は、本実施の形態に係る加工方法を説明するためのフローチャートである。図2、図4、図8〜図10は、図1に示した加工方法を説明するための模式図である。図3は、図1に示した加工方法を説明するための部分断面模式図である。図5は、図4の線分V−Vにおける部分断面模式図である。図6は、図4の線分VI−VIにおける部分断面模式図である。図7は、図1に示した加工方法の変形例を説明するための部分断面模式図である。図11は、図10の線分XI−XIにおける部分断面模式図である。図1〜図11を参照して、本発明の実施の形態に係る加工方法を説明する。
図1を参照して、本実施の形態に係る加工方法では、まず下地部材の面加工工程(S11)を実施する。この工程(S11)では、被加工物1(図2参照)を固定するための治具である下地部材2(図2参照)の平面加工を行う。下地部材2は、被加工物1の第1面1aと対向する第2面2aを有する。上記工程(S11)では、下地部材2の第2面2aの平面度を低減するため、下地部材2の第2面2aに、フライス加工、研磨加工など従来周知の面加工工程を実施する。また、下地部材2の第2面2aと反対側の面についても、平面度を低減するため、フライス加工、研磨加工など従来周知の面加工工程を実施してもよい。
次に、下地部材2の第2面2a及び当該第2面2aと反対側の面における平面度が基準値以下であるか(具体的には当該平面度が0.1以下か)を判断する工程(S12)を実施する。この工程(S12)において、下地部材2の第2面2a及び当該第2面2aと反対側の面の平面度が基準値を満足するか否かを判別する。基準値は例えば0.1である。ここで、第2面2aの平面度とは、第2面2a状の多点(たとえば5×5の25点)の高さを求め、その多点を通る近似平面を最小二乗法で算出し、各点とその近似平面の距離の最大値を言う。平面度の測定は,例えば市販の平面度測定器を用いて行うことができる。
工程(S12)において、第2面2a及び当該第2面2aと反対側の面の平面度が基準値を満足しないと判断された場合、工程(S11)を再度実施してから、再び工程(S12)を実施する。工程(S12)において、第2面2a及び当該第2面2aと反対側の面の平坦度が基準値を満足すると判断された場合、次工程である下地部材に被加工物を設置する工程(S21)を実施する。
工程(S21)では、下地部材2の第2面2a上に被加工物1を設置する。
次に、被加工物1に平面加工を施す面加工工程(S31)を実施する。この工程(S31)では、工程(S11)と同様に、被加工物1の表面の平面度を低減するため、研磨加工など従来周知の面加工工程を実施する。
次に、被加工物1の表面における平面度が基準値以下であるか(具体的には当該平面度が0.2以下か)を判断する工程(S32)を実施する。この工程(S32)において、被加工物1の表面の平面度が基準値を満足するか否かを判別する。基準値は例えば0.2である。
工程(S32)において、被加工物1の表面における平面度が基準値を満足しないと判断された場合、工程(S31)を再度実施してから、再び工程(S32)を実施する。工程(S32)において、被加工物1の表面における平面度が基準値を満足すると判断された場合、次工程である固定用貫通穴の形成工程(S41)を実施する。
工程(S41)では、被加工物1において、複数の貫通穴15を形成するべき複数の領域のうちの一部の領域に、第1面1aに到達する固定用貫通穴11を形成する。また、この工程(S41)では、下地部材2の第2面上に被加工物1を配置したときに、被加工物1に形成される固定用貫通穴11と重なる下地部材2の領域に、第1固定部材3a(図2、図6参照)および第2固定部材3b(図10、図11参照)を固定するための穴35(図6、図11参照)を形成する。穴35は、たとえば第1固定部材3aまたは第2固定部材3bであるねじを固定するためのねじ穴である。第1固定部材3aを固定するための固定用貫通穴11および穴35は、被加工物1の第1面1aに対して垂直な方向から見た平面視においてランダムに配置されていてもよいし、図4などに示されるようにマトリックス状に配置されていてもよい。
次に、被加工物1を第1固定部材3aにより押さえる工程(S42)を実施する。この工程(S42)では、被加工物1を下地部材2に対して第1固定部材3aにより固定する。具体的には、図6に示すように被加工物1の固定用貫通穴11を介して第1固定部材3aを下地部材2の第2面2aに形成された穴35に固定する。第1固定部材3aは、被加工物1を下地部材2に向けて押圧する。
このとき、たとえば図2に示すように、下地部材2は機械加工テーブル5上に設置される。被加工物1は下地部材2上に配置される。機械加工テーブル5には、被加工物1を固定するための押さえ金4が設置されている。押さえ金4は、被加工物1の端部を押圧する。この状態で、上述のように第1固定部材3aが被加工物1を下地部材2に対して固定する。被加工物1において複数の貫通穴15が形成される領域である加工領域6には、複数の第1固定部材3aが配置される。被加工物1を縦1000mm×横1000m、厚さT1(図3参照)が2mmの金属板とし、当該被加工物1の加工領域6に形成される貫通穴15の平面形状を5mm×5mmの四角形状とし、隣接する貫通穴15の間の距離を数mm程度とした場合、複数の第1固定部材3aの間の距離Lはたとえば50mm以下とする。このように複数の第1固定部材3aを加工領域6内に分散配置することで、被加工物1と下地部材とを密着した状態とすることができる。なお、図2に示すように下地部材2の平面サイズは基本的に被加工物1の平面サイズと同じであるが、当該下地部材2の平面サイズを被加工物1の平面サイズより大きくしてもよい。下地部材2の厚さT2(図3参照)は、任意の厚さとすることができるが、被加工物1の厚さT1より大きくしてもよい。下地部材2の材質は、被加工物1の材質と同じとしてもよい。
次に、貫通穴の形成工程(S51)を実施する。この工程(S51)では、被加工物1が下地部材2に第1固定部材3aにより固定された状態で、被加工物1において上記複数の領域のうち固定用貫通穴11が形成されていない他の領域に複数の貫通穴15を形成する。このとき、図3に示すように、ドリルなどの工具7により被加工物1および下地部材2の一部が除去される。この結果、下地部材2の第2面2aでは、被加工物1の貫通穴15と重なる位置に凹部25が形成される。
このとき、被加工物1の第1面1aと下地部材2の第2面2aとが第1固定部材3aを配置することにより密着しているので、被加工物1において貫通穴15の下端にかえりが発生することを抑制できる。なお、被加工物1の上面における貫通穴15の開口端部では、機械加工によりかえりを除去したかえり取り部8が形成されてもよい。被加工物1の上面においては、上記のようにかえりの除去を手作業では無く機械加工により実施できる。この結果、図4に示すように複数の貫通穴15を形成できる。
なお、第1固定部材3aに隣接した領域では、貫通穴15が形成される領域に上述した工程(S41)において下地部材2に穴35(図5参照)が形成されている。下地部材2の第2面から穴35の底部までの距離である穴35の深さは、上記工程(S51)において形成される凹部25の深さより深くなっている。そのため、貫通穴15が形成された後でも、下地部材2において当該貫通穴15が形成された領域に、第2固定部材3b(図11参照)が固定されるねじ穴である穴35が残存する。
上述した工程では、被加工物1を直接第1固定部材3aが押圧する場合を説明したが、図7に示すように被加工物1の上側の面1b上に第1押さえ部材19を配置した状態で、当該第1押さえ部材19、被加工物1および下地部材2が第1固定部材3aにより固定されてもよい。第1押さえ部材19には、被加工物1の固定用貫通穴11と重なる領域に固定用穴18が形成されている。第1押さえ部材19はたとえば板状の部材である。第1押さえ部材19の材質は被加工物1の材質と同様としても良い。第1押さえ部材19が被加工物1上に配置された状態で、工程(S51)を実施しても良い。この場合、貫通穴15は工具などにより第1押さえ部材19、被加工物1および下地部材2を部分的に除去することにより形成される。このようにすれば、被加工物1の上側の面1b側におけるかえりの発生を抑制できる。
ここでは貫通穴15として角穴を形成した場合を説明しているが、貫通穴15として他の任意の形状の穴を形成してもよい。たとえば、貫通穴15としてねじ穴、テーパ穴、段付き穴などを形成してもよい。
次に、被加工物1の上に第2押さえ部材29を取り付ける工程(S61)を実施する。この工程(S61)では、図8に示すように被加工物1の上面上に第2押さえ部材29を配置する。第2押さえ部材29には、被加工物1上に配置された時に第1固定部材3aと重なる領域に逃がし穴10(図9参照)が形成されている。逃がし穴10の直径は、第1固定部材3aの平面サイズより大きく、たとえば10mm以上とすることができる。また、第2押さえ部材29では、逃がし穴10と隣接する位置に固定用穴28(図9参照)が形成されている。固定用穴28は、被加工物1上に第2押さえ部材29が配置されたときに、第1固定部材3aと隣接する貫通穴15(図4参照)と重なる位置に配置されている。固定用穴28と重なる貫通穴15の底部では、下地部材2においてねじ穴である穴35(図11参照)が形成されている。
第2押さえ部材29は、被加工物1の加工領域6を覆うことができるように、一体の部材により構成されている。なお、第2押さえ部材29を、加工領域6の一部を覆う複数の部材により構成してもよい。
次に、被加工物1の固定用貫通穴11の周囲を第2押さえ部材29により押さえる工程(S62)を実施する。具体的には、工程(S62)では、第1固定部材3aが配置された固定用貫通穴11に隣接する領域において、図10および図11に示すように第2押さえ部材29の固定用穴28、被加工物1の貫通穴15を介して下地部材2の穴35に第2固定部材3bを固定する。第2固定部材3bはねじであり、下地部材2の穴35はねじ穴である。図8、図10および図11に示すように複数の第2固定部材3bが下地部材2に固定されることで、第2固定部材3bにより第2押さえ部材29および被加工物1が下地部材2に向けて押圧された状態となる。複数の第2固定部材3bは、第1固定部材3aが配置された固定用貫通穴11を挟むように配置されている。
次に、元のねじである第1固定部材3aを取り外す工程(S63)を実施する。この工程(S63)では、図6に示したように被加工物1を下地部材2に固定している第1固定部材3aを固定用貫通穴11から取り外す。第1固定部材3aは、第2押さえ部材29の逃がし穴10を介して容易に取り外すことができる。逃がし穴10の直径は第1固定部材3aのサイズより十分大きくなっている。
次に、固定用貫通穴11が形成された領域に貫通穴を形成する工程(S64)を実施する。この工程(S64)では、第2押さえ部材29の逃がし穴10から露出している、被加工物1の固定用貫通穴11が形成された領域に、図10に示すように先の工程(S51)で形成した貫通穴15と同様の貫通穴15を形成する。このようにして、被加工物1の加工領域6にかえりの発生を抑制しながら複数の貫通穴15を形成することができる。なお、形成された貫通穴15の上端に関してかえりが発生した場合、逃がし穴10を介して機械加工により当該かえりを除去してもよい。
上述した工程を実施した後、第2固定部材3bを下地部材2から取り外す。そして、押さえ金4による固定を解除して、複数の貫通穴15が形成された被加工物1を下地部材2上から取り外す。このようにして、複数の貫通穴15が形成された被加工物1を得ることができる。
<作用効果>
本開示に従った加工方法は、第1面1aを有する被加工物1に、当該第1面1aに到達する複数の貫通穴15を形成する加工方法であって、被加工物1において、複数の貫通穴15を形成するべき複数の領域のうちの一部の領域に、第1面1aに到達する固定用貫通穴11を形成する工程(S41)と、第2面2aを有する下地部材2を準備する工程(S11、S12)と、下地部材2の第2面2aに第1面1aが接するように、被加工物1を下地部材2の第2面2a上に搭載する工程(S21)と、被加工物1を下地部材2に固定するように、被加工物1の固定用貫通穴11を介して第1固定部材3aを下地部材2の第2面2aに固定する工程(S42)と、被加工物1が下地部材2に固定された状態で、被加工物1において上記複数の領域のうち固定用貫通穴11が形成されていない他の領域に貫通穴15を形成する工程(S51)と、を備える。
このようにすれば、複数の貫通穴15が形成されるべき加工領域6の内部において、ねじなどの第1固定部材3aにより被加工物1を下地部材2に機械的に固定することができる。このため、貫通穴15を形成する工程(S51)において、被加工物1が下地部材2に固定された状態、すなわち被加工物1の第1面1aが下地部材2の第2面2aに密着した状態を、加工領域6内に配置された第1固定部材3aによって維持することができる。このため、貫通穴15を形成する工程(S51)において、被加工物1と下地部材2との間に隙間が発生することを抑制できる。この結果、貫通穴15を形成する際に、当該隙間において被加工物1にかえりが発生することを抑制できる。
ここで、上記のように被加工物1に複数の貫通穴15を形成してかえりが発生した場合、従来では、手作業によるかえり取りや機械加工によるかえり取りを行う必要があった。しかし、このようなかえり取り作業が発生すると、製造工程数や処理時間の増加、かえり取りの仕上げ精度のばらつきによる品質の低下、等の問題があった。また、真空引きを利用して被加工物1と下地部材2とを密着させる手法は、貫通穴15が多数形成される場合や、複数の貫通穴15の間の領域(縁部)の幅がたとえば1mm〜2mm程度と極めて狭い場合には、適用できなかった。しかし、上述した本実施の形態に係る加工方法であれば、加工領域6の内部の複数箇所においてねじなどの第1固定部材3aおよび第2固定部材3bにより被加工物1と下地部材2とを密着固定することができるので、多数の貫通穴15を形成する場合であってもかえりの発生を抑制できる。
また、上述のようにかえりの発生を抑制できるので、かえり取り加工の精度のばらつきに起因する貫通穴15の開口端部での形状精度のばらつきを抑制できる。また、被加工物1と下地部材2とが密着した状態で貫通穴15を形成するので、貫通穴15の形状精度を向上させることができる。たとえば、貫通穴15として角穴を形成する場合、被加工物1の第1面における貫通穴15の開口端部のエッジ角度を正確に(たとえば90°に)規定できる。
上記加工方法において、固定用貫通穴11を形成する工程(S41)では、複数の固定用貫通穴11を被加工物1に形成する。複数の固定用貫通穴11の間の距離は、被加工物1の材質やサイズ、および下地部材2の材質やサイズ、加工条件および求められる加工精度などに応じて適宜決定できる。複数の固定用貫通穴11の間の距離は、短いほど密着性が向上するため加工精度が向上する。たとえば、複数の固定用貫通穴11の間の距離Lは100mm以下としてもよく、70mm以下としてもよく、50mm以下としてもよい。複数の固定用貫通穴11は、加工領域6の内部において分散して配置されていてもよい。たとえば、被加工物1が厚さ2mmのアルミニウム板である場合、固定用貫通穴11の間の距離Lは70mm以下としてもよく、50mm以下としてもよく、40mm以下としてもよい。
この場合、貫通穴15を形成する工程(S51)において、被加工物1と下地部材2との間に隙間が発生することを有効に抑制できる。
上記加工方法において、第1固定部材3aを下地部材2の第2面2aに固定する工程(S42)は、被加工物1において第1面1aと反対側に位置する面1b上に第1押さえ部材19が配置され、第1固定部材3aにより第1押さえ部材19と被加工物1とを下地部材2に固定する工程を含む。この場合、第1固定部材3aにより第1押さえ部材19を下地部材2側に押圧するように、第1固定部材3aを下地部材2に固定することにより、第1押さえ部材19により被加工物1を下地部材2側に向けて押圧できる。この結果、被加工物1の第1面1aを下地部材2の第2面2aに密着させることができる。第1押さえ部材19は、被加工物1の第1面1aと反対側に位置する面1bの大部分と接触することが好ましい。また、被加工物1の面1bのかえりを抑制することができる。上記加工方法において、第1押さえ部材19と被加工物1とを下地部材2に固定する工程は、第1押さえ部材19の被加工物1の面1bと接する面の平面度を低減するため、フライス加工、研磨加工など従来周知の面加工工程を実施する工程を含む。つまり、第1押さえ部材19と被加工物1とを下地部材2に固定する工程は、第1押さえ部材19に平面加工する工程を含む。また、第1押さえ部材19の被加工物1の面1bと接する面と反対側の面の平面度を低減するため、フライス加工、研磨加工など従来周知の面加工工程を実施する工程を含む。この場合、被加工物1の面1bのかえりをより抑制することができる。第1押さえ部材19と被加工物1の面1bとをより密着させることが好ましい。
上記加工方法は、貫通穴15を形成する工程(S51)の後、被加工物1を下地部材2に固定するように、貫通穴を形成する工程(S51)において形成された複数の貫通穴15のうちの一部を介して第2固定部材3bを下地部材2の第2面2aに固定する工程(S62)を備える。上記加工方法は、貫通穴15を形成する工程(S51)の後、固定用貫通穴11から第1固定部材3aを取り外す工程(S63)と、被加工物1が下地部材2に固定された状態で、被加工物1において複数の領域のうち固定用貫通穴11が形成された一部の領域に貫通穴15を形成する工程(S64)と、を備える。
この場合、第1固定部材3aが配置されていた固定用貫通穴11を加工して貫通穴15を形成するときに、第2固定部材3bにより被加工物1が下地部材2に固定されているので、被加工物1と下地部材2との間に隙間が発生することを抑制できる。この結果、固定用貫通穴11が形成された一部の領域に貫通穴15を形成する工程(S64)において当該隙間でのかえりの発生を抑制できる。
上記加工方法において、第2固定部材3bは、第1固定部材3aが配置された固定用貫通穴11に隣接する貫通穴15を介して下地部材2に固定されてもよい。たとえば、2つの第2固定部材3bを、第1固定部材3aが配置された固定用貫通穴11をはさんで対向する位置に配置された2つの貫通穴15を介して下地部材2に固定してもよい。
上記加工方法において、第2固定部材3bを下地部材2の第2面2aに固定する工程(S62)は、被加工物1において第1面1aと反対側に位置する面1b上に第2押さえ部材29が配置され、第2固定部材3bにより第2押さえ部材29と被加工物1とを下地部材2に固定する工程を含む。この場合、第2固定部材3bにより第2押さえ部材29を下地部材2側に押圧するように、第2固定部材3bを下地部材2に固定することにより、第2押さえ部材29により被加工物1を下地部材2側に向けて押圧できる。この結果、被加工物1の第1面1aを下地部材2の第2面2aに密着させることができる。第2押さえ部材29は、被加工物1の第1面1aと反対側に位置する面1bの大部分と接触することが好ましい。
上記加工方法において、下地部材を準備する工程(S11、S12)は、下地部材2に平面加工する工程(S11)を含む。つまり、上記加工方法は下地部材2に平面加工する工程(S11)を備える。上記加工方法は、被加工物1に平面加工する工程(S31)を備える。この場合、第1固定部材3aまたは第2固定部材3bにより被加工物1が下地部材2側に押圧されたときに、被加工物1の第1面1aと下地部材2の第2面2aとを容易に密着させることが可能になる。このため、貫通穴15を形成する工程(S51)において、被加工物1と下地部材2との間に隙間が発生することを抑制できる。
上記加工方法において、被加工物1と下地部材2とは同じ材質により構成されることが好ましい。この場合、貫通穴15を形成する工程(S51)において加工に用いる工具に対する負荷が被加工物1と下地部材2とを加工する時にアンバランスとなる、といった問題の発生を抑制できる。
上記加工方法において、下地部材2の第2面2aの平面度は、被加工物1の第1面1aまたは当該第1面1aと反対側の表面の平面度より小さいことが好ましい。
以上のように本発明の実施の形態について説明を行なったが、今回開示した実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 被加工物、1a 第1面、1b 面、2 下地部材、2a 第2面、3a 第1固定部材、3b 第2固定部材、4 押さえ金、5 機械加工テーブル、6 加工領域、7 工具、8 かえり取り部、10,35 穴、11 固定用貫通穴、15 貫通穴、18,28 固定用穴、19 第1押さえ部材、25 凹部、29 第2押さえ部材。

Claims (6)

  1. 第1面を有する被加工物に、前記第1面に到達する複数の貫通穴を形成する加工方法であって、
    前記被加工物において、複数の前記貫通穴を形成するべき複数の領域のうちの一部の領域に、前記第1面に到達する固定用貫通穴を形成する工程と、
    第2面を有する下地部材の前記第2面に前記第1面が接するように、前記被加工物を前記下地部材の前記第2面上に搭載する工程と、
    前記被加工物を前記下地部材に固定するように、前記被加工物の前記固定用貫通穴を介して第1固定部材を前記下地部材の前記第2面に固定する工程と、
    前記被加工物が前記下地部材に固定された状態で、前記被加工物において前記複数の領域のうち前記固定用貫通穴が形成されていない他の領域に前記貫通穴を形成する工程と、を備える、加工方法。
  2. 前記第1固定部材を前記下地部材の前記第2面に固定する工程は、前記被加工物において前記第1面と反対側に位置する面上に第1押さえ部材が配置され、前記第1固定部材により前記第1押さえ部材と前記被加工物とを前記下地部材に固定する工程を含む、請求項1に記載の加工方法。
  3. 前記第1押さえ部材と前記被加工物とを前記下地部材に固定する工程は、前記第1押さえ部材に平面加工する工程を含む、請求項2に記載の加工方法。
  4. 前記貫通穴を形成する工程の後、前記被加工物を前記下地部材に固定するように、前記貫通穴を形成する工程において形成された複数の前記貫通穴のうちの一部を介して第2固定部材を前記下地部材の前記第2面に固定する工程と、
    前記貫通穴を形成する工程の後、前記固定用貫通穴から前記第1固定部材を取り外す工程と、
    前記被加工物が前記下地部材に固定された状態で、前記被加工物において前記複数の領域のうち前記固定用貫通穴が形成された前記一部の領域に前記貫通穴を形成する工程と、を備える、請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の加工方法。
  5. 前記第2固定部材を前記下地部材の前記第2面に固定する工程は、前記被加工物において前記第1面と反対側に位置する面上に第2押さえ部材が配置され、前記第2固定部材により前記第2押さえ部材と前記被加工物とを前記下地部材に固定する工程を含む、請求項4に記載の加工方法。
  6. 前記下地部材に平面加工する工程と、
    前記被加工物に平面加工する工程とを備える、請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の加工方法。
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