JP2020145177A - 有機el表示パネル、及び有機el表示パネルの製造方法 - Google Patents

有機el表示パネル、及び有機el表示パネルの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】有機ELパネルにおいて発光素子への給電経路の低抵抗化を図り、電圧降下に起因する面内の輝度ばらつきを改善する。【解決手段】基板100xの上面に配された樹脂材料を含む平坦化層118と、平坦化層118上に行列状に配された複数の画素電極119と、画素電極上に配された有機発光材料を含む発光層123と、少なくとも発光層123の上方を覆い平面方向に連続して配された共通電極125と、を備え、平坦化層118上の行方向に隣り合う画素電極119の間隙のうちの少なくとも1つの間隙に列方向に延伸して長尺状の凹部118aが開設されており、共通電極125は平坦化層118の凹部118a内において連続して配されており、平坦化層118の凹部118a内に位置する共通電極125の上面には列方向に延伸した塗布膜からなる給電補助配線128Yが配されている。【選択図】図3

Description

本開示は、有機材料の電界発光現象を利用した有機EL(Electro Luminescence)表示パネル及びその製造方法に関する。
従来、有機EL素子を複数含む有機EL表示パネルが知られている。有機EL素子は、各種材料の薄膜を積層した多層構造を有し、平坦化絶縁層に覆われたTFT(薄膜トランジスタ:Thin Film Transistor)基板上に、少なくとも、画素電極と、共通電極と、これらに挟まれた有機発光層とを備える。
有機EL素子は、画素電極と共通電極との間に電圧を印加し、発光層に注入されるホールと電子との再結合に伴って発光する。トップエミッション型の有機EL素子は、発光層からの光は、光反射性材料からなる画素電極にて反射されるとともに、光透光性材料からなる共通電極から上方に出射される。共通電極は、基板全面にわたって成膜することが多く、画像表示領域以外の周辺領域に設けられた電極板を介して有機EL素子に電流を供給するための給電部と電気的に接続されている。
このとき、共通電極の電気抵抗が大きい場合に、表示パネルの中央部分での電圧降下に伴う輝度低下に対し、例えば、画素電極と同一階層に表示パネル内を横断する給電補助配線を設けて共通電極の低抵抗化を図る手法が提案されている(例えば、特許文献1〜2)。
特開2006−278212号公報 特開2007−227129号公報
ところが、特許文献1又は2に記載された従来の表示パネルでは、表示パネルの大型化に伴い、中央部分での電圧降下に起因する面内の輝度ばらつきが発生することがあり、発光素子への給電経路のさらなる低抵抗化が必要であった。
本開示は、上記課題に鑑みてなされたものであり、有機ELパネルにおいて発光素子への給電経路の低抵抗化を図り、電圧降下に起因する面内の輝度ばらつきを改善する有機EL表示パネル及びその製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本開示の一態様に係る有機EL表示パネルは、基板と、前記基板の上面に配された樹脂材料を含む平坦化層と、前記平坦化層上に行列状に配された複数の画素電極と、前記画素電極上に配された有機発光材料を含む発光層と、少なくとも前記発光層の上方を覆い平面方向に連続して配された共通電極と、を備え、前記平坦化層上の行方向に隣り合う前記画素電極の間隙のうちの少なくとも1つの間隙に列方向に延伸して長尺状の凹部が開設されており、前記共通電極は前記平坦化層の前記凹部内において連続して配されており、前記平坦化層の前記凹部内に位置する前記共通電極の上面には列方向に延伸した塗布膜からなる給電補助配線が配されていることを特徴とする。
本開示の一態様に係る表示パネル及び表示パネルの製造方法によると、有機ELパネルにおいて発光素子への給電経路の低抵抗化を図り、電圧降下に起因する面内の輝度ばらつきを改善することができる。
実施の形態1に係る有機EL表示パネル10の平面図である。 図1におけるA部の模式平面図である。 図2におけるX1−X1で切断した模式断面図である。 (a)は、図1におけるB部の模式平面図、(b)は、図1におけるB部の別の態様の模式平面図である。 (a)は、図4(a)におけるX2−X2で切断した模式断面図である。(b)は、図4(a)におけるX3−X3で切断した模式断面図である。 有機EL表示パネル10の製造工程のフローチャートである。 (a)〜(e)は、有機EL表示パネル10の製造における各工程での状態を示す図2におけるX1−X1と同じ位置で切断した模式断面図である。 (a)〜(d)は、有機EL表示パネル10の製造における各工程での状態を示す図2におけるX1−X1と同じ位置で切断した模式断面図である。 (a)〜(d)は、有機EL表示パネル10の製造における各工程での状態を示す図2におけるX1−X1と同じ位置で切断した模式断面図である。 (a)〜(c)は、有機EL表示パネル10の製造における各工程での状態を示す図2におけるX1−X1と同じ位置で切断した模式断面図である。 変形例1に係る表示パネル10Aを、図2におけるX1−X1と同じ位置で切断した模式断面図である。 (a)は、変形例2に係る表示パネル10Bにおける図1のB部と同じ範囲の模式平面図、(b)は、変形例3に係る表示パネル10Cにおける図1のB部と同じ範囲の模式平面図である。 表示パネル10Bの画素領域10aの一部の模式平面図である。 表示パネル10Cの画素領域10aの一部の模式平面図である。 実施の形態に係る有機EL表示装置の回路構成を示す模式ブロック図である。 有機EL表示装置に用いる有機EL表示パネル10の各副画素100seにおける回路構成を示す模式回路図である。
≪本発明を実施するための形態の概要≫
本開示の実施の形態に係る表示パネルは、基板と、前記基板の上面に配された樹脂材料を含む平坦化層と、前記平坦化層上に行列状に配された複数の画素電極と、前記画素電極上に配された有機発光材料を含む発光層と、少なくとも前記発光層の上方を覆い平面方向に連続して配された共通電極と、を備え、前記平坦化層上の行方向に隣り合う前記画素電極の間隙のうちの少なくとも1つの間隙に列方向に延伸して長尺状の凹部が開設されており、前記共通電極は前記平坦化層の前記凹部内において連続して配されており、前記平坦化層の前記凹部内に位置する前記共通電極の上面には列方向に延伸した塗布膜からなる給電補助配線が配されていることを特徴とする。
係る構成により、凹部に形成された補助配線は、凹部の行方向に切った断面形状と等価な断面積を確保することができ、有機ELパネルにおいて発光素子への給電経路の低抵抗化を図り、電圧降下に起因する面内の輝度ばらつきを改善することができる。また、表示パネルの中央部分での応答性の低下に起因するクロストークを改善して、表示品質を向上することができる。
また、別の態様では、上記の何れかの態様において、さらに、前記平坦化層上における
前記凹部と行方向の両側にそれぞれ隣り合う前記画素電極との間には列方向に延伸して2本の長尺状の列バンクが形成されており、前記平坦化層の前記凹部の深さは前記列バンクの高さよりも大きい構成としてもよい。
係る構成により、補助配線は、所定の厚みを備えることにより、補助配線の電気抵抗を低下させることができる。
また、別の態様では、上記の何れかの態様において、さらに、前記平坦化層の前記凹部内であって、前記共通電極の下方には列方向に延伸した蒸着膜からなる下層給電補助配線が配されている構成としてもよい。
係る構成により、凹部と行方向に隣り合った列バンクの断面が行方向において等価な形状とすることができる。
また、別の態様では、上記の何れかの態様において、さらに、前記平坦化層上には、平面視において前記画素電極が存在する領域の外方において、前記基板の周縁に沿って延在する電極板を備え、前記平坦化層の前記凹部は、平面視において前記基板の周縁付近まで開設されており、前記電極板は、前記平坦化層の前記凹部内において連続して配されており、前記給電補助配線は、平面視において前記電極板の上面まで延在している構成としてもよい。
係る構成により、凹部に形成された給電補助配線は、所定の厚みを備えることにより凹部の断面積に相当する断面積を確保した状態で、基板の周縁まで延伸される。
また、別の態様では、上記の何れかの態様において、前記共通電極は、平面視において前記電極板の上面まで延在している構成としてもよい。
係る構成により、凹部に形成された給電補助配線は、所定の厚みを備えることにより凹部の断面積に相当する断面積を確保した状態で、基板の周縁に存在する電極板に接続されて外部接続端子に接続される。そのため、電極板から有機EL素子アレイまでの給電経路の低抵抗化を図ることができる。
また、別の態様では、上記の何れかの態様において、前記平坦化層の前記凹部は、平面視において前記画素電極が存在する領域の外方であって前記電極板基板より内方に位置する終点まで開設されており、前記給電補助配線は、平面視において前記終点まで延在し、前記共通電極は、平面視において前記電極板の上面まで延在している構成としてもよい。
係る構成により、周辺領域において給電補助配線は共通電極を介して電極板と電気的に接続され、電極板から有機EL素子アレイまでの給電経路の低抵抗化を図ることができる。
また、別の態様では、上記の何れかの態様において、前記平坦化層の前記凹部の深さは2μm以上5μm以下であり、前記給電補助配線は銀を含み、厚さは0.5μm以上2μm以下である構成としてもよい。
係る構成により、補助配線は、上記の厚みとすることにより、補助配線の電気抵抗を低下させることができる。
また、別の態様では、上記の何れかの態様において、前記凹部を第1の凹部、前記給電補助配線を第1の給電補助配線とするとき、さらに、前記平坦化層上の列方向に隣り合う前記画素電極の間隙のうちの少なくとも1つの間隙に行方向に延伸して長尺状の第2の凹部が開設されており、前記共通電極は前記平坦化層の前記第2の凹部内において連続して配されており、前記平坦化層の前記第2の凹部内に位置する前記共通電極の上面には行方向に延伸した塗布膜からなる第2の給電補助配線が配されている構成としてもよい。
係る構成により、列方向に加え行方向においても補助配線の電気抵抗を低減して、電圧降下に起因する面内の輝度ばらつきを低減することができる。
また、別の態様では、上記の何れかの態様において、前記第2の凹部及び前記第2の給電補助配線の列方向位置は、前記第2の凹部が開設された間隙を列方向に挟む前記画素電極の行方向の位置によって異なる構成としてもよい。
係る構成により、いわゆる千鳥格子状を成しているので、給電補助配線が存在することによる列方向における輝度ばらつき(横すじ)を目立たなくすることができる。
また、別の態様では、上記の何れかの態様において、前記第2の凹部及び前記第2の給電補助配線は、列方向において複数の画素電極ごとに配されている構成としてもよい。
係る構成により、列方向における副画素毎のインクの塗布バラツキに起因する輝度ばらつきの発生を抑止することができる。
また、別の態様では、上記の何れかの態様において、前記平坦化層上における前記第2の凹部と列方向の両側においてそれぞれ隣り合う前記画素電極との間には行方向に延伸して2本の長尺状の行バンクが形成されており、前記行バンクの高さは、前記第2の凹部の深さよりも小さい構成としてもよい。
係る構成により、発光層の形成工程において、有機発光材料を含むインクを列バンク間の間隙内に塗布した際に、塗布されたインクを行バンクによって堰き止めることができる。そのため、インクが間隙内から補助配線が敷設される凹部内に流れ込むことを防止することができる。
また、別の態様では、上記の何れかの態様において、前記画素電極及び前記下層給電補助配線は蒸着膜からなり、前記画素電極と前記下層給電補助配線とは同一の材料からなる構成としてもよい。
係る構成により、製造時に前記画素電極と前記下層給電補助配線とを同時に製膜及びパターニングすることができる。
また、別の態様では、上記の何れかの態様において、前記共通電極は蒸着膜からなり、前記列バンクの上方において連続して形成されている構成としてもよい。
係る構成により、共通電極が前記平坦化層の前記凹部内において連続して配された構造を実現することができる。
また、別の態様では、上記の何れかの態様において、前記列バンクを第1の列バンクとするとき、さらに、前記平坦化層上における行方向に隣り合う前記画素電極と前記画素電極との間には列方向に延伸して長尺状の第2の列バンクが形成されており、前記有機発光層は塗布膜からなり、前記第1の列バンクと第2の列バンクとの間隙内及び行方向に隣り合う前記第2の列バンク間の間隙内に列方向に連続して配されている構成としてもよい。
係る構成により、列方向に基板内を延伸する給電補助電極を設けた場合でも、列方向における副画素毎のインクの塗布バラツキに起因する輝度ばらつきの発生を抑止することができる。
本開示の実施の形態に係る表示パネルの製造方法は、基板を準備する工程と、前記基板の上面に配された樹脂材料を含む平坦化層を形成する工程と、前記平坦化層上に行列状に複数の画素電極を形成する工程と、前記画素電極上に配された有機発光材料を含む発光層を形成する工程と、少なくとも前記発光層の上方を覆うように平面方向に連続して共通電極を配する工程とを有し、前記平坦化層を形成する工程では、前記平坦化層上の行方向に隣り合う前記画素電極の形成されるべき領域の間隙のうちの少なくとも1つの間隙に列方向に延伸して長尺状の凹部を開設し、前記共通電極を形成する工程では、前記平坦化層の前記凹部内において連続して前記共通電極を形成し、さらに、前記共通電極を配する工程の後に、前記平坦化層の前記凹部内に位置する前記共通電極の上面に列方向に延伸した塗布膜からなる給電補助配線を形成する工程を有する構成としてもよい。
係る構成により、発光素子への給電経路の低抵抗化を図り、電圧降下に起因する面内の輝度ばらつきを改善する有機ELパネルを製造することができる。
また、別の態様では、上記の何れかの態様において、前記画素電極を形成する工程の後であって、前記発光層を形成する工程の前に、さらに、前記平坦化層上における前記凹部と行方向の両側にそれぞれ隣り合う前記画素電極との間に列方向に延伸して2本の長尺状の列バンクを形成する工程を有し、前記給電補助配線を形成する工程では、前記列バンクの間の間隙に金属材料を含むインクを塗布して乾燥することにより前記給電補助配線を形成する構成としてもよい。
係る構成により、間隙内に凹部が存在することにより、間隙内に多くのインクを塗布しても、インクが隣り合う間隙にあふれ出て隣り合った間隙内の発光層123を塞ぐことを防止できる。これより、副画素へのインクの漏れを防ぎつつ、補助配線の厚みを増加することができる。
また、別の態様では、上記の何れかの態様において、前記画素電極を形成する工程では、さらに、前記平坦化層の前記凹部内であって、前記共通電極の下方には列方向に延伸した蒸着膜からなる下層給電補助配線を形成する構成としてもよい。
係る構成により、凹部と行方向に隣接する間隙へのインクあふれに伴う発光層の塞ぎを抑止することができる。
≪実施の形態≫
本実施の形態に係る有機EL表示パネル10(以後、「表示パネル10」と称する)について、図面を用いて説明する。なお、図面は模式図であって、その縮尺は実際とは異なる場合がある。
<表示パネル10の全体構成>
図1は、実施の形態1に係る表示パネル10の平面図である。図2は、図1におけるA部の拡大図である。表示パネル10は、有機材料の電界発光現象を利用した有機EL(Electro Luminescence)パネルであって、複数の有機EL素子が、例えば、マトリクス状に配列され構成されている。同図に示すように表示パネル10は、平面視したとき、画像表示領域10aと、画像表示領域10aの基板外方に位置する周辺領域10bとを有する。
<表示パネル10の画像表示領域10aの構成>
画像表示領域10aには、複数の単位画素100eがマトリクス状に配列されている。それぞれの単位画素100eは発光色の異なる複数の副画素100seを含み、1つの副画素100seが1つの有機EL素子100から構成されている。これらの複数の有機EL素子100が表示パネル10の画像表示領域10aにマトリクス状に配列され有機EL素子アレイ100arを構成している。図2に示すように、表示パネル10の画像表示領域10aには、それぞれが画素電極119を有し、R、G、Bの副画素100seを備えた単位画素100eが行列状に配され有機EL素子アレイ100arを構成している。
図2は、表示パネル10の画像表示領域10a内の一部を示す模式平面図であって、後述する発光層123、電子輸送層124、共通電極125、封止層126、前面板131を取り除いた状態を示した図である。ここで、本明細書では、図2におけるX方向、Y方向、Z方向を、それぞれ表示パネル10における、行方向、列方向、厚み方向とする。
表示パネル10は、薄膜トランジスタ(TFT:Thin Film Transistor)が形成された基板100x(TFT基板)に、各々が画素を構成する複数の有機EL素子100が行列状に配され、上面より光を発するトップエミッション型の構成を有する。
表示パネル10は、基板100x上をマトリクス状に区画してRGB各色の発光単位を規制する列バンク522Yと行バンク122X(総称して「バンク122」とする)とが配された画像表示領域10aから構成されている。表示パネル10の画像表示領域10aには、有機EL素子100に対応する副画素100seが行列状に配され、各副画素100seは、赤色に発光する100aR、緑色に発光する100aG、青色に発光する100aB(区別しない場合は「100a」とする)の3種類の自己発光領域100aの何れかが形成され、行方向に並んだ自己発光領域100aR、100aG、100aBに対応する3つの副画素100seから単位画素100eが構成される。
また、表示パネル10には、複数の画素電極119が基板100x上に行及び列方向にそれぞれ所定の距離だけ離れた状態でマトリクス状に配されている。画素電極119は、平面視において矩形形状であり、光反射材料からなり、自己発光領域100aに対応する。
表示パネル10では、バンク122の形状は、いわゆるライン状のバンク形式を採用し、行方向に隣接する2つの画素電極119の間には、各条が列方向(図2のY方向)に延伸する列バンク522Yが複数行方向に並設されている。
一方、列方向に隣接する2つの画素電極119の間には、各条が行方向(図2のX方向)に延伸する行バンク122Xが複数列方向に並設されており、行バンク122Xが形成される領域は、発光層123において有機電界発光が生じないために非自己発光領域100bとなる。非自己発光領域100bには、画素電極119とTFTのソースS1とを接続する接続凹部(コンタクトホール、不図示)が設けられている。
隣り合う列バンク522Y間を間隙522zと定義し、自己発光領域100aR、100aG、100aBに対応する間隙を間隙522zR、522zG、522zBとし、間隙522zBと間隙522zRとに挟まれ下層給電補助配線129Y及び給電補助配線128Y(以後、「下層補助配線129Y」、「補助配線128Y」とする)が敷設された間隙を補助間隙522zA(区別しない場合は「間隙522z」)とする。
<画像表示領域10aにおける各部の構成>
表示パネル10における有機EL素子100の構成について、図3を用いて説明する。図3は、図2におけるX1−X1で切断した模式断面図である。
図3に示すように、表示パネル10においては、Z軸方向下方に薄膜トランジスタが形成された基板100x(TFT基板)が構成され、その上に、平坦化層118、有機EL素子部、前面板131が積層されている。有機EL素子部は、その主な構成として、平坦化層118、画素電極119、ホール注入層120、ホール輸送層121、有機発光層123、電子輸送層124、共通電極125、封止層126の各層から構成される。さらに、平坦化層118の上に有機EL素子部を区画するバンク122が形成されている。
(基 板)
[基板100x]
基板100xは表示パネル10の支持部材であり、基材(不図示)と、基材上に形成されたTFT層(不図示)とを有する。
基材は、表示パネル10の支持部材であり平板状である。基材の材料としては、電気絶縁性を有する材料、例えば、無アルカリガラス、ソーダガラス、ポリカーボネート系樹脂、ポリエステル樹脂、ポリイミド材料、アルミナ等の絶縁性材料のいずれかで形成することができる。
TFT層は、基材の表面に副画素毎に設けられており、各々には薄膜トランジスタ素子を含む副画素回路が形成されている。TFT層は、基材上面に形成された電極、半導体層、絶縁層などの多層構造からなる。
[平坦化層118]
基材上及びTFT層の上面には平坦化層118が設けられている。基板100xの上面に位置する平坦化層118は、TFT層と画素電極119との間の電気的絶縁性を確保すると共に、TFT層の上面に段差が存在してもそれを平坦化して、画素電極119を形成する下地面への影響を抑える機能を持つ。平坦化層118の材料としては、例えば、ポリイミド系樹脂、アクリル系樹脂、シロキサン系樹脂、ノボラック型フェノール系樹脂等の有機絶縁材料、SiO(酸化シリコン)やSiN(窒化シリコン)等の無機絶縁材料を用いることができる。平坦化層118には、画素電極119と対応するTFTの副画素回路のソースS1とを接続するためにのコンタクトホール(不図示)が開設されている。
(有機EL素子100)
[画素電極119]
基板100xにおける画像表示領域10aの上面に位置する平坦化層118上には、副画素100seに対応して画素電極119が設けられている。
画素電極119は、発光層123へキャリアを供給するためのものであり、例えば陽極として機能した場合は、発光層123へホールを供給する。金属層としては、シート抵抗が小さく、高い光反射性を有する材料として、例えば、Ag(銀)、Al(アルミニウム)、アルミニウム合金、Mo(モリブデン)、APC(銀、パラジウム、銅の合金)等からなる。画素電極119の厚みは、例えば、200nm以上400nm以下としてもよい。
画素電極119の形状は、例えば、概矩形形状をした平板状である。平坦化層118のコンタクトホール上には、画素電極119の一部を基板100x方向に凹入された画素電極119の接続電極(不図示)が形成されており、接続凹部の底で画素電極119と対応する画素のソースS1 に接続される配線とが接続される。
なお、画素電極119の表面にさらに公知の透明導電膜を設けてもよい。透明導電膜の材料としては、例えば酸化インジウムスズ(ITO)や酸化インジウム亜鉛(IZO)を用いることができる。
[ホール注入層120]
画素電極119上には、ホール注入層120が積層されている。ホール注入層120は、画素電極119から注入されたホールをホール輸送層121へ輸送する機能を有する。
ホール注入層120は、例えば、銀(Ag)、モリブデン(Mo)、クロム(Cr)、バナジウム(V)、タングステン(W)、ニッケル(Ni)、イリジウム(Ir)などの酸化物、あるいは、PEDOT(ポリチオフェンとポリスチレンスルホン酸との混合物)などの導電性ポリマー材料からなる層である。ホール注入層120の厚みは、例えば、数nm〜数十nmとしてもよい。
[バンク122]
画素電極119、ホール注入層120の端縁を被覆するように絶縁物からなるバンクが形成されている。バンクには、列バンク522Yと行バンク122Xとが格子状に形成されている。列バンク522Y同士の間には、列バンク522Yによって区画された間隙522zが形成され、各間隙522zの底部には、複数の画素電極119がY方向に列設され、その上に機能層としてのホール注入層120、ホール輸送層121、有機発光層123、電子輸送層124が形成されている。列バンク522Yの形状は、列方向に延伸する線状であり、行方向に平行に切った断面は、上方を先細りとする順テーパー台形状である。列バンク522Yは、発光層123をウェット法で形成するときに、発光層123の材料となる有機化合物を含んだインクの行方向への流動を堰き止めて塗布されたインクがあふれ出ないようにする構造物としても機能する。また、列バンク522Yは、行方向の基部により行方向における各副画素100seの発光領域100aの外縁を規定する。
行バンク122Xは、各間隙522zにおいてY方向に隣接する画素電極119と画素電極119との間に形成され、Y方向に隣接する副画素100seどうしを区画している。そのため、行バンク122Xと列バンク522Yとにより、自己発光領域100aに対応する開口が形成されている。行バンク122Xの形状は、行方向に延伸する線状であり、列方向に平行に切った断面は上方を先細りとする順テーパー台形状である。行バンク122Xは、各々が列バンク522Yの上面522Ybよりも低い位置に上面を有する。
バンク122は、絶縁性の有機材料(例えばアクリル系樹脂、ポリイミド系樹脂、ノボラック型フェノール樹脂等)、あるいは、酸化シリコン(SiO)、窒化シリコン(SiN)、酸窒化シリコン(SiON)などの無機材料からなる。
[ホール輸送層121]
間隙522zR、522zG、522zB内におけるホール注入層120上には、ホール輸送層121が積層される。ホール輸送層121は、ホール注入層120から注入されたホールを発光層123へ輸送する機能を有する。ホール輸送層121は、例えば、ポリフルオレンやその誘導体、あるいはアミン系有機高分子であるポリアリールアミンやその誘導体などの高分子化合物、あるいは、TFB(poly(9、9-di-n-octylfluorene-alt-(1、4-phenylene-((4-sec-butylphenyl)imino)-1、4-phenylene))などを用いることができる。
[発光層123]
ホール輸送層121上には、発光層123が積層されている。発光層123は、有機化合物からなる層であり、内部でホールと電子とが注入され再結合されることにより励起状態が生成され発光する機能を有する。列バンク522Yにより規定された間隙522zR、間隙522zG、間隙522zB内では、発光層123は、列方向に延伸するように線状に設けられている。赤色間隙522zR、緑色間隙522zG、青色間隙522zBには、それぞれ各色に発光する発光層123R、123G、123Bが形成されている。
表示パネル10では、発光層123の材料には、湿式印刷法を用い成膜できる発光性の有機材料を用いる。具体的には、例えば、特許公開公報(日本国・特開平5−163488号公報)に記載のオキシノイド化合物、ペリレン化合物、クマリン化合物、アザクマリン化合物、オキサゾール化合物、オキサジアゾール化合物、ペリノン化合物、ピロロピロール化合物、ナフタレン化合物、アントラセン化合物、フルオレン化合物、フルオランテン化合物、テトラセン化合物、ピレン化合物、コロネン化合物、キノロン化合物及びアザキノロン化合物、ピラゾリン誘導体及びピラゾロン誘導体、ローダミン化合物、クリセン化合物、フェナントレン化合物、シクロペンタジエン化合物、スチルベン化合物、ジフェニルキノン化合物、スチリル化合物、ブタジエン化合物、ジシアノメチレンピラン化合物、ジシアノメチレンチオピラン化合物、フルオレセイン化合物、ピリリウム化合物、チアピリリウム化合物、セレナピリリウム化合物、テルロピリリウム化合物、芳香族アルダジエン化合物、オリゴフェニレン化合物、チオキサンテン化合物、アンスラセン化合物、シアニン化合物、アクリジン化合物、8−ヒドロキシキノリン化合物の金属錯体、2−ビピリジン化合物の金属錯体、シッフ塩とIII族金属との錯体、オキシン金属錯体、希土類錯体などの蛍光物質で形成されることが好ましい。
[電子輸送層124]
列バンク522Y及び列バンク522Yにより規定された間隙522z内の発光層123上を被覆するように電子輸送層124が積層して形成されている。電子輸送層124は、共通電極125からの電子を発光層123へ輸送するとともに、発光層123への電子の注入を制限する機能を有する。表示パネル10では、少なくとも表示領域全体に連続した状態で形成されている。
電子輸送層124に用いる電子輸送性が高い有機材料として、例えば、オキサジアゾール誘導体(OXD)、トリアゾール誘導体(TAZ)、フェナンスロリン誘導体(BCP、Bphen)などのπ電子系低分子有機材料が挙げられる。フッ化ナトリウムで形成された層を含んでいてもよい。また、アルカリ金属、又は、アルカリ土類金属から選択されるドープ金属がドープされて形成された層を含んでいてもよい。
[共通電極125]
電子輸送層124上に、共通電極125が形成されている。共通電極125は、画素電極119と対になって発光層123を挟むことで通電経路を作る。共通電極125は、発光層123へキャリアを供給し、例えば陰極として機能した場合は、発光層123へ電子を供給する。表示パネル10では、共通電極125は各発光層123に共通の電極となっている。共通電極125は、銀(Ag)又はアルミニウム(Al)などを薄膜化した電極を用い形成される。また、金属層に加え、あるいは単独で酸化インジウムスズ(ITO)若しくは酸化インジウム亜鉛(IZO)など光透過性を有する導電材料が用いてもよい。
(封止層126)
共通電極125を被覆するように、封止層126が積層形成されている。封止層126は、画素電極119、下層補助配線129Y、ホール注入層120、ホール輸送層121、発光層123、電子輸送層124、共通電極125、補助配線128Y、金属酸化物層1201が水分や空気などに触れて劣化することを抑制するためのものである。封止層126は、共通電極125の上面を覆うように設けられている。また、トップエミッション型の場合においては、ディスプレイとして良好な光取り出し性を確保するために高い透光性を有する、例えば、窒化シリコン(SiN)、酸窒化シリコン(SiON)などの透光性無機材料を用い形成される。また、透光性無機材料の層の上に、アクリル樹脂、シリコン樹脂などの樹脂材料からなる封止樹脂層を設けてもよい。
(補助配線128Yの形成部分)
以下、図3のC部に示す補助配線128Yの形成部分について説明する。
[平坦化層118の凹部118a]
平坦化層118上の行方向に隣り合う画素電極の間隙のうちの少なくとも1つの間隙に列方向に延伸して長尺状の凹部118aが開設されている。本例では、行方向に並んだ自己発光領域100aR、100aG、100aBに対応する3つの副画素100seから構成される単位画素100eに対し、行方向における単位画素100eと単位画素100eとの間の間隙内に凹部118aが開設されている。平坦化層の厚みは、本例では、例えば、約4μmであり、凹部118aの幅は、例えば約15μm、深さは、例えば約3μm、底部に約1μmの残存部分を有する。しかし、凹部118aの深さ、幅は、上記に限られず、内部に形成する補助配線128Yに必要な膜厚に合わせて適宜、調整して形成してもよい。例えば、凹部118aの深さは2μm以上5μm以下としてもよい。
また、平坦化層118の凹部118aと行方向の両側にそれぞれ隣り合う画素電極119との間には列方向に延伸して2本の長尺状の列バンク522Yが形成されており、凹部118aの深さは列バンク522の高さはよりも大きい構成を採る。ここで、平坦化層118の凹部118aを挟む2本の長尺状の列バンク522Yの間を補助間隙522zAとする。
平坦化層118の凹部118a内に位置する平坦化層118上には列方向に延伸した蒸着膜からなる下層補助配線129Yが配されている。さらに、下層補助配線129Yに同一の形状にパターニングされた金属酸化物層1201が積層された構成としてもよい。ここで、下層補助配線129Yが、蒸着膜からなるとは、下層補助配線129Yが、真空蒸着法、電子ビーム蒸着法、スパッタリング法、反応性スパッタリング法、イオンプレーティング法、気相成長法等の乾式成膜プロセスを用いるて製膜されていることを意味する。
下層補助配線129Yは、列バンク522Yの補助間隙522zA内の平坦化層118上には列方向に延伸し配されている。下層補助配線129Yは、上面に積層された金属酸化物層1201の上面に積層された共通電極125との電気的な接続を図ることにより、共通電極125の電気抵抗を低減するための補助的な配線層である。下層補助配線129Yはシート抵抗が小さい材料として、例えば、アルミニウム(Al)を主成分として含む金属層、合金層から構成することが好適である。厚みは、例えば、200nm以上400nm以下としてもよい。下層補助配線129Yは画素電極119と同一材料により同層に形成してもよい。また、金属酸化物層1201はホール注入層120と同一材料により同層に形成してもよい。
このように、凹部118a内に下層補助配線129Y及び金属酸化物層1201(以後、「下層補助配線129Y等」とする)を設けることにより、凹部118aと行方向に隣り合った列バンク522Yの断面が行方向において等価な形状となる。仮に、下層補助配線129Y等を設けない場合には、凹部118aと行方向に隣り合った列バンク522Yの断面形状は、凹部118aに近い側の高さが、下層補助配線129Y等の厚みの分だけ小さいものとなる。その場合、後述する補助配線128Yの形成工程において、間隙522zA内に多くの配線材料を含むインクを塗布する際に、インクが隣り合う間隙522zにあふれ出て間隙522z内の発光層123を塞ぐ可能性が増加する。
したがって、凹部118a内に下層補助配線129Y等を設けることにより、隣接する間隙522zへのインクあふれに伴う発光層123の塞ぎを抑止できる。
共通電極125は蒸着膜からなり、平坦化層118の凹部118a内において、下層補助配線129Yの上方に連続して配されている。そして、共通電極125は金属酸化物層1201を介して下層補助配線129Yと電気的に接続されている。ここで、共通電極125が、蒸着膜からなるとは、共通電極125が、真空蒸着法、電子ビーム蒸着法、スパッタリング法、反応性スパッタリング法、イオンプレーティング法、気相成長法等の乾式成膜プロセスを用いて製膜されていることを意味する。
なお、電子輸送層124は、平坦化層118の凹部118a内において、下層補助配線129Yと共通電極125との間に連続して配されていてもよい。この場合、共通電極125は金属酸化物層1201及び電子輸送層124を介して下層補助配線129Yと電気的に接続されている。
[補助配線128Y]
平坦化層118の凹部118a内に位置する共通電極125の上面には列方向に延伸した塗布膜からなる補助配線128Yが配されている。補助配線128Yは、下地となる共通電極125との電気的な接続を図ることにより、共通電極125の電気抵抗を低減するための補助的な配線層である、いわゆるバスバーである。補助配線128Yはシート抵抗が小さい材料として、例えば、銀(Ag)又はアルミニウム(Al)を主成分として含む金属層、合金層から構成することが好適である。ここで、補助配線128Yが、塗布膜からなるとは、補助配線128Yが、印刷法、スピンコート法、インクジェット法などの湿式成膜プロセスを用いて、溶質を含むインクを塗布することにより形成されているとを意味する。
係る態様では、凹部118aに形成された補助配線128Yは、所定の厚みを備えることにより凹部118aの断面積に相当する断面積を確保した状態で、基板100xの周縁まで延伸されて外部接続端子に接続される。例えば、補助配線128Yの厚さは0.5μm以上2μm以下としてもよい。そのため、外部接続端子から有機EL素子アレイ100arまでの給電経路の低抵抗化を図ることができる。
(接合層127)
封止層126の上方には、上部基板130の下側の主面にカラーフィルタ層132が形成された前面板131が配されており、接合層127により接合されている。接合層127は、基板100xと前面板131とを貼り合わせるとともに、各層が水分や空気に晒されることを防止する機能を有する。接合層127の材料は、例えば、樹脂接着剤等からなり、アクリル樹脂、シリコン樹脂、エポキシ樹脂などの透光性材料樹脂材料を採用することができる。
(前面板131の各部構成)
[上部基板130]
接合層127の上に、上部基板130にカラーフィルタ層132が形成された前面板131が設置・接合されている。上部基板130には、トップエミッション型では、例えば、カバーガラス、透明樹脂フィルムなどの光透過性材料が用いられる。また、上部基板130により、表示パネル10の剛性向上、水分や空気などの侵入防止などを図ることができる。
[カラーフィルタ層132]
上部基板130には画素の各色自己発光領域100aに対応する位置にカラーフィルタ層132が形成されている。カラーフィルタ層132は、R、G、Bに対応する波長の可視光を透過させるために設けられる透明層であり、各色画素から出射された光を透過させて、その色度を矯正する機能を有する。例えば、本例では、赤色間隙522zR内の発光領域100aR、緑色間隙522zG内の発光領域100aG、青色間隙522zB内の発光領域100aBの上方に、赤色、緑色、青色のカラーフィルタ層132R、132G、132Bが各々形成されている。カラーフィルタ層132としては、公知の樹脂材料(例えば市販製品として、JSR株式会社製カラーレジスト)等を採用することができる。
[遮光層133]
上部基板130には、各画素の発光領域100a間の境界に対応する位置に遮光層133が形成されている。遮光層133は、R、G、Bに対応する波長の可視光を透過させないために設けられる黒色樹脂層であって、例えば光吸収性及び遮光性に優れる黒色顔料を含む樹脂材料からなる。例えば、紫外線硬化樹脂(例えば紫外線硬化アクリル樹脂)材料を主成分とし、これに、例えば、カーボンブラック顔料、チタンブラック顔料、金属酸化顔料、有機顔料など遮光性材料の黒色顔料を添加してなる樹脂材料からなる。
<表示パネル10の周辺領域10bの構成>
図4(a)は、実施の形態の一つの態様における、図1におけるB部の模式平面図である。同図は、画像表示領域10aと周辺領域10b内の一部を示す模式平面図であって、バンク122、発光層123、電子輸送層124、共通電極125、封止層126、前面板131を取り除いた状態を示した図である。図5(a)は、図4(a)におけるX2−X2で切断した模式断面図である。(b)は、図4(a)におけるX3−X3で切断した模式断面図である。
図4(a)に示すように、単位画素100eに行方向に隣接して下層補助配線129Y及び補助配線128Yが列方向に延伸している。
表示パネル10の周辺領域10bには、平坦化層118上において、平面視において有機EL素子アレイ100arが存在する画像表示領域10aの外方に延在する電極板129PLが配されている。さらに、電極板129PLに同一の形状にパターニングされた金属酸化物層1201が積層された構成としてもよい。電極板129PLは、基板100xの周辺領域10bの外縁付近まで連続して配され外部接続端子に接続されている。電極板129PLが基板100xの周縁に沿って所定の幅で帯状に配されることにより共通電極125の表示パネル10内の電気抵抗を低減することができる。
電極板129PLはシート抵抗が小さい材料として、例えば、アルミニウム(Al)を主成分として含む金属層、合金層から構成することが好適である。また、電極板129PLは、下層補助配線129Y及び画素電極119と同一材料により同層に形成してもよい。また、金属酸化物層1201はホール注入層120と同一材料により同層に形成してもよい。
共通電極125は、平面視において基板100xの周縁付近まで連続して延在する。
電子輸送層124は、平面視において有機EL素子アレイ100arが存在する画像表示領域10aの外方まで延在する構成としてもよい。
図4(a)に示すように、実施の形態の1つの態様では、平坦化層118の凹部118aは、平面視において基板100xの周縁付近まで開設されている。
そして、図5(a)に示すように、電極板129PLは、基板100xの周縁における平坦化層118の凹部118a内において連続して配されている。
補助配線128Yは、平坦化層118の凹部118a内において、平面視において基板100xの周縁付近まで延伸されている。そして、補助配線128Yは、平面視において電極板129PLの上面まで延在しており、補助配線128Yは電極板129PLと電気的に接続されている。
さらに、図5(b)に示すように、平坦化層118の凹部118a内において、下層補助配線129Yも、平面視において基板100xの周縁付近まで延伸して形成され電極板129PLに接続される構成としてもよい。
係る態様では、凹部118aに形成された補助配線128Yは、所定の厚みを備えることにより凹部118aの断面積に相当する断面積を確保した状態で、基板100xの周縁に存在する電極板129PLに接続されて外部接続端子に接続される。そのため、電極板129PLから有機EL素子アレイ100arまでの給電経路の低抵抗化を図ることができる。
図4(b)は、実施の形態の別の態様における、図1におけるB部の別の態様の模式平面図である。図4(b)に示す態様では、平坦化層118の凹部118aは、平面視において基板100xの周辺領域10bの内縁から外方に向けて所定距離10b´の位置まで開設されている。また、補助配線128Y及び下層補助配線129Yも、平坦化層118の凹部118a内において凹部118aと同じ位置まで延在し、基板100xの周辺領域10bでは共通電極125のみが基板100xの周縁付近まで連続して延在する。
係る態様では、周辺領域10bにおいて補助配線128Yは共通電極125を介して電極板129PLと電気的に接続され、電極板129PLから有機EL素子アレイ100arまでの給電経路の低抵抗化を図ることができる。
<表示パネル10の製造方法>
表示パネル10の製造方法について、図6〜10を用いて説明する。図6は、有機EL表示パネル10の製造工程のフローチャートである。図7−10における各図は、表示パネル10の製造における各工程での状態を示す図2(画像表示領域10a)におけるX1−X1と同じ位置で切断した模式断面図である。
[基板100xの作成]
複数のTFTや配線(TFT層)を基板100xに形成する(図6におけるステップS1、図7(a))。
[平坦化層118の形成]
基板100xを被覆するように、平坦化層118を形成する。
そのとき、平坦化層118に列方向に延伸して長尺状の凹部118aをフォトリソグラフィ法により形成する。行方向においては、本例では、凹部118aは行方向に隣り合った単位画素100e形成領域の間に形成する。ここで、上述のとおり、平坦化層118の凹部118aの深さは2μm以上5μm以下としてもよい。本例では、平坦化層の厚みは例えば約4μmであり、凹部118aの幅は例えば約15μm、深さは、例えば約3μm、底部に約1μmの残存部分を有する。
また、平坦化層118における、TFT素子の例えばソース電極上の個所に、コンタクトホール(不図示)を凹部118aと同時に形成する。コンタクトホールは、その底部にソース電極の表面が露出するようにパターニングなどを用いて形成される。
平坦化層118の形成では、先ず、平坦化層118の構成材料(感光性の樹脂材料)をフォトレジストとして塗布し、表面を平坦化することにより平坦化層118を形成する(図6:ステップS2、図7(b))。具体的には、一定の流動性を有する樹脂材料を、例えば、ダイコート法により、基板100xの上面に沿って、TFT層による基板100x1上の凹凸を埋めるように塗布して焼成して樹脂膜を形成する。樹脂材料には、例えば、ポジ型の感光性材料であるアクリル系樹脂、ポリイミド系樹脂、シロキサン系樹脂、フェノール系樹脂を溶媒に溶解させた溶液を、スピンコート法などを用いて一様に塗布することにより形成される。
次に、樹脂膜をパターニングして凹部118aとコンタクトホールを有する平坦化層118をハーフトーン部分を含むフォトマスクを用いたフォトリソグラフィにより同時に形成する(図6:ステップS3、図7(c))。使用するフォトマスクは、コンタクトホールに相当する部分は透光部分であり、凹部118aに相当する部分がハーフトーン部分であり、それ以外の領域が遮光部としてもよい。凹部118aは、マスクのハーフトーンマスク部を用いて露出した後、現像によって露光部分を取り除き焼成することにより底面部分を残してパターニングして形成される。また、コンタクトホールはマスクの透光部分を用いて露出した後、現像によって露光部分を取り除き焼成することにより、底部にソース電極の表面が露出するようにパターニングして形成される。形成される凹部118aの断面は、図7(c)に示すように、行方向に平行に切った断面は下方を先細りとする逆テーパー台形状である。
その後、コンタクトホール内に接続電極(不図示)を形成する。
[画素電極119、下層補助配線129Y、電極板129PL、ホール注入層120、金属酸化物層1201の形成]
次に、画素電極119、ホール注入層120の形成を行う。
先ず、平坦化層118を形成した後、平坦化層118の表面にドライエッチング処理を行い成膜前洗浄を行う。
次に、平坦化層118の表面に成膜前洗浄を行った後、画像表示領域10aでは画素電極119、下層補助配線129Yを形成するための画素電極用の金属膜119x、周辺領域10bでは電極板129PLを形成するための金属膜をスパッタリング法、真空蒸着法などの気相成長法により平坦化層118の表面に成膜する(図6:ステップS4、図7(d))。本例では、アルミニウム又はアルミニウムを主成分とする合金からなる膜をスパッタリング法により成膜する。成膜した後に焼成を行ってもよい。
さらに、金属膜119xの表面に成膜前洗浄を行った後、引き続き真空雰囲気下で、画像表示領域10aではホール注入層120、金属酸化物層1201を形成するためのホール注入層120用の金属膜120’を、周辺領域10bでは金属酸化物層1201を形成するための金属膜を気相成長法により金属膜119xの表面に成膜する(図6:ステップS5、図7(d))。本例では、タングステンをスパッタリング法により成膜する。成膜した後に焼成を行ってもよい。
その後、感光性樹脂等からなるフォトレジスト層FRを塗布したのち、所定の開口部が施されたフォトマスクPMを載置し、その上から紫外線照射を行いフォトレジストを露光し、そのフォトレジストにフォトマスクが有するパターンを転写する(図8(a))。次に、フォトレジスト層FRを現像によってパターニングする。
その後、パターニングされたフォトレジスト層FRを介して、画像表示領域10aでは、金属膜120’にドライエッチング処理を施してパターニングを行い、ホール注入層120、金属酸化物層1201を形成する。また、周辺領域10bでは、金属膜にドライエッチング処理を施してパターニングを行い、金属酸化物層1201を形成する。
続けて、パターニングされたフォトレジスト層FR及びホール注入層120を介して、画像表示領域10aでは、金属膜119xにウエットエッチング処理を施してパターニン
グを行い、画素電極119、下層補助配線129Yを形成する。また、周辺領域10bでは、金属膜にウエットエッチング処理を施してパターニングを行い、電極板129PLを形成する。
最後に、フォトレジスト層FRを剥離して、画像表示領域10aでは、同一形状にパタ
ーニングされた画素電極119及びホール注入層120の積層体と、下層補助配線129Yと金属酸化物層1201の積層体を形成する。また、周辺領域10bでは、同一形状にパターニングされた電極板129PL及び金属酸化物層1201の積層体を形成する(図6:ステップS6、図8(b))。
[バンク122の形成]
画像表示領域10aでは、ホール注入層120を形成した後、ホール注入層120を覆うようにバンク122を形成する。バンク122の形成では、先ず、ホール注入層120上に、スピンコート法などを用い、バンク122Xの構成材料(例えば、感光性樹脂材料)からなる膜を積層形成する。そして、樹脂膜をパターニングして行バンク122Xを形成する(図6:ステップS7、図8(c))。
次に、列バンク522Yの形成工程では、ホール注入層120上及び行バンク122X上に、スピンコート法などを用い、列バンク522Yの構成材料(例えば、感光性樹脂材料)からなる膜を積層形成する。そして、樹脂膜の上方にマスクを配して露光し、その後で現像することにより、樹脂膜をパターニングして間隙522zを開設して列バンク522Yを形成する(図6:ステップS8、図8(c))。このとき、行バンク122X、列バンク522Yに対する焼成工程において、金属が酸化されホール注入層120として完成する。
[有機機能層の形成]
行バンク122X上を含む列バンク522Yにより規定される間隙522z内に形成されたホール注入層120上に対して、ホール輸送層121、発光層123を順に積層形成する。
ホール輸送層121は、インクジェット法やグラビア印刷法によるウェットプロセスを用い、構成材料を含むインクを列バンク522Yにより規定される間隙522z内に塗布した後、溶媒を揮発除去させる、あるいは、焼成することによりなされる(図6:ステップS9、図8(d))。RGBの各副画素に形成されるホール輸送層121は、RGBの各副画素によって膜厚が異なって形成されてもよい。
発光層123の形成は、インクジェット法を用い、構成材料を含むインクを列バンク522Yにより規定される間隙522z内に塗布した後、焼成することによりなされる(図6:ステップS10、図9(a))。
具体的には、基板100xは、列バンク522YがY方向に沿った状態で液滴吐出装置の動作テーブル上に載置され、Y方向に沿って複数のノズル孔がライン状に配置されたインクジェットヘッド301をX方向に基板100xに対し相対的に移動しながら、各ノズル孔から列バンク522Y同士の間隙522z内に設定された着弾目標を狙ってインク18の液滴を着弾させることによって行う。この工程では、副画素形成領域となる間隙522zに、インクジェット法によりR、G、Bいずれかの有機発光層の材料を含むインク18をそれぞれ充填し、充填したインクを減圧下で乾燥させ、ベーク処理することによって、発光層123R、123G、123Bを形成する。
基板100xに対して赤色、緑色、青色発光層の何れかを形成するためのインクの塗布が終わると、その基板に別の色のインクを塗布し、次にその基板に3色目のインクを塗布する工程が繰り返し行われ、3色のインクを順次塗布する。これにより、基板100x上には、赤色発光層、緑色発光層、青色発光層が、図の紙面横方向に繰り返して並んで形成される。
なお、ホール注入層120のホール輸送層121、発光層123の形成方法は上記の方法には限定されず、例えばディスペンサー法、ノズルコート法、スピンコート法、凹版印刷、凸版印刷等の公知の方法によりインクを滴下・塗布してもよい。
なお、ホール輸送層121を形成する前に、インクジェット法を用い、PEDOT(ポリチオフェンとポリスチレンスルホン酸との混合物)などの導電性ポリマー材料を含むインクを間隙522z内に塗布した後、溶媒を揮発除去、あるいは焼成してもよい。
[電子輸送層成膜前の焼成]
真空環境下にて電子輸送層成膜前のベークを行う(図6:ステップS11)。これより、平坦化層内の残留水分を除去した後に、平坦化層が再度水分を吸収することを抑止できる。
[電子輸送層124の形成]
発光層123を形成した後、表示パネル10の発光エリア全面(画像表示領域10a及び周辺領域10bの一部)にわたって、真空蒸着法などにより電子輸送層124を形成する(図6:ステップS12、図9(b))。
真空蒸着法を用いる理由は有機膜である発光層123に損傷を与えないためである。電子輸送層124は、発光層123の上に、金属酸化物又はフッ化物を真空蒸着法などにより成膜する。あるいは、有機材料と金属材料との共蒸着法により成膜する。なお、電子輸送層124の膜厚は、光学的な光取り出しとして最も有利となる適切な膜厚とする。
[共通電極125の形成]
電子輸送層124を形成した後、画像表示領域10aでは電子輸送層124を被覆するように、周辺領域10bでは、同時に、電極板129PLを被覆するように共通電極125を形成する(図6:ステップS13、図9(c))。共通電極125は、金属、金属酸化物を主成分とする膜を、下地層を被覆するように、スパッタリング法、又は真空蒸着法により形成する。
このとき、平坦化層118の凹部118a内において、下層補助配線129Yの上面を上方に向けた順テーパ形状としたことにより、共通電極125は、平坦化層118の凹部118a内の内部では下層補助配線129Y又は金属酸化物層1201の上面に連続して配される。
[補助配線128Yの形成]
平坦化層118の凹部118a内に位置する共通電極125の上面に列方向に延伸させて塗布膜からなる補助配線128Yを形成する。補助配線128Yは、インクジェット法やグラビア印刷法によるウェットプロセスを用い、銀(Ag)又はアルミニウム(Al)を主成分とした構成材料を含むインクを列バンク522Yにより規定される間隙522zA内にインクが満たされるように塗布した後、溶媒を揮発除去させる。あるいは、焼成することにより、インクの表面を降下させて所定の厚みの配線層として形成される(図6:ステップS14、図9(d))。
このとき、間隙522zA内には間隙522zA内に凹部118aが存在することにより、間隙522zA内に多くのインクを塗布しても、インクが隣り合う間隙522zにあふれ出て間隙522z内の発光層123を塞ぐことを防止できる。これより、間隙522zA内に凹部118aを設けることにより、副画素100seへのインクの漏れを防ぎつつ、補助配線128Yの厚みを増加することができる。
形成された補助配線128Yは、列バンク522Y及び平坦化層118の凹部118a内に敷設された共通電極125の上面に接触した状態となる。
また、補助配線128Yは、凹部118aの深さと共通電極125の撥液性とインクの表面張力によって決定されるピニング位置より下方の凹部118aの容積と、インク滴下量や溶媒の種類などを適切に調整することにより、望ましい断面形状とすることができ、補助配線128Yの膜厚を所望の値に調整できる。例えば、補助配線128Yの行方向に平行に切った断面形状において、ピニング位置を凹部118aの上縁の高さ以上とし、上側の平坦部の占める割合が所定値以上とする下方を先細りとする逆テーパー台形状としてもよい。これより、補助配線128Yは、所定の厚みを備えることにより平坦化層118の凹部118aの行方向に切った断面形状と等価な断面積を確保することができ、補助配線128Yの電気抵抗を低下させることができる。
[封止層126の形成]
共通電極125から基板100xの平坦化層118の基板100の周縁までを被覆するように封止層126を形成する(図6:ステップS15、図10(a))。封止層126は、CVD法、スパッタリング法などを用い形成できる。
[前面板131と背面パネルとの貼り合わせ]
次に、基板100xから封止層126までの各層からなる背面パネルに、アクリル樹脂、シリコン樹脂、エポキシ樹脂などの紫外線硬化型樹脂を主成分とする接合層127の材料を塗布する(図10(b))。
続いて、塗布した材料に紫外線照射を行い、背面パネルと前面板131との相対的位置関係を合せた状態で両基板を貼り合わせる。その後、両基板を焼成して封止工程を完了すると、表示パネル10が完成する(図6:ステップS16、図10(c))。
<効 果>
以下、表示パネル10の効果について説明する。
以上のとおり、実施の形態に係る有機EL表示パネルは、基板100xと、基板100xの上面に配された樹脂材料を含む平坦化層118と、平坦化層118上に行列状に配された複数の画素電極119と、画素電極上に配された有機発光材料を含む発光層123と、少なくとも発光層123の上方を覆い平面方向に連続して配された共通電極125と、を備え、平坦化層118上の行方向に隣り合う画素電極119の間隙のうちの少なくとも1つの間隙に列方向に延伸して長尺状の凹部118aが開設されており、共通電極125は平坦化層118の凹部118a内において連続して配されており、平坦化層118の凹部118a内に位置する共通電極125の上面には列方向に延伸した塗布膜からなる給電補助配線128Yが配されている備えた構成を採る。
係る構成により、凹部118aに形成された補助配線128Yは、平坦化層118の凹部118aの行方向に切った断面形状と等価な断面積を確保することができ、その断面積を確保した状態で基板100xの周縁まで延伸されて外部接続端子に接続される。
その結果、有機ELパネルにおいて発光素子への給電経路の低抵抗化を図り、電圧降下に起因する面内の輝度ばらつきを改善することができる。
また、表示パネルの中央部分での応答性の低下に起因するクロストークを改善して、表示品質を向上することができる。
また、別の態様では、さらに、平坦化層118上における凹部118aと行方向の両側にそれぞれ隣り合う画素電極119との間には列方向に延伸して2本の長尺状の列バンク522Yが形成されており、平坦化層118の凹部118aの深さは列バンク522Yの高さはよりも大きい構成としてもよい。
係る構成により、補助配線128Yは、所定の厚みを備えることにより、補助配線128Yの電気抵抗を低下させることができる。
また、実施の形態に係る有機EL表示パネルの製造方法は、基板100xを準備する工程と、基板100xの上面に配された樹脂材料を含む平坦化層118を形成する工程と、平坦化層118上に行列状に複数の画素電極119を形成する工程と、画素電極119上に配された有機発光材料を含む発光層123を形成する工程と、少なくとも発光層123の上方に平面方向に連続して共通電極125を配する工程とを有し、平坦化層118を形成する工程では、平坦化層118上の行方向に隣り合う画素電極119の形成されるべき領域の間隙のうちの少なくとも1つの間隙に列方向に延伸して長尺状の凹部118aを開設し、共通電極125を形成する工程では、平坦化層118の凹部118a内において連続して共通電極125を形成し、さらに、共通電極125を配する工程の後に、平坦化層118の凹部118a内に位置する共通電極125の上面に列方向に延伸した塗布膜からなる給電補助配線128Yを形成する工程を有することを特徴とする。
係る構成により、発光素子への給電経路の低抵抗化を図り、電圧降下に起因する面内の輝度ばらつきを改善する有機ELパネルを製造することができる。
また、別の態様では、画素電極119を形成する工程の後であって、発光層123を形成する工程の前に、さらに、平坦化層118上における凹部118aと行方向の両側にそれぞれ隣り合う画素電極119との間に列方向に延伸して2本の長尺状の列バンク522Yを形成する工程を有し、給電補助配線128Yを形成する工程では、列バンク522Yの間の間隙に金属材料を含むインクを塗布して乾燥することにより給電補助配線128Yを形成する構成としてもよい。
係る構成により、間隙522zA内に凹部118aが存在することにより、間隙522zA内に多くのインクを塗布しても、インクが隣り合う間隙522zにあふれ出て間隙522z内の発光層123を塞ぐことを防止できる。これより、副画素100seへのインクの漏れを防ぎつつ、補助配線128Yの厚みを増加することができる。
また、別の態様では、画素電極119を形成する工程では、さらに、平坦化層118の凹部118a内であって、共通電極125の下方には列方向に延伸した蒸着膜からなる下層補助配線129Yを形成する構成としてもよい。
係る構成により、凹部118aと行方向に隣り合った列バンク522Yの断面が行方向において等価な形状とすることができ、凹部118aと行方向に隣接する間隙522zへのインクあふれに伴う発光層123の塞ぎを抑止することができる。
<変形例>
実施の形態に係る表示パネル10を説明したが、本開示は、その本質的な特徴的構成要素を除き、以上の実施の形態に何ら限定を受けるものではない。例えば、実施の形態に対して当業者が各種変形を施して得られる形態や、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で各実施の形態における構成要素及び機能を任意に組み合わせることで実現される形態も本開示に含まれる。
以下では、そのような形態の一例として、表示パネル10の変形例を説明する。
(変形例1)
図11は、変形例1に係る表示パネル10Aを、図2におけるX1−X1と同じ位置で切断した模式断面図である。
実施の形態に係る表示パネル10では、図3にC部示すように、補助配線128Yの形成部分において、補助配線128Yは、凹部118a内において下層補助配線129Y、及び金属酸化物層1201及び電子輸送層124からなる積層体の上方に列方向に延伸して配される構成としている。
これに対し、変形例1に係る表示パネル10Aでは、図11のD部に示すように、給電補助配線128YA(以後、「補助配線128YA」とする)の形成部分において、凹部118a内に下層補助配線129Y及び金属酸化物層1201はなく、補助配線128YAは凹部118a内に敷設される共通電極125の上方に配される点で表示パネル10と相違する。
実施の形態に係る表示パネル10において、共通電極125と下層補助配線129Yとの電気的な接続は、導電経路に電子輸送層124が介在することにより一定の電気抵抗を伴ったものとなる。
一方、表示パネル10Aでは、表示パネル10において凹部118a内の下層補助配線129Y及び金属酸化物層1201の断面積に相当する分だけ補助配線128YAの断面積を増加することができる。補助配線128YAは共通電極125と直接接触しているために、補助配線128YAの断面積の増加は補助配線128YAの電気抵抗の低減に直接寄与する。そのため、表示パネル10Aでは、凹部118aに敷設された下層補助配線12及び金属酸化物層1201に替えて補助配線128YAの断面積を増加したことにより表示パネル10に比べて電気抵抗を低減することができる。
すなわち、表示パネル10Aでは、平坦化層118の凹部118aを設けることにより確保した給電のための空間を、表示パネル10に比べて電気抵抗の低減に効率的に活用できる。
(変形例2、3)
図12(a)は、変形例2に係る表示パネル10Bにおける図1のB部と同じ範囲の模式平面図である。
実施の形態に係る表示パネル10では、図1に示すように、補助間隙522zAに、複数の下層補助配線129Yが基板100x上の単位画素100e間に列方向にわたって連続して配されている構成とした。
変形例2に係る表示パネル10Bでは、図12(a)に示すように、列方向における隣り合った単位画素100eと単位画素100eとの間に、例えば、数十から数百画素の複数画素ごとに、平坦化層118の上面に行方向に延在する凹部118aBが開設されており、凹部118aB内に下層給電補助配線129XB及び給電補助配線128XB(以後、「下層補助配線129XB」、「補助配線128XB」とする)が延伸して形成されており、列方向に延伸する下層補助配線129Yと補助配線128Yとは格子状を成している点で実施の形態に係る表示パネル10と相違する。以後、補助配線128XB及び補助配線128Yを行列方向を区別しない場合には「補助配線128」とする。
図12(b)は、変形例3に係る表示パネル10Cにおける図1のB部と同じ範囲の模式平面図である。
変形例3に係る表示パネル10Cでは、図12(b)に示すように、列方向における隣り合った単位画素100eと単位画素100eとの間に、複数画素ごとに平坦化層118の上面に行方向に延在する凹部118aBが開設されており、凹部118aB内に下層補助配線129XB及び給電補助配線128XBが延伸して形成されている点は表示パネル10Bと同じである。
そして、表示パネル10Cでは、凹部118aB、下層補助配線129XB及び補助配線128XBが形成される列方向の位置が、行方向において単位画素100e毎に異なる点で表示パネル10Bと相違する。そのため、表示パネル10Cでは、下層補助配線129XB及び補助配線128XBと、列方向に延伸する下層補助配線129Yと補助配線128Yとは、いわゆる千鳥格子状を成している。
係る構成により、表示パネル10B及び10Cでは列方向に加え行方向においても補助配線128の電気抵抗を低減して、電圧降下に起因する面内の輝度ばらつきを低減できる。
図13は、変形例2に係る表示パネル10Bの画素領域10aの一部の模式平面図である。また、図14は、変形例3に係る表示パネル10Cの画素領域10aの一部の模式平面図である。
表示パネル10B、10Cでは、それぞれ、図13、14に示すように、下層補助配線129XB及び補助配線128XBが延在する行バンク122X上では、両配線が敷設される凹部118aBに相当する部分の行バンク122Xが存在しない。また、補助配線128XBが延在する行バンク122X上では、凹部118aBを列方向から挟むように1対の行バンク522XBが形成されている。行バンク522XBは行バンク122Xよりも高さが高く、列バンク522Yと同じ高さである。
係る構成により、表示パネル10B、10Cの製造工程の発光層123の形成工程において、有機発光材料を含むインクを列バンク522Y間の間隙522z内に塗布した際に、塗布されたインクを行バンク522XBによって堰き止めることができる。そのため、インクが間隙522z内から補助配線128XBが敷設される凹部118aB内に流れ込むことを防止できる。
また、上述のとおり、表示パネル10B、10Cでは、行バンク522XBは、例えば、数十から数百画素の複数画素ごとに設けられているので、列方向における副画素毎のインクの塗布バラツキに起因する輝度ばらつきの発生を抑止できる。
また、表示パネル10Cでは、下層補助配線129XB及び補助配線128XBと、列方向に延伸する下層補助配線129Yと補助配線128Yとは、いわゆる千鳥格子状を成しているので、下層補助配線129XBと補助配線128XBが存在することによる列方向における輝度ばらつき(横すじ)を目立たなくできる。
(その他の変形例)
実施の形態1に係る表示パネル10では、発光層123は、行バンク上を列方向に連続して延伸している構成としている。しかしながら、上記構成において、発光層123は、行バンク上において画素ごとに断続している構成としてもよい。
表示パネル10では、行方向に隣接する列バンク522Y間の間隙522zに配された副画素100seの発光層123が発する光の色は互いに異なる構成とし、列方向に隣接する行バンク122X間の間隙に配された副画素100seの発光層123が発する光の色は同じである構成とした。しかしながら、上記構成において、行方向に隣接する副画素100seの発光層123が発する光の色は同じであり、列方向に隣接する副画素100seの発光層123が発する光の色が互いに異なる構成としてもよい。また、行列方向の両方において隣接する副画素100seの発光層123が発する光の色が互いに異なる構成としてもよい。
実施の形態に係る表示パネル10では、画素100eには、赤色画素、緑色画素、青色画素の3種類があったが、本発明はこれに限られない。例えば、発光層が1種類であってもよいし、発光層が赤、緑、青、黄色に発光する4種類であってもよい。
また、上記実施の形態では、画素100eが、マトリクス状に並んだ構成であったが、本発明はこれに限られない。例えば、画素領域の間隔を1ピッチとするとき、隣り合う間隙同士で画素領域が列方向に半ピッチずれている構成に対しても効果を有する。高精細化が進む表示パネルにおいて、多少の列方向のずれは視認上判別が難しく、ある程度の幅を持った直線(あるいは千鳥状)に膜厚むらが並んでも、視認上は帯状となる。したがって、このような場合も輝度むらが上記直線状に並ぶことを抑制することで、表示パネルの表示品質を向上できる。
また、上記実施の形態では、画素電極119と共通電極125の間に、ホール注入層120、ホール輸送層121、発光層123及び電子輸送層124が存在する構成であったが、本発明はこれに限られない。例えば、ホール注入層120、ホール輸送層121及び電子輸送層124を用いずに、画素電極119と共通電極125との間に発光層123のみが存在する構成としてもよい。また、例えば、ホール注入層、ホール輸送層、電子輸送層、電子注入層などを備える構成や、これらの複数又は全部を同時に備える構成であってもよい。また、これらの層はすべて有機化合物からなる必要はなく、無機物などで構成されていてもよい。
また、上記実施の形態では、発光層123の形成方法としては、印刷法、スピンコート法、インクジェット法などの湿式成膜プロセスを用いる構成であったが、本発明はこれに限られない。例えば、真空蒸着法、電子ビーム蒸着法、スパッタリング法、反応性スパッタリング法、イオンプレーティング法、気相成長法等の乾式成膜プロセスを用いることもできる。さらに、各構成部位の材料には、公知の材料を適宜採用することができる。
さらに、上記実施の形態では、トップエミッション型のEL表示パネルを一例としたが、本発明はこれに限定を受けるものではない。例えば、ボトムエミッション型の表示パネルなどに適用することもできる。その場合には、各構成について、適宜の変更が可能である。また、コロイド状量子ドット(Quantum Dot)を用いた量子ドットディスプレイ装置などに適用することもできる。
<回路構成>
以下では、実施の形態に係る有機EL表示装置1の回路構成について説明する。図15に示すように、有機EL表示装置1は、表示パネル10と、これに接続された駆動制御回路部20とを有して構成されている。駆動制御回路部20は、4つの駆動回路21〜24と制御回路25とにより構成されている。
表示パネル10においては、複数の画素100eが行列状に配されて表示領域を構成している。各画素100eは、3個の各色有機EL素子100R、100B、100G、つまり、R(赤)、G(緑)、B(青)の3色に発行する3個の副画素100seから構成される。各副画素100seの回路構成について説明する。図16は、表示パネル10の各副画素100seに対応する各色有機EL素子100R、100B、100Gにおける回路構成を示す回路図である。本実施の形態に係る表示パネル10では、各副画素100seが2つのトランジスタTr1、Tr2と一つのキャパシタC、及び発光部としての有機EL素子部ELとを有し構成されている。トランジスタTr1は、駆動トランジスタであり、トランジスタTr2は、スイッチングトランジスタである。
スイッチングトランジスタTr2のゲートG2は、走査ラインVscnに接続され、ソースS2は、データラインVdatに接続されている。スイッチングトランジスタTr2のドレインD2は、駆動トランジスタTr1のゲートG1に接続されている。
駆動トランジスタTr1のドレインD1は、電源ラインVaに接続されており、ソースS1は、有機EL素子部ELの画素電極(アノード)に接続されている。有機EL素子部E
Lにおける共通電極(カソード)は、接地ラインVcatに接続されている。
なお、キャパシタCの第1端は、スイッチングトランジスタTr2のドレインD2及び駆動トランジスタTr1のゲートG1と接続され、キャパシタCの第2端は、電源ラインVaと接続されている。
表示パネル10においては、各副画素100seのゲートG2からゲートラインが各々
引き出され、表示パネル10の外部から接続される走査ラインVscnに接続されている。同様に、各副画素100seのソースS2からソースラインが各々引き出され表示パネ
ル10の外部から接続されるデータラインVdatに接続されている。
また、各副画素100seの電源ラインVa及び各副画素100seの接地ラインVcatは集約されて、有機EL表示装置1の電源ライン及び接地ラインに接続されている。
なお、EL素子部の下部にアノードである画素電極119が配され、TFTのソース電極に接続された配線に画素電極119を接続する構成を採用したが、EL素子部の下部に共通電極、上部にアノードが配された構成を採用することもできる。この場合には、TFTにおけるドレインに対して、下部に配されたカソードを接続することになる。
また、上記実施の形態では、一つの副画素100seに対して2つのトランジスタTr1、Tr2が設けられてなる構成を採用したが、本発明はこれに限定を受けるものではない。例えば、一つのサブピクセルに対して一つのトランジスタを備える構成でもよいし、三つ以上のトランジスタを備える構成でもよい。
≪補足≫
以上で説明した実施の形態は、いずれも本発明の好ましい一具体例を示すものである。実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態、工程、工程の順序などは一例であり、本発明を限定する主旨ではない。また、実施の形態における構成要素のうち、本発明の最上位概念を示す独立請求項に記載されていない工程については、より好ましい形態を構成する任意の構成要素として説明される。
また、上記の工程が実行される順序は、本発明を具体的に説明するために例示するためのものであり、上記以外の順序であってもよい。また、上記工程の一部が、他の工程と同時(並列)に実行されてもよい。
また、発明の理解の容易のため、上記各実施の形態で挙げた各図の構成要素の縮尺は実際のものと異なる場合がある。また本発明は上記各実施の形態の記載によって限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。
また、各実施の形態及びその変形例の機能のうち少なくとも一部を組み合わせてもよい。
さらに、本実施の形態に対して当業者が思いつく範囲内の変更を施した各種変形例も本発明に含まれる。
本開示の一態様に係る有機EL表示パネル、及び有機EL表示装置は、テレビジョンセット、パーソナルコンピュータ、携帯電話などの装置、又はその他表示パネルを有する様々な電子機器に広く利用することができる。
1 有機EL表示装置
10、10A、10B、10C 有機EL表示パネル
10a 画像表示領域
10b 周辺領域
100 有機EL素子
100ar 有機EL素子アレイ
100e 単位画素
100R、100B、100G 各色有機EL素子
100se 副画素
100a 自己発光領域
100b 非自己発光領域
100x 基板(TFT基板)
100p 基材
118 平坦化層
118a、118aB 凹部
119 画素電極(反射電極)
120 ホール注入層
121 ホール輸送層
122 バンク
122X、522XB 行バンク
522Y 列バンク
522z(522zR、522zG、522zB、522zA) 間隙
123(123R、123G、123B) 発光層
124 電子輸送層
125 共通電極
126 封止層
127 接合層
128Y、128XB 給電補助配線
129Y、129XB 下層給電補助配線
130 上部基板
131 前面板
132 カラーフィルタ層
133 遮光層
1201 金属酸化物層

Claims (17)

  1. 基板と、
    前記基板の上面に配された樹脂材料を含む平坦化層と、
    前記平坦化層上に行列状に配された複数の画素電極と、
    前記画素電極上に配された有機発光材料を含む発光層と、
    少なくとも前記発光層の上方を覆い平面方向に連続して配された共通電極と、を備え、
    前記平坦化層上の行方向に隣り合う前記画素電極の間隙のうちの少なくとも1つの間隙に列方向に延伸して凹部が開設されており、
    前記共通電極は前記平坦化層の前記凹部内において連続して配されており、
    前記平坦化層の前記凹部内に位置する前記共通電極の上面には列方向に延伸した塗布膜からなる給電補助配線が配されている
    有機EL表示パネル。
  2. さらに、前記平坦化層上における前記凹部と行方向の両側にそれぞれ隣り合う前記画素電極との間には列方向に延伸して2本の列バンクが形成されており、
    前記平坦化層の前記凹部の深さは前記列バンクの高さよりも大きい、
    請求項1に記載の有機EL表示パネル。
  3. さらに、前記平坦化層の前記凹部内であって、前記共通電極の下方には列方向に延伸した蒸着膜からなる下層給電補助配線が配されている
    請求項1又は2に記載の有機EL表示パネル。
  4. さらに、前記平坦化層上には、平面視において前記画素電極が存在する領域の外方において、前記基板の周縁に沿って延在する電極板を備え、
    前記平坦化層の前記凹部は、平面視において前記基板の周縁付近まで開設されており、
    前記電極板は、前記平坦化層の前記凹部内において連続して配されており、
    前記給電補助配線は、平面視において前記電極板の上面まで延在している
    請求項1から3の何れか1項に記載の有機EL表示パネル。
  5. 前記共通電極は、平面視において前記電極板の上面まで延在している
    請求項1から3の何れか1項に記載の有機EL表示パネル。
  6. 前記平坦化層の前記凹部は、平面視において前記画素電極が存在する領域の外方であって前記電極板より内方に位置する終点まで開設されており、
    前記給電補助配線は、平面視において前記終点まで延在し、
    前記共通電極は、平面視において前記電極板の上面まで延在している
    請求項1から3の何れか1項に記載の有機EL表示パネル。
  7. 前記平坦化層の前記凹部の深さは2μm以上5μm以下であり、
    前記給電補助配線は銀を含み、厚さは0.5μm以上2μm以下である
    請求項1から6の何れか1項に記載の有機EL表示パネル。
  8. 前記凹部を第1の凹部、前記給電補助配線を第1の給電補助配線とするとき、
    さらに、前記平坦化層上の列方向に隣り合う前記画素電極の間隙のうちの少なくとも1つの間隙に行方向に延伸して第2の凹部が開設されており、
    前記共通電極は前記平坦化層の前記第2の凹部内において連続して配されており、
    前記平坦化層の前記第2の凹部内に位置する前記共通電極の上面には行方向に延伸した塗布膜からなる第2の給電補助配線が配されている
    請求項1から7の何れか1項に記載の有機EL表示パネル。
  9. 前記第2の凹部及び前記第2の給電補助配線の列方向位置は、前記第2の凹部が開設された間隙を列方向に挟む前記画素電極の行方向の位置によって異なる
    請求項8に記載の有機EL表示パネル。
  10. 前記第2の凹部及び前記第2の給電補助配線は、列方向において複数の画素電極ごとに配されている
    請求項8又は9に記載の有機EL表示パネル。
  11. 前記平坦化層上における前記第2の凹部と列方向の両側においてそれぞれ隣り合う前記画素電極との間には行方向に延伸して2本の行バンクが形成されており、
    前記行バンクの高さは、前記第2の凹部の深さはよりも小さい
    請求項8から10の何れか1項に記載の有機EL表示パネル。
  12. 前記画素電極及び前記下層給電補助配線は蒸着膜からなり、
    前記画素電極と前記下層給電補助配線とは同一の材料からなる
    請求項1から11の何れか1項に記載の有機EL表示パネル。
  13. 前記共通電極は蒸着膜からなり、前記列バンクの上方において連続して形成されている
    請求項1から12の何れか1項に記載の有機EL表示パネル。
  14. 前記列バンクを第1の列バンクとするとき、
    さらに、前記平坦化層上における行方向に隣り合う前記画素電極と前記画素電極との間には列方向に延伸して第2の列バンクが形成されており、
    前記有機発光層は塗布膜からなり、前記第1の列バンクと第2の列バンクとの間隙内及び行方向に隣り合う前記第2の列バンク間の間隙内に列方向に連続して配されている
    請求項2に記載の有機EL表示パネル。
  15. 基板を準備する工程と、
    前記基板の上面に配された樹脂材料を含む平坦化層を形成する工程と、
    前記平坦化層上に行列状に複数の画素電極を形成する工程と、
    前記画素電極上に配された有機発光材料を含む発光層を形成する工程と、
    少なくとも前記発光層の上方を覆うように平面方向に連続して共通電極を配する工程とを有し、
    前記平坦化層を形成する工程では、前記平坦化層上の行方向に隣り合う前記画素電極の形成されるべき領域の間隙のうちの少なくとも1つの間隙に列方向に延伸して凹部を開設し、
    前記共通電極を形成する工程では、前記平坦化層の前記凹部内において連続して前記共通電極を形成し、
    さらに、前記共通電極を配する工程の後に、前記平坦化層の前記凹部内に位置する前記共通電極の上面に列方向に延伸した塗布膜からなる給電補助配線を形成する工程を有する
    有機EL表示パネルの製造方法。
  16. 前記画素電極を形成する工程の後であって、前記発光層を形成する工程の前に、
    さらに、前記平坦化層上における前記凹部と行方向の両側にそれぞれ隣り合う前記画素電極との間に列方向に延伸して2本の列バンクを形成する工程を有し、
    前記給電補助配線を形成する工程では、前記列バンクの間の間隙に金属材料を含むインクを塗布して乾燥することにより前記給電補助配線を形成する
    請求項15に記載の有機EL表示パネルの製造方法。
  17. 前記画素電極を形成する工程では、さらに、前記平坦化層の前記凹部内であって、前記共通電極の下方には列方向に延伸した蒸着膜からなる下層給電補助配線を形成する
    請求項15又は16に記載の有機EL表示パネルの製造方法。
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