JP2018133242A - 有機el表示パネル、及び有機el表示パネルの製造方法 - Google Patents

有機el表示パネル、及び有機el表示パネルの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】共通電極層と給電補助電極層との電気的接続における抵抗の低減を図り発光効率を向上させ輝度ムラを抑制する。【解決手段】行方向に隣接する画素電極層3119の間隙上に列方向に延伸して設けられた給電補助電極層3200と、給電補助電極層3200上に設けられた列方向に延伸する絶縁層3122Yと、発光層3123上および絶縁層3122Y上に跨って設けられた機能層3124と、機能層3124上に連続して設けられた共通電極層3125と、を備え、絶縁層3122Yには複数の貫通孔3122Yaが開設されており、機能層3124は貫通孔3122Ya内において給電補助電極層3200上の貫通孔3122Yaの内壁3122Yc近傍に位置する一部分3125aが欠落しているか又は薄層化している。【選択図】図5

Description

本開示は、有機材料の電界発光現象を利用した有機EL(Electro Luminescence)素子を用いた有機EL表示パネル、及びそれを用いたその製造方法に関する。
近年、デジタルテレビ等の表示装置に用いられる表示パネルとして、基板上に有機EL素子をマトリックス状に複数配列した有機EL表示パネルが実用化されている。
有機EL表示パネルでは、一般に各有機EL素子の発光層と、隣接する有機EL素子とは絶縁材料からなる絶縁層で仕切られており、カラー表示用の有機EL表示パネルにおいては、有機EL素子がRGB各色に発光する副画素を形成し、隣り合うRGBの副画素が組合わさってカラー表示における単位画素が形成されている。
有機EL素子は、一対の電極の間に有機発光材料を含む発光層が配設された基本構造を有し、駆動時には、一対の電極対間に電圧を印加し、発光層に注入されるホールと電子との再結合に伴って発光する。
トップエミッション型の有機EL素子は、基板上に画素電極層、有機層(発光層を含む)、及び共通電極が順に設けられた素子構造をしている。発光層からの光は、光反射性材料からなる画素電極層にて反射されるとともに、光透光性材料からなる共通電極から上方に出射される。
共通電極は、基板全面にわたって成膜することが多く、共通電極の電気抵抗が大きい場合、給電部から遠い部分では電圧降下により電流が十分に供給されずに発光効率が低下し、これに起因して輝度ムラが発生してしまう可能性がある。
そこで、共通電極の低抵抗化のために補助電極を設ける手法が提案されている(例えば、特許文献1)。特許文献1には、補助電極を画素電極層と同層に形成し、画素電極層とは電気的に絶縁しつつ共通電極とは電気的に接続した構成が開示されている。
特開2002−318556号公報
ところが、上記従来の手法では、複数層からなる有機層のうち特に発光層の上層に位置する電子輸送層を形成する際に、補助電極を避けて形成するためにマスク蒸着を行う必要があり、生産コストが増大するという課題がある。
本開示は、上記課題に鑑みてなされたものであって、簡易な製造プロセスを用いて製造でき、共通電極層と給電補助電極層との電気的接続における電気抵抗の低減を図り、発光効率を向上させるとともに輝度ムラを抑制した有機EL表示パネル、及びこの有機EL表示パネルの製造に適した製造方法を提供することを目的とする。
本開示の一態様に係る有機EL表示パネルは、基板上に複数の画素電極層が行列状に配され、各画素電極層上に有機発光材料を含む発光層が配されてなる有機EL表示パネルであって、前記基板上の行方向に隣接する画素電極層の間隙の内の少なくとも1の間隙上に列方向に延伸する電極作成領域が確保され、当該電極作成領域に隣接する画素電極層とは非接触の状態で設けられた給電補助電極層と、少なくとも前記給電補助電極層上に設けられた列方向に延伸する絶縁層と、前記発光層上および前記絶縁層上に跨って設けられた機能層と、前記機能層上に連続して延伸する状態で設けられた共通電極層と、を備え、前記絶縁層には複数の貫通孔が開設されており、前記機能層は、前記貫通孔内において前記給電補助電極層上の前記貫通孔の内壁近傍に位置する一部分が欠落しているか又は薄層化しており、前記共通電極層は前記機能層の欠落により露出している前記給電補助電極層と直接接触しており、前記機能層が薄層化している部分において、それ以外の前記機能層の部分よりも低い抵抗にて前記給電補助電極層に電気的に接続されていることを特徴とする。
本開示の一態様に係る有機EL表示パネルは、簡易な製造プロセスを用いて製造でき、共通電極層と給電補助電極層との電気的接続における電気抵抗の低減を図り、発光効率を向上させるとともに輝度ムラを抑制することができる。
実施の形態に係る有機EL表示装置1の回路構成を示す模式ブロック図である。 有機EL表示装置1に用いる有機EL表示パネル10の各副画素3100seにおける回路構成を示す模式回路図である。 有機EL表示パネル10の一部を示す模式平面図である。 有機EL表示パネル10の単位画素3100eに相当する絶縁層3122の部分を斜め上方から視した斜視図である。 図3におけるA1−A1で切断した模式断面図である。 図3におけるA2−A2で切断した模式断面図である。 図3におけるA3−A3で切断した模式断面図である。 (a)〜(d)は、有機EL表示パネル10の製造における各工程での状態を示す図3におけるA1−A1と同じ位置で切断した模式断面図である。 (a)〜(e)は、有機EL表示パネル10の製造における各工程での状態を示す図3におけるA1−A1と同じ位置で切断した模式断面図である。 (a)〜(d)は、有機EL表示パネル10の製造における各工程での状態を示す図3におけるA1−A1と同じ位置で切断した模式断面図である。 共通電極層3125の成膜に用いるスパッタ装置600を示す模式図である。 (a)〜(g)は、有機EL表示パネル10の製造における各工程での状態を示す図3におけるA1−A1と同じ位置で切断した模式断面図である。 (a)〜(b)は、有機EL表示パネル10の製造における各工程での状態を示す図3におけるA1−A1と同じ位置で切断した模式断面図である。 電子輸送層3124の成膜に用いる蒸着装置500を示す模式図である。 (a)は、電子輸送層3124成膜後の図4に示した補助電極層3200周辺の拡大図、(b)は、共通電極層3125成膜後の図4に示した補助電極層3200周辺の拡大図である。 変形例1に係る有機EL表示パネル10Aの画素3100eに相当する絶縁層3122の部分を斜め上方から視した斜視図である。 (a)〜(d)は、絶縁層3122Yの貫通孔3122aの形状の変形例を示す図である。
≪本発明を実施するための形態の概要≫
本開示の態様A1に係る有機EL表示パネルは、基板上に複数の画素電極層が行列状に配され、各画素電極層上に有機発光材料を含む発光層が配されてなる有機EL表示パネルであって、前記基板上の行方向に隣接する画素電極層の間隙の内の少なくとも1の間隙上に列方向に延伸する電極作成領域が確保され、当該電極作成領域に隣接する画素電極層とは非接触の状態で設けられた給電補助電極層と、少なくとも前記給電補助電極層上に設けられた列方向に延伸する絶縁層と、前記発光層上および前記絶縁層上に跨って設けられた機能層と、前記機能層上に連続して延伸する状態で設けられた共通電極層と、を備え、前記絶縁層には複数の貫通孔が開設されており、前記機能層は、前記貫通孔内において前記給電補助電極層上の前記貫通孔の内壁近傍に位置する一部分が欠落しているか又は薄層化しており、前記共通電極層は前記機能層の欠落により露出しており、前記機能層が薄層化している部分において、それ以外の前記機能層の部分よりも低い抵抗にて前記給電補助電極層に電気的に接続されている前記給電補助電極層と直接接触していることを特徴とする。
係る構成により、簡易な製造プロセスを用いて製造でき、共通電極層と給電補助電極層との電気的接続における電気抵抗の低減を図り、発光効率を向上させるとともに輝度ムラを抑制する有機EL表示パネルを提供することができる。
また、別の態様では、上記何れかの構成において、前記貫通孔の開口幅に対する前記絶縁層の厚みの比率は0.1以上0.8以下である構成であってもよい。
係る構成により、列絶縁層の貫通孔の底面に位置する給電補助電極層上の孔底部内において機能層を段切れさせて欠落部を形成し、欠落部から給電補助電極層のコンタクト面が露出する構造を実現することができる。あるいは、機能層の一部分が欠落するには至らないものの、機能層の一部を薄層化させて、機能層が薄層化している部分において、それ以外の前記機能層の部分よりも低い抵抗にて前記給電補助電極層に電気的に接続されている構造を実現することができる。
また、別の態様では、上記何れかの構成において、前記機能層は、前記絶縁層の上面、及び前記給電補助電極層上において前記貫通孔内の前記一部分以外には存在しており、前記貫通孔の内壁上に位置する部分は欠落しているか又は薄層化している構成であってもよい。
また、本開示の態様に係る有機EL表示パネルの製造方法は、有機EL表示パネルの製造方法であって、基板を準備する工程と、前記基板上に複数の画素電極層を行列状に配する工程と、前記基板上の行方向に隣接する画素電極層の間隙の内の少なくとも1の間隙上に列方向に延伸する電極作成領域を確保し、当該電極作成領域に隣接する画素電極層とは非接触の状態で給電補助電極層を、気相成長法により形成する工程と、少なくとも前記給電補助電極層上に列方向に延伸して絶縁層を形成する工程と、各前記画素電極層上に有機発光材料を含む発光層を形成する工程と、前記絶縁層には複数の貫通孔を開設する工程と、真空蒸着法により、前記発光層上および前記絶縁層上に跨る機能層を形成する工程と、スパッタリング法またはCVD(Chemical Vapor Deposition)法により、前記機能層上に連続して延伸する共通電極層を形成する工程とを含むことを特徴とする。
係る構成により、簡易な製造プロセスを用いて、共通電極層と給電補助電極層との電気的接続における電気抵抗の低減を図り、発光効率を向上させるとともに輝度ムラを抑制する有機EL表示パネルを製造することができる。
また、別の態様では、上記何れかの構成において、前記機能層を形成する工程では、前記貫通孔内において前記給電補助電極層上の前記貫通孔の内壁近傍に位置する部分が欠落するか又は薄層化するように前記機能層が形成され、前記共通電極層を形成する工程では、前記機能層の欠落により露出している前記給電補助電極層と前記共通電極層とが直接接触するように、前記機能層が薄層化している部分ではそれ以外の前記機能層の部分よりも低い抵抗で前記共通電極層が前記給電補助電極層に電気的に接続されるように前記共通電極層が形成される構成であってもよい。
係る構成により、補助電極層上に形成される機能層は、貫通孔内の孔底部の一部において途切れて(断切れして)欠落部が形成されるとともに、共通電極層は、この機能層の欠落部に回り込むように、補助電極層のコンタクト面に接触して形成される。そのため、補助電極層が、コンタクト面において共通電極層と直接接触するため、補助電極層と共通電極層との接続における電気抵抗を低減することができる。あるいは、機能層の一部分が欠落するには至らないものの、機能層の一部を薄層化させて、機能層が薄層化している部分において、それ以外の前記機能層の部分よりも低い抵抗にて前記給電補助電極層に電気的に接続されている構造を実現することができる。
また、別の態様では、上記何れかの構成において、前記貫通孔の開口幅に対する前記絶縁層の厚みの比率は0.1以上0.8以下である構成であってもよい。
係る構成により、列絶縁層の貫通孔の底面に位置する給電補助電極層上の孔底部内において機能層を段切れさせて欠落部を形成することができ、欠落部からコンタクト面が露出する構成を実現できる。あるいは、機能層の一部を薄層化させて、機能層が薄層化している部分において、それ以外の前記機能層の部分よりも低い抵抗にて前記給電補助電極層に電気的に接続されている構造を実現することができる。
また、別の態様では、上記何れかの構成において、前記絶縁層の厚みをh、前記機能層の抵抗率をR1、前記共通電極の抵抗率をR0、前記機能層を形成する工程において用いる蒸着源から前記基板に対する平均入射角をθとしたとき、前記の貫通孔の開口幅wは、
Figure 2018133242
により規定される構成であってもよい。
係る構成により、補助電極層上に形成される機能層は、貫通孔内の孔底部の一部において途切れて(断切れして)欠落部が形成されるとともに、共通電極層は、この機能層の欠落部に回り込むように、補助電極層のコンタクト面に接触して形成される。
≪実施の形態1≫
1.1 表示装置1の回路構成
以下では、実施の形態1に係る有機EL表示装置1(以後、「表示装置1」とする)の回路構成について、図1を用い説明する。
図1に示すように、表示装置1は、有機EL表示パネル10(以後、「表示パネル10」とする)と、これに接続された駆動制御回路部20とを有し構成されている。
表示パネル10は、有機材料の電界発光現象を利用した有機EL(Electro Luminescence)パネルであって、複数の有機EL素子が、例えば、マトリクス状に配列され構成されている。駆動制御回路部20は、4つの駆動回路21〜24と制御回路25とにより構成されている。
なお、表示装置1において、表示パネル10に対する駆動制御回路部20の各回路の配置形態については、図1に示した形態に限定されない。
1.2 表示パネル10の回路構成
表示パネル10における、複数の有機EL素子は、R(赤)、G(緑)、B(青)に発光する3色の副画素(不図示)3100seからなる単位画素3100eから構成される。各副画素3100seの回路構成について、図2を用い説明する。
図2は、表示装置1に用いる表示パネル10の各副画素3100seに対応する有機EL素子3100における回路構成を示す模式回路図である。表示パネル10においては、単位画素3100eを構成する有機EL素子3100がマトリクス状に配されて表示領域を構成している。
図2に示すように、本実施の形態に係る表示パネル10では、各副画素3100seが2つのトランジスタTr1、Tr2と一つのキャパシタC、および発光部としての有機EL素子部ELとを有し構成されている。トランジスタTr1は、駆動トランジスタであり、トランジスタTr2は、スイッチングトランジスタである。
スイッチングトランジスタTr2のゲートG2は、走査ラインVscnに接続され、ソースS2は、データラインVdatに接続されている。スイッチングトランジスタTr2のドレインD2は、駆動トランジスタTr1のゲートG1に接続されている。
駆動トランジスタTr1のドレインD1は、電源ラインVaに接続されており、ソースS1は、有機EL素子部ELの画素電極層(アノード)に接続されている。有機EL素子部ELにおける共通電極層(カソード)は、接地ラインVcatに接続されている。
なお、容量Cは、スイッチングトランジスタTr2のドレインD2および駆動トランジスタTr1のゲートG1と、電源ラインVaとを結ぶように設けられている。
表示パネル10においては、隣接する複数の副画素3100se(例えば、赤色(R)と緑色(G)と青色(B)の発光色の3つの副画素3100se)を組合せて1つの単位画素3100eを構成し、各単位画素3100eが分布するように配されて画素領域を構成している。そして、各副画素3100seのゲートG2からゲートラインが各々引き出され、表示パネル10の外部から接続される走査ラインVscnに接続されている。同様に、各副画素3100seのソースS2からソースラインが各々引き出され表示パネル10の外部から接続されるデータラインVdatに接続されている。
また、各副画素3100seの電源ラインVa及び各副画素3100seの接地ラインVcatは集約され共通電源ライン及び共通接地ラインに接続されている。
1.3 表示パネル10の全体構成
本実施の形態に係る表示パネル10について、図面を用いて説明する。なお、図面は模式図であって、その縮尺は実際とは異なる場合がある。
図3は、実施の形態に係る表示パネルの一部を示す模式平面図である。図4は、有機EL表示パネル10の単位画素3100eに相当する絶縁層3122の部分を斜め上方から視した斜視図である。
表示パネル10は、有機化合物の電界発光現象を利用した有機EL表示パネルであり、薄膜トランジスタ(TFT:Thin Film Transistor)が形成された基板3100x(TFT基板)に、各々が画素を構成する複数の有機EL素子3100が行列状に配され、上面より光を発するトップエミッション型の構成を有する。ここで、本明細書では、図3におけるX方向、Y方向、Z方向を、それぞれ表示パネル10における、行方向、列方向、厚み方向とする。
表示パネル10の表示素子配列領域には、有機EL素子3100に対応する単位画素3100eが行列状に配されている。各単位画素3100eには、有機化合物により光を発する領域である、赤色に発光する3100aR、緑色に発光する3100aG、青色に発光する3100aB(以後、3100aR、3100aG、3100aBを区別しない場合は、「3100a」と略称する)の3種類の自己発光領域3100aが形成されている。すなわち、行方向に並んだ自己発光領域3100aR、3100aG、3100aBのそれぞれに対応する3つの副画素3100se(以後、区別する場合は、「青色副画素3100seB」、「緑色副画素3100seG」及び「赤色副画素3100seR」とする)が1組となりカラー表示における単位画素3100eを構成している。
表示パネル10には、複数の画素電極層3119が基板3100x上に行及び列方向にそれぞれ所定の距離だけ離れた状態で行列状に配されている。画素電極層3119は、平面視において矩形形状であり、光反射材料からなる。行列状に配された画素電極層3119は、行方向に順に並んだ3つの自己発光領域3100aR、3100aG、3100aBに対応する。
表示パネル10には、複数の補助電極層3200が基板3100x上の単位画素3100e間に列方向にわたって連続して配されている。補助電極層3200は、画素電極層3119と同じ光反射材料からなる。
隣接する画素電極層3119間および隣接する画素電極層3119と補助電極層との間には、絶縁層形式のライン上のバンクが設けられており、互いに絶縁されている。行方向に隣接する2つの画素電極層3119の行方向外縁3119a3、3119a4及び外縁3119a3、3119a4間に位置する基板3100x上の領域上方には、各条が列方向(図3のY方向)に延伸する列絶縁層3122Yと、列絶縁層3122Yの上に列バンク3522Yが複数列並設されている。また、行方向に隣接する画素電極層3119の行方向外縁3119a3及び補助電極層3200の外縁3200a2、画素電極層3119の外縁3119a4及び補助電極層3200外縁3200a1及びそれらの間に位置する基板3100x上の領域上方にも、列絶縁層3122Yと、列絶縁層3122Yの上に列バンク3522Yが複数列並設されている。そのため、自己発光領域3100aの行方向外縁は、列バンク3522Yの行方向外縁により規定される。また、行方向に隣接する画素電極層3119の行方向外縁3119a3及び補助電極層3200の外縁3200a2間に位置する列絶縁層3122Yと、行方向に隣接する画素電極層3119の行方向外縁3119a4及び補助電極層3200外縁3200a1間に位置する列絶縁層3122Yとは、補助電極層3200の上方に跨って配されており行方向に繋がっている。この列絶縁層3122Yにおける補助電極層3200上方に位置する部分には、補助電極層3200と後述する共通電極層3125とを接続する複数の貫通孔3122Ya(コンタクトホール)が形成されている。
一方、列方向に隣接する2つの画素電極層3119の列方向外縁3119a1、3119a2及び外縁3119a1、3119a2間に位置する基板3100x上の領域上方には、各条が行方向(図3のX方向)に延伸する行絶縁層3122Xが複数行並設されている。行絶縁層3122Xが形成される領域は、画素電極層3119上方の発光層3123において有機電界発光が生じないために非自己発光領域3100bとなる。そのため、自己発光領域3100aの列方向における外縁は、行絶縁層3122Xの列方向外縁により規定される。
隣り合う列バンク3522Y間を間隙3522zと定義したとき、間隙3522zには、自己発光領域3100aRに対応する赤色間隙3522zR、自己発光領域3100aGに対応する緑色間隙3522zG、自己発光領域3100aBに対応する青色間隙3522zB(以後、間隙3522zR、間隙3522zG、間隙3522zBを区別しない場合は、「間隙3522z」とする)が存在する。
表示パネル10では、複数の自己発光領域3100aと非自己発光領域3100bとが、間隙3522zR、間隙3522zG、間隙3522zBに沿って列方向に交互に並んで配されている。非自己発光領域3100bには、画素電極層3119とTFTのソースS1とを接続する接続凹部3119c(コンタクトホール)があり、画素電極層3119に対して電気接続するための画素電極層3119上のコンタクト領域3119b(コンタクトウインドウ)が設けられている。
1つの副画素3100seにおいて、列方向に設けられた列バンク3522Yと行方向に設けられた行絶縁層3122Xとは直交し、自己発光領域3100aは列方向において行絶縁層3122Xと行絶縁層3122Xの間に位置している。
1.4 表示パネル10の各部構成
表示パネル10における有機EL素子3100の構成を図5、図6、及び図7用いて説明する。図5は、図3におけるA1−A1で切断した模式断面図である。図6は、図3におけるA2−A2で切断した模式断面図である。図7は、図3におけるA3−A3で切断した模式断面図である。
本実施の形態に係る表示パネル10は、Z軸方向下方に薄膜トランジスタが形成された基板(TFT基板)が構成され、その上に有機EL素子部が構成されている。
1.4.1 基板
(1)基板3100x
基板3100xは表示パネル10の支持部材であり、基材(不図示)と、基材上に形成された薄膜トランジスタ(TFT:Thin Film Transistor)層(不図示)とを有する。
基材は、表示パネル10の支持部材であり、平板状である。基材の材料としては、電気絶縁性を有する材料、例えば、ガラス材料、樹脂材料、半導体材料、絶縁層をコーティングした金属材料などを用いることができる。
TFT層は、基材上面に形成された複数のTFT及び配線110を含む複数の配線からなる。TFTは、表示パネル10の外部回路からの駆動信号に応じ、自身に対応する画素電極層3119と外部電源とを電気的に接続するものであり、電極、半導体層、絶縁層などの多層構造からなる。配線は、TFT、画素電極層3119、外部電源、外部回路などを電気的に接続している。配線3110は、TFTのソースS1に接続されている。
(2)層間絶縁層3118
基材上及びTFT層の上面には層間絶縁層3118が設けられている。基板3100xの上面に位置する層間絶縁層3118は、TFT層によって凹凸が存在する基板3100xの上面を平坦化するものである。また、層間絶縁層3118は、配線及びTFTの間を埋め、配線及びTFTの間を電気的に絶縁している。
層間絶縁層3118には、図6に示すように配線110の上方の一部にコンタクト孔3118aが開設されている。層間絶縁層3118の上限膜厚は、10μm以上では、製造時の膜厚バラツキがより大きくなるとともにボトム線幅の制御が困難となる。また、タクト増大による生産性低下の観点から7μm以下が好ましい。また、下限膜厚は、膜厚が薄くなるとともに膜厚とボトム線幅とを同程度にする必要があり、下限膜厚が1μm以下では、解像度の制約により所望のボトム線幅を得ることが困難となる。一般的なフラットパネルディスプレイ用露光機の場合には2μmが限界となる。したがって、層間絶縁層3118の厚みは、例えば、1μm以上10μm以下、より好ましくは2μm以上7μm以下であることが好ましい。
1.4.2 有機EL素子部
(1)画素電極層3119
基板3100xの上面に位置する層間絶縁層3118上には、図5、図6に示すように、副画素3100se単位で画素電極層3119が設けられている。画素電極層3119は、発光層3123へキャリアを供給するためのものであり、例えば陽極として機能した場合は、発光層3123へホールを供給する。また、表示パネル10がトップエミッション型であるため、画素電極層3119は、光反射性を有し、画素電極層3119の形状は、矩形形状をした平板状であり、画素電極層3119は行方向に間隔δXをあけて、間隙3522zR、間隙3522zG、間隙3522zBのそれぞれにおいて列方向に間隔δYをあけて層間絶縁層3118上に配されている。層間絶縁層3118のコンタクト孔3118a上には、画素電極層3119の一部を基板3100x方向に凹入された画素電極層3119の接続凹部3119cが形成されており、接続凹部3119cの底で画素電極層3119と配線110とが接続される。
(2)補助電極層3200
基板3100xの上面に位置する層間絶縁層3118上には、図5、図7に示すように、補助電極層3200も設けられている。補助電極層3200は、画素電極層3119間に行方向に間隔δXをあけて配されている。補助電極層3200は、列絶縁層3122Yの貫通孔3122Ya以外の範囲において列絶縁層3122Yにより覆われている。貫通孔3122Yaの内部における、補助電極層3200と電子輸送層3124又は共通電極層との接触態様の詳細については後述する。
(3)ホール注入層3120
画素電極層3119上には、図5、図6に示すように、ホール注入層3120が積層されている。ホール注入層3120、ホール輸送層3121は、画素電極層3119から注入されたホールをホール輸送層3121へ輸送する機能を有する。
ホール注入層3120は、前記基板側から順に、画素電極層3119上に形成された金属酸化物からなる下部層3120Aと、少なくとも下部層3120A上に積層された有機物からなる上部層3120Bとを含む。色副画素、緑色副画素及び赤色副画素内に設けられた下部層3120Aを、それぞれ下部層3120AB、下部層3120AG及び下部層3120ARとする。また、青色副画素、緑色副画素及び赤色副画素内に設けられた上部層3120Bを、それぞれ上部層3120BB、上部層3120BG及び上部層3120BRとする。
本実施の形態では、後述する間隙3522zR、間隙3522zG、間隙3522zB内では、上部層3120Bは列方向に延伸するように線状に設けられている構成を採る。しかしながら、上部層3120Bは、画素電極層3119上に形成された下部層3120A上にのみ形成され、間隙3522z内では列方向に断続して設けられている構成としてもよい。
(4)絶縁層3122
画素電極層3119、図5、図6に示すように、ホール注入層3120の下層部3120A及び補助電極層3200の端縁を被覆するように絶縁物からなる絶縁層3122が形成されている。絶縁層3122は、列方向に延伸して行方向に複数並設されている列絶縁層3122Yと、行方向に延伸して列方向に複数並設されている行絶縁層3122Xとがあり、図3に示すように、列絶縁層3122Yは行絶縁層3122Xと直交する行方向に沿った状態で設けられており、列絶縁層3122Yと行絶縁層3122Xとで格子状をなしている(以後、行絶縁層3122X、列絶縁層3122Yを区別しない場合は「絶縁層3122」とする)。
行絶縁層3122Xの形状は、行方向に延伸する線状であり、列方向に平行に切った断面は上方を先細りとする順テーパー台形状である。行絶縁層3122Xは、各列絶縁層3122Yと格子状に交わるようにして、列方向と直交する行方向に沿った状態で設けられており、各々が列絶縁層3122Yの上面3122Ybと同じ高さの位置に上面3122Xbを有する。そのため、行絶縁層3122Xと列絶縁層3122Yとにより、自己発光領域3100aに対応する開口が形成されている。
行絶縁層3122Xは、発光層3123の材料となる有機化合物を含んだインクの列方向への流動を制御するためのものである。そのため、行絶縁層3122Xはインクに対する親液性が所定の値以上であることが必要である。係る構成により、副画素間のインク塗布量の変動を抑制することができる。行絶縁層3122Xにより画素電極層3119は露出することはなく、行絶縁層3122Xが存在する領域では発光せず輝度には寄与しない。
具体的には、行絶縁層3122Xは、画素電極層3119の列方向における外縁3119a1、a2上方に存在し、画素電極層3119のコンタクト領域3119bと重なった状態で形成され、行絶縁層3122Xが形成される非自己発光領域3100bの列方向長さは、画素電極層3119の列方向外縁3119a1、a2間の距離δYより所定長大きく構成されている。これにより、画素電極層3119の列方向外縁3119a1、2を被覆することにより共通電極層3125との間の電気的リークを防止するとともに、列方向における各副画素3100seの発光領域3100aの外縁を規定する。
列絶縁層3122Yの形状は、列方向に延伸する線状であり、行方向に平行に切った断面は上方を先細りとする順テーパー台形状である。列絶縁層3122Yは、画素電極層3119の行方向における外縁3119a3、a4上方及び、画素電極層3119の行方向における外縁3119a3、a4と補助電極層3200の行方向における外縁3200a1、a2上方に存在し、画素電極層3119及び補助電極層3200と重なった状態で形成される。列絶縁層3122Yが形成される領域の行方向の幅は、画素電極層3119の行方向外縁3119a3、a4間の距離及びδXより所定幅大きく構成されている。これにより、画素電極層3119の行方向外縁3119a3、a4を被覆することにより共通電極層3125との間の電気的リークを防止するとともに、行方向における各副画素3100seの発光領域3100aの外縁を規定する。
また、図5に示すように、行方向に隣接する画素電極層3119の行方向外縁3119a3及び補助電極層3200外縁3200a2間に位置する列絶縁層3122Yと、行方向に隣接する画素電極層3119の行方向外縁3119a4及び補助電極層3200外縁3200a1間に位置する列絶縁層3122Yとは、補助電極層3200の上方に跨って配されており行方向に繋がって形成されている。列絶縁層3122Yにおける、補助電極層3200上方に隆起した堤状の部分を電極上方部3122Yeとする。電極上方部3122Ydの上面3122Yeは、列絶縁層3122Yの上面3122Ybよりも上方に位置している。
そして、列絶縁層3122Yにおける補助電極層3200上方に位置する電極上方部3122Ydの上面3122Yeには、補助電極層3200と後述する共通電極層3125とを接続する複数の貫通孔3122Ya(コンタクトホール)が形成されている。
(5)列バンク3522Y
列バンク3522Yは、画素電極層3119の行方向における外縁3119a3、a4上方及び、外縁3119a3、a4と補助電極層3200の行方向における外縁3200a1、a2上方に存在し、列絶縁層3122Yの上面3122Ybに列絶縁層3122Yと重なった状態で形成される。列バンク3522Yの形状は、列方向に延伸する線状であり、行方向に平行に切った断面は上方を先細りとする順テーパー台形状である。列バンク3522Yは、発光層3123の材料となる有機化合物を含んだインクの行方向への流動を堰き止めて形成される発光層3123の行方向外縁を規定するものである。そのため、列バンク3522Yはインクに対する撥液性が所定の値以上であることが必要である。この機能により、行方向における各画素の自己発光領域の外縁を規定している。
(6)ホール輸送層3121
図5、図6に示すように、行絶縁層3122X、及び間隙3522zR、3522zG、3522zB内におけるホール注入層3120上には、ホール輸送層3121が積層され、ホール輸送層3121はホール注入層3120の上部層3120Bに接触している。ホール輸送層3121は、ホール注入層3120から注入されたホールを発光層3123へ輸送する機能を有する。間隙3522zR、3522zG、3522zB内に設けられたホール輸送層3121を、それぞれホール輸送層3121R、ホール輸送層3121G及びホール輸送層3121Bとする。
本実施の形態では、後述する間隙3522z内では、ホール輸送層3121は上部層3120B同様、列方向に延伸するように線状に設けられている構成を採る。しかしながら、ホール輸送層3121は間隙3522z内では列方向に断続して設けられている構成としてもよい。
(7)発光層3123
図5、図6に示すように、ホール輸送層3121上には、発光層3123が積層されている。発光層3123は、有機化合物からなる層であり、内部でホールと電子が再結合することで光を発する機能を有する。間隙3522zR、間隙3522zG、間隙3522zB内では、発光層3123は列方向に延伸するように線状に設けられている。列バンク3522Yにより規定された間隙3522zR、間隙3522zG、間隙3522zBには、発光層3123が列方向に延伸して形成されている。赤色副画素3100seR内の自己発光領域3100aRに対応する赤色間隙3522zR、緑色副画素3100seG内の自己発光領域3100aGに対応する緑色間隙3522zG、青色副画素3100seB内の自己発光領域3100aBに対応する青色間隙3522zBには、それぞれ各色に発光する発光層3123R、3123G、3123Bが形成されている。
発光層3123は、画素電極層3119からキャリアが供給される部分のみが発光するので、層間に絶縁物である行絶縁層3122Xが存在する範囲では、有機化合物の電界発光現象が生じない。そのため、発光層3123は、行絶縁層3122Xがない部分のみが発光して、この部分が自己発光領域3100aとなり、自己発光領域3100aの列方向における外縁は、行絶縁層3122Xの列方向外縁により規定される。
発光層3123のうち行絶縁層3122Xの側面及び上面3122Xb上方にある部分は発光せず、この部分は非自己発光領域3100bとなる。発光層3123は、自己発光領域3100aにおいてはホール輸送層3121の上面に位置し、非自己発光領域3100bにおいては行絶縁層3122Xの上面及び側面上のホール輸送層3121上面に位置する。
なお、発光層3123は、自己発光領域3100aだけでなく、隣接する非自己発光領域3100bまで連続して延伸されている。このようにすると、発光層3123の形成時に、自己発光領域3100aに塗布されたインクが、非自己発光領域3100bに塗布されたインクを通じて列方向に流動でき、列方向の画素間でその膜厚を平準化することができる。但し、非自己発光領域3100bでは、行絶縁層3122Xによって、インクの流動が程良く抑制される。よって、列方向に大きな膜厚むらが発生しにくく画素毎の輝度むらが改善される。
(8)電子輸送層3124
図5〜6に示すように、列バンク3522Y及び列バンク3522Yにより規定された間隙3522zを被覆するように電子輸送層3124が積層形成されている。電子輸送層3124については、表示パネル10全体に連続した状態で形成されている。電子輸送層3124は、図5、図6に示すように、発光層3123上に形成されている。電子輸送層3124は、共通電極層3125からの電子を発光層3123へ輸送するとともに、発光層3123への電子の注入を制限する機能を有する。
また、電子輸送層3124は、図5、図7に示すように、補助電極層3200上を覆う列絶縁層3122Y上にも形成される。電子輸送層3124には、列絶縁層3122Yの貫通孔3122Ya内の補助電極層3200上にも部分的に形成される。具体的には、貫通孔3122Yaの内壁3122c近傍に位置する一部分が欠落して、電子輸送層3124が形成されない欠落部3124aが形成される。欠落部3124aでは、補助電極層3200のコンタクト面3200cが露出している。また、電子輸送層3124bは、貫通孔3122Yaの底面に対応する補助電極層3200の孔底部3200b内のコンタクト面3200cを除いた部分には形成され堆積部3124bを構成する。
なお、貫通孔3122Yaの内壁3122Yc上に位置する部分には電子輸送層3124は形成されない。
(9)共通電極層3125
図5〜6に示すように、電子輸送層3124上に共通電極層3125が形成されている。共通電極層3125は、表示パネル10の全面にわたって形成され、各発光層3123に共通の電極となっている。共通電極層3125は、図5、図6に示すように、電子輸送層3124上の画素電極層3119上方の領域にも形成される。共通電極層3125は、画素電極層3119と対になって発光層3123を挟むことで通電経路を作り、発光層3123へキャリアを供給するものであり、例えば陰極として機能した場合は、発光層3123へ電子を供給する。
共通電極層3125は、図5、図7に示すように、補助電極層3200上方の領域にも形成される。共通電極層3125は、列絶縁層3122Yの貫通孔3122Ya内の補助電極層3200上における電子輸送層3124の欠落部3124aにおいて露出しているコンタクト面3200cと、直接接触するように形成される。
(10)封止層3126
共通電極層3125を被覆するように、封止層3126が積層形成されている。封止層3126は、発光層3123が水分や空気などに触れて劣化することを抑制するためのものである。封止層3126は、共通電極層3125の上面を覆うように表示パネル10全面に渡って設けられている。
(11)接合層3127
封止層3126のZ軸方向上方には、上部基板3130のZ軸方向下側の主面にカラーフィルタ層3128が形成されたCF基板3131が配されており、接合層3127により接合されている。接合層3127は、基板3100xから封止層3126までの各層からなる背面パネルとCF基板3131とを貼り合わせるとともに、各層が水分や空気に晒されることを防止する機能を有する。
(12)上部基板3130
接合層3127の上に、上部基板3130にカラーフィルタ層3128が形成されたCF基板3131が設置・接合されている。上部基板3130には、表示パネル10がトップエミッション型であるため、例えば、カバーガラス、透明樹脂フィルムなどの光透過性材料が用いられる。また、上部基板3130により、表示パネル10、剛性向上、水分や空気などの侵入防止などを図ることができる。
(13)カラーフィルタ層3128
上部基板3130には画素の各色自己発光領域3100aに対応する位置にカラーフィルタ層3128が形成されている。カラーフィルタ層3128は、R、G、Bに対応する波長の可視光を透過させるために設けられる透明層であり、各色画素から出射された光を透過させて、その色度を矯正する機能を有する。例えば、本例では、赤色間隙3522zR内の自己発光領域3100aR、緑色間隙3522zG内の自己発光領域3100aG、青色間隙3522zB内の自己発光領域3100aBの上方に、赤色、緑色、青色のフィルタ層3128R、3128G、3128Bが各々形成されている。
(14)遮光層3129
上部基板3130には、各画素の発光領域3100a間の境界に対応する位置に遮光層3129が形成されている。遮光層3129は、R、G、Bに対応する波長の可視光を透過させないために設けられる黒色樹脂層であって、例えば光吸収性および遮光性に優れる黒色顔料を含む樹脂材料からなる。
1.4.3 各部の構成材料
図5、図6、図7に示す各部の構成材料について、一例を示す。
(1)基板3100x(TFT基板)
基材としては、例えば、ガラス基板、石英基板、シリコン基板、硫化モリブデン、銅、亜鉛、アルミニウム、ステンレス、マグネシウム、鉄、ニッケル、金、銀などの金属基板、ガリウム砒素基などの半導体基板、プラスチック基板等を採用することができる。また、可撓性を有するプラスチック材料として、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂いずれの樹脂を用いてもよい。材料としては、電気絶縁性を有する材料、例えば、樹脂材料を用いることができる。TFTを構成するゲート電極、ゲート絶縁層、チャネル層、チャネル保護層、ソース電極、ドレイン電極などには公知の材料を用いることができる。ゲート電極としては、例えば、銅(Cu)とモリブデン(Mo)との積層体を採用している。ゲート絶縁層としては、例えば、酸化シリコン(SiO2)、窒化シリコン(SiNx)など、電気絶縁性を有する材料であれば、公知の有機材料や無機材料のいずれも用いることができる。チャネル層としては、インジウム(In)、ガリウム(Ga)、亜鉛(Zn)から選択される少なくとも一種を含む酸化物半導体を採用することができる。チャネル保護層としては、例えば、酸窒化シリコン(SiON)、窒化シリコン(SiNx)、あるいは酸化アルミニウム(AlOx)を用いることができる。ソース電極、ドレイン電極としては、例えば、銅マンガン(CuMn)と銅(Cu)とモリブデン(Mo)の積層体を採用することができる。
TFT上部の絶縁層は、例えば、酸化シリコン(SiO2)、窒化シリコン(SiN)や酸窒化シリコン(SiON)、酸化シリコン(SiO)や酸窒化シリコン(SiON)を用いることもできる。TFTの接続電極層としては、例えば、モリブデン(Mo)と銅(Cu)と銅マンガン(CuMn)との積層体を採用することができる。なお、接続電極層の構成に用いる材料としては、これに限定されるものではなく、導電性を有する材料から適宜選択することが可能である。
基板3100xの上面に位置する層間絶縁層3118の材料としては、例えば、ポリイミド系樹脂、アクリル系樹脂、シロキサン系樹脂、ノボラック型フェノール系樹脂などの有機化合物を用いることができる。
(2)画素電極層3119及び補助電極層3200
画素電極層3119は、金属材料から構成されている。トップエミッション型の本実施の形態に係る表示パネル10の場合には、厚みを最適に設定して光共振器構造を採用することにより出射される光の色度を調整し輝度を高めているため、画素電極層3119の表面部が高い反射性を有することが必要である。本実施の形態に係る表示パネル10では、画素電極層3119は、金属層、合金層、透明導電膜の中から選択される複数の膜を積層させた構造であってもよい。金属層としては、例えば、銀(Ag)またはアルミニウム(Al)を含む金属材料から構成することができる。合金層としては、例えば、APC(銀、パラジウム、銅の合金)、ARA(銀、ルビジウム、金の合金)、MoCr(モリブデンとクロムの合金)、NiCr(ニッケルとクロムの合金)等を用いることができる。透明導電層の構成材料としては、例えば、酸化インジウムスズ(ITO)や酸化インジウム亜鉛(IZO)などを用いることができる。
補助電極層3200は、画素電極層3119と同じ材料により構成されている。
(3)ホール注入層3120
ホール注入層3120の下部層3120Aは、例えば、銀(Ag)、モリブデン(Mo)、クロム(Cr)、バナジウム(V)、タングステン(W)、ニッケル(Ni)、イリジウム(Ir)などの酸化物からなる層である。下部層3120Aを遷移金属の酸化物から構成する場合には、複数の酸化数をとるためこれにより複数の準位をとることができ、その結果、ホール注入が容易になり駆動電圧を低減することができる。本実施の形態では、下部層3120Aは、タングステン(W)の酸化物を含む構成とした。このとき、タングステン(W)の酸化物は、5価タングステン原子の6価タングステン原子の比率(W5+/W6+)が大きいほど、有機EL素子の駆動電圧が低くなるため、5価タングステン原子を所定値以上多く含むことが好ましい。
ホール注入層3120の上部層3120Bは、上述のとおり、例えば、PEDOT(ポリチオフェンとポリスチレンスルホン酸との混合物)などの導電性ポリマー材料の有機高分子溶液からなる塗布膜を用いることができる。
(4)絶縁層3122、列バンク522Y
絶縁層3122及び列バンク522Yは、樹脂等の有機材料を用い形成されており絶縁性を有する。絶縁層3122の形成に用いる有機材料の例としては、アクリル系樹脂、ポリイミド系樹脂、ノボラック型フェノール樹脂等があげられる。有機溶剤耐性を有することが好ましい。より好ましくは、アクリル系樹脂を用いることが好ましい。屈折率が低くリフレクターとして好適であるからである。
または、絶縁層3122及び列バンク522Yは、無機材料を用いる場合には、屈折率の観点から、例えば、酸化シリコン(SiO)を用いることが好ましい。あるいは、例えば、窒化シリコン(SiN)、酸窒化シリコン(SiON)などの無機材料を用い形成される。
さらに、製造工程中において、エッチング処理、ベーク処理など施されることがあるので、それらの処理に対して過度に変形、変質などをしないような耐性の高い材料で形成されることが好ましい。
また、列バンク522Yでは、表面に撥水性をもたせるために、表面をフッ素処理することもできる。また、列バンク522Yの形成にフッ素を含有した材料を用いてもよい。また、列バンク522Yの表面に撥水性を低くするために、絶縁層3122に紫外線照射を行う、低温でベーク処理を行ってもよい。
(5)ホール輸送層3121
ホール輸送層3121は、例えば、ポリフルオレンやその誘導体、あるいはアミン系有機高分子であるポリアリールアミンやその誘導体などの高分子化合物、あるいは、TFB(poly(9、9−di−n−octylfluorene−alt−(1、4−phenylene−((4−sec−butylphenyl)imino)−1、4−phenylene))などを用いることができる。
(6)発光層3123
発光層3123は、上述のように、ホールと電子とが注入され再結合されることにより励起状態が生成され発光する機能を有する。発光層3123の形成に用いる材料は、湿式印刷法を用い製膜できる発光性の有機材料を用いることが必要である。
具体的には、例えば、特許公開公報(日本国・特開平5−163488号公報)に記載のオキシノイド化合物、ペリレン化合物、クマリン化合物、アザクマリン化合物、オキサゾール化合物、オキサジアゾール化合物、ペリノン化合物、ピロロピロール化合物、ナフタレン化合物、アントラセン化合物、フルオレン化合物、フルオランテン化合物、テトラセン化合物、ピレン化合物、コロネン化合物、キノロン化合物及びアザキノロン化合物、ピラゾリン誘導体及びピラゾロン誘導体、ローダミン化合物、クリセン化合物、フェナントレン化合物、シクロペンタジエン化合物、スチルベン化合物、ジフェニルキノン化合物、スチリル化合物、ブタジエン化合物、ジシアノメチレンピラン化合物、ジシアノメチレンチオピラン化合物、フルオレセイン化合物、ピリリウム化合物、チアピリリウム化合物、セレナピリリウム化合物、テルロピリリウム化合物、芳香族アルダジエン化合物、オリゴフェニレン化合物、チオキサンテン化合物、アンスラセン化合物、シアニン化合物、アクリジン化合物、8−ヒドロキシキノリン化合物の金属錯体、2−ビピリジン化合物の金属錯体、シッフ塩とIII族金属との錯体、オキシン金属錯体、希土類錯体などの蛍光物質で形成されることが好ましい。
(7)電子輸送層3124
電子輸送層3124は、電子輸送性が高い有機材料が用いられる。電子輸送層3124に用いられる有機材料としては、例えば、オキサジアゾール誘導体(OXD)、トリアゾール誘導体(TAZ)、フェナンスロリン誘導体(BCP、Bphen)などのπ電子系低分子有機材料が挙げられる。また、電子輸送層3124は、電子輸送性が高い有機材料に、アルカリ金属、または、アルカリ土類金属から選択されるドープ金属がドープされて形成された層を含んでいてもよい。また、電子輸送層3124は、フッ化ナトリウムで形成された層を含んでいてもよい。
(8)共通電極層3125
共通電極層3125は、光透過性を有する導電材料が用いられる。例えば、酸化インジウムスズ(ITO)若しくは酸化インジウム亜鉛(IZO)などを用い形成される。また、
銀(Ag)又はアルミニウム(Al)などを薄膜化した電極を用いてもよい。
(9)封止層3126
封止層3126は、発光層3123などの有機層が水分に晒されたり、空気に晒されたりすることを抑制する機能を有し、例えば、窒化シリコン(SiN)、酸窒化シリコン(SiON)などの透光性材料を用い形成される。また、窒化シリコン(SiN)、酸窒化シリコン(SiON)などの材料を用い形成された層の上に、アクリル樹脂、シリコーン樹脂などの樹脂材料からなる封止樹脂層を設けてもよい。
封止層3126は、トップエミッション型である本実施の形態に係る表示パネル10の場合においては、光透過性の材料で形成されることが必要となる。
(10)接合層3127
接合層3127の材料は、例えば、樹脂接着剤等からなる。接合層3127は、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂などの透光性材料樹脂材料を採用することができる。
(11)上部基板3130
上部基板3130としては、例えば、ガラス基板、石英基板、プラスチック基板等に透光性材料を採用することができる。
(12)カラーフィルタ層3128
カラーフィルタ層3128としては、公知の樹脂材料(例えば市販製品として、JSR株式会社製カラーレジスト)等を採用することができる。
(13)遮光層3129
遮光層3129としては、紫外線硬化樹脂(例えば紫外線硬化アクリル樹脂)材料を主成分とし、これに黒色顔料を添加してなる樹脂材料からなる。黒色顔料としては、例えば、カーボンブラック顔料、チタンブラック顔料、金属酸化顔料、有機顔料など遮光性材料を採用することができる。
1.5 表示パネル10の製造方法
表示パネル10の製造方法について、図8〜11を用いて説明する。
(1)基板3100xの準備
配線110を含む複数のTFTや配線が形成された基板3100xを準備する。基板3100xは、公知のTFTの製造方法により製造することができる(図8(a))。
(2)層間絶縁層3118の形成
基板3100xを被覆するように、上述の層間絶縁層3118の構成材料(感光性の樹脂材料)をフォトレジストとして塗布し、表面を平坦化することにより層間絶縁層3118を形成する(図8(b))。
層間絶縁層3118を形成した後、所定の開口部が施されたフォトマスクを重ね、その上から紫外線照射を行い層間絶縁層3118を露光し、フォトマスクが有するパターンを転写する(不図示)。その後、現像によって、コンタクト孔3118aをパターニングした層間絶縁層3118を形成する。コンタクト孔3118aの底部において配線3110が露出する(不図示)。
本実施の形態では、ポジ型のフォトレジストを用いて層間絶縁層3118を形成しているが、ネガ型のフォトレジストを用いて層間絶縁層3118を形成してもよい。
(3)画素電極層3119及び補助電極層3200の形成
コンタクト孔3118aを開設した層間絶縁層3118が形成された後、画素電極層3119及び補助電極層3200を形成する(図8(c))。
画素電極層3119及び補助電極層3200の形成は、スパッタリング法などを用い金属膜を形成した後、フォトリソグラフィ法およびエッチング法を用いパターニングすることでなされる。このとき、コンタクト孔3118aの内壁に沿って金属膜を形成することにより画素電極層3119の接続凹部3119cを形成する(不図示)。
画素電極層3119は、コンタクト孔3118aの底部において露出した配線110と直接接触し、TFTの電極と電気的に接続された状態となる。
画素電極層3119は、層間絶縁層3118のコンタクト孔3118aの側面で段切れしないように、ステップカバレッジの優れた成膜方法(例えば、スパッタリング法やCVD法)により形成することが好ましい。また、ステップカバレッジの優れた成膜方法によっても画素電極層3119の膜厚が過度に薄いと、段切れが発生する可能性があるため、膜厚は、70nm以上で形成することが好ましい。
(4)ホール注入層3120の下部層3120Aの形成
画素電極層3119及び補助電極層3200を形成した後、画素電極層3119上に対して、ホール注入層3120の下部層3120Aを形成する(図8(d))。
下部層3120Aは、スパッタリング法あるいは真空蒸着法などの気相成長法を用いそれぞれ金属(例えば、タングステン)からなる膜を形成した後焼成によって酸化させ、フォトリソグラフィ法およびエッチング法を用い各画素単位にパターニングすることで形成される。
(5)絶縁層3122の形成
ホール注入層3120の下部層3120Aを形成した後、下部層3120A及び補助電極層3200の縁部を覆うように絶縁層3122を形成する(図9(a))。絶縁層3122の形成では、間隙3522Zを形成するように行絶縁層3122Xと列絶縁層3122Yとを形成する。絶縁層3122は、間隙3522Z内の行絶縁層3122Xと行絶縁層3122Xとの間にホール注入層3120の下部層3120Aの表面が露出するように設けられる。
絶縁層3122の形成は、先ず、ホール注入層3120の下部層3120A上に、スピンコート法などを用い、絶縁層3122の構成材料(例えば、感光性樹脂材料)からなる膜を積層形成する。そして、樹脂膜をパターニングして行絶縁層3122X、列絶縁層3122Yを同時に形成する。行絶縁層3122X、列絶縁層3122Yのパターニングは、樹脂膜の上方にフォトマスクを利用し露光を行い、現像工程、焼成工程(約230℃、約60分)をすることによりなされる。
具体的には、絶縁層3122の形成工程では、先ず、有機系の感光性樹脂材料、例えば、アクリル系樹脂、ポリイミド系樹脂、ノボラック型フェノール樹脂等からなる感光性樹脂膜を形成した後、乾燥し、溶媒をある程度揮発させてから、所定の開口部が施されたフォトマスクを重ね、その上から紫外線照射を行い感光性樹脂等からなるフォトレジストを露光し、そのフォトレジストにフォトマスクが有するパターンを転写する。次に、感光性樹脂を現像によって絶縁層3122をパターニングした絶縁層を形成する。一般にはポジ型と呼ばれるフォトレジストが使用される。ポジ型は露光された部分が現像によって除去される。露光されないマスクパターンの部分は、現像されずに残存する。
列絶縁層3122Yにおける補助電極層3200上方に電極上方部3122Ydを形成する(図9(b))。電極上方部3122Ydの形成は、先ず、列絶縁層3122Yの上面3122Yb、及びホール注入層3120の下部層3120A上に、スピンコート法などを用い、絶縁層3122の構成材料(例えば、感光性樹脂材料)からなる膜を積層形成する。そして、樹脂膜をパターニングして補助電極層3200上方に堤状の電極上方部3122Ydを形成する。電極上方部3122Ydのパターニングは、樹脂膜の上方にフォトマスクを利用し露光を行い、現像工程、焼成工程(約230℃、約60分)をすることによりなされる。
製造上、バンク3122の上限膜厚は、6000nm以下で、製造時の膜厚バラツキがより小さくなると共にボトム線幅の制御が可能となる。また、下限膜厚は、膜厚が薄くなるとともに膜厚とボトム線幅とを同程度にする必要があり、下限膜厚が200nm以上で、解像度の制約による所望のボトム線幅を得ることが可能となる。したがって、バンク3122の厚みは、製造プロセスの観点では、例えば、200nm以上6000nm以下であることが好ましい。本実施の形態ではバンク3122Ybの膜厚は、約4000nm、バンク3122Xの膜厚は、約500nmとした。XbとYは同じであってもよい。
電極上方部3122Ydを形成した後、所定の開口部が施されたフォトマスクを上面3122Yeに重ね、その上から紫外線照射を行い電極上方部3122Ydを露光し、フォトマスクが有するパターンを転写する(図9(c))。貫通孔3122Yaを形成する際の露光量により調整することにより、貫通孔3122Yaの内壁の傾斜角を制御できる。
その後、現像によって、貫通孔3122Ya及び電極上方部3122Ydに3122Yaをパターニングした列絶縁層3122Yを形成する(図9(d))。貫通孔3122Yaの底部において補助電極層3200が露出する。補助電極層3200の露出している部分を孔底部3200bとする。
本実施の形態では、ポジ型のフォトレジストを用いて貫通孔3122Yaを形成しているが、ネガ型のフォトレジストを用いて形成してもよい。
次に、列絶縁層3122Yの上面3122Ybに、間隙3522Zを形成するように堤状の列バンク3522Yを形成する(図9(e))。列バンク3522Yの形成は、先ず、スピンコート法などを用い、列バンク3522Yの構成材料(例えば、感光性樹脂材料)からなる膜を積層形成する。そして、樹脂膜をパターニングして間隙3522zを開設して列バンク3522Yを形成する。間隙3522zの形成は、樹脂膜の上方にマスクを配して露光し、その後で現像することによりなされる。列バンク3522Yは、列方向に延設され、行方向に間隙3522zを介して並設される。
製造上、バンク3522Yの上限膜厚は、コスト削減による生産性向上の観点から1500nm以下が望ましい。また、下限膜厚は、膜厚が薄くなるとともに膜厚とボトム線幅とを同程度にする必要があり、下限膜厚が1μm以上で、解像度の制約による所望のボトム線幅を得ることが可能となる。また溶液塗布をともなうプロセスの場合、下地の凹凸が膜厚の均一性が向上する。このことよりTFTの段差をできるだけ低減する必要があることより絶縁膜の下限膜厚が決定し500nm以上が好ましい。したがって、バンク3522Yの厚みは、製造プロセスの観点では、例えば、500nm以上1500nm以下であることが好ましい。本実施の形態では約1000nmとした。
(6)有機機能層の形成
行絶縁層3122X上を含む列バンク3522Yにより規定される間隙3522z内に形成されたホール注入層3120の下部層3120A上に対して、ホール注入層3120の上部層3120B、ホール輸送層3121、発光層3123を順に積層形成する(図10(a))。
上部層3120Bは、インクジェット法を用い、PEDOT(ポリチオフェンとポリスチレンスルホン酸との混合物)などの導電性ポリマー材料を含むインクを列バンク3522Yにより規定される間隙3522z内に塗布した後、溶媒を揮発除去させる。あるいは、焼成することによりなされる。その後、フォトリソグラフィ法およびエッチング法を用い各画素単位にパターニングしてもよい。
ホール輸送層3121は、インクジェット法やグラビア印刷法によるウェットプロセスを用い、構成材料を含むインクを列バンク3522Yにより規定される間隙3522z内に塗布した後、溶媒を揮発除去させる。あるいは、焼成することによりなされる。ホール輸送層3121のインクを間隙3522z内に塗布する方法は、上述した上部層3120Bにおける方法と同じである。あるいは、スパッタリング法を用い金属(例えば、タングステン)からなる膜を堆積し、焼成によって酸化して形成される。その後、フォトリソグラフィ法およびエッチング法を用い各画素単位にパターニングしてもよい。
発光層3123の形成は、インクジェット法を用い、構成材料を含むインクを列バンク3522Yにより規定される間隙3522z内に塗布した後、焼成することによりなされる。具体的には、この工程では、副画素形成領域となる間隙3522zに、インクジェット法によりR、G、Bいずれかの有機発光層の材料を含むインクをそれぞれ充填し、充填したインクを減圧下で乾燥させ、ベーク処理することによって、発光層3123R、3123G、3123Bを形成する。このとき、発光層3123のインクの塗布では、先ず、液滴吐出装置を用いて発光層3123の形成するための溶液の塗布を行う。基板3100xに対して赤色発光層、緑色発光層、青色発光層の何れかを形成するためのインクの塗布が終わると、次に、その基板に別の色のインクを塗布し、次にその基板に3色目のインクを塗布する工程が繰り返し行われ、3色のインクを順次塗布する。これにより、基板3100x上には、赤色発光層、緑色発光層、青色発光層が、図の紙面横方向に繰り返して並んで形成される。
ホール注入層3120の上部層3120B、ホール輸送層3121、発光層3123の形成方法はこれに限定されず、インクジェット法やグラビア印刷法以外の方法、例えばディスペンサー法、ノズルコート法、スピンコート法、凹版印刷、凸版印刷等の公知の方法によりインクを滴下・塗布しても良い。
(7)電子輸送層3124の形成
発光層3123を形成した後、用い表示パネル10の全面わたって、真空蒸着法などにより電子輸送層3124を形成する(図10(b))。電子輸送層3124は、列絶縁層3122Yの電極上方部3122Ye上や列絶縁層3122Yの貫通孔3122Ya内の補助電極層3200上にも形成される。その際、貫通孔3122Yaの内壁3122c近傍に位置する一部分が欠落(段切れ)して、電子輸送層3124が形成されない欠落部3124aが生じる。その欠落部3124aより補助電極層3200の孔底部3200bの一部が露出する。欠落部3124aより補助電極層3200の露出している部分をコンタクト面3200cとする。
電子輸送層3124の膜厚が過度に薄いと、共通電極層3125から発光層3123へ電子が直接移動し、発光層3123への電子の注入を制限する機能を果たせない。従って、電子輸送層3124の膜厚を10nm以上に形成することが好ましい。一方、電子輸送層3124の厚膜化は、電子輸送層3124の透過率を低下させ、段切れの発生を阻害する。電子輸送層3124を通過する光を過度に減衰させないため、かつ、補助電極層3200の貫通孔3122Ya内の補助電極層3200上において意図的に段切れを発生させるため、電子輸送層3124の膜厚を40nm以下に形成することが好ましい。
欠落部3124aが生じる理由については後述する。
(8)共通電極層3125の形成
電子輸送層3124を形成した後、電子輸送層3124を被覆するように、共通電極層3125を、CVD(Chemical Vapor Deposition)法、スパッタリング法などにより形成する(図10(c))。共通電極層3125は、列絶縁層3122Yの貫通孔3122Ya内の内壁3122Yc上、電子輸送層3124上や補助電極層3200上にも形成される。その際、共通電極層3125は、電子輸送層3124の欠落部3124a内に回り込み、電子輸送層3124の欠落部分において露出している補助電極層3200のコンタクト面3200c内壁に直接接触するように成膜する。
共通電極層3125が過度に薄いと、段切れ発生の要因にもなるため、共通電極層3125は膜厚を25nm以上に形成することが好ましい。一方、共通電極層3125の厚膜化は、共通電極層3125の透過率を低下させるため、共通電極層3125は膜厚を250nm以下に形成することが好ましい。
ここで、共通電極層3125の形成方法について、さらに説明する。
まず、図14を用いて、スパッタ装置600の概略構成について説明する。スパッタ装置600は、基板受け渡し室610、成膜室620、ロードロック室630を有し、成膜室620内で、マグネトロンスパッタ法によりスパッタリングを行う。成膜室620には、スパッタリングガスが導入されている。スパッタリングガスには、Ar(アルゴン)等の不活性ガスが用いられる。本実施形態においては、Arが用いられる。
スパッタ装置600内のキャリア621には、成膜対象の基板622が設置される。基板622は、基板受け渡し室610において、基板突き上げ機構611によりキャリア621に装着される。基板622が装着されたキャリア621は、基板受け渡し室610から成膜室620を経由してロードロック室630まで、搬送路601上を一定の速度で直線移動する。本実施形態においては、キャリア621の移動速度は30mm/sである。なお、基板622は加温せず、常温でスパッタリングが行われる。
成膜室620内には、搬送路601に対して直交する方向に延びる、棒状のターゲット623が設置されている。本実施の形態においては、ターゲット623は、ITOである。なお、ターゲット623は、棒状である必要はなく、例えば、粉末状であってもよい。
電源624は、ターゲット623に対して電圧を印加する。なお、図14では電源624は交流電源であるが、直流電源、または、直流/交流のハイブリッド電源であってもよい。
排気系631によりスパッタ装置600内を排気し、ガス供給系632により成膜室620内にスパッタリングガスを導入する。電源624によりターゲット623に電圧を印加すると、スパッタリングガスのプラズマが発生し、ターゲット623の表面がスパッタされる。そして、スパッタされたターゲット623の原子を基板622上に堆積させることにより成膜する。
なお、スパッタリングガスであるArのガス圧は、例えば、0.6Paであり、流量は100sccmである。
(9)封止層3126の形成
共通電極層3125を形成した後、共通電極層3125を被覆するように、封止層3126を形成する(図10(d))。封止層3126は、CVD法、スパッタリング法などを用い形成できる。
(10)CF基板3131の形成
次に、CF基板3131の製造工程を例示する。
透明な上部基板3130を準備し、紫外線硬化樹脂(例えば紫外線硬化アクリル樹脂)材料を主成分とし、これに黒色顔料を添加してなる遮光層3129の材料を透明な上部基板3130の一方の面に塗布する(図11(a))。
塗布した遮光層3129の上面に所定の開口部が施されたパターンマスクPMを重ね、その上から紫外線照射を行う(図11(b))。
その後、パターンマスクPM及び未硬化の遮光層3129を除去して現像し、キュアすると、矩形状の断面形状の遮光層3129が完成する(図11(c))。
次に、遮光層3129を形成した上部基板3130表面に、紫外線硬化樹脂成分を主成分とするカラーフィルタ層3128(例えば、G)の材料3128Gを塗布し(図11(d))、所定のパターンマスクPMを載置し、紫外線照射を行う(図11(e))。
その後はキュアを行い、パターンマスクPM及び未硬化のペースト3128Rを除去して現像すると、カラーフィルタ層3128(G)が形成される(図11(f))。
この図11(d)、(e)、(f)の工程を各色のカラーフィルタ材料について同様に繰り返すことで、カラーフィルタ層3128(R)、3128(B)を形成する(図11(g))。なお、ペースト3128Rを用いる代わりに市販されているカラーフィルタ製品を利用してもよい。
以上でCF基板3131が形成される。
(11)CF基板3131と背面パネルとの貼り合わせ
次に、基板3100xから封止層3126までの各層からなる背面パネルに、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂などの紫外線硬化型樹脂を主成分とする接合層3127の材料を塗布する(図12(a))。
続いて、塗布した材料に紫外線照射を行い、背面パネルとCF基板3131との相対的位置関係を合せた状態で両基板を貼り合わせる。このとき、両者の間にガスが入らないように注意する。その後、両基板を焼成して封止工程を完了すると、表示パネル10が完成する(図12(b))。
1.6.補助電極層3200と共通電極層3125とを直接接触させる構成
(1)真空蒸着における段切れの発生
以上、説明したように、表示パネル10では、真空蒸着法などにより電子輸送層3124を成膜する際に、貫通孔3122Yaの内壁3122c近傍に位置する一部分が欠落(段切れ)して、電子輸送層3124が形成されない欠落部3124aが生じる。欠落部3124aより補助電極層3200の孔底部3200bの一部が露出する。以下、電子輸送層3124を成膜する際に、欠落部3124aが生じる理由について説明する。
図14は、電子輸送層3124の成膜に用いる蒸着装置500を示す模式図である。図14に示すように、蒸着装置500は、チャンバ510を備えている。チャンバ510におけるチャンバ排気口510aには真空ポンプ(不図示)が接続され、チャンバ510の中を真空に維持できるように構成されている。チャンバ510の内部空間は、仕切板520によって上下に仕切られ、仕切板520の上を基板3100xが搬送されるようになっている。チャンバ510の側壁には、基板3100xをチャンバ510内に搬入する搬入口511bと、基板3100xをチャンバ510から搬出する搬出口511cが設けられている。基板3100xは搬送手段512によって、搬入口511bから間欠的にチャンバ510内に搬入され、仕切板520上を通過して搬出口511cから搬出される。
チャンバ510内における仕切板520の下方には、蒸着物質を噴出させる蒸着源530が設置されている。蒸着源530はヒータ540を備えており、加熱により蒸着源530から噴出させる蒸着物質は、例えば、有機EL素子の機能層を形成する物質であって、有機物、無機物あるいは金属である。有機物としては、例えば、有機EL素子の機能層を形成する材料であり、例えば、オキサジアゾール誘導体(OXD)、トリアゾール誘導体(TAZ)、フェナンスロリン誘導体(BCP、Bphen)などが挙げられる。無機物としては、例えば、アルカリ金属、または、アルカリ土類金属から選択されるドープ金属が挙げられる。また、陽極を形成するためには、Alをはじめとして、Ba、Ni、Li、Mg、Au、Agなどの金属材料、MgF2、SiO2、Cr23などの金属酸化物材料が挙げられる。
仕切板520には、この蒸着源530から放出される蒸着物質が通過する窓520aが開設され、この窓520aはシャッタ521によって開閉できるようになっている。このような蒸着装置500において、シャッタ521を開いた状態で、蒸着源530から蒸着物質を噴出しながら、基板3100xを搬送することによって、蒸着源530から噴出される蒸着物質が窓520aを通って、基板3100xの下面に蒸着される。このとき、蒸着源530と窓520aとの位置関係は、蒸着源530の中心から窓520aの中心を通る直線は基板3100xの法線に対し角度θだけ傾いた状態を保持している。これにより、蒸着物質は蒸着時間を通して平均角度θの入射角にて基板3100xに蒸着される。
チャンバ510の内部には、蒸着源530から基板3100xに向けて蒸着物質が単位時間当たりに供給される量(蒸発レート)を測定するセンサ550が設置されている。センサ550によって測定される蒸着物質の蒸発レートを参照することによって、基板3100xを搬送する速度などが設定される。なお、蒸着物質を基板3100xにパターン蒸着する場合には、パターンが形成されたマスクを基板3100xの下面側に設けて蒸着が行われる。
図15(a)は、電子輸送層3124成膜後の図5に示した補助電極層3200周辺の拡大図である。蒸着装置500を用いた電子輸送層3124の成膜工程では、図15(a)に示すように、基板3100xに対する法線から角度θだけ傾いた位置に中心が配された蒸着源530を用いて蒸着が行われる。真空度が高い雰囲気で蒸着を行う真空蒸着法では蒸着物質は雰囲気中を直進する。蒸着装置500においては、蒸着物質は基板に対し角度θだけ傾いた蒸着源530の方向から蒸着物質が供給され基板3100x上に堆積する。
表示パネル10では、上述のとおり、列絶縁層3122Yにおける補助電極層3200上方に位置する電極上方部3122Ydの上面3122Yeには、貫通孔3122Yaが形成されている。絶縁層3122Yの厚みhに対し、貫通孔3122Yaの開口の幅は絶縁層3122Yの底面において幅w0は絶縁層3122Yの底面において幅w0´と略等しくw0´>w0である。本実施の形態では、厚みhが4000nm、幅w0が10000nmとしに対し、h/w0が0.4となるよう貫通孔3122Yaが形成されている。
そのため、貫通孔3122Yaの底面に位置する補助電極層3200の孔底部3200bのうち、貫通孔3122Yaの内壁3122c近傍に位置する一部分は蒸着源530から陰の領域に含まれる。その結果、この一部分には蒸着物質が到達しないいわゆるケラレ現象が生じ、蒸着物質が蒸着されない段切れにより欠落部3124aが生じる。
すなわち、図15(a)に示すように、貫通孔3122Yaの内壁3122c近傍に位置する一部分では電子輸送層3124が欠落して、端部3124a2、a3間に電子輸送層3124が形成されない欠落部3124aが形成される。欠落部3124aでは、補助電極層3200のコンタクト面3200cが露出している。
また、電子輸送層3124bは、貫通孔3122Yaの底面に位置する補助電極層3200上の孔底部3200b内の欠落部3124a下方を除く部分(存在部)には形成される。この部分は、端部3124a1、a2間に位置する。
このように、電子輸送層3124は、貫通孔3122Yaの底面に位置する補助電極層3200上の孔底部3200b内において段切れしてコンタクト面3200が露出するように、比較的ステップカバレッジの劣る成膜方法(例えば、真空蒸着法)により形成される。
(2)スパッタリング法やCVD法における回り込みの発生
共通電極層3125を、CVD法、スパッタリング法などにより成膜する際に、共通電極層3125は、電子輸送層3124の欠落部3124a内に回り込み、電子輸送層3124の欠落部分より露出している補助電極層3200のコンタクト面3200cに直接接触する。以下、共通電極層3125の成膜について説明する。
図15(b)は、共通電極層3125成膜後の図4に示した補助電極層3200周辺の拡大図である。共通電極層3125は、ステップカバレッジの優れた成膜方法(例えば、スパッタリング法やCVD法)により成膜されることにより、電子輸送層3124の欠落部3124a(端部3124a2、a3間)に回り込んで形成される。その結果、図15(b)に示すように、共通電極層3125は、列絶縁層3122Yの貫通孔3122Ya内の補助電極層3200上における電子輸送層3124の欠落部3124a(端部3124a2、a3間)において露出している補助電極層3200のコンタクト面3200cと直接接触するように形成される。
このとき、コンタクト面3200cを構成する欠落部3124a(端部3124a2、a3間)の幅をw1の貫通孔3122Yaの開口の幅w0に対する比率は、電子輸送層3124と共通電極層3125との抵抗率の比以上であることが必要である。
したがって、欠落部3124aの幅をw1は、次式を満たすことが必要となる。
Figure 2018133242
さらに、電子輸送層3124を形成する工程における蒸着源630中心から基板への入射角をθとしたとき、開口の幅w0は、次式をを満たすことが必要となる。
Figure 2018133242
本実施の形態では、蒸着源630中心から基板への入射角θは、75度未満では、電子輸送層3124が断切れせず、共通電極層3125との電気的接続を確保しにくくなる。一方、85度を超えると、電子輸送層3124の蒸着レートが低下し絶縁層3122Y上面において電子輸送層3124の膜厚を確保することが難しいためである。
このとき、絶縁層3122Yの厚みhは、1000nm以上6000nm以下、より好ましくは2000nm以上5000nm以下の範囲で形成される。また、貫通孔3122Yaの底面における開口幅w0は、限定されないが2μm以上10μm以下の範囲で形成される。
したがって、絶縁層3122Yの貫通孔3122Yaの開口幅w0に対する絶縁層3122Yの厚みhの比率は0.1以上0.8以下、より好ましくは0.13以上0.3以下であることが好ましい。
このような形状により、補助電極層3200の上に形成される電子輸送層3124は、貫通孔3122Ya内の孔底部3200bの一部において途切れて(断切れして)欠落部3124aが形成される。詳細には、電子輸送層3124では、補助電極層3200のコンタクト面3200cが露出するように、端部3124a1、a2間(あるいは端部3124a3、a4間)が離れて配置される。共通電極層3125は、この電子輸送層3124の端部3124a1、a2間(あるいは端部a3、ea4間)の欠落部3124aに回り込むように、補助電極層3200のコンタクト面3200cに接触して形成される。
これにより、補助電極層3200が、コンタクト面3200cにおいて共通電極層3125と直接接触するため、補助電極層3200と共通電極層3125との接続における電気抵抗を低減することができる。その結果、補助電極層3200と共通電極層3125との接合部分での電圧効果が抑制して発光効率を向上させるとともに、画面中央部での輝度低下が抑えられ輝度ムラを低減することができる。
1.7 表示パネル10の効果について
以下、表示パネル10から得られる効果について説明する。
本実施の形態に係る表示パネル10は、基板上3100xに複数の画素電極層3119が行列状に配され、各画素電極層3119上に有機発光材料を含む発光層が配されてなる有機EL表示パネルであって、基板3100x上の行方向に隣接する画素電極層3119の間隙の内の少なくとも1の間隙上に列方向に延伸する電極作成領域が確保され、当該電極作成領域に隣接する画素電極層3119とは非接触の状態で設けられた給電補助電極層3200と、少なくとも給電補助電極層3200上に設けられた列方向に延伸する絶縁層3122Yと、発光層3123上および絶縁層3122Y上に跨って設けられた機能層3124と、機能層3124上に連続して延伸する状態で設けられた共通電極層3125と、を備え、絶縁層3122Yには複数の貫通孔3122Yaが開設されており、機能層3124は、貫通孔3122Ya内において給電補助電極層3200上の貫通孔3122Yaの内壁3122Yc近傍に位置する一部分3125aが欠落しており、共通電極層3125は機能層3124の欠落3125aにより露出している給電補助電極層3200cと直接接触していることを特徴とする。
係る構成により、補助電極層3200の上に形成される電子輸送層3124は、貫通孔3122Ya内の孔底部3200bの一部において途切れて(断切れして)欠落部3124aが形成されるとともに、共通電極層3125は、この電子輸送層3124の欠落部3124aに回り込むように、補助電極層3200のコンタクト面3200cに接触して形成される。
そのため、補助電極層3200が、コンタクト面3200cにおいて共通電極層3125と直接接触するため、補助電極層3200と共通電極層3125との接続における電気抵抗を低減することができる。その結果、補助電極層3200と共通電極層3125との接合部分での電圧効果が抑制して発光効率を向上させるとともに、画面中央部での輝度低下が抑えられ輝度ムラを低減することができる。
すなわち、簡易な製造プロセスを用いて製造でき、共通電極層と給電補助電極層との電気的接続における電気抵抗の低減を図り、発光効率を向上させるとともに輝度ムラを抑制する有機EL表示パネルを提供することができる。
また、別の態様では、上記何れかの構成において、貫通孔3122Yaの開口幅w0に対する絶縁層3122Yの厚みhの比率は0.1以上0.8以下である構成であってもよい。
係る構成により、専用の工程を設けない簡易な製造プロセスにより絶縁層3122Yの貫通孔3122Yaの底面に位置する補助電極層3200上の孔底部3200b内において機能層3124を段切れさせて欠落部3125aを形成し、欠落部3125aから給電補助電極層3200のコンタクト面3200が露出する構造を実現することができる。
また、別の態様では、上記何れかの構成において、機能層3124は、絶縁層3122Yの上面3122Yb、及び給電補助電極層3200上において貫通孔3122Ya内の一部分以外には存在しており、貫通孔3122Yaの内壁3122Yc上に位置する部分は欠落している構成であってもよい。
本実施の形態に係る有機EL表示パネル10の製造方法は、基板3100xを準備する工程と、基板3100x上に複数の画素電極層3119を行列状に配する工程と、基板3100x上の行方向に隣接する画素電極層3119の間隙の内の少なくとも1の間隙上に列方向に延伸する電極作成領域を確保し、当該電極作成領域に隣接する画素電極層3119とは非接触の状態で給電補助電極層3200を、気相成長法により形成する工程と、少なくとも給電補助電極層3200上に列方向に延伸して絶縁層3122Yを形成する工程と、各画素電極層3119上に有機発光材料を含む発光層3123を形成する工程と、絶縁層3122Yには複数の貫通孔3122Yaを開設する工程と、真空蒸着法により、発光層3123上および絶縁層3122Y上に跨る機能層3124を形成する工程と、スパッタリング法またはCVD(Chemical Vapor Deposition)法により、機能層3124上に連続して延伸する共通電極層3125を形成する工程と、を含むことを特徴とする。
係る構成により、補助電極層3200の上に形成される電子輸送層3124は、貫通孔3122Ya内の孔底部3200bの一部において途切れて(断切れして)欠落部3124aが形成されるとともに、共通電極層3125は、欠落部3124aに回り込むよう、補助電極層3200のコンタクト面3200cに接触して形成される。これにより、簡易な製造プロセスを用いて、共通電極層と給電補助電極層との電気的接続における電気抵抗の低減を図り、発光効率を向上させるとともに輝度ムラを抑制する有機EL表示パネルを製造することができる。
また、別の態様では、上記何れかの構成において、絶縁層3122Yの厚みをh、機能層3124の抵抗率をR1、共通電極3125の抵抗率をR0、機能層3124を形成する工程において用いる蒸着源630から基板3100xに対する平均入射角をθとしたとき、の貫通孔3122Yaの開口幅wは、
Figure 2018133242
により規定される構成であってもよい。
上式で規定される形状により、補助電極層3200の上に形成される電子輸送層3124は、貫通孔3122Ya内の孔底部3200bの一部において途切れて(断切れして)欠落部3124aが形成されるとともに、共通電極層3125は、この電子輸送層3124の欠落部3124aに回り込むように、補助電極層3200のコンタクト面3200cに接触して形成される。
1.8 変形例
(1)変形例1
表示パネル10では、電子輸送層3124には、列絶縁層3122Yの貫通孔3122Ya内の補助電極層3200上において、貫通孔3122Yaの内壁3122c近傍に位置する一部分が欠落して、電子輸送層3124が形成されない欠落部3124aが形成され、共通電極層3125は、列絶縁層3122Yの貫通孔3122Ya内の補助電極層3200上における電子輸送層3124の欠落部3124aにおいて露出しているコンタクト面3200cと、直接接触するように形成される構成としている。
しかしながら、電子輸送層3124は上記に限られず適宜変更してもよい。
変形例2に係る有機EL表示パネルでは、電子輸送層3124には、列絶縁層3122Yの貫通孔3122Ya内の補助電極層3200上において、貫通孔3122Yaの内壁3122c近傍に位置する一部分が欠落するには至らないものの、電子輸送層3124の一部分が1nm以下の膜厚に薄層化された薄層化部(不図示)が形成される構成としてもよい。
係る構成により、電子輸送層3124の一部分が欠落するには至らないものの、共通電極層3125は、列絶縁層3122Yの貫通孔3122Ya内の補助電極層3200上における電子輸送層3124の薄層化部において、薄層化部以外の部分よりも低い電気抵抗にて補助電極層3200に電気的に接続される構造を実現することができる。その結果、共通電極層3125と補助電極層3200との電気的接続における電気抵抗の低減を図り、発光効率を向上させるとともに輝度ムラを抑制することができる。
(2)変形例2
実施の形態1に係る表示パネル10を説明したが、本開示は、その本質的な特徴的構成要素を除き、以上の実施の形態に何ら限定を受けるものではない。例えば、実施の形態に対して当業者が思いつく各種変形を施して得られる形態や、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で各実施の形態における構成要素及び機能を任意に組み合わせることで実現される形態も本開示に含まれる。以下では、そのような形態の一例として、表示パネル10の変形例を説明する。 表示パネル10では、図4に示すように、行絶縁層3122Xは、各列絶縁層3122Yと格子状に交わるようにして、列方向と直交する行方向に沿った状態で設けられており、各々が列絶縁層3122Yの上面3122Ybと同じ高さの位置に上面3122Xbを有する。さらに、列絶縁層3122Yの上面3122Ybに列バンク3522Yが列絶縁層3122Yと重なった状態で複数列並設されており、列バンク3522Yにより行方向における各画素の自己発光領域の外縁を規定している構成としている。
しかしながら、行絶縁層3122X、列絶縁層3122Yの形状は上記に限られず適宜変更してもよい。
図16は、変形例2に係る有機EL表示パネル10Aの単位画素3100eに相当する絶縁層3122Aの部分を斜め上方から視した斜視図である。図16に示すように、有機EL表示パネル10Aでは、行方向に隣接する2つの画素電極層3119の行方向外縁及び外縁間、および、行方向に隣接する画素電極層3119の行方向外縁及び補助電極層3200外縁、及びそれらの間に位置する基板3100x上の領域上方には、各条が列方向(図16のY方向)に延伸する列バンク3522YAが複数列並設されている。また、列方向に隣接する2つの画素電極層3119の列方向外縁及び外縁間に位置する基板3100x上の領域上方には、各条が行方向(図16のX方向)に延伸する行絶縁層3122XAが複数行並設されている構成としている。さらに、行絶縁層3122XAの上面3122XAbは、列絶縁層3122YAにおける補助電極層3200上方に隆起した電極上方部3122YAdの上面3122YAeと同じ高さにあり、列絶縁層3122YAの上面3122YAbよりも高い位置に存在する。
係る構成においても、列絶縁層3122YAは、発光層3123の材料となる有機化合物を含んだインクに対する撥液性が所定の値以上であるために、行方向における各画素の自己発光領域の外縁を規定することができる。また、行絶縁層3122XAは、インクに対する親液性が所定の値以上であるために、インクの列方向への流動を制御することができ、副画素間のインク塗布量の変動を抑制し輝度ムラを低減することができる。
さらに、行絶縁層3122XA及び列絶縁層3122YAでは、フォトマスクを利用した露光、現像を1回ずつ行うことによりパターニングすることができ、複数回の精密マスクの高精度の位置合わせに伴う生産性低下を回避して製造コストを低減できる。
1.9 その他の変形例
実施の形態1に係る表示パネル10では、列絶縁層3122Yに設けられた貫通孔3122Yaは、図17(a)に示すように、略円形の形状の孔が所定の間隔で列方向に二列に配されている。しかしながら、貫通孔3122Yaは、図17(b)に示すように一列に配されていてもよく、図17(c)、(d)に示すようにスリット状であってもよい。
表示パネル10では、発光層3123は、行バンク上を列方向に連続して延伸している構成としている。しかしながら、上記構成において、発光層3123は、行バンク上において画素ごとに断続している構成としてもよい。
表示パネル10では、行方向に隣接する列バンク3522Y間の間隙3522zに配された副画素3100seの発光層3123が発する光の色は互いに異なる構成とし、列方向に隣接する行絶縁層3122X間の間隙に配された副画素3100seの発光層3123が発する光の色は同じである構成とした。しかしながら、上記構成において、行方向に隣接する副画素3100seの発光層3123が発する光の色は同じであり、列方向に隣接する副画素3100seの発光層3123が発する光の色が互いに異なる構成としてもよい。また、行列方向の両方において隣接する副画素3100seの発光層3123が発する光の色が互いに異なる構成としてもよい。
実施の形態に係る表示パネル10では、画素3100eには、赤色画素、緑色画素、青色画素の3種類があったが、本発明はこれに限られない。例えば、発光層が1種類であってもよいし、発光層が赤、緑、青、黄色に発光する4種類であってもよい。
また、上記実施の形態では、画素3100eが、マトリクス状に並んだ構成であったが、本発明はこれに限られない。例えば、画素領域の間隔を1ピッチとするとき、隣り合う間隙同士で画素領域が列方向に半ピッチずれている構成に対しても効果を有する。高精細化が進む表示パネルにおいて、多少の列方向のずれは視認上判別が難しく、ある程度の幅を持った直線上(あるいは千鳥状)に膜厚むらが並んでも、視認上は帯状となる。したがって、このような場合も輝度むらが上記千鳥状に並ぶことを抑制することで、表示パネルの表示品質を向上できる。
また、上記実施の形態では、画素電極層3119と共通電極層3125の間に、ホール注入層3120、ホール輸送層3121、発光層3123及び電子輸送層3124が存在する構成であったが、本発明はこれに限られない。例えば、ホール注入層3120、ホール輸送層3121及び電子輸送層3124を用いずに、画素電極層3119と共通電極層3125との間に発光層3123のみが存在する構成としてもよい。また、例えば、ホール注入層、ホール輸送層、電子輸送層、電子注入層などを備える構成や、これらの複数又は全部を同時に備える構成であってもよい。また、これらの層はすべて有機化合物からなる必要はなく、無機物などで構成されていてもよい。
また、上記実施の形態では、発光層3123の形成方法としては、印刷法、スピンコート法、インクジェット法などの湿式成膜プロセスを用いる構成であったが、本発明はこれに限られない。例えば、真空蒸着法、電子ビーム蒸着法、スパッタリング法、反応性スパッタリング法、イオンプレーティング法、気相成長法等の乾式成膜プロセスを用いることもできる。さらに、各構成部位の材料には、公知の材料を適宜採用することができる。
上記の形態では、EL素子部の下部にアノードである画素電極層3119が配され、TFTのソース電極に接続された配線110に画素電極層3119を接続する構成を採用したが、EL素子部の下部に共通電極層、上部にアノードが配された構成を採用することもできる。この場合には、TFTにおけるドレインに対して、下部に配されたカソードを接続することになる。
また、上記実施の形態では、一つの副画素3100seに対して2つのトランジスタTr1、Tr2が設けられてなる構成を採用したが、本発明はこれに限定を受けるものではない。例えば、一つのサブピクセルに対して一つのトランジスタを備える構成でもよいし、三つ以上のトランジスタを備える構成でもよい。
さらに、上記実施の形態では、トップエミッション型のEL表示パネルを一例としたが、本発明はこれに限定を受けるものではない。例えば、ボトムエミッション型の表示パネルなどに適用することもできる。その場合には、各構成について、適宜の変更が可能である。
≪補足≫
以上で説明した実施の形態は、いずれも本発明の好ましい一具体例を示すものである。実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態、工程、工程の順序などは一例であり、本発明を限定する主旨ではない。また、実施の形態における構成要素のうち、本発明の最上位概念を示す独立請求項に記載されていない工程については、より好ましい形態を構成する任意の構成要素として説明される。
また、上記の工程が実行される順序は、本発明を具体的に説明するために例示するためのものであり、上記以外の順序であってもよい。また、上記工程の一部が、他の工程と同時(並列)に実行されてもよい。
また、発明の理解の容易のため、上記各実施の形態で挙げた各図の構成要素の縮尺は実際のものと異なる場合がある。また本発明は上記各実施の形態の記載によって限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。
また、各実施の形態及びその変形例の機能のうち少なくとも一部を組み合わせてもよい。
さらに、本実施の形態に対して当業者が思いつく範囲内の変更を施した各種変形例も本発明に含まれる。
本発明に係る有機EL表示パネル、及び有機EL表示装置は、テレビジョンセット、パーソナルコンピュータ、携帯電話などの装置、又はその他表示パネルを有する様々な電子機器に広く利用することができる。
1 有機EL表示装置
10 有機EL表示パネル
3100 有機EL素子
3100e 単位画素
3100se 副画素
3100a 自己発光領域
3100b 非自己発光領域
3100x 基板(TFT基板)
3118 層間絶縁層
3119 画素電極層
3120 ホール注入層
3120A 下部層
3120B 上部層
3121 ホール輸送層
3122 絶縁層
3122X 行絶縁層
3122Xb 上面
3122Y 列絶縁層
3122Ya 貫通孔
3122Yb 上面
3122Yc 内壁
3122Yd 電極上方部
3122Ye 上面
3522Y 列バンク
3123 発光層
3124 電子輸送層
3124a 欠落部
3124b 堆積部
3125 共通電極層
3126 封止層
3127 接合層
3128 カラーフィルタ層
3130 上部基板
3131 CF基板
3200 補助電極層
3200b 孔底部
3200c コンタクト面

Claims (7)

  1. 基板上に複数の画素電極層が行列状に配され、各画素電極層上に有機発光材料を含む発光層が配されてなる有機EL表示パネルであって、
    前記基板上の行方向に隣接する画素電極層の間隙の内の少なくとも1の間隙上に列方向に延伸する電極作成領域が確保され、当該電極作成領域に隣接する画素電極層とは非接触の状態で設けられた給電補助電極層と、
    少なくとも前記給電補助電極層上に設けられた列方向に延伸する絶縁層と、
    前記発光層上および前記絶縁層上に跨って設けられた機能層と、
    前記機能層上に連続して延伸する状態で設けられた共通電極層と、を備え、
    前記絶縁層には複数の貫通孔が開設されており、
    前記機能層は、前記貫通孔内において前記給電補助電極層上の前記貫通孔の内壁近傍に位置する一部分が欠落しているか又は薄層化しており、
    前記共通電極層は前記機能層の欠落により露出している前記給電補助電極層と直接接触しており、前記機能層が薄層化している部分において、それ以外の前記機能層の部分よりも低い抵抗にて前記給電補助電極層に電気的に接続されている
    有機EL表示パネル。
  2. 前記貫通孔の開口幅に対する前記絶縁層の厚みの比率は0.1以上0.8以下である
    請求項1または2記載の有機EL表示パネル。
  3. 前記機能層は、前記絶縁層の上面、及び前記給電補助電極層上において前記貫通孔内の前記一部分以外には存在しており、前記貫通孔の内壁上に位置する部分は欠落しているか又は薄層化している
    請求項1記載の有機EL表示パネル。
  4. 有機EL表示パネルの製造方法であって、
    基板を準備する工程と、
    前記基板上に複数の画素電極層を行列状に配する工程と、
    前記基板上の行方向に隣接する画素電極層の間隙の内の少なくとも1の間隙上に列方向に延伸する電極作成領域を確保し、当該電極作成領域に隣接する画素電極層とは非接触の状態で給電補助電極層を、気相成長法により形成する工程と、
    少なくとも前記給電補助電極層上に列方向に延伸して絶縁層を形成する工程と、
    各前記画素電極層上に有機発光材料を含む発光層を形成する工程と、
    前記絶縁層には複数の貫通孔を開設する工程と、
    真空蒸着法により、前記発光層上および前記絶縁層上に跨る機能層を形成する工程と、
    スパッタリング法またはCVD法により、前記機能層上に連続して延伸する共通電極層を形成する工程と、
    を含む有機EL表示パネルの製造方法。
  5. 前記機能層を形成する工程では、前記貫通孔内において前記給電補助電極層上の前記貫通孔の内壁近傍に位置する部分が欠落するか又は薄層化するように前記機能層が形成され、
    前記共通電極層を形成する工程では、前記機能層の欠落により露出している前記給電補助電極層と前記共通電極層とが直接接触するように、前記機能層が薄層化している部分ではそれ以外の前記機能層の部分よりも低い抵抗で前記共通電極層が前記給電補助電極層に電気的に接続されるように前記共通電極層が形成される
    請求項4記載の有機EL表示パネルの製造方法。
  6. 前記貫通孔の開口幅に対する前記絶縁層の厚みの比率は0.1以上0.8以下である
    請求項5記載の有機EL表示パネルの製造方法。
  7. 前記絶縁層の厚みをh、前記機能層の抵抗率をR1、前記共通電極の抵抗率をR0、前記機能層を形成する工程において用いる蒸着源から前記基板に対する平均入射角をθとしたとき、前記の貫通孔の開口幅wは、
    Figure 2018133242
    により規定される
    請求項4記載の有機EL表示パネルの製造方法。
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