JP2020144647A - 位置検出装置 - Google Patents
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【課題】電波利用方式の位置検出装置を提供する。【解決手段】位置検出装置1は、操作対象物の周囲に互いに離間して配置された複数のアンテナ4と、信号源と、制御回路7とを備えている。複数のアンテナ4は、計測信号を放射する送信アンテナ41と、送信アンテナ41からの計測信号を受信信号として受信する受信アンテナ42と含む。信号源は、送信アンテナに計測信号を与える。制御回路7は、演算の基準となる基準信号と受信アンテナ42から受信された受信信号との位相差情報に基づいて表示パネル20に対する指示体の操作位置を演算する。【選択図】図1
Description
本発明は、接近した指示体の位置を検出する電波利用方式の位置検出装置に関する。
従来より、電波を利用したタッチパネルが開発されている。例えば、特許文献1には、送信アンテナから操作部に向けて放射線上に高周波信号の電波ビームを放射し、受信アンテナでこの電波ビームを受信し、電流成分の検波結果から操作部への指の接触や近傍への接近を検知する方法が開示されている。こうした電波を利用した位置検出方法は、一般的な細線電極を利用した導電シートによる位置検出方法と異なり、直接操作部に触れずとも位置検出が可能となり、様々な操作への展開が期待される。
しかしながら、上記文献の技術では、操作部上に満遍なく複数の受信アンテナを設置しなければ、操作部上の指の接触や近傍への接近の位置を検知することができない。また、操作部には複雑な回路が必要となる。これにより、操作部には、回路やアンテナが張り巡らされ、操作部の背後に液晶画面等の表示画面を設置すると視認性が悪くなってしまう。そのため、電波を利用した位置検出方法は、表示画面(例えば、液晶画面)を備える表示装置に適用して、タッチパネルとして使用することができなかった。
そこで本発明は、上記課題を解決した電波利用方式の位置検出装置を提供することを目的とする。
本発明の一態様に係る位置検出装置は、操作対象物に対する指示体の操作位置を検出する。位置検出装置は、前記操作対象物の周囲に互いに離間して配置され、計測信号を放射する送信アンテナと、前記送信アンテナからの計測信号を受信信号として受信する少なくとも1つの受信アンテナと、を含む複数のアンテナと、前記送信アンテナに前記計測信号を与える信号源と、演算の基準となる基準信号と前記受信信号との電圧位相差情報に基づいて前記操作対象物に対する指示体の操作位置を演算する演算部とを備えている、ことを特徴とする。
本態様の位置検出装置を表示装置に適用した場合、表示装置をタッチパネルとして使用することができるようになる。そのとき、表示装置の表示パネル(操作対象物に相当)の周囲に配置されたアンテナを用いて位置検出をするので表示装置の表示画面の視認性を確保することができる。
本発明に係る位置検出装置によれば、表示装置に適用してタッチパネルとして使用した場合においても視認性を確保することができる。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用範囲あるいはその用途を制限することを意図するものではない。
本開示に係る位置検出装置は、操作の対象となる操作対象物に対する指示体の操作位置を検出するためのものである。
操作対象物とは、ユーザーが見て操作する対象となるものであればよく、特に限定されるものではないが、例えば、表示画面にメニューや操作ボタン等が表示された表示装置の表示パネルや、文字や図形等が印刷された紙や薄板等の印刷物等が含まれる。
指示体とは、ユーザーによる操作位置を指し示すものであればよく、特に限定されるものではないが、例えば、ユーザーの指や手、タッチペンや指示棒等が含まれる。また、ある物体がそこにあることにより、特定の意味、例えば、物体がそこにあることで所定の処理命令を示すような意味を有する場合には、その物体も指示体に含まれる。例えば、表示画面上やその周辺に人形が置かれた場合に、その人形の形状情報(例えば、置かれた人形の大小)や置かれた位置等に基づいて特定の処理が実行される場合、その人形が指示体としての機能を有する。
操作位置とは、操作対象物に直接接触するような操作(例えば、表示画面に接触して行われる操作)と、操作対象物に対する間接的な操作(例えば、ホバリング操作)との両方についての操作に係る位置が含まれる概念である。なお、説明の便宜上、以下の説明において、上記の直接接触する操作と間接的な操作とを含めて、単に、「タッチ操作」と呼ぶ場合があり、その「タッチ操作」を行うことを「タッチする」と呼ぶ場合がある。
詳細は後述するが、本開示の位置検出装置は、操作対象物の周囲に配置された複数のアンテナを用いて位置検出を行うという点に特徴がある。そうすることで、例えば、本開示の位置検出装置を表示装置に適用した場合には、表示画面上に電極等を設けることなくタッチパネルとして使用できるようになるので、表示画面の視認性に影響を与えない。また、既存の表示装置に対して、比較的簡単にタッチパネル機能を追加することができるというメリットがある。
以下の説明では、本発明の実施の一態様として、位置検出装置1を用いたタッチパネル式の表示装置2について図面を参照しつつ説明する。位置検出装置1を用いた表示装置2として、例えば、タブレットパソコン、スマートフォン、カーナビゲーション装置等が例示される。
なお、以下の説明では、表示装置2のうちの位置検出装置1の構成、機能、動作等を中心に説明するものとする。一方で、表示装置2のうちの位置検出装置1以外の構成(例えば、マイクロコンピュータや周辺の電子回路等)及びその機能、動作等については、従来から知られている技術を用いることができるので、ここではその詳細説明を省略する場合がある。
図1及び図2に示すように、表示装置2は、矩形箱状の筐体30を有し、その表面に表示画面21を有する表示パネル20(操作対象物に相当)が設けられている。本実施形態では、位置検出装置1が表示装置2と一体的に構成されている例を示している。
表示装置2の筐体30は、互いに対向する長方形状の表板31及び裏板32と、表板31及び裏板32の各辺同士をそれぞれに互いに接続する4つの側板33(33a,33b)で構成されている。表板31の中央部分は、矩形状に開口しており、その開口の内側に表示パネル20が配置され、ユーザーは、その開口部分を介して表示パネル20の表示画面21を表側から視認できるようになっている。
位置検出装置1は、表示画面21(表示パネル20)の周囲に設けられ、表示画面21の辺に沿って延びる複数のアンテナ4を備えている。図1の例では、筐体30の側板33の内壁面に複数のアンテナ4が設置されている例を示している。また、裏板32の内側には、裏板32の辺に沿って周回させるようにグランド配線34が配置されている。なお、グランド配線34は、裏板32の全面に広がるシート状のグランドとしてもよいし、グランド配線34をなくして表示装置2内部のグランド配線(図示省略)を、位置検出装置1のグランド配線34と兼用するようにしてもよい。
アンテナ4は、例えば、モノポールアンテナであり、例えば、金属製の線材や、矩形状に切り取られた銅箔・パターン配線等で構成することができる。アンテナの長さは、特に限定されるものではないが、受信感度を高める観点から、後述する計測信号の波長に対して1/2波長、1/4波長、1/8波長、…のように1/2n(nは整数)波長に設定されているのが好ましい。アンテナ寸法は筐体の構造によって適宜設計により決定することができる。定在波共振周波数の利得(Q)が高いほどよいため、電磁空間の範囲に金属(グランドとは接続がない)がない方が望ましいが、その範囲に金属があって、しかもアンテナと接近している場合でも、アンテナの寸法を変えることで共振周波数の微調整により十分な利得を得ることができる。
本実施形態では、アンテナ4が、表板31の長辺と連続する側板33(以下、長側板33aという)にそれぞれ2つ、表板31の短辺と連続する側板33(以下、短側板33bという)にそれぞれ1つの計6つ設置されている例を示している。また、これらのアンテナ4は、それぞれ、長側板33aまたは短側板33bの表板31寄りの端部に配置されている。また、短側板33bに設けられたアンテナ4と長側板33aに設けられたアンテナ4の一方とが、長側板33aと短側板33bとを接続する角部のうち、対角線上に位置する一対の角部において互いに近接して配置されている。長側板33aに設けられたアンテナ4の他方は、長側板33aの長手方向の中間位置において、互いに対向するように配置されている。
なお、本開示の技術は、送信アンテナ及び受信アンテナを少なくとも1対を有することを特徴とするものであり、その送受信を切り替えることが可能であり、該切り替えにより2組の入力源ができることとなる。そうすると、4つの送受信のアンテナ4群では12の組み合わせ信号ができる。さらにアンテナ4の数を多くすれば、組み合わせ数が増える。例えば、6つの送受信のアンテナ4群では30の組み合わせ信号ができる。これを総合させることで、タッチ位置情報の検出精度をより確かなものにすることができる。
図3は、位置検出装置1の構成例を示すブロック図である。なお、図3では、図面を見やすくするために、複数のアンテナ4を送信側と受信側とに分けて図示しているが、複数のアンテナ4は送信側と受信側で共通のアンテナ4を使用することができる。ただし、これに限定されるものではなく、送信アンテナ41と受信アンテナ42とをそれぞれ別々に用意してもよい。
図3に示すように、位置検出装置1は、複数のアンテナ4の中から選択された送信アンテナ41を含む送信ブロック50と、複数のアンテナ4の中から選択された受信アンテナ42を含む受信ブロック60と、位置検出装置1の動作を制御する制御回路7(演算部に相当)とを備えている。
送信ブロック50は、発振回路51(図3ではSGと記載)と、乗算器52と、アンテナ整合回路53と、バンドパスフィルタ54(図3ではBPFと記載)と、いくつもの信号源を得るための高周波スイッチ55(図3ではRF SWと記載)とを備えている。
高周波スイッチ55は、制御回路7から送信アンテナ選択信号SC1を受け、その信号SC1に基づいて複数のアンテナ4の中から計測信号を放射する送信アンテナ41を選択する。これにより、リアルタイムで信号を取り込むことができる。なお、高周波スイッチ55には、従来から知られている構成(回路)を用いることができるので、ここではその詳細説明を省略する。以下に説明する発振回路51、乗算器52と、アンテナ整合回路53と、バンドパスフィルタ54についても同様である。なお、高周波スイッチ55は送信側スイッチに相当し、後述する高周波スイッチ61は受信側スイッチに相当する。
発振回路51は、高周波スイッチ55によって複数のアンテナ4の中から選択された送信アンテナ41に計測信号の基となる矩形波信号を出力する。矩形波信号の周波数は、特に限定されないが、他機器との競合を避ける観点から、例えば、900[MHz]〜1[GHz]程度の周波数から適宜選択される。なお、電波法から考えた場合における開放電波は920MHz帯であり、この周波数が望ましい。
乗算器52は、タッチ位置を検出するだけでなく、タッチ形態、例えば、タッチにおける手指の形状の差異等を補正するための補正係数を乗算する機能も兼ね備えていてもよい。
アンテナ整合回路53は、送信アンテナ41のインピーダンスを整合する回路であり、インダクタやキャパシタ、伝送線路等で構成される。
バンドパスフィルタ54は、アンテナ整合回路53を通過した矩形波信号を受け、正弦波に変換し、タッチ位置を計測するための計測信号として出力する。出力の種類はアンテナ4の数nに対して、組み合わせ信号数2×(nCr)が計算され、これに対してそれぞれ位相差信号、振幅差信号、入力エネルギレベル(制御しやすいため、階層的にすることが望ましい)が別々に含まれ、位相差は主に対象物平面位置確定、振幅差は平面位置及びZ軸位置、エネルギレベルは主にZ軸位置を利用することが望ましい。
本実施形態では、発振回路51、乗算器52、アンテナ整合回路53及びバンドパスフィルタ54が、送信アンテナに計測信号を与える信号源に相当する。乗算機52は制御信号で指示され、ある倍数の乗算を行い、その結果が送信アンテナ53に特定のエネルギで出力される。この制御信号を複数持ち、出力エネルギを切り替えることができるようになっていて、リアルタイム処理もできる回路となっている。
そして、バンドパスフィルタ54から出力された計測信号が送信アンテナ41から放射状に発信される。なお、信号源は、図3の構成に限定されず、例えば、単一の回路で正弦波状の計測信号を出力させるようにしてもよい。
受信ブロック60は、高周波スイッチ61(図3ではRF SWと記載)と、バンドパスフィルタ62(図3ではBPFと記載)と、ローノイズアンプ63(図3ではLNAと記載)と、乗算器64と、後述する位相差及びタッチ電圧を検出する検出回路66と、出力バッファ67とを備えている。
高周波スイッチ61には、複数のアンテナ4が接続されている。また、高周波スイッチ61は、制御回路7から後述する受信アンテナ選択信号SC2を受け、複数のアンテナ4のうち、受信アンテナ選択信号SC2に基づいて選択された受信アンテナ42で受信された受信信号を通過させる。なお、高周波スイッチ61には、従来から知られている構成(回路)を用いることができるので、ここではその詳細説明を省略する。以下に説明するバンドパスフィルタ62、ローノイズアンプ63と、乗算器64、出力バッファ67についても同様である。
バンドパスフィルタ62は、高周波スイッチ61を通過した受信信号を受け、受信信号の基本波成分を抽出する機能を有する。例えば、送信ブロック50のバンドパスフィルタ54と通過させる周波数帯域をあわせるようにするとよい。バンドパスフィルタ62の出力信号は、ローノイズアンプ63及び乗算器64を介して、検出回路66に入力される。
検出回路66では、受信信号と基準信号との位相差PHSを直流電圧に変換し、位相差信号VPHSと送信基準振幅と受信信号振幅の振幅差VMAGを出力する。
基準信号は、例えば、タッチ操作が行われる前の状態(以下、ノータッチ状態という)において計測された受信信号(以下、ノータッチデータという)を用いてもよいし、あらかじめ表示装置2が有する内部メモリ(図示省略)のデータベース等に登録されたデータを用いてもよい。ノータッチ状態からわずかに変動した受信信号を検出器で検出あるいは制御回路で検出されたときには、ホバリングの可能性が高く、出力信号レベル(振幅)を上げる操作を含む。具体的な手法の一例としては、外部に接続されたPCで判断し、送信出力を上げる操作となる。
また、高周波スイッチ61により送信アンテナ41及び受信アンテナ42のうちの少なくとも一方を順次切り替えながら各組み合わせで測定を行う場合に、そのうちの1つの組み合わせに係る測定データを基準信号として用いるようにしてもよい。
図4は、位置検出装置の表示パネル20を使用者側から見た平面図であり、グランド配置の一例を示したものである。図4の例では、表示パネル20の隅角部のうちの1つ(図4では図面左上の隅角部)に、高周波スイッチ55,61と接続するためのコネクタ48が設けられている。また、図4では、4つのアンテナ4が設置されている例を示している。アンテナ4のうちの2つは、表示画面21の一方の対角線上(図4で左上がりの対角線)のそれぞれの隅角部から長手方向の辺に沿うように延びている。また、残りの2つのアンテナ4は、表示画面21の長手方向の辺の中間位置において、その辺に沿うように延びている。そして、コネクタ48と、各アンテナ4とが配線44で接続されている。また、それぞれの配線44と並行して延びる配線45が設けられており、配線45は、各アンテナ4の近傍の位置においてグランド配線34(図4では仮想線で記載)に接続されている。さらに、コネクタ48には、表示パネル20の外辺に沿って表示パネル20を周回するように延びるグランド配線46が設けられている。このようなグランド配線46を設けることで、タッチデータの変動を防ぐ効果がある。
図6は、図5の測定系を用いて、「出力信号SN」と、「ユーザーが図4の斜線領域Aをタッチした場合の受信信号(以下、タッチデータSAという)」とをオシロスコープ83で測定した波形を示している。
図5の測定系では、パルスジェネレーター81から計測信号(正弦波信号)を出力させ、その計測信号が分配器82を介して送信アンテナ41に与えられている。送信アンテナ41から放射された計測信号は、受信アンテナ42を介して受信され、オシロスコープ83に入力される。分配器82から出力された計測信号は、オシロスコープ83のトリガ端子にも与えられている。そして、ここでの位相差信号VPHSは、出力信号SNとタッチデータSAとの位相差PHSを、オシロスコープの位相差測定モード(ΔTime)で測定して計測信号の時間差を位相差角度に換算している。位相差を直流電圧に変換する方法は、特に限定されるものではなく、従来から知られている技術を適用することができる。
さらに、検出回路66は、送信された基準信号の振幅と受信信号の振幅の振幅差を直流電圧に変換してタッチ電圧信号VMAG(電圧情報に相当)として出力する。検出回路66から出力された位相差信号VPHS及びタッチ電圧信号VMAGは、出力バッファ67を介して制御回路7に入力される。
制御回路7は、位相差信号VPHS及びタッチ電圧信号VMAGに基づいて、表示パネル20に対する指示体のタッチ位置(操作位置に相当)を演算する。送信アンテナ41から放射された計測信号は、指示体による反射及び吸収があるので、受信アンテナ42から受信した信号の位相差及び電圧を求めることで、指示体の接触及び/または近接の位置を検出することができる。
図7(a)は、表示パネル20の表示画面21を80個(縦8×横10)の領域に分割し、そのうちの斜線領域をタッチした場合におけるノータッチデータSNとそれぞれのタッチデータSAとの位相差PHSと電圧差MAGを図5の測定系で測定し、昇順に並べてプロットしたものである。
図7(b)は、ノータッチデータSNとそれぞれのタッチデータSAとの電圧差を図4の測定系で測定し、昇順に並べてプロットしたものである。
このように、本実施形態の構成を用いることで、指示体のタッチ位置に応じた位相差信号VPHS及び電圧差信号VMAG、すなわち、位相差PHSと電圧差MAGのデータを得ることができるので、制御回路7では、そのタッチデータ情報に基づいて指示体のタッチ位置を演算する。具体的な演算方法は、特に限定されるものではないが、例えば、ディープラーニング学習を用いた手法(以下、ディープラーニング手法という)によりタッチ位置を演算することができる。
例えば、ディープラーニング手法として、5人の異なる個人に対して各200点×5=1000点のデータ学習を行った後のランダムタッチの検出結果に基づいて生成されたデータを基にディープラーニングを実行させる。ディープラーニング手法では、個人差などは自動的に補正され、指示体のタッチ位置の場所検出が可能となる。
なお、制御回路7は、特定の1対の送信アンテナ41と受信アンテナ42との組み合わせでもタッチ位置の検出は可能であるが、送信アンテナ41と受信アンテナ42との組み合わせを代えて測定し、そこで得られた測定結果を総合して指示体のタッチ位置を判断してもよい。そうすることで、検出精度をより高めることができる。また、同一の電極の組み合わせにおいて、複数回の測定を実行するようにしてもよい。
さらに、図7(b)に示すように、指示体のタッチ位置に応じてタッチ電圧差信号VMAGも変化するので、制御回路7は、位相差信号VPHSに加えてタッチ電圧差信号VMAGを用いてタッチ位置の演算をするようにしてもよい。そうすることで、検出精度をより高めることができる。さらに、タッチ電圧差信号VMAGは、表示画面と指示体との間の距離(図2の紙面直交方向の距離)を検出することに用いることもできる。
以上のように、本実施形態によると、位置検出装置1を表示装置2に適用した場合に、表示装置2をタッチパネルとして使用することができるようになる。そのとき、表示装置2の表示パネル20(操作対象物に相当)の周囲に配置されたアンテナ4を用いて位置検出をするので表示装置2の表示画面21の視認性を確保することができる。
さらに、複数のアンテナ4(送信アンテナ41及び受信アンテナ42を含む)を筐体30の側板33の辺の中央からずらした位置(以下、非対称ともいう)に配置している。これにより、表示パネル20の表示画面21の中心へのタッチ操作に対しても感度が確保できる。
また、前述のとおり、本開示の技術は、送信アンテナ及び受信アンテナで少なくとも1対を有することを特徴とするが、送受信を切り替えることが可能であり、該切り替えにより2組の入力源ができる。例えば、4つの送受信のアンテナ群では、12の組み合わせ信号ができ、さらに多くすればその確実性が増す。さらに、指タッチ、手のひらでの操作による電磁空間の進行波を反射・吸収・遅延を起こさせることで、送信波形と受信波形の位相差、振幅差を発生させ、これがタッチ位置による相違が出ること、加えて入力エネルギの調整(段数切り替えなど)により電磁空間の広がり強度が異なることを利用して、例えば、正面からのZ方向の位置検出も可能になる。これらの入力信号を総合させることで、3次元空間における位置情報をより確かなものにすることができる。
また、アンテナの切り替え、位相差、振幅差、入力条件による複数入力信号の判定手段のアルゴリズムとして多数決を用いることにより、確実性をより高めるようにしてもよい。これは、単純数値演算でもよいが、より確実性を増すためには、多数決アルゴリズムを組み込んだ深層学習(Deep Learning)を用いることが望ましい。
また、入力信号の電磁空間広がりは周辺を移動する移動物体(人体を含む)による影響を受けるため、目的空間以外の外側にグランド配線を配置するようにしてもよい。
<その他の実施形態>
以上、本発明の実施形態について説明したが種々の改変が可能である。
以上、本発明の実施形態について説明したが種々の改変が可能である。
例えば、アンテナの数や配置は、図1、図2で示した数や位置に限定されない。アンテナ4の数は、6つであるものとしたが、アンテナ4の数はこれに限定されず、6つより多くても少なくてもよい。同様に、上記実施形態では、アンテナ4が、各長側板33aに2つずつ、各短側板33bに1つずつ設けられているものとしたが、それぞれの数が増えてもよいし、減ってもよい。また、各側板33(33a,33b)でアンテナ数が互いに異なっていてもかまわない。
上記実施形態において、複数のアンテナ4は、それぞれ、長側板33aまたは短側板33bの表板31寄りの端部に設置されているものとしたが、これに限定されない。例えば、複数のアンテナ4を、表示パネル20の周囲を囲む表板31の表面や裏面、長側板33aや短側板33bの裏板32寄りの端部、及び/または、裏板32の表面や裏面等に設置してもよい。また、複数のアンテナ4は、筐体30の裏面側に配置されるものとしたが、一部または全部のアンテナ4が筐体30内部に配置されていてもかまわない。
また、上記実施形態では、位置検出装置1が操作対象物としての表示パネル20と一体的に構成されている例について説明したが、位置検出装置1と操作対象物とが互いに分離された構成としてもよい。その一例として、図8では、位置検出装置1をカーナビゲーションシステムに適用した例を示している。
具体的に、図8において、位置検出装置1は、車体9のセンタークラスター91に設けられたホルダ92と一体的に構成されている。換言すると、位置検出装置1は、車体9のセンタークラスター91に設けられたホルダ92を備えている。ホルダ92は、例えば、カーナビゲーションシステム用の表示装置2を車体9のセンタークラスター91に取り付けて、ドライバーが視認できるようにするためのものである。
ここで、図8の表示装置2は、単体ではタッチパネル機能を有しない表示装置である点、すなわち位置検出装置1を備えていない点が図1の構成と異なる。一方で、それ以外の構成、例えば、表示パネル20や筐体30は、図1のものと同様の構成を用いることができるので、ここではその詳細説明を省略する。さらに車載など閉じた空間で応用の範囲を広げると、出力を上げると登場人物の動きを感知できる。
図8において、ホルダ92は、表示装置2をその背面側から支持する支持面を有するホルダ本体(図示省略)と、ホルダ本体の上下両端部からそれぞれ手前側(運転手側)に向かって突設された上下一対の第1ホールド部92aと、ホルダ本体の左右両端部から手前側に向かって突設された左右一対の第2ホールド部92bとを備えている。第1ホールド部92a間の距離は、表示装置2の上下方向の高さよりも若干大きくなるように設定される。同様に、第2ホールド部92b間の距離は、表示装置2の左右方向の幅よりも若干大きくなるように設定される。そして、表示装置2は、筐体30が、ホルダ92の第1ホールド部及び第2ホールド部で囲まれた空間に嵌め込まれることで、車体9のセンタークラスター91に取り付け固定される。
位置検出装置1は、ホルダ92の第1ホールド部92aと第2ホールド部92bに設置された複数のアンテナ4を備えている。図8では、上下の第1ホールド部92aにそれぞれ2つ、左右の第2ホールド部にそれぞれ1つのアンテナ4を非対称に設けた例を示している。なお、図8の場合でも、上記実施形態と同様に、アンテナ4の数やアンテナ4の上下左右方向及び/または前後方向の位置は、特に限定されるものではなく、表示画面21の画面サイズや必要な感度等に応じて適宜設定することができる。
さらに、具体的な図示は省略するが、図7に示す位置検出装置1は、上記実施形態と同様に、複数のアンテナ4から選択された送信アンテナ41に計測信号を与える信号源と、表示装置2の表示パネル20に対する指示体の操作位置を演算する制御回路7とを備えている。なお、信号源及び制御回路7の構成及び動作は、前述の実施形態と同様であり、ここではその詳細な説明を省略する。
ここで、図8において、信号源及び制御回路7を設置する位置は、特に限定されるものではなく、そのうちの一部または全部が、表示装置2に内蔵されていてもよいし、表示装置2の外部、例えば、ホルダ本体第1ホールド部92a、第2ホールド部92b等に設けられていてもよい。また、図8のような構成にした場合においても、各構成要素の配置位置が異なるが、位置検出装置1による指示体の操作位置の検出動作は上記実施形態と同じようにすることができ、上記実施形態と同様の効果が得られる。
また、上記実施形態では、表示パネルがフラットパネルである例を示したが、これに限定されず、表示パネルの一部または全部が湾曲していてもよい。この場合においても、複数のアンテナ4を湾曲する表示パネル(図示省略)の周囲に互いに離間して配置することにより、同様の効果が得られる。
また、上記実施形態において、1つの送信アンテナ41から放射された計測信号を同時に受信する受信アンテナ42の数を複数にしてもよい。その場合、例えば、検出回路66が、基準信号と各受信アンテナ42から受けた受信信号との位相差のそれぞれについての位相差信号VPHSや電圧差信号VMAGを出力し、制御回路7において、複数の位相差信号VPHS、出力エネルギ等の情報を総合して指示体の操作位置を演算するとよい。これにより、位置検出精度を高めることができる。
なお、入力信号の電磁空間広がりは、周辺を移動する移動物体(人体を含む)による影響を受けるため、目的空間以外の外側にグランド配線を配置するようにしてもよい。
また、上記実施形態において、複数のアンテナは、側板33の辺に沿って延びるものとしたが、必ずしも表示画面に沿って延びる必要はない。例えば、アンテナ4が、各側板において表裏方向に沿って延びていてもよい。
本発明は、単純な構造でありかつ解像度の高い位置検出装置を実現することが可能であり、極めて有用である。
1 位置検出装置
20 表示パネル(操作対象物)
34 グランド配線
4 アンテナ
41 送信アンテナ
42 受信アンテナ
55 高周波スイッチ(送信側スイッチ)
61 高周波スイッチ(受信側スイッチ)
7 制御回路(演算部)
20 表示パネル(操作対象物)
34 グランド配線
4 アンテナ
41 送信アンテナ
42 受信アンテナ
55 高周波スイッチ(送信側スイッチ)
61 高周波スイッチ(受信側スイッチ)
7 制御回路(演算部)
Claims (7)
- 操作対象物に対する指示体の操作位置を検出する位置検出装置であって、
前記操作対象物の周囲に互いに離間して配置され、計測信号を放射する送信アンテナと、前記送信アンテナからの計測信号を受信信号として受信する少なくとも1つの受信アンテナと、を含む複数のアンテナと、
前記送信アンテナに前記計測信号を与える信号源と、
演算の基準となる基準信号と前記受信信号との電圧位相差情報に基づいて前記操作対象物に対する指示体の操作位置を演算する演算部とを備えている
ことを特徴とする位置検出装置。 - 請求項1に記載の位置検出装置において、
前記演算部は、前記電圧位相差情報に加えて、前記受信信号の電圧差情報を用いて、前記操作対象物に対する指示体の操作位置を演算する
ことを特徴とする位置検出装置。 - 請求項2に記載の位置検出装置において、
前記演算部は、前記電圧位相差情報あるいは前記電圧差情報に加えて、前記受信信号のエネルギレベル情報を用いて、前記操作対象物に対する指示体の操作位置を演算する
ことを特徴とする位置検出装置。 - 請求項1から3のいずれか1項に記載の位置検出装置において、
前記信号源と前記複数のアンテナとの間に設けられ、前記複数のアンテナ内において前記送信アンテナを別のアンテナに切り替える送信側スイッチと、
前記複数のアンテナと前記演算部との間に設けられ、前記複数のアンテナ内において前記受信アンテナを別のアンテナに切り替える受信側スイッチとを備えている
ことを特徴とする位置検出装置。 - 請求項1から4のいずれか1項に記載の位置検出装置において、
前記操作対象物は、表示画面を有するタッチパネルであり、
前記複数のアンテナは、前記タッチパネルの表示画面の周囲に互いに離間して配置されている
ことを特徴とする位置検出装置。 - 請求項1から4のいずれか1項に記載の位置検出装置において、
前記位置検出装置は、前記操作対象物としての表示画面を有する表示装置をその周囲から保持するように構成されたホルダを備え、
前記複数のアンテナは、前記ホルダに設けられ、かつ、前記表示装置が前記ホルダに装着された場合に前記表示画面が配置される位置の周囲に互いに離間して配置されている
ことを特徴とする位置検出装置。 - 請求項1から6のいずれか1項に記載の位置検出装置において、
前記複数のアンテナと所定の間隔をあけて配置されたグランド配線をさらに備える
ことを特徴とする位置検出装置。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019041258A JP2020144647A (ja) | 2019-03-07 | 2019-03-07 | 位置検出装置 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2024057375A1 (ja) * | 2022-09-13 | 2024-03-21 | 三菱電機株式会社 | 機械学習による位置推定部を備える操作パネル装置 |
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2019
- 2019-03-07 JP JP2019041258A patent/JP2020144647A/ja active Pending
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