JP2020143418A - エプロン - Google Patents
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Abstract
【課題】テーブル着座時にポケット部の位置調整及び食べこぼした飲食物の回収が簡単であり、飲食物のこぼれ落ちや飛散の恐れがないエプロンを提供する。【解決手段】着用者を被覆するエプロン本体1と、エプロン本体1に着脱自在に取り付けられるポケット部3と、ランチョンマット部2からなり、前記ポケット部2が、前記ランチョンマット部2をテーブル5の前側端面50に沿って載置した際に、前記ランチョンマット部3のテーブル前側端部20からほぼ垂直下側に形成される延長部30と、これに一体的形成される袋部31とから構成され、食事の際に、前記袋部31に前記エプロン本体を着脱自在に結合する。【選択図】図3
Description
本発明は、食事中の食べこぼしや食器の転倒によりこぼれた飲食物による衣服の汚れを防止するエプロンに関するものであり、特に、こぼれた飲食物を受けて保持するポケット部を備えたエプロンに関する。
乳幼児や高齢者、要介護者などの食事中の食べこぼした飲食物による汚れから衣服を保護するためのエプロンが介護施設をはじめ家庭で広く利用されている。多くは、食べこぼした飲食物による汚れが付着しないようにポリエステルのような撥水性の素材又は表面を撥水加工が施された素材が用いられており、エプロンから飲食物がこぼれ落ちて周辺の床などに飛散することを防止するために、飲食物を保持するポケットなどを備えたエプロンも用いられている。
例えば、特許文献1には、エンプロンの下部をテーブル上に広げてテーブルクロスとして使用するものであり、使用状態において着用者とテーブルとの間でU字状になるエプロンの中間部に着脱自在の止着部によりポケット部を形成するものが開示されている。また、特許文献2には、食べこぼしを受けるポケット部を端部に備えた幼児用のランチョンマットが開示されている。特許文献3には、エプロンの下端部に着脱自裁に取り付けられるポケット部と、該ポケット部の開口端部に延長形成されテーブル端部に剥離可能に固定する係止用粘着部から構成されるものが開示されている。いずれも、食べこぼした飲食物を保持し、周囲に飛散することを防止することが可能となっている。
しかしながら、飲食物を保持した状態でエプロンを着脱したり、食事が終了するまで飲食物をこぼれないように維持することは困難である。エプロンとテーブルクロスが一体化している場合、着用者の不意な動きにテーブルクロスが連動して食器の転倒や落下の可能性があるとともに、ポケット部に保持された飲食物がこぼれ落ちる可能性がある。また、食事終了後にエプロンを着用者から取り外す際にも、ポケット部等に保持された飲食物がこぼれ落ちたり、飛散する恐れがある。
また、特許文献3のエプロンの下端部に吊下げ状態で取付けられたポケット部をテーブル端部に固定する場合、着用者が離席する際にエプロン側からポケット部を取り外すと、エプロン側の吊下げ用延長シートの自重により変形して飲食物がこぼれ落ちたり、飛散する恐れがある。さらに、着座時にポケット部が飲食物を保持できるよう開いた状態となるように、テーブルと椅子の高さに合わせてポケット部の取付位置やテーブルの固定位置、又は着座する位置を調整しなければならず煩雑である。
特許文献2のランチョンマットの端部にポケット部を一体形成させたものでは、利用者の動きにより食器が転倒や落下したり、食べこぼしが飛散する恐れがなく、ポケット部を開口状態に調整する必要はないが、着座位置によりポケット部と身体の間に隙間が生じるため食べこぼしが隙間からこぼれ落ちたり、飛散する場合がある。
本発明はこのような点を考慮してなされたものであり、テーブル着座時のポケット部の調整及び食べこぼした飲食物の回収が簡単であり、要介護者や幼児などが不用意に動いたり、離席する場合に食器類が転倒することがなく、飲食物がこぼれ落ちたり、飛散するの恐れがないエプロンを提供することを目的とする。
本発明におけるエプロンは、着用者の上半身の首下部分の少なくとも前面側を覆うエプロン本体と、エプロン本体に着脱自在に取り付けられるポケット部と、食器を載置するランチョンマット部からなり、前記ポケット部は、前記ランチョンマット部をテーブルの前側端面に沿って載置した際に、前記ランチョンマット部のテーブル前側端部からほぼ垂直下側に延長形成される延長部と、これに一体的に形成される上方に開口する袋部とから構成されており、着用者が食事する際に、前記延長部に対向する開口端部において前記エプロン本体と着脱自在に結合されている。
前記エプロン本体の形状は、上半身の全面側のみを覆う前身ごろのみからなる一般的なエプロンであっても、上半身の首下部分全体を覆う割烹着やスモック、チュニック、ブラウス、ジャンバースカート状のエプロンであってもよい。また、エプロンの素材は、飲食物の汚れが付きにくい撥水性又は防水性の素材が好ましいが、布に撥水又は防水加工を施したものであっても、撥水性や防水性を有しない素材で作成してもよい。
前記ポケット部及びランチョンマット部は、使い捨て可能な不織布や紙、ポリエチレンやポリエステルなどが好ましいが、布や木材、麻や竹などの天然素材やプラスチック樹脂製であってもよく、布製のランチョンマット部にポリエチレン製のポケット部を一体的に形成するように、異なる素材を組合せて形成するものであっても良い。
前記ポケット部の袋部は、ランチョンマット部と等幅で延長した前記延長部を上方に折返して側端部を接着して封筒状の袋部を形成するものであっても、延長部に別途作成した袋部を取付けるものであってもよい。
前記エプロン本体とポケット部との結合は、着用者が動いた際のエプロン本体からの引っ張り力で容易に解除される程度の力で結合又は係合することが好ましい。例えば、磁石や静電気、弱粘着テープ、面ファスナー(両面・片面)、スナップボタンなどが考えられる。上記以外にも、粘着テープ、ボタン、ホック、スナップ、ファスナーなど容易に解除できないに部材により結合してもよい。
また、前記エプロン本体と袋部の結合は、前記エプロン本体の表面と袋部の外面との結合であっても、前記エプロン本体の裏面と前記袋部の内面との結合であってもよいが、エプロン本体の下端部を前記袋部の内側に差し込む態様で結合するのが好ましい。前記エプロン本体の下端部すべてが袋部に挿入されるものであっても、下端部の一部が挿入されるものであってもよい。
また、エプロン本体の丈が長いものや下端部とポケット部との結合が難しいデザインの場合は、適切な位置に前記袋部と結合するため又は結合を補助する追加片を形成してもよい。例えば、女性用のエプロン本体にはレースやフリル形状の追加片を形成しても良く、スモックやチュニック形状の本体の場合は、重ね着風に追加片を形成すればデザイン性も優れている。
本発明におけるエプロンは、前記ポケット部の袋部の開口サイズが拡縮可能であり、前記エプロン本体との結合により大きく開口するようにしてもよい。拡縮可能にする方法としては、前記袋部の側面部を折り畳む形式としたり、蛇腹状としたり、袋部の側面や底部にマチを設けたり、袋部が収縮するようにゴム紐などの伸縮部材を貼付又は縫付けて拡縮可能にしてもよい。
本発明におけるエプロンは、前記袋部の開口端部には、開口を閉じる閉止部材を設けてもよい。閉止部材は、粘着テープ、面ファスナー(両面・片面)、スナップボタン、ホックなどが考えられる。また、前記閉止部材は、前記袋部の開口を収容された飲食物を目隠しする程度に閉じることができればよく、前記袋部の開口を完全に閉じることができなくてもよい。また、前記袋部の飲食物が漏れないように開口を完全に封止する構成としてもよい。
本発明におけるエプロンは、前記ポケット部及びランチョンマット部は、撥水性又は防水性を有する使い捨て素材より形成してもよい。撥水性及び防水性は、前記ポケット部については飲料などの液体状の飲食物を5分〜10分程度漏らさずに保持できる程度のものでよく、撥水素材又は防水素材で形成するほか、撥水又は防水スプレーなどにより防水性を獲得させるものであってもよい。また、ランチョンマット部については防水性がなくてもよい。
本発明によるエプロンによれば、前記ポケット部と前記ランチョンマット部が一体的に形成された構成であるため、配膳の際に前記ランチョンマット部をテーブルに載置し前記ポケット部をテーブル前側端面に垂らすようにセットして配膳し、準備が完了後、着用者が着座して、エプロン本体の下端部を前記ポケット部の袋部に結合することにより、食べこぼした飲食物を保持するポケットを備えたエプロンが完成する。
本発明によれば、ポケット部が食べこぼした飲食物を保持可能な位置にあらかじめ固定されているため、着座後にポケット部の高さや固定位置を調整する必要がなく簡単である。また、食事が終了後も、前記エプロン本体と前記袋部との結合を解除することで、食卓でエプロンを取り外さずに離席が可能である。また、前記エプロン本体と前記袋部との結合強度を調節することにより、着用者が不用意に離席したり、予想外の動きをした場合にエプロン本体と袋部の結合が解除することができるため、前記ポケット部に保持された飲食物が飛散したり、ランチョンマット部に載置された食器等の転倒や落下を防止することができる。
本発明による別のエプロンによれば、前記ポケット部の袋部の開口サイズを拡縮可能とすることにより、食事前は前記袋部を閉じた状態に維持することで未使用時の見た目が良く、食事時にエプロン本体を結合したときにその引っ張り力で食べこぼした飲食物を確実に収容できるよう大きく開口させることができる。
また、本発明による別のエプロンによれば、前記エプロン本体の下端部が前記ポケット部の袋部の内側に挿入された状態で結合することにより、食べこぼした飲食物を確実に前記袋部に収容することができる。特に、食べこぼした飲料などの液体状の飲食物がエプロン本体の表面を流れ落ちる際に、前記袋部との結合部から衣服へ漏れ出さずに確実に袋部に収容することができる。
また、前記袋部の開口端部に設けた閉止部材により、食事終了後に前記袋部の開口を閉じることにより、食べこぼした飲食物を目隠しすることができる。これにより、エプロン着用者の恥ずかしさを軽減できるとともに、後片付けを行う側の不快さも軽減することができる。
前記ポケット部及びランチョンマット部は、防水性を有する使い捨て素材で形成したものでは、液体状の食べこぼしを前記袋部に収容したまま廃棄することが可能である。食事途中に大量の食べこぼしがあった場合には、前記ポケット部を前記ランチョンマット部から切り離して廃棄することも可能である。また、使い捨て素材により形成することにより、食事内容に合わせて、ランチョンマットの色や柄、素材を変更して楽しむことができる。
以下、添付図面を参照して本発明の第1の実施形態について説明する。なお、本明細書に添付する図面においては、図示と理解のしやすさの便宜上、適宜縮尺および縦横の寸法比等を、実物のそれらから変更し誇張してある。図1ないし図6は、本実施の形態によるエプロンを説明するための図である。
エプロンは、図1に示すエプロン本体1と、図2に示すテーブル5に載置されるランチョンマット部2と、ランチョンマット部2と一体的に形成され、エプロン本体1に着脱自在に結合されるポケット部3を有している。これにより、食事時に食べこぼした飲食物による衣服の汚れを防止するとともに、エプロン着用者の不用意な動きや離席によりポケット部3で保持する飲食物がこぼれ落ちたり、飛散することも防止することができる。以下、エプロンを構成部材について説明する。
エプロン本体1は、図1に示すように、衣服の上から着用する袖なしのスモック形状となっており、前身ごろ11と後身ごろ12が両肩部と両脇部分でつながった構成となっている。前記前身ごろ11の下端部13の裏面側には、前記ポケット部3の袋部31の内面に係着可能な片面ファスナー14が貼着されている。
ランチョンマット部2は、図2に示すように、防水性の不織布材料から形成されたシート状のマットであり、テーブル奥側21の端部裏面にはテーブル5の表面に固定するための容易に剥離可能なシール部材22が貼着されている。テーブル前側の端部20にポケット部3が一体的に形成されている。使用時には、ランチョンマット部2に皿やコップなどの食器類4を載置する。
前記ポケット部3は、ランチョンマット部2のテーブル前側端部20からシートと等幅で垂直下向きに延長するよう連続的に形成されており、テーブル5にセットする際には、テーブル端面50に沿ってほぼ垂直下側に延びる延長部30と、これに連続して形成され袋部31とから構成されている。前記袋部31は、延長部に連続する背面部32と、これに対向する前面部33と、前面部33と背面部32を伸縮自在に結合する蛇腹状の側面部34から構成されている。これにより、未使用時には前記袋部31の背面部32と前面部33が近接し、袋部31の開口が閉じた状態に維持することができ、見栄えが良い。
エプロンの実際の使用態様を図3及び図4に示している。
エプロン着用者が椅子6に着座後、前身ごろ11の下端部13をポケット部3の袋部31に挿入し、前面部33の内面に片面ファスナー14により係着させた状態を示している。袋部31へのエプロン本体1の結合により、挿入された下端部13の自重と引っ張り力により、袋部31の前面部33が前傾し、袋部31が大きく開口した状態となっている。これにより、食べこぼした飲食物を確実に収容することが可能である。
エプロン着用者が椅子6に着座後、前身ごろ11の下端部13をポケット部3の袋部31に挿入し、前面部33の内面に片面ファスナー14により係着させた状態を示している。袋部31へのエプロン本体1の結合により、挿入された下端部13の自重と引っ張り力により、袋部31の前面部33が前傾し、袋部31が大きく開口した状態となっている。これにより、食べこぼした飲食物を確実に収容することが可能である。
また、エプロン本体がスモック形状であるため、ポケット部3との結合を解除すれば、日常着として食事時間以外に着用しても違和感がなく、食事時間にエプロンを脱着する手間も削減することができる。
図5には、左右の取付け部15を首に巻くようにして装着する前身ごろだけからなる本発明の第2の実施形態のエプロンを示している。
前記取付け部15の端部にはループ面16aとフック面16bとの係合により着脱自在に結合する両面ファスナーが取り付けられている。エプロン本体1の下端部13の裏面には、ポケット部3の袋部31の内面に係合する面ファスナー14が取り付けられている。これによれば、第1の実施形態と同様に、テーブル着座時にエプロン本体1の下端部13をポケット部3の袋部31に結合して使用することができる。
前記取付け部15の端部にはループ面16aとフック面16bとの係合により着脱自在に結合する両面ファスナーが取り付けられている。エプロン本体1の下端部13の裏面には、ポケット部3の袋部31の内面に係合する面ファスナー14が取り付けられている。これによれば、第1の実施形態と同様に、テーブル着座時にエプロン本体1の下端部13をポケット部3の袋部31に結合して使用することができる。
図6には、ランチョンマット部2のテーブル前側の端部20から垂直下向きに形成された延長片30を上向きに二つ折り返して側端36を熱溶着して形成した袋部31を備えた本発明の第3の実施形態のエプロンを示している。
前記袋部31は、未使用状態では前面部33と背面部32が密着した封筒状であるが、前記袋部31の開口に着用したエプロン本体1の下端部13を挿入することで、エプロン本体1から引っ張られて開口が開き、食べこぼした飲食物を収容することができる。
前記袋部31は、未使用状態では前面部33と背面部32が密着した封筒状であるが、前記袋部31の開口に着用したエプロン本体1の下端部13を挿入することで、エプロン本体1から引っ張られて開口が開き、食べこぼした飲食物を収容することができる。
前記袋部31の全面部33の開口端部の内側には、背面部32の上端部と係合して開口を閉止する片面ファスナー35が取り付けられており、食事終了時に、面ファスナーにより袋部31に収容された食べこぼした飲食部を目隠しすることができる。
本実施形態では、ランチョンマット部2とポケット部3は使い捨て可能な不織布材料で形成されているため、食事終了後に食器等を片付けた後は、ランチョンマット部2をテーブルに固定するシール部材を剥がして、そのまま廃棄することができる。
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。そして本発明は、特許請求の範囲に記載された事項を逸脱することがなければ、様々の設計変更を行うことが可能である。
1 エプロン本体
2 ランチョンマット部
3 ポケット部
4 食器
5 テーブル
6 椅子
13 下端部
14 面ファスナー
20 テーブル前側端面
30 延長部
31 袋部
32 背面部
33 前面部
34 側面部
35 片面ファスナー(閉止部材)
50 テーブル端面
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Claims (5)
- 着用者の上半身の首下部分の少なくとも前面側を被覆するエプロン本体と、エプロン本体に着脱自在に取り付けられるポケット部と、食器等を載置するランチョンマット部から構成されるエプロンであって、
前記ポケット部は、前記ランチョンマット部をテーブルの前側端面に沿って載置した際に、前記ランチョンマット部のテーブル前側端部からほぼ垂直下側に延長形成される延長部と、これに一体的に形成される上方に開口する袋部とから構成されており、
前記延長部に対向する開口端部において前記エプロン本体と着脱自在に結合されることを特徴とする、エプロン。 - 前記ポケット部の袋部の開口サイズが拡縮可能であり、前記エプロン本体との結合により大きく開口することを特徴とする、請求項1に記載のエプロン。
- 前記エプロン本体は、その下端部が前記ポケット部の袋部の内側に挿入された状態で結合されることを特徴とする、請求項1又は2のいずれかに記載のエプロン
- 前記袋部の開口端部には、開口を閉じる閉止部材が設けられていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか一項に記載のエプロン。
- 前記ポケット部及びランチョンマット部は、防水性を有する使い捨て素材より形成することを特徴とする請求項1ないし4のいずれか一項に記載のエプロン。
Applications Claiming Priority (2)
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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KR102437793B1 (ko) * | 2022-02-03 | 2022-08-29 | 이승재 | 턱받이 |
-
2020
- 2020-03-02 JP JP2020035393A patent/JP2020143418A/ja active Pending
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