JP2020143374A - 真空スパッタ堆積のための装置及びその方法 - Google Patents

真空スパッタ堆積のための装置及びその方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2020143374A
JP2020143374A JP2020086565A JP2020086565A JP2020143374A JP 2020143374 A JP2020143374 A JP 2020143374A JP 2020086565 A JP2020086565 A JP 2020086565A JP 2020086565 A JP2020086565 A JP 2020086565A JP 2020143374 A JP2020143374 A JP 2020143374A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
gas
vacuum
content
gas atmosphere
redundant
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2020086565A
Other languages
English (en)
Inventor
ダニエル セヴェリン,
Severin Daniel
ダニエル セヴェリン,
トーマス ゲベレ,
Thomas Gebele
トーマス ゲベレ,
トーマス ライプニッツ,
Leipnitz Thomas
トーマス ライプニッツ,
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Applied Materials Inc
Original Assignee
Applied Materials Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Applied Materials Inc filed Critical Applied Materials Inc
Priority to JP2020086565A priority Critical patent/JP2020143374A/ja
Publication of JP2020143374A publication Critical patent/JP2020143374A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Physical Vapour Deposition (AREA)

Abstract

【課題】真空スパッタ堆積のための装置、真空堆積装置中での酸水素爆発のリスクを低減するための方法、及び少なくとも1つの層を製造する方法の提供。【解決手段】真空チャンバ110と、材料を基板200にスパッタリングするための真空チャンバ110内の3以上のスパッタカソード223a、223b、223cと、H2を含む処理ガスを真空チャンバ110に供給するためのガス分配システム130と、真空チャンバ110内部に真空を提供するための真空システム140と、酸水素爆発のリスクを低減するための安全装置160とを備え、安全装置160が、処理ガス111のH2含有量の希釈のために真空システム140に連結された希釈ガス供給ユニット165を備える真空スパッタ堆積のための装置100。【選択図】図1

Description

本開示は、真空処理チャンバ内の基板をコーティングするための装置及び方法に関する。とりわけ、本開示は、ディスプレイ製造のための基板上でスパッタリングされた材料の少なくとも1つの層を形成するための装置及び方法に関する。
多くの用途において、基板上、例えばガラス基板上に薄い層を堆積させることが望ましい。従来、基板は、コーティング装置の種々のチャンバの中でコーティングされる。幾つかの用途では、基板は、気相堆積技法を用いて真空の中でコーティングされる。基板上に材料を堆積させるための幾つかの方法が知られている。例えば、基板は、物理的気相堆積(PVD)プロセス、化学気相堆積(CVD)プロセス、又はプラズマ化学気相堆積(PECVD)プロセスなどによってコーティングされうる。通常、プロセスは、コーティングすべき基板が配置される処理装置や処理チャンバ内で実施される。
電子デバイス及び特に光電子デバイスは、ここ数年にわたり、著しいコスト削減を示している。更に、ディスプレイの画素密度が継続的に増加している。TFTディスプレイに関しては、高密度なTFT集積化が望ましい。しかしながら、デバイス内での薄膜トランジスタ(TFT)数の増加にもかかわらず、歩留りの上昇及び製造コストの削減が試みられている。
したがって、とりわけ高品質かつ低コストに関して、製造中にTFTディスプレイ特性を調整するための装置及び方法を提供することが継続的に必要とされている。
上記に鑑み、独立請求項による、真空スパッタ堆積のための装置、真空堆積装置中での酸水素爆発のリスクを低減するための方法、及び少なくとも1つの層を製造する方法が提供される。更なる利点、特徴、態様、及び細部は、従属請求項、本明細書、及び図面から明らかである。
本開示の1つの態様によれば、真空スパッタ堆積のための装置が提供される。装置は、真空チャンバ;材料を基板にスパッタリングするための真空チャンバ内の一又は複数のスパッタカソード;Hを含む処理ガスを真空チャンバに供給するためのガス分配システム;真空を真空チャンバ内部に提供するための真空システム;及び酸水素爆発のリスクを低減するための安全装置 を含む。安全装置は、処理ガスのH含有量希釈のために真空システムに連結された希釈ガス供給ユニットを含む。
本開示の更なる態様によれば、真空堆積装置中での酸水素爆発のリスクを低減するための方法が提供され、真空堆積中に、少なくとも2.2%のH含有量を有する処理ガスが採用される。方法は、希釈ガスを真空堆積装置の真空システムに供給すること、及び少なくとも1/5のH/希釈ガスの希釈率で真空システムのH含有量を希釈することを含む。
本開示の更なる態様によれば、少なくとも1つの層を製造する方法が提供される。方法は、スパッタ材料含有カソードから真空チャンバ内の処理ガスの基板上に層をスパッタリングすることであって、基板がスパッタリング中に静止しており、処理ガスがH;O;及び不活性ガスを含み、H含有量が2.2%〜30.0%である、スパッタリングすることを含む。更に、少なくとも1つの層を製造する方法は、本明細書に記載の実施形態による真空堆積装置での酸水素爆発のリスクを低減するための方法を実行することを含む。
本開示はまた、方法を実行するための装置部分を含む開示された方法を実施するための装置も対象にする。方法は、ハードウェア構成要素、適切なソフトウェアによってプログラミングされたコンピュータ、これらの2つの任意の組合せ、又は任意の他の方法で実行され得る。更に、本開示はまた、記載の装置の操作方法も対象とする。本開示はまた、装置のすべての機能を実行するための方法も含む。
本明細書に記載の本開示の上記の特徴を詳細に理解することができるように、実施形態を参照することによって、先ほど簡単に概説した本開示のより具体的な説明を得ることができよう。添付の図面は、本開示の実施形態に関連し、以下で説明される。
本明細書に記載の実施形態による真空スパッタのための装置の概略図を示す。 本明細書に記載の実施形態による真空スパッタのための装置の概略図を示す。 本明細書に記載の実施形態による真空スパッタのための装置の概略図を示す。 本明細書に記載の実施形態による真空堆積装置での酸水素爆発のリスクを低減するための方法を示すブロック図を示す。 本明細書に記載の実施形態による真空堆積装置での酸水素爆発のリスクを低減するための方法を示すブロック図を示す。 本明細書に記載の実施形態による少なくとも1つの層を製造する方法を示すブロック図を示す。
ここから、本開示の種々の実施形態が詳細に参照されることになり、そのうちの一又は複数の実施例が図示される。図面に関する以下の説明の中で、同じ参照番号は同じ構成要素を指している。下記において、個々の実施形態に関する違いのみが説明される。各実施例は、本開示の説明のために提供されているが、本開示を限定することを意図していない。更に、1つの実施形態の一部として図示若しくは記載された特徴を、他の実施形態で使用し、又は他の実施形態と併用して、更なる実施形態を得ることができる。この説明は、そのような修正及び変形を含むことが意図されている。
本開示において、「処理ガス雰囲気」という表現は、処理チャンバ内部の、とりわけ層を堆積させるための装置の真空処理チャンバ内部の雰囲気と理解されうる。「処理ガス雰囲気」は、処理チャンバ内部の空間によって特定される空間を有しうる。
本開示において、「真空スパッタ堆積のための装置」という表現は、真空雰囲気環境において材料を基板に堆積させるための装置と理解されうる。更に、本開示において、「真空チャンバ」は、真空を内部に確立するように構成されるチャンバと理解されうる。本開示において、「真空システム」は、堆積チャンバ、例えば真空堆積チャンバ内に真空を提供するように構成されたシステムと理解されうる。例えば、「真空システム」は、堆積チャンバ内に真空を確立するための少なくとも1つの真空ポンプを含みうる。
本開示において、「スパッタカソード」という表現は、材料を基板にスパッタリングするための堆積源と理解されうる。「スパッタカソード」は、本明細書に記載されるように、磁石アセンブリを含む回転可能なカソードであってもよい。
本開示において、「ガス分配システム」という表現は、処理ガスを堆積チャンバ、例えば真空チャンバに供給するように構成されたシステムと理解されうる。「ガス分配システム」は、堆積チャンバ内の処理ガスの組成を制御するように構成されうる。
本開示において、略語「H」は、水素、とりわけ気体水素を表す。更に、本開示において、略語「O」は、酸素、とりわけ気体酸素を表す。
本開示において、「安全装置」という表現は、それを用いて、本明細書に記載される堆積装置の安全が、例えば酸水素爆発のリスクを低減することにより、増加しうる装置と理解されうる。
本開示において、「真空堆積装置内の酸水素爆発のリスクを低減する」という表現は、酸水素爆発のリスクが、例えば、真空システム、ガス分配システム、処理チャンバ、ポンプ、ポンプ排気などの真空堆積装置の任意のサブシステムの中で低減又は除去されうることと理解されよう。
図1に、本明細書に記載の実施形態による真空スパッタ堆積のための装置100の概略図が示される。本明細書に記載の実施形態によれば、装置は、真空チャンバ110と、材料を基板にスパッタリングするための真空チャンバ110内に、3以上のスパッタカソード、例えば、第1のスパッタカソード223a、第2のスパッタカソード223b、及び第3のスパッタカソード223cを含むカソードアレイとを含む。更に、装置は、Hを含む処理ガスを真空チャンバ110に提供するためのガス分配システム130と、真空チャンバ110内部に真空を提供するための真空システム140と、酸水素爆発のリスクを低減するための安全装置160とを含む。
本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせてもよい幾つかの実施形態によれば、装置は、静的真空スパッタ堆積、即ち、コーティングされる基板が堆積ゾーンを通って継続的に移動することのない、真空スパッタ堆積のために構成されうる。典型的には、とりわけ大面積基板処理については、静的堆積と動的堆積とで区別することができる。動的堆積は、基板が堆積源、例えばスパッタカソードに隣接して継続的に又は準継続的に移動するインラインプロセスでの堆積と理解されうる。
本明細書に記載の実施形態によれば、静的真空スパッタ堆積は、層の基板への堆積前に、プラズマを安定させることができるスパッタ堆積プロセスと理解されうる。この点について、特質すべきは、動的堆積プロセスと比較して異なる、静的堆積プロセスという用語は、当業者が理解するだろう基板のいかなる移動も除外しないことである。静的堆積プロセスは、以下の態様のうちの一又は複数を含むことができる。例えば、静的堆積プロセスは、堆積中の静的基板位置、堆積中の振動する基板位置、及び/又は堆積中に本質的に一定である平均基板位置を含みうる。更に、静的堆積プロセスは、例えば、堆積中のディザリング基板位置(dithering substrate position)、堆積中のウォブリング基板位置、及び/又はカソードが1つのチャンバ内に提供される、即ち、チャンバに提供される所定の組のカソードを含みうる。追加的又は代替的には、静的堆積プロセスは、例えば、層の堆積中に、チャンバを隣接するチャンバから分離するバルブユニットを閉鎖することなどによって、堆積チャンバが近接するチャンバに対して密閉雰囲気を有する基板位置を含みうる。したがって、静的堆積プロセスは、基板の静的位置を有する堆積プロセス、基板の本質的静的位置を有する堆積プロセス、又は基板の部分的静的位置を有する堆積プロセスと理解することができる。したがって、本明細書に記載されるように、静的堆積プロセスは、静的堆積プロセスのための基板位置が、堆積中に完全に移動しないことを必要としない動的堆積プロセスとはっきり区別することができる。
しかしながら、本明細書に記載の態様、とりわけ、真空スパッタ堆積のための装置のガス分配システム130、真空システム140及び安全装置160に関して記載される態様はまた、動的真空スパッタ堆積、即ち、コーティングされる基板が堆積ゾーンを通って継続的に移動する、真空スパッタ堆積のために構成された装置に適用されうると理解すべきである。したがって、ガス分配システム130、真空システム140及び安全装置160に関して本明細書に記載される態様はまた、材料を基板にスパッタリングするための真空チャンバ内に一又は複数のスパッタカソードを有する真空スパッタ堆積のための装置に適用されうる。
したがって、本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる実施形態によれば、真空チャンバ110;材料を基板200にスパッタリングするための真空チャンバ110内の一又は複数のスパッタカソード;Hを含む処理ガスを真空チャンバ110に提供するためのガス分配システム130;真空を真空チャンバ110内部に提供するための真空システム140;及び酸水素爆発のリスクを低減するための安全装置160を含む、真空スパッタ堆積のための装置100が提供される。安全装置160は、処理ガスのH含有量希釈のために真空システム140に連結された希釈ガス供給ユニット165を含む。
本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる実施形態によれば、安全装置160は、図1から図3に例示的に示されるように、処理ガスのH含有量希釈のために真空システム140に連結された希釈ガス供給ユニット165を含みうる。したがって、高いH含有量を含む処理ガスを使用することができる真空スパッタ堆積のための装置が提供される。とりわけ、本明細書に記載される安全装置を含む真空スパッタ堆積のための装置を提供することによって、2.2%〜30.0%までのH含有量を有する処理ガス雰囲気111で作動しうる真空スパッタ堆積のための装置が提供される。したがって、本明細書に記載される装置の実施形態は、酸水素爆発のリスクが低減又は除去さえされる2.2%〜30.0%までのH含有量を有する処理ガス雰囲気における真空スパッタ堆積のための装置を提供する。
本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる実施形態によれば、本明細書に記載されるスパッタカソードは、酸化インジウム、とりわけ酸化インジウムスズ(ITO)含有ターゲットを含みうる。例えば、図3は、透明な導電酸化層をスパッタリングするための真空チャンバ内に第1の酸化インジウム含有ターゲット220a及び第2の酸化インジウム含有ターゲット220bを含む実施形態を示す。簡単にするために、2つのスパッタカソードだけが、図2及び図3には示されている。しかしながら、図2及び図3を参照して説明される本開示の実施形態による装置の態様はまた、真空チャンバ内に3以上のスパッタカソードを有する装置の実施形態に適用されうると理解すべきである。
本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる実施形態によれば、本明細書に記載される実施形態の酸化インジウムスズ(ITO)含有ターゲットは、ITO90/10含有ターゲットであってもよい。本明細書に記載の実施形態によれば、ITO90/10は、酸化インジウム(In)及び酸化スズ(SnO)をIn:SnO=90:10の割合で含む。代替的には、本明細書に記載の実施形態の酸化インジウムスズ(ITO)含有ターゲットは、酸化インジウム(In)及び酸化スズ(SnO)を、第1の比率であるIn:SnO=85:15から第2の比率であるIn:SnO=98:2までの範囲から選択されたIn:SnOの任意の比率で含みうる。
図1に例示的に示されるように、本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる実施形態によれば、ガス分配システム130は、処理ガス供給ユニット136を介して、真空チャンバ110に連結されうる。処理ガス供給ユニット136は、処理ガス供給パイプ136bを介して真空チャンバ110に連結される、例えば処理ガスタンクなどの処理ガス源136aを含みうる。処理ガスは、シャワーヘッド135を介して、処理ガス供給ユニット136から真空チャンバ110まで供給されうる。
図1に例示的に示されるように、本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる実施形態によれば、真空システム140は、少なくとも1つの真空ポンプ143と、例えば真空チャンバ110の出口ポート115を介して、真空チャンバ110と流体連通するために真空ポンプに連結するように構成されたパイプ144とを含みうる。希釈ガス供給ユニット165は、真空チャンバ110、とりわけ真空チャンバ110の出口ポート115と真空ポンプ143との間でパイプ144に連結されうる。別の例(図示されず)によれば、希釈ガス供給ユニットは、プレ真空ポンプ142及び/又は少なくとも1つの真空ポンプ143に連結されうる。真空ポンプ143は、回転ベーンポンプでありうる。したがって、真空チャンバ110から真空システム140内に供給される処理ガスが、真空ポンプ143によってポンピングされる前に、希釈ガスによって希釈できる、真空スパッタ堆積のための装置が提供される。したがって、酸水素爆発のリスクが、低減又は除去さえされうる。
図2に例示的に示されるように、本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる実施形態によれば、処理ガス供給ユニット136は、例えば、H供給ユニット131、O供給ユニット132、水蒸気供給ユニット133及び不活性ガス供給ユニット134からなる群から選択された一又は複数の分離した個別のガス供給ユニットなどの、一又は複数の分離した個別のガス供給ユニットを含みうる。H供給ユニット131は、本明細書に記載されるH含有量を有する処理ガス雰囲気111を確立するためにHを真空チャンバ110に供給するように構成されると理解すべきである。したがって、O供給ユニット132、水蒸気供給ユニット133、及び不活性ガス供給ユニット134は、本明細書に記載されるO含有量及び/又は水蒸気含有量及び/又は不活性ガス含有量を有する処理ガス雰囲気111を確立するために、O、水蒸気及び不活性ガスをそれぞれ真空チャンバ110に供給するように構成されると理解すべきである。
本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる実施形態によれば、ガス分配システムは、H及び/又はO及び/又は水蒸気及び/又は不活性ガスを、互いから独立して真空チャンバ110内部の処理ガス雰囲気に供給するように構成されうる。したがって、真空チャンバ110内の処理ガス雰囲気111のH含有量及び/又はO含有量及び/又は水蒸気含有量及び/又は不活性ガス含有量は、独立して制御することができる。
本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる実施形態によれば、不活性ガス供給ユニット134は、処理ガス雰囲気に供給される不活性ガスの量を制御するように構成された不活性ガス流量コントローラ164を含みうる。したがって、図3に例示的に示されるように、水蒸気供給ユニット133は、処理ガス雰囲気111に供給された水蒸気の量を制御するように構成された水蒸気質量流量コントローラ163を含み、O供給ユニット132は、処理ガス雰囲気111に供給された水蒸気の量を制御するように構成されたO質量流量コントローラ162cを含み、H供給ユニット131は、処理ガス雰囲気111に供給されたHの量を制御するためのH質量流量コントローラ161dを含みうる。更に、O供給ユニット132は、真空チャンバ110に供給されたO質量流量を測定するように構成されたO質量流量メーター162dを含みうる。更に、H供給ユニット131は、真空チャンバ110に供給されたH質量流量を測定するように構成されたH質量流量メーター161eを含みうる。したがって、真空チャンバ110に供給されたO質量流量及びH質量流量の冗長的測定(redundant measurement)を提供することができる。
本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる実施形態によれば、H供給ユニット131は、不活性ガス/H混合物を供給するように構成されうる。不活性ガス/H混合物の不活性ガスの分圧は、本明細書に記載の不活性ガス分圧の下限から活性ガス分圧の上限までの範囲から選択されうる。したがって、不活性ガス/H混合物のHの分圧は、本明細書に記載のH分圧の下限からH分圧の上限までの範囲から選択されうる。
本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる実施形態によれば、O供給ユニット132は、不活性ガス/O混合物を供給するように構成されうる。不活性ガス/O混合物の不活性ガスの分圧は、本明細書に記載の不活性ガス分圧の下限から活性ガス分圧の上限までの範囲から選択されうる。したがって、不活性ガス/O混合物のOの分圧は、本明細書に記載のO分圧の下限からO分圧の上限までの範囲から選択されうる。
本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる実施形態によれば、水蒸気供給ユニット133は、不活性ガス/水蒸気混合物を供給するように構成されうる。不活性ガス/水蒸気混合物の不活性ガスの分圧は、本明細書に記載の不活性ガス分圧の下限から活性ガス分圧の上限までの範囲から選択されうる。したがって、不活性ガス/水蒸気混合物の水蒸気の分圧は、本明細書に記載の水蒸気分圧の下限から水蒸気分圧の上限までの範囲から選択されうる。
本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる実施形態によれば、ガス分配システム130は、所望の圧力の処理ガス雰囲気を真空チャンバ内部に供給するためのポンプ及び/又はコンプレッサを含みうる。とりわけ、ガス分配システムは、不活性ガス、H、O及び水蒸気の上限分圧及び下限分圧それぞれにより、本明細書に記載されるそれぞれの分圧範囲にしたがって、不活性ガスの分圧を供給するための、及び/又はHの分圧を供給するための、及び/又はOの分圧を供給するための及び/又は水蒸気の分圧を供給するためのポンプ及び/又はコンプレッサを含みうる。例えば、処理ガス雰囲気の、不活性ガス及び/又はH及び/又はO及び/又は水蒸気などのガス成分の分圧は、それぞれのガス成分に対するそれぞれの質量流量コントローラによって制御されうる。ガス成分は、工場ライン又はガスタンクなどのガスリザーバから直接的なガス供給を介して供給されうる。
図2及び図3を例示的に参照すると、本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる実施形態によれば、処理ガスを真空チャンバ110から真空システム140に供給するためのターボポンプ141が提供されうる。例えば、ターボポンプ141は、真空チャンバ110の出口ポート115に提供されうる。加えて、図2及び図3に例示的に示されるように、プレ真空ポンプ142、例えばルートポンプは、ターボポンプ141と真空ポンプ143との間に配置されうる。したがって、図2及び図3に例示的に示されるように、希釈ガス供給ユニット165が連結されるパイプ144は、ターボポンプ141をプレ真空ポンプ142に連結するプレ真空パイプでありうる。
本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる実施形態によれば、希釈ガス供給ユニット165は、図2に例示的に示されるように、真空システム140に供給される希釈ガスの冗長的希釈ガス質量流量測定を提供するための冗長的希釈ガス測定システム165aを含みうる。図3に例示的に示されるように、冗長的希釈ガス測定システム165aは、希釈ガス質量流量コントローラ165b及び希釈ガス質量流量メーター165cを含みうる。希釈ガス質量流量コントローラ165bは、希釈ガス供給ユニット165から真空システム140に供給される希釈ガス質量流量を制御及び測定するように構成されうる。希釈ガス質量流量メーター165cは、希釈ガス供給ユニット165から真空システム140に供給される希釈ガス質量流量を測定するように構成されうる。したがって、真空システムに供給される希釈ガスの質量流量を冗長的に測定することができる真空スパッタ堆積装置のための安全装置が提供される。したがって、本明細書に記載されるH含有量を有する真空スパッタ堆積装置を動作させる安全性を増加させることができる。
図2及び図3に例示的に示されるように、本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる実施形態によれば、冗長的希釈ガス測定システム165aは、真空システム140のH/希釈ガスの事前に選択された希釈率を制御するためのフィードバック制御を提供するためにガス分配システム130に連結されうる。とりわけ、冗長的希釈ガス測定システム165aは、ガス分配システム130の冗長的H−質量流量測定システム161cに連結されうる。図3に例示的に示されるように、冗長的H−質量流量測定システム161cは、H−質量流量コントローラ161d及びH−質量流量メーター161eを含みうる。H−質量流量コントローラ161dは、真空チャンバ110に供給されるH−質量流量を制御及び測定するように構成されうる。H−質量流量メーター161eは、真空チャンバ110に供給されるH−質量流量を測定するように構成されうる。したがって、真空チャンバ110に供給されるH−質量流量の冗長的測定を提供することができる。
本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる実施形態によれば、希釈ガス質量流量コントローラ165bは、真空チャンバに供給されるH−質量流量についての情報を受信し、希釈ガス質量流量コントローラ165bが、本明細書に記載される真空システムのH/希釈ガスの希釈率を提供するように事前に選択された希釈ガス質量流量を調節しうる。本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる実施形態によれば、H/希釈ガスの事前に選択された希釈率は、少なくとも1/5、特に少なくとも1/10、より詳細には少なくとも1/12でありうる。例えば、窒素Nが希釈ガスとして用いられる場合、H/Nの希釈率は、少なくとも1/16、例えば、H/Nの希釈率は、1/17でありうる。別の例として、窒素COが希釈ガスとして用いられる場合、H/COの希釈率は、少なくとも1/12でありうる。本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる実施形態によれば、希釈ガスは、空気;二酸化炭素CO;窒素N;水蒸気HO、不活性ガス、例えば、ヘリウムHe、ネオンNe、アルゴンAr、クリプトンKr、キセノンXe又はラドンRnなどから成る群から選択された少なくとも1つのガスでありうる。したがって、本明細書に記載される真空システム140のH/希釈ガス希釈率を提供することによって、H含有量が2.2%〜30%である処理ガスを使用する酸水素爆発のリスクは、低減又は除去さえされうる。
本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる実施形態によれば、希釈ガス質量流量コントローラ165bは、図3に例示的に示されるように、コントローラ120に連結されうる。コントローラ120は、冗長的H−質量流量測定システム161cからH−質量流量測定データを受信するように構成されうる。更に、コントローラ120は、冗長的希釈ガス測定システム165aから希釈ガス質量流量測定データを受信するように構成されうる。したがって、コントローラ120は、希釈ガス質量流量コントローラ165b及び/又はH−質量流量コントローラ161dを制御することによって、希釈ガス質量流量及び/又はH−質量流量を制御し、本明細書に記載される真空システムの事前に選択されたH/希釈ガス率が調節又は維持されうる。
本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる実施形態によれば、安全装置160は、真空システム140内部の圧力を測定するための真空システム140内に配置された圧力制御ユニット145を含みうる。例えば、圧力制御ユニット145は、図2及び図3に例示的に示されるように、ターボポンプ141とプレ真空ポンプ142との間のパイプ144に配置されうる。図2及び図3に例示的に示されるように、圧力制御ユニット145は、真空システム140内の処理ガスの臨界圧力が圧力制御ユニット145によって検出されるとき、H供給をシャットダウンするためのガス分配システム130の冗長的Hシャットダウンシステム161に連結されうる。図3に例示的に示されるように、冗長的Hシャットダウンシステム161は、H供給をシャットダウンするために閉鎖されうる第1のHバルブ161a及び第2のHバルブ161bを含みうる。例えば、圧力制御ユニット145がH供給をシャットダウンするための冗長的Hシャットダウンシステム161に信号を送信する臨界圧力は、下限0.008mbar、特に下限0.02mbar、より詳細には下限0.05mbarから、上限1.0mbar、特に上限10mbar、より詳細には上限50mbarまでの範囲からの臨界圧力でありうる。例えば、パイプ144の臨界圧力、即ち、圧力制御ユニット145がH供給をシャットダウンするための冗長的Hシャットダウンシステム161に信号を送信するプレ真空パイプの臨界圧力は、2.0mbarの臨界圧力でありうる。
本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる実施形態によれば、圧力制御ユニット145の冗長的Hシャットダウンシステム161への連結は、直接的連結であり、真空システム140内の処理ガスの臨界圧力が検出される場合、H供給をシャットダウンするための信号は、冗長的Hシャットダウンシステム161に直接送信される。例えば、圧力センサなどの圧力制御ユニット145は、真空システム内の、特にターボポンプ141とプレ真空ポンプ142との間のパイプ144の、臨界圧力が発生するとき、機械的にトリガされうる。第1の圧力制御ユニット145がトリガされると、H供給をシャットダウンするための信号が、冗長的Hシャットダウンシステム161に、例えば、第1のHバルブ161a及び第2のHバルブ161bに、直接送信される。
本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる実施形態によれば、追加的に又は代替的には、圧力制御ユニット145は、圧力制御ユニット145から測定データを受信するように構成されるコントローラ120に連結されうる。例えば、真空システム140内の臨界圧力が圧力制御ユニット145によって検出される場合、対応する信号がコントローラ120に送信されうる。コントローラは、次いで、適切な反応、例えば、H供給をシャットダウンするための冗長的Hシャットダウンシステム161に信号を送信することなどを開始しうる。
図2に例示的に示されるように、本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる実施形態によれば、安全装置160は、真空チャンバ110内部に配置された冗長的処理ガス圧力測定システム150を更に含みうる。図3に例示的に示されるように、冗長的処理ガス圧力測定システム150は、第1の圧力センサ150a及び第2の圧力センサ150bを含みうる。冗長的処理ガス圧力測定システム150は、真空チャンバ内の臨界圧力、特に下限0.008mbar、特に下限0.02mbar、より詳細には下限0.05mbarから、上限1.0mbar、特に上限10mbar、より詳細には上限50mbarまでの範囲からの臨界圧力が検出されるときに、H供給をシャットダウンするための冗長的Hシャットダウンシステム161に連結されうる。本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる更なる実施形態によれば、冗長的Hシャットダウンシステム161は、処理圧力より1.5倍高い、特に処理圧力より2倍高い、真空チャンバ内の臨界圧力が検出されるとき、H供給をシャットダウンするように構成されうる。冗長的処理ガス圧力制御ユニット150の冗長的Hシャットダウンシステム161への連結は、直接的連結であり、真空チャンバ内の臨界圧力が検出される場合、H供給をシャットダウンするための信号は、冗長的Hシャットダウンシステム161に直接送信される。
例えば、第1の圧力センサ150a及び/又は第2の圧力センサ150bは、真空チャンバ110内の臨界圧力が発生するときに、例えば、感圧スイッチなどによって機械的にトリガされうる。第1の圧力センサ150a及び/又は第2の圧力センサ150bがトリガされると、H供給をシャットダウンするための信号が、例えば、直接的電気接続を介して、冗長的Hシャットダウンシステム161に、例えば、第1のHバルブ161a及び第2のHバルブ161bに直接送信される。したがって、本明細書に記載される冗長的処理ガス圧力測定システムを提供することによって、臨界圧力が真空チャンバ内で検出されるとき、H供給が確実にシャットダウンされる、真空スパッタ堆積装置のための安全装置が提供される。
本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる実施形態によれば、追加的又は代替的には、冗長的処理ガス圧力測定システム150は、冗長的処理ガス圧力測定システム150から測定データを受信するように構成されるコントローラ120に連結されうる。例えば、真空チャンバ110内の臨界圧力が冗長的処理ガス圧力測定システム150によって検出される場合、対応する信号は、コントローラ120に送信されうる。コントローラは、次いで、適切な反応、例えば、H供給をシャットダウンするための冗長的Hシャットダウンシステム161に信号を送信することなどを開始しうる。
本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる実施形態によれば、ガス分配システム130は、図2に例示的に示されるように、真空チャンバ110に供給されたH質量流量の冗長的測定を提供するための冗長的H質量流量測定システム161cを含みうる。とりわけ、本明細書に記載される冗長的H質量流量測定システム161cは、本明細書に記載される真空システム140のH/希釈ガスの事前に選択された希釈率を調節及び制御するための冗長的希釈ガス測定システム165aに連結されうる。したがって、本明細書に記載されるH/希釈ガスの希釈率は、酸水素爆発のリスクを低減又は除去さえするのに有利である堆積装置の動作全体にわたり制御及び維持することができる。
図2に例示的に示されるように、本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる実施形態によれば、冗長的H質量流量測定システム161c及び/又は冗長的Hシャットダウンシステム161は、ハウジング166内部に配置されうる。冗長的H質量流量測定システム161c及び/又は冗長的Hシャットダウンシステム161のハウジング内部への配置は、冗長的H質量流量測定システム161c及び/又は冗長的Hシャットダウンシステム161のH供給パイプでの連結部分で発生しうるH漏れを検出するのに有利でありうる。例えば、H漏れは、H質量流量コントローラ161d及び/又はH質量流量メーター161eがH供給パイプに連結されるねじ連結部分で発生しうる。更に、H漏れは、第1のHバルブ161a及び/又は第2のHバルブ161bがH供給パイプに連結されるねじ連結部分で発生しうる。したがって、図2及び図3に例示的に示されるように、ハウジング166は、ハウジング166を外気と結合させる排気ガスライン166aを含みうる。例えば、排気ガスライン166aは、ハウジング166の内側から排気ガスライン166a内にガスをポンピングするための排気ガスポンプ168を介してハウジングに連結されうる。排気ガスライン166aには、H漏れを検出するためのHセンサ167が提供されうる。Hセンサ167は、臨界H漏れがHセンサ167によって検出されるとき、H供給をシャットダウンするための冗長的Hシャットダウンシステム161に連結されうる。とりわけ、周囲雰囲気中の空気のH含有量、例えば0.055%×10−3を超える排気ガスラインのH含有量が検出されるとき、冗長的Hシャットダウンシステム161は、H供給をシャットダウンしうる。例えば、少なくとも0.001%、特に少なくとも0.003%、より詳細には少なくとも0.005%の排気ガスラインのH含有量が検出されるとき、冗長的Hシャットダウンシステム161は、H供給をシャットダウンしうる。別の例によれば、少なくとも0.5%、特に少なくとも1.0%、より詳細には少なくとも2.0%の排気ガスラインのH含有量が検出されるとき、冗長的Hシャットダウンシステム161は、H供給をシャットダウンしうる。したがって、酸水素爆発のリスクが低減又は除去さえされる、真空スパッタ堆積のための装置が提供される。
本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる実施形態によれば、安全装置160は、図2に例示的に示されるように、真空チャンバ110内部の処理ガスの組成を測定するための冗長的処理ガス測定システム151を更に含みうる。とりわけ、冗長的処理ガス測定システム151は、本明細書に記載されるように、H;O;水蒸気;不活性ガス、例えば、ヘリウム、ネオン、アルゴン、クリプトン、キセノン又はラドン、及び残留ガスから成る群から選択された少なくとも1つのガス成分の含有量を測定するように構成されうる。図3を例示的に参照すると、冗長的処理ガス測定システム151は、第1の処理ガスセンサ151a及び第2の処理ガスセンサ151bを含みうる。冗長的処理ガス測定システム151は、処理ガスの臨界H含有量が検出されるとき、H供給をシャットダウンするための冗長的Hシャットダウンシステム161に連結されうる。例えば、冗長的H2シャットダウンシステム161がH供給をシャットダウンしうる処理ガスの臨界H含有量は、事前に選択されたH含有量からの1%以上、特に2%以上、より詳細には3%以上の偏差でありうる。
本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる実施形態によれば、冗長的処理ガス測定システム151の冗長的H2シャットダウンシステム161との連結は、直接的連結であり、真空チャンバ内の処理ガスの臨界H含有量が検出される場合、H供給をシャットダウンするための信号は、冗長的Hシャットダウンシステム161に直接送信される。例えば、第1の処理ガスセンサ151a及び/又は第2の処理ガスセンサ151bは、真空チャンバ110内の臨界H含有量が発生するときに、機械的にトリガされうる。第1の処理ガスセンサ151a及び/又は第2の処理ガスセンサ151bがトリガされると、H供給をシャットダウンするための信号が、直接、冗長的Hシャットダウンシステム161に、例えば、第1のHバルブ161a及び第2のHバルブ161bに送信される。したがって、酸水素爆発のリスクが低減又は除去さえされる、真空スパッタ堆積のための装置が提供される。
本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる実施形態によれば、冗長的処理ガス測定システム151は、追加的に又は代替的には、冗長的処理ガス測定システム151から測定データを受信するように構成されうるコントローラ120に連結されうる。例えば、真空チャンバ110内の臨界H含有量が冗長的処理ガス圧力測定システム151によって検出される場合、対応する信号は、コントローラ120に送信されうる。コントローラは、次いで、適切な反応、例えば、H供給をシャットダウンするための冗長的Hシャットダウンシステム161に信号を送信することなどを開始しうる。
図2を例示的に参照すると、本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる実施形態によれば、冗長的処理ガス圧力測定システム150及び/又は冗長的処理ガス測定システム151は、真空チャンバ110内部の処理ガスの臨界圧力又は臨界H含有量が検出されるとき、O供給をシャットダウンするための冗長的Oシャットダウンシステム162に連結されうる。図3を例示的に参照すると、冗長的Oシャットダウンシステム162は、O供給をシャットダウンするために閉鎖されうる第1のOバルブ162a及び第2のOバルブ162bを含みうる。図3に例示的に示されるように、冗長的処理ガス圧力測定システム150及び/又は冗長的処理ガス測定システム151の冗長的O2シャットダウンシステム162への連結は、直接的連結であり、真空チャンバ内の処理ガスの臨界圧力及び/又は臨界H含有量が検出される場合、H供給をシャットダウンするための信号が、冗長的Hシャットダウンシステム161に直接送信される。したがって、酸水素爆発のリスクが低減又は除去さえされる、真空スパッタ堆積のための装置が提供される。
本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる実施形態によれば、追加的又は代替的には、冗長的Oシャットダウンシステム162は、真空チャンバ内の処理ガスの臨界圧力及び/又は臨界H含有量が検出されるとき、コントローラ120からO供給をシャットダウンするための信号を受信しうる。例えば、真空チャンバ110内の臨界圧力及び/又は臨界H含有量が、冗長的処理ガス圧力測定システム150及び/又は冗長的処理ガス測定システム151によって検出される場合、対応する信号がコントローラ120に送信されうる。コントローラは、次いで、適切な反応、例えば、O供給をシャットダウンするための冗長的Oシャットダウンシステム162に信号を送信することなどを開始しうる。
本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる実施形態によれば、カソードは、図3に例示的に示されるように、その中に磁石アセンブリ221a、221bを含む回転可能なカソードとすることができる。したがって、本明細書に記載の装置で、層を堆積させるためのマグネトロンスパッタリングが実行されうる。図3に例示的に示されるように、第1のスパッタカソード223a及び第2のスパッタカソード223bは、電源170に接続されうる。装置が3以上のスパッタカソードを含む場合、3以上のスパッタカソードは、電源に接続されうると理解すべきである。したがって、第1のスパッタカソード223a及び第2のスパッタカソード223bに関して記載される態様はまた、3以上のスパッタカソードが実施される実施形態に適用されてもよい。
本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる実施形態によれば、電源170は、コントローラ120に接続され、電源は、図3のコントローラ120から電源170までの矢印によって例示的に示されるように、コントローラによって制御することができる。堆積プロセスの性質次第で、カソードは、AC(交流電流)電源又はDC(直流電流)電源に接続されうる。例えば、透明な導電性酸化物膜に対する酸化インジウムターゲットからのスパッタリングは、DCスパッタリングとして実行されうる。DCスパッタリングの場合、第1のスパッタカソード223aは、第1のDC電源に接続され、第2のスパッタカソード223bは、第2のDC電源に接続されうる。したがって、DCスパッタリングについて、第1のスパッタカソード223a及び第2のスパッタカソード223bは、別個のDC電源を有しうる。本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる実施形態によれば、DCスパッタリングは、パルスDCスパッタリング、特に双極パルスDCスパッタリングを含みうる。したがって、電源は、パルスDC、特に双極パルスDCを供給するように構成されうる。とりわけ、第1のスパッタカソード223aのための第1のDC電源及び第2のスパッタカソード223bのための第2のDC電源は、パルスDC電力を供給するように構成されうる。図3において、スパッタカソード及びコーティングされる基板200の水平な配置が示される。本明細書で開示される他の実施形態と組み合されうる幾つかの実施形態において、スパッタカソード及びコーティングされる基板200の垂直な配置が用いられてもよい。
本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる実施形態によれば、コントローラ120は、図3の矢印120aによって例示的に示されるガス分配システム130を制御しうる。とりわけ、コントローラは、H供給ユニット131;O供給ユニット132;水蒸気供給ユニット133;不活性ガス供給ユニット134;冗長的Hシャットダウンシステム161(例えば、第1のHバルブ161a及び/又は第2のHバルブ161b);冗長的H質量流量測定システム161c(例えば、H質量流量コントローラ161d及びH質量流量メーター161e);冗長的Oシャットダウンシステム162(例えば、第1のOバルブ162a及び第2のOバルブ162b);O質量流量コントローラ162c;O質量流量メーター162d;水蒸気質量流量コントローラ163;不活性ガス流量コントローラ164、希釈ガス質量流量コントローラ165b、ターボポンプ141、プレ真空ポンプ142及び真空ポンプ143から成る群から選択された一又は複数の要素を制御しうる。したがって、コントローラは、ガス分配システム130及び/又は真空システム140のすべての要素を別個に制御し、本明細書に記載の組成を有する選択された処理ガス雰囲気のすべての成分が互いから独立して制御され、本明細書に記載のH/希釈ガスの希釈率を制御することができると理解すべきである。したがって、選択された処理ガス雰囲気の組成は、非常に正確に制御することができ、H含有量が2.2%〜30%である処理ガスの使用を伴う酸水素爆発のリスクが低減又は除去さえされうる。
本明細書に記載の真空スパッタ堆積のための装置100が、本明細書に記載の実施形態による少なくとも1つの層を製造する方法を実行するために使用されるとき、基板200は、図1から図3に例示的に示されるように、スパッタカソードの下方に配置されうる。基板200は、基板支持体210の上に配置されうる。本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる実施形態によれば、コーティングされる基板に対する基板支持体デバイスは、真空チャンバ内に配置されうる。例えば、基板支持体デバイスは、搬送ロール、磁気案内システム及び更なる特徴を含みうる。基板支持体デバイスは、真空チャンバ110の中及び真空チャンバ110からコーティングされる基板を駆動するための基板駆動システムを含みうる。
したがって、本明細書に記載の実施形態による装置は、本明細書に記載の実施形態による少なくとも1つの層を製造する方法を採用することによって、ディスプレイ製造のための複数の薄膜トランジスタ用の層を製造するように構成される。
図4Aは、本明細書に記載の実施形態による真空堆積装置内の酸水素爆発のリスクを低減するための方法300を図示するブロック図を示す。酸水素爆発のリスクを低減するための方法300は、希釈ガスを真空堆積装置の真空システムに供給すること310を含みうる。例えば、希釈ガスを真空システムに供給すること310は、本明細書に記載される希釈ガス供給ユニット165を採用することを含みうる。更に、酸水素爆発のリスクを低減するための方法300は、真空チャンバから真空システム140に供給される処理ガスのH含有量を希釈すること320を含みうる。とりわけ、希釈すること320は、少なくとも1/5、特に少なくとも1/10、より詳細には少なくとも1/12のH/希釈ガスの希釈率で真空システムに供給される処理ガスのH含有量を希釈することを含みうる。したがって、本明細書に記載の真空堆積装置における酸水素爆発のリスクを低減するための方法の実施形態は、特に2.2%〜30%のH含有量を有する処理ガスが真空蒸気堆積中に使用される場合、酸水素爆発のリスクの低減又は除去さえ提供する。
図4Bを例示的に参照すると、本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる実施形態によれば、酸水素爆発のリスクを低減するための方法300は、:真空システムに供給される希釈ガス質量流量、真空チャンバ内の処理ガスの圧力、及び真空チャンバに供給されるH含有量から成る群から選択された少なくとも1つのパラメータを冗長的に測定すること330を更に含みうる。とりわけ、冗長的に測定すること330は、本明細書に記載の冗長的希釈ガス測定システム165a、本明細書に記載の冗長的処理ガス圧力測定システム150、及び本明細書に記載の冗長的処理ガス測定システム151から成る群から選択された少なくとも1つのシステムを採用することを含みうる。
更に、酸水素爆発のリスクを低減するための方法300は、本明細書に記載の真空チャンバ内部の臨界圧力、本明細書に記載の真空システム内部の臨界圧力、本明細書に記載の真空チャンバ内の臨界H含有量、本明細書に記載の排気ガスライン内の臨界H含有量、及び本明細書に記載の真空システム内の不十分な希釈率のH/希釈ガスから成る群から選択された少なくとも1つのパラメータが決定されるとき、H−供給をシャットダウンすること340を含みうる。とりわけ、H−供給をシャットダウンすること340は、本明細書に記載の冗長的Hシャットダウンシステムを採用することを含みうる。
更に、酸水素爆発のリスクを低減するための方法は、本明細書に記載の真空チャンバ内部の臨界圧力、本明細書に記載の真空システム内部の臨界圧力、本明細書に記載の真空チャンバ内の臨界H含有量、本明細書に記載の排気ガスライン内の臨界H含有量、及び本明細書に記載の真空システム内の不十分な希釈率のH/希釈ガスから成る群から選択された少なくとも1つのパラメータが決定されるとき、O−供給をシャットダウンすることを含みうる。とりわけ、O供給をシャットダウンすることは、本明細書に記載の冗長的Oシャットダウンシステムを採用することを含みうる。
本明細書に記載の真空スパッタ堆積のための装置の実施形態の観点、更には本明細書に記載の真空堆積装置において酸水素爆発のリスクを低減するための方法の実施形態の観点から、本明細書に記載の装置は、2.2%〜30.0%までのH含有量を有する処理ガス雰囲気で材料を基板上に堆積させるように構成されると理解すべきである。とりわけ、本明細書に記載される装置の実施形態は、酸水素爆発のリスクが低減又は除去さえされうる装置を提供する。したがって、本明細書に記載の真空スパッタ堆積のための装置の実施形態は、有利には、2.2%〜30.0%までのH含有量を有する処理ガス雰囲気でのディスプレイ製造に対して、層、とりわけ透明な導電酸化層、例えば、酸化インジウムスズ(ITO)層を基板上に堆積させるために使用されると理解すべきである。
更に、本明細書に記載の真空スパッタ堆積のための装置は、異なる組の処理パラメータ、例えば、異なる処理ガス組成物、異なる処理ガス圧力などによって特徴付けることができる様々な処理ガス雰囲気を確立するように構成されると理解すべきである。したがって、本明細書に記載の装置は、以下でより詳しくは説明されるように、選択された組の処理パラメータに依存する異なる物理的特性を有する層及び/又は層スタックを製造するように構成される。加えて、本明細書に記載の実施形態による少なくとも1つの層を製造する方法及び/又は層スタックを製造する方法は、本明細書に記載の真空堆積装置における酸水素爆発のリスクを低減するための方法から独立して実行されうると理解すべきである。更に、装置、とりわけ酸水素爆発のリスクを低減するための安全装置、及び酸水素爆発のリスクを低減するための方法は、任意の他の爆発性又は可燃性ガス、例えばメタンなどの爆発リスクを低減するように適合されうると理解すべきである。
図5を例示的に参照すると、少なくとも1つの層を製造する方法400の実施形態が説明される。本明細書に記載の実施形態によれば、層を製造する方法400は、スパッタ材料含有カソードから真空チャンバ110内の処理ガス雰囲気111の基板200上に層をスパッタリングすること410であって、基板200がスパッタリング中に静止している又は連続運動をしている、スパッタリングすること410を含みうる。「基板が静止している」という表現が本明細書に記載の静的堆積プロセスを指すのに対して、「基板が継続的に移動中である」という表現は、本明細書に記載の動的堆積プロセスを指すと理解すべきである。少なくとも1つの層の製造中の処理ガスは、Hを含み、H含有量が2.2%〜30.0%である。更に、本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる実施形態によれば、少なくとも1つの層を製造する方法400は、本明細書に記載の酸水素爆発のリスクを低減するための方法300を実行すること420を含みうる。
本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる実施形態によれば、処理ガス雰囲気111は、H、O及び不活性ガスを含みうる。不活性ガスは、ヘリウム、ネオン、アルゴン、クリプトン、キセノン又はラドンから成る群から選択されうる。とりわけ、不活性ガスは、アルゴン(Ar)でありうる。本明細書に記載の実施形態による処理ガス雰囲気の成分の含有量は、100%まで増大しうると理解すべきである。例えば、処理ガス雰囲気111のH、O及び不活性ガスの含有量は、100%まで増大しうる。本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる実施形態によれば、本明細書に記載の少なくとも1つの層を製造する方法は、室温で実行されうる。
本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる実施形態によれば、少なくとも1つの層を製造する方法400は、処理ガス雰囲気111内の酸化インジウム含有ターゲットから透明な導電酸化層をスパッタリングすることを含み、処理ガス雰囲気111は、H、O、及び不活性ガスを含み、H含有量は、2.2%から30.0%までであり、O含有量は、0.0%から30.0%までであり、不活性ガス含有量は、65.0%から97.8%までである。
本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる実施形態によれば、処理ガス雰囲気111内のH含有量は、下限2.2%、特に下限3.0%、特に下限4.2%、より詳細には下限6.1%から、上限10%、特に上限15.0%、より詳細には上限30.0%までの範囲から選択されうる。Hの下限に関して、Hの爆発下限は4.1%、全不活性化限界は6.0%と理解すべきである。処理ガス雰囲気内のH含有量が本明細書に記載の下限から上限までの範囲から選択された処理ガス雰囲気内の酸化インジウム含有ターゲットから透明な導電酸化層をスパッタリングすることによって、酸化層のアモルファス構造の程度が調節されうる。とりわけ、処理ガス雰囲気内のH含有量を増加させることによって、酸化層のアモルファス構造の程度は増加しうる。
したがって、本明細書に記載のH含有量を有する処理ガス雰囲気内のインジウム含有ターゲットから透明な導電酸化層をスパッタリングすることによって、結晶ITO相の形成が抑制されうる。この観点から、その後のスパッタリングされた酸化層のパターニングの場合には、例えば湿式化学エッチングによって、基板上の結晶ITO残留物の低減を実現することができる。したがって、TFTディスプレイ製造に採用されるパターニングされた酸化層の品質を向上させることができる。
本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる実施形態によれば、処理ガス雰囲気111のO含有量は、下限0.0%、特に下限1.0%、より詳細には下限1.5%から、上限8.0%、特に上限10.0%、より詳細には上限30.0%までの範囲でありうる。処理ガス雰囲気のO含有量が、本明細書に記載の下限から上限までの範囲から選択された処理ガス雰囲気内の酸化インジウム含有ターゲットから透明な導電酸化層をスパッタリングすることによって、酸化層のシート抵抗は、低い抵抗に対して調節及び最適化されうる。とりわけ、低い抵抗に対してシート抵抗を最適化するために、O含有量は、下限臨界値から上限臨界値までの範囲から選択されなければならない。例えば、O含有量が下限臨界値を下回る又は上限臨界値を上回る場合、シート抵抗に対する比較的高い値が得られることがある。したがって、本明細書に記載の実施形態は、低い抵抗に対してシート抵抗酸化層を調節及び最適化するために提供される。
本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる実施形態によれば、処理ガス雰囲気内の不活性ガス含有量は、下限20%、特に下限40%、より詳細には下限75%から、上限91.5%、特に上限94.0%、より詳細には上限97.3%までの範囲でありうる。処理ガス雰囲気内不活性ガス含有量が本明細書に記載の下限から上限までの範囲から選択された処理ガス雰囲気内の酸化インジウム含有ターゲットから透明な導電酸化層をスパッタリングすることによって、透明な導電酸化層の品質を保証することができる。とりわけ、処理ガス雰囲気に本明細書に記載の不活性ガスを供給することによって、処理ガス雰囲気内のHの可燃性及び爆発のリスクを低減又は除去さえすることができる。
本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる実施形態によれば、処理ガス雰囲気は、H、O、不活性ガス及び残留ガスから成りうる。H、O及び不活性ガスから成る処理ガス雰囲気内のH、O及び不活性ガスの含有量は、本明細書に記載のそれぞれの下限からそれぞれの上限までの範囲から選択されうる。残留ガスは、処理ガス雰囲気中の任意の不純物又は任意の汚染物質でありうる。H、O、不活性ガス及び残留ガスから成る処理ガス雰囲気において、残留ガスの含有量は、処理ガス雰囲気の0.0%〜1.0%でありうる。本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる実施形態によれば、残留ガスの含有量は、処理ガス雰囲気の0.0%である。本明細書に記載の実施形態による処理ガス雰囲気の成分の含有量は、100%まで増大しうると理解すべきである。とりわけ、残留ガスが処理ガス雰囲気中に存在する場合、又は処理ガス雰囲気が残留ガスを含まない、即ち、残留ガスの含有量が0.0%である場合、H含有量、O、不活性ガス及び残留ガスは、処理ガス雰囲気の100%まで増大しうる。
本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる実施形態によれば、処理ガス雰囲気111の全圧は、0.08Pa〜3.0Paになりうる。本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる実施形態によれば、処理ガス雰囲気111の全圧は、下限0.2Pa、特に下限0.3Pa、より詳細には下限0.4Paから上限0.6Pa、特に上限0.7Pa、より詳細には上限0.8Paまでの範囲になりうる。とりわけ、処理ガス雰囲気の全圧は、0.3Paでありうる。処理ガス雰囲気の全圧が本明細書に記載の下限から上限までの範囲から選択された処理ガス雰囲気中の酸化インジウム含有ターゲットから透明な導電酸化層をスパッタリングすることによって、酸化層のアモルファス構造の程度が調節されうる。とりわけ、処理ガス雰囲気の全圧を増加させることによって、酸化層のアモルファス構造の程度は増加しうる。
本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる実施形態によれば、処理ガス雰囲気のすべての成分ガスは、真空チャンバで処理ガス雰囲気を確立する前に混合されうる。したがって、透明な導電酸化層のスパッタリング前に又はスパッタリング中に、処理ガス雰囲気のすべての成分ガスが、同一のガスシャワーを通して真空チャンバに供給されうる。とりわけ、本明細書に記載の処理ガス雰囲気の選択された組成次第で、H、O及び不活性ガスは、同一のガスシャワー、例えば、図1から図3に例示的に示されるガスシャワー135を通して真空チャンバに供給されうる。代替的には、処理ガス雰囲気の成分、例えば、H、O及び不活性ガスは、別個のガスシャワーを通して供給されてもよい。
本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる実施形態によれば、処理ガス雰囲気111中のHの分圧は、0.0044Pa〜0.24Paでありうる。本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる実施形態によれば、処理ガス雰囲気111中のHの分圧は、例えば、H含有量の下限2.2%が全圧の下限0.2Paを有する処理ガス雰囲気に対して選択された場合の下限0.0044Paから、例えば、H含有量の上限30.0%が全圧の上限0.8Paを有する処理ガス雰囲気に対して選択された場合の上限0.24Paまでの範囲でありうる。
したがって、処理ガス雰囲気中のHの分圧は、処理ガス雰囲気の選択されたH含有量(パーセント(%))と、処理ガス雰囲気の選択された全圧(パスカル(Pa))との積によって計算することができると理解されるだろう。したがって、処理ガス雰囲気中のH含有量の上限及び下限の選択された値、及び処理ガス雰囲気の全圧の上限及び下限の選択された値次第で、処理ガス雰囲気中のHの分圧の下限及び上限に対応する値を計算し選択することができる。
本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる実施形態によれば、処理ガス雰囲気111中のOの分圧は、0.001Pa〜0.24Paでありうる。本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる実施形態によれば、処理ガス雰囲気中のOの分圧は、例えば、O含有量の下限0.5%が全圧の下限0.2Paを有する処理ガス雰囲気に対して選択された場合の下限0.001Paから、例えば、O含有量の上限30.0%が全圧の上限0.8Paを有する処理ガス雰囲気に対して選択された場合の上限0.24Paまでの範囲でありうる。
したがって、処理ガス雰囲気中のOの分圧は、処理ガス雰囲気の選択されたO含有量(パーセント(%))と、処理ガス雰囲気の選択された全圧(パスカル(Pa))との積によって計算することができると理解されるだろう。したがって、処理ガス雰囲気中のO含有量の上限及び下限の選択された値、及び処理ガス雰囲気の全圧の上限及び下限の選択された値次第で、処理ガス雰囲気中のOの分圧の下限及び上限に対応する値を計算し選択することができる。
本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる実施形態によれば、処理ガス雰囲気111中の不活性ガスの分圧は、0.08Pa〜0.7784Paでありうる。本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる実施形態によれば、処理ガス雰囲気中の不活性ガスの分圧は、例えば、不活性ガス含有量の下限40%が全圧の下限0.2Paを有する処理ガス雰囲気に対して選択された場合の下限0.08Paから、例えば、不活性ガス含有量の上限97.3%が全圧の上限0.8Paを有する処理ガス雰囲気に対して選択された場合の上限0.7784Paまでの範囲でありうる。
したがって、処理ガス雰囲気中の不活性ガスの分圧は、処理ガス雰囲気の選択された不活性ガス含有量(パーセント(%))と、処理ガス雰囲気の選択された全圧(パスカル(Pa))との積によって計算することができると理解されるだろう。したがって、処理ガス雰囲気中の不活性ガス含有量の上限及び下限の選択された値、及び処理ガス雰囲気の全圧の上限及び下限の選択された値次第で、処理ガス雰囲気中の不活性ガスの分圧の下限及び上限に対応する値を計算し選択することができる。
本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる実施形態によれば、少なくとも1つの層を製造する方法400は、H及びOを別個に処理ガス雰囲気111に供給することを含みうる。したがって、処理ガス雰囲気中のH及びOの含有量は、互いから独立して制御されうる。したがって、例えば、アモルファス構造の程度及びシート抵抗などの透明な導電酸化層の特性全域での高い制御を実現することができる。
本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる実施形態によれば、Hは、不活性ガス/H混合物中の処理ガス雰囲気に供給されうる。Hを不活性ガス/H混合物中の処理ガス雰囲気に供給することによって、ガス分配システム中のHの可燃性及び爆発のリスクを低減又は除去さえすることができる。不活性ガス/H混合物の不活性ガスの分圧は、本明細書に記載の不活性ガス分圧の下限から活性ガス分圧の上限までの範囲から選択されうる。不活性ガス/H混合物のHの分圧は、本明細書に記載のH分圧の下限からH分圧の上限までの範囲から選択されうる。
本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる実施形態によれば、Oは、不活性ガス/O混合物中の処理ガス雰囲気に供給されうる。不活性ガス/O混合物の不活性ガスの分圧は、本明細書に記載の不活性ガス分圧の下限から活性ガス分圧の上限までの範囲から選択されうる。不活性ガス/O混合物中のOの分圧は、本明細書に記載のO分圧の下限からO分圧の上限までの範囲から選択されうる。
本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる実施形態によれば、少なくとも1つの層を製造する方法400は、処理ガス雰囲気111中のH含有量で酸化層のアモルファス構造の程度を制御することを含みうる。とりわけ、処理ガス雰囲気中のH含有量を増加させることによって、酸化層のアモルファス構造 の程度が増加しうる。とりわけ、処理ガス雰囲気中のH含有量を増加させることによって、結晶粒の数は、特に基板層界面において、減少しうる。
本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる実施形態によれば、少なくとも1つの層を製造する方法400は、処理ガス雰囲気111中のO含有量で酸化層のシート抵抗を制御することを含みうる。とりわけ、アニール処理後の低い抵抗に対してシート抵抗を最適化するために、層堆積中の処理ガス雰囲気内のO含有量は、本明細書に記載の下限から上限までの範囲から選択されなければならない。実施形態によれば、層堆積後に、例えば160℃〜320℃の温度で、アニール処理手順が実行されうる。
本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる実施形態によれば、酸化層のアニール処理後の抵抗は、下限100μOhm cm、特に下限125μOhm cm、より詳細には下限150μOhm cmから、上限250μOhm cm、特に上限275μOhm cm、より詳細には上限400μOhm cmまでの範囲でありうる。とりわけ、酸化層のアニール処理後の抵抗は、およそ230μOhm cmでありうる。
本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる実施形態によれば、ディスプレイ製造用の複数の薄膜トランジスタの層を製造する方法は、例えばエッチング、とりわけ湿式化学エッチングによって、層をパターニングすることを更に含みうる。更に、本明細書に記載の実施形態による層を製造する方法は、例えばパターニング後に、層をアニール処理することを含みうる。
本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる実施形態によれば、少なくとも1つの層を製造する方法400は、処理ガス雰囲気111中の酸化インジウム含有ターゲットから透明な導電酸化層をスパッタリングすることを含み、処理ガス雰囲気111は、水蒸気、H、及び不活性ガスを含む。水蒸気含有量は、1%〜20%でありうる。H含有量は、2.2%〜30.0%でありうる。不活性ガス含有量は、45.0%〜96.8%でありうる。本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる幾つかの実施形態によれば、水蒸気、H、及び不活性ガスの含有量は、処理ガス雰囲気の100%まで増大しうると理解すべきである。
本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる実施形態によれば、処理ガス雰囲気中の水蒸気含有量は、下限1%、特に下限2.0%、より詳細には下限4%から、上限6%、特に上限8%、より詳細には上限20.0%までの範囲でありうる。処理ガス雰囲気内の水蒸気含有量が本明細書に記載の下限から上限までの範囲から選択された処理ガス雰囲気内の酸化インジウム含有ターゲットから透明な導電酸化層をスパッタリングすることによって、酸化層のアモルファス構造の程度が調節されうる。とりわけ、処理ガス雰囲気中の水蒸気含有量を増加させることによって、酸化層のアモルファス構造の程度が増加しうる。
本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる実施形態によれば、処理ガス雰囲気中のH含有量は、本明細書に記載のHの下限からHの上限までの範囲でありうる。
したがって、本明細書に記載の水蒸気含有量及びH含有量を有する処理ガス雰囲気中のインジウム含有ターゲットから透明な導電酸化層をスパッタリングすることによって、結晶ITO相の形成が抑制されうる。この観点から、その後のスパッタリングされた酸化層のパターニングの場合には、例えば湿式化学エッチングによって、酸化層上の結晶ITO残留物の低減を実現することができる。したがって、TFTディスプレイ製造に採用されるパターニングされた酸化層の品質を向上させることができる。更に、本明細書に記載の水蒸気含有量及びH含有量を有する処理ガス雰囲気を供給することによって、処理ガス雰囲気内のHの可燃性及び爆発のリスクを低減又は除去さえすることができる。
本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる実施形態によれば、処理ガス雰囲気内の不活性ガス含有量は、下限60%、特に下限73%、より詳細には下限81%から、上限87.5%、特に上限92.0%、より詳細には上限96.3%までの範囲でありうる。処理ガス雰囲気内不活性ガス含有量が本明細書に記載の下限から上限までの範囲から選択された処理ガス雰囲気内の酸化インジウム含有ターゲットから透明な導電酸化層をスパッタリングすることによって、透明な導電酸化層の品質を保証することができる。とりわけ、処理ガス雰囲気に本明細書に記載の不活性ガスを供給することによって、処理ガス雰囲気内のHの可燃性及び爆発のリスクを低減又は除去さえすることができる。
本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる実施形態によれば、水蒸気のHに対する比率は、下限4:1、特に下限2:1、より詳細には下限1:1.5から、上限1:2、特に上限1:3、より詳細には上限1:4までの範囲である。処理ガス雰囲気内の水蒸気のH含有量に対する比率が本明細書に記載の下限から上限までの範囲から選択された処理ガス雰囲気内の酸化インジウム含有ターゲットから透明な導電酸化層をスパッタリングすることによって、酸化層のアモルファス構造の程度が改善される。したがって、アモルファス構造の程度は、例えば、酸化層のアモルファス構造の程度が水蒸気によって制御されるだけの場合と比較して、より正確に制御することができる。
本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる実施形態によれば、処理ガス雰囲気111の全圧は、本明細書に記載の全圧の下限から全圧の上限までの範囲であり、とりわけ、処理ガス雰囲気の全圧は、0.08Pa〜3.0Paまででありうる。
本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる実施形態によれば、処理ガス雰囲気中の水蒸気の分圧は、例えば、水蒸気含有量の下限2.0%が全圧の下限0.2Paを有する処理ガス雰囲気に対して選択された場合の下限0.004Paから、例えば、水蒸気含有量の上限20.0%が全圧の上限0.8Paを有する処理ガス雰囲気に対して選択された場合の上限0.16Paまでの範囲でありうる。
したがって、処理ガス雰囲気中の水蒸気の分圧は、処理ガス雰囲気の選択された水蒸気含有量(パーセント(%))と、処理ガス雰囲気の選択された全圧(パスカル(Pa))との積によって計算することができると理解されるだろう。したがって、処理ガス雰囲気中の水蒸気含有量の上限及び下限の選択された値、及び処理ガス雰囲気の全圧の上限及び下限の選択された値次第で、処理ガス雰囲気中の水蒸気の分圧の下限及び上限に対応する値を計算し選択することができる。
本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる実施形態によれば、処理ガス雰囲気111は、本明細書に記載のH分圧の下限からH分圧の上限までの範囲でありうる。
本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる実施形態によれば、処理ガス雰囲気111は、Oを更に含みうる。処理ガス雰囲気中のO含有量は、本明細書に記載のO含有量の下限からO含有量の上限までの範囲でありうる。
本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる実施形態によれば、処理ガス雰囲気111中のO分圧は、本明細書に記載のO分圧の下限からO分圧の上限までの範囲でありうる。
処理ガス雰囲気が水蒸気、H、不活性ガス及びOを含む本明細書に記載のいくつかの実施形態によれば、水蒸気、H、不活性ガス及びOのそれぞれの含有量は、処理ガス雰囲気の100%まで増大しうると理解すべきである。
本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる実施形態によれば、処理ガス雰囲気中の不活性ガスの分圧は、例えば、不活性ガス含有量の下限20%、水蒸気含有量の上限20%、H含有量の上限30%、及びO含有量の上限30.0%が、全圧の下限が0.2Paである処理ガス雰囲気に対して選択された場合の下限0.004Paから、例えば、不活性ガス含有量の上限96.3%、水蒸気含有量の下限1%、H含有量の下限2.2%、及びO含有量の下限0.5%が、全圧の上限が0.8Paである処理ガス雰囲気に対して選択された場合の上限0.7704Paまでの範囲でありうる。
本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる実施形態によれば、少なくとも1つの層を製造する方法400は、処理ガス雰囲気111中の水蒸気含有量及び/又は処理ガス雰囲気111中のH含有量で酸化層のアモルファス構造の程度を制御することを更に含みうる。とりわけ、処理ガス雰囲気中の水蒸気含有量及び/又はH含有量を増加させることによって、酸化層のアモルファス構造の程度が増加しうる。とりわけ、第1の処理ガス雰囲気中のH含有量を増加させることによって、結晶粒の数は、特に基板と第1の層との間の界面において、減少しうる。
本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる実施形態によれば、少なくとも1つの層を製造する方法400は、処理ガス雰囲気中の水蒸気含有量で酸化層のシート抵抗を制御することを更に含みうる。とりわけ、アニール処理後の低い抵抗に対して層スタックのシート抵抗を最適化するために、層堆積中の処理ガス雰囲気中のO含有量は、本明細書に記載の下限から上限までの範囲から選択されなければならない。実施形態によれば、層堆積後に、例えば160℃〜320℃の温度で、アニール処理手順が実行されうる。
本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる実施形態によれば、透明な導電酸化層のアニール処理後の抵抗は、下限100μOhm cm、特に下限210μOhm cm、より詳細には下限220μOhm cmから、上限260μOhm cm、特に上限280μOhm cm、より詳細には上限400μOhm cmまでの範囲でありうる。とりわけ、酸化層のアニール処理後の抵抗は、およそ230μOhm cmでありうる。
本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる実施形態によれば、少なくとも1つの層を製造する方法400は、処理ガス雰囲気111中のO含有量で酸化層のシート抵抗を制御することを更に含みうる。
本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる実施形態によれば、処理ガス雰囲気111は、水蒸気、H、不活性ガス、O、及び残留ガスから成り、水蒸気含有量は1%〜20%であり、H含有量は2.2%〜30.0%であり、不活性ガス含有量は45.0%〜96.3%であり、O含有量は0.0%〜30.0%であり、残留ガス含有量は0.0%〜1.0%である。残留ガスは、処理ガス雰囲気中の任意の不純物又は任意の汚染物質でありうる。水蒸気、H、不活性ガス、O及び残留ガスから成る処理ガス雰囲気において、残留ガスの含有量は、処理ガス雰囲気の0.0%〜1.0%でありうる。本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる実施形態によれば、残留ガスの含有量は、処理ガス雰囲気の0.0%である。本明細書に記載の実施形態による処理ガス雰囲気の成分の含有量は、100%まで増大しうると理解すべきである。例えば、残留ガスが処理ガス雰囲気中に存在する場合、又は処理ガス雰囲気が残留ガスを含まない、即ち、残留ガスの含有量が0.0%である場合、水蒸気、H、不活性ガス、O及び残留ガスの含有量は、処理ガス雰囲気の100%まで増大しうる。
本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる実施形態によれば、層を基板上にスパッタリングすること410は、第1の組の処理パラメータで第1の層を酸化インジウム含有ターゲットからスパッタリングすることを含みうる。本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる実施形態によれば、第1の組の処理パラメータは、第1の処理ガス雰囲気中に供給されたH含有量;第1の処理ガス雰囲気中に供給された水蒸気含有量;第1の処理ガス雰囲気中に供給されたO含有量;第1の処理ガス雰囲気の第1の全圧;及び酸化インジウム含有ターゲットに供給された第1の電力から成る群から選択された少なくとも1つの第1のパラメータを含みうる。本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる実施形態によれば、第1の層をスパッタリングすることは、室温で実行されうる。
本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる実施形態によれば、第1の処理ガス雰囲気中のH含有量は、下限2.2%、特に下限4.2%、より詳細には下限6.1%から、上限10%、特に上限15.0%、より詳細には上限30.0%までの範囲でありうる。Hの下限に関して、Hの爆発下限は4.1%、全不活性化限界は6.0%と理解すべきである。第1の層、例えば層スタックの第1の導電酸化層を第1の処理ガス雰囲気中のH含有量が本明細書に記載の下限から上限までから選択された第1の処理ガス雰囲気中の酸化インジウム含有ターゲットからスパッタリングすることにより、層スタックのエッチング性は、調節されうる。
とりわけ、層スタックのエッチング性は、例えば、第1の処理ガス雰囲気中のH含有量により制御することができる層スタックのアモルファス構造の程度に依存する。本開示において、「アモルファス構造の程度」という表現は、固体状態のアモルファス構造の非アモルファス構造に対する比率と理解されうる。非アモルファス構造が結晶構造であるのに対し、アモルファス構造は、ガラスのような構造でありうる。例えば、第1の処理ガス雰囲気中のH含有量を増加させることによって、層スタックの第1の層の中のアモルファス構造の程度は増加しうる。したがって、層スタックのエッチング性を改善することができる。
本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる実施形態によれば、第1の処理ガス雰囲気中の水蒸気含有量は、下限0.0%、特に下限2.0%、より詳細には下限4.0%から、上限6.0%、特に上限8.0%、より詳細には上限20.0%までの範囲でありうる。第1の層、例えば層スタックの第1の導電酸化層を第1の処理ガス雰囲気中の水蒸気含有量が本明細書に記載の下限から上限までの範囲から選択された第1の処理ガス雰囲気中の酸化インジウム含有ターゲットからスパッタリングすることにより、層スタックのエッチング性は、調節されうる。とりわけ、層スタックのエッチング性は、例えば、第1の処理ガス雰囲気中の水蒸気含有量により制御することができる層スタックのアモルファス構造の程度に依存する。とりわけ、第1の処理ガス雰囲気中の水蒸気含有量を増加させることによって、層スタックの第1の層の中のアモルファス構造の程度は増加しうる。したがって、層スタックのエッチング性を改善することができる。
本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる実施形態によれば、水蒸気のHに対する比率は、下限1:1、特に下限1:1.25、より詳細には下限1:1.5から、上限1:2、特に上限1:3、より詳細には上限1:4までの範囲である。処理ガス雰囲気内の水蒸気対H含有量の比率が本明細書に記載の下限から上限までの範囲から選択された処理ガス雰囲気内の酸化インジウム含有ターゲットから透明な導電酸化層をスパッタリングすることによって、酸化層のアモルファス構造の程度が改善される。したがって、アモルファス構造の程度は、例えば、酸化層のアモルファス構造の程度が水蒸気によって制御されるだけの場合と比較して、より正確に制御することができる。
本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる幾つかの実施形態によれば、第1の処理ガス雰囲気のO含有量は、下限0.0%、特に下限1.0%、より詳細には下限1.5%から、上限3.0%、特に上限4.0%、より詳細には上限30.0%までの範囲でありうる。
本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる実施形態によれば、第1の処理ガス雰囲気のすべての成分ガスは、真空チャンバを第1の処理ガス雰囲気で充填する前に、混合されてもよい。したがって、第1の処理ガス雰囲気中での第1の層の堆積中に、第1の処理ガス雰囲気のすべての成分ガスは、同一のガスシャワーを通って流れうる。とりわけ、本明細書に記載の第1の処理ガス雰囲気の選択された組成次第で、H、水蒸気、O及び不活性ガスは、同一のガスシャワー、例えば、図1から図3に概略的に示されるガスシャワー135を通して真空チャンバに供給されうる。例えば、選択された第1の処理ガス雰囲気のガス成分は、選択された第1の処理ガスのガス成分が真空チャンバ内に供給される前に、ガスシャワー内で混合されうる。したがって、非常に均質な第1の処理ガス雰囲気を真空チャンバ中で確立することができる。
したがって、本明細書に記載の水蒸気含有量及び/又H含有量を有する処理ガス雰囲気内のインジウム含有ターゲットから、第1の層、例えば層スタックをスパッタリングすることによって、結晶ITO相の形成が抑制されうる。この観点から、その後のスパッタリングされた酸化層のパターニングの場合には、例えば化学エッチングによって、酸化層上の結晶ITO残留物の低減を実現することができる。したがって、TFTディスプレイ製造に採用されるパターニングされた酸化層の品質を向上させることができる。更に、本明細書に記載の水蒸気含有量及びH含有量を有する処理ガス雰囲気を供給することによって、処理ガス雰囲気内のHの可燃性及び爆発のリスクを低減又は除去さえすることができる。
本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる実施形態によれば、第1の処理ガス雰囲気の第1の全圧は、0.08Paから3.0Paまででありうる。例えば、第1の処理ガス雰囲気の第1の全圧は、下限0.2Pa、特に下限0.3Pa、より詳細には下限0.4Paから、上限0.6Pa、特に上限0.7Pa、より詳細には上限0.8Paまでの範囲でありうる。とりわけ、第1の処理ガス雰囲気の全圧は、0.3Paでありうる。例えば層スタックの第1の層を、処理ガス雰囲気の第1の全圧が本明細書に記載の下限から上限までから選択された処理ガス雰囲気中の酸化インジウム含有ターゲットからスパッタリングすることによって、層スタックのエッチング性が調節されうる。とりわけ、層スタックのエッチング性は、例えば、第1の処理ガス雰囲気中の全圧により制御することができる層スタックのアモルファス構造の程度に依存する。とりわけ、第1の処理ガス雰囲気の全圧を増加させることによって、例えば層スタックの第1の層のアモルファス構造の程度が増加しうる。したがって、第1の層のエッチング性、又は第1の層を含む層スタックのエッチング性を改善することができる。
本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる実施形態によれば、酸化インジウム含有ターゲットに供給される第1の電力は、下限1kW、特に下限2kW、より詳細には下限4kWから、上限5kW、特に上限10kW、より詳細には上限15kWまでの範囲でありうる。例えば、ターゲット長2.7mを有するGen8.5ターゲットを使用する場合、ターゲットには、0.4kW/mから5.6kW/mまでの範囲の電力が提供されうる。本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる更なる実施形態によれば、酸化インジウム含有ターゲットに供給される第1の電力は、基板サイズに関して正規化されうる。例えば、基板は5.5mのサイズを有しうる。したがって、ターゲットに供給される第1の電力のそれぞれの下限及び上限は、ターゲットの長さ及び/又は基板サイズに関して正規化されうると理解すべきである。例えば層スタックの第1の層を、本明細書に記載の下限から上限までの範囲から選択された第1の電力で酸化インジウム含有ターゲットからスパッタリングすることによって、酸化層のアモルファス構造の程度は、調節されうる。とりわけ、酸化インジウム含有ターゲットに供給される第1の電力を低下させることによって、第1の層、例えば層スタックの第1の層におけるアモルファス構造の程度が低下しうる。
本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる実施形態によれば、層を基板上にスパッタリングすること410は、第2の組の処理パラメータで第2の層を酸化インジウム含有ターゲットからスパッタリングすることを含みうる。例えば、第2の層をスパッタリングすることは、第2の層を本明細書に記載の第1の層の上にスパッタリングすることを含みうる。第2の組の処理パラメータは、本明細書に記載の第1の組の処理パラメータと異なりうる。
本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる実施形態によれば、第2の組の処理パラメータは、第2の処理ガス雰囲気中に供給されたH含有量;第2の処理ガス雰囲気中に供給された水蒸気含有量;第2の処理ガス雰囲気中に供給されたO含有量;第2の処理ガス雰囲気の第2の全圧;及び酸化インジウム含有ターゲットに供給された第2の電力から成る群から選択された少なくとも1つの第2のパラメータを含む。本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる実施形態によれば、第2の層をスパッタリングすることは、室温で実行されうる。
本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる幾つかの実施形態によれば、第2の処理ガス雰囲気のO含有量は、下限0.0%、特に下限1.0%、より詳細には下限1.5%から、上限3.0%、特に上限4.0%、より詳細には上限30.0%までの範囲でありうる。例えば層スタックの第2の層を、処理ガス雰囲気内のO含有量が本明細書に記載の下限から上限までの範囲から選択された第2の処理ガス雰囲気中の酸化インジウム含有ターゲットからスパッタリングすることによって、第2の層のシート抵抗又は第2の層を含む層スタックのシート抵抗は、低い抵抗に対して調節及び最適化されうる。
例えば、低い抵抗に対してシート抵抗を最適化するために、O含有量は、下限臨界値から上限臨界値までの範囲から選択されなければならない。例えば、O含有量が下限臨界値を下回る又は上限臨界値を上回る場合、シート抵抗に対する比較的高い値が得られることがある。したがって、本明細書に記載の実施形態は、低い抵抗に対して酸化層のシート抵抗、特に酸化層スタックのシート抵抗を調節及び最適化することを提供する。
本開示において、「シート抵抗」という表現は、本明細書に記載の実施形態による方法によって製造される層の抵抗と理解されうる。とりわけ、「シート抵抗」は、層が二次元の存在物と考えられる場合を指すことがある。「シート抵抗」という表現は、電流が層の平面に沿って流れる(即ち、電流が層に垂直に流れない)ことを意味すると理解されうる。更に、シート抵抗は、均一な層の厚さに対する抵抗の場合を指すことがある。
本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる実施形態によれば、第2の処理ガス雰囲気中のH含有量は、下限2.2%、特に下限5.0%、より詳細には下限7.0%から、上限10%、特に上限15.0%、より詳細には上限30.0%までの範囲でありうる。
本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる実施形態によれば、第2の処理ガス雰囲気中の水蒸気含有量は、下限0.0%、特に下限2.0%、より詳細には下限4.0%から、上限6.0%、特に上限8.0%、より詳細には上限20.0%までの範囲でありうる。
処理ガス雰囲気が水蒸気、H、不活性ガス及びOを含む本明細書に記載の実施形態によれば、水蒸気、H、不活性ガス及びOのそれぞれの含有量は、処理ガス雰囲気の100%まで増大しうると理解すべきである。
本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる実施形態によれば、第2の処理ガス雰囲気のすべての成分ガスは、真空チャンバを第2の処理ガス雰囲気で充填する前に、混合されてもよい。したがって、第2の処理ガス雰囲気中での第2の層の堆積中に、第2の処理ガス雰囲気のすべての成分ガスは、同一のガスシャワーを通って流れうる。とりわけ、本明細書に記載の第2の処理ガス雰囲気の選択された組成次第で、H、水蒸気、O及び不活性ガスは、同一のガスシャワー、例えば、図1から図3に概略的に示されるガスシャワー135を通して真空チャンバに供給されうる。例えば、選択された第2の処理ガス雰囲気のガス成分は、選択された第2の処理ガスのガス成分が真空チャンバ内に供給される前に、ガスシャワー内で混合されうる。したがって、非常に均質な第2の処理ガス雰囲気を真空チャンバ中で確立することができる。
本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる実施形態によれば、第2の処理ガス雰囲気の第2の全圧は、0.08Paから3.0Paまででありうる。とりわけ、第2の処理ガス雰囲気の第2の全圧は、第1の処理ガス雰囲気の第1の全圧より低いことがある。第2の処理ガス雰囲気の第2の全圧は、下限0.2Pa、特に下限0.3Pa、より詳細には下限0.4Paから、上限0.6Pa、特に上限0.7Pa、より詳細には上限0.8Paまでの範囲とすることができる。とりわけ、第2の処理ガス雰囲気の全圧は、0.3Paでありうる。例えば層スタックの、第2の層を、第2の処理ガス雰囲気の第2の全圧が第1の処理ガス雰囲気の第1の全圧より低くなるように選択された処理ガス雰囲気中の酸化インジウム含有ターゲットから、スパッタリングすることによって、第2の層の結晶性、とりわけ第2の層を含む層スタックの結晶性は調節されうる。とりわけ、第2の層の結晶性は、例えば、第2の処理ガス雰囲気中の第2の全圧によって制御することができる。とりわけ、第2の処理ガス雰囲気の第2の全圧を低下させることによって、例えば層スタックの、第2の層の結晶化度が増加しうる。
本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる実施形態によれば、第2の層をスパッタリングするために酸化インジウム含有ターゲットに供給される第2の電力は、第1の層をスパッタリングするために酸化インジウム含有ターゲットに供給される第1の電力より高くてもよい。酸化インジウム含有ターゲットに供給される第2の電力は、下限5kW、特に下限8kW、より詳細には下限10kWから、上限13kW、特に上限16kW、より詳細には上限20kWまでの範囲でありうる。例えば、ターゲット長2.7mを有するGen8.5ターゲットを使用する場合、ターゲットには、1.9kW/mから7.4kW/mまでの範囲の電力が提供されうる。本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる更なる実施形態によれば、酸化インジウム含有ターゲットに供給される第2の電力は、基板サイズに関して正規化されうる。例えば、基板サイズは5.5mでありうる。したがって、ターゲットに供給される第2の電力のそれぞれの下限及び上限は、ターゲットの長さ及び/又は基板サイズに関して正規化されうると理解すべきである。例えば層スタックの第2の層を、本明細書に記載の下限から上限までから選択された第2の電力を有する酸化インジウム含有ターゲットからスパッタリングすることによって、第2の層の結晶性、とりわけ第2の層を含む層スタックの結晶性が調節されうる。とりわけ、第2の層又は第2の層を含む層スタックの結晶性は、例えば、酸化インジウム含有ターゲットに供給される第2の電力によって制御することができる。とりわけ、酸化インジウム含有ターゲットに供給される第2の電力を増加させることによって、例えば層スタックの、第2の層の結晶化度が増加しうる。
本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる実施形態によれば、第1の処理ガス雰囲気は、水蒸気、H、O及び不活性ガスを含みうる。本明細書に記載の実施形態による第1の処理ガス雰囲気の成分の含有量は、100%まで増大しうると理解すべきである。とりわけ、本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる幾つかの実施形態によれば、水蒸気、H、O及び不活性ガスの含有量は、第1の処理ガス雰囲気の100%まで増大しうる。不活性ガスは、ヘリウム、ネオン、アルゴン、クリプトン、キセノン又はラドンから成る群から選択されうる。とりわけ、不活性ガスは、アルゴン(Ar)でありうる。
本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる実施形態によれば、第1の処理ガス雰囲気中の水蒸気の分圧は、例えば、水蒸気含有量の下限0.0%が第1の処理ガス雰囲気又は第2の処理ガス雰囲気に対して選択された場合の下限0.0Paから、例えば、水蒸気含有量の上限20.0%が全圧の上限0.8Paを有する第1の処理ガス雰囲気に対して選択された場合の上限0.16Paまでの範囲でありうる。
したがって、処理ガス雰囲気中の水蒸気の分圧は、処理ガス雰囲気の選択された水蒸気含有量(パーセント(%))と、処理ガス雰囲気の選択された全圧(パスカル(Pa))との積によって計算することができると理解されるだろう。したがって、処理ガス雰囲気中の水蒸気含有量の上限及び下限の選択された値、及び処理ガス雰囲気の全圧の上限及び下限の選択された値次第で、処理ガス雰囲気中の水蒸気の分圧の下限及び上限に対応する値を計算し選択することができる。
本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる実施形態によれば、第1の処理ガス雰囲気中のHの分圧は、例えば、H含有量の下限2.2%が全圧の下限0.2Paを有する第1の処理ガス雰囲気に対して選択された場合の下限0.0044Paから、例えば、H含有量の上限30.0%が全圧の上限0.8Paを有する第1の処理ガス雰囲気に対して選択された場合の上限0.24Paまでの範囲でありうる。
したがって、処理ガス雰囲気中のHの分圧は、処理ガス雰囲気の選択されたH含有量(パーセント(%))と、処理ガス雰囲気の選択された全圧(パスカル(Pa))との積によって計算することができると理解されるだろう。したがって、処理ガス雰囲気中のH含有量の上限及び下限の選択された値、及び処理ガス雰囲気の全圧の上限及び下限の選択された値次第で、処理ガス雰囲気中のHの分圧の下限及び上限に対応する値を計算し選択することができる。
本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる実施形態によれば、第2の処理ガス雰囲気は、水蒸気、H、O及び不活性ガスを含みうる。本明細書に記載の実施形態による第2の処理ガス雰囲気の成分の含有量は、100%まで増大しうると理解すべきである。とりわけ、本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる幾つかの実施形態によれば、水蒸気、H、O及び不活性ガスの含有量は、第2の処理ガス雰囲気の100%まで増大しうる。不活性ガスは、ヘリウム、ネオン、アルゴン、クリプトン、キセノン又はラドンから成る群から選択されうる。とりわけ、不活性ガスは、アルゴン(Ar)でありうる。第2の処理ガス雰囲気中の水蒸気及びHの含有量及び分圧は、第1の処理ガス雰囲気に対するそれぞれの上限及び下限によって、本明細書に記載の範囲内で選択されうる。
本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる実施形態によれば、処理ガス雰囲気中のOの分圧は、例えば、O含有量の下限0.5%が全圧の下限0.2Paを有する処理ガス雰囲気に対して選択された場合の下限0.001Paから、例えば、O含有量の上限30.0%が全圧の上限0.8Paを有する処理ガス雰囲気に対して選択された場合の上限0.24Paまでの範囲でありうる。
したがって、処理ガス雰囲気中のOの分圧は、処理ガス雰囲気の選択されたO含有量(パーセント(%))と、処理ガス雰囲気の選択された全圧(パスカル(Pa))との積によって計算することができると理解されるだろう。したがって、処理ガス雰囲気中のO含有量の上限及び下限の選択された値、及び処理ガス雰囲気の全圧の上限及び下限の選択された値次第で、処理ガス雰囲気中のOの分圧の下限及び上限に対応する値を計算し選択することができる。
本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる実施形態によれば、第1の処理ガス雰囲気及び/又は第2の処理ガス雰囲気中の不活性ガス含有量は、下限45%、特に下限73%、より詳細には下限81%から、上限87.5%、特に上限92.0%、より詳細には上限97.3%までの範囲でありうる。処理ガス雰囲気内不活性ガス含有量が本明細書に記載の下限から上限までの範囲から選択された処理ガス雰囲気内の酸化インジウム含有ターゲットから透明な導電酸化層をスパッタリングすることによって、透明な導電酸化層の品質を保証することができる。とりわけ、処理ガス雰囲気に本明細書に記載の不活性ガスを供給することによって、処理ガス雰囲気内のHの可燃性及び爆発のリスクを低減又は除去さえすることができる。
本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる実施形態によれば、第1の処理ガス雰囲気及び/又は第2の処理ガス雰囲気中の不活性ガスの分圧は、例えば、不活性ガス含有量の下限20%、水蒸気含有量の上限20%、H含有量の上限30%、及びO含有量の上限30.0%が、全圧の下限が0.2Paである処理ガス雰囲気に対して選択された場合の下限0.04Paから、例えば、不活性ガス含有量の上限97.3%、水蒸気含有量の下限0.0%、H含有量の下限2.2%、及びO含有量の下限0.0%が、全圧の上限が0.8Paである処理ガス雰囲気に対して選択された場合の上限0.7724Paまでの範囲でありうる。
したがって、処理ガス雰囲気中の不活性ガスの分圧は、処理ガス雰囲気の選択された不活性ガス含有量(パーセント(%))と、処理ガス雰囲気の選択された全圧(パスカル(Pa))との積によって計算することができると理解されるだろう。したがって、処理ガス雰囲気中の不活性ガス含有量の上限及び下限の選択された値、及び処理ガス雰囲気の全圧の上限及び下限の選択された値次第で、処理ガス雰囲気中の不活性ガスの分圧の下限及び上限に対応する値を計算し選択することができる。
本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる実施形態によれば、第1の処理ガス雰囲気は、例えば、第1の処理ガス雰囲気中の水蒸気含有量及び/又はH含有量を制御することによってなど、例えば、第1の層のアモルファス構造の程度を制御することによって、例えば層スタックの第1の層などの層のエッチング性を制御するように選択及び制御されうる。とりわけ、第1の処理ガス雰囲気中の水蒸気含有量及び/又はH含有量を増加させることによって、第1の層のアモルファス構造の程度が増加しうる。とりわけ、第1の処理ガス雰囲気中のH含有量を増加させることによって、結晶粒の数は、特に基板と第1の層との間の界面において、減少しうる。本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる実施形態によれば、層スタックのエッチング性は、第1の処理ガス雰囲気中のH含有量を制御することのみによって、改善されうる。これは、とりわけ、水蒸気がまた層スタックのエッチング性に加えて抵抗にも影響しうるので、層スタック特性の抵抗の調節に有益でありうる。
本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる実施形態によれば、第2の処理ガス雰囲気は、例えば、 第2の層の堆積中に、第2の処理ガス雰囲気中のO含有量を制御することなどによって、例えば層スタックの第2の層などの層のシート抵抗を制御するように選択及び制御されうる。とりわけ、アニール処理後の低い抵抗に対して層、特に層スタックのシート抵抗を最適化するために、層堆積中の第2の処理ガス雰囲気中のO含有量は、本明細書に記載の下限から上限までの範囲から選択されなければならない。実施形態によれば、層堆積後に、例えば160℃〜320℃の温度で、アニール処理手順が実行されうる。
本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる実施形態によれば、例えば、本明細書に記載の第1の層及び第2の層を含む、層スタックのアニール処理後の抵抗は、下限100μOhm cm、特に下限120μOhm cm、より詳細には下限150μOhm cmから、上限250μOhm cm、特に上限275μOhm cm、より詳細には上限400μOhm cmまでの範囲でありうる。とりわけ、層スタックのアニール処理後の抵抗は、およそ230μOhm cmでありうる。本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる実施形態によれば、層スタックの抵抗は、第2の層によって決定されうる。
本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる実施形態によれば、第1の処理ガス雰囲気は、水蒸気、H、不活性ガス及び残留ガスから成りうる。水蒸気、H、不活性ガス、及び残留ガスから成る第1の処理ガス雰囲気中の水蒸気、H、不活性ガス、及び残留ガスの含有量は、本明細書に記載のそれぞれの下限からそれぞれの上限までから選択されうる。
本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる実施形態によれば、第2の処理ガス雰囲気は、水蒸気、H、不活性ガス及びOから成りうる。水蒸気、H、不活性ガス、O及び残留ガスから成る第2の処理ガス雰囲気中の水蒸気、H、不活性ガス、及びOの含有量は、本明細書に記載のそれぞれの下限からそれぞれの上限までから選択されうる。
本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる実施形態によれば、残留ガスは、第1の処理ガス雰囲気又は第2の処理ガス雰囲気中の任意の不純物又は任意の汚染物質でありうる。本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる実施形態によれば、残留ガスの含有量は、それぞれの処理ガス雰囲気の0.0%〜1.0%でありうる。とりわけ、残留ガスの含有量は、それぞれの処理ガス雰囲気の0.0%でありうる。本明細書に記載の実施形態による処理ガス雰囲気の成分の含有量は、100%まで増大しうると理解すべきである。
本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる実施形態によれば、少なくとも1つの層を製造する方法400は、例えばディスプレイ製造用の層スタックを製造することを含み、第1の組の処理パラメータで第1の層を酸化インジウム含有ターゲットからスパッタリングすることによって、層スタックを基板上に堆積させることと;第1の組の処理パラメータと異なる第2の組の処理パラメータで第2の層を酸化インジウム含有ターゲットから第1の層上にスパッタリングすることとを含み、第1の組の処理パラメータが層スタックの高いエッチング性に適合され、第2の組の処理パラメータが層スタックの低い抵抗に適合される。
本明細書に記載の実施形態によれば、「第1の組の処理パラメータが層スタックの高いエッチング性に適合される」という表現は、第1の組の処理パラメータによって特定されるスパッタ条件下でスパッタされた第1の層の分子構造が、エッチング、例えば化学エッチング、とりわけ湿式化学エッチングに適合されるように、第1の組の処理パラメータが適合されることと理解されうる。例えば、第1の組の処理パラメータは、第1の組の処理パラメータによって特定されるスパッタ条件下でスパッタされた第1の層の分子構造が、エッチングに有利なアモルファス構造の程度を有するように、適合されうる。
本明細書に記載の実施形態によれば、「第1の組の処理パラメータが層スタックの高いエッチング性に適合される」という表現は、層スタックの第1の層のエッチング性が、第2の組の処理パラメータによって特定されるスパッタ条件下でスパッタされる層スタックの第2の層のエッチング性より良好であるように、第1の組の処理パラメータが適合されることと理解されうる。例えば、第1の組の処理パラメータは、第1の層のアモルファス構造の程度が第2の層のアモルファス構造の程度より高くなるように、適合されうる。したがって、第1の層のエッチング性は、層スタックのエッチング性に影響しうる。
本明細書に記載の実施形態によれば、「第2の組の処理パラメータが層スタックの低い抵抗に適合される」という表現は、第2の組の処理パラメータによって特定されるパラメータ条件下でスパッタされる層スタックの第2の層が、下限100μOhm cm、特に下限125μOhm cm、より詳細には下限150μOhm cmから、上限200μOhm cm、特に上限250μOhm cm、より詳細には上限400μOhm cmまでの範囲の抵抗を有するように、第2の組の処理パラメータが適合されることと理解されうる。したがって、第2の層のシート抵抗は、層スタックのシート抵抗に影響しうる。
本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる実施形態によれば、層スタックを製造する方法は、エッチングによって層スタックをパターニングすることを含みうる。
本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる実施形態によれば、第1の組の処理パラメータは、第1の処理ガス雰囲気中に供給されたH含有量;第1の処理ガス雰囲気中に供給された水蒸気含有量;第1の処理ガス雰囲気中に供給されたO含有量;第1の処理ガス雰囲気の第1の全圧;及び酸化インジウム含有ターゲットに供給された第1の電力から成る群から選択された少なくとも1つの第1のパラメータを含む。
本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる実施形態によれば、第1の処理ガス雰囲気中に供給されたH含有量は、2.2%〜30.0%である。
本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる実施形態によれば、第1の処理ガス雰囲気中に供給された水蒸気含有量は、0.0%〜20%である。
本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる実施形態によれば、第1の処理ガス雰囲気の第1の全圧は、0.08Pa〜3.0Paである。
本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる実施形態によれば、酸化インジウム含有ターゲットに供給される第1の電力は、0.4kW/m〜5.6kW/mである。
本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる実施形態によれば、第2の組の処理パラメータは、第2の処理ガス雰囲気中に供給されたH含有量;第2の処理ガス雰囲気中に供給された水蒸気含有量;第2の処理ガス雰囲気中に供給されたO含有量;第2の処理ガス雰囲気の第2の全圧;及び酸化インジウム含有ターゲットに供給された第2の電力から成る群から選択された少なくとも1つの第2のパラメータを含む。
本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる実施形態によれば、第2の処理ガス雰囲気中に供給されたO含有量は、0.0%〜30.0%である。
本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる実施形態によれば、第2の処理ガス雰囲気の第2の全圧は、0.08Paから3.0Paまでである。
本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる実施形態によれば、酸化インジウム含有ターゲットに供給される第2の電力は、1.9kW/m〜7.4kW/mである。
本明細書に記載の他の実施形態と組み合わせることができる実施形態によれば、第1の層は、10nm〜50nmの厚さを有し、第2の層は、30nm〜150nmの厚さを有する。
本明細書に記載の実施形態によれば、本明細書に記載の実施形態による少なくとも1つの層を製造する方法によって製造される層又は層スタックは、電子デバイス、とりわけ光電子デバイスで採用されうる。したがって、電子デバイスに本明細書に記載の実施形態による層及び/又は層スタックを提供することによって、電子デバイスに品質を改善することができる。とりわけ、本明細書に記載の実施形態による、少なくとも1つの層を製造する方法及びそのための装置、とりわけ真空スパッタ堆積のための装置は、高品質かつ低コストのTFTディスプレイ製造を提供すると当業者に理解されるだろう。

Claims (15)

  1. 真空スパッタ堆積のための装置(100)であって、
    真空チャンバ(110)と、
    材料を基板(200)にスパッタリングするための前記真空チャンバ(110)内の3以上のスパッタカソードと、
    を含む処理ガスを前記真空チャンバ(110)に供給するためのガス分配システム(130)と、
    前記真空チャンバ(110)内部に真空を提供するための真空システム(140)と、
    酸水素爆発のリスクを低減するための安全装置(160)と
    を備え、
    前記安全装置(160)が、前記処理ガス(111)のH含有量の希釈のために前記真空システム(140)に連結された希釈ガス供給ユニット(165)を備える、装置(100)。
  2. 前記真空システム(140)が、少なくとも1つの真空ポンプ(143)と、前記真空チャンバ(110)と流体連通するように前記真空ポンプを連結するように構成されたパイプ(144)とを有し、前記希釈ガス供給ユニット(165)が、前記真空チャンバ(110)と前記真空ポンプ(143)との間の前記パイプ(144)に連結されている、請求項1に記載の装置(100)。
  3. 前記希釈ガス供給ユニット(165)が、前記真空システム(140)に供給された前記希釈ガスの冗長的希釈ガス質量流量測定を提供するための冗長的希釈ガス測定システム(165a)を備える、請求項1又は2に記載の装置(100)。
  4. 前記冗長的希釈ガス測定システム(165a)が、前記真空システム(140)のH/希釈ガスの希釈率を制御するためのフィードバック制御を提供するために前記ガス分配システム(130)に連結され、前記H/希釈ガスの希釈率が少なくとも1/5である、請求項3に記載の装置(100)。
  5. 前記安全装置(160)が、前記真空システム(140)内部の圧力を測定するために前記真空システム(140)内に配置された圧力制御ユニット(145)を更に備え、前記真空システム(140)内の前記処理ガスの、臨界圧力、とりわけ0.008mbarの臨界圧力が前記圧力制御ユニット(145)によって検出されるとき、前記圧力制御ユニット(145)が、H供給をシャットダウンするために前記ガス分配システム(130)の冗長的Hシャットダウンシステム(161)に連結される、請求項1から4の何れか一項に記載の装置(100)。
  6. 前記安全装置(160)が、前記真空チャンバ(110)内部に配置された冗長的処理ガス圧力測定システム(150)を更に備え、前記真空チャンバ(110)内の前記処理ガスの、臨界圧力、とりわけ0.008mbarの臨界圧力が検出されるとき、前記処理ガス圧力測定システム(150)が、H供給をシャットダウンするための冗長的Hシャットダウンシステム(161)に連結される、請求項1から5の何れか一項に記載の装置(100)。
  7. 前記ガス分配システム(130)が、前記真空チャンバ(110)に供給されたH質量流量の冗長的測定を提供するために冗長的H質量流量測定システム(161c)を備える、請求項1から6の何れか一項に記載の装置(100)。
  8. 前記冗長的H質量流量測定システム(161c)が、ハウジング(166)を外気と連結する排気ガスライン(166a)を備える前記ハウジング(166)内部に配置され、前記排気ガスライン(166a)には、H漏れを検出するためのHセンサ(167)が提供される、請求項7に記載の装置(100)。
  9. 前記Hセンサ(167)は、臨界H漏れが前記Hセンサ(167)によって検出されるとき、H供給をシャットダウンするための冗長的Hシャットダウンシステム(161)に連結される、請求項8に記載の装置(100)。
  10. 前記安全装置(160)が、前記真空チャンバ(110)内部の前記処理ガスの組成を測定するための冗長的処理ガス測定システム(151)を更に備え、前記真空チャンバ(110)内部の、前記処理ガスの臨界H含有量、とりわけ事前に選択されたH含有量からの偏差が1%以上である含有量が検出されるとき、前記冗長的処理ガス測定システムが、H供給をシャットダウンするための冗長的Hシャットダウンシステム(161)に連結される、請求項1から9の何れか一項に記載の装置(100)。
  11. 前記冗長的処理ガス圧力測定システム(150)は、前記真空チャンバ(110)内の前記処理ガスの、臨界圧力、とりわけ0.008mbarの臨界圧力が検出されるとき、O供給をシャットダウンするためにガス分配システム(130)のO供給ユニット(132)の冗長的Oシャットダウンシステム(162)に連結される、請求項6から9の何れか一項に記載の装置(100)。
  12. 前記冗長的処理ガス測定システム(151)は、前記真空チャンバ(110)内部の、前記処理ガスの臨界O含有量、事前に選択されたO含有量からの偏差が1%以上である含有量が検出されるとき、O供給をシャットダウンするための冗長的Oシャットダウンシステム(162)に連結される、請求項10又は11に記載の装置(100)。
  13. 真空堆積装置での酸水素爆発のリスクを低減するための方法(300)であって、真空堆積中に、少なくとも2.2%のH含有量を有する処理ガスが用いられ、
    希釈ガスを前記真空堆積装置の真空システムに供給すること(310)と、
    少なくとも1/5のH/希釈ガスの希釈率で前記真空システムの前記H含有量を希釈すること(320)と
    を含む方法(300)。
  14. 前記真空システムに供給される希釈ガス質量流量、真空チャンバ内の前記処理ガスの圧力、及び前記真空チャンバに供給されるH含有量から成る群から選択された少なくとも1つのパラメータを冗長的に測定すること(330)と、
    前記真空チャンバ内部の臨界圧力、前記真空システム内部の臨界圧力、臨界H含有量、及び前記真空堆積装置の真空システム中のH/希釈ガスの不十分な希釈率からなる群から選択された少なくとも1つのパラメータが決定されるとき、H供給をシャットダウンすること(340)と
    を更に含む、請求項13に記載の方法(300)。
  15. 少なくとも1つの層を製造する方法(400)であって、
    スパッタ材料含有カソードから真空チャンバ(110)内の処理ガス雰囲気(111)中の基板(200)上に層をスパッタリングすること(410)であって、前記基板(200)がスパッタリング中に静止しており、前記処理ガスが2.2%〜30.0%のH含有量でHを含む、スパッタリングすること(410)と、
    請求項13又は14に記載の真空堆積装置での酸水素爆発のリスクを低減するための方法(300)を実行すること(420)と
    を含む方法(400)。
JP2020086565A 2020-05-18 2020-05-18 真空スパッタ堆積のための装置及びその方法 Pending JP2020143374A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020086565A JP2020143374A (ja) 2020-05-18 2020-05-18 真空スパッタ堆積のための装置及びその方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020086565A JP2020143374A (ja) 2020-05-18 2020-05-18 真空スパッタ堆積のための装置及びその方法

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018510086A Division JP2018525531A (ja) 2015-08-24 2015-08-24 真空スパッタ堆積のための装置及びその方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2020143374A true JP2020143374A (ja) 2020-09-10

Family

ID=72353358

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2020086565A Pending JP2020143374A (ja) 2020-05-18 2020-05-18 真空スパッタ堆積のための装置及びその方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2020143374A (ja)

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1143334A (ja) * 1997-07-22 1999-02-16 Minolta Co Ltd 金型保護膜の製造方法
JP2006261362A (ja) * 2005-03-17 2006-09-28 Hitachi Kokusai Electric Inc 基板処理装置
JP2009129925A (ja) * 2007-11-19 2009-06-11 Hitachi Kokusai Electric Inc 基板処理装置及び基板の処理方法

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1143334A (ja) * 1997-07-22 1999-02-16 Minolta Co Ltd 金型保護膜の製造方法
JP2006261362A (ja) * 2005-03-17 2006-09-28 Hitachi Kokusai Electric Inc 基板処理装置
JP2009129925A (ja) * 2007-11-19 2009-06-11 Hitachi Kokusai Electric Inc 基板処理装置及び基板の処理方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2018525531A (ja) 真空スパッタ堆積のための装置及びその方法
US6468604B1 (en) Method for manufacturing a titanium nitride thin film
US20100248970A1 (en) Apparatus for and method of continuous hts tape buffer layer deposition using large scale ion beam assisted deposition
US20130015054A1 (en) Method of controlling lithium uniformity
JP2012107317A (ja) 基板処理装置および半導体装置の製造方法
JP5255806B2 (ja) 成膜装置の制御方法、成膜方法および成膜装置
JP2020143374A (ja) 真空スパッタ堆積のための装置及びその方法
US20180135160A1 (en) Method for controlling a gas supply to a process chamber, controller for controlling a gas supply to a process chamber, and apparatus
JP2001257164A (ja) 基板処理装置、基板処理方法及び圧力制御方法
JP4708516B2 (ja) 半導体又は液晶製造用装置並びに液体材料ガスの気化方法
TW201602372A (zh) 用於材料在基板上之靜態沉積的設備及方法
KR102457606B1 (ko) 디스플레이 제조를 위한 층 스택을 제조하는 방법 및 그 장치
JP2002180247A (ja) 透明導電積層体の製造方法および製造装置
CN114959607B (zh) 一种磁控反应溅射工艺气体布气装置及布气方法
KR20190138670A (ko) 성막 장치 및 성막 방법
KR102109312B1 (ko) 수증기를 사용하여 디스플레이 제조를 위한 층을 제조하는 방법 및 그 장치
WO2016180447A1 (en) Method of manufacturing a layer for display manufacturing using hydrogen and apparatus therefore
JPH02112112A (ja) 連続透明導電性薄膜作成方法および装置
JP5456513B2 (ja) 液体材料の気化方法
JP2010024487A (ja) 基板処理装置
JP2018059205A (ja) バイポーラマグネトロンスパッタリングのための方法及びマグネトロンスパッタリング装置
JP2015183231A (ja) 成膜装置及び成膜方法

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200615

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200615

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210713

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20220222