JP2020142738A - 乗員保護機能を有する車両 - Google Patents

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Abstract

【課題】乗員保護機能を有する車両において、乗員保護性能をさらに向上する。【解決手段】自動車1は、自動車1に乗車した乗員を撮像可能な内カメラ41を有し、内カメラ41により撮像された画像に基づいて乗員を判定する乗員監視装置40と、自動車1の衝突を検出可能な加速度センサ75と、センサにより衝突が検出された場合、乗員監視装置40により判定された乗員の判定結果に基づいて、車両に乗車した乗員の保護動作を実行する乗員保護装置26と、を有する。乗員保護装置26は、乗員保護の際の前記乗員の首ねじれを抑制するように、乗員保護を実行する。【選択図】 図3

Description

本発明は、乗員保護機能を有する車両に関する。
車両では、特許文献1のように、衝突の際に展開するエアバッグなどの乗員保護装置が用いられる。これにより、乗員が着座位置から大きく外れ難くなり、乗員に対する一定の保護効果が期待できる。
特開2000−016230号公報
しかしながら、衝突の際にエアバッグを展開したとしても、乗員の保護効果は十分になるとは限らない。
たとえば、エアバッグなどによる乗員保護の際に、乗員の頭部の向きが上半身の向きに対して異なる場合、首ねじれが生じる可能性がある。
このように、乗員保護機能を有する車両では、乗員保護性能をさらに向上することが求められる。
本発明に係る乗員保護機能を有する車両は、車両に乗車した乗員を撮像可能な撮像デバイスを有し、前記撮像デバイスにより撮像された画像に基づいて乗員を判定する乗員監視装置と、前記車両の衝突を検出可能なセンサと、前記センサにより前記車両の衝突が検出された場合、前記乗員監視装置により判定された乗員の判定結果に基づいて、車両に乗車した乗員の保護動作を実行する乗員保護装置と、を有し、前記乗員保護装置は、乗員保護の際の前記乗員の首ねじれを抑制するように、乗員保護を実行する。
好適には、前記乗員監視装置は、前記撮像デバイスにより撮像される衝突検出前の画像に基づいて、衝突検出前の首ねじれを判定し、前記乗員保護装置は、衝突検出前の首ねじれを抑制するように、保護動作を開始する、とよい。
好適には、前記乗員監視装置は、前記撮像デバイスにより撮像される衝突検出前の画像に基づいて、衝突検出前の首ねじれとして、小ねじれおよび大ねじれを判定し、前記乗員保護装置は、衝突検出前に首の大ねじれが判定される場合、衝突検出前の首ねじれを抑制する保護動作を開始してから、乗員の上半身を支えるためのエアバッグを展開する、とよい。
好適には、前記乗員監視装置は、前記撮像デバイスにより撮像される衝突検出前の画像に基づいて、衝突検出前の首ねじれとして、小ねじれおよび大ねじれを判定し、前記乗員保護装置は、衝突検出前に首の小ねじれが判定される場合、衝突検出前の首ねじれが、乗員の上半身を支えるために展開されるエアバッグにより衝撃を吸収する際に増大し難くなるように、保護動作を実行する、とよい。
好適には、前記乗員監視装置は、前記撮像デバイスにより撮像される衝突検出後の画像に基づいて、衝突検出後の首ねじれを判定し、前記乗員保護装置は、保護動作を開始した後に、衝突検出後の首ねじれが増大し難くなるように、保護動作を実行する、とよい。
好適には、前記乗員監視装置は、衝突の入力方向へ向かう方向、または衝突の入力方向において乗員を支えるために展開するエアバッグの方向を判断の基準とする正対方向として、画像から得られる乗員の上半身の向きと頭部の向きとを判定し、判定した上半身の向きと頭部の向きとの差を、乗員の首ねじれとして判定する、とよい。
好適には、前記乗員監視装置は、車両の衝突が予測される場合に、画像から得られる乗員の頭部の向きが、乗員を直接に支えるメインエアバッグへ向いていない場合、乗員の頭部をメインエアバッグへ向けるための処理を実行する、とよい。
好適には、前記乗員監視装置と前記乗員保護装置とを接続するネットワーク、を有し、前記乗員監視装置は、乗員の前記判定結果として、首ねじれの判定結果またはそれに基づく乗員保護の展開指示を前記ネットワークへ出力する、とよい。
本発明では、車両の乗員監視装置において、車両に乗車した乗員を判定し、乗員保護装置は、その判定結果に基づいて、乗員保護の際の乗員の首ねじれを抑制するように、乗員保護を実行する。よって、衝突の際の乗員の首ねじれが抑制され得る。乗員は、たとえば乗員保護装置のエアバッグにより衝撃吸収されつつ、首ねじれが抑制され得る。
特に、本実施形態では、乗員監視装置は、乗員の判定結果として、首ねじれの判定結果またはそれに基づく乗員保護の展開指示をネットワークへ出力する。このため、乗員監視装置からデータ量が大きい画像データそのものを出力する場合に比べて、通信時間を短縮できる。仮にたとえば乗員監視装置および乗員保護装置以外の処理部において画像に基づく乗員判定をする場合と比べて、乗員保護装置は、短時間で即時的に乗員監視装置の判定結果に対応することができる。その結果、乗員保護装置は、衝突検出後に乗員監視装置から出力される判定結果に基づいて、即座に乗員保護を実行できる。また、衝突による車両の損傷の影響を受け難くなる。
図1は、本発明の実施形態に係る交通システムで利用可能な自動車の模式的な説明図である。 図2は、図1の自動車の制御系の模式的な説明図である。 図3は、図2の乗員監視ECUを有する乗員監視装置および乗員保護装置の構成図である。 図4は、図3の乗員保護装置の保護動作により制御される複数のエアバッグ装置およびシートベルト装置の具体例の説明図である。 図5は、図3の乗員監視装置の乗員監視ECUによる乗員保護処理のフローチャートである。 図6は、乗員監視ECUによる首ねじれの判定テーブルの一例を示す図である。
以下、本発明の実施形態について、図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る交通システム80で利用可能な自動車1の模式的な説明図である。
図1の自動車1は、車両の一例である。自動車1は、車体の中央に乗員が乗車する車室2が設けられる。車室2には、乗員が着座するシート3が設けられる。車室2の前部には、トーボード4が設けられる。シート3の前側において、トーボード4から後向きにハンドル5が突出する。乗員は、シート3に着座してハンドル5などの操作部材を操作することができる。
図2は、図1の自動車1の制御系50の模式的な説明図である。図2には、乗員監視装置40とともに、交通システム80の他の通信装置が図示されている。
図2では、自動車1の制御系50を構成する複数の制御モジュールが、それぞれに組み込まれる制御ECU(Electronic Control Unit)により代表して示している。
具体的には、図2には、駆動ECU51、操舵ECU52、制動ECU53、自動運転/運転支援ECU54、運転操作ECU55、検出ECU56、空調ECU57、乗員監視ECU58、保護ECU59、外通信ECU60、UIECU61、システムECU62、が図示されている。これら複数の制御ECUは、自動車1で採用されるたとえばCAN(Controller Area Network)やLIN(Local Interconnect Network)といった車ネットワーク66により、中継装置としてのセントラルゲートウェイ67(CGW)67に接続される。車ネットワーク66は、たとえば乗員監視装置40の乗員監視ECU58と乗員保護装置26の保護ECU59とを接続している。
そして、各制御モジュールにおいて、制御ECUは、自動車1で用いる電子機器に接続される。起動された制御ECUは、各種の処理を実行し、車ネットワーク66から取得する情報(データ)に基づいてそれぞれに接続されている電子機器の動作を制御する。また、制御ECUは、それぞれに接続されている電子機器の動作状態などの情報(データ)を車ネットワーク66へ出力する。
たとえば、運転操作ECU55には、乗員が自動車1の走行を制御するために操作するハンドル5、ブレーキペダル71、アクセルペダル72、シフトレバー73などの操作検出センサが接続される。運転操作ECU55は、操作量に応じた制御情報を、車ネットワーク66へ出力する。駆動ECU51、操舵ECU52、制動ECU53は、車ネットワーク66から情報を取得し、自動車1の走行を制御する。
検出ECU56には、自動車1の速度センサ74、衝突などによる自動車1の加速度を検出可能な加速度センサ75、上述した外カメラ31、などが接続される。検出ECU56には、自動車1の速度センサ74および加速度センサ75の値、外カメラ31の画像などを、車ネットワーク66へ出力する。検出ECU56は、外カメラ31の画像に基づいて衝突を予測し、予測結果を車ネットワーク66へ出力してよい。セントラルゲートウェイ67は、情報を中継する。UIECU61は、車ネットワーク66から情報を取得し、それに接続される表示デバイス76に、これらの情報を表示する。UIECU61には、表示デバイス76とともに、乗員が操作する操作デバイス77が接続される。
乗員監視ECU58には、上述した内カメラ41、マイクロホン78、が接続される。乗員監視ECU58は、乗員監視装置40の制御ECUであり、内カメラ41の画像、マイクロホン78の音、車ネットワーク66から取得するたとえば衝撃の加速度などの情報に応じて、自動車1に乗車している乗員に関する各種の処理を実行する。乗員監視ECU58は、必要に応じて画像、音、その他の情報(データ)を車ネットワーク66へ出力する。
保護ECU59には、エアバッグ装置20、シートベルト装置10、が接続される。保護ECU59は、車ネットワーク66から取得した情報に基づいて、エアバッグ装置20およびシートベルト装置10の動作を制御する。
外通信ECU60は、たとえば、自動車1の外に存在する通信基地局81、他の自動車82の通信装置と無線通信する。通信基地局81、および他の自動車82の通信装置は、サーバ装置83とともに、交通システム80を構成する。外通信ECU60は、車ネットワーク66から取得した情報を、通信基地局81、他の自動車82の通信装置へ無線送信する。送信された情報は、たとえばサーバ装置83や他の自動車82において利用され得る。また、外通信ECU60は、通信基地局81、他の自動車82の通信装置から、情報を受信し、車ネットワーク66へ出力する。これにより、自動車1のたとえば乗員監視ECU58は、外通信ECU60を通じて、車外のサーバ装置83や他の自動車82との間で情報(データ)を送受することができる。
また、図2に示す制御系50は、自動車1に設けられるバッテリ91から各部へ電力が供給されることにより動作し得る。バッテリ91から各部への電力供給線は、たとえば車ネットワーク66の通信ケーブルとともに自動車1に張り巡らされる。制御系50は、バッテリ91のほかにも、発電機、受電機から電力が供給されてもよい。
上述するように、自動車1では、衝突の際に乗員を保護する乗員保護機能のために、シートベルト装置10、エアバッグ装置20などの乗員保護装置26が設けられる。
シートベルト装置10は、シート3に着座した乗員の前に掛け渡されるシートベルト11を有する。シートベルト装置10は、衝突の際にシートベルト11に張力を与えて、乗員がシート3から離れ難くなるように拘束する。
エアバッグ装置20は、たとえばシート3の前側や横側において展開するエアバッグ21を有する。エアバッグ装置20は、衝突の際にエアバッグ21を展開し、シート3から倒れたり離れたりしようとする乗員を支える。
このように、自動車1は、衝突の際に、乗車している乗員を保護することが可能である。乗員が着座位置から大きく外れ難くなり、乗員に対する一定の保護効果が期待できる。
しかしながら、衝突の際にエアバッグ21を展開したとしても、乗員の保護効果は十分になるとは限らない。
たとえば、エアバッグ21などによる乗員保護の際に、乗員の頭部の向きが上半身の向きに対して異なる場合、首ねじれが生じる可能性がある。
たとえば衝突の際に乗員が横を向いている場合、エアバッグ21は、乗員を支えて重大な障害の発生を抑制できるが、首に負担がかかる可能性がある。
このように、乗員保護機能を有する自動車1では、乗員保護性能をさらに向上することが求められる。
図3は、図2の乗員監視ECU58を有する乗員監視装置40および乗員保護装置26の構成図である。
図3の乗員監視装置40は、車内通信部101、乗員監視ECU58、メモリ102、タイマ103、マイクロホン78、内カメラ41、レンズ104の駆動部105、およびこれらを接続する内部バス106、を有する。乗員監視装置40は、この他にもたとえば、独自に、車外緊急通信機107、補助加速度センサ108、歩行者などを撮像するための補助外カメラ109を、内部バス106に接続して備えてもよい。これにより、乗員監視装置40は、それ単独で、衝突時処理を実行するための機能を確保することができる。
また、乗員監視装置40の各部には、自動車1のバッテリ91から、電力が供給される。その電力供給経路には、バックアップ電力を蓄積する蓄電池110が接続される。乗員監視装置40は、自動車1から取外可能に設けられてよい。
車内通信部101は、車ネットワーク66に接続される。車内通信部101は、車ネットワーク66を通じて、たとえば図中に例示するように検出ECU56、乗員保護装置26の保護ECU59、外通信ECU60、などの他の制御ECUとの間で情報(データ)を送受する。
内カメラ41は、自動車1の車室2を撮像する撮像デバイスである。内カメラ41は、自動車1に乗車している乗員を撮像可能である。
駆動部105は、レンズ104を駆動して、レンズ104の位置を制御する。レンズ104の位置が制御されることにより、内カメラ41が撮像する画角が変化する。レンズ104が最遠位置に制御されると、内カメラ41は、たとえば図1(B)の二点鎖線枠に示すように、ハンドル5などを操作するためにシート3に着座しているドライバとしての乗員の頭部を含む上体を撮像する。レンズ104が最近位置に制御されると、内カメラ41は、たとえば図1(B)の一点鎖線枠に示すように、車室2の全体を撮像する。この場合、内カメラ41は、ドライバとしての乗員の他に、助手席や後部座席のシート3に着座している他の乗員をも撮像することができる。
マイクロホン78は、自動車1の車室2の音を電気信号へ変換する。
タイマ103は、経過時間または時刻を計測する。
車外緊急通信機107は、自動車1事故などの緊急時などにおいて自動車1の外の通信基地局81や他の自動車82と通信することができる通信装置である。車外緊急通信機107は、外通信ECU60と同じ通信方式で、通信基地局81や他の自動車82と通信してよい。
補助加速度センサ108は、加速度センサ75と同様に、自動車1に作用する加速度を検出する。
メモリ102は、乗員監視装置40が取得する各種の画像および検出値などを記録する。また、メモリ102は、乗員監視用のプログラムを記録する。
乗員監視ECU58は、メモリ102から乗員監視用のプログラムを読み込んで実行する。これにより、乗員監視ECU58には、乗員監視装置40の制御部が実現される。乗員監視装置40の制御部は、乗員監視装置40の全体の動作を制御し、乗員監視装置40に乗員監視機能を実現する。
たとえば、乗員監視ECU58は、自動車1に乗車した乗員を内カメラ41により撮像された画像に基づいて、乗員の上半身および頭部の位置および挙動を判定する。
乗員保護装置26は、保護ECU59、エアバッグ装置20、シートベルト装置10、で構成される。
乗員保護装置26の保護ECU59は、たとえば、加速度センサ75により自動車1の衝突が検出された場合、乗員監視装置40により判定された乗員の位置および挙動の判定結果に基づいて、自動車1に乗車した乗員の保護動作を実行する。
図4は、図3の乗員保護装置26の保護動作により制御される複数のエアバッグ装置20およびシートベルト装置10の具体例の説明図である。
図4(A)は、シート3に着座した乗員を上から見た図である。図4(B)は、シート3に着座した乗員を前から見た図である。
図4の乗員保護装置26は、フロントエアバッグ装置120、カーテンエアバッグ装置130、ファーサイドエアバッグ装置140、ヘッドレストエアバッグ装置150、シートベルトエアバッグ装置160、シートベルト装置10、を有する。
シートベルト装置10は、シート3に着座する乗員の腰部および上半身の前側に掛け渡されるシートベルト11、シートベルト11に張力を作用させるアクチエータ、を有する。
フロントエアバッグ装置120は、乗員が着座するシート3の前側に、たとえばハンドル5やトーボード4に設けられる。フロントエアバッグ121は、シート3に着座した上半身の前位置へ向かって、シート3の前の配設位置から後向きに展開できる。フロントエアバッグ装置120は、シート3を中心として円弧状に左右へ位置を移動可能に設けられてよい。これにより、フロントエアバッグ装置120の展開開始位置を左右へずらすことができる。フロントエアバッグ装置120は、フロントエアバッグ121の周囲において、フロントエアバッグ121の展開範囲と重なるように、複数のサイドエアバッグ122が設けられてよい。フロントエアバッグ121とともにサイドエアバッグ122が展開することにより、フロントエアバッグ121の展開方向を、フロントエアバッグ121単独で展開する方向から変えることができる。その結果として、フロントエアバッグ121の展開範囲も変わる。フロントエアバッグ121の後側の乗員接触面には、接触面エアバッグ123が設けられてよい。フロントエアバッグ121とともに接触面エアバッグ123が展開することにより、乗員接触面の形状を凸曲面から凹曲面へ変化させることができる。フロントエアバッグ121の展開形状が変わる。
カーテンエアバッグ装置130は、車室2において乗員が着座するシート3の外側に、たとえばルーフレールに沿って設けられる。カーテンエアバッグ131は、シート3に着座した上半身の外側位置へ向かって、シート3の外上の配設位置から下向きに展開できる。
ファーサイドエアバッグ装置140は、車室2において乗員が着座するシート3の内側に、たとえばシート3の座部またはセンタコンソールに設けられる。ファーサイドエアバッグ141は、シート3の内下から、シート3に着座した上半身の内側位置へ向けて上向きに展開できる。
ヘッドレストエアバッグ装置150は、乗員が着座するシート3の背部に設けられる。ヘッドレストエアバッグ151は、シート3の背部から、シート3に着座する乗員の頭部の左位置または右位置へ向けて前向きに展開できる。
シートベルトエアバッグ装置160は、シートベルト11についての上半身の前側に掛け渡される部分に設けられる。シートベルトエアバッグ161は、上半身の前側に掛け渡されるシートベルト11から、上向きに展開できる。
フロントエアバッグ121、カーテンエアバッグ131、ファーサイドエアバッグ141は、乗員の上半身を直接に支えるメインエアバッグである。サイドエアバッグ122、接触面エアバッグ123は、メインエアバッグの展開方向や展開範囲を変えるサブエアバッグまたはメインエアバッグからさらに展開するサブエアバッグである。シートベルトエアバッグ161、ヘッドレストエアバッグ151は、乗員の頭部の向きを変えて、メインエアバッグとしてのたとえばフロントエアバッグ121の方向へ向かせる補助エアバッグである。
そして、乗員保護装置26は、シート3に着座する乗員についての、たとえば衝突による衝撃の入力方向にあるメインエアバッグを展開することにより、衝撃入力後に衝撃の入力方向へ倒れようとする乗員の上半身を、メインエアバッグで支えて、衝撃を吸収することができる。
また、乗員保護装置26は、たとえばフロントエアバッグ装置120の展開開始位置を衝撃の入力方向に近づけるように駆動制御したり、サイドエアバッグ122または接触面エアバッグ123を展開したりする。これにより、乗員の上半身は、メインエアバッグに当たった後にさらにメインエアバッグから外れるように倒れ込み難くなる。
図5は、図3の乗員監視装置40の乗員監視ECU58による乗員保護処理のフローチャートである。
乗員監視ECU58は、たとえば自動車1に乗員が乗車して乗員監視装置40が動作を開始すると、図5の処理を実行する。
ステップST1において、乗員監視ECU58は、内カメラ41による乗員の撮像画像を取得する。
ステップST2において、乗員監視ECU58は、乗員の挙動を検出するために、取得した撮像画像から乗員の頭部の画像を特徴に基づいて抽出し、抽出した画像から乗員の頭部の向きや動きを判定する。
ステップST3において、乗員監視ECU58は、取得した撮像画像から乗員の上半身を特徴に基づいて抽出し、抽出した画像から乗員の上半身の向きや動きを判定する。
ステップST4において、乗員監視ECU58は、衝突が予測されたか否かを判断する。乗員監視ECU58は、たとえば検出ECU56が車ネットワーク66へ出力した衝突予測を車内通信部101から取得し、衝突予想の有無を判断する。また、外通信ECU60は、他の自動車82や通信基地局81などから自車またはその前を走行する他の自動車82についての衝突の可能性を受信すると、進路前方の衝突情報を車ネットワーク66へ出力する。乗員監視ECU58は、この進路前方の衝突情報を取得して、衝突予想の有無を判断してよい。衝突予想がありでない場合、乗員監視ECU58は、処理をステップST7へ進める。衝突予想がある場合、乗員監視ECU58は、処理をステップST3へ進める。
また、乗員監視ECU58は、画角切り替えを駆動部105へ指示して、画角を挟角から広角へ切り替えてもよい。これにより、内カメラ41は、ドライバのみを撮像する状態から、車室2の全体を撮像する状態に切り替わる。乗員監視ECU58は、撮像画像に基づいて、ドライバのみならず、ドライバ以外の他乗員についても、内カメラ41の撮像画像から、上半身や頭部の向きや動きを判定することができる。
ステップST5において、乗員監視ECU58は、乗員保護態様を選択し、指示する。展開するメインエアバッグを選択する。
自動車1の衝突には、自動車1の前部に他の自動車82などが衝突する前衝突、自動車1の右側部または左側部に他の自動車82などが衝突する側衝突、がある。また、自動車1の前部であっても、その中央部分に衝突する場合、端部に衝突する場合、がある。また、他の自動車82などは、自動車1の前後方向に対して斜め方向から、斜めに衝突することもある。
乗員監視ECU58は、自動車1に設けられる乗員保護装置26、特にメインエアバッグの装備に応じて、これらの衝突形態を分類して、複数の乗員保護態様を類別する。たとえば前衝突の乗員保護態様では、フロントエアバッグ121を乗員を支えるために展開するメインエアバッグとして選択する。側衝突の乗員保護態様では、衝撃の入力方向にあるカーテンエアバッグ131またはファーサイドエアバッグ141を、乗員を支えるために展開するメインエアバッグとして選択する。乗員監視ECU58は、衝突の予想に基づいて、これら複数の乗員保護態様から1つを選択し、選択した乗員保護態様による乗員保護を、乗員保護装置26へ指示する。乗員保護装置26は、衝突予想に基づいて、乗員保護態様で指定されるメインエアバッグを展開可能な状態にする。
ステップST6において、乗員監視ECU58は、頭部が、乗員保護態様におけるメインエアバッグの方を向いているか否かを判断する。頭部がメインエアバッグの方を向いている場合、乗員監視ECU58は、処理をステップST9へ進める。頭部がメインエアバッグの方を向いていいない場合、乗員監視ECU58は、処理をステップST7へ進める。
ステップST7において、乗員監視ECU58は、乗員の頭部が、メインエアバッグの方向へ向くように姿勢制御を実行し、警報を出力する。
保護ECU59は、姿勢制御のために、たとえばシートベルトエアバッグ161またはヘッドレストエアバッグ151といった補助エアバッグをゆっくりと展開させてよい。これにより、横を向いていた乗員の頭部は、補助エアバッグに押されるように規制されて向きを変え、メインエアバッグとしてのフロントエアバッグ121の方向へ向くようになる。自動車1の衝突が予測される場合に、画像から得られる乗員の頭部の向きが、乗員を直接に支えるメインエアバッグへ向いていないときには、乗員の頭部をメインエアバッグへ向けるための処理を実行する、
乗員監視ECU58は、姿勢制御のために、乗員に刺激や、警報を出力してもよい。これにより、乗員は、自主的に、頭部をメインエアバッグとしてのフロントエアバッグ121の方向へ向ける。
ステップST8において、乗員監視ECU58は、乗員の反応を検出する。乗員監視ECU58は、たとえば衝突予想後の画像に基づいて乗員の頭部や上半身の向きや動きを確認する。
ステップST9において、乗員監視ECU58は、衝突を検出したか否かを判断する。乗員監視ECU58は、たとえば、衝突により自動車1に作用する加速度を取得して、衝突を検出する。乗員監視ECU58は、たとえば検出ECU56が車ネットワーク66へ出力した衝突検出を車内通信部101から取得し、衝突を検出してよい。乗員監視ECU58は、補助加速度センサ108の加速度が通常走行中より高い衝突有無の閾値以上である場合、衝突検出と判断してよい。衝突が検出されない場合、処理をステップST4へ戻す。衝突が検出される場合、処理をステップST10へ進める。乗員監視ECU58は、衝突の衝撃の検出ではなく、衝突の回避不可の検出により、衝突を検出したか否かを判断してよい。
ステップST10において、乗員監視ECU58は、衝撃の入力方向を取得する。乗員監視ECU58は、衝突により自動車1に作用する加速度を取得して、衝突の入力方向を取得する。乗員監視ECU58は、たとえば検出ECU56が車ネットワーク66へ出力した衝突検出を車内通信部101から取得し、衝撃の入力方向を取得してよい。乗員監視ECU58は、補助加速度センサ108の加速度から、衝撃の入力方向を取得してよい。
ステップST11において、乗員監視ECU58は、首ねじれの程度を判定する。乗員監視ECU58は、衝突予想後の画像に基づいて確認した乗員の頭部の向きや動きと、上半身の向きや動きとの差に基づいて、首ねじれの程度を判断する。乗員監視ECU58は、衝突の入力方向へ向かう方向、または衝突の入力方向において乗員を支えるために展開するエアバッグ21の展開方向を、判断の基準となる正対方向とする。そして、乗員監視ECU58は、正対方向を基準として、画像から得られる乗員の上半身の向きと頭部の向きとを判定し、判定した上半身の向きと頭部の向きとの差を、乗員の首ねじれとして判定する。乗員監視ECU58は、首ねじれの程度として、たとえば、頭部の向きと上半身の向きとの角度差を、首ねじれの程度として判定する。乗員監視ECU58は、衝突検出前の画像に基づいて、衝突検出前の首ねじれを判定する。
ステップST12において、乗員監視ECU58は、首ねじれの有無を判断する。乗員監視ECU58は、首ねじれの程度としての角度が0度または所定の微小角度以下である場合、首ねじれがないと判断し、処理をステップST13へ進める。それ以外の場合、乗員監視ECU58は、処理をステップST14へ進める。
ステップST13において、乗員監視ECU58は、乗員保護態様による通常のエアバック展開を指示する。乗員監視ECU58は、乗員の位置または挙動の判定結果として、首ねじれがないことを示す判定結果を車ネットワーク66へ出力する。このエアバックの展開指示は、判定結果に基づく乗員保護の展開指示に相当する。保護ECU59は、シート3に着座する乗員についての衝撃の入力方向の側にあるメインエアバッグを展開する。これにより、衝撃の入力方向へ向かって倒れようとする乗員の上半身は、メインエアバッグにより支えられ、衝撃が吸収される。また、乗員の頭部は、上半身に対して微小角度以下となっている状態で上半身とともにメインエアバッグに当たる。乗員の頭部は、上半身と同様に衝撃が吸収され得る。保護ECU59は、乗員保護の際の乗員の首ねじれを抑制した乗員保護を実行することが期待できる。
ステップST14において、乗員監視ECU58は、首ねじれの程度を判断する。乗員監視ECU58は、首ねじれの程度として、小ねじれおよび大ねじれを判断する。乗員監視ECU58は、首ねじれの程度としての角度がたとえば90度といった所定の判断角度以下である場合、首ねじれが小さいと判断し、処理をステップST15へ進める。それ以外の大ねじれの場合、乗員監視ECU58は、処理をステップST16へ進める。
ステップST15において、乗員監視ECU58は、首ねじれを増大させ難くするエアバック展開を指示する。乗員監視ECU58は、乗員の位置または挙動の判定結果として、首ねじれの判定結果を車ネットワーク66へ出力する。このエアバックの展開指示は、判定結果に基づく乗員保護の展開指示に相当する。
保護ECU59は、シート3に着座する乗員についての衝撃の入力方向の側にあるメインエアバッグを展開する。また、保護ECU59は、首ねじれを増大させ難くするようにサイドエアバッグ122を展開する。これにより、乗員保護の際の乗員の首ねじれを抑制するように、乗員保護を実行することができる。保護ECU59は、衝突検出前に首の小ねじれが判定される場合、衝突検出前の首ねじれが、乗員の上半身を支えるために展開されるメインエアバッグにより衝撃を吸収する際に増大し難くなるように、衝突検出前の首ねじれを抑制するように、保護動作を開始する。
また、さらに、乗員監視ECU58は、衝突検出後の画像に基づいて衝突検出後の首ねじれを判定し、エアバック展開を指示してもよい。この場合、乗員保護装置26は、保護動作を開始した後に、衝突検出後の首ねじれが増大し難くなるように、乗員の上半身を支えているメインエアバッグの向きを変化させるサブエアバッグ122を展開して、保護動作を継続することができる。
ステップST16において、乗員監視ECU58は、首ねじれを事前に抑制するための指示とともに、首ねじれを増大させ難くするエアバック展開を指示する。乗員監視ECU58は、乗員の位置または挙動の判定結果として、首ねじれの判定結果を車ネットワーク66へ出力する。このエアバックの展開指示は、判定結果に基づく乗員保護の展開指示に相当する。
首ねじれを事前に抑制する指示に基づいて、保護ECU59は、たとえばシートベルトエアバッグ161またはヘッドレストエアバッグ151といった補助エアバッグを展開させる。これにより、首ねじれを事前に抑制することができる。横を向いていた乗員の頭部は、向きを変えてメインエアバッグの方向へ向くようになる。
次に、保護ECU59は、シート3に着座する乗員についての衝撃の入力方向の側にあるメインエアバックを、首ねじれを増大させ難くするように展開する。保護ECU59は、たとえばフロントエアバッグ121とともにサブエアバッグを展開させる。これにより、フロントエアバッグ121の展開方向を、衝撃の入力方向に沿わせるように変えて、衝撃の入力方向へ倒れようとする乗員を正面方向から展開させることができる。フロントエアバッグ121は、衝撃の入力方向へ倒れようとする乗員を正面から支えて、フロントエアバッグ121に接触した後に乗員の上体がフロントエアバッグ121から外れ難くなる。
衝突検出前に首の大ねじれが判定される場合、保護ECU59は、衝突検出前の首ねじれを抑制するように頭部を正対方向へ向けさせる保護動作を開始してから、乗員の上半身を支えるためのメインエアバッグを展開し、保護動作を実行する。
また、さらに、乗員監視ECU58は、衝突検出後の画像に基づいて衝突検出後の首ねじれを判定し、エアバック展開を指示してもよい。この場合、乗員保護装置26は、保護動作を開始した後に、衝突検出後の首ねじれが増大し難くなるように、乗員の上半身を支えているメインエアバッグの向きを変化させるサブエアバッグを展開して、保護動作を継続することができる。
図6は、乗員監視ECU58による首ねじれの判定テーブルの一例を示す図である。
図6の判定テーブルは、メモリ102に記録されてよい。乗員監視ECU58は、ステップST11の処理においてメモリ102から図6の判定テーブルを読み出し、首ねじれの程度を判定する。
図6の各列は、上体の向きの分類に対応し、左寄り、正対、右寄り、上向き、下向きのそれぞれに対応する。
図6の各行は、頭部の向きの分類に対応し、左寄り、正対、右寄り、上向き、下向きのそれぞれに対応する。
乗員監視ECU58は、図6の判定テーブルに基づいて、上体の向きと頭部の向きとが一致する場合、首ねじれを「なし」と判定する。
乗員監視ECU58は、たとえば上体の向きと頭部の向きとが左右逆向きである場合、すなわち180度の角度差である場合、首ねじれを「大ねじれ」と判定する。
乗員監視ECU58は、たとえば上体の向きと頭部の向きとが90度の角度差である場合、首ねじれを「小ねじれ」と判定する。
以上のように、本実施形態では、自動車1の乗員監視装置40において、自動車1に乗車した乗員の位置または挙動を判定し、乗員保護装置26は、その判定結果に基づいて、乗員保護の際の乗員の首ねじれを抑制するように、乗員保護を実行する。よって、衝突の際の乗員の首ねじれが抑制され得る。乗員は、たとえば乗員保護装置26のエアバッグ21により衝撃吸収されつつ、首ねじれが抑制され得る。
特に、本実施形態では、乗員監視装置40は、乗員の位置または挙動の判定結果として、首ねじれの判定結果またはそれに基づく乗員保護の展開指示をネットワークへ出力する。このため、乗員監視装置40からデータ量が大きい画像データそのものを出力する場合に比べて、通信時間を短縮できる。仮にたとえば乗員監視装置40および乗員保護装置26以外の処理部において画像に基づく乗員判定をする場合と比べて、乗員保護装置26は、短時間で即時的に乗員監視装置40の判定結果に対応することができる。その結果、乗員保護装置26は、衝突検出後に乗員監視装置40から出力される判定結果に基づいて、即座に乗員保護を実行できる。また、衝突による自動車1の損傷の影響を受け難くなる。
本実施形態では、乗員保護装置26は、衝突検出前の画像に基づいて判定される衝突検出前の首ねじれを抑制するように、保護動作を開始する。
たとえば、乗員監視装置40は、衝突検出前の画像に基づいて衝突検出前の首ねじれとして小ねじれおよび大ねじれを判定する。ここで、乗員監視装置40は、たとえば衝突の入力方向へ向かう正対方向を基準として、画像から得られる乗員の上半身の向きと頭部の向きとを判定し、判定した上半身の向きと頭部の向きとの差を、乗員の首ねじれとして判定する。
そして、乗員保護装置26は、衝突検出前に首の大ねじれが判定される場合、衝突検出前の首ねじれを抑制するように頭部を正対方向へ向けさせる、または頭部を体の中心を向かせる補助エアバッグを展開させる保護動作を開始してから、乗員の上半身を支えるための(メイン)エアバッグ21を展開する。これにより、たとえばエアバッグ21により乗員の上半身が支えられる前に首ねじれを減らすことができる。
または、乗員保護装置26は、衝突検出前に首の小ねじれが判定される場合、衝突検出前の首ねじれが、乗員の上半身を支えるために展開されるメインエアバッグにより衝撃を吸収する際に増大し難くなるように、保護動作を実行する。たとえば、乗員保護装置26は、保護動作を開始した後に、衝突検出後の首ねじれが増大し難くなるように、乗員の上半身を支えているメインエアバッグの向きを変化させるサブエアバッグ122を展開して保護動作を実行する。これにより、衝突検出後にたとえばエアバッグ21により乗員の頭部が上半身とともにエアバッグ21により支えられている状態において、乗員の頭部が上半身に対してさらに回転してしまうことを抑制することが期待できる。
本実施形態では、自動車1の衝突が予測される場合に、画像から得られる乗員の頭部の向きが、乗員を直接に支えるメインエアバッグへ向いていない場合、乗員監視装置40は、乗員の頭部をメインエアバッグへ向けるための処理を実行する。これにより、衝突検出前の乗員の首ねじれを抑制できることを期待できる。
そして、本実施形態のように首のねじれの“度合い”を設けて判定することにより、その度合いに応じた適切な保護動作を選択することが可能となる。
また、本実施形態のように衝突前の頭部を含めた上半身の画像を一枚撮像することにより、頭部と上半身とをつなぐ部位(首)のねじれ状態を、少ない誤差で正確に判定することができる。これに対し、仮にたとえば頭部と上半身とを別々の画像として撮像して取得すると、それらの撮像タイミングの時間差での動きにより、頭部と上半身とをつなぐ部位(首)のねじれ状態について、誤差が生じ易くなる。また、処理に用いる画像が倍増するため、メモリの負担が大きくなる。
また、本実施形態のように衝突前に、首のねじれを抑制するために顔をエアバッグのある方向に正対させるべく、乗員の姿勢と意識を最適な方向に向かせるための警報などの乗員が認知しやすい保護動作を行うことにより、衝突時の障害値を最小限に抑えることができる。
以上の実施形態は、本発明の好適な実施形態の例であるが、本発明は、これに限定されるのもではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変形または変更が可能である。
1…自動車(車両)、2…車室、3…シート、10…シートベルト装置、11…シートベルト、20…エアバッグ装置、21…エアバッグ、26…乗員保護装置、40…乗員監視装置、41…内カメラ、56…検出ECU、58…乗員監視ECU、59…保護ECU、60…外通信ECU、74…速度センサ、75…加速度センサ、102…メモリ、103…タイマ、104…レンズ、105…駆動部、106…内部バス、107…車外緊急通信機、120…フロントエアバッグ装置、130…カーテンエアバッグ装置、140…ファーサイドエアバッグ装置、150…ヘッドレストエアバッグ装置、160…シートベルトエアバッグ装置

Claims (8)

  1. 車両に乗車した乗員を撮像可能な撮像デバイスを有し、前記撮像デバイスにより撮像された画像に基づいて乗員を判定する乗員監視装置と、
    前記車両の衝突を検出可能なセンサと、
    前記センサにより前記車両の衝突が検出された場合、前記乗員監視装置により判定された乗員の判定結果に基づいて、車両に乗車した乗員の保護動作を実行する乗員保護装置と、
    を有し、
    前記乗員保護装置は、乗員保護の際の前記乗員の首ねじれを抑制するように、乗員保護を実行する、
    乗員保護機能を有する車両。
  2. 前記乗員監視装置は、前記撮像デバイスにより撮像される衝突検出前の画像に基づいて、衝突検出前の首ねじれを判定し、
    前記乗員保護装置は、衝突検出前の首ねじれを抑制するように、保護動作を開始する、
    請求項1記載の、乗員保護機能を有する車両。
  3. 前記乗員監視装置は、前記撮像デバイスにより撮像される衝突検出前の画像に基づいて、衝突検出前の首ねじれとして、小ねじれおよび大ねじれを判定し、
    前記乗員保護装置は、衝突検出前に首の大ねじれが判定される場合、衝突検出前の首ねじれを抑制する保護動作を開始してから、乗員の上半身を支えるためのエアバッグを展開する、
    請求項1または2記載の、乗員保護機能を有する車両。
  4. 前記乗員監視装置は、前記撮像デバイスにより撮像される衝突検出前の画像に基づいて、衝突検出前の首ねじれとして、小ねじれおよび大ねじれを判定し、
    前記乗員保護装置は、衝突検出前に首の小ねじれが判定される場合、衝突検出前の首ねじれが、乗員の上半身を支えるために展開されるエアバッグにより衝撃を吸収する際に増大し難くなるように、保護動作を実行する、
    請求項1から3のいずれか一項記載の、乗員保護機能を有する車両。
  5. 前記乗員監視装置は、前記撮像デバイスにより撮像される衝突検出後の画像に基づいて、衝突検出後の首ねじれを判定し、
    前記乗員保護装置は、保護動作を開始した後に、衝突検出後の首ねじれが増大し難くなるように、保護動作を実行する、
    請求項1から4のいずれか一項記載の、乗員保護機能を有する車両。
  6. 前記乗員監視装置は、衝突の入力方向へ向かう方向、または衝突の入力方向において乗員を支えるために展開するエアバッグの方向を判断の基準とする正対方向として、画像から得られる乗員の上半身の向きと頭部の向きとを判定し、判定した上半身の向きと頭部の向きとの差を、乗員の首ねじれとして判定する、
    請求項1から5のいずれか一項記載の、乗員保護機能を有する車両。
  7. 前記乗員監視装置は、車両の衝突が予測される場合に、画像から得られる乗員の頭部の向きが、乗員を直接に支えるメインエアバッグへ向いていない場合、乗員の頭部をメインエアバッグへ向けるための処理を実行する、
    請求項1から6のいずれか一項記載の、乗員保護機能を有する車両。
  8. 前記乗員監視装置と前記乗員保護装置とを接続するネットワーク、を有し、
    前記乗員監視装置は、乗員の前記判定結果として、首ねじれの判定結果またはそれに基づく乗員保護の展開指示を前記ネットワークへ出力する、
    請求項1から7のいずれか一項記載の、乗員保護機能を有する車両。
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