JP2020140802A - ワイヤーハーネス及びワイヤーハーネスの配索方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】搬送等に便利で、且つ、配索作業性が良いワイヤーハーネス等を提供する。【解決手段】ワイヤーハーネスWHは、折り曲げ可能な連結部1によって連結され、同一面上に並べる展開状態と互いに重なり合う折り畳み状態に変更できる複数の電線載置板2と、連結部1を跨いで複数の電線載置板2の一方の面に配索された電線Wと、各電線載置板2の他方の面にそれぞれ設けられた複数の両面粘着部材10とを備えている。【選択図】図1
Description
本発明は、ワイヤーハーネス及びワイヤーハーネスの配索方法に関する。
従来例のワイヤーハーネスWHは、図8に示すように、配索経路に沿った形状に変形可能な電線(電線束)Wと、電線Wの各端部に接続されたコネクタ50とを有する。ワイヤーハーネスWHは、1枚の発泡シート51の内面に、予め決められた配索経路に沿って配索される。発泡シート51に配索されたワイヤーハーネスWHを覆うように他の発泡シート52を重ね合せる。この重ね合せた2枚の発泡シート51、52をドアパネル(図示せず)とドアトリム(図示せず)の間に配置する。
ところで、電線Wは、柔軟性及び可撓性を有するために、ワイヤーハーネスWHをコンパクトな形状にできる。そのため、搬送、取り扱い、収納には便利である。
しかしながら、電線Wは、柔軟性及び可撓性を有するために、配索経路に沿った形状を自ら維持できない。そのため、ワイヤーハーネスWHの配索作業時には、作業者は、電線Wを配索経路に沿った形状に変形させつつ発泡シート51の複数の位置にクリップ等を用いて取り付けることになる。従って、前記従来例のワイヤーハーネスWHは、配索作業性が悪いという問題があった。
そこで、本発明は、前記した課題を解決すべくなされたものであり、搬送等に便利で、且つ、配索作業性が良いワイヤーハーネス、及び、これを用いたワイヤーハーネスの配索方法を提供することを目的とする。
本発明のワイヤーハーネスは、折り曲げ可能な連結部によって連結され、同一面上に並べる展開状態と互いに重なり合う折り畳み状態に変更できる複数の電線載置板と、前記連結部を跨いで複数の前記電線載置板の一方の面に配索された電線と、前記各電線載置板の他方の面にそれぞれ設けられた複数の両面粘着部材とを備えている。
本発明のワイヤーハーネスの配索方法は、折り曲げ可能な連結部によって連結され、同一面上に並べる展開状態と互いに重なり合う折り畳み状態に形状変更できる複数の電線載置板と、前記連結部を跨いで複数の前記電線載置板の一方の面に配索された電線と、前記各電線載置板の他方の面にそれぞれ設けられた複数の両面粘着部材とを備えたワイヤーハーネスを使用し、ワイヤーハーネスの配索作業前では、隣り合う前記電線載置板が互いの前記両面粘着部材で接着された状態で、複数の前記電線載置板を折り畳み状態とし、ワイヤーハーネスの配索作業開始時に、隣り合う前記電線載置板が互いの前記両面粘着部材で接着された接着を剥がして複数の前記電線載置板を展開状態に変更し、前記各電線載置板の両面粘着部材によって配索面にそれぞれ接着することによってワイヤーハーネスの配索作業を行う。
本発明によれば、複数の電線載置板を折り畳み状態とすることによりワイヤーハーネスをコンパクトにできるため、搬送等に便利である。複数の電線載置板を展開状態とすることによりワイヤーハーネスが配索経路に沿った形状になり、且つ、各電線載置板の両面粘着部材によって配索面に接着できるため、作業者がワイヤーハーネスを配索経路に沿った形状に変形させる必要がなく、且つ、配索面への取付が簡単にでき、配索作業が容易である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
(第1実施形態)
図1〜図5は本発明の第1実施形態を示す。ワイヤーハーネスWHは、ルーフライナー、ヘッドライニングの裏面等の配索面20(図1に示す)に、予め決められた配索経路に沿って配索される。ルーフライナー、ヘッドライニングの素材は、ウレタン、ガラス繊維等である。従って、ルーフライナー、ヘッドライニングの裏面等の配索面20は、細かい凹凸を有する粗面である。
図1〜図5は本発明の第1実施形態を示す。ワイヤーハーネスWHは、ルーフライナー、ヘッドライニングの裏面等の配索面20(図1に示す)に、予め決められた配索経路に沿って配索される。ルーフライナー、ヘッドライニングの素材は、ウレタン、ガラス繊維等である。従って、ルーフライナー、ヘッドライニングの裏面等の配索面20は、細かい凹凸を有する粗面である。
ワイヤーハーネスWHは、連結部1によって連結された複数の電線載置板2と、複数の電線載置板2の上面(一方の面)に配置された電線Wと、各電線載置板2の下面(他方の面)にそれぞれ設けられた複数の両面粘着部材10とを備えている。
連結部1は、可撓性の部材(例えばポリ塩化ビニル(PVC)テープ、不織布テープ)より形成されている。これにより、連結部1は、折り曲げ自在に形成されている。連結部1は、2枚である。2枚の連結部は、その両端部が電線載置板2の表面の端部に電線Wを挟んだ状態で接着されている。
複数の電線載置板2は、それぞれ四角形状の同一寸法の扁平な平板である。各電線載置板2は、絶縁体である。複数の電線載置板2は、折り曲げ可能な連結部1によって連結されていることにより、同一面上に並べる展開状態(図2の状態)と、図3の途中形状を経て、互いに重なり合う折り畳み状態(図4の状態)に形状を可逆的に変更できる。
電線Wは、テープ巻され、電線Wの各端部にコネクタ(図示せず)が装着されている。電線Wは、前記連結部1の部位を跨いで複数の電線載置板2に配置されている。電線Wは、図2に示す展開状態では、所定の配索経路に沿う形状を有する。この第1実施形態では、配索経路に沿う形状は、一直線状である。
両面粘着部材10の詳しい構成は、図5(a)〜(c)に示されている。他の図面では、詳しい構成が省略されている。図5(a)〜(c)に示すように、両面粘着部材10は、ベースフィルム部11と、ベースフィルム部11の一方面側に設けられた第1粘着部12と、ベースフィルム部11の他方面側に設けられた第2粘着部13とを有する。第1粘着部12が電線載置板2の下面に接着されている。第2粘着部13は、粘着面13aと非粘着面である突起形状面(例えば梨地面のように多数の凸形状を有する面)13bとを有する。詳細には、電線載置板2の折り畳み状態で互いに接着される2つの両面粘着部材10は、粘着面13aの領域と突起形状面13bの領域をそれぞれ有し、折り畳み状態では、粘着面13aの領域と突起形状面13bの領域が互いに接着するパターンに形成されている。
ワイヤーハーネスWHの配索作業(組付け作業)前においては、図4に示すように、複数の電線載置板2を折り畳み状態とすることによりワイヤーハーネスWHをコンパクトにできる。
ワイヤーハーネスWHの配索作業(組付け作業)開始時に、隣り合う電線載置板2の互いの両面粘着部材10間の接着を剥がして、複数の電線載置板2を図1、図2の展開状態とする。すると、ワイヤーハーネスWHが配索経路に沿った形状になり、作業者がワイヤーハーネスWHを配索経路に沿った形状に変形させる必要がない。また、各電線載置板2の両面粘着部材10によって配索面(例えばルーフパネル)20に接着し、ワイヤーハーネスWHを配索面20に取付ける。
以上説明したように、ワイヤーハーネスWHは、折り曲げ可能な連結部1によって連結され、同一面上に並べる展開状態と互いに重なり合う折り畳み状態に変更できる複数の電線載置板2と、前記連結部1を跨いで複数の電線載置板2の一方の面に配索された電線Wと、各電線載置板2の他方の面にそれぞれ設けられた複数の両面粘着部材10とを備えている。
従って、複数の電線載置板2を折り畳み状態とすることによりワイヤーハーネスWHをコンパクトにできるため、搬送、取り扱い、収納等に便利である。複数の電線載置板2を展開状態とすることによりワイヤーハーネスWHが配索経路に沿った形状になり、且つ、各電線載置板2の両面粘着部材10によって配索面20に接着できるため、作業者がワイヤーハーネスWHを配索経路に沿った形状に変形させる必要がなく、且つ、配索面20への取付が簡単にでき、配索作業が容易である。
電線載置板2の折り畳み状態で互いに接着される2つの両面粘着部材10は、粘着面13aの領域と突起形状面13bの領域をそれぞれ有し、折り畳み状態では、粘着面13aの領域と突起形状面13bの領域が互いに接着するパターンに形成されている。
従って、第2粘着部13の全面を粘着面とした場合に較べて、折り畳み状態から展開状態にする際の引き剥がし力が小さくて済む。又、電線載置板2と両面粘着部材10の第1粘着部12との間の接着力の方が両面粘着部材10の第12粘着部13同士の接着力よりも大きいため、電線載置板2から両面粘着部材10が剥がれるという事態が発生しない。
折り畳み状態では、突起形状面13bが剥離紙の代替となる。従って、第2粘着部13の粘着面13aの表面を・離紙で別途覆う必要がない。
電線載置板2を両面粘着部材10によって配索面20に接着した状態では、配索面20が細かい凹凸を有する粗面であるため、両面粘着部材10の粘着面13aのみならず突起形状面13bの間でもいわゆるアンカー効果があり、強い接着力で接着する。
電線載置板2を連結する連結部1によって電線Wを電線載置板2に固定している。従って、電線Wを電線載置板2に固定する箇所を削減、若しくは、なくすことができる。連結部1は2枚であり、2枚の連結部1の間に電線Wが配置されている。つまり、2枚の連結部1が電線Wを挟み込んでいる。従って、2枚の連結部1が電線Wを保護する。
(第2実施形態)
図6及び図7は本発明の第2実施形態を示す。この第2実施形態では、電線Wは、電線載置板2の折り畳み状態にあって互いに対向する面では、互いにずれた位置に配索されている点が第1実施形態と異なる。
図6及び図7は本発明の第2実施形態を示す。この第2実施形態では、電線Wは、電線載置板2の折り畳み状態にあって互いに対向する面では、互いにずれた位置に配索されている点が第1実施形態と異なる。
他の構成は、第1実施形態と同一であるため、重複説明を省略する。図面の同一構成箇所には同一符号を付して明確を図る。
この第2実施形態でも第1実施形態と同様に、複数の電線載置板2を折り畳み状態とすることによりワイヤーハーネスWHをコンパクトにできるため、搬送等に便利である。複数の電線載置板2を展開状態とすることによりワイヤーハーネスWHが配索経路に沿った形状になり、且つ、各電線載置板2の両面粘着部材10によって配索面に接着できるため、作業者がワイヤーハーネスWHを配索経路に沿った形状に変形させる必要がなく、且つ、配索面への取付が簡単にでき、配索作業が容易である。
電線Wは、電線載置板2の折り畳み状態にあって互いに対向する面では、互いにずれた位置に配索されている。従って、電線載置板2を折りたたんだ状態では、互いに対向する電線載置板2上に配置された電線W同士が重ならないため、その分だけ折り畳み寸法を小さくできる。
(変形例)
前記各実施形態では、突起形状面13bは、両面粘着部材10に設けられている構成であるが、突起形状面13bを電線配置面2に予め設けておいても良い。
前記各実施形態では、突起形状面13bは、両面粘着部材10に設けられている構成であるが、突起形状面13bを電線配置面2に予め設けておいても良い。
前記各実施形態では、ワイヤーハーネスWHは、一直線に連結された1列の電線載置板2を有する構成であるが、互いに横連結されていない複数列の電線載置板2より構成しても良い。各列の電線W間を電気的に接続する場合には、例えばコネクタが好ましい。又、ワイヤーハーネスWHは、互いに横連結されていない複数列の電線載置板2より構成しても良い。ワイヤーハーネスWHは、少なくとも2枚の電線載置板2を連結したものであれば良い。
前記各実施形態では、ワイヤーハーネスWHの電線Wは、所定の配索経路に沿う形状が分岐部を有さない形状であるが、分岐部を有するものであっても良い。
WH ワイヤーハーネス
W 電線
1 連結部
2 電線載置板
10 両面粘着部材
13a 粘着面
13b 突起形状面
W 電線
1 連結部
2 電線載置板
10 両面粘着部材
13a 粘着面
13b 突起形状面
Claims (5)
- 折り曲げ可能な連結部によって連結され、同一面上に並べる展開状態と互いに重なり合う折り畳み状態に変更できる複数の電線載置板と、
前記連結部を跨いで複数の前記電線載置板の一方の面に配索された電線と、
前記各電線載置板の他方の面にそれぞれ設けられた複数の両面粘着部材とを備えたことを特徴とするワイヤーハーネス。 - 請求項1記載のワイヤーハーネスであって、
前記電線載置板の折り畳み状態で互いに接着される2つの前記両面粘着部材は、粘着面と突起形状面をそれぞれ有し、折り畳み状態では、前記粘着面と前記突起形状面の組み合わせで互いに接着するパターンに形成されていることを特徴とするワイヤーハーネス。 - 請求項1又は請求項2記載のワイヤーハーネスであって、
前記電線は、前記電線載置板の折り畳み状態にあって互いに対向する面では、互いにずれた位置に配索されていることを特徴とするワイヤーハーネス。 - 請求項1〜請求項3のいずれかに記載のワイヤーハーネスであって、
前記電線載置板を連結する前記連結部を2枚とし、2枚の前記連結部によって前記電線を挟み込んでいることを特徴とするワイヤーハーネス。 - 折り曲げ可能な連結部によって連結され、同一面上に並べる展開状態と互いに重なり合う折り畳み状態に形状変更できる複数の電線載置板と、
前記連結部を跨いで複数の前記電線載置板の一方の面に配索された電線と、
前記各電線載置板の他方の面にそれぞれ設けられた複数の両面粘着部材とを備えたワイヤーハーネスを使用し、
ワイヤーハーネスの配索作業前では、隣り合う前記電線載置板が互いの前記両面粘着部材で接着された状態で、複数の前記電線載置板を折り畳み状態とし、
ワイヤーハーネスの配索作業開始時に、隣り合う前記電線載置板が互いの前記両面粘着部材で接着された接着を剥がして複数の前記電線載置板を展開状態に変更し、前記各電線載置板の両面粘着部材によって配索面にそれぞれ接着することによってワイヤーハーネスの配索作業を行うことを特徴とするワイヤーハーネスの配索方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2019033721A JP2020140802A (ja) | 2019-02-27 | 2019-02-27 | ワイヤーハーネス及びワイヤーハーネスの配索方法 |
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Publications (1)
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JP2019033721A Pending JP2020140802A (ja) | 2019-02-27 | 2019-02-27 | ワイヤーハーネス及びワイヤーハーネスの配索方法 |
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