JP2020140071A - プロジェクター - Google Patents

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治 奥村
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Abstract

【課題】スペックルノイズを低減することができるプロジェクターを提供する。【解決手段】複数のレーザー素子と、複数の前記レーザー素子から出射された光を、画像情報に応じて変調させる光変調素子と、前記光変調素子によって形成された画像を投射する投射レンズと、を有し、前記光変調素子は、複数の画素を有し、複数の前記レーザー素子のうちの第1レーザー素子から出射された光は、複数の前記画素のうちの第1画素を照射し、複数の前記レーザー素子のうちの第2レーザー素子から出射された光は、前記第1画素、および複数の前記画素のうちの第2画素を照射し、複数の前記レーザー素子のうちの第3レーザー素子から出射された光は、複数の前記画素のうちの第3画素を照射して、前記第1画素を照射せず、前記第1レーザー素子から出射された光、および前記第2レーザー素子から出射された光は、互いに異なる方向から前記第1画素に入射する、プロジェクター。【選択図】図2

Description

本発明は、プロジェクターに関する。
近年、プロジェクターは、特にデジタルサイネージ市場や教育市場において、より明るい環境下で大画面に投影するニーズが高まっており、さらなる高輝度化が求められている。また、従来からプロジェクターの光源として広く利用されている水銀ランプは、次第に暗くなり突然切れるという寿命の問題や、水銀規制という環境問題がある。そこでプロジェクターの光源は、高輝度で発光し、長寿命で環境に優しいレーザー素子等の固体光源に、徐々に移行しつつある。
しかしながら、プロジェクターの水銀ランプに代えてレーザー素子を採用すると、コヒーレントなレーザー光がスクリーン上のランダムな粗面で反射されて干渉することによりスペックルノイズが生じる。
例えば特許文献1では、複数の異なる発光点から出射するレーザー光を、インテグレーターロッドで混合させる。各発光点から出射されたレーザー光は、いずれもライトバルブの被照射面全体を照射する。このように、特許文献1では、複数の異なる発光点から出射するレーザー光を、互いに重畳して空間的コヒーレンスを低下させて、スペックルノイズを低減している。
特開2008−147451号公報
ここで、同じような方向から同じ波長の光が入射すれば、同じようなスペックルパターンが生じる。特許文献1では、各発光点から出射されたレーザー光は、いずれもライトバルブの被照射面全体を照射している。すなわち、ライトバルブの1つの画素には、複数の発光点から出射されたレーザー光が同じような方向から同じ波長の光で入射する。したがって、十分にスペックルノイズを低減できない場合がある。
本発明に係るプロジェクターの一態様は、
複数のレーザー素子と、
複数の前記レーザー素子から出射された光を、画像情報に応じて変調させる光変調素子と、
前記光変調素子によって形成された画像を投射する投射レンズと、
を有し、
前記光変調素子は、複数の画素を有し、
複数の前記レーザー素子のうちの第1レーザー素子から出射された光は、複数の前記画素のうちの第1画素を照射し、
複数の前記レーザー素子のうちの第2レーザー素子から出射された光は、前記第1画素、および複数の前記画素のうちの第2画素を照射し、
複数の前記レーザー素子のうちの第3レーザー素子から出射された光は、複数の前記画素のうちの第3画素を照射して、前記第1画素を照射せず、
前記第1レーザー素子から出射された光、および前記第2レーザー素子から出射された光は、互いに異なる方向から前記第1画素に入射する。
前記プロジェクターの一態様において、
複数の前記レーザー素子は、第1ピッチで配列され、
複数の前記画素は、前記第1ピッチ以下の第2ピッチで配列されていてもよい。
前記プロジェクターの一態様において、
隣り合う前記レーザー素子の発振波長は、異なってもよい。
前記プロジェクターの一態様において、
複数の前記レーザー素子のうちの第4レーザー素子から出射された光は、前記第1画素および前記第3画素を照射し、
前記第1レーザー素子から出射された光、前記第2レーザー素子から出射された光、および前記第4レーザー素子から出射された光は、互いに異なる方向から前記第1画素に入射し、
前記第3レーザー素子から出射された光、および前記第4レーザー素子から出射された光は、互いに異なる方向から前記第3画素に入射してもよい。
前記プロジェクターの一態様において、
複数の前記レーザー素子のうちの第5レーザー素子から出射された光は、前記第3画素を照射し、
前記第3レーザー素子から出射された光、および前記第5レーザー素子から出射された光は、互いに異なる方向から前記第3画素に入射してもよい。
前記プロジェクターの一態様において、
前記第1レーザー素子から出射され前記第1画素を照射する光の光路において、前記第1レーザー素子と前記第1画素との間に設けられた第1凹レンズと、
前記第2レーザー素子から出射され前記第1画素および前記第2画素を照射する光の光路において、前記第2レーザー素子と前記第1画素との間、および前記第2レーザー素子と前記第2画素との間に設けられた第2凹レンズと、
前記第3レーザー素子から出射され前記第3画素を照射する光の光路において、前記第3レーザー素子と前記第3画素との間に設けられた第3凹レンズと、
を有してもよい。
前記プロジェクターの一態様において、
前記レーザー素子は、
基板と、
前記基板に設けられ、光を発する発光層を有する積層体と、
を有し、
前記積層体は、前記発光層が発した光を、前記基板の面内方向に閉じ込め、前記基板の法線方向に出射させるフォトニック結晶構造体を構成してもよい。
本実施形態に係るプロジェクターを模式的に示す図。 本実施形態に係るプロジェクターの光源および光変調素子を模式的に示す図。 本実施形態に係るプロジェクターの光源および光変調素子を模式的に示す図。 本実施形態に係るプロジェクターのレーザー素子を模式的に示す断面図。 本実施形態に係るプロジェクターの光変調素子を模式的に示す分解斜視図。 本実施形態の第1変形例に係るプロジェクターのレーザー素子およびマイクロレンズアレイを模式的に示す断面図。 本実施形態の第2変形例に係るプロジェクターのレーザー素子を模式的に示す平面図。 本実施形態の第3変形例に係るプロジェクターのレーザー素子を模式的に示す断面図。
以下、本発明の好適な実施形態について、図面を用いて詳細に説明する。なお、以下に説明する実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また、以下で説明される構成の全てが本発明の必須構成要件であるとは限らない。
1. プロジェクター
1.1. 構成
まず、本実施形態に係るプロジェクターについて、図面を参照しながら説明する。図1は、本実施形態に係るプロジェクター100を模式的に示す図である。
プロジェクター100は、図1に示すように、例えば、光源10R,10G,10Bと、光変調素子20R,20G,20Bと、入射側偏光板30と、出射側偏光板32と、クロスダイクロイックプリズム40と、投射レンズ50と、を有している。
光源10R,10G,10Bは、レーザー光を出射する。光源10Rは、赤色光を出射する。赤色光の波長は、620nm以上750nm以下である。光源10Gは、緑色光を出射する。緑色光の波長は、495nm以上570nm以下である。光源10Bは、青色光を出射する。青色光の波長は、400nm以上480nm以下である。
光変調素子20Rは、光源10Rから出射された光を、画像情報に応じて変調させる。光変調素子20Gは、光源10Gから出射された光を、画像情報に応じて変調させる。光変調素子20Bは、光源10Bから出射された光を、画像情報に応じて変調させる。光変調素子20R,20G,20Bは、例えば、それぞれ光源10R,10G,10Bから出射された光を透過させる透過型の液晶ライトバルブである。プロジェクター100は、LCD(liquid crystal display)プロジェクターである。
入射側偏光板30は、3つ設けられている。入射側偏光板30は、光源10Rと光変調素子20Rとの間、光源10Gと光変調素子20Gとの間、および光源10Bと光変調素子20Bとの間に設けられている。入射側偏光板30は、光源10R,10G,10Bから出射された光の偏光を整え、それぞれ、光変調素子20R,20G,20Bに入射させる。なお、光源10R,10G,10Bから出射された光が直線偏光であれば、入射側偏光板30は、設けられていなくてもよい。
出射側偏光板32は、3つ設けられている。出射側偏光板32は、光変調素子20Rとクロスダイクロイックプリズム40との間、光変調素子20Gとクロスダイクロイックプリズム40との間、および光変調素子20Bとクロスダイクロイックプリズム40との間に設けられている。出射側偏光板32は、光変調素子20R,20G,20Bを透過した光を検光し、それぞれクロスダイクロイックプリズム40に入射させる。なお、図示はしないが、入射側偏光板30および出射側偏光板32は、光変調素子20R,20G,20Bに接して設けられていてもよい。
クロスダイクロイックプリズム40は、光変調素子20R,20G,20Bで変調された光を合成する。クロスダイクロイックプリズム40は、4つの直角プリズムを貼り合わせて形成され、その内面に赤色光を反射する誘電体多層膜と青色光を反射する誘電体多層膜とが十字状に配置されている。これらの誘電体多層膜によって3つの色光が合成され、カラー画像を表す光が形成される。
投射レンズ50は、光変調素子20R,20G,20Bで形成された画像を投射する。具体的には、投射レンズ50は、クロスダイクロイックプリズム40で合成された光を、図示せぬスクリーン上に投射する。スクリーンには、拡大された画像が表示される。投射レンズ50は、光変調素子20R,20G,20Bとスクリーンとを共役にする。
1.2. 光源と光変調素子との関係
次に、光源10Rと光変調素子20Rとの関係について、図面を参照しながら説明する。図2は、光源10Rおよび光変調素子20Rを模式的に示す断面図である。なお、図2および後述する図3〜図5では、互いに直交する3軸として、X軸、Y軸、およびZ軸を図示している。
光源10Rおよび光変調素子20Rは、図2に示すように、Z軸方向に並んで設けられている。光源10Rは、複数のレーザー素子12を有している。光変調素子20Rは、複数のレーザー素子12から出射された光を、画像情報に応じて変調させる。複数のレーザー素子12は、例えば、X軸方向およびY軸方向にマトリックス状に設けられている。
複数のレーザー素子12は、互いにインコヒーレントに発振する。すなわち、複数のレーザー素子12の各々は、独立して発振し、複数のレーザー素子12において形成される定在波の位相は、互いに異なっている。
光変調素子20Rは、複数の画素22を有している。複数の画素22は、例えば、X軸方向およびY軸方向にマトリクス状に設けられている。
複数のレーザー素子12のうちの第1レーザー素子12aから出射された光L1は、複数の画素22のうちの第1画素22aを照射する。光L1は、第1画素22aを照射すれば、第1画素22a以外の画素22を照射してもよい。
複数のレーザー素子12のうちの第2レーザー素子12bから出射された光L2は、第1画素22a、および複数の画素22のうちの第2画素22bを照射する。光L2は、光L1と一部が重なって、第1画素22aおよび第2画素22bを照射する。光L2は、画素22a,22bを照射すれば、画素22a,22b以外の画素22を照射してもよい。
複数のレーザー素子12のうちの第3レーザー素子12cから出射された光L3は、複数の画素22のうちの第3画素22cを照射する。光L3は、第1画素22aを照射しない。図示の例では、光L3は、第2画素22bを照射しない。光L3は、第3レーザー素子12cと第3画素22cとの間の光路において、光L1,L2と重なっていない。光L3は、第3画素22cを照射し、第1画素22aを照射しなければ、他の画素22を照射してもよい。
複数のレーザー素子12のうちの第4レーザー素子12dから出射された光L4は、例えば、第1画素22aおよび第3画素22cを照射する。図示の例では、光L4は、第2画素22bを照射しない。
複数のレーザー素子12のうちの第5レーザー素子12eから出射された光L5は、例えば、第3画素22cを照射する。図示の例では、光L5は、第1画素22aおよび第2画素22bを照射しない。
第1レーザー素子12aは、例えば、第2レーザー素子12bと第3レーザー素子12cとの間に設けられている。図示の例では、第1レーザー素子12aと第2レーザー素子12bとは、隣り合っている。第1レーザー素子12aと第3レーザー素子12cとの間には、第4レーザー素子12dおよび第5レーザー素子12eが設けられている。図示の例では、X軸方向に、第2レーザー素子12b、第1レーザー素子12a、第4レーザー素子12d、第5レーザー素子12e、第3レーザー素子12cの順で並んでいる。図示の例では、第1レーザー素子12aは、複数のレーザー素子12のうち中心に設けられたレーザー素子12である。
第1画素22aは、例えば、第2画素22bと第3画素22cとの間に設けられている。図示の例では、第1画素22aと第2画素22bとは、隣り合っている。第1画素22aと第3画素22cとは、隣り合っている。図示の例では、第1画素22aは、複数の画素22のうち中心に設けられた画素22である。
レーザー素子12と光変調素子20Rとの間には、レンズやインテグレーターロッドなどの光学部材は設けられておらず、レーザー素子12から出射された光は、光学部材を介さずに、直接、画素22に入射する。
図3に示すように、第1レーザー素子12aから出射された光L1、および第2レーザー素子12bから出射された光L2は、互いに異なる方向から第1画素22aに入射する。すなわち、光L1,L2は、互いに異なる方向から第1画素22aの入射面における点Pに入射する。図示の例では、光L1は、第1レーザー素子12aの位置に応じた第1角度θ1で点Pに入射し、光L2は、第2レーザー素子12bの位置に応じた第2角度θ2で点Pに入射している。第1角度θ1と第2角度θ2とは、異なる角度である。角度θ1,θ2は、第1画素22aの入射面に対する角度である。
第1レーザー素子12aから出射された光L1、第2レーザー素子12bから出射された光L2、および第4レーザー素子12cから出射された光L4は、互いに異なる方向から第1画素22aに入射する。第3レーザー素子12cから出射された光L3、および第5レーザー素子12eから出射された光L5は、互いに異なる方向から第1画素22aに入射する。
第1画素22a以外の画素22においても、第1画素22aと同様に、画素22には、複数のレーザー素子12から出射された光が、互いに異なる方向から入射する。
なお、図3は、光源10Rおよび光変調素子20Rを模式的に示す断面図であり、便宜上、レーザー素子12a,12b、ならびに光変調素子20Rの液晶層208、第1配向層206、およびブラックマトリックス218以外の部材を省略して図示している。
図2に示す例では、第1画素22aには、3つのレーザー素子12a,12b,12d出射された光が入射している。複数のレーザー素子12が、所定のピッチで、X軸方向およびY軸方向に配置されている場合、レーザー素子12a,12b,12dよりも+Y軸方向に設けられた3つレーザー素子12から出射された光、およびレーザー素子12a,12b,12dよりも−Y軸方向に設けられた3つレーザー素子12から出射された光も、第1画素22aを照射する。したがって、第1画素22aには、9つのレーザー素子12から出射された光が入射する。9つのレーザー素子12から出射された光は、第1画素22aに互いに異なる方向から入射する。
第1画素22aには、9つのレーザー素子12から出射された光が均一な強度で入射するとは限らないが、光変調素子20Rの解像度は、投射された映像を見る眼の解像度に近くなるように設計されているため、第1画素22aにおいて光の強度の偏りがあっても、当該偏りは視認されない。
Nを2以上の正の整数とした場合、N個のレーザー素子12から出射された光が互いに異なる方向から1つの画素22に入射すると、スペックル強度が1/(√N)に弱まる。したがって、上記のように、9つのレーザー素子12から出射された光が第1画素22aに入射すると、スペックル強度を1/3に低減することができる。
複数のレーザー素子12は、例えば、X軸方向およびY軸方向に第1ピッチP1で周期的に配置されている。複数の画素22は、例えば、X軸方向およびY軸方向に第2ピッチP2で周期的に配置されている。ここで、第1ピッチP1は、周期的に配置されたレーザー素子12において、隣り合うレーザー素子12の中心間の距離である。また、第2ピッチP2は、周期的に配置された画素22において、隣り合う画素22の中心間の距離である。
投射レンズ50が呑み込む角度いっぱいにまでレーザー素子12の放射角を拡げるとすると、複数のレーザー素子12の第1ピッチP1、複数の画素22の第2ピッチP2、およびレーザー素子12と光変調素子20Rとの距離が決まれば、1つの画素22に入射する光線数が決まる。例えば、F値(F-number)が5.6の投射レンズ50を用いる場合、投射レンズ50が呑み込む角度は10°であるから、レーザー素子12の放射角を10°以下にする。
このとき、例えば、複数の画素22の第2ピッチP2を10μm、対向基板202の厚みを1mm、複数のレーザー素子12の第1ピッチP1を12μm、画素22とレーザー素子12との距離を1.5mmとすると、195個のレーザー素子12から出射された光が1つの画素22に入射することとなり、スペックル強度を1/14に低減することができる。
また、上記の構成において、複数のレーザー素子12の第1ピッチP1を10μmとすると、281個のレーザー素子12から出射された光が1つの画素22に入射することとなり、スペックル強度を1/17に低減することができる。
また、上記の構成において、複数のレーザー素子12の第1ピッチP1を6μmとすると、780個のレーザー素子12から出射された光が1つの画素22に入射することとなり、スペックル強度を1/28に低減することができる。
図2に示す例では、複数の画素22の第2ピッチP2は、複数のレーザー素子12の第1ピッチP1以下である。
なお、光源10Gと光変調素子20Gとの関係、および光源10Bと光変調素子20Bとの関係については、光源10Rと光変調素子20Rとの関係と、基本的に同じ説明を適用することができる。
1.3. レーザー素子
次に、レーザー素子12の構成について説明する。図4は、レーザー素子12を模式的に示す断面図である。
レーザー素子12は、図4に示すように、例えば、基板102と、基板102に設けられた積層体103と、第1電極122と、第2電極124と、配線126と、を有している。積層体103は、反射層104と、バッファー層106と、フォトニック結晶構造体108と、半導体層120と、を有している。
基板102は、例えば、サファイア基板、GaN基板、Si基板などである。
反射層104は、基板102上に設けられている。反射層104は、例えば、DBR(distribution Bragg reflector)層である。反射層104は、例えば、AlGaN層とGaN層とを交互に積層させたもの、AlInN層とGaN層とを交互に積層させたものなどである。反射層104は、フォトニック結晶構造体108の柱状部110の発光層114で発生する光を、第2電極124側に向けて反射させる。
なお、「上」とは、柱状部110の半導体層112と発光層114との積層方向(以下、単に「積層方向」ともいう)において、発光層114からみて基板102から遠ざかる方向のことであり、「下」とは、積層方向において、発光層114からみて基板102に近づく方向のことである。
バッファー層106は、反射層104上に設けられている。バッファー層106は、半導体からなる層であり、例えば、Siがドープされたn型のGaN層などである。図示の例では、バッファー層106上には、柱状部110を成長させるためのマスク層128が設けられている。マスク層128は、例えば、酸化シリコン層、窒化シリコン層、チタン層などである。
フォトニック結晶構造体108は、バッファー層106上に設けられている。フォトニック結晶構造体108は、柱状部110と、光伝搬層118と、を有している。積層体103は、フォトニック結晶構造体108を構成している。図示の例では、積層体103の柱状部110および光伝搬層118は、フォトニック結晶構造体108を構成している。
フォトニック結晶構造体108は、フォトニック結晶の効果を発現することができ、フォトニック結晶構造体108の発光層114が発する光を、基板102の面内方向に閉じ込め、基板102の法線方向に出射させる。ここで、「基板102の面内方向」とは、積層方向と直交する方向のことである。「基板102の法線方向」とは、積層方向のことである。レーザー素子12は、フォトニック結晶構造体108を有するフォトニック結晶レーザー素子である。
柱状部110は、バッファー層106上に設けられている。柱状部110の平面形状は、正六角形等の多角形、円などである。柱状部110の径は、例えば、nmオーダーであり、具体的には10nm以上500nm以下である。柱状部110の積層方向の大きさは、例えば、0.1μm以上5μm以下である。
なお、「径」とは、柱状部110の平面形状が円の場合は、直径であり、柱状部110の平面形状が円ではない形状の場合は、最小包含円の直径である。例えば、柱状部110の平面形状が多角形の場合は、該多角形を内部に含む最小の円であり、柱状部110の平面形状が楕円の場合は、該楕円を内部に含む最小の円である。また、「平面形状」とは、積層方向からみた形状のことである。
柱状部110は、複数設けられている。隣り合う柱状部110の間隔は、例えば、1nm以上500nm以下である。柱状部110は、所定の方向に所定のピッチで周期的に配置されている。複数の柱状部110は、積層方向からみて、例えば、三角格子状、四角格子状、などに配置されている。
柱状部110は、半導体層112と、発光層114と、半導体層116と、を有している。
半導体層112は、バッファー層106上に設けられている。半導体層112は、例えば、Siがドープされたn型のGaN層である。
発光層114は、半導体層112上に設けられている。発光層114は、半導体層112と半導体層116との間に設けられている。発光層114は、例えば、GaN層とInGaN層とから構成された量子井戸構造を有している。発光層114は、電流が注入されることで光を発することが可能な層である。
半導体層116は、発光層114上に設けられている。半導体層116は、半導体層112と導電型の異なる層である。半導体層116は、例えば、Mgがドープされたp型のGaN層である。半導体層112,116は、発光層114に光を閉じ込める機能を有するクラッド層である。
光伝搬層118は、隣り合う柱状部110の間に設けられている。図示の例では、光伝搬層118は、マスク層128上に設けられている。光伝搬層118の屈折率は、例えば、発光層114の屈折率よりも低い。光伝搬層118は、例えば、酸化シリコン層、酸化アルミニウム層、酸化チタン層などである。発光層114で発生した光は、光伝搬層118を伝搬することが可能である。
レーザー素子12では、p型の半導体層116、不純物がドーピングされていない発光層114、およびn型の半導体層112により、pinダイオードが構成される。半導体層112,116は、発光層114よりもバンドギャップが大きい層である。レーザー素子12では、第1電極122と第2電極124との間に、pinダイオードの順バイアス電圧を印加して電流を注入すると、発光層114において電子と正孔との再結合が起こる。この再結合により発光が生じる。発光層114において発生した光は、半導体層112,116により基板102の面内方向に光伝搬層118を通って伝搬して、フォトニック結晶構造体108によるフォトニック結晶の効果により定在波を形成し、基板102の面内方向に閉じ込められる。閉じ込められた光は、発光層114において利得を受けてレーザー発振する。すなわち、発光層114において発生した光は、フォトニック結晶構造体108により基板102の面内方向に共振し、レーザー発振する。そして、+1次回折光および−1次回折光は、レーザー光として積層方向に進行する。
積層方向に進行したレーザー光のうち反射層104側に向かうレーザー光は、反射層104において反射され、第2電極124側に向かう。これにより、レーザー素子12は、第2電極124側から光を出射することができる。
半導体層120は、フォトニック結晶構造体108上に設けられている。半導体層120は、例えば、Mgがドープされたp型のGaN層である。
第1電極122は、バッファー層106上に設けられている。バッファー層106は、第1電極122とオーミックコンタクトしていてもよい。図示の例では、第1電極122は、バッファー層106を介して、半導体層112と電気的に接続されている。第1電極122は、発光層114に電流を注入するための一方の電極である。第1電極122としては、例えば、バッファー層106側から、Ti層、Al層、Au層の順序で積層したものなどを用いる。
第2電極124は、半導体層120上に設けられている。半導体層120は、第2電極124とオーミックコンタクトしていてもよい。第2電極124は、半導体層116と電気的に接続されている。図示の例では、第2電極124は、半導体層120を介して、半導体層116と電気的に接続されている。第2電極124は、発光層114に電流を注入するための他方の電極である。第2電極124の材質は、例えば、ITO(Indium Tin Oxide)などである。
配線126は、第2電極124に接続されている。配線126は、バッファー層106と電気的に分離されている。配線126の材質は、例えば、銅、アルミニウム、金などである。
複数のレーザー素子12において、基板102は、図2に示すように、共通の基板であってもよい。すなわち、複数のレーザー素子12の基板102は、互いに連続していてもよい。フォトニック結晶レーザー素子であるレーザー素子12は、VCSEL(Vertical Cavity Surface Emitting Laser)のように積層方向の光閉じ込めに加えて、フォトニック結晶効果により基板102の面内方向にも光閉じ込めを行う。そのため、限られた面積で共振させて積層方向に光を出射でき、複数の独立した発光点を基板102の面内方向に配列させるのに適している。
複数のレーザー素子12において、発振波長は、同じである。隣り合うレーザー素子12は、共振によって形成される定在波が互いに影響しない程度に離れて設けられている。
なお、上記では、InGaN系の発光層114について説明したが、発光層114としては、出射される光の波長に応じて、電流が注入されることで発光可能なあらゆる材料系を用いることができる。例えば、AlGaN系、AlGaAs系、InGaAs系、InGaAsP系、InP系、GaP系、AlGaP系などの半導体材料を用いることができる。また、出射される光の波長に応じて、柱状部110の大きさや配列のピッチを変更してもよい。
また、上記では、フォトニック結晶構造体108は、周期的に設けられた柱状部110を有していたが、フォトニック結晶効果を発現させるために、周期的に設けられた孔部を有していてもよい。
次に、レーザー素子12の製造方法について説明する。
図4に示すように、基板102上に、反射層104およびバッファー層106を、この順でエピタキシャル成長させる。エピタキシャル成長させる方法としては、例えば、MOCVD(Metal Organic Chemical Vapor Deposition)法、MBE(Molecular Beam Epitaxy)法などが挙げられる。
次に、バッファー層106上に、例えば、MOCVD法、MBE法、スパッタ法などでマスク層128を形成する。次に、マスク層128をマスクとして、バッファー層106上に、半導体層112、発光層114、および半導体層116を、この順でエピタキシャル成長させる。エピタキシャル成長させる方法としては、例えば、MOCVD法、MBE法などが挙げられる。本工程により、柱状部110を形成することができる。次に、例えばスピンコート法などにより、隣り合う柱状部110の間に、光伝搬層118を形成する。本工程により、フォトニック結晶構造体108を形成することができる。
次に、例えばMOCVD法やMBE法などにより、柱状部110および光伝搬層118上に、半導体層120を形成する。
次に、例えば真空蒸着法などにより、第1電極122および第2電極124を形成する。次に、例えばスパッタ法やめっき法などにより、配線126を形成する。
以上の工程により、レーザー素子12を形成することができる。
1.4. 光変調素子
次に、光変調素子20Rの構成について説明する。図5は、光変調素子20Rを模式的に示す分解斜視図である。
光変調素子20Rは、図2および図5に示すように、例えば、対向基板202と、対向電極204と、第1配向層206と、液晶層208と、第2配向層210と、画素電極212と、TFT(Thin Film Transistor)基板214と、TFT216と、ブラックマトリックス218と、を有している。なお、便宜上、図5では、3×3の画素電極212に対応する部分を図示している。また、図5では、対向電極204、液晶層208、および配向層206,210の図示を省略している。
光変調素子20Rは、例えば、TFTアクティブマトリックス型の透過型VA(Vertical Aligment)モードの液晶パネルである。
対向基板202は、レーザー素子12から出射された光を透過させる。対向基板202は、例えば、石英基板である。レーザー素子12から出射された光は、対向基板202、対向電極204、第1配向層206を透過して、液晶層208に入射する。
液晶層208は、対向電極204と画素電極212との間に設けられている。液晶層208は、複数の画素22を有している。画素22は、液晶層208の、対向電極204と画素電極212との間に印加される電圧によって光に対する透過率が変化する部分である。液晶層208の材質は、例えば、ネマチック液晶材料である。液晶層208は、例えば、対向基板202とTFT基板214とを2.0μm程度離した状態で、対向基板202とTFT基板214との間に、誘電率異方性が負で屈折率異方性Δnが0.12の液晶材料を注入することにより形成される。
第1配向層206と第2配向層210とは、液晶層208を挟んで設けられている。配向層206,210は、液晶層208と接している。配向層206,210の材質は、例えば、有機材料で被覆された酸化シリコンである。配向層206,210は、液晶層208に電圧が印加されていない場合に、液晶層208の液晶分子を特定の方向に整列させることができる。液晶層208は、例えば、斜方蒸着法によって形成された配向層206,210によって、対向基板202の主面から87°傾いた方向に配向している。液晶層208から出射された光は、画素電極212およびTFT基板214を透過する。
画素電極212は、複数の画素22に対応して、複数設けられている。複数の画素電極212は、例えば、X軸方向およびY軸方向にマトリックス状に設けられている。対向電極204は、複数の画素22に対して共通の電極である。対向電極204および画素電極212の材質は、例えば、ITOである。
TFT基板214は、例えば、石英基板である。TFT基板214には、図5に示すように、ゲート線215aおよびソース線215bが設けられ、ゲート線215aとソース線215bとの交点に、TFT216を介して画素電極212が設けられている。なお、便宜上、図5では、画素電極212を切り欠いてTFT216を露出させた状態を図示しているが、画素電極212は、絶縁層を介してTFT216を覆った方が画素電極212の面積を大きくすることでき、好ましい。
TFT216は、TFT基板214に設けられている。TFT216は、入力された画像情報に応じて、対向電極204と画素電極212との間の電圧を変化させ、液晶層208を通過する光を変調させる。これにより、画素22ごとに明るさを変えることができ、画像を形成することができる。TFT216は、薄膜トランジスターである。
ブラックマトリックス218は、対向基板202に設けられている。ブラックマトリックス218は、TFT216がレーザー素子12から出射された光によって照射されないように、光を遮光する。TFT216が光によって遮光されると、TFT216が誤動作する場合がある。ブラックマトリックス218は、このTFT216の誤動作を防ぐことができる。ブラックマトリックス218は、例えば、光を吸収して熱を発生し難い高反射の金属層である。
なお、図示しないが、対向基板202には、画素22に対応する複数のレンズを有するマイクロレンズアレイが設けられていることが好ましい。これにより、レーザー素子12から出射された光がブラックマトリックス218に入射することを抑制することができ、高効率化を図ることができる。
また、光変調素子20G,20Bは、光変調素子20Rと基本的に同じ構成である。
1.5. 特徴
プロジェクター100は、例えば、以下の特徴を有する。
プロジェクター100では、第1レーザー素子12aから出射された光L1は、第1画素22aを照射し、第2レーザー素子12bから出射された光L2は、第1画素22aおよび第2画素22bを照射し、第3レーザー素子12cから出射された光L3は、第3画素22cを照射して、第1画素22aを照射せず、第1レーザー素子12aから出射された光L1、および第2レーザー素子12bから出射された光L2は、互いに異なる方向から第1画素22aに入射する。そのため、プロジェクター100では、光L1が第1画素22aを照射することによるスペックルパターンと、光L2が第1画素22aを照射することによるスペックルパターンとが異なる。したがって、光L1,L2が同じ方向から第1画素に入射する場合に比べて、スペックルノイズを低減することができる。
プロジェクター100では、複数のレーザー素子12は、第1ピッチP1で配列され、複数の画素22は、第1ピッチP1以下の第2ピッチP2で配列されている。そのため、プロジェクター100では、第2ピッチP2が第1ピッチより大きい場合に比べて、より多くのレーザー素子12から出射された光を、1つの画素22に入射させることができる。そのため、スペックルのノイズを低減することができる。
プロジェクター100では、複数のレーザー素子12のうちの第4レーザー素子12dから出射された光L4は、第1画素22aおよび第3画素22cを照射し、第1レーザー素子12aから出射された光L1、第2レーザー素子12bから出射された光L2、および第4レーザー素子12dから出射された光L4は、互いに異なる方向から第1画素22aに入射し、第3レーザー素子12cから出射された光L3、および第4レーザー素子12dから出射された光L4は、互いに異なる方向から第3画素22cに入射する。そのため、プロジェクター100では、光L1,L2,L4が同じ方向から第1画素に入射し、光L3,L4が同じ方向から第3画素に入射する場合に比べて、スペックルノイズを低減することができる。
プロジェクター100では、複数のレーザー素子12のうちの第5レーザー素子12eから出射された光L5は、第3画素22cを照射し、第3レーザー素子12cから出射された光L3、および第5レーザー素子12eから出射された光L5は、互いに異なる方向から第3画素22cに入射する。プロジェクター100では、光L3,L5が同じ方向から第3画素に入射する場合に比べて、スペックルノイズを低減することができる。
プロジェクター100では、レーザー素子12は、基板102と、基板102に設けられ、光を発する発光層114を有する積層体103と、を有し、積層体103は、発光層114が発した光を、基板102の面内方向に閉じ込め、基板102の法線方向に出射させるフォトニック結晶構造体108を構成する。そのため、レーザー素子12から出射された光の放射角は、例えば端面型の半導体レーザーやVCSELに比べて、小さい。これにより、プロジェクター100の小型化を図ることができる。さらに、例えば1つの柱状部110に欠陥があったとしても、基板102の面内方向に定在波を形成するため、該欠陥を補って強度の均一性が高い光を出射することができる。
なお、上記では、光変調素子20Rが透過型の液晶ライトバルブである場合について説明したが、光変調素子20Rは、反射型の液晶ライトバルブであってもよいし、DMD(Digital Micromirror Device、登録商標)であってもよい。
2. プロジェクターの変形例
2.1. 第1変形例
次に、本実施形態の第1変形例に係るプロジェクター200について、図面を参照しながら説明する。図6は、本実施形態の第1変形例に係るプロジェクター200のレーザー素子12およびマイクロレンズアレイ60を模式的に示す断面図ある。
以下、本実施形態の第1変形例に係るプロジェクター200において、上述した本実施形態に係るプロジェクター100の例と異なる点について説明し、同様の点については説明を省略する。このことは、後述する本実施形態の第2,第3変形例に係るプロジェクターにおいて同様である。
上述したプロジェクター100では、図2に示すように、レーザー素子12から出射された光は、光学部材を介さずに直接、光変調素子20Rに入射した。
これに対し、プロジェクター200では、図6に示すように、レーザー素子12a,12b,12cから出射された光は、それぞれ凹レンズ62a,62b,62cを透過して、画素22に入射する。凹レンズ62a,62b,62cは、マイクロレンズアレイ60を構成している。マイクロレンズアレイ60の材質は、例えば、ガラスである。
第1凹レンズ62aは、第1レーザー素子12aから出射され第1画素22aを照射する光L1の光路において、第1レーザー素子12aと第1画素22aとの間に設けられている。第1凹レンズ62aは、例えば、第1レーザー素子12aと第1画素22aとの間に設けられている。第1凹レンズ62aは、光L1の放射角を拡げて、光L1を第1画素22aに入射させる。
第2凹レンズ62bは、第2レーザー素子12bから出射され第1画素22aおよび第2画素22bを照射する光L2の光路において、第2レーザー素子12bと第1画素22aとの間、および第2レーザー素子12bと第2画素22bとの間に設けられている。第2凹レンズ62bは、例えば、第2レーザー素子12bと第2画素22bとの間に設けられている。第2凹レンズ62bは、光L2の放射角を拡げて、光L2を第1画素22aおよび第2画素22bに入射させる。
第3凹レンズ62cは、第3レーザー素子12cから出射され第3画素22cを照射する光L3の光路において、第3レーザー素子12cと第3画素22cとの間に設けられている。第3凹レンズ62cは、例えば、第3レーザー素子12cと第3画素22cとの間に設けられている。第3凹レンズ62cは、光L3の放射角を拡げて、光L3を第3画素22cに入射させる。
なお、図示はしないが、マイクロレンズアレイ60は、複数のレーザー素子12に対応して、複数の凹レンズを有している。
図示の例では、例えばエキシマレーザーを照射して、基板102と、基板102上に設けられた積層体103を含む構造体と、を分離させ、分離された構造体を、基板102とは別の基板220に、導電性接合材222を用いてフリップチップ実装されている。これにより、隣り合うフォトニック結晶構造体108の間の距離を大きくすることができるため、複数のレーザー素子12から出射された光が画素22に入射する角度の差を大きくすることができる。隣り合うフォトニック結晶構造体108の間の距離を大きくすると、放熱性の観点からも有利である。
さらに、例えば、高価なサファイア基板上に、複数のレーザー素子12を、共振によって形成される定在波が互いに影響しない程度に離して形成する必要がないので、低コスト化を図ることができる。
なお、赤色光を出射するレーザー素子12、緑色光を出射するレーザー素子12、および青色光を出射するレーザー素子12を、1つの基板220に移載させ、色ごとに駆動させれば、1つの光変調素子で、フィールドシーケンシャル駆動させてカラー表示することができる。
また、図示の例では、p型の半導体層116と基板220との間の距離は、n型の半導体層112と基板220との間の距離よりも小さく、導電性接合材222は、反射層104と第2電極124とを接合している。例えば、バッファー層106は、p型の半導体層であり、半導体層120は、n型の半導体層である。第1電極122は、ITOなどからなる透明電極であり、レーザー素子12は、第1電極122側から光を出射する。
プロジェクター200では、第1レーザー素子12aから出射され第1画素22aを照射する光L1の光路において、第1レーザー素子12aと第1画素22aとの間に設けられた第1凹レンズ62aと、第2レーザー素子12bから出射され第1画素22aおよび第2画素22bを照射する光L2の光路において、第2レーザー素子12bと第1画素22aとの間、および第2レーザー素子12bと第2画素22bとの間に設けられた第2凹レンズ62bと、第3レーザー素子12cから出射され第3画素22cを照射する光L3の光路において、第3レーザー素子12cと第3画素22cとの間に設けられた第3凹レンズ62cと、を有している。そのため、プロジェクター200では、光L1の放射角を拡げて光L1を第1画素22aに入射させ、光L2の放射角を拡げて光L2を第1画素22aおよび第2画素22bに入射させ、光L3の放射角を拡げて光L3を第3画素22cに入射させることができる。
2.2. 第2変形例
次に、本実施形態の第2変形例に係るプロジェクター300について、図面を参照しながら説明する。図7は、本実施形態の第2変形例に係るプロジェクター300のレーザー素子12を模式的に示す平面図ある。なお、便宜上、図7では、レーザー素子12のフォトニック結晶構造体108以外の部材の図示を省略している。
上述したプロジェクター100では、複数のレーザー素子12において、発振波長は、互いに同じであった。
これに対し、プロジェクター200では、隣り合うレーザー素子12の発振波長は、異なる。図7に示すように、第1レーザー素子12aの発振波長と、第2レーザー素子12bの発振波長とは、異なり、その差は、例えば、0.01nm程度である。これにより、複数のレーザー素子12において、発振波長が互いに同じである場合に比べて、第1レーザー素子12aと第2レーザー素子12bとの間の距離を小さくしても、レーザー素子12a,12bは、互いに異なる位相の定在波を形成することができる。例えばレーザー素子12ごとに発振波長をずらし、複数のレーザー素子12を密に配置させることができる。
2.3. 第3変形例
次に、本実施形態の第3変形例に係るプロジェクター400について、図面を参照しながら説明する。図8は、本実施形態の第3変形例に係るプロジェクター400のレーザー素子12を模式的に示す断面図である。
上述したプロジェクター100のレーザー素子12では、図4に示すように、フォトニック結晶構造体108の柱状部110は、発光層114を有していた。
これに対し、プロジェクター400のレーザー素子12では、図8に示すように、フォトニック結晶構造体108は、発光層114を有していない。
プロジェクター400では、フォトニック結晶構造体108は、半導体層113と、半導体層113に設けられた複数のエアホール113aと、によって構成されている。半導体層113は、例えば、Siがドープされたn型のGaN層である。
半導体層112は、半導体層113上に設けられている。半導体層112は、例えば、n型のGaN層である。発光層114は、半導体層112上に設けられている。半導体層116は、発光層114上に設けられている。半導体層116は、例えば、p型のGaN層である。第1電極122は、半導体層112上に設けられている。第2電極124は、半導体層116上に設けられている。なお、図示はしないが、半導体層112,116および発光層114は、基板102とフォトニック結晶構造体108との間に設けられていてもよい。また、図示はしないが、フォトニック結晶構造体108は、例えば、n型のGaN層からなる複数の柱状部と、隣り合う柱状部の間隙と、によって構成されていてもよい。
プロジェクター400のように、フォトニック結晶構造体108が発光層114を有していない場合には、発光層114からフォトニック結晶構造体108側に漏れた光が、積層方向と直交する方向に閉じ込められて、積層方向に出射される。
本発明は、本願に記載の特徴や効果を有する範囲で一部の構成を省略したり、各実施形態や変形例を組み合わせたりしてもよい。
本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、さらに種々の変形が可能である。例えば、本発明は、実施形態で説明した構成と実質的に同一の構成を含む。実質的に同一の構成とは、例えば、機能、方法、および結果が同一の構成、あるいは目的および効果が同一の構成である。また、本発明は、実施形態で説明した構成の本質的でない部分を置き換えた構成を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成と同一の作用効果を奏する構成または同一の目的を達成することができる構成を含む。また、本発明は、実施形態で説明した構成に公知技術を付加した構成を含む。
10R,10G,10B…光源、12…レーザー素子、12a…第1レーザー素子、12b…第2レーザー素子、12c…第3レーザー素子、12d…第4レーザー素子、12e…第5レーザー素子、20R,20G,20B…光変調素子、22…画素、22a…第1画素、22b…第2画素、22c…第3画素、30…入射側偏光板、32…出射側偏光板、40…クロスダイクロイックプリズム、50…投射レンズ、60…マイクロレンズアレイ、62a…第1凹レンズ、62b…第2凹レンズ、62c…第3凹レンズ、100…プロジェクター、102…基板、103…積層体、104…反射層、106…バッファー層、108…フォトニック結晶構造体、110…柱状部、112,113…半導体層、113a…エアホール、114…発光層、116…半導体層、118…光伝搬層、120…半導体層、122…第1電極、124…第2電極、126…配線、128…マスク層、200…プロジェクター、202…対向基板、204…対向電極、206…第1配向層、208…液晶層、210…第2配向層、212…画素電極、214…TFT基板、215a…ゲート線、215b…ソース線、216…TFT、218…ブラックマトリックス、220…基板、222…導電性接合材、300,400…プロジェクター

Claims (7)

  1. 複数のレーザー素子と、
    複数の前記レーザー素子から出射された光を、画像情報に応じて変調させる光変調素子と、
    前記光変調素子によって形成された画像を投射する投射レンズと、
    を有し、
    前記光変調素子は、複数の画素を有し、
    複数の前記レーザー素子のうちの第1レーザー素子から出射された光は、複数の前記画素のうちの第1画素を照射し、
    複数の前記レーザー素子のうちの第2レーザー素子から出射された光は、前記第1画素、および複数の前記画素のうちの第2画素を照射し、
    複数の前記レーザー素子のうちの第3レーザー素子から出射された光は、複数の前記画素のうちの第3画素を照射して、前記第1画素を照射せず、
    前記第1レーザー素子から出射された光、および前記第2レーザー素子から出射された光は、互いに異なる方向から前記第1画素に入射する、プロジェクター。
  2. 請求項1において、
    複数の前記レーザー素子は、第1ピッチで配列され、
    複数の前記画素は、前記第1ピッチ以下の第2ピッチで配列されている、プロジェクター。
  3. 請求項1または2において、
    隣り合う前記レーザー素子の発振波長は、異なる、プロジェクター。
  4. 請求項1ないし3のいずれか1項において、
    複数の前記レーザー素子のうちの第4レーザー素子から出射された光は、前記第1画素および前記第3画素を照射し、
    前記第1レーザー素子から出射された光、前記第2レーザー素子から出射された光、および前記第4レーザー素子から出射された光は、互いに異なる方向から前記第1画素に入射し、
    前記第3レーザー素子から出射された光、および前記第4レーザー素子から出射された光は、互いに異なる方向から前記第3画素に入射する、プロジェクター。
  5. 請求項1ないし4のいずれか1項において、
    複数の前記レーザー素子のうちの第5レーザー素子から出射された光は、前記第3画素を照射し、
    前記第3レーザー素子から出射された光、および前記第5レーザー素子から出射された光は、互いに異なる方向から前記第3画素に入射する、プロジェクター。
  6. 請求項1ないし5のいずれか1項において、
    前記第1レーザー素子から出射され前記第1画素を照射する光の光路において、前記第1レーザー素子と前記第1画素との間に設けられた第1凹レンズと、
    前記第2レーザー素子から出射され前記第1画素および前記第2画素を照射する光の光路において、前記第2レーザー素子と前記第1画素との間、および前記第2レーザー素子と前記第2画素との間に設けられた第2凹レンズと、
    前記第3レーザー素子から出射され前記第3画素を照射する光の光路において、前記第3レーザー素子と前記第3画素との間に設けられた第3凹レンズと、
    を有する、プロジェクター。
  7. 請求項1ないし6のいずれか1項において、
    前記レーザー素子は、
    基板と、
    前記基板に設けられ、光を発する発光層を有する積層体と、
    を有し、
    前記積層体は、前記発光層が発した光を、前記基板の面内方向に閉じ込め、前記基板の法線方向に出射させるフォトニック結晶構造体を構成する、プロジェクター。
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