JP2020139542A - 車輪支持用転がり軸受ユニット - Google Patents

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良雄 神谷
Yoshio Kamiya
良雄 神谷
達男 若林
Tatsuo Wakabayashi
達男 若林
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Abstract

【課題】ナックル側と転がり軸受ユニット側との一方に帯電した静電気を他方に放電することで、ラジオノイズの発生頻度を下げることができる車輪支持用転がり軸受ユニットを提供する。【解決手段】車輪支持用転がり軸受ユニットでは、組合せ内側シール5のシールリング30は、芯金32と、該芯金32に支持され、少なくとも一部が導電性の弾性材によって構成されるシール材33とを備える。シール材33は、導電性の弾性材によって構成され、ナックル70に接触して導通するリップ37を有し、且つ、シール材33の導電性の弾性材は、外輪1又はハブ2と導通する。【選択図】図2

Description

本発明は、自動車の車輪をアルミニウム合金製の懸架装置に対して回転自在に支持する為に使用される車輪支持用転がり軸受ユニットに関する。
自動車の懸架装置を構成するナックルはバネ下荷重となるため、車輪支持用転がり軸受ユニットと同様に軽量化が求められ、アルミ合金製のナックルが使用されるようになってきている。例えば、特許文献1に記載の車輪支持用転がり軸受ユニットでは、図7に示すように、アルミ合金製のナックル114に車体取付けフランジ101aを有する外輪101が固定される。また、ナックル114に外輪101を組み付けたときの電食(ガルバニックコロージョン)の防止のため、外輪101の外周面に電気絶縁性の被膜層117を設けている。さらに、蓄積された静電気が、転動体103と外輪101またはハブ102との間で放電されて発生するラジオノイズ(や電子部品の静電気破壊)の対策のため、軸受空間を密封する軸方向内側及び軸方向外側のシール107,108は、少なくとも片方のものを、導電性の弾性材からなる接触シールとしている。
尚、本明細書及び特許請求の範囲の全体で、軸方向に関して「外」とは、自動車への組み付け状態で車体の幅方向外側となる、図1〜図7の左側を言い、反対に車体の幅方向中央側となる、図1〜図7の右側を、軸方向に関して「内」と言う。
特開2004−100887号公報
ところで、外輪101が取り付けられるナックル114は、ナックルアームがボールジョイントやゴムブッシュ、減衰装置などに固定されることで位置決めされているので、一時的に導通が失われて帯電した状態になると、懸架装置の車体側部品との間で放電が発生してラジオノイズの原因となる場合がある。なお、ゴムブッシュに導電性の弾性材を使用することも考えられるが、導電性の弾性材は、通常のゴムに比べて耐久性に劣る場合があることから採用しにくいこともあり、また、導電性の弾性材を使っても加硫接着剤が絶縁体であるため、導電しない場合もある。
特に、アルミ合金製のナックル114を使用する場合、ナックルボルトにも絶縁被膜が設けられるので、外輪101との導通が失われやすく、その場合、転がり軸受ユニットに導電性の弾性材からなる接触シールを採用するだけでは、ラジオノイズ対策が不十分となる。
近年、車輪支持用転がり軸受ユニットの美観向上を目的として、軸受ユニットの外面に塗装やメッキ(クロメート皮膜やトップコート層は絶縁体)を施す要求が増えており、このような場合も、帯電した静電気を放電することができず、ラジオノイズの課題が発生する。
本発明は、上述の様な事情に鑑み、ナックル側と転がり軸受ユニット側との一方に帯電した静電気を他方に放電することで、ラジオノイズの発生頻度を下げることができる車輪支持用転がり軸受ユニットを提供することを目的とする。
本発明の上記目的は、以下の構成によって達成される。
(1) 内周面に外輪軌道を有すると共に、ナックルに固定する為の静止側フランジを有する外輪と、
外周面の前記外輪軌道と対向する部分に内輪軌道を有すると共に、前記外輪よりも軸方向外側に位置する部分で外径側に延出し、車輪を支持固定する為の回転側フランジを有するハブと、
前記外輪軌道と前記内輪軌道との間に転動自在に設けられた複数の転動体と、
前記外輪の内周面と前記ハブの外周面との間に存在する内部空間の軸方向内端開口を塞ぐ、シールリング及びスリンガを有する組合せ内側シールと、
を備え、
前記組合せ内側シールのシールリングは、芯金と、該芯金に支持され、少なくとも一部が導電性の弾性材により造られる導電性内側シール部によって構成されるシール材とを備え、
前記導電性内側シール部は、前記ナックルに接触して導通するナックル接触部を有し、且つ、前記外輪と前記ハブとの少なくとも一方と導通する、
車輪支持用転がり軸受ユニット。
(2) 前記芯金は、前記外輪の内周面に設けられたシール嵌合面に内嵌される嵌合筒部と、該嵌合筒部から径方向内側に延び、前記導電性内側シール部が貫通する孔部を有する立板部と、を備え、
前記導電性内側シール部は、前記ナックル接触部から、前記立板部の孔部を介して、前記外輪のシール嵌合面まで、連続して形成されている、
(1)に記載した車輪支持用転がり軸受ユニット。
(3) 前記内部空間の軸方向外端開口を塞ぐ外側シールをさらに備え、
前記外側シールを構成するシール材の少なくとも一部は、導電性の弾性材により造られる導電性外側シール部によって構成され、
前記導電性外側シール部は、前記ハブと摺接して導通する摺接リップを有し、前記外輪と導通している、
(1)又は(2)に記載した車輪支持用転がり軸受ユニット。
(4) 前記導電性内側シール部は、前記スリンガと摺接して導通する摺接リップを有し、前記スリンガを介して前記ハブと導通する、
(1)〜(3)のいずれかに記載した車輪支持用転がり軸受ユニット。
(5) 前記導電性内側シール部のナックル接触部は、前記外輪の内周面に設けられたシール嵌合面に内嵌される前記芯金の嵌合筒部より軸方向内側に設けられるリップである、
(1)〜(4)のいずれかに記載した車輪支持用転がり軸受ユニット。
上述の様な構成を有する本発明の車輪支持用転がり軸受ユニットによれば、ナックル側と転がり軸受ユニット側との一方に帯電した静電気を他方に放電することで、ラジオノイズの発生頻度を下げることができる。
本発明の第1実施形態に係る車輪支持用転がり軸受ユニットの断面図である。 図1のII部拡大図である。 図1のIII部拡大図である。 本発明の第2実施形態に係る車輪支持用転がり軸受ユニットを示す、図2に対応する断面図である。 第2実施形態の変形例に係る車輪支持用転がり軸受ユニットを示す、図2に対応する断面図である。 第2実施形態の他の変形例に係る車輪支持用転がり軸受ユニットを示す、図2に対応する断面図である。 従来の車輪支持用転がり軸受ユニットを示す断面図である。
本発明の各実施形態に係る車輪支持用転がり軸受ユニットに就いて、図面を用いて詳細に説明する。
(第1実施形態)
図1に示す本実施形態の車輪支持用転がり軸受ユニットは、従動輪用であり、外輪1と、ハブ2と、複数の転動体3、3と、組合せ内側シール5と、外側シール6と、を主に備える。
外輪1は、外周面に静止側フランジ7を、内周面に複列の外輪軌道8a、8bを、それぞれ有している。外輪1は、使用時に、静止側フランジ7を、懸架装置のナックル70に結合固定する事により、このナックル70に支持された状態で回転しない。
具体的に、外輪1は、静止側フランジ7の円周方向複数箇所に設けられた取り付け孔21と、該取り付け孔21に対応するナックル70の位置に形成されたボルト挿通孔70aとを挿通する複数のボルト71によってナックル70に固定される。
また、ナックル70には、軸受嵌合孔70bが設けられており、この軸受嵌合孔70bは、外輪1の外周面及び軸方向内端面とそれぞれ対向する嵌合内周面70cと軸方向外側面70dを有し、段付き形状に形成されている。
さらに、ナックル70は、図7で示した従来技術と同様に、軽量化の観点から、アルミ合金で構成されており、また、電食を防止するため、外輪1のナックル70との対向面、即ち、静止側フランジ7の軸方向内側面、静止側フランジ7よりも軸方向内側の外輪1の外周面及び軸方向内側面に絶縁被膜20が設けられている。
ハブ2は、ハブ本体9と内輪10とを結合する事により構成されており、外輪1の内径側に外輪1と同軸(同芯)に配置されている。
ハブ本体9には、外輪1の軸方向外端開口から軸方向外方に突出した部分に外径側に延出し、車輪(従動輪)及びディスクロータ等の制動用回転部材を支持固定する為の円輪状の回転側フランジ11が設けられている。具体的に、回転側フランジ11に設けられた各挿通孔22には、それぞれスタッドボルト4がセレーション嵌合されている。
又、ハブ本体9の外周面には、外輪1の内周面に設けられた軸方向外側列の外輪軌道8aと対向する部分に、軸方向外側列の内輪軌道12aが設けられている。又、ハブ本体9の外周面のうち、外輪1の内周面に設けられた軸方向内側列の外輪軌道8bと対向する軸方向内端部には、小径段部13が設けられている。
内輪10の外周面には、軸方向内側列の内輪軌道12bが設けられている。内輪10は、ハブ本体9の小径段部13に締り嵌めにより外嵌固定された状態で、ハブ本体9の軸方向内端部に形成されたかしめ部23により内輪10の軸方向内端面が抑え付けられている。
転動体3、3は、軸方向外側列の外輪軌道8aと内輪軌道12aとの間部分、及び、軸方向内側列の外輪軌道8bと内輪軌道12bとの間部分に、それぞれ複数ずつ、保持器24、24により保持された状態で転動自在に設けられている。尚、図示の例では、転動体3、3として玉を使用しているが、重量が嵩む自動車の車輪支持用転がり軸受ユニットの場合には、玉に代えて円すいころを使用する場合もある。
図2にも示すように、組合せ内側シール5は、シールリング30及びスリンガ31を有し、外輪1の内周面とハブ2の外周面との間に存在する内部空間28の軸方向内端開口を塞ぐ。なお、スリンガ31は、内輪10の外周面に嵌合する円筒部40と、該円筒部40の軸方向内端部から外径側に延出する外向きフランジ部41と、を有し、外向きフランジ部41の軸方向内側面には、エンコーダ42が装着されている。
組合せ内側シール5のシールリング30は、芯金32と、該芯金32に支持されるシール材33とを備える。芯金32は、外輪1の軸方向内端部の内周面に設けられたシール嵌合面14に内嵌される嵌合筒部32aと、該嵌合筒部32aから径方向内側に延びる立板部32bと、を備える。また、シール材33は、立板部32bの外径側に設けられ、嵌合筒部32aの内周面を覆う導電性の弾性材(ゴムの如きエラストマー等に導電性付与材を添加する等したもの)により造られる導電性内側シール部34と、立板部32bの内径側に設けられる、絶縁性の弾性材(ゴムの如きエラストマー等)により造られる絶縁性内側シール部35とから構成されている。
絶縁性内側シール部35は、スリンガ31の外周面及び軸方向外側面に摺接する複数(本実施形態では、3つ)の摺接リップ(第1〜第3摺接リップ)36a,36b、36cを有する。即ち、これら摺接リップ36a,36b、36cは、通常用いられる絶縁性内側シール部35から構成されるので、シールの耐久性が確保される。
さらに、導電性内側シール部34は、芯金32の嵌合筒部32aより軸方向内側で、径方向外側に湾曲して、外輪1の軸方向内側面と、ナックル70の軸方向外側面70dとの間に挟まれるナックル接触部であるリップ37を有する。
なお、リップ37は、耐水機能を確保するために全周に亘って形成されているが、周方向に間欠的に形成されてもよい。
また、芯金32の立板部32bには、導電性内側シール部34が貫通する孔部32cを有する。これにより、導電性内側シール部34は、ナックル70の軸方向外側面70dに接触したリップ37から、立板部32bの孔部32cを介して、研削面である外輪1のシール嵌合面14に接触する外輪接触シール部38まで、連続して形成されており、シールリング30のシール材33を介してナックル70と外輪1との導通が得られる。
なお、外輪1のシール嵌合面14と導電性内側シール部34は芯金32とシール嵌合面14の嵌合部よりも軸方向内側でも接触するが、この部分には組合せ内側シールリング5を圧入するための面取りがあり、面取り寸法のバラツキや熱処理による酸化被膜の状態によっては、安定した導通が得られ難い場合がある。
なお、芯金32とシール材33とを加硫接着等により接合固定するための接着剤(例えば、フェノール樹脂系接着剤、エポキシ系接着剤等)は、絶縁性を有しているため、芯金32を介して、外輪1からシール材33(導電性内側シール部34)に電流が流れることは必ずしも期待できない。
また、図3に示すように、外側シール6は、外輪1の軸方向外端部に支持固定され、内部空間28の軸方向外端開口を塞ぐ。外側シール6は、芯金50と、シール材60とから構成される。芯金50は、外輪1の軸方向内端部の内周面に設けられたシール嵌合面15に嵌合される嵌合筒部51と、該嵌合筒部51の軸方向外端部から径方向外方に向けて折れ曲がった外向鍔部52と、嵌合筒部51の軸方向内端部から軸方向外側に向けて折り返されると共に径方向内方に向けて折れ曲がった内径支持部53とを有している。
なお、前述した芯金32及び芯金50は、鋼板等の金属板に打ち抜き及び曲げ等のプレス加工を施す事により、全体を円環状に構成されている。
シール材60は、導電性の弾性材(ゴムの如きエラストマー等に導電性付与材を添加する等したもの)により造られた導電性外側シール部61と、ゴムの如きエラストマー等の絶縁性の弾性材(ゴムの如きエラストマー等)により造られた絶縁性外側シール部62と、により構成される。また、絶縁性外側シール部62は、ハブ2との間でラビリンスシールを形成するラビリンスリップを形成する。導電性外側シール部61は、嵌合筒部51と内径支持部53との間に位置するシール本体部63と、ハブ本体9の外周面及び軸方向内側面と接触する複数(本実施形態では、3つ)の摺接リップ64a、64b、64cと、を有する。
さらに、芯金50には、嵌合筒部51と外向鍔部52との境界部分の円周方向の少なくとも一箇所(好ましくは、円周方向等間隔に複数箇所)に貫通孔54が形成され、導電性外側シール部61は、シール本体部63から貫通孔54を越えて、外輪1と接触する外輪接触シール部65を有する。
これにより、外側シール6を介して、外輪1とハブ2との導電が確保されている。なお、導電性外側シール部61を有する外側シール6の構成は、上記に限らず、特開2014−169724に記載の他の構成が適用されてもよい。
したがって、本実施形態の車輪支持用転がり軸受ユニットでは、組合せ内側シール5のシールリング30が、芯金32と、該芯金32に支持され、少なくとも一部が導電性の弾性材により造られる導電性内側シール部34によって構成されるシール材33を備え、導電性内側シール部34は、ナックル70に接触して導通するリップ37を有し、且つ、外輪1と導通する。これにより、例えば、ナックル70に帯電した静電気を外輪1に放電することができ、ラジオノイズの発生頻度を下げることができる。
また、本実施形態では、導電性内側シール部34は、リップ37から、芯金32の立板部32bの孔部32cを介して、外輪1のシール嵌合面14まで、連続して形成されているので、ナックル70と外輪1とを確実に導通することができる。
そして、外側シール6を構成するシール材60の少なくとも一部は、導電性の弾性材により造られる導電性外側シール部61によって構成され、導電性外側シール部61は、ハブ2と摺接して導通する摺接リップ64a、64b、64cを有し、外輪1と導通している。このため、例えば、ナックル70に帯電した静電気は、組合せ内側シール5、外輪1、外側シール6、ハブ2、車輪、地面へと流れることで放電することができ、ラジオノイズの発生頻度を下げることができる。
また、本実施形態では、車輪支持用転がり軸受ユニットに美観を目的として、図1に示すように、ハブ本体9の軸方向外側面に塗装やメッキ(クロメート皮膜やトップコート層は絶縁体)Pを行うような場合も、ハブ2に帯電した静電気を外輪1やナックル70側に流すことができるので、ラジオノイズの発生頻度を下げることができる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態に係る車輪支持用転がり軸受ユニットについて、図4を参照して説明する。なお、本実施形態は、組合せ内側シール5Aによって、ナックル70とハブ2の導通を行うことを主な特徴としている。このため、本実施形態では、組合せ内側シール5Aを中心に説明し、また、第1実施形態と同等部分については、同一又は相当符号を付して説明を省略又は簡略化する。
本実施形態では、組合せ内側シール5Aは、第1実施形態と同様に、導電性内側シール部34がリップ37を有すると共に、芯金32の立板部32bの孔部32cを越えて立板部32bの軸方向外側面に沿って内径側まで延び、さらに、スリンガ31の外周面に摺接する第1摺接リップ36dを形成している。一方、シールの耐久性が良好な絶縁性内側シール部35は、立板部32bの軸方向内側面の内径側に形成され、スリンガ31の外周面及び軸方向外側面と摺接する第2及び第3摺接リップ36b、36cを形成している。
これにより、本実施形態の車輪支持用転がり軸受ユニットでは、組合せ内側シール5Aを介してナックル70とハブ2とを導通することができるので、例えば、ナックル70に帯電した静電気をハブ2に流し、車輪を介して地面へと放電することができ、ラジオノイズの発生頻度を下げることができる。
なお、本実施形態のリップ37も、耐水機能を確保するために全周に亘って形成されているが、周方向に間欠的に形成されてもよい。
また、図示しないが、本実施形態においても、第1実施形態と同様に、組合せ内側シール5Aのシールリング30Aが、外輪接触シール部を有することで、外輪1と、ナックル70及びハブ2と導通することができる。
なお、外輪1のシール嵌合面14と導電性内側シール部34を、芯金32とシール嵌合面14の嵌合部よりも軸方向内側でも接触させ、外輪1と、ナックル70及びハブ2と導通することもできる。この場合は、組合せ内側シール5Aのシールリング30Aを圧入するための面取りの寸法のバラツキ低減や熱処理による酸化被膜を除去するため、面取り部をシール嵌合面14と一体研削して形成することが好ましい。
その他の構成及び作用については、第1実施形態と同様である。
また、図5に示す本実施形態の変形例として、組合せ内側シール5Bは、シールリング30Bのシール材33を構成する導電性内側シール部34が、スリンガ31の外周面と摺接する2つの摺接リップ36d、36eを有することで、さらに静電気除去性能を向上できる。なお、絶縁性内側シール部35が、スリンガ31の軸方向外側面と摺接する第3摺接リップ36cを形成しているので、シールの耐久性の低下が抑えられる。
さらに、図6に示す本実施形態の他の変形例として、組合せ内側シール5Cは、シールリング30Cのシール材33を構成する導電性内側シール部34が、スリンガ31の外周面及び軸方向外側面と摺接する3つの全ての摺接リップ36d、36e、36fを有することで、さらに静電気除去性能を向上できる。
この他の変形例の構成は、泥水環境が緩やかな場合、例えば、ナックル70の軸受嵌合孔70bが有底孔である、或いは、貫通孔であるが深い、或いは、ラビリンスの中などの場合、シールの耐久性に対する要求が低い環境で使用できる。
また、この他の変形例では、芯金32の立板部32bが貫通孔32cを有しない構成とされ、導電性内側シール部34は、リップ37から嵌合筒部32aの内周面及び立板部32bの軸方向内側面を介して、3つの摺接リップ36d、36e、36fまで連続して形成される。
なお、本発明は、上述した実施形態の構成に限定されるものでなく、適宜、変形、改良などが可能である。
例えば、上記実施形態では、組合せ内側シールのシールリングの導電性内側シールがリップを有することで、ナックルと接触する構成としているが、リップに限らず、ナックルと接触するナックル接触部を有する構成であればよい。
また、本発明の車輪支持用転がり軸受ユニットは、上述した従動輪用に限らず、駆動輪用にも適用可能である。ただし、駆動輪用の車輪支持用転がり軸受ユニットは、等速ジョイントが内輪に接続されているため、等速ジョイントを介して静電気を車体に逃がすことができる。一方、従動輪用の車輪支持用転がり軸受ユニットは、等速ジョイントを介して静電気を逃がすことができないので、本願発明の効果が大きい。
1 外輪
2 ハブ
3 転動体
4 スタッドボルト
5 組合せ内側シール
6 外側シール
7 静止側フランジ
8a、8b 外輪軌道
9 ハブ本体
10 内輪
11 回転側フランジ
12a、12b 内輪軌道
13 小径段部
20 絶縁被膜
23 かしめ部
24 保持器
28 内部空間
30 シールリング
31 スリンガ
32 芯金
33 シール材
34 導電性内側シール部
35 絶縁性内側シール部
36a、36d 第1摺接リップ
36b、36e 第2摺接リップ
36c、36f 第3摺接リップ
37 リップ(ナックル接触部)
38 外輪接触シール部
50 芯金
60 シール材
61 導電性外側シール部
62 絶縁性外側シール部
70 ナックル

Claims (5)

  1. 内周面に外輪軌道を有すると共に、ナックルに固定する為の静止側フランジを有する外輪と、
    外周面の前記外輪軌道と対向する部分に内輪軌道を有すると共に、前記外輪よりも軸方向外側に位置する部分で外径側に延出し、車輪を支持固定する為の回転側フランジを有するハブと、
    前記外輪軌道と前記内輪軌道との間に転動自在に設けられた複数の転動体と、
    前記外輪の内周面と前記ハブの外周面との間に存在する内部空間の軸方向内端開口を塞ぐ、シールリング及びスリンガを有する組合せ内側シールと、
    を備え、
    前記組合せ内側シールのシールリングは、芯金と、該芯金に支持され、少なくとも一部が導電性の弾性材により造られる導電性内側シール部によって構成されるシール材とを備え、
    前記導電性内側シール部は、前記ナックルに接触して導通するナックル接触部を有し、且つ、前記外輪と前記ハブとの少なくとも一方と導通する、
    車輪支持用転がり軸受ユニット。
  2. 前記芯金は、前記外輪の内周面に設けられたシール嵌合面に内嵌される嵌合筒部と、該嵌合筒部から径方向内側に延び、前記導電性内側シール部が貫通する孔部を有する立板部と、を備え、
    前記導電性内側シール部は、前記ナックル接触部から、前記立板部の孔部を介して、前記外輪のシール嵌合面まで、連続して形成されている、
    請求項1に記載した車輪支持用転がり軸受ユニット。
  3. 前記内部空間の軸方向外端開口を塞ぐ外側シールをさらに備え、
    前記外側シールを構成するシール材の少なくとも一部は、導電性の弾性材により造られる導電性外側シール部によって構成され、
    前記導電性外側シール部は、前記ハブと摺接して導通する摺接リップを有し、前記外輪と導通している、
    請求項1又は2に記載した車輪支持用転がり軸受ユニット。
  4. 前記導電性内側シール部は、前記スリンガと摺接して導通する摺接リップを有し、前記スリンガを介して前記ハブと導通する、
    請求項1〜3のいずれか1項に記載した車輪支持用転がり軸受ユニット。
  5. 前記導電性内側シール部のナックル接触部は、前記外輪の内周面に設けられたシール嵌合面に内嵌される前記芯金の嵌合筒部より軸方向内側に設けられるリップである、
    請求項1〜4のいずれか1項に記載した車輪支持用転がり軸受ユニット。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102022127050A1 (de) 2022-10-17 2024-04-18 Schaeffler Technologies AG & Co. KG Dichtungsanordnung, Wälzlager mit einer Dichtungsanordnung und Fahrzeug

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