JP2020138888A - セラミックスの製造方法およびセラミックス - Google Patents
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Abstract
Description
本発明の第一の実施形態は、製鋼スラグを原料としてセラミックスを製造する方法に関する。本実施形態では、典型的には以下の工程によってセラミックスを製造する。図1は、本実施形態に関するセラミックスを製造する方法のフローチャートである。以下に、各工程についてより詳しく説明する。
まず、製鋼スラグを細粒化する。
上記細粒化された製鋼スラグは、地金除去処理により鉄(Fe)およびマンガン(Mn)、ならびにこれらの酸化物などを回収することが好ましい。回収した成分は、鉄鋼製造プロセスなどに再利用することが可能である。
上記細粒化された製鋼スラグは、ケイ酸化合物粒子と混合されて加熱処理されることが好ましい。
上記細粒化された製鋼スラグ、または上記細粒化された製鋼スラグと上記ケイ酸化合物粒子との混合物(以下、これらをまとめて「製鋼スラグ粉末」ともいう。)、は、加熱処理されることが好ましい。
上記加熱処理された製鋼スラグ粉末は、次に、ケイ酸リチウム化合物と混合される。
上記製鋼スラグ粉末とケイ酸リチウム化合物との混合物は、次に、バインダーをさらに添加され、適量の水で希釈されて、スラリー化される。
上記スラリーは、次に、製造しようとするセラミックスの形状に成形される。
上記成形されたグリーン体は、次に、常圧焼結される。
本発明の第二の実施形態は、上記方法により製造されたセラミックスに関する。
1−1.セラミックス板1の作製
最大粒径が1mm以下となるように粉砕した75質量部の製鋼スラグに、ケイ酸化合物粒子としての25質量部のシラスバルーン(株式会社アクシーズケミカル製、WB−9011、融点1200℃〜1300℃)を混合し、大気中・850℃で2時間加熱処理して、製鋼スラグ粉末を得た。
ケイ酸化合物粒子として石英砂(富士フィルム和光純薬株式会社製、融点:1600℃〜1700℃)を用いた以外はセラミックス板1の作製と同様にして、セラミックス板2を得た。
ケイ酸化合物粒子としてフライアッシュ(株式会社テクノ中部製、融点1250〜1350℃)を用いた以外はセラミックス板1の作製と同様にして、セラミックス板3を得た。
ケイ酸化合物粒子としてカオリナイト(東新化成株式会社製、ASP200、融点:1200℃以上)を用いた以外はセラミックス板1の作製と同様にして、セラミックス板4を得た。
ケイ酸化合物粒子としてタルク(林化成株式会社製、ミクロンホワイト#5000S、融点:800〜900℃)を用いた以外はセラミックス板1の作製と同様にして、セラミックス板5を得た。
ケイ酸化合物粒子としてパーライト(昭和化学工業株式会社製、ハードライトB−03、融点:1093℃以上)を用いた以外はセラミックス板1の作製と同様にして、セラミックス板6を得た。
最大粒径が1mm以下となるように粉砕した75質量部の製鋼スラグに、ケイ酸化合物粒子としての25質量部のシラス粉末(株式会社井川産業製、シラファインISM−F001、融点:1200〜1300℃)を混合し、大気中・850℃で2時間加熱処理して、製鋼スラグ粉末を得た。
ケイ酸化合物粒子として珪藻土(東新化成株式会社製、60P、融点1200℃)を用いた以外はセラミックス板7の作製と同様にして、セラミックス板8を得た。
ケイ酸化合物粒子としてセリサイト(三信鉱工株式会社製、セリサイトFSE,融点1000℃以上)を用いた以外はセラミックス板7の作製と同様にして、セラミックス板9を得た。
ケイ酸化合物粒子を用いなかった以外はセラミックス板1の作製と同様にしてスラリーを作製するも、バインダーを投入した時点で瞬時ゲル化して流動性を失ったため、金属のヘラで加圧し形状修正して得られたグリーン体を上記のセラミックス板1〜セラミックス9と同じ焼結条件になるように、SiO2とCaOの比を状態図に沿って考慮し、1100℃で1時間焼結してセラミックス板10を得た。
ケイ酸化合物粒子およびケイ酸リチウム化合物を用いなかった以外はセラミックス板1の作製と同様にしてスラリーを作製するも、バインダーを投入した時点で瞬時ゲル化して固化したため、金属のヘラで加圧し形状修正して得られたグリーン体を上記のセラミックス板1〜セラミックス9と同じ焼結条件で焼結してセラミックス板11を得た。
セラミックス板1〜セラミックス板11のかさ密度、曲げ強度、比強度および水へのカルシウムイオンの溶出性を、以下の方法で評価した。
セラミックス板1〜セラミックス板11のかさ密度を、JIS R 1634(1998年)に準じて測定した。
セラミックス板1〜セラミックス板11の3点曲げ強度を、JIS R 1601(2008年)に準じて測定した。
セラミックス板1〜セラミックス板11の3点曲げ強度を、当該セラミックス板のかさ密度で除算して得られた値を、それぞれのセラミックス板の比強度とした。
セラミックス板1〜セラミックス板11のそれぞれから10gを切り出した試験片を、質量比で10倍量(100ml)の純水中に完全に浸漬させて、24時間静置した。24時間後の水中のカルシウムイオン濃度を、メルク株式会社製、メルクコクァント カルシウムテストで測定し、pHを市販のpH試験紙で測定した。
Claims (13)
- 90質量%以上97質量%以下の量の製鋼スラグ粉末と、3質量%以上10質量%以下の量のケイ酸リチウム化合物と、の混合物(ただし、前記製鋼スラグ粉末および前記ケイ酸リチウム化合物の合計量を100質量%とする。)を得る工程と、前記混合物を焼結する工程と、を有する、セラミックスの製造方法。
- 前記製鋼スラグ粉末は、70質量%以上80質量%以下の量の細粒化された製鋼スラグと、20質量%以上30質量%以上量のケイ酸化合物粒子と、を含む(ただし、前記細粒化された製鋼スラグおよび前記ケイ酸化合物粒子の合計量を100質量%とする。)、請求項1に記載のセラミックスの製造方法。
- 前記ケイ酸化合物粒子は、融点が1200℃以上のケイ酸化合物粒子である、請求項2に記載のセラミックスの製造方法。
- 前記製鋼スラグ粉末は、細粒化された製鋼スラグを825℃以上900℃以下の温度で加熱処理して得られた製鋼スラグ粉末である、請求項1〜3のいずれか1項に記載のセラミックスの製造方法。
- 前記製鋼スラグ粉末とケイ酸リチウム化合物との混合物にバインダーをさらに添加してスラリーを調製する工程を有し、前記焼結する工程は、前記調製されたスラリーを焼結する工程である、請求項1〜4のいずれか1項に記載のセラミックスの製造方法。
- 前記スラリーは、発泡剤を含有する、請求項5に記載のセラミックスの製造方法。
- 前記スラリーを成形する工程は、前記焼結する工程によってニア・ネット・シェープの焼結体が得られる形状に前記スラリーを成形する工程である、請求項5または6に記載のセラミックスの製造方法。
- 前記製鋼スラグ粉末は、地金除去処理を施された製鋼スラグを含む、請求項1〜7のいずれか1項に記載のセラミックスの製造方法。
- 前記製鋼スラグ粉末の溶融工程を有さない、請求項1〜8のいずれか1項に記載のセラミックスの製造方法。
- 前記焼結されて製造されたセラミックスは、粒界に析出しているウォラストナイトを含む、請求項1〜9のいずれか1項に記載のセラミックスの製造方法。
- 前記焼結されて製造されたセラミックスは、質量比で10倍量の純水に24時間浸漬させた後の水中のカルシウムイオン濃度が、50ppm以下である、請求項1〜10のいずれか1項に記載のセラミックスの製造方法。
- 製鋼スラグのスラグ粒子が集合してなり、前記スラグ粒子の粒界にはウォラストナイトが析出している、セラミックス。
- 質量比で10倍量の純水に24時間浸漬させた後の水中のカルシウムイオン濃度が、50ppm以下である、請求項12に記載のセラミックス。
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