JP2020136834A - 適応等化回路および光受信器 - Google Patents

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Abstract

【課題】タップ係数をタップ数内に収めて伝送路特性の補償精度の向上を図ること。【解決手段】バタフライFIRフィルタ110は、入力された信号に対して、設定されたタップ係数に基づくフィルタリングを行う。雑音印加部130は、入力された信号に対してその信号の帯域外の雑音を印加する。フィルタ係数更新制御部120は、雑音印加部130によって雑音が印加された信号に基づいて、信号における伝送路特性を補償するタップ係数をバタフライFIRフィルタ110に設定する。【選択図】図1

Description

本発明は、適応等化回路および光受信器に関する。
従来、信号に生じた波形歪を適応的に除去する適応等化回路が知られている(たとえば、下記特許文献1,2参照。)。適応等化回路においては、等化回路内のフィルタにおけるタップ係数を適応的に更新することにより、信号に生じた波形歪が除去される。適応等化回路は、たとえば、光通信において、コヒーレント受信とディジタル信号処理を組み合わせたディジタルコヒーレント受信器に用いられる。
特開平5−244464号公報 特開平6−204801号公報
しかしながら、たとえば、ディジタルコヒーレント受信器において、信号のサンプリング周波数の1.33倍などの非整数倍の周波数でサンプリングを行う場合に、上述した従来技術では、適応等化回路のタップ係数がタップ数内に収まらない場合がある。そして、適応等化回路のタップ係数がタップ数内に収まらないと、適応等化回路による伝送路特性の補償精度が低下するという問題がある。
1つの側面では、本発明は、タップ係数をタップ数内に収めて伝送路特性の補償精度の向上を図ることができる適応等化回路および光受信器を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するため、1つの実施態様では、入力された信号に対して、設定されたタップ係数に基づくフィルタリングを行うフィルタと、前記信号に対して前記信号の帯域外の雑音を印加する印加部と、前記印加部によって前記雑音が印加された前記信号に基づいて、前記信号における伝送路特性を補償する前記タップ係数を前記フィルタに設定する適応等化回路および光受信器が提案される。
本発明の一側面によれば、タップ係数をタップ数内に収めて伝送路特性の補償精度の向上を図ることができるという効果を奏する。
図1は、実施の形態にかかる適応等化回路の一例を示す図である。 図2は、実施の形態にかかる適応等化回路による補償対象の伝送路特性の一例を示す図である。 図3は、実施の形態にかかる適応等化回路による補償対象の伝送路特性の他の一例を示す図である。 図4は、実施の形態にかかる適応等化回路による補償対象の伝送路特性のさらに他の一例を示す図である。 図5は、実施の形態にかかる光受信器の一例を示す図である。 図6は、実施の形態にかかるフィルタ係数更新制御部の一例を示す図である。 図7は、実施の形態にかかるバタフライFIRフィルタの一例を示す図である。 図8は、実施の形態にかかるFIRフィルタの一例を示す図である。 図9は、実施の形態にかかる光受信器によるフラクショナルサンプリングの一例を示す図である。 図10は、実施の形態にかかる適応等化回路による適応等化の一例を示す図である。 図11は、フラクショナル適応等化による伝送路特性の補償精度の低下の一例を示す参考図である。 図12は、フラクショナル適応等化における周波数ごとのゲイン特性の一例を示す参考図である。 図13は、実施の形態にかかる適応等化回路における周波数ごとのゲイン特性の一例を示す図である。 図14は、実施の形態にかかる適応等化回路による伝送路特性の補償精度の低下の抑制の一例を示す図である。 図15は、実施の形態にかかる適応等化回路による処理の一例を示すフローチャートである。 図16は、実施の形態にかかるフィルタ係数更新制御部の他の一例を示す図である。 図17は、実施の形態にかかる適応等化回路による処理の他の一例を示すフローチャートである。 図18は、実施の形態にかかる雑音印加部の一例を示す図である。 図19は、実施の形態にかかる雑音印加部が生成する時間領域の雑音の一例を示す図である。 図20は、実施の形態にかかる雑音印加部が生成する周波数領域の雑音の一例を示す図である。 図21は、実施の形態にかかる雑音印加部による処理の一例を示すフローチャートである。 図22は、実施の形態にかかる雑音印加部の他の一例を示す図である。 図23は、実施の形態にかかる雑音印加部が生成する時間領域の雑音の他の一例を示す図である。 図24は、実施の形態にかかる雑音印加部が生成する周波数領域の雑音の他の一例を示す図である。 図25は、実施の形態にかかる雑音印加部による処理の他の一例を示すフローチャートである。 図26は、実施の形態にかかる雑音印加部のさらに他の一例を示す図である。 図27は、実施の形態にかかる雑音印加部による処理のさらに他の一例を示すフローチャートである。
以下に図面を参照して、本発明にかかる適応等化回路および光受信器の実施の形態を詳細に説明する。
(実施の形態)
(実施の形態にかかる適応等化回路)
図1は、実施の形態にかかる適応等化回路の一例を示す図である。図1に示すように、実施の形態にかかる適応等化回路100は、バタフライFIRフィルタ110と、フィルタ係数更新制御部120と、雑音印加部130と、を備える。
適応等化回路100は、入力された信号に対する適応等化を行う。適応等化は、たとえば、伝送路の特性による受信信号の歪みを、伝送路の特性の変動に応じて適応的に補償する処理である。適応等化回路100は、たとえば光受信器のディジタル処理部に適用することができる(たとえば図5参照)。
適応等化回路100へ入力される信号は、たとえば後述のフラクショナルサンプリングにより得られた信号である。また、図1に示す例では、適応等化回路100へ入力される信号は、たとえば偏波多重された信号光をコヒーレント受信して得られた信号Hin,Vinである。信号Hinは、コヒーレント受信時の受信信号に含まれるH偏波成分である。信号Vinは、コヒーレント受信時の受信信号に含まれる、H偏波成分と直交するV偏波成分である。
バタフライFIRフィルタ110は、適応等化回路100へ入力された信号Hin,Vinに対して、フィルタ係数更新制御部120により設定されたタップ係数に基づくフィルタリングを行うフィルタ(第1フィルタ)の一例である。たとえば、バタフライFIRフィルタ110は、複数段のタップを有するFIR(Finite Impulse Response:有限インパルス応答)フィルタにより実現することができる(たとえば図7,図8参照)。
バタフライFIRフィルタ110は、フィルタリングにより得られた信号Hout,Voutを、バタフライFIRフィルタ110の後段(たとえば図5に示す復調/データ再生回路540)およびフィルタ係数更新制御部120へ出力する。
フィルタ係数更新制御部120は、信号Hin,Vin,Hout,Vout,に基づいて、信号Hout,Voutにおける伝送路特性を補償するためのバタフライFIRフィルタ110におけるタップ係数を生成する。そして、フィルタ係数更新制御部120は、生成した信号Hin,VinをバタフライFIRフィルタ110に設定する。
雑音印加部130は、フィルタ係数更新制御部120へ入力される信号Hin,Vinに対して、信号Hin,Vinの帯域外の雑音(ノイズ)を印加する。したがって、フィルタ係数更新制御部120は、雑音印加部130によって雑音が印加された信号Hin,Vinに基づいてタップ係数を生成する。
信号の帯域外の雑音とは、信号の周波数帯域の周波数成分を含まず、信号の周波数帯域と異なる周波数の周波数成分を含む雑音である。または、信号の帯域外の雑音とは、信号の周波数帯域の周波数成分の振幅よりも、信号の周波数帯域と異なる周波数の周波数成分の振幅の方が十分に大きい雑音である。
このように、適応等化回路100は信号Hin,Vinの帯域外の雑音を印加した信号Hin,Vinに基づいてバタフライFIRフィルタ110のタップ係数を制御する。これにより、信号Hin,Vinの帯域外において減衰したタップ係数を生成することができる。
したがって、信号Hin,Vinが後述のフラクショナルサンプリングにより得られた信号であっても、タップ係数がバタフライFIRフィルタ110のタップ数内に収まるようにすることができる。このため、バタフライFIRフィルタ110による伝送路特性の補償精度の向上を図ることができる。
(実施の形態にかかる適応等化回路による補償対象の伝送路特性)
図2は、実施の形態にかかる適応等化回路による補償対象の伝送路特性の一例を示す図である。図1に示した適応等化回路100は、たとえば図2に示す偏波回転200を補償する。偏波回転200は、信号光の偏波方向が伝送路において回転する現象である。図2に示すZ方向は、伝送路における信号光の進行方向を示している。
図2に示すように、適応等化回路100による補償対象の信号光には、X偏波成分211およびY偏波成分212が混在している。図2に示す例では、信号光に含まれるX偏波成分211の偏光方向221と、信号光に含まれるY偏波成分212の偏光方向222と、が伝送路をZ方向に進行することによりそれぞれ90度回転している。
図3は、実施の形態にかかる適応等化回路による補償対象の伝送路特性の他の一例を示す図である。図1に示した適応等化回路100は、たとえば図3に示す偏波間ディレイ差300を補償する。偏波間ディレイ差300は、伝送路において、信号光に含まれるX偏波成分211の偏光方向と、信号光に含まれるY偏波成分212と、の間にディレイ差(遅延差)が生じるDGD(Differential Group Delay:群遅延時間差)である。図3に示す例では、伝送路を進行する信号光において、信号光に含まれるX偏波成分211とY偏波成分212との間にDGD=τが発生している。
図4は、実施の形態にかかる適応等化回路による補償対象の伝送路特性のさらに他の一例を示す図である。図1に示した適応等化回路100は、たとえば図4に示す偏波間ロス差400を補償する。偏波間ロス差400は、伝送路において、信号光に含まれるX偏波成分211と、信号光に含まれるY偏波成分212と、の間にロスの差が生じるPDL(Polarization Dependent Loss:偏波依存損失)である。
図2〜図4に示した各伝送路特性は、伝送路の設置条件などで決まり、運用(通信)中にも変動する。これに対して、適応等化回路100は、たとえば図2〜図4に示した伝送路特性の少なくともいずれかを補償し、かつ伝送路特性の変動にも追従しつつ、分離した各偏波成分に伝送路特性の逆特性のフィルタをかけることにより送信信号を復元する。
(実施の形態にかかる光受信器)
図5は、実施の形態にかかる光受信器の一例を示す図である。図5に示すように、実施の形態にかかる光受信器500は、コヒーレント受光フロントエンド510と、波形歪み補償器520と、位相調整器530と、適応等化回路100と、復調/データ再生回路540と、を備えるディジタルコヒーレント受信器である。
光受信器500は、たとえば、受信信号と局部発振光源を用いて、光位相ハイブリッドで受信信号と局部発振光源を混合して受信信号の電界および位相の成分を抽出する。そして、光受信器500は、抽出した成分の光電変換、A/D(Analog/Digital:アナログ/ディジタル)変換およびディジタル信号処理を行うことで、受信信号から送信データを復元する。
波形歪み補償器520、位相調整器530、適応等化回路100および復調/データ再生回路540は、たとえばディジタル回路501により実現することができる。ディジタル回路501には、たとえばDSP(Digital Signal Processor)やFPGA(Field Programmable Gate Array)など各種のディジタル回路を用いることができる。
コヒーレント受光フロントエンド510は、伝送路を介して光受信器500へ入力された信号光を、光受信器500の局発光を用いてコヒーレント受信する受光処理部である。たとえば、コヒーレント受光フロントエンド510は、信号光と局発光とを混合して受光する。これにより、伝送路から光受信器500へ入力された信号光に含まれるH偏波成分およびV偏波成分の各信号が得られる。H偏波成分およびV偏波成分は、偏波方向が互いに直交する各偏波成分である。また、H偏波成分およびV偏波成分の各信号は、たとえばそれぞれIチャネル(同相)成分およびQチャネル(直交)成分を含む。
コヒーレント受光フロントエンド510は、得られたH偏波成分およびV偏波成分の各信号をサンプリングすることによりディジタルの信号に変換し、ディジタルの信号に変換した各信号を波形歪み補償器520へ出力する。
また、コヒーレント受光フロントエンド510は、上述のサンプリングとして、信号のサンプリング周波数より高く、信号のサンプリング周波数の非整数倍の周波数でサンプリングを行うフラクショナルサンプリングを行う。コヒーレント受光フロントエンド510によるフラクショナルサンプリングについては後述する(たとえば図9参照)。
波形歪み補償器520は、コヒーレント受光フロントエンド510から出力された各信号の歪み成分を補償する。波形歪み補償器520が補償する歪み成分は、たとえば波長分散などによる歪み成分である。波形歪み補償器520は、歪み成分を補償した各信号を位相調整器530へ出力する。
位相調整器530は、波形歪み補償器520から出力された各信号の位相調整を行う。これにより、各信号における信号光と局発光との位相差のうちの、局発光の位相変動に起因する位相差を補償することができる。位相調整器530は、位相調整を行った各信号を適応等化回路100へ出力する。
適応等化回路100は、位相調整器530から出力されたH偏波成分およびV偏波成分の各信号(Hin,Vin)に基づく適応等化を行う。そして、適応等化回路100は、適応等化によって得られた各信号(Hout,Vout)を復調/データ再生回路540へ出力する。
たとえば、適応等化回路100は、適応等化により、送信側が送信したH偏波成分およびV偏波成分の各信号を分離して抽出する。また、適応等化回路100は、適応等化により、波形歪み補償器520の等化残である残留波長分散や偏波モード分散、波長多重などの帯域制限による波形歪み成分を適応的に等化する。
復調/データ再生回路540は、適応等化回路100から出力された各信号に基づく復調およびデータ再生(復号)を行う復号部である。たとえば、復調/データ再生回路540は、適応等化回路100から出力された各信号が示す位相および振幅の組み合わせを判定することにより各信号の復調およびデータ再生を行う。復調/データ再生回路540は、復調およびデータ再生により得られたデータを出力する。
図5に示した光受信器500は一例であり、光受信器500は適宜変形することができる。たとえば、ディジタル回路501において、波形歪み補償器520、位相調整器530および適応等化回路100の処理順序を入れ替えた構成としてもよい。また、ディジタル回路501において、波形歪み補償器520および位相調整器530の少なくともいずれかを省いた構成としてもよい。
(実施の形態にかかるフィルタ係数更新制御部)
図6は、実施の形態にかかるフィルタ係数更新制御部の一例を示す図である。図6において、図1に示した部分と同様の部分については同一の符号を付して説明を省略する。また、図6において、矢印上に付された斜線は、その矢印が示す信号に、バタフライFIRフィルタ110のタップ数(後述のN)分のデータが並列で含まれていることを示す。
図6に示すように、フィルタ係数更新制御部120は、バタフライFIRフィルタ610と、演算部621,622と、演算部631,632と、乗算部641〜644と、加算部651〜654と、を備える。
バタフライFIRフィルタ610は、雑音印加部130から出力された信号Hin,Vinに対して、設定されたタップ係数に基づく、バタフライFIRフィルタ110と同じフィルタリングを行う第2フィルタの一例である。たとえば、バタフライFIRフィルタ610は、バタフライFIRフィルタ110と同様に、複数段のタップを有するFIRフィルタにより実現することができる(たとえば図7,図8参照)。バタフライFIRフィルタ610は、フィルタリングにより得られた信号Hout,Voutをそれぞれ演算部631,632へ出力する。
演算部621は、雑音印加部130から出力された信号Hinに基づく(−1)×Hinを演算し、演算により得られた信号を乗算部641,643へ出力する。演算部622は、雑音印加部130から出力された信号Vinに基づく(−1)×Vinを演算し、演算により得られた信号を乗算部642,644へ出力する。
演算部631は、バタフライFIRフィルタ610から出力された信号Houtに基づくμ*(γ−|Hout2)*Houtを演算し、演算により得られた信号を乗算部641,642へ出力する。演算部632は、バタフライFIRフィルタ610から出力された信号Voutに基づくμ*(γ−|Vout2)*Voutを演算し、演算により得られた信号を乗算部643,644へ出力する。
ここで、μは、フィルタ係数更新制御部120の係数更新制御の更新量を表すステップサイズ(step size)である。γは、フィルタ係数更新制御部120の係数更新制御による、信号Hout,Voutのパワー一定制御における目標値である。
乗算部641は、演算部621,631から出力された各信号を乗算し、乗算により得られた信号を加算部651へ出力する。乗算部642は、演算部622,631から出力された各信号を乗算し、乗算により得られた信号を加算部652へ出力する。乗算部643は、演算部621,632から出力された各信号を乗算し、乗算により得られた信号を加算部653へ出力する。乗算部644は、演算部622,632から出力された各信号を乗算し、乗算により得られた信号を加算部654へ出力する。
加算部651は、バタフライFIRフィルタ110,610に対して現在設定しているタップ係数WHH(t)に対して、乗算部641から出力された信号を加算して得たタップ係数WHHをバタフライFIRフィルタ110,610に新たに設定する。加算部652は、バタフライFIRフィルタ110,610に対して現在設定しているタップ係数WVH(t)に対して、乗算部642から出力された信号を加算して得たタップ係数WVHをバタフライFIRフィルタ110,610に新たに設定する。
加算部653は、バタフライFIRフィルタ110,610に対して現在設定しているタップ係数WHV(t)に対して、乗算部643から出力された信号を加算して得たタップ係数WHVをバタフライFIRフィルタ110,610に新たに設定する。加算部654は、バタフライFIRフィルタ110,610に対して現在設定しているタップ係数WVV(t)に対して、乗算部644から出力された信号を加算して得たタップ係数WVVをバタフライFIRフィルタ110,610に新たに設定する。
これにより、フィルタ係数更新制御部120は、バタフライFIRフィルタ110において信号Hin,Vinの伝送路特性を補償するタップ係数WHH,WVH,WHV,WVVをバタフライFIRフィルタ110に設定することができる。タップ係数WHH,WVH,WHV,WVVに基づくバタフライFIRフィルタ110の処理については後述する。
また、図6に示す構成においては、フィルタ係数更新制御部120が、雑音印加部130によって雑音が印加された信号Hin,Vinに対してバタフライFIRフィルタ110と同じフィルタリングを行うバタフライFIRフィルタ610を有する。フィルタ係数更新制御部120は、雑音印加部130により雑音が印加された信号Hin,Vinと、バタフライFIRフィルタ610によってフィルタリングが行われた信号Hout,Voutと、に基づきタップ係数をバタフライFIRフィルタ110に設定する。
したがって、フィルタ係数更新制御部120においては雑音印加部130によって雑音が印加された信号Hin,Vinに基づいてタップ係数をバタフライFIRフィルタ110に設定することができる。また、バタフライFIRフィルタ110へ入力される信号Hin,Vinは、雑音印加部130によって雑音が印加されていない信号Hin,Vinとすることができる。これにより、バタフライFIRフィルタ110から出力される信号Hout,Voutの劣化を抑制することができる。
(実施の形態にかかるバタフライFIRフィルタ)
図7は、実施の形態にかかるバタフライFIRフィルタの一例を示す図である。バタフライFIRフィルタ110の構成について説明するが、バタフライFIRフィルタ610についてもバタフライFIRフィルタ110の構成と同様である。バタフライFIRフィルタ110は、たとえば、図7に示すように、FIRフィルタ711〜714と、加算部721,722と、を備える。
フィルタ係数更新制御部120によって生成された上述のタップ係数WHH,WVH,WHV,WVVは、それぞれFIRフィルタ711〜714の各タップに設定される。ただし、後述のように、FIRフィルタ711〜714のそれぞれは、設定されたタップ係数と、そのタップ係数を遅延(シフト)させたタップ係数と、を周期的に切り替えながらフィルタリングを行う。
バタフライFIRフィルタ110へ入力されるH偏波成分の信号(Hin)は、伝送路において発生した偏波回転が補償されていない信号光の受信時におけるH偏波成分である。このため、バタフライFIRフィルタ110へ入力されるH偏波成分の信号(Hin)においては、信号光の送信時におけるH偏波成分およびV偏波成分が混在している。
同様に、バタフライFIRフィルタ110へ入力されるV偏波成分の信号(Vin)は、伝送路において発生した偏波回転が補償されていない信号光の受信時におけるV偏波成分である。このため、バタフライFIRフィルタ110へ入力されるV偏波成分の信号(Vin)においては、信号光の送信時におけるH偏波成分およびV偏波成分が混在している。
FIRフィルタ711(HH)は、バタフライFIRフィルタ110へ入力されたH偏波成分の信号(Hin)から送信時のH偏波成分を抽出する。FIRフィルタ712(VH)は、バタフライFIRフィルタ110へ入力されたV偏波成分の信号(Vin)から送信時のH偏波成分を抽出する。FIRフィルタ711,712はそれぞれ抽出したH偏波成分を加算部721へ出力する。
FIRフィルタ713(HV)は、バタフライFIRフィルタ110へ入力されたH偏波成分の信号(Hin)から送信時のV偏波成分を抽出する。FIRフィルタ714(VV)は、バタフライFIRフィルタ110へ入力されたV偏波成分の信号(Vin)から送信時のV偏波成分を抽出する。FIRフィルタ713,714はそれぞれ抽出したV偏波成分を加算部722へ出力する。
加算部721は、FIRフィルタ711,712から出力された各H偏波成分を加算し、加算結果をH偏波成分の信号(Hout)として出力する。加算部722は、FIRフィルタ713,714から出力された各V偏波成分を加算し、加算結果をV偏波成分の信号(Vout)として出力する。これにより、適応等化回路100は、入力されたH偏波成分およびV偏波成分の各信号から、送信時のH偏波成分の信号(Hout)およびV偏波成分の信号(Vout)をそれぞれ抽出して出力することができる。
時間tにおけるH偏波成分の信号(Hout)は、たとえば下記(1)式により表すことができる。下記(1)式の右辺における前半はFIRフィルタ711による処理を示し、下記(1)式の右辺における後半はFIRフィルタ712による処理を示している。Nは、FIRフィルタ711〜714のそれぞれが有するタップの数である。nは、FIRフィルタ711〜714のそれぞれにおける、N個のタップに付されたタップ番号(n=1〜N)である。WHH[n]は、フィルタ係数更新制御部120からFIRフィルタ711へ出力されるタップ番号nに対応するタップ係数である。WVH[n]は、フィルタ係数更新制御部120からFIRフィルタ712へ出力されるタップ番号nに対応するタップ係数である。
Figure 2020136834
同様に、時間tにおけるV偏波成分の信号(Vout)は、たとえば下記(2)式により表すことができる。下記(2)式の右辺における前半はFIRフィルタ713による処理を示し、下記(2)式の右辺における後半はFIRフィルタ714による処理を示している。WHV[n]は、フィルタ係数更新制御部120からFIRフィルタ713へ出力されるタップ番号nに対応するタップ係数である。WVV[n]は、フィルタ係数更新制御部120からFIRフィルタ714へ出力されるタップ番号nに対応するタップ係数である。
Figure 2020136834
フィルタ係数更新制御部120は、FIRフィルタ711〜714における各タップ係数を、伝送路特性の変動に追従するように、加算部721,722から出力される各信号に基づくフィードバック処理により更新する。
(実施の形態にかかるFIRフィルタ)
図8は、実施の形態にかかるFIRフィルタの一例を示す図である。FIRフィルタ711の構成について説明するが、FIRフィルタ712〜714の構成についてもFIRフィルタ711の構成と同様である。図8に示すように、FIRフィルタ711は、N−1個の遅延部811〜81(N−1)と、N個の乗算部821〜82Nと、を備える、タップ数がNのFIRフィルタである。図8に示すWHH[1]〜WHH[N]は、上述したフィルタ係数更新制御部120がバタフライFIRフィルタ110に設定するタップ係数WHHに含まれるタップ数分(N個)のタップ係数である。
たとえば、遅延部811は、FIRフィルタ711へ入力された信号(Hin)を遅延させ、遅延させた信号を遅延部812および乗算部822へ出力する。また、遅延部812は、遅延部811から出力された信号を遅延させ、遅延させた信号を遅延部813および乗算部823へ出力する。また、遅延部81(N−1)は、遅延部81(N−2)から出力された信号を遅延させ、遅延させた信号を乗算部82Nへ出力する。
たとえば、乗算部821は、FIRフィルタ711へ入力された信号(Hin)と、タップ係数WHH[1]と、を乗算する。また、乗算部822は、遅延部811から出力された信号と、タップ係数WHH[2]と、を乗算する。また、乗算部82Nは、遅延部81(N−1)から出力された信号と、タップ係数WHH[N]と、を乗算する。乗算部821〜82Nによる各乗算結果は、加算されてフィルタリング後の信号(Hout)としてFIRフィルタ711から出力される。
図7に示したフィルタ係数更新制御部120は、それぞれ乗算部821〜82Nへ設定されるタップ係数WHH[1]〜WHH[N]を、フィードバック処理によって伝送路特性の変化に追従させて更新する。
(実施の形態にかかる光受信器によるフラクショナルサンプリング)
図9は、実施の形態にかかる光受信器によるフラクショナルサンプリングの一例を示す図である。図9において、横軸は時間を示し、縦軸は光受信器500が受信する信号光の振幅を示している。
信号波形900は、光受信器500が受信する信号光の振幅波形を示している。シンボルポイント901〜909は、光受信器500が受信する信号光の送信側における、アナログ信号からディジタル信号への変換の際のサンプリングポイントである。
コヒーレント受光フロントエンド510においては、上述のようにフラクショナルサンプリングが行われる。たとえば、信号のサンプリング周波数より高い周波数でサンプリングを行うことをオーバーサンプリングという。そして、オーバーサンプリングのうち、信号のサンプリング周波数の整数倍でない周波数でサンプリングを行うことをフラクショナルサンプリングという。信号のサンプリング周波数は、送信側におけるアナログ信号からディジタル信号への変換の際のサンプリング周波数、すなわちシンボルポイント901〜909の周期である。
たとえば、コヒーレント受光フロントエンド510は、信号波形900に対してフラクショナルサンプルポイントt1〜t11においてサンプリングを行う。フラクショナルサンプルポイントt1〜t11は、信号のサンプリング周波数の1.33倍(4/3倍)の周波数の各タイミングである。これにより、コヒーレント受光フロントエンド510は、1.33倍のフラクショナルサンプリングを行うことができる。
1.33倍のフラクショナルサンプリングは、2倍(整数倍)のオーバーサンプリングと同様に、1倍のサンプリング(通常のサンプリング)よりもサンプルポイントを増やすことで、より正確に伝送路特性の補償を行うことができる。また、1.33倍のフラクショナルサンプリングは、2倍のオーバーサンプリングに対して、サンプリング間隔が広がるため、処理する信号の時間幅が同じとき、サンプル数を減らすことが可能になる。
これにより、バタフライFIRフィルタ110におけるタップ数を減らすことが可能になる。バタフライFIRフィルタ110におけるタップ数を減らすことにより、たとえば、バタフライFIRフィルタ110の回路規模の縮小や、バタフライFIRフィルタ110における処理量の低減を図ることができる。
適応等化回路100は、コヒーレント受光フロントエンド510によってフラクショナルサンプリングされた信号に対して適応等化を行う。このフラクショナルサンプリングされた信号に対する適応等化をフラクショナル適応等化と称する。
ここで、フラクショナルサンプリングは、シンボルポイント901〜909に対してフラクショナルサンプルポイントt1〜t11が周期的にずれるので、そのずれを解消するために、フラクショナル適応等化においては複数の組み合わせのタップ係数を要する。たとえば1.33倍のフラクショナルサンプリングにおいては、3シンボルで1周期となっており、3つの組み合わせのタップ係数を要する。
たとえば、FIRフィルタ711についての3つの組み合わせのタップ係数をWHH,WHH’,WHH”とする。シンボルポイントとフラクショナルサンプルポイントが一致したときのタップ係数WHHは、上述のように、図6において説明したフィルタ係数更新制御部120の処理により求められる。
シンボルポイントとフラクショナルサンプルポイントが不一致の場合における、シンボルポイントとフラクショナルサンプルポイントが一致している場合との違いは、ポイント間のずれである。したがって、シンボルポイントとフラクショナルサンプルポイントが不一致の場合は、タップ係数WHHを遅延させたタップ係数WHH’,WHH”を用いる。
すなわち、シンボルポイントとフラクショナルサンプリングポイントのずれに対応した遅延をタップ係数WHHに与えることで、タップ係数WHH’,WHH”を得ることができる。たとえば、タップ係数WHH’はWHHを−1/4シンボル時間だけ遅延させることにより得られる。また、タップ係数WHH”はWHHを+1/4シンボル時間だけ遅延させることにより得られる。タップ係数の遅延については後述する(図11参照)。
つぎに、1.33倍のフラクショナル適応等化を行う適応等化回路100のFIRフィルタ711の出力HHH,outの演算式について説明するが、FIRフィルタ712〜714の出力の演算式についても同様である。出力HHH,outは、たとえば下記(3)〜(5)式により表すことができる。下記(3)〜(5)式において、tsymbolはシンボル時間を示し、tsampleはサンプル時間を示し、nはタップ番号を示し、Nはタップ数を示す。また、WHH,WHH’,WHH”は上述の3組のタップ係数である。
下記(3)式は、3で割り切れるシンボル時間(tsymbol%3==0)におけるFIRフィルタ711の出力HHH,outを示している。下記(3)式に示すように、適応等化回路100は3で割り切れるシンボル時間についてはタップ係数としてWHHを用いる。
Figure 2020136834
下記(4)式は、3で除算した余りが1となるシンボル時間(tsymbol%3==1)におけるFIRフィルタ711の出力HHH,outを示している。下記(4)式に示すように、適応等化回路100は、3で除算した余りが1となるシンボル時間についてはタップ係数としてWHH’を用いる。
Figure 2020136834
下記(5)式は、3で除算した余りが2となるシンボル時間(tsymbol%3==2)におけるFIRフィルタ711の出力HHH,outを示している。下記(5)式に示すように、適応等化回路100は、3で除算した余りが2となるシンボル時間についてはタップ係数としてWHH”を用いる。
Figure 2020136834
(実施の形態にかかる適応等化回路による適応等化)
図10は、実施の形態にかかる適応等化回路による適応等化の一例を示す図である。FIRフィルタ711における適応等化について説明するが、FIRフィルタ712〜714における適応等化についても同様である。
1.33倍のフラクショナルサンプリングにおいては、FIRフィルタ711の出力HHH,out(シンボル時間)の時間間隔を1とした場合に、入力Hin(サンプル時間)の時間間隔は3/4となる。たとえばFIRフィルタ711のタップ数を3としたとき(N=3)、互いに遅延量が異なる3つの入力HinをFIR処理して出力HHH,outを求める。
図10に示すWHH,WHH’,WHH”は上述の3組のタップ係数である。WHH,WHH’,WHH”のそれぞれは、FIRフィルタ711のタップ数(N=3)分の係数#0〜#2を含む。サンプリング結果1011〜1016は、コヒーレント受光フロントエンド510による、Hin時刻における3/4間隔のサンプリング結果である。
FIRフィルタ711は、時刻t+2・1/4のサンプリング結果1011と、時刻t+3のサンプリング結果1012と、時刻t+3・3/4のサンプリング結果1013と、WHHと、に基づくFIR処理1021を行う。たとえば、適応等化回路100は、サンプリング結果1011とWHHの係数#0との乗算結果と、サンプリング結果1012とWHHの係数#1との乗算結果と、サンプリング結果1013とWHHの係数#2との乗算結果と、を加算する。これにより、HHH,outにおける時刻t+3の出力1031(3)を得ることができる。
また、FIRフィルタ711は、時刻t+3のサンプリング結果1012と、時刻t+3・3/4のサンプリング結果1013と、時刻t+4・1/2のサンプリング結果1014と、WHH’と、に基づくFIR処理1022を行う。たとえば、適応等化回路100は、サンプリング結果1012とWHH’の係数#0との乗算結果と、サンプリング結果1013とWHH’の係数#1との乗算結果と、サンプリング結果1014とWHH’の係数#2との乗算結果と、を加算する。これにより、HHH,outにおける時刻t+4の出力1032(4)を得ることができる。
また、FIRフィルタ711は、時刻t+4・1/2のサンプリング結果1014と、時刻t+5・1/4のサンプリング結果1015と、時刻t+6のサンプリング結果1016と、WHH”と、に基づくFIR処理1023を行う。たとえば、適応等化回路100は、サンプリング結果1014とWHH”の係数#0との乗算結果と、サンプリング結果1015とWHH”の係数#1との乗算結果と、サンプリング結果1016とWHH”の係数#2との乗算結果と、を加算する。これにより、HHH,outにおける時刻t+5の出力1033(5)を得ることができる。
以降同様に、FIRフィルタ711は、処理対象のサンプリング結果をシフトしつつWHH,WHH’,WHH”を切り替えながらFIR処理を行うことで、フィルタ処理結果を出力することができる。
(フラクショナル適応等化による伝送路特性の補償精度の低下)
図11は、フラクショナル適応等化による伝送路特性の補償精度の低下の一例を示す参考図である。FIRフィルタ711について説明するが、FIRフィルタ712〜714についても同様である。
図11において、横軸は、FIRフィルタ711におけるタップ番号(すなわちFIR処理における遅延の時間)を示している。縦軸はFIRフィルタ711におけるFIR処理における重み(複素数の振幅)、すなわちタップ係数を示している。タップ係数1101〜1103は、それぞれ上述のタップ係数WHH,WHH’,WHH”を示している。
図11においては、仮に適応等化回路100に雑音印加部130を設けないと仮定した場合におけるタップ係数1101〜1103を参考として示している。また、図11に示す例では、FIRフィルタ711におけるタップ数は13(N=13)であり、それぞれのタップを示すタップ番号は1〜13である。上述のタップ係数の遅延は、たとえばタップ係数1101を演算により図11の横軸方向(時間方向)にシフトさせることである。
図11のタップ係数1101〜1103に示すように、たとえば図6において説明したフィルタ係数更新制御部120による処理において、タップ係数は、タップ番号の端部付近では小さくなるように制御される。
しかし、タップ係数1102,1103の端部1104,1105に示すように、タップ係数WHH’,WHH”のうちタップ番号の端部(遅延量が大きい部分)は0に収束していない。このように、フラクショナル適応等化においては、WHH’,WHH”がFIRフィルタ711のタップ数内で収まらない場合がある。
タップ数内に収まらないWHH’,WHHでは、伝送路特性の補償精度が低下し、光受信器500における受信性能が劣化する。なお、WHHについては、図6において説明したフィルタ係数更新制御部120の処理により、FIRフィルタ711のタップ数内で収まるように計算される。
これに対して、適応等化回路100は、雑音印加部130によりフィルタ係数更新制御部120の入力信号に信号帯域外の雑音を印加することにより、WHH’,WHH”をFIRフィルタ711のタップ数内で収めることができる。この点については後述する(たとえば図14参照)。
(フラクショナル適応等化における周波数ごとのゲイン特性)
図12は、フラクショナル適応等化における周波数ごとのゲイン特性の一例を示す参考図である。図12において、横軸は適応等化回路100から出力される信号の周波数を、サンプリング周波数の1/2を1.0として示している。縦軸は適応等化回路100から出力される信号のゲイン特性(すなわちタップ係数の大きさ)を示している。
周波数ゲイン特性1201は、適応等化回路100から出力される信号の周波数ごとのゲイン特性を示している。また、図12においては、仮に適応等化回路100に雑音印加部130を設けないと仮定した場合における周波数ゲイン特性1201を参考として示している。帯域外領域1202は、周波数ゲイン特性1201における信号帯域外の領域である。
発明者は、図12に示すように、フラクショナル適応等化においては、遅延したWHH’,WHH”がタップ数内に収まっていない(受信性能が劣化する)ときは、遅延していないタップ係数WHHは信号帯域外で減衰していないことを見出した。そこで、タップ係数WHHを信号帯域外で減衰させてみると、遅延したWHH’,WHH”がタップ数内に収まることが判明した。ここで、信号帯域は、図12に示す例ではたとえば0〜0.6の範囲である。
これを利用して、適応等化回路100においては、信号帯域外で減衰したタップ係数WHHを生成することにより、遅延したタップ係数WHH’,WHH”をタップ数内に収める。そして、信号帯域外で減衰したタップ係数WHHを生成するために、適応等化回路100は、雑音印加部130によりフィルタ係数更新制御部120の入力信号に信号帯域外の雑音を印加する。
(実施の形態にかかる適応等化回路における周波数ごとのゲイン特性)
図13は、実施の形態にかかる適応等化回路における周波数ごとのゲイン特性の一例を示す図である。図13において、図12に示した部分と同様の部分については同一の符号を付して説明を省略する。上述のように、適応等化回路100は、雑音印加部130によりフィルタ係数更新制御部120の入力信号に信号帯域外の雑音を印加する。
ここで、フィルタ係数更新制御部120においてはバタフライFIRフィルタ110の出力パワーを一定に保つようにフィルタ係数が生成されている(たとえば図6参照)。このため、フィルタ係数更新制御部120の入力信号に信号帯域外の雑音(高いピーク)を印加すると、それを打ち消すためにタップ係数の信号帯域外のゲイン特性が小さくなるように、信号帯域外で減衰したタップ係数WHHが生成される。
これにより、周波数ゲイン特性1201は、たとえば図13に示す特性となり、信号帯域外で減衰したタップ係数WHHを生成することができる。したがって、上述の遅延したタップ係数WHH’,WHH”をタップ数内に収めることができる。
(実施の形態にかかる適応等化回路による伝送路特性の補償精度の低下の抑制)
図14は、実施の形態にかかる適応等化回路による伝送路特性の補償精度の低下の抑制の一例を示す図である。図14において、図11に示した部分と同様の部分については同一の符号を付して説明を省略する。上述のように、信号帯域外で減衰したタップ係数WHHを生成することにより、タップ係数1101〜1103はたとえば図14に示すものになる。
図14に示す例においては、タップ係数WHH,WHH’,WHH”のうちタップ番号の端部(遅延量が大きい部分)が0に収束している。このように、適応等化回路100においては、WHH’,WHH”についてもFIRフィルタ711のタップ数内で収まるようにすることができる。これにより、伝送路特性の補償精度の低下を抑制し、光受信器500における受信性能を向上させることができる。
(実施の形態にかかる適応等化回路による処理)
図15は、実施の形態にかかる適応等化回路による処理の一例を示すフローチャートである。図6に示した適応等化回路100は、たとえば図15に示す処理を実行する。まず、適応等化回路100は、コヒーレント受光フロントエンド510により得られた受信信号を入力する(ステップS1501)。たとえば図5に示した例においては、適応等化回路100は位相調整器530から出力された信号(Hin,Vin)を受信信号として入力する。
つぎに、適応等化回路100は、雑音印加部130により、ステップS1501において入力した受信信号の帯域外の雑音を生成する(ステップS1502)。受信信号の帯域は、たとえば光受信器500と対向する光送信器からの送信信号の帯域であり、たとえば適応等化回路100のメモリに記憶されている。ステップS1502により雑音を生成する処理については後述する(たとえば図21,図25参照)。
つぎに、適応等化回路100は、ステップS1501により入力した受信信号に対して、雑音印加部130により、ステップS1502により生成した雑音を印加する(ステップS1503)。つぎに、適応等化回路100は、フィルタ係数更新制御部120により、ステップS1503において雑音を印加した受信信号に基づいてバタフライFIRフィルタ110のタップ係数を生成する(ステップS1504)。
つぎに、適応等化回路100は、受信信号に対して、ステップS1504において生成したタップ係数を設定したバタフライFIRフィルタ110によるフィルタリングを行い(ステップS1505)、一連の処理を終了する。ステップS1505において適応等化回路100がフィルタリングを行う受信信号は、ステップS1501において入力し、ステップS1503において雑音を印加していない受信信号である。
適応等化回路100は、ステップS1505のフィルタリングにより得られた信号を出力する。たとえば図5に示した例においては、適応等化回路100はフィルタリングにより得られた信号を信号Hout,Voutとして復調/データ再生回路540へ出力する。
(実施の形態にかかるフィルタ係数更新制御部の他の例)
図16は、実施の形態にかかるフィルタ係数更新制御部の他の一例を示す図である。図16において、図6に示した部分と同様の部分については同一の符号を付して説明を省略する。図16に示すように、フィルタ係数更新制御部120は、バタフライFIRフィルタ610を備えていなくてもよい。
この場合は、バタフライFIRフィルタ110は、雑音印加部130によって雑音が印加された信号Hin,Vinに対してフィルタリングを行う。これにより、バタフライFIRフィルタ110は、図6に示したバタフライFIRフィルタ610と同じ信号Hout,Voutを出力することができる。
この場合に、フィルタ係数更新制御部120は、雑音印加部130により雑音が印加された信号Hin,Vinと、バタフライFIRフィルタ110により処理された信号Hout,Voutと、に基づいてタップ係数をバタフライFIRフィルタ110に設定する。
これにより、フィルタ係数更新制御部120にバタフライFIRフィルタ610を設けなくてもよいため、フィルタ係数更新制御部120の回路規模の縮小や、フィルタ係数更新制御部120における処理量の低減を図ることができる。
なお、図16に示す構成においては、フィルタ係数更新制御部120の内部にバタフライFIRフィルタ610を備えないために、外部のバタフライFIRフィルタ110からの出力を待つことを要する。そのため、タップ係数の更新時間が長くなる。
(実施の形態にかかる適応等化回路による処理の他の例)
図17は、実施の形態にかかる適応等化回路による処理の他の一例を示すフローチャートである。図16に示した適応等化回路100は、たとえば図17に示す処理を実行する。図17に示すステップS1701〜S1705は、図15に示したステップS1501〜S1505と同様である。ただし、ステップS1705において、適応等化回路100は、ステップS1703において雑音を印加した受信信号に対して、バタフライFIRフィルタ110によるフィルタリングを行う。
(実施の形態にかかる雑音印加部)
図18は、実施の形態にかかる雑音印加部の一例を示す図である。雑音印加部130は、たとえば、図18に示すように、乱数生成部1801と、フーリエ変換部1802と、ハイパスフィルタ1803と、逆フーリエ変換部1804と、印加部1805と、を備える。乱数生成部1801は、時間的にランダムに変化する乱数列を生成し、生成した乱数列を時間領域の雑音としてフーリエ変換部1802へ出力する。
フーリエ変換部1802は、乱数生成部1801から出力された時間領域の雑音をフーリエ変換することにより周波数領域の雑音に変換する。そして、フーリエ変換部1802は、変換した周波数領域の雑音をハイパスフィルタ1803へ出力する。
ハイパスフィルタ1803は、フーリエ変換部1802から出力された周波数領域の雑音から、上述の信号帯域より高い周波数の成分のみを抽出する。たとえば、ハイパスフィルタ1803は、下記(6)式に示すガウシアンフィルタの処理を行う。下記(6)式において、cutoffは、カットオフ周波数であり、上述の信号帯域の上限(一例としては0.999)である。ampは所定の雑音振幅(一例としては1.0)である。nは所定の指数(一例としては1)である。
Figure 2020136834
ハイパスフィルタ1803は、たとえば乱数生成部1801から出力された周波数領域の雑音を上記(6)式のfreqに代入することにより、上述の信号帯域より高い周波数の成分のみを抽出する。そして、ハイパスフィルタ1803は、抽出した成分を周波数領域の雑音として逆フーリエ変換部1804へ出力する。
逆フーリエ変換部1804は、ハイパスフィルタ1803から出力された周波数領域の雑音を逆フーリエ変換することにより時間領域の雑音に変換する。そして、逆フーリエ変換部1804は、変換した時間領域の雑音を印加部1805へ出力する。
印加部1805は、雑音印加部130へ入力された信号Hin,Vinに対して、逆フーリエ変換部1804から出力された時間領域の雑音を印加し、雑音を印加した信号Hin,Vinを出力する。
(実施の形態にかかる雑音印加部が生成する時間領域の雑音)
図19は、実施の形態にかかる雑音印加部が生成する時間領域の雑音の一例を示す図である。図19において、横軸はサンプルを示し、縦軸は雑音振幅を示している。信号Hinに印加するH偏波成分の雑音について説明するが、信号Vinに印加するV偏波成分の雑音についても同様である。
雑音波形1901は、H偏波成分の実部(Xch real)の雑音の波形である。雑音波形1902は、H偏波成分の虚部(Xch imag)の雑音の波形である。図19に示す例では、サンプル=8190の付近において、乱数生成部1801が生成する乱数の値が切り替わっている。図18に示した印加部1805においては、雑音波形1901,1902が示す各雑音が信号Hinに印加される。
(実施の形態にかかる雑音印加部が生成する周波数領域の雑音)
図20は、実施の形態にかかる雑音印加部が生成する周波数領域の雑音の一例を示す図である。図20において、横軸は、周波数を、サンプリング周波数の1/2を1.0として示している。縦軸は雑音RMS(Root Mean Square:二乗平均平方根)を示している。信号Hinに印加するH偏波成分の雑音について説明するが、信号Vinに印加するV偏波成分の雑音についても同様である。
スペクトル2001は、H偏波成分の実部(Xch real)の雑音のスペクトルである。すなわち、スペクトル2001は、図19に示した雑音波形1901における、逆フーリエ変換部1804における逆フーリエ変換前の状態である。雑音波形1902は、H偏波成分の虚部(Xch imag)の雑音の波形である。すなわち、スペクトル2002は、図19に示した雑音波形1902における、逆フーリエ変換部1804における逆フーリエ変換前の状態である。
図20のスペクトル2001,2002が示すように、雑音印加部130が生成する雑音は、信号帯域の上限である0.999以下の周波数成分が除去された(減衰した)、信号帯域外の雑音である。
(実施の形態にかかる雑音印加部による処理)
図21は、実施の形態にかかる雑音印加部による処理の一例を示すフローチャートである。図18に示した雑音印加部130は、たとえば図21に示す処理を実行する。まず、雑音印加部130は、乱数生成部1801により、乱数列を生成する(ステップS2101)。これにより、時間領域の雑音を生成することができる。
つぎに、雑音印加部130は、ステップS2101において生成した乱数列を、フーリエ変換部1802によりフーリエ変換する(ステップS2102)。これにより、周波数領域の雑音を生成することができる。つぎに、雑音印加部130は、ステップS2102において生成した周波数領域の雑音から、ハイパスフィルタ1803により高周波成分を抽出する(ステップS2103)。これにより、信号帯域外の周波数領域の雑音を生成することができる。
つぎに、雑音印加部130は、ステップS2103において生成した周波数領域の雑音を、逆フーリエ変換部1804により逆フーリエ変換する(ステップS2104)。これにより、信号帯域外の時間領域の雑音を生成することができる。つぎに、雑音印加部130は、ステップS2104において生成した信号帯域外の時間領域の雑音を、印加部1805により信号Hin,Vinに印加して出力し(ステップS2105)、一連の処理を終了する。
なお、雑音印加部130は、信号Hin,Vinのそれぞれについて雑音を生成してもよい。たとえば、雑音印加部130は、信号Hin,VinのそれぞれについてステップS2101〜S2104を実行して雑音を生成し、生成した各雑音をステップS2105においてそれぞれ信号Hin,Vinに印加してもよい。
図18〜図21に示したように、雑音印加部130は、たとえば、乱数列をフーリエ変換して得られた周波数領域の雑音から帯域外の雑音を抽出し、抽出した雑音を逆フーリエ変換することにより、信号帯域外の雑音を生成することができる。
(実施の形態にかかる雑音印加部の他の例)
図22は、実施の形態にかかる雑音印加部の他の一例を示す図である。図18において、雑音印加部130が周波数領域で信号帯域外の雑音を生成する構成について説明したが、雑音印加部130が時間領域で信号帯域外の雑音を生成する構成としてもよい。
たとえば、雑音印加部130は、図22に示すように、乱数生成部2201と、振幅反転部2202と、乱数生成部2203と、変調処理部2204と、印加部2205と、を備えてもよい。乱数生成部2201は、乱数を生成し、生成した乱数を振幅反転部2202へ出力する。
振幅反転部2202は、乱数生成部2201から出力された乱数の正負を、1サンプルごとに(サンプル周期で)反転させる。そして、振幅反転部2202は、正負を反転した乱数を変調処理部2204へ出力する。乱数生成部2203は、乱数を生成し、生成した乱数を変調処理部2204へ出力する。
変調処理部2204は、振幅反転部2202から出力された乱数をqサンプルごと(一例としては1024サンプル周期)に変調し、変調した乱数を雑音として印加部2205へ出力する。変調処理部2204による変調は、たとえば位相変調および振幅変調の少なくともいずれかである。変調処理部2204が位相変調および振幅変調を行う場合に、変調処理部2204は、乱数を位相変調してから振幅変調してもよいし、乱数を振幅変調してから位相変調してもよい。また、変調処理部2204は、振幅反転部2202から出力された乱数の変調状態を、乱数生成部2203から出力された乱数に基づき変化させる。
印加部2205は、雑音印加部130へ入力された信号Hin,Vinに対して、変調処理部2204から出力された雑音として印加し、雑音を印加した信号Hin,Vinをフィルタ係数更新制御部120へ出力する。図22に示した雑音印加部130においては、フーリエ変換および逆フーリエ変換を行わなくてもよいため、雑音印加部130の回路規模の縮小および雑音印加部130の処理量の低減を図ることができる。
(実施の形態にかかる雑音印加部が生成する時間領域の雑音の他の例)
図23は、実施の形態にかかる雑音印加部が生成する時間領域の雑音の他の一例を示す図である。図23において、横軸はサンプルを示し、縦軸は雑音振幅を示している。信号Hinに印加するH偏波成分の雑音について説明するが、信号Vinに印加するV偏波成分の雑音についても同様である。図23に示す例では、図22に示した変調処理部2204は雑音の位相変調を行う。
雑音波形2301は、H偏波成分の実部(Xch real)の雑音の波形である。雑音波形2302は、H偏波成分の虚部(Xch imag)の雑音の波形である。図23に示す例では、サンプル=35467の付近において、乱数生成部2203が生成する乱数の値が切り替わっている。図22に示した印加部2205においては、雑音波形2301,2302が示す各雑音が信号Hinに印加される。
(実施の形態にかかる雑音印加部が生成する周波数領域の雑音の他の例)
図24は、実施の形態にかかる雑音印加部が生成する周波数領域の雑音の他の一例を示す図である。図24において、横軸は、周波数を、サンプリング周波数の1/2を1.0として示している。縦軸は雑音RMSを示している。信号Hinに印加するH偏波成分の雑音について説明するが信号Vinに印加するV偏波成分の雑音についても同様である。
スペクトル2401は、H偏波成分の実部(Xch real)の雑音のスペクトルである。スペクトル2402は、H偏波成分の虚部(Xch imag)の雑音の波形である。図24のスペクトル2401,2402が示すように、雑音印加部130が生成する雑音は、信号帯域の上限である0.999以下の周波数成分が除去された(減衰した)、信号帯域外の雑音である。
なお、振幅反転部2202から変調処理部2204へ出力される雑音のスペクトルは、図24において周波数=1.000のみでピークが生じる雑音となる。この雑音を変調処理部2204により位相変調することにより、スペクトル2401,2402に示すように雑音のスペクトルを広げ、信号帯域外の雑音を生成することができる。
(実施の形態にかかる雑音印加部による処理の他の例)
図25は、実施の形態にかかる雑音印加部による処理の他の一例を示すフローチャートである。図22に示した雑音印加部130は、たとえば図25に示す処理を実行する。図25に示す処理は、たとえばサンプル周期ごとに実行される。まず、雑音印加部130は、予め設定した所定のサンプル期間が経過したか否かを判断する(ステップS2501)。所定のサンプル期間は、たとえば上述のqサンプルに相当する期間である。
ステップS2501において、所定のサンプル期間が経過していない場合(ステップS2501:No)は、雑音印加部130は、ステップS2502へ移行する。すなわち、雑音印加部130は、振幅反転部2202により、乱数生成部2201により生成された雑音の振幅に1または−1を乗算する(ステップS2502)。ステップS2502において、雑音印加部130は、サンプル周期ごとに、すなわちステップS2502を実行するごとに、1および−1のいずれを乗算するかを切り替える。これにより、雑音の振幅の正負を1サンプルごとに反転させることができる。
つぎに、雑音印加部130は、変調処理部2204により変調された雑音を、印加部2205により信号Hin,Vinに印加して出力し(ステップS2503)、そのサンプル周期における一連の処理を終了する。
ステップS2501において、所定のサンプル期間が経過した場合(ステップS2501:Yes)は、雑音印加部130は、ステップS2504へ移行する。すなわち、雑音印加部130は、乱数生成部2203が生成する乱数の値を変化させることにより、変調処理部2204における雑音の変調状態を切り替え(ステップS2504)、ステップS2503へ移行する。
なお、雑音印加部130は、信号Hin,Vinのそれぞれについて雑音を生成してもよい。たとえば、雑音印加部130は、信号Hin,VinのそれぞれについてステップS2501,S2502,S2504を実行して雑音を生成し、生成した各雑音をステップS2503においてそれぞれ信号Hin,Vinに印加してもよい。
ステップS2504において、たとえば、変調処理部2204が位相変調を行う場合に、雑音印加部130は、変調処理部2204による雑音の位相シフト量をランダムに切り替える。また、変調処理部2204が振幅変調を行う場合に、雑音印加部130は、変調処理部2204による雑音の振幅の増幅量をランダムに切り替える。また、変調処理部2204が振幅変調および振幅変調を行う場合に、雑音印加部130は、変調処理部2204による雑音の位相シフト量と、変調処理部2204による雑音の振幅の増幅量と、をランダムに切り替える。
図22〜図25に示したように、雑音印加部130は、生成した雑音の振幅の正負を、適応等化回路100による処理対象の信号の1サンプルごとに反転させ、振幅の正負を反転させた雑音を、その信号の複数サンプルごとに変調してもよい。これにより、信号帯域外の雑音を生成することができる。また、この場合は、フーリエ変換および逆フーリエ変換を行わなくてもよいため、雑音印加部130の回路規模の縮小および雑音印加部130の処理量の低減を図ることができる。
(実施の形態にかかる雑音印加部さらに他の例)
図26は、実施の形態にかかる雑音印加部のさらに他の一例を示す図である。図26において、図18に示した部分と同様の部分については同一の符号を付して説明を省略する。雑音印加部130は、たとえば、図26に示すように、乱数生成部1801と、ハイパスフィルタ1803と、印加部1805と、を備えてもよい。すなわち、雑音印加部130は、図18に示した構成においてフーリエ変換部1802および逆フーリエ変換部1804を省いた構成としてもよい。
この場合に、乱数生成部1801は、生成した乱数列を雑音としてハイパスフィルタ1803へ出力する。ハイパスフィルタ1803は、乱数生成部1801から出力された雑音から、上述の信号帯域より高い周波数の成分のみを抽出する。たとえば、ハイパスフィルタ1803は、FIRフィルタやIIR(Infinite Impulse Response:無限インパルス応答)など各種のフィルタとすることができる。ハイパスフィルタ1803は、抽出した成分を雑音として印加部1805へ出力する。
印加部1805は、雑音印加部130へ入力された信号Hin,Vinに対して、ハイパスフィルタ1803から出力された雑音を印加し、雑音を印加した信号Hin,Vinを出力する。
(実施の形態にかかる雑音印加部による処理さらに他の例)
図27は、実施の形態にかかる雑音印加部による処理のさらに他の一例を示すフローチャートである。図26に示した雑音印加部130は、たとえば図27に示す処理を実行する。まず、雑音印加部130は、乱数生成部1801により、乱数列を生成する(ステップS2701)。これにより、時間領域の雑音を生成することができる。
つぎに、雑音印加部130は、ステップS2701において生成した雑音から、ハイパスフィルタ1803により高周波成分を抽出する(ステップS2702)。これにより、信号帯域外の周波数領域の雑音を生成することができる。
つぎに、雑音印加部130は、ステップS2702において生成した周波数領域の雑音を、印加部1805により信号Hin,Vinに印加して出力し(ステップS2703)、一連の処理を終了する。
なお、雑音印加部130は、信号Hin,Vinのそれぞれについて雑音を生成してもよい。たとえば、雑音印加部130は、信号Hin,VinのそれぞれについてステップS2701,S2702を実行して雑音を生成し、生成した各雑音をステップS2703においてそれぞれ信号Hin,Vinに印加してもよい。
図26〜図27に示したように、雑音印加部130は、たとえば、乱数列をハイパスフィルタに通すことにより、信号帯域外の雑音を生成することができる。
このように、実施の形態にかかる適応等化回路100によれば、信号帯域外の雑音を印加した入力信号に基づいてタップ係数をフィルタに設定することにより、信号帯域外においてタップ係数を減衰させることができる。これにより、タップ係数をタップ数内に収め、伝送路特性の補償精度の向上を図ることができる。
以上説明したように、適応等化回路および光受信器によれば、タップ係数をタップ数内に収めて伝送路特性の補償精度の向上を図ることができる。
たとえば、従来、ディジタルコヒーレント受信器において、装置の省電力化と小型化のために、ディジタル信号処理において消費電力と回路規模の削減が求められている。消費電力と回路規模の削減のための方法として、適応等化回路におけるタップ数を少なくする方法がある。たとえば、上述のフラクショナル適応等化を用いることでタップ数を少なくすることができる。
しかしながら、フラクショナル適応等化においては、上述のように、タップ係数がタップ数内に収まらず、伝送路特性の補償精度が低下するという問題がある。これに対して、上述の実施の形態によれば、帯域外の雑音を印加した入力信号を用いて適応等化回路のタップ係数を生成することで、帯域外において減衰したタップ係数を生成し、タップ係数をタップ数内に収めて伝送路特性の補償精度の向上を図ることができる。
上述した各実施の形態に関し、さらに以下の付記を開示する。
(付記1)入力された信号に対して、設定されたタップ係数に基づくフィルタリングを行うフィルタと、
前記信号に対して前記信号の帯域外の雑音を印加する印加部と、
前記印加部によって前記雑音が印加された前記信号に基づいて、前記信号における伝送路特性を補償する前記タップ係数を前記フィルタに設定する制御部と、
を備えることを特徴とする適応等化回路。
(付記2)前記フィルタはFIR(Finite Impulse Response:有限インパルス応答)フィルタであることを特徴とする付記1に記載の適応等化回路。
(付記3)前記入力された信号は、信号光を光電変換して得られた信号を、前記信号光のサンプリング周波数の非整数倍の周波数でサンプリングして得られたディジタルの信号であることを特徴とする付記1または2に記載の適応等化回路。
(付記4)前記制御部は、前記印加部によって前記雑音が印加された前記信号に対して前記フィルタ(以下、「第1フィルタ」と称する。)と同じフィルタリングを行う第2フィルタを有し、前記印加部によって前記雑音が印加された前記信号と、前記第2フィルタによって前記フィルタリングが行われた前記信号と、に基づいて前記タップ係数を前記第1フィルタに設定し、
前記第1フィルタは、前記印加部によって前記雑音が印加されていない前記信号に対して前記フィルタリングを行う、
ことを特徴とする付記1〜3のいずれか一つに記載の適応等化回路。
(付記5)前記制御部は、前記印加部によって前記雑音が印加された前記信号と、前記フィルタによって前記フィルタリングが行われた前記信号と、に基づいて前記タップ係数を前記フィルタに設定し、
前記フィルタは、前記印加部によって前記雑音が印加された前記信号に対して前記フィルタリングを行う、
ことを特徴とする付記1〜3のいずれか一つに記載の適応等化回路。
(付記6)前記印加部は、乱数列をフーリエ変換して得られた雑音から前記帯域外の雑音を抽出し、抽出した前記雑音を逆フーリエ変換して得られた雑音を前記信号に対して印加することを特徴とする付記1〜5のいずれか一つに記載の適応等化回路。
(付記7)前記印加部は、生成した雑音の振幅の正負を前記信号の1サンプルごとに反転させ、振幅の正負を反転させた前記雑音を前記信号の複数サンプルごとに変調することにより得られた雑音を前記信号に対して印加することを特徴とする付記1〜5のいずれか一つに記載の適応等化回路。
(付記8)前記印加部は、乱数列をハイパスフィルタに通して得られた雑音を前記信号に対して印加することを特徴とする付記1〜5のいずれか一つに記載の適応等化回路。
(付記9)信号光を光電変換して得られた信号を、前記信号光のサンプリング周波数の非整数倍の周波数でサンプリングして得られたディジタルの信号に対して、設定されたタップ係数に基づくフィルタリングを行うフィルタと、
前記信号に対して前記信号の帯域外の雑音を印加する印加部と、
前記印加部によって前記雑音が印加された前記信号に基づいて、前記信号における伝送路特性を補償する前記タップ係数を前記フィルタに設定する制御部と、
を備えることを特徴とする光受信器。
t1〜t11 フラクショナルサンプルポイント
100 適応等化回路
110,610 バタフライFIRフィルタ
120 フィルタ係数更新制御部
130 雑音印加部
200 偏波回転
211 X偏波成分
212 Y偏波成分
221,222 偏光方向
300 偏波間ディレイ差
400 偏波間ロス差
500 光受信器
501 ディジタル回路
510 コヒーレント受光フロントエンド
520 波形歪み補償器
530 位相調整器
540 復調/データ再生回路
621,622,631,632 演算部
641〜644,821〜82N 乗算部
651〜654,721,722 加算部
711〜714 FIRフィルタ
811〜81(N−1) 遅延部
900 信号波形
901〜909 シンボルポイント
1011〜1016 サンプリング結果
1021〜1023 FIR処理
1031〜1033 出力
1101〜1103 タップ係数
1104,1105 端部
1201 周波数ゲイン特性
1202 帯域外領域
1801,2201,2203 乱数生成部
1802 フーリエ変換部
1803 ハイパスフィルタ
1804 逆フーリエ変換部
1805,2205 印加部
1901,1902,2301,2302 雑音波形
2001,2002,2401,2402 スペクトル
2202 振幅反転部
2204 変調処理部

Claims (7)

  1. 入力された信号に対して、設定されたタップ係数に基づくフィルタリングを行うフィルタと、
    前記信号に対して前記信号の帯域外の雑音を印加する印加部と、
    前記印加部によって前記雑音が印加された前記信号に基づいて、前記信号における伝送路特性を補償する前記タップ係数を前記フィルタに設定する制御部と、
    を備えることを特徴とする適応等化回路。
  2. 前記制御部は、前記印加部によって前記雑音が印加された前記信号に対して前記フィルタ(以下、「第1フィルタ」と称する。)と同じフィルタリングを行う第2フィルタを有し、前記印加部によって前記雑音が印加された前記信号と、前記第2フィルタによって前記フィルタリングが行われた前記信号と、に基づいて前記タップ係数を前記第1フィルタに設定し、
    前記第1フィルタは、前記印加部によって前記雑音が印加されていない前記信号に対して前記フィルタリングを行う、
    ことを特徴とする請求項1に記載の適応等化回路。
  3. 前記制御部は、前記印加部によって前記雑音が印加された前記信号と、前記フィルタによって前記フィルタリングが行われた前記信号と、に基づいて前記タップ係数を前記フィルタに設定し、
    前記フィルタは、前記印加部によって前記雑音が印加された前記信号に対して前記フィルタリングを行う、
    ことを特徴とする請求項1に記載の適応等化回路。
  4. 前記印加部は、乱数列をフーリエ変換して得られた雑音から前記帯域外の雑音を抽出し、抽出した前記雑音を逆フーリエ変換して得られた雑音を前記信号に対して印加することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の適応等化回路。
  5. 前記印加部は、生成した雑音の振幅の正負を前記信号の1サンプルごとに反転させ、振幅の正負を反転させた前記雑音を前記信号の複数サンプルごとに変調することにより得られた雑音を前記信号に対して印加することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の適応等化回路。
  6. 前記印加部は、乱数列をハイパスフィルタに通して得られた雑音を前記信号に対して印加することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の適応等化回路。
  7. 信号光を光電変換して得られた信号を、前記信号光のサンプリング周波数の非整数倍の周波数でサンプリングして得られたディジタルの信号に対して、設定されたタップ係数に基づくフィルタリングを行うフィルタと、
    前記信号に対して前記信号の帯域外の雑音を印加する印加部と、
    前記印加部によって前記雑音が印加された前記信号に基づいて、前記信号における伝送路特性を補償する前記タップ係数を前記フィルタに設定する制御部と、
    を備えることを特徴とする光受信器。
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