JP2020136115A - リチウム二次電池の正極材料 - Google Patents

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Abstract

【課題】リチウム二次電池の抵抗を小さくすることができ、かつリチウム二次電池の高温サイクル特性および甚大な内部短絡時の発熱抑制性能を向上させることができる、正極材料を提供する。【解決手段】ここに開示されるリチウム二次電池の正極材料は、正極活物質粒子と、前記正極活物質粒子の表面に誘電体と、前記正極活物質粒子の表面に硫酸塩と、を含む。前記誘電体は、ABO3型の結晶構造を有する化合物(Aは、少なくとも1種のアルカリ土類金属元素を含有し、アルカリ金属元素、希土類金属元素、Pb、およびBiからなる群より選ばれる少なくとも1種の元素をさらに含有していてもよく、Bは、Tiを含有し、1種以上の遷移金属元素をさらに含有していてもよい)である。前記硫酸塩は、Mea(SO4)b(Meは、上記AおよびBに含まれる1種以上の元素であり、aおよびbはそれぞれ、1≦a≦2および1≦b≦5を満たす)で表される。【選択図】図1

Description

本発明は、リチウム二次電池の正極材料に関する。
近年、リチウム二次電池は、パソコン、携帯端末等のポータブル電源や、電気自動車(EV)、ハイブリッド自動車(HV)、プラグインハイブリッド自動車(PHV)等の車両駆動用電源などに好適に用いられている。
リチウム二次電池は、その普及に伴いさらなる高性能化が望まれている。一般的に、リチウム二次電池の正極には、リチウムイオンを吸蔵および放出可能な正極活物質が用いられている。リチウム二次電池の性能を向上させるために、正極活物質粒子の表面に、誘電体であるBaTiOを焼結させた正極材料を用いる技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2011−210694号公報
本発明者が鋭意検討した結果、従来技術の正極材料には、これを用いたリチウム二次電池の抵抗が大きいという問題があることを見出した。また、従来技術の正極材料には、これを用いたリチウム二次電池の高温サイクル特性が不十分であるという問題があることを見出した。さらに、従来技術の正極材料には、電極体に金属製の物品が貫通するような甚大な内部短絡時の発熱抑制性能に改善の余地があることを見出した。
そこで本発明は、リチウム二次電池の抵抗を小さくすることができ、かつリチウム二次電池の高温サイクル特性および甚大な内部短絡時の発熱抑制性能を向上させることができる、正極材料を提供することを目的とする。
ここに開示されるリチウム二次電池の正極材料は、正極活物質粒子と、前記正極活物質粒子の表面に誘電体と、前記正極活物質粒子の表面に硫酸塩と、を含む。前記誘電体は、ABO型の結晶構造を有する化合物(式中、Aは、少なくとも1種のアルカリ土類金属元素を含有し、アルカリ金属元素、希土類金属元素、Pb、およびBiからなる群より選ばれる少なくとも1種の元素をさらに含有していてもよく、Bは、Tiを含有し、1種以上の遷移金属元素をさらに含有していてもよい)である。前記硫酸塩は、Me(SO4)(式中、Meは、上記AおよびBに含まれる1種以上の元素であり、aおよびbはそれぞれ、1≦a≦2および1≦b≦5を満たす)で表される。
このような構成によれば、リチウム二次電池の抵抗を小さくすることができ、かつリチウム二次電池の高温サイクル特性および甚大な内部短絡時の発熱抑制性能を向上させることができる、正極材料が提供される。
ここに開示されるリチウム二次電池の正極材料の好ましい一態様では、前記誘電体と、前記硫酸塩とが接触している。
このような構成によれば、電池抵抗低減効果および高温サイクル特性向上効果が特に高くなる。
ここに開示されるリチウム二次電池の正極材料の好ましい一態様では、前記誘電体の量が、前記正極活物質粒子に対して、0.01質量%以上10質量%以下である。
このような構成によれば、電池抵抗低減効果および高温サイクル特性向上効果が特に高くなる。
ここに開示されるリチウム二次電池の正極材料の好ましい一態様では、前記硫酸塩の量が、前記正極活物質粒子に対して、0.001質量%以上0.5質量%以下である。
このような構成によれば、電池抵抗低減効果および高温サイクル特性向上効果が特に高くなる。
本発明の一実施形態に係る正極材料の一例の模式断面図である。 本発明の一実施形態に係る正極材料を用いて構築されるリチウム二次電池の構成を模式的に示す断面図である。 本発明の一実施形態に係る正極材料を用いて構築されるリチウム二次電池の捲回電極体の構成を示す模式図である。
以下、本発明による実施の形態を説明する。なお、本明細書において特に言及している事項以外の事柄であって本発明の実施に必要な事柄(例えば、本発明を特徴付けないリチウム二次電池の正極材料の一般的な構成)は、当該分野における従来技術に基づく当業者の設計事項として把握され得る。本発明は、本明細書に開示されている内容と当該分野における技術常識とに基づいて実施することができる。
なお、本明細書において「二次電池」とは、繰り返し充放電可能な蓄電デバイス一般をいい、いわゆる蓄電池ならびに電気二重層キャパシタ等の蓄電素子を包含する用語である。
また、本明細書において「リチウム二次電池」とは、電荷担体としてリチウムイオンを利用し、正負極間におけるリチウムイオンに伴う電荷の移動により充放電が実現される二次電池をいう。
本実施形態に係るリチウム二次電池の正極材料は、正極活物質粒子と、当該正極活物質粒子の表面に誘電体と、当該正極活物質粒子の表面に硫酸塩と、を含む。ここで、当該誘電体は、ABO型の結晶構造を有する化合物(式中、Aは、少なくとも1種のアルカリ土類金属元素を含有し、アルカリ金属元素、希土類金属元素、Pb、およびBiからなる群より選ばれる少なくとも1種の元素をさらに含有していてもよく、Bは、Tiを含有し、1種以上の遷移金属元素をさらに含有していてもよい)である。当該硫酸塩は、Me(SO4)(式中、Meは、上記AおよびBに含まれる1種以上の元素であり、aおよびbはそれぞれ、1≦a≦2および1≦b≦5を満たす)で表される。
本実施形態に係る正極材料に含まれる正極活物質としては、リチウム二次電池に用いられる公知の正極活物質を用いてよい。具体的に例えば、リチウム複合酸化物、リチウム遷移金属リン酸化合物等を用いることができる。正極活物質の結晶構造は、特に限定されず、層状構造、スピネル構造、オリビン構造等であってよい。
リチウム複合酸化物としては、遷移金属元素として、Ni、Co、Mnのうちの少なくとも1種を含むリチウム遷移金属複合酸化物が好ましく、その具体例としては、リチウムニッケル系複合酸化物、リチウムコバルト系複合酸化物、リチウムマンガン系複合酸化物、リチウムニッケルマンガン系複合酸化物、リチウムニッケルコバルトマンガン系複合酸化物、リチウムニッケルコバルトアルミニウム系複合酸化物、リチウム鉄ニッケルマンガン系複合酸化物等が挙げられる。
なお、本明細書において「リチウムニッケルコバルトマンガン系複合酸化物」とは、Li、Ni、Co、Mn、Oを構成元素とする酸化物の他に、それら以外の1種または2種以上の添加的な元素を含んだ酸化物をも包含する用語である。かかる添加的な元素の例としては、Mg、Ca、Al、Ti、V、Cr、Si、Y、Zr、Nb、Mo、Hf、Ta、W、Na、Fe、Zn、Sn等の遷移金属元素や典型金属元素等が挙げられる。また、添加的な元素は、B、C、Si、P等の半金属元素や、S、F、Cl、Br、I等の非金属元素であってもよい。このことは、上記したリチウムニッケル系複合酸化物、リチウムコバルト系複合酸化物、リチウムマンガン系複合酸化物、リチウムニッケルマンガン系複合酸化物、リチウムニッケルコバルトアルミニウム系複合酸化物、リチウム鉄ニッケルマンガン系複合酸化物等についても同様である。
リチウムニッケルコバルトマンガン系複合酸化物としては、下式(I)で表される組成を有するものが好ましい。
Li1+xNiCoMn(1−y−z)α2−ββ (I)
式(I)中、x、y、z、α、およびβは、0≦x≦0.7、0.1<y<0.9、0.1<z<0.4、0≦α≦0.1、0≦β≦0.5を満たす。Mは、Zr、Mo、W、Mg、Ca、Na、Fe、Cr、Zn、Si、Sn、およびAlからなる群より選ばれる少なくとも1種の元素である。Qは、F、ClおよびBrからなる群より選ばれる少なくとも1種の元素である。エネルギー密度および熱安定性の観点から、yおよびzはそれぞれ、0.3≦y≦0.5、0.20≦z<0.4を満たすことが好ましい。
リチウム遷移金属リン酸化合物としては、例えば、リン酸鉄リチウム(LiFePO)、リン酸マンガンリチウム(LiMnPO)、リン酸マンガン鉄リチウム等が挙げられる。
正極活物質粒子の形状は、特に限定されず、球状、板状、針状、不定形状等であってよい。また、正極活物質粒子は、一次粒子が凝集した二次粒子の形態であってもよく、中空粒子の形態であってもよい。
正極活物質粒子の平均粒子径(D50)は、特に制限はないが、例えば、0.05μm以上20μm以下であり、好ましくは0.5μm以上15μm以下であり、より好ましくは3μm以上15μm以下である。
なお、正極活物質粒子の平均粒子径(D50)は、例えば、レーザー回折散乱法等により求めることができる。
誘電体は、ABO型の結晶構造を有する化合物である。すなわち、誘電体は、ペロブスカイト構造を有する化合物である。ここで、上記式中のAは、少なくとも1種のアルカリ土類金属元素を含有し、アルカリ金属元素、希土類金属元素、Pb、およびBiからなる群より選ばれる少なくとも1種の元素をさらに含有していてもよい。上記式中のBは、Tiを含有し、1種以上の遷移金属元素(ただしTiを除く)をさらに含有していてもよい。
したがって、本実施形態に係る正極材料に含まれる誘電体の結晶構造は、(M 1−m)(Ti 1−n)Oで表すことができる。(式中、Mは、少なくとも1種のアルカリ土類金属元素であり、Mは、アルカリ金属元素、希土類金属元素、Pb、およびBiからなる群より選ばれる少なくとも1種の元素であり、Mは、1種以上の遷移金属元素(ただしTiを除く)であり、mおよびnはそれぞれ、0<m≦1、0<n≦1を満たす。
上記アルカリ土類金属の例としては、Ba、Mg、Sr、Ca等が挙げられる。
としては好ましくは、Ba、およびSrからなる群より選ばれる少なくとも1種である。
上記アルカリ金属元素の例としては、Li、Na、K等が挙げられる。
上記希土類元素の例としては、Y、La、Ce、Nd、Sm、Pr等が挙げられる。
として好ましくは、Sr、La、Pb、およびBiからなる群より選ばれる少なくとも1種の元素である。
上記遷移金属元素の例としては、Zr、Mo、Co、Fe、Ni、Mn、Cu、Cr、V、Nb、Pt、Pd、Ru、Rh、Au、Ag等が挙げられる。
として好ましくは、Mn、およびCoからなる群より選ばれる少なくとも1種である。
mは、好ましくは0.3≦m≦1、より好ましくは0.5≦m≦1を満たす。
nは、好ましくは0.3≦n≦1、より好ましくは0.5≦n≦1を満たす。
硫酸塩は、Me(SO4)で表される化合物である。
ここで、Meは、上記誘電体のAおよびBに含まれる1種以上の元素(言い換えると、上記誘電体のAおよびBとして選択されている元素のうちの1種以上の元素)であり、したがって、硫酸塩は、上記誘電体と共通の元素を含む。Meは、ABOで表される上記誘電体のAおよびBとして含まれている元素であればよく、よって、AおよびBに必須に含まれる元素であっても、任意に含まれる元素であってもよい。
aおよびbはそれぞれ、1≦a≦2および1≦b≦5を満たし、bは好ましくは1≦b≦3である。aおよびbは、通常、整数である。
本実施形態に係る正極材料においては、正極活物質粒子の表面に、上記特定の誘電体と、上記特定の硫酸塩とが共存している。
本実施形態に係る正極材料においては、典型的には、上記誘電体の被覆(特に、上記誘電体の結晶)および上記硫酸塩の被覆(特に、上記硫酸塩の結晶)がそれぞれ、正極活物質粒子の表面に点在している。すなわち、本実施形態に係る正極材料の表面においては、上記誘電体の被覆および上記硫酸塩の被覆がそれぞれ、島状に存在している。
本実施形態に係る正極材料においては、上記誘電体および上記硫酸塩は、これらが共存する一つの層を形成し、当該層が正極活物質を完全に被覆していてもよい。しかしながら、電池特性の観点から、上記誘電体および上記硫酸塩は、上記のように、正極活物質粒子の表面に点在して、上記誘電体および上記硫酸塩が正極活物質粒子を部分的に被覆していることが好ましい。
本実施形態に係る正極材料の一例を、図1に示す。図1は、当該例に係る正極材料10の模式断面図である。図示されるように、正極活物質粒子12の表面上に、上記の結晶構造を有する誘導体14と、上記の組成を有する硫酸塩16とが点在している。したがって、誘導体14と硫酸塩16とが、正極活物質粒子12の表面を部分的に被覆している。一部の誘導体14と一部の硫酸塩16とは、接触している。
正極活物質粒子の表面に、上記誘電体および上記硫酸塩が存在することにより、本実施形態に係る正極材料を用いたリチウム二次電池の抵抗が低減される。加えて、当該リチウム二次電池の高温サイクル特性(特に、高温下での繰り返し充放電に対する容量劣化耐性)が向上する。さらに、当該リチウム二次電池の電極体に金属製の物品が貫通するような甚大な内部短絡が起こった際の、発熱抑制性能が向上する。リチウム二次電池の電極体に金属製の物品が貫通するような甚大なこの内部短絡は、例えば、リチウム二次電池を車両に搭載し、当該車両が事故を起こした場合等に起こり得る。これらの効果が得られる理由は、次のように推察される。
従来、正極活物質表面に硫酸塩の被覆が存在する場合には、当該被覆は、高抵抗層となる。しかしながら、本実施形態では、正極活物質の表面に上記誘電体と上記硫酸塩とが共存することで、電解液中の溶媒和Liが、上記誘電体および上記硫酸塩の双方と、溶媒和に代わる緩い相互作用を形成するものと考えられる。この緩い相互作用によって、電極反応過程において溶媒和Liの脱溶媒和エネルギーを著しく低減させることにより得られる効果と同様の効果が奏されるものと考えられる。その結果、電池抵抗が低減されるものと考えられる。
また、リチウム二次電池の反応過程において、非水電解液の分解により生じたフッ化水素(HF)が、正極活物質を劣化させる。本実施形態においては、上記誘電体と上記硫酸塩との間で、HFが可逆的に吸着/脱離されるものと考えられる。その結果、HFが正極活物質表面に到達する頻度が減少して、正極活物質の劣化が抑制され、これにより高温サイクル特性が向上するものと考えられる。
さらに、本実施形態においては、正極活物質表面に上記誘電体と上記硫酸塩とが共存することにより、特異的な溶媒和状態の電解液層が形成されるものと考えられる。そして、この電解液層の電気抵抗が、特異的で極めて有利な温度依存性を示すものと考えられる。具体的には、この電解液層の常温での電気抵抗は極めて低いが、高温になると電解液層の電気抵抗が急激に増加するものと考えられる。その結果、甚大な内部短絡時に温度が上昇すると、この電解液層が極度に高抵抗化し、電池内部の電流を遮断して温度のさらなる上昇を抑制するものと考えられる。
本実施形態においては、正極活物質表面に存在する、上記誘電体と上記硫酸塩とが接触していることが好ましい。このとき、電池抵抗低減効果および高温サイクル特性向上効果がさらに高くなる。電池低減効果のさらなる向上に関しては、誘電体と硫酸塩とが互いに接触することで、これらの界面において電解液のLi輸率が向上し、その結果、正極活物質へのLi供給量が増加するためであると考えられる。
上記誘電体と上記硫酸塩とは、少なくとも一部が接触していればよい。
なお、上記誘電体と上記硫酸塩とが接触していることは、正極材料の断面を走査型透過電子顕微鏡(STEM)を用いて観察することにより確認することができる。
正極活物質表面に存在する上記誘電体の量には特に制限はない。電池抵抗低減効果および高温サイクル特性向上効果が特に高いことから、上記誘電体の量は、正極活物質粒子に対して、好ましくは0.01質量%以上10質量%以下である。
正極活物質表面に存在する上記硫酸塩の量には特に制限はない。電池抵抗低減効果および高温サイクル特性向上効果が特に高いことから、硫酸塩の量は、正極活物質粒子に対して、好ましくは0.001質量%以上0.5質量%以下である。
本実施形態に係る正極材料は、例えば、公知のメカノケミカル装置を用いて、正極活物質粒子、上記誘電体、および上記硫酸塩の混合物に対してメカノケミカル処理を施すことにより製造することができる。このとき、印加する機械的エネルギーを高くすることで、正極活物質粒子の表面上で上記誘電体と上記硫酸塩とを接触させることができる。
本実施形態に係る正極材料は、リチウム二次電池用であり、公知方法に従って、本実施形態に係る正極材料を用いてリチウム二次電池を構築することができる。そこで、以下、本実施形態に係る正極材料を備えるリチウム二次電池の具体的な構成例を、図面を参照しながら説明する。なお、当該リチウム二次電池は、以下説明する例に限定されない。以下の図面においては、同じ作用を奏する部材・部位には同じ符号を付して説明している。また、各図における寸法関係(長さ、幅、厚さ等)は実際の寸法関係を反映するものではない。
図2に示すリチウム二次電池100は、扁平形状の捲回電極体20と非水電解質(図示せず)とが扁平な角形の電池ケース(即ち外装容器)30に収容されることにより構築される密閉型電池である。電池ケース30には、外部接続用の正極端子42および負極端子44と、電池ケース30の内圧が所定レベル以上に上昇した場合に該内圧を開放するように設定された薄肉の安全弁36とが設けられている。正負極端子42,44はそれぞれ正負極集電板42a,44aと電気的に接続されている。電池ケース30の材質には、例えば、アルミニウム等の軽量で熱伝導性の良い金属材料が用いられる。
捲回電極体20は、図2および図3に示すように、長尺状の正極集電体52の片面または両面(ここでは両面)に長手方向に沿って正極活物質層54が形成された正極シート50と、長尺状の負極集電体62の片面または両面(ここでは両面)に長手方向に沿って負極活物質層64が形成された負極シート60とが、2枚の長尺状のセパレータシート70を介して重ね合わされて長手方向に捲回されている。なお、捲回電極体20の捲回軸方向(上記長手方向に直交するシート幅方向をいう。)の両端から外方にはみ出すように形成された正極活物質層非形成部分52a(即ち、正極活物質層54が形成されずに正極集電体52が露出した部分)と負極活物質層非形成部分62a(即ち、負極活物質層64が形成されずに負極集電体62が露出した部分)には、それぞれ正極集電板42aおよび負極集電板44aが接合されている。
正極シート50を構成する正極集電体52としては、例えばアルミニウム箔等が挙げられる。正極活物質層54は、正極活物質を含む材料である上述の本実施形態に係る正極材料を含む。また正極活物質層54は、導電材、バインダ等をさらに含み得る。導電材としては、例えばアセチレンブラック(AB)等のカーボンブラックやその他(グラファイト等)の炭素材料を好適に使用し得る。バインダとしては、例えばポリフッ化ビニリデン(PVDF)等を使用し得る。
負極シート60を構成する負極集電体62としては、例えば銅箔等が挙げられる。負極活物質層64は、負極活物質を含む。負極活物質としては、例えば黒鉛、ハードカーボン、ソフトカーボン等の炭素材料を使用し得る。負極活物質層64は、バインダ、増粘剤等をさらに含み得る。バインダとしては、例えばスチレンブタジエンラバー(SBR)等を使用し得る。増粘剤としては、例えばカルボキシメチルセルロース(CMC)等を使用し得る。
セパレータ70としては、従来からリチウム二次電池に用いられるものと同様の各種多孔質シートを用いることができ、その例としては、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)等の樹脂から成る多孔質樹脂シートが挙げられる。かかる多孔質樹脂シートは、単層構造であってもよく、二層以上の複層構造(例えば、PE層の両面にPP層が積層された三層構造)であってもよい。セパレータ70は、耐熱層(HRL)を備えていてもよい。
非水電解質は従来のリチウム二次電池と同様のものを使用可能であり、典型的には有機溶媒(非水溶媒)中に、支持塩を含有させたものを用いることができる。非水溶媒としては、カーボネート類、エステル類、エーテル類等の非プロトン性溶媒を用いることができる。なかでも、カーボネート類、例えば、エチレンカーボネート(EC)、ジエチルカーボネート(DEC)、ジメチルカーボネート(DMC)、エチルメチルカーボネート(EMC)等を好適に採用し得る。或いは、モノフルオロエチレンカーボネート(MFEC)、ジフルオロエチレンカーボネート(DFEC)、モノフルオロメチルジフルオロメチルカーボネート(F−DMC)、トリフルオロジメチルカーボネート(TFDMC)のようなフッ素化カーボネート等のフッ素系溶媒を好ましく用いることができる。このような非水溶媒は、1種を単独で、あるいは2種以上を適宜組み合わせて用いることができる。支持塩としては、例えば、LiPF、LiBF、リチウムビス(フルオロスルホニル)イミド(LiFSI)等のリチウム塩を好適に用いることができる。支持塩の濃度は、0.7mol/L以上1.3mol/L以下が好ましい。
なお、上記非水電解質は、本発明の効果を著しく損なわない限りにおいて、上述した非水溶媒および支持塩以外の成分、例えば、ガス発生剤、被膜形成剤、分散剤、増粘剤等の各種添加剤を含み得る。
リチウム二次電池100は、各種用途に利用可能である。好適な用途としては、プラグインハイブリッド自動車(PHV)、ハイブリッド自動車(HV)、電気自動車(EV)等の車両に搭載される駆動用電源が挙げられる。リチウム二次電池100は、複数個が電気的に接続された組電池の形態で使用することもできる。
以上、例として扁平形状の捲回電極体を備える角型のリチウム二次電池について説明した。しかしながら、本実施形態に係る正極材料は、公知方法に従い、他の種類のリチウム二次電池にも使用可能である。例えば、本実施形態に係る正極材料を用いて、積層型電極体を備えるリチウム二次電池を構築することもできる。また、本実施形態に係る正極材料を用いて、円筒型リチウム二次電池、ラミネート型リチウム二次電池等を構築することもできる。また、本実施形態に係る正極材料を用いて、全固体リチウム二次電池を構築することもできる。
以下、本発明に関する実施例を説明するが、本発明をかかる実施例に示すものに限定することを意図したものではない。
<正極材料の作製1>
〔実施例1〕
まず、正極活物質粒子として層状構造を有するLiNi1/3Co1/3Mn1/3粒子を、常法に従い作製した。
具体的には、Ni、Co、およびMnの硫酸塩をそれぞれ、NiとCoとMnのモル比が1:1:1になるように水に溶解させた。そこへNaOHを添加して中和することにより、正極活物質の前駆体である、Ni、Co、およびMnを含む複合水酸化物を析出させた。得られた複合水酸化物と炭酸リチウムとを、これらのモル比が1:1となるように混合した。混合物を800℃で15時間焼成して、層状構造を有するLiNi1/3Co1/3Mn1/3粒子を得た。レーザー回折散乱法により、このLiNi1/3Co1/3Mn1/3粒子の平均粒子径(D50)を測定したところ、10μmであった。
次に、層状構造を有するLiNi1/3Co1/3Mn1/3粒子を、誘電体としてBaTiO粉末および硫酸塩としてBaSO粉末と共にメカノケミカル装置に投入した。このとき、誘電体(BaTiO)の量は、LiNi1/3Co1/3Mn1/3粒子に対して1質量%とし、硫酸塩(BaSO)の量は、LiNi1/3Co1/3Mn1/3粒子に対して0.4質量%とした。これらを、6000rpmで30分間、メカノケミカル処理することにより、実施例1の正極材料を得た。
〔比較例1〕
実施例1で作製した層状構造を有するLiNi1/3Co1/3Mn1/3粒子をそのまま、比較例1の正極材料として用いた。
〔比較例2〕
LiNi1/3Co1/3Mn1/3粒子を、BaTiO粉末のみとメカノケミカル処理した以外は、実施例1と同様の方法により、比較例2の正極材料を得た。
〔比較例3〕
LiNi1/3Co1/3Mn1/3粒子を、BaSO粉末のみとメカノケミカル処理した以外は、実施例1と同様の方法により、比較例3の正極材料を得た。
〔実施例2〕
メカノケミカル処理を、8000rpmで30分間行った以外は、実施例1と同様の方法により、実施例2の正極材料を得た。
〔実施例3〜13〕
表1に記載の誘電体および硫酸塩を用いた以外は、実施例1と同様の方法により、実施例3〜13の正極材料を得た。
〔実施例14〜25〕
LiNi1/3Co1/3Mn1/3粒子に対するBaTiO粉末の量、およびLiNi1/3Co1/3Mn1/3粒子に対するBaSO粉末の量をそれぞれ表1に示す値とし、メカノケミカル処理を、8000rpmで30分間行った以外は、実施例1と同様の方法により、実施例14〜25の正極材料を得た。
<被覆状態の観察>
各実施例の正極材料の断面をSTEMで観察した。その結果LiNi1/3Co1/3Mn1/3粒子の表面に、誘電体の被覆および硫酸塩の被覆が点在していることが確認された。また、実施例1の正極材料では、誘電体の被覆と硫酸塩の被覆とは接触しておらず、実施例2〜25の正極材料では、誘電体の被覆と硫酸塩の被覆は、接触していることが確認された。
<評価用リチウム二次電池の作製>
上記作製した正極材料と、導電材としてのアセチレンブラック(AB)と、バインダとしてのポリフッ化ビニリデン(PVDF)とを、正極材料:AB:PVDF=80:8:2の質量比でN−メチルピロリドン(NMP)中でプラネタリミキサを用いて混合し、固形分濃度56質量%の正極活物質層形成用スラリーを調製した。このスラリーを、ダイコータを用いてアルミニウム箔の両面に塗布し、乾燥した後、プレスすることにより正極シートを作製した。
また、負極活物質としての天然黒鉛(C)と、バインダとしてのスチレンブタジエンラバー(SBR)と、増粘剤としてのカルボキシメチルセルロース(CMC)とを、C:SBR:CMC=90:5:5の質量比でイオン交換水中で混合して、負極活物質層形成用スラリーを調製した。このスラリーを、銅箔の両面に塗布し、乾燥した後、プレスすることにより負極シートを作製した。
また、2枚のセパレータシート(多孔性ポリオレフィンシート)を用意した。
作製した正極シートと負極シートと用意した2枚のセパレータシートとを重ね合わせ、捲回して捲回電極体を作製した。作製した捲回電極体の正極シートと負極シートにそれぞれ電極端子を溶接により取り付け、これを、注液口を有する電池ケースに収容した。
続いて、電池ケースの注液口から非水電解液を注入し、当該注液口を気密に封止した。なお、非水電解液には、エチレンカーボネート(EC)とエチルメチルカーボネート(EMC)とジメチルカーボネート(DMC)とを1:1:1の体積比で含む混合溶媒に、支持塩としてのLiPFを1.0mol/Lの濃度で溶解させたものを用いた。
<活性化および初期容量測定>
上記作製した各評価リチウム二次電池を25℃の環境下に置いた。活性化(初回充電)は、定電流−定電圧方式とし、各評価用リチウム二次電池を1/3Cの電流値で4.2Vまで定電流充電を行った後、電流値が1/50Cになるまで定電圧充電を行い、満充電状態にした。その後、各評価用リチウム二次電池を1/3Cの電流値で3.0Vまで定電流放電した。そして、このときの放電容量を測定して初期容量を求めた。
<電池抵抗測定>
活性化した各評価用リチウム二次電池を、3.70Vの電圧(開放電圧)に調製した後、−5℃の環境下に置いた。この各評価用リチウム二次電池に対し、20Cの電流値で8秒間の放電を行った。このときの電圧降下量ΔVを取得し、電流値とΔVを用いて電池抵抗を算出した。比較例1の正極材料を用いた評価用リチウム二次電池の抵抗を1.00とした場合の、他の比較例および実施例の正極材料を用いた評価用リチウム二次電池の抵抗の比を求めた。結果を表1に示す。
<高温サイクル特性評価>
活性化した各評価用リチウム二次電池を60℃の環境下に置き、10Cで4.2Vまで定電流充電および10Cで3.3Vまで定電流放電を1サイクルとする充放電を200サイクル繰り返した。200サイクル目の放電容量を、初期容量と同様の方法で求めた。高温サイクル特性の指標として、(充放電200サイクル目の放電容量/初期容量)×100より、容量維持率(%)を求めた。結果を表1に示す。
<発熱抑制性能評価>
各評価用リチウム二次電池を、1/3Cの電流値で4.2Vまで定電流充電を行った後、電流値が1/10Cになるまで定電圧充電を行った。この充電した各評価用リチウム二次電池を25℃の環境下に置き、電池ケースに熱電対を取り付けた。その後、電池ケースの中央部に直径3mmの鉄製の釘を10mm/秒の速度で貫通させた。このときの電池ケースの温度を熱電対により測定し、最高温度を求めた。最高温度が200℃未満となった評価用リチウム二次電池を合格とした。結果を表1に示す。なお、表1では、最高温度が200℃未満を「○」、200℃以上を「×」で示してある。
Figure 2020136115
実施例1と比較例1〜3の比較より、正極活物質の表面に、誘電体であるBaTiOおよび硫酸塩であるBaSOを共存させることにより、電池抵抗が低減され、また高温サイクル特性および発熱抑制性能が向上していることがわかる。ここで、比較例1と比較例2の比較より、正極活物質の表面にBaTiOを存在させることの効果が把握でき、比較例1と比較例3の比較より、正極活物質の表面にBaSOを存在させることの効果が把握できる。BaSOを単独で正極活物質の表面に存在させた比較例3では、電池抵抗が大きくなったのにもかかわらず、実施例1では、比較例1および比較例2よりも抵抗が顕著に小さくなった。また、BaTiOおよびBaSOを併用した場合の高温サイクル特性の向上効果は、BaTiOの単独使用により得られる向上効果およびBaSOの単独使用により得られる向上効果の足し合わせよりも大きなものとなった。このことから、正極活物質の表面に、BaTiOおよびBaSOを共存させることによって、相乗効果が得られることがわかる。
メカノケミカル処理の条件を変えた実施例2では、BaTiOとBaSOとが接触していた。この実施例2では、実施例1と比べてさらなる低抵抗化が達成でき、また、高温サイクル特性がさらに向上した。
実施例3〜13の結果より、誘電体および硫酸塩の種類を特定の範囲内で変えても、抵抗低減効果、高温サイクル特性向上効果、および発熱抑制性能向上効果が得られることがわかる。
実施例2および実施例14〜19の結果より、誘電体の量を変化させても、抵抗低減効果、高温サイクル特性向上効果、および発熱抑制性能向上効果が得られることがわかる。特に効果が高い誘電体の量は、0.01質量%以上10質量%以下の範囲であると言える。
実施例2および実施例20〜25の結果より、硫酸塩の量を変化させても、抵抗低減効果、高温サイクル特性向上効果、および発熱抑制性能向上効果が得られることがわかる。特に効果が高い硫酸塩の量は、0.001質量%以上0.5質量%以下の範囲であると言える。
<正極材料の作製2>
〔比較例4〜9〕
表2に示す組成の正極活物質を準備し、そのまま比較例4〜9の正極材料として用いた。
〔実施例26〜31〕
表2に示す組成の正極活物質を準備し、BaTiO粉末およびBaSO粉末と共にメカノケミカル装置に投入した。このとき、BaTiO粉末の量は、正極活物質に対して1質量%とし、BaSO粉末の量は、正極活物質に対して0.4質量%とした。これらを、8000rpmで30分間、メカノケミカル処理することにより、実施例26〜31の正極材料を得た。
実施例26〜31の正極材料の断面をSTEMで観察した。その結果、正極活物質粒子の表面に、BaTiOの被覆およびBaSOの被覆が点在していることが確認された。また、BaTiOの被覆とBaSOの被覆は、接触していることが確認された。
<正極材料の評価>
上記作製した各実施例および各比較例の正極材料について、上記と同じ手順にて、電池抵抗測定、高温サイクル特性評価(容量維持率測定)、および発熱抑制性能評価を行った。
電池抵抗については、同じ組成の正極活物質を用いている比較例の正極材料を用いた電池の値を基準(1.00)として、各実施例の抵抗の比を求めた(例えば、実施例26は、比較例4を基準とし、実施例31は、比較例9を基準とした)。
これらの結果を表2に示す。
Figure 2020136115
比較例4〜9および実施例26〜31をそれぞれ比較することにより、正極活物質の組成および結晶構造によらず、抵抗低減効果、高温サイクル特性向上効果、および発熱抑制性能向上効果が得られていることがわかる。
以上のことから、本実施形態に係るリチウム二次電池の正極材料によれば、リチウム二次電池の抵抗を小さくすることができ、かつリチウム二次電池の高温サイクル特性および甚大な内部短絡時の発熱抑制性能を向上させることができることがわかる。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、請求の範囲を限定するものではない。請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
10 正極材料
12 正極活物質粒子
14 誘電体
16 硫酸塩
20 捲回電極体
30 電池ケース
36 安全弁
42 正極端子
42a 正極集電板
44 負極端子
44a 負極集電板
50 正極シート(正極)
52 正極集電体
52a 正極活物質層非形成部分
54 正極活物質層
60 負極シート(負極)
62 負極集電体
62a 負極活物質層非形成部分
64 負極活物質層
70 セパレータシート(セパレータ)
100 リチウム二次電池

Claims (4)

  1. 正極活物質粒子と、
    前記正極活物質粒子の表面に誘電体と、
    前記正極活物質粒子の表面に硫酸塩と、
    を含み、
    前記誘電体は、ABO型の結晶構造を有する化合物(式中、Aは、少なくとも1種のアルカリ土類金属元素を含有し、アルカリ金属元素、希土類金属元素、Pb、およびBiからなる群より選ばれる少なくとも1種の元素をさらに含有していてもよく、Bは、Tiを含有し、1種以上の遷移金属元素をさらに含有していてもよい)であり、
    前記硫酸塩は、Me(SO4)(式中、Meは、上記AおよびBに含まれる1種以上の元素であり、aおよびbはそれぞれ、1≦a≦2および1≦b≦5を満たす)で表される、
    リチウム二次電池の正極材料。
  2. 前記誘電体と、前記硫酸塩とが接触している、請求項1に記載のリチウム二次電池の正極材料。
  3. 前記誘電体の量が、前記正極活物質粒子に対して、0.01質量%以上10質量%以下である、請求項1または2に記載のリチウム二次電池の正極材料。
  4. 前記硫酸塩の量が、前記正極活物質粒子に対して、0.001質量%以上0.5質量%以下である、請求項1〜3のいずれか1項に記載のリチウム二次電池の正極材料。
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