JP2020134544A - ヘッドアップディスプレイ用バックライト装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】主に、コストをかけずにセンサーを容易に設置できるようにする。【解決手段】光源7が取付けられた基板11と、基板11の光源7側の面に配設されて、光源7を取り囲む入射部12を有するリフレクタ13とを備えたヘッドアップディスプレイ2用のバックライト6に関する。リフレクタ13の入射部12の近傍に、光源7からの光の一部をリフレクタ13の部材内へ取り込む光取込部32を設けると共に、光取込部32からリフレクタ13の部材内へ取り込まれた光を、基板11と対向する位置から取り出す光取出部33を設け、光取出部33と対向する基板11上の位置に照度センサー34を設ける。【選択図】図3

Description

この発明は、ヘッドアップディスプレイ用バックライト装置に関するものである。
自動車などの車両に対し、ヘッドアップディスプレイ(HUD)を搭載することが進められている。ヘッドアップディスプレイは、前方を向いて運転している乗員が、大きな視線移動を伴うことなく運転に必要な情報を視認できるようにした運転支援装置である(例えば、特許文献1参照)。特許文献1のヘッドアップディスプレイでは、表示部に液晶パネルを用いている。
特開2016−45244号公報
表示部に用いられる液晶パネルは、光を透過させることで表示画像が生成されるようになっているため、バックライトを必要とする。しかも、ヘッドアップディスプレイに用いられるバックライトは、外光が強い状況下においても表示画像を視認できるようにするために、大出力の光源が用いられる。
大出力の光源は発熱量が大きいため、バックライト(の光源)が発する熱や、外部からヘッドアップディスプレイの内部へ侵入した太陽光の熱などによって、液晶パネルが耐熱温度を越えないように、バックライト(の光源)の出力を制御する必要がある。
特許文献1のヘッドアップディスプレイでは、液晶パネルの近傍にサーミスタなどの温度センサーを設けて、サーミスタの抵抗変化によって光源の出力を制御するようにしていた。しかし、液晶パネルの近傍に温度センサーを設置すると、光源用の基板とは別に温度センサー用の基板が必要になったり、温度センサーから光源用の基板までの配線距離が長くなったりするので、その分、コストがかかる。
そこで、本発明は、主に、上記した問題点を解決することを目的としている。
上記課題を解決するために、本発明は、
光源が取付けられた基板と、該基板の前記光源側の面に配設されて、前記光源を取り囲む入射部を有するリフレクタとを備えたヘッドアップディスプレイ用バックライト装置であって、
前記リフレクタの入射部の近傍に、前記光源からの光の一部を前記リフレクタの部材内へ取り込む光取込部を設けると共に、
該光取込部から前記リフレクタの部材内へ取り込まれた光を、前記基板と対向する位置から取り出す光取出部を設け、
該光取出部と対向する前記基板上の位置に照度センサーを設けたことを特徴とする。
本発明によれば、上記構成によって、コストをかけずにセンサーを容易に設置することなどができる。
実施例にかかるヘッドアップディスプレイの構成図である。 ヘッドアップディスプレイの表示部(液晶パネル及びバックライト)の構成図(縦断面図)である。 図2のリフレクタの縦断面図である。 図3の部分拡大図である。 リフレクタの平面図である。 他の実施例にかかるリフレクタの平面図である。 図6のリフレクタの縦断面図である。
以下、本実施の形態を、図面を用いて詳細に説明する。
図1〜図7は、この実施の形態を説明するためのものである。
<構成>以下、この実施例の構成について説明する。
図1に示すように、自動車などの車両1に対して、ヘッドアップディスプレイ2を搭載する。ヘッドアップディスプレイ2は、前方を向いて運転している乗員3が、大きな視線移動を伴うことなく運転に必要な情報を視認できるようにする運転支援装置である。ヘッドアップディスプレイ2の表示には、液晶パネル4(又はLCD4 図2)を用いる。
そして、液晶パネル4は、光を透過させることで表示画像5が生成されるようになっているため、液晶パネル4へ向けて光を出射するバックライト6が設けられる。ヘッドアップディスプレイ2に用いられるバックライト6には、外光が強い状況下においても表示画像5を視認できるように、大出力の光源7(又はLED7 図2)を用いる。大出力の光源7は、発熱量が大きい。
ヘッドアップディスプレイ2は、車室内の前部に設置されたインストルメントパネル8の内部に設置される。インストルメントパネル8の上面には、液晶パネル4の表示画像5を通して車両1のウィンドシールドW/S(又はフロントウィンドウガラス)に投影させるための開口部8aが形成される。なお、液晶パネル4の表示画像5は、開口部8aの前縁部周辺の位置に設けた反射板(コンバイナ)に投影させるようにしても良い。この反射板は、車両1のウィンドシールドW/Sの車両後方側に設置される。液晶パネル4とウィンドシールドW/S(や反射板)との間には、必要に応じてミラーなどの反射光学系9aを単数又は複数枚設けても良い。反射光学系9aは、表示画像5の光路を長くしたり、表示画像5を拡大したりするものなどとすることができる。そして、乗員3には、ウィンドシールドW/Sなどに投影されて反射された表示画像5の虚像5aが、ウィンドシールドW/Sなどの奥側(車両前方側)に視認される。乗員3は、虚像5aによって運転に必要な情報を得ることができる。
図3(図2)に示すように、バックライト6は、少なくとも光源7が取付けられた基板11と、基板11の光源7側の面に配設されて、光源7を取り囲む入射部12(又は入射口)を有するリフレクタ13とを備えている。
ここで、光源7には、例えば、高輝度光源(高輝度LED)などが用いられる。基板11には、必要に応じて、複数個の光源7が取付けられる。
リフレクタ13は、各光源7の出光部を包囲する入射部12を個別に有する複数の反射筒部14を備えている。反射筒部14は各光源7からの光を拡散及び反射させるためのものであり、円錐形や角錐形などの漸拡形状を有している。複数の反射筒部14の入射部12とは反対の側(液晶パネル4の側)には、液晶パネル4へ向けて光を出射する共通の出射部15を有する延長筒部16(又は集合筒部)を一体に設けても良い。延長筒部16は、複数の反射筒部14の出口部分を包囲する大きさ及び形状を有している。反射筒部14と延長筒部16との外周側には、これらを取り囲む外周壁部17を設けても良い。外周壁部17は、出射部15の位置で延長筒部16と一体に連結される(連結部18)。
また、図2に示すように、リフレクタ13と液晶パネル4との間には、リフレクタ13の出射部15から出射された光を液晶パネル4へ導くためのガイド筒部21が設けられている。ガイド筒部21の両端部には、光源7からの光の偏光方向を整えるための偏光板22や、偏光板22で偏光方向が整えられた光を拡散させて均一化するための拡散板23などを設けることができる。ガイド筒部21は、リフレクタ13から液晶パネル4を離すことで光源7からの熱影響を低減させる機能を有しているが、ヘッドアップディスプレイ2の大きさや、ヘッドアップディスプレイ2を設置するインストルメントパネル8の内部スペースなどによって制限されるので、ガイド筒部21の長さを十分な長さにするのは難しい。
偏光板22は、リフレクタ13の出射部15の近傍に設置される。この偏光板22には、耐熱性や遮熱性の高いものが用いられる。また、拡散板23は、液晶パネル4の近傍に設置される。この拡散板23には、耐熱性や遮熱性の高いものが用いられる。そして、液晶パネル4や、リフレクタ13や、ガイド筒部21や、偏光板22や拡散板23などによってヘッドアップディスプレイ2の表示部が構成される。
更に、バックライト6(の光源7)が発する熱や、外部からヘッドアップディスプレイ2の内部へ侵入した太陽光の熱などによって、液晶パネル4が耐熱温度を越えないように、バックライト6(の光源7)の出力を制御するための制御部(不図示)が設けられる。
制御部によるバックライト6(の光源7)の出力の制御は、どのようなものとしても良い。例えば、太陽光の強度を検出して、太陽光の強度が所定の閾値を超えた場合に、液晶パネル4のバックライト6の光源7の出力を低下したり、光源7を消灯したりすることで、液晶パネル4の温度上昇を抑制するようなものとしても良い。これにより、液晶パネル4の温度が耐熱温度よりも上昇するのを防止できる。但し、バックライト6(の光源7)の基本的な出力の制御の仕方は、これに限るものではない。
上記のような基本的な構成に対し、この実施例では、以下のような構成を備えることができる。
(1)図3、図4に示すように、リフレクタ13の入射部12の近傍に、光源7からの光の一部をリフレクタ13の部材内へ取り込む光取込部32を設ける。
また、光取込部32からリフレクタ13の部材内へ取り込まれた光を、基板11と対向する位置から取り出す光取出部33をリフレクタ13に設ける。
そして、光取出部33と対向する基板11上の位置に照度センサー34を設ける。
ここで、リフレクタ13の部材内へ取り込まれる光の一部は、図の内部伝播光35のことである。この内部伝播光35は、リフレクタ13の入射部12へ入る光とほぼ同じ照度で光取込部32からリフレクタ13の部材内へ取り込まれる。
他の実施例として、光取込部32及び光取出部33は、例えば、リフレクタ13を構成する部材の内部に形成した導光用空間(又は導光孔)の両端部としても良い。また、光取込部32及び光取出部33は、例えば、リフレクタ13を構成する部材の内部に埋設した導光部材の両端部としても良い。これらのように導光用空間や導光部材を設けることで、リフレクタ13を構成する部材の内部に内部伝播光35を通すことができるようになると共に、リフレクタ13の部材は、透明部材や不透明部材のどちらでも良いものとすることが可能になる。
光取込部32及び光取出部33は、基板11と平行な面にするのが好ましい。また、光取込部32及び光取出部33は、それぞれ単数又は複数設けることができる。リフレクタ13に反射筒部14が複数存在している場合、光取込部32は、少なくとも1つの反射筒部14(の入射部12の近傍部分)に対して設けることができる。光取込部32は、例えば、反射筒部14の入射部12側の端部(先端部)に設けることができる。光取込部32を設ける反射筒部14の先端部は、全周としても良いし、周方向の一部としても良い。
光取込部32と光取出部33は、互いに最短距離となる位置に設けるのが好ましい。例えば、光取出部33をリフレクタ13の外周壁部17の一部に設ける場合、光取込部32は外周壁部17(の光取出部33が設けられた位置)に最も近い反射筒部14(の入射部12における、光取出部33に最も近い周方向の位置に対して部分的)に設けるのが好ましい。
また、内部伝播光35は、光取込部32から光取出部33までの間を、反射筒部14、延長筒部16、連結部18、外周壁部17の順に通って伝播されるようになっているが、光取込部32と光取出部33との間を直接、リブなどで直線的に繋いで、内部伝播光35の光路をショートカットさせるようにしても良い。
(2)図3に示すように、リフレクタ13は、透明基材41の表面に反射膜42を形成したものとしても良い。
光取込部32及び光取出部33は、透明基材41に対して反射膜42が部分的に形成されていない反射膜非形成部43としても良い。
ここで、透明基材41は、リフレクタ13の内部に光を直接取り込み得るようにするために用いられる。反射膜42は、透明基材41の内部で光を全反射させるために設けられる。反射膜42は、鏡面反射膜などとするのが好ましい。反射膜42は、例えば、蒸着やスパッタリングなどの表面処理によって透明基材41の表面に形成した皮膜や、塗装などによって透明基材41の表面に形成した塗膜などとすることができる。反射膜42は、リフレクタ13の反射膜非形成部43以外の内表面や外表面のほぼ全面に対して設けるのが好ましい。
反射膜非形成部43は、例えば、透明基材41に対して反射膜42を形成する際に、反射膜42が形成されないように部分的にマスクすることなどによって設けることができる。また例えば、反射膜非形成部43は、反射膜42を形成後に部分的に除去することなどによって設けることができる。
(3)光取出部33は、リフレクタ13の入射部12の外周を取囲む外周壁部17の基板11側の端部に設けられた、外周壁部17の他の部分に対して部分的に厚肉となる増肉部51に形成しても良い。
ここで、増肉部51は、外周壁部17の基板11側の端部の肉厚を、光取出部33の部分で、外周壁部17のその他の部分の板厚よりも局所的に大きくして、光取出部33の面積が照度センサー34の受光面とほぼ同じかそれよりも大きくなるように増加させるものである。
増肉部51は、例えば、外周壁部17を外周側へオフセットするように増肉させても良いし、外周壁部17を内周側へオフセットするように増肉させても良いし、外周壁部17を内外周の両側へオフセットするように増肉させても良い。この実施例では、外周壁部17を外周側へオフセットするように増肉させている。
増肉部51は、光取出部33へ向かって徐々に肉厚が増加するように漸拡形状にしても良い。また、光取出部33が外周壁部17から部分的に分離するように、増肉部51の一部又は全部を外周壁部17から切り離しても良い。
(4)図5の平面図に示すように、光取出部33は、リフレクタ13の長手方向61の中間部に設けられても良い。
ここで、リフレクタ13は、平面視ほぼ長方形状のものとすることができる。そして、光取出部33は、リフレクタ13の外周のどの位置にでも設けることができる。例えば、図3に示すように、光取出部33は、リフレクタ13の短手方向62の中間部や端部などに設けても良い。また、光取出部33は、リフレクタ13の長手方向61の端部などに設けても良い。あるいは、光取出部33は、リフレクタ13のコーナー部などに設けても良い。しかし、この実施例では、光取出部33は、リフレクタ13の長手方向61の中間部の位置に設けるようにしている。これにより、複数の光源7からの光をバランス良く取り出すことが期待できる。なお、長手方向61の中間部は、リフレクタ13の長辺のほぼ中央部などとするのが好ましい。
光取出部33は、リフレクタ13の長手方向61へ延びる一対の長辺の一方又は両方に設けても良い。
なお、リフレクタ13が平面視ほぼ長方形状の場合には、光取出部33は、リフレクタ13のどの辺(の中間部)に設けても良い。
(5)図6、図7に示すように、リフレクタ13の内部は、エリア71〜73ごとに光が遮断されるようにしても良い。
光取込部32及び光取出部33は、リフレクタ13のエリア71〜73ごとに設けても良い。
ここで、リフレクタ13は、例えば、二色成形やインサート成形などで、透明基材41の内部に遮光壁74を設けて、遮光壁74で透明基材41を仕切ることによって、透明基材41を複数のエリア71〜73に分けることができる。
透明基材41に対するエリア71〜73の分け方は、任意であり、例えば、透明基材41を縦に分割したり、横に分割したり、内周側と外周側に多重に分割したり、光源7や反射筒部14ごとに個別に分割したりすることができる。この実施例では、透明基材41は、短手方向62に延びる遮光壁74を、長手方向61に間隔を有して複数設けることで、リフレクタ13を3つのエリア71〜73に分割している。なお、分割するエリア71〜73の数は、3つに限るものではない。
<作用>以下、この実施例の作用について説明する。
ヘッドアップディスプレイ2では、バックライト6に設けられている光源7からの光を液晶パネル4に透過させることで表示画像5が生成される。
液晶パネル4で生成された表示画像5は、直接又は反射光学系9aを介してウィンドシールドW/Sやコンバイナなどの反射板などの投影面に投影され、投影面で反射されることによって、乗員3の前方(投影面の奥側)に虚像5aが発生される。そのため、乗員3は、正面を向いて運転している状態のまま大きな視線移動を行うことなく正面の景色と重ねられた状態又は並べられた状態で虚像5aを視認することができる。そして、虚像5aによって、運転に必要な情報を得ることができる。
この際、バックライト6では、光源7と液晶パネル4との間にリフレクタ13を設けることで、光源7からの光は、入射部12からリフレクタ13の内部空間(反射筒部14及び延長筒部16)を通ることで拡散及び反射され、ほぼ均一な状態となって出射部15から出射される。バックライト6を出射した光源7からの光は、途中、ガイド筒部21を通り、偏光板22で偏光方向が整えられ、拡散板23で拡散されて均一化された後に、液晶パネル4へ導かれる。
そして、ヘッドアップディスプレイ2では、外光が強い状況下であっても表示画像5を視認できるようにするために、バックライト6に大出力の光源7が用いられている。
しかし、大出力の光源7は発熱量が大きいため、バックライト6(の光源7)が発する熱や、外部からヘッドアップディスプレイ2の内部へ侵入した太陽光の熱などによって、液晶パネル4が耐熱温度を越えないように、バックライト6(の光源7)の出力を制御する必要がある。例えば、太陽光の強度が所定の閾値を超えた場合には、液晶パネル4の温度が耐熱温度よりも上昇してしまうおそれがあるため、そのような不具合が起こらないように、太陽光の強度を検出して、太陽光の強度が所定の閾値を超えないように、液晶パネル4のバックライト6の光源7の出力を低下したり、光源7を消灯したりすることで、液晶パネル4の温度上昇を抑制するなどしていた。
<効果>この実施例によれば、以下のような効果を得ることができる。
(効果 1)リフレクタ13の入射部12の近傍に、光源7からの光の一部(内部伝播光35)を、リフレクタ13の部材内へ取り込む光取込部32を設けると共に、光取込部32からリフレクタ13の部材内へ取り込まれた光を、リフレクタ13の部材内を通して基板11と対向する位置から取り出す光取出部33を設けて、光取出部33と対向する基板11上の位置に照度センサー34などのセンサーを設ける。
これにより、光源7からの光の一部を、光取込部32からリフレクタ13の部材内へ取り込み、リフレクタ13の部材内を伝搬させて、基板11と対向する位置に設けられた光取出部33へと導き、光取出部33から取り出して、基板11の光取出部33と対向する位置に取付けた照度センサー34で光取出部33から取り出した光の照度や強度を検出することができる。
そのため、実際に光源7が発した光の照度を、光源7の近くの位置から取り出して直接的に照度センサー34で検出することが可能になる。よって、例えば、光源7の熱損失による発熱量や、ヘッドアップディスプレイ2装置の各構成部品が光源7の光を吸収したことによる発熱量などを照度センサー34の検出値から正確に推定することができるようになり、これらの推定結果を液晶パネル4に対する基本的な温度制御(例えば、太陽光の強度に基づく制御)に組み合わせて用いる(補正する)ことで、ヘッドアップディスプレイ2に備えられた液晶パネル4の温度上昇を、液晶パネル4に近い位置で検出した場合と同様に、より正確に把握できるようになる。
よって、液晶パネル4が耐熱温度以下に保たれるように、より正確かつ確実に光源7の出力を制御することができようになる。そして、液晶パネル4の温度上昇を防ぐために光源7の輝度を低下させる制御を行う場合の制御用閾値(輝度低下条件)を、よりタイトな値に設定できるようになり、その分、ヘッドアップディスプレイ2の使用範囲を広げる(又は、温度上昇による表示停止時間を短くする)ことが可能になる。
また、例えば、基板11に設置された光源7は、個々に発光効率が異なっているので(または、光源7ごとに製品上のバラツキがあるので)、光源7の近くの位置から取り出した光の照度を照度センサー34で直接検出することで、光源7のバラツキの影響を含めた制御を行うことができ、より制度の高い温度制御を行うことが可能になる。
また、照度センサー34が光源7と同一の基板11上に設置されるので、光源7用の基板11とは別に照度センサー34用の基板11などを設ける必要がなくなり、基板11の数を減らすことができる。又は、同一の基板11に設けられている光源7から近い位置に照度センサー34を配置できるので、照度センサー34に対する配線距離が短くなると共に、照度センサー34を容易に基板11に設置することができる。よって、その分、コスト低下を図ることができる。
(効果 2)リフレクタ13は、透明基材41の表面に反射膜42を形成したものとしても良い。光取込部32及び光取出部33は、透明基材41に対して反射膜42が部分的に形成されていない反射膜非形成部43としても良い。
これにより、光取込部32からリフレクタ13の部材内へ取り込まれた光(内部伝播光35)は、透明基材41の両面の反射膜42で反射されながら透明基材41内を光取出部33へ向けて伝播されることになる。
そして、光取込部32や光取出部33となる反射膜非形成部43は、透明基材41に対して反射膜42が形成されないように部分的にマスクすることや、反射膜42の一部を部分的に除去することなどによって簡単に形成できるので、構造が簡単であり、大きなコスト増を招くことなく光取込部32や光取出部33が得られて、構造的に有利である。
これに対し、例えば、光取込部32及び光取出部33は、リフレクタ13を構成する部材の内部に、導光用空間を形成したり、導光部材を埋設したりして、その両端に形成することなどができるが、このようにする場合と比べて、構造が簡単で、コストもかからない。
(効果 3)光取出部33は、リフレクタ13の入射部12の外周を取囲む外周壁部17の基板11側の端部に設けられた、外周壁部17の他の部分に対して部分的に厚肉となる増肉部51に形成しても良い。
これにより、光取出部33を、外周壁部17に部分的に設けた増肉部51に対して形成することで、増肉部51によって光取出部33の面積を拡大して、照度センサー34の受光面積を増やす(又は所要の受光面積を確保する)ことができる。これにより、照度センサー34の検出精度を確保したり向上したりすることが可能になる。
また、外周壁部17に部分的に増肉部51を設けることで、基板11に対して照度センサー34を配置するのが容易となる。
そして、外周壁部17の一部に増肉部51を設ける構成にすることで、リフレクタ13の主要部分(入射部12など)の形状を変更せずに光取出部33を形成することができるので、リフレクタ13の機能を損なうことなく、簡単に光取出部33を設けることができる。また、光取出部33はリフレクタ13の外周壁部17の一部を僅かに形状変更して増肉部51にするだけで簡単に形成できるので、構造が簡単であり、大きなコスト増を招くことなく光取出部33が得られて、構造的に有利である。
また、外周壁部17と基板11との間で光漏れ防止を行わせている場合には、外周壁部17に対して部分的に増肉部51を設ける構造とすることで、増肉部51の位置からの光漏れを抑制することが期待できる。
(効果 4)光取出部33は、リフレクタ13の長手方向61の中間部に設けても良い。これにより、光源7が複数ある場合に、複数の光源7からの光をトータルとして検出するのに最も都合が良い位置に光取出部33を配置することができる。
(効果 5)リフレクタ13の内部を、エリア71〜73ごとに光を遮断できるようにしても良い。そして、光取込部32及び光取出部33をリフレクタ13のエリア71〜73ごとに設けるようにしても良い。各光取出部33には、照度センサー34をそれぞれ設けるようにする。これにより、エリア71〜73ごとに独立して光源7の出力をコントロールすることなどが可能になる。そのため、表示に必要のないエリア71〜73や、表示を相対的に暗くしても支障のないエリア71〜73の(光源7の)出力を積極的に抑制することができ、全体として液晶パネル4の温度上昇を抑制することができる。よって、その分、ヘッドアップディスプレイ2の使用範囲を広げる(又は、温度上昇による表示停止時間を短くする)ことが可能になる。
1 車両
2 ヘッドアップディスプレイ
3 乗員
4 液晶パネル
5 表示画像
6 バックライト
7 光源
11 基板
12 入射部
13 リフレクタ
17 外周壁部
32 光取込部
33 光取出部
34 照度センサー
41 透明基材
42 反射膜
43 反射膜非形成部
51 増肉部
61 長手方向
71 エリア
72 エリア
73 エリア
74 遮光壁

Claims (5)

  1. 光源が取付けられた基板と、該基板の前記光源側の面に配設されて、前記光源を取り囲む入射部を有するリフレクタとを備えたヘッドアップディスプレイ用バックライト装置であって、
    前記リフレクタの前記入射部の近傍に、前記光源からの光の一部を前記リフレクタの部材内へ取り込む光取込部を設けると共に、
    該光取込部から前記リフレクタの部材内へ取り込まれた光を、前記基板と対向する位置から取り出す光取出部を設け、
    該光取出部と対向する前記基板上の位置に照度センサーを設けたことを特徴とするヘッドアップディスプレイ用バックライト装置。
  2. 請求項1に記載のヘッドアップディスプレイ用バックライト装置であって、
    前記リフレクタが、透明基材の表面に反射膜を形成したものとされ、
    前記光取込部及び前記光取出部は、前記透明基材に対して前記反射膜が部分的に形成されていない反射膜非形成部であることを特徴とするヘッドアップディスプレイ用バックライト装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載のヘッドアップディスプレイ用バックライト装置であって、
    前記光取出部は、前記リフレクタの前記入射部の外周を取囲む外周壁部の前記基板側の端部に設けられた、前記外周壁部の他の部分に対して部分的に厚肉となる増肉部に形成されていることを特徴とするヘッドアップディスプレイ用バックライト装置。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載のヘッドアップディスプレイ用バックライト装置であって、
    前記光取出部は、前記リフレクタの長手方向の中間部に設けられていることを特徴とするヘッドアップディスプレイ用バックライト装置。
  5. 請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載のヘッドアップディスプレイ用バックライト装置であって、
    前記リフレクタの内部は、エリアごとに光が遮断されるようになっており、
    前記光取込部及び前記光取出部は、前記リフレクタの前記エリアごとに設けられていることを特徴とするヘッドアップディスプレイ用バックライト装置。
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