JP2020133950A - 温水製造システム - Google Patents

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Abstract

【課題】出湯温度を高めた場合であっても、CO2排出量の削減効果が高く、ランニングコストも削減できる温水製造システムを提供すること。【解決手段】温水製造システム1であって、用水W1をヒートポンプ式給湯システム10のヒートポンプ式給湯器の凝縮器92に循環させながら第1温度まで加温する第1加温手段2と、第1加温手段2で加温された用水を蒸気ボイラ装置30で発生させた蒸気Sと直接熱交換させて第1温度よりも高い第2温度まで昇温する第2加温手段3と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、温水製造システムに関するものである。
従来、温水製造システムが知られている。例えば特許文献1には、食品等のワークを温水洗浄または温水殺菌するために、ヒートポンプを用いて温水を製造するシステムが示されている。
特開2009−133522号公報
現在、工場・事業場の多くでは、代表的な温室効果ガスであるCOの排出量削減を目的として、化石燃料から脱却する「脱炭素」への取り組みが進められている。そこで、特許文献1に示されるように、温水を製造するシステムとして、ヒートポンプを用いたシステムを採用することが増えてきている。しかしながら、ヒートポンプは、出湯温度が低ければCOP(エネルギー消費効率)は高く、CO排出量の削減効果も高いが、出湯温度を高めて使用する場合は、COPは低くなり、CO排出量の削減効果も低下するという特性がある。また、出湯温度を高めて使用する場合は、COPが低いため、ランニングコストも高くなる。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、出湯温度を高めた場合であっても、CO排出量の削減効果が高く、ランニングコストも削減できる温水製造システムを提供することにある。
本発明は、用水をヒートポンプ式給湯器(例えば、ヒートポンプ式給湯システム10の給湯器)の凝縮器(例えば、凝縮器92)に循環させながら第1温度まで加温する第1加温手段(例えば、第1加温手段2)と、前記第1加温手段で加温された用水を蒸気ボイラ(例えば、蒸気ボイラ装置30)で発生させた蒸気と直接熱交換させて前記第1温度よりも高い第2温度まで昇温する第2加温手段(例えば、第2加温手段3)と、を備える温水製造システムに関する。
また、前記給湯器は、電気駆動の冷媒圧縮機(例えば、冷媒圧縮機91)を有し、前記蒸気ボイラは、ガス燃焼または油燃焼のバーナを有し、前記第1温度は50〜70℃であり、前記第2温度は75〜95℃であることが好ましい。
また、前記第1加温手段は、未加温の用水が補給され、この用水を前記給湯器に循環加温させることにより生成した温水を貯留する第1温水タンク(例えば、第1温水タンク40)を備え、前記第2加温手段は、前記第1温水タンクから温水が供給される第2温水タンク(例えば、第2温水タンク240)と、前記第2温水タンクに前記蒸気ボイラで発生させた蒸気を供給する昇温用給蒸ライン(例えば、昇温用給蒸ラインL2)と、前記昇温用給蒸ラインに設けられた昇温用給蒸弁(例えば、昇温用給蒸弁54)と、を備えることが好ましい。
また、前記第2加温手段は、前記第2温水タンク内の温水の温度を検出する第2温度センサ(例えば、第2温度センサ241)を備え、前記第2温度センサの検出温度が目標貯湯温度になるように前記昇温用給蒸弁の開度を制御することが好ましい。
また、前記第1温水タンク内の水位を検出する第1水位センサ(例えば、第1水位センサ42)と、前記第1温水タンクに用水を補給する補給水ライン(例えば、補給水ラインL5)と、前記補給水ラインに設けられた補給水弁(例えば、補給水弁62)と、を備え、前記第1水位センサの検出水位が設定水位を下回ると、前記補給水弁を開放することが好ましい。
また、前記補給水ラインを流通する用水と蒸気とを間接熱交換させる予熱用熱交換器(例えば、予熱用熱交換器75)と、前記予熱用熱交換器に前記蒸気ボイラで発生させた蒸気を供給する予熱用給蒸ライン(例えば、予熱用給蒸ラインL10)と、前記予熱用給蒸ラインに設けられた予熱用給蒸弁(例えば、予熱用給蒸弁76)と、を備え、前記補給水弁を開放する際に、前記予熱用給蒸弁を開放することが好ましい。
また、前記第1温水タンクと前記第2温水タンクとを接続する温水送出ライン(例えば、温水送出ライン22)に設けられた温水ポンプ(例えば、温水ポンプ243)と、前記第2温水タンクの水位を検出する第2水位センサ(例えば、第2水位センサ242)と、を備え、前記第2水位センサの検出水位が設定水位を下回ると、前記温水ポンプを駆動することが好ましい。
また、前記第1温水タンク内の温水の温度を検出する第1温度センサ(例えば、第1温度センサ41)を備え、前記第1加温手段は、複数の前記給湯器(例えば、給湯器11、12、13)を含み、前記第1温水タンクには、前記給湯器の運転台数を変更するための複数段階の温度閾値が設定され、前記第1温水タンク内の温度下降時は、前記第1温度センサの検出温度が前記温度閾値を1段階下回るたびに前記給湯器の運転台数を1台ずつ増加させる台数制御を実行し、前記第1温水タンク内の温度上昇時は、前記第1温度センサの検出温度が前記温度閾値を1段階上回るたびに前記給湯器の運転台数を1台ずつ減少させる台数制御を実行することが好ましい。
また、前記給湯器に供給する用水および/または前記蒸気ボイラに供給する給水を貯留する給水タンク(例えば、給水タンク60)と、前記給湯器の循環加温対象を前記第1温水タンクの貯留水または前記給水タンクの貯留水に切り替える切替手段(例えば、切替手段290)と、を備えることが好ましい。
また、前記第1温水タンク内の温水の温度を検出する第1温度センサ(例えば、第1温度センサ41)を備え、前記第1加温手段は、複数の前記給湯器(例えば、給湯器11、12、13)を含み、前記第1温水タンクには、前記給湯器の接続台数を変更するための複数段階の温度閾値が設定され、前記第1温水タンク内の温度下降時は、前記第1温度センサの検出温度が前記温度閾値を1段階下回るたびに前記第1温水タンクに対する前記給湯器の接続台数を1台ずつ増加させると同時に、前記給水タンクに対する前記給湯器の接続台数を1台ずつ減少させるように前記切替手段を制御し、前記第1温水タンク内の温度上昇時は、前記第1温度センサの検出温度が前記温度閾値を1段階上回るたびに前記第1温水タンクに対する前記給湯器の接続台数を1台ずつ減少させると同時に、前記給水タンクに対する前記給湯器の接続台数を1台ずつ増加させるように前記切替手段を制御することが好ましい。
また、前記給水タンク内の貯留水の温度を検出する第3温度センサを備え、前記第3温度センサの検出温度が加温停止温度になると前記給水タンクに給湯中の前記給湯器を停止させることが好ましい。
また、前記給湯器は、ヒートポンプ回路(例えば、ヒートポンプ回路90)上に設けられた冷媒圧縮機(例えば、冷媒圧縮機91)と、前記給湯器の給湯温度を検出する給湯温度センサ(例えば、給湯温度センサ14、15、16)と、を備え、前記給湯温度センサの検出温度が目標給湯温度になるように前記冷媒圧縮機の回転数を制御することが好ましい。
また、本発明は、用水をヒートポンプ式給湯器(例えば、ヒートポンプ式給湯システム10の給湯器)の凝縮器(例えば、凝縮器92)に循環させながら第1温度まで加温する第1加温工程と、前記第1加温工程で加温された用水を蒸気ボイラ(例えば、蒸気ボイラ装置30)で発生させた蒸気と直接熱交換させて前記第1温度よりも高い第2温度まで昇温する第2加温工程と、を含む温水製造方法に関する。
本発明によれば、出湯温度を高めた場合であっても、CO排出量の削減効果が高く、ランニングコストも削減することが可能な温水製造システムを提供することができる。
本発明の第1実施形態の温水製造システムを示す概略図である。 上記実施形態の給湯器のヒートポンプ回路を示す図である。 上記実施形態の制御部の構成を示す機能ブロック図である。 上記実施形態の第1貯湯制御の内容を説明するための概略図である。 上記実施形態の第2貯湯制御の内容を説明するための概略図である。 加温手段として蒸気ボイラ装置からの蒸気のみを用いて温水製造システムを構築した第1の比較例を示す模式的な図である。 加温手段としてヒートポンプ式給湯システムのみを用いて温水製造システムを構築した第2の比較例を示す模式的な図である。 上記実施形態の温水製造システムを示す模式的な図である。 上記実施形態の効果を示すグラフである。 本発明の第2実施形態の温水製造システムを示す概略図である。 本発明の第3実施形態の温水製造システムの要部を示す概略図である。 上記実施形態の第1貯湯温度制御の内容を説明するための図である。
<第1実施形態>
以下、本発明の第1実施形態に係る温水製造システム1について、図面を参照しながら説明する。なお、本明細書における「ライン」とは、流路、経路、管路等の流体の流通が可能なラインの総称である。
図1は、本実施形態の温水製造システム1を示す概略図である。
本実施形態の温水製造システム1は、用水W1をヒートポンプ式給湯器の凝縮器に循環させながら第1温度まで加温する第1加温手段2と、第1加温手段2で加温された用水W1を蒸気ボイラで発生させた蒸気Sと直接熱交換させて第1温度よりも高い第2温度まで昇温する第2加温手段3と、を備える。
第1加温手段2は、ヒートポンプ式給湯システム10により構成されており、複数のヒートポンプ式給湯器、本実施形態においては、第1ヒートポンプ式給湯器11、第2ヒートポンプ式給湯器12、第3ヒートポンプ式給湯器13(以下、第1給湯器11、第2給湯器12、第3給湯器13ともいう)並びに、後述する貯湯用の第1温水タンク40を備えている。ヒートポンプ式給湯器11、12、13(以下、給湯器11、12、13ともいう)はそれぞれ、好適には電気駆動の冷媒圧縮機を有し、第1温水タンク40内の用水W1をヒートポンプ式給湯システム10の凝縮器に循環させて第1温度、例えば50〜70℃に加温する。ヒートポンプ式給湯システム10と第1温水タンク40との間は、第1循環ラインを構成する第1給湯ラインL1、第1給湯戻りラインL1Rによって、循環可能に接続されている。
ここで、複数の給湯器11、12、13はいずれも同じ構成であり、いずれの給湯器もヒートポンプ回路90を有する。そこで、これらを代表して、第1給湯器11のヒートポンプ回路90について説明する。
図2に示されるように、第1給湯器11のヒートポンプ回路90は、冷媒圧縮機91と、凝縮器92と、膨張弁93と、蒸発器94を備える。これらの冷媒圧縮機91と、凝縮器92と、膨張弁93と、蒸発器94は、冷媒循環ラインL7によって順次環状に接続されており、これによりヒートポンプ回路90が形成されている。
電気駆動の冷媒圧縮機91は、駆動源としてのモータ95を有しており、フロンガス等のガス状の冷媒Rを圧縮して高温高圧の冷媒にする。凝縮器92は、冷媒圧縮機91からの冷媒Rを凝縮液化する。膨張弁93は、凝縮器92から送られた冷媒Rを通過させることで、冷媒Rの圧力と温度とを低下させる。蒸発器94は、熱源水供給ラインL8を通じて送られてくる熱源水W8を熱源として、膨張弁93から送られる冷媒Rを蒸発させる。なお、図1においては、熱源水供給ラインL8は図示を省略している。
ヒートポンプ回路90の熱源としては、廃温水等の熱源水に限らず、工場設備からの排気ガス(燃焼ガスや排蒸気等)、廃熱を含んだ冷却用空気、廃熱を含まない外気等の各種熱源ガスを用いることが可能である。
なお、蒸発器の構造として、伝熱面が外部に露出されている場合、熱源ガスはファンにより伝熱面に供給(例えば、大気の通風)される。また、蒸発器の構造として、伝熱面が閉鎖空間(例えば、シェル)内に存在している場合、熱源ガスはブロワにより伝熱面に供給される。
このように、第1給湯器11のヒートポンプ回路90は、蒸発器94において、冷媒Rが外部から熱を奪って気化する一方、凝縮器92において、冷媒Rが外部へ放熱して凝縮している。このような原理を利用して、第1給湯器11のヒートポンプ回路90は、蒸発器94において、熱源水W8から熱をくみ上げ、凝縮器92において、第1温水タンク40からの用水W1を加温する。そして、凝縮器92を通過することにより加温されて温水となった用水W1は、第1給湯ラインL1を通じて、第1温水タンク40に再び供給される。このようにして、用水W1は、第1温水タンク40とヒートポンプ回路90の凝縮器92の間を循環する。
なお、この第1給湯器11のヒートポンプ回路90は、冷媒Rの過熱度(冷媒圧縮機91の入口冷媒温度)が一定になるように、あるいは冷媒Rの過冷却度(膨張弁93の入口冷媒温度)が一定になるように、膨張弁93の開度が調整される。
また、この第1給湯器11のヒートポンプ回路90は、その出力が変更可能となっていてもよい。例えば、インバータ制御により、冷媒圧縮機91のモータ95の回転数を変更できるように構成してもよい。
各給湯器11、12、13にはそれぞれ、用水W1を循環するための不図示の循環ポンプが設けられている。なお、循環ポンプは、実質的に各給湯器11、12、13に設けられていればよく、各給湯器11、12、13内の用水ラインに設けてもよいし、各給湯器11、12、13の近傍の第1給湯ラインL1または第1給湯戻りラインL1Rに設けてもよい。
循環ポンプは、例えばインバータ制御により回転数が調整されて駆動し、これにより、循環流量が調整される。なお、各給湯器11、12、13に対応させて流量調整弁を設けて、流量調整弁の開度を制御することにより、循環流量を調整する構成を採用してもよい。流量調整弁を設ける場合、循環ポンプは所定の回転数(駆動周波数一定)で駆動される。
図1に示されるように、各給湯器11、12、13には、各給湯器11、12、13からの給湯温度を検出する給湯温度センサ14、15、16が設けられている。なお、給湯温度センサ14、15、16は、実質的に給湯器11、12、13に設けられていればよく、給湯器11、12、13内に設けてもよいし、給湯器11、12、13の下流側における、合流前の第1給湯ラインL1に設けてもよい。
複数の給湯器11、12、13により加温されて温水となった用水W1(以下、温水W1ともいう)は、第1給湯ラインL1によって合流した後、第1温水タンク40に供給される。その後、第1温水タンク40内の用水W1(以下、温水W1、貯留水W1ともいう)は、第1給湯戻りラインL1Rの途中で分岐した後、各給湯器11、12、13に戻ってくる。
このように、用水W1は、ヒートポンプ式給湯システム10と第1温水タンク40の間を、第1給湯ラインL1、第1給湯戻りラインL1Rを通じて循環する。
これにより、ヒートポンプ式給湯システム10は、第1温水タンク40内の用水W1を、各給湯器11、12、13のヒートポンプ回路90の凝縮器92に循環させながら、第1温度、例えば50〜70℃まで加温する。
第1温水タンク40は、用水W1を給湯器11、12、13に循環加温させることにより生成した温水を貯留するタンクである。
第1温水タンク40には、貯留されている温水W1の温度を検知する第1温度センサ41と、貯留されている温水W1の水位WL1を検知する第1水位センサ42が設けられている。そして、この第1温度センサ41、第1水位センサ42の検出結果に基づき、第1貯湯制御が行われる。この第1貯湯制御の詳細については、後で説明する。
そして、本実施形態の温水製造システム1は、第1温水タンク40に加えて、第2温水タンク240を備えている。
第1温水タンク40と第2温水タンク240とは、温水送出ラインL16により接続されている。温水送出ラインL16には、第1温水タンク40内の温水W1を第2温水タンク240に供給するための温水ポンプ243が設けられている。
第2温水タンク240には、貯留されている温水W2の温度を検知する第2温度センサ241と、貯留されている温水W2の水位WL2を検知する第2水位センサ242が設けられている。そして、この第2温度センサ241の検出結果に基づき、給蒸制御が行われる。また、第2水位センサ242の検出結果に基づき、第2貯湯制御が行われる。第2貯湯制御においては、第2水位センサ242の検出結果に基づき、第1温水タンク40内の温水W1を、第2温水タンク240内に供給する。これらの給蒸制御および第2貯湯制御の詳細については、後で説明する。
次に、第2加温手段3について説明する。第2加温手段3は、蒸気ボイラ装置30と、上述の第2温水タンク240と、蒸気ボイラ装置30で発生させた蒸気Sを第2温水タンク240に供給する昇温用給蒸ラインL2と、を備える。
蒸気ボイラ装置30は、好適にはガス燃焼または油燃焼のバーナを有する蒸気ボイラであり、例えば、蒸気Sを発生させる複数台の貫流ボイラ31により構成される。
第2加温手段3は、第1加温手段2で加温された用水を蒸気ボイラ装置30で発生させた蒸気Sを利用して第1温度よりも高い第2温度まで昇温する。
昇温用給蒸ラインL2は、複数の貫流ボイラ31で発生した蒸気Sが集合する蒸気ヘッダ51と、複数の貫流ボイラ31と蒸気ヘッダ51とを連結する連結ライン52と、蒸気ヘッダ51に集合した蒸気Sを第2温水タンク240に供給する蒸気供給ライン53と、を備える。そして、蒸気供給ライン53には、昇温用給蒸弁54が設けられている。また、蒸気ヘッダ51には、ヘッダ圧を検出するための圧力計55が設けられている。
第2温水タンク240内には、昇温用給蒸ラインL2を介して、蒸気ボイラ装置30からの蒸気Sが供給される。これにより、第2温水タンク240内に貯留されている温水W2(以下、貯留水W2ともいう)は、第1温度よりも高い第2温度、例えば75〜95℃に昇温される。すなわち、第2温水タンク240内に蒸気Sが吹き込まれることにより、第2温水タンク240内に貯留されている温水W2と、蒸気ボイラ装置30からの蒸気Sとの間で直接熱交換が行われ、その結果、第2温水タンク240内に貯留されている温水W2が昇温する。このとき、直接熱交換によって蒸気ボイラ装置30からの蒸気Sの全熱、すなわち顕熱および潜熱が利用されて、第2温水タンク240内に貯留されている温水W2は迅速に昇温する。
本実施形態の温水製造システム1は、用水を貯留する給水タンク60を備える。
給水タンク60に貯留されている用水は、ボイラ給水ラインL4を介して、ボイラ給水として蒸気ボイラ装置30に供給される。ボイラ給水ラインL4には、ボイラ給水ポンプ32が設けられている。ボイラ給水ポンプ32は、例えばインバータ制御により、蒸気ボイラ装置30への用水の給水量が調整されるように駆動する。なお、ボイラ給水ポンプ32は、複数台の貫流ボイラ31ごとに設けられていてもよく、蒸気ボイラ装置30内に設けられていてもよい。また、給水量の調整は、流量調整弁によるものとしてもよい。
さらに、本実施形態の温水製造システム1は、給水タンク60に貯留されている用水を第1温水タンク40に供給するための補給水ラインL5を備える。補給水ラインL5には、補給水ポンプ61と、補給水弁62が設けられている。この補給水弁62を開くと、第1温水タンク40に給水タンク60に貯留されている用水が補給水として補給される。このとき、補給水ラインL5を通じて、冷水のままの補給水W5(以下、用水W5、冷水W5ともいう)が第1温水タンク40内に供給される。補給水W5によって補給された第1温水タンク40内の用水W1は、ヒートポンプ式給湯システム10によって循環加温される。
本実施形態の温水製造システム1は、各種の制御を行うための制御部100を備える。図3は、制御部100の構成を示す機能ブロック図である。図3に示すように、制御部100は、給湯制御部110と、ボイラ制御部120と、給蒸制御部130と、第1貯湯制御部140と、第2貯湯制御部150と、を備える。
なお、制御部100は、上述のように複数の機能ブロックにより構成されているが、各ブロックは必ずしも物理的に分かれている必要は無く、複数のブロックの機能を1つのCPUで実現できるように構成してもよい。また、制御部100は、制御対象機器の配置や配線を考慮するなどして、2つ以上に分かれていてもよい。例えば、給湯器やボイラの自立制御の観点からは、給湯制御部110の機能は、各給湯器のローカル制御部に組み込むのが好ましく、ボイラ制御部120の機能は、ボイラ群を制御対象とする台数制御盤に組み込むのが好ましい。
給湯制御部110は、ヒートポンプ式給湯システム10の制御を行う。より詳細には、給湯器11、12、13それぞれの運転の実行および停止等の動作に関する制御を行う。また、給湯制御部110は、給湯温度センサ14、15、16によって検出された検出温度に基づき、各給湯器に対応する循環ポンプを制御して、給湯器11、12、13からの温水W1の給湯量を調整する。この給湯量の調整には、PIDアルゴリズムによるフィードバック制御を用いるのが好適である。
例えば、第1給湯器11について着目すると、給湯制御部110は、給湯温度センサ14によって検出された検出温度が、予め定められた目標給湯温度となるように、循環ポンプの回転数を制御して給湯量を調整する。第2給湯器12、第3給湯器13の制御についても同様である。
なお、各給湯器11、12、13に対応させて流量調整弁を設けて、流量調整弁の開度を制御することにより、給湯量の調整を行ってもよい。
これにより、給湯器11、12、13から供給される温水W1は、常に目標給湯温度となるように、目標給湯温度に対応する第1温度まで加温される。
なお、ヒートポンプ回路に投入される熱源の量が少ない場合は、給湯量を絞ることにより、給湯温度が目標給湯温度に維持されるように制御される。
なお、給湯器11、12、13の給湯温度を制御する手法として、給湯温度センサ14、15、16の検出温度が目標給湯温度となるように、冷媒圧縮機91のモータ95の回転数を制御する手法を採用してもよい。これにより、第1温水タンク40の貯湯温度の上昇に伴って冷媒圧縮機91の出力が漸次低減されるので、給湯器の省エネルギー運転を実現することができる。
ここで、目標給湯温度は、例えば50〜85℃に設定される。より好ましくは、50〜70℃である。この好ましい目標給湯温度については、図7〜10を用いて後述する。
ボイラ制御部120は、蒸気ヘッダ51に設けられた圧力計55によって検出されたヘッダ圧力値に基づいて、蒸気ボイラ装置30の台数増減制御を行う。より具体的には、ヘッダ圧力値が目標蒸気圧力値となるように、ヘッダ圧力値と目標蒸気圧力値との偏差量を算出し、増減制御するボイラの台数を算出する。この台数増減制御としては、例えば特開2015−140975号公報にも開示されているように公知であるため、ここでは説明を省略する。
次に、給蒸制御部130による給蒸制御について説明する。
給蒸制御部130は、第2温水タンク240の第2温度センサ241によって検出された検出温度に基づき、昇温用給蒸弁54の開度を制御する。より詳細には、給蒸制御部130は、第2温度センサ241によって検出された検出温度が、予め定められた目標貯湯温度となるように、昇温用給蒸弁54の開度を制御して蒸気Sの供給量を調整する。この供給量の調整にはフィードバック制御を用いるのが好適である。例えば、第2温度センサ241の検出温度が目標貯湯温度に収束するように、PIDアルゴリズムにより昇温用給蒸弁54に対する操作量が演算され、給蒸制御部130から昇温用給蒸弁54のアクチュエータ回路へ開度指定信号が出力される。
このような給蒸制御を行うことにより、第2温水タンク240内の温水W2の温度は、常に目標貯湯温度となるように、目標貯湯温度に対応する第2温度まで加温される。
ここで、目標貯湯温度は、目標給湯温度(第1温度)よりも高い温度であって、75〜95℃に設定されることが好ましい。この好ましい目標貯湯温度については、図6〜9を用いて後述する。
次に、第1貯湯制御部140による第1貯湯制御について、図4を参照しながら説明する。
第1貯湯制御部140は、第1水位センサ42の検出結果に基づき、補給水弁62の制御を行う。
図4に示されるように、第1水位センサ42は、複数の電極棒を備える電極式水位検出器により構成されており、第1電極棒421と、第2電極棒422と、第3電極棒423と、第4電極棒424と、第5電極棒425と、を備えている。また、図示はしていないが、共通電極を構成する電極棒や、異常水位を検知するための電極棒をさらに備えていてもよい。
各電極棒421〜425は、その下端部が水に浸るか否かにより、第1温水タンク40内の貯留水W1の水位WL1が各電極棒の下端部まで来ているか否かを検出する。
ここで、第1電極棒421が検出する水位を水位LL、第2電極棒422が検出する水位を水位L、第3電極棒423が検出する水位を水位M、第4電極棒424が検出する水位を水位H、第5電極棒425が検出する水位を水位HHとする。そして、図4に示されるように、各電極棒は、下端部の高さ位置が低い方から順に、第1電極棒421、第2電極棒422、第3電極棒423、第4電極棒424、第5電極棒425となるように、第1温水タンク40内に挿入されている。
本実施形態においては、第1水位センサ42の検出結果に基づき、第1貯湯制御部140が、補給水弁62の制御を行う。例えば、第1貯湯制御部140は、第1水位センサ42が水位LLを下回ったことを検出したときは、補給水弁62を開放する。
ここで、第1温水タンク40内の水位WL1が、例えば図4に示される水位LL〜水位Lの範囲内に位置している状況から変動する場合について具体的に説明する。
第1温水タンク40に貯留されている貯留水W1は、温水送出ラインL16を通じて、第2温水タンク240に供給される。これにより、第1温水タンク40内の水位WL1は下降していく(図4の矢印Aを参照。)。
そしてあるタイミングにおいて、第1電極棒421の下端部が水面から露出すると、第1水位センサ42は、水位WL1が水位LLを下回ったことを検出する。
第1貯湯制御部140は、水位WL1が水位LLを下回ったことを検出すると、第1温水タンク40が渇水直前の状態になったと判断し、補給水弁62を開放し、給水タンク60に貯留されている未加温の用水である補給水W5を第1温水タンク40に補給する。
このような制御を行うことにより、水位WL1は回復していく(図4の矢印Bを参照。)。
そして、水面が第5電極棒425と接触し、第5電極棒425の先端が水面の中に浸ると、第1水位センサ42は、水位WL1が水位HHを上回ったことを検出する。
第1貯湯制御部140は、水位WL1が水位HHを上回ったことを検出すると、補給水弁62を閉じる。
このような制御により、第1温水タンク40内の温水W1が少なくなったときに、適切なタイミングで補給水ラインL5から補給水W5の補給を行うことができる。
なお、本実施形態においては、第1温水タンク40内の水位WL1が水位LLを下回ったときに、補給水弁62を開放して第1温水タンク40内に補給水W5を供給しているが、他の水位を水位閾値として、補給水W5の供給を実行してもよい。例えば、第1温水タンク40内の水位WL1が水位Lを下回ったときに、第1温水タンク40内に補給水W5の供給を実行してもよい。この場合は、第2電極棒422の検出結果を用いて制御を行う。
なお、本実施形態においては、第1温水タンク40内の水位WL1が水位HHを上回ったときに、補給水弁62を閉じて補給水W5の供給を停止しているが、他の水位を水位閾値として、補給水W5の供給を停止してもよい。例えば、第1温水タンク40内の水位WL1が水位Mを上回ったときに、補給水W5の供給を停止してもよい。この場合は、第3電極棒423の検出結果を用いて制御を行う。
このように、第1貯湯制御を行うための水位閾値を、複数の水位の中から選択することもできる。これにより、第1温水タンク40内に最低限貯湯しておきたい温水W1の量、一度に補給したい補給水W5の補給量、給湯器能力と補給量に応じて必要となる加温時間等を考慮し、補給水W5の供給開始および供給停止のための水位閾値を選択することができる。
そして、第1貯湯制御部140はさらに、第1温度センサ41の検出結果に基づき、給湯器11、12、13の運転台数を切り替える台数制御を実行する。
具体的には、図4に示されるように、第1温水タンク40内の水温上昇時は、第1温度センサ41の検出温度が温度閾値を1段階上回るたびに給湯器の運転台数を1台ずつ減少させる台数制御を実行する。
以下に、第1温水タンク40内において目標とする貯湯温度である第1目標貯湯温度を70℃とし、台数制御を実行するための温度閾値として、少なくとも50℃、60℃が設定されている場合の例について説明する。
温度上昇時において、第1温度センサ41の検出温度が50℃以下の場合は、給湯器11、12、13については、3台全ての運転を継続する。
次に、温度が上昇し、第1温度センサ41の検出温度が50℃を超えたら、3台中1台の給湯器の運転を停止し、2台の給湯器のみ、運転を継続する。例えば、給湯器11、12、13のうち、第3給湯器13の運転を停止し、第1、第2給湯器11、12のみ運転を継続する。
次に、温度がさらに上昇し、第1温度センサ41の検出温度が60℃を超えたら、3台中2台の給湯器の運転を停止し、1台の給湯器のみ、運転を継続する。例えば、給湯器11、12、13のうち、第2、第3給湯器12、13の運転を停止し、第1給湯器11のみ運転を継続する。
そして、温度がさらに上昇し、第1温度センサ41の検出温度が、第1目標貯湯温度である70℃となったときにおいても、この第1目標貯湯温度の近傍温度を維持できるように、引き続き1台の給湯器のみ、運転を継続する。
なお、第1目標貯湯温度の近傍温度になったとき、給湯制御部110は、引き続き給湯温度一定制御を行ってもよいが、第1温度センサ41に基づくフィードバック制御を行ってもよい。すなわち、第1目標貯湯温度と、第1温水タンク40に設けられている第1温度センサ41の検出温度に基づいて、第1目標貯湯温度の近傍温度を維持するように、給湯温度のフィードバック制御を行ってもよい。この場合、第1温水タンク40内において生じる温水W1の温度変動に応じて、給湯器の給湯温度が調整される。なお、給湯器の給湯温度の調整は、冷媒圧縮機91のモータ95の回転数を制御することにより行ってもよいし、給湯器の循環ポンプの回転数を制御することにより行ってもよい。
そして、温度がさらに上昇し、第1温度センサ41の検出温度が75℃を超えた場合は、第1給湯器11の運転も停止する。すなわち、給湯器11、12、13全ての運転を停止する。
次に、温度下降時について説明する。
第1温水タンク40内の温度下降時は、第1温度センサ41の検出温度が温度閾値を1段階下回るたびに給湯器の運転台数を1台ずつ増加させる台数制御を実行する。
例えば、第1温度センサ41の検出温度が75℃を上回った後、70℃を下回ったら、1台の給湯器のみ運転を開始する。次に、60℃を下回ったら、2台の給湯器を運転状態とする。次に、50℃を下回ったら、3台全ての給湯器を運転状態とする。
このように、第1温水タンク40内の用水W1の温度に応じて給湯器の運転台数を増減する制御を行うため、適切に第1温水タンク40内の水温の管理を行うことができる。また、消費電力を抑えることができる。
なお、第1温度センサ41の検出温度に応じて給湯器の運転台数を切り替える上で、状態確認時間を設けてもよい。すなわち、温度上昇時において、第1温度センサ41の検出温度が所定の温度閾値を上回っている状態が第1所定時間継続したと判定された場合に、給湯器の運転台数を切り替える等の制御を実行する構成としてもよい。また、温度下降時において、第1温度センサ41の検出温度が所定の温度閾値を下回っている状態が第2所定時間継続したと判定された場合に、給湯器の運転台数を切り替える等の制御を実行する構成としてもよい。
このような制御により、検出温度の下降継続の確認時間、または上昇継続の確認時間に基づいて、給湯器の運転台数の変更等の制御を行うことができる。よって、第1温度センサ41の検出温度が温度閾値付近で変動する場合において、給湯器の運転開始と運転停止が頻繁に実行されてしまう状況を防ぐことができる。これにより、給湯器および温水供給の給水制御機器(給水ポンプや給水弁等)の故障リスクが低減する。
そして、状態確認時間の設定値は、調整可能となっていることが好ましい。状態確認時間の設定値は、手動または自動で調整可能であり、0よりも大きい値を設定することができる。なお、状態確認時間の計測は、制御部100の内部タイマ等を用いて実施する。
なお、第1貯湯制御部140は、所定の温度帯における給湯器の運転台数を、図4のように概ね同一にするのではなく、温度上昇時と温度下降時とで一段階分ずらしてもよい。
例えば、第1温水タンク40内の第1目標貯湯温度を70℃〜75℃とする場合について説明する。
このとき、温度上昇時においては、第1温度センサ41の検出温度が60℃以下の場合は、3台全ての給湯器の運転を継続する。60℃を超えたら、2台の給湯器のみ運転を継続する。70℃を超えたら、1台の給湯器のみ運転を継続する。75℃を超えたら、3台全ての給湯器の運転を停止する。
一方、温度下降時においては、第1温度センサ41の検出温度が70℃を下回ったら、1台の給湯器のみ、運転を開始する。60℃を下回ったら、2台の給湯器を運転状態とする。50℃を下回ったら、3台全ての給湯器を運転状態とする。
このような制御であっても、第1温度センサ41の検出温度が温度閾値付近で変動する場合において、給湯器の運転開始と運転停止が頻繁に実行されてしまう状況を防ぐことができる。
なお、本実施形態においては、上述の第1温度センサ41の検出温度に基づくフィードバック制御を行う場合を除き、給湯器11、12、13からの給湯温度は、基本的には一定となるように制御されている。例えば、第1温水タンク40内の第1目標貯湯温度が70℃であれば、目標給湯温度は70℃、あるいは70℃よりも少し高い温度、例えば72℃に設定される。第1温水タンク40内の第1目標貯湯温度が75℃であれば、目標給湯温度は75℃、あるいは75℃よりも少し高い温度、例えば77℃に設定される。給湯器11、12、13は、この目標給湯温度に対応する第1温度の温水W1を給湯する。
なお、給湯制御部110が各給湯器のローカル制御部に組み込まれる場合、第1貯湯制御部140は、各給湯器のローカル制御部に対して制御指令を出力し、この制御指令を受けて各給湯器が動作することになる。
なお、上述の給湯器の運転の停止には、各給湯器11、12、13の循環ポンプの運転を停止することや、各給湯器11、12、13に対応する流量調整弁を閉じることなど、給湯器からの給湯を停止する動作も含まれる。また、冷媒圧縮機91の駆動を停止して、ヒートポンプ回路の冷媒循環を停止することも含まれる。
なお、給湯器11、12、13のうち、どの給湯器の運転停止/再開を優先して実行するかについては、各給湯器の状態や動作履歴等を踏まえて、適宜決定する構成を採用してもよい。また、予め定めておいても良い。
次に、第2貯湯制御部150による第2貯湯制御について、図5を参照しながら説明する。
第2温水タンク240に貯留されている貯留水W2は、温水出湯ラインL6を通じて、温水W6として不図示の温水需要箇所に供給される。これにより、第2温水タンク240内の水位WL2は下降していく。
このような状況に対して、第2貯湯制御部150は、第2水位センサ242の検出結果に基づき、温水ポンプ243の制御を行う。
なお、第2水位センサ242の検出水位は、本実施形態においては水位L、水位M、水位Hの3つとなっており、第1水位センサ42と検出水位数が異なるが、それ以外の構造は第1水位センサ42と同じであるため、ここでは説明を省略する。
第2貯湯制御部150は、水位下降時(図5の矢印Aを参照。)において、第2温水タンク240内の貯留水W2の水位WL2が水位Lを下回ったことを検出すると、第2温水タンク240内の貯留水W2が不足状態にあると判断し、温水ポンプ243を駆動させる。これにより、第1温水タンク40内の貯留水W1が、第2温水タンク240内に供給される。
このとき、第1温水タンク40内の温水W1(給湯器により第1温度まで加温されていた温水W1)が第2温水タンク240内に供給されることにより、第2温水タンク240内の貯留水W2(蒸気Sを利用して第1温度よりも高い第2温度まで加温されていた貯留水W2)の温度が低下することを考慮し、昇温用給蒸弁54を全開にして、第2温水タンク240に可能な限りの蒸気Sを供給する。なお、給蒸制御部130は、このときにおいては、第2温度センサ241が検出した温度によらずに、昇温用給蒸弁54の開度を全開とする制御を行い、第2温水タンク240内の貯留水W2を、極力早期に昇温する。
このような制御を行うことにより、水位WL2は回復していく(図5の矢印Bを参照。)。そして、水位上昇時のあるタイミングにおいて、第2水位センサ242が、水位WL2が水位Mを上回ったことを検出する。
第2貯湯制御部150は、第2温水タンク240内の水位WL2が水位Mを上回ったことを検出すると、昇温用給蒸弁54の制御を、第2温度センサ241の検出温度に基づく通常の温度制御に戻す。なお、この時点では、依然として第2温水タンク240内の水位WL2は高いとはいえない状況であるため、温水ポンプ243の運転は継続する。
次に、さらに水位WL2が上昇し、第2温水タンク240内の水位WL2が水位Hを上回ったことを検出すると、第2温水タンク240内の貯留水W2が十分な量に達したと判断し、温水ポンプ243の駆動を停止する。なお、昇温用給蒸弁54の制御は、給蒸制御部130による通常の温度制御状態を維持する。
その後、温水需要箇所による温水の消費により、第2温水タンク240内の貯留水W2の水位WL2が低下し、再び水位Lを下回った場合は、前述と同様、温水ポンプ243を駆動して第1温水タンク40内の温水W1を、第2温水タンク240内に供給する。
以上のような第2貯湯制御により、第2温水タンク240内の温水W2が少なくなったときに、適切なタイミングで第1温水タンク40から第2温水タンク240に温水を供給することができる。また、第2温水タンク240内の温水温度を適切に制御することができる。
なお、昇温用給蒸弁54の制御については、第2温水タンク240内の水位WL2にかかわらず、常に第2温度センサ241の検出温度に基づく通常の温度制御を行う構成を採用してもよい。
なお、第2温水タンク240内の水位WL2が水位Hを上回ったことを検出したとき、昇温用給蒸弁54を閉じてもよい。
なお、第2貯湯制御部150は、給蒸制御部130を介して昇温用給蒸弁54を制御してもよい。
なお、第1水位センサ42、第2水位センサ242は、電極式水位検出器に限らず、各種の水位検出器を採用することが可能である。例えばフロート式の水位検出器を複数設けて、各水位閾値を検出できるようにしてもよい。また、電極式水位検出器とフロート式の水位検出器を組み合わせて使用してもよい。さらに、連続的な水位を測定可能な圧力式水位センサや静電容量式水位センサ等の水位検出部を用いて、複数の水位閾値を検出してもよい。
本実施形態に示されるように、給湯器と第1温水タンク40の間で温水の循環を行い、第2温水タンク240内に蒸気を供給する構成を採用することにより、第1温水タンク40内で第1温度付近の温度を維持し、第2温水タンク240内で第2温度まで昇温することが可能となる。よって、第2温度の温水を安定して製造することができる。
以上のように、本実施形態の温水製造システム1は、用水W1をヒートポンプ式給湯システム10の凝縮器に流通させながら、第1温度まで加温する第1加温手段2と、第1加温手段2で加温された用水W1を蒸気ボイラ装置30で発生させた蒸気Sを利用して第1温度よりも高い第2温度まで昇温する第2加温手段3と、を備える。
図6〜図8を用いて、この構成を採用する効果を詳細に説明する。
図6は、加温手段として蒸気ボイラ装置30からの蒸気Sのみを用いて温水製造システムを構築した第1の比較例である。
温水需要箇所側が求める温水の温度は、その用途によって異なるが、例えば食品や薬品用のびんの洗浄、パストライザー殺菌(瓶詰の殺菌)等を行う場合は、75℃〜95℃程度の高温域の温水が求められることがある。そこで、温水製造システムが、高温域の温水、例えば90℃の温水を温水需要箇所側に供給するケースについて説明する。
図6の温水製造システム5は、加温手段として蒸気ボイラ装置30からの蒸気Sのみを利用している。ここで、蒸気ボイラは、ガス燃焼または油燃焼のバーナを有し、化石燃料を使用して蒸気を発生するものである。そのため、この温水製造システム5のCO排出量およびランニングコストは比較的高い値となっており、大幅な削減が求められている。
そこで加温手段として、COPが高いヒートポンプ式給湯システム10を用いた温水製造システムを採用することが考えられる。
図7は、加温手段として、ヒートポンプ式給湯システム10のみを用いて温水製造システム6を構築した第2の比較例である。電力のCO排出係数(0.51kgCO/kWh)は、都市ガス13AのCO排出係数(0.18kgCO/kWh)よりも大きいが、出力当たりのCO排出量で比較すると、COPの高いヒートポンプの方が蒸気ボイラよりも少なくなる。また、電力単価(15円/kWh程度)は、都市ガス13Aの燃料単価(6.2円/kWh程度)よりも高いが、出力当たりのランニングコストで比較すると、COPの高いヒートポンプの方が蒸気ボイラよりも安くなる。そのため、温水製造システム6は、図6の温水製造システム5よりは、CO排出量およびランニングコストが低下する。
ただし、ヒートポンプは、給湯温度が低ければCOPは相対的に高く、CO排出量の削減効果が高いものの、給湯温度を高めて使用する場合は、COPは相対的に低くなり、CO排出量の削減効果が低下する。
例えば、90℃の温水を給湯する場合におけるヒートポンプのCOPは、一例として2.8相当である。よって、加温手段として蒸気ボイラからの蒸気のみを利用する温水製造システム5と比較したときのCO排出量の削減効果(CO排出削減比)は10%程度に留まる。また、ランニングコストの削減効果(ランニングコスト削減比)も20%程度に留まる。
次に、本実施形態の温水製造システム1、すなわち、用水W1をヒートポンプ式給湯システム10の凝縮器に流通させながら第1温度まで加温する第1加温手段2と、第1加温手段2で加温された用水W1を蒸気ボイラ装置30で発生させた蒸気Sを利用して第1温度よりも高い第2温度まで昇温する第2加温手段3と、を備えるハイブリッド温水製造システムについて検討する。
図8に、このような温水製造システム1の概要を示す模式的な図を示す。
このような温水製造システム1であれば、第1加温手段2としてのヒートポンプ式給湯システム10が、高効率で運転できる温度帯まで、例えば70℃まで用水W1を加温し、この加温された温水W1を、蒸気ボイラ装置30からの蒸気Sを利用して高温域まで、例えば90℃まで昇温することが可能であり、高温域の温水を高効率で製造することができる。
ここで、給湯温度が70℃の場合におけるヒートポンプのCOPは、一例として4.2相当であり、非常に高い。本実施形態の温水製造システム1においては、ヒートポンプは、このような高いCOPを維持できる温度帯までの加温を受け持つ。
例えば、温水製造システム1として90℃の温水を製造したい場合において、ヒートポンプは70℃までの加温を受け持つ。このとき、ヒートポンプは、90℃の温水を製造するのに必要な総熱出力の60%〜80%(負荷率60%〜80%)程度を受け持つこととなる。
そして、70℃から90℃までの昇温は、蒸気ボイラが受け持つ。このとき、蒸気ボイラは、90℃の温水を製造するのに必要な総熱出力の20%〜40%(負荷率20%〜40%)程度を受け持つこととなる。
そして、ヒートポンプと蒸気ボイラをこのような組合せで用いたときの温水製造システム1は、加温手段として蒸気ボイラからの蒸気のみを利用する温水製造システム5と比較して、CO排出量の削減効果が30%程度となり、その削減効果は非常に高い。また、ランニングコストの削減効果についても35%程度となり、その削減効果は非常に高い。
このように、本実施形態の温水製造システム1を使用することにより、出湯温度を高めた場合であっても、CO排出量、ランニングコストを極めて効果的に削減することができる。
また、本実施形態の温水製造システム1であれば、目標とする出湯温度に応じて、ヒートポンプと蒸気ボイラの出力割合、すなわちそれぞれの熱出力の受け持ち分(出力分担)を適切に調整することにより、極めて効果的にCO排出量の削減、ランニングコストの削減を実現することができる。
温水製造システム1の目標出湯温度に応じたヒートポンプと蒸気ボイラの出力割合の関係は、テーブルや計算式により記憶されていることが好ましい。例えば、目標出湯温度を設定可能な構成とし、設定された目標出湯温度に応じて、適切なヒートポンプと蒸気ボイラの出力割合が設定される。
図9は、本実施形態の温水製造システム1を用いて、例えば90℃の温水を製造して出湯する場合における、CO排出削減比およびランニングコスト削減比を示すグラフである。
図9のグラフの横軸は、ヒートポンプの給湯温度である。そして、図9の折れ線グラフの縦軸は、CO排出削減比およびランニングコスト削減比である。
ここで、CO排出削減比は、加温手段として蒸気ボイラからの蒸気のみを利用する温水製造システム5のCO排出量を100%とした場合に、本実施形態の温水製造システム1で削減できたCO排出量の割合を示している。すなわち、CO排出削減比が25%であれば、温水製造システム1への転換を図ることで、100%のCO排出量を75%まで削減できることを意味している。
一方、ランニングコスト削減比は、加温手段として蒸気ボイラからの蒸気のみを利用する温水製造システム5のランニングコストを100%とした場合に、本実施形態の温水製造システム1で削減できたランニングコストの割合を示している。すなわち、ランニングコスト削減比が30%であれば、温水製造システム1への転換を図ることで、100%のランニングコストを70%まで削減できることを意味している。
そして、図9の棒グラフの縦軸は、ヒートポンプと蒸気ボイラの出力割合、すなわち、それぞれの熱出力の受け持ち分(出力分担)を示す。
ヒートポンプの出力割合を示す棒グラフには、そのヒートポンプの給湯温度におけるCOPが付記されている。給湯温度が高くなるほど、COPは低下する。
図9の折れ線グラフにおいて、ヒートポンプ給湯温度=90℃のデータと、ヒートポンプ給湯温度=50℃〜80℃のデータを比較すると、ヒートポンプのみを用いて90℃の温水を製造する場合(ヒートポンプ給湯温度=90℃のデータ)に比べて、ヒートポンプで50〜80℃まで加温し、その後蒸気を利用して90℃まで昇温した方が、明らかにCO削減効果が高く、またランニングコスト削減効果が高いことが理解できる。例えば、ヒートポンプで50〜70℃まで加温し、その後蒸気を利用して90℃まで昇温すれば、CO削減効果、ランニングコスト削減効果は高い。
さらに、折れ線グラフの傾向からして、例えばヒートポンプで85℃まで加温し、その後蒸気を利用して90℃まで加温した場合であっても、本発明の効果が得られることを理解することができる。
このように、本実施形態の温水製造システム1、すなわち、用水W1をヒートポンプ式給湯システム10の凝縮器に流通させながら、第1温度まで加温する第1加温手段2と、第1加温手段2で加温された用水W1を蒸気ボイラ装置30で発生させた蒸気Sを利用して第1温度よりも高い第2温度まで昇温する第2加温手段と、を備えたハイブリッド温水製造システムを使用することにより、システムとしての出湯温度を高める場合であっても、CO排出量、ランニングコストを極めて効果的に削減することができる。
そして、本実施形態の温水製造システム1の第1加温手段2は、用水W1をヒートポンプ式給湯器の凝縮器に循環させながら、第1温度まで加温している。
このように、第1加温手段2が循環方式であれば、貫流(一過流通)方式に比べて、ヒートポンプ回路90の凝縮器92への通水流量を減らしつつ、用水W1を効率的に加温することが可能となり、ランニングのコストパフォーマンスに優れたシステムを構築することができる。
そして、本実施形態の温水製造システム1の第2加温手段3は、第1加温手段2で加温された用水W1を蒸気ボイラ装置30で発生させた蒸気Sと直接熱交換させて第1温度よりも高い第2温度まで昇温している。
このように、第1加温手段2で加温された用水W1を蒸気ボイラ装置30で発生させた蒸気Sと直接熱交換させることにより、第1加温手段2で加温された用水W1は迅速に昇温する。すなわち、蒸気Sの全熱(顕熱および潜熱)が利用されることにより、第1加温手段2で加温された用水W1は迅速に昇温する。よって、出湯温度の制御応答性も向上する。
なお、このような効果を得る上で、給湯器として、電気駆動の冷媒圧縮機を有するヒートポンプ式給湯器を用い、蒸気ボイラとして、ガス燃焼または油燃焼のバーナを有する蒸気ボイラを用いることが特に好ましい。
そして、第1温度を50〜85℃とし、第2の温度を、第1温度よりも高い温度であって、75℃〜95℃とすることで、本発明の効果を適切に得ることができる。好ましくは、第1温度を50〜80℃とし、前記第2温度を、第1温度よりも高い温度であって、75〜95℃とする。さらに好ましくは、第1温度を50〜70℃とし、前記第2温度を75〜95℃とする。
このように、電気駆動の冷媒圧縮機を有するヒートポンプ式給湯器と、化石燃料を燃焼させるバーナを有する蒸気ボイラを組み合わせ、それぞれで加温する温度範囲を適切に設定することで、ヒートポンプ式給湯器単独で、あるいは蒸気ボイラ単独で高温水を製造する場合に比べて、高いCO排出量の削減効果と高いランニングコストの削減効果を得ることができる。
なお、本実施形態の温水製造システム1は、第2加温手段3として、第2温水タンク240を備えていることが好ましいが、第2温水タンク240を設けず、第1温水タンク40から出湯した温水W1に対して、その流路中において直接給蒸を行う構成を採用してもよい。
なお、適切な貯湯制御を行う上で、ヒートポンプ式給湯システム10を構成する給湯器は、複数台有することが好ましいが、1台であってもよい。1台の場合は、本実施形態において説明した複数台の給湯器による制御は行わず、第1温水タンク40の水温に基づく給湯のオンオフ制御等が行われる。
なお、給湯器を複数台とする場合は、2台以上の任意の台数とすることができる。
なお、蒸気ボイラ装置30を構成するボイラは、複数台有することが好ましいが、1台であってもよい。1台の場合は、測定された蒸気圧力値と、目標蒸気圧力値に基づき、燃焼率の制御等が行われてもよい。
なお、複数台のボイラを用いる場合は、2台以上の任意の台数とすることができる。
また、蒸気ボイラ装置30を構成するボイラは、貫流ボイラ以外のボイラであってもよい。
なお、製造した温水は、食品や薬品用のびんの洗浄用、パストライザー殺菌用に限らず、各種の用途に使用することができる。
例えば、食品・飲料分野における温水利用であれば、原材料・加工品の加温、洗びん、製造機器の定置洗浄(CIP)などの用途に利用することができる。
また、食品・飲料分野における蒸気利用であれば、蒸気ボイラ装置30で発生させた蒸気Sを高温調理(揚げ物、蒸し物、炒め物)、レトルト釜殺菌(パウチや缶詰の殺菌)、製造設備の定置殺菌(SIP)、温水製造のバックアップなどに利用することができる。
そして、機械分野における温水利用であれば、湯洗・脱脂などの用途に利用することができる。
これらの用途においても、75℃〜95℃程度の高温域の温水が求められることがあり、このような高温域の温水を必要とする場合において、本実施形態の温水製造システム1は特に好適に利用可能である。
以上説明した本実施形態の温水製造システム1によれば、以下のような効果が奏される。
(1)本実施形態の温水製造システム1は、用水W1をヒートポンプ式給湯システム10のヒートポンプ式給湯器11、12、13の凝縮器92に循環させながら第1温度まで加温する第1加温手段2と、第1加温手段2で加温された用水を蒸気ボイラ装置30で発生させた蒸気Sと直接熱交換させて第1温度よりも高い第2温度まで昇温する第2加温手段3と、を備える。
このように、用水を加温する上で、ヒートポンプ式給湯器11、12、13により高効率に加温できる温度までは第1加温手段2で加温し、さらなる昇温は、蒸気Sと直接熱交換させることによって行うため、出湯温度を高めた場合であっても、CO排出量の削減効果、ランニングコストの削減効果が高い温水製造システムを提供することができる。また、昇温に蒸気Sを用いており、かつ直接熱交換を行うため、温度制御応答性が極めて良好となる。また、第1加温手段が循環方式であるため、貫流(一過流通)方式に比べて凝縮器92への通水流量を減らしつつ、用水を効率的に加温することが可能になり、ランニングのコストパフォーマンスに優れたシステムを構築できる。
(2)本実施形態の温水製造システム1の給湯器11、12、13は、電気駆動の冷媒圧縮機91を有し、蒸気ボイラ装置30は、ガス燃焼または油燃焼のバーナを有し、第1温度は50〜70℃であり、第2温度は75〜95℃である。
このように、電気駆動の冷媒圧縮機を有するヒートポンプ式給湯器と、化石燃料を燃焼させるバーナを有する蒸気ボイラを組み合わせ、それぞれで加温する温度範囲を適切に設定することで、ヒートポンプ式給湯器単独で、あるいは蒸気ボイラ単独で高温水を製造する場合に比べて、高いCO排出量の削減効果と高いランニングコストの削減効果を得ることができる。
(3)本実施形態の温水製造システム1の第1加温手段2は、未加温の用水W5が補給され、この用水W5を給湯器11、12、13に循環加温させることにより生成した温水W1を貯留する第1温水タンク40を備え、第2加温手段3は、第1温水タンク40から温水が供給される第2温水タンク240と、第2温水タンク240に蒸気ボイラ装置30で発生させた蒸気Sを供給する昇温用給蒸ラインL2と、昇温用給蒸ラインL2に設けられた昇温用給蒸弁54と、を備える。
このように、給湯器11、12、13と第1温水タンク40の間で温水W1の循環を行い、第2温水タンク240内に蒸気Sを供給する構成を採用することにより、第1温水タンク40内で第1温度付近の温度を維持し、第2温水タンク240で第2温度まで昇温することが可能となる。よって、第2温度の温水を安定して製造することができる。
(4)本実施形態の第2加温手段3は、第2温水タンク240内の温水W2の温度を検出する第2温度センサ241を備え、第2温度センサ241の検出温度が目標貯湯温度になるように昇温用給蒸弁54の開度を制御する。
これにより、第2温水タンク240内の温水温度を適切に制御することができる。
(5)本実施形態の温水製造システム1は、第1温水タンク40内の水位WL1を検出する第1水位センサ42と、第1温水タンク40に用水を補給する補給水ラインL5と、補給水ラインL5に設けられた補給水弁62と、を備え、第1水位センサ42の検出水位が設定水位を下回ると、補給水弁62を開放する。
これにより、第1温水タンク40内の温水W1が少なくなったときに、適切なタイミングで補給水ラインL5から用水W5の補給を行うことができる。
(6)本実施形態の温水製造システム1は、第1温水タンク40と第2温水タンク240とを接続する温水送出ラインL16に設けられた温水ポンプ243と、第2温水タンク240の水位WL2を検出する第2水位センサ242と、を備え、第2水位センサ242の検出水位が設定水位を下回ると、温水ポンプ243を駆動する。
これにより、第2温水タンク240内の温水W2が少なくなったときに、適切なタイミングで第1温水タンク40から第2温水タンク240に温水を供給することができる。
(7)本実施形態の温水製造システム1は、第1温水タンク40内の温水W1の温度を検出する第1温度センサ41を備え、第1加温手段2は、複数の給湯器11、12、13を含み、第1温水タンク40には、給湯器11、12、13の運転台数を変更するための複数段階の温度閾値が設定され、第1温水タンク40内の温度下降時は、第1温度センサ41の検出温度が温度閾値を1段階下回るたびに給湯器11、12、13の運転台数を1台ずつ増加させる台数制御を実行し、第1温水タンク40内の温度上昇時は、第1温度センサ41の検出温度が温度閾値を1段階上回るたびに給湯器11、12、13の運転台数を1台ずつ減少させる台数制御を実行する。
このように、第1温水タンク40内の温水温度に応じて給湯器11、12、13の運転台数を増減させるため、適切に第1温水タンク40内の温水温度の管理を行うことができる。また、消費電力を抑えることができる。
(8)本実施形態の温水製造システム1の給湯器11、12、13は、ヒートポンプ回路90上に設けられた冷媒圧縮機91と、給湯器11、12、13の給湯温度を検出する給湯温度センサ14、15、16と、を備え、給湯温度センサ14、15、16の検出温度が目標給湯温度になるように冷媒圧縮機91の回転数を制御する。
これにより、給湯器11、12、13の給湯温度を適切に制御することができる。
(9)本実施形態の温水製造方法は、用水をヒートポンプ式給湯器11、12、13の凝縮器92に循環させながら第1温度まで加温する第1加温工程と、第1加温工程で加温された用水を蒸気ボイラ装置30で発生させた蒸気Sと直接熱交換させて第1温度よりも高い第2温度まで昇温する第2加温工程と、を備える。
このように、用水を加温する上で、ヒートポンプ式給湯器11、12、13により高効率に加温できる温度までは第1加温工程で加温し、さらなる昇温は、蒸気Sと直接熱交換させることによって行うため、出湯温度を高めた場合であっても、CO排出量の削減効果、ランニングコストの削減効果が高い温水製造方法を提供することができる。また、昇温に蒸気Sを用いており、かつ直接熱交換を行うため、温度制御応答性が極めて良好となる。また、第1加温工程が循環方式であるため、貫流方式に比べて凝縮器92への通水流量を減らしつつ、用水を効率的に加温することが可能になり、ランニングのコストパフォーマンスに優れた温水製造方法を構築できる。
<第2実施形態>
次に、第2実施形態について、図10を参照しながら説明する。なお、第1実施形態と同様の構成についてはその説明を省略する。
第2実施形態の温水製造システム1は、補給水ラインL5を流通する補給水W5と蒸気ボイラ装置30からの蒸気Sとを間接熱交換させる予熱用熱交換器75をさらに備える。
図10は、本発明の第2実施形態に係る温水製造システム1を示す図である。
図10に示されるように、本実施形態においては、補給水ラインL5に、予熱用熱交換器75が設けられている。予熱用熱交換器75は間接熱交換器であり、補給水ラインL5を通じて供給される給水タンク60からの用水(冷水)W5と蒸気ボイラ装置30からの蒸気との間で間接熱交換を行う。予熱用熱交換器75は、補給水弁62の下流側に設けられている。
本実施形態の蒸気供給ライン53(昇温用給蒸ラインL2)は途中で分岐しており、一方が第2温水タンク240に接続され、他方が予熱用熱交換器75に接続されている。第2温水タンク240に接続されている側のラインには、第1実施形態と同様の昇温用給蒸弁54が設けられている。一方、予熱用熱交換器75に接続されている側のラインは予熱用給蒸ラインL10を構成し、この予熱用給蒸ラインL10には、予熱用給蒸弁76が設けられている。
これらの予熱用熱交換器75、予熱用給蒸ラインL10、予熱用給蒸弁76は追加の加温手段を構成し、補給水ラインL5を通じて供給される補給水W5を加温する機能を有する。
本実施形態において、第1貯湯制御部140は、第1実施形態において説明した貯湯制御に加えて、予熱用給蒸弁76の制御を行う。具体的には、補給水弁62を開放する際に、予熱用給蒸弁76も一緒に開放する制御を行う。これにより、補給水ラインL5を通じて供給される補給水W5による、第1温水タンク40内の貯留水W1の水温の急激な低下を防ぐことができる。
補給水弁62は、第1実施形態と同様に、第1温水タンク40内の水位WL1が例えば水位LLを下回ったことを検出したときに開放される。これにより、給水タンク60に貯留されている冷水である補給水W5が、第1温水タンク40に供給されることとなり、第1温水タンク40内の貯留水W1を補給することができるが、第1温水タンク40内の貯留水W1の水温は、当然に低下してしまう。
本実施形態における予熱用熱交換器75は、このような補給水W5の補給による第1温水タンク40内の貯留水W1の水温の低下を極力防ぐために設けられている。すなわち、補給水弁62を開放する際に、予熱用給蒸弁76も一緒に開放することにより、補給水ラインL5を通じて第1温水タンク40内に供給される補給水W5が加温される。これにより、補給水ラインL5から第1温水タンク40に補給水W5を補給するときにおいて、補給水W5の温度を高めることができる。
よって、給湯器で第1温水タンク40内の用水W1を循環して加温する際に、比較的早く第1温度まで加温することができる。
以上説明した本実施形態の温水製造システム1によれば、(1)〜(9)に加えて、以下のような効果が奏される。
(10)本実施形態の温水製造システム1は、補給水ラインL5を流通する補給水W5と蒸気とを間接熱交換させる予熱用熱交換器75と、予熱用熱交換器75に蒸気ボイラ装置30で発生させた蒸気Sを供給する予熱用給蒸ラインL10と、予熱用給蒸ラインL10に設けられた予熱用給蒸弁76と、を備え、補給水弁62を開放する際に、予熱用給蒸弁76を開放する。
これにより、補給水ラインL5から第1温水タンク40に用水を補給するときに、補給水の温度を高めることができる。
<第3実施形態>
次に、第3実施形態について、図11、図12を参照しながら説明する。なお、第1実施形態と同様の構成についてはその説明を省略する。
第3実施形態の温水製造システム1は、給湯器11、12、13の循環加温対象を第1温水タンク40の貯留水W1または給水タンク60の貯留水W21に切り替える切替手段290(切替弁291〜296)をさらに備える。
図11は、本発明の第3実施形態に係る温水製造システム1の要部を示す図であり、第1温水タンク40と、給水タンク60と、給湯器11、12、13と、切替手段290(切替弁291〜296)との関係を示す概略図である。
図11に示されるように、本実施形態においては、給湯器11、12、13と第1温水タンク40との間を接続する第1循環ラインを構成する第1給湯ラインL1および第1給湯戻りラインL1Rと、給湯器11、12、13と給水タンク60との間を接続する第2循環ラインを構成する第2給湯ラインL21および第2給湯戻りラインL21Rを備える。
第1給湯ラインL1、第1給湯戻りラインL1R、第2給湯ラインL21、第2給湯戻りラインL21Rはそれぞれ、複数の給湯器11、12、13に接続するために、図11に示されるように途中で分岐している。
給湯器11の温水の出口側(温水を出湯する側)には、切替弁291が設けられている。また、給湯器11の温水の入口側(温水が戻る側)には、切替弁292が設けられている。この、一対の切替弁291、292を制御することにより、給湯器11と第1温水タンク40との間で貯留水W1が循環する接続状態と、給湯器11と給水タンク60の間で貯留水W21が循環する接続状態とを切り替えることができる。切替弁291を第1給湯ラインL1側に切り替え、かつ切替弁292を第1給湯戻りラインL1R側に切り替えたとき、給湯器11と第1温水タンク40との間で貯留水W1が循環する接続状態となる。切替弁291を第2給湯ラインL21側に切り替え、かつ切替弁292を第2給湯戻りラインL21R側に切り替えたとき、給湯器11と給水タンク60との間で貯留水W21が循環する接続状態となる。
給湯器12についても同様に、一対の切替弁293、294を制御することにより、給湯器12と第1温水タンク40との間で貯留水W1が循環する接続状態と、給湯器12と給水タンク60の間で貯留水W21が循環する接続状態とを切り替えることができる。
給湯器13についても同様に、一対の切替弁295、296を制御することにより、給湯器13と第1温水タンク40との間で貯留水W1が循環する接続状態と、給湯器13と給水タンク60の間で貯留水W21が循環する接続状態とを切り替えることができる。
次に、切替手段290の具体的な制御内容について、図11、図12を参照しながら説明する。
第1貯湯制御部140は、第1温水タンク40に設けられた第1温度センサ41の検出結果に基づき、切替手段290を構成する切替弁291〜296の制御を行う。
より詳細には、第1温水タンク40内の水温上昇時は、第1温度センサ41の検出温度が温度閾値を1段階上回るたびに第1温水タンク40に対する給湯器の接続台数を1台ずつ減少させると同時に、給水タンク60に対する給湯器の接続台数を1台ずつ増加させるように切替手段290を制御する。
以下に、第1温水タンク40内において目標とする貯湯温度である第1目標貯湯温度を70℃とし、台数制御を実行するための温度閾値として、少なくとも50℃、60℃が設定されている場合の例について説明する。
温度上昇時において、第1温度センサ41の検出温度が50℃以下の場合は、3台全ての給湯器11、12、13と第1温水タンク40との間で貯留水W1が循環する接続状態となるよう、切替弁291〜296を制御する。
次に、温度が上昇し、第1温度センサ41の検出温度が50℃を超えたら、3台中1台の給湯器のみ、給水タンク60との間で貯留水W21が循環する接続状態となるよう、切替手段290を制御する。
例えば、第3給湯器13のみ、給水タンク60との間で貯留水W21が循環する接続状態となるよう、切替弁295、296を制御する。このとき、第1給湯器11および第2給湯器12は、引き続き第1温水タンク40との間で貯留水W1を循環させている。
次に、温度がさらに上昇し、第1温度センサ41の検出温度が60℃を超えたら、3台中2台の給湯器について、給水タンク60との間で貯留水W21が循環する接続状態となるよう、切替手段290を制御する。
例えば、第3給湯器13に加えて、第2給湯器12についても、給水タンク60との間で貯留水W21が循環する接続状態となるよう、切替弁293、294を制御する。このとき、第1給湯器11は、引き続き第1温水タンク40との間で貯留水W1を循環させている。
そして、温度がさらに上昇し、第1温度センサ41の検出温度が、第1目標貯湯温度である70℃となったときにおいても、この第1目標貯湯温度の近傍温度を維持できるように、引き続き1台の給湯器のみ、第1温水タンク40との間で貯留水W1を循環させる。
なお、第1目標貯湯温度の近傍温度になったとき、給湯制御部110は、引き続き給湯温度一定制御を行ってもよいが、第1実施形態で示したような、第1温度センサ41に基づくフィードバック制御を行ってもよい。
そして、温度がさらに上昇し、第1温度センサ41の検出温度が75℃を超えた場合は、3台全ての給湯器について、給水タンク60との間で貯留水W21が循環する接続状態となるよう、切替弁291〜296を制御する。これにより、給湯器と第1温水タンク40との間は、貯留水W1が循環していない状態となる。
次に、温度下降時について説明する。
第1温水タンク40内の温度下降時は、第1温度センサ41の検出温度が温度閾値を1段階下回るたびに第1温水タンク40に対する給湯器の接続台数を1台ずつ増加させると同時に、給水タンク60に対する給湯器の接続台数を1台ずつ減少させるように切替手段290を制御する。
例えば、第1温度センサ41の検出温度が75℃を上回った後、70℃を下回ったら、1台の給湯器のみ、第1温水タンク40との間で貯留水W1が循環する接続状態となるよう、切替手段290を切り替える。次に、第1温度センサ41の検出温度が60℃を下回ったら、2台の給湯器について、第1温水タンク40との間で貯留水W1が循環する接続状態となるよう、切替手段290を切り替える。次に、第1温度センサ41の検出温度が50℃を下回ったら、3台全ての給湯器が第1温水タンク40との間で貯留水W1が循環する接続状態となるように切替手段290を切り替える。この制御においては、第1温水タンク40に対する給湯器の接続台数を1台増加させたときは、給水タンク60に対する給湯器の接続台数を1台減少させる。
なお、第1温度センサ41の検出温度に応じて切替手段290を切り替える上で、状態確認時間を設けてもよい。すなわち、温度上昇時において、第1温度センサ41の検出温度が所定の温度閾値を上回っている状態が第1所定時間継続したと判定された場合に、切替手段290を切り替える制御を実行する構成としてもよい。また、温度下降時において、第1温度センサ41の検出温度が所定の温度閾値を下回っている状態が第2所定時間継続したと判定された場合に、切替手段290を切り替える制御を実行する構成としてもよい。
このような制御により、検出温度の下降継続の確認時間、または上昇継続の確認時間に基づいて、切替手段290により切り替え制御を行うことができる。よって、第1温度センサ41の検出温度が温度閾値付近で変動する場合において、切替手段290による切り替え制御が頻繁に実行されてしまう状況を防ぐことができる。
そして、状態確認時間の設定値は、調整可能となっていることが好ましい。状態確認時間の設定値は、手動または自動で調整可能であり、0よりも大きい値を設定することができる。なお、状態確認時間の計測は、制御部100の内部タイマ等を用いて実施する。
なお、第1貯湯制御部140は、所定の温度帯における切替手段290の制御状態を、図14のように概ね同一にするのではなく、温度上昇時と温度下降時とで一段階分ずらしてもよい。
例えば、第1温水タンク40内の第1目標貯湯温度を70℃〜75℃とする場合について説明する。
このとき、温度上昇時においては、第1温度センサ41の検出温度が60℃以下の場合は、3台全ての給湯器11、12、13と第1温水タンク40との間で貯留水W1が循環する接続状態となるよう、切替弁291〜296を制御する。60℃を超えたら、3台中1台の給湯器のみ、給水タンク60との間で貯留水W21が循環する接続状態となるよう、切替手段290を制御する。70℃を超えたら、3台中2台の給湯器について、給水タンク60との間で貯留水W21が循環する接続状態となるよう、切替手段290を制御する。
75℃を超えたら、3台全ての給湯器について、給水タンク60との間で貯留水W21が循環する接続状態となるよう、切替弁291〜296を制御する。
一方、温度下降時においては、第1温度センサ41の検出温度が70℃を下回ったら、1台の給湯器のみ、第1温水タンク40との間で貯留水W1が循環する接続状態となるよう、切替手段290を切り替える。60℃を下回ったら、2台の給湯器について、第1温水タンク40との間で貯留水W1が循環する接続状態となるよう、切替手段290を切り替える。50℃を下回ったら、3台全ての給湯器が第1温水タンク40との間で貯留水W1が循環する接続状態となるように切替手段290を切り替える。
このような制御であっても、第1温度センサ41の検出温度が温度閾値付近で変動する場合において、給湯器の運転開始と運転停止が頻繁に実行されてしまう状況を防ぐことができる。
なお、給湯器の給湯温度の制御については、第1実施形態と同様、基本的には給湯温度一定制御であるが、一部について、第1温度センサ41に基づくフィードバック制御を行ってもよい。
なお、給湯器との間で貯留水を循環する給水タンク60は、給湯器に供給する用水(第1温水タンク40内に補給する補給水)および/または蒸気ボイラ装置30に供給する給水を貯留するタンクであることが好ましいが、加温されることが好ましい用水を貯留しているものであれば、その他の給水タンクであってもよい。
これにより、必要性に応じて第1温水タンク40または給水タンク60切り替えて温水製造を行うことができる。また、切り替え可能とすることによりヒートポンプ式給湯器11、12、13の運転を極力継続することが可能となり、ヒートポンプ式給湯器11、12、13の運転再開初期の低温水供給の問題を解消することができる。
なお、給水タンク60内の貯留水の温度を検出する第3温度センサを設け、第1貯湯制御部140は、第3温度センサの検出温度が加温停止温度になると、給水タンク60に給湯中の給湯器を停止させる制御を行ってもよい。
その後、第3温度センサの検出温度が加温開始温度まで低下したとき、給水タンク60への給湯を停止した給湯器の運転を再開し、給水タンク60と給湯器との循環を再開する制御を行ってもよい。
あるいは、給水タンク60内の貯留水の水位を検出する第3水位センサを設け、第3水位センサの検出水位が加温開始水位になると、給水タンク60への給湯を停止した給湯器の運転を再開し、給水タンク60と給湯器との循環を再開する制御行ってもよい。
これにより、給水タンク内の貯留水温度の管理を適切に行うことができる。
以上説明した本実施形態の温水製造システム1によれば、(1)〜(10)に加えて、以下のような効果が奏される。
(11)本実施形態の温水製造システム1は、給湯器11、12、13に供給する用水および/または蒸気ボイラ装置30に供給する給水を貯留する給水タンク60と、給湯器11、12、13の循環加温対象を第1温水タンク40の貯留水W1または給水タンク60の貯留水W21に切り替える切替手段290と、を備える。
これにより、必要性に応じて第1温水タンク40または給水タンク60切り替えて温水製造を行うことができる。また、切り替え可能とすることによりヒートポンプの運転を極力継続することが可能となり、ヒートポンプの運転再開初期の低温水供給の問題を解消することができる。
(12)本実施形態の温水製造システム1は、第1温水タンク40内の温水W1の温度を検出する第1温度センサ41を備え、第1加温手段2は、複数の給湯器11、12、13を含み、第1温水タンク40には、給湯器11、12、13の接続台数を変更するための複数段階の温度閾値が設定され、第1温水タンク40内の温度下降時は、第1温度センサ41の検出温度が温度閾値を1段階下回るたびに第1温水タンク40に対する給湯器11、12、13の接続台数を1台ずつ増加させると同時に、給水タンク60に対する給湯器11、12,13の接続台数を1台ずつ減少させるように切替手段290を制御し、第1温水タンク40内の温度上昇時は、第1温度センサ41の検出温度が温度閾値を1段階上回るたびに第1温水タンク40に対する給湯器11、12、13の接続台数を1台ずつ減少させると同時に、給水タンク60に対する給湯器11、12、13の接続台数を1台ずつ増加させるように切替手段290を制御する。
これにより、必要性に応じて第1温水タンク40または給水タンク260に切り替えて温水製造を行うことができる。また、切替手段290を制御することによりヒートポンプの運転を極力継続することが可能となり、ヒートポンプの運転再開初期の低温水供給の問題を解消することができる。
(13)本実施形態の温水製造システム1は、給水タンク60内の貯留水の温度を検出する第3温度センサを備え、第3温度センサの検出温度が加温停止温度になると給水タンク60に給湯中の給湯器を停止させる。
これにより、給水タンク60内の貯留水温度の管理を適切に行うことができる。
以上、本発明の温水製造システムの好ましい各実施形態について説明したが、本発明は、上述の実施形態に制限されるものではなく、適宜変更が可能である。また、複数の実施形態を組み合わせることも可能である。
1…温水製造システム
2…第1加温手段
3…第2加温手段
10…ヒートポンプ式給湯システム
11…第1ヒートポンプ式給湯器
12…第2ヒートポンプ式給湯器
13…第3ヒートポンプ式給湯器
14、15、16…給湯温度センサ
30…蒸気ボイラ装置
31…貫流ボイラ
40…第1温水タンク
41…第1温度センサ
42…第1水位センサ
421…第1電極棒
422…第2電極棒
423…第3電極棒
424…第4電極棒
425…第5電極棒
51…蒸気ヘッダ
52…連結ライン
53…蒸気供給ライン
54…昇温用給蒸弁
55…圧力計
60…給水タンク
62…補給水弁
70…温調用熱交換器
71…出湯温度センサ
72…温調用給蒸弁
75…予熱用熱交換器
76…予熱用給蒸弁
80…切替手段
81、82、83…切替弁
90…ヒートポンプ回路
91…冷媒圧縮機
92…凝縮器
93…膨張弁
94…蒸発器
100…制御部
110…給湯制御部
120…ボイラ制御部
130…給蒸制御部
140…第1貯湯制御部
150…第2貯湯制御部
240…第2温水タンク
241…第2温度センサ
242…第2水位センサ
243…温水ポンプ
290…切替手段
L1…第1給湯ライン
L1R…第1給湯戻りライン
L2…昇温用給蒸ライン
L3…ヒートポンプ給水ライン
L4…ボイラ給水ライン
L5…補給水ライン
L6…温水出湯ライン
L7…冷媒循環ライン
L8…熱源水供給ライン
L9…温調用給蒸ライン
L10…予熱用給蒸ライン
L16…温水送出ライン
L21…第2給湯ライン
L21R…第2給湯戻りライン
W1…用水(温水、貯留水)
W2…温水(貯留水)
W5…補給水(用水、冷水)
W6…温水
W21…貯留水
S…蒸気
R…冷媒
WL1、WL2…水位

Claims (13)

  1. 用水をヒートポンプ式給湯器の凝縮器に循環させながら第1温度まで加温する第1加温手段と、
    前記第1加温手段で加温された用水を蒸気ボイラで発生させた蒸気と直接熱交換させて前記第1温度よりも高い第2温度まで昇温する第2加温手段と、を備える温水製造システム。
  2. 前記給湯器は、電気駆動の冷媒圧縮機を有し、
    前記蒸気ボイラは、ガス燃焼または油燃焼のバーナを有し、
    前記第1温度は50〜70℃であり、前記第2温度は75〜95℃である、請求項1に記載の温水製造システム。
  3. 前記第1加温手段は、
    未加温の用水が補給され、この用水を前記給湯器に循環加温させることにより生成した温水を貯留する第1温水タンクを備え、
    前記第2加温手段は、
    前記第1温水タンクから温水が供給される第2温水タンクと、
    前記第2温水タンクに前記蒸気ボイラで発生させた蒸気を供給する昇温用給蒸ラインと、
    前記昇温用給蒸ラインに設けられた昇温用給蒸弁と、を備える請求項1または請求項2に記載の温水製造システム。
  4. 前記第2加温手段は、前記第2温水タンク内の温水の温度を検出する第2温度センサを備え、
    前記第2温度センサの検出温度が目標貯湯温度になるように前記昇温用給蒸弁の開度を制御する、請求項3に記載の温水製造システム。
  5. 前記第1温水タンク内の水位を検出する第1水位センサと、
    前記第1温水タンクに用水を補給する補給水ラインと、
    前記補給水ラインに設けられた補給水弁と、を備え、
    前記第1水位センサの検出水位が設定水位を下回ると、前記補給水弁を開放する、請求項3または4に記載の温水製造システム。
  6. 前記補給水ラインを流通する用水と蒸気とを間接熱交換させる予熱用熱交換器と、
    前記予熱用熱交換器に前記蒸気ボイラで発生させた蒸気を供給する予熱用給蒸ラインと、
    前記予熱用給蒸ラインに設けられた予熱用給蒸弁と、を備え、
    前記補給水弁を開放する際に、前記予熱用給蒸弁を開放する、請求項5に記載の温水製造システム。
  7. 前記第1温水タンクと前記第2温水タンクとを接続する温水送出ラインに設けられた温水ポンプと、
    前記第2温水タンクの水位を検出する第2水位センサと、を備え、
    前記第2水位センサの検出水位が設定水位を下回ると、前記温水ポンプを駆動する、請求項3〜6のいずれかに記載の温水製造システム。
  8. 前記第1温水タンク内の温水の温度を検出する第1温度センサを備え、
    前記第1加温手段は、複数の前記給湯器を含み、
    前記第1温水タンクには、前記給湯器の運転台数を変更するための複数段階の温度閾値が設定され、
    前記第1温水タンク内の温度下降時は、前記第1温度センサの検出温度が前記温度閾値を1段階下回るたびに前記給湯器の運転台数を1台ずつ増加させる台数制御を実行し、
    前記第1温水タンク内の温度上昇時は、前記第1温度センサの検出温度が前記温度閾値を1段階上回るたびに前記給湯器の運転台数を1台ずつ減少させる台数制御を実行する、請求項3〜7のいずれかに記載の温水製造システム。
  9. 前記給湯器に供給する用水および/または前記蒸気ボイラに供給する給水を貯留する給水タンクと、
    前記給湯器の循環加温対象を前記第1温水タンクの貯留水または前記給水タンクの貯留水に切り替える切替手段と、を備える請求項3〜7のいずれかに記載の温水製造システム。
  10. 前記第1温水タンク内の温水の温度を検出する第1温度センサを備え、
    前記第1加温手段は、複数の前記給湯器を含み、
    前記第1温水タンクには、前記給湯器の接続台数を変更するための複数段階の温度閾値が設定され、
    前記第1温水タンク内の温度下降時は、前記第1温度センサの検出温度が前記温度閾値を1段階下回るたびに前記第1温水タンクに対する前記給湯器の接続台数を1台ずつ増加させると同時に、前記給水タンクに対する前記給湯器の接続台数を1台ずつ減少させるように前記切替手段を制御し、
    前記第1温水タンク内の温度上昇時は、前記第1温度センサの検出温度が前記温度閾値を1段階上回るたびに前記第1温水タンクに対する前記給湯器の接続台数を1台ずつ減少させると同時に、前記給水タンクに対する前記給湯器の接続台数を1台ずつ増加させるように前記切替手段を制御する、請求項9に記載の温水製造システム。
  11. 前記給水タンク内の貯留水の温度を検出する第3温度センサを備え、
    前記第3温度センサの検出温度が加温停止温度になると前記給水タンクに給湯中の前記給湯器を停止させる、請求項9または10に記載の温水製造システム。
  12. 前記給湯器は、
    ヒートポンプ回路上に設けられた冷媒圧縮機と、
    前記給湯器の給湯温度を検出する給湯温度センサと、を備え、
    前記給湯温度センサの検出温度が目標給湯温度になるように前記冷媒圧縮機の回転数を制御する、請求項1〜11のいずれか記載の温水製造システム。
  13. 用水をヒートポンプ式給湯器の凝縮器に循環させながら第1温度まで加温する第1加温工程と、
    前記第1加温工程で加温された用水を蒸気ボイラで発生させた蒸気と直接熱交換させて前記第1温度よりも高い第2温度まで昇温する第2加温工程と、を備える温水製造方法。

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