JP2020133559A - タービンロータの固定装置、これを備えたタービンモジュール、及びタービンモジュールの輸送方法 - Google Patents

タービンロータの固定装置、これを備えたタービンモジュール、及びタービンモジュールの輸送方法 Download PDF

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Abstract

【課題】容易にタービンロータの径方向と軸線方向を固定することができるタービンロータの固定装置及びタービンモジュールの輸送方法を提供する。【解決手段】タービンロータ11の固定装置30は、タービンロータ11とタービンロータ11の周囲を覆うように設けられたタービン車室との間をシールするグランド部21Aに設けられ、グランド部21Aに対するタービンロータ11の径方向の相対移動を固定する径方向固定冶具32と、タービンロータ11とグランド部21Aとの間に設けられ、グランド部21Aに対するタービンロータ11の軸線X方向の相対移動を固定する軸線方向固定冶具31と、を備えている。【選択図】図3

Description

本開示は、タービンロータの固定装置、これを備えたタービンモジュール、及びタービンモジュールの輸送方法に関するものである。
高中圧タービン(高圧タービン・中圧タービン別々の場合も同様)は、工場等でタービンロータ等の内蔵部品をタービン車室に組み込みモジュール化して、タービンモジュール(モジュール化された蒸気タービン)は輸送用架台に据え付けられ、タービンモジュールを現地の据え付け場所へ輸送することで、現地での組み立て作業を軽減している。しかし、蒸気タービンは輸送時の揺れや振動等によってタービンロータが回転したり移動したりするため、タービンロータをタービン車室に対して支持させて固定金具等で固定する必要がある。
タービンロータをタービン車室に固定する技術としては、例えば特許文献1に、ロータのグランド部の周囲に2分割部分から構成される連結冶具を取付け、グランド部を内側に保持してボルト及びナットで締め付けて固定する技術が報告されている。特許文献2では、軸方向の固定及び回り止め用としてタービン本体のガバナー側と発電機側にあるバランスホールから仮ボルトでタービンロータを固定している。また、特許文献2には、円周に沿って複数に分割された仮設ロータ支え環を外側グランドパッキンの溝と高中圧タービンロータのラビリンスパッキンに対面した溝に挿着することが記載されている。
特許第4088369号公報 特開昭63−88207号公報
以上の経緯から、タービンロータの固定(具体的には、タービンロータの径方向と軸線方向の固定)を容易にすることが求められてきている。また、タービンモジュールの輸送時に、工場及び現地でタービンロータとタービン車室との位置関係を計測するにあたり、輸送前後におけるグランド部(タービン車室の両端部においてタービンロータとタービン車室との間でのタービン車室外部への蒸気漏出、外気のタービン内部への流入をシールする部位)とタービンロータとの隙間の計測値の差から輸送時の揺れや振動等によるタービンロータの位置ずれの発生等を確認している。
グランド部とタービンロータとの隙間の計測は、上下2分割で構成されるグランド部の上半部を開放して実施する必要がある。しかしながら、グランド部はタービン車室等に設けられるフランジ部に多くのボルト等で締結されているため、グランド部の上半部の取り外しには多くの時間と手間が必要であった。さらには、輸送前に隙間の計測を行った後は、輸送中に隙間の計測を行うことは困難であることから、タービンロータの移動(位置ずれ)を都度に把握することができなかった。従って、現地到着後にグランド部の上半部を開放して隙間の計測を行うまでは、輸送時の健全性を確認することができなかった。従って、タービンロータの位置ずれを抑制するため、容易にタービンロータの径方向と軸線方向を固定することができるタービンロータの固定装置並びにタービンロータの位置ずれが生じていないかを、輸送中にグランド部を開放することなく効率よく隙間を確認することができる計測装置が求められていた。
本開示は、このような事情に鑑みてなされたものであって、容易にタービンロータの径方向と軸線方向を固定することができるタービンロータの固定装置及びタービンモジュールの輸送方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本開示は以下の手段を採用する。
本開示のタービンロータの固定装置は、タービンロータと該タービンロータの周囲を覆うように設けられたタービン車室との間をシールするグランド部に設けられ、前記グランド部に対する前記タービンロータの径方向の相対移動を固定する径方向固定冶具と、前記タービンロータと前記グランド部との間に設けられ、前記グランド部に対する前記タービンロータの軸線方向の相対移動を固定する軸線方向固定冶具と、を備えている。
本開示のタービンロータの固定装置であれば、径方向固定冶具と軸線方向固定冶具との2つの冶具により、タービンロータの径方向と軸線方向とに分けて、タービンロータがグランド部を介してタービン車室に固定される。従って、1つの冶具でタービンロータの径方向の相対移動と軸線方向の相対移動とを固定するよりも、容易にタービンロータの径方向の相対移動と軸線方向の相対移動を固定することができる。また、タービンロータの径方向の相対移動を固定する冶具と軸線方向の相対移動を固定する冶具とを別々に製作可能なので、冶具の製作が容易となる。
なお、本開示において、「径方向の相対移動を固定する」とは、例えば、冶具として、冶具とタービンロータとの間の隙間及び冶具とグランド部との間の隙間が0〜0.1mmとなるような径方向の寸法とされた冶具(径方向固定冶具)を用いる。また、「軸線方向の相対移動を固定する」とは、例えば、冶具として、冶具とタービンロータとの間の隙間が0〜1mmとなるような軸線方向の寸法とされた冶具(軸線方向固定冶具)を用いる。
上記タービンロータの固定装置において、前記グランド部の内周面に対し、前記軸線方向に形成され、前記径方向固定冶具が嵌合する一のシールリング溝と、前記軸線方向固定冶具が嵌合する他の前記シールリング溝と、が設けられることが好ましい。
グランド部に上記のようなシールリング溝が設けられていれば、径方向固定冶具及び軸線方向固定冶具をグランド部のシールリング溝に嵌合することができる。また、例えば上記のシールリング溝がグランド部の周方向の内周面に設けられている場合、冶具をタービンロータとグランド部との間に形成された隙間に対して周方向に沿って回転させてシールリング溝に挿入し、嵌合させることが可能となる。具体的には、タービンロータの径方向の相対移動と軸線方向の相対移動とを固定する1つの冶具を用いた場合では、冶具の位置を固定するためにタービンロータやグランド部と接触する部分が多くなり、接触する方向も複数方向となり、冶具をタービンロータとグランド部との間に周方向に回転させて挿入することが困難である。一方、本開示のように、タービンロータの径方向の相対移動を固定する冶具と軸線方向の相対移動を固定する冶具とを2つに分けることで、各冶具がそれぞれタービンロータやグランド部と接触する部分を必要な個所へと適切に減らすことができるため、各冶具をタービンロータとグランド部との間に周方向に回転させて挿入することが容易となる。
上記タービンロータの固定装置において、前記軸線方向固定冶具は、前記径方向固定冶具よりも前記タービンロータの前記タービン車室の外側に配置された軸端側に位置し、前記軸線方向固定冶具には、前記タービンロータと前記グランド部との間の隙間を前記軸線方向固定冶具よりも前記タービンロータの端面に対して前記軸端側から目視可能として前記隙間の計測位置とする切り欠き部が設けられていることが好ましい。
軸線方向固定冶具に上記のような切り欠き部が設けられていれば、グランド部の上半部を開放することなく、軸線方向固定冶具よりもタービンロータに対してタービン車室の外側の軸端側(軸受装置側)の位置から切り欠き部を介してタービンロータとグランド部との間の隙間を目視で確認ができて、隙間を計測器具等で容易に計測することができる。従って、タービンロータやタービン車室をモジュール化した後においても、タービンロータとグランド部の隙間寸法を容易に計測することができる。また、タービンモジュールの組立後や輸送前及び輸送中に上記隙間寸法を計測することにより、各計測値の差により輸送中における振動等によるタービンロータの径方向への移動の有無と移動量を把握することができ、輸送後の品質確保が容易になる。タービンロータとグランド部の隙間寸法は、例えばマイクロメータやシリンダゲージ等の計測器具で計測することができる。
上記タービンロータの固定装置において、前記グランド部における前記タービンロータから前記軸端側には、計測冶具の一端が前記切り欠き部を挿通して前記グランド部に取付可能となっており、前記計測冶具は、前記タービンロータにおける前記軸端側の前記端面と前記グランド部との軸線方向の隙間を計測することが好ましい。
グランド部におけるタービンロータのタービン車室の外側の軸端側(軸受装置側)の端面に上記のような計測冶具が取付可能(例えばタービンロータ軸に対して垂直に機械加工された面)となっていれば、グランド部の上半部を開放することなく、タービンロータの軸端側の位置から、計測冶具によってタービンロータとグランド部の軸線方向における隙間を確認することができる。従って、タービンモジュール組立後や輸送前及び輸送中に上記タービンロータとグランド部の軸線方向における隙間を計測することにより、各計測値の差により輸送中における振動等によるタービンロータの軸線方向への移動の有無と移動量を把握することができ、輸送後の品質確保が容易になる。計測冶具としては、例えば軸線方向に延在する一端と径方向に延在する他端とを有している断面L字状のブロック体部材を挙げることができる。また、位置ずれの計測方法としては、例えば、上記断面L字状の計測冶具の他端が、軸線方向に直交するグランド部の端面と平行に対面するように計測冶具を磁石等を用いてグランド部の端面に取り付けることで、計測冶具の他端とタービンロータの端面との間の距離(タービンロータの軸線方向における長さ)を計測することができる。
また、本開示は、タービンロータと、該タービンロータの周囲を覆うように設けられたタービン車室と、前記タービン車室に前記タービンロータの相対移動を固定するための上述のタービンロータの固定装置と、を備えているタービンモジュールを提供する。
本開示のタービンモジュールは、上述のタービンロータの固定装置を備えているため、タービンロータのタービン車室への位置の固定と相互位置関係の計測が容易となる。従って、作業性に優れたタービンモジュールとなる。
また、本開示は、タービンロータと該タービンロータの周囲を覆うように設けられたタービン車室との間をシールするグランド部に設けられ、前記グランド部に対する前記タービンロータの径方向の相対移動を固定する径方向固定冶具と、前記タービンロータと前記グランド部との間に設けられ、前記グランド部に対する前記タービンロータの軸線方向の相対移動を固定する軸線方向固定冶具と、を備えているタービンロータの固定装置を用いたタービンモジュールの輸送方法において、前記径方向固定冶具により、前記グランド部に対する前記タービンロータの径方向の相対移動を固定する径方向固定工程と、前記軸線方向固定冶具により、前記グランド部に対する前記タービンロータの軸線方向の相対移動を固定する軸線方向固定工程と、前記タービンロータの固定装置と、前記タービンロータの固定装置により固定された前記タービンロータと、前記タービン車室と、を備えたタービンモジュールを輸送する輸送工程と、を有するタービンモジュールの輸送方法を提供する。
本開示のタービンモジュールの輸送方法においては、径方向固定冶具(径方向固定工程)と軸線方向固定冶具(軸線方向固定工程)との2つの冶具(2つの工程)により、タービンロータの径方向と軸線方向とに分けて、タービンロータがグランド部を介してタービン車室に固定される。従って、1つの冶具でタービンロータの径方向の相対移動と軸線方向の相対移動とを固定するよりも、容易にタービンロータの径方向の相対移動と軸線方向の相対移動を固定することができる。また、タービンロータの径方向への相対移動を固定する冶具と軸線方向への相対移動を固定する冶具とを別々に製作可能なので、冶具の製作が容易となる。
本開示のタービンロータの固定装置及びタービンモジュールの輸送方法によれば、容易にタービンロータの径方向と軸線方向を固定することができる。また、タービンモジュールの輸送中における振動によるタービンロータの移動を抑制することができる。
本開示の一実施形態に係るタービンモジュールを示す概略側断面図である。 図1のタービンモジュールにおける紙面右側のグランド部近傍において、図1の紙面右側の外部側からタービン車室内側を見た、グランド部の上半部を取り外した状態を示す概略斜視図である。 本開示の一実施形態に係るタービンロータの固定装置がタービンロータとグランド部との間に設けられた状態を示す部分断面図である。 本開示の一実施形態に係る径方向固定冶具の一例を示す斜視図である。 本開示の一実施形態に係る軸線方向固定冶具の一例を示す斜視図である。 図1のタービンモジュールにおける紙面右側のグランド部近傍において、図1の紙面右側の外部側からタービン車室内側を見た、グランド部に計測冶具が取り付けられる状態を示す部分概略斜視図である。 計測冶具がグランド部に取り付けられた状態を示す部分断面図である。
以下に、本開示に係るタービンロータの固定装置、これを備えたタービンモジュール、及びタービンモジュールの輸送方法の一実施形態について、図面を参照して説明する。なお、本実施形態では、上方とは鉛直上側の方向を、下方とは鉛直下側の方向を示している。
〔タービンモジュール〕
以下、本開示の一実施形態に係るタービンモジュールについて、図面を用いて説明する。
図1は、本実施形態に係るタービンモジュール(蒸気タービン:高中圧タービン)を示す概略側断面図である。
図1に示すように、タービンモジュール(高中圧タービン)1は、軸線X方向の一方側(紙面右側)に高圧翼列(回転機械)2Aが、軸線X方向の他方側(紙面左側)に中圧翼列(回転機械)2Bが、一つのタービンモジュール1内に構成されている。
高中圧タービン1は、回転可能に支持されたタービンロータ11と、ステータ50とを有している。なお、以下の説明においては、軸線Xの延在方向を「タービンロータ11の軸線X方向」と、軸線Xの周方向を「タービンロータ11の周方向」と、軸線Xの径方向を「タービンロータ11の径方向」と称する。
タービンロータ11は、複数の動翼段で構成された動翼列12A,12Bを有している。また、ステータ50は、タービン車室51や複数の静翼段で構成された静翼列52A,52B等を有している。
タービンロータ11は、ステータ50を軸線X方向に貫通しており、軸線X方向の両軸端側を、ステータ50の外部に配設された軸受装置91,92によって支持されている。なお、本実施形態では、タービンモジュール1の輸送時には軸受装置91,92は含まずに軸の連結を取り外した状態で、タービンモジュール1は架台(不図示)に載置されて搬送される。
動翼列12A,12Bは、複数の動翼段で構成され、動翼段はタービンロータ11の外周に周方向に配列して保持された動翼で構成されている。
静翼列52A,52Bは、複数の静翼段で構成され、静翼段はタービン車室51に嵌合する翼環53の内周に周方向に配列して保持された静翼で構成されている。動翼段と静翼段を交互に配置することで、それぞれ高圧翼列2A、中圧翼列2Bを構成している。
タービン車室51は、タービンロータ11の周囲を覆うように設けられており、タービンロータ11に挿通されている。タービン車室51における軸線X方向の両端からタービンロータ11の両軸端が突出されている。なお、タービン車室51における軸線X方向の両端において、タービン車室51とタービンロータ11との間に形成される隙間は、それぞれグランド部21A,21Bによってタービン車室51の外側の外部とシールされている。
タービン車室51とタービンロータ11の間には不図示のシールリングが設けられており、タービン車室51とタービンロータ11の隙間が厳格に管理されて蒸気がタービン車室51の外側の外部に漏れ出たり、外気が流入したりすることが抑制される。
〔タービンロータの固定装置〕
次に、図2を示して本実施形態に係るタービンロータの固定装置について説明する。本実施形態に係るタービンロータの固定装置は、例えば図1のグランド部21A,21Bに適用される。
図2は、図1のタービンモジュールにおける紙面右側のグランド部21A近傍において、図1の紙面右側の外部側からタービン車室51内側を見た、グランド部21Aの上半部を取り外した状態を示す概略斜視図である。なお、図2において、タービンロータ11の図示を、説明の都合上省略している。図2に示すように、グランド部21Aには、グランド部21Aに対するタービンロータ11の軸線X方向の相対移動と、グランド部21Aに対するタービンロータ11の径方向の相対移動を固定するタービンロータの固定装置30が設けられている。タービンロータの固定装置30は、グランド部21Aに対するタービンロータ11の軸線X方向の相対移動を固定する軸線方向固定冶具31と、グランド部21Aに対するタービンロータ11の径方向の相対移動を固定する径方向固定冶具32と、を備えている。軸線方向固定冶具31及び径方向固定冶具32の材質としては、例えばSS系材料やSUS系材料等の金属を挙げることができる。
軸線方向固定冶具31は、半円弧形状、即ち半割れのリング状となっている。軸線方向固定冶具31は径方向固定冶具32よりもタービンロータ11の軸端X1側(軸線X方向のタービン車室51外側)に位置する。軸線方向固定冶具31はグランド部21Aの下半部側に1つのみ設けられる。モジュール化した後においては、軸線方向固定冶具31の上方側にシールリングが設けられ、このシールリングにより、軸線方向固定冶具31の周方向の移動は固定される。軸線方向固定冶具31の詳細な形状については後述する。
径方向固定冶具32は、半円弧形状、即ち半割れのリング状となっている。径方向固定冶具32は、軸線方向固定冶具31よりもタービンロータ11の軸端X2側(軸線X方向のタービン車室51内側)に位置する。径方向固定冶具32は分割されたグランド部21Aの上半部側と下半部側に2つ設けられ、2つの径方向固定冶具32により、タービンロータ11の全周が囲まれるように挿入される。径方向固定冶具32の詳細な形状については後述する。
本実施形態に係るタービンロータの固定装置30は、図2に示すように、タービンロータ11の周方向(回転方向)の移動を固定する周方向固定冶具(例えば、ボルト等のねじ溝のある棒状部材)33を備えている。周方向固定冶具33は、タービン車室51の外側(タービン車室51よりもタービンロータ11の軸端X1側の位置)から、タービン車室51の内部に突き出すように挿入される。具体的には、本実施形態では、周方向固定冶具33は、タービン車室51に設けられた振動調整用のバランスプラグ穴34を利用して、周方向固定冶具33の挿入部先端を軸線Xに対して斜め下方側に傾斜した状態で挿入される。挿入された周方向固定冶具33は、タービンロータ11の一部に接触して、タービン車室51に対してタービンロータ11が回転しないように保持固定される。このようにして、タービンロータ11の周方向(回転方向)の移動が固定される。なお、本開示において、周方向固定冶具33は必須ではない。
次に、図3〜5を示して本実施形態に係るタービンロータの固定装置30によるタービンロータ11の固定の仕方についてより詳細に説明する。図4は、本実施形態に係る径方向固定冶具32の一例を示す斜視図である。図5は、本実施形態に係る軸線方向固定冶具31の一例を示す斜視図である。なお、説明の都合上、図3〜5においても軸線Xを図示している。
図4に示すように、径方向固定冶具32は、上述のタービンロータ11の外周面と嵌合するタービンロータ側嵌合部35と、上述のグランド部21Aの内周面と嵌合するグランド部側嵌合部36とを有している。タービンロータ側嵌合部35は、径方向固定冶具32の内周面に対して凹凸部が形成され、タービンロータ11の嵌合溝13(図3参照)の凹凸形状に対応するように形成される。グランド部側嵌合部36は、径方向固定冶具32の外周面から径方向外側に向かって突出する凸状の突出部に形成される。
図5に示すように、軸線方向固定冶具31は、後述するグランド部21Aの内周面と嵌合する半円弧形状の嵌合部37を有している。嵌合部37の軸端X1側の面には、嵌合部37から軸線X方向に沿って突出する突出部38が形成されている。突出部38の軸線X方向に向かう端部(嵌合部37とは反対側の端部)には、径方向における軸線X内方に向かうように突出する固定部39が形成されている。固定部39は上述のタービンロータ11の軸端X1側の面(後述の端面14)に接触させて係止する。
突出部38及び固定部39は、嵌合部37の全周に渡って形成されておらず、周方向の一部(本実施形態では、軸端X1側から見て水平両端方向と鉛直下方側の計3箇所)が開口するように切り欠かれた切り欠き部40が設けられている。なお、切り欠き部40を設ける位置及び数については特に限定されない。
切り欠き部40は、軸線方向固定冶具31の配置後に、上述のタービンロータ11とグランド部21Aとの間の隙間を軸線方向固定冶具31よりもタービンロータ11の端面14に対して軸端X1側の位置から目視で確認ができて、隙間を計測器具等で容易に計測することが可能となるように形成される。切り欠き部40の幅H(図5中鉛直下方側の切り欠き部40で言うと、水平左右方向の長さ)は特に限定されないが、タービンロータ11とグランド部21Aとの間の隙間を目視で確認できて、隙間を計測器具等で計測することが可能な幅であればよく、例えば20mm〜60mmである。
図3は、本実施形態に係るタービンロータの固定装置30がタービンロータ11とグランド部21Aとの間に設けられた状態を示す部分断面図である。具体的には、図3は、軸線方向固定冶具31について、突出部38及び固定部39を有する部分を含むように(切り欠き部40が形成された部分を含まないように)切断された断面図である。図3の紙面左方向がタービン車室51の外側となるタービンロータ11の軸端X1方向を示し、紙面右方向がタービン車室51の内側(グランド部21Aの内部側)となるタービンロータ11の軸端X2方向を示している。
図3に示すように、グランド部21Aの内周面には、軸線X方向に形成され、径方向固定冶具32のグランド部側嵌合部36が嵌合する(一の)シールリング溝22と、軸線方向固定冶具31の嵌合部37が嵌合する(他の)シールリング溝23とが設けられている。これらシールリング溝22,23は、いずれもグランド部21A内周面に沿って設けられている。タービンロータ11の外周面には、径方向固定冶具32のタービンロータ側嵌合部(凹凸部)35が嵌合する凹凸形状の嵌合溝13が設けられている。
軸線方向固定冶具31によりタービンロータ11の軸線X方向の相対移動を固定するため、図3中の領域C1における、軸線方向固定冶具31の固定部39とタービンロータ11の軸端X1側の面との間の隙間は0(例えば0〜1mm)に近い寸法となるように調整される。軸線方向固定冶具31自体のがたつきを抑制するため(軸線方向固定冶具31の位置固定のため)、図3中の領域C2における、軸線方向固定冶具31の突出部38とグランド部21Aの内周面との間の隙間は、0(例えば0〜0.1mm)に近い寸法となるように調整される。軸線方向固定冶具31の嵌合部37とグランド部21Aの内周面との間については、公差が厳しく管理されるものの若干の隙間は許容される。若干の隙間とは、軸線方向固定冶具31の嵌合部37が、タービンロータ11とグランド部21Aとの間の隙間に挿入され易くするために、軸線方向や径方向に移動しうる程度の隙間をいう。
軸線方向固定冶具31によりタービンロータ11の径方向の相対移動を固定するため、図3中の領域C3における、径方向固定冶具32のタービンロータ側嵌合部35(特には、タービンロータ側嵌合部35の凸部)とタービンロータ11の嵌合溝13(特には、嵌合溝13の凹部)との間の隙間は0(例えば0〜0.1mm)に近い寸法となるように調整される。また、同様の理由で、図3中の領域C4における、径方向固定冶具32のグランド部側嵌合部36とグランド部21Aの(シールリング溝22が形成された部分における)内周面との間の隙間は、0(例えば0〜0.1mm)に近い寸法となるように調整される。
軸線方向固定冶具31のシールリング溝23への配置や径方向固定冶具32のシールリング溝22への配置は、例えば各冶具を分割されたグランド部21Aの上半部側に周方向に回転させて挿入する方法を挙げることができるが、これに限定されない。
以上説明したようなタービンロータの固定装置30は、図1中のグランド部21Bにも設けられている。
次に、図6〜7を示して、タービンロータ11とグランド部21Aとの間の隙間の長さや、タービンロータ11とグランド部21Aとの間の軸線X方向における位置ずれを確認する方法について説明する。
図6は、図1のタービンモジュールにおける紙面右側のグランド部近傍において、図1の紙面右側の外部側からタービン車室51内側を見た、グランド部に計測冶具が取り付けられる状態を示す部分概略斜視図である。なお、図6において、タービンロータ11の図示を、説明の都合上省略している。また、説明の都合上、図6においても軸線Xを図示している。図6に示すように、グランド部21Aにおけるタービンロータ11の軸端X1側には、計測冶具41の一端42が接触するように取り付け可能となっている。計測冶具41としては、例えば軸線X方向に延在する一端42と径方向に延在する他端43とを有している断面L字状のブロック体のものを使用できる。
図7は、計測冶具41がグランド部21Aに取り付けられた状態を示す部分断面図である。具体的には、図7は、軸線方向固定冶具31について、切り欠き部40が形成された部分を含むように切断された断面図である。図7の紙面左方向がタービン車室51の外側となるタービンロータ11の軸端X1方向を示し、紙面右方向がタービン車室51の内側(グランド部21Aの内部側)となるタービンロータ11の軸端X2方向を示している。説明の都合上、図7においても軸線Xを図示している。
軸線方向固定冶具31に切り欠き部40が形成されていることで、グランド部21Aの上半部を開放することなく、軸線方向固定冶具31よりもタービンロータ11の軸端X1側の位置から切り欠き部40を介してタービンロータ11とグランド部21Aとの間の隙間を目視で確認ができて、隙間を計測器具等で容易に計測することが可能となる。タービンロータ11とグランド部21Aとの間の隙間寸法Lは、例えばマイクロメータやシリンダゲージ等の計測器具で計測することができる。
計測冶具41は、タービンロータ11における軸端X1側の端面14の隙間を計測する。計測に当たり、計測冶具41は、一端42がグランド部21Aにおける軸端X1側の基準面24に対して接触するように磁石等により取り付けられる。このとき、計測冶具41の他端43は、タービンロータ11の端面14と軸線X方向に直交するグランド部の端面と平行に対面するように調整し、一端42を基準面24に接触するように取り付ける。この状態において、マイクロメータ等により計測冶具41の他端43とタービンロータ11の端面14との間の距離D(タービンロータ11の軸線X方向における長さ)を計測して、輸送開始前の計測値と比較することにより、タービンロータ11における軸線方向の隙間が計測される。なお、計測冶具41の他端43をタービンロータ11の端面14と軸線X方向に直交するグランド部の端面と平行に対面するように配置する必要はなく、他の態様にて計測冶具41による計測を行ってもよい。
〔タービンモジュールの輸送方法〕
次に、本実施形態に係るタービンモジュールの輸送方法について説明する。
なお、以下では、図1に示すタービンモジュール1を輸送する場合を一例として説明するが、これに限定されない。
(径方向固定工程)
径方向固定工程においては、径方向固定冶具32により、グランド部21A,21Bに対するタービンロータ11の径方向の相対移動を固定する。
(軸線方向固定工程)
軸線方向固定工程においては、径方向固定工程を行った後に軸線方向固定冶具31を挿入することにより、グランド部21A,21Bに対するタービンロータ11の軸線方向の相対移動を固定する。
(輸送工程)
タービンロータの固定装置30によるタービンロータ11の位置固定が完了した後に、タービンモジュール1を輸送する。本実施形態では、タービンモジュール1の輸送時には軸受装置91,92を取り外し、タービンモジュール1を架台(不図示)等で固定して移動手段に載置して搬送する。
以上に説明の構成により、本実施形態によれば、以下の作用効果を奏する。
本実施形態のタービンロータの固定装置30であれば、径方向固定冶具32と軸線方向固定冶具31との2つの冶具により、タービンロータの径方向と軸線方向とに分けてタービンロータ11がグランド部21A,21Bを介してタービン車室51に固定される。従って、1つの冶具でタービンロータ11の径方向の相対移動と軸線X方向との相対移動を固定するよりも、容易にタービンロータ11の径方向の相対移動と軸線X方向の相対移動を固定することができる。また、タービンロータ11の径方向の相対移動を固定する冶具と軸線X方向の相対移動を固定する冶具とを別々に製作可能なので、冶具の製作が容易となる。
グランド部21A,21Bにシールリング溝22,23が設けられていれば、径方向固定冶具32及び軸線方向固定冶具31をグランド部21A,21Bのシールリング溝22,23に嵌合することができる。また、例えば上記のシールリング溝22,23がグランド部21A,21Bの周方向の内周面に設けられている場合、冶具をタービンロータ11とグランド部21A,21Bとの間に形成された隙間に対して周方向に沿って回転させてシールリング溝22,23に挿入し、嵌合させることが可能となる。具体的には、タービンロータ11の径方向と軸線方向とを固定する1つの冶具を用いた場合では、冶具の位置を固定するためにタービンロータ11やグランド部21A,21Bと接触する部分が多くなり、接触する方向も複数方向となり、冶具をタービンロータ11とグランド部21A,21Bとの間に周方向に回転させて挿入することが困難である。一方、本実施形態のように、タービンロータ11の径方向の相対移動を固定する冶具と軸線X方向の相対移動を固定する冶具とを2つに分けることで、各冶具がそれぞれタービンロータ11やグランド部21A,21Bと接触する部分を必要な個所へと適切に減らすことができる。従って、各冶具をタービンロータ11とグランド部21A,21Bとの間に周方向に回転させて挿入することが容易となる。
軸線方向固定冶具31に切り欠き部40が設けられていれば、グランド部21A,21Bの上半部を開放することなく、軸線方向固定冶具31よりもタービンロータ11に対してタービン車室51の外側の軸端X1側の位置から切り欠き部40を介してタービンロータ11とグランド部21A,21Bとの間の隙間を目視で確認ができて、隙間を計測器具等で容易に計測することができる。従って、タービンロータ11やタービン車室51をモジュール化した後においても、タービンロータ11とグランド部21A,21Bとの間の隙間寸法Lを容易に計測することができる。また、タービンモジュール1の組立後の輸送前及び輸送中に上記隙間寸法Lを計測することにより、各計測値の差により輸送中における振動等によるタービンロータ11の径方向への移動の有無と移動量を把握することができ、輸送後の品質確保が容易になる。
グランド部21A,21Bにおけるタービンロータ11のタービン車室51の外側の軸端X1側に計測冶具41が取付可能となっていれば、グランド部21A,21Bの上半部を開放することなく、タービンロータ11の軸端X1側の位置から、計測冶具41によってタービンロータ11とグランド部21A,21Bとの軸線X方向における隙間を確認することができる。従って、タービンロータ11やタービン車室51をモジュール化した後においても、タービンロータ11とグランド部21A,21Bとの間の軸線X方向における隙間を容易に計測することができる。また、タービンモジュール1の組立後や輸送前及び輸送中に計測冶具41とタービンロータ11との間の距離Dを計測することにより、各計測値の差により輸送中における振動等によるタービンロータ11の軸線X方向への移動の有無と移動量を把握することができ、輸送後の品質確保が容易になる。
本実施形態のタービンモジュール1は、上述のタービンロータの固定装置30を備えているため、タービンロータ11のタービン車室51への位置の固定と相互位置関係の計測が容易となる。従って、作業性に優れたタービンモジュール1となる。
本実施形態のタービンモジュール1の輸送方法においては、径方向固定冶具32(径方向固定工程)と軸線方向固定冶具31(軸線方向固定工程)との2つの冶具(2つの工程)により、タービンロータの径方向と軸線方向とに分けて、タービンロータ11がグランド部21A,21Bを介してタービン車室51に固定される。従って、1つの冶具でタービンロータ11の径方向の相対移動と軸線X方向の相対移動とを固定するよりも、容易にタービンロータ11の径方向の相対移動と軸線X方向への相対移動を固定することができる。また、タービンロータ11の径方向への相対移動を固定する冶具と軸線X方向への相対移動を固定する冶具とを別々に製作可能なので、冶具の製作が容易となる。
なお、上述した実施形態では、軸線方向固定冶具31や径方向固定冶具32として半円弧形状のものを使用する場合を一例として挙げて説明したが、各冶具の形状はこれに限定されない。また、各冶具の数も特に限定されない。即ち、軸線方向固定冶具31の数は1つに限定されず、2つ以上としてもよい。また、径方向固定冶具32の数も上下方向の2つに限定されず、3つ以上としてもよい。
1 タービンモジュール(高中圧タービン)
2A 高圧翼列(回転機械)
2B 中圧翼列(回転機械)
11 タービンロータ
12A,12B 動翼列
13 嵌合溝
14 端面
21A,21B グランド部
22 (一の)シールリング溝
23 (他の)シールリング溝
24 基準面
30 タービンロータの固定装置
31 軸線方向固定冶具(冶具)
32 径方向固定冶具(冶具)
33 周方向固定冶具(冶具)
34 バランスプラグ穴
35 タービンロータ側嵌合部
36 グランド部側嵌合部
37 嵌合部
38 突出部
39 固定部
40 切り欠き部
41 計測冶具
42 一端
43 他端
50 ステータ
51 タービン車室
52A,52B 静翼列
53 翼環
91,92 軸受装置
D 距離
H 幅
L 隙間寸法
X 軸線
X1、X2 軸端

Claims (6)

  1. タービンロータと該タービンロータの周囲を覆うように設けられたタービン車室との間をシールするグランド部に設けられ、前記グランド部に対する前記タービンロータの径方向の相対移動を固定する径方向固定冶具と、
    前記タービンロータと前記グランド部との間に設けられ、前記グランド部に対する前記タービンロータの軸線方向の相対移動を固定する軸線方向固定冶具と、を備えているタービンロータの固定装置。
  2. 前記グランド部の内周面に対し、前記軸線方向に形成され、前記径方向固定冶具が嵌合する一のシールリング溝と、前記軸線方向固定冶具が嵌合する他の前記シールリング溝と、が設けられる請求項1に記載のタービンロータの固定装置。
  3. 前記軸線方向固定冶具は、前記径方向固定冶具よりも前記タービンロータの前記タービン車室の外側に配置された軸端側に位置し、
    前記軸線方向固定冶具には、前記タービンロータと前記グランド部との間の隙間を前記軸線方向固定冶具よりも前記タービンロータの端面に対して前記軸端側から目視可能として前記隙間の計測位置とする切り欠き部が設けられている請求項1又は請求項2に記載のタービンロータの固定装置。
  4. 前記グランド部における前記タービンロータから前記軸端側には、計測冶具の一端が前記切り欠き部を挿通して前記グランド部に取付可能となっており、
    前記計測冶具は、前記タービンロータにおける前記軸端側の前記端面と前記グランド部との軸線方向の隙間を計測する請求項3に記載のタービンロータの固定装置。
  5. タービンロータと、
    該タービンロータの周囲を覆うように設けられたタービン車室と、
    前記タービン車室に前記タービンロータの相対移動を固定するための請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のタービンロータの固定装置と、
    を備えているタービンモジュール。
  6. タービンロータと該タービンロータの周囲を覆うように設けられたタービン車室との間をシールするグランド部に設けられ、前記グランド部に対する前記タービンロータの径方向の相対移動を固定する径方向固定冶具と、前記タービンロータと前記グランド部との間に設けられ、前記グランド部に対する前記タービンロータの軸線方向の相対移動を固定する軸線方向固定冶具と、を備えているタービンロータの固定装置を用いたタービンモジュールの輸送方法において、
    前記径方向固定冶具により、前記グランド部に対する前記タービンロータの径方向の相対移動を固定する径方向固定工程と、
    前記軸線方向固定冶具により、前記グランド部に対する前記タービンロータの軸線方向の相対移動を固定する軸線方向固定工程と、
    前記タービンロータの固定装置と、前記タービンロータの固定装置により固定された前記タービンロータと、前記タービン車室と、を備えたタービンモジュールを輸送する輸送工程と、を有するタービンモジュールの輸送方法。
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