JP2020133378A - 浮体式ゲートおよび浮体式ゲートの検査方法 - Google Patents

浮体式ゲートおよび浮体式ゲートの検査方法 Download PDF

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Abstract

【課題】簡易な構成で容易に検査を行うことが可能な浮体式ゲートを提供する。【解決手段】この浮体式ゲートは、水が流入した場合に浮力により移動して水をせき止めるゲート本体1と、ゲート本体1の下方に配置され、下方への変形量に応じた力を上方に作用させる付勢部材3と、を備える。ゲート本体1は、付勢部材3に対向する位置に設けられ、付勢部材3を下方に押圧するための検査用押圧部材4が挿入されるとともに、検査用押圧部材4が付勢部材3を押圧している状態で、検査用押圧部材4と係合する係合部141を含む。そして、浮体式ゲート100は、ゲート本体1の移動を検査する際に、係合部141に検査用押圧部材4を係合させるとともに、検査用押圧部材4により付勢部材3を下方に押圧させて付勢部材3によりゲート本体1を上方に付勢するように構成されている。【選択図】図3

Description

本発明は、浮体式ゲートおよび浮体式ゲートの検査方法に関する。
従来、浮体式ゲートが知られている(たとえば、特許文献1参照)。
上記特許文献1には、水が流入した場合に浮力により移動して水をせき止める扉体を備える浮体式フラップゲート(浮体式ゲート)が開示されている。
特許第5580785号
上記特許文献1には明記されていないが、従来の浮体式フラップゲートでは、扉体に浮力が作用した場合に正常に移動するか否か検査する際に、ロードセルなどの荷重計を介してレバーブロック(手動吊り上げ装置)(登録商標)やクレーンなどの吊り上げ用の装置で扉体を吊り上げて、扉体を移動させるための力を計測している。このため、荷重計および吊り上用の装置を検査のために用意する必要があるので、検査を行うための設備が大掛かりになるとともに、検査を容易に行うことが困難である。そこで、浮体式フラップゲート(浮体式ゲート)を、簡易な構成で容易に検査を行うことが望まれている。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、簡易な構成で容易に検査を行うことが可能な浮体式ゲートおよび浮体式ゲートの検査方法を提供することである。
上記目的を達成するために、この発明の第1の局面における浮体式ゲートは、水が流入した場合に浮力により移動して水をせき止めるゲート本体と、ゲート本体の下方に配置され、下方への変形量に応じた力を上方に作用させる付勢部材と、を備え、ゲート本体は、付勢部材に対向する位置に設けられ、付勢部材を下方に押圧するための検査用押圧部材が挿入されるとともに、検査用押圧部材が付勢部材を押圧している状態で、検査用押圧部材と係合する係合部を含み、ゲート本体の移動を検査する際に、係合部に検査用押圧部材を係合させるとともに、検査用押圧部材により付勢部材を下方に押圧させて付勢部材によりゲート本体を上方に付勢するように構成されている。なお、係合するとは、互いに係り合って結合することを意味する。たとえば、係合するとは、互いにかみ合って結合することを含む。また、係合するとは、一方が他方にはめ込まれて結合することを含む。
この発明の第1の局面による浮体式ゲートでは、上記のように構成することによって、ゲート本体の下方に配置された付勢部材を下方に押圧する検査用押圧部材を用いて、ゲート本体が浮力により移動するか否かを検査することができるので、ロードセルなどの荷重計や、レバーブロック、クレーンなどのゲート本体を吊り上げる吊り上げ装置などを検査のために用意する必要がない。その結果、浮体式ゲートを簡易な構成で容易に検査を行うことができる。
上記第1の局面による浮体式ゲートにおいて、好ましくは、付勢部材は、圧縮コイルばねと、圧縮コイルばねの上部に配置され検査用押圧部材が当接する蓋部と、を含む。このように構成すれば、簡易な構成の圧縮コイルばねを用いて付勢力を発生させることができるので、装置構成が複雑化するのを抑制することができる。また、蓋部を介して検査用押圧部材に圧縮コイルばねの付勢力を確実に伝えることができる。
この場合、好ましくは、蓋部は、検査用押圧部材の先端が入り込んで当接する凹部を有する。このように構成すれば、検査用押圧部材の蓋部に当接する位置がずれるのを抑制することができるので、圧縮コイルばねから検査用押圧部材に付勢力をより確実に伝えることができる。たとえば、ゲート本体が回動して移動する場合において、ゲート本体の回動に伴って検査用押圧部材の先端が蓋部に対して当接する角度が変化した場合でも、凹部により検査用押圧部材の先端の位置ずれが抑制されるので、圧縮コイルばねから検査用押圧部材に付勢力を確実に伝えることができる。
上記付勢部材が圧縮コイルばねを含む構成において、好ましくは、圧縮コイルばねの周囲を取り囲むように配置されたケーシングをさらに備える。このように構成すれば、ケーシングにより圧縮コイルばねの変形を伸縮方向のみに規制することができるので、圧縮コイルばねの屈曲を抑制することができる。その結果、圧縮コイルばねの付勢力を効率よくゲート本体に伝えることができる。
上記第1の局面による浮体式ゲートにおいて、好ましくは、付勢部材は、ゲート本体の水をせき止める方向と直交する左右方向において複数設けられている。このように構成すれば、複数の付勢部材の付勢力を作用させることができるので、質量が大きなゲート本体でも容易に移動させて検査を行うことができる。
上記目的を達成するために、この発明の第2の局面における浮体式ゲートの検査方法は、水が流入した場合に浮力により移動して水をせき止めるゲート本体を備える浮体式ゲートの検査方法であって、ゲート本体に設けられた係合部に検査用押圧部材を挿入し、かつ、係合させるとともに、検査用押圧部材によりゲート本体の下方に配置された付勢部材を下方に押圧し、付勢部材の下方への変形量に応じた力を上方に作用させることにより、ゲート本体を上方に付勢して、ゲート本体の移動を検査する。
この発明の第2の局面による浮体式ゲートの検査方法では、上記のように構成することによって、ゲート本体の下方に配置された付勢部材を下方に押圧する検査用押圧部材を用いて、ゲート本体が浮力により移動するか否かを検査することができるので、ロードセルなどの荷重計や、レバーブロック、クレーンなどのゲート本体を吊り上げる吊り上げ装置などを検査のために用意する必要がない。その結果、浮体式ゲートを簡易な構成で容易に検査を行うことが可能な浮体式ゲートの検査方法を提供することができる。
本発明によれば、上記のように、浮体式ゲートを簡易な構成で容易に検査を行うことができる。
本発明の一実施形態による浮体式ゲートを示した模式的な斜視図である。 本発明の一実施形態による浮体式ゲートを示した側面図である。 本発明の一実施形態による浮体式ゲートの検査を説明するための第1図である。 本発明の一実施形態による浮体式ゲートの検査を説明するための第2図である。 本発明の一実施形態による浮体式ゲートの付勢部材の第1例を示した図である。 本発明の一実施形態による浮体式ゲートの付勢部材の第2例を示した図である。 本発明の一実施形態による浮体式ゲートの検査に用いる検査用押圧部材を示した図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1〜図7を参照して、本発明の一実施形態による浮体式ゲート100について説明する。
(浮体式ゲートの構成)
本発明の一実施形態による浮体式ゲート100は、集中豪雨などによる増水や、津波や高波による浸水が発生した場合に、浮体式ゲート100の下流側(Y2方向側)に水が流入するのを抑制するように構成されている。浮体式ゲート100は、壁2の開口部に設けられている。つまり、通常時には、浮体式ゲート100は、着底して開口部を開放する。これにより、壁2の間を通行することが可能である。また、浸水時には、浮体式ゲート100は、起立して壁2の間の開口部を塞いで、水の侵入を抑制するように構成されている。
浮体式ゲート100は、図1に示すように、ゲート本体1と、付勢部材3と、を備えている。
ゲート本体1は、水が流入した場合に浮力により移動して水をせき止めるように構成されている。具体的には、ゲート本体1は、水が流入した場合に所定の回動軸線11周りに回動して起立して水をせき止めるように構成されている。ゲート本体1は、Y1方向からくる水をY2方向に流入しないようにせき止める。回動軸線11は、水をせき止める方向と直交する方向(X方向)に延びるように配置されている。また、回動軸線11は、ゲート本体1の水をせき止める方向の下流側(Y2方向側)に配置されている。
また、ゲート本体1には、壁2との水密性を確保するための水密部材12が取り付けられている。水密部材12は、ゴムにより形成されている。また、水密部材12は、ゲート本体1の幅方向(X方向)の両端部に設けられている。つまり、水密部材12は、ゲート本体1のX1方向の端部およびX2方向の端部にY方向に延びるように配置されている。水密部材12は、壁2に接するように配置されている。これにより、ゲート本体1が回動可能であるとともに、ゲート本体1と壁2との間から水が流入するのを抑制することが可能である。
また、ゲート本体1は、図2に示すように、浮力体13と、上面部14とを含んでいる。浮力体13は、所定の体積を有しており、浸水が発生した場合に浮力を発生させる。上面部14は、ゲート本体1が着底している場合に、ゲート本体1の上面となるように構成されている。上面部14は、板状に形成されている。上面部14は、所定の厚み(5mm以上10mm以下程度)を有している。また、上面部14は、鋼材により形成されている。上面部14は、浮力体13に接続されている。また、上面部14は、浮力体13の上方(Z1方向側)に配置されている。上面部14のY1方向側の端部近傍には、検査用押圧部材4が係合する係合部141が設けられている。
係合部141は、上面部14の付勢部材3に対向する位置に設けられている。係合部141は、雌ねじが形成された貫通孔により構成されている。また、図2に示すように、係合部141には、ボルト142が係合するように構成されている。つまり、浮体式ゲート100を検査する以外の場合には、係合部141の貫通穴を塞ぐ必要がある。そこで、浮体式ゲート100の検査時以外には、係合部141にボルト142が挿入されて係合される。ボルト142は、係合部141が設けられている上面部14の厚み程度の長さを有している。
付勢部材3は、ゲート本体1の下方に配置されている。また、付勢部材3は、下方への変形量に応じた力を上方に作用させるように構成されている。付勢部材3は、図2に示すように、圧縮コイルばね31と、蓋部32とを含んでいる。圧縮コイルばね31は、筒状のケーシング33内に配置されている。
付勢部材3は、図1に示すように、ゲート本体1の水をせき止める方向と直交する左右方向(X方向)において複数設けられている。たとえば、付勢部材3は、左右方向(X方向)において所定の間隔を隔てて3つ設けられている。また、複数の付勢部材3は、等間隔に配置されている。
また、付勢部材3は、着底状態におけるゲート本体1の先端部(Y1方向端部)に対向する位置に設けられている。つまり、付勢部材3は、回動軸線11から最も離れた先端部の位置に配置されている。これにより、付勢部材3による付勢力によるゲート本体1に作用させるモーメントを大きくすることが可能である。
圧縮コイルばね31は、下方に圧縮されることにより、上方に付勢力を発生させるように構成されている。図2に示すように、圧縮コイルばね31は、上方から押圧されない状態では、自然長の長さでケーシング33内に配置されている。
蓋部32は、圧縮コイルばね31の上部に配置されている。また、蓋部32は、検査用押圧部材4が当接するように構成されている。また、蓋部32は、ケーシング33内に配置されている。蓋部32は、円板状に形成されている。また、蓋部32は、図5に示すように、検査用押圧部材4の先端が入り込んで当接する円形の凹部321が設けられている。すなわち、円形の凹部321の内径は、検査用押圧部材4の先端の外径よりも大きい。図5に示す円形の凹部321は、円柱状の空間を有している。また、蓋部32は、図6に示すように、検査用押圧部材4の先端が入り込んで当接する凹部322が設けられていてもよい。図6に示す凹部322は、曲面形状の縦断面形状を有している。
ケーシング33は、圧縮コイルばね31の周囲を取り囲むように配置されている。ケーシング33は、円筒形状を有している。ケーシング33は、浮体式ゲート100の底部に固定されている。ケーシング33の内径は、圧縮コイルばね31の外径よりも大きい。また、ケーシング33は、上下方向(Z方向)に延びるように配置されている。つまり、ケーシング33は、圧縮コイルばね31の変形を伸縮方向(上下方向(Z方向))のみとなるようにガイドする。
ここで、本実施形態では、浮体式ゲート100は、図3に示すように、ゲート本体1の移動を検査するために用いられる検査用押圧部材4が設けられている。検査用押圧部材4は、付勢部材3を下方に押圧するために用いられる。また、検査用押圧部材4は、ゲート本体1の係合部141に係合するように構成されている。つまり、係合部141は、検査用押圧部材4が挿入されるとともに、検査用押圧部材4が付勢部材3を押圧している状態で、検査用押圧部材4と係合するように構成されている。
また、本実施形態では、浮体式ゲート100は、ゲート本体1の移動を検査する際に、ゲート本体1の係合部141に検査用押圧部材4を係合させるとともに、検査用押圧部材4により付勢部材3を下方に押圧させて付勢部材3によりゲート本体1を上方に付勢するように構成されている。つまり、圧縮コイルばね31(付勢部材3)が下方に圧縮された変形量に応じた上方への付勢力が係合部141を介してゲート本体1に伝えられる。
検査用押圧部材4は、ボルトにより構成されている。つまり、検査用押圧部材4は、雌ねじが形成された係合部141にねじ込まれながら挿入される。また、検査用押圧部材4は、図7に示すように、基準線41が設けられている。基準線41は、ゲート本体1の移動を検査する際に、検査結果を判断するために用いられる。たとえば、基準線41まで検査用押圧部材4をゲート本体1の係合部141に挿入した場合に、ゲート本体1の浮き上がり状態(浮き上がるか否か、浮き上がり量など)を判定して、検査結果を判断する。また、検査用押圧部材4を係合部141に挿入していき、ゲート本体1が浮き上がった時点で、検査用押圧部材4を基準線41まで挿入しているか否かにより検査結果を判断する。
(浮体式ゲートの検査方法)
図3および図4を参照して、浮体式ゲート100の検査方法について説明する。
浮体式ゲート100の検査は、ゲート本体1が没水した場合に発生する浮力により浮上可能か否かを確認するために行われる。つまり、ゲート本体1の周辺に異物が挟まった場合や、水密部材12と壁2との摩擦力が大きくなった場合や、ゲート本体1に物が付着してゲート本体1が重くなった場合などには、ゲート本体1が有する浮力では、ゲート本体1が浮上しない場合がある。浮体式ゲート100の検査では、このようなゲート本体1が浮上しない状態を予め認知するために行われる。ゲート本体1が浮力により浮上することができないと判断された場合は、原因を取り除く作業が行われる。
浮体式ゲート100の検査は、図3に示すように、ゲート本体1に設けられた係合部141に検査用押圧部材4を挿入し、かつ、係合させる。具体的には、係合部141から、ボルト142を取り外し、開放された状態の係合部141にボルトからなる検査用押圧部材4をねじ込む。そして、検査用押圧部材4によりゲート本体1の下方に配置された付勢部材3を下方に押圧する。具体的には、検査用押圧部材4をねじ込むことにより、検査用押圧部材4の下方(Z2方向)の先端が蓋部32に当接する。検査用押圧部材4をさらにねじ込むことにより、蓋部32を介して圧縮コイルばね31が下方に押圧される。
そして、付勢部材3の下方への変形量に応じた力(圧縮コイルばねの圧縮量に応じた付勢力)を上方に作用させることにより、ゲート本体1が上方に付勢される。
図4に示すように、検査用押圧部材4をさらにねじ込むことにより、付勢部材3の下方への変形量が大きくなり、ゲート本体1を上方に付勢する付勢力が大きくなる。そして、ゲート本体1を上方に付勢する付勢力によるモーメントが、ゲート本体1を下方に回転させるモーメントおよび抵抗によるモーメントよりも大きくなると、ゲート本体1が浮き上がる。
基準線41まで検査用押圧部材4をゲート本体1の係合部141に挿入して検査を行う場合、ゲート本体1が所定量以上浮き上がったか否かにより正常か否かを判断する。ゲート本体1が所定量浮き上がれば、正常である(異常なし)と判断できる。また、ゲート本体1が浮き上がらない、または、所定量未満しか浮き上がらない場合、正常ではない(異常である)と判断できる。つまり、ゲート本体1の浮力は既知であるため、(基準線41まで検査用押圧部材4を挿入した場合の付勢部材3の付勢力)×(距離L1)が、(浮力)×(距離L2)×(安全率)よりも小さいか否かを判断することにより、検査結果を判断する。なお、距離L1は、回動軸線11から係合部141までの長さであり、距離L2は、回動軸線11からゲート本体1の浮力中心までの長さである。また、安全率は、たとえば、0.7以上0.8以下程度の値が設定される。
また、ゲート本体1が浮き上がるまで検査用押圧部材4を係合部141に挿入して検査を行う場合は、挿入量(圧縮コイルばねの変形量)を測定する。そして、(検査用押圧部材4の挿入量)×(圧縮コイルばねのばね定数)×(距離L1)が、(浮力)×(距離L2)×(安全率)よりも小さいか否かを判断することにより、検査結果を判断する。
この場合、(浮力)×(距離L2)×(安全率)に対応する(検査用押圧部材4の挿入量)は、計算で求めることができるため、その位置に基準線41を設けておくことにより、検査用押圧部材4を基準線41まで挿入しているか否かにより検査結果を判断してもよい。つまり、検査用押圧部材4を基準線41まで挿入していなければ、正常である(異常なし)と判断できる。また、検査用押圧部材4を基準線41を超えて挿入していれば正常ではない(異常である)と判断できる。
なお、付勢部材3は、複数あるため、ゲート本体1を上方に付勢する付勢力のモーメントは、複数の付勢部材3による付勢力のモーメントを合算して求められる。
(本実施形態の効果)
本実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
本実施形態では、上記のように、ゲート本体1の移動を検査する際に、係合部141に検査用押圧部材4を係合させるとともに、検査用押圧部材4により付勢部材3を下方に押圧させて付勢部材3によりゲート本体1を上方に付勢するように構成する。これにより、ゲート本体1の下方に配置された付勢部材3を下方に押圧する検査用押圧部材4を用いて、ゲート本体1が浮力により移動するか否かを検査することができるので、ロードセルなどの荷重計や、レバーブロック、クレーンなどのゲート本体を吊り上げる吊り上げ装置などを検査のために用意する必要がない。その結果、浮体式ゲート100を簡易な構成で容易に検査を行うことができる。
また、本実施形態では、上記のように、付勢部材3は、圧縮コイルばね31と、圧縮コイルばね31の上部に配置され検査用押圧部材4が当接する蓋部32と、を含む。これにより、簡易な構成の圧縮コイルばね31を用いて付勢力を発生させることができるので、装置構成が複雑化するのを抑制することができる。また、蓋部32を介して検査用押圧部材4に圧縮コイルばね31の付勢力を確実に伝えることができる。
また、本実施形態では、上記のように、蓋部32に、検査用押圧部材4の先端が入り込んで当接する凹部321(322)を設ける。これにより、検査用押圧部材4の蓋部32に当接する位置がずれるのを抑制することができるので、圧縮コイルばね31から検査用押圧部材4に付勢力をより確実に伝えることができる。つまり、ゲート本体1の回動に伴って検査用押圧部材4の先端が蓋部32に対して当接する角度が変化した場合でも、凹部321(322)により検査用押圧部材4の先端の位置ずれが抑制されるので、圧縮コイルばね31から検査用押圧部材4に付勢力を確実に伝えることができる。
また、本実施形態では、上記のように、圧縮コイルばね31の周囲を取り囲むように配置されたケーシング33を設ける。これにより、ケーシング33により圧縮コイルばね31の変形を伸縮方向のみに規制することができるので、圧縮コイルばね31の屈曲を抑制することができる。その結果、圧縮コイルばね31の付勢力を効率よくゲート本体1に伝えることができる。
また、本実施形態では、上記のように、付勢部材3を、ゲート本体1の水をせき止める方向と直交する左右方向(X方向)において複数設ける。これにより、複数の付勢部材3の付勢力を作用させることができるので、質量が大きなゲート本体1でも容易に移動させて検査を行うことができる。
[変形例]
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更(変形例)が含まれる。
たとえば、上記実施形態では、浮力によりゲート本体が浮き上がって起立する構成の例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、ゲート本体は、浮力に加えて、カウンターウエイトの重力やばねなどの弾性力が作用することにより起立する構成でもよい。
また、上記実施形態では、ゲート本体が回動して起立して水をせき止める構成の例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、ゲート本体は、浮上により並進移動して水をせき止めてもよい。
また、上記実施形態では、付勢部材が3つ設けられている構成の例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、付勢部材が1つ、2つまたは4つ以上設けられていてもよい。
また、上記実施形態では、付勢部材が圧縮コイルばねを含む構成の例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、付勢部材は、板ばね、ねじりばね、ゴムなどの弾性体を含んでいてもよい。
また、上記実施形態では、検査用押圧部材がボルトにより構成されている例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、検査用押圧部材は、係合部に係合すればボルト以外でもよい。たとえば、検査用押圧部材および係合部の一方に凸部を設け、他方に凸部に係合する凹部を設けて、検査用押圧部材および係合部を係合させてもよい。
また、上記実施形態では、圧縮コイルばねは、自然長の長さでケーシング内に配置されている構成の例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、圧縮コイルばねは、通常時(検査用押圧部材により押圧していない状態)において多少圧縮された状態で配置されていてもよい。
1 ゲート本体
3 付勢部材
4 検査用押圧部材
31 圧縮コイルばね
32 蓋部
33 ケーシング
100 浮体式ゲート
141 係合部
321、322 凹部

Claims (6)

  1. 水が流入した場合に浮力により移動して水をせき止めるゲート本体と、
    前記ゲート本体の下方に配置され、下方への変形量に応じた力を上方に作用させる付勢部材と、を備え、
    前記ゲート本体は、前記付勢部材に対向する位置に設けられ、前記付勢部材を下方に押圧するための検査用押圧部材が挿入されるとともに、前記検査用押圧部材が前記付勢部材を押圧している状態で、前記検査用押圧部材と係合する係合部を含み、
    前記ゲート本体の移動を検査する際に、前記係合部に前記検査用押圧部材を係合させるとともに、前記検査用押圧部材により前記付勢部材を下方に押圧させて前記付勢部材により前記ゲート本体を上方に付勢するように構成されている、浮体式ゲート。
  2. 前記付勢部材は、圧縮コイルばねと、前記圧縮コイルばねの上部に配置され前記検査用押圧部材が当接する蓋部と、を含む、請求項1に記載の浮体式ゲート。
  3. 前記蓋部は、前記検査用押圧部材の先端が入り込んで当接する凹部を有する、請求項2に記載の浮体式ゲート。
  4. 前記圧縮コイルばねの周囲を取り囲むように配置されたケーシングをさらに備える、請求項2または3に記載の浮体式ゲート。
  5. 前記付勢部材は、前記ゲート本体の水をせき止める方向と直交する左右方向において複数設けられている、請求項1〜4のいずれか1項に記載の浮体式ゲート。
  6. 水が流入した場合に浮力により移動して水をせき止めるゲート本体を備える浮体式ゲートの検査方法であって、
    前記ゲート本体に設けられた係合部に検査用押圧部材を挿入し、かつ、係合させるとともに、前記検査用押圧部材により前記ゲート本体の下方に配置された付勢部材を下方に押圧し、
    前記付勢部材の下方への変形量に応じた力を上方に作用させることにより、前記ゲート本体を上方に付勢して、前記ゲート本体の移動を検査する、浮体式ゲートの検査方法。
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