JP2020133350A - 転圧機械 - Google Patents

転圧機械 Download PDF

Info

Publication number
JP2020133350A
JP2020133350A JP2019031911A JP2019031911A JP2020133350A JP 2020133350 A JP2020133350 A JP 2020133350A JP 2019031911 A JP2019031911 A JP 2019031911A JP 2019031911 A JP2019031911 A JP 2019031911A JP 2020133350 A JP2020133350 A JP 2020133350A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
monitoring area
sprinkling
water
sprinkler
sprinkled
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2019031911A
Other languages
English (en)
Other versions
JP7013404B2 (ja
Inventor
高橋 篤
Atsushi Takahashi
篤 高橋
鈴木 正和
Masakazu Suzuki
正和 鈴木
喜憲 早坂
Yoshinori Hayasaka
喜憲 早坂
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Construction Machinery Co Ltd filed Critical Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Priority to JP2019031911A priority Critical patent/JP7013404B2/ja
Publication of JP2020133350A publication Critical patent/JP2020133350A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7013404B2 publication Critical patent/JP7013404B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Road Paving Machines (AREA)
  • Emergency Alarm Devices (AREA)

Abstract

【課題】機体を制動させる際の減速度合いを適宜変更することができる転圧機械を提供する。【解決手段】転圧ローラ(3)と、機体(1)に設けられ、該機体から水を散水する散水装置(8)と、を備えた転圧機械において、機体の進行方向に位置する物体を検出する物体センサ(33)と、物体センサが検出した物体が障害物であることを判定する障害物判定部(54)を含むコントローラ(40)と、を有し、コントローラは、散水装置により水を散水する際に該水が散水される散水範囲(W)を判定する散水範囲判定部(51)と、物体センサが前記物体を検出する領域のうち、障害物判定部が判定する監視領域(A)を管理する監視領域管理部(52)と、監視領域管理部が管理する監視領域を補正する監視領域補正部(53)と、を含み、監視領域補正部は、散水装置から水を散水する際、散水範囲判定部が判定した散水範囲を含む除外領域(D)を監視領域管理部が管理する監視領域から除外する。【選択図】図3

Description

本発明は転圧機械に係り、特に障害物センサによる検知精度を向上させる技術に関する。
タイヤローラ等の転圧機械には、路面の舗装工事等で舗装材を締め固めるために機体の前部及び後部に車輪を兼ねた転圧ローラ(例えば転圧タイヤや鉄輪)が備えられている。このような転圧機械は、アスファルト混合物等の舗装材を敷きつめた路面を一定速度で走行しながら、転圧ローラによって舗装材を締め固めている。
このような路面の舗装工事においては、転圧機械を操縦する操縦者以外にも路面の完成度のチェックをする作業者や近隣を歩行する歩行者、該歩行者が施工範囲に入らないように歩行者に案内する案内員など(以下、作業者等という)、複数の作業者が転圧機械の近くで作業をしている。
そこで、障害物を検出するセンサを用い、所定の領域に障害物が位置することを検出すると転圧機械を減速及び停止させる技術が開発されている(特許文献1)。
特開2000−314104号公報
ところで、転圧作業においては、転圧機械に設けられた散水装置により機体後部から路面に散水して路面温度を下げることが行われている。このような散水装置は、機体後部から機体後方に向かって散水するため、該散水された水が上記所定の領域に入り込む可能性がある。
ここで、上記特許文献1に開示される技術について鑑みると、散水装置によって散水された水がセンサによって検出される可能性があるため、機体の後方に障害物が位置するとした誤判定を生じる虞があった。
本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、散水装置によって散水をしているような場合であっても、障害物センサによる障害物の誤判定を抑制することができる転圧機械を提供することにある。
上記の目的を達成するため、本発明の転圧機械は、地面を締め固める転圧ローラと、機体に設けられ、該機体から水を散水する散水装置と、を備えた転圧機械において、前記機体の進行方向に位置する物体を検出する物体センサと、前記物体センサが検出した物体が障害物であることを判定する障害物判定部を含むコントローラと、を有し、前記コントローラは、前記散水装置により水を散水する際に該水が散水される散水範囲を判定する散水範囲判定部と、前記物体センサが前記物体を検出する領域のうち、前記障害物判定部が判定する監視領域を管理する監視領域管理部と、前記監視領域管理部が管理する前記監視領域を補正する監視領域補正部と、を含み、前記監視領域補正部は、前記散水装置から水を散水する際、前記散水範囲判定部が判定した前記散水範囲を含む除外領域を前記監視領域管理部が管理する前記監視領域から除外することを特徴とする。
これにより、散水装置から水を散水する際は、監視領域管理部が管理する監視領域から散水範囲判定部が判定した散水範囲を含む除外領域を監視領域補正部によって除外することで、監視領域管理部が管理する監視領域に散水装置から散水された水が入り込み、散水された水を障害物であると誤判定することを抑制することが可能とされる。
その他の態様として、前記散水装置は、前記機体に搭載された動力機関の駆動力によって稼働し、該動力機関の回転数が上昇するに従って散水状態量を増加させるポンプを含み、前記監視領域補正部は、前記動力機関の回転数が上昇するに従って前記除外領域を広くするのが好ましい。
これにより、動力機関の回転数が上昇するに従って除外領域を広くすることで、例えば散水範囲を検出するためのセンサ等に依らなくても、動力機関の回転数から除外領域を判定することが可能とされる。
その他の態様として、前記監視領域管理部は、前記機体の左右方向から視て該物体センサから放射状に延びる上限から下限までの領域を監視領域としており、前記監視領域補正部は、前記機体の左右方向から視て前記物体センサを基準に前記下限から散水範囲を含む下限から所定角度以下の下側を前記除外領域とするのが好ましい。
これにより、物体センサを基準に下限から散水範囲を含む下限から所定角度以下の下側を除外領域とすることで、物体センサから放射状に延びる上限から下限までの領域について物体を検出するセンサを用いたときの除外領域を適格に判定することが可能とされる。
その他の態様として、前記散水装置を稼働させる散水スイッチを有し、前記散水範囲判定部は、前記散水スイッチに基づいて前記散水装置から水を散水しているか否かを判別するのが好ましい。
これにより、散水スイッチに基づいて散水装置から水を散水しているか否かを判別することで、例えば散水装置から水が散水されているか否かを検出するようなセンサに依らず散水装置から水を散水しているか否かを判別することが可能とされる。
本発明の転圧機械によれば、散水装置から水を散水する際は、監視領域管理部が管理する監視領域から散水範囲判定部が判定した散水範囲を含む除外領域を監視領域補正部によって除外したので、監視領域管理部が管理する監視領域に散水装置から散水された水が入り込んだときに該水を障害物であると誤判定することを抑制することができる。
これにより、散水装置によって散水をしているような場合であっても、障害物センサによって障害物を適正に判定することができる。
本発明に係る転圧機械の後方斜視図である。 操作装置の後方斜視図である。 本発明に係る転圧機械の制御に係るコントローラの接続構成がブロック図である。 コントローラが実行する、本発明に係る転圧機械の障害物判定制御の制御手順を示すルーチンが示されたフローチャートである。 エンジン回転数と散水距離との相関の一例を示すグラフである。 散水装置が停止しているときの散水距離と監視領域との関係を説明する説明図である。 散水装置が稼働しているときであってエンジン回転数が第1回転数のときの散水距離と監視領域との関係を説明する説明図である。 散水装置が稼働しているときであってエンジン回転数が第2回転数のときの散水距離と監視領域との関係を説明する説明図である。 散水距離と除外角度との相関の一例を示すグラフである。
以下、図面に基づき本発明の一実施形態について説明する。
図1を参照すると、本発明に係る転圧機械の後方斜視図が示されている。機体(転圧機械)1は、前輪及び後輪にローラ(転圧ローラ)3が配設されたタイヤローラである。この機体1は、エンジン(動力機関)5、HST7、散水装置8及び運転席9を備えており、操作者が運転席9に搭乗してエンジン5及びHST7を操作することで、ローラ3を回転させて機体1を前後進させつつ、路面100を転圧することが可能である。
エンジン5は、図示しない燃料タンクに貯留される軽油を燃焼することで稼働して駆動力を発生させるディーゼルエンジンである。このエンジン5は、例えば機体1の前側に配設されている。
HST7は、エンジン5が稼働することで生じる駆動力を利用して作動油を流動させ、該作動油を利用してローラ3を駆動させ、または減速させる油圧変速機(Hydraulic Static Transmission)である。このHST7は、後述するアクセルペダル15を操作することで、機体1の加速、減速及び停止までを行うことが可能である。
散水装置8は、ポンプ8a、ノズル口体8b及び水タンク8cを備えている。ポンプ8aは、例えば運転席9の近傍に設けられ、エンジン5と連動して駆動する機械式のポンプである。したがって、エンジン5の回転数(エンジン回転数R)が上昇すると、ポンプ8aもまた回転数が比例して上昇する。
ノズル口体8bは、機体1の後部に設けられ、路面100に水を散水することが可能な噴射口を含んで構成されている。このノズル口体8bは、ポンプ8aから水を供給されることで機体1後方へ扇形に散水する。水タンク8cは、機体1のフレーム1aの内側に形成されたタンクであり、水を貯留することが可能である。
ここで、ポンプ8a及びノズル口体8bは、例えば塩化ビニル製のホースで形成された流路8dによって水を供給可能に接続されている。この流路8dには、閉弁することで流路8d内の水の流通を遮断することが可能な切換弁8eが設けられている。この切換弁8eは、後述する散水スイッチ25を操作することで閉弁及び開弁を切替えることが可能である。
これにより、散水装置8は、ポンプ8aを駆動させることで、水タンク8cに貯留された水をノズル口体8bから機体1後方に散水することができる。また、散水装置8は、ポンプ8aがエンジン5と連動して駆動するため、エンジン回転数Rが上昇するに従って、単位時間あたりにノズル口体8bから散水する水の量(散水状態量)を増加させることができる。またさらに、流路8dに切換弁8eが設けられることで、後述する散水スイッチ25を操作して散水装置8を稼働(ON)または停止(OFF)することが可能である。
運転席9は、操縦者が座席9aに着座して機体1を操作する席である。この運転席9には、座席9aの前方に操作装置11、アクセルペダル15(図1参照)及びブレーキペダル17(図1参照)が配設されている。
図2を参照すると、操作装置11の後方斜視図が示されている。操作装置11には、前後進レバー13、ハンドル19、モニタ21、スピーカ23及び散水スイッチ25が備えられている。
前後進レバー13は、機体1の進行方向を切り替えるレバーであり、前進位置、後進位置及び中立位置の3つの位置に切り替えることが可能である。前進位置は機体1の進行方向を前方に設定し、後進位置は機体1の進行方向を後方に設定する位置である。そして、中立位置は、機体1の前進及び後進を禁止する位置である。
アクセルペダル15は、操作装置11の下側に配設され、操作者によって踏圧可能なペダルである。このアクセルペダル15は、踏圧量を調整することでHST7の変速度合いを調整して機体1の加減速度合いを変更することが可能である。
したがって、操作者は、前後進レバー13を操作することで機体1の進行方向を設定し、アクセルペダル15の踏圧量を増加させることで機体1を前進または後進し、アクセルペダル15の踏圧量を減少させることで機体1を減速し、さらには停止させることが可能である。さらに、操作者は、前後進レバー13を中立位置にすることで、例えば誤ってアクセルペダル15を踏圧することで機体1が加速することを防止することができる。
ブレーキペダル17は、アクセルペダル15と同様に操作装置11の下側に配設され、操作者によって踏圧可能なペダルである。このブレーキペダル17は、踏圧量を調整することで図示しない摩擦ブレーキ装置による制動を調整することが可能である。
ハンドル19は、機体1の進行方向を左右に切り替えるステアリングホイールである。タイヤローラである機体1においては、ハンドル19を回動させると機体1前側のローラが左右に回動することで進行方向が切り替わる。
モニタ21は、操作装置11の上側に設けられた液晶パネルである。このモニタ21には、機体1の速度やエンジン回転数R、図示しないバックカメラの撮像した映像等の機体1に関する情報が表示される。スピーカ23は、操作者に向けて警告音等の音を発することが可能である。
散水スイッチ25は、散水装置8を稼働(ON)または停止(OFF)するスイッチである。詳しくは、散水スイッチ25は、操作することで、切換弁8eの閉弁及び開弁を切替えて流路8d内の水の流通を遮断または開放することができる。したがって、散水装置8は、散水スイッチ25を操作することで、切換弁8eを閉弁してノズル口体8bから水を散水することを停止し(OFF)、または切換弁8eを開弁してノズル口体8bから水を散水する(ON)ことができる。
図1に戻り、機体1には、速度センサ31、赤外線センサ33(物体センサ)及びコントローラ40が備えられている。速度センサ31は、ローラ3に設けられたセンサであり、ローラ3の回転数を検出することが可能である。赤外線センサ33は、赤外線を機体1の後方(機体の進行方向)に照射し、機体1の後方に位置する物体に当たって跳ね返った該赤外線を受光することで物体の有無を検出するセンサである。この赤外線センサ33は、機体1後方の斜め下方に臨んで配設されている。
図3を参照すると、本発明に係る転圧機械の制御に係るコントローラ40の接続構成がブロック図で示されている。コントローラ40は、エンジン5の運転制御をはじめとして総合的な制御を行うための制御装置であり、入出力装置、記憶装置(ROM、RAM、不揮発性RAM等)、中央処理装置(CPU)等を含んで構成されている。
このコントローラ40の入力側には、エンジン5、散水スイッチ25、速度センサ31及び赤外線センサ33が電気的に接続されている。これにより、エンジン5からはエンジン回転数Rに関する情報が入力され、散水スイッチ25からは操作者による散水装置8のON操作またはOFF操作の操作情報が入力され、速度センサ31からはローラ3の回転数に関する情報が入力され、赤外線センサ33からは機体1の後方における物体の有無に関する情報が入力される。
また、コントローラ40の出力側には、エンジン5、HST7、モニタ21及びスピーカ23が電気的に接続されており、エンジン5を制御することでエンジン回転数Rを変更し、HST7を制御することで機体1の加減速を変更し、モニタ21を制御することで例えば機体1の後方に障害物が位置することを警告表示し、スピーカ23を制御することで警告音を吹鳴することができる。
ここで、コントローラ40には、散水範囲判定部51、監視領域管理部52、監視領域補正部53、障害物判定部54、減速制御部55及び警告制御部57が設けられている。
散水範囲判定部51は、エンジン5から入力されるエンジン回転数Rに基づき、ノズル口体8bと散水された水が路面100に到達する最大距離(散水距離L)や散水装置8により水を散水する際に該水が散水される範囲(散水範囲W)を判定する判定部である。なお、散水範囲判定部51による散水距離Lや散水範囲Wの制御手順については後述する。
監視領域管理部52は、赤外線センサ33によって検出される物体の位置のうち、該物体を障害物として認識する領域、すなわち赤外線センサ33を用いて機体1の後方を監視する監視領域Aを管理する管理部である。ここで、監視領域Aは、後述する図6によると、機体1側方から視て赤外線センサ33から放射状に延びる上限Atから下限Auまでの領域のことを示す。
監視領域補正部53は、散水距離Lから除外角度(散水範囲を含む下限から所定角度)θ及び除外領域Dを判定し、除外領域Dを監視領域管理部52が管理する監視領域Aから除外する除外補正をする補正部である。なお、監視領域補正部53による除外補正の制御手順については後述する。
減速制御部55は、エンジン5及びHST7を制御して機体1を減速させる減速制御を実行することが可能な制御部である。警告制御部57は、モニタ21及びスピーカ23を制御して操作者に所定の警告をする警告制御を実行することが可能な制御部である。
図4を参照すると、コントローラ40が実行する、本発明に係る転圧機械の障害物判定制御の制御手順を示すルーチンがフローチャートで示されており、以下、同フローチャートに沿い説明する。
ステップS10では、障害物判定部54により、例えば図示しないセンサスイッチが操作されることで赤外線センサ33が起動したか否かを判別する。ステップS10の判別結果が偽(No)で赤外線センサ33が起動していないと判別すると、本ルーチンを終了する。一方、ステップS10の判別結果が真(Yes)で赤外線センサ33が起動したと判別すると、ステップS20に移行する。すなわち、ステップS10では、赤外線センサ33がON操作されているか否かを判別することで、本ルーチンに係る障害物判定制御を実行するか否かを判別することができる。
ステップS20では、散水範囲判定部51により、散水スイッチ25が操作されることで散水装置8が稼働している(ON)か否かを判別する。ステップS20の判別結果が偽(No)で散水装置8が稼働していない(OFF)と判別すると、ステップS60に移行する。一方、ステップS20の判別結果が真(Yes)で散水装置8が稼働している(ON)と判別すると、ステップS30に移行する。
ステップS30では、散水範囲判定部51により、エンジン5から入力されるエンジン回転数Rに関する情報に基づき、散水距離Lを判定し、ステップS40に移行する。
ステップS40では、ステップS30で判定した散水距離Lが所定距離L0未満か否かを判別する。
図5を参照すると、エンジン回転数R(横軸)とノズル口体8bから散水される水の散水距離L(縦軸)との相関の一例を示すグラフが示されている。また、図6〜8を参照すると、散水装置8が停止しているとき並びに散水装置8が稼働しているときであってエンジン回転数Rが第1回転数R1のとき及び第2回転数R2のときの散水距離Lと監視領域Aとの関係を説明する説明図が示されている。
所定距離L0とは、ノズル口体8bから散水される水が監視領域Aの下限Auに接するときの散水距離Lのことを示す。ここで、ノズル口体8bから散水された水は、重力によって重力方向に落下するため、放物線を描く。すなわち、所定距離L0は、水の放物線Awが下限Auに接するときの散水距離Lのことを示している(図6)。
また、図5によると、散水距離Lは、エンジン回転数Rの上昇に伴って比例して増加している。すなわち、散水範囲判定部51では、エンジン回転数Rを図5のグラフに当てはめることで、散水距離Lを判定することができる。
具体的には、散水スイッチ25がOFF操作されているときは、散水装置8が停止しているため、散水距離Lは0であること(図6)、散水スイッチ25がON操作されているときであって、エンジン回転数Rが第1回転数R1のときは、散水距離Lが第1距離L1であること(図7)、エンジン回転数Rが第2回転数R2のときは、散水距離Lが第2距離L2であること(図8)をそれぞれ判定することができる。
このように判定した散水距離Lについて、ステップS40の判別結果が真(Yes)で散水距離Lが所定距離L0未満である、換言すると、散水範囲Wが監視領域Aに入り込まないと判別すると、ステップS60に移行する。一方、ステップS40の判別結果が偽(No)で散水距離Lが所定距離L0以上である、換言すると、散水範囲Wが監視領域Aに入り込む可能性があると判別すると、ステップS50に移行する。
ステップS50では、監視領域補正部53により散水距離Lに基づいて除外角度θを算出することで、除外領域Dを判定してステップS60に移行する。詳しくは、図9を参照すると、エンジン回転数Rに基づいて判定された散水距離L(横軸)と除外角度θ(縦軸)との相関の一例を示すグラフが示されている。除外角度θは、機体1側方から視て補正前の監視領域Aの下限Auと補正後の監視領域Aの下限Adとでなす角度である。
ところで、上記したように、ノズル口体8bから散水された水は、重力によって重力方向に落下するため、放物線を描き、散水距離Lは、エンジン回転数Rの上昇に伴って比例して増加する。これにより、除外角度θは、エンジン回転数Rの上昇に伴って大きくなる(図6)。
したがって、監視領域補正部53は、散水距離Lを図9のグラフに当てはめることで、除外角度θを算出することができる。さらに、監視領域補正部53は、除外角度θにより、監視領域Aの下限Adを演算することで、除外領域Dを判定することができる。換言すると、監視領域補正部53は、エンジン回転数Rが上昇するに従って除外領域Dを広くすることができる。
ステップS60では、監視領域管理部52によって管理される監視領域Aを監視領域補正部53によって補正する除外補正をしてステップS70に移行する。詳しくは、監視領域補正部53は、除外領域Dを監視領域管理部52によって管理される監視領域Aから除外する補正をする。
具体例としては、図7によると、エンジン回転数Rが第1回転数R1のとき、散水距離Lが第1距離L1となるので、除外角度θが第1角度θ1となる。また、機体1の左右方向から視て赤外線センサ33を基準に下限Auから第1角度θ1以下(散水範囲を含む下限から所定角度以下)の下側を第1除外領域D1とする。このように算出及び判定した第1角度θ1及び第1除外領域D1を監視領域Aから除外することで、エンジン回転数Rが第1回転数R1のときにおける散水範囲を監視領域Aから除外することができる。
別の具体例としては、図8によると、エンジン回転数Rが第2回転数R2のとき、散水距離Lが第2距離L2となるので、除外角度θが第2角度θ2となる。また、機体1の左右方向から視て赤外線センサ33を基準に下限Auから第2角度θ2以下の下側を第2除外領域D2とする。したがって、エンジン回転数Rが第1回転数R1より高い第2回転数R2のときには、散水範囲Wが第1回転数R1のときより広くなるので、第1角度θ1より大きい除外角度θの第2角度θ2から求めた第2除外領域D2を監視領域Aから除外することができる。
ステップS70では、赤外線センサ33から入力される物体の有無に関する情報により機体1の後方に障害物があるか否かを判別する。ステップS70の判別結果が偽(No)で機体1の後方に障害物がないと判別すると本ルーチンを終了する。また、ステップS70の判別結果が真(Yes)で機体1の後方に障害物があると判別するとステップS80に移行する。
このように、ステップS20〜S70では、散水装置8が稼働しているとき(ステップS20でYes)、エンジン回転数Rから判定した散水距離L(ステップS30)を基に除外角度θを算出することで除外領域Dを判定して監視領域Aを補正するので(ステップS40でNo、ステップS50)、機体1の後部に設けられたノズル口体8bが機体1後方に向けて散水している場合であっても、障害物判定部54が赤外線センサ33によって機体1の後方に障害物があるか否かを判定する際に(ステップS70)散水した水を障害物と誤判定することを抑制することができる。
また、ステップS30、S50では、エンジン回転数Rから判定した散水距離L(ステップS30)を基に除外角度θを算出して除外領域Dを判定(ステップS50)しているので、エンジン回転数Rを基に除外領域Dを判定することができる。換言すると、散水装置8による単位時間あたりの散水量や散水距離Lを検出するためのセンサ等に依らなくても、除外領域Dを判定することができる。
ステップS80では、減速制御部55によって実行される減速制御及び警告制御部57によって実行される警告制御を開始し、ステップS90に移行する。
ステップS90では、ステップS70と同様に機体1の後方に障害物があるか否かを検出する。ステップS90の判別結果が偽(No)で機体1の後方に障害物はないと判別する、換言すると、機体1の後方にあった障害物として例えば機体1の周辺で作業する作業者が移動したような場合は、ステップS110に移行して減速制御部55によって実行される減速制御及び警告制御部57によって実行される警告制御を終了する。
一方、ステップS90の判別結果が真(Yes)で機体1の後方に障害物があると判別すると、ステップS100に移行する。
ステップS100では、速度センサ31によって検出されるローラ3の回転数から算出する機体1の速度が0、すなわち機体1が停止しているか否かを判別する。ステップS100の判別結果が偽(No)で機体1は停止してないと判別するとステップS90に戻る。一方、ステップS100の判別結果が真(Yes)で機体1が停止していると判別するとステップS110に移行し、上記の通り減速制御及び警告制御を終了する。
これにより、ステップS80〜S110では、機体1の後方に位置する障害物と機体1とが衝突することを防止するとともに、警告制御部57によりモニタ21やスピーカ23を制御して機体1が操作者の操作に依らず減速することや機体1の後方に障害物があることを操作者に警告することができる(ステップS80)。ゆえに、減速制御部55の減速制御によって機体1が減速することを操作者に認識させ、減速に備えることや障害物を移動させることを促すことができる。
また、ステップS80〜S110では、機体1の後方に障害物が位置していること(ステップS90でYes)及び機体1が停止していないこと(ステップS100でNo)を判別する間は減速制御及び警告制御を継続する。したがって、障害物が機体1の進行方向に位置し続ける場合は、機体1が停止するまで機体1を減速することができる。
一方、ステップS90〜S110で機体1の後方に障害物が位置していないこと(ステップS90でNo)または機体1が停止したこと(ステップS100でYes)を判別すると、減速制御及び警告制御を終了する(ステップS110)。これにより、機体1の後方の障害物と機体1とが衝突する虞がなくなった場合にまで機体1の減速を続けることなく、機体1の減速が真に必要なときにのみ機体1を減速することができる。
以降、本ルーチンは繰り返し実行される。
以上説明したように、本発明に係る転圧機械では、地面を締め固めるローラ3と、機体1に設けられ、該機体1から水を散水する散水装置8とを備えた転圧機械において、機体1の進行方向に位置する物体を検出する赤外線センサ33と、赤外線センサ33が検出した物体が障害物であることを判定する障害物判定部54を含むコントローラ40と、を有している。
また、コントローラ40は、散水装置8により水を散水する際に該水が散水される散水範囲Wを判定する散水範囲判定部51と、赤外線センサ33が物体を検出する機体1後方のうち、障害物判定部54が判定する監視領域Aを管理する監視領域管理部52と、監視領域管理部52が管理する監視領域Aを補正する監視領域補正部53とを含んでいる。
またさらに、監視領域補正部53は、散水装置8から水を散水する際、散水範囲判定部51が判定した散水範囲Wを含む除外領域Dを監視領域管理部52が管理する監視領域Aから除外する。
従って、散水装置8から水を散水する際は、除外領域Dを監視領域管理部52が管理する監視領域Aから除外するようにしたので、監視領域管理部52が管理する監視領域Aに散水装置8から散水された水が入り込み、散水された水を障害物であると誤判定することを抑制することができる。
そして、散水装置8は、機体1に搭載されたエンジン5の駆動力によって稼働し、エンジン回転数Rが上昇するに従って散水状態量を増加させるポンプ8aを含み、監視領域補正部53は、エンジン回転数Rが上昇するに従って除外領域Dを広くするようにしたので、例えば散水範囲Wを検出するためのセンサ等に依らなくても、エンジン回転数Rから除外領域Dを判定することができる。
そして、赤外線センサ33は、機体1の左右方向から視て赤外線センサ33から放射状に延びる上限Atから下限Auまでの領域について物体を検出しており、監視領域補正部53は、機体1の左右方向から視て赤外線センサ33を基準に下限Auから除外角度θ以下の下側を除外領域Dとしたので、例えば赤外線センサ33から放射状に延びる上限から下限までの領域について物体を検出するセンサを用いたときの除外領域Dを適格に判定することができる。
そして、散水装置8を稼働させる散水スイッチ25を有し、散水範囲判定部51は、散水スイッチ25に基づいて散水装置8から水を散水しているか否かを判別するようにしたので、例えば散水装置8から水が散水されているか否かを検出するようなセンサに依らず散水装置8から水を散水しているか否かを判別することができる。
以上で本発明に係る転圧機械の説明を終えるが、本発明は上記実施形態に限られるものではなく、発明の主旨を逸脱しない範囲で変更可能である。
例えば、本実施形態では、転圧機械としてタイヤローラを用いて説明したが、振動ローラやコンバインドローラ等のタイヤローラ以外の転圧機械であってもよい。
また、本実施形態では、ステップS40にて散水距離Lが所定距離L0未満か否かを判別するようにしたが、除外角度θや除外領域Dを基に散水範囲Wが監視領域Aに入り込む可能性があるか否かを判別するようにしてもよい。
また、本実施形態では、エンジン5によって散水装置8のポンプ8aを駆動するようにしたが、電動モータによって駆動するようにしてもよく、ローラ3の回転駆動と連動するようにしてもよい。
1 機体
3 ローラ(転圧ローラ)
5 エンジン(動力機関)
8 散水装置
25 散水スイッチ
33 赤外線センサ(物体センサ)
40 コントローラ
51 散水範囲判定部
52 監視領域管理部
53 監視領域補正部
54 障害物判定部

Claims (4)

  1. 地面を締め固める転圧ローラと、
    機体に設けられ、該機体から水を散水する散水装置と、を備えた転圧機械において、
    前記機体の進行方向に位置する物体を検出する物体センサと、
    前記物体センサが検出した物体が障害物であることを判定する障害物判定部を含むコントローラと、を有し、
    前記コントローラは、
    前記散水装置により水を散水する際に該水が散水される散水範囲を判定する散水範囲判定部と、
    前記物体センサが前記物体を検出する領域のうち、前記障害物判定部が判定する監視領域を管理する監視領域管理部と、
    前記監視領域管理部が管理する前記監視領域を補正する監視領域補正部と、を含み、
    前記監視領域補正部は、前記散水装置から水を散水する際、前記散水範囲判定部が判定した前記散水範囲を含む除外領域を前記監視領域管理部が管理する前記監視領域から除外することを特徴とする転圧機械。
  2. 前記散水装置は、前記機体に搭載された動力機関の駆動力によって稼働し、該動力機関の回転数が上昇するに従って散水状態量を増加させるポンプを含み、
    前記監視領域補正部は、前記動力機関の回転数が上昇するに従って前記除外領域を広くする、ことを特徴とする請求項1に記載の転圧機械。
  3. 前記監視領域管理部は、前記機体の左右方向から視て該物体センサから放射状に延びる上限から下限までの領域を監視領域としており、
    前記監視領域補正部は、前記機体の左右方向から視て前記物体センサを基準に前記散水範囲を含む前記下限から散水範囲を含む下限から所定角度以下の下側を前記除外領域とする、ことを特徴とする請求項1に記載の転圧機械。
  4. 前記散水装置を稼働させる散水スイッチを有し、
    前記散水範囲判定部は、前記散水スイッチに基づいて前記散水装置から水を散水しているか否かを判別する、ことを特徴とする請求項1に記載の転圧機械。
JP2019031911A 2019-02-25 2019-02-25 転圧機械 Active JP7013404B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019031911A JP7013404B2 (ja) 2019-02-25 2019-02-25 転圧機械

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019031911A JP7013404B2 (ja) 2019-02-25 2019-02-25 転圧機械

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2020133350A true JP2020133350A (ja) 2020-08-31
JP7013404B2 JP7013404B2 (ja) 2022-01-31

Family

ID=72277978

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019031911A Active JP7013404B2 (ja) 2019-02-25 2019-02-25 転圧機械

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7013404B2 (ja)

Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS60190806U (ja) * 1984-05-29 1985-12-18 極東開発工業株式会社 液体散布車の車速同調装置
JPH08193307A (ja) * 1995-01-18 1996-07-30 Sakai Heavy Ind Ltd 転圧機械の散水装置
JPH0978523A (ja) * 1995-09-14 1997-03-25 Howa Mach Ltd タイヤローラの散水散油装置
JP2000314104A (ja) * 1999-04-30 2000-11-14 Sakai Heavy Ind Ltd 建設車両の非常走行停止装置
US20040018053A1 (en) * 2002-07-26 2004-01-29 Ingersoll-Rand Company Controller for a compacting vehicle wetting system
JP2006017496A (ja) * 2004-06-30 2006-01-19 Sakai Heavy Ind Ltd 建設車両の障害物検知装置
JP2012241496A (ja) * 2011-05-24 2012-12-10 Hitachi Constr Mach Co Ltd 転圧ローラ車両
JP2018159194A (ja) * 2017-03-22 2018-10-11 コベルコ建機株式会社 建設機械

Patent Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS60190806U (ja) * 1984-05-29 1985-12-18 極東開発工業株式会社 液体散布車の車速同調装置
JPH08193307A (ja) * 1995-01-18 1996-07-30 Sakai Heavy Ind Ltd 転圧機械の散水装置
JPH0978523A (ja) * 1995-09-14 1997-03-25 Howa Mach Ltd タイヤローラの散水散油装置
JP2000314104A (ja) * 1999-04-30 2000-11-14 Sakai Heavy Ind Ltd 建設車両の非常走行停止装置
US20040018053A1 (en) * 2002-07-26 2004-01-29 Ingersoll-Rand Company Controller for a compacting vehicle wetting system
JP2006017496A (ja) * 2004-06-30 2006-01-19 Sakai Heavy Ind Ltd 建設車両の障害物検知装置
JP2012241496A (ja) * 2011-05-24 2012-12-10 Hitachi Constr Mach Co Ltd 転圧ローラ車両
JP2018159194A (ja) * 2017-03-22 2018-10-11 コベルコ建機株式会社 建設機械

Also Published As

Publication number Publication date
JP7013404B2 (ja) 2022-01-31

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP7097301B2 (ja) 建設機械
JP6666180B2 (ja) モータグレーダの制御方法およびモータグレーダ
WO2014024562A1 (ja) 作業機械及び作業機械のブレードの自動制御方法
US9725090B2 (en) Speed control for working vehicle
US20190338489A1 (en) Work vehicle and method of controlling work vehicle
JP7481983B2 (ja) 作業機械および作業機械の制御方法
US20220259831A1 (en) Work machine, and method for controlling work machine
US9777443B2 (en) Self-propelling road construction machine, particularly road roller, and method for driving a road construction machine
US9228321B1 (en) System and method for adjusting the operation of a machine
CN111670287A (zh) 挖土机
KR20160001764A (ko) 도로보수 자동화장치
JP7013404B2 (ja) 転圧機械
JP7483737B2 (ja) 作業機械および作業機械の制御方法
JP7117255B2 (ja) 転圧機械
US10745873B2 (en) Work vehicle
US20190203443A1 (en) Work vehicle and method for controlling work vehicle
US20190186100A1 (en) Work vehicle and method for controlling work vehicle
JP7148561B2 (ja) 転圧車両
KR102606721B1 (ko) 작업 기계, 작업 기계를 포함하는 시스템, 및 작업 기계의 제어 방법
JP6942153B2 (ja) 転圧機械
JP7113802B2 (ja) 転圧車両
US10759337B2 (en) Work vehicle
JP2021147773A (ja) 転圧車両
JP2023146260A (ja) 作業機械
JP2021050579A (ja) 転圧機械

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200916

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20210820

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210825

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20211025

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20220112

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20220119

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7013404

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150