JP7117255B2 - 転圧機械 - Google Patents

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本発明は転圧機械に係り、特に道路施工における施工精度を向上させる技術に関する。
タイヤローラ等の転圧機械には、路面の舗装工事等で舗装材を締め固めるために車体の前部及び後部に車輪を兼ねた転圧ローラ(例えば転圧タイヤや鉄輪)が備えられている。このような転圧機械は、アスファルト混合物等の舗装材を敷きつめた路面を一定速度で走行しながら、転圧ローラによって舗装材を締め固めている。
このような路面の舗装工事においては、転圧機械を操縦する操縦者以外にも路面の完成度のチェックをする作業者や近隣を歩行する歩行者、該歩行者が施工範囲に入らないように歩行者に案内する案内員など(以下、作業者等という)、複数の作業者が転圧機械の近くで作業をしている。
したがって、転圧機械の進行方向に作業者等が立入ることにより、転圧機械を急制動するようなことが考えられる。
このように、転圧機械を急制動することは、路面の平面度を低下させることとなり、好ましいことではない。
そこで、障害物を検出するセンサを用い、障害物を検出すると緩やかに転圧機械を停止させる技術が開発されている(特許文献1)。
特開2000-314104号公報
ところで、路面の状態によっては、転圧機械を急制動させた場合であっても路面の平面度を低下させる虞がない場合や設定した減速度合いであっても路面を荒らす場合がある。
ここで、上記特許文献1に開示される技術について鑑みると、流量調整弁を用いて転圧機械を緩やかに減速させているため、減速度合いが該流量調整弁の構造によって決定されるので、減速度合いを調整することができず、さらなる改善の余地があった。
本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、減速度合いを適宜変更して転圧機械(機体)を減速させることができる転圧機械を提供することにある。
上記の目的を達成するため、本発明の転圧機械は、路面を締め固める転圧ローラと、前記転圧ローラを減速することで機体を減速する減速装置と、を備えた転圧機械において、前記機体の速度を検出する速度センサと、前記機体の進行方向に障害物が位置することを検出する障害物センサと、前記障害物と前記機体との障害物距離を検出する測距センサと、前記減速装置を制御するコントローラと、を有し、前記コントローラは、前記機体の最大減速度を設定する減速度設定部と、前記障害物センサからの検出情報に基づき前記障害物の有無を判定する障害物判定部と、前記機体が前記機体の速度が0で前記障害物に衝突する衝突時期を推定する衝突時期推定部と、前記減速装置を制御する減速制御部と、を含み、前記減速度設定部は、前記路面の硬度または前記路面の温度に応じて最大減速度を設定し、前記衝突時期推定部は、前記速度センサによって検出される前記機体の速度、前記測距センサによって検出される前記障害物距離及び前記減速度設定部によって設定される前記最大減速度に基づいて、前記機体が前記機体の速度が0で前記障害物に衝突するように前記機体を減速させたときの前記衝突時期を推定し、前記減速制御部は、前記減速装置を制御して前記機体を前記最大減速度で減速し、前記衝突時期までに前記機体を停止させることを特徴とする。
これにより、機体の速度、障害物距離及び減速度設定部によって設定された最大減速度に基づいて衝突時期を推定し、該最大減速度で減速して該衝突時期までに機体を停止させることで、路面の平面度を低下させることなく、機体が障害物に衝突することを防止することが可能とされる。
その他の態様として、前記減速制御部は、該減速制御部により前記機体を減速している間に、前記障害物判定部により前記機体の進行方向に前記障害物が位置していないと判定すると、前記減速装置の制御を中止するのが好ましい。
これにより、測距センサが障害物を検出しなくなったとき、機体が停止していなくても減速装置の減速制御を中止することで、例えば機体の進行方向に位置していた障害物が移動したような場合にまで機体を停止させることを抑制することが可能とされる。
その他の態様として、前記路面の硬度または前記路面の温度に関わる情報である転圧作業の種別を入力する路面状態入力スイッチを有し、前記減速度設定部は、前記路面状態入力スイッチに入力された前記転圧作業の種別に従って最大減速度を設定するのが好ましい。
これにより、転圧作業の種別に基づいて最大減速度を設定することが可能とされる。
その他の態様として、前記路面の温度を検出する路面温度センサを有し、前記減速度設定部は、前記路面温度センサによって検出される前記路面の温度が低くなるに従って最大減速度を大きくするのが好ましい。
これにより、路面温度センサによって検出される路面の温度が低くなるに従って最大減速度を大きくすることで、例えば転圧作業中に路面の温度が低下して路面の平面度が低下しにくくなった場合にまで最大減速度を低下させることを抑制することが可能とされる。
その他の態様として、作業者に所定の警告態様で警告する警告装置を有し、前記コントローラは、前記警告装置を制御する警告制御部を含み、前記警告制御部は、前記減速制御部により前記機体が減速するとき、前記警告装置を制御して前記作業者に所定の警告態様で警告するのが好ましい。
これにより、減速制御部により機体が減速するとき、警告装置を制御して作業者に所定の警告態様で警告することで、機体が減速することを作業者に警告することが可能とされる。
本発明の転圧機械によれば、減速度設定部により路面の状態に応じて最大減速度を設定し、機体の速度、障害物距離及び最大減速度に基づいて衝突時期を推定し、該最大減速度で減速して該衝突時期までに機体を停止させるようにしたので、減速度合いを路面の状態に応じて適宜変更して機体を減速させることができる。
これにより、路面の平面度を低下させることなく、機体が障害物に衝突することを防止することができる。
本発明に係る転圧機械の後方斜視図である。 操作装置の後方斜視図である。 転圧作業の種類と路面の状態の一例を示す表である。 本発明の転圧機械の制御に係るコントローラの接続構成を示すブロック図である。 転圧作業の種別と最大減速度との関係性を示す表である。 機体と障害物との距離と機体の速度との相関を示すグラフである。 コントローラが実行する、本発明に係る転圧機械の制御ルーチンを示すフローチャートである。
以下、図面に基づき本発明の一実施形態について説明する。
図1を参照すると、本発明に係る転圧機械の後方斜視図が示されている。機体(転圧機械)1は、前輪及び後輪にローラ(転圧ローラ)3が配設されたタイヤローラである。この機体1は、エンジン5、HST(減速装置)7、運転席9を備えており、操作者が運転席9に搭乗してエンジン5及びHST7を操作することで、ローラ3を回転させて機体1を前後進させつつ、路面100を転圧することが可能である。
エンジン5は、図示しない燃料タンクに貯留される軽油を燃焼することで稼働して駆動力を発生させるディーゼルエンジンである。このエンジン5は、例えば機体1の前側に配設されている。
HST7は、エンジン5が稼働することで生じる駆動力を利用して作動油を流動させ、該作動油を利用してローラ3を駆動させ、または減速させる油圧変速機(Hydraulic Static Transmission)である。このHST7は、後述するアクセルペダル15を操作することで、機体1の加速、減速及び停止までを行うことが可能である。
運転席9は、操縦者が座席9aに着座して機体1を操作する席である。この運転席9には、座席9aの前方に操作装置11、アクセルペダル15(図1参照)及びブレーキペダル17(図1参照)が配設されている。
図2を参照すると、操作装置11の後方斜視図が示されている。操作装置11には、前後進レバー13、ハンドル19、モニタ(警告装置)21、スピーカ(警告装置)23及び転圧種別切替スイッチ(路面状態入力スイッチ)25が備えられている。
前後進レバー13は、機体1の進行方向を切り替えるレバーであり、前進位置、後進位置及び中立位置の3つの位置に切り替えることが可能である。前進位置は機体1の進行方向を前方に設定し、後進位置は機体1の進行方向を後方に設定する位置である。そして、中立位置は、機体1の前進及び後進を禁止する位置である。
アクセルペダル15は、操作装置11の下側に配設され、操作者によって踏圧可能なペダルである。このアクセルペダル15は、踏圧量を調整することでHST7の変速度合いを調整して機体1の加減速度合いを変更することが可能である。
したがって、操作者は、前後進レバー13を操作することで機体1の進行方向を設定し、アクセルペダル15の踏圧量を増加させることで機体1を前進または後進し、アクセルペダル15の踏圧量を減少させることで機体1を減速し、さらには停止させることが可能である。さらに、操作者は、前後進レバー13を中立位置にすることで、例えば誤ってアクセルペダル15を踏圧することで機体1が加速することを防止することができる。
ブレーキペダル17は、アクセルペダル15と同様に操作装置11の下側に配設され、操作者によって踏圧可能なペダルである。このブレーキペダル17は、踏圧量を調整することで図示しない摩擦ブレーキ装置による制動を調整することが可能である。
ハンドル19は、機体1の進行方向を左右に切り替えるステアリングホイールである。タイヤローラである機体1においては、ハンドル19を回動させると機体1前側のローラが左右に回動することで進行方向が切り替わる。
モニタ21は、操作装置11の上側に設けられた液晶パネルである。このモニタ21には、機体1の速度Vやエンジン5の回転数等の機体1に関する情報が表示される。スピーカ23は、操作者に向けて警告音等の音を発することが可能である。転圧種別切替スイッチ25は、操作者が転圧作業の内容を選択して切り替えるスイッチである。
図3を参照すると、転圧作業の種類(転圧の種類)と路面100の状態の一例を示す表が示されている。転圧作業には、大きく分けて、初転圧、二次転圧及び仕上転圧の3つの種類がある。以下、各転圧作業の種類について説明する。
初転圧は、舗装路面にアスファルト混合物を敷いた後における初期の転圧作業であり、2回(1往復)程度転圧する。この初転圧では、ローラ3と路面100との温度差によってアスファルト混合物がローラ3に付着して路面100から剥離する虞があるため、例えば図示しない噴霧装置を用いて軽油等の液剤をローラ3に噴霧しつつ地面を締め固める必要がある。
この初転圧時における路面100の状態は、温度が約100~140℃であり、二次転圧時や仕上転圧時における路面100と比較して温度が高い。また、初転圧時における路面100の状態は、二次転圧時や仕上転圧時における路面100と比較して軟らかく(軟)、機体1の加減速によって路面100の平面度が低下する虞がある。
二次転圧は、初転圧の次に行う転圧作業であり、6回(3往復)程度転圧する。この二次転圧時における路面100の状態は、温度が70~100℃程度であり、初転圧時における路面100と比較して温度が低い。また、二次転圧時における路面100の状態は、硬度もまた初転圧時における路面100より硬い(やや軟~やや硬)。
一方で、初転圧と比較して転圧回数が多いため、転圧に必要な時間が長くなる。これにより、二次転圧は、該二次転圧の作業を始めたときと終わるときとで温度差や路面100の硬度の差(路面の状態)が大きくなることがある。したがって、二次転圧では、機体1の速度Vや減速度のバラつきが大きいと不陸や小波が生じる虞があるため、適切な速度であって一定の速度で転圧作業をする必要がある。
仕上転圧は、二次転圧の次に行う転圧作業であり、2回(1往復)程度転圧する。この仕上転圧時における路面100の状態は、温度が70℃未満であり、二次転圧時における路面100と比較して温度が低い。また、仕上転圧時における路面100の状態は、硬度もまた二次転圧時における路面100より硬い(硬)。したがって、仕上転圧では、初転圧や二次転圧と比較して機体1の加減速が路面100の平面度に与える影響が低い。
このように、路面100の状態は、各転圧作業において温度や硬度が異なる。また、転圧種別切替スイッチ25の近傍には、図2に示すように各転圧作業の名称や温度補正ONの記載が表示されている。したがって、作業者は、この記載に従って転圧種別切替スイッチ25を適宜切り替えることで、路面100の状態に応じて後述する最大減速度Aを切替えることができる。
図1に戻り、機体1には、速度センサ31、赤外線センサ(測距センサ、赤外線センサ)33、温度センサ(路面温度センサ)35及びコントローラ40が備えられている。速度センサ31は、ローラ3に設けられたセンサであり、ローラ3の回転数を検出することが可能である。赤外線センサ33は、赤外線を機体1の後方に照射し、機体1の後方に位置する障害物に当たって跳ね返った該赤外線を受光することで障害物の有無や障害物との距離L(障害物距離)を測距するセンサである。温度センサ35は、路面100の温度Dを非接触にて検出するセンサである。
図4を参照すると、本発明に係る転圧機械の制御に係るコントローラ40の接続構成がブロック図で示されている。コントローラ40は、エンジン5の運転制御をはじめとして総合的な制御を行うための制御装置であり、入出力装置、記憶装置(ROM、RAM、不揮発性RAM等)、中央処理装置(CPU)等を含んで構成されている。
このコントローラ40の入力側には、転圧種別切替スイッチ25、速度センサ31、赤外線センサ33及び温度センサ35が電気的に接続されている。これにより、転圧種別切替スイッチ25からは操作者によって選択された転圧作業の種別の情報が入力され、速度センサ31からはローラ3の回転数に関する情報が入力され、赤外線センサ33からは機体1の後方における障害物の有無や障害物との距離Lに関する情報が入力され、温度センサ35からは路面100の温度Dに関する情報が入力される。
また、コントローラ40の出力側には、エンジン5、HST7、モニタ21及びスピーカ23が電気的に接続されており、エンジン5を制御することでエンジン5の回転数を変更し、HST7を制御することで機体1の加減速を変更し、モニタ21を制御することで例えば機体1の後方に障害物が位置することを警告表示(所定の警告態様)し、スピーカ23を制御することで警告音を吹鳴する(所定の警告態様)ことができる。
ここで、コントローラ40には、減速度設定部51、障害物判定部52、衝突時期推定部53、減速制御部55及び警告制御部57が設けられている。減速度設定部51は、転圧種別切替スイッチ25及び温度センサ35から入力される転圧作業の種別の情報及び温度に関する情報に基づき、機体1の最大減速度Aを設定する設定部である。
図5を参照すると、転圧作業の種別と最大減速度Aとの関係性を示す表が示されている。減速度設定部51は、図5の表により、転圧種別切替スイッチ25から入力される転圧作業の種別の情報に従い、HST7の構造上の最大減速度であるポテンシャル減速度Pに係数をかけることで減速時における最大減速度Aを設定する。
すなわち、転圧種別切替スイッチ25が「OFF」である場合は最大減速度Aはポテンシャル減速度Pのままであり(係数は1.0)、例えば、転圧種別切替スイッチ25が「初転圧」である場合は係数を0.5とすることで最大減速度A1を設定し、転圧種別切替スイッチ25が「二次転圧」である場合は係数を0.6とすることで最大減速度A2を設定し(後述する温度補正OFF時)、転圧種別切替スイッチ25が「仕上転圧」である場合は係数を0.7とすることで最大減速度A3を設定する。
したがって、転圧種別切替スイッチ25に入力された転圧作業の種別が転圧初期になるに従い最大減速度Aが低下するようにしたので、路面100が軟らかいほど最大減速度Aが低下するように最大減速度Aを設定することができる。
ここで、転圧種別切替スイッチ25が「二次転圧」である場合においては、さらに温度補正をON(温度補正ON)にすることができる。このように、転圧種別切替スイッチ25が温度補正ONである場合は、温度センサ35から入力される温度に関する情報に基づき係数を変更して最大減速度A4を設定する。一例としては、路面100の温度Dが100℃から70℃に近づくことに比例して係数が0.6から0.7に上昇するように最大減速度A4を設定する。
したがって、減速度設定部51は、温度センサ35によって検出される路面100の温度Dが低くなるに従って最大減速度A4を大きくするようにしたので、例えば転圧作業中に路面100の温度Dが低下して路面100の硬度が高くなり、平面度が低下しにくくなった場合にまで最大減速度A4を低下させることを抑制することができる。
障害物判定部52は、赤外線センサ33が検出した機体1の後方における障害物の有無に関する情報を基に、障害物が機体1の後方に位置するか否かを判別する。
衝突時期推定部53は、速度センサ31によって検出される機体1の速度V、赤外線センサ33によって検出される障害物と機体1との距離L及び減速度設定部51によって設定される機体1の最大減速度Aに基づき、衝突時期T1及び衝突限界時T2を推定する推定部である。
図6を参照すると、機体1と障害物との距離L(横軸)と機体1の速度V(縦軸)との相関を示すグラフが示されている。例えば機体1が速度V1(例えば時速4km)で走行しているとすると、機体1が各最大減速度Aで減速して障害物に衝突するまでの時間を例えば運動方程式を用いて算出することが可能である。これにより、衝突時期推定部53は、赤外線センサ33によって障害物を検出した時から機体1が障害物に衝突するまでの時間を算出することで衝突時期T1を推定することができる。
さらに、衝突時期推定部53は、衝突時期T1に基づき、機体1が各最大減速度Aで減速しても障害物に衝突する可能性がある時点として、衝突限界時T2を推定することができる。
減速制御部55は、減速度設定部51によって設定された最大減速度A及び衝突時期推定部53によって推定された衝突時期T1及び衝突限界時T2に基づき、エンジン5及びHST7を制御して機体1を減速させる減速制御を実行することができる。警告制御部57は、衝突時期推定部53によって推定された衝突時期T1及び衝突限界時T2に基づき、モニタ21及びスピーカ23を制御して操作者に所定の警告をする警告制御を実行することができる。
図7を参照すると、コントローラ40が実行する、本発明に係る転圧機械の制御手順を示すルーチンがフローチャートで示されており、以下、同フローチャートに沿い説明する。
ステップS10では、障害物判定部52により、機体1の後方に障害物があるか否かを判別する。このステップS10は、判別結果が真(Yes)で機体1の後方に障害物があると判別するまで繰り返し実行し、機体1の後方に障害物があると判別するとステップS20に移行する。ステップS20では、上記したように衝突時期推定部53により衝突時期T1及び衝突限界時T2を推定しステップS30に移行する。
ステップS30では、赤外線センサ33から入力される機体1と障害物との距離Lに関する情報により機体1の後方に障害物があると判別した時点(以下、現時点という)が衝突限界時T2か否かを判別する。ステップS30の判別結果が偽(No)で現時点が衝突限界時T2ではないと判別する、換言すると、まだ現時点で機体1を減速しなくても機体1が障害物に衝突する可能性が低いと判定すると、ステップS10に戻る。
一方、ステップS30の判別結果が真(Yes)で現時点が衝突限界時T2であると判別する、換言すると、現時点から機体1を減速しなければ機体1が障害物に衝突する可能性が高いと判定すると、ステップS40に移行する。
ステップS40では、減速制御部55により減速制御を実行して機体1を減速し、警告制御部57により警告制御を実行して操作者に所定の警告をする。ここで、減速制御部55は、減速度設定部51によって設定された最大減速度Aとなるよう、エンジン5の回転数とHST7の変速度合を制御することで機体1の減速度を制御する。
また、警告制御部57は、モニタ21に例えば減速することを示す警告表示を表示し、スピーカ23からブザーを吹鳴することで機体1が操作者の操作に依らず減速することや機体1の後方に障害物があることを操作者に警告する。
したがって、ステップS10、S20では、機体1の後方に障害物があると判別すると(ステップS10でYes)、衝突限界時T2を推定する(ステップS20)。そして、ステップS30、S40で衝突限界時T2が現時点ではない場合は(ステップS30でNo)、現時点において機体1を減速する必要はないため、ステップS10に戻る。
一方、ステップS30、S40で衝突限界時T2が現時点の場合は(ステップS30でYes)、現時点においてすぐさま機体1を減速する必要があるため、減速制御部55によりエンジン5の回転数とHST7の変速度合を制御することで、機体1を最大減速度Aで減速することを開始する(ステップS40)。
このとき、最大減速度Aは、上記したように減速度設定部51によって設定された値であり、路面100の平面度を低下させる虞がない減速である。したがって、ステップS40では、路面100の平面度を低下させないように機体1を減速しつつ機体1の後方に位置する障害物と機体1とが衝突することを防止することができる。
さらに、ステップS40では、警告制御部57によりモニタ21やスピーカ23を制御して機体1が操作者の操作に依らず減速することや機体1の後方に障害物があることを操作者に警告することで、減速制御部55の減速制御によって機体1が減速することを操作者に認識させ、減速に備えることや障害物を移動させることを促すことができる。
ステップS50では、ステップS10と同様に機体1の後方に障害物があるか否かを検出する。ステップS50の判別結果が偽(No)で機体1の後方に障害物はないと判別する、換言すると、機体1の後方にあった障害物として例えば機体1の周辺で作業する作業者が移動したような場合は、ステップS70に移行して減速制御部55によって実行される減速制御及び警告制御部57によって実行される警告制御を終了する。一方、ステップS50の判別結果が真(Yes)で機体1の後方に障害物があると判別すると、ステップS60に移行する。
ステップS60では、速度センサ31によって検出されるローラ3の回転数から算出する機体1の速度Vが0、すなわち機体1が停止しているか否かを判別する。ステップS60の判別結果が偽(No)で機体1は停止してないと判別するとステップS50に戻る。一方、ステップS60の判別結果が真(Yes)で機体1が停止していると判別するとステップS70に移行し、上記の通り減速制御及び警告制御を終了する。
これにより、ステップS50~S70では、機体1の後方に障害物が位置していることを検出し(ステップS50でYes)、機体1が停止していないと判別する(ステップS60でNo)間は減速制御及び警告制御を継続する。したがって、障害物が機体1の進行方向に位置し続ける場合は、機体1が停止する(ステップS60でYes)まで機体1を減速して停止することができる。
一方、ステップS50~S70で機体1の後方に障害物が位置していないこと(ステップS50でNo)を判別すると、減速制御及び警告制御を終了(中止)する(ステップS70)。これにより、例えば機体1の進行方向に位置していた障害物が移動し、機体1の後方の障害物と機体1とが衝突する虞がなくなった場合にまで機体1の減速を続けることなく、機体1の減速が必要なときにのみ機体1を減速することができる。
以上説明したように、本発明に係る転圧機械では、路面100を締め固めるローラ3と、ローラ3を減速させることで機体1を減速するHST7と、を備えた転圧機械において、機体1の速度Vを検出する速度センサ31と、機体1の進行方向に位置する障害物を検知して障害物と機体1との距離Lを検出する赤外線センサ33と、HST7を制御するコントローラ40と、を有し、コントローラ40は、機体1の最大減速度Aを設定する減速度設定部51と、障害物の有無を判定する障害物判定部52と、機体1が障害物に衝突する衝突時期を推定する衝突時期推定部53と、HST7を減速制御する減速制御部55と、を含み、減速度設定部51は、路面100の状態に応じて最大減速度Aを設定し、衝突時期推定部53は、速度センサ31によって検出される機体1の速度V、赤外線センサ33によって検出される距離L及び減速度設定部51によって設定される最大減速度Aに基づいて衝突時期を推定し、減速制御部55は、HST7を減速制御して機体1を最大減速度Aで減速し、衝突時期までに機体1を停止させる。
従って、機体1の速度V、距離L及び減速度設定部51によって設定された最大減速度Aに基づいて衝突時期を推定し、最大減速度Aで減速して該衝突時期までに機体1を停止させるようにしたので、路面100の平面度を低下させることなく、機体1が障害物に衝突することを防止することができる。
そして、減速制御部55は、該減速制御部55により機体1を減速している間に、障害物判定部52により機体1の進行方向に障害物が位置していないと判定すると、HST7の減速制御を中止するようにしたので、例えば機体1の進行方向に位置していた障害物が移動したような場合にまで機体1を停止させることを抑制することができる。
そして、作業者により転圧種別を選択することで路面100の状態を入力する転圧種別切替スイッチ25を有し、減速度設定部51は、転圧種別切替スイッチ25に入力された路面100の状態に従って最大減速度Aを設定するようにしたので、選択された転圧種別に関する路面100の状態に基づいて最大減速度Aを設定することができる。
そして、路面100の温度Dを検出する温度センサ35を有し、上記路面100の状態は、路面100の温度Dを含み、減速度設定部51は、温度センサ35によって検出される路面100の温度Dが低くなるに従って最大減速度A4を大きくするようにしたので、例えば転圧作業中に路面100の温度Dが低下して路面100の平面度が低下しにくくなった場合にまで最大減速度A4を低下させることを抑制することができる。
そして、作業者に所定の警告態様で警告するモニタ21を有し、コントローラ40は、モニタ21を制御する警告制御部57を含み、警告制御部57は、減速制御部55により機体1が減速するとき、モニタ21を制御して作業者に所定の警告態様で警告するようにしたので、機体1が減速することを作業者に警告することができる。
以上で本発明に係る転圧機械の説明を終えるが、本発明は上記実施形態に限られるものではなく、発明の主旨を逸脱しない範囲で変更可能である。
例えば、本実施形態では、機体1としてタイヤローラを用いて説明したが、振動ローラやマカダムローラ等の転圧機械であってもよい。
また、本実施形態では、最大減速度A2は、転圧種別切替スイッチ25が「二次転圧」である場合は係数を0.6としていたが、0.7でもよく0.65でもよい。
特に、本実施形態では、転圧種別切替スイッチ25が「二次転圧」である場合に温度補正をONすることが可能に構成したが、すべての転圧作業において温度補正をするようにしてもよく、転圧種別切替スイッチ25による切替をせずに温度Dにのみ従って係数を変更するようにしてもよい。
また、本実施形態では、図7のフローを用いてコントローラが実行する、本発明に係る転圧機械の制御手順を説明したが、各ステップの順序は一例であり、適宜順序を変更してもよい。
また、本実施形態では、HST7を用いて機体1を減速するよう説明したが、図示しない摩擦ブレーキ装置を制御して機体1を減速するようにしてもよい。
1 機体
3 ローラ(転圧ローラ)
7 HST(減速装置)
21 モニタ(警告装置)
23 スピーカ(警告装置)
25 転圧種別切替スイッチ(路面状態入力スイッチ)
31 速度センサ
33 赤外線センサ(測距センサ、障害物センサ)
35 温度センサ(路面温度センサ)
40 コントローラ
51 減速度設定部
52 障害物判定部
53 衝突時期推定部
55 減速制御部
57 警告制御部

Claims (5)

  1. 路面を締め固める転圧ローラと、
    前記転圧ローラを減速することで機体を減速する減速装置と、を備えた転圧機械において、
    前記機体の速度を検出する速度センサと、
    前記機体の進行方向に障害物が位置することを検出する障害物センサと、
    前記障害物と前記機体との障害物距離を検出する測距センサと、
    前記減速装置を制御するコントローラと、を有し、
    前記コントローラは、
    前記機体の最大減速度を設定する減速度設定部と、
    前記障害物センサからの検出情報に基づき前記障害物の有無を判定する障害物判定部と、
    前記機体が前記機体の速度が0で前記障害物に衝突する衝突時期を推定する衝突時期推定部と、
    前記減速装置を制御する減速制御部と、を含み、
    前記減速度設定部は、前記路面の硬度または前記路面の温度に応じて最大減速度を設定し、
    前記衝突時期推定部は、前記速度センサによって検出される前記機体の速度、前記測距センサによって検出される前記障害物距離及び前記減速度設定部によって設定される前記最大減速度に基づいて、前記機体が前記機体の速度が0で前記障害物に衝突するように前記機体を減速させたときの前記衝突時期を推定し、
    前記減速制御部は、前記減速装置を制御して前記機体を前記最大減速度で減速し、前記衝突時期までに前記機体を停止させることを特徴とする転圧機械。
  2. 前記減速制御部は、該減速制御部により前記機体を減速している間に、前記障害物判定部により前記機体の進行方向に前記障害物が位置していないと判定すると、前記減速装置の制御を中止する、ことを特徴とする請求項1に記載の転圧機械。
  3. 前記路面の硬度または前記路面の温度に関わる情報である転圧作業の種別を入力する路面状態入力スイッチを有し、
    前記減速度設定部は、前記路面状態入力スイッチに入力された前記転圧作業の種別に従って最大減速度を設定する、ことを特徴とする請求項1に記載の転圧機械。
  4. 前記路面の温度を検出する路面温度センサを有し
    記減速度設定部は、前記路面温度センサによって検出される前記路面の温度が低くなるに従って最大減速度を大きくする、ことを特徴とする請求項1に記載の転圧機械。
  5. 作業者に所定の警告態様で警告する警告装置を有し、
    前記コントローラは、前記警告装置を制御する警告制御部を含み、
    前記警告制御部は、前記減速制御部により前記機体が減速するとき、前記警告装置を制御して前記作業者に所定の警告態様で警告する、ことを特徴とする請求項1に記載の転圧機械。
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