JP2020132329A - パーツフィーダー - Google Patents
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Abstract
Description
なお、本明細書では、軸の一端部又は中途部に径方向外方へ張り出す径大部を有した部材(例えばボルトやリベット、鍔付きピン、釘など)を「パーツ」とおく。
この種のパーツフィーダーにおいて、図10に示すように、2本のレール102,103を並設して、両レール102,103間に形成される溝104でボルト100の雄ネジ部101を挟み込むようにし、両レール102,103に振動を与えながらボルト100を溝104に沿って搬送させるものがある(特許文献1等参照)。
のみならず、図11に示すようにボルト100にはボルト頭105の下面と雄ネジ部101との内隅にアール面によるすみ肉107が設けられているため、このすみ肉107がレール102,103の溝104内へ臨むエッジ部108と干渉して、ボルト100の姿勢を一層、不安定にするということがあった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、軸の一端部又は中途部に径方向外方へ張り出す径大部を有したパーツを高効率で搬送しつつ確実な姿勢変更と連続取り出しとを可能にしたパーツフィーダーを提供することを目的とする。
即ち、本発明に係るパーツフィーダーは、軸の一端部又は中途部に径大部が設けられたパーツにつき前記軸を傾けて支持する傾斜支持面と当該傾斜支持面の傾斜上部で前記径大部を係合させる落下防止縁とを有した送りベッドと、前記送りベッドに搬送用振動を付与するバイブレーターと、前記送りベッドの搬送方向下流端からその下流方向へ延長して配置される姿勢変更部と、を備えており、前記姿勢変更部は、前記送りベッドにおける前記落下防止縁の下流位置で当該落下防止縁を超えない高さを保持しつつ下流へ向け配置されるシングルレールと、前記シングルレールの側方に前記パーツの軸が通る通路を形成させて並設される支持テーブルと、を有しており、前記支持テーブルは、前記通路の入口よりも上流位置で前記送りベッド上に張り出すオーバーハング部分を有し当該オーバーハング部分では前記送りベッドの前記傾斜支持面に対して前記パーツの軸径を超える高位とされ且つ前記通路の出口に向かって徐々に下り勾配とされて前記通路の出口では前記シングルレールと同等の高さに揃えられていることを特徴とする。
前記送りベッドの傾斜支持面は、水平面に対して30°の傾斜角を有したものとするのが好適である。
図1乃至図9は、本発明に係るパーツフィーダー1の一実施形態を示している。まず、図1乃至図3に基づいて装置の全体構成を概説する。なお、図5乃至図9に示すように、
本実施形態においてパーツWは六角頭付きボルトを例示しており、パーツWの軸W1は雄ネジ部に相当し径大部W2はボルト頭に相当する。
逆送部15の底部には第2バイブレーター20(図3参照)が接続されており、落下枡11内を落下して(矢符P2参照)逆送部15へと供給されたパーツWは、ホッパー10による搬送方向とは逆方向(図1の左から右側)へと搬送され(矢符P3参照)、搬送下流端においてリフター16の昇降動作位置へと送り出されるようになっている。
図例の昇降駆動部25は、モーター26によって回転するクランクレバー27の先端部にカムフォロワー28を設け、起立させた直動ガイド29によって昇降する水平な伝動バー30をカムフォロワー28の上に載せる構造としてある。すなわち、モーター26の駆動でカムフォロワー28が円周移動し、伝動バー30が直動ガイド29にガイドされつつ上下動を繰り返すようになる。
このリフター16では、前記したように昇降台24が昇降ホール23の内部で四方を囲まれた状態のまま昇降する構造であるため、昇降台24の傾斜した上面に載ったパーツWは、昇降ホール23の上端開口から送りベッド17上へ確実に吐き出される(図1中及び図2中の矢符P4参照)。
この送りベッド17の底部には第3バイブレーター34が接続されており、この第3バイブレーター34によって付与される振動により、リフター16から送りベッド17上へ送り出されたパーツWが下流方向(姿勢変更部6)へ向けて搬送される(矢符P5参照)。
3と面一に連続するか、又は昇降台24の上面が若干高く浮上するようにしてある。
送りベッド17には更に、図2に示すように上流端であるリフター16の正面位置に向き揃え部37が設けられ、また姿勢変更部6へ至る前の下流寄り位置に過小選別部38と過大選別部39とが設けられている。そして、向き揃え部37(リフター16の正面位置)を除いて、傾斜支持面33の傾斜上部に落下防止縁40が設けられている。
この整理壁42には、図示は省略するが、傾斜支持面33の上方に、パーツWの軸W1は通過させるが径大部W2は不通にする隙間が形成されている。この隙間は、送りベッド17による搬送方向に沿って、下流側が解放した長方形状の切欠を形成させたものである。
落下防止縁40は、図5に示すように傾斜支持面33上に軸W1を寝かせるようにしたパーツWに対して、その径大部W2の平坦面(ボルト頭の座面)のうち下向きとなる1箇所と係合させることにより、パーツWが傾斜支持面33を滑り落ちないようにするためのものである。
過小選別部38は、パーツWの中に、規定の軸長さに不足する短尺品が混在していた場合に、この短尺品を排除するためのもので、図2に示すように、落下防止縁40に沿って搬送されるパーツWの軸W1に対して、規定に合った長さである場合には開口縁が軸端に僅かに引っ掛かるような排除口43が形成されたものとなっている。
過大選別部39は、パーツWの中に、規定の軸長さよりも長い長尺品が混在していた場合に、この長尺品を排除するためのもので、落下防止縁40に沿って搬送されるパーツWの軸W1に対して、規定に合った長さを超える場合には軸端に接触干渉するような障害物44を備えた排除口45が形成されたものとなっている。
このようなことから、過小選別部38の排除口43及び過大選別部39の排除口45を無事通過して送りベッド17の下流端まで到達するパーツWは、軸長さが規定に合致した正規品に限られる。
姿勢変更部6は、図1、図2、図4に示すように、送りベッド17の搬送方向下流端からその更に下流方向へ延びるように配置されたものであって、図6乃至図9に示すように、シングルレール50と、このシングルレール50の側方に並行して設けられた支持テー
ブル51とを有している。
これらシングルレール50と支持テーブル51との相互間には、送りベッド17の搬送方向と同じ方向(延長方向)に延びる通路52が形成されている。
この通路52の通路幅は、パーツWにおける軸W1の軸径よりも広く且つ径大部W2よりは狭い間隔に設定されている。またこの通路52の底は下方へ貫通している。
この姿勢変更部6(シングルレール50及び支持テーブル51)には、前記した第3バイブレーター34(図1参照)からの振動が付与されるため、送りベッド17から姿勢変更部6へのパーツWの乗り移りや、姿勢変更部6上でのパーツWの搬送も、送りベッド17上と同様に継続される(図1中の矢符P5参照)。
このように支点縁55が支持テーブル51とは遠い方に尖端を偏らせているため、パーツWにおいて、その軸W1と径大部W2との内隅にアール面によるすみ肉(図11の符号107参照)が設けられていた場合でも、このすみ肉を回避した径大部W2の下面で、パーツWを安定して支持できることになる。
これに対して支持テーブル51は、図4及び図5に示すように、シングルレール50と並行する部分だけでなく、これより通路52の入口を超えて更に上流位置まで延びて、送りベッド17上に被さるようなオーバーハング部分58を有している。
また通路52の入口内、すなわちシングルレール50と並行を始める部分では、支持テーブル51のテーブル下面が既に下降を開始しているものとなっている。どの程度の下降
が必要であるかについては、シングルレール50の下降勾配や下降位置との関係にもよるが、パーツWに対してスムーズな姿勢変更(図6〜図8)を促す高さを重視してある。
すなわち、このような面取りが施されていない場合は、支持テーブル51の通路52内へ向く下縁とパーツWの軸W1とが高面圧接触をする可能性を持つことになり、搬送抵抗の過大化やパーツWの搬送詰まりを完全には払拭できないものとなる。
すなわち、通路52は、パーツWにおける軸W1の軸径よりも広くしてあり、また支持テーブル51のオーバーハング部分58においては、送りベッド17の傾斜支持面33よりもパーツWの軸径を超える高位(H)から支持テーブル51の下降を始めるものとしたことが、搬送中におけるパーツWの径大部W2との未接触状態を維持するのに好都合となっているのである。
このうち急傾斜部51aは、シングルレール50が緩い凸カーブで下降傾斜する位置(図4参照)に合致させてある。すなわち、パーツWに対して搬送速度を加速させる領域であると同時に、支持テーブル51によってパーツWの軸W1に軽く抑え込むような作用の発生領域に対応させるように、急傾斜部51aを設けていると言うこともできる。
なお、図4及び図9に示すように、支持テーブル51はシングルレール50に対する近接離反方向の位置調節を可能にした幅出しブラケット60と、支持テーブル51の上下方向の位置調節を可能にした高さ出しブラケット61とが設けられている。
また、高さ出しブラケット61を固定する固定ボルト63を緩めれば、パーツWの軸径や径大部W2の張出量などに応じて、支持テーブル51の高さを微調整することもできる。
図1乃至図3に示すように、投入部4へパーツWを投入することで、パーツWがホッパー10、落下枡11、逆送部15、リフター16、送りベッド17へと順次搬送され、送りベッド17上では向き揃え部37によって個々のパーツWが向きを揃えられ、過小選別部38及び過大選別部39を経ることでパーツWが軸長さに関して規定に合致した正規品のみに厳選されることは前記した通りである。
このときパーツWには、軸W1が重力にしたがって垂下姿勢となるように姿勢変更作用が生じるが、加えて、パーツWの軸W1には支持テーブル51の下面によって乱雑な跳ね上がりを防止すると同時に下向きに軽く抑え込むような作用が生じるため、パーツWは確実且つ迅速に軸W1を通路52内へ垂下させる姿勢変更を行うようになる。
かくして、パーツWは搬出レール7の出口部7aから高効率で、整然と取り出されることになる。
例えば、第1バイブレーター12、第2バイブレーター20、第3バイブレーター34、第4バイブレーター65は、異なる振動数を採用してパーツWの搬送速度に差を生じさせるようにしてもよい。またこれら4台を1台のバイブレーターに統合して装置全体に振動を付与する構造にしてもよい。
パーツWにおいて、軸W1と径大部W2との間にすみ肉が生じていない場合もあり、従ってシングルレール50の上端部に支点縁55を設けるに際して、偏りを逆向きにしたり、支点縁55の中心位置にしたりすることは可能であり、支点縁55の断面形状を半円状にしたりすることも可能である。
4 投入部
5 整列搬送部
6 姿勢変更部
7 搬出レール
7a 出口部
10 ホッパー
10a 吐出口部
11 落下枡
12 第1バイブレーター
15 逆送部
16 リフター
17 送りベッド
20 第2バイブレーター
23 昇降ホール
24 昇降台
25 昇降駆動部
26 モーター
27 クランクレバー
28 カムフォロワー
29 直動ガイド
30 伝動バー
33 傾斜支持面
34 第3バイブレーター
37 向き揃え部
38 過小選別部
39 過大選別部
40 落下防止縁
41 付帯片
42 整理壁
43 排除口
44 障害物
45 排除口
50 シングルレール
51 支持テーブル
51a 急傾斜部
51b 緩傾斜部
52 通路
55 支点縁
58 オーバーハング部分
60 幅出しブラケット
61 高さ出しブラケット
62 固定ボルト
63 固定ボルト
65 第4バイブレーター
100 ボルト
101 雄ネジ部
102,103 レール
104 溝
104 雄ネジ部
105 ボルト頭
106 クリアランス
107 すみ肉
108 エッジ部
W パーツ
W1 軸
W2 径大部
Claims (4)
- 軸の一端部又は中途部に径大部が設けられたパーツにつき前記軸を傾けて支持する傾斜支持面と当該傾斜支持面の傾斜上部で前記径大部を係合させる落下防止縁とを有した送りベッドと、
前記送りベッドに搬送用振動を付与するバイブレーターと、
前記送りベッドの搬送方向下流端からその下流方向へ延長して配置される姿勢変更部と、を備えており、
前記姿勢変更部は、前記送りベッドにおける前記落下防止縁の下流位置で当該落下防止縁を超えない高さを保持しつつ下流へ向け配置されるシングルレールと、
前記シングルレールの側方に前記パーツの軸が通る通路を形成させて並設される支持テーブルと、
を有しており、
前記支持テーブルは、
前記通路の入口よりも上流位置で前記送りベッド上に張り出すオーバーハング部分を有し当該オーバーハング部分では前記送りベッドの前記傾斜支持面に対して前記パーツの軸径を超える高位とされ且つ前記通路の出口に向かって徐々に下り勾配とされて前記通路の出口では前記シングルレールと同等の高さに揃えられていることを特徴とするパーツフィーダー。 - 前記支持テーブルのテーブル下面は、
前記オーバーハング部分では前記パーツの前記軸に対して水平を超えた跳ね上がりを抑制する高さ位置に配置されていると共に、
前記通路の入口内では前記パーツが前記シングルレールの上端を支点として前記軸を垂下させるときの姿勢変更を促す高さまで低下している配置とされ、
前記支持テーブルのテーブル上面は、
前記オーバーハング部分から前記通路の出口に至るまで前記パーツが姿勢変更を行っている間も前記径大部と常に未接触状態を継続する高さに配置されている
ことを特徴とする請求項1に記載のパーツフィーダー。 - 前記シングルレールには、前記通路の入口のみで上方へ尖端を向けた支点縁が設けられており、
前記支点縁は、前記支持テーブルから遠い側に偏って尖端が配置されていることを特徴とする請求項2に記載のパーツフィーダー。 - 前記送りベッドの傾斜支持面は、水平面に対して30°の傾斜角を有していることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のパーツフィーダー。
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