JP2020132271A - 蓋形成装置 - Google Patents

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JP2020132271A JP2019200477A JP2019200477A JP2020132271A JP 2020132271 A JP2020132271 A JP 2020132271A JP 2019200477 A JP2019200477 A JP 2019200477A JP 2019200477 A JP2019200477 A JP 2019200477A JP 2020132271 A JP2020132271 A JP 2020132271A
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中村 雄一
Yuichi Nakamura
雄一 中村
達也 岩佐
Tatsuya Iwasa
達也 岩佐
高橋 淳
Atsushi Takahashi
淳 高橋
聡 立川
Satoshi Tachikawa
聡 立川
悟史 西辻
Satoshi Nishitsuji
悟史 西辻
辰也 有松
Tatsuya Arimatsu
辰也 有松
小野 晃嗣
Akitsugu Ono
晃嗣 小野
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【課題】本発明の課題は、ダンボール箱のフラップのスリットに他のフラップの一部が挿入され易い構成の蓋形成装置を提供することにある。【解決手段】蓋形成装置340では、折り曲げられた第2大フラップZfa2が伸ばされることによって第2大フラップZfa2の先端が第1小フラップZfa3のスリットSlt3および第2小フラッPZfa4のスリットSlt4に進入するので、第2大フラップZfa2に余計な負荷がかからず、第2大フラップZfa2が座屈することもなく、その先端が第1小フラップZfa3のスリットSlt3および第2小フラッPZfa4のスリットSlt4に挿入され易くなる。【選択図】図7B

Description

本発明は、蓋形成装置に関し、特に、ダンボール箱の蓋形成装置に関する。
従来、ダンボール箱の蓋を形成する装置として、ダンボールの開口の縁に設けられたフラップ群のうち先に折り込まれるフラップに予めスリット等を形成しておき、後に折り込まれるフラップの先端をそのスリットに挿入する装置が知られている。例えば、特許文献1(特公昭58−3881号公報)に記載の自動封函装置では、先に折り込まれる第1フラップに予め長孔を形成しておき、後に折り込まれる第2フラップを折り曲げてから第2フラップの先端を第1フラップの上面に沿わせ、その折り曲げ部を押し込むことによって第2フラップの先端がその長孔に挿入される、という仕組みである。
しかしながら、ダンボール箱の中には再利用されるものもあり、フラップ自体が当初の硬さや強度を維持していない場合がある。かかる状態の第2フラップを折り曲げてその折り曲げ部を押し込むと、強度の弱い先端で第2フラップが座屈して、第2フラップの先端が第1フラップの長孔に挿入されない虞がある。
本発明の課題は、ダンボール箱のフラップのスリットに他のフラップの一部が挿入され易い構成の蓋形成装置を提供することにある。
本発明の第1観点に係る蓋形成装置は、ダンボール箱の開口の縁に片持梁状に設けられたフラップ群のうち、スリットが形成された第1フラップと、山状に折り曲げられた後に伸ばされる第2フラップとによってダンボール箱の蓋を形成する蓋形成装置であって、第1折り込み機構と、第2折り込み機構とを備えている。第1折り込み機構は、第1フラップを、開口を閉じる方向に折り込む。第2折り込み機構は、第2フラップを山状に折り曲げて伸ばし、第2フラップを伸ばす過程で第2フラップの一部を第1フラップのスリットに挿入する。第2折り込み機構は、第1保持部と、第2保持部とを含んでいる。第1保持部は、第2フラップに予め設定されている折り曲げラインよりも自由端寄りの第1面を保持する。第2保持部は、折り曲げラインよりも固定端寄りの第2面を保持する。
この蓋形成装置では、第2フラップの折り曲げ部が伸ばされることによって第2フラップの先端が第1フラップのスリットに進入するので、第2フラップに余計な負荷がかからず、第2フラップが座屈することもなく、その先端がスリットに挿入され易くなる。
本発明の第2観点に係る蓋形成装置は、第1観点に係る蓋形成装置であって、第2折り込み機構が、第1保持部および第2保持部によって第2フラップを保持し、第2フラップの第1面と第2面との相対角度が所定角度に縮まるまで第1保持部および第2保持部それぞれを個別に移動させて、第2フラップを折り曲げる。
この蓋形成装置では、第2フラップの第1面と第2面とを個別に移動させるので、双方の面に等しく負荷をかけることができ、折り曲げ不良が低減される。
本発明の第3観点に係る蓋形成装置は、第1観点又は第2観点に係る蓋形成装置であって、第2折り込み機構が、折り曲げられた第2フラップの先端を第1フラップの上面に沿わせながら、第2フラップの第1面と第2面との相対角度が広がる方向に第1保持部および第2保持部それぞれを個別に移動させ、第2フラップの自由端を第1フラップのスリットへ導く。
この蓋形成装置では、第2フラップの先端を第1フラップの上面に沿わせながら、第2フラップの第1面と第2面との相対角度が広がる方向に伸ばすので、第2フラップには余計な負荷がかかっておらず、第2フラップの先端は変形することもなく、滑らかに第1フラップのスリットに挿入される。
本発明の第4観点に係る蓋形成装置は、第1観点から第3観点のいずれか1つに係る蓋形成装置であって、第1保持部が第1面を吸着する第1吸着器を有している。また、第2保持部が第2面を吸着する第2吸着器を有している。
この蓋形成装置では、吸着方式であるので、機械的につかむ場合に比べてフラップへの応力集中が緩和され、変形等を抑制することができる。
本発明の第5観点に係る蓋形成装置は、第4観点に係る蓋形成装置であって、第1保持部が第1吸着器の周囲の一部を囲む第1カバーを有している。また、第2保持部が第2吸着器の周囲の一部を囲む第2カバーを有している。
請求項4に記載の蓋形成装置。
この蓋形成装置では、第2フラップを折り曲げる際、第1吸着器は第1面を、第2吸着器は第2面を吸着するだけで、折り曲げ時の第1面への力伝達は第1カバーが、第2面への力伝達は第2カバーが担うので、第1吸着器および第2吸着器が摩擦により損傷することが抑制される。
本発明の第6観点に係る蓋形成装置は、第4観点に係る蓋形成装置であって、第1吸着器が、第1面を吸着した後の第1面を開放する時機を選択的に切り換える。また、第2吸着器が、第2面を吸着した後の第2面を開放する時機を選択的に切り替える。
本発明の第7観点に係る蓋形成装置は、第1観点に係る蓋形成装置であって、第2折り込み機構が第1動作と第2動作とを行う。第1動作は、山状に折り曲げられた第2フラップの第1面の所定部分をスリットに挿入する動作である。第2動作は、第1動作の後に第2フラップを伸ばして、スリットに挿入された所定部分をスリットの奥側に向けてさらに挿入する動作である。
この蓋形成装置では、ダンボール箱の再利用などによって第1フラップのスリットに歪が生じていても、第2フラップの第1面の所定部分がスリットに挿入された状態から第2フラップが伸びることによって、第1面の所定部分が確実にスリットからさらに奥側へ挿入される。
本発明の第8観点に係る蓋形成装置は、第7観点に係る蓋形成装置であって、第2折り込み機構が、第1動作の際に、第1挿入状態を形成した後、第2挿入状態を形成する。第1挿入状態は、所定部分のうち第1面の自由端から第1寸法離れた第1範囲までがスリットに挿入される状態である。第2挿入状態は、所定部分のうち第1面の自由端から第1寸法よりも小さい第2寸法離れた第2範囲までがスリットに挿入される状態である。
この蓋形成装置では、ダンボール箱の袋の充填率が高い場合でも、第2フラップがスリットに深く挿入される第1挿入状態を形成することによって、第2フラップが滑り込む空間を確保することができる。
本発明の第9観点に係る蓋形成装置は、第1観点に係る蓋形成装置であって、第2折り込み機構が駆動部をさらに備えている。駆動部は、第1保持部および第2保持部を、第2フラップの第1面と第2面との相対角度が所定角度になるまで駆動する。
この蓋形成装置では、第2フラップを山状に折り曲げる際、第2フラップをスリットに挿入するために適した角度となるように第2フラップを折り曲げることができる。
本発明の第10観点に係る蓋形成装置は、第9観点に係る蓋形成装置であって、所定角度が90〜120度の範囲内に設定される。
本発明の第11観点に係る蓋形成装置は、第1観点に係る蓋形成装置であって、第2折り込み機構を制御する制御部をさらに備えている。第2折り込み機構は、第1駆動部と、第2駆動部と、第3駆動部と、計測部とをさらに含んでいる。第1駆動部は、第2フラップを第2面の固定端まわりに回動させる。第2駆動部は、第1保持部および第2保持部による第2フラップの第1面および第2面の保持および開放を行う。第3駆動部は、第1保持部および第2保持部を、第2フラップの第1面と第2面との相対角度が所定角度になるまで駆動する。計測部は、少なくとも第3駆動部の動作時間を計測して制御部に出力する。制御部は、第3駆動部の動作時間に基づき第1駆動部の動作および/または第2駆動部の動作を調整する。
この蓋形成装置では、第3駆動部の動作が不安定で第2フラップの第1面と第2面とが所定角度になるまでの時間が安定していないときでも、第1駆動部および第2駆動部が第3駆動部の動作時間に適した動作を行うことによって、第2折り込み機構の一連の動作が安定する。
本発明の第12観点に係る蓋形成装置は、第11観点に係る蓋形成装置であって、第1駆動部がサーボモータであり、第3駆動部がエアシリンダである。
本発明の第13観点に係る蓋形成装置は、第1観点に係る蓋形成装置であって、制御部と、検知部とをさらに備えている。制御部は、第2折り込み機構を制御する。検知部は、第2折り込み機構により折り込まれた第2フラップの、所定基準面からの高さ位置を検知して制御部に出力する。制御部は、高さ位置が所定範囲内にないと判断したとき、第2折り込み機構に再び第2フラップの折り込みを行わせる。
この蓋形成装置では、折り込み不良が発生しても、自動的にリトライするので、オペレータが装置を停止させる必要がなく、装置の稼働率の低下を抑制することができる。
本発明に係る蓋形成装置では、第2フラップの折り曲げ部が伸ばされることによって第2フラップの先端が第1フラップのスリットに進入するので、第2フラップに余計な負荷がかからず、第2フラップが座屈することもなく、その先端がスリットに挿入され易くなる。
本発明の第1実施形態に係る蓋形成装置を搭載した箱詰システムのブロック図。 箱詰システムの構成を示す斜視図。 箱詰システムにおけるダンボール箱及び商品の流れを示す斜視図。 天フラップを折り込む前のダンボール箱の斜視図。 図3Aにおける天フラップを折り込んでいく過程を3段階で表示した斜視図。 蓋形成装置の要部の斜視図。 第2大フラップ折り込み機構の斜視図。 第1面保持部および第2面保持部を背面側から視たときの斜視図。 第1面保持部および第2面保持部が折り込み前の第2大フラップを吸着したときの第2大フラップ折り込み機構の側面図。 第1面保持部および第2面保持部が第2大フラップを吸着して折り込みを開始したときの第2大フラップ折り込み機構の側面図。 第1面保持部および第2面保持部が第2大フラップを山状に折り曲げたときの第2大フラップ折り込み機構の側面図。 第1面保持部および第2面保持部が第2大フラップを伸ばしたときの第2大フラップ折り込み機構の側面図。 ラック・ピニオン機構によって動作するフック状部材の斜視図。 第1面の長さと第2面の長さと所定角度との関係を示す表。 コントローラ、第1吸着盤、第2吸着盤、クランク用エアシリンダのピストン、および駆動モータの電気的繋がりを示すブロック図。 第2大フラップの折り込み動作のフローチャート。 第2大フラップの通常の挿入動作を示す概略図。 ダンボール箱の中に入る袋(商品)の充填率が高い場合の、第2大フラップの挿入動作を示す概略図。 第2実施形態における第2大フラップの挿入動作を示す概略図。 第2大フラップの挿し込み動作が正常に完了しなかったときの、第2大フラップ折り込み機構の一連の動作を示す概略図。 第4実施形態における第2大フラップ折り込み機構の概略側面図。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。なお、以下の実施形態は、本発明の具体例であって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
<第1実施形態>
(1)箱詰システム1の構成
図1は、本発明の第1実施形態に係るダンボール箱組立装置を搭載した箱詰システム1のブロック図である。また、図2Aは箱詰システム1の構成を示す斜視図であり、図2Bは箱詰システム1におけるダンボール箱B及び商品Gの流れを示す斜視図である。
図1及び図2Aにおいて、箱詰システム1は、例えば、スナック菓子等の袋入商品(商品G)をダンボール箱Bに、一定個数、整列状態で多層詰めするものである。
図1及び図2Aに示すように、箱詰システム1は、ダンボール取り扱い領域DHAと商品取り扱い領域GHAとが、互いに独立して分離可能な状態で接続されている。ダンボール取り扱い領域DHAには、製函工程P1と箱詰工程P3という2つの工程が含まれている。そして、商品取り扱い領域GHAには、商品整列工程P2が含まれている。
つまり、箱詰システム1では、ダンボール取り扱い領域DHAと商品取り扱い領域GHAとが接続されることによって、製函工程P1、商品整列工程P2、箱詰工程P3という3つの工程が連携する。
製函工程P1は、シート状のダンボール箱材Zをダンボール箱Bへ組み立てて箱詰位置まで搬送する工程であり、箱材収容部11、製函部12、第1姿勢変換部13及び箱下方搬送部14で構成されている。
商品整列工程P2は、上流側工程から供給される商品Gを所定位置に搬入し、一定数の商品Gを隣接するもの同士がお互いに一部重なるように整列させて、箱詰位置まで搬送する工程であり、商品搬入部21、商品整列部22及び商品挿入部23で構成されている。
箱詰工程P3は、製函工程P1から搬送されてきたダンボール箱Bに商品整列工程P2において整列が完了した一定数量の商品Gを箱詰し、箱を閉じて箱排出位置まで搬送する工程であり、商品受入部31、第2姿勢変換部32及び封函部33で構成されている。
箱詰システム1は、ダンボール箱Bに商品Gの多層詰めを行っており、ダンボール箱B内における商品Gの姿勢は「立ち姿勢」である。つまり、ダンボール箱Bの開口を上に向けたとき、商品Gのオモテ面及びウラ面が側方を向き、商品Gの上下の端部が上下を向き、左右の側部が側方を向く姿勢である。
また、図2A及び図2Bに示すように、ダンボール箱取り扱い領域DHAは2階構造となっており、製函工程P1と箱詰工程P3とを共通の枠10で支持しており、2階部分が製函工程P1であり、1階部分が箱詰工程P3である。
この2階構造を実現するために、製函部12でのダンボール箱Bの組立てから箱下方搬送部14に至るまでのダンボール箱Bの搬送方向と、商品Gが詰められたダンボール箱Bの開口が封函部33で封止されるまでのダンボール箱Bの搬送方向とが、互いに反対方向となっている。
(2)製函工程P1
図2Bに示すように、製函工程P1は、ダンボール箱材Zを箱詰システム1に導入する箱材収容部11と、ダンボール箱Bを組み立てる製函部12と、ダンボール箱Bをその搬送方向と直交する水平軸周りに90°回転させる第1姿勢変換部13と、第1姿勢となったダンボール箱Bを下方へ搬送する箱下方搬送部14とで構成されている。
(2−1)箱材収容部11
箱材収容部11では、図2Bに示すように、供給位置に積み重ねられたダンボール箱材Zのうちの一番先頭のダンボール箱材Zを1枚ずつ挟んで上方へ送出し、送出されたダンボール箱材Zを鉛直軸周りに90°回転させて筒状に広げる。
ダンボール箱材Zは、作業者によって供給位置に載置される。ダンボール箱材Zは、フラップZfが開いた状態で折り畳まれ、そのフラップZfが鉛直方向に位置する姿勢で水平方向に積み重ねられている。なお、説明の便宜上、天面側のフラップZfを天フラップZfa、底面側のフラップZfを底フラップZfbという。
ダンボール箱材Zの上方への送出は、昇降機構111によって行われ、供給位置の全てのダンボール箱材Zがなくなると、検知センサ(図示せず)の検知信号をコントローラ40(図1参照)へ送信する。
また、ダンボール箱材Zの鉛直軸周りの回転は、吸着回転機構112によってダンボール箱材Zの側面を吸盤で吸着して保持し、吸着回転機構112を鉛直軸回りに90°回転することによって実現される。
(2−2)製函部12
製函部12は、筒状に広がったダンボール箱材Zを水平方向に搬送させながらダンボール箱材Zの底フラップZfbを折り込んで底を形成し、天フラップZfaが開いた状態のダンボール箱Bを組み立てる。
(2−3)第1姿勢変換部13
第1姿勢変換部13は、ダンボール箱Bを搬送方向に90°回転させる。より具体的に説明すると、第1姿勢変換部13は、ダンボール箱Bをその搬送方向と直交する水平軸周りに90°回転させ、ダンボール箱Bの開口と天フラップZfaとが同一鉛直面上になる姿勢(以下、第1姿勢という。)となるように、ダンボール箱Bの姿勢を変換する。ダンボール箱Bが第1姿勢のとき、開口は商品取り扱い領域GHAを向いている。
(2−4)箱下方搬送部14
箱下方搬送部14は、第1姿勢となったダンボール箱Bを下方へ搬送する。つまり、ダンボール箱Bの開口を商品取り扱い領域GHAに向けた状態のまま下方に移動させる。
(3)商品整列工程P2
箱詰システム1の商品Gの流れにおける商品整列工程P2の上流側には、図示しない計量装置、及び製袋包装機等が配置されている。そして、箱詰システム1には、上流側工程で重量、シール性、異物混入検査等に合格した商品Gだけが商品整列工程P2に供給される。
商品整列工程P2は、商品Gを受け取り所定位置まで搬送する商品搬入部21と、商品搬入部21から供給される商品Gを整列させる商品整列部22と、整列した商品Gを集積して押し出す商品挿入部23とで構成されている。
(3−1)商品搬入部21
商品搬入部21は、商品導入コンベア211、及び搬入コンベア212を有している。商品導入コンベア211は、重量、シール性、異物混入検査等を行う工程の下流側で、検査に合格した商品Gの供給を受けて、それを搬入コンベア212へ導く。
搬入コンベア212は、商品導入コンベア211から搬送されてくる商品Gを商品整列部22へ搬送する。
(3−2)商品整列部22
商品整列部22は、第1整列コンベア221、第2整列コンベア222、及び第3整列コンベア223を有している。商品整列部22は、商品Gに対して集積動作を行いながら所定位置まで搬送するものであり、特に、袋状の包装物の集積に適しているので、包装物集積装置として独立して使用することもできる。
(3−3)商品挿入部23
商品挿入部23は、第3整列コンベア223で一列に整列した一群の商品Gの先頭と最後尾とを挟んで一群の商品Gを丸ごとダンボール箱B内に挿入する。図2Bに示すように、商品挿入部23は、整列した一群の商品Gを挟むために、起立コンベア231と、押寄板233と、挿入板235とを有している。
(4)箱詰工程P3
箱詰工程P3は、商品Gをダンボール箱Bに受け入れる商品受入部31と、ダンボール箱の開口が上を向くように姿勢を変換する第2姿勢変換部32と、商品Gの箱詰が完了したダンボール箱Bを搬送しながらダンボール箱Bの開口を閉じる封函部33とを有している。
(4−1)商品受入部31
商品受入部31は、ダンボール箱Bを第1姿勢に維持し、ダンボール箱Bの開口を、商品挿入部23の挿入板235に対向させて待機させる。商品挿入部23において起立状態になったN個の商品Gは、挿入板235によってダンボール箱Bに開口面に向かって押しだされるので、商品受入部31はそのN個の商品Gがダンボール箱Bに開口から底に向かって完全に挿入されるまで、その位置に待機する。
第1層目のN個の商品Gがダンボール箱Bに挿入されると、所定距離だけ降下する。そして、第2層目のN個の商品Gを受け入れるために、ダンボール箱Bの開口のうち第1層目より上の空間の開口を挿入板235に対向させて待機させる。
上記のような動作を繰り返して、第i層目のN個の商品Gがダンボール箱Bに挿入されて、ダンボール箱Bへの商品の受け入れが完了する。
(4−2)第2姿勢変換部32
図2Bに示すように、第2姿勢変換部32は、商品Gの詰められたダンボール箱Bの姿勢を、開口を上に向けた姿勢へ変換する姿勢変換機構321を有している。
姿勢変換機構321は、それまで鉛直にしていた開口面を水平にして、すなわち、開口面が上を向くようにダンボール箱Bを回転させる。姿勢変換機構321は、ダンボール箱Bの側面及び底面を同時に吸着する吸着盤付きのL字状部材で保持し、L字状部材が90°回転することで、ダンボール箱Bが回転する。
(4−3)封函部33
図2Bに示すように、封函部33は、ダンボール箱Bを搬送する排出コンベア330と、ダンボール箱Bの開口を囲むフラップを閉じて蓋をする蓋形成装置340とを有している。
以下、この蓋形成装置340について、詳細を説明する。
(5)蓋形成装置340
ここでは、ダンボール箱Bの天フラップZfaを折り込む動作を中心に説明する。
(5−1)ダンボール箱Bの天フラップZfa
先ず、動作説明の前に、箱詰システム1で扱うダンボール箱Bについて説明する。図3Aは、天フラップZfaを折り込む前のダンボール箱Bの斜視図である。また、図3Bは、図3Aにおける天フラップZfaを折り込んでいく過程を3段階で表示した斜視図である。
図3Aおよび図3Bにおいて、天フラップZfaは、互いに向かい合う一対の大フラップである第1大フラップZfa1および第2大フラップZfa2と、互いに向かい合う一対の小フラップである第1小フラップZfa3および第2小フラップZfa4を含んでいる。
第2大フラップZfa2には、山状に折り曲げた際に山の頂上となる部分に予め折り曲げラインBLが設けられている。第2大フラップZfa2のうち折り曲げラインBLよりも自由端寄りの面を第1面F1、折り曲げラインBLよりも固定端寄りの面を第2面F2という。
第1小フラップZfa3および第2小フラップZfa4には、第2大フラップZfa2が挿入されるスリットが形成されており、第1小フラップZfa3側をスリットSlt3、第2小フラップZfa4側をスリットSlt4とする。
スリットSlt3,Slt4は、L字形状であり、第1のスリット部分をフラップの自由端側に向け且つその自由端と平行であり、第2のスリット部分を第2大フラップZfa2側の側端に向け且つその側端と平行である。
図3Bは、天フラップZfaの折り込み順序を示しており、最初に第1大フラップZfa1が折り込まれ、次に第1小フラップZfa3および第2小フラップZfa4が折り込まれ、最後に第2大フラップZfa2が折り込まれる。
第2大フラップZfa2を折り込むときは、折り曲げラインBLが頂上となるように山状に折り曲げ、スリットSlt3,Slt4の第2のスリット部分に第2大フラップZfa2の先端を挿入してから伸ばすことによって、第2大フラップZfa2がスリットSlt3,Slt4から第1大フラップZfa1の下面に滑り込み、蓋が完成する。これによって、4つの天フラップZfaが互いに干渉しあってロックされる。
蓋形成装置340は、この天フラップZfaの折り込みを自動で行っている。以下、天フラップZfaの折り込み動作について説明する。
(5−2)蓋形成装置340の構成
図4は、蓋形成装置340の要部の斜視図である。図4において、蓋形成装置340は、第1大フラップ折り込み機構71と、第1小フラップ折り込み機構72と、第2小フラップ折り込み機構73と、第2大フラップ折り込み機構74とを含んでいる。
各機構の配置は、ダンボール箱Bの搬送方向に向かって、排出コンベア330の左側に第1大フラップ折り込み機構71が配置され、排出コンベア330の右側に第2大フラップ折り込み機構74が配置されている。また、ダンボール箱Bの搬送方向の上流側に第1小フラップ折り込み機構72が配置され、ダンボール箱Bの搬送方向の下流側に第2小フラップ折り込み機構73が配置されている。
以下、動作する順番に沿って説明する。
(5−2−1)第1大フラップ折り込み機構71
第1大フラップ折り込み機構71は、第1大フラップZfa1を折り込む機構であって、第1折り込み板711、第1連結部材713、及び第1エアシリンダ715を含んでいる。
(5−2−1−1)第1折り込み板711
第1折り込み板711は、長方形の平坦な面である押さえ面711aを有する板金部材である。第1折り込み板711は、第1大フラップZfa1を折り込むための板である。
(5−2−1−2)第1連結部材713と第1エアシリンダ715
第1連結部材713は、第1折り込み板711に第1エアシリンダ715のピストン変位を伝達する部材である。
第1連結部材713の一端は、第1折り込み板711の一端に連結されている。第1連結部材713は回転軸713aを有している。回転軸713aは第1折り込み板711との連結部近傍に設けられている。
(5−2−1−3)動作
第1連結部材713の他端は、第1エアシリンダ715のピストン715aの先端に接続されている。ピストン715aが往復することによって、第1連結部材713が回転軸713aを中心に回動するので、それに伴って第1折り込み板711がスイングする。
図4に示す第1折り込み板711は、第1大フラップZfa1を折り込む前の待機姿勢を示している。第1エアシリンダ715がピストン715aを引き込むと、第1連結部材713が第1折り込み板711と共に矢印D1方向に回動し、第1大フラップZfa1を折り込む。
(5−2−2)第1小フラップ折り込み機構72
第1小フラップ折り込み機構72は、第2折り込み板721と、第2連結部材723と、第2エアシリンダ725とを含んでいる。
(5−2−2−1)第2折り込み板721
第2折り込み板721は、1/4円弧721aを有する板金部材である。その1/4円弧721aから所定距離はなれた位置に、第2連結部材723との接続部が設けられている。第2折り込み板721は、第1小フラップZfa3を折り込むための板である。
(5−2−2−2)第2連結部材723と第2エアシリンダ725
第2連結部材723は、第2折り込み板721に第2エアシリンダ725のピストン変位を伝達する部材である。
第2連結部材723の一端は、第2折り込み板721の一端側に設けられた接続部に連結されている。第2連結部材723は回転軸723aを有している。回転軸723aは第2連結部材723の中央部近傍に設けられている。
(5−2−2−3)動作
第2連結部材723の他端は、第2エアシリンダ725のピストン725aの先端に接続されている。ピストン725aが往復することによって、第2連結部材723が回転軸723aを中心に回動するので、それに伴って第2折り込み板721がスイングする。
折り込み動作前の第2折り込み板721は、先端が水平方向を向く位置で待機しており、図4に示す第2折り込み板721は、待機位置から矢印D2方向に回動し、1/4円弧721aが第1小フラップZfa3を折り込んだ位置で描かれている。
(5−2−3)第2小フラップ折り込み機構73
第2小フラップ折り込み機構73は、第3折り込み板731と、第3連結部材733と、第3エアシリンダ735とを含んでいる。
(5−2−3−1)第3折り込み板731
第3折り込み板731は、帯状の板金部材である。第3折り込み板731は、第2小フラップZfa4を折り込むための板である。
(5−2−3−2)第3連結部材733と第3エアシリンダ735
第3連結部材733は、第3エアシリンダ735のピストン変位を伝達する部材である。第3連結部材733は板状の板金部材であって、その一端面が第3折り込み板731の裏面に溶接されている。それゆえ、第3連結部材733の主平面と第3折り込み板731の主平面とは垂直である。なお、第3折り込み板731の裏面とは、第2小フラップZfa4に当たる面を表面としたとき、その反対側の面である。
第3連結部材733は、回転軸733aを有している。回転軸733aは第3連結部材733の端部に設けられている。そして、その回転軸733aの近傍には、第3エアシリンダ735のピストン735aを接続するための接続部材733bが連結されている。
(5−2−3−3)動作
ピストン735aが往復することによって、第3連結部材733が回転軸733aを中心に回動するので、それに伴って第3折り込み板731がスイングする。
図4に示す第3折り込み板731は、第2小フラップZfa4を折り込む前の待機姿勢を示している。第3エアシリンダ735がピストン735aを押し出すと、第3連結部材733が第3折り込み板731と共に矢印D3方向に回動し、第2小フラップZfa4を折り込む。
(5−2−4)第2大フラップ折り込み機構74
図5は、第2大フラップ折り込み機構74の斜視図である。図5において、第2大フラップ折り込み機構74は、第2大フラップZfa2を折り込む機構であって、第1面保持部741、第2面保持部742、平行クランク743、クランク用エアシリンダ744(図6参照)及び駆動モータ745を含んでいる。
(5−2−4−1)第1面保持部741
第1面保持部741は、第2大フラップZfa2の第1面F1(図3A参照)を保持する。第1面F1は、図3Aに示すように、第2大フラップZfa2のうち折り曲げラインBLよりも自由端寄りの面である。
第1面保持部741は、第1吸着盤741aと、第1カバー741bとを含む。第1吸着盤741aは、中央に吸引用の孔741cが形成された円形の吸着面を有している。孔741cは、吸引チューブ(図示せず)と繋がっている。第1カバー741bは、第1吸着盤741aの周囲を囲む部材である。
(5−2−4−2)第2面保持部742
第2面保持部742は、第2大フラップZfa2の第2面F2(図3A参照)を保持する。第2面F2は、図3Aに示すように、第2大フラップZfa2のうち折り曲げラインBLよりも固定端寄りの面である。
第2面保持部742は、第2吸着盤742aと、第2カバー742bとを含む。第2吸着盤742aは、中央に吸引用の孔742cが形成された円形の吸着面を有している。孔742cは、吸引チューブ(図示せず)と繋がっている。第2カバー742bは、第2吸着盤742aの周囲を囲む部材である。
なお、図4,図5に示すように、搬送方向に沿って、上流側と下流側それぞれに一組の第1面保持部741および第2面保持部742が配置されている。待機状態の第1面保持部741および第2面保持部742は、第1面保持部741の下方に第2面保持部742が位置するように並び、第1吸着盤741aおよび第2吸着盤742aそれぞれの吸着面が同一の鉛直平面上に位置する。
なお、第2大フラップZfa2を折り曲げる際、第1吸着盤741aは第1面F1を、第2吸着盤742aは第2面F2を吸着するだけで、折り曲げ時の第1面F1への力伝達は第1カバー741bが、第2面F2への力伝達は第2カバー742bが担う。
(5−2−4−3)平行クランク743とクランク用エアシリンダ744
図6は、第1面保持部741および第2面保持部742を背面側から視たときの斜視図である。図6において、平行クランク743は、第1面保持部741の背面に配置されている。平行クランク743は、クランク用エアシリンダ744のピストン744aの往復動作によって、第1面保持部741が第2面保持部742に対して所定角度だけ傾斜するように第1面保持部741を回動させる。
本実施形態では、ピストン744aを押し出すことによって、第1面保持部741が第2面保持部742に対して90°の角度を成すように第1面保持部741を回動させている。
なお、実運転時、搬送方向の上流側および下流側の第1面保持部741は同期して回動するが、図4〜図6では、回動前後の姿勢の差を表現するため、下流側の第1面保持部741は回動前の姿勢を、上流側の第1面保持部741は回動後の姿勢を描いている。
(5−2−4−4)駆動モータ745
図5に示すように、駆動モータ745は、蓋形成装置340の下流側上方に配置されている。駆動モータ745は、第1面保持部741および第2面保持部742を支持するフレーム74aとリンク機構74b(図7D参照)によって繋がっており、駆動モータ745が回転すると、フレーム74aが回動するので、第1面保持部741および第2面保持部742は一体的に回動する。
(6)第2大フラップ折り込み機構74の動作
第1大フラップ折り込み機構71によって第1大フラップZfa1が折り込まれ、第1小フラップ折り込み機構72によって第1小フラップZfa3が折り込まれ、第2小フラップ折り込み機構73によって第2小フラップZfa4が折り込まれた後、第2大フラップ折り込み機構74が第2大フラップZfa2を折り込む。
図7A〜図7Dは、第1面保持部741および第2面保持部742による第2大フラップZfa2の折り込み動作を描いた側面図であり、以下、これらの図面を参照しながら、第2大フラップ折り込み機構74の動作の動作について説明する。
(6−1)吸着動作
先ず、図7Aは、第1面保持部741および第2面保持部742が折り込み前の第2大フラップZfa2を吸着したときの第2大フラップ折り込み機構74の側面図である。図7Aにおいて、第1面保持部741および第2面保持部742は、第1面保持部741の下方に第2面保持部742が位置するように並び、第1吸着盤741aおよび第2吸着盤742aそれぞれの吸着面が同一の鉛直平面上に位置している。このときの第1面保持部741と第2面保持部742との相対角度は180°とする。
第1面保持部741および第2面保持部742の前方に到達したダンボール箱Bの第2大フラップZfa2は、図示しない他の機構によって第1面保持部741および第2面保持部742に引き寄せられる。
第1吸着盤741aおよび第2吸着盤742aは吸引しているので、自己の前方に接近した第2大フラップZfa2の表面を吸着する。このとき、第1吸着盤741aは第1面F1を吸着し、第2吸着盤742aは第2面F2を吸着する。
(6−2)折り込み動作
次に、図7Bは、第1面保持部741および第2面保持部742が第2大フラップZfa2を吸着して折り込みを開始したときの第2大フラップ折り込み機構74の側面図である。
図7Bにおいて、第1面保持部741および第2面保持部742は第2大フラップZfa2の表面を吸着したまま、ダンボール箱Bの内側方向に傾斜する。具体的には、第1面保持部741および第2面保持部742を固定するフレーム74aが駆動モータ745によって所定角度θa回動することによって、第1面保持部741および第2面保持部742が一体的にダンボール箱Bの内側方向に向かって所定角度θaだけ傾斜する。
なお、所定角度θaは、ダンボール箱Bの箱仕様によって異なる。例えば、図9は、第1面F1の長さAと第2面F2の長さXと所定角度θaとの関係を示す表である。図9において、表の上欄にある図形は、第2大フラップZfa2を折り曲げラインBLで山折りした後の第1面F1および第2面F2の側面を示している。
また、ダンボール箱Bの箱仕様についても、図9に示すものが全てではなく、第2大フラップZfa2の長さが190mmであるものを例示しているにすぎない。
図9に示すように、第1面F1の長さAと第2面F2の長さXの組合せが異なれば、それに伴って所定角度θaも変化する。
なぜなら、次に説明する山折り動作によって第2大フラップZfa2は折り曲げラインBLに沿って折り曲げられるので、折り曲げラインBLの位置が変われば、第1面F1の長さAと第2面F2の長さXの組合せが異なるので、所定角度θaも変えて、折り曲げ後の第1面F1の先端が適切な着地点に到達するように調整する必要があるからである。
折り曲げ後の第1面F1の先端の着地点は、第2大フラップZfa2の根元から距離Dの位置となるように、折り曲げ角度θbが、第1面F1の長さA、第2面F2の長さX、所定角度θaおよび距離Dから算出される。
(6−3)山折り動作
次に、図7Cは、第1面保持部741および第2面保持部742が第2大フラップを山状に折り曲げたときの第2大フラップ折り込み機構74の側面図である。図7Cにおいて、第1面保持部741は、第2面保持部742との相対角度を上記算出された折り曲げ角度θbとなるように回動する。
具体的には、第1面保持部741の背面に連結されている平行クランク743が、クランク用エアシリンダ744のピストン744aの押し出し動作によって、第1面F1の先端が、先に折り込まれている第1小フラップZfa3のスリットSlt3および第2小フラップZfa4のスリットSlt4のうちの第1面F1の先端と平行なスリット部分の上に、又はその手前に着地するように第1面保持部741が回動する。
このとき、第1吸着盤741aは第1面F1を吸着し、第2吸着盤742aは第2面F2を吸着した状態であり、第1面保持部741が回動した結果、第1面F1の先端が上記スリット部分の上に、又はその手前に着地する。
なお、本実施形態では、第2大フラップZfa2が鉛直面に対して所定角度θa傾斜した後に折り曲げ角度θbの山折り動作が行われているが、これに限定されるものではない。例えば、一旦、第2大フラップZfa2の内側面が第1小フラップZfa3および第2小フラップZfa4の表面に接触するまで折り込んだ後、今度は逆方向に回動させながら、第1面保持部741と第2面保持部742との相対角度が折り曲げ角度θbとなるように第1面保持部741を回動させてもよい。
これによって、第1面F1の先端が後退し、第1面F1の先端が上記スリット部分の上に、又はその手前に到達する。
(6−4)挿入動作
そして、図7Dは、第1面保持部741および第2面保持部742が第2大フラップZfa2を伸ばしたときの第2大フラップ折り込み機構74の側面図である。第1面保持部741および第2面保持部742は、山状に折り曲げられていた第2大フラップZfa2を平坦な平面状に伸ばす。具体的には、第1面保持部741と第2面保持部742との相対角度が180°となるように第1面保持部741が回動する。なぜなら、第1面保持部741の背面に連結されている平行クランク743が、クランク用エアシリンダ744のピストン744aの引き込み動作によって、山折り動作とは逆の方向に90°回動するからである。
このとき、第1吸着盤741aは第1面F1を吸着し、第2吸着盤742aは第2面F2を吸着した状態であり、第1面保持部741が第2面保持部742との相対角度が180°となるように回動した結果、第1吸着盤741aが第1面F1を第2面F2から遠ざける方向に広げる。
このとき、第1面F1の先端が、第1小フラップZfa3のスリットSlt3および第2小フラップZfa4のスリットSlt4のうちの第1面F1の先端と平行なスリット部分から第1小フラップZfa3および第2小フラップZfa4の下側に進入する。
第1面F1の先端が第1小フラップZfa3のスリットSlt3および第2小フラップZfa4のスリットSlt4に進入する際、第1吸着盤741aが吸着していた第2大フラップZfa2の第1面F1を開放する第1面開放動作、および第2吸着盤742aが吸着していた第2大フラップZfa2の第2面F2を開放する第2面開放動作の少なくとも1つの開放動作が行われる。
なお、これらの開放動作は、第2大フラップZfa2の任意の回動角度で行うことができる。第2大フラップZfa2が任意の位置で開放されて第1小フラップZfa3のスリットSlt3および第2小フラップZfa4に進入することによって、第2大フラップZfa2が自然に水平状態へ移行する。
それゆえ、第1小フラップZfa3のスリットSlt3および第2小フラップZfa4のスリットSlt4に第2大フラップZfa2の先端が進入するタイミングが厳格でなくなる。
そして、第1面F1の先端が第1小フラップZfa3および第2小フラップZfa4の下側に進入した結果、第1大フラップZfa1が第1小フラップZfa3と第2小フラップZfa4とによって両側から押さえ込まれ、その第1小フラップZfa3と第2小フラップZfa4が第2大フラップZfa2によって上から押さえ込まれ、その第2大フラップZfa2が第1大フラップZfa1によって上から押さえ込まれたロック状態が完成する。これによって、封函の安定性が向上する。
(7)特徴
(7−1)
蓋形成装置340では、折り曲げられた第2大フラップZfa2が伸ばされることによって第2大フラップZfa2の先端が第1小フラップZfa3のスリットSlt3および第2小フラッPZfa4のスリットSlt4に進入するので、第2大フラップZfa2に余計な負荷がかからず、第2大フラップZfa2が座屈することもなく、その先端が第1小フラップZfa3のスリットSlt3および第2小フラッPZfa4のスリットSlt4に挿入され易くなる。
(7−2)
蓋形成装置340の第2大フラップ折り込み機構74が、第1面保持部741および第2面保持部742によって第2大フラップZfa2を保持し、第2大フラップZfa2の第1面F1と第2面F2との相対角度が所定角度(90°)に縮まるまで第1面保持部741および第2面保持部742それぞれを個別に移動させて、第2大フラップZfa2を折り曲げる。それゆえ、第1面F1と第2面F2に等しく負荷をかけることができ、折り曲げ不良が低減される。
(7−3)
蓋形成装置340の第2大フラップ折り込み機構74が、山状に折り曲げられた第2大フラップZfa2の先端を、第1小フラップZfa3のスリットSlt3および第2小フラップZfa4のスリットSlt4のうちの第1面F1の先端と平行なスリット部分の上に、又はその手前の上面に沿わせながら、第2大フラップZfa2の第1面F1と第2面F2との相対角度が広がる方向に第1面保持部741および第2面保持部742それぞれを個別に移動させ、第2大フラップZfa2の先端を第1小フラップZfa3のスリットSlt3および第2小フラップZfa4のスリットSlt4へ導く。それゆえ、第2フラップには余計な負荷がかかっておらず、第2フラップの先端は変形することもなく、滑らかに第1フラップのスリットに挿入される。
(7−4)
第1面保持部741が第1面F1を吸着する第1吸着盤741aを有し、第2面保持部742が第2面F2を吸着する第2吸着盤742aを有しており、機械的につかむ場合に比べて第2大フラップZfa2への応力集中が緩和され、変形等を抑制することができる。
(7−5)
第1面保持部741が第1吸着盤741aの周囲の一部を囲む第1カバー741bを有し、第2面保持部742が第2吸着盤742aの周囲の一部を囲む第2カバー742bを有している。その結果、第2大フラップZfa2を折り曲げる際、第1吸着盤741aは第1面F1を、第2吸着盤742aは第2面F2を吸着するだけで、折り曲げ時の第1面F1への力伝達は第1カバー741bが、第2面F2への力伝達は第2カバー742bが担うので、第1吸着盤741aおよび第2吸着盤742aが摩擦により損傷することが抑制される。
(7−6)
第1面F1の先端が第1小フラップZfa3のスリットSlt3および第2小フラップZfa4のスリットSlt4に進入する際、第1吸着盤741aが吸着していた第2大フラップZfa2の第1面F1を開放する第1面開放動作、および第2吸着盤742aが吸着していた第2大フラップZfa2の第2面F2を開放する第2面開放動作の少なくとも1つの開放動作が行われる。
その結果、第2大フラップZfa2が開放されて、第1面F1の先端が第1小フラップZfa3のスリットSlt3および第2小フラップZfa4に進入し、第2大フラップZfa2が自然に水平状態へ移行する。それゆえ、スリットSlt3およびスリットSlt4に第2大フラップZfa2の先端が進入するタイミングが厳格でなくなる。
(8)その他
上記実施形態に係る蓋形成装置による封函方法は、一般にスライドロックと呼ばれており、4枚の天フラップZfaを正規の順序で内側に折り畳まなければならない。
しかしながら、繰り返し再利用されるダンボール箱では、フラップの折り目が弱くなっており、最初に内側に折り込む第1大フラップZfa1以外のフラップが先に内側に倒れていることがある。かかる場合、そのフラップを外側に引き上げて保持する機構が必要である。
単純な回転機構でフック状の部材を回転させ、内側に倒れているフラップを引っ掛けて外側に引き上げた場合、箱の長さが短いとき、対向するフラップにフックが当たって、逆にフラップを内側に倒してしまう。
それを解決するために、従来、直動エアシリンダの先端にロータリーエアシリンダを取り付け、ロータリーエアシリンダにフック状の部材を取り付けていた。直動エアシリンダが上方からフラップ先端に向かって伸びながらロータリーエアシリンダが回転し、内側に倒れたフラップを引っ掛けたところで直動シリンダが縮むことによって、フラップを外側へ引き上げて保持する仕組みである。
それによって、対向するフラップに当たることなく、内側に倒れたフラップを外側に引き上げることができる。
しかしながら、この機構では、2つのエアシリンダが必要となり、組立時にエア配管の取り回しが煩雑となる。また、フックの旋回軌道を最適にするには、2つのエアシリンダの動作速度を微調整しなければならず、エアシリンダの動作速度はエア流量の微調整によって変化するため、安定性を確保し難い。
上記課題を解決するため、水平方向に固定された1つの直動エアシリンダの先端に回転自由なピニオンギアが取り付けられる。ピニオンギアは水平方向に固定されたラックギアと噛み合い、ラック・ピニオン機構を成す。
図8は、ラック・ピニオン機構753によって動作するフック状部材751の斜視図である。図8において、ピニオンギア753aが固定されているシャフト751aにフック状部材751が取り付けられ、フック用エアシリンダ755のピストン755aが直動することによって、フック状部材751がラック753bに沿って水平方向に移動しながら回動する。
フック用エアシリンダ755のストロークとピニオンギア753aの直径を最適化することにより、フック状部材751の先端の旋回軌道が決定され、フック状部材751は対向するフラップ(第1小フラップZfa3)に当たることがなく、内側に倒れたフラップ(第2小フラップZfa4)を引き上げる軌道上を移動する。
上記の通り、1つのフック用エアシリンダ755でフック状部材751を動作させるので、エア配管は煩雑ではない。また、動作速度にかかわらず、フック状部材751の旋回軌道は常に一定であるので、エア流量に関係なく安定してフラップ(第2小フラップZfa4)を引き上げることができる。
<第2実施形態>
第1実施形態では、第1吸着盤741a、第2吸着盤742a、クランク用エアシリンダ744、および駆動モータ745(サーボモータ)を組み合わせて、第2大フラップZfa2の折り込み動作を行っている。
しかしながら、エアシリンダは経年劣化や調整不足などの要因により、所望の動作を実現しない虞がある。それゆえ、クランク用エアシリンダ744の状態(例えば、動作時間)を確認しながら、第1吸着盤741a、第2吸着盤742a、および駆動モータ745を制御する必要がある。
クランク用エアシリンダ744は、ピストン744aの動作の始点と終点を検知するセンサを有しているだけであり、ピストン744aの動作時間をリアルタイムで実測することができない。
そこで、第2実施形態では、コントローラ40が直近のピストン744aの動作における始点と終点との時間間隔をピストン744aの動作時間として記憶し、その動作時間に応じて駆動モータ745の動作パターン(速度、加速度、減速度)、第1吸着盤741a、第2吸着盤742aの解除タイミングを最適な状態に変化させている。
図10は、コントローラ40、第1吸着盤741a、第2吸着盤742a、クランク用エアシリンダ744のピストン744a、および駆動モータ745の電気的繋がりを示すブロック図である。また、図11は、第2大フラップZfa2の折り込み動作のフローチャートである。
先ず、図10において、コントローラ40には、第1吸着弁741v、第2吸着弁742v、方向切換弁744v、第1位置センサ744ss、第2位置センサ744sfおよび駆動モータ745が接続されている。
第1吸着弁741vは、第1吸着盤741aを吸着または解除させる弁である。第1吸着弁741vが開のとき第1吸着盤741aは吸着動作を行い、第1吸着弁741vが閉のとき第1吸着盤741aは吸着を解除する。
第2吸着弁742vは、第2吸着盤742aを吸着または解除させる弁である。第2吸着弁742vが開のとき第2吸着盤742aは吸着動作を行い、第2吸着弁742vが閉のとき第2吸着盤742aは吸着を解除する。
方向切換弁744vは、クランク用エアシリンダ744のピストン744aを往復動作させる弁である。方向切換弁744vが往路モードのときピストン744aは往路を進行し、方向切換弁744vが復路モードのときピストン744aは復路を進行する。
第1位置センサ744ssは、ピストン744aが原点位置にあることを検知するセンサである。また、第2位置センサ744sfは、ピストン744aが往路の終点に位置することを検知するセンサである。
駆動モータ745はサーボモータである。駆動モータ745が回転すると、フレーム74aが回動するので、第1面保持部741および第2面保持部742は一体的に回動する。
(1)第2大フラップZfa2の折り込み動作
以下、第2大フラップZfa2の折り込み動作のフローチャート(図11)を参照しながら、第1吸着盤741a、第2吸着盤742a、クランク用エアシリンダ744、および駆動モータ745の連携動作を説明する。
(ステップS1)
コントローラ40は、ステップS1において、吸着指令の有無を判定し、「吸着指令有り」と判定したときはステップS2へ進み、「吸着指令有り」と判定しないときは判定動作を継続する。
(ステップS2)
次に、コントローラ40は、ステップS2において、第1吸着弁741vおよび第2吸着弁742vを開状態にし、第1吸着盤741aに第1面F1を吸着させ、第2吸着盤742aに第2面F2を吸着させる。
(ステップS3)
次に、コントローラ40は、ステップS3において、方向切換弁744vを、ピストン744aが往路方向に進行する往路モードに切り換える。これによって、ピストン744aが動作し、第2大フラップZfa2の山折り動作が開始される。
(ステップS4)
次に、コントローラ40は、ステップS4において、タイマ405を起動させ、第1位置センサ744ssを介してピストン744aが原点位置から離れたことを検知した時点からの経過時間tをカウントする。
(ステップS5)
次に、コントローラ40は、ステップS5において、駆動モータ745を動作させ、第2大フラップZfa2を鉛直面に対して角度θaだけ傾斜させる。第2実施形態では、駆動モータ45は、ピストン744aの動作よりも遅れて動作する。
また、コントローラ40は、前回記憶した往路動作時間に基づいてピストン744aの位置を推定し、その推定位置に基づいて駆動モータ745の加速度、速度、減速度を調整している。
(ステップS6)
次に、コントローラ40は、ステップS6において、第2位置センサ744sfを介してピストン744aが往路方向の終点位置に到達したか否かを判定する。コントローラ40は、「ピストン744aが終点位置に到達した」と判定したときはステップS7に進み、「ピストン744aが終点位置に到達した」と判定しないときは、判定を継続する。
(ステップS7)
次に、コントローラ40は、ステップS7において、ピストン744aが原点位置から離れたことを検知した時点から、ピストン744aが終点位置に到達したことを検知した時点までの経過時間tを、ピストン744aの往路動作時間tA(n)としてメモリ403に記憶し、タイマ405をリセットするする。
なお、コントローラ40は、前回記憶した往路動作時間tA(n−1)に基づいてピストン744aの位置を推定し、その推定位置に基づいて駆動モータ745の加速度、速度、減速度を調整する。
それゆえ、ここで記憶された往路動作時間tA(n)は、次の(n+1)回目のピストン744aの往路動作時の位置推定に利用される。
(ステップS8)
次に、コントローラ40は、ステップS8において、方向切換弁744vを、ピストン744aが復路方向に進行する復路モードに切り換える。
(ステップS9)
次に、コントローラ40は、ステップS9において、タイマ405を起動させ、第2位置センサ744sfを介してピストン744aが終点位置から離れたことを検知した時点からの経過時間tをカウントする。
(ステップS10)
次に、コントローラ40は、ステップS10において、前回記憶した復路動作時間に基づいてピストン744aの位置を推定し、その推定位置に基づいて第1吸着盤741aによる第1面F1の吸着、および第2吸着盤742aによる第2面F2の吸着を解除する。具体的には、第1吸着弁741vおよび第2吸着弁742vを閉状態にし、第1吸着盤741aによる第1面F1の吸着を解除させ、第2吸着盤742aによる第2面F2の吸着を解除させる。
(ステップS11)
次に、コントローラ40は、ステップS11において、第1位置センサ744ssを介してピストン744aが原点位置に到達したか否かを判定する。コントローラ40は、「ピストン744aが原点位置に到達した」と判定したときはステップS12に進み、「ピストン744aが原点位置に到達した」と判定しないときは、そのまま判定を継続する。
(ステップS12)
次に、コントローラ40は、ステップS12において、ピストン744aが終点位置から離れたことを検知した時点から、ピストン744aが原点位置に到達したことを検知した時点までの経過時間tを、ピストン744aの復路動作時間tB(n)としてメモリ403に記憶し、タイマ405をリセットする。
なお、コントローラ40は、前回記憶した復路動作時間tB(n−1)に基づいてピストン744aの位置を推定し、その推定位置に基づいて第1吸着盤741aによる第1面F1の吸着を解除するタイミング、および第2吸着盤742aによる第2面F2の吸着を解除するタイミングを調整する。
それゆえ、ここで記憶された復路動作時間tB(n)は、次の(n+1)回目のピストン744aの復路動作時の位置推定に利用される。
(ステップS13)
そして、コントローラ40は、ステップS13において、駆動モータ745を逆回転させ、第1吸着盤741aおよび第2吸着盤742aが鉛直面に対して平行となるように角度θaだけ回動させる。
以上にように、コントローラ40は、ピストン744aの前回の往路動作時間および復路動作時間に基づいて、駆動モータ745の加速度、速度、減速度、第1吸着盤741aによる第1面F1の吸着を解除するタイミング、および第2吸着盤742aによる第2面F2の吸着を解除するタイミングを調整している。
(2)第2実施形態の特徴
例えば、経年劣化によりピストン744aの往路動作時間が長くなっている場合に、駆動モータ745は第2大フラップZfa2を角度θa回動させたにもかかわらず、山折り動作が完了しておらず、第2大フラップZfa2の第1面F1の先端部が、スリットSlt3およびスリットSlt4の狙いの位置に到達しない虞がある。
しかしながら、コントローラ40が、ピストン744aの前回の往路動作時間に基づいて、駆動モータ745の加速度、速度、減速度調整することによって、第2大フラップZfa2の第1面F1の先端部が、スリットSlt3およびスリットSlt4の狙いの位置に到達することができる。
また、経年劣化によりピストン744aの復路動作時間が長くなっている場合に、第1面保持部741および第2面保持部742が第2大フラップZfa2を伸ばしきっていないときに、第1吸着盤741aによる第1面F1の吸着、および第2吸着盤742aによる第2面F2の吸着が解除される虞がある。
しかしながら、コントローラ40が、ピストン744aの前回の復路動作時間に基づいて、第1吸着盤741aによる第1面F1の吸着を解除するタイミング、および第2吸着盤742aによる第2面F2の吸着を解除するタイミングを調整することによって、第1面保持部741および第2面保持部742が第2大フラップZfa2を伸ばしきってから、第1吸着盤741aによる第1面F1の吸着、および第2吸着盤742aによる第2面F2の吸着が解除される。
したがって、クランク用エアシリンダ744のピストン744aの動作が不安定でであっても、第1吸着盤741a、第2吸着盤742a、および駆動モータ745がピストン744aの動作時間に適した動作を行うことによって、第2大フラップ折り込み機構74の一連の動作が安定する。
<第3実施形態>
第2実施形態の構造は第1実施形態および第2実施形態と同じであるが、第2大フラップZfa2のスリットSlt3およびスリットSlt4への挿入動作が第1実施形態および第2実施形態と異なる。
(1)挿入動作
図12Aは、第2大フラップZfa2の通常の挿入動作を示す概略図である。図12Bは、ダンボール箱Bの中に入る袋(商品G)の充填率が高い場合の、第2大フラップZfa2の挿入動作を示す概略図である。
図12Aに示すように、通常なら、山状に折り曲げられていた第2大フラップZfa2の第1面F1の先端部コーナーがスリットSlt3およびスリットSlt4に進入した後、第2大フラップZfa2が平坦な平面状に伸ばされ、第1面F1の先端部コーナーがスリットSlt3およびスリットSlt4から第1小フラップZfa3および第2小フラップZfa4の下側に進入する。
ところが、図12Bに示すように、ダンボール箱Bの中に入る袋の充填率が高い場合、差し込まれる第1面F1の先端部と袋が干渉し、上手くフラップを挿し込むことが出来ない場合がある。
また、スリットに蓋がついているようなだダンボール箱のような場合、蓋が邪魔をして、スリットに第1面F1をうまく挿し込めないという状況が発生する。
そこで、第2実施形態では、第2大フラップ折り込み機構74は、第2大フラップZfa2の第1面F1の先端部コーナーをスリットSlt3およびスリットSlt4から内側に向かって深く挿し込んだ後、第2大フラップZfa2を第1面F1の先端部コーナーがスリットSlt3およびスリットSlt4から抜けない程度に持ち上げてから、第1面F1の先端部を再び挿し込んでいる。
図12Cは、第2実施形態における第2大フラップZfa2の挿入動作を示す概略図である。図12Cにおいて、第2大フラップ折り込み機構74は、第1動作として、山状に折り曲げられた第2大フラップZfa2の第1面F1の先端部コーナーをスリットSlt3およびスリットSlt4に挿入する。その際、当該先端部コーナーのうち第1面F1の自由端から第1寸法L1離れた第1範囲までがスリットSlt3およびスリットSlt4に挿入される。この状態を第1挿入状態という。
第1挿入状態が形成された後、当該先端部コーナーのうち第1面F1の自由端から第1寸法L1よりも小さい第2寸法L2離れた第2範囲までがスリットSlt3およびスリットSlt4に挿入される。この状態を第2挿入状態という。
第2大フラップ折り込み機構74は、第2挿入状態を形成した後、第2動作として、第2大フラップZfa2を伸ばして、スリットSlt3およびスリットSlt4に挿入された先端部コーナーをスリットSlt3およびスリットSlt4の奥側に向けてさらに挿入する。
(2)第3実施形態の特徴
上記の通り、ダンボール箱Bの袋の充填率が高い場合でも、上記第1動作の第1挿入状態の形成によって、袋が第2大フラップZfa2に押し込まれるため、その後に行われる第2動作の際に、第2大フラップZfa2と袋との干渉を抑制することができる。
また、スリットに蓋がついている場合でも、第1挿入状態によって蓋を開けることが出来るので、蓋の存在によって第2大フラップZfa2の挿し込みが失敗することは回避される。
なお、第3実施形態における第2大フラップZfa2のスリットSlt3およびスリットSlt4への挿入動作は、第1実施形態にも適用可能である。
(3)第3実施形態の変形例
第2大フラップZfa2の挿し込み動作が完了したタイミングで、センサを用いて挿し込み動作が正常に完了したか否かを判定してもよい。
図13は、第2大フラップZfa2の挿し込み動作が正常に完了しなかったときの、第2大フラップ折り込み機構74の一連の動作を示す概略図である。
図13において、センサ746は、光電センサである。センサ746は、投光器746aと受光器746bとを有している。投光器746aと受光器746bとは、所定の高さ位置に所定の間隔を保って配置され、投光器746aから光(例えば、赤外線)が照射される。コントローラ40は、光が遮断されずに受光器746bに検出されれば、投光器746aと受光器746bとの間に検出される物体がないと判断する。
当該所定の高さ位置は、ダンボール箱Bの上端から上方に所定距離だけ離れた位置に設定されている。
図13に示すように、第2大フラップZfa2の挿し込み動作が正常に完了しなかったため、折り曲げラインBL部分が平坦にならずに浮き上がっている場合、投光器746aから照射された光が、浮き上がった折り曲げラインBL部分によって遮断され、受光器746bに検出されない。
かかる場合、コントローラ40は、第2大フラップZfa2の挿し込み動作が正常に完了しなかった判断する。そして、コントローラ40は、図13に示すように、第1面保持部741および第2面保持部742をダンボール箱Bの方向に倒して、第2大フラップZfa2を押し込む。
或いは、コントローラ40が、第1面保持部741および第2面保持部742を介して第2大フラップZfa2を吸着させ、再度の折り込み動作を行ってもよい。
本変形例では、折り込み不良が発生しても、オペレータが装置を停止させる必要がなく、装置の稼働率の低下を抑制することができる。
なお、本変形例は、第3実施形態に限らず、第1実施形態および第2実施形態にも適用が可能である。
<第4実施形態>
第4実施形態の構造は、第1実施形態との対比において、第2大フラップZfa2を折り曲げラインBLに沿って折り曲げる山折り動作を、クランク用エアシリンダ744に替えてサーボモータ747によって行っている点で異なる。
第1実施形態では、図9に示すように、山折り動作によって第2大フラップZfa2は折り曲げラインBLに沿って折り曲げられるので、折り曲げラインBLの位置が変われば、第1面F1の長さAと第2面F2の長さXの組合せが異なり、所定角度θaも変えて、折り曲げ後の第1面F1の先端が適切な着地点に到達するように調整している。
折り曲げ後の第1面F1の先端の着地点は、第2大フラップZfa2の根元から距離Dの位置となるように、折り曲げ角度θbが、第1面F1の長さA、第2面F2の長さX、所定角度θaおよび距離Dから算出されるが、第1実施形態では折り曲げ角度θb=90°に固定されている。
これは、第1面保持部741の回動が、平行クランク743に設けられたピストン744aを駆動源としており、その回動角度の変更調整が容易ではないことに起因している。
そこで、第4実施形態では、図14(第2大フラップ折り込み機構の概略側面図)に示すように、第1面保持部741と第2面保持部742との相対角度を容易に所望の折り曲げ角度θbとするために、サーボモータ747によって第1面保持部741を回動させる構成としている。第4実施形態では、折り曲げ角度θbが90〜120度の範囲内に設定される。
40 コントローラ(制御部)
72 第1小フラップ折り込み機構(第1折り込み機構)
73 第2小フラップ折り込み機構(第1折り込み機構)
74 第2大フラップ折り込み機構(第2折り込み機構)
405 タイマ(計測部)
741 第1面保持部(第2駆動部)
741a 第1吸着盤
741b 第1カバー
741v 第1吸着弁
742 第2面保持部(第2駆動部)
742a 第2吸着盤
742b 第2カバー
742v 第2吸着弁
744 クランク用エアシリンダ(第3駆動部)
744a ピストン
744v 方向切換弁
744ss 第1位置センサ
744sf 第2位置センサ
745 駆動モータ(第1駆動部)
746 光電センサ(検知部)
747 サーボモータ
340 蓋形成装置
B ダンボール箱
BL 折り曲げライン
F1 第1面
F2 第2面
Slt3 スリット
Slt4 スリット
Zfb2 第2大フラップ(第2フラップ)
Zfb3 第1小フラップ(第1フラップ)
Zfb4 第2小フラップ(第1フラップ)
特公昭58−3881号公報

Claims (13)

  1. ダンボール箱の開口の縁に片持梁状に設けられたフラップ群のうち、スリットが形成された第1フラップと、山状に折り曲げられた後に伸ばされる第2フラップとによって前記ダンボール箱の蓋を形成する蓋形成装置であって、
    前記第1フラップを、前記開口を閉じる方向に折り込む第1折り込み機構と、
    前記第2フラップを山状に折り曲げて伸ばし、前記第2フラップを伸ばす過程で前記第2フラップの一部を前記第1フラップの前記スリットに挿入する第2折り込み機構と、
    を備え、
    前記第2折り込み機構は、
    前記第2フラップに予め設定されている折り曲げラインよりも自由端寄りの第1面を保持する第1保持部と、
    前記折り曲げラインよりも固定端寄りの第2面を保持する第2保持部と、
    を含む、
    蓋形成装置。
  2. 前記第2折り込み機構は、前記第1保持部および前記第2保持部によって前記第2フラップを保持し、前記第2フラップの前記第1面と前記第2面との相対角度が所定角度に縮まるまで前記第1保持部および前記第2保持部それぞれを個別に移動させて、前記第2フラップを折り曲げる、
    請求項1に記載の蓋形成装置。
  3. 前記第2折り込み機構は、折り曲げられた前記第2フラップの先端を前記第1フラップの上面に沿わせながら、前記第2フラップの前記第1面と前記第2面との相対角度が広がる方向に前記第1保持部および前記第2保持部それぞれを個別に移動させ、前記第2フラップの自由端を前記第1フラップの前記スリットへ導く、
    請求項1又は請求項2に記載の蓋形成装置。
  4. 前記第1保持部は前記第1面を吸着する第1吸着器を有し、
    前記第2保持部は前記第2面を吸着する第2吸着器を有する、
    請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の蓋形成装置。
  5. 前記第1保持部は前記第1吸着器の周囲の一部を囲む第1カバーをさらに有し、
    前記第2保持部は前記第2吸着器の周囲の一部を囲む第2カバーをさらに有する、
    請求項4に記載の蓋形成装置。
  6. 前記第1吸着器は、前記第1面を吸着した後の前記第1面を開放する時機を選択的に切り換え、
    前記第2吸着器は、前記第2面を吸着した後の前記第2面を開放する時機を選択的に切り替える、
    請求項4に記載の蓋形成装置。
  7. 前記第2折り込み機構は、
    山状に折り曲げられた前記第2フラップの前記第1面の所定部分を前記スリットに挿入する第1動作と、
    前記第1動作の後に前記第2フラップを伸ばして、前記スリットに挿入された前記所定部分を前記スリットの奥側に向けてさらに挿入する第2動作と、
    を行う、
    請求項1に記載の蓋形成装置。
  8. 前記第2折り込み機構は、前記第1動作の際に、
    前記所定部分のうち前記第1面の自由端から第1寸法はなれた第1範囲までが前記スリットに挿入される第1挿入状態、
    を形成した後
    前記所定部分のうち前記第1面の自由端から第1寸法よりも小さい第2寸法はなれた第2範囲までが前記スリットに挿入される第2挿入状態、
    を形成する、
    請求項7に記載の蓋形成装置。
  9. 前記第2折り込み機構は、前記第1保持部および前記第2保持部を、前記第2フラップの前記第1面と前記第2面との相対角度が所定角度になるまで駆動する駆動部をさらに備える、
    請求項1に記載の蓋形成装置。
  10. 前記所定角度は、90〜120度の範囲内に設定される、
    請求項9に記載の蓋形成装置。
  11. 前記第2折り込み機構を制御する制御部をさらに備え、
    前記第2折り込み機構は、
    前記第2フラップを前記第2面の前記固定端まわりに回動させる第1駆動部と、
    前記第1保持部および前記第2保持部による前記第2フラップの前記第1面および前記第2面の保持および開放を行う第2駆動部と、
    前記第1保持部および前記第2保持部を、前記第2フラップの前記第1面と前記第2面との相対角度が所定角度になるまで駆動する第3駆動部と、
    少なくとも前記第3駆動部の動作時間を計測して前記制御部に出力する計測部と、
    をさらに含み、
    前記制御部は、前記第3駆動部の動作時間に基づき前記第1駆動部の動作および/または前記第2駆動部の動作を調整する、
    請求項1に記載の蓋形成装置。
  12. 前記第1駆動部がサーボモータであり、前記第3駆動部がエアシリンダである、
    請求項11に記載の蓋形成装置。
  13. 前記第2折り込み機構を制御する制御部と、
    前記第2折り込み機構により折り込まれた前記第2フラップの、所定基準面からの高さ位置を検知して前記制御部に出力する検知部と、
    をさらに備え、
    前記制御部は、前記高さ位置が所定範囲内にないと判断したとき、前記第2折り込み機構に再び前記第2フラップの折り込みを行わせる、
    請求項1に記載の蓋形成装置。
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