JP2020131054A - ワーク分別装置 - Google Patents

ワーク分別装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2020131054A
JP2020131054A JP2019023356A JP2019023356A JP2020131054A JP 2020131054 A JP2020131054 A JP 2020131054A JP 2019023356 A JP2019023356 A JP 2019023356A JP 2019023356 A JP2019023356 A JP 2019023356A JP 2020131054 A JP2020131054 A JP 2020131054A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
work
take
diameter
out port
accommodating portion
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2019023356A
Other languages
English (en)
Inventor
中西 貴之
Takayuki Nakanishi
貴之 中西
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JATCO Ltd
Original Assignee
JATCO Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by JATCO Ltd filed Critical JATCO Ltd
Priority to JP2019023356A priority Critical patent/JP2020131054A/ja
Publication of JP2020131054A publication Critical patent/JP2020131054A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Sorting Of Articles (AREA)

Abstract

【課題】ワークを向きに応じて分別して取り出す。【解決手段】ワーク分別装置10は、ワーク1をX軸方向に複数重ねた状態で保持する保持部50と、保持部50からワーク1が供給される分別部20とを有する。分別部20は、X軸方向の径方向に設けられ、保持部50から供給されたワーク1を径方向に取り出すための取り出し口24、25を備える。取り出し口24は、径方向から見てワーク1の大径軌道板4および小径軌道板5に整合する形状を有する。取り出し口25は、取り出し口24の対向位置に設けられ、径方向から見てワーク1の大径軌道板4に整合する径方向の幅W2を有する。取り出し口24および取り出し口25は、ワーク1のX軸方向高さHaに整合するX軸方向高さH1、H2を有する。【選択図】図1

Description

本発明は、ワーク分別装置に関する。
自動車のトルクコンバータ等に使用されるスラスト軸受は、例えば、転動体の保持器を間に挟み、大径の軌道板と小径の軌道板を同心に重ねた構成である(例えば、特許文献1参照)。
特開2003−83339号公報
トルクコンバータの製造ラインにおいて、軸方向に複数重ねた状態で保持したスラスト軸受を一つずつ取り出して組み付けるが、その際にスラスト軸受を適切な向きで組み付ける必要がある。保持した複数のスラスト軸受に誤った向きのものが混ざっていた場合、ストッカーから取り出し後にスラスト軸受の向きをチェックする工程や装置が必要となり、製造コストが増加するおそれがある。
スラスト軸受等の径の異なる部材から構成されたワークを、向きに応じて分別して取り出すことができる装置が求められている。
本発明のワーク分別装置は、
大径部と、当該大径部より外径が小さい小径部を重ねて同心に配置したワークを軸方向に複数重ねた状態で保持する保持部と、
前記保持部から前記ワークが供給される分別部と、を有し、
前記分別部は、前記軸方向の径方向に設けられ、前記保持部から供給された前記ワークを、前記軸方向の径方向に取り出すための取り出し口を備え、
前記取り出し口は、
前記径方向から見て前記ワークの前記大径部および前記小径部に整合する形状を有する第1の取り出し口と、
前記第1の取り出し口と前記軸方向回りの位相をずらして設けられ、前記径方向から見て前記ワークの前記大径部に整合する前記径方向の幅を有する第2の取り出し口と、を有し、
前記第1の取り出し口および前記第2の取り出し口は、前記ワークの軸方向高さに整合する軸方向高さを有する。
本発明のワーク分別装置によれば、適切な向きのワークのみを一方の取り出し口から取り出して製造ラインに供給し、誤った向きのワークは他方の取り出し口から取り出せるため、ワークの取り出しと共に適切な向きのワークを分別することができ、取り出し後にワークの向きをチェックする工程や装置が不要となり、製造効率を向上させ、製造コストを低減することができる。
図1の(a)はワークの底面図を示し、(b)は(a)のA−A断面図であり、適切な向きを示し、(c)は(a)のA−A断面図であり、誤った向きを示す。 実施の形態に係るワーク分別装置の構成を示す図である。 ハウジングの斜視図である。 (a)は、ハウジングの正面図であり、(b)は取り出し口と適切な向きのワークの関係を示す模式図であり、(c)は取り出し口と誤った向きのワークの関係を示す模式図である。 (a)は、ハウジングの背面図であり、(b)は取り出し口と誤った向きのワークの関係を示す模式図である。 図4の(a)のB−B断面図である。 下部ハウジングを上方から見た図である。 上部ハウジングを下方から見た図である。 収容部に適切な向きのワークが供給された状態を示す図である。 収容部に誤った向きのワークが供給された状態を示す図である。
以下、本発明の実施の形態に係るワーク分別装置を、図面を参照しながら説明する。
図1は、ワークの構成を示す図であり、図1の(a)はワークの底面図を示す。図1の(b)は(a)のA−A断面図であり、適切な向きを示す。図1の(c)は、(a)のA−A断面図であり、誤った向きを示す。
実施の形態では、ワーク1としてスラスト軸受を用いる例を示す。図1の(a)および図1の(b)に示すように、ワーク1は、複数のころ2を放射状に保持する保持器3と、環状の大径軌道板4および小径軌道板5と、を備えた構成である。図1の(b)に示すように、大径軌道板4の外径D1は小径軌道板5の外径D2よりも大きく設定される。大径軌道板4は外径側に鍔4aが形成され、小径軌道板5は内径側に鍔5aが形成され、それぞれの鍔4a、5aの先端部に複数の爪6(鍔5aの爪は不図示)が形成されている。保持器3を間に挟んだ状態で大径軌道板4と小径軌道板5を同心に重ね合わせ、大径軌道板4の爪6で保持器3の外周縁を係止し、小径軌道板5の爪(不図示)で保持器3の内周縁を係止して一体化することで、ワーク1が構成されている。
スラスト軸受は、例えば、自動車のトルクコンバータ等に組み付けられるが、その際に適切な向きで組み付ける必要がある。実施の形態におけるワーク分別装置は、ワーク1を向きに応じて分別して取り出すための装置である。
適切な向きは、スラスト軸受の種類や組み付けるトルクコンバータの構造によって決定されるが、実施の形態では、一例として、図1の(b)に示すように、ワーク1のX軸方向において小径軌道板5が大径軌道板4に対して下側に位置する向き、すなわちX軸方向周りの径方向(以下、単に「径方向」という)から見て逆凸形状となる向きを、適切な向きとして説明する。また、図1の(c)に示すように、X軸方向において大径軌道板4が小径軌道板5に対して下側に位置し、径方向から見て凸形状となる向きを、誤った向きとして説明する。
図2は、実施の形態に係るワーク分別装置の構成を示す図である。
図3は、ハウジングの斜視図である。
図4の(a)は、ハウジングの正面図であり、図4の(b)は取り出し口24と適切な向きのワーク1の関係を示す模式図であり、図4の(c)は取り出し口24と誤った向きのワーク1の関係を示す模式図である。
図5の(a)は、ハウジングの背面図であり、図5の(b)は取り出し口25と誤った向きのワーク1の関係を示す模式図である。
図6は、図4の(a)のB−B断面図である。
なお、図4および図5では、ワーク1を簡略化して示している。
図2に示すように、ワーク分別装置10は、ワーク1を分別する分別部20と、分別部20の上方に設けられ、ワーク1を保持して分別部20に供給する保持部50とを備える。
分別部20は、箱形のハウジング22から構成される。ハウジング22は、支持台21によって、作業者がワーク1を取り出しやすい位置に支持される。ハウジング22の上面22aにはワーク1の供給口23が設けられている。ハウジング22の一つの側面22bには取り出し口24が形成されている。図3に示すように、取り出し口24が形成された側面22bと対向する側面22cに、取り出し口25が形成されている。以降の説明において、ハウジング22の取り出し口24が形成された側面22bを「正面22b」とし、取り出し口25が形成された側面22cを「背面22c」として取り扱う。
図2に示すように、保持部50は、ハウジング22の上面22aの角部のそれぞれから上方に立設する支柱51と、支柱51の上端に取り付けられた支持プレート52を備える。支持プレート52に、円柱状のホルダ53がX軸方向に沿って上下動可能に支持される。ホルダ53は、ハウジング22の供給口23の上方に、供給口23と同軸上に設けられる。
保持部50は、ハウジング22の供給口23上において、複数個のワーク1を、X軸方向および重力方向に重ねた状態で保持する。一番上に位置するワーク1の上に円柱状のホルダ53が載置され、ホルダ53が自重によってワーク1を押さえることによって、重ねられた複数個のワーク1のX軸方向の位置を保持する。後述するハウジング22の取り出し口24または取り出し口25(図3参照)からワーク1を取り出すと、X軸方向に重ねられたワーク1とホルダ53が、重力にしたがってX軸方向下方に落下することで、供給口23から新たなワーク1がハウジング22内部に供給される。
ワーク1は、通常は前記した適切な向き(図1の(b)参照)でハウジング22に供給されるが、誤った向き(図1の(c)参照)のワーク1が混入する場合がある。分別部20を構成するハウジング22は、保持部50から供給されたワーク1を向きに応じて分別して取り出すことができるように構成される。
図3に示すように、供給口23は、ハウジング22の上面22aを貫通する円形の開口である。供給口23の内径は、保持部50から供給されたワーク1が径方向の位置を維持したまま通過するように、ワーク1の大径軌道板4の外径D1(図1の(b)参照)よりも若干大きく設定される。
ハウジング22の内部には、ハウジング22の内壁面によって画成された収容部26が形成されている。収容部26は供給口23と連通し、供給口23を通過したワーク1が、収容部26に収容される。
ハウジング22の正面22bと背面22cには、それぞれ取り出し口24と取り出し口25が形成される。これらの取り出し口24、25は、それぞれハウジング22の内部に形成された収容部26に連通する。収容部26に収容されたワーク1のうち、正しい向き(図1の(b)参照)のものは取り出し口24から取り出され、誤った向き(図1の(c)参照)は取り出し口25から外部に取り出される。
図4の(a)に示すように、取り出し口24は径方向から見て逆凸形状であり、図4の(b)に示すように、適切な向きのワーク1に整合する形状を有している。具体的には、取り出し口24は、異なる径方向幅W1、W2を有する開口部24aおよび開口部24bがX軸方向に連続した形状を有する。
開口部24aは収容部26に連通し、その径方向幅W1は、大径軌道板4の外径D1よりも大きく設定されている(W1>D1)。開口部24bの径方向幅W2は、大径軌道板4の外径D1よりも小さく、小径軌道板5の外径D2よりも大きく設定されている(D1>W2>D2)。
図6に示すように、開口部24bは、収容部26よりもX軸方向下方に形成され、後述する収容部26の底面に形成された凹部27に連通する。径方向から見ると、取り出し口24は、収容部26および凹部27に跨った範囲に形成されている。
図5の(a)に示すように、取り出し口25は径方向から見て長方形状である。図5の(b)に示すように、取り出し口25の径方向幅W3は、大径軌道板4の外径D1よりも大きく、連通する収容部26と同じ幅に設定されている(W3>D1)。図6に示すように、取り出し口25は、径方向から見て収容部26の範囲にのみ形成されている。
図4の(b)に示すように、取り出し口24の開口部24aのX軸方向高さH1aは大径軌道板4のX軸方向高さHbよりも高く設定され、開口部24bのX軸方向高さH1bは小径軌道板5のX軸方向高さHcより高く設定されている。
図5の(b)に示すように、取り出し口25のX軸方向高さH2は、ワーク1のX軸方向高さHaよりも高く設定されている。
すなわち、取り出し口24および取り出し口25は共に、ワーク1全体のX軸方向高さHaに整合するX軸方向高さH1、H2を有している。
このような形状により、取り出し口24は、適切な向きのワーク1が通過可能であり(図4の(b)参照)、誤った向きのワーク1(図4の(c)参照)が通過不可能な形状となっている。
一方、取り出し口25は、誤った向きのワーク1が通過可能な形状となっている(図5の(b)参照)。取り出し口25の形状自体は、適切な向きのワーク1も通過可能なものであるが、後述する収容部26の構造により、適切な向きのワーク1は収容部26から取り出し口25に移動不可能となっている。
図3に示すように、ハウジング22の収容部26の底面には凹部27が形成されている。ハウジング22は、収容部26と凹部27の間の位置でX軸方向に分割可能であり、下部ハウジング221と上部ハウジング222の2つのハウジング22をX軸方向に接続した構成である。すなわち、凹部27が形成される収容部26の底面は、下部ハウジング221の上面によって形成され、収容部26のその他の面は上部ハウジング222によって形成される。
図7および図8に、ハウジング22を下部ハウジング221と上部ハウジング222にそれぞれ分割して示している。図7は、下部ハウジング221を上方から見た図である。図8は、上部ハウジング222を下方から見た図である。図7では、供給口23から供給されたワーク1の、収容部26における供給位置を仮想線で示している。
図7に示すように、凹部27は水平面である下部ハウジング221の上面に形成され、X軸方向からみて略矩形の形状である。凹部27は、背面側および径方向両端側を下部ハウジング221の壁部221aにコの字形に囲まれており、正面側の取り出し口24の開口部24bに連通するが、背面側の取り出し口25に対しては、この壁部221aによって離隔されているため連通していない(図6参照)。
凹部27は、連通する取り出し口24の開口部24bと同じX軸方向高さH1b(図6参照)と、径方向幅W2(図7参照)を有するように設定する。すなわち、凹部27は、ワーク1の小径軌道板5の外径D2よりも大きく大径軌道板4の外径D1よりも小さい径方向幅と、小径軌道板5のX軸方向高さHcより高いX軸方向高さを有する。これによって、凹部27はワーク1の小径軌道板5を収容可能であるが、大径軌道板4は収容不可能な大きさとなっている。
図6に示すように、凹部27は、上部ハウジング222に形成される供給口23の下方に形成されるが、図7に示すように、凹部27は、供給口23から供給されたワーク1の小径軌道板5の外縁が凹部27の内部に収まる一方、大径軌道板4の背面側および径方向両端側の外縁部分(図中ハッチング部分)が凹部27からはみ出すように設定される。これによって、供給口23から供給されたワーク1は、その向きに関わらず、大径軌道板4の外縁部分が凹部27の周縁に係止された状態で収容部26に収容される。
図7に示すように、凹部27には切り欠き28が形成されている。切り欠き28は、下部ハウジング221を、正面から背面側に向けて、X軸方向から見て逆U字状に切り欠いたものである。切り欠き28は、作業者が収容部26からワーク1を取り出しやすくするためのものであり、作業者が切り欠き28に指を差し入れた際に、ワーク1の小径軌道板5の内径に届く大きさに形成すると良い。形状はU字状に限定されず適宜変更することができる。
図8に示すように、上部ハウジング222は、供給口23が形成された薄肉部222aを中心に挟んで径方向両端側に厚肉部222bが配置された構成であり、径方向から見て逆凹形状である(図3参照)。上部ハウジング222の厚肉部222bが、下部ハウジング221の壁部221aと接続してハウジング22を構成する。ハウジング22において、厚肉部222bの相互に対向する面が収容部26の側面を形成し、薄肉部222aの底面が収容部26の上面を形成する。
収容部26の上面を形成する薄肉部222aの底面は、水平面ではなく傾斜面となっており、図6に示すように、正面側から背面側に向かって上方に傾斜する。この薄肉部222aの傾斜によって、収容部26のX軸方向高さH3は、取り出し口24から取り出し口25に向かって徐々に高くなっている。
このように、収容部26のX軸方向高さH3を変化させることで、実施の形態では正しい向きと誤った向きのワーク1を分別する。X軸方向高さH3の具体的な設定とその作用については、ワーク分別装置10の作用の説明と共に後述する。
以上のような構成を有するワーク分別装置10の作用について説明する。
図2に示すように、ワーク1は保持部50において、X軸方向に複数個重ねられ、一番上のワーク1にホルダ53が載置された状態で保持される。作業者によってワーク1が取り出し口24または取り出し口25から取り出されると、保持部50で保持されたワーク1およびホルダ53が自重によってX軸方向下方に移動し、一番下に位置するワーク1が新たに供給口23を通過してハウジング22の収容部26に収容される。
図9は、収容部26に適切な向きのワーク1が供給された状態を示す図である。
図10は、収容部26に誤った向きのワーク1が供給された状態を示す図である。
図9および図10に示すように、供給口23からX軸方向下方に移動したワーク1は、供給口23の直下の収容部26の底面に保持される。
図9に示すように、適切な向きのワーク1が供給された場合、ワーク1の小径軌道板5がX軸方向において大径軌道板4の下側に位置する。前記したように、凹部27は小径軌道板5を収容可能であるが大径軌道板4は収容不可能な大きさに設定されているため(図7参照)、下側の小径軌道板5は凹部27の内部に収容され、上側の大径軌道板4は、外縁部分が凹部27の周縁の収容部26の底面に係止された状態となる。すなわち、適切な向きのワーク1は、大径軌道板4のX軸方向高さHb分が、収容部26の内部に延在した状態となる。
図10に示すように、誤った向きのワーク1が供給された場合、ワーク1の大径軌道板4がX軸方向において小径軌道板5の下側に位置する。そのため、ワーク1が収容部26に収容されると、下側の大径軌道板4の外延部分が凹部27の周縁に係止され、上側の小径軌道板5は凹部27に収容されない状態となる。すなわち、誤った向きのワーク1は、ワーク1全体のX軸方向高さHa分が、収容部26内部に延在した状態となる。
作業者は、切り欠き28から指を差し入れて、収容部26に収容されたワーク1を取り出す。作業者がワーク1の内径に指を入れて正面側に引けば、ワーク1は取り出し口24から取り出され、作業者がワーク1を背面側に押し込んだ場合は、ワーク1は取り出し口25から取り出される。
図9に示すように、収容部26の、ワーク1の供給位置である供給口23に対して正面側の領域26Aが、ワーク1の取り出し口24への移動経路となり、供給口23に対して背面側の領域26Bがワーク1の取り出し口25への移動経路となる。
前記したように、収容部26のX軸方向高さH3は、取り出し口24から取り出し口25に向かって徐々に高くなっているが、各領域26A、26BのX軸方向高さH3を以下の条件を満たすように設定することによって、収容部26が、ワーク1の向きを分別して適切な向きのワーク1のみを取り出し口24から取り出し可能とし、誤った向きのワーク1は取り出し口25から取り出せるように作用する。
・領域26A
領域26A全体においてX軸方向高さH3が大径軌道板4のX軸方向高さHbより高く(H3>Hb)、かつ領域26Aの供給口23から取り出し口24までのいずれかの位置において、X軸方向高さH3が、ワーク1全体のX軸方向高さHaより低くなる(H3<Ha)。
前記したように、適切な向きのワーク1は、大径軌道板4のX軸方向高さHb分が収容部26の内部に延在している。そのため、X軸方向高さH3がX軸方向高さHbより高い領域26Aを通過して取り出し口24まで移動できる。
一方、ワーク1全体のX軸方向高さHaで延在する誤った向きのワーク1は、領域26Aの、X軸方向高さH3がX軸方向高さHaより低くなる位置を通過することができず、取り出し口24まで移動できない。
例えば、供給口23の正面側に最も近い外縁の位置P1において、X軸方向高さH3がX軸方向高さHaより低くなるように設定すれば、誤った向きのワーク1は小径軌道板5が供給口23の外縁に引っかかるため、取り出し口24側には移動できない。
・領域26B
領域26B全体において、収容部26のX軸方向高さH3がワーク全体のX軸方向高さHaよりも高い(H3>Ha)。
これによって、収容部26においてX軸方向高さHaで延在する誤った向きのワーク1が、領域26Bを通過して取り出し口25まで移動することができる。
前記した領域26A、26BにおけるX軸方向高さH3は、収容部26を形成する上部ハウジング222の薄肉部222aの傾斜角度と厚肉部222bの寸法を適宜調整することによって設定することができる。
作業者は、収容されているワーク1が適切な向きか誤った向きかはわからないため、まず、ワーク1を正面側に引き出す。ワーク1が適切な向きであれば、ワーク1はそのまま収容部26の領域26Aを摺動して取り出し口24まで移動する。前記したように、取り出し口24は、径方向から見て収容部26および凹部27に跨った範囲に形成され、適切な向きのワーク1に整合した形状を有する。したがって、ワーク1は取り出し口24を通過して、ハウジング22の外部に取り出される。作業者は、取り出した適切な向きのワーク1を、そのままトルクコンバータ等に組み付けることができる。
なお、適切な向きのワーク1の小径軌道板5を収容した凹部27は背面側の取り出し口25には連通していないため、もし適切な向きのワーク1を取り出し口25側に押したとしても、小径軌道板5が凹部27の外縁にひっかかるため取り出し口25まで移動させることはできない。これによって、適切な向きのワーク1が誤って取り出し口25側に押し進められることが防止される。
作業者が、ワーク1を正面側に引き出した際、誤った向きのワーク1であれば収容部26の内部で引っかかって取り出せず、作業者はその引っかかった感触によってワーク1が誤った向きで収容されていることに気付くことができる。その場合、作業者がワーク1を指で背面側に押し込むことによって、誤った向きのワーク1を収容部26の領域26Bを摺動させ、取り出し口25まで移動させることができる。
この際、収容部26のX軸方向高さH3が取り出し口25側に向かって徐々に高くなっていることによって、指で押し込んだ際に、ワーク1を取り出し口25側へスムーズに移動させることができる。
前記したように、取り出し口25は、大径軌道板4の外径D1に整合する径方向幅W1を有し、ワーク1のX軸方向高さHaに整合するX軸方向高さH3を有する(図5の(b)参照)。そのため、収容部26から背面側に押し出されたワーク1は取り出し口25を通過して、ハウジング22の外部に取り出される。
以上の通り、実施の形態のワーク分別装置10は、
(1)大径軌道板4(大径部)と、大径軌道板4より外径が小さい小径軌道板5(小径部)を重ねて同心に配置したワーク1をX軸方向に複数重ねた状態で保持する保持部50と、
保持部50からワーク1が供給される分別部20と、を有し、
分別部20は、X軸方向の径方向に設けられ、保持部50から供給されたワーク1を、径方向に取り出すための取り出し口を備え、
取り出し口は、
径方向から見てワーク1の大径軌道板4および小径軌道板5に整合する形状を有する取り出し口24(第1の取り出し口)と、
取り出し口24とX軸方向回りの位相をずらした位置に設けられ、径方向から見てワーク1の大径軌道板4に整合する径方向の幅W2を有する取り出し口25(第2の取り出し口)と、を有し、
取り出し口24および取り出し口25は、ワーク1のX軸方向高さHaに整合するX軸方向高さH1、H2を有する。
このような構成によって、取り出し口24からは適切な向きのワーク1のみを取り出すことができ、誤った向きのワーク1は別に形成した取り出し口25から取り出すことができる。これによって、ワーク1の取り出しと同時に適切な向きと誤った向きのワーク1を分別することができ、取り出し後にワーク1の向きをチェックする工程や装置を別途設ける必要がなく、製造効率を向上させ、製造コストを低減することができる。
なお、実施の形態では、取り出し口25を取り出し口24に対向する位置に設ける例を説明した。これによって、作業者はワーク1を取り出し口24側に引いて取り出せなかった場合、反対側に押し込めば容易に取り出し口25から取り出すことができる。しかしながら、取り出し口25を設ける位置は「取り出し口24とX軸方向回りの位相をずらした位置」であれば良く、対向位置に限定されない。例えば、取り出し口24を正面22bに設け、取り出し口25を正面22bと背面22cを接続する側面のいずれかに設けても良い。その場合は、2つの取り出し口24、25に連通するように収容部26の形状を適宜変更する。
(2)分別部20は、
保持部50から供給されるワーク1の大径軌道板4を収容可能な大きさで形成された収容部26(大径収容部)と、
収容部26内にワーク1の小径軌道板5を収容可能な大きさに形成され、ワーク1の大径軌道板4を周縁において係止する凹部27(小径収容部)と、を備え、
取り出し口24は、径方向から見て収容部26と凹部27とに跨って設けられ、
取り出し口25は、径方向から見て収容部26にのみ設けられている。
ワーク1が適切な向きで収容された場合には、ワーク1の小径軌道板5が凹部27に収容されるので、収容部26と凹部27に跨って形成された取り出し口24から取り出すことができ、収容部26のみに形成された取り出し口25から取り出されることがない。一方、ワーク1が誤った向きで収容された場合は、ワーク1の小径軌道板5は凹部27に収容されないため、取り出し口24からは取り出せず、取り出し口25のみから取り出すことができる。このように、収容部26と凹部27を備えた構成によって、保持部50から分別部20に供給されたワーク1の向きを分別することができる。
(3)収容部26は、
ワーク1の、供給口23の直下(保持部50からの供給位置)から取り出し口24までの移動経路である領域26Aのいずれかの位置において、X軸方向高さH3がワーク1全体のX軸方向高さHaよりも低くなり、
ワーク1の、供給口23の直下から取り出し口25までの移動経路である領域26Bにおける軸方向高さH3が、ワーク1全体のX軸方向高さHaよりも高くなるように形成される。
これによって、適切な向きのワーク1は領域26Aを通過して取り出し口24まで移動させることができる。一方、誤った向きのワーク1は領域26Aの途中でひっかかるため、取り出し口24まで移動できないが、取り出し口25側へは移動させることができる。このように、収容部26のX軸方向高さHaを変化させる簡易な構成でワーク1の向きを分別することができる。
(4)収容部26は、取り出し口24から取り出し口25に向けて、X軸方向高さH3が高くなる。
取り出し口25に向けてX軸方向高さH3を高くすることによって、誤った向きのワーク1を取り出し口25側にスムーズに移動させることができる。
(5)分別部20は、収容部26と凹部27の間でX軸方向に分割可能なハウジング22から形成される。
収容部26と凹部27の間で分割してハウジング22を形成することで、分別装置の製造を容易にすることができる。
(6)凹部27は切り欠き28を備え、切り欠き28は取り出し口24から取り出し口25側に向かって切り欠かれている。
切り欠き28を形成することで、作業者が切り欠き28に指を差し入れて適切な向きのワーク1を取り出し口24から取り出しやすく、また誤った向きのワーク1を取り出し口25側へ押し込みやすくなる。
前記した実施の形態では、重力方向にワーク1を重ねて保持したが、これに限られない。例えば、保持部50を水平方向に延在する筒状部材で構成し、筒状部材の内部にワーク1を水平方向に重ねて保持し、端部にハウジング22の供給口23を接続するようにしても良い。例えば電動式のホルダ53でワーク1を水平方向に押圧し、取り出し口24または取り出し口25からワーク1が取り出されると、新たなワーク1をハウジング22内部に供給するようにしても良い。
前記した実施の形態では、ワーク1の小径軌道板5が大径軌道板4に対して下側に位置するものを適切な向きとし、上側に位置するものを誤った向きとして説明したが、これは一例に過ぎず、小径軌道板5が上側に位置するものを適切な向きとし、下側に位置するものを誤った向きとしても良い。この場合、作業者はまず、切り欠き28から指を差し込んでワーク1を取り出し口25側へ押し出して、適切な向きを取り出し口25から取り出すようにしても良い。ワーク1が取り出し口25から取り出せなかった場合は、ワーク1を取り出し口24側に引いて、誤った向きのワーク1を取り出し口24から取り出すようにしても良い。
前記した実施の形態では、ワーク1としてスラスト軸受を用いる例を説明したが、ワーク1はスラスト軸受に限定されず、ワーク分別装置10は、大径部と小径部を同心に重ねて配置した構成のワークに対して適宜適用することができる。
1 ワーク
2 ころ
3 保持器
4 大径軌道板
4a 鍔
5 小径軌道板
5a 鍔
6 爪
10 ワーク分別装置
20 分別部
21 支持台
22 ハウジング
221 下部ハウジング
221a 壁部
222 上部ハウジング
22a 上面
22b 正面
22c 背面
23 供給口
24 取り出し口
24a 開口部
24b 開口部
25 取り出し口
26 収容部
26A、26B 領域
27 凹部
28 切り欠き
222a 薄肉部
222b 厚肉部
50 保持部
51 支柱
52 支持プレート
53 ホルダ

Claims (6)

  1. 大径部と、当該大径部より外径が小さい小径部を重ねて同心に配置したワークを軸方向に複数重ねた状態で保持する保持部と、
    前記保持部から前記ワークが供給される分別部と、を有し、
    前記分別部は、前記軸方向の径方向に設けられ、前記保持部から供給された前記ワークを、前記径方向に取り出すための取り出し口を備え、
    前記取り出し口は、
    前記径方向から見て前記ワークの前記大径部および前記小径部に整合する形状を有する第1の取り出し口と、
    前記第1の取り出し口と前記軸方向回りの位相をずらして設けられ、前記径方向から見て前記ワークの前記大径部に整合する前記径方向の幅を有する第2の取り出し口と、を有し、
    前記第1の取り出し口および前記第2の取り出し口は、前記ワークの軸方向高さに整合する軸方向高さを有することを特徴とするワーク分別装置。
  2. 前記分別部は、
    前記保持部から供給される前記ワークの大径部を収容可能な大きさで形成された大径収容部と、
    当該大径収容部内に前記ワークの小径部を収容可能な大きさに形成され、前記ワークの大径部を周縁において係止する小径収容部と、を備え、
    前記第1の取り出し口は、前記径方向から見て前記大径収容部と前記小径収容部とに跨って設けられ、
    前記第2の取り出し口は、前記径方向から見て前記大径収容部にのみ設けられていることを特徴とする請求項1記載のワーク分別装置。
  3. 前記大径収容部は、
    前記ワークの、前記保持部からの供給位置から、前記第1の取り出し口までの移動経路のいずれかの位置において、軸方向高さが前記ワーク全体の軸方向高さよりも低くなり、
    前記ワークの、前記保持部からの供給位置から、前記第2の取り出し口までの移動経路における軸方向高さが前記ワーク全体の軸方向高さよりも高くなるように形成されることを特徴とする請求項2記載のワーク分別装置。
  4. 前記大径収容部は、前記第1の取り出し口から前記第2の取り出し口に向けて、前記軸方向高さが高くなることを特徴とする請求項3記載のワーク分別装置。
  5. 前記分別部は、前記大径収容部と前記小径収容部の間で前記軸方向に分割可能なハウジングから形成されることを特徴とする請求項2〜4のいずれか一項に記載のワーク分別装置。
  6. 前記小径収容部は切り欠きを備え、当該切り欠きは前記第1の取り出し口から前記第2の取り出し口側に向かって切り欠かれていることを特徴とする請求項2〜5のいずれか一項に記載のワーク分別装置。
JP2019023356A 2019-02-13 2019-02-13 ワーク分別装置 Pending JP2020131054A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019023356A JP2020131054A (ja) 2019-02-13 2019-02-13 ワーク分別装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019023356A JP2020131054A (ja) 2019-02-13 2019-02-13 ワーク分別装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2020131054A true JP2020131054A (ja) 2020-08-31

Family

ID=72261684

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019023356A Pending JP2020131054A (ja) 2019-02-13 2019-02-13 ワーク分別装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2020131054A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN112871693A (zh) * 2020-12-01 2021-06-01 江西宇丰铝业新材料有限公司 一种用于铝棒直径质检装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN112871693A (zh) * 2020-12-01 2021-06-01 江西宇丰铝业新材料有限公司 一种用于铝棒直径质检装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP2888068B1 (en) Drive roll carrier for welding wire feeder with gear, hub and retainer for the drive roll
JP2020131054A (ja) ワーク分別装置
US20130175287A1 (en) Tapered roller supply system, tapered roller bearing fabricating system and tapered roller supply method
EP3674574A1 (en) Ball arrangement method for ball bearing, ball bearing manufacturing method and manufacturing device, and machine and vehicle manufacturing method
JP6570927B2 (ja) 回転子鉄心の磁石挿入装置及びその磁石挿入方法
JP5979594B2 (ja) 吸引チャック、及びこれを備えた移載装置
WO2015033756A1 (ja) 円錐ころ軸受組立装置、及び円錐ころ軸受組立方法
CN104747682A (zh) 中间轴、组装差速器单元的设备及制造差速器单元的方法
CN112879418A (zh) 一种径向动压空气轴承
JP2003220525A (ja) ピストンリング自動組付装置
JP2008055531A (ja) 位置決め装置
US11685559B2 (en) Storage container for a storage and dispensing station
JP2018105423A (ja) ワッシャ及びワッシャの製造方法
KR20210013715A (ko) 포일 베어링
CN214617486U (zh) 一种径向动压空气轴承
TW201719787A (zh) 晶圓承載裝置
JP6107717B2 (ja) ワークの送り出し装置及び送り出し方法
JP6228478B2 (ja) 位置決め装置
CN109368195B (zh) 一种球形物料排列组合选择装置
WO2023243148A1 (ja) 玉軸受の玉配置方法、玉軸受の製造方法及び製造装置、並びに機械及び車両の製造方法
JP5051092B2 (ja) 円盤状部品の切出装置
TW201100203A (en) Lens supporting device
JPWO2019230023A1 (ja) 玉軸受の玉配置方法、玉軸受の製造方法及び製造装置、並びに機械及び車両の製造方法
JP6297964B2 (ja) 搬送チェーン
KR200490482Y1 (ko) 공작물 장착용 척