JP2020130722A - 医療用アダプタ - Google Patents

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Abstract

【課題】接続時に螺合操作を円滑に実施させることができる医療用アダプタを提供する。【解決手段】医療用アダプタ10は、流動物の流路(流出路20a)を内部に有する上流側の吐出部20と、流動物の流路(中空部30a)を内部に有する下流側の接続プラグ30との間を接続する。医療用アダプタ10は、吐出部20に螺合可能な第1筒体50と、第1筒体50に対し相対回転自在に取り付けられ、且つ接続プラグ30に螺合可能な第2筒体70とを備える。これにより医療用アダプタ10は、第1筒体50に対し第2筒体70を相対回転させることで、吐出部20、接続プラグ30を非回転としたまま螺合操作を円滑に実施させることができる。【選択図】図2

Description

本発明は、流動物を流動可能な第1医療用コネクタと第2医療用コネクタとの間を接続する医療用アダプタに関する。
患者の体内に流動食(流動物)を供給する際には、特許文献1に開示されているような流動食を貯留した容器と、体内に挿入されたチューブとを接続して流動経路を構築する。この際、容器の吐出部(第1医療用コネクタ:スパウト)と、チューブの接続プラグ(第2医療用コネクタ)との間を接続する。
例えば、容器の吐出部は雄ネジ形状の第1部位を有する一方で、チューブの接続プラグは雌ネジ形状の第2部位を有する。ユーザは、それぞれの一方又は双方を螺合操作することで、吐出部及び接続プラグの間を強固に接続する。
国際公開第2007/126044号
しかしながら、チューブが患者の体内に挿入された状態で上述した螺合操作をすると、容器又はチューブに捻じれを招くことになる。このような螺合操作時の捻じれは、容器における流動食の保有や流動に影響を及ぼし、また流動経路の構築時の作業性を低下させる。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであって、接続時に螺合操作を円滑に実施させることができ、これにより作業性を大幅に向上させることが可能な医療用アダプタを提供することを目的とする。
前記の目的を達成するために、本発明の一態様は、流動物の流路を内部に有する上流側の第1医療用コネクタと、前記流動物の流路を内部に有する下流側の第2医療用コネクタとの間を接続する医療用アダプタであって、前記第1医療用コネクタに螺合可能な第1筒体と、前記第1筒体に対し相対回転自在に取り付けられ、且つ前記第2医療用コネクタに螺合可能な第2筒体とを備える。
上記の医療用アダプタは、第1筒体に対し相対回転自在に取り付けられる第2筒体を有することで、第1医療用コネクタと第2医療用コネクタの接続時に螺合操作を良好に実施させることができる。すなわち、第1医療用コネクタと第1筒体を接続した状態で第2医療用コネクタと第2筒体を接続する場合に、第1筒体に対し第2筒体を相対回転させることで、第1及び第2医療用コネクタを非回転としたまま螺合操作を円滑に実施させる。従って、医療用アダプタは、捻じれによる流動物の影響を抑制すると共に、作業性を大幅に向上させることが可能となる。
本発明の一実施形態に係る医療用アダプタを適用した流動食の流動経路を概略的に示す説明図である。 医療用アダプタ、吐出部及び接続プラグを示す斜視図である。 医療用アダプタ、吐出部及び接続プラグを示す側面断面図である。 第2筒体を他端側から見た斜視図である。 図5Aは、第1筒体と第2筒体の組み付け時の動作を示す第1側面断面図である。図5Bは、第1筒体と第2筒体の組み付け時の動作を示す第2側面断面図である。 図6Aは、医療用アダプタと接続プラグの接続時の動作を示す第1側面断面図である。図6Bは、医療用アダプタと接続プラグの接続時の動作を示す第2側面断面図である。
以下、本発明について好適な実施形態を挙げ、添付の図面を参照して詳細に説明する。
本発明の一実施形態に係る医療用アダプタ10は、図1に示すように、栄養機能食品である流動食(流動物)を貯留した容器12と、流動食を流動可能なチューブ14とを接続する。すなわち、医療用アダプタ10は、医療従事者等のユーザにより、流動食の流動経路16を構築する際に2つの医療用コネクタの間を接続するために使用される。
この流動経路16において、容器12は、流動食供給源となり、例えば、流動食の吐出部20(スパウト)が重力方向下向きとなるように、図示しないスタンドに吊り下げられる。容器12の吐出部20は、医療用アダプタ10との接続箇所を構成する第1医療用コネクタとして機能する。
また、チューブ14は、患者Cの外部を延在すると共に、その一部分が患者Cのチューブ挿入部(例えば、胃瘻形成部付近の腹部に形成された切り口)を通して体内に挿入される。チューブ14の一端部(体内挿入部と反対側の端部)には、医療用アダプタ10との接続箇所を構成する第2医療用コネクタである接続プラグ30が設けられている。
医療用アダプタ10、容器12、チューブ14からなる流動経路16は、流動食にかかる重力の作用下に、流動食を患者Cに供給する。なお、流動経路16(容器12、チューブ14)には、流動食を胃に供給するためのポンプ(不図示)が設けられてもよい。
また、医療用アダプタ10は、流動食の流動経路16に適用されるだけでなく、様々な流動物を流動させる流動経路16上において、上流側の第1医療用コネクタと、下流側の第2医療用コネクタとの間を接続するために適用し得る。例えば、流動物としては、流動食の他にも、栄養剤、薬剤、血液、或いは種々の化学物質等が挙げられる。
以下では、本発明の医療用アダプタ10の理解が容易となるように、容器12及びチューブ14の構成を先に説明し、その後に医療用アダプタ10について詳述する。
容器12は、流動食を貯留した容器本体18と、容器本体18の一辺に設けられる吐出部20とを備える。容器本体18は、例えば、柔軟性を有する樹脂シートが重ねられて上下左右の辺がシールされることにより構成され、50g〜600g程度の流動食を貯留可能な貯留空間18aを有する。容器本体18を構成する樹脂シートは、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、AS樹脂、ABS樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリアセタール等の熱可塑性樹脂により構成される。容器本体18に貯留される流動食は、適度なカロリーを有し、タンパク質、脂質、炭水化物等の栄養素が適切に配分されたものであり、液状、とろみ状又は半固形状のもの等があげられる。
吐出部20は、容器本体18よりも硬質な樹脂材料により構成される。吐出部20の構成材料は、特に限定されず、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリアセタール、ポリアミド、ポリスルホン、ポリアリレート、ABS樹脂等の熱可塑性樹脂を適用するとよい。
図2に示すように、吐出部20は、流動食の流出路20a(流路)を内側に有するノズル部22と、ノズル部22の一端において径方向外側に突出する鍔部24とを有する。また、吐出部20は、鍔部24に連結されノズル部22の反対側に突出する筒状の被シール部25(図1参照)を備える。被シール部25は、ノズル部22と同様の流出路20aを内側に備え、容器本体18の一辺にシールされることで容器本体18に固定される。ノズル部22内及び被シール部25内の流出路20aは、貯留空間18aに連通し、またノズル部22の突出端の流出口22aに連通している。
ノズル部22は、流出口22aに向かって若干先細りとなるテーパ状を呈し、その外周面の所定箇所(ノズル部22の軸方向途中位置)には螺旋状のネジ山26aが形成されている。すなわち、ノズル部22の外周面には、ネジ山26aにより医療用アダプタ10に螺合されるコネクタ側雄ネジ部26が構成されている。容器12は、製品提供状態で、図示しないキャップがコネクタ側雄ネジ部26に螺合されている。流動経路16の構築時には、コネクタ側雄ネジ部26からこのキャップが取り外された後、医療用アダプタ10が取り付けられる。
例えば、ノズル部22の外周面の直径は、7mm〜12mmの範囲に設定されるとよい。またノズル部22の流出路20aを囲う内周面23の直径は、5mm〜10mmの範囲内に設定されるとよい。
一方、チューブ14は、チューブ本体28と、チューブ本体28の一端に設けられる接続プラグ30とを有する。チューブ本体28は、患者Cの体外と体内を繋ぐ可撓性を有する長尺体であり、流動食を流動可能な内腔28aを内部に備える。チューブ本体28の外径は、例えば、3Fr〜18Fr(1Fr=1/3mm)に設定され、チューブ本体28の内径は、例えば、2Fr〜17Frに設定されている。チューブ本体28を構成する材料としては、ポリ塩化ビニル、シリコンゴム、ポリプロピレン、ポリウレタン等が挙げられる。
チューブ本体28の一端(上流端)に設けられる接続プラグ30は、チューブ本体28よりも硬質な筒状に形成され、チューブ本体28の内腔28aに連通する中空部30a(流路)を内側に有する。接続プラグ30は、チューブ本体28に固定される固定部32を軸方向一端側に有する一方で、医療用アダプタ10に接続される接続部36を軸方向他端側に有する。固定部32と接続部36は、軸方向略中央位置において相互に連なっている。
図3に示すように、固定部32は、中空部30aを内側に形成する固定側内筒33と、固定側内筒33の外側を囲う固定側外筒34とを有する2重筒構造に構成されている。固定側内筒33と固定側外筒34との間には、固定空間35が形成され、この固定空間35にチューブ本体28が挿入される。そして固定部32は、接着、融着等の固定手段により、固定側内筒33の外周面とチューブ本体28の内周面とを接合している。
接続部36は、ISO80369−3に準拠した形状であることが望ましく、中空部30aを内側に形成する接続側内筒37と、接続側内筒37の外側を囲う接続側外筒38とを有する2重筒構造に構成されている。接続側内筒37における中空部30aの内径は、固定側内筒33における中空部30aの内径よりも小さい。
また、接続側内筒37と接続側外筒38との間には、接続空間39が形成されており、医療用アダプタ10はこの接続空間39に挿入される。接続側外筒38の内周面には、接続空間39に向かって突出する螺旋状のネジ山40aが形成されている。すなわち、接続部36は、ISO80369−3に対応したルアーロック構造の一方(雌型)を構成し、医療用アダプタ10に螺合されるコネクタ側雌ネジ部40を接続側外筒38の内周面に備える。
図2及び図3に示すように、医療用アダプタ10は、容器12の吐出部20(コネクタ側雄ネジ部26)に螺合可能な第1筒体50と、第1筒体50に取り付けられチューブ14の接続プラグ30(コネクタ側雌ネジ部40)に螺合可能な第2筒体70とを備える。第1筒体50と第2筒体70は、医療用アダプタ10の製造時の組み付けにより、相互に相対回転自在に連結される。これら第1筒体50及び第2筒体70は、硬質性を有する樹脂材料により構成される。第1筒体50及び第2筒体70を構成する樹脂材料は、特に限定されるものではないが、例えば、吐出部20で挙げた材料を適用し得る。
第1筒体50は、ノズル部22よりも一回り太い筒壁51と、筒壁51の一端から径方向内側に突出する端壁52と、端壁52の内周縁から第1筒体50の他端方向に突出する返し部53とを有する。筒壁51、端壁52及び返し部53は、射出成形等の製造方法により一体に構成される。
筒壁51は、他端から一端に向かって僅かに細くなる円筒状に形成され、吐出部20が挿入及び接続される第1空間54を内側に有する。第1空間54は、筒壁51の他端に形成された開口54aに連通している。筒壁51の他端側の内周面には、コネクタ側雄ネジ部26に対応したアダプタ側雌ネジ部55(螺旋状のネジ溝55a)が設けられている。なお筒壁51の一端側の内周面は、ネジ溝55aが形成されていない滑面56となっている。
また、筒壁51の外周面には、ユーザの指の引っ掛りを容易化する複数のリブ57が形成されている。複数のリブ57は、筒壁51の軸方向に沿って延在している。さらに、筒壁51の他端の外周面には、径方向外側に短く突出し環状に周回する縁部58が形成されている。筒壁51の軸方向長さは、吐出部20のノズル部22の軸方向長さよりも長く設定されている。
端壁52は、筒壁51の内周面から径方向内側に短く突出し、筒壁51の周方向に沿って周回している。端壁52の突出量は、吐出部20(ノズル部22)の肉厚に対応している。この端壁52及び返し部53の内側には、第2筒体70が挿入される取付孔59が形成されている。
返し部53は、端壁52から短く突出し、アダプタ側雌ネジ部55よりも径方向内側において、筒壁51の軸心と同軸に延在する円筒状に形成されている。返し部53は、筒壁51の滑面56の形成範囲内に設けられている。返し部53の内周面は、第1筒体50の軸心に沿って直線状に(つまり一定の内径で)延在して取付孔59を囲っている。端壁52及び返し部53は、取付孔59に挿入された第2筒体70を離脱不能且つ回転自在に保持する一端側の保持部60(軸受部)に構成されている。
また、返し部53の外周面は、筒壁51との間に挿入用間隙61を形成している。挿入用間隙61には、医療用アダプタ10と吐出部20の接続状態で、ノズル部22の突出端が挿入される。返し部53の一端寄りの外周面53aの外径は、ノズル部22の内周面23の内径よりも僅かに大きい。返し部53の突出端62側の外周面は、第1筒体50の他端方向に向かって小径となるテーパ面63に形成されている。
一方、第2筒体70は、第1筒体50に装着される被装着部71と、被装着部71の反対方向に突出する被螺合部72と、被装着部71及び被螺合部72の間において径方向外側に突出するフランジ部73とを有している。第2筒体70は、被装着部71を除き、ISO80369−3に準拠した形状であることが望ましい。被装着部71は、フランジ部73から第2筒体70の他端方向に突出し、被螺合部72は、フランジ部73から第2筒体70の一端方向に突出している。被装着部71、被螺合部72及びフランジ部73は、射出成形等の製造方法により一体に構成される。また第2筒体70の内部には、当該第2筒体70の軸方向に沿って第2空間74が形成されている。
被装着部71は、第1筒体50の取付孔59に挿入され、この挿入状態で保持部60に保持される部分を構成する。被装着部71の軸方向長さは、第1筒体50の端壁52及び返し部53の軸方向長さよりも多少長い。より詳細には、被装着部71は、円筒状の内壁部75と、肉抜き部77を介して内壁部75の径方向外側を囲う円筒状の外壁部76とを備える。内壁部75と外壁部76は、同軸の軸心を有する2重筒構造に形成され、またフランジ部73からの突出長さ(他端位置)が一致している。
内壁部75は、第2空間74の一部である流動路78を内側に形成している。流動路78(内壁部75の内周面)の直径は、吐出部20の流出路20aの直径よりも小さい。この流動路78の直径は、流動食を流動するために規定されたISO80369−3に対応している。例えば、流動路78の直径は2.95mm以下に設定されるとよい。流動路78は、医療用アダプタ10、吐出部20及び接続プラグ30の接続状態で、吐出部20の流出路20aと、接続プラグ30の中空部30aとに連通する。
被装着部71の外壁部76は、取付孔59の直径と略一致する(取付孔59の直径よりも僅かに小さい)外径に形成されている。外壁部76の他端(突出端)には、第1筒体50の保持部60(返し部53)に係合可能な係合部79が設けられている。この外壁部76の肉厚(径方向の厚み)は、返し部53の肉厚よりも薄く設定されている。
係合部79は、外壁部76の径方向外側に向かって突出する爪部80として構成されている。爪部80は、外壁部76の周方向に沿って周回し、また返し部53の肉厚よりも短く突出している。この爪部80は、被装着部71を取付孔59に挿入した際に、返し部53の突出端62に引っ掛かる。
また、肉抜き部77は、内壁部75と外壁部76の間を環状に周回している。肉抜き部77は、被装着部71の他端からフランジ部73まで延在し、外壁部76の肉厚を内壁部75の肉厚よりも大きくするように切り欠いている。
第2筒体70の被螺合部72は、被装着部71よりも太い円筒状に形成され、接続プラグ30に対応するルアーロック構造の他方(雄型)を構成している。すなわち、被螺合部72の外周面には、アダプタ側雄ネジ部81(螺旋状のネジ山81a)が形成されている。アダプタ側雄ネジ部81のネジ山81aは、2条ネジであり、被螺合部72の突出端付近を1/6周以上周回していることが望ましい。被螺合部72の軸方向長さは、例えば、被装着部71の軸方向長さよりも長い一方で、第1筒体50の軸方向長さよりも短くなるように設定される。
被螺合部72の内側には、第2空間74の一部である配置空間82が形成されている。配置空間82は、被螺合部72の一端に形成された開口82aに連通し、接続プラグ30の接続側内筒37が挿入される。配置空間82(被螺合部72の内周面)は、開口82aから第2筒体70の他端方向に向かって漸減している。配置空間82と流動路78の間(フランジ部73の形成箇所)の第2空間74は、他端方向に向かって直径が小径となるテーパ空間83となっている。テーパ空間83は、医療機器によって長さが異なる接続側内筒37の突出端を収容可能とする。
第2筒体70のフランジ部73は、被装着部71及び被螺合部72よりも径方向外側に大きく突出した円盤状に形成されている。フランジ部73は、第1筒体50(筒壁51)の外周面よりも径方向外側に突出している。フランジ部73の外周73aには、ユーザの指を掛けることが可能な複数(図示例では4つ)の窪み84が設けられている。4つの窪み84は、フランジ部73の外周73aの円弧に対し反対側(径方向内側)に切り欠いた円弧状に形成され、外周73aの周方向に沿って等間隔に設けられる。
フランジ部73の一端面は平坦状に形成されている。その一方で、フランジ部73の他端面には、図3及び図4に示すように、第2筒体70の他端方向(保持部60が係合部79に引っ掛かる方向)に第1筒体50を押圧する押圧構造部85が設けられている。押圧構造部85は、第2筒体70の軸心から一致距離離れた位置で、周方向に並ぶ複数(本実施形態では8つ)の凸部86により構成される。
複数の凸部86は、第2筒体70のネジ山81aの幅よりも小さな半径の半球状を呈している。第2筒体70の軸心から各凸部86のまでの距離は、第1筒体50の筒壁51の半径に略一致する。つまり複数の凸部86は、第1筒体50と第2筒体70の組付状態で、第1筒体50の筒壁51と端壁52が交わる一端側の角部64にちょうど接触することで、フランジ部73から隆起する凸部86が第1筒体50を他端方向に押圧する。複数の凸部86の突出高さは、ネジ山81aの高さよりも低く、複数の凸部86による第1筒体50の押し込み量は僅かである。これにより第1筒体50の返し部53の突出端62(保持部60)は、第2筒体70の被装着部71の爪部80(係合部79)に強く接触する。
また、複数の凸部86は、第2筒体70の軸心回りに等間隔に設けられる。第1筒体50と第2筒体70の装着状態では、それぞれの凸部86の内側と第1筒体50の角部64とが接触する。これにより医療用アダプタ10は、第1筒体50の軸心と第2筒体70の軸心とが一致するように促す(調心する)調心部87としても各凸部86を機能させる。
以上の第1筒体50と第2筒体70は、医療用アダプタ10の製造時に個別に形成された後、図5A及び図5Bに示すように相互に組み付けられる。両部材の組み付けでは、第1筒体50の取付孔59に第2筒体70の被装着部71を挿入していく。挿入時に、被装着部71の外壁部76は、爪部80(係合部79)が第1筒体50の端壁52や返し部53に接触することで内側に湾曲する。上述したように、被装着部71には肉抜き部77が設けられているので、外壁部76は比較的容易に弾性変形することができる。
組み付け時において、外壁部76の爪部80(係合部79)が返し部53を移動する間に、第2筒体70のフランジ部73に設けられた複数の凸部86が第1筒体50の端壁52に当接する。これにより第1筒体50に対し第2筒体70をさらに押し込むとフランジ部73が微妙に弾性変形し、返し部53の突出端62を爪部80が乗り越える。その結果、外壁部76が弾性復元して、返し部53の突出端62に爪部80が引っ掛かる。
また複数の凸部86は、第1筒体50の角部64が内側に接するようにガイドすることで第1筒体50と第2筒体70を調心し、全ての凸部86が角部64に接すると、弾性変形していたフランジ部73が弾性復元する。これにより、医療用アダプタ10は、第1筒体50と第2筒体70の軸心が一致した状態となり、組み付けが完了する。
組付状態では、押圧構造部85(複数の凸部86)が第1筒体50を他端方向に押圧していることで、第1筒体50の返し部53と第2筒体70の爪部80が強く接触し合う。ただし、医療用アダプタ10は、複数の凸部86により第1筒体50と第2筒体70の接触箇所を可及的に少なくして、周回り(回転方向)の摩擦力を抑制している。そのため医療用アダプタ10は、第1筒体50と第2筒体70の相対回転を容易に操作可能としている。
本実施形態に係る医療用アダプタ10は、基本的には以上のように構成されるものであり、以下その動作について説明する。
医療用アダプタ10は、ユーザが流動食の流動経路16を構築する際に使用される。この場合ユーザは、図6Aに示すように、医療用アダプタ10の第1筒体50と容器12の吐出部20を接続する。すなわち、第1筒体50の開口54aに吐出部20のノズル部22を挿入しつつ、第1筒体50をノズル部22と相対的に回転させる。これにより、コネクタ側雄ネジ部26とアダプタ側雌ネジ部55が螺合する。そして、医療用アダプタ10と容器12の接続時に、ノズル部22の突出端は、筒壁51と返し部53の間の挿入用間隙61に進入する。進入時に、返し部53のテーパ面63や第2筒体70の爪部80はノズル部22の内周面23をガイドする。
ここで、返し部53の一端寄りの外周面53aの外径は、ノズル部22の流出路20aを構成する内周面23の内径よりも大きいため、返し部53の外周面53aは、ノズル部22の内周面23に高い気密性をもって接触する。また上述したように、押圧構造部85により返し部53の突出端62と爪部80が強く接触し合っているので、この箇所も高い気密性を有している。従って、医療用アダプタ10は、吐出部20と第1筒体50との間からの流動食の漏れ、及び第1筒体50と第2筒体70との間からの流動食の漏れが効果的に抑制される。
医療用アダプタ10と吐出部20の接続後は、医療用アダプタ10とチューブ14の接続プラグ30を接続する。この場合、ユーザは、接続プラグ30(接続部36)の接続側内筒37を、第2筒体70(被螺合部72)の開口82aに挿入しつつ、第2筒体70の被螺合部72を、接続側内筒37と接続側外筒38の間の接続空間39に挿入する。そして、第2筒体70と接続プラグ30とを相対的に回転させて螺合を行う。
ここで、第2筒体70は、第1筒体50に対し相対回転自在となっている。このため、ユーザは、第1筒体50に接続された容器12、及び接続プラグ30(チューブ14)の各々と相対的に第2筒体70のみを回転させることができ、螺合操作による捻じれを容器12やチューブ14に発生させない。第2筒体70は、接続プラグ30に対し複数回回されることで、接続プラグ30のコネクタ側雌ネジ部40に対しアダプタ側雄ネジ部81が強固に螺合する。
吐出部20及び接続プラグ30を接続した医療用アダプタ10は、流動経路16において流動食を良好に流動させる。特に、医療用アダプタ10は、接続プラグ30の中空部30aの上流側において、流動路78により吐出部20の流出路20aの流路断面積を絞っている。このため、医療用アダプタ10は、第2筒体70の接続プラグ30の挿入部分に流動食からかかる抵抗を可及的に抑制して流動食を良好に流動させることができる。
さらに、医療用アダプタ10、吐出部20、接続プラグ30の取外時にも、ユーザは、第1筒体50に対し第2筒体70を相対的に回転させる。これにより、医療機器(容器12、チューブ14)に不要な捻じれを生じさせることなく、相互を簡単に取り外すことができる。
なお、医療用アダプタ10、吐出部20、接続プラグ30の接続する手順は、上記に限定されず、医療用アダプタ10と接続プラグ30を先に接続し、その後に医療用アダプタ10と吐出部20を接続してもよい。この場合でも、第1筒体50と第2筒体70が相対回転自在となっていることで、容器12を回転させることがないので、容器12とチューブ14を良好に接続することができる。
また、本発明は、上述の実施形態に限定されず、発明の要旨に沿って種々の改変が可能である。例えば、第1筒体50と吐出部20の螺合部分(アダプタ側雌ネジ部55、コネクタ側雄ネジ部26)の形状や第2筒体70と接続プラグ30の螺合部分(アダプタ側雄ネジ部81、コネクタ側雌ネジ部40)の形状は、規格等に応じて任意に設計し得る。
また、第1筒体50と第2筒体70を離脱不能とする構成(保持部60や係合部79)は、特に限定されず、種々の構成を採用してよい。さらに、第2筒体70の被装着部71は、本実施形態において2重筒構造となっているが、単筒に構成されていてもよい。またさらに、フランジ部73の外周73aの形状は、特に限定されず、窪み84がない円周形状でもよい。
押圧構造部85や調心部87は、複数の凸部86により構成されることに限定されず、リング状の突条(不図示)等により構成されてもよい。また、押圧構造部85や調心部87は、第2筒体70に設けられる構成に限定されず、第1筒体50に設けられてもよい。なお、押圧構造部85や調心部87は設けられなくてもよい。
上記の実施形態から把握し得る技術的思想及び効果について、以下に記載する。
医療用アダプタ10は、第1筒体50に対し相対回転自在に取り付けられる第2筒体70を有することで、第1医療用コネクタ(吐出部20)と第2医療用コネクタ(接続プラグ30)の接続時に螺合操作を良好に実施させることができる。例えば、第1医療用コネクタと第1筒体50を接続した状態で第2医療用コネクタと第2筒体70を接続する場合に、第1筒体50に対し第2筒体70を相対回転させることで、第1及び第2医療用コネクタを非回転としたまま螺合操作を円滑に実施させる。従って、医療用アダプタ10は、捻じれによる流動物の影響を抑制すると共に、作業性を大幅に向上させることが可能となる。
また、第1筒体50の一端側には、第2筒体70が挿入される取付孔59を有すると共に当該第2筒体70を離脱不能に保持する保持部60が設けられ、第2筒体70は、取付孔59に挿入される筒状の被装着部71と、被装着部71に連なると共に当該被装着部71と反対方向に突出し第2医療用コネクタ(接続プラグ30)に螺合される筒状の被螺合部72とを有する。これにより、ユーザは、医療用アダプタ10の使用時に、第1筒体50と第2筒体70を分離させることなく、一体的に取り扱うことができる。
また、第1医療用コネクタ(吐出部20)は、コネクタ側雄ネジ部26を外周面に有する筒状に形成されており、第1筒体50の内部には、コネクタ側雌ネジ部40に螺合されるアダプタ側雌ネジ部55が設けられ、保持部60は、アダプタ側雌ネジ部55よりも内側で第1筒体50の他端側に向かって突出する返し部53を有し、返し部53の外周面53aは、第1医療用コネクタの内周面23に気密に接触可能である。これにより、第1医療用コネクタを第1筒体50に螺合した際に、返し部53の外周面53aと第1医療用コネクタの内周面23との間が気密に接触して、第1医療用コネクタと第1筒体50との間からの流動物の流出を防ぐことができる。
また、被装着部71の突出端には、保持部60に係合する係合部79が設けられている。これにより、第2筒体70は、第1筒体50からの離脱をより確実に抑制することができる。
また、第2筒体70は、保持部60を係合部79に押し付ける方向に第1筒体50を押圧する押圧構造部85を有する。これにより、医療用アダプタ10は、第1筒体50の保持部60と第2筒体70の係合部79が強く接触し合うことになり、第1筒体50と第2筒体70との間からの流動物の流出を防ぐことができる。
また、押圧構造部85は、第1筒体50の一端側の角部64に接触して第1筒体50の軸心と第2筒体70の軸心とを調心する調心部87を有する。これにより、医療用アダプタ10は、第1筒体50の軸心と第2筒体70の軸心が容易に一致するので、第1筒体50に対する第2筒体70の相対回転をより良好に実施させることができる。
また、調心部87は、第1筒体50の一端側の角部64の周方向に沿って設けられた複数の凸部86により構成される。これにより、複数の凸部86は、第1筒体50と第2筒体70とを適度に接触圧をかけつつ、第1筒体50に対する第2筒体70の相対回転を円滑に行わせることができる。
また、被装着部71は、流動物の流動路78を構成する内壁部75と、肉抜き部77を介して内壁部75の径方向外側を囲うと共に係合部79を有する外壁部76とを備える。これにより、医療用アダプタ10は、第1筒体50と第2筒体70の組み付け時に、外壁部76を肉抜き部77の方向に容易に弾性変形させて、被装着部71を取付孔59内に挿入していくことができる。
また、第2筒体70は、第1筒体50の外周面よりも径方向外側に突出するフランジ部73を有し、フランジ部73の外周73aには、複数の窪み84が設けられている。これにより、医療用アダプタ10は、ユーザによる第2筒体70の螺合操作をより一層簡単に実施させることができる。
10…医療用アダプタ 20…吐出部
20a…流出路 23…内周面
26…コネクタ側雄ネジ部 30…接続プラグ
30a…中空部 40…コネクタ側雌ネジ部
50…第1筒体 52…端壁
53…返し部 53a…外周面
55…アダプタ側雌ネジ部 59…取付孔
62…突出端 64…角部
70…第2筒体 73…フランジ部
73a…外周 75…内壁部
76…外壁部 77…肉抜き部
79…係合部 81…アダプタ側雄ネジ部
84…窪み 85…押圧構造部
86…凸部 87…調心部

Claims (9)

  1. 流動物の流路を内部に有する上流側の第1医療用コネクタと、前記流動物の流路を内部に有する下流側の第2医療用コネクタとの間を接続する医療用アダプタであって、
    前記第1医療用コネクタに螺合可能な第1筒体と、
    前記第1筒体に対し相対回転自在に取り付けられ、且つ前記第2医療用コネクタに螺合可能な第2筒体とを備える
    医療用アダプタ。
  2. 請求項1記載の医療用アダプタにおいて、
    前記第1筒体の一端側には、前記第2筒体が挿入される取付孔を有すると共に当該第2筒体を離脱不能に保持する保持部が設けられ、
    前記第2筒体は、前記取付孔に挿入される筒状の被装着部と、前記被装着部に連なると共に当該被装着部と反対方向に突出し前記第2医療用コネクタに螺合される筒状の被螺合部とを有する
    医療用アダプタ。
  3. 請求項2記載の医療用アダプタにおいて、
    前記第1医療用コネクタは、コネクタ側雄ネジ部を外周面に有する筒状に形成されており、
    前記第1筒体の内部には、前記コネクタ側雄ネジ部に螺合されるアダプタ側雌ネジ部が設けられ、
    前記保持部は、前記アダプタ側雌ネジ部よりも内側で前記第1筒体の他端側に向かって突出する返し部を有し、
    前記返し部の外周面は、前記第1医療用コネクタの内周面に気密に接触可能である
    医療用アダプタ。
  4. 請求項2又は3記載の医療用アダプタにおいて、
    前記被装着部の突出端には、前記保持部に係合する係合部が設けられている
    医療用アダプタ。
  5. 請求項4記載の医療用アダプタにおいて、
    前記第2筒体は、前記保持部を前記係合部に押し付ける方向に前記第1筒体を押圧する押圧構造部を有する
    医療用アダプタ。
  6. 請求項5記載の医療用アダプタにおいて、
    前記押圧構造部は、前記第1筒体の前記一端側の角部に接触して前記第1筒体の軸心と前記第2筒体の軸心とを調心する調心部を有する
    医療用アダプタ。
  7. 請求項6記載の医療用アダプタにおいて、
    前記調心部は、前記第1筒体の前記一端側の角部の周方向に沿って設けられた複数の凸部により構成される
    医療用アダプタ。
  8. 請求項4〜7のいずれか1項に記載の医療用アダプタにおいて、
    前記被装着部は、前記流動物の流動路を構成する内壁部と、肉抜き部を介して前記内壁部の径方向外側を囲うと共に前記係合部を有する外壁部とを備える
    医療用アダプタ。
  9. 請求項1〜8のいずれか1項に記載の医療用アダプタにおいて、
    前記第2筒体は、前記第1筒体の外周面よりも径方向外側に突出するフランジ部を有し、
    前記フランジ部の外周には、複数の窪みが設けられている
    医療用アダプタ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2023081991A1 (pt) * 2021-11-13 2023-05-19 Santos Leite Ronaldo Tampa fixa para embalagem longa-vida com acesso para equipo de nutrição enteral para uso por sistema fechado

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